JP2007253982A - エア注入式緩衝体および搬送容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】エア注入および排気時の損傷事故を軽減する。
【解決手段】複数のエアクッション部20A〜20Cを貫通してエアガイド部30が設けられる。エアガイド部はそれぞれ空孔42を有するエアチューブ40と封止弁50とで構成される。封止弁とエアチューブ内にエアニードル管が差し込まれてエア注入が行われる。エアニードル管を抜き取ると、封止弁が機能してエアクッション部はそれぞれ所定量のエアが注入された状態を保持する。エアの排気も、エアニードル管を使用して行う。エア注入と同じようにエアニードル管を封止弁を介してエアチューブ内に差し込む。そうすると、エアクッション部内はエアチューブおよびエアニードル管の空孔を介して外部と連通するので、これによってエアの排気が行われる。エアニードル管はエアガイド部内を進退するだけであるから、エアクッション部が破れたりすることがない。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のエアクッション部20A〜20Cを貫通してエアガイド部30が設けられる。エアガイド部はそれぞれ空孔42を有するエアチューブ40と封止弁50とで構成される。封止弁とエアチューブ内にエアニードル管が差し込まれてエア注入が行われる。エアニードル管を抜き取ると、封止弁が機能してエアクッション部はそれぞれ所定量のエアが注入された状態を保持する。エアの排気も、エアニードル管を使用して行う。エア注入と同じようにエアニードル管を封止弁を介してエアチューブ内に差し込む。そうすると、エアクッション部内はエアチューブおよびエアニードル管の空孔を介して外部と連通するので、これによってエアの排気が行われる。エアニードル管はエアガイド部内を進退するだけであるから、エアクッション部が破れたりすることがない。
【選択図】 図1
Description
この発明は搬送物の緩衝用として好適なエア注入式緩衝体およびこのエア注入式緩衝体を使用した搬送容器に関する。
詳しくは再利用可能なエア注入式緩衝体として、互いに独立した複数のエアクッション部を設けると共に、これらのエアクッション部を貫通するように、エア注入およびエア排気用のエアガイド部を設けることで、エア注入時やエア排気時におけるエアクッション部の損傷事故を防止できるようにしたものである。また、このようなエア注入式緩衝体を使用することで、再利用可能な搬送容器を提供できるようにしたものである。
小型の荷物などの搬送物は、一般にエアクッション材などの緩衝体によって段ボール箱などに梱包され、梱包したこの段ボール箱を目的地まで搬送する。段ボール箱などは使用後に通常廃棄処分されるが、これを再利用できるようにした方が好ましい。その場合には、再利用できるように段ボール箱を構成するのはもちろんのこと、緩衝体も再利用できるようにした方が好ましい。緩衝体自体、損傷しにくい構造とすべきであり、またその一部が損傷しても他の部分によって緩衝効果が得られるようにした方が好ましい。
このような観点から提案されたエア注入式緩衝体としては特許文献1が知られている。この特許文献1に開示された技術は、空気室(エアクッション部)をそれぞれ独立させた複数のエアクッション部で構成したものである。一部のエアクッション部が損傷を受けたとしても、損傷を受けないエアクッション部によって梱包された搬送物を外部衝撃から保護できるからである。
ところで、特許文献1に開示されている技術にあっては、複数のエアクッション部にエアを注入したり、排気したりするためには、公報の図2(a)に示されているようにエアパイプを逆止弁内に挿入して行う必要がある。
特許文献1に開示されている逆止弁は2枚の熱可塑性プラスチックフィルムを溶着したものである。エアパイプを挿入する前は、2枚のフィルムは互いに密着している。密着した状態にある2枚のフィルムの間を割り入らせるようにして、エアパイプを挿入し、末端のエアクッション部までエアパイプを挿入してからこのエアパイプにエアを送り込むことで、それぞれのエアクッション部にエアが注入される。
エアクッション部からエアを排気する場合にも、逆止弁内にエアパイプを挿入し、エアパイプの外部を開放することで、このエアパイプを介してエアが外部に排気される。
そのため、エア注入時およびエア排気時には何れもエアパイプを逆止弁に挿抜する作業を行う必要がある。上述したように逆止弁を構成する2枚のフィルムは密着しているので、この2枚のフィルムの間にエアパイプを差し込むとき、フィルムの表面がエアパイプによって傷付き易くなる。フィルムの表面が傷付き易い状況にあるのは、フィルムが薄膜状であることに起因しており、エアパイプの先端部を丸め処理してもあまり改善されない。
したがって、エアパイプの挿抜作業を非常に注意深く行わないと、フィルムに孔を空けてしまったり、破ったりしてしまう。そうなると、逆止弁として機能しなくなるから、最早この緩衝体を廃棄処分するしかない。また、このようなエア注入作業およびエア排気作業は、搬送作業の度に行われるものであるから、常に緩衝体の破損の危険を伴う作業を行う必要がある。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、エアの注入および排気作業時の緩衝体の破損防止性を高めたエア注入式緩衝体およびこれを使用した搬送容器を提案するものである。
上述の課題を解決するため、請求項1に記載したこの発明に係るエア注入式緩衝体は、互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部を貫通するように該エアクッション部の各々に設けられた封止弁付きのエアガイド部とからなり、
上記エアガイド部は、上記エアクッション部の各々毎に、多数の空孔が穿設されたエアチューブと、
このエアチューブの一端に取着された上記封止弁とで構成され、
上記封止弁と上記エアチューブとをそれぞれ貫通するように、上記エアクッション部の各々に対応した部位に空孔を備えたエアニードル管を差し込んで該エアニードル管からエアの注入を行うようにしたことを特徴とする。
これらエアクッション部を貫通するように該エアクッション部の各々に設けられた封止弁付きのエアガイド部とからなり、
上記エアガイド部は、上記エアクッション部の各々毎に、多数の空孔が穿設されたエアチューブと、
このエアチューブの一端に取着された上記封止弁とで構成され、
上記封止弁と上記エアチューブとをそれぞれ貫通するように、上記エアクッション部の各々に対応した部位に空孔を備えたエアニードル管を差し込んで該エアニードル管からエアの注入を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項4に記載した搬送容器本体と、この搬送容器本体の内部に備えられ、搬送物に対する緩衝を行う複数のエア注入式緩衝体とからなり、
上記エア注入式緩衝体は、互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部を貫通するように該エアクッション部の各々に設けられた封止弁付きのエアガイド部とからなり、
上記エアガイド部は、上記のエアクッション部の各々毎に、多数の空孔が穿設されたエアチューブと、
このエアチューブの一端に取着された封止弁とで構成され、
上記封止弁と上記エアチューブとをそれぞれ貫通するように、上記エアクッション部の各々に対応した部位に空孔を備えたエアニードル管を差し込んで該エアンードル管からエアの注入が行われることを特徴とする。
上記エア注入式緩衝体は、互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部を貫通するように該エアクッション部の各々に設けられた封止弁付きのエアガイド部とからなり、
上記エアガイド部は、上記のエアクッション部の各々毎に、多数の空孔が穿設されたエアチューブと、
このエアチューブの一端に取着された封止弁とで構成され、
上記封止弁と上記エアチューブとをそれぞれ貫通するように、上記エアクッション部の各々に対応した部位に空孔を備えたエアニードル管を差し込んで該エアンードル管からエアの注入が行われることを特徴とする。
この発明では、それぞれが独立した複数のエアクッション部でエア注入式緩衝体を構成する。エアクッション部はエアが注入されたエアクッション室として機能する。
これらエアクッション部を貫通するようにエアガイド部が設けられる。エアガイド部は、空孔が形成されたエアチューブと封止弁とで構成される。それぞれのエアクッション部に対してエアチューブが臨むようにエアガイド部が設けられる。封止弁はフィルム状の弁体ではなく柱状体であって、通常は閉弁されているが、エアニードル管を差し込むと開弁するような、エアニードル管を挿抜できる弁部を有する。
エアの注入を行うときは、エアニードル管を外部からエアチューブ内に差し込む。エアニードル管はこのエアチューブに案内されながら末端まで挿入される。その際、エアニードル管は封止弁の弁部を押し開ける。エアニードル管には空孔が形成され、エアチューブにも多数の空孔が形成されているので、エアニードル管にエアを注入すると、エアチューブを介してエアクッション部内にエアが注入される。所定量のエアが注入し終わると、エアニードル管をエアチューブから抜き取る。エアニードル管を抜き取ると、封止弁の弁部は閉弁される。封止弁はエアクッション部ごとにそれぞれ個別に設けられているので、エアクッション部はそれぞれ所定量のエアが注入された状態を保持する。
エアの排気も、エアニードル管を使用して行う。エア注入と同じようにエアニードル管を封止弁を介してエアチューブ内に差し込む。そうすると、エアクッション部内はエアチューブおよびエアニードル管のそれぞれの空孔を介して外部と連通するので、これによってエアの排気が行われる。
このようにエアの注入作業および排気作業は何れもエアニードル管を使用して行うが、エアニードル管は封止弁とエアチューブとをそれぞれ貫通するので、直接エアクッション部を構成するフィルムに接触することなく挿抜作業が行われる。その結果、エアニードル管によってフィルムが損傷を受けるおそれはなくなり、より安全なエア注入作業および排気作業を実現できる。
一部のエアクッション部が別の要因で損傷を受けたときでも、残りのエアクッション部は健全であるから、緩衝体としての機能は失われない。
一部のエアクッション部が別の要因で損傷を受けたときでも、残りのエアクッション部は健全であるから、緩衝体としての機能は失われない。
搬送容器は、その本体と、その内面に敷設される複数のエア注入式緩衝体とで構成される。容器本体は比較的硬質の段ボール梱包体や樹脂板からなる梱包体が使用される。上述したエア注入式緩衝体は6面分用意される。
搬送容器本体内に搬送物を収納した状態で、各内面に敷設されたエア注入式緩衝体にエアが注入され、それぞれのエアクッション部によって搬送物の外周面が弾性的に支持される。したがって搬送物は、この複数のエア注入式緩衝体によって緩衝効果が付与され、搬送中保護される。
梱包作業中などにエアクッション部やエア注入部が損傷を受けることがある。例えば複数個のエアクッション部のうちの1つが損傷した場合には、損傷したエアクッション部内のエアは抜けてしまうので、このエアクッション部は最早緩衝効果がなくなる。しかし、封止弁の作用で健全なその他のエアクッション部からはエアは抜けない。緩衝効果が多少薄れるものの、これら健在なエアクッション部による緩衝効果は依然として失われない。したがって搬送物を保護できる。損傷を受けたエアクッション部を事後に補修することで、エア注入式緩衝体は緩衝体として再利用できる。エアニードル管はエアガイド部内を挿抜するのみであるから、エア注入作業や排気作業が迅速となり、作業効率を改善できる。
この発明に係るエア注入式緩衝体は、独立した複数のエアクッション部が設けられると共に、これらのエアクッション部を貫通するように、エア注入およびエア排気用のエアガイド部を設けたものである。またそのようなエア注入式緩衝体を複数枚使用して搬送容器を構成したものである。
これによれば、エア注入用のエアニードル管はエアガイド部内を、エアガイド部にガイドされながら進退するだけであるから、エア注入時やエア排気時に発生し易いエアクッション部に対する損傷事故を未然に防止できる。エアクッション部の1つがエア漏れなどを起こした場合でも、残りのエアクッション部などによって緩衝効果を維持できる。また、万が一エアクッション部が損傷を受けたような場合でも、損傷したエアクッション部を補修するだけで、再びエア注入式緩衝体として再利用できる。
また、搬送容器はその容器本体と複数のエア注入緩衝体によって構成され、収納された搬送物がエア注入式緩衝体によって保護することができる。搬送中に、エアクッション部の1つがエア漏れなどを起こした場合でも、残りのエアクッション部などによって緩衝効果を維持できるから、搬送物を保護できる。容器本体もエア注入式緩衝体も再利用できるので、経済性に優れた搬送容器を提供できる。
続いて、この発明に係るエア注入式緩衝体およびこれを使用した搬送容器の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1はこの発明に係るエア注入式緩衝体10の一例を示す平面図である。エア注入式緩衝体10は、複数のエアクッション部20と、エアの注入および排気を行うエアガイド部30とで構成される。エアクッション部20はエアが注入されることでエアクッション室として機能する。エア注入式緩衝体10は、この例では矩形状をなす軟質で、破れにくい2枚の樹脂フィルム(熱可塑性軟質フィルム)12,14を溶着することによって構成される(図6参照)。
エアクッション部20は複数、この例では3つのエアクッション部20A,20B,20Cからなる。エアクッション部20は、搬送すべき搬送物のサイズによって例えば2〜3種類のサイズのものが用意されている。そのサイズに応じてエアクッション部20の個数が決まる。図1ではエアクッション部20を3個並置した例である。
図1および図6に示すように、2枚の軟質フィルム12,14を溶着(例えば熱溶着)し、溶着された相互の室内を互いに劃制することで複数のエアクッション部20A〜20Cに区分される。
エアクッション部20にはそれぞれのエアクッション部20A〜20Cにエアを注入したり、排気したりするためにエアガイド部30が設けられる。エアガイド部30は、それぞれのエアクッション部20A〜20Cを貫通するように設けられる。この例ではエアクッション部20A〜20Cの下端部に隣接するように配置される。
エアガイド部30は、各エアクッション部20A〜20Cに対応して設けられる。エアガイド部30(30A〜30C)は空孔42が多数形成されたエアチューブ40(40A〜40C)と、封止弁50(50A〜50C)とで構成される。
図2にその詳細を示す。封止弁50は各エアクッション部20A〜20Cを区分している溶着層64(64a,64b)を跨ぐように取着される。取着された封止弁50A〜50Cにエアチューブ40A〜40Cが装着固定される。そのため、隣接するエアガイド部30A〜30C同士が互いに連結された状態となる。
そして、末端のエアチューブ40Cの先端部は図2に示すように箱状をなす固定部材44に装着された状態で固定される。この例では、固定部材44は外縁溶着層62によって溶着・固定され、エアガイド部30A〜30Cの相互連結によって1本のエアガイド部に連結された形となる。
そして、末端のエアチューブ40Cの先端部は図2に示すように箱状をなす固定部材44に装着された状態で固定される。この例では、固定部材44は外縁溶着層62によって溶着・固定され、エアガイド部30A〜30Cの相互連結によって1本のエアガイド部に連結された形となる。
エアガイド部30A〜30Cは同一構成であるので、図2のようにエアガイド部30Cについてその構成を説明する。エアチューブ40Cは、中空状の軟質チューブ(ビニルチューブ)であって、後述するエアニードル管80を挿入できる程度の内径を有する。内径は3〜5mm前後である。その長さは、エアクッション部20のサイズによっても相違するが、10〜50mm程度である。
エアチューブ40Cの外周面には多数の空孔42が一定間隔を保持して穿設される。場合によってはエアクッション部20C側の面側のみに空孔42を穿設してもよい。
エアチューブ40Cの右端部は封止弁50Cに連結され、左端部は箱状をなす固定部材44に連結される。固定部材44の中央部にはエアニードル管80の先端部が当接する凹部46が設けられている。
封止弁50Cは図3にその拡大図を示し、図4にその側面図を示すように、この例ではほぼ矩形状をなす角柱体の弁本体52を有し、弁本体52の左右両端部にはエアチューブの挿入凹部56a,56bが設けられる。挿入凹部56a,56bはエアチューブ40Bと40Cの各先端部が挿入できるような幅と、各先端部をそれぞれ固定できる程度の深さからなる環状凹部である。
弁本体52の中央内部には弁部54が設けられる。弁部54は通常は閉弁されているが、エアニードル管80を差し込むと開弁するような挿抜可能な構成となされる。そのため、この弁部54は十字状の切れ目54aを備えた肉薄部として構成される(図4参照)。
弁部54に連なるように弁本体52の左右両端部に向かってエアチューブ導入孔58a,58bが設けられる。そのためこのエアチューブ導入孔58a,58bはエアニードル管80の外径よりも多少径大に選定されると共に、角取りされ、エアニードル管80が弁部54に対して挿入し易くなるような断面形状となっている。
エアニードル80管は図1および図2に示すように、その先端部が断面半円状をなす閉塞された中空のパイプ、例えば軟質チューブであり、複数のエアクッション部20A〜20Cを跨ぐ長さに選定されている。エアニードル80管の先端を封止弁50A側から溶着層62から突出している固定部材44に到達するまで差し込んだ状態で、なおかつ封止弁50Aより所定長だけ突出する程度の長さに選定される。そして、エアチューブ40内に差し込める程度の外径のものが使用される。この例では1〜3mm程度のチューブが使用される。
固定部材44に到達するまで差し込んだとき、図2および図5に示すように各エアクッション部20A〜20Cのほぼ中央位置付近に相当する個所に、複数の空孔82が穿設される。エアニードル管80の他端はエア送給チューブ86を連結するための連結具84aが取り付けらる。送給チューブ86側にも連結具84bが取り付けられており、エア注入を行うときだけ、送給チューブ86がこのエアニードル管80に連結される。
エアニードル管80を封止弁50を介してエアチューブ40内に挿入した状態を図5に示す。この場合、弁部54の切れ目54aを左右上下に割くようにしてエアニードル管80が差し込まれる。この差し込み状態が、弁部54の開弁状態となる。この差し込み状態でエアニードル管80の管内にエアを送給すれば、エアニードル管80の空孔82からエアチューブ40を経てエアクッション部20内にエアが注入される。そうすると、図6に示すようにエアクッション部20内が膨出して内部にエアが満たされる。所定量のエアが注入されたなら、エアニードル管80をエアチューブ40から抜き取る。エアチューブ40を抜き取ると、今まで開弁していた弁部54の切れ目54a同士が密着する。その結果、弁部54が閉弁状態となり封止されるので、注入されたエアがこのエアガイド部30を介して外部に洩れ出すことはない。つまり弁部54は封止弁として機能する。
エアの排気も、エアニードル管80を使用して行う。エア注入と同じようにエアニードル管80を封止弁50を介してエアチューブ40内に差し込む。そうすると、エアクッション部20内はエアチューブ40およびエアニードル管80のそれぞれの空孔42,82を介して外部と連通するので、これによってエアの排気が行われる。
このようにエアの注入作業および排気作業は何れもエアニードル管80を使用して行うが、エアニードル管80はエアチューブ40にガイドされながらエアガイド部30内を進退するだけであるから、エアニードル管80の先端は、直接エアクッション部20を構成する軟質フィルム12,14に接触することなく挿抜作業が行われることになる。その結果、エアニードル管80によって軟質フィルム12,14が損傷を受けるおそれは殆どなくなり、より安全なエア注入作業および排気作業を実現できる。
一部のエアクッション部20が別の要因で損傷を受けたときでも、封止弁50が存在するので、エア抜けは生じない。残りのエアクッション部は健全であるから、緩衝体としての機能は失われない。
一部のエアクッション部20が別の要因で損傷を受けたときでも、封止弁50が存在するので、エア抜けは生じない。残りのエアクッション部は健全であるから、緩衝体としての機能は失われない。
図1に示すように、エア注入式緩衝体10を構成する外周端縁のうち、左右の溶着層の所定個所には、一方がオス型で、他方のメス型の連結部材(平面ファスナーなど)70が溶着固定されている。同じく上下の溶着層にも、一方がオス型で、他方がメス型の平面ファスナー72が溶着固定されている。
以上のように2枚の樹脂製軟質フィルム12,14を使用して両者を溶着することで図1に示すような複数のエアクッション部を備えたエア注入緩衝体10が得られる。
エア注入式緩衝体10は破損しない限り再利用できる。また、一部が損傷してエア抜けが発生してもその部分だけエアクッション効果が失われるだけであるから、緩衝効果には余り影響しない。例えば、エアクッション部20Aにエア抜けが発生しても、封止弁50が機能して、その他の部分(エアクッション部20B、20C)はそのまま使用できるからである。もちろん、損傷した個所を補修することで、元通りの緩衝効果が得られることは言うまでもない。
エアニードル管80をエアガイド部30に差し込む作業のみで、エア注入およびエア排気作業を実行できるから、軟質フィルム12,14の破損事後を未然に防止できる。また、エア注入作業およびエア排気作業が何れも簡単となり、これらの作業を著しく簡素化できる。
このようなエア注入式緩衝体10を複数枚使用してこの発明の搬送容器100が構成される。図7を参照して説明する。
搬送容器100は、容器本体110と、その内面に敷設される複数枚のエア注入式緩衝体10で構成される。容器本体110は箱体である。容器本体110は硬質の段ボールや軽量の樹脂板が使用される。再利用できるようにするためである。
複数のエア注入式緩衝体10は図8に示すように互いにつなぎ合わせて使用すれば便利である。相互の連結は図1に示す連結部材70あるいは72が使用される。図8に示す連結状態は、容器本体110の底部に敷設されるエア注入式緩衝体10Aを基準にして図示してある。この底部用のエア注入式緩衝体10Aに対してその左右および上下にそれぞれ左右前後の内壁を覆うエア注入式緩衝体10B〜10Eが連結される。そして右側のエア注入式緩衝体10Cにはさらに頂部用のエア注入式緩衝体10Fが連結される。
実際に使用する場合には、まず、底部に敷設されるエア注入式緩衝体10Aに予めエアを所定量注入しておく。その状態で図7に示すように搬送物120(その外形を鎖線で図示)を収納する。搬送物120を収納してから左右前後に位置するエア注入式緩衝体10B〜10Eに対してエア注入を行う。この場合、搬送物120の外面にそれぞれのエアクッション部が接触するまでエア注入を行う。その後頂部用のエア注入式緩衝体10Fに対してエア注入を行う。搬送物120をエアクッションによって完全に保持した状態で上蓋112を閉じることで梱包作業が終了する。
エア注入式緩衝体10に対するエア注入は、携帯用の小型エアコンプレッサなどを使用することができる。電気掃除機を改良して電気掃除機の排気を利用するようにしてもよい。搬送物120の梱包を解くときは、上述したようにそれぞれのエア注入式緩衝体10からエアを排気すればよい。梱包すべき搬送物の形態によっては、6面体を覆うエア注入式緩衝体20A〜20Fの全てを使用しないで済む場合もある。
上述したエアガイド部30の構成は一例である。封止弁機能があれば、他の構成のものでも利用できる。
図9は、エアガイド部30を構成するエアチューブ40の他の例である。実施例1では、エアチューブ40の全長および全周に亘り、所定間隔で多数の空孔42を形成した。多数の空孔42を形成することで、エア注入の効率を上げることができる。
図9の例では、挿入されるエアニードル管80に合わせてエア注入あるいはエア排気用の空孔42を限定的に穿設した場合である。つまりエアニードル管80に設けられている空孔82の周辺部に空孔42を集中して穿設した場合である。
このように構成した場合でも、空孔82に対峙するエアチューブ40側に複数の空孔42が設けられているので、エア注入やエア排気を行うことができる。空孔82を限定的に穿設することで、エアチューブ40の「しなり」が少なくなり、エアニードル管80の挿抜が容易になる。
この発明は、特に再利用可能な搬送容器およびそれに使用されるエア注入式の緩衝体として適用できる。
10・・・エア注入式緩衝体、20(20A〜20C)・・・エアクッション部、30(30A〜30C)・・・エアガイド部、40(40A〜40C)・・・エアチューブ、50(50A〜50C)・・・封止弁、54・・・弁部、56a,56b・・・エアチューブ挿入凹部、48a,58b・・・エアニードル管導入孔、80・・・エアニードル管、100・・・搬送容器、110・・・容器本体
Claims (4)
- 互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部を貫通するように該エアクッション部の各々に設けられた封止弁付きのエアガイド部とからなり、
上記エアガイド部は、上記エアクッション部の各々毎に、多数の空孔が穿設されたエアチューブと、
このエアチューブの一端に取着された上記封止弁とで構成され、
上記封止弁と上記エアチューブとをそれぞれ貫通するように、上記エアクッション部の各々に対応した部位に空孔を備えたエアニードル管を差し込んで該エアニードル管からエアの注入を行うようにした
ことを特徴とするエア注入式緩衝体。 - 上記封止弁は、弁本体と、この弁本体の中央内部に設けられた十字状の切れ目を有する弁部とで構成され、
この弁部を挟むように弁部の両端側には上記エアチューブの装着用凹部が穿設された
ことを特徴とする請求項1記載のエア注入式緩衝体。 - 上記一方のエアチューブ装着凹部の内側には、さらに上記弁部と連通したエアニードル管差し込み用の導入孔が穿設された
ことを特徴とする請求項2記載のエア注入式緩衝体。 - 搬送容器本体と、この搬送容器本体の内部に備えられ、搬送物に対する緩衝を行う複数のエア注入式緩衝体とからなり、
上記エア注入式緩衝体は、互いに独立した複数のエアクッション部と、
これらエアクッション部を貫通するように該エアクッション部の各々に設けられた封止弁付きのエアガイド部とからなり、
上記エアガイド部は、上記のエアクッション部の各々毎に、多数の空孔が穿設されたエアチューブと、
このエアチューブの一端に取着された封止弁とで構成され、
上記封止弁と上記エアチューブとをそれぞれ貫通するように、上記エアクッション部の各々に対応した部位に空孔を備えたエアニードル管を差し込んで該エアンードル管からエアの注入が行われる
ことを特徴とする搬送容器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013511440A (ja) * | 2009-11-18 | 2013-04-04 | ドイチェ ポスト アーゲー | 機器のパッケージング |
WO2024111428A1 (ja) * | 2022-11-25 | 2024-05-30 | 株式会社デンソー | 自律搬送車両 |
-
2006
- 2006-03-22 JP JP2006079142A patent/JP2007253982A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013511440A (ja) * | 2009-11-18 | 2013-04-04 | ドイチェ ポスト アーゲー | 機器のパッケージング |
WO2024111428A1 (ja) * | 2022-11-25 | 2024-05-30 | 株式会社デンソー | 自律搬送車両 |
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