JP2007206512A - 写真処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】較正プレートの汚れを自動的に判定して、各帯体の濃度を正確に測色して適正なセットアップ作業を行うことが可能な写真処理装置を提供する。
【解決手段】印画紙Pに対して濃度の異なる複数の帯体Fを形成するテスト印画を行い、各帯体Fの濃度を測定した結果に基づいてセットアップを行う写真処理装置1において、複数の帯体Fの濃度の基準となる較正プレートCPと、複数の帯体Fの濃度値をそれぞれ測定する濃度測定部20と、複数の帯体Fの濃度値に基づいて、較正プレートCPの汚れの有無を判定する制御部88bとを備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、感光材料に印画した画像の色の濃度を自動的に測定する濃度計を備えており、濃度計における測定結果に基づいて露光条件の調整を行う写真処理装置に関する。
従来から、搬送される感光材料である印画紙に対して露光部から光を照射して画像形成を行った後、現像液、漂白液、定着液、安定液等の各処理液に画像形成済みの印画紙を浸漬して写真の印画を行う写真処理装置が用いられている。各処理液は、環境変化や時間変化、プリント状況等に応じて劣化するため、処理液の劣化を監視する写真処理装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような写真処理装置では、通常、装置の立ち上げ時等において、1枚目の印画紙(測色プリント)に対して濃度が異なる複数の帯体の印画を行う(テスト印画)。この後、内蔵している濃度計によってこれら複数の帯体の濃度を測定(測色)する。最終的に、この測色結果を参照することによって、露光条件等を調整するセットアップ作業が行われる。この一連の工程により、写真の印画を常に安定して行えるようにしている。
より具体的には、テスト印画では、露光部によって濃度の異なる複数の帯体が所定のパターンで露光処理され、これを現像して測色プリントが作成される。そして、この測色プリントに形成された濃度の異なる複数の帯体の濃度が、濃度計によって自動的に測色される。一般的に、測色プリントに形成された濃度の異なる複数の帯体は、最も低濃度(白)から最も高濃度(黒)まで所定の濃度差毎に均等の幅で形成されている。この測色により、今回テスト印画した画像の濃度が、例えば、低濃度側に偏っているか高濃度側に偏っているか等を判定して、その結果を基にその後の露光条件の調整等のセットアップを行う。テスト印画した画像の濃度判定には、まず濃度判定の基準となる濃度を有する基準サンプルである、較正プレートが一般に用いられる。
特開平11−352652号公報(平成11年12月24日公開)
しかしながら、上記従来の装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記特許文献1では、較正プレートに関しては考慮していない。しかし、テスト印画した画像の濃度判断には、較正プレートを基準として用いるため、較正プレートの特性が変化すると、セットアップ作業の精度は低下する。この特性変化の主な原因には、較正プレートの汚れがある。特に、高濃度(黒)側が汚れた場合、低濃度側が汚れる場合に比べて、テスト印画した画像の濃度判定における影響が大きい。また、較正プレートの汚れの判定をオペレータが判断する場合、高濃度側の汚れは目視で判断することが困難であり、低濃度(白)側の部分の汚れに比べて放置され易い状況になる。これらにより、正確な濃度判定が行われないため、正常なセットアップ作業が望めなくなり、安定した写真プリントを提供することができなくなる。
そこで、本発明の課題は、較正プレートの汚れの有無を自動的に判定して、各帯体の濃度を正確に測色して適正なセットアップ作業を行うことが可能な写真処理装置を提供することにある。
第1の発明に係る写真処理装置は、感光材料に対して濃度の異なる複数の帯体を形成するテスト印画を行い、各帯体の濃度を測定した結果に基づいてセットアップを行う写真処理装置であって、基準サンプルと、濃度測定部と、制御部とを備える。基準サンプルは、複数の帯体の濃度の基準となる。濃度測定部は、複数の帯体の濃度値をそれぞれ測定する。制御部は、複数の帯体の濃度値に基づいて、基準サンプルの汚れの有無を判定する。
ここでは、適正な露光条件等を調整するセットアップ作業を行うために、テスト印画により作成された測色プリントに形成された各帯体の濃度の偏向度合いを調べるための基準サンプルの汚れの有無を判定する構成を備えた写真処理装置を示す。
ここで、基準サンプルとは、例えば、合成樹脂製のプレートの表面に一対の被測定スポットを形成した較正プレートである。被測定スポットは、通常の写真プリント上で想定し得る最も低い反射率を持つ黒色スポットと、通常の写真プリント上で想定し得る最も高い反射率を持つ白色スポットとを有している。
基準サンプルが汚れると写真処理装置のセットアップ作業の精度が低下することから、通常、写真処理装置の稼働時間に応じて基準サンプルの交換を行う。しかし、セットアップ作業の精度を維持しつつ、効率よく基準サンプルの交換を行うために、自動で基準サンプルの汚れの有無を判定できることが好ましい。
例えば、基準サンプルの黒色スポットが汚れた場合は、白色スポットが汚れる場合に比べて、テスト印画した画像の濃度判定における影響が大きい。具体的には、もともと低反射率の黒色スポットの表面が汚れると乱反射等が発生することにより逆に反射率が大きくなって、実際よりも黒色が白色に近づいている(薄い)かのような濃度測定結果となる。すなわち、オペレータが気付かないうちに、黒色スポットの実際の濃度値(例えば、2.0D)よりも黒色スポットの濃度値として示される数値が低くなり(例えば、1.8D等)、黒色スポットの実際の濃度値と黒色スポットの濃度値として示される数値との整合性が保たれなくなる。これにより、濃度測定の基準である基準サンプルの濃度値自体が正確ではなくなるため、次の測色過程以降、最終的なセットアップ作業に影響が出るおそれがある。すなわち、テスト印画によって測色プリントに形成された濃度の異なる複数の帯体と基準サンプルとを比較して帯体の濃度を測色する際に、帯体の実際の濃度(例えば、1.8D等)より高い濃度値として認識される(例えば、上記で言えば、2.0Dと認識される)。その結果、測色プリントの高濃度側を本来よりも薄く補正してしまう。そのため、最終的には、写真処理装置において色が薄く印画されることになる。
そこで、本発明の写真処理装置は、基準サンプルの汚れの有無を自動で判定する制御部を備える。具体的には、一枚目の感光材料にテスト印画して作成した測色プリントに形成された、濃度の異なる複数の帯体の濃度値を濃度測定部により測定する。そして、制御部は、基準サンプルの汚れの有無の判定のためにこの測定された濃度値を利用する。
これにより、写真処理装置に新たな構成を加えることなく、制御部のみで自動的に基準サンプルの汚れの有無に関する判定を行うことが可能である。また、基準サンプルの汚れのために測色プリントの濃度測定精度が低下して、セットアップ作業の精度にも影響を与えることを事前に防ぐことができる。
この結果、基準サンプルの汚れの有無を自動的に判定することで、適正なセットアップ精度を維持することが可能になる。
第2の発明に係る写真処理装置は、第1の発明に係る写真処理装置であって、基準サンプルの汚れを報知する報知部をさらに備える。
ここでは、基準サンプルの汚れの有無を自動的に判定して、オペレータに報知する写真処理装置を示す。
報知部を設けることで、経験の少ないオペレータも基準サンプルの汚れ具合あるいは交換時期等の情報を効率よく得ることができる。そのため、オペレータの判断で対応が可能となり、基準サンプルに関するメンテナンスを効率よく行うことができ、サービスコストを抑えることもできる。
この結果、コストを抑えて、適正なセットアップ精度を維持することが可能になる。
第3の発明に係る写真処理装置は、第1または第2の発明に係る写真処理装置であって、制御部は、複数の帯体の最高濃度値を測定し、最高濃度値と所定の閾値とを比較して、基準サンプルの汚れの有無を判定する。
ここでは、基準サンプルの汚れの有無の判定について、より具体的に示す。
基準サンプルにおける黒色スポットの汚れは、測色プリントの複数の帯体のうち、最高濃度(黒色)部に顕著な影響を及ぼす。そのため、黒色スポットの汚れがひどくなると、セットアップ作業を行う度に最高濃度部の測定値(濃度値)が変化していく。
そこで、本発明の写真処理装置では、セットアップ作業毎の測定値から、特に最高濃度部の濃度値の変化が所定の閾値を超えた時に、基準サンプルが汚れたと判定する。
これにより、基準サンプルの汚れの有無を自動的に判定することで、適正なセットアップ精度を維持することが可能になる。
第4の発明に係る写真処理装置は、第3の発明に係る写真処理装置であって、複数の帯体の最高濃度値の測定結果を記憶する記憶部をさらに備えている。
ここでは、本発明の写真処理装置のさらなる構成について示す。
毎回のセットアップ作業の測定値から最高濃度部の測定値の変化の傾向を把握して、基準サンプルの汚れの有無を判定するためには、毎回のセットアップ作業時の濃度値を記憶しておく必要がある。また、基準サンプルの汚れには、基準サンプルの交換自体は必ずしも必要としない一時的なものもあり、この一時的な汚れと基準サンプルの交換が必要となる汚れとを区別するためにも、濃度値を記憶することは必要である。
そこで、複数の帯体の最高濃度値の測定結果を記憶する記憶部を設ける。なお、この記憶部は、最高濃度値の測定結果のみならず、他の濃度情報等を記憶するために併用されるものであってもよい。
これにより、濃度値の時間変化を見ることで、基準サンプルの汚れが基準サンプルの交換を必要とする時間経過によるものか、交換を必ずしも必要としない一時的なものであるかを判定できる。
この結果、基準サンプルの汚れを効率よく、かつ自動的に判定することで、適正なセットアップ作業精度を維持することが可能になる。
第5の発明に係る写真処理装置は、第1から第4のいずれか一つの発明に係る写真処理装置であって、感光材料に対して複数の帯体を形成する現像処理を行うための現像液を貯蓄する現像処理槽をさらに備え、制御部は、現像液の劣化を判定した後に基準サンプルの汚れの有無を判定する。
ここでは、基準サンプルの汚れの有無の判定のみならず、他の判定をも行う写真処理装置を示す。
写真処理装置は、写真の印画のために、現像液、漂白液、定着液、安定液等の各処理液を有している。各処理液は、環境変化あるいは時間変化等によって劣化するため、その場合は、テスト印画を含む印画自体の精度も低下する。特に、現像液は、印画の品質を最も左右する処理液であるので、現像液の劣化は、印画された複数の帯体の濃度値に直接影響を与える。
そこで、基準サンプルの汚れについてのみならず、現像液の劣化が生じているか否かの確認も行うことが好ましい。また、基準サンプルの汚れに関する判定精度を維持するために、現像液の劣化についての判定は、基準サンプルの汚れに関する判定の前に行う。
これにより、基準サンプルの汚れの有無を判定する時には、現像液の劣化による影響を取り除いておくことができる。
この結果、基準サンプルの汚れの有無を正確に、かつ自動的に判定することで、適正なセットアップ作業精度を維持することが可能になる。
第1の発明に係る装置によれば、基準サンプルの汚れの有無を自動的に判定することで、適正なセットアップ精度を維持することが可能になる。
第2の発明に係る装置によれば、コストを抑えて、適正なセットアップ精度を維持することが可能になる。
第3の発明に係る装置によれば、基準サンプルの汚れの有無を自動的に判定することで、適正なセットアップ精度を維持することが可能になる。
第4の発明に係る装置によれば、基準サンプルの汚れを効率よく、かつ自動的に判定することで、適正なセットアップ作業精度を維持することが可能になる。
第5の発明に係る装置によれば、基準サンプルの汚れの有無を正確に、かつ自動的に判定することで、適正なセットアップ作業精度を維持することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る写真プリントシステム(写真処理装置)1について、図1〜図9を用いて説明すれば以下の通りである。
[写真プリントシステム1の構成]
本発明の一実施形態に係る写真プリントシステム(写真処理装置)1は、図1に示すように、いわゆるデジタルミニラボと呼ばれる写真プリントシステムである。
写真プリントシステム1は、操作ステーション2と、プリントステーション3とを備えている。
操作ステーション2は、現像された写真フィルムやデジタルカメラ等で撮影されたデジタル画像データが保存されたメモリカード等のメディアM(図3参照)から画像データを取り込んでプリントデータを作成し、ケーブル4を介して接続されたプリントステーション3に対して送信する。
プリントステーション3は、操作ステーション2から受信したプリントデータに基づいて、印画紙(感光材料)Pに対して露光処理および現像処理を行って写真プリント画像を形成する。
[操作ステーション2の構成]
操作ステーション2は、図3に示すように、デスク90周辺に配置された、自動濃度測定装置(濃度測定部)20と、フィルムスキャナ80と、モニタ(表示部)82と、キーボード84と、マウス86と、メディアリーダ88aと、コンピュータユニット88と、を有している。
自動濃度測定装置20は、セットアップ用に作成された測色プリントTPに含まれる濃度が異なる複数の帯体の濃度を自動的に測定する。なお、この自動濃度測定装置20の詳細な構成については後段にて詳述する。
フィルムスキャナ80は、写真フィルムに現像された撮影コマに対応する画像をデジタル画像データとして取り込む。
メディアリーダ88aは、本写真プリントシステム1のコントローラとして機能するコンピュータユニット88に搭載されており、デジタルカメラ等で撮影された画像のデジタルデータをメモリカードや各種半導体メモリ、CD−R等のメディアから取り込む。
コンピュータユニット88は、モニタ82、キーボード84、マウス86と接続されており、図4に示すように、制御部88bおよび記憶部88cを内部に有している。制御部88bは、プリントステーション3に含まれる各部の動作や画像処理、自動濃度測定装置20を用いたセットアップ、そして較正プレートCPの汚れの有無の判定等の制御を行う。また、較正プレートCPの汚れが確認された場合には、オペレータに報知するような制御も行う。記憶部88cは、毎回のセットアップの度に、自動濃度測定装置20により測定された、測色プリントTPに形成された帯体Fの濃度値を記憶する。オペレータは、モニタ82に表示された画像を見ながら、キーボード84、マウス86等のポインティングデバイスを用いて画像処理やセットアップ等の各種設定を行う。
[プリントステーション3の構成]
プリントステーション3は、図1に示すように、ケーブル4を介して接続された操作ステーション2から受信したプリントデータに基づいて、印画紙Pを搬送しながら印画紙Pに対して露光処理および現像処理を行って写真プリント画像を形成する写真処理装置である。
プリントステーション3は、図2に示すように、内部に、2つの印画紙マガジン11と、シートカッター12と、バックプリント部13と、プリント露光部(露光部)14と、処理槽ユニット15と、コンベア16と、ソータ17(図1参照)と、印画紙搬送機構18と、を有している。
2つの印画紙マガジン11は、プリントステーション3の内部においてロール状の印画紙Pを1個ずつ収納しており、印画紙搬送機構18によって適宜必要な量の印画紙Pが引き出される。
シートカッター12は、印画紙搬送機構18の一部と隣接するように配置されており、印画紙マガジン11から引き出された印画紙Pをプリントサイズに切断する。
バックプリント部13は、シートカッター12の下流側であって印画紙搬送機構18と隣接する位置に配置されており、プリントサイズに切断された印画紙Pの裏面側に、色補正情報やコマ番号等のプリント処理情報を印刷する。
プリント露光部14は、バックプリント部13の下流側における印画紙搬送機構18に隣接するように配置されており、プリントサイズに切断された印画紙Pの表面に対して、プリントする撮影画像の露光を行う。
処理槽ユニット15は、プリント露光部14の下流側に配置されており、現像処理液(現像液)を貯留する現像処理槽15a、漂白定着処理液を貯留する漂白定着槽15b、安定処理液を貯留する安定処理層15cを有している。そして、露光後の印画紙Pがこれらの各処理槽15a〜15cをこの順で経由しながら印画紙搬送機構18によって搬送されることで、所望の写真プリント画像が印画紙Pの表面に形成される。
コンベア16は、プリントステーション3の上部に露出しており、写真プリント画像が表面に形成されて乾燥処理後に排出された印画紙Pをソータ17の方向へ搬送する(図1および図2参照)。
ソータ17は、プリントステーション3の前面側に鉛直方向に複数のトレイを並べた状態で配置されており、コンベア16によって搬送されるプリント済の印画紙Pを、オーダー単位で各トレイに振り分ける(図1参照)。
印画紙搬送機構18は、プリントステーション3の内部において、印画紙マガジン11に収容されたロール状の印画紙Pを引き出すとともに、プリントサイズに切断された印画紙Pを、印画紙Pに対して行われる様々な処理に対応した搬送速度で搬送する。また、印画紙搬送機構18は、印画紙Pの搬送方向におけるプリント露光部14の上流側および下流側にそれぞれ配置されたチャッカー式搬送ユニット(チャッカー)18aと、複数の挟持搬送ローラ対(ローラ対)18bと、を有している。
チャッカー式搬送ユニット18aは、プリントサイズに切断された印画紙Pの下流側(先端側)の端部を搬送方向における両側からつまむようにして搬送する。
挟持搬送ローラ対18bは、2つのローラを組み合わせて構成されており、2つのローラの間の隙間に印画紙Pを挟みこんで回転することで印画紙Pを下流側へと搬送する。
[自動濃度測定装置20の構成]
自動濃度測定装置20は、図5〜図7に示すように、主として、筐体100aと、カラーメータ6(測色計の一例)と、第1搬送機構7と、第2搬送機構8と、押し付け機構60とを備えている。
筐体100aは、板金製部材と合成樹脂部材とを組み合わせて構成されている。カラーメータ6は、測定部6aを備えている。第1搬送機構7は、較正プレート(基準サンプル)CPを測定部6aの直下に搬送する。第2搬送機構8は、測色プリントTPを測定部6aの直下に搬送する。押し付け機構60は、測定部6aの直下に搬送された較正プレートCPまたは測色プリントTPを測定部6aの下面の方向に向かって押し上げる(図7参照)。較正プレートCPの詳細については、後述する。
第1搬送機構7および第2搬送機構8は、共通の駆動源として図示しないステッピングモータを備えている。カラーメータ6の測定部6aには、下向きの開口部6bが設けられており、この開口部6bの上方に複数のLED6Lと受光素子6Pとが設けられている。LED6Lは、少なくともRGBの各色に対応する互いに波長領域の異なる3個のLEDを含んでいる。互いに波長領域の異なるLEDは同時に発光されることはなく、波長領域毎に所定の順序で交互に発光する。発光された光は、押し付け機構60によって測定部6aの開口部6b付近に押し付けられた被測定物(較正プレートCPまたは測色プリントTP)の面で反射し、開口部6bに戻る光の強度が受光素子6Pによって各波長領域別に検出される。このため、被測定物の面の濃度(または反射率)の算出が波長領域毎に可能となる。
較正プレートCPを搬送するための第1搬送機構7は、図6に示すように、較正プレートCPを着脱自在に嵌め込むことの可能な係合凹部10aを備えたトレイ10を有する。トレイ10は、自動濃度測定装置20が測定位置にある時、オペレータから見て前後方向に移動可能なように、図示しない左右の案内レール上に摺動支持されている。トレイ10の下面にはラックギヤ10c(図7参照)が形成されており、トレイ10の下方には、ラックギヤ10cの一部と噛合するピニオンギヤ(従動ギヤの一例)が水平な支持軸上に回転可能に設けられている。ステッピングモータの正転および逆転向きの回転駆動力は、後述する伝動機構によってピニオンギヤに伝えられる。これにより、トレイ10を前後に往復移動させることができる。トレイ10の係合凹部10aは異形輪郭を持つ較正プレートCPの外形輪郭とほぼ完全に一致する形状で形成されている。このため、トレイ10の係合凹部10aに較正プレートCPを嵌め込むと、オペレータから見て黒色スポットX1が奥側に、白色スポットX2が手前側に配置される。
測色プリントTPを搬送するための第2搬送機構8は、図6および図7に示すように、駆動軸に固定された左右の第1搬送ローラ21a,21bと、その駆動軸よりも奥側の駆動軸に固定された左右の第2搬送ローラ22a,22bも弾性材料によって形成された周面を有している。各駆動軸の間には、タイミングプーリとタイミングベルトからなる伝動機構が設けられている。そして、2つの駆動軸は、この伝動機構によって常に同一の回転数で同期的に回転する。個々の搬送ローラ21a,21b,22a,22bの上方には、図7に示すように、挿入された測色プリントTPを各搬送ローラ21a,21b,22a,22bに押し付けるための金属製の圧着ローラ119(合計4個)が遊転可能な状態で設けられている。第1搬送ローラ21a,21bおよび第2搬送ローラ22a,22bは、いずれも互いに同期して回転駆動される左右一対のローラを形成するため、測色プリントTPは蛇行することなく安定した姿勢で送り込まれる。
なお、図5および図6に示すように、筐体100aには、オペレータが載置する測色プリントTPを支持し、カラーメータ6の開口部6b側へ案内するための水平で上向きの案内支持面100fが設けられている。図5および図7に示すように、案内支持面100fの最も手前側の部位の上方には、カラーメータ6および圧着ローラ119を収納している上部筐体104は配置されておらず、測色プリントTPをカラーメータ6の下方に向けて挿入するためのプリント挿入部100gが形成されている。測色プリントTPは、図7に示すように、案内支持面100f上に載置した状態でプリント挿入部100gに押し込まれると、測色プリントTPの先端が第1搬送ローラ21a,21bとこれに対応する圧着ローラ119の間に挟み込まれる。搬送ローラ21a,21b,22a,22bと圧着ローラ119との接点、すなわち測色プリントTPが搬送される搬送面は、第2搬送機構8によって搬送中の測色プリントTPが較正プレートCPあるいはトレイ10と接触しないように、較正プレートCPあるいはトレイ10の上面よりも十分上方のレベルに設けられている。
また、プリント挿入部100g付近に相当する案内支持面100fの一部は、図6に示すように、手前側に抜き外しが可能なカバー部材106となっている。すなわち、トレイ10が最も手前側の待機位置にある時にカバー部材106を取り外すと、トレイ10の係合凹部10aに嵌め込まれた較正プレートCPが見える。カバー部材106は、オペレータが不用意に較正プレートCPの面に触れて被測定箇所を汚すことや、較正プレートCPの表面に粉塵等が堆積すること、外部からの光線で黒色スポットX1や白色スポットX2が褪色することを防止するために設けられている。なお、オペレータ等は、カバー部材106を外して観察することで定期的に較正プレートCPの状態を確認し、被測定箇所が汚染されたり、粉塵、紙粉、毛髪等の異物が載っていれば、較正プレートCPの表面をクリーニングしたり、新しい較正プレートCPに取り替えたりする等の措置を採ることができる。
カラーメータ6を収納した部位は、測色プリントTPの前後方向の長さに関わらず全ての被測定面Fの測色操作が可能となるように、測色プリントTPの案内支持面100fに対して片持ち状に構成されている。すなわち、図6に示すように、自動濃度測定装置20の筐体100aは、第1搬送ローラ21a,21b、第2搬送ローラ22a,22b、および押し付け機構60等を収納した下部筐体102と、カラーメータ6および圧着ローラ119を収納している上部筐体104とを有している。そして、測色プリントTPは、下部筐体102と上部筐体104との間に挿入される。上部筐体104および下部筐体102は、図6に示すように、オペレータから見て左側の端部に設けられた連結部103において連結された片持ち構造になっている。
また、筐体100aの案内支持面100fの左右には、図5および図6に示すように、測色プリントTPの左端部付近を案内する固定式の左端ガイド42と、測色プリントTPの右端部付近を案内する可動式の右端ガイド43とが設けられている。これにより、測色プリントTPの左右の端部を、特に測色プリントTPが搬送ローラ21a,21b,22a,22bと圧着ローラ119の間に挟着されるまでの間、平面視における前後方向に直線状に案内し、かつ測色プリントTPが案内支持面100fから大きく上向きに偏向しないように案内することができる。
[較正プレートCP]
自動濃度測定装置20による測色プリントTPの濃度測定の結果は、自動濃度測定装置20に用いられている発光ダイオードの時間変化等による発光特性の変動によって測定誤差が生じる傾向がある。このため、セットアップを行う際には、先ず、較正プレートCPと呼ばれる基準サンプルに設けられた基準となる濃度の被測定スポットを自動濃度測定装置20によって測定して、自動濃度測定装置20の特性変化に基づく測定誤差の補正を行う。これにより、自動濃度測定装置20の測定誤差の影響がない測色プリントTPの濃度測定を行うことができる。
この自動濃度測定装置20の測定誤差の補正に用いられる較正プレートCPは、図6に示すように、厚さが2〜3mm程度の合成樹脂製の板の表面に一対の被測定スポットを形成したものである。被測定スポットは、通常の写真プリント上で想定し得る最も低い反射率を持つ黒色スポットX1と、通常の写真プリント上で想定し得る最も高い反射率を持つ白色スポットX2とを有している。較正プレートCPは、略矩形状の外形を有しているが、白色スポットX2に近接した角の一方のみが曲率の大きな曲線を描く形状となっている。
[測色プリントTP]
測色プリントTPは、ロットの1枚目の印画紙Pに対して、プリント露光部14において所定のパターンが露光操作により形成された後、現状の処理液によって現像処理されて形成される。測色プリントTPに形成されたパターンを、図8に示す。ここでのパターンは、測色プリントTPの基端側(矢印方向)に向かって、プリント露光部14からの露光を受けない最も濃度の低い(白色)帯体F1から、最も濃度の高い(黒色)帯体F22まで、互いに濃度(反射率)が少しずつ異なる灰色(無彩色)の帯体Fが連続的に濃度順にプリントされている。測色プリントTPの先端から白色の帯体F1の中央部位までの長さは、常に一定となるように、また、測色プリントTPの搬送方向における各帯体Fの長さも一定になるように形成されている。これが、使用しようとする写真処理装置の印画状態を示しており、写真処理装置の環境や時間変化によって生じた印画精度の変化が含まれていることになる。
[自動濃度測定装置20を用いた測色プリントTPの濃度測定およびセットアップ]
自動濃度測定装置20は、毎日の運転開始時毎に作成された測色プリントTPの濃度を測定する。そして、コンピュータユニット88は、この自動濃度測定装置20における測定結果に基づいてプリント露光部14の出力状態を調整するセットアップを行う。
通常、プリントステーション3から出力されるプリントの品質(各色の濃度等)は、印画紙Pのロット毎の特性や、プリント露光部14の光源の発光状態、各処理液の状態(処理液温度、酸化状態、活性度合等)によって変化してしまう。このため、測色プリントTPに形成された濃度の異なる複数の帯体のそれぞれの濃度を自動濃度測定装置20によって測定し、この測定結果に基づいてプリント露光部14の出力状態の調整(セットアップ)を行うことで、印画紙Pのロットやプリント露光部14、処理液の状態に関わらず再現性の高い写真プリントを行うことができる。
このセットアップでは、現在の状態のプリントステーション3から所定の画像データに基づいて測色プリントTPを出力し、この測色プリントTPの濃度を自動濃度測定装置20によって測定する。そして、この測定結果と所定の基準濃度との濃度差を算出し、この濃度差に基づいてプリント露光部14の出力状態の調整が行われる。プリント露光部14の調整は、例えば、レーザ露光エンジン(プリント露光部14の一例)の露光制御装置(図示せず)に設けられた画像データのLUTを書き換える等の方法により行うことができる。
自動濃度測定装置20では、測色プリントTPを搬送方向前方へ少しずつ搬送していくと、測定位置であるカラーメータ6(図7参照)が各帯体Fの濃度を測定することになる。ここで、自動濃度測定装置20では、濃度測定対象となる各帯体Fの濃度の測定を帯体F1〜F22まで順番に行う。
本実施形態の写真プリントシステム1では、均等の幅で形成された濃度の異なる複数の帯体Fについて、その帯体Fの端部(濃度が切り替わる部分)から所定の長さだけ搬送方向に移動した中央部分の濃度を、帯体F毎に自動的に測定する。
[較正プレートCPの汚れの有無の判定動作]
ここで、操作ステーション2等によって行われる自動濃度測定装置20を用いた較正プレートCPの汚れに関する判定の流れについて、図4、図9および図10を参照して以下で説明する。
ここでは、較正プレートCPの汚れの有無について、最高濃度値を有する帯体F22の測定値を基に判定する。これは、較正プレートCPが汚れた場合の影響が最高濃度値において、最も大きいためである。例えば、黒色スポットX1が汚れてその反射率が大きくなると、濃度値は汚れのない正常な状態の黒色スポットX1の濃度値のままでありながら、それよりも薄い色が対応しているように認識されてしまう。そのため、帯体F22において、本来の黒色スポットX1に対応するべき濃度値よりも低い濃度値(薄い色)である場合であっても、帯体F22は最高濃度値を有している(正常に印画されている)と判定されてしまい、正確なセットアップを行うことができなくなるおそれがある。
図9において、写真処理装置1の電源が投入されると、操作ステーション2は、セットアップ作業前の準備に入る。
プリントステーション3において印画されたセットアップ用の測色プリントTP(ステップS0)が、自動濃度測定装置20にセッティングされ、カラーメータ6の測定部6aの直下に搬送されると、測定部6aは、測色プリントTPに形成された濃度の異なる各帯体Fのうち、最高濃度(黒色)を有する帯体F22の測定を開始する(S1)。その測定値は、制御部88bおよび記憶部88cに送られる。
制御部88bは、まず、現像処理槽15aの現像液の劣化が生じていないかを判断する(S2)。現像液の劣化を判断する閾値は、ここでは、帯体F22の濃度測定値が0.9D(Density)とする。測定値が0.9Dを下回れば、現像液の劣化が生じていると判定され、より詳しい判定に移る。測定値が0.9D以上あれば、現像液に劣化はなく、現像液による現像処理は正しく行われていると言えるため、制御部88bは次の判定に移る。
上記のより詳しい判定においては、さらに、測色プリントTPにおける印画精度の悪化が、現像液の交換が必要な現像液自体の劣化によるものか、あるいは他の何らかの原因によるものかを判定する。制御部88bは、帯体F22の測定値を記憶部88cに記憶された過去の測定値と比較する。具体的には、測定値が時間の経過に伴って連続的に変化しているか否かを判定する(S3)。この変化の仕方が連続的であれば、制御部88bは、現像液の交換が必要と判定し、モニタ82「現像液の状態を確認して下さい」といった内容を表示して、オペレータに較正プレートCPの交換を促す(S4)。一方、測定値の変化が今回の測定において連続的ではない場合は、制御部88cは、現像液自体の劣化以外で何らかの問題が生じていると判定し、モニタ82にその旨を表示する等する(S5)。いずれの場合も、現像液が交換される等した場合は、再度測色プリントTPが形成され、ステップS1からの流れが繰り返される。
次に、制御部88bは、較正プレートCPの汚れの有無について判定する(S6)。較正プレートCPの汚れを判断する閾値は、ここでは、帯体F22の濃度測定値が3.8Dとする。測定値が3.8Dを上回れば、何らかの汚れが較正プレートCPの黒色スポットX1上に生じていると判定され、より詳しい判定に移る。測定値が3.8D以下であれば、較正プレートCPは正常であると判定され、写真処理装置1のセットアップ作業へと移る。
上記のより詳しい判定においては、較正プレートCPの汚れが、較正プレートCPの交換自体は必ずしも必要としない一時的なものであるか、あるいはセットアップ作業に影響を与えるため、較正プレートCP自体の交換を必要とするものであるかを判定する。制御部88bは、帯体F22の測定値を記憶部88cに記憶された過去の測定値と比較する。具体的には、測定値が時間の経過に伴って連続的に変化しているか否かを判定する(S7)。この変化の仕方が連続的であれば、制御部88bは、較正プレートCPの交換が必要と判定し、モニタ82に「較正プレートが汚れている可能性があります。状態を確認して下さい。」といった内容を表示して、オペレータに較正プレートCPの交換を促す(S8)。この時のモニタ82の表示画面の一例を、図10に示す。一方、測定値の変化が今回の測定において連続的ではない場合は、制御部88cは、何らかの一時的な汚れが生じていると判定し、モニタ82にその旨を表示する等する(S9)。いずれの場合も、較正プレートCPが交換される等した場合は、再度測色プリントTPが形成され、ステップS1からの流れが繰り返される。
以上、本発明の写真処理装置1の構成および較正プレートCPの汚れに関する判定の流れについて説明した。これにより、適正なセットアップ作業を行うことが可能となり、最終的な印画精度を維持できる。
[写真プリントシステム1の特徴]
(1)
本実施形態の写真プリントシステム1では、コンピュータユニット88における制御部88bが、セットアップ用に作成される測色プリントTPの較正に用いる較正プレートCPの汚れの有無を、測色プリントTPに印画された濃度の異なる複数の帯体Fの濃度値に基づいて自動濃度測定装置20を用いて判定する。
これにより、較正プレートCPが時間の経過につれて劣化して汚れたために、測色プリントTPの濃度測定精度が低下して、セットアップ作業の精度にも影響を与えることを事前に防ぐことができる。さらに、制御部88bにより自動で較正プレートCPの汚れの有無を判定できるため、人手に頼ることなく、効率よく較正プレートCPの交換も可能になる。また、上記判定のためのパラメータとして、毎回のセットアップ作業の際に得られた濃度測定値を用いるため、新たなパラメータ測定や特別な構成を加える必要もない。
この結果、適正なセットアップ作業を行うことが可能な写真プリントシステム1を提供することができる。
(2)
本実施形態の写真プリントシステム1では、制御部88bによって較正プレートCPの汚れの有無を判定した後、汚れがあると判定された場合には、制御部88bは、モニタ82の画面を通してオペレータにその旨を報知する。
これにより、較正プレートCPの汚れの有無の判定のみならず、オペレータへの報知まで自動で行うことで、さらに較正プレートCPの交換に関する作業の効率化が図れる。
この結果、コストを抑えて、適正なセットアップ作業を行うことが可能な写真プリントシステム1を提供することができる。
(3)
本実施形態の写真プリントシステム1では、制御部88bによって較正プレートCPの汚れの有無を判定する際に、測色プリントTPに形成された各帯体Fのうちで最高濃度を有する帯体F22の濃度値を測定する。そして、帯体F22の濃度値と、較正プレートCPが汚れていることを示す所定の閾値とを比較することで、較正プレートCPの汚れの有無を判定する。
これにより、効率よく較正プレートCPの汚れの有無の判定を行うことができる。
この結果、適正なセットアップ作業を行うことが可能な写真プリントシステム1を提供することができる。
(4)
本実施形態の写真プリントシステム1では、コンピュータユニット88は、記憶部88cを有する。記憶部88cは、毎回のセットアップの度に、自動濃度測定装置20により測定された、測色プリントTPに形成された最高濃度の帯体F22の測定値を記憶する。
これにより、最高濃度の帯体F22の測定値の変化の傾向を把握することができる。この傾向を見ることにより、較正プレートCPの汚れの有無を判定するのみならず、その汚れが、較正プレートの交換自体は必ずしも必要としない一時的なものであるか、較正プレートCPの交換を必要とする時間的な劣化による汚れであるかを区別することも可能となる。
この結果、較正プレートCPの汚れを効率よくかつ自動的に判定することで、適正なセットアップ作業を行うことが可能な写真プリントシステム1を提供することができる。
(5)
本実施形態の写真プリントシステム1では、較正プレートCPの汚れの有無の判定は、処理槽ユニット15が有する現像処理槽15aに貯留されている現像液の劣化を判定した後に行われる。
較正プレートCPの汚れに関する判定精度を維持するために、測色プリントTPの印画精度を悪化させる要因は、較正プレートCPの汚れの有無の判定の前に取り除くことが好ましい。
これにより、現像液が環境または時間の経過に伴って劣化した場合でも、現像液を交換することができ、測色プリントTPの印画精度の低下を防ぐことができる。この状態で、自動濃度測定装置20により測色プリントTPの帯体F22を測定すると、較正プレートCPの劣化に伴う要因を含んだ濃度測定値が得られる。そのため、制御部88bを用いて較正プレートCPの汚れの有無について判定を正確に行うことができる。
この結果、基準サンプルの汚れの有無を正確に、かつ自動的に判定することで、適正なセットアップ作業を行うことが可能な写真プリントシステム1を提供することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、較正プレートCPの交換をオペレータに報知するために、モニタ82を用いる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、報知手段として操作ステーション2にランプを設けて、較正プレートCPの交換時期になるとランプを点灯または点滅させるものであってもよい。
或いは、報知手段としてブザーを設けて、較正プレートCPの交換時期をブザー音で知らせるものであってもよい。
これによっても、サービスコストを抑えて、適正なセットアップ精度を維持することが可能になる。
(B)
上記実施形態では、較正プレートCPの汚れの有無を判定する工程において、セットアップ用の測色プリントTPの最高濃度値をステップS1において測定する例を挙げて説明した。
本発明はさらに、ステップS0とS1の間に、測色プリントTP自体が正確に作成されているか否かを判定する工程を備えていてもよい。すなわち、濃度の異なる複数の帯体F1〜F22の濃度値が、連続的に変化するように印画されているかを確認する。
写真処理装置1が起動してから、まず測色プリントTPの作成が行われるが、この時に何らかの原因で測色プリントTP自体が正しく作成されない場合も考えられる。特に各帯体Fの印画が正確でないと、ステップS1以後の判定工程も適正に行われなくなる。
そこで、ステップS1の前に、各帯体Fの濃度値を自動濃度測定装置20で測定し、各帯体Fの濃度値が連続的に変化しているかを確認する工程を設ける。濃度値の変化が連続的であれば、測色プリントTPは正しく作成されているとしてステップS1に移り、連続的でなければ、モニタ82を通してオペレータに報知する等すればよい。
これにより、測色プリントTPの作成ミスを事前に検知することができる。従って、適正なセットアップ作業を行うことが可能となる。
(C)
上記実施形態では、較正プレートCPの汚れの有無を判定する工程において、セットアップ用の測色プリントTPの最高濃度値をステップS1において測定する例を挙げて説明した。
本発明はさらに、ステップS0とS1の間に、測色プリントTPの印画紙の種類を判別する工程を備えていてもよい。
写真処理装置1に使用される印画紙Pは、メーカーや印画する用途により種類が異なる場合がある。従って、測色プリントTPに印画される各帯体の濃度も、印画紙Pの種類によって僅かに異なるので、その印画紙Pに合わせて濃度測定値の補正等をした方が好ましい場合も考えられる。あるいは、写真処理装置1には適さない印画紙Pがセットされてしまっている場合に、事前に印画紙Pの種類を判別しておくことで、写真処理装置1における作業効率の低下等抑えることができる。
そこで、ステップS1の前に、測色プリントTPの印画紙の種類を判別する工程を備える。印画紙の種類が適切であれば、制御部88bはステップS1に移り、適切でなければ、モニタ82を通してオペレータに報知する等すればよい。
これにより、適切な印画紙Pを事前に判別できる。従って、適正なセットアップ作業を行うことが可能となる。
(D)
上記実施形態では、現像液の劣化の有無および較正プレートCPの汚れの有無を判定する際に、制御部88bは、帯体F22の測定値を記憶部88cに記憶された過去の測定値と比較する例を挙げて説明した(ステップS3、S7)。
本発明はさらに、ステップS2とS3との間、またはステップS6とS7との間の少なくとも一方に、過去の測定値が所定の回数分記憶されているか否かを確認する工程を備えていてもよい。
ステップS3、S7共に、帯体F22の測定値が時間の経過に伴って連続的に変化しているか否かを見ているため、過去のデータ数は一定数以上記憶されている方が好ましい(例えば、15回分等)。
そこで、ステップS3、S7の少なくとも一方の処理の前に、過去の測定値の個数を確認する工程を備える。この個数が所定の個数以上あれば、制御部88bが次の判定に移るようにする。一方、所定の個数を下回れば、モニタ82を通してその旨をオペレータに報知する等すればよい。そうすれば、較正プレートCPの汚れの判断をより適正に行うために、処理を続行するか否かをオペレータの判断に任せるというような処理も可能である。
これにより、較正プレートCPの汚れに関する判定をより詳細に実施することができる。従って、適正なセットアップ作業を行うことが可能となる。
(E)
上記実施形態では、ステップS2において、現像液の劣化を判断する閾値を0.9Dとする例を挙げて説明した。また、ステップS6において、較正プレートCPの汚れの有無を判断する閾値を3.8Dとする例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、写真処理装置1の使用環境およびその他の部材の構成等によって、他の値を適宜用いてもよい。
これによっても、上記同様に処理液の劣化の判定や、較正プレートCPの汚れの判定を行うことが可能である。従って、適正なセットアップ作業を行うことが可能となる。
(F)
上記実施形態では、較正プレートCPの汚れの有無を判断する(S6)前に、現像液の劣化を判断する(S2〜S5)工程を備えている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、写真処理装置1の構成や制御機構によっては、現像液の劣化を判断する工程を行うことなく、較正プレートCPの汚れの有無を判断する工程を行うことも可能である、
この場合でも、較正プレートCPが汚れることによるセットアップ精度の低下を抑えることができる。
但し、より効率よく、かつ高精度にセットアップ作業を行えるようにするためには、上記実施形態のようにそれぞれの判定処理を組み合わせて行うことが好ましい。
(G)
上記実施形態では、自動濃度測定装置20を用いて、測色プリントTPの各帯体Fの濃度を測定する例を挙げて説明した。
各帯体Fの濃度を測定するステップS1の前に、さらに自動濃度測定装置20の較正処理を行ってもよい。この較正処理については詳述しないが、自動濃度測定装置20の測定性能の低下を防いで濃度測定値の変動を抑えるために必要な、一般的に行われる処理をするものであればよい。
これにより、さらに適正なセットアップ作業を維持することが可能となる。
(H)
上記実施形態では、測色プリントTPについて、濃度測定の対象となる各帯体Fが帯体F1〜F22の諧調に分かれている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。写真処理装置あるいは写真処理装置に含まれる自動濃度測定装置の構成や機構によっては、例えば、帯体F1〜F18等、他の諧調を有する帯体が形成された測色プリントTPであってもよい。
これによっても、セットアップ作業のための濃度測定を行うことが可能であり、上記と同様にその最高濃度値を測定して、その測定値を較正プレートの汚れの有無の判定に利用することが可能である。
(I)
上記実施形態では、各種判定工程の結果、オペレータに報知する必要がある場合には、モニタ82にそれらの内容を表示する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
モニタ82への表示方法としては、文章、GUI(Graphical User Interface)、あるいはそれらの組み合わせ等、オペレータに注意を喚起するために必要と思われるものを適宜用いることができる。
本発明の写真処理装置は、較正プレートの汚れの有無を自動的に判定することにより、各帯体の濃度を正確に測色してセットアップ精度を維持するという効果を奏することから、自動濃度測定装置を有する写真処理装置等の印画装置に対して広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る写真プリントシステムの構成を示す斜視図。 図1に含まれるプリントステーションの内部の構成を示す断面図。 図1に含まれる操作ステーションの構成を示す斜視図。 図3の操作ステーションが備えているコンピュータユニットの構成を示すブロック図。 図3の操作ステーションが備えている自動濃度測定装置の構成を示す斜視図。 図3の操作ステーションが備えている自動濃度測定装置の詳細な構成を示す部分断面図。 図3の操作ステーションが備えている自動濃度測定装置の内部の構成を示す断面図。 図1の写真プリントシステムにおいてセットアップ用に形成される測色プリントの構成を示す平面図。 較正プレートの汚れの有無を判定する一連の工程を示すフローチャート。 較正プレートの交換を報知する表示画面の一例を示す図。
符号の説明
1 写真プリントシステム(写真処理装置)
2 操作ステーション
3 プリントステーション
4 ケーブル
11 印画紙マガジン
12 シートカッター
13 バックプリント部
14 プリント露光部(露光部)
15 処理槽ユニット
15a 現像処理槽
15b 漂白定着槽
15c 安定処理層
16 コンベア
17 ソータ
18 印画紙搬送機構
20 自動濃度測定装置(濃度測定部)
82 モニタ
84 キーボード
86 マウス
88 コンピュータユニット
88a メディアリーダ
88b 制御部(制御部、報知部)
88c 記憶部
90 デスク
100a 筐体
100g プリント挿入部
F 帯体
P 印画紙
TP 測色プリント
CP 較正プレート(基準サンプル)
X1 黒色スポット
X2 白色スポット

Claims (5)

  1. 感光材料に対して濃度の異なる複数の帯体を形成するテスト印画を行い、前記各帯体の濃度を測定した結果に基づいてセットアップを行う写真処理装置であって、
    前記複数の帯体の濃度の基準となる基準サンプルと、
    前記複数の帯体の濃度値をそれぞれ測定する濃度測定部と、
    前記複数の帯体の濃度値に基づいて、前記基準サンプルの汚れの有無を判定する制御部と、
    を備えた、写真処理装置。
  2. 前記基準サンプルの汚れを報知する報知部をさらに備えた、
    請求項1に記載の写真処理装置。
  3. 前記制御部は、前記複数の帯体の最高濃度値を測定し、前記最高濃度値と所定の閾値とを比較して、前記基準サンプルの汚れの有無を判定する、
    請求項1または2に記載の写真処理装置。
  4. 前記複数の帯体の最高濃度値の測定結果を記憶する記憶部をさらに備えた、
    請求項3に記載の写真処理装置。
  5. 前記感光材料に対して前記複数の帯体を形成する現像処理を行うための現像液を貯蓄する現像処理槽をさらに備え、
    前記制御部は、前記現像液の劣化を判定した後に前記基準サンプルの汚れの有無を判定する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の写真処理装置。
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