JP2007264255A - シェーディング補正方法、シェーディング補正プログラム、および写真処理装置 - Google Patents

シェーディング補正方法、シェーディング補正プログラム、および写真処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】露光装置全体のシェーディング補正を効率よく実施することのできるシェーディング補正方法を提供する。
【解決手段】印画紙Pに対してレーザ光源40から照射される光を主走査方向に走査して露光処理を行う際に、主走査方向における光量差を補正するプリント露光部14のシェーディング補正方法であって、本発明では、プリント露光部14によって印画紙Pに対して露光処理を施してテストプリントTPを形成する第1のステップと、プリント露光部14による主走査方向に沿って、自動濃度測定部20を用いてテストプリントTPの測色を行う第2のステップと、テストプリントTPの測色結果に基づいて、主走査方向におけるテストプリントTPの測色位置に対応する補正値と、主走査方向における測色範囲外の位置に対応する補正値とを算出する第3のステップと、補正値を用いて、主走査方向における光量差を補正する第4のステップとを備えている。
【選択図】図13

Description

本発明は、感光材料に対して露光処理を施して画像形成を行う露光装置のシェーディング補正方法、シェーディング補正プログラム、および写真処理装置に関する。
近年、レーザエンジン等の露光装置を搭載した写真処理装置によって、感光材料に対してデジタル画像データに基づいた印画を行って写真プリントが作成されている。
このような写真処理装置に搭載された露光装置では、ミラーやレンズ等の光学系を用いてレーザビームを走査させて主走査方向における露光処理を行い、感光材料を所定の搬送方向に搬送させることで副走査方向の露光処理を行っている(例えば、特許文献1参照)。
通常、写真処理装置を立ち上げると、写真プリントの印画を行う前に、最適な露光が行えるようにテストプリントを形成、測色(濃度測定)して露光装置の光量差の補正(シェーディング補正)を行う。ここで、露光装置が有する露光エンジンは、感光材料の位置ずれに対応するために、使用する中で最大の感光材料の幅よりも余裕を見てさらに広い幅を有するようにマージン幅を加えて設計されている。そこで、露光エンジンのマージンの補正も行えるように、露光エンジンによって露光可能な全幅に対応したテストプリントを形成する露光装置が提案されている(例えば、特許文献2および3参照)。
特開2001−318334号公報(平成13年11月16日公開) 特開2000−356831号公報(平成12年12月26日公開) 特開2002−350991号公報(平成14年12月4日公開)
しかしながら、上記従来の装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、特許文献2に開示された露光装置では、振り分け機能を設けて複数の感光材料を用いて露光エンジンによって露光可能な全幅に対応したテストプリントを作成するため、感光材料の消費量が増加し、補正処理が非効率となる。
また、特許文献3に開示された露光装置では、テストプリント用の感光材料は最小限で済むものの、感光材料のシフトや後戻り搬送を繰り返すため、搬送機構が複雑になり、補正処理が煩雑になる。
そこで、本発明は、上記課題を解決し、マージンを含めた露光装置の主走査方向における光量差を高精度に補正することが可能なシェーディング補正方法、シェーディング補正プログラム、および写真処理装置を提供することにある。
第1の発明に係るシェーディング補正方法は、感光材料に対して露光処理を行う際に、主走査方向における光量差を補正する露光装置のシェーディング補正方法であって、露光装置によって感光材料に対して露光処理を施してテストプリントを形成する第1のステップと、露光装置による主走査方向に沿って、測色装置を用いてテストプリントの測色を行う第2のステップと、テストプリントの測色結果に基づいて、主走査方向におけるテストプリントの測色位置に対応する補正値と、主走査方向における測色範囲外の位置に対応する補正値とを算出する第3のステップと、補正値を用いて、主走査方向における光量差を補正する第4のステップとを備えている。
ここでは、まず、露光処理時における露光装置の主走査方向の光量差を補正するためのシェーディング補正方法において、露光処理されたテストプリントを形成し、テストプリントにおける露光装置の主走査方向に沿って測色を行う。さらに、この測色結果に基づいて、テストプリントの測色位置に対応する補正値のみならず、測色範囲外の位置に対応する補正値も算出する。そして、これらの補正値を用いて、露光装置によって露光処理可能な最大幅(全幅)におけるシェーディング補正を行う。
通常、レーザエンジン等を搭載した露光装置において露光処理を行う前に、露光装置のシェーディング補正が行われる。その際、テスト画像が印画されたテストプリントを用いて補正値を算出するが、感光材料の幅は露光装置によって露光可能な全幅よりも小さいため、露光装置によって露光可能な全幅の両端部(マージン)に対応するテスト画像は印画されず、マージンの補正が行われないまま露光処理に入る。すると、露光処理される感光材料が位置ずれした場合、マージンに対応する露光装置の両端が補正されないままで端部の露光をすることになり、画質が悪化する。これを防ぐために、マージンに対応するテストプリントを実際に形成することが好ましいが、感光材料を複数用いる、あるいは感光材料をマージン領域にシフトさせる等、処理が煩雑になりシェーディング補正の効率が低下してしまう。
そこで、本発明のシェーディング補正方法では、シェーディング補正用に、感光材料の幅内に対応する部分およびマージン部分の補正値を共に露光処理前に得るための方法を提供する。具体的には、テスト画像が印画されたテストプリントの測色結果に基づいてマージンの補正値も算出する。
これにより、予め作成された補正値を基に露光装置によって露光可能な全幅に渡ってシェーディング補正がなされるので、主走査方向のどの部分を感光材料が通過しても、適正な露光処理を行うことが可能になる。また、補正値を内部処理だけで算出可能なため、新たな機構を加えずに従来の機構をそのまま使用するので、感光材料を無駄にすることもなく、補正処理を行うことができる。
従って、構成を複雑化させることなく、効率よく露光装置のシェーディング補正を行うことが可能になる。
第2の発明に係るシェーディング補正方法は、第1の発明に係るシェーディング補正方法であって、第3のステップにおいて、主走査方向における測色範囲外の位置に対応する補正値は、主走査方向における両端の複数の測色位置に対応する測色結果に基づいて算出される。
ここでは、上記露光装置のマージンに対応する補正値を算出する方法について示す。具体的には、テストプリントの両端側の測色位置に対応する測色結果を複数利用して、マージンの補正値を推測する。
テストプリントの測色位置に対応する補正値は、主走査方向における複数地点で測色を行った結果に基づいて平均値を算出し、この測色結果の平均値を基準にして、例えば、中央部を低く、両端部を高くするための値を算出したものである。例えば、レーザビーム等を走査させて露光を行う場合、その光量は連続的に変化すると考えられるので、マージンに対応する補正値は、両端の複数の測色結果からその傾き等を利用することで推測可能である。
これにより、感光材料の最大幅よりも外側に位置するためにマージンに対応する位置の印画、測色を行うことができない場合でも、主走査方向における測色結果に基づいて、その補正値を得ることができる。
従って、マージンも含めて露光装置における光量差を容易に補正することができ、効率よく露光装置全体のシェーディング補正を行うことが可能になる。
第3の発明に係るシェーディング補正方法は、第1の発明に係るシェーディング補正方法であって、第3のステップにおいて、主走査方向における測色範囲外の位置に対応する補正値は、主走査方向における最外端の測色位置に対応する測色結果に基づいて算出される。
ここでは、上記露光装置のマージンに対応する補正値を算出する他の方法について示す。具体的には、テストプリントの最外端の測色結果から算出された補正値をマージンの補正値としても用いる。
露光を行う感光材料の位置ずれが僅かなものである場合等は、主走査方向における最外端の測色位置から僅かに離れた範囲内の補正値が必要になる。このような時は、テストプリントの最外端の測色結果から算出された補正値を代用してシェーディング補正することもできる。僅かな位置ずれの場合は、最外端の補正値を代用して補正された露光装置のマージンを用いて画像形成しても、最終的な画像精度の劣化度合いは判別しにくく、十分に実用に耐え得るためである。
これにより、主走査方向における最外端の測色結果に基づいて、マージンに対応する位置の印画、測色を行う必要なしに、その補正値を得ることができる。
従って、マージンも含めて露光装置における光量差を容易に補正することができ、効率よく露光装置全体のシェーディング補正を行うことが可能になる。
第4の発明に係るシェーディング補正プログラムは、第1から第3の発明のいずれか1つに係るシェーディング補正方法をコンピュータに実行させる。
ここでは、上述したシェーディング補正方法をコンピュータに実行させるシェーディング補正プログラムを構成する。
これにより、露光装置の主走査方向におけるマージンのシェーディング補正用の補正値も得ることができ、効率よく露光装置全体のシェーディング補正を実施することができる。
第5の発明に係る写真処理装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係るシェーディング補正方法を用いて、露光装置の補正を行う補正部を備えている。
ここでは、上述したシェーディング補正方法を実施して露光装置の補正を行う写真処理装置を構成する。
これにより、品質の良い画像を形成可能な写真処理装置を提供することができる。
第1の発明に係るシェーディング補正方法によれば、構成を複雑化させることなく、効率よく露光装置のシェーディング補正を行うことが可能になる。
第2の発明に係るシェーディング補正方法によれば、マージンも含めて露光装置の光量差を容易に補正することができ、効率よく露光装置全体のシェーディング補正を行うことが可能になる。
第3の発明に係るシェーディング補正方法によれば、マージンも含めて露光装置の光量差を容易に補正することができ、効率よく露光装置全体のシェーディング補正を行うことが可能になる。
第4の発明に係るシェーディング補正プログラムによれば、露光装置の主走査方向におけるマージンのシェーディング補正用の補正値も得ることができ、効率よく露光装置全体のシェーディング補正を実施することができる。
第5の発明に係る写真処理装置によれば、品質の良い画像を形成可能な写真処理装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るシェーディング補正方法を実行する写真プリントシステム(写真処理装置)1について、図1〜図13を用いて説明すれば以下の通りである。
[写真プリントシステム1全体の構成]
本実施形態に係る写真プリントシステム1は、図1に示すように、いわゆるデジタルミニラボと呼ばれる写真プリントシステムである。また、写真プリントシステム1は、操作ステーション2と、プリントステーション3とを備えている。
操作ステーション2は、現像された写真フィルムやデジタルカメラ等で撮影されたデジタル画像データが保存されたメモリカード等のメディアM(図3参照)から画像データを取り込んでプリントデータを作成し、ケーブル4を介して接続されたプリントステーション3に対して送信する。
プリントステーション3は、操作ステーション2から受信したプリントデータに基づいて、印画紙(感光材料)Pに対して露光処理および現像処理を行って写真プリント画像を形成する。
[プリントステーション3の構成]
プリントステーション3は、図1に示すように、ケーブル4を介して接続された操作ステーション2から受信したプリントデータに基づいて、印画紙Pを搬送しながら印画紙Pに対して露光処理および現像処理を行って写真プリント画像やテストプリント画像を形成する写真処理装置である。
プリントステーション3は、図2に示すように、内部に、2つの印画紙マガジン11と、シートカッター12と、バックプリント部13と、プリント露光部(露光装置)14と、処理槽ユニット15(発色現像槽15a、漂白定着槽15b、安定処理槽15c)と、コンベア16と、ソータ17(図1参照)と、印画紙搬送機構18と、を有している。
2つの印画紙マガジン11は、プリントステーション3の内部において幅(主走査方向における長さ)が異なるロール状の印画紙Pを1個ずつ収納しており、印画紙搬送機構18によって適宜必要な量の印画紙Pが引き出される。なお、後述するシェーディング補正用のテストプリントTPを形成する際には、幅が広い方のロール状の印画紙Pを収納している印画紙マガジン11から印画紙Pが供給される。
シートカッター12は、印画紙搬送機構18の一部と隣接するように配置されており、印画紙マガジン11から引き出された印画紙Pをプリントサイズに切断する。
バックプリント部13は、シートカッター12の下流側であって印画紙搬送機構18と隣接する位置に配置されており、プリントサイズに切断された印画紙Pの裏面側に、色補正情報やコマ番号等のプリント処理情報を印刷する。
プリント露光部14は、図2に示すように、バックプリント部13の下流側における印画紙搬送機構18に隣接するように配置されており、プリントサイズに切断された印画紙Pの表面に対して、レーザ光源40から出射されるレーザビームを印画紙Pに対して走査することで、プリントする撮影画像やシェーディング補正用のテストプリントTP画像の露光処理を行う。プリント露光部14は、具体的には、図4に示すように、レーザ光源40r,40g,40bと、音響光学変調素子41と、ミラー42と、球面レンズ43と、シリンドリカルレンズ44と、ポリゴンミラー45と、プラスチックレンズ群46とを有している。音響光学変調素子41は、各レーザ光源40r,40g,40bの出射光を強度変調する役割を果たす。ミラー42は、レーザビームLBの光路を屈曲させる。ポリゴンミラー45は、モータ45aで回転駆動される。プラスチックレンズ群46は、プラスチック製であり、印画紙Pの面倒れ補正等を行う。さらに、ポリゴンミラー45およびプラスチックレンズ群46は、ミラー42によって屈折したレーザビームLBを主走査方向X1−X2に沿って移動させる役割も果たす。このレーザビームLBの移動範囲がプリント露光部14によって露光可能な全幅である。上記各部の制御は、コンピュータユニット88によって行われる。
処理槽ユニット15は、プリント露光部14の下流側に配置されており、発色現像処理液を貯留する発色現像槽15a、漂白定着処理液を貯留する漂白定着槽15b、安定処理液を貯留する安定処理槽15cを有している。そして、露光後の印画紙Pがこれらの各処理槽15a〜15cをこの順で経由しながら印画紙搬送機構18によって搬送されることで、所望の写真プリント画像やテストプリント画像等が印画紙Pの表面に形成される。
コンベア16は、プリントステーション3の上部に露出しており、写真プリント画像やテストプリント画像等が表面に形成されて乾燥処理後に排出された印画紙Pをソータ17の方向へ搬送する(図1および図2参照)。
ソータ17は、プリントステーション3の前面側に鉛直方向に複数のトレイを並べた状態で配置されており、コンベア16によって搬送されるプリント済の印画紙Pを、オーダー単位で各トレイに振り分ける(図1参照)。
印画紙搬送機構18は、プリントステーション3の内部において、印画紙マガジン11に収容されたロール状の印画紙Pを引き出すとともに、プリントサイズに切断された印画紙Pを、印画紙Pに対して行われる様々な処理に対応した搬送速度で搬送する。また、印画紙搬送機構18は、印画紙Pの搬送方向におけるプリント露光部14の上流側および下流側にそれぞれ配置されたチャッカー式搬送ユニット(チャッカー)18aと、複数の挟持搬送ローラ対(ローラ対)18bと、を有している。
チャッカー式搬送ユニット18aは、プリントサイズに切断された印画紙Pの下流側(先端側)の端部を搬送方向における両側からつまむようにして搬送する。
挟持搬送ローラ対18bは、2つのローラを組み合わせて構成されており、2つのローラの間の隙間に印画紙Pを挟みこんで回転することで印画紙Pを下流側へと搬送する。
[操作ステーション2の構成]
操作ステーション2は、図3に示すように、デスク90周辺に配置された、自動濃度測定装置(測色装置)20と、フィルムスキャナ80と、モニタ82と、キーボード84と、マウス86と、メディアリーダ88aと、コンピュータユニット88と、を有している。
自動濃度測定装置20は、シェーディング補正用のテストプリントとして作成された濃度が約0.9DのテストプリントTP(図8参照)の濃度を主走査方向X1−X2に沿って自動的に測定する。なお、この自動濃度測定装置20の詳細な構成については後段にて詳述する。
フィルムスキャナ80は、写真フィルムに現像された撮影コマに対応する画像をデジタル画像データとして取り込む。
メディアリーダ88aは、本写真プリントシステム1のコントローラとして機能するコンピュータユニット88に搭載されており、デジタルカメラ等で撮影された画像のデジタルデータをメモリカードや各種半導体メモリ、CD−R等のメディアから取り込む。
コンピュータユニット88は、モニタ82、キーボード84、マウス86と接続されており、プリントステーション3に含まれる各部の動作や画像処理、自動濃度測定装置20における測色結果に基づくシェーディング補正等の制御を行う。そして、ユーザは、モニタ82に表示された画像を見ながら、キーボード84、マウス86等のポインティングデバイスを用いて画像処理やシェーディング補正等の各種処理の設定を行う。
[自動濃度測定装置20の構成]
自動濃度測定装置20は、図5〜図7に示すように、主として、筐体100aと、カラーメータ6と、第1搬送機構7と、第2搬送機構8と、押し付け機構60と、を備えている。
筐体100aは、板金製部材と合成樹脂部材とを組み合わせて構成されている。カラーメータ6は、測定部6aを備えている。第1搬送機構7は、校正プレートCPを測定部6aの直下に搬送する。第2搬送機構8は、テストプリントTPを測定部6aの直下に向かって間欠搬送する。押し付け機構60は、測定部6aの直下に搬送された校正プレートCPまたはテストプリントTPを測定部6aの下面の方向に向かって押し上げる(図7参照)。
第1搬送機構7および第2搬送機構8は、共通の駆動源として図示しないステッピングモータを備えている。カラーメータ6の測定部6aには、下向きの開口部6bが設けられており、この開口部6bの上方に複数のLED6Lと受光素子6Pとが設けられている。LED6Lは、少なくともRGBの各色に対応する互いに波長領域の異なる3個のLEDを含んでいる。互いに波長領域の異なるLEDは同時に発光されることはなく、波長領域ごとに所定の順序で交互に発光する。発光された光は、押し付け機構60によって測定部6aの開口部6b付近に押し付けられた被測定物(校正プレートCPまたはテストプリントTP)の面で反射し、開口部6bに戻る光の強度が受光素子6Pによって各波長領域別に検出される。このため、被測定物の面の濃度(または反射率)の算出が波長領域ごとに可能となる。なお、カラーメータ6は、筐体100a内の所定箇所に着脱自在に配置されているため、自動濃度測定装置20から適宜取り外してモニタの表示部の測色に用いることができる。
校正プレートCPを搬送するための第1搬送機構7は、図6に示すように、校正プレートCPを着脱自在に嵌め込むことの可能な係合凹部10aを備えたトレイ10を有する。トレイ10は、自動濃度測定装置20が測定位置にある時、オペレータから見て前後方向に移動可能なように、図示しない左右の案内レール上に摺動支持されている。トレイ10の下面にはラックギヤ10c(図7参照)が形成されており、トレイ10の下方には、ラックギヤ10cの一部と噛合するピニオンギヤ(従動ギヤの一例)が水平な支持軸上に回転可能に設けられている。ステッピングモータの正転および逆転向きの回転駆動力は、後述する伝動機構によってピニオンギヤに伝えられる。これにより、トレイ10を前後に往復移動させることができる。トレイ10の係合凹部10aは異形輪郭を持つ校正プレートCPの外形輪郭とほぼ完全に一致する形状で形成されている。このため、トレイ10の係合凹部10aに校正プレートCPを嵌め込むと、オペレータから見て黒色の第1スポットP1が奥側に、白色の第2スポットP2が手前側に配置される。このとき、上述したように、校正プレートCPは、白色の第2スポットP2に近接した角の一方のみが曲率の大きな曲線を描く異形となっているため、校正プレートCPを誤って反対向きあるいは裏向きにセットしてしまうことを防止できる。
テストプリントTPを間欠搬送するための第2搬送機構8は、図6および図7に示すように、駆動軸に固定された左右の第1搬送ローラ21a,21bと、その駆動軸よりも奥側の駆動軸に固定された左右の第2搬送ローラ22a,22bも弾性材料によって形成された周面を有している。各駆動軸の間には、タイミングプーリとタイミングベルトからなる伝動機構が設けられている。そして、2つの駆動軸は、この伝動機構によって常に同一の回転数で同期的に回転する。個々の搬送ローラ21a,21b,22a,22bの上方には、図7に示すように、挿入されたテストプリントTPを各搬送ローラ21a,21b,22a,22bに押し付けるための金属製の圧着ローラ119(合計4個)が遊転可能な状態で設けられている。第1搬送ローラ21a,21bおよび第2搬送ローラ22a,22bは、いずれも互いに同期して回転駆動される左右一対のローラを形成するため、テストプリントTPは蛇行することなく安定した姿勢で送り込まれる。
なお、筐体100aには、図5および図6に示すように、オペレータが載置するテストプリントTPを支持し、カラーメータ6の開口部6b側へ案内するための水平で上向きの案内支持面100fが設けられている。図5および図7に示すように、案内支持面100fの最も手前側の部位の上方には、カラーメータ6および圧着ローラ119を収納している上部筐体104は配置されておらず、テストプリントTPをカラーメータ6の下方に向けて挿入するためのプリント挿入部100gが形成されている。テストプリントTPは、図7に示すように、案内支持面100f上に載置した状態でプリント挿入部100gに押し込まれると、テストプリントTPの先端が第1搬送ローラ21a,21bとこれに対応する圧着ローラ119の間に挟み込まれる。搬送ローラ21a,21b,22a,22bと圧着ローラ119との接点、すなわちテストプリントTPが搬送される搬送面は、第2搬送機構8によって搬送中のテストプリントTPが校正プレートCPあるいはトレイ10と接触しないように、校正プレートCPあるいはトレイ10の上面よりも十分上方のレベルに設けられている。
また、プリント挿入部100g付近に相当する案内支持面100fの一部は、図6に示すように、手前側に抜き外しが可能なカバー部材106となっている。すなわち、トレイ10が最も手前側の待機位置にある時にカバー部材106を取り外すと、トレイ10の係合凹部10aに嵌め込まれた校正プレートCPが見え、被測定箇所(第1スポットP1と第2スポットP2)が汚染されていないか或いは褪色していないか等、校正プレートCPの状態を確認することができる。カバー部材106は、オペレータが不用意に校正プレートCPの面に触れて被測定箇所を汚すことや、校正プレートCPの表面に粉塵等が堆積すること、外部からの光線で第1スポットP1や第2スポットP2が褪色することを防止するために設けられている。なお、オペレータはカバー部材106を外して観察することで定期的に校正プレートCPの状態を確認し、被測定箇所が汚染されたり、粉塵、紙粉、毛髪等の異物が載っていれば、校正プレートCPの表面をクリーニングしたり、新しい校正プレートCPに取り替えたりする等の措置を採ることができる。
カラーメータ6を収納した部位は、テストプリントTPの前後方向の長さに関わらず全ての被測定面の測色操作が可能となるように、テストプリントTPの案内支持面100fに対して片持ち状に構成されている。すなわち、図6に示すように、自動濃度測定装置20の筐体100aは、第1搬送ローラ21a,21b、第2搬送ローラ22a,22b、および押し付け機構60等を収納した下部筐体102と、カラーメータ6および圧着ローラ119を収納している上部筐体104とを有している。そして、テストプリントTPは、下部筐体102と上部筐体104との間に挿入される。上部筐体104および下部筐体102は、図6に示すように、オペレータから見て左側の端部に設けられた連結部103において連結された片持ち構造になっている。
また、筐体100aの案内支持面100fの左右には、図5および図6に示すように、テストプリントTPの左端部付近を案内する固定式の左端ガイド52と、テストプリントTPの右端部付近を案内する可動式の右端ガイド53とが設けられている。これにより、テストプリントTPの左右の端部を、特にテストプリントTPが搬送ローラ21a,21b,22a,22bと圧着ローラ119の間に挟着されるまでの間、平面視における前後方向に直線状に案内し、かつテストプリントTPが案内支持面100fから大きく上向きに偏向しないように案内することができる。
(テストプリントTPの構成)
本実施形態の写真プリントシステム1において、シェーディング補正用の補正値を算出する基になる測色結果は、以下で説明するテストプリントTPを主走査方向に沿って測色することで取得される。
すなわち、テストプリントTPは、図8に示すように、上述した印画紙マガジン11の一方から引き出された主走査方向に長い最大幅の印画紙P(24.5インチ)に対して、プリント露光部14において所定のパターンが露光操作により形成された後、現像処理液によって現像処理されて形成される。そして、テストプリントTPには、約0.9Dに相当する濃度の単一の帯Fが形成される。
通常、プリントステーション3から出力されるプリントの品質(各色の濃度等)は、特に、印画紙Pの搬送方向に直交する方向、つまり印画紙Pの幅方向(テストプリントTPの主走査方向)におけるサイズが大きくなればなるほど、図9に示すように、主走査方向における両端部X1,X2の濃度が中央部X3(図8参照)付近よりも低下して光量の変化が大きくなり易い。この主走査方向における光量差は、プリント露光部14に含まれるレンズ等を含む光学系の特性に依存するものである。
このため、図8に示すように、複数の濃度帯の中で発色特性の活性が最も高い濃度が約0.9Dの帯Fを、プリントステーション3において搬送可能な最大幅を有するテストプリントTPの幅の端から端まで形成し、自動濃度測定装置20においてこのテストプリントTPの濃度を主走査方向に沿って測定している。
ここで、印画紙Pに形成された最も発色特性の活性が高い濃度とは、図11に示す感光材料(印画紙)の特性曲線を示すセンシメトリの片対数グラフにおける直線部分に相当する最も傾きが大きい濃度部分を意味する。
本実施形態では、このような発色特性の活性が高い濃度からなる帯FをテストプリントTPに形成し、自動濃度測定装置20において主走査方向における濃度測定を行う。これにより、プリント露光部14の主走査方向における光量の変化が、濃度差となってテストプリントTPに現れ易くなるため、この主走査方向における濃度を測定することでシェーディング補正を高精度に実施することができる。
<自動濃度測定装置20によるテストプリントTPの主走査方向における濃度測定>
本実施形態の写真プリントシステム1では、シェーディング補正用の補正値を算出するために、図12に示すフローチャートに従って、自動濃度測定装置20において、上述したテストプリントTPの主走査方向における濃度を測定する。
すなわち、ステップS1において、まず、コンピュータユニット88が、操作ステーション2およびプリントステーション3を制御して、上述した図8に示す濃度約0.9Dの帯Fを含むテストプリントTPを作成する。
次に、ステップS2において、高精度な測色を実施するために、自動濃度測定装置20の校正を行う。
詳細には、自動濃度測定装置20による濃度測定の結果は、自動濃度測定装置20に用いられている発光ダイオードの経時変化等による発光特性の変動によって測定誤差が生じる傾向がある。このため、テストプリントTPの主走査方向における測色を行う前に、先ず、校正プレートCPと呼ばれる基準サンプルに設けられた基準となる濃度の被測定スポットを自動濃度測定装置20によって測定して自動濃度測定装置20の特性変化に基づく測定誤差の補正を行う。これにより、自動濃度測定装置20の測定誤差のない自動濃度測定装置20によってテストプリントTPの濃度測定を行うことができる。
この自動濃度測定装置20の測定誤差の補正に用いられる校正プレートCPは、図6に示すように、厚さが2〜3mm程度の合成樹脂製の板の表面に一対の被測定スポットを形成したものである。被測定スポットは、通常の写真プリント上で想定し得る最も低い反射率を持つ黒色の第1スポットP1と、通常の写真プリント上で想定し得る最も高い反射率を持つ白色の第2スポットP2とを有している。
測色操作では、上述したように、カラーメータ6のLEDは波長領域ごとに所定の順序で交互に発光され、校正プレートCPの第1スポットP1および第2スポットP2からの反射光の強度が受光素子6Pによって検出される。一方、このとき、操作ステーション2のコンピュータユニット88では、カラーメータ6によって得られた第1スポットP1と第2スポットP2の反射率の値に基づいて自動濃度測定装置20の校正が行われる。
以上のような校正処理が完了した後、ステップS3では、自動濃度測定装置20に対してテストプリントTPが主走査方向に沿って挿入される。
そして、ステップS4において、自動濃度測定装置20が、シェーディング補正用に作成されたテストプリントTPの測色を開始する。
具体的には、トレイ10が待機位置に復帰すると、モニタ82にはテストプリントTPを自動濃度測定装置20に挿入するように指示が表示される。この指示に従って、図5に矢印で示す向きにテストプリントTPが自動濃度測定装置20の案内支持面100fに沿って挿入されると、テストプリントTPの先端が図示しないセンサによって検出される。これにより、ステッピングモータが正転駆動され、第1搬送ローラ21a,21bと第2搬送ローラ22a,22bとが回転駆動される。この結果、第1搬送ローラ21a,21bと圧着ローラ119との間に挟着されたテストプリントTPは、帯Fの端部X1がカラーメータ6の開口部6bの直下に位置するまで下流側へと搬送される。
次に、テストプリントTPの先端が、さらに下流側に配置された図示しないセンサによって検出されると、ステッピングモータが一旦停止する。そして、このセンサによるテストプリントTPの先端の検出位置を基準にして、テストプリントTPの帯Fにおける測色操作(反射率の測定)が順次行われる。
ここでも、カラーメータ6のLEDは、波長領域ごとに所定の順序で交互に発光し、テストプリントTPの帯Fからの反射光の強度が受光素子6Pによって検出される。
続いて、ステップS5では、テストプリントTPが、自動濃度測定装置20によって所定の測色ポイントにおいて濃度測定を行うごとに、第1搬送ローラ21a,21bと第2搬送ローラ22a,22bとによって間欠搬送される。このとき、最初に濃度が変化した地点を基準にしてステッピングモータには所定のパルス数が付与され、所定の距離だけ進んだ位置において、繰り返しテストプリントTPに形成された濃度約0.9Dの帯の濃度測定(測色)が実施される。
テストプリントTPの送り込み制御では、まず、テストプリントTPの先端の検出後、自動濃度測定装置20において濃度変化が検出されるまで、つまりテストプリントTPに形成された濃度が約0.9Dの帯Fを検出するまで、テストプリントTPを送り込む。そして、最初に濃度変化が検出されると、コンピュータユニット88はこれを測色対象である帯Fの部分と判断し、図8に示す帯F部分の端部X1において測色を行った後、さらにテストプリントTPを所定の距離だけ間欠搬送する。この動作を、測色結果の濃度がほぼ0に近い値なるまで繰り返し行うことで、測色結果として濃度がほぼ0となった測色ポイントの直前に測色した結果を、他方の端部X2側の最終点における測色結果として記憶部に格納して、テストプリントTPの濃度測定を完了する。
自動濃度測定装置20においては、このようにステッピングモータによって所定距離間隔の間欠搬送を行いながら、濃度が約0.9Dの帯部分における両端部X1,X2と中央部X3とを含む所望の測色ポイントにおいてそれぞれ測色を行う。
そして、ここで取得された複数の測色結果は、ステップS6において、コンピュータユニット88内の記憶部に記録され、この測色結果に基づいて後述するシェーディング補正が実施される。
なお、テストプリントTPの送り込みは、押し付け機構60の押し付け部分を退避姿勢にして行われ、帯Fの濃度測定のためにテストプリントTPを停止させている間は、押し付け機構60の押し付け部分が押し付け姿勢のまま保持される。
次に、ステップS7において、テストプリントTPの一方の端部から他方の端部までの濃度測定が完了すると、ステップS8において、ステッピングモータが逆転してテストプリントTPを挿入部100gから手前側に排出する。そして、テストプリントTPの先端が図示しないセンサによって未検出の状態になると、ステッピングモータの回転が停止する。オペレータがテストプリントTPを案内支持面100fから取り上げると、コイルバネ33の付勢力によって揺動レバー32が休止姿勢に復帰する。
<測色結果に基づくシェーディング補正方法>
本実施形態の写真プリントシステム1では、上述のように、自動濃度測定装置20において、図8に示すテストプリントTPについて主走査方向に沿って測色された結果に基づいて、図13に示すフローチャートに従ってシェーディング補正を行う。
すなわち、コンピュータユニット88では、上述した測色工程において取得された複数の測色ポイント(両端部X1,X2および中央部X3を含む)における測定結果を、図9に示すグラフに示す状態から図10に示すグラフに示す状態へ補正するために、プリント露光部14の主走査方向における光量差をほぼ均一化するためのシェーディング補正用の補正値を算出する。その際に、プリント露光部14によって露光可能な全幅に渡って補正値を算出する必要があるが、測定結果は印画紙Pの幅に対応する位置の分しかない。すなわち、プリント露光部14によって露光可能な全幅は1〜7680の範囲であるが、印画紙Pの幅は、105〜7455の範囲のみに対応している。そこで、1〜104(X4)および7456〜7680(X5)のマージンについては、105〜7455の範囲で算出した補正値の一部から推測した補正値を用いる。本実施の形態のプリント露光部14は、光を操作した単一のレーザビームを走査して露光を行う構成であり、シェーディング補正を行う際に、複数の光源によるライン露光を行う露光装置のように個々の光源の補正値データを必要としない。そのため、理論的に推測して求められた補正値を用いてシェーディング補正を行った場合でも、写真プリントの露光時の画質悪化を十分に低減させることが可能である。以下、具体的な工程について述べる。
コンピュータユニット88は、まず、ステップS11において、図示しない記憶部に格納された主走査方向における105〜7455の範囲の複数の測色ポイントにおける測色結果を読み出す。
そして、ステップS12において、測定結果として得られた濃度値の平均値を、CMYの色ごとに算出する。本実施形態においては、図9に示すグラフに示すように、例えば、「C(シアン)」の測色結果に対応する平均値として約0.88、「M(マゼンタ)」の測色結果に対応する平均値として約0.82、「Y(イエロ)」の測色結果に対応する平均値として約0.76を算出する。
次に、ステップS13において、CMYの3原色のそれぞれについて、テストプリントTPの主走査方向における複数の測色結果が、ステップS12において算出された各平均値に近づくように補正値を算出する。例えば、「C」の測色結果では、主走査方向における両端部X1,X2(図8参照)については、平均値である約0.88よりも測色結果の方が濃度値は小さい。一方、主走査方向におけるほぼ中央部X3(図8参照)については、平均値である約0.88よりも測色結果の方が濃度値は大きい。このため、コンピュータユニット88では、上記平均値に近づくように、両端部X1,X2については、測色結果を大きくする方向への補正値が算出される一方、中央部X3については、測色結果を小さくする方向への補正値が算出される。なお、他の色「M」および「Y」についても、同様にして、主走査方向における各測色ポイントごとに適切な補正値が算出される。
ここで、ステップS14において、測色結果のないX4およびX5の範囲について、補正値を算出しておく。すなわち、図9に示すように、X4の範囲については、まず、105からX2側に向かって数えて複数点(例えば、10点)の測色結果に基づいて、各測色結果に対応する補正値を算出する。さらに、これらの補正値から傾きを算出し、その傾きからX4の範囲での補正値を推測する。X5の範囲については、7680からX1側に向かって数えて複数点を用いて同様に補正値を算出する。レーザビームを走査させて露光を行う場合、レーザビームから出射される光量はもともと一定である。しかし、ポリゴンミラー45およびプラスチックレンズ群46(図4参照)によって主走査方向X1−X2に走査される際に、プラスチックレンズ群46の形状によって、最終的にレーザビームの光量は連続的に変化する。そのため、マージンに対応する補正値は、上記両端の複数の測色結果からその傾き等を利用することで推測可能である。
次に、ステップS15において、ステップS13およびS14で算出された補正値を用いて主走査方向に対するシェーディング補正を行い、描画のドット毎における補正値をコンピュータユニット88に記憶させる。この記憶された補正値に基づいてプリント露光部14の出力状態を調整する。
[本シェーディング補正方法の特徴]
(1)
本実施形態のシェーディング補正方法は、プリント露光部14の主走査方向における光量差を補正するためのシェーディング補正方法であって、まず、図12に示すように、プリントステーション3においてテストプリントTPを形成し、自動濃度測定装置20によってテストプリントTPの主走査方向に沿って複数の測色ポイントにおいて測色を行う。さらに、図13に示すように、これらの測色ポイントにおける測色結果に基づいて、主走査方向におけるテストプリントTPの測色位置に対応する補正値と、主走査方向における測色範囲外の位置であるマージンに対応する補正値とを算出する。そして、これらの補正値を用いて、主走査方向における濃度がほぼ均一になるようにプリント露光部14のシェーディング補正を行う。
これにより、プリント露光部14の実際に露光可能な全幅がテストプリントTPの最大幅より大きく、テスト画像を形成することができないマージンができたとしても、プリント露光部14で露光可能な全幅に渡って補正値を得ることができ、さらにそれらの補正値に基づいてシェーディング補正を行うことができる。
この結果、新たにマージンの測色を行う構成や処理を加えることなく、効率よく主走査方向における光量差に起因する形成画像における濃度差を補正することができる。
(2)
本実施形態のシェーディング補正方法では、図13に示すように、テストプリントTPのX1,X2側の複数の測色結果に基づいて各測色結果に対応する補正値を算出し、これの補正値を利用して、その傾きからマージンの補正値を推測する。主走査方向に沿って取得された複数の測色ポイントにおける測色結果が取得された後、この測色結果の平均値が算出される。この平均値に近似した値になるように、それぞれの測色ポイントにおける補正値が算出される。マージンの補正値は、既に算出されたX1,X2側の複数の補正値の傾きから推測できる。
これにより、マージンの補正値が得られるので、プリント露光部14で露光可能な全幅に渡って補正値を得ることができ、さらにそれらの補正値に基づいてシェーディング補正を行うことができる。
この結果、効率よく主走査方向における光量差に起因する形成画像における濃度差を補正することができる。
(3)
本実施形態の写真プリントシステム1では、上述したように、自動濃度測定装置20において、テストプリントTPの主走査方向に沿って複数の測色ポイントにおいて測色を行い、コンピュータユニット88が、この測色結果に基づいてプリント露光部14のマージンも含めた全幅の補正値を算出し、シェーディング補正を行う。
これにより、測色結果に基づくシェーディング補正によって、主走査方向におけるプリント露光部14の全幅の光量差をほぼ均一にすることができる。
この結果、幅広の画像を形成した場合でも、濃度差のない画像を形成することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、自動濃度測定装置20によってテストプリントTPの主走査方向に沿って複数の測色ポイントにおいて測色を行って算出された補正値のうち、X1,X2側の複数の補正値の傾きからプリント露光部14のマージンの補正値を推測する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、テストプリントの最外端の測色結果から算出された補正値を必要なだけコピーしてマージンの補正値としてもよい。
この場合でも、効率よく主走査方向における光量差に起因する形成画像における濃度差を補正することができる。
例えば、特に、画像形成する印画紙Pの位置ずれが僅かである場合やプリントする画像の縁部の品質がそれほど重要でない場合等、コンピュータユニット88の処理がより簡易になるため、テストプリントの最外端の測色結果から算出された補正値をそのまま使用できる。
なお、プリントする画像の縁部をより品質よく形成したい場合等、正確にマージンの補正値を得る必要がある場合には、上記実施形態のようにすることが好ましい。
(B)
上記実施形態では、ステップS15において、プリント露光部14の出力状態を調整する例を挙げて説明した。この後、以下のような工程を行ってもよい。
すなわち、ステップS16において、プリント露光部14によって改めてテストプリントTPを作成する。そして、ステップS17において、自動濃度測定装置20によって、シェーディング補正後に作成されたテストプリントTPの濃度を主走査方向に沿って測定する。最後に、ステップS18において、主走査方向における濃度(反射率)が、図10に示すように、主走査方向においてほぼ均一になっていることが確認された後、一連の工程を終了する。
これにより、再度テストプリントTPを作成する工程を繰り返すことで、補正の精度を向上させることができる。
(C)
上記実施形態では、プリント露光部14において、各部の制御がコンピュータユニット88によって行われる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態と同様にプリント露光部14を制御できれば、コンピュータユニット88の代わりに、プリント露光部14の制御専用の制御部を設ける構成であってもよい。
(D)
上記実施形態では、プリント露光部14のマージンの補正値を算出する際に、測色結果から算出したX1,X2部の補正値を10点用いる例を示した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
プリント露光部14の光学系によって、またはマージンの補正に必要な精度によって、用いる補正値の点数や対応する測色位置は変更可能である。
(E)
上記実施形態では、印画紙Pとしてそのサイズが24.5インチである例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
印画紙Pとしては、写真処理装置1またはプリント露光部14の構成よって、様々な最大幅を有するものが使用可能である。
(F)
上記実施形態では、本発明のシェーディング補正方法を実行する写真プリントシステム1に対して本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、例えば、写真プリントシステム1に含まれる記憶部に格納されており、制御部(CPU)によって読み込まれることで、上述したシェーディング補正方法を実行させるシェーディング補正プログラムとしても実現することが可能である。
本発明のシェーディング補正方法は、主走査方向における測色範囲外の位置に対応する補正値も算出して効率よくシェーディング補正を行うことができるという効果を奏することから、レーザビームを光学系を介して主走査方向に照射して露光処理を行う露光装置を搭載した各種装置に対して広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る写真プリントシステムの構成を示す斜視図。 図1に含まれるプリントステーションの内部の構成を示す断面図。 図1に含まれる操作ステーションの構成を示す斜視図。 図2に含まれるプリント露光部の構成を示す断面図。 図3の操作ステーションが備えている自動濃度測定装置の構成を示す斜視図。 図3の操作ステーションが備えている自動濃度測定装置の詳細な構成を示す部分断面図。 図3の操作ステーションが備えている自動濃度測定装置の内部の構成を示す側断面図。 図1の写真プリントシステムにおいてセットアップ用に形成されるテストプリントの構成を示す平面図。 図8のテストプリントを主走査方向に沿って測色した結果を示すグラフ。 図9のグラフをシェーディング補正した後に作成されたテストプリントを主走査方向に沿って測色した結果を示すグラフ。 テストプリントが形成される感光材料の特性曲線を示すグラフ。 図1の写真プリントシステムにおいてシェーディング補正を行う際のテストプリントの測色の流れを示すフローチャート。 図12において取得された測色結果を用いてシェーディング補正を行う際の流れを示すフローチャート。
符号の説明
1 写真プリントシステム(写真処理装置)
2 操作ステーション
3 プリントステーション
4 ケーブル
11 印画紙マガジン
12 シートカッター
13 バックプリント部
14 プリント露光部(露光装置)
15 処理槽ユニット
16 コンベア
17 ソータ
18 印画紙搬送機構
20 自動濃度測定装置(測色装置)
82 モニタ
84 キーボード
86 マウス
88 コンピュータユニット
88a メディアリーダ
90 デスク
100a 筐体
100f 案内支持面
100g プリント挿入部
F 帯
P 印画紙
TP テストプリント
CP 校正プレート
X1,X2 両端部
X3 中央部
X4,X5 マージン

Claims (5)

  1. 感光材料に対して光源から照射される光を主走査方向に走査して露光処理を行う際に、主走査方向における光量差を補正する露光装置のシェーディング補正方法であって、
    前記露光装置によって前記感光材料に対して露光処理を施してテストプリントを形成する第1のステップと、
    前記露光装置による主走査方向に沿って、測色装置を用いて前記テストプリントの測色を行う第2のステップと、
    前記テストプリントの測色結果に基づいて、前記主走査方向における前記テストプリントの測色位置に対応する補正値と、前記主走査方向における測色範囲外の位置に対応する補正値とを算出する第3のステップと、
    前記補正値を用いて、前記主走査方向における光量差を補正する第4のステップと、
    を備えている、
    シェーディング補正方法。
  2. 前記第3のステップにおいて、前記主走査方向における前記測色範囲外の位置に対応する前記補正値は、前記主走査方向における両端の複数の測色位置に対応する測色結果に基づいて算出される、
    請求項1に記載のシェーディング補正方法。
  3. 前記第3のステップにおいて、前記主走査方向における前記測色範囲外の位置に対応する前記補正値は、前記主走査方向における最外端の測色位置に対応する測色結果に基づいて算出される、
    請求項1に記載のシェーディング補正方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に係るシェーディング補正方法をコンピュータに実行させる、シェーディング補正プログラム。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に係るシェーディング補正方法を用いて、露光装置の補正を行う、写真処理装置。
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