JP2007253981A - エア注入式緩衝体および搬送容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】一部が損傷しても緩衝効果が無くならないようにする。
【解決手段】複数のエアクッション部20A〜20Cで緩衝体10を構成する。エアクッション部に対してエア注入部30が設けられる。エア注入部には逆止弁を備えたエア注入管54を備える。エアクッション部にはエア注入時の逆止弁50とエア排気時の逆止弁52が設けられ、エア排気室40A〜40Cに対して共通に設けられたエア排気管を介して排気される。エア注入管を介してエアの注入が行われる。エアが注入されると逆止弁が開き、エア注入部→エアクッション部→エア排気部のように流れてエアが満たされる。搬送中に1つのエアクッション部が損傷を受け、エアが抜けてもその他のエアクッション部は影響を受けない。したがって緩衝効果が失われることはない。エア排気管を開栓することでエアの排気が行われるから、エア注入およびエア排気作業が簡易化される。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のエアクッション部20A〜20Cで緩衝体10を構成する。エアクッション部に対してエア注入部30が設けられる。エア注入部には逆止弁を備えたエア注入管54を備える。エアクッション部にはエア注入時の逆止弁50とエア排気時の逆止弁52が設けられ、エア排気室40A〜40Cに対して共通に設けられたエア排気管を介して排気される。エア注入管を介してエアの注入が行われる。エアが注入されると逆止弁が開き、エア注入部→エアクッション部→エア排気部のように流れてエアが満たされる。搬送中に1つのエアクッション部が損傷を受け、エアが抜けてもその他のエアクッション部は影響を受けない。したがって緩衝効果が失われることはない。エア排気管を開栓することでエアの排気が行われるから、エア注入およびエア排気作業が簡易化される。
【選択図】 図1
Description
この発明は搬送物の緩衝用として好適なエア注入式緩衝体およびこのエア注入式緩衝体を使用した搬送容器に関する。
詳しくは再利用可能なエア注入式緩衝体を、互いに独立した複数のエアクッション部を設けると共に、互いに独立した複数のエアクッション部に対してエア注入部とエア排気部を設けた構成とすることで、エアの注入およびエアの排気を容易にすると共に、エアクッション部の一部が損傷を受けた場合でも緩衝効果を維持できるようにしたものである。また、このようなエア注入式緩衝体を使用することで、搬送中に一部のエアクッション部が損傷を受けた場合でも搬送物を外部衝撃から保護できるようにしたものである。
小型の荷物などは通常宅配業者に依頼することが多い。宅配業者に依頼するときには、送り届けるべき荷物(搬送物)を段ボール箱や、宅配業者指定の箱(以下搬送容器という)に梱包するのが普通である。段ボール箱を利用するときには、別途購入したりスーパー等から廃段ボール箱を入手したりする場合が多いので、意外に手間がかかる。また、自宅等に保管されている段ボール箱を用いる場合もあるが、常時段ボール箱を保管しておくのは、その保管場所の確保なども大変である。
搬送物は緩衝材に包まれて搬送容器内に収納されるのが殆どである。緩衝材としては一般に新聞紙、発泡ウレタンフォームやエアマット、エアキャップなどが利用される。
搬送物が荷受け主に到着すると、搬送容器を開封し、中味を取り出すが、このとき使用された搬送容器や緩衝材として使用した新聞紙や発泡ウレタンフォームなどは何れも廃棄処分される場合が多く、特に緩衝材として使用された発泡ウレタンフォームなどは殆どの場合廃棄されてしまう。搬送容器も同様な運命を辿る場合が多い。これは、限られた資源の無駄使いとなる。
このような観点から、近年緩衝材、搬送容器とも、再利用できるような提案がなされている(例えば、特許文献1および特許文献2)。このような目的を達成するために使用される搬送容器は、その内部に緩衝材としてのエアクッション部を備えたものであって、搬送容器自体は、アルミニウムなどの再利用可能な材質が利用されている。搬送物を荷受け主に届けてから、エアクッション部ごと搬送容器を回収すれば、何回でも再利用することができるので、再利用可能な搬送容器を使用した物流システムを構築することができる。またこうすれば、殆ど廃棄処分すべきものがなくなるので、資源の有効活用に繋がると同時に、配送料などのコストを削減でき、よりよいサービスを提供できる実益を有する。
このような物流システムを構築する場合に利用できるエア注入式緩衝体は、エアクッション部自体が単室で構成されている場合が多い。搬送物を搬送容器に梱包するときの作業中に誤ってエアクッション部などエア注入部を損傷することがある。エアクッション部などを損傷すると、エア注入を行えないので、損傷を受けたエアクッション部を補修しない限り再利用できない。
あるいは搬送中に何らかの原因で内部のエアクッション部を損傷することがある。このような場合には最早緩衝効果を期待できないので、内部の搬送物を外部衝撃から有効に保護することができない。搬送物に大きなダメージを与えてしまうおそれがある。そのため、エアクッション部を複数に分割した構成が知られている(例えば特許文献3,4)。
ところで、特許文献3あるいは特許文献4に開示されている技術は、確かにエアクッション部を複数に分割することで、1つのエアクッション部にエア抜けが発生しても、残りのエアクッション部によって搬送物を保護しようとするものである。しかし、何れの場合もエア注入が不便であり、またエアの排気も容易ではない。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、互いに独立した複数のエアクッション部に対してエア注入部とエア排気部をそれぞれ設けた構成とすることで、エアの注入およびエアの排気を容易にすると共に、エアクッション部の一部が損傷を受けた場合でも緩衝効果を維持できるようにした、再利用可能なエア注入式緩衝体を提案するものである。また、このようなエア注入式緩衝体を複数使用することで、搬送中に一部のエアクッション部が損傷を受けた場合でも搬送物を外部衝撃から保護できるようにした搬送容器を提案するものである。
上述の課題を解決するため、請求項1に記載したこの発明に係るエア注入式緩衝体は、互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部の各々に対して設けられた第1逆止弁を介してエアの注入を行うエア注入部と、
上記複数のエアクッション部の各々に対して設けられた第2逆止弁を介してエアの排気を行うエア排気部とからなり、
上記第1逆止弁は、上記エアクッション部から上記エア注入部へのエア流入を逆止し、上記第2逆止弁は、上記エア排気部から上記エアクッション部へのエア流入を逆止することを特徴とする。
これらエアクッション部の各々に対して設けられた第1逆止弁を介してエアの注入を行うエア注入部と、
上記複数のエアクッション部の各々に対して設けられた第2逆止弁を介してエアの排気を行うエア排気部とからなり、
上記第1逆止弁は、上記エアクッション部から上記エア注入部へのエア流入を逆止し、上記第2逆止弁は、上記エア排気部から上記エアクッション部へのエア流入を逆止することを特徴とする。
また、請求項4に記載したこの発明に係る搬送容器は、搬送容器本体と、この搬送容器本体の内部に備えられ、搬送物に対する緩衝を行う複数のエア注入式緩衝体とからなり、
上記エア注入式緩衝体は、互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部の各々に対して設けられた第5逆止弁を介してエアの注入を行うエア注入部と、
上記複数のエアクッション部の各々に対して設けられた第6逆止弁を介してエアの排気を行うエア排気部とからなり、
上記第1逆止弁は、上記エアクッション部から上記エア注入部へのエア流入を逆止し、上記第2逆止弁は、上記エア排気部から上記エアクッション部へのエア流入を逆止することを特徴とする。
上記エア注入式緩衝体は、互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部の各々に対して設けられた第5逆止弁を介してエアの注入を行うエア注入部と、
上記複数のエアクッション部の各々に対して設けられた第6逆止弁を介してエアの排気を行うエア排気部とからなり、
上記第1逆止弁は、上記エアクッション部から上記エア注入部へのエア流入を逆止し、上記第2逆止弁は、上記エア排気部から上記エアクッション部へのエア流入を逆止することを特徴とする。
この発明では、それぞれが独立した複数のエアクッション部でエア注入式緩衝体を構成する。エアクッション部はエアが注入されたエアクッション室として機能する。
これらエアクッション部に対して、第1又は第5逆止弁を介してエアの注入を行うエア注入部が設けられる。エア注入部のエア注入口には第3逆止弁を備えたエア注入管(エア注入弁)を備える。そして、複数のエアクッション部には、さらに別の第2または第6逆止弁を介してエアの排気を行うエア排気部が設けられる。したがってエアクッション部には、エア注入側にエア注入用の第1又は第5逆止弁が設けられ、エア排気側にはエア排気用の第2又は第6逆止弁が設けられている。エア排気部にはエア排気管(エア排気弁)が設けられている。
エア排気管を止栓(閉栓)した状態でエアの注入が行われる。エア注入管からエアが注入されると複数の逆止弁が開く。そのため、エアは、
「エア注入部(第3逆止弁)→第1又は第5逆止弁→エアクッション部→第2又は第6逆止弁→エア排気部」
のように流れる。
「エア注入部(第3逆止弁)→第1又は第5逆止弁→エアクッション部→第2又は第6逆止弁→エア排気部」
のように流れる。
エア注入を止めると、エア注入管、エアクッション部に設けられた逆止弁が自動的に閉じられる。その結果、エア注入部内、エアクッション部内およびエア排気部内はそれぞれ所定量のエアによって満たされた状態となる。
エアの注入はエア注入部に装備されているエア注入管を介して行い、エアの排気はエア排気部に設けられているエア排気管を開栓することで行う。そのため、エア注入作業およびエア排気作業を簡単に行うことができる。
搬送容器は、その本体と、その内面に敷設される複数のエア注入式緩衝体とで構成される。容器本体は比較的硬質の段ボール梱包体や樹脂板からなる梱包体が使用される。エア注入式緩衝体は6面分用意される。
搬送容器本体内に搬送物を収納した状態で、各内面に敷設されたエア注入式緩衝体にエアが注入され、それぞれのエアクッション部によって搬送物の外周面が弾性的に支持される。したがって搬送物は、この複数のエア注入式緩衝体によって緩衝効果が付与され、搬送中保護される。
梱包作業中などにエアクッション部やエア注入部が損傷を受けることがある。例えば複数個のエアクッション部のうちの1つが損傷した場合には、損傷したエアクッション部内のエアは抜けてしまうので、このエアクッション部は最早緩衝効果がなくなる。しかし、その他のエアクッション部は健在であるために、緩衝効果が多少薄れるものの、緩衝効果は依然として失われない。したがって搬送物を保護できる。損傷を受けたエアクッション部を事後に補修することで、エア注入式緩衝体は緩衝体として再利用できる。
搬送の途中で何らかの原因で、エアクッション部などが損傷を受けてその部分の緩衝効果を失った場合でも、残りのエアクッション部や、エア注入部、エア排気部などによって緩衝機能を持たせることができるから、緩衝体の一部が損傷を受けることで搬送物に大きなダメージが加わるようなことはない。
エアクッション部と同様にエア排気部もそれぞれ独立した複数のエア排気室として構成し、隣接するエア排気室と連通する第4逆止弁を設ける構成とすれば、エア排気室の一部が破損した場合でも、残りのエア排気室や、このエア排気室に関連したエアクッション部でのエアクッション効果はそのまま維持することができる。
この発明では、独立した複数のエアクッション部が設けられると共に、それらに対してエア注入部とエア排気部を設けてエア注入式緩衝体を構成したものである。またそのようなエア注入式緩衝体を複数枚使用して搬送容器を構成したものである。
これによれば、エアクッション部の1つがエア漏れなどを起こした場合でも、残りのエアクッション部などによって緩衝効果を維持できる。また、損傷したエアクッション部を補修するだけで、再びエア注入式緩衝体として再利用できる。
エア注入部からエアを注入し、エア排気部からエアを排気するようにしたので、エア注入作業およびエア排気作業の簡易化を達成できる。
エア注入部からエアを注入し、エア排気部からエアを排気するようにしたので、エア注入作業およびエア排気作業の簡易化を達成できる。
また、搬送容器はその容器本体と複数のエア注入緩衝体によって構成され、収納された搬送物がエア注入式緩衝体によって保護される。搬送中に、エアクッション部の1つがエア漏れなどを起こした場合でも、残りのエアクッション部などによって緩衝効果を維持できるから、搬送物を保護できる。
容器本体もエア注入式緩衝体も再利用できるので、経済性に優れた搬送容器を提供できる。
続いて、この発明に係るエア注入式緩衝体およびこれを使用した搬送容器の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1はこの発明に係るエア注入式緩衝体10の一例を示す平面図である。エア注入式緩衝体10は、複数のエアクッション部20と、エア注入を行うエア注入部30と、注入されたエアを排気するエア排気部40とで構成される。エアクッション部20はエアが注入されたエアクッション室として機能する。
エア注入式緩衝体10は、この例では矩形状をなす軟質で、破れにくい2枚の樹脂フィルム12,14を溶着することによって構成される(図2および図3参照)。
エアクッション部20は複数、この例では3つのエアクッション部20A,20B,20Cからなる。エアクッション部20は、搬送すべき搬送物のサイズによって例えば2〜3種類の大きさのものが用意されている。その大きさに応じてエアクッション部20の個数が決まる。エアクッション部20は、3個並置した例であるが、その配置も任意である。
2枚の樹脂製フィルム12,14を溶着して、溶着された相互の室内を互いに劃制することで複数のエアクッション部20A〜20Cに区分される。
エアクッション部20にはそれぞれのエアクッション部20A〜20Cにエアを注入するために使用される共通のエア注入部30が、それぞれのエアクッション部20A〜20Cと連通するように設けられる。この例ではエアクッション部20A〜20Cに隣接するようにその右側に配置される。エアクッション部20A〜20Cとエア注入部30とはエア注入時のみ互いに連通し、それ以外のときは非連通状態となるように、エアクッション部20A〜20Cとエア注入部30とを互いに劃制する溶着層24a〜24cには、第1又は第5逆止弁としての逆止弁50(50A〜50C)が気密性を保って装着・固定される。
エア注入部30にもその一部にエア注入を行うための第3逆止弁として機能する逆止弁機能付きエア注入管54が気密的に装着・固定される。
一方、エア注入部30とは反対側のエアクッション部20には、複数のエアクッション部20A〜20Cと連通するようにエア排気部40が設けられる。この例では、それぞれのエアクッション部20A〜20Cに対応した位置に溶着層44a、44bを形成することで、互いに劃制されたエア排気室40A〜40Cが設けられる。
エアクッション部20A〜20Cとエア排気部40とはエア排気時のみ互いに連通し、それ以外のときは非連通状態となるように、エアクッション部20A〜20Cとエア排気部40、この例ではエア排気室40A〜40Cとを互いに劃制する溶着層26a〜26cには、第2又は第6逆止弁としての逆止弁52(52A〜52C)が装着・固定される。さらにエア排気室40A〜40C相互間にも、エア排気時のみ互いに連通し、それ以外のときは非連通状態となるように、溶着層44aと44bのそれぞれには、第4逆止弁としての逆止弁58(58A、58B)が介在される。このエア排気部40にも、その一部にエア排気時に使用するエア排気管56が設けられている。
エア注入式緩衝体10を構成する外周端縁のうち、上下の溶着層22,23の所定個所には、一方がオス型で、他方のメス型の連結部材(平面ファスナーなど)60が溶着固定されている。同じく左右の溶着層32,42にも、一方がオス型で、他方がメス型の平面ファスナー62が溶着固定されている。
以上のように2枚の樹脂製フィルム12,14を使用して両者を溶着することで図1に示すような複数のエアクッション部を備えたエア注入緩衝体10が得られる。エア排気管56を閉塞した状態で、エア注入管54用いて外部からエアを注入すると、
「エア注入部30→エア注入側の逆止弁50(50A〜50C)→エアクッション部20A〜20C→エア排気側の逆止弁52(52A〜52C)→エア排気室40A〜40C」と言う経路を経てエアクッション部20A等にエアが所定量注入される。このエア注入状態のA−A断面図が図2であり、B−B断面図が図3である。
「エア注入部30→エア注入側の逆止弁50(50A〜50C)→エアクッション部20A〜20C→エア排気側の逆止弁52(52A〜52C)→エア排気室40A〜40C」と言う経路を経てエアクッション部20A等にエアが所定量注入される。このエア注入状態のA−A断面図が図2であり、B−B断面図が図3である。
エアの注入を止めると、それぞれに設けられた逆止弁50,52,58およびエア注入管54は、それぞれの弁が閉じた状態となる。これによって相互が非連通状態となって、エア注入状態が保持される。
図4は上述したエア注入側に代表される逆止弁50の構成例を示す。この例では所定径(3〜5mm程度)および所定長(5〜10mm程度)をなす柔軟性を有する挿管(ビニル管など)70と、挿管70の一端側を閉塞するように取着されたフィルム状弁体72とで構成される。フィルム状弁体72は図5に示すように、その長さが10〜20mm程度の短冊状をなす2枚の軟質フィルム72a,72bが使用される。
これら軟質フィルム72a,72bを破線で示す溶着線76に沿って溶着することで軟質フィルム状弁体72が得られる。この溶着時には挿管70も介在させた状態で溶着処理される。軟質フィルム72aと72bの左端部は挿管70が位置し、その右端部は溶着処理されないので、軟質フィルム状弁体72の左右両端部は開放された状態となっている。
そのため、挿管70側からエアを送ることで、軟質フィルム状弁体72が開いてエアの注入を行うことができる。そして、エア注入を停止すると、軟質フィルム状弁体72を構成する2枚の軟質フィルム72aと72bが互いに密着するので、弁が閉じた状態となり、注入されたエアが挿管70を通じては排気できなくなる。これによって逆止弁の機能が付与される。
エア注入部30に設けられたエア注入管54も同じ構成である。これに対して、エア排気部40側に設けられたエア排気管56は柔軟性を有する挿管(ビニル管など)で構成される。図6にその一例を示す。この例の場合も所定径(3〜5mm程度)と所定長(5〜10mm程度)の挿管80を有し、外部に露呈する管端側に環状の膨出部(膨らみ)81が形成されている。そして、この管端を閉塞するキャップ82を有する。キャップ82を、係合用の膨出部81を乗り越えるように装着することでエア排気管56を閉塞できる。したがって、エア注入の直前にエア排気管56を閉塞(閉栓)することで、エアを注入できる。エア注入を停止すると、逆止弁50、52,58が自動的に閉弁する。
その結果、図2あるいは図3に示すように、エアの注入によってエアクッション部20,エア注入部30およびエア排気部40をそれぞれ膨出させた状態で保持できる。また、エア排気管56を開放することで、エアクッション部20,エア注入部30およびエア排気部40からのエアを排気できる。
エア注入式緩衝体10は破損しない限り再利用できる。また、一部が損傷してエア抜けが発生してもその部分だけエアクッション効果が失われるだけであるから、緩衝効果には余り影響しない。例えば、エアクッション部20Aにエア抜けが発生しても、その他の部分(エアクッション部20B、20C、エア注入部30およびエア排気部40)はそのまま使用できるからである。もちろん、損傷した個所を補修することで、元通りの緩衝効果が得られることは言うまでもない。
また、エア排気室40A〜40Cの一室が損傷を受けた場合には、その損傷を受けたエア排気室に関連したエアクッション部と、エア注入部30が影響を受ける。
例えば、エア排気室40Bが損傷した場合には、このエア排気室40Bと、これに関連するエアクッション部20Bおよびエア注入部30のエアが抜ける。しかし、逆止弁58Aと58Bが存在するため、隣接するエア排気室のうちエア排気室40Cは影響を受けるおそれがあるが、残りのエア排気室40A内のエアは抜けない。したがって、少なくともエアクッション部20Aは影響を受けることなくエア注入状態が保持され健在である。その結果、エア注入式緩衝体10全体の緩衝効果が全く無くなることはない。エアクッション部20Cが損傷したときは、残りのエアクッション部20Aと20Bはそのままエアクッションとして利用できる。このため、エア注入式緩衝体10にエア漏れが生じたとしても、注入したエアが一気に漏れてしまい、直ちに全体の緩衝効果が全くなくなるという事態を招くおそれを低減できる。なお、エア排気室40Aの外表面には、外部からの攻撃に対して耐久性をもたせた処理を行うとよい。例えば、表皮部材を粘着するなどである。
上述したエア注入式緩衝体10によれば、複数のエアクッション部20に関連してエア注入部30とエア排気部40とを設け、エア注入部30のエア注入管54を介してエアの注入を行い、エア排気部40のエア排気管56を開栓することでエアの排気を行うことができる。そのため、エア注入作業およびエア排気作業が何れも簡単となり、これらの作業を著しく簡素化できる。
このようなエア注入式緩衝体10を複数枚使用してこの発明の搬送容器100が構成される。図7を参照して説明する。
搬送容器100は、容器本体110と、その内面に敷設される複数枚のエア注入式緩衝体10で構成される。容器本体110は箱体である。容器本体110は硬質の段ボールや軽量の樹脂板が使用される。再利用できるようにするためである。
複数のエア注入式緩衝体10は図8に示すように互いにつなぎ合わせて使用すれば便利である。相互の連結は図1に示す連結部材60あるいは62が使用される。図8に示す連結状態は、容器本体110の底部に敷設されるエア注入式緩衝体10Aを基準にして図示してある。この底部用のエア注入式緩衝体10Aに対してその左右および上下にそれぞれ左右前後の内壁を覆うエア注入式緩衝体10B〜10Eが連結される。そして右側のエア注入式緩衝体10Cにはさらに頂部用のエア注入式緩衝体10Fが連結される。
実際に使用する場合には、まず、底部に敷設されるエア注入式緩衝体10Aに予めエアを所定量注入しておく。その状態で図7に示すように搬送物120(その外形を鎖線で図示)を収納する。搬送物120を収納してから左右前後に位置するエア注入式緩衝体10B〜10Eに対してエア注入を行う。この場合、搬送物120の外面にそれぞれのエアクッション部が接触するまでエア注入を行う。その後頂部用のエア注入式緩衝体10Fに対してエア注入を行う。搬送物120をエアクッションによって完全に保持した状態で上蓋112を閉じることで梱包作業が終了する。
エア注入式緩衝体10に対するエア注入は、携帯用の小型エアーコンプレッサなどを使用することができる。電気掃除機を改良して電気掃除機の排気を利用するようにしてもよい。搬送物120の梱包を解くときは、上述したようにそれぞれのエア注入式緩衝体10に設けられたエア排気管56を大気側に開放すればよい。梱包すべき搬送物の形態によっては、6面体を覆うエア注入式緩衝体20A〜20Fの全てを使用しないで済む場合もある。
上述した逆止弁50,52やエア注入管56などの構成は一例である。逆止弁機能があれば、他の構成のものでも利用できる。
図9に示すエア注入式緩衝体10は、エア排気部40としてエア排気室を1室とした場合である。この場合においても、例えば搬送中に複数のエアクッション部20A〜20Cの一部が損傷したような場合でも、緩衝体としてそのまま利用できる。解梱後にその損傷部分を補修することでエア注入式緩衝体10の再利用が可能になる。その他の構成等については図1と同様であるから、その詳細説明は割愛する。
この発明は、特に再利用可能な搬送容器およびそれに使用されるエア注入式の緩衝体として適用できる。
10・・・エア注入式緩衝体、20・・・エアクッション部、20A〜20C・・・エアクッション部、30・・・エア注入部、40・・・エア排気部、40A〜40C・・・エア排気室、50,52,58・・・逆止弁、54・・・エア注入管、56・・・エア排気管、100・・・搬送容器、110・・・容器本体、
Claims (4)
- 互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部の各々に対して設けられた第1逆止弁を介してエアの注入を行うエア注入部と、
上記複数のエアクッション部の各々に対して設けられた第2逆止弁を介してエアの排気を行うエア排気部とからなり、
上記第1逆止弁は、上記エアクッション部から上記エア注入部へのエア流入を逆止し、上記第2逆止弁は、上記エア排気部から上記エアクッション部へのエア流入を逆止する
ことを特徴とするエア注入式緩衝体。 - 上記エア注入部には該エア注入部から外部へのエア流出を逆止する第3逆止弁を備えたエア注入管が設けられ、
上記エア排気部には止栓を備えたエア排気管が設けられた
ことを特徴とする請求項1記載のエア注入式緩衝体。 - 上記エア排気部は、上記複数のエアクッション部と上記第2逆止弁を介して連通する単室で構成されるか、
それぞれのエアクッション部に対応した複数のエア排気室を有し、各エア排気室には隣接するエア排気室と連通する第4逆止弁が設けられており、
上記第4逆止弁は、上記エア排気管が設けられた上記エア排気室側から上記エア注入管の側へ位置する上記エア排気室側へのエア流入を逆止する
ことを特徴とする請求項2記載のエア注入式緩衝体。 - 搬送容器本体と、この搬送容器本体の内部に備えられ、搬送物に対する緩衝を行う複数のエア注入式緩衝体とからなり、
上記エア注入式緩衝体は、互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部の各々に対して設けられた第5逆止弁を介してエアの注入を行うエア注入部と、
上記複数のエアクッション部の各々に対して設けられた第6逆止弁を介してエアの排気を行うエア排気部とからなり、
上記第1逆止弁は、上記エアクッション部から上記エア注入部へのエア流入を逆止し、上記第2逆止弁は、上記エア排気部から上記エアクッション部へのエア流入を逆止する
ことを特徴とする搬送容器。
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