JP5074053B2 - 樹脂積層体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
上記オルガノシリコン物質としては、シラノールが部分縮合した化合物の溶液中にコロイド状シリカの分散物及び特定構造の紫外線吸収剤を含んでなる硬化可能なオルガノポリシロキサンが開示されている。
しかし、上記紫外線吸収剤は低分子であり、特許文献2に開示されている樹脂積層体は耐候性に劣る樹脂積層体であった。
この樹脂積層体は、耐摩耗性、及び樹脂基材及び被覆層の密着性に優れるが、この樹脂積層体をワイパー付車両ウインドウの様な激しい摩擦を伴う部品に使用する場合に、耐擦傷性、耐摩耗性等について改良の余地があった。
1.樹脂基材、透明硬化膜及び無機硬質物層をこの順に積層してなる樹脂積層体であって、
前記透明硬化膜が、紫外線吸収基を含有する平均粒径が1〜200nmの有機微粒子を、Si−O結合を有するマトリックス中に分散した膜である樹脂積層体。
2.前記Si−O結合を有するマトリックス中に、さらに、平均粒径が1〜200nmの無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカが分散している1に記載の樹脂積層体。
3.前記透明硬化膜のヘイズ値が10%以下である1又は2に記載の樹脂積層体。
4.前記透明硬化膜の可視光線透過率が80%以上である1〜3のいずれかに記載の樹脂積層体。
5.前記透明硬化膜における、前記有機微粒子の体積分率が、0.5〜70体積%である1〜4のいずれかに記載の樹脂積層体。
6.前記透明硬化膜に含まれる無機成分由来の酸化物換算重量が、前記透明硬化膜の全重量の30〜80重量%である1〜5のいずれかに記載の樹脂積層体。
7.前記無機硬質物層が化学気相成長法により成膜してなる1〜6のいずれかに記載の樹脂積層体。
8.前記無機硬質物層が物理気相成長法により成膜してなる1〜6のいずれかに記載の樹脂積層体。
9.樹脂基材上に、下記成分(1)〜(7)を含むコーティング組成物を塗布して硬化させて透明硬化膜を形成し、
前記透明硬化膜の上に、無機硬質物層を形成する、1〜8のいずれかに記載の樹脂積層体の製造方法。
(1)オルガノアルコキシシラン化合物又はポリオルガノアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)高分子紫外線吸収剤
(5)硬化触媒
(6)ブロック化イソシアネートシラン化合物
(7)溶剤
10.前記コーティング組成物が、さらに成分(8)無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカを含む9に記載の樹脂積層体の製造方法。
特に本発明の樹脂積層体は、透明硬化膜及び無機硬質物層の密着性に優れることから、密着性を担保するためのプライマー層を設ける必要がなく、生産効率に優れる。
また、本発明の樹脂積層体の無機硬質物層は高度の耐摩耗性を有し、無色透明であり、耐候性にも優れる。
樹脂積層体1は、樹脂基材10の上に透明硬化膜20及び無機硬質物層30を積層している。透明硬化膜20は、有機微粒子22がマトリックス24中に分散している。
ポリカーボネート樹脂基材は、特に限定されないが、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカンや2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジハロゲノフェニル)アルカンで代表されるビスフェノール化合物から周知の方法で製造された重合体が用いられ、その重合体骨格に脂肪酸ジオールに由来する構造単位が含まれていても、エステル結合を持つ構造単位が含まれていてもよい。分子量については特に限定されないが、押出成形性や機械的強度の観点から、粘度平均分子量で10,000〜50,000のものが好ましく、13,000〜40,000のものがより好ましい。基材の厚みについては、特に制限はないが、好ましくは0.1〜20mm程度の範囲である。ポリカーボネート樹脂基材は透明な基材が好ましい。
紫外線吸収基を含有する有機微粒子(例えば、後述する高分子紫外線吸収剤)を膜中に微小な粒子として分散させることで、耐紫外線性に優れ、透明性の高い硬化膜が得られる。有機微粒子の平均粒径は、100nm以下であることがより好ましい。
尚、粒子成分の同定は、HAADF(高角度管状暗視野:High−angle annular dark−field)による元素分析で実施できる。
また、高分子紫外線吸収剤の平均粒径は、TEM(透過電子顕微鏡)で樹脂基板上の熱硬化膜の断面観察を行い、画像処理ソフトにより求めた平均値を意味する。
(1)オルガノアルコキシシラン化合物又はポリオルガノアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)高分子紫外線吸収剤
(5)硬化触媒
(6)ブロック化イソシアネートシラン化合物
(7)溶剤
オルガノアルコキシシラン化合物(1)は、アミノ基、エポキシ基、及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物である。好ましくは2官能アルコキシシラン、3官能アルコキシシランである。さらに、これらの化合物がシロキサン結合(Si−O結合)で結合された部分縮合物(即ち、ポリオルガノアルコキシシラン化合物)も使用可能である。尚、これらの化合物は、単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
3官能アルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシシラン、メチル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、エチル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリプロポキシシラン、ヘキシルトリブトキシシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、デシルトリプロポキシシラン、デシルトリブトキシシラン、置換基にフッ素原子を導入したトリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフッ素化アルキル(トリアルコキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また2種類のアルコキシ基を有するメチルジメトキシ(エトキシ)シラン、エチルジエトキシ(メトキシ)シラン等も挙げられる。
2官能アルコキシシランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビス(2−メトキシエトキシ)ジメチルシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等が挙げられる。
(R1)mSi(OR2)4−m (1)
(式中、R1は同じでも異なってもよく炭素数1〜10のアルキル基;フッ素化アルキル基;ビニル基;フェニル基;又はメタクリロキシ基で置換された炭素数1〜3のアルキル基である。R2は炭素数1〜4のアルキル基、もしくはエーテル基を有するアルキル基である。mは1又は2のいずれかの整数である。)
好適なポリオルガノアルコキシシラン化合物(1)を、以下の式(1’)で表すことができる。
(R1)mSinOn−1(OR2)2n+2−m (1’)
(式中、R1は同じでも異なってもよく炭素数1〜10のアルキル基;フッ素化アルキル基;ビニル基;フェニル基;又はメタクリロキシ基で置換された炭素数1〜3のアルキル基である。R2は炭素数1〜4のアルキル基、もしくはエーテル基を有するアルキル基である。mはn〜2nで表されるいずれかの整数である。nは2〜15のいずれかの整数である。)
尚、ポリオルガノアルコキシシラン化合物(1)は、複数のnが異なる化合物からなる混合物もよい。
ポリオルガノアルコキシシラン化合物としては、例えば3官能アルコキシシランであるメチルトリメトキシシランやフェニルトリメトキシシランが部分縮合してできたポリメチルメトキシシロキサン(例えば、下記MTMS−Aが相当。メチルメトキシシロキサンと表記する場合もある)やポリフェニルメトキシシロキサン、2官能アルコキシシランであるジエチルジエトキシシランが部分縮合してできたポリジエチルエトキシシロキサン等が挙げられる。
ポリオリガノアルコキシシラン化合物(1)の具体例としては、多摩化学工業株式会社製の「MTMS−A」、コルコート株式会社製の「SS−101」、東レ・ダウコーニング株式会社製の「AZ−6101」「SR2402」「AY42−163」等が挙げられる。
アミノシラン化合物(アミノ基含有シラン化合物)(2)は、アミノ基を含むがエポキシ基とイソシアネート基は含まないアルコキシシラン化合物である。具体例としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N―(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
(R11)nSi(OR2)4−n (2)
(式中、R11は同じでも異なってもよく炭素数1〜4のアルキル基;ビニル基;フェニル基;又はメタクリロキシ基、アミノ基(−NH2基)、アミノアルキル基(−(CH2)x−NH2)、アルキルアミノ基(−NHR基)からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、R11の少なくとも1つは、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基のいずれかで置換された炭素数1〜3のアルキル基である。上記アミノアルキル基におけるxは、1〜3の整数であり、上記アルキルアミノ基におけるRは炭素数1〜3のアルキル基である。R2は炭素数1〜4のアルキル基である。nは1又は2の整数である。)
エポキシシラン化合物(エポキシ基含有シラン化合物)(3)は、エポキシ基を含むがアミノ基とイソシアネート基は含まないアルコキシシラン化合物である。具体例としては、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
(R21)nSi(OR2)4−n (3)
(式中、R21は同じでも異なってもよく炭素数1〜4のアルキル基;ビニル基;フェニル基;又はメタクリロキシ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、R21の少なくとも1つは、グリシドキシ基又は3,4−エポキシシクロヘキシル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基である。R2は炭素数1〜4のアルキル基である。nは1又は2の整数である。)
高分子紫外線吸収剤(4)は、紫外線吸収剤の機能を有する骨格を分子内に有する高分子化合物である。例えば、紫外線吸収剤として作用する骨格(ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系)を側鎖に有するアクリル系モノマーと他のエチレン系不飽和化合物(アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの誘導体、スチレン、酢酸ビニル等)と共重合させたものが例示される。従来の紫外線吸収剤が一般に分子量200〜700の低分子であるのに対し、高分子紫外線吸収剤粒子の重量平均分子量は通常1万を超える。プラスチックとの相溶性や耐熱性等、従来からある低分子型紫外線吸収剤の欠点が改良され、長期にわたって耐候性能を付与できるものである。使用形態は粉末状、又は酢酸エチル等の有機溶剤に分散させた分散系や、水中に分散したエマルジョン系等が挙げられる、
硬化触媒(5)は、シラン化合物(1)〜(3)及び(6)の加水分解及び縮合(硬化)させる触媒であり、その例として、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、グルタミン酸、乳酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。
また、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、n−ヘキシルアミン、ジメチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、酢酸エタノールアミン、ギ酸ジメチルアニリン、安息香酸テトラエチルアンモニウム塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、酢酸ベンゾイルトリメチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウムアセテート、オクチル酸スズ等の有機金属塩、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、SnCl4、TiCl4、ZnCl4等のルイス酸等が挙げられる。
尚、硬化触媒は、単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
ブロック化イソシアネートシラン化合物(6)とは、イソシアネート基をオキシム等のブロック剤で保護して不活性としておき、加熱により脱ブロック化してイソシアネート基が活性化(再生)されるイソシアネートシラン化合物である。
イソシアネートシラン化合物(イソシアネート基含有シラン化合物)は、イソシアネート基は含むがアミノ基とエポキシ基は含まないアルコキシシラン化合物である。具体例としては、γ―イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ―イソシアネートプロピルトリエトキシシシラン、イソシアネートシラン化合物等が挙げられる。本発明においては、これらのイソシアネートシラン化合物のイソシアネート基がブロック化された化合物を使用する。ブロック化イソシアネートシラン化合物としては、好ましくは、ブロック化イソシアネートプロピルトリエトキシシランである。
本発明のコーティング組成物は、水及び/又は有機溶剤に混合された状態で使用する。本発明で用いる溶剤(7)は、上記各成分を均一に混合し分散できるものであれば特に限定されないが、例えば、水の他、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類等の有機溶剤を挙げることができる。これら有機溶剤のうち、アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、プロピレンモノメチルエーテルアセテート、ジアセトンアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等を挙げることができる。
その他の溶媒の具体例としては、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、キシレン、ジクロロエタン、トルエン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸エトキシエチル等が挙げられる。
これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(1)オルガノアルコキシシラン化合物又はポリオルガノアルコキシシラン化合物:好ましくは10〜80重量%(より好ましくは15〜75重量%)
(2)アミノシラン化合物:1〜60重量%(より好ましくは3〜40重量%)
(3)エポキシシラン化合物:1〜60重量%(より好ましくは5〜50重量%)
(4)高分子紫外線吸収剤:0.1〜50重量%(より好ましくは5〜50重量%)
(5)硬化触媒:0.1〜40重量%(より好ましくは0.1〜30重量%)
(6)イソシアネートシラン化合物:1〜60重量%(より好ましくは5〜60重量%)
(7)溶剤:成分(1)〜(6)の合計、又は成分(1)〜(6)及び後述する(8)の合計を100重量部としたとき、5〜1000重量部(より好ましくは20〜800重量部)
80重量%を超えて混合される場合は、密着性が低下する恐れがあり、10重量%未満の場合は、耐擦傷性や造膜性が低下(ひび割れ等)の恐れがある。
上記ブロック化イソシアネートシラン化合物(6)の配合量は、イソシアネートシラン化合物及びブロック化剤の合計量である。
この他、必要に応じて、光安定化剤、耐候性付与剤、着色剤又は帯電防止剤も添加可能である。
好ましくは、少なくとも成分(1)及び成分(6)を含む第一の混合液を作製し、最後に成分(2)を混合する。
このように、分離して調製すると、コーティング組成物の液保存安定性(ゲル化しない等)が向上したりするため、好ましい。
例えば、成分(1)、(3)、(4)、(5)及び(7)を混合した後、成分(6)を加え、最後に成分(2)を混合する。
成分(7)は、コーティング組成物を調製後、さらに加えることによりコーティング組成物を希釈することができる。
その後、適当な硬化条件、通常80〜190℃、好ましくは、100〜140℃にて、10分〜24時間、好ましくは、30分〜3時間加熱硬化することにより、硬化膜が得られる。
尚、有機微粒子((4)成分)が分散する、Si−O結合を有するマトリックスは、(1)、(2)、(3)及び(6)成分に由来する。
尚、無機成分由来の酸化物の割合は、テフロン(登録商標)シャーレ上でコーティング液を熱硬化し得たサンプルを熱重量測定(窒素下、20℃/分昇温、室温〜800℃)し、その800℃での残渣量の値から求める。
尚、高分子紫外線吸収剤の体積分率は、TEM(透過電子顕微鏡)で樹脂基板上の透明硬化膜の断面観察を行い、画像処理ソフトを使用して面積%を求め、その値を「観察サンプルの厚み÷平均粒径」値で割って求めた値を意味する。
成分(8)が無機系紫外線吸収性粒子のみの場合、好ましい配合量は0.1〜50重量%(より好ましくは0.1〜30重量%)である。
成分(8)がコロイダルシリカのみの場合、好ましい配合量は0.1〜80重量%(より好ましくは0.1〜50重量%)である。
成分(8)が無機系紫外線吸収性粒子及びコロイダルシリカの場合、好ましい配合量は、無機系紫外線吸収性粒子が0.1〜50重量%(より好ましくは0.1〜30重量%),コロイダルシリカが0.1〜80重量%(より好ましくは0.1〜50重量%)である。
尚、上記の(8)の配合量は(1)〜(6)及び(8)の合計量に対する重量%である。
好ましくは、少なくとも成分(1)及び成分(6)を含む第一の混合液を作製し、引き続き成分(2)を混合し、最後に成分(8)を混合する。さらに好ましくは、少なくとも成分(1)、(3)、(4)、(5)を含む第一の混合液を作製し、次に成分(6)を混合して第二の混合液、さらに引き続き成分(2)を混合し第三の混合液を作製する。最後に成分(8)を混合しコーティング組成物とする。
このように、各成分を分離して調製すると、コーティング組成物の液保存安定性(ゲル化しない等)が向上するため、好ましい。特に、成分(4)や成分(8)の添加量増により液中の水の量が増加した際に、この効果がより発揮される。
例えば、成分(1),(3),(4),(5)及び(7)を混合した後、成分(6)を加える。次に、成分(2)を混合し、最後に成分(8)を混合する。
成分(7)は、コーティング組成物を調製後、さらに加えることによりコーティング組成物を希釈することができる。
液pH値、例えば、校正用pH標準液で補正したポータブルpHメーター(ハンナ社製:商品名 チェッカー1)で評価した液pH値としては、上記の第一の混合液及び第二の混合液はpH≦6、第三の混合液及び最終の混合液はpH≦7とすることが好ましい。特に、第三の混合液、即ち成分(2)混合時に液pHが8を越えると、液安定性が低下する恐れがある。コーティング組成物の製造開始時から製造終了時まで、液は酸性状態に保つことが好ましい。即ち、このような条件が維持されるような手順で、コーティング組成物を製造することが好ましい。
後記する実施例では、1週間静置後製造した硬化膜の評価結果を記載しているが、硬化膜製造までの液静置期間に特に制限はない。
無機硬質物層は、付与させたい機能に応じて選択でき、特に制約はない。例えば、無機硬質物層に耐摩擦性を付与させたい場合、無機硬質物層は、好ましくはSiOx(1.8≦x≦2)膜、SiNy(1.2≦y≦4/3)膜又はアモルファス状炭素膜が適している。
尚、酸素と窒素を同時に投入すれば作製可能な、酸化ケイ素及び窒化ケイ素が混在した複合化物も適している。
また、無機硬質物層の硬質性は、実施例で示すようなテーバー摩耗試験機を用いた評価でヘイズの上昇が10%未満程度であれば足りる。あるいは、マイクロビッカーズ硬度で500Hv程度以上であればよい。
上述のような真空下で行う薄膜形成技術を用いて成膜した無機硬質物層は、通常、無機成分には密着するが、有機成分には密着しにくい性質を有する。本発明の樹脂積層体の場合、透明硬化膜が、有機微粒子がSi−Oマトリックス中に閉じ込められた無機・有機ハイブリッド構造を有することから、無機硬質物層及び透明硬化膜の密着性は良好である。
プラズマCVD法とは、原料ガスをエネルギー密度の高いプラズマ状態中に導入して分解させ、基材へ化学反応によって目的の材料を被覆させる方法である。本発明においては、プラズマCVD装置内に樹脂基材及び透明硬化膜からなる積層体を配置し、装置内を真空にした後、SiOx(1.8≦x≦2)膜の原料ガスをプラズマCVD装置にアルゴンガスを添加しながら導入し、それぞれのガス流量が安定化したところで、電力を印加してプラズマを発生させ、透明硬化膜上にSiOx(1.8≦x≦2)膜を成膜する。
SiOx(1.8≦x≦2)膜を形成するシリコン原料ガスは、好ましくはシランガス又は有機シリコン化合物ガスが用いられる。
これらの有機シリコン化合物は、その一種類を単独で用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。
また、SiOx(1.8≦x≦2)膜のシリコン原料ガスが有機シリコン化合物ガスの場合、好適に用いられる酸素原料ガスとしてはN2Oガス、O2ガス及びO3ガスが挙げられる。
好適に用いられるシリコン原料ガスとしては、SiH4ガス、Si2H6ガス、Si3H8ガス等のシランガスが挙げられる。
また、好適に用いられる窒素原料ガスとしては、N2ガス及びNH3ガスが挙げられる。
尚、炭化水素ガスの濃度が高い場合、H2ガスを同時に導入して希釈してもよい。
上記イオンプレーティング法は、例えば特開昭58−29835号公報に開示されている。
無機硬質物層の蒸着原料は、無機硬質物層として形成させたい原料そのものを使用すればよい。
(1)液安定性(コーティング組成物)
調製したコーティング組成物を常温で14日間密栓保存して、ゲル化の有無を目視により判定した。ゲル化していないものについては、株式会社エー・アンド・デイ音叉型振動式粘度計SV−10にて粘度測定を行い、初期からの変化率が3倍以内のものを良好とした。
○:ゲル化なし、×:ゲル化あり
目視にて硬化被膜の外観(異物やまだら模様の有無、透明性)、ひび割れの有無、着色を確認した。
直読ヘイズコンピュータ(スガ試験機(株)製、HGM−2DP)にて、透明硬化膜とポリカーボネート基板との積層体の状態で測定した。
無機成分由来の酸化物換算重量は、テフロン(登録商標)シャーレ上で、コーティング液を熱硬化して得られたサンプルを、熱重量測定(窒素下、20℃/分昇温、室温〜800℃)し、サンプルの800℃での残渣量から求めた。
有機微粒子の体積分率は、TEM(透過電子顕微鏡)で樹脂基材上の透明硬化膜の断面観察を行い、その1.5μm中に存在する粒子の面積を、米国NIH製フリーソフトを使用して面積%を求め、その値を、「観察サンプルの厚み÷有機微粒子の平均粒径」値で割って求めた値である。
樹脂基材層、透明硬化膜及び無機硬質物層からなる樹脂積層体について、摩耗輪CS−10F及びテーバー摩耗試験機(ロータリーアブレージョンテスター)(株式会社東洋精機製、No.430)を用いて、荷重500gで500回転テーバー摩耗試験を行い、テーバー摩耗試験前のヘイズとテーバー摩耗試験後のヘイズの差(ΔH)が5未満のものを◎、5以上〜10未満を○、10以上〜15未満を△、15以上のものを×とした(ヘイズ=Td/Tt×100、Td:散乱光線透過率、Tt:全光線透過率)。
尚、実施例及び比較例で使用したポリカーボネート樹脂基板のヘイズの差は、ΔH=30であった。
樹脂基材層、透明硬化膜及び無機硬質物層からなる樹脂積層体について、JIS K5400に準拠し、サンプルをカミソリの刃で2mm間隔に縦横11本ずつ切れ目を入れて100個の碁盤目をつくり、市販のセロハンテープ(「CT−24(幅24mm)」、ニチバン(株)製)を指の腹でよく密着させた後、90°の角度で手前方向に急激に剥し、皮膜が剥離しないで残存したます目数(X)をX/100で表示した。
樹脂基材層、透明硬化膜及び無機硬質物層からなる樹脂積層体について、ステンレス製ビーカー中の煮沸水に、1時間浸漬し、外観及び密着性を評価した。
樹脂基材層、透明硬化膜及び無機硬質物層からなる樹脂積層体について、キセノンウェザー試験(アトラス社Ci165、出力6.5kW、ブラックパネル温度63℃、湿度50%)を実施した。試験前後の密着性の変化で、耐候性を評価した。
樹脂基材層、透明硬化膜及び無機硬質物層からなる樹脂積層体について、耐熱試験機(TABAI製、PS−222)にて、80℃、720時間の条件で実施した。試験前後での密着性の変化で、耐熱性を評価した。
TEM(透過型電子顕微鏡)で透明硬化膜の断面観察を行ない、その1μm角中に存在する粒子を10個選び、米国NIH(National Institute of Health)製フリーソフト:NIH Image 1.63を使用して平均粒径を求めた。尚、実施例1〜5における平均粒径は40〜60nmで、分散構造を形成していた。また、赤外分光光度計を用いて、透明硬化膜表面を全反射測定法(ATR法)にて測定した。その結果、実施例1〜5について、1000〜1200cm−1にSi−O伸縮振動に起因するピークが観測されたことから、Si−O結合を有するマトリックスが形成されていることを確認した。
有機微粒子と同様の方法で測定した。共にTEM写真で黒点となる。尚、実施例2における無機系紫外線吸収性粒子の平均粒径は5〜10nm、コロイダルシリカの平均粒径は20〜25nmで、分散構造を形成していた。
反射分光膜厚計(大塚電子株式会社製、FE−3000)を用いて測定した。
(1)コーティング組成物の製造
容積50gのサンプル管に、ULS―1385MG(一方社油脂工業製:高分子紫外線吸収剤、紫外線吸収骨格種:ベンゾトリアゾール系、水分散、固形分濃度30重量%)(成分(4)):5.2g、1−メトキシ−2−プロパノール(成分(7)溶剤):10g、イオン交換水(成分(7)溶剤):1.0gを仕込み、700ppmで撹拌しながら、酢酸(成分(5)硬化触媒):1.0g、メチルトリメトキシシラン(成分(1)):4.0g、ジメトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン(成分(3)):1.9g、20%p−トルエンスルホン酸メタノール液(成分(5)硬化触媒:pトルエンスルホン酸/成分(7)溶媒:メタノール):0.1gの順に、それぞれ1分間かけて滴下した。引き続き、室温で10分撹拌後、1日静置し、これをA液とした。
イソシアネート基がブロック化されたことについては、13C−NMRでイソシアネート基のピークが消失することにより確認した。
引き続き、1週間静置し、コーティング組成物を得た。得られたコーティング組成物について、液安定性を評価した。評価結果を表1に示す。
上記で得られたコーティング組成物を、厚み3mmのポリカーボネート樹脂の表面に、透明硬化膜の膜厚が10μmになるように、バーコーターにて塗布し、窒素気流下のオーブンにて、130℃2時間硬化させ、透明硬化膜及び樹脂基材からなる積層体を得た。得られた積層体について、その物性を評価した。評価結果を表1に示す。
得られた積層体をプラズマCVD装置内に設置し、装置内の真空度が2.0×10−5Torrになるまで排気して、樹脂基材の温度を100℃まで上げ、5分間保持し、樹脂基材の脱ガスを行った。その後室温に戻した後、装置内の真空度が2×10−6Torrになるまで排気を行った。
(1)コーティング組成物の製造
容積50gのサンプル管に、ULS―1385MG(一方社油脂工業製:高分子紫外線吸収剤、紫外線吸収骨格種:ベンゾトリアゾール系、水分散、固形分濃度30重量%)(成分(4)):8.4g、1−メトキシ−2−プロパノール(成分(7)):10g、イオン交換水(成分(7)):1.0gを仕込み、700ppmで撹拌しながら、酢酸(成分(5)):1.0g、メチルトリメトキシシラン(成分(1)):4.0g、ジメチル−3−グリシドキシプロピルメチルシラン(成分(3)):1.9g、20%p−トルエンスルホン酸メタノール液(成分(5)+成分(7)):0.1gの順に、それぞれ1分間かけて滴下した。引き続き、室温で10分撹拌後、1日静置し、これをA液とした。
イソシアネート基がブロック化されたことについては、13C−NMRでイソシアネート基のピークが消失することにより確認した。
引き続き、暗所25℃にて、1日静置した後、650rpmで攪拌しながら、スノーテックスO−40(成分(8):日産化学工業(株)製、水分散、コロイダルシリカ濃度40重量%、粒子径20〜30nm(メーカー公表値))7.2gを2分間かけて滴下、引き続きニードラールU−15(成分(8):多木化学(株)製、水分散、酸化セリウム濃度15重量%、粒子径8nm以下(メーカー公表値))4.8gを滴下した。室温で30分撹拌後、さらに80℃で60分加熱した。
引き続き、1週間静置し、コーティング組成物を得た。
硬化被膜の膜厚を7μmとしたほかは、実施例1(2)と同様にして透明硬化膜を製造した。
無機硬質物層の厚さを4μmとしたほかは、実施例1(3)と同様にして樹脂積層体を製造した。
評価結果を表1に示す。
(1)コーティング組成物の製造
実施例1(1)と同様にしてコーティング組成物を製造した。
実施例1(2)と同様にして透明硬化膜を製造した。
真空度を2×10−6TorrにしたプラズマCVD装置内にCH4ガス、H2ガス及びArガスを、ガス流量がCH4ガス流量1cm3/分、H2ガス流量150cm3/分、Arガス流量300cm3/分で導入し、真空度2×10−2Torr程度で安定したところで、電力を印加してプラズマを発生させ、膜厚が7μmのアモルファス状炭素膜を成膜したほかは実施例1(3)と同様にして樹脂積層体を製造した。
評価結果を表1に示す。
(1)コーティング組成物の製造
実施例1(1)と同様にしてコーティング組成物を製造した。
実施例1(2)と同様にして透明硬化膜を製造した。
プラズマCVD装置内にSiH4ガス、NH3ガス及びArガスを、SiH4ガス流量1cm3/分、NH3ガス流量200cm3/分、Arガス流量400cm3/分で導入し、真空度2×10−2Torr程度で安定したところで、電力を印加してプラズマを発生させ、膜厚が7μmのSiNy(1.2≦y≦4/3)膜を成膜したほかは実施例1(3)と同様にして樹脂積層体を製造した。
評価結果を表1に示す。
(1)コーティング組成物の製造
実施例1(1)と同様にしてコーティング組成物を製造した。
実施例1(2)と同様にして透明硬化膜を製造した。
得られた積層体をイオンプレーティング装置内に設置し、蒸発源はSiO2グレインとした。装置内の真空度が2.0×10−6Torrになるまで排気を行った。高周波電圧1.5kVを高周波コイルに印加し、アルゴンガス及びO2ガスを導入した。ガスの導入を止めた後、装置内の真空度を1.0×10−5Torrとし、1〜2分間SiO2イオンプレーティングを行った。その後、装置内の真空を保ちながら20分間放置冷却し、透明硬化膜上に膜厚が1.5μmのSiO2膜(1.8≦x≦2)(無機硬質物層)を成膜し、積層体を得た。
評価結果を表1に示す。
厚み3mmのポリカーボネート樹脂の表面に、アクリルポリマー(GE東芝シリコーン株式会社製、PH91)を、スプレー法で塗布し、1.5μmのプライマー層を形成し、積層体を得た。
得られた積層体について、実施例1(3)と同様にしてプライマー層上に無機硬質層を積層し樹脂積層体を製造した。
評価結果を表1に示す。
(1)コーティング組成物の製造
ULS−1385MGの代わりに2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン:0.75gを用いたほかは実施例1(1)と同様にしてコーティング組成物を製造した。
実施例1(2)と同様にして透明硬化膜を製造した。
実施例1(3)と同様にして樹脂積層体を製造した。
評価結果を表1に示す。
(1)コーティング組成物の製造
ULS−1385MGの代わりに2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール:0.75gを用いたほかは実施例1(1)と同様にしてコーティング組成物を製造した。
実施例1(2)と同様にして透明硬化膜を製造した。
実施例1(3)と同様にして樹脂積層体を製造した。
評価結果を表1に示す。
(1)コーティング組成物の製造
ULS−1385MGの代わりに2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール:0.75gを用いたほかは実施例1(1)と同様にしてコーティング組成物を製造した。
実施例1(2)と同様にして透明硬化膜を製造した。
実施例1(3)と同様にして樹脂積層体を製造した。
評価結果を表1に示す。
また、比較例2〜4において、低分子有機化合物の紫外線吸収剤に起因する有機微粒子は観察されなかった。
10 樹脂基材
20 透明硬化膜
22 有機微粒子
24 マトリックス
30 無機硬質物層
Claims (14)
- 樹脂基材、透明硬化膜及び無機硬質物層をこの順に積層してなる樹脂積層体であって、
前記透明硬化膜が、紫外線吸収基を含有する平均粒径が1〜200nmの有機微粒子を、Si−O結合を有するマトリックス中に分散した膜である樹脂積層体。 - 前記Si−O結合を有するマトリックス中に、さらに、平均粒径が1〜200nmの無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカが分散している請求項1に記載の樹脂積層体。
- 前記透明硬化膜のヘイズ値が10%以下である請求項1又は2に記載の樹脂積層体。
- 前記透明硬化膜の可視光線透過率が80%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂積層体。
- 前記透明硬化膜における、前記有機微粒子の体積分率が、0.5〜70体積%である請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂積層体。
- 樹脂基材上に、下記成分(1)〜(7)を含むコーティング組成物を塗布して硬化させて透明硬化膜を形成し、
前記透明硬化膜の上に、無機硬質物層を形成する樹脂積層体の製造方法。
(1)オルガノアルコキシシラン化合物又はポリオルガノアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)紫外線吸収基を含有する平均粒径が1〜200nmの有機微粒子
(5)硬化触媒
(6)ブロック化イソシアネートシラン化合物
(7)溶剤 - 前記コーティング組成物が、さらに成分(8)無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカを含む請求項6に記載の樹脂積層体の製造方法。
- 下記成分(1)〜(7)を用いてコーティング組成物を製造し、
樹脂基材上に、前記コーティング組成物を塗布して硬化させて透明硬化膜を形成し、
前記透明硬化膜の上に、無機硬質物層を形成する樹脂積層体の製造方法。
(1)オルガノアルコキシシラン化合物又はポリオルガノアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)紫外線吸収基を含有する平均粒径が1〜200nmの有機微粒子
(5)硬化触媒
(6)ブロック化イソシアネートシラン化合物
(7)溶剤 - 下記成分(1)〜(8)を用いてコーティング組成物を製造し、
樹脂基材上に、前記コーティング組成物を塗布して硬化させて透明硬化膜を形成し、
前記透明硬化膜の上に、無機硬質物層を形成する樹脂積層体の製造方法。
(1)オルガノアルコキシシラン化合物又はポリオルガノアルコキシシラン化合物
(2)アミノシラン化合物
(3)エポキシシラン化合物
(4)紫外線吸収基を含有する平均粒径が1〜200nmの有機微粒子
(5)硬化触媒
(6)ブロック化イソシアネートシラン化合物
(7)溶剤
(8)無機系紫外線吸収性粒子及び/又はコロイダルシリカ - 請求項6〜9のいずれかに記載の製造方法により製造される樹脂基材、透明硬化膜、無機硬質物層をこの順に積層してなる樹脂積層体。
- 前記透明硬化膜に含まれる無機成分由来の酸化物換算重量が、前記透明硬化膜の全重量の30〜80重量%である請求項1〜5及び10のいずれかに記載の樹脂積層体。
- 前記無機硬質物層が化学気相成長法により成膜してなる請求項1〜5、10及び11のいずれかに記載の樹脂積層体。
- 前記無機硬質物層が物理気相成長法により成膜してなる請求項1〜5、10及び11のいずれかに記載の樹脂積層体。
- 前記無機硬化物層が、SiOx(1.8≦x≦2)膜、SiNy(1.2≦y≦4/3)膜又はアモルファス状炭素膜である請求項1〜5及び10〜13のいずれかに記載の樹脂積層体。
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