JP2007261783A - 搬送装置におけるシート材の検出方法、搬送装置 - Google Patents

搬送装置におけるシート材の検出方法、搬送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 被記録媒体の好ましくない特性として、プラテンからの浮きが発生し、反射型光センサの誤検出を招き、端部検出機能が正しく働かない場合を生じさせていた。
【解決手段】 被記録媒体検出用の反射型センサを搭載し、反射型センサの出力変動が発生する要因(浮きの要因)を特定し被記録媒体端部状態のモデル化を行い、被記録媒体端部付近の情報からモデルを選択し、被記録媒体端部位置を決定する構成とした。
【選択図】 図7

Description

本発明は、搬送装置により搬送されているシート材をセンサを用いて検出する方法に関するものである。具体的には、記録ヘッドやスキャナーとともに、シート材に対して移動するセンサによりシート材の端部を検出する方法、装置に関するものである。
従来、被記録媒体(シート材)に印字を行うインクジェットプリンタ(記録装置)は、被記録媒体に正しく画像を形成するために、被記録媒体の先端及び左右端と印字用ヘッドとの相対距離を測定するための端部検出機能を備えている。これは多くの場合、キャリッジ上に搭載された反射型光センサを用いて、次のように行なわれる。
被記録媒体がプリンタの記録領域まで搬送された状態で、反射型光センサを移動させる。このとき、センサは被記録媒体からの情報を検出して、制御手段のメモリに格納する。また、反射型光センサを移動させて被記録媒体以外の領域(例えばプラテン)に移動し、センサは被記録媒体からの情報を検出して、制御手段のメモリに格納する。このように2つのセンサが検出した情報(出力値)の平均値を被記録媒体端部検出の基準値とし、上述した反射型光センサからの出力と基準値に基づき被記録媒体の端部を検出する。
キャリッジを駆動する制御はエンコーダを用いて行っている。エンコーダからは一定量を移動するたびにパルス(信号)が出力される。このパルスをカウントすることによって、反射型光センサの被記録媒体に対する相対的な位置が判る。従って、記録装置における被記録媒体の位置(端部の位置)も判る。
ところで、被記録媒体が持つ好ましくない特性(特にロール状の被記録媒体)として、低湿環境下での被記録媒体端部のそり、巻き方向へのカールがあげられる。この特性は、被記録媒体の端部において、プラテンからの浮きを発生させ、反射型センサの誤検出を招き、端部検出機能が正しく働かない場合を生じさせていた。
この問題に対して、被記録媒体の浮きに対する耐性を高める構成にすればよい。しかし、当然のことながら、端部検出精度を高めることが、基本的要求として存在しており、それを実現するために採用される手法、すなわち、発光部を絞るか受光部を絞るかして実効的な光束(光路)を絞るという構成は、被記録媒体の浮きに対する耐性を高める構成とは相反するものである。そのため、これらの両立にはコストアップが発生してしまう。
一方、被記録媒体の浮きを抑えて検知を行う手法として、搬送ロール対(被記録媒体搬送用の搬送ローラとピンチローラ)の下流近傍の位置にセンサを配置する構成が開示されている。(特許文献1参照)
しかし、この方法の問題点として次のようなものある。それは、インクジェットプリンタにおけるインクミスト汚れの影響である。インクジェットプリンタにおいては印字のための吐出に伴って発生するインクミスト汚れの影響を最小限に抑えなくてはならないという大きな課題がある。搬送ロール対の下流近傍はヘッドと挟まれた狭い空間であるため、下流近傍にセンサを配置した場合、インクミスト濃度が高く、センサが汚れやすくなり、反射型光センサの耐久寿命を著しく短くしてしまうという問題がある。
ところで、そもそも被記録媒体が浮くことを想定し、拍車を用いて被記録媒体の浮きの抑制を行う方法が実施されている装置もあるが、拍車による画質への影響も考慮される。また、ファンで風を発生させ、その圧力で被記録媒体の浮きを抑制する方法がある。しかし、この方法でも様々なロール状の被記録媒体および環境に対して、浮きを抑えることは完全ではない。
特開平10−67448号公報
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解消するための発明であり、その目的とするところは、ロール状の被記録媒体に対して、被記録媒体の浮き状態の影響を受けることなく、端部検出を精度良く行えるインクジェットプリンタを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のシート材の検出方法は、プラテン上のシート材を搬送する搬送手段と、前記シート材の搬送方向と異なる向きに検知手段を移動させる移動手段を備え、前記検知手段の移動方向についての前記シート材の端部を含む領域についてシート材のプラテンからの浮き状態に関する情報を複数備えた搬送装置におけるシート材の検出方法において、前記シート材の端部を暫定的に検出する基準値を設定する設定工程と、前記基準値に基づき、前記シート材の端部の位置を暫定的に決定する第1決定行程と、前記第1決定行程で決定した位置に基づき、複数の浮き状態に関する情報から選択する選択工程と、 前記選択行程で選択した浮き状態に関する情報を用いて、前記検知手段の移動方向についての前記シート材の端部を決定する第2決定行程とを備える。
さらに、別の本発明のシート材の検出方法は、シート材の端部を決定するシート材の検出方法であって、前記シート材の端部を検出するための基準値と補正値を設定する設定工程と、前記基準値に基づいて前記シート材の端部であると判定する第1判定行程と、前記第1判定後に、前記補正値に基づいて前記シート材の端部の状態を判定する第2判定行程とを備える。
ロール状の被記録媒体に対して、ユーザ使用環境下の影響及び被記録媒体のカールの影響などにより、被記録媒体がプラテンから浮いている場合においても、被記録媒体の浮き状態の影響を受けることなく、正確な端部検出ができるインクジェットプリンタを提供できる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の特徴的な構成と手法について説明する。
なお、本発明は被記録媒体に記録を行うインクジェット方式のプリンタ(記録装置)の被記録媒体の端部検出の問題解決に関わる発明である。そのため、一般的なインクジェットプリンタの動作については、説明を省略する。
まず、理解を助けるために本発明に用いる反射型光センサの構成及びその取り付け部(キャリッジ周辺を示した図)について説明する。
図2は、本発明に用いる反射型光センサの構成図である。図2おいて、11は発光用LED、12は受光用フォトトランジスタ、3は被記録媒体である。発光用LEDから照射された光が被記録媒体により、反射され、受光用フォトトランジスタにより検出する構成となっている。例えば、図のように被記録媒体の高さが変化した場合、光の受光量が変化し、その高さに応じて出力が変化する。
図3はキャリッジ周辺を示した図である。図3において、1はインクジェットヘッドの搭載されたキャリッジ、2はキャリッジに搭載された反射型光センサである。これは、インクジェットヘッドの印字下流側に設置されている。4はプラテン、3は被記録媒体、5は被記録媒体を送り出す搬送ローラである。搬送ローラと被記録媒体は若干滑りの影響はあるものの、基本的には連動して移動するものである。そのため、搬送ローラの位置(方向と移動量)から、被記録媒体の相対的位置も、プリンタ本体は把握できている。
ここから、本発明の特徴となるモデルを選択し、このモデルに基づき、被記録媒体の端部を決定する過程を説明する。この過程を図1に示したフローチャートで説明する。
<ステップ1−1 基準値の決定>
被記録媒体がプリンタにセットされ、適度に被記録媒体が反射型光センサの下流まで搬送された状態において、まず、キャリッジを駆動して前記の反射型光センサが被記録媒体の印字可能範囲内に収まる位置に移動し、その時の出力を記憶する。この出力を被記録媒体上の出力とする。
次に、キャリッジを被記録媒体がセットされる範囲外に駆動し、その時の出力を記憶する。この出力をプラテン上の出力とする。2つの出力値から以下の式により被記録媒体端部検出の基準値を決定する。
基準値=(被記録媒体上の出力−プラテン上の出力)/4+プラテン上の出力
なお、基準値設定方法については後で詳細な説明をする。
<ステップ1−2 端部検出>
図4に被記録媒体端部を検出した時のセンサ出力模式図を示す。図4において、21は、被記録媒体端部暫定位置、22は、基準値、23は、被記録媒体端部暫定位置付近である。
この実施例における構成では、被記録媒体上で出力が高く、プラテン上で出力が低くなる。キャリッジを被記録媒体上に移動し、被記録媒体端部方向に走査する。なお、被記録媒体の先端を検出する場合は、キャリッジは移動させず決められた位置に停止し、被記録媒体を搬送させればよい。
キャリッジ走査中は、反射型光センサの出力とそのキャリッジ位置を検出し、この検出した情報を記憶手段に格納する。
ステップ1−1で設定した基準値を下回った位置を、被記録媒体端部暫定位置(S_CR)とし、被記録媒体端部暫定位置から十分に離れた位置で、キャリッジ走査を停止する。この被記録媒体端部暫定位置(S_CR)を用いた被記録媒体の端部位置の算出については後述する。
<モデルの説明>
まず、本実施例における被記録媒体の浮きモデルについて説明を行う。図7に本実施例における特徴的な被記録媒体の浮きモデルを示す。ここでは例として4つのモデルについて説明する。搬送装置において、例えばプラテンに沿って被記録媒体が搬送される。この場合、被記録媒体がプラテンから離れた(浮いた)状態になることがある。
図7Aは、被記録媒体の浮きがない状態である。図8にその時の反射型光センサ出力波形模式図を示す。本状態の特徴は、スポット径による変動領域外で、一定の出力となることである。本実施例の場合、用紙端部に対応した出力値と用紙端部から100mm以上離れた位置に対応した出力値とがほぼ等しい(測定の際のノイズ、誤差を除き)状態にある。
図7Bは、端部がそっている状態である。言い換えると浮きがある状態である。図9にその時の反射型光センサ出力波形模式図を示す。低湿度環境下などの影響により、被記録媒体の端部そりが大きくなり、プラテンから端部が浮いてしまう。本状態の特徴は、被記録媒体の端部の出力値が端部から離れるに従いなだらかに、ほぼ直線的に出力値は減少する。
図7Cは、カールしている状態である。図10にその時の反射型光センサ出力波形模式図を示す。
被記録媒体のこし、剛性が強い時に生じる。被記録媒体の端部は、プラテンに接触するが、その端部付近がプラテンより浮いてしまう。本状態の特徴は、被記録媒体の端部の出力値が一度減少し、スポット径よりで上昇した後、スポット径内で再度減少することである。
図7Dは、被記録媒体全体が浮いている状態である。厳密には、プラテンに複数設けられている吸引口からの空気により、被記録媒体はプラテンに吸着している状態である。しかし、センサから取得された情報を全体としてみると、センサのスポット径は小さいために、被記録媒体が吸着しているポイントとそのポイント周辺以外は、浮いているようにもみえる。このため、モデルとして、被記録媒体全体が浮いている状態をモデルとしている。
図11にその時の反射型光センサ出力波形模式図を示す。この状態の発生原因は、図7Bと同様である。端部付近では、被記録媒体浮きのみ発生し、被記録媒体のそりが発生していない場合に生じる。特に、被記録媒体がカールしやすい特性のある主走査方向の検出において発生する。本状態の特徴は、被記録媒体端部において、出力が一定になる状態が存在する。この出力は、被記録媒体の端部から離れた領域における出力値とは異なる。
図8、図9、図10、図11において、14は、被記録媒体端部の出力、15は、スポット径による変動部の出力、16は、プラテン上の出力、17は、被記録媒体安定部の出力である。
被記録媒体安定部の出力の及びプラテン上の出力は端部の状態に左右されないため、どの被記録媒体浮き状態おいても同じ値になる。
<ステップ1−3 モデルの選択>
モデルの選択方法について説明を行う。図12は、複数のモデルのなかから選択するシーケンスを示す。Step12−1にて、被記録媒体端部と端部から離れた領域の出力が同じであるか判定する。このステップでは、被記録媒体の端部を検出する上で、端部浮きのない状態(図7Aのモデル)を他のモデルと切り分ける。端部浮きのない状態の特徴である被記録媒体の端部の出力と端部から離れた領域の出力を比較し、同じである(Yes)場合には、Step12−6へ進む。一方、比較をして異なれば(No)の場合には、Step12−2へ移行する。
補足すると、本実施例において、被記録媒体の端部の出力値と端部から離れた領域の出力値との差が10%以内である場合を、「同じである」と判断する。また、被記録媒体の端部の出力値と端部から離れた領域の出力値との差が10%を超える場合を、「異なる」と判断する。
次に、Step12−2にて被記録媒体の端部の状態について判定を行う。被記録媒体の端部の状態により、さらにモデルの分類を行う。出力値が単調減少をする場合(図7Bに示した状態に対応)は、Step12−3へ進む。また、出力値が一度減少した後、上昇し、再度スポット径付近で減少した場合(図7Cに示した状態に対応)は、Step12−4へ進む。また、出力値が一定である場合(図7Dに示した状態に対応)は、Step12−5へ進む。
上述した判定ステップにおいては、上述した状態以外の場合は、端部検出ができない状態と判断する。
なお、出力値が一定であると判定する条件としては、例えば変動が10%以下である場合とする。
<ステップ1−4 端部の位置の算出>
次に、選択したモデルについて、それぞれ端部の位置の算出を行う。
1.被記録媒体がそっている状態についての端部位置の算出
まず、Step12−3における被記録媒体がそっている状態について、端部の位置の算出を行う。被記録媒体端部の傾きを一次関数の近似式から求める。まず、この傾きを(被記録媒体上の出力値−プラテン上の出力値)で規格化を行う。規格化したものを被記録媒体のそり量とする。あらかじめ被記録媒体のそり量と補正量の関係を用意し、被記録媒体の端部暫定位置より求める。
図13に被記録媒体のそり量と補正量の関係例を示す。本実施例の構成においては、図13を用いてそり量から補正量を求めることができる。この補正量をそり補正量とよび、被記録媒体端部暫定位置(S_CR)、スポット径(S)、そり補正量S_Ofを用いて被記録媒体端部を以下の式より決定する。
被記録媒体端部=S_CR+S_Of×S
2.被記録媒体がカールしている状態についての端部位置の算出
次に、Step12−4における被記録媒体がカールしている状態について、端部の位置の算出を行う。この状態においては、検出値が一度減少し、再度上昇し、プラテン近傍で、再び減少する。プラテン近傍で上昇した時の最大値を求める。
まず、この最大値を(被記録媒体上の出力値−プラテン上の出力値)で規格化を行う。規格化したものを被記録媒体のカール量とする。被記録媒体のカール量と補正量の関係を予め用意し、被記録媒体端部暫定位置より求める。
図14にカール量と補正量の関係例を示す。本実施例の構成においては、図14を用いてカール量から補正量を求めることができる。この補正量をカール補正量とよび、被記録媒体端部暫定位置(S_CR)、スポット径(S)、カール補正量C_Ofを用いて被記録媒体端部を以下の式より決定する。
被記録媒体端部=S_CR+C_Of×S
3.被記録媒体全体が浮いている状態についての端部位置の算出
次に、Step12−5 被記録媒体全体が浮いている状態について、端部の位置の算出を行う。被記録媒体端部の一定部分の出力(M_I)、プラテン上の出力(P_I)、被記録媒体端部検出の基準値(S_I)、被記録媒体端部暫定位置(S_CR)、スポット径(S)を用いて以下の式より求める。
被記録媒体端部=(M_I−P_I−2×b)/2/a
ただし、aは、a=(P_I−M_I)/S、bはb=S_I−(P_I−M_I)/S×S_CR
で表される。
4.被記録媒体全体が浮いていない状態についての端部位置の算出
次に、Step12−6 被記録媒体浮きのない状態について、端部の位置の算出を行う。
被記録媒体端部暫定位置(S_CR)、スポット径(S)、被記録媒体端部検出の設定割合SI(本実施例では1/4(25%))を用いて以下の式より求める。
被記録媒体端部=S_CR+S×SI
本実施形態では、4つのモデルを例にして説明したが、モデル数は4に限定する必要はなく、他の値であっても構わない。
また、モデルについては、被記録媒体の状態に限定するものではなく、被記録媒体の支持部材の形状や状態(例えばプラテンの形状)を含めた場合に適用しても良い。例えば、吸引プラテン方式を利用した記録装置について図29を用いて説明する。図29は、記録装置のプラテンに凹部がある状態を示しており、この装置における被記録媒体の端部を反射型光センサで検出した場合の、出力波形の模式図を示す。
この吸引プラテン方式の機構では、被記録媒体の吸着のために吸引口が設けている。そのため、被記録媒体のサイズによっては、端部をプラテンの凹部で検出する。この場合、被記録媒体端部の暫定位置付近の反射型光センサの出力値は、プラテンにおける出力値よりも低い。
このとき、被記録媒体端部は、被記録媒体端部の一定部分の出力(M_I)、プラテン上の出力(P_I)、吸引プラテンの影響における出力の最小値(P_min)、被記録媒体端部暫定位置(S_CR)、スポット径(S)を用いて以下の式より求める。
被記録媒体端部=−(M_I−P_I)/S×(M_I+P_min)/2+a
ただし、aは、a=(M_I−P_I)/S×S_CR+(M_I−P_I)/4+P_Iで表される。
次に、反射型光センサを用いて、被記録媒体の端部検出のための基準値の設定について説明する。
<被記録媒体端部の検出のための基準値設定方法>
被記録媒体端部検出の基準値の設定方法について説明する。図6に50%閾値の概念図を示す。簡単のためにスポット形状は四角形である。ここで、スポット形状は四角形に限る必要性はないが形状として、対称性があることが望ましい。スポット形状に対称性がある場合、スポット径の中心が紙の端部に位置するとき、片側は被記録媒体上の出力(図中左側)、もう一方は、プラテン上の出力を検出する。スポット径に対称性がある場合、このときの出力は、被記録媒体上にスポット径全域がある場合とプラテン上にスポット径全域がある場合の平均になる。
つまり、反射型光センサの出力は、スポット径の中心位置と被記録媒体端部とが一致した時に被記録媒体上にスポット径全域がある場合の出力値とプラテン上にスポット径全域がある場合の出力値との平均値と等しくなる。そのため、端部検出においては、50%という閾値を被記録媒体端部検出の基準値として用いる。
ところが、上述したような被記録媒体の浮きを考慮した場合、被記録媒体上で50%以下の出力になる場合がある。例えば、吸引プラテン方式を利用したインクジェットプリンタにおいて発生する浮き量は、キャリッジとプラテン間の構造により決定される。
図19に発生する浮き量の模式図を示す。被記録媒体の端部が浮いた場合、浮きの量がある値より大きくなった場合、被記録媒体の上にキャリッジがあると、記録ないたいはキャリッジに接触する。このため、被記録媒体はそれ以上浮き上がることはできない。
そのため、図19において、19aが最大の高さ変化量になる、また、19bが最大の傾き変化量になる。例えば、本実施例で使用しているインクジェットプリンタで想定される最大変化量は3mm、最大傾き量は10度である。本実施例で使用している反射型光センサの特性と合わせると、被記録媒体上において、最大の出力変化が生じた場合でも被記録媒体に高さ変化、傾き変化がない状態を100とした時の1/4(25%)を下回ることはない。
そこで、本実施例では、被記録媒体端部検出の基準値を25%に設定する。25%を被記録媒体端部検出の基準値にしても端部検出精度を低減するものではない。
図12Step12−6でも説明を行っているが、25%基準値から検出した被記録媒体端部を暫定位置とし、スポット径を用いることで、50%を基準値にした場合と同じ被記録媒体端部位置を求めることができる。
また、この25%という数値は本実施形態における一例であり、この値に限定するものではない。なお、本実施例で用いる反射型光センサの構成に限らず、被記録媒体上で、25%以上を達成すること(高さ変化、傾き変化が発生した条件下において)は、汎用の発光用LEDと汎用の受光用フォトトランジスタを使用して容易に実現できる。
<被記録媒体がプラテンから浮いている状態における反射型光センサの出力について>
図5に被記録媒体がプラテンから浮いている状態における反射型光センサの出力について示す。横軸はキャリッジの位置を示す。縦軸は、被記録媒体の高さ及び傾きが安定している位置における出力を「1」としてときの相対値である。図5は、スポット径4mmのセンサで測定した結果である。被記録媒体の高さ変化、傾き変化がある状態では、スポット径よりも広い領域で出力変化が発生していることがわかる。
図15に高さが変化した場合の反射型光センサの出力変化を示す。横軸は、被記録媒体浮き量である。図下の模式図に示すように、プラテンと被記録媒体が接触している状態における被記録媒体表面を「0」としている。
縦軸は、被記録媒体浮き量が「0」の時の出力を「1」として規格化したときの相対値である。高さが変化した場合の反射型光センサの出力変化は、反射型光センサユニットの構成(個体差)に依存する。そのため、必ずしも図15のような変化が得られるとは限らない。しかし、図2に示すように発光用LEDと受光用フォトトランジスタの2素子から構成される単純な反射型光センサとして構成した場合、被記録媒体の浮きが発生し、反射型光センサと被記録媒体の距離が変化した場合、光路も変化するため、出力は必ず変化する。
図16に傾きが変化した場合の反射型光センサの出力変化を示す。横軸は、被記録媒体傾き量である。図下の模式図に示すように、プラテンと平行の状態を被記録媒体傾き量「0」としている。縦軸は、被記録媒体傾き量が「0」の時の出力を「1」として規格化したときの相対値である。高さ同様、傾きが変化した場合の反射型光センサの出力変化は、反射型光センサユニットの構成により決定される。そのため、必ずしも図16のような変化が得られるとは限らない。しかし、被記録媒体が傾いた場合は、光路も変化するため、出力は必ず変化する。このように、高さ変化及び傾き変化がある場合、反射型光センサの出力は変化する。
<被記録媒体の剛性度について>
被記録媒体のプラテンに対する浮きは、材質によって浮きのモデルが特定できる。浮きのモデルを特定することで、モデル選択の精度を向上することができる。例えば、被記録媒体の剛性度で分類する。被記録媒体は剛性度で以下の特徴を持つ。
1つは、メディアの剛性が強い場合、カールをしやすい。メディアの剛性が弱い(少ない)場合、浮きが発生しやすい。2つめは、カールが発生するほど剛性の強いメディアでは、そりはほとんど発生しない。
例えば代表的なメディアの剛性を図17に示す。横軸は、被記録媒体の名称であり、縦軸は、剛性度(相対値)である。図17からわかるように、剛性度は、被記録媒体の種類により違いがある。そのため、例えば、本実施例の場合、剛性度1000以上のものはカールが発生するとみなし、そりについてのモデルを選択するモデルに入れない。このような方法により、モデルの選択の正確性を向上することができる。
<検出シーケンスについて>
上述した検出シーケンスについて、1回の一連の処理を実行したにもかかわらず、モデルが選択できないことや、被記録媒体の端部位置を決定することができないこともある。この場合、予め定められた量の搬送動作を行い、その後、再度検出シーケンスを行う。
このモデルを選択できない場合には、以下の要因が考えられる。1つ目の要因として、被記録媒体の形状が正常出ない場合ある。例えば、被記録媒体が途中で破れている場合がある。2つ目の要因として、浮きが想定以上に大きい場合
モデル選択ができない場合に、被記録媒体を一度搬送することにより端部検出が可能になることを図18を用いて説明する。図18Aは、被記録媒体を搬送する前の状態を示す。図18Bは、被記録媒体搬送を搬送した後の状態を示す。被記録媒体そのものが破れている場合は、被記録媒体の搬送を行うことで、正常な状態を検出することができる。
また、被記録媒体の浮きの量が予め想定した量(設計値)以上に大きい場合にも、被記録媒体搬送を行うことで、図18Bに示すように、プリンタ本体から被記録媒体が垂れ下がる。被記録媒体が垂れ下がると被記録媒体の自重によりプラテンにおける浮きの状態が抑制される。これにより、被記録媒体を搬送することにより、被記録媒体の浮きの量が予め想定した量(設計値)に収まり、端部検出が可能になる。本実施例の場合、被記録媒体の搬送量として、例えば300mmの搬送を行う。なお、この搬送量は、この値に限定するものではなく、被記録媒体の種類や被記録媒体のサイズにより異なる搬送量であっても構わない。
以上は、被記録媒体のプラテンにおける状態を予めモデル化し、モデルの中から選択して被記録媒体の端部の位置を検出した。
<別の被記録媒体の端部の検出方法>
以下は、別の形態の被記録媒体の端部の位置検出について、図20を用いて説明する。図20では4つのステップが実行される。
[Step201.基準値の決定]
被記録媒体がプリンタにセットされ、適度に記録媒体が反射型光センサの下流まで排出された状態において、まず、キャリッジを駆動して前記の反射型光センサが記録媒体の印字可能範囲内に収まる位置に移動し、その時の出力を記憶する。
次に、キャリッジを前記記録媒体がセットされる範囲外に駆動し、その時の出力を記憶する。図6を用いて説明したように、被記録媒体上の出力値とプラテン上の出力の平均値を記録媒体端部検出の基準値とする。これを第1の閾値(50%閾値)とする。また、以下の式で示すように、第2の閾値(25%閾値)、第3の閾値(10%閾値)を使用する。
25%閾値=([メディア出力]−[プラテン出力])÷4+[プラテン出力]
10%閾値=([メディア出力]−[プラテン出力])÷10+[プラテン出力]
[Step202.端部検出動作]
キャリッジを被記録媒体上を移動させる(先端検出の場合は、キャリッジは固定で、被記録媒体を搬送させる)。
端部方向に移動中、反射型光センサの出力をモニタし1.基準値で設定した3つの閾値(50%閾値、25%閾値、10%閾値)に基づき、キャリッジ位置をエンコーダーの信号に基づき、記憶する。図21はその説明図である。例えば21は50%閾値に基づく位置であり、22は25%閾値に基づく位置である。
[Step203.補正の必要の有無の判定]
端部検出の基準値(50%閾値)より検出したキャリッジ位置に対して補正の必要が有るか無いかを判定する。端部検出の基準値(50%閾値)より検出したキャリッジ位置と25%閾値より検出したキャリッジ位置を用いて判定を行う。2点間の距離が、センサのスポット径の1/3より大きい場合、端部検出の基準値より検出したキャリッジ位置を不適合と判断し、Step204の端部検出値補正を行う。一方、1/3より小さい場合には、適合としていると判定し、端部検出の基準値より検出したキャリッジ位置を記録媒体端部位置とする。詳細については、「前後の値判定方法」として後述する)。
[Step204.端部検出値の補正]
Step203において補正の必要が有りと判定した場合、検出値の補正を行う。詳細は、図22を用いて説明する。
Step221において、10%閾値について判定する。言い換えると、10%閾値を用いて、キャリッジ位置を検出できるかどうかを判定する。センサの出力値が10%の閾値より大きい値、小さい値があれば、判定ができる。しかし、予め定められている範囲を走査したにもかかわらず、センサの出力値がすべて10%の閾値より大きい場合には判定できない。あるいは、センサの出力値がすべて10%の閾値より小さい場合にも判定できない。これは、プラテンの状態が走査方向の位置によって異なり、センサの検出レベルが異なる場合に起こる。あるいは、被記録媒体が正しく搬送されていない(例えば、ジャム状態)場合が想定される。判定が出来れば、Step222へ進み、判定が出来なけば、Step225へ進む。
Step222において、25%閾値に対応するキャリッジの位置と10%閾値に対応するキャリッジの位置との距離(間隔)とスポット径との比較を行う。例えば、25%閾値に対応するキャリッジの位置と10%閾値に対応するキャリッジの位置との距離(間隔)とスポット径の1/6の値とを比較する。
25%閾値に対応するキャリッジの位置と10%閾値に対応するキャリッジの位置との距離(間隔)がスポット径の1/6の値より小さければStep223へ進む。25%閾値に対応するキャリッジの位置と10%閾値に対応するキャリッジの位置との距離(間隔)がスポット径の1/6の値より大きければStep224へ進む。
Step223において、25%閾値によるCR位置を端部検出位置とする。Step224においては、25%閾値に対応するキャリッジ位置と10%閾値に対応するキャリッジ位置の中間を端部検出位置とする。
Step225は検出失敗(検出NG)とする。
以下は上述した記載の補足説明を行う。
<前後の値判定方法について>
以下に、理想状態における反射型光センサの出力の振る舞いと被記録媒体がプラテンから浮いている状態における反射型光センサの出力の振る舞いについて説明する。
(1)理想状態における反射型光センサの出力の振る舞い
図23に理想状態におけるスポット径と出力の関係を示す。横軸は、スポット径の中心位置が被記録媒体に対してどの位置にあるかをしめす。縦軸は、反射型光センサの出力レベルである。図23において、スポットの位置より左側は被記録媒体上にスポットが照射(位置)されている。そのため、出力レベルは、比較的高い値である。一方、スポットより右側はプラテン上にスポットが照射されている。そのため、出力レベルは、比較的に低い値である。
スポット径の領域においては、スポット径に含まれる被記録媒体とプラテンの面積比によって決まる。この変化領域は、当然のことながらスポット径と一致する。
ここで、スポット径と閾値との関係は以下の式で表される。
50%閾値の位置−25%閾値の位置=スポット径の1/4
25%閾値の位置−10%閾値の位置=スポット径の3/20
(2)被記録媒体がプラテンから浮いている状態における反射型光センサの出力の振る舞い
理想状態と異なる状態として被記録媒体がプラテンから浮いている状態が考えられる。この状態における反射型光センサの出力の振る舞いについて説明を行う。
図8に被記録媒体がプラテンから浮いていない状態における反射型光センサの出力の振る舞いを示す。ここで、(1)で説明したように反射型光センサの出力は被記録媒体上では一定となり、スポット径の範囲で変化し、プラテン上では再び一定となる。
図25に被記録媒体がプラテンから浮いている状態における反射型光センサの出力の振る舞いを示す。図25は、端が反りあがる状態における概念図である。被記録媒体上の出力は高さが一定である状態、被記録媒体とプラテンの平行性が保たれている状態おいて、センサの出力は一定になる。
ところが、図25のように端が反りあがる状態においては、高さと傾きに変化があるため、出力に変化が生じる。
図15は、被記録媒体のプラテンからの高さが変化した場合の反射型光センサの出力変化を示す。横軸は、被記録媒体浮き量である。図下の模式図に示すように、プラテンと被記録媒体が接触している状態における被記録媒体表面を「0」としている。縦軸は、被記録媒体浮き量が「0」の時の出力を「1」として規格化したときの相対値である。高さが変化した場合の反射型光センサの出力変化は、ユニットの構成により決定される。そのため、必ずしも図5のような変化が得られるとは限らない。しかし、図2に示すように発光用LEDと受光用フォトトランジスタの2素子から構成される単純な反射型光センサとして構成した場合、被記録媒体の浮きが発生し、反射型光センサと被記録媒体の距離が変化した場合、光路も変化するため、出力は必ず変化する。
図16に傾きが変化した場合の反射型光センサの出力変化を示す。横軸は、被記録媒体傾き量である。図下の模式図に示すように、プラテンと平行の状態を被記録媒体傾き量「0」としている。縦軸は、被記録媒体傾き量が「0」の時の出力を「1」として規格化したときの相対値である。高さ同様、傾きが変化した場合の反射型光センサの出力変化は、ユニットの構成により決定される。そのため、必ずしも図16のような変化が得られるとは限らない。しかし、図24に示すように被記録媒体が傾いた場合は、光路も変化するため、出力は必ず変化する。
例えば、本反射型センサユニットで測定した変化の一例を図16に示す。横軸はキャリッジの位置を示す。縦軸は、被記録媒体の高さ及び傾きが安定している位置における出力を「1」としてときの相対値である。図13は、スポット径4mmのユニットで測定した結果である。被記録媒体の高さ変化、傾き変化がある状態では、スポット径よりも広い領域で出力変化が発生していることがわかる。このように、高さ変化及び傾き変化がある場合、反射型光センサの出力は変化する。
図26に高さ変化、傾き変化がある状態における50%閾値、25%閾値、10%閾値による、走査方向の位置についての概念図を示す。横軸は、センサを搭載したキャリッジの位置である(センサの位置である)。縦軸は反射型光センサの出力値を示す。
50%閾値に対応する位置は、高さ変化、傾き変化のない状態(図21)と比較すると、被記録媒体側に移動している(ずれている)ことがわかる。この移動量は、当然のことながら、高さ変化、傾き変化に依存する。一方で、プラテン上の出力には変化が発生しないため、50%閾値に基づく位置のずれ量と25%閾値にもとづく位置のずれ量を比べると、相対的に、50%閾値に基づく位置のずれ量の方が大きくなる。以下に説明を行う。
図26に高さ変化、傾き変化がある状態における50%、25%の反射型光センサスポット模式図を示す。図26Aは、図6と同じであり、被記録媒体に高さ変化、傾き変化がない50%の状態を示す。図中斜線部は、被記録媒体上にスポットがあることを示し、白部は、プラテン上にスポットがあることを示す。被記録媒体に高さ変化、傾き変化がない50%の状態では、スポット径中心に被記録媒体端部が存在する。
図26Bは、被記録媒体に高さ変化、傾き変化がない25%の状態を示す。50%の状態からCRをプラテン側に移動した状態をあらわしている。そのため被記録媒体上を示す斜線部は、50%における1/2になり、プラテン上を示す白部は、50%における3/2になる。
図26Cは、被記録媒体に高さ変化、傾き変化がある50%の状態を示す。この場合、被記録媒体上の出力は、高さ変化、傾き変化がない場合に比べ小さい。そのため、被記録媒体に高さ変化、傾き変化がない場合の50%の出力と同等の出力を検出する位置は、傾き変化がない場合と比べ、被記録媒体側になる(図26により説明)。
図26Dは、被記録媒体に高さ変化、傾き変化がある25%の状態を示す。50%の状態からCRをプラテン側に移動した状態をあらわしている。そのため被記録媒体上を示す斜線部は、50%における1/2になり、プラテン上を示す白部は、50%における3/2になる。高さ変化、傾き変化がない状態おける50%閾値CR位置と25%閾値CR位置間の距離(図26の15a)と高さ変化、傾き変化がある状態おける50%閾値CR位置と25%閾値CR位置間の距離(図26の15b)を比較する。
プラテン上の出力は一定のため、50%閾値CR位置と25%閾値CR位置は、被記録媒体上の出力により決まる。この出力変化は50%と25%を比べると25%では相対的に半分になる。そのため、高さ変化、傾き変化による被記録媒体側への移動量も半分になる。
なお、この実施形態では、被記録媒体の高さ変化、傾き変化は被記録媒体端部にのみ発生している状態を想定している。
以上をまとめると、50%閾値CR位置と25%閾値CR位置間の距離が理想状態(高さ変化、傾き変化がない状態)に対して変化している時は、被記録媒体端部において紙浮き(高さ変化、傾き変化)が発生していると考えられる。そこで、50%閾値CR位置と25%閾値CR位置間の距離が理想状態と異なる場合、被記録媒体浮きが発生していると判断しシーケンス図20のステップ202の端部検出値補正に移行する。
(3)端部検出値補正方法について
プラテンに対して被記録媒体が浮きが発生した場合について説明を挿入して印字を行う。そのため、発生する浮き量はキャリッジとプラテン間の構造により決定される。
図19に発生する浮き量の模式図を示す。被記録媒体の端部が浮いた場合、ある量を以上では、キャリッジに接触するためそれ以上浮き上がることはできない。(仮にこれ以上浮き上がる場合は、印字するために被記録媒体上にキャリッジを移動することができないためインクジェットプリンタとして成立しない)そのため、図19の19aが最大の高さ変化量になる、また、図19の19bが最大の傾き変化量になる。例えば、本実施例で使用しているインクジェットプリンタで想定される最大変化量は3mm、最大傾き量は10度である。本実施例で使用している反射型光センサの特性と合わせると、被記録媒体上において、最大の出力変化が生じた場合でも被記録媒体に高さ変化、傾き変化がない状態を100とした時の1/4(25%)を下回ることはない。
本実施例で用いる構成のみに限らず、被記録媒体上で、25%以上を達成すること(高さ変化、傾き変化が発生した条件下において)は、汎用の発光用LEDと汎用の受光用フォトトランジスタを使用して容易に実現できる。
また、本手法は、設定する閾値を変更することで、25%という数値に関わらず実現できる。
そこで、高さ変化、傾き変化が発生した想定される最悪条件下における出力低下よりも低い位置に閾値を設定する。(本実施例においては、図25における10%閾値)
10%閾値CR位置を検出することで、被記録媒体端部検出が行われたと判断する。
次に25%閾値CR位置と10%閾値CR位置を用いて判断を行う。
図28を用いて、算出式の説明を行う。
Y_m:被記録媒体上端部位置の出力(スポットは全て被記録媒体上にある)
Y_25:25%閾値
Ys:被記録媒体上端部位置の出力の50%出力
Y_10:10%閾値
Y_p:プラテン上出力
X_m:Y_mに対する横軸位置
X_25:25%閾値CR位置
Xs:被記録媒体端部位置
X_10:10%閾値CR位置
X_p:Y_pに対する横軸位置
S:スポット径
この中で既知のものは、Y_25、Y_10、Y_p、X_25、X_10、Sである。また、未知のものは、Y_m、Ys、X_m、Xs、X_pである。
以下の計算方法により、被記録媒体端部位置を算出することができる。
25%閾値、10%閾値、25%閾値CR位置、10%閾値CR位置から直線の式を算出する。(式1)
次にプラテン上の出力及び式1を用いてX_p算出する。(式2)
X_pとX_m及びスポット径から被記録媒体上端部位置の出力を算出する。(式3)
被記録媒体上端部位置の出力と直線の式から被記録媒体端部位置を算出する。(式4)
Y=(Y_25−Y_10)/(X_25−X_10)×X+(Y_10×X_25−Y_25×X_10)/(X_25−X_10) ・・・(式1)
X_p=(Y_P−B)/A ・・・(式2)
ここでA,Bは
A=(Y_25−Y_10)/(X_25−X_10)、B=(Y_10×X_25−Y_25×X_10)/(X_25−X_10)である。
Y_m=A×X_m+B ・・・(式3)
ここで、X_m=X_p−Sである。
Xs=(Ys−B)/A ・・・(式4)
ここで、Ys=Y_m/2である。
上記計算は説明のため、順をおって記述を行ったが、まとめると式5で表される。この式5を用いて端部位置を算出できる。
Xs=((Yp+(−B))/A)−(S/2) ・・・(式5)
以上、被被記録媒体の端部状態の影響を受けることなく、端部検出を精度良く行う方法について説明した。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態について、25%や10%などの閾値の数値は一例であって、装置の構成や被記録媒体に応じて他の値を用いても構わない。
また、上述した説明はプリンタ(記録装置)の被記録媒体の端部検出について説明したが、原稿を読み取る画像入力装置において、原稿の端部の検出において適用できる。
本発明の特徴的なフローチャート 発明に用いる反射型光センサの構成図 キャリッジ周辺を示した図 端部検出動作概念図 被記録媒体端部がそっている時の波形 50%閾値の概念図 被記録媒体浮きモデル 被記録媒体の浮きがない時の波形模式図 被記録媒体端部がそっている時の波形模式図 被記録媒体がカールしている時の波形模式図 被記録媒体全体が浮いている時の波形模式図 モデルを選択するシーケンス図 そり量と補正量の関係例 カール量と補正量の関係例 高さが変化した場合の反射型光センサの出力変化 傾きが変化した場合の反射型光センサの出力変化 代表的なメディアの剛性 搬送状態の模式図 発生する浮き量の模式図 本発明の特徴的なフローチャート 端部検出動作概念図 端部検出値の補正シーケンス図 スポット径と出力の関係 被記録媒体が傾いた場合の光路変化 高さ変化、傾き変化がある状態における50%、25%、10%閾値によるCR位置関係の概念図 高さ変化、傾き変化がある状態における50%、25%の反射型光センサスポット模式図 25%、10%閾値CR位置からの被記録媒体端部検出方法模式図 プラテン側に凹部がある状態とその時の反射型光センサ出力波形模式図
符号の説明
1 キャリッジ
2 反射型光センサ
3 被記録媒体
4 プラテン
5 LF駆動ローラ
6 ロール芯
7 用紙排紙方向
11 発光用LED
12 受光用フォトトランジスタ
13 スポット径
14 被記録媒体端部の出力
15 スポット径による変動部の出力
16 プラテン上の出力
17 被記録媒体安定部の出力
18 被記録媒体上の出力を検出
19 プラテン上の出力を検出
21 被記録媒体端部暫定位置
22 基準値
23 被記録媒体端部暫定位置付近
24 被記録媒体浮き量
25 被記録媒体傾き量

Claims (5)

  1. プラテン上のシート材を搬送する搬送手段と、前記シート材の搬送方向と異なる向きに検知手段を移動させる移動手段を備え、前記検知手段の移動方向についての前記シート材の端部を含む領域についてシート材のプラテンからの浮き状態に関する情報を複数備えた搬送装置におけるシート材の検出方法であって、
    前記シート材の端部を暫定的に検出する基準値を設定する設定工程と、
    前記基準値に基づき、前記シート材の端部の位置を暫定的に決定する第1決定行程と、
    前記第1決定行程で決定した位置に基づき、複数の浮き状態に関する情報から選択する選択工程と、
    前記選択行程で選択した浮き状態に関する情報を用いて、前記検知手段の移動方向についての前記シート材の端部を決定する第2決定行程とを備えることを特徴とするシート材の検出方法。
  2. 前記選択行程は、前記シート材の種類に応じて選択することを特徴とする請求項1に記載のシート材の検出方法。
  3. 前記第2決定行程において、前記シート材の端部を決定することができなかった場合に、前記搬送手段によりシート材の搬送を行う搬送行程と、
    前記搬送行程を行った後に、少なくとも前記第2決定行程を行うことを特徴とする請求項1に記載のシート材の検出方法。
  4. プラテン上のシート材を搬送する搬送手段と、前記シート材の搬送方向と異なる向きに検知手段を移動させる移動手段を備え、前記検知手段の移動方向についての前記シート材の端部を含む領域についてシート材のプラテンからの浮き状態に関する情報を複数備えた搬送装置であって、
    前記シート材の端部を暫定的に検出する基準値に基づき、前記シート材の端部の位置を暫定的に決定する第1決定手段と、
    前記第1決定手段で決定した位置に基づき、複数の情報から情報を選択する選択手段と、
    前記選択手段で選択した情報を用いて、前記検知手段の移動方向についての前記シート材の端部を決定する第2決定手段とを備えることを特徴とする搬送装置。
  5. シート材の端部を決定するシート材の検出方法であって、
    前記シート材の端部を検出するための基準値と補正値を設定する設定工程と、
    前記基準値に基づいて前記シート材の端部であると判定する第1判定行程と、
    前記第1判定後に、前記補正値に基づいて前記シート材の端部の状態を判定する第2判定行程とを備えるシート材の検出方法。
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