JP2009119713A - インクジェット記録装置、および記録ヘッドの高さ方向位置決定方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、および記録ヘッドの高さ方向位置決定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コックリングの発生などに関する記録時の条件を記録前に考慮して記録ヘッドのプラテンに対する距離を定める。
【解決手段】コックリングを検出するためのパターンの最適記録位置を判定する(S12)。この位置は、プラテンリブの位置にコックリング発生位置が集中する。また、吸引プラテンでは吸引口で発生しやすい。さらに、プラテンの縁なし溝の位置で、コックリングが発生しやすい。そして、決定した位置にコックリング検出パターンを記録する(S13)。次に、用紙に生じたコックリングによる用紙の浮いた高さを検出し(S14)、この検出高さに基づきヘッドリフト位置を決定する(S15)。これにより、記録前に、コックリング発生に係る記録時の条件を考慮した記録ヘッドの高さ方向位置を定めることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、詳しくは、記録媒体のいわゆるコックリングの量に応じて記録ヘッドのプラテンに対する高さ方向位置を決定するための構成に関するものである。
インクジェット記録装置は、パーソナルコンピュータに代表される情報機器から供給される画像データに基づいて記録を行うことができる。従来、ドットインパクト方式、熱転写方式、電子写真方式など、種々の方式の記録装置が提供されているが、近年ではインクジェット方式のものが広く普及している。インクジェット記録装置は記録ヘッドからインクを吐出することで、用紙と非接触で記録する方式である。このため、表面状態の良くない記録媒体にも記録をすることができる。例えば、表面状態の比較的ざらついた普通紙や布状の記録媒体にも記録をすることができる。
インクジェット記録装置のうち、広く普及しているシリアルタイプの装置は、基本的に、用紙搬送機構、記録ヘッド走査機構、モータ、駆動回路、ヘッド駆動回路、データ処理・制御回路、操作・表示回路、電源回路等を備えている。そして、このような基本構成によるインクジェット記録装置は、LBP等の電子写真方式の記録装置に比べ簡易な機構になっている。
従来のインクジェット記録装置は、吐出されるインク滴のサイズが比較的大きく、従って着弾位置の変動が画質に及ぼす影響は小さい。しかし,近年の高画質化に伴ってインク滴サイズが小さくなるにつれ、着弾位置の精度もより高いものが要求されるようになっている。
また、吐出されるインク滴は、吐出口形状やその他の要因によって2つもしくはそれ以上の滴に分かれることがある。この複数に分かれた液滴は、通常液滴の径が大きい主滴と、その他の微小な液滴であるサテライトから構成される。主滴は、通常、設計上の吐出速度を保つことができ、その結果着弾位置の精度を満たすことがきる。しかし、サテライトは、上記の吐出速度より小さく着弾位置が意図したものからずれる。着弾位置のずれ量は、双方向記録の場合、次式で定義される。
着弾位置ずれ量=(記録ヘッドと記録媒体間の距離/吐出速度)×キャリッジ速度×双方向のずれ分
ここで、吐出速度は主滴、サテライトのそれぞれについて制御することは困難であり、また、キャリッジ速度や双方向ずれ分は固定値である。このため、ずれ量を小さくするには、できる限り記録ヘッドと記録媒体間の距離を小さくすることが重要である。また、特にサテライトは、空気抵抗、空気のながれによりミスト化してしまうことがある。この場合、記録ヘッドと記録媒体間の距離が大きいほど、ミスト化する可能性が増す。
以上のように、着弾位置精度を向上させるには、記録ヘッドと記録媒体間の距離(以下では、ヘッド紙間距離とも言う)を小さくすることが有効である。
一方、インクジェット記録装置において、ヘッド紙間距離の要因となる記録ヘッドのプラテンに対する高さ方向位置を定めるとき考慮する要因としては、以下のものがある。
・記録媒体の厚み
・記録媒体の浮き(例えば、記録媒体搬送時の吸引力が弱まるために、用紙端部に発生しやすい)
・インクを吸収することによる記録媒体の伸び縮み(コックリング)
上記要因のうち、記録媒体の厚みは、記録媒体の性質、記録画像、記録時の環境など記録時の条件に係らず特定できるが、コックリングや記録媒体の浮きは記録時の条件に依存するため、単純に記録前に特定することはできない。このように、記録前に記録時の条件を考慮した記録ヘッドの高さ方向位置を一定の精度で定めることは困難なことである。
特許文献1には、インクジェット方式ではないが、インクリボンを用いた記録装置において、記録中に記録媒体の厚みの変化を検出し、検出した厚みに応じて記録ヘッドの高さ方向位置を設定することが記載されている。
特開平06−247002号公報
特許文献1に開示されるような構成をインクジェット方式の記録装置に適用したとすると、コックリングの量を検出しその量に応じて記録ヘッドの高さ方向位置を変更することになる。しかしながら、その変更の前後で着弾位置のずれ量が異なることがあり、記録画像全体では上記変更箇所を境に濃度や色味などが異なる濃度ムラの問題を派生する。
記録中にコックリングの量を検出する別の方式として、接触式のセンサを用いるものも考慮できる。しかし、この場合には、擦れなどセンサによって記録画像を損傷する場合がある。また、このセンサによってコックリングを検出したとしても、記録中にそれに応じて記録ヘッドの高さ方向位置を変更することは、いずれにしろ上記の濃度ムラの問題を引き起こすおそれがある。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、記録前に記録時の条件を考慮した記録ヘッドのプラテンに対する距離を定めることを可能とするインクジェット記録装置および記録ヘッドの高さ方向位置決定方法を提供することにある。
そのために本発明では、インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからプラテン上を搬送される記録媒体に対してインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録ヘッドを用い、プラテン上の記録媒体に対してコックリング検出用パターンを記録するパターン記録手段と、記録された前記パターンにおいて生じているコックリングの高さを検出する高さ検出手段と、前記検出した高さに基づいて、通常の記録時における記録ヘッドのプラテンに対する高さ方向の位置を設定するヘッド位置決定手段と、を具えたことを特徴とする。
また、インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからプラテン上を搬送される記録媒体に対してインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置における記録ヘッドの高さ方向位置決定方法において、記録ヘッドを用い、プラテン上の記録媒体に対してコックリング検出用パターンを記録するパターン記録工程と、記録された前記パターンにおいて生じているコックリングの高さを検出する高さ検出工程と、前記検出した高さに基づいて、通常の記録時における記録ヘッドのプラテンに対する高さ方向の位置を設定するヘッド位置決定工程と、を有したことを特徴とする。
以上の構成によれば、予め記録されたコックリング検出用パターンにおいて生じているコックリングの高さを検出し、その検出した高さに基づいて、通常の記録時における記録ヘッドのプラテンに対する高さ方向の位置が設定される。これにより、コックリングの発生などに関する記録時の条件を記録前に考慮して記録ヘッドのプラテンに対する距離を定めることができる。
その結果、記録ヘッド位置を記録媒体とのこすれが生じない範囲で、より低い位置にすることができ、インクの着弾位置精度を増すことができ、また、ミスト発生量の少ないプリンタが実現できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの主にキャリッジ周辺を模式的に示す図である。図中、1は記録ヘッド(不図示)を搭載したキャリッジ、2はキャリッジに取り付けられた反射型光センサをそれぞれ示す。光センサ2は、記録ヘッドの走査による記録の際に記録した画像をその走査で検出できる位置に取り付けられている。4はプラテン、3は記録媒体、5は記録媒体を送り出す搬送ローラをそれぞれ示す。搬送ローラの回転位置は不図示のアップダウンカウンタを用いその出力をカウントすることにより特定することができる。これにより、搬送ローラの位置(回転方向と回転量)から、記録媒体の相対的位置を特定することができる。キャリッジについても同様であり、ベルトなどを介してキャリッジを駆動するためのモータの回転を検出することにより、キャリッジの位置を特定することができる。
以上のプリンタには、CPU、RAM、ROMなどから構成される不図示の制御回路が設けられており、この制御回路によって、上記の各要素の制御や図2などにて後述する処理を実行する。
(第1実施形態)
以上の構成を有したインクジェットプリンタにおいて、本発明の第一の実施形態は、記録を実行する前に記録媒体にテストパターンを記録しこのパターンからコックリングの量を検出するものである。そして、検出したコックリング量に基づき記録ヘッドの高さ方向位置を設定する。
図2は、このコックリング量検出およびそれに基づく記録ヘッドの高さ方向位置決定のための処理を示すフローチャートである。この処理の実行タイミングは、本実施形態では、記録ヘッドによる記録位置の調整(レジ調整)と同じタイミングで実行する。すなわち、同じ記録媒体にコックリング量検出のためのパターンとレジ調整のためのパターンを記録する。
図2において、ステップS11で、セットされたパターン記録用の用紙の幅を検出する。この処理は、セットされた用紙のサイズとの関係から、コックリングの発生しやすい個所を特定するために行うものである。本実施形態では、このパターン記録用の記録媒体はその後の記録で用いる記録媒体の種類と同じものを用いる。これにより、記録時のコックリングの発生環境や記録媒体の種類に関して同じ条件でパターンを記録することができる。なお、必ずしも同じ記録媒体を用いる必要はない。記録時とは異なる記録媒体を用いてパターンを記録し、最終的にコックリング量に基づいてヘッドリフト位置を定める際に、例えば、記録時とパターン記録時それぞれの記録媒体の種類の関係から、ヘッドリフト位置を補正するようにすることもできる。
用紙幅の検出は、本実施形態では、キャリッジに搭載した光学センサを用いる。この光学式センサを用いた用紙幅を検出するための構成は次のとおりである。比較的大きなサイズの記録媒体を記録することが可能ないわゆる大判プリンタなど、多種多様な用紙サイズ(幅)の記録媒体を用いる記録装置では、ユーザによりセットされた記録媒体の幅を検出する必要がある。この場合には、キャリッジに搭載した光学式のセンサが用いられることが多い。
図3は、本実施形態で用いる反射型光学式センサの構成を模式的に示す図である。図中、11は発光用LED、12は受光用フォトトランジスタ、3は記録媒体をそれぞれ示す。発光用LED11から照射された光は、記録媒体3によって反射され受光用フォトトランジスタ12によって検出される。
図4は、記録媒体の端部を検出することによって用紙の幅を検出する方法を概念的に説明する図である。反射型光センサ2の発光用LED11を点灯し、キャリッジ1を記録媒体上から記録媒体端部に向けて移動させる。記録媒体端部位置7に反射型光センサ2のスポット中央が重なったとき、センサの出力は、記録媒体3上の出力とプラテン4上の出力の和の1/2になる。そこで、予め記録媒体上出力とプラテン上出力の和の1/2を閾値として記憶しておき、その値を横切った位置のキャリッジ位置を記録媒体端部に設定する。
なお、用紙の幅は、パネルやプリンタドライバを介して指定しても良い。また、定型サイズであれば、固定センサにより検出しても良い。
再び図2を参照すると、ステップS11の用紙幅の検出の後、ステップS12で、コックリングを検出するためのパターンの最適記録位置を判定する。
コックリングが発生しやすい位置は、一例として、プラテンリブがある装置では、リブの位置にコックリング発生位置が集中する。また、他の例として、吸引プラテンによって記録媒体を吸引する構成を用いた装置では、吸引口で発生しやすい。さらに、プラテンに縁なし記録用の溝がある構成では、この縁なし溝の位置で、コックリングが発生しやすい。
図5は、プラテン構造とコックリング発生との関係を示す図である。また、図6は吸引プラテンの構造を示す図である。プリンタの機能のひとつとして記録媒体において余白を設定しない縁無し記録が行われている。この縁なし記録では、記録媒体よりもわずかに大きい範囲に記録を行い、記録媒体の端からはみ出て吐出されたインクは縁なし記録用の溝46内に着弾する。そして、このインクは、縁なし溝46内の吸収体48によって吸収される。
用紙の吸収可能な最大打ち込み量の均一の高濃度画像を記録する場合、通常、用紙そのものの収縮は自在に発生する。しかし、吸引プラテン構造により吸着している場合、溝部46にコックリング発生は集中する。また、吸引プラテン構造でなくても、プラテンに記録媒体の支持がない一定の大きさの部分がある場合など、特定個所にコックリングが集中する場合もある。
具体的には、縁なし記録では、例えばA4サイズの縁なし記録を可能にする場合、A4幅に対応した部分に縁なし溝を設ける。ところが、A4より大きいサイズの紙を用いる場合、図5に示すように縁なし溝の上に記録媒体が存在することになる。そして、記録媒体の吸引は、縁なし溝で吸引口47が存在する場所よりも吸引力が小さくなるため、この位置では浮きやすくなる。このような状態で、コックリングによる記録媒体の伸び縮みが発生した場合、その発生個所はこのような縁なし溝の位置に集中することになる。
記録媒体のサイズによって、縁なし溝の上に記録媒体が存在するかどうか、また、存在する場合でも記録媒体の下に存在する縁なし溝の数は異なる。例えば、縁なし溝の個所が、A4、10inch、A2の用紙サイズに対応した位置に存在するプリンタでは、A4サイズの記録媒体を用いる場合、記録媒体の下に存在する縁なし溝の数はゼロである。一方、A2サイズの記録媒体を用いる場合、記録媒体の下に存在する縁なし溝の数は2個である。同様に最大サイズの場合3個になる。このように、記録媒体のサイズに応じて、コックリング発生個所は異なる。すなわち、コックリング発生個所は、記録媒体のサイズを検出することによって推定することができる。
以上のように、コックリングの発生しやすい個所は記録媒体のサイズ、すなわちステップS11で検出した用紙幅に基づいて判定できる。
本実施形態のステップS12では、
(1)縁なし溝がある場合、縁なし溝の位置にパターンを記録する。縁なし溝が複数ある場合は、複数にパターンを形成する。あるいは、少なくとも一箇所は記録する。
(2)用紙全域において縁なし溝がない場合(例えば、前述のA4サイズの例)、吸引穴間のリブの位置とする。
(3)用紙端部が浮く可能性のある環境下では、用紙端部にもパターンを記録する。通常、低湿度環境下で記録媒体は浮きやすくなる。この浮くことの可能性ないしその量は、記録する前に検出してもよい。
再び図2を参照すると、次のステップS13では、上記ステップS12で決定した位置にコックリング検出用パターンを記録する。
このパターン記録は、パターンを記録する記録媒体に許容される最大打ち込み量の記録デューティーで記録を行う。また、コックリング検出用パターンのサイズは、光学式センサのスポット径よりも大きいことが望ましい。さらには、キャリッジ移動方向および用紙搬送方向ともに、パターン記録位置に対しより広い幅で記録することが望ましい。通常、キャリッジ移動方向は縁なし溝に対し、この溝の幅の3倍程度、用紙搬送方向は、溝と同程度のサイズのパターンを記録する。なお、コックリング検出用パターンの記録を行うときは、コックリングを生じている(生じ得る)用紙と記録ヘッドとの擦れを防止するべく、ヘッド紙間距離を大きな距離とする。この場合、記録されるパターンは所定のインク打ち込み量を満たしていればよく、記録画像のようにヘッド紙間距離が大きくなることによる着弾位置ずれに留意する必要はない。着弾位置のずれがあっても検出精度に与える影響は少ないからである。
次に、ステップS14で、用紙(記録媒体)に生じたコックリングによる用紙の浮いた高さを検出する。
本実施形態では、前述した用紙幅の検出を行うためのセンサを用いて前記高さの検出を行う。なお、接触式のセンサを用いても良い。この場合、センサを記録画像に接触させるわけではないので、記録画像の損傷を考慮する必要はない。
図1、図3に示した光学式センサ2を用いて、コックリングによる用紙の変形した高さを検出する構成を以下に説明する。
反射型光センサユニット2に対する記録媒体の距離が変わると、センサユニット2のフォトトランジスタ12が受光する光量が変化し、それに応じて、検出される電流量も変化する。ここで、検出される電流量の変化と上記記録媒体の距離の変化は、記録媒体が同一であり、ユニットの特性(LEDの発光量及びフォトトランジスタの変換効率)が特定できている場合一定の関係を示す。
図7は、センサユニット2に対する記録媒体の距離(高さ)と電流出力の関係を表す図である。上記距離がある一定の範囲33ではほぼ線形とみなすことができる。すなわち、想定される高さ変動領域33で、センサユニット2に対する記録媒体の距離(高さ)と電流出力はほぼ線形の関係にある。
先ず、このセンサユニットの校正方法の説明を行い、次に高さ検出を行う方法について説明を行う。
図8は、センサユニット2に対する記録媒体の距離を測定する際のキャリッジ、用紙、基準位置の関係を示す図である。図中、32は、センサユニット2に対する記録媒体の距離(以下、GAPとも称する)の高さ基準面を示す。このGAP高さ基準面32とは、プラテンの高さ変動が保証された基準面であり、本位置は、記録媒体の搬送位置とは異なる場所に存在する。図9は、GAP高さ基準面32の断面図を示す。基準面には、高さの異なる複数の面を設ける。
検出の目的とする範囲33において、出力変化がほぼ線形を保つよう光学式センサ内配置を決める。基準面の高さは、ヘッド記録媒体間距離の平均を「0mm」とした時に対し、「−0.3mm」及び「0.3mm」と定める。検出範囲において、線形が保たれているため「−0.3mm」の位置の出力が「0.4(相対値)」、「0.3mm」の位置の出力が「0.6(相対値)」であるとすると、光学式センサの出力が「0.5mm(相対値)」の場合、高さは、「0mm」と検出される。つまり、予めGAP基準面によりキャリッジに搭載する光学式センサの出力を校正することで、光学式センサの出力から高さ変動を得ることができることがわかる。GAP基準面での校正の目的は、光学式センサを構成する発光用LED及び受光用フォトトランジスタの素子ばらつきを校正することが目的である。基準面での校正は、発光側で発光量を調整して、受光側で増幅度を調整してもよい。
次に、コックリングによって記録媒体に生じている変形の高さを検出する方法について説明する。
固定位置(特定位置)は、記録ヘッドの高さ方向位置が本体組立時に校正されている個所である。この位置で検出される出力は、組み付け時に想定された記録ヘッドの高さから紙厚を引いた値になる。インクジェットプリンタで用いられる記録媒体の厚みは、ほとんど0.1mm〜0.3mmに収まる程度に小さい。そのため、ほとんどの記録媒体において、図7に示す光学式センサの高さ変動に対する出力変動の線形領域を超えることはない。
ところで、通常、記録媒体により反射特性は異なる。このため、記録媒体上の検出値は、仮に高さが同じであったとしても、その出力値は異なることがある。
図10は、記録媒体の種類を異ならせたときの高さ変動と出力変化の関係を示す図である。図において、51は、記録媒体Aの高さ変動と出力変化、52は、記録媒体Bの高さ変動と出力変化をそれぞれ示す。紙の厚みが記録媒体A、記録媒体Bともに同じ場合、高さ変動「0mm」のとき、記録媒体Aの出力は「0.474」、記録媒体Bの出力は、「0.158」となる。
記録媒体上の検出値の絶対値は、記録媒体ごとに異なる。しかし、高さが変動したときの出力変動比率は、同等である。高さ変動「−0.2mm」の時では、記録媒体Aの出力は「0.564」、記録媒体Bの出力は、「0.188」となる。「−0.2mm」変化した時の変化量は、記録媒体Aでは、0.564/0.474=1.19、記録媒体Bでは、0.188/0.158=1.19となる。つまり、出力変動比率は、記録媒体の反射率に依存せず同等である。これは、出力変動比率は、記録媒体の表面状態(反射光量)に依存せず光学式センサの開口部に依存するためである。そこで、発光LEDに対して、位置を異ならせた2つの受光素子を配置する。
図11は、高さを検出するためのセンサ2の構成を模式的に示す図である。図中、11は発光用LED、12は受光用フォトトランジスタ、13は、2つめの受光用フォトトランジスタをそれぞれ示す。発光用LED11から照射された光が記録媒体によって反射され、受光用フォトトランジスタ12、13によって検出される。なお、この説明においては、受光素子を2つ設ける構成を示しているが、発光素子を2つにして、受光素子を一つにしても同様の検出を行うことができる。
図12は、2つのセンサの高さ変化に対する出力特性を示す図である。2つのセンサの高さ特性は、基準点に対し、ほぼ反転するように分布したものである。受光素子2つの出力比と高さの関係から、センサユニットに対する記録媒体の距離を算出することができる。この結果、記録媒体の反射率の影響を受けずに、上記距離(高さ)を検出することができる。すなわち、図12に示す関係(の出力変動の線形領域)をテーブルとしてメモリに格納しておき、センサが出力する電流の値に基づき変形による記録媒体の高さを検出することができる。
図2に示す処理において、次のステップS15では、通常記録時のヘッドリフト位置(記録ヘッドのプラテンに対する高さ方向の位置;単に高さ方向位置ともいう)を決定する。すなわち、ヘッド位置決定を行う。詳しくは、この高さ方向位置は、記録ヘッドの走査領域の下方に位置するプラテンの記録媒体を支持する面から記録ヘッドの吐出口が配設された面までの距離によって特定されるものである。コックリングで変形した用紙の高さはパターン記録において最大打ち込み量で発生するコックリングで変形した用紙の高さより高くなることはないので、ヘッドリスト位置は、その高さよりわずかに高い位置に設定する。通常記録ヘッド走査領域の全体では高さ方向のキャリッジ変位の公差が±0.3mm程度であるため、本実施形態では、検出した位置よりも0.6mm高い位置にヘッドリフト位置を設定する。なお、記録ヘッドの高さを変更しその高さに維持する機構は公知の機構を用いることができる。例えば、キャリッジの移動をガイドする軸にキャリッジが回動可能に係合し、上記設定値に応じてモータなどの駆動力によってキャリッジを回動させることにより、記録ヘッドの高さ位置を変更、維持することができる。
以上図2に示した処理によって、記録前に、コックリング発生に係る記録時の条件を考慮した記録ヘッドの高さ方向位置を定めることができる。
(第2実施形態)
本発明の第二の実施形態は、コックリング量を検出するためのパターンについて、打ち込み量を異ならせた複数のパターンを記録し、それぞれのパターンについてヘッド紙間距離を検出し、それぞれの検出結果から打ち込み量ごとのヘッドリフト位置を決定する。そして、記録モードごとの最大インク打ち込み量に応じてヘッドリフト位置を切り替えるものである。
すなわち、記録装置では、記録する画像の種類などに応じた複数の記録方法(記録モード)を実行することができる。例えば、業務用のオフィス文書、線画を重視したCADモード、グラフィック画像を重視したグラフィックモードなどが存在する。さらに、それぞれの記録モードにおいても、高速、標準、高画質、最高画質といった画質ごとのモードが存在することもある。そして、選択される記録モードによって、インク打ち込み量(記録デューティー)や乾燥時間が異なる。このように打ち込み量や乾燥時間が異なる場合、発生するコックリング量も異なる。第一の実施形態のように、記録媒体の最大打ち込み量に基づいてヘッドリフト位置を決定すれば、記録ヘッドと記録媒体との擦れは防止できる。しかし、高い画質を実現するには、ヘッド紙間距離はできるだけ小さい方が望ましい。そのため、打ち込み量などが異なる記録モードごとにヘッドリフト位置を定めて記録モードに対応したできるだけ小さなヘッド紙間距離とすることが望ましい。このため、複数の記録モードに対応したそれぞれのコックリング検出用パターンを記録する。
図13は、本発明の第2の実施形態に係るコックリング量検出およびそれに基づく記録ヘッドの高さ方向位置を決定するための処理を示すフローチャートである。図13において、ステップS11およびステップS12の処理は、図2に示した同じステップ番号の処理と同じである。このため、それらの説明は省略する。
ステップS73では、打ち込み量(以下、記録デューティとも称する)を異ならせた複数のパターンを記録する。すなわち、複数の記録モードにそれぞれ対応した打ち込み量のパターンを記録する。このとき、キャリッジ移動方向のパターンの位置は、ステップS12で選択した位置と同じ位置とする。そして、記録媒体搬送方向において、複数の記録モードに対応したそれぞれのコックリング検出用パターンが配置されるようにする。記録モードを替える場合において、記録するパターンの順番に規定はないが、記録デューティの高いモードでのコックリングの影響を避けるためにある一定の間隔をあけることが望ましい。この間隔は検出用パターンと同程度のサイズを設ければ十分である。
次に、ステップS74で、記録された複数のパターンのコックリング量(変形による記録媒体の高さ)を検出する。このパターン検出は、図2にて説明したステップS14の処理と同様にして行うことができる。本実施形態では、1つのコックリング検出用パターンを記録、検出、次のコックリング検出パターン記録、検出と交互に繰り返えすようにする。なお、コックリング検出パターンを総て記録した後検出しても良い。総てのコックリング検出用パターンを記録した後に高さ検出を行う場合、コックリング発生量が特定できないため、ヘッド記録媒体間距離を十分に広く取る必要がある。
さらに、ステップS75で、記録デューティーないし記録モードごとにヘッドリフト位置を決定する。すなわち、記録モード制御を行う。そして、決定した記録デューティ(記録モード)ごとのヘッドリフト位置を、その記録デューティ(記録モード)に対応付けて記憶する。これらの処理は、図2にて説明したステップS15の処理と同様にして行うことができる。なお、このとき、記録した温湿度を併せて記憶しても良い。記憶した温湿度に対し、一定量以上異なるときは、ユーザに対し、再調整の注意を促しても良い。また、自動で再調整を実施しても良い。一定量の目安とは、通常の環境下25度、50%に対し、温度は±10度以上、湿度は±20%である。温湿度の数値は目安であり、この数値で制限を与えるものではない。
記録の際には、ユーザが記録デューティー(記録モード)とヘッドリフト位置情報を用いてヘッドリフト位置を決定する。
(第3実施形態)
本発明の第三の実施形態は、コックリング量を検出するためのパターンを記録媒体内の複数箇所に記録し、その複数箇所でコックリグの高さを検出する。そして、その結果に基づき、画像が記録媒体において記録される位置、あるいは記録に用いる記録媒体のサイズに応じて、ヘッドリフト位置を定めるものである。
サイズが異なる記録媒体がセットされる場合、または記録媒体において画像サイズの異なる記録を行う場合、記録媒体を支持するプラテンの縁なし溝の数が異なる。具体的には、コックリングを検出するためのパターンはA2サイズの記録媒体に対して行い、その記録媒体に対してA4サイズの画像の記録を行う。この場合、A4サイズの領域では縁なし溝が存在しないため、A2サイズ全域に記録した最大コックリング量に比べ、コックリングの量が少なくなる。このため、A4サイズの記録を行う場合、A2サイズよりも低いヘッドリフト位置での記録が可能となる。
図14は、本発明の第三の実施形態に係るコックリング量検出およびそれに基づく記録ヘッドの高さ方向位置を決定するための処理を示すフローチャートである。図14において、ステップS11の処理は、図2に示した同じステップ番号の処理と同じである。このため、その説明は省略する。
ステップS92では、コックリング検出用パターンの最適記録位置を記録媒体のサイズごとに決定する。
図2のステップS12にて前述のしたように、コックリングの発生しやすい個所は装置において特定することができる。この最適記録位置の決定を記録媒体サイズごとに行う。A2サイズの記録媒体がセットされた場合、A2サイズでの最適記録位置を判定する。さらに、A3サイズでの最適位置を判定する。さらに、A4サイズでの最適位置を判定する。なお、サイズについては、上記に限定されるわけではないことはもちろんである。例えば、ユーザの用途よって、選択しても良いし、使用される地域のもっとも使用頻度の高いサイズに合せればよい。
次に、ステップS93で、ステップS92で上述のように決定したサイズごとのそれぞれの最適記録位置に対し、現在使用している記録媒体に許容される最大打ち込み量を用いてパターンの記録を行う。なお、それぞれの最適記録位置に対して記録モードごとのパターンを記録しても良い。
次に、ステップS94で、ステップS93で記録したサイズごとの複数箇所のコックリング検出パターンについてコックリングで変形した記録媒体の高さを検出する。
そして、ステップS95で、ステップS94で検出した、サイズごとの複数箇所の記録位置に対応した複数のヘッドリフト位置の高さをサイズに対応付けて記憶する。なお、このとき、記録した温、湿度を合せて記憶しても良い。記憶した温湿度に対し、一定量以上異なるときは、ユーザに対し、再調整の注意を促しても良い。また、自動で再調整を実施しても良い。一定量の目安とは、通常の環境下、温度25℃、湿度50%に対し、温度は±10℃、湿度は±20%程度である。温湿度の数値は目安であり、この数値で制限を与えるものではない。
実際の記録では、記録に用いる記録媒体のサイズは、記録前に記録データから判断できる。そのサイズに応じて、本ステップで記憶したヘッドリフト位置で記録を行う。
(第4実施形態)
以上説明した各実施形態は、記録媒体に記録可能な最大打ち込み量におけるヘッドリフト位置の決定に関するものである。記録する画像によっては、打ち込み量(記録デューティー)が、最大打ち込み量よりも少ない場合が多い。そこで、本発明の第四の実施形態は、第1〜第3実施形態のように用いる記録媒体に対する最大打ち込み量という一定の打ち込み量のコックリング検出用パターンを記録するのではなく、記録しようとする画像に応じた打ち込み量で検出用パターンを記録する。
記録する画像によって用いるインクの種類やその打ち込み量が異なる。本実施形態では、画像データから得られるドットデータのドット数(以下、ドットカウントともいう)をカウントすることにより、単位領域当りのドット数である、画像の記録デューティーを知る。この記録デューティーは発生し得るコックリングの量を推定するものである。そこで、予め1枚の記録媒体に記録する画像データについてドット数をカウントし、その画像の最大の記録デューティーを求め、検出用パターンの記録では、この最大の記録デューティーのパターンを多く記録するようにする。これは、コックリングが、記録デューティーが低い場合発生し難く、記録デューティーが高くなると急激にその量及び高さが上昇するからである。
なお、1ページ分など所定単位の記録について総てのドットカウントを行うためには、その記録する画像の全体が記録装置に送信される必要がある。そのため、通常の使用可においては、記録待ちのウェイト時間が長くなる。しかし、近年普及しつつある、大判サイズの記録媒体に記録を行うことが可能なプリンタでは、連続プリントや高速プリントを実現するために、記録前に予め記録する分の画像データをプリンタ内蔵のハードディスクに保存するものがある。このような構成によれば、例えば、1ページの記録ごとにその全体の画像データがホスト装置から送信されることを待つ必要はなくなる。
(第5実施形態)
本発明の第五の実施形態では、パターンを記録する領域に関して、装置における特にプラテンの高さ方向位置の公差を考慮して領域を決定し、また、用紙端部の紙が浮きやすい領域にパターンを記録するようにするものである。
前述したように、記録装置において、コックリングの発生する位置はほぼ特定できる。そして、記録ヘッドと記録媒体との接触は、コックリング発生箇所か記録媒体端部の浮き位置で発生する。このことから、記録媒体のサイズを検出すれば接触のおそれのある位置を特定することができる。そして、このように接触のおそれのあるコックリング量が最大となる位置は、ほとんどの場合、縁なし溝で発生する。
しかし、ヘッド紙間距離が最小になる位置は、上記に限定されるわけではない。例えば、以下のような場合が想定される。
・記録する画像データの記録デューティが低く発生するコックリングの高さが低い条件下では、記録媒体端部の浮きのほうが高い場合がある。
・プラテンなど記録媒体搬送路の、記録ヘッドの高さ方向の公差によっては、コックリング量と上記公差との関係で、コックリングによって変形する高さがより低いところでヘッド紙間距離が最も小さくなる場合がある。すなわち、上述したように、用紙サイズに応じて決定したパターン記録位置以外の、本来的にコックリングが発生しやすい位置でヘッド紙間距離が、上記公差の関係で最小となることがある。
そこで、コックリングの発生しやすい箇所のうち複数箇所にコックリングを検出するためのパターンを記録し、また、記録媒体が浮きやすい端部にも同様のパターンを記録する。そして、この中で、コックリングによって最もヘッド記録媒体間距離が小さくなる位置に合せて、ヘッドリフト位置を決定する。
本実施形態によれば、機械公差も考慮に入れたヘッドリフト位置を決定することができる。
(他の実施形態)
本発明の第六の実施形態は、光学式センサの波長に応じた検出感度に対応して、コックリング量を検出するためのパターンの記録色を決定する構成に関するものである。
光学式センサとして用いる発光LEDや受光用素子は、波長特性を有している。これらは簡易な構造であるが故に、インク色の影響でその反射光量も変化する。
図15は、代表的なインク色と、光学式センサユニットにピーク波長950nmの発光LEDを用いたときの反射光特性との関係を示す図である。ここでは、記録媒体の白地を100%としたときの規格化した値を示している。
図に示すように、反射の少ないマットブラックでの光量低下が著しいことがわかる。また、ユーザの使用するインク色を限定することはできない。一方、コックリングの発生量は、ほとんど打ち込み量で決定される。そこで、コックリング検出パターンに用いる記録色を反射光の得やすい色(例えば、マゼンタやイエロー)にすることで、コックリングにより発生する高さを検出することができる。
さらに、多色の重ねあわせによるコックリング量と反射光の得やすい色によるコックリング発生量の差を少なくするために、特定の記録色で形成したパターンを検出した結果に対し、複数の記録色で形成したときに生じる差分を加えても良い。この場合、イエローのみで形成したコックリング検出用パターンで発生するコックリング量と多色の重ね合わせにより生成されたコックリング生量を予め記憶しておき、その結果を用い、ヘッドリフト位置を決定することができる。
(さらに他の実施形態)
上述した各実施形態では、コックリング量を検出するためのパターンを記録ヘッドによる着弾位置を調整するためのパターン記録と同じ記録媒体に行うものである。
ヘッドリフト位置を決定する処理を実施する目的は以下の3つと考えられる。
・現在の画質よりもより高画質の記録を行う。
・装置内ミスト発生量を極力少なくし、本体の長寿命を達成する。
・特性が未知の記録媒体によるヘッドこすれを防止する。
現在の画質よりもより高画質の記録を行う場合、通常ヘッドリフト位置による着弾位置の精度向上と合せて、ヘッド着弾位置の調整(以下、単にレジ調整ともいう)を行う。レジ調整はインクジェットプリンタでは広く知られ、使用されている技術である。そこで、レジ調整と同時にヘッドリフト位置を決定するパターンの記録を行う。この結果、ユーザに対し、記録媒体の消費量の低減、操作の簡易化を提供できる。
また、機体内ミスト発生量を極力少なくし、本体の長寿命を達成する場合、ユーザが使用する記録媒体のうち最も使用頻度の高い記録媒体でのヘッドリフト位置決定を行うと良い。一方、レジ調整も通常、ユーザが使用する頻度の最も高い記録媒体で行うのが良い。そのため、レジ調整と同時にヘッドリフト位置を決定するパターンの記録を行うことで、ユーザに対し、記録媒体の消費量の低減、操作の簡易化を提供できる。
一方で、特性が未知の記録媒体によるヘッドこすれを防止する場合は、記録媒体ごとのヘッドリフト位置決定処理が必要になる。この場合は、プリンタ本体のオペレーションパネルからの操作、もしくは、プリンタドライバのメニューにおいて、ユーザの意思により独立して実行できるようにしてもよい。
なお、コックリング量を検出するためのテストパターンは、レジスト調整と同時に記録することが必要条件ではなく、別々に記録できるようにしても良いことはもちろんである。
以上、説明したように、本発明の実施形態によれば、ユーザの使用環境、使用記録媒体種類、サイズ、記録品位に応じてヘッドリフト位置を決定することができる。そして、ヘッドリフト位置をより低く設定することにより、着弾精度向上による画質向上、ミスト発生量低下により長寿命化、また、予め種類が確定できない記録媒体によるヘッドこすれの防止を実現できる。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの主にキャリッジ周辺を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るコックリング量検出およびそれに基づく記録ヘッドの高さ方向位置決定のための処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態で用いる反射型光学式センサの構成を模式的に示す図である。 記録媒体の端部を検出することによって用紙の幅を検出する方法を概念的に説明する図である。 プラテン構造とコックリング発生との関係を示す図である。 吸引プラテンの構造を示す図である。 センサユニットに対する記録媒体の距離(高さ)と電流出力の関係を表す図である。 センサユニット2に対する記録媒体の距離を測定する際のキャリッジ、用紙、基準位置の関係を示す図である。 GAP高さ基準面を示す断面図である。 記録媒体の種類を異ならせたときの高さ変動と出力変化の関係を示す図である。 高さを検出するためのセンサ2の構成を模式的に示す図である。 2つのセンサの高さ変化に対する出力特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るコックリング量検出およびそれに基づく記録ヘッドの高さ方向位置を決定するための処理を示すフローチャートである。 本発明の第三の実施形態に係るコックリング量検出およびそれに基づく記録ヘッドの高さ方向位置を決定するための処理を示すフローチャートである。 代表的なインク色と、光学式センサユニットにピーク波長950nmの発光LEDを用いたときの反射光特性との関係を示す図である。
符号の説明
1 キャリッジ
2 反射型光センサ
3 記録媒体
4 プラテン
7 記録媒体端部位置
8 記録媒体端部検出閾値
11 発光用LED
12 受光用フォトトランジスタ
13 2つめの受光用フォトトランジスタ
14 2つのセンサの基準点
15 コックリング量
32 GAP高さ基準面
46 縁なし溝
47 吸引口

Claims (11)

  1. インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからプラテン上を搬送される記録媒体に対してインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    記録ヘッドを用い、プラテン上の記録媒体に対してコックリング検出用パターンを記録するパターン記録手段と、
    記録された前記パターンにおいて生じているコックリングの高さを検出する高さ検出手段と、
    前記検出した高さに基づいて、通常の記録時における記録ヘッドのプラテンに対する高さ方向の位置を設定するヘッド位置決定手段と、
    を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記パターン記録手段は、記録に用いる記録媒体のサイズに基づいて定めた位置に前記コックリング検出用パターンを記録することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記パターン記録手段は、前記コックリング検出用パターンについて、インク打ち込み量が異なる複数のパターンを記録し、
    前記高さ検出手段は、それぞれのコックリング検出用パターンについて前記コックリングの高さを検出し、
    前記ヘッド位置決定手段は、それぞれのパターンの検出結果から前記インク打ち込み量ごとの前記記録ヘッドの高さ方向位置を設定し、
    記録モードごとに定まる最大インク打ち込み量に応じて、前記記録ヘッドの高さ方向の位置を切り替える記録モード制御手段をさらに具えたことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記パターン記録手段は、前記コックリング検出用パターンを記録媒体の複数箇所に記録し、
    前記高さ検出手段は、前記複数箇所のそれぞれでコックリグの高さを検出し、
    前記ヘッド位置決定手段は、検出した前記複数箇所それぞれのコックリグの高さに基づき、画像が記録媒体において記録される位置または記録に用いる記録媒体のサイズに応じた前記記録ヘッドの高さ方向位置を設定することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 記録する画像データに基づいて当該画像を記録するときの最大インク打ち込み量を求める打ち込み量検出手段をさらに具え、
    前記パターン記録手段は、前記求めた最大インク打ち込み量で前記コックリング検出用パターンを記録することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記パターン記録手段は、記録媒体においてコックリングの発生しやすくまたは記録媒体の浮きを生じ易い複数の箇所に前記コックリング検出用パターンを記録し、
    前記高さ検出手段は、前記複数箇所のそれぞれで、コックリグの高さを検出し、該検出したコックリングの高さに基づいて当該コックリングと記録ヘッドとの距離を求め、
    前記ヘッド位置決定手段は、前記求めた距離に基づき、前記記録ヘッドの高さ方向位置を設定することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記前記高さ検出手段は、記録ヘッドを搭載したキャリッジに設けられた光学式センサを用いて、前記コックリングの高さを検出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記パターン記録手段は、前記高さ検出手段が用いる光学式センサの波長に応じた検出感度に対応した色のコックリング検出用パターンを記録することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記パターン記録手段は、コックリング検出用パターンを、記録ヘッドから吐出されるインクの着弾位置を調整するためのパターンと同じ記録媒体に記録することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. インクを吐出する記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからプラテン上を搬送される記録媒体に対してインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置における記録ヘッドの高さ方向位置決定方法において、
    記録ヘッドを用い、プラテン上の記録媒体に対してコックリング検出用パターンを記録するパターン記録工程と、
    記録された前記パターンにおいて生じているコックリングの高さを検出する高さ検出工程と、
    前記検出した高さに基づいて、通常の記録時における記録ヘッドのプラテンに対する高さ方向の位置を設定するヘッド位置決定工程と、
    を有したことを特徴とする記録ヘッドの高さ方向位置決定方法。
  11. 前記パターン記録工程は、記録に用いる記録媒体のサイズに基づいて定めた位置に前記コックリング検出用パターンを記録することを特徴とする請求項10に記載の記録ヘッドの高さ方向位置決定方法。
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