JP2007254722A - コーティング組成物及び樹脂積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平均粒径が1〜200nmの、有機系紫外線吸収性粒子と、平均粒径が1〜200nmの、無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカを、Si−O結合を有するマトリックス中に分散してなる硬化膜。
【選択図】無し
Description
1.平均粒径が1〜200nmの、有機系紫外線吸収性粒子と、平均粒径が1〜200nmの、無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカを、Si−O結合を有するマトリックス中に分散してなる硬化膜。
2.前記有機系紫外線吸収性粒子の硬化膜における体積分率が、0.5〜70体積%である1記載の硬化膜。
3.前記硬化膜中に含まれる、無機酸化物の総換算重量が、硬化膜の全重量の30〜80重量%である1又は2記載の硬化膜。
4.1〜3いずれか記載の硬化膜を、樹脂基材上に形成した樹脂積層体。
5.ヘイズが10%以下である4に記載の樹脂積層体。
6.可視光線透過率が80%以上である5記載の樹脂積層体。
7.下記成分(1)〜(7)を含むコーティング組成物。
(1)アルコキシシラン化合物又はポリアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)高分子紫外線吸収剤粒子
(5)硬化触媒
(6)無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカ
(7)溶剤
8.前記成分(1)〜(7)の配合量が、下記の範囲である7記載のコーティング組成物。
成分(1):10〜90重量%
成分(2):1〜55重量%
成分(3):1〜60重量%
成分(4):0.1〜65重量%
成分(5):0.1〜30重量%
成分(6):
成分(6)が無機系紫外線吸収性粒子のみの場合は、0.1〜50重量%
成分(6)がコロイダルシリカのみの場合は、0.1〜80重量%
成分(6)が無機系紫外線吸収性粒子及びコロイダルシリカの場合は、無機系紫外線吸収性粒子が0.1〜50重量%であり、コロイダルシリカが0.1〜80重量%
成分(7):成分(1)〜(6)の合計を100重量部とした時、10〜1000重量部
9.前記硬化触媒が有機酸である7又は8記載のコーティング組成物。
10.7〜9のいずれか記載のコーティング組成物を硬化してなる硬化膜。
11.下記成分(1)〜(7)を混合して調製するコーティング組成物の製造方法。
(1)アルコキシシラン化合物又はポリアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)高分子紫外線吸収剤粒子
(5)硬化触媒
(6)無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカ
(7)溶剤
12.少なくとも成分(1)及び成分(6)を含む混合液を作製し、最後に成分(4)を混合する11記載コーティング組成物の製造方法。
13.7〜9いずれか記載のコーティング組成物を加熱し、硬化させる硬化膜の製造方法。
さらに、本発明の樹脂積層体は、特に、ポリカーボネート樹脂積層体をプライマー層を用いずに得られることから、コスト的に有利であり、ガラスに代わる構造部材として有用である。
有機系紫外線吸収性粒子、無機系紫外線吸収性粒子及びコロイダルシリカの平均粒径は、TEM(透過電子顕微鏡)で樹脂基板上の熱硬化膜の断面観察を行い、画像処理ソフトにより求めた平均値を意味する。これら粒子の平均粒径は100nm以下が好ましい。
尚、有機系紫外線吸収性粒子の体積分率は、TEM(透過電子顕微鏡)で樹脂基板上の硬化膜の断面観察を行い、画像処理ソフトを使用して面積%を求め、その値を「観察サンプルの厚み÷平均粒径」値で割って求めた値を意味する。
尚、無機酸化物の割合は、テフロン(登録商標)シャーレ上に形成した硬化膜サンプルを熱重量測定(窒素下、20℃/分昇温、室温〜800℃)し、その800℃での残渣量の値から求める。
ポリカーボネート樹脂基材は、特に限定されないが、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカンや2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジハロゲノフェニル)アルカンで代表されるビスフェノール化合物から周知の方法で製造された重合体が用いられ、その重合体骨格に脂肪酸ジオールに由来する構造単位が含まれていても、エステル結合を持つ構造単位が含まれていてもよい。分子量については特に限定されないが、押出成形性や機械的強度の観点から、粘度平均分子量で10,000〜50,000のものが好ましく、13,000〜40,000のものがより好ましい。基材の厚みについては、特に制限はないが、好ましくは0.1〜20mm程度の範囲である。ポリカーボネート樹脂基材は透明な基材が好ましい。
(1)アルコキシシラン化合物又はポリアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)高分子紫外線吸収剤粒子
(5)硬化触媒
(6)無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカ
(7)溶剤
3官能アルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシシラン、メチル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、エチル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリプロポキシシラン、ヘキシルトリブトキシシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、デシルトリプロポキシシラン、デシルトリブトキシシラン、置換基にフッ素原子を導入したトリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフッ素化アルキル(トリアルコキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また2種類のアルコキシ基を有するメチルジメトキシ(エトキシ)シラン、エチルジエトキシ(メトキシ)シラン等も挙げられる。
4官能のアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン等が挙げられる。
(R1)mSi(OR2)4−m (1)
(式中、R1は同じでも異なってもよく炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基;フェニル基;又はメタクリロキシ基、ウレイド基、フルオロ基で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。R2は炭素数1〜4のアルキル基である。mは0,1,2のいずれかの整数である。)
(R11)nSi(OR2)4−n (2)
(式中、R11は同じでも異なってもよく炭素数1〜4のアルキル基;ビニル基;フェニル基;又はメタクリロキシ基、アミノ基(─NH2基)、アミノアルキル基(―(CH2)x−NH2基)、アルキルアミノ基(―NHR基)からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、R11の少なくとも1つは、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基のいずれかで置換された炭素数1〜3のアルキル基である。上記アルキルアミノ基におけるxは、1〜3の整数であり、上記アルキルアミノ基におけるRは炭素1〜3のアルキル基である。R2は炭素数1〜4のアルキル基である。nは1又は2の整数である。)
(R21)nSi(OR2)4−n (3)
(式中、R21は同じでも異なってもよく炭素数1〜4のアルキル基;ビニル基;フェニル基;又はメタクリロキシ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、R21の少なくとも1つは、グリシドキシ基又は3,4−エポキシシクロヘキシル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基である。R2は炭素数1〜4のアルキル基である。nは1又は2の整数である。)
例えば、紫外線吸収剤として作用する骨格(ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系等)を側鎖に有するアクリル系モノマーと他のエチレン系不飽和化合物(アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの誘導体、スチレン、酢酸ビニル等)と共重合させたものが例示される。従来の紫外線吸収剤が一般に分子量200〜700の低分子であるのに対し、高分子紫外線吸収剤粒子の重量平均分子量は通常1万を超える。プラスチックとの相溶性や耐熱性等、従来からある低分子型紫外線吸収剤の欠点が改良され、長期にわたって耐候性能を付与できるものである。形状は、粉末、又は、酢酸エチル等の有機溶剤を分散剤とした溶液系や、水中に分散したエマルジョン系等がある。具体例としては、一方社油脂工業(株)製のコーティング用高分子紫外線吸収剤ULS700、ULS−1700、ULS383MA、ULS−1383MA、ULS−383MG、ULS−385MG、ULS−1383MG、ULS−1385MG、ULS−635MH、ULS−933LP、ULS−935LH、ULS−1935LH、HC−935UE、XL−504、XL−524、XL−547、XL−729、XL−730等や、株式会社ニッコー化学研究所製の高分子紫外線吸収樹脂塗料NCI−905−20EMやNCI−905−20EMA(スチレンモノマーとベンゾトリアゾール系モノマーの共重合体でできた高分子紫外線吸収剤)が挙げられる。
好ましくは、分散媒体が、水、メタノール、エタノール、プロパノール、1―メトキシ−2−プロパノール等の低級アルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類が挙げられる。この様な分散媒体を用いることにより、高分子紫外線吸収剤の分散性が向上し、沈降を防ぐことができる。さらに好ましくは分散媒体が水のものである。分散媒体が水の場合、Si−O結合を有するマトリックスの形成の際に必要な、シラン化合物の加水分解、縮合反応にも使用できるので好都合である。
また、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、n−ヘキシルアミン、ジメチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、酢酸エタノールアミン、ギ酸ジメチルアニリン、安息香酸テトラエチルアンモニウム塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、酢酸ベンゾイルトリメチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウムアセテート、オクチル酸スズ等の有機金属塩、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、SnCl4、TiCl4、ZnCl4等のルイス酸等が挙げられる。
尚、硬化触媒は、単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
その他の溶媒の具体例としては、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、キシレン、ジクロロエタン、トルエン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸エトキシエチル等が挙げられる。
これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用いてもよい。
アルコキシシラン化合物(1):好ましくは5〜90重量%(より好ましくは10〜90重量%、さらに好ましくは15〜75重量%)(さらには、4官能アルコキシシラン5〜50重量%(より好ましくは5〜45重量%)、3官能アルコキシシラン5〜80重量%(より好ましくは5〜40重量%))
アミノシラン化合物(2):好ましくは1〜55重量%(より好ましくは2〜45重量%)
エポキシシラン化合物(3):好ましくは1〜60重量%(より好ましくは5〜45重量%)
高分子紫外線吸収剤粒子(4):好ましくは0.1〜65重量%(より好ましくは0.1〜50重量%)
硬化触媒は(5):好ましくは0.1〜30重量%(より好ましくは0.1〜20重量%)
成分(6)が無機系紫外線吸収性粒子のみの場合:好ましくは0.1〜50重量%(より好ましくは0.1〜30重量%)
成分(6)がコロイダルシリカのみの場合:好ましくは0.1〜80重量%(より好ましくは0.1〜50重量%)
成分(6)が無機系紫外線吸収性粒子及びコロイダルシリカの場合:好ましくは無機系紫外線吸収性粒子が0.1〜50重量%(より好ましくは0.1〜30重量%),コロイダルシリカが0.1〜80重量%(より好ましくは
0.1〜50重量%)
尚、上記の(1)〜(6)の配合量は(1)〜(6)の合計量に対する重量%である。
この他、必要に応じて、光安定化剤、耐候性付与剤、着色剤又は帯電防止剤も添加可能である。
好ましくは、少なくとも成分(1)及び成分(6)を含む混合液を作製し、最後に成分(4)を混合する。
このように、分離して調製すると、コーティング組成物の保存安定性(ゲル化しない等)が向上するため、好ましい。
具体的には、硬化膜を形成する対象である樹脂成形品(射出成形品、フィルム又はシート等)等の基材上に、コーティング組成物をスプレー、浸漬、カーテンフロー、バーコーター又はロールコーティング等の公知の方法により塗布し、塗膜を形成する。塗膜の厚さとしては、硬化膜の厚みが、好ましくは1〜15μm、より好ましくは2〜10μmとなるように調整する。
その後、適当な硬化条件、通常80〜140℃、好ましくは110〜140℃にて30〜120分間加熱硬化することにより硬化膜が得られる。
尚、有機系粒子((4)成分)と、無機系粒子及び/又はコロイダルシリカ((6)成分)が分散する、Si−O結合を有するマトリックスは、(1),(2),(3)成分に由来する。
成分(1):
MTMS−A(3官能ポリアルコキシシラン化合物)
(多摩化学工業(株)製) Lot.030601
固形分(不揮発分)67%(製造元分析表より)
Mシリケート51(4官能ポリアルコキシシラン化合物)
(多摩化学工業(株)製) Lot.03070
固形分(不揮発分)51%(製造元分析表より)
ULS−1385MG(紫外線吸収骨格種:ベンゾトリアゾール系)
一方社油脂工業株式会社製(水分散/固形分濃度30%)
ニードラールU−15(無機系紫外線吸収性粒子)
多木化学(株)製(水分散、酸化セリウム濃度15重量%,粒子径メーカーカタログ値8nm以下)
スノーテックスO−40(コロイダルシリカ)
日産化学工業(株)製(水分散、コロイダルシリカ濃度40重量%、粒子径メーカーカタログ値10〜20nm)
出光興産株式会社製(旧出光石油化学株式会社製) IV2200R(耐候グレード)、3mm厚(可視光線透過率90%、ヘイズ値1%)
[コーティング液の調製]
表1の仕込み量に従い調製した。
容積50gのサンプル管に、無機系紫外線吸収性粒子分散液(成分(6):多木化学製ニードラールU−15(水分散、酸化セリウム濃度15重量%)、エチルセロソルブ(成分(7))、イオン交換水(成分(7))を仕込み、700rpmで撹拌しながら、酢酸(成分(5))、テトラメトキシシラン(成分(1))、20%p−トルエンスルホン酸メタノール液(成分(5))の順に、それぞれ1分間かけて滴下した。引き続き、室温で10分撹拌し、これをA液とした。
容積20gのサンプル管に、メチルトリメトキシシラン(成分(1))、エチルセロソルブ(成分(7))、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(成分(3))を仕込み、500rpmで、10分間撹拌し、これをB液とした。
A液をB液に2分間かけて滴下した後、700rpmで、室温30分撹拌した。引き続き、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(成分(2))を、2分間かけて滴下した後、24時間室温で撹拌した。
最後に、撹拌しながら、高分子紫外線吸収剤粒子ナノ粒子分散液(成分(4):一方社油脂工業製ULS−1385MG、紫外線吸収骨格種:ベンゾトリアゾール、水分散、固形分濃度:30重量%、対固形分中の紫外線吸収性モノマー共重合割合:約50重量%)を、3分間かけて滴下した。引き続き、暗所25℃にて、1週間静置した。
上記で得られたコーティング液を、厚み3mmのポリカーボネート成形体の表面に、硬化被膜が6μmになるように、バーコーターにて塗布し、130℃、2時間で熱硬化させた。このようにして得られた硬化被膜の物性評価を表1に示した。
尚、表中、固形分中の高分子紫外線吸収剤粒子含量(重量%)とは、コーティング組成物中の固形分に占める高分子紫外線吸収剤粒子の割合である。
実施例1で作製した硬化被膜の有機系粒子の体積分率を下記の方法で測定した結果、6体積%であった。また、Si化合物と無機系紫外線吸収性粒子に由来する無機酸化物の総換算質量を下記の方法で測定した結果、58重量%であった。
(1)硬化膜中(固形分中)の有機系粒子の平均粒径:TEM(透過型電子顕微鏡)で熱硬化膜の断面観察を行ない、その1μm角中に存在する粒子を10個選び、米国NIH(National Institute of Health)製フリーソフト:NIH Image 1.63を使用して平均粒径を求めた。尚、実施例1−14における平均粒径は40〜60nmであった。また、実施例1及び実施例12で作製した熱硬化膜の断面写真(倍率:10万倍)を図1及び図2に示す。この写真は実施例1及び実施例12の硬化膜のTEM断面写真である。黒点は無機系紫外線吸収粒子であり、白点は有機系紫外線吸収性粒子である。写真より、両方の粒子が200nm(=0.2μm)以下の粒径で分散していることが分かる。
1:全く傷がつかない
2:僅かに傷がつく
3:擦った箇所の半分に傷がつく
4:擦った箇所の全面に傷がつく
実施例1と同様に、表1の成分及び仕込み量に従い調製し、評価した。評価結果を表1に示す。
成分(6)として、無機系紫外線吸収性粒子3.3gの代わりにコロイダルシリカ1.25g(日産化学工業(株)製スノーテックスO−40(水分散、コロイダルシリカ濃度40重量%))を用い、他の成分については表2に従い調製した他は、実施例1と同様にして、コーティング液の調製し、さらに、樹脂積層体を作製して評価した。評価結果を表2に示す。
尚、表中、対固形分中の無機酸化物含量(重量%)とは、コーティング組成物中の固形分に占める無機酸化物(例:SiO2、CeO2)の割合である。固形分中の高分子紫外線吸収剤粒子含量(重量%)とは、コーティング組成物中の固形分に占める高分子紫外線吸収剤粒子の、仕込み比から求めた割合である。
実施例8で作製した硬化被膜の有機系粒子の体積分率は8体積%、Si化合物とコロイダルシリカに由来する無機酸化物の総換算質量は59重量%であった。
実施例8と同様に、表2の成分及び仕込み量に従い調製し、評価した。評価結果を表2に示す。
成分(6)として、無機系紫外線吸収性粒子3.3gの代わりにコロイダルシリカ1.25gと無機系紫外線吸収性粒子2.6gを用い、他の成分については表2に従い調製した他は、実施例1と同様にして、コーティング液の調製し、さらに、樹脂積層体を作製して評価した。評価結果を表2に示す。
実施例13で作製した硬化被膜の有機系粒子の体積分率は6体積%、Si化合物、コロイダルシリカ、無機系紫外線吸収性粒子に由来する無機酸化物の総換算質量は63重量%であった。
実施例13と同様に、表2の成分及び仕込み量に従い調製し、評価した。評価結果を表2に示す。
実施例1と同様に、表3,表4の成分及び仕込み量に従い調製し、評価した。評価結果を表3,表4に示す。尚、比較例4及び比較例8は、可視光線透過率やヘイズが測定できなかった。
Claims (13)
- 平均粒径が1〜200nmの、有機系紫外線吸収性粒子と、
平均粒径が1〜200nmの、無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカを、
Si−O結合を有するマトリックス中に分散してなる硬化膜。 - 前記有機系紫外線吸収性粒子の硬化膜における体積分率が、0.5〜70体積%である請求項1記載の硬化膜。
- 前記硬化膜中に含まれる、無機酸化物の総換算重量が、硬化膜の全重量の30〜80重量%である請求項1又は2記載の硬化膜。
- 請求項1〜3いずれか一項記載の硬化膜を、樹脂基材上に形成した樹脂積層体。
- ヘイズが10%以下である請求項4に記載の樹脂積層体。
- 可視光線透過率が80%以上である請求項5記載の樹脂積層体。
- 下記成分(1)〜(7)を含むコーティング組成物。
(1)アルコキシシラン化合物又はポリアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)高分子紫外線吸収剤粒子
(5)硬化触媒
(6)無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカ
(7)溶剤 - 前記成分(1)〜(7)の配合量が、下記の範囲である請求項7記載のコーティング組成物。
成分(1):10〜90重量%
成分(2):1〜55重量%
成分(3):1〜60重量%
成分(4):0.1〜65重量%
成分(5):0.1〜30重量%
成分(6):
成分(6)が無機系紫外線吸収性粒子のみの場合は、0.1〜50重量%
成分(6)がコロイダルシリカのみの場合は、0.1〜80重量%
成分(6)が無機系紫外線吸収性粒子及びコロイダルシリカの場合は、無機系紫外線吸収性粒子が0.1〜50重量%であり、コロイダルシリカが0.1〜80重量%
成分(7):成分(1)〜(6)の合計を100重量部とした時、10〜1000重量部 - 前記硬化触媒が有機酸である請求項7又は8記載のコーティング組成物。
- 請求項7〜9のいずれか一項記載のコーティング組成物を硬化してなる硬化膜。
- 下記成分(1)〜(7)を混合して調製するコーティング組成物の製造方法。
(1)アルコキシシラン化合物又はポリアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)高分子紫外線吸収剤粒子
(5)硬化触媒
(6)無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカ
(7)溶剤 - 少なくとも成分(1)及び成分(6)を含む混合液を作製し、
最後に成分(4)を混合する請求項11記載コーティング組成物の製造方法。 - 請求項7〜9いずれか一項記載のコーティング組成物を加熱し、硬化させる硬化膜の製造方法。
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