JP2007254169A - 電子部品、誘電体磁器組成物およびその製造方法 - Google Patents

電子部品、誘電体磁器組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】還元性雰囲気中での焼成が可能であり、容量温度特性に優れ、電圧印加時における電歪量が低減されており、しかも、DCバイアス特性(誘電率の直流電圧印加依存性)を良好に保ちながら、高い比誘電率を実現できる誘電体磁器組成物を提供すること。
【解決手段】 BaTiO、SrTiOおよびCaTiOを含む主成分を有する誘電体磁器組成物であって、前記主成分を構成する前記BaTiO、SrTiOおよびCaTiOが、それぞれ互いに、実質的に固溶しておらず、BaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子の形態で含有され、コンポジット構造を形成しており、前記BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径が0.2〜0.8μmであることを特徴とする誘電体磁器組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐還元性を有する誘電体磁器組成物およびその製造方法と、この誘電体磁器組成物を用いた積層セラミックコンデンサなどの電子部品とに関する。
積層セラミックコンデンサは、小型、大容量、高信頼性の電子部品として広く利用されており、電気機器および電子機器の中で使用される個数も多数にのぼる。近年、機器の小型かつ高性能化に伴い、積層型セラミックコンデンサに対する更なる小型化、大容量化、低価格化、高信頼性化への要求はますます厳しくなっている。
現在、小型、高容量のセラミックコンデンサには、一般に、強誘電体セラミック材料が使われている。このような強誘電体セラミック材料は、電界を印加した際に、機械的歪みが発生するという電歪現象を伴うため、強誘電体セラミック材料を用いたセラミックコンデンサに電圧を印加すると、電歪現象による振動が発生する。
特に、このような電歪現象は、セラミックコンデンサを回路基板上に実装した場合に、たとえば、電圧の変動により、コンデンサ自身だけでなく、基板や、さらには周りの部品を振動させる原因となり、ときに可聴振動数(20〜20000Hz)の振動音を発することがある。この振動音は人に不快な音域の場合もあり、対策が必要とされていた。
これに対し、たとえば、特許文献1では、電歪現象によるセラミックコンデンサの振動の基板への伝達を抑止するために、外部端子電極と基板とを接続するための電極接続部をセラミックコンデンサに設け、コンデンサ素子本体の下面と基板との間に一定の離隔距離を設けることが提案されている。
しかしながら、この文献のように、電極接続部により、一定の離隔距離を設ける方法を採用した場合には、セラミックコンデンサの製造コストが高くなってしまうという点や、コンデンサの高さ方向が大きくなってしまい、小型化が困難となってしまうという点より、さらなる改良が望まれていた。
また、特許文献2には、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよびチタン酸バリウムを含有し、これら3つの組成モル比について少なくともチタン酸バリウムの組成モル比が0.3以下であり、正方晶または斜方晶の少なくとも何れか一方の結晶構造を含むことを特徴とする誘電体磁器組成物が開示されている。この文献記載の誘電体磁器組成物は、特に、第3次高調波歪み(THD)を低減することを目的としている。しかしながら、この文献の誘電体磁器組成物では、上述した電歪現象の改善については十分ではなく、しかも、主成分であるチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよびチタン酸バリウムを互いに固溶させた構成を採用しているため、容量温度特性が十分ではなく、たとえば、EIA規格のX6S特性(−55〜105℃、ΔC/C=±22%以内)を満足することができなかった。
特開2004−335963号公報 特開2000−264729号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、還元性雰囲気中での焼成が可能であり、容量温度特性に優れ、電圧印加時における電歪量が低減されており、しかも、DCバイアス特性(誘電率の直流電圧印加依存性)を良好に保ちながら、高い比誘電率を実現できる誘電体磁器組成物、およびその製造方法を提供することである。また、本発明は、このような誘電体磁器組成物を用いて製造され、上記各特性を具備する積層セラミックコンデンサなどの電子部品を提供することも目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、主成分として、BaTiO、SrTiOおよびCaTiOを含有し、これらが互いに、実質的に固溶せず、コンポジット構造を形成している誘電体磁器組成物において、この誘電体磁器組成物を構成するBaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径を特定の範囲に制御することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る誘電体磁器組成物は、
BaTiO、SrTiOおよびCaTiOを含む主成分を有し、
前記主成分を構成する前記BaTiO、SrTiOおよびCaTiOが、それぞれ互いに、実質的に固溶しておらず、BaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子の形態で含有され、コンポジット構造を形成しており、
前記BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径が0.2〜0.8μmであることを特徴とする。
好ましくは、主成分として含有される前記BaTiO、SrTiOおよびCaTiOの組成モル比を、組成式{(BaSrCa)O}TiOで示した場合に、前記式中の記号x、y、zおよびmが、
0.19≦x≦0.23、
0.25≦y≦0.31、
0.46≦z≦0.54、
x+y+z=1、
0.980≦m≦1.01、
である。
好ましくは、前記誘電体磁器組成物は、副成分として、Mnの酸化物をさらに含み、前記Mnの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、MnO換算で、0.3〜1モルである。
好ましくは、前記誘電体磁器組成物は、副成分として、Siの酸化物をさらに含み、前記Siの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、SiO換算で、0.1〜0.5モルである。
好ましくは、前記誘電体磁器組成物は、副成分として、V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの各元素の酸化物から選択される1種以上をさらに含み、
前記V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの各元素換算で、0.02モル以上、0.40モル未満である。
本発明に係る誘電体磁器組成物の製造方法は、
上記いずれかの誘電体磁器組成物を製造する方法であって、
前記主成分の原料として、平均粒子径が0.1〜0.6μmであるBaTiO粉末と、SrTiO粉末と、CaTiO粉末と、を使用するとともに、
前記BaTiO粉末、SrTiO粉末およびCaTiO粉末は、予め互いに反応させることなく用いる。
本発明に係る電子部品は、上記いずれかの誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層を有する。電子部品としては、特に限定されないが、積層セラミックコンデンサ、圧電素子、チップインダクタ、チップバリスタ、チップサーミスタ、チップ抵抗、その他の表面実装(SMD)チップ型電子部品が例示される。
本発明の誘電体磁器組成物は、主成分としてBaTiO、SrTiOおよびCaTiOを含み、かつ、これらが、それぞれ互いに実質的に固溶せず、BaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子の形態で含有され、コンポジット構造を形成している。そのため、容量温度特性(特に、EIA規格のX6S特性)およびDCバイアス特性を良好に保ちながら、電圧印加時における電歪量を低減することができる。
さらに、本発明においては、誘電体磁器組成物を構成する結晶粒子のうち、BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径を0.2〜0.8μmの範囲に制御している。そのため、上記各特性(特に、DCバイアス特性)を低下させることなく、比誘電率の向上が可能となる。そして、このような誘電体磁器組成物を、積層セラミックコンデンサなどの電子部品の誘電体層に用いることにより、誘電体層の積層数を余り増加させることなく、所望の容量を得ることができ、製造コストの増大を抑えつつ、コンデンサの小型化が可能となる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。
積層セラミックコンデンサ1
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコンデンサ素子本体10の両端部には、素子本体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対の外部電極4が形成してある。コンデンサ素子本体10の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当な寸法とすればよい。
内部電極層3は、各端面がコンデンサ素子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するように積層してある。一対の外部電極4は、コンデンサ素子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
誘電体層2
誘電体層2は、本発明の誘電体磁器組成物を含有する。
誘電体層2に含有される誘電体磁器組成物は、BaTiO、SrTiOおよびCaTiOを含む主成分を有する。
本実施形態において、主成分を構成する上記BaTiO、SrTiOおよびCaTiOは、それぞれ互いに、実質的に固溶していない状態で含有されている。すなわち、本実施形態では、これらBaTiO、SrTiOおよびCaTiOは、それぞれ別々の結晶粒子としてのBaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子として含有され、コンポジット構造を形成している。
ただし、BaTiO、SrTiOおよびCaTiOは、実質的にBaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子として含有されていれば良く、たとえば、BaTiOの結晶粒子とSrTiOの結晶粒子との界面付近においては、一部固溶相が形成されていても構わない。
BaTiO、SrTiOおよびCaTiOを、それぞれ互いに、実質的に固溶していない状態とし、コンポジット構造を形成させることにより、誘電率を維持しながら、容量温度特性の向上を図ることができ、特に、EIA規格のX6S特性(−55〜105℃、ΔC/C=±22%以内)を満足させることができる。なお、この理由としては、たとえば、非固溶とし、コンポジット構造とすることにより、BaTiOに由来するキュリー温度のピークが残存すること等によると考えられる。
主成分を構成するBaTiO、SrTiOおよびCaTiOが互いに固溶しているか否かについては、たとえば、誘電体層2のX線回折により確認することができる。具体的には、誘電体層2に対して、X線源にCu−Kα線を用いたX線回折を行い、2θ=30〜35°の範囲に、それぞれBaTiO、SrTiOおよびCaTiOに起因する分離可能な3つの回折ピークが観測されるか否かにより確認することができる。なお、2θ=30〜35°の範囲に観測される回折ピークは、それぞれBaTiOの(110)面の回折ピーク、SrTiOの(110)面の回折ピーク、およびCaTiOの(121)面の回折ピークである。
さらに、本実施形態では、誘電体層2を構成するBaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子のうち、BaTiO結晶粒子の粒子径を所定の範囲としている。すなわち、BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径を0.2〜0.8μmの範囲、好ましくは0.2〜0.6μmの範囲としている。
BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径をこのような範囲とすることにより、DCバイアス特性を良好に保ちつつ、比誘電率のさらなる向上を実現することができる。そして、比誘電率の向上が可能となることにより、誘電体層2の積層数を余り増加させることなく、所望の容量を得ることができ、そのため、製造コストの増大を抑えつつ、コンデンサの小型化が可能となる。
BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径が小さすぎると、比誘電率が低下してしまう。一方、大きすぎると、DCバイアス特性が悪化してしまう。なお、BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径を上記範囲とする方法としては、たとえば、焼結後にBaTiO結晶粒子となるBaTiO粉末として、後述する所定の平均粒子径を有するBaTiO粉末を用いる方法などが挙げられる。
BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径は、たとえば、誘電体層2についてSEM観察を行うことにより測定することができる。具体的には、まず、誘電体層2についてSEM観察を行い、誘電体層2のSEM像(反射電子像)を得る。そして、SEM像(反射電子像)より、誘電体層2を構成する複数の結晶粒子(すなわち、BaTiO、SrTiOおよびCaTiOの各結晶粒子)のうち、実質的にBaTiOから構成されている結晶粒子を特定し、これをBaTiO結晶粒子とする。次いで、特定したBaTiO結晶粒子の形状を球と仮定して平均粒子径を測定し、これをBaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径とすることができる。
なお、BaTiO結晶粒子以外の結晶粒子である、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径は特に限定されないが、たとえば次のような範囲とすることが好ましい。すなわち、SrTiO結晶粒子の平均結晶粒子径は、好ましくは0.3〜2μm、より好ましくは0.5〜1.5μmである。また、CaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径は、好ましくは0.3〜2μm、より好ましくは0.8〜1.5μmである。これらSrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径は、上記したBaTiO結晶粒子と同様の方法により測定することができる。
また、主成分を構成するBaTiO、SrTiOおよびCaTiOの組成モル比については特に限定されないが、これらを組成式{(BaSrCa)O}TiOで示した場合に、前記式中の記号x、y、zおよびmが、好ましくは、
0.19≦x≦0.23、
0.25≦y≦0.31、
0.46≦z≦0.54、
0.980≦m≦1.01、
であり、より好ましくは、
0.195≦x≦0.225、
0.255≦y≦0.305、
0.465≦z≦0.535、
0.985≦m≦1.0095、
である。なお、上記式において、x+y+z=1である。
記号x、y、zおよびmを上記範囲とすることにより、DCバイアス特性の向上効果と、電圧印加時における電歪量の低減効果と、を高めることができる。また、上記組成式において、酸素(O)量は、上記式の化学量論組成から若干偏倚してもよい。
上記式中、xは、BaTiOの含有割合を示す。主成分中のBaTiOの含有量が増加すると、強誘電性が強くなる傾向にある。xが小さ過ぎると、比誘電率が低くなってしまう傾向にある。特に、比誘電率が低すぎる場合には、所望の容量を得るためには、誘電体層2の積層数を増加させる必要が生じてくるため、製造コストが増加してしまうという問題や、コンデンサの小型化が困難となってしまうという問題が発生してしまう。一方、xが大き過ぎると、比誘電率は向上するものの、電圧印加時の電歪量が高くなり、さらにはDCバイアス特性が悪化する傾向にある。
上記式中、yは、SrTiOの含有割合を示す。主成分中のSrTiOの含有量が増加すると、常誘電性が強くなる傾向にある。yが小さ過ぎると、比誘電率が低くなってしまう傾向にある。一方、yが大き過ぎると、DCバイアス特性が悪化する傾向にある。
上記式中、zは、CaTiOの含有割合を示す。CaTiOは、主に焼結安定性を向上させる効果や、絶縁抵抗値を向上させる効果を有する。zが小さ過ぎると、DCバイアス特性が悪化する傾向にある。一方、zが大き過ぎると、比誘電率が低下してしまう傾向にある。
主成分中のBaTiOの含有量が増加すると、強誘電性が強くなる一方で、主成分中のSrTiO,CaTiOの含有量が増加すると、常誘電性が強くなる傾向にあり、記号x、y、zを上記範囲とすることにより、強誘電相と常誘電相とのバランスを図ることができる。
上記式中、mは、ペロブスカイト構造のAサイトと、Bサイトと、の比(Ba,SrおよびCaと、Tiと、の比)を示す。mを0.980以上とすることにより、焼成時における誘電体粒子の粒成長を抑制することができる。また、mを1.01以下とすることにより、焼成温度を高くしなくても緻密な焼結体を得ることができる。mが小さすぎると、誘電体粒子の微細化が困難となり、DCバイアス特性が悪化する傾向にある。一方、mが大きすぎると、焼結温度が高くなり過ぎてしまい、焼結が困難となる傾向にある。
上記誘電体磁器組成物には、上記した主成分に加えて、副成分がさらに含有されていることが好ましい。
本実施形態においては、副成分として、Mnの酸化物と、Siの酸化物と、V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの各元素の酸化物から選択される1種以上と、をさらに含有していることが好ましい。
Mnの酸化物は、焼結を促進する効果、および高温負荷寿命を改善する効果を有する。Mnの酸化物の含有量は、上記主成分100モルに対して、MnO換算で、好ましくは0.3〜1モルであり、より好ましくは0.3〜0.8モルである。Mnの酸化物の含有量が少な過ぎると、焼結性が悪化するとともに、高温負荷寿命に劣る傾向にある。一方、含有量が多過ぎると、IR不良率が悪化してしまう場合がある。
Siの酸化物は、主として焼結助剤として作用するが、薄層化した際の初期絶縁抵抗の不良率を改善する効果を有する。Siの酸化物の含有量は、上記主成分100モルに対して、SiO換算で、好ましくは0.1〜0.5モルであり、より好ましくは0.15〜0.45モルである。Siの酸化物の含有量が少な過ぎると、焼成温度が上昇してしまう場合がある。一方、多過ぎると、IR不良率が悪化してしまう傾向にある。
なお、本実施形態においては、Siの酸化物を複合酸化物の形態で含有させても良い。このような複合酸化物としては、SiOと、誘電体磁器組成物に含有される他の主成分や副成分を構成する元素の酸化物と、の複合酸化物が挙げられ、たとえば、CaSiO、SrSiO、(Ca,Sr)SiO、MnSiO、BaSiOなどが挙げられる。これら複合酸化物を使用する場合には、焼成後の組成が所望の範囲となるように、適宜調整すればよい。
V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの各元素の酸化物は、高温負荷寿命を改善する効果を有する。これらの酸化物の含有量は、主成分100モルに対して、V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの各酸化物換算で、好ましくは、0.02モル以上、0.40モル未満、より好ましくは0.03〜0.30モル、さらに好ましくは0.05〜0.20モルである。これらの酸化物の含有量が少な過ぎると、上記効果が得難くなる。一方、多過ぎると、IRが低下する傾向にある。
なお、上記含有量は各元素換算の含有量であり、たとえば、Vの酸化物において、V元素換算での含有量が0.10モルである場合には、その酸化物であるV換算での含有量は0.05モルとなる。
また、本実施形態においては、必要に応じて、上記以外の副成分を含有させても良い。このような副成分としては、特に限定されないが、たとえば、Ba、Ca、Sr、Li、Mg、Al、Zr、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuの各元素の酸化物などが挙げられる。
誘電体層2の厚みは、特に限定されないが、好ましくは1〜7μmであり、より好ましくは3〜6μmである。誘電体層2を薄くしすぎると、ショート不良率が悪化する場合がある。一方、厚くしすぎると、コンデンサの小型化が困難となってしまう。
内部電極層3
内部電極層3に含有される導電材は特に限定されないが、誘電体層2の構成材料が耐還元性を有するため、卑金属を用いることができる。導電材として用いる卑金属としては、Ni、Cu、Ni合金またはCu合金が好ましく、特にNiまたはNi合金が好ましい。内部電極層3の主成分をNiやNi合金とした場合には、誘電体が還元されないように、低酸素分圧(還元雰囲気)で焼成することが好ましい。内部電極層3の厚さは、好ましくは0.5〜2.0μm、より好ましくは0.7〜1.0μmである。
外部電極4
外部電極4に含有される導電材は特に限定されないが、本発明では安価なNi,Cuや、これらの合金を用いることができる。外部電極4の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよい。
積層セラミックコンデンサ1の製造方法
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、従来の積層セラミックコンデンサと同様に、ペーストを用いた通常の印刷法やシート法によりグリーンチップを作製し、これを焼成した後、外部電極を印刷または転写して焼成することにより製造される。以下、製造方法について具体的に説明する。
まず、誘電体層用ペーストに含まれる誘電体原料(誘電体磁器組成物粉末)を準備し、これを塗料化して、誘電体層用ペーストを調製する。
誘電体層用ペーストは、誘電体原料と有機ビヒクルとを混練した有機系の塗料であってもよく、水系の塗料であってもよい。
誘電体原料としては、上記した主成分および副成分の酸化物やその混合物、複合酸化物を用いることができるが、その他、焼成により上記した酸化物や複合酸化物となる各種化合物、たとえば、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物等から適宜選択し、混合して用いることもできる。誘電体原料中の各化合物の含有量は、焼成後に上記した誘電体磁器組成物の組成となるように決定すればよい。塗料化する前の状態で、誘電体原料の粒径は、通常、平均粒径0.1〜1μm程度である。
本実施形態では、上記主成分の原料として、BaTiO粉末、SrTiO粉末およびCaTiO粉末を使用することが好ましく、特に、これらのBaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末は、互いに予め反応させることなく用いることが好ましい。主成分の原料として、これらの粉末を使用し、しかも、予め互いに反応させることなく用いることにより、焼結後の誘電体磁器組成物において、主成分を構成することとなるBaTiO、SrTiOおよびCaTiOを、それぞれ互いに、実質的に固溶していない構成とすることができる。すなわち、焼結後の誘電体磁器組成物において、これらの複合酸化物を、BaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子の形態で存在させ、コンポジット構造を形成させることができる。
しかも、本実施形態では、上記主成分の原料のうち、BaTiO粉末として、所定の平均粒子径を有するBaTiO粉末を使用する。具体的には、平均粒子径が0.1〜0.6μmの範囲、好ましくは0.2〜0.5μmの範囲にあるBaTiO粉末を使用する。このような範囲の平均粒子径を有するBaTiO粉末を用いることにより、焼成後の誘電体層2中における、BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径を上述した所定の範囲とすることができ、結果として、DCバイアス特性を良好に保ちつつ、比誘電率のさらなる向上を実現することができる。なお、BaTiO粉末の平均粒子径の測定方法としては、たとえば、レーザー回折法などの光散乱を利用した方法により体積基準累積50%径(D50径)を測定し、これを平均粒子径とする方法などが挙げられる。
また、上記BaTiO粉末としては、平均粒子径が上記範囲となっているとともに、ペロブスカイト構造のAサイト(Baサイト)と、B(Tiサイト)サイトと、の比であるA/Bが、好ましくは0.90〜1.10、特に0.95〜1.05である粉末を用いることが好ましい。
BaTiO粉末以外の主成分原料である、SrTiO粉末およびCaTiO粉末としては、特に限定されないが、たとえば、次のような範囲の平均粒子径を有する粉末を用いることが好ましい。すなわち、SrTiO粉末の平均粒子径が、好ましくは0.1〜0.6μm、より好ましくは0.2〜0.5μmである。また、CaTiO粉末の平均粒子径が、好ましくは0.1〜0.6μm、より好ましくは0.2〜0.5μmである。SrTiO粉末およびCaTiO粉末の平均粒子径は、上記したBaTiO粉末と同様の方法により測定することができる。
なお、主成分原料としてのBaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末は、いわゆる固相法の他、各種液相法(たとえば、しゅう酸塩法、水熱合成法、アルコキシド法、ゾルゲル法など)により製造することができる。
本実施形態では、主成分原料粉末として、ペロブスカイト構造のAサイト成分がそれぞれ異なる3種類の原料粉末(すなわち、Ba、Sr、Caの3種類)を用いるため、このようにAサイト成分が異なることにより、互いにAサイト成分が異なる他の原料粉末(たとえば、BaTiO粉末とSrTiO粉末)同士の反応性が低いという特性を有している。しかも、Aサイト成分がそれぞれ異なる原料粉末を3種類用いているため、同じAサイト成分を有する粉末同士の接触点を少ないものとすることができる。
なかでも、BaTiO粉末は、SrTiO粉末やCaTiO粉末との反応性が非常に低いという特性を有しているため、焼成時における粒成長を抑制することができ、そのため、原料粉末としてのBaTiO粉末の平均粒子径を調整することで、焼結後の誘電体層2中におけるBaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径を所定の範囲とすることができる。特に、本実施形態では、たとえば、0.1μm以上、0.2μm未満程度と比較的小さな平均粒子径を有するBaTiO粉末を用いることも可能となる。
また、上記主成分以外の原料(たとえば、副成分の原料)としては、各酸化物や焼成により各酸化物となる化合物を、そのまま用いても良いし、あるいは、予め仮焼きし、焙焼粉として用いても良い。
有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダは特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等の通常の各種バインダから適宜選択すればよい。また、有機溶剤も特に限定されず、印刷法やシート法など、利用する方法に応じて、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン等の各種有機溶剤から適宜選択すればよい。
また、誘電体層用ペーストを水系の塗料とする場合には、水溶性のバインダや分散剤などを水に溶解させた水系ビヒクルと、誘電体原料とを混練すればよい。水系ビヒクルに用いる水溶性バインダは特に限定されず、たとえば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性アクリル樹脂などを用いればよい。
内部電極層用ペーストは、上記した各種導電性金属や合金からなる導電材、あるいは焼成後に上記した導電材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、上記した有機ビヒクルとを混練して調製する。なお、内部電極層用ペーストとしては、市販の電極用ペーストを使用してもよいし、あるいは市販の電極用材料をペースト化したものを使用してもよい。また、内部電極層用ペーストには、必要に応じて共材を含有させても良い。共材としては、誘電体層用ペーストに含まれる誘電体原料と同様の組成を有するもの(たとえば、BaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末等)を使用すれば良い。
外部電極用ペーストは、上記した内部電極層用ペーストと同様にして調製すればよい。
上記した各ペースト中の有機ビヒクルの含有量に特に制限はなく、通常の含有量、たとえば、バインダは1〜5重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度とすればよい。また、各ペースト中には、必要に応じて各種分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される添加物が含有されていてもよい。これらの総含有量は、10重量%以下とすることが好ましい。
印刷法を用いる場合、誘電体層用ペーストおよび内部電極層用ペーストを、PET等の基板上に印刷、積層し、所定形状に切断した後、基板から剥離してグリーンチップとする。
また、シート法を用いる場合、誘電体層用ペーストを用いてグリーンシートを形成し、この上に内部電極層用ペーストを印刷した後、これらを積層してグリーンチップとする。
焼成前に、グリーンチップに脱バインダ処理を施す。脱バインダ条件としては、昇温速度を好ましくは5〜300℃/時間、保持温度を好ましくは180〜400℃、温度保持時間を好ましくは0.5〜24時間とする。また、焼成雰囲気は、空気もしくは還元性雰囲気とする。
グリーンチップ焼成時の雰囲気は、内部電極層用ペースト中の導電材の種類に応じて適宜決定されればよいが、導電材としてNiやNi合金等の卑金属を用いる場合、焼成雰囲気中の酸素分圧は、1.2×10−7〜3.2×10−4Paとすることが好ましい。酸素分圧が上記範囲未満であると、内部電極層の導電材が異常焼結を起こし、途切れてしまうことがある。また、酸素分圧が前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にある。
また、焼成時の保持温度は、好ましくは1000〜1400℃、より好ましくは1100〜1360℃である。保持温度が上記範囲未満であると緻密化が不十分となり、前記範囲を超えると、内部電極層の異常焼結による電極の途切れや、内部電極層構成材料の拡散による容量温度特性の悪化、誘電体磁器組成物の還元が生じやすくなる。
これ以外の焼成条件としては、昇温速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは200〜300℃/時間、温度保持時間を好ましくは0.5〜8時間、より好ましくは1〜3時間、冷却速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは200〜300℃/時間とする。また、焼成雰囲気は還元性雰囲気とすることが好ましく、雰囲気ガスとしてはたとえば、NとHとの混合ガスを加湿して用いることができる。
還元性雰囲気中で焼成した場合、コンデンサ素子本体にはアニールを施すことが好ましい。アニールは、誘電体層を再酸化するための処理であり、これによりIR寿命を著しく長くすることができるので、信頼性が向上する。
アニール雰囲気中の酸素分圧は、10−1〜10Paとすることが好ましい。酸素分圧が前記範囲未満であると誘電体層の再酸化が困難であり、前記範囲を超えると内部電極層の酸化が進行する傾向にある。
アニールの際の保持温度は、1100℃以下、特に500〜1100℃とすることが好ましい。保持温度が上記範囲未満であると誘電体層の酸化が不十分となるので、IRが低く、また、高温負荷寿命が短くなりやすい。一方、保持温度が前記範囲を超えると、内部電極層が酸化して容量が低下するだけでなく、内部電極層が誘電体素地と反応してしまい、容量温度特性の悪化、IRの低下、高温負荷寿命の低下が生じやすくなる。なお、アニールは昇温過程および降温過程だけから構成してもよい。すなわち、温度保持時間を零としてもよい。この場合、保持温度は最高温度と同義である。
これ以外のアニール条件としては、温度保持時間を好ましくは0〜20時間、より好ましくは2〜10時間、冷却速度を好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは100〜300℃/時間とする。また、アニールの雰囲気ガスとしては、たとえば、加湿したNガス等を用いることが好ましい。
上記した脱バインダ処理、焼成およびアニールにおいて、Nガスや混合ガス等を加湿するには、たとえばウェッター等を使用すればよい。この場合、水温は5〜75℃程度が好ましい。
脱バインダ処理、焼成およびアニールは、連続して行なっても、独立に行なってもよい。
上記のようにして得られたコンデンサ素子本体に、例えばバレル研磨やサンドブラストなどにより端面研磨を施し、外部電極用ペーストを塗布して焼成し、外部電極4を形成する。そして、必要に応じ、外部電極4表面に、めっき等により被覆層を形成する。
このようにして製造された本実施形態の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
本実施形態によれば、積層セラミックコンデンサの誘電体層2を、上記した誘電体磁器組成物で構成する。そのため、本実施形態の積層セラミックコンデンサは、容量温度特性に優れ、電圧印加時における電歪量の低減されており、しかも、DCバイアス特性(誘電率の直流電圧印加依存性)を良好に保ちながら、高い比誘電率を実現することができる。特に、容量温度特性については、EIA規格のX6S特性(−55〜105℃、ΔC/C=±22%以内)を満足させることができる。
なお、本実施形態では、上記電圧印加時における電歪量に関し、以下のような特性を有する。
すなわち、一対の内部電極層3に挟まれている誘電体層2の層数をN層とした場合に、セラミックコンデンサを基板に固定し、ガラスエポキシ基板などの積層セラミックコンデンサ1が実装されるような通常の基板に固定したセラミックコンデンサに対し、AC:0.2Vrms/μm、DC:4V/μm、周波数:1kHzの条件で電圧を印加した際における素子本体10表面の振動幅で定義される電歪量を、好ましくは、0.125N[nm]未満、より好ましくは0.1N[nm]以下とすることができる。
特に、本実施形態では、500以上という高い誘電率を実現しつつ、電圧印加時における電歪量を上記範囲とすることができる。
上記電圧印加条件における、AC、DCの値は、誘電体層の厚み1μm当たりの印加電圧である。すなわち、たとえば、誘電体層の厚みを5μmとした場合における印加電圧は、AC:1.0Vrms(=0.2Vrms/μm×5μm)、DC:20V(=4V/μm×5μm)である。また、上記電歪量は、誘電体層2の厚みが変化すると、それに伴い変化する傾向にある。そのため、本実施形態においては、誘電体層2の厚みが、好ましくは1〜7μm、より好ましくは3〜6μm、特に5μmの場合に、上記所定範囲となることが好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、本発明に係る電子部品として積層セラミックコンデンサを例示したが、本発明に係る電子部品としては、積層セラミックコンデンサに限定されず、上記構成の誘電体層を有するものであれば何でも良い。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
まず、主成分の原料として、BaTiO粉末、SrTiO粉末およびCaTiO粉末を、副成分の原料として、MnCO(焼成後にMnOとなる化合物)、V、SiOを、それぞれ準備した。なお、主成分の原料としてのBaTiO粉末、SrTiO粉末およびCaTiO粉末としては、表1に示す各平均粒子径を有する粉末を用いた。
また、本実施例で用いたBaTiO粉末、SrTiO粉末およびCaTiO粉末の、ペロブスカイト構造のAサイトと、Bサイトと、の比であるA/Bは以下の通りである。
BaTiO粉末のA/B=1.003
SrTiO粉末のA/B=1.003
CaTiO粉末のA/B=1.003
次いで、上記にて準備した各原料を、ボールミルで15時間、湿式粉砕し、乾燥して、誘電体材料を得た。なお、各原料の混合割合は、次の通りとした。
すなわち、主成分原料の混合比を、重量比で、BaTiO粉末:SrTiO粉末:CaTiO粉末=0.2:0.3:0.5とした。また、主成分100モルに対する各副成分の割合を、MnO:0.5モル、V:0.1モル、SiO:0.22モルとした(ただし、MnO、SiOについては各酸化物換算でのモル数であり、VについてはV元素換算でのモル数である。)。
次いで、得られた誘電体材料100重量部と、ポリビニルブチラール樹脂10重量部と、可塑剤としてのジブチルフタレート(DOP)5重量部と、溶媒としてのアルコール100重量部とをボールミルで混合してペースト化し、誘電体層用ペーストを得た。
また、本実施例においては内部電極層用ペーストとして、コンデンサ電極用のペースト(導電性粒子として、主にNi粒子を含有するペースト)を使用した。
これらのペーストを用い、以下のようにして、図1に示される積層型セラミックチップコンデンサ1を製造した。
まず、得られた誘電体層用ペーストを用いて、ドクターブレード法にて、PETフィルム上に、グリーンシートを形成した。次いで、このグリーンシートの上に、内部電極層用ペーストを用いて、スクリーン印刷により、電極パターンを印刷し、電極パターンの印刷されたグリーンシートを製造した。なお、電極パターンの印刷されたグリーンシートの厚みは、乾燥後の厚みで6μmとした。次いで、上記のグリーンシートとは別に、誘電体層用ペーストを用いて、ドクターブレード法にて、PETフィルム上に電極パターンの印刷されていないグリーンシートを製造した。
そして、上記にて製造した各グリーンシートを次の順序にて積層し、得られた積層体を加圧することにより、グリーンチップを製造した。
すなわち、まず、電極パターンの印刷されていないグリーンシートを合計の厚みが300μmとなるまで積層した。その上に、電極パターンの印刷されたグリーンシートを5枚積層した。さらにその上に、電極パターンの印刷されていないグリーンシートを合計の厚さが300μmとなるまで積層し、積層体とした。そして、得られた積層体について、温度80℃、圧力1t/cmの条件で加熱・加圧して、グリーンチップを得た。
次いで、得られたグリーンチップを所定のサイズに切断し、脱バインダ処理、焼成およびアニールを下記条件にて行って、積層セラミック焼成体を得た。
脱バインダ処理条件は、昇温速度:30℃/時間、保持温度:250℃、温度保持時間:8時間、雰囲気:空気中とした。
焼成条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度:表1に示す各温度、温度保持時間:2時間、冷却速度:200℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNとHとの混合ガス(PO:1.0×10−13〜1.0×10−11Pa)とした。
アニール条件は、昇温速度:200℃/時間、保持温度:1000℃、温度保持時間:2時間、冷却速度:200℃/時間、雰囲気ガス:加湿したNガスとした。
なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガスの加湿には、水温を20℃としたウェッターを用いた。
次いで、得られた積層セラミック焼成体の端面をサンドブラストにて研磨した後、外部電極としてIn−Gaを塗布し、図1に示す積層セラミックコンデンサの試料1〜10を得た。得られたコンデンサ試料のサイズは、2.5mm×2.5mm×3.2mmであり、誘電体層の厚み5μm、内部電極層の厚み1.5μm、内部電極層に挟まれた誘電体層の数は4とした。
得られた各コンデンサ試料について、比誘電率およびDCバイアス特性を下記に示す方法により測定した。得られた結果を表1に示す。
比誘電率ε
まず、コンデンサ試料に対し、基準温度25℃において、デジタルLCRメータ(YHP社製4284A)にて、周波数1kHz、入力信号レベル(測定電圧)1.0Vrmsの信号を入力し、静電容量Cを測定した。そして、比誘電率ε(単位なし)を、誘電体層の厚みと、有効電極面積と、測定の結果得られた静電容量Cとに基づき算出した。比誘電率は高いほうが好ましく、本実施例では500以上を良好とした。結果を表1に示す。
DCバイアス特性
コンデンサ試料に対し、一定温度(25℃)において、25V(4V/μm)の直流電圧を印加した際の比誘電率の変化(単位は%)を算出することにより、DCバイアス特性を測定した。本実施例では、DCバイアス特性は、10個のコンデンサ試料を用いて測定した値の平均値とした。DCバイアス特性は0に近いほど好ましく、本実施例では、−20%以上を良好とした。結果を表1に示す。
また、本実施例では、上記評価に加えて、容量温度特性および電圧印加による電歪量を、下記の方法により測定、評価した。その結果、本実施例のコンデンサ試料は、いずれも下記に示すような各基準を満足していることが確認できた。
容量温度特性(X6S特性)
容量温度特性は、次の方法により測定、評価した。すなわち、まず、コンデンサ試料について、−55℃、25℃および105℃の各温度における静電容量を測定し、25℃における静電容量に対する−55℃および105℃での静電容量の変化率△C(単位は%)を算出した。そして、静電容量の変化率が、EIA規格のX6S特性(−55〜105℃、ΔC=±22%以内)を満たしているか否かを評価した。本実施例では、いずれの試料も、容量温度特性がX6S特性を満足し、良好な結果であった(また、後述する実施例2〜4においても同様に良好な結果が得られた。)。
電圧印加による電歪量
電圧印加による電歪量は、次の方法により測定、評価した。すなわち、まず、コンデンサ試料を、所定パターンの電極がプリントしてあるガラスエポキシ基板にハンダ付けすることにより固定した。次いで、基板に固定したコンデンサ試料に対して、AC:0.2Vrms/μm、DC:4V/μm、周波数:1kHzの条件で電圧を印加し、電圧印加時におけるコンデンサ試料表面の振動幅を測定し、これを電歪量とした。なお、コンデンサ試料表面の振動幅の測定には、レーザードップラー振動計を使用した。また、本実施例では、10個のコンデンサ試料を用いて測定した値の平均値を電歪量とした。電歪量は低いほうが好ましく、本実施例では、いずれの試料も、電歪量が0.5nm以下となり、良好な結果であった(また、後述する実施例2〜4においても同様に良好な結果が得られた。)。
Figure 2007254169
表1に、試料番号1〜10を作製する際に用いた原料粉末(BaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末)の平均結晶粒子径、試料番号1〜10の焼結後の結晶粒子(BaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子、CaTiO結晶粒子)の平均結晶粒子径、焼成温度、および各特性の評価結果を示す。
なお、BaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子、CaTiO結晶粒子の各平均結晶粒子径は、次の方法により測定した。すなわち、まず、各試料(試料番号1〜10)の誘電体層について、SEM観察を行い、得られたSEM像(反射電子像)から、各結晶粒子の種類(すなわち、BaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子、CaTiO結晶粒子のいずれであるか)を特定した。次いで、特定した各結晶粒子について、結晶粒子の形状を球と仮定して結晶粒子径を測定し、測定結果を平均することにより平均結晶粒子径を求めた。
また、試料番号1〜10においては、誘電体層を構成する主成分の組成を、組成式{(BaSrCa)O}TiOで示した場合に、式中のx、y、zおよびmが、x=0.2、y=0.3、z=0.5、m=1.003となっていた。
表1より、平均粒子径が0.1〜0.6μmの範囲にあるBaTiO粉末を使用した試料番号2〜9は、焼結後の誘電体層に含有されるBaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径が0.2〜0.8μmの範囲となった。そして、この試料番号2〜9は、いずれもDCバイアス特性が−20%以上と良好であり、比誘電率が500以上と高くなる結果となった。さらに、この試料番号2〜9は、上述したように、容量温度特性がX6S特性を満足し、さらには電歪量も低減されており、いずれも良好であった。特に、表1よりに、これら試料番号2〜9においては、SrTiO粉末やCaTiO粉末の平均粒子径、さらにはSrTiO結晶粒子やCaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径が変化した場合においても、同様な結果が得られることが確認できる。
また、試料番号2〜9おいては、誘電体層についてのX線回折の結果より、2θ=30〜35°の範囲に、分離した3つの回折ピークが存在し、BaTiO、SrTiO、およびCaTiOが、それぞれ互いに、実質的に固溶していない状態で存在していることも確認できた。
一方、平均粒子径が0.05μmであるBaTiO粉末を使用した試料番号1は、焼結後の誘電体層に含有されるBaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径が0.1μmと小さくなり、比誘電率が380と低くなる結果となった。また、平均粒子径が0.8μmであるBaTiO粉末を使用した試料番号10は、焼結後の誘電体層に含有されるBaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径が1μmと大きくなり、DCバイアス特性に劣る結果となった。
実施例2
主成分原料(BaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末)として、A/Bの値が下記の通りである粉末を用い、さらには、主成分原料の混合比を下記のように変更した以外は、実施例1の試料番号3,7と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
すなわち、実施例2においては、
BaTiO粉末のA/B=0.995、
SrTiO粉末のA/B=1.003、
CaTiO粉末のA/B=1.007とし、
主成分原料の混合比を、重量比で、BaTiO粉末:SrTiO粉末:CaTiO粉末=0.22:0.3:0.48とした(副成分の比率は、実施例1と同様とした。)。
Figure 2007254169
表2中、試料番号3−1は実施例1の試料番号3に、試料番号7−1は実施例1の試料番号7に、それぞれ対応する試料である。また、試料番号3−1,7−1においては、誘電体層を構成する主成分の組成を、組成式{(BaSrCa)O}TiOで示した場合に、式中のx、y、zおよびmが、x=0.22、y=0.3、z=0.48、m=1.003となっていた。
表2に示すように、原料粉末としてのBaTiO粉末のA/B、および主成分原料(BaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末)の含有比率を変更した場合においても、同様の結果が得られることが確認できる。
実施例3
主成分原料(BaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末)として、A/Bの値が下記の通りである粉末を用い、さらには、主成分原料および副成分原料の混合比を下記のように変更した以外は、実施例1の試料番号3,7と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
すなわち、実施例3においては、
BaTiO粉末のA/B=1.01、
SrTiO粉末のA/B=1.003、
CaTiO粉末のA/B=1とし、
主成分原料の混合比を、重量比で、BaTiO粉末:SrTiO粉末:CaTiO粉末=0.22:0.3:0.48とし、主成分100モルに対する各副成分の割合を、MnO:0.4モル、V:0.12モル、SiO:0.2モルとした(ただし、MnO、SiOについては各酸化物換算でのモル数であり、VについてはV元素換算でのモル数である。)。
Figure 2007254169
表3中、試料番号3−2は実施例1の試料番号3に、試料番号7−2は実施例1の試料番号7に、それぞれ対応する試料である。また、試料番号3−2,7−2においては、誘電体層を構成する主成分の組成を、組成式{(BaSrCa)O}TiOで示した場合に、式中のx、y、zおよびmが、x=0.22、y=0.3、z=0.48、m=1.003となっていた。
表3に示すように、原料粉末としてのBaTiO粉末のA/B、および主成分原料(BaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末)の含有比率を変更した場合においても、同様の結果が得られることが確認できる。
実施例4
主成分原料および副成分原料の混合比を下記のように変更した以外は、実施例1の試料番号3,7と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同様に評価を行った。結果を表4に示す。
すなわち、実施例4においては、主成分原料の混合比を、重量比で、BaTiO粉末:SrTiO粉末:CaTiO粉末=0.2:0.31:0.49とし、主成分100モルに対する各副成分の割合を、MnO:0.4モル、V:0.12モル、SiO:0.2モルとした(ただし、MnO、SiOについては各酸化物換算でのモル数であり、VについてはV元素換算でのモル数である。)。
Figure 2007254169
表4中、試料番号3−3は実施例1の試料番号3に、試料番号7−3は実施例1の試料番号7に、それぞれ対応する試料である。また、試料番号3−3,7−3においては、誘電体層を構成する主成分の組成を、組成式{(BaSrCa)O}TiOで示した場合に、式中のx、y、zおよびmが、x=0.2、y=0.31、z=0.49、m=1.003となっていた。
表4に示すように、主成分原料(BaTiO粉末、SrTiO粉末、CaTiO粉末)の含有比率を変更した場合においても、同様の結果が得られることが確認できる。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。
符号の説明
1… 積層セラミックコンデンサ
10… コンデンサ素子本体
2… 誘電体層
3… 内部電極層
4… 外部電極

Claims (8)

  1. BaTiO、SrTiOおよびCaTiOを含む主成分を有する誘電体磁器組成物であって、
    前記主成分を構成する前記BaTiO、SrTiOおよびCaTiOが、それぞれ互いに、実質的に固溶しておらず、BaTiO結晶粒子、SrTiO結晶粒子およびCaTiO結晶粒子の形態で含有され、コンポジット構造を形成しており、
    前記BaTiO結晶粒子の平均結晶粒子径が0.2〜0.8μmであることを特徴とする誘電体磁器組成物。
  2. 主成分として含有される前記BaTiO、SrTiOおよびCaTiOの組成モル比を、組成式{(BaSrCa)O}TiOで示した場合に、前記式中の記号x、y、zおよびmが、
    0.19≦x≦0.23、
    0.25≦y≦0.31、
    0.46≦z≦0.54、
    x+y+z=1、
    0.980≦m≦1.01、
    である請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
  3. 前記誘電体磁器組成物が、副成分として、Mnの酸化物をさらに含み、
    前記Mnの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、MnO換算で、0.3〜1モルである請求項1または2に記載の誘電体磁器組成物。
  4. 前記誘電体磁器組成物が、副成分として、Siの酸化物をさらに含み、
    前記Siの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、SiO換算で、0.1〜0.5モルである請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
  5. 前記誘電体磁器組成物が、副成分として、V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの各元素の酸化物から選択される1種以上をさらに含み、
    前記V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの酸化物の含有量が、前記主成分100モルに対して、V、Ta、Nb、W、MoおよびCrの各元素換算で、0.02モル以上、0.40モル未満である請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の誘電体磁器組成物を製造する方法であって、
    前記主成分の原料として、平均粒子径が0.1〜0.6μmであるBaTiO粉末と、SrTiO粉末と、CaTiO粉末と、を使用するとともに、
    前記BaTiO粉末、SrTiO粉末およびCaTiO粉末は、予め互いに反応させることなく用いる誘電体磁器組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層を有する電子部品。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層と、内部電極層と、が交互に積層してあるコンデンサ素子本体を有する積層セラミックコンデンサ。
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