JP2007253511A - 積層ポリエステルフィルム及びそれを用いたディスプレイ用部材 - Google Patents

積層ポリエステルフィルム及びそれを用いたディスプレイ用部材 Download PDF

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Abstract

【課題】
加熱加工時のオリゴマーの表面析出による輝点欠点とヘイズ上昇の両方を抑制する事のできる積層ポリエステルフィルムを提供することが課題であり、更に詳しくは、光学用途にも使用可能な積層ポリエステルフィルムを提供する事が課題である。
【解決手段】
少なくとも片面に積層膜を有する積層ポリエステルフィルムであって、該フィルムを150℃で60分間加熱した時に積層膜側に析出するオリゴマー粒の、平均サイズが面積換算で10μm以下、個数が100μm×100μmの視野内で100個以下である、積層ポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は積層ポリエステルフィルムに関し、詳しくは加熱時のオリゴマー析出抑制力に優れ、析出オリゴマー粒の小サイズ化と個数低減を両立させることのできるポリエステルフィルムに関し、更に詳しくは、高透明で光学用途にも使用が可能なポリエステルフィルムに関するものである。
高透明性を有し、接着性を付与させるために表面に樹脂からなる積層膜を有したポリエステルフィルムは、様々な用途に好適に用いられる。中でも光学用途、つまりディスプレイの部材として用いる用途には特にこの特性が必要である。
この積層ポリエステルフィルムの上には必ず何らかの層が設けられることになる。ハードコート、粘着剤層、光拡散層、ITOなどの導電膜、反射防止膜、近赤外線や近紫外線をカットする光学フィルターなどである。またこれらの層は多くの場合2種以上設けられることが多く、例えば積層膜上にハードコートを設けたその上に反射防止膜を設けたり、片面にハードコートを設けてその裏面に粘着剤層やITOなどの導電膜を設けたりなどである。
これらの追加層を設ける場合にはしばしば150℃程度の加熱が施されることがある。また追加層を設けた後に加熱を施されることもある。そこで各ユーザーからは150℃×60分間の加熱試験を要求されることが多く、この時に大きく問題となるのが、表面に析出するオリゴマーの問題である。
析出オリゴマーの弊害には2種類あり、1つはヘイズの上昇である。高透明、低ヘイズが絶対の要求特性となる光学用途では、ヘイズ上昇のレベルによっては致命的な場合がある。もう1つはオリゴマーの析出サイズが大きくなると、輝点として欠点のように見えてしまうことである。特に積層膜の上に更に別の層が設けられている場合では、オリゴマーが揮発する逃げ場がないため、析出するオリゴマーの全てが輝点状の欠点として見えてくる可能性がある。
この加熱時のオリゴマー析出の抑制を試みた公知例は数多く存在するが、それらは2種に大別できる。1つは基材フィルム側での改良であり、基材ポリエステルの重合方法の改良や、基材フィルムを多層化させて表面層をオリゴマーブロック層とするなどが上げられる。ただしこれらの手法は高透明性や低ヘイズに大きな影響を与える物であるため、光学用途としては採用できない部分があった。オリゴマー析出防止を担う部分が基材部であるため、厚みが厚すぎてフィルム全体の光学特性に大きな影響を与えてしまう。
もう1つの手法は、コーティングなどで表面に積層膜を設け、その積層膜にオリゴマーの析出を防止する機能を持たせることであり、こちらの方法が光学フィルムとして好適であった。この方法には特許文献1(積層膜にポリエステル系化合物とイソシアネート系化合物との2液反応樹脂を用いる)、特許文献2(積層膜にポリビニルアルコールを10〜100wt%含有する)、特許文献3(積層膜にガラス転移点が−20℃以上60℃未満のポリエステル樹脂を用いる)などの公知例がある。しかしこれらの方法ではヘイズUPやオリゴマー総量を抑えることはできても、析出オリゴマー粒の大きさを小さくすることはできておらず、また加熱の条件が緩かった(温度、もしくは時間)。また光学用途に使用するフィルムの公知例としては特許文献4があるが、こちらも積層膜を施すことでオリゴマー防止ができるとなっているが、どのような積層膜が良いかの記載は無く、また水系塗料ではなく溶剤系の積層膜であった。
特開平6−328646号公報 特開2000−289168号公報 特開2000−272070号公報 特開昭61−162337号公報
本発明の目的は、加熱加工時のオリゴマーの表面析出による輝点欠点とヘイズ上昇の両方を抑制する事のできる積層ポリエステルフィルムを提供することにあり、更に詳しくは、光学用途にも使用可能な積層ポリエステルフィルムを提供する事にある。
すなわち、本発明は
(1)少なくとも片面に積層膜を有する積層ポリエステルフィルムであって、該フィルムを150℃で60分間加熱した時に積層膜側に析出するオリゴマー粒の、平均サイズが面積換算で10μm以下、個数が100μm×100μmの視野内で100個以下である、積層ポリエステルフィルム、
(2)積層膜の総厚みが20nm以上200nm以下である、請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム、
(3)積層膜中に水溶性樹脂を含み、水溶性樹脂の積層膜中の換算厚みdが15nm以上である、請求項1〜2いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム、
=[積層膜総厚み]×[水溶性樹脂の積層膜中の含有比率(重量換算)]
(4)積層膜中の架橋剤の含有量が10重量%以上、40重量%以下である、請求項1〜3いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム、
(5)積層膜中に残留界面活性剤を含み、その界面活性剤がベンゼン環を含まない高級脂肪酸である、請求項1〜4いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム、
(6)光学用途に使用される積層ポリエステルフィルムであって、ヘイズが1.5%以下、全光線透過率が90%以上である、請求項1〜5いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム、
である。
本発明によって、150℃×60分加熱時の析出オリゴマーのサイズと個数を制御する事により、加熱加工時のオリゴマーの表面析出による輝点欠点とヘイズ上昇の両方を抑制する事のできる積層ポリエステルフィルムを提供することができ、更に光学用途にも使用可能な積層ポリエステルフィルムを提供することができた。
加熱加工時のオリゴマーの表面析出による輝点欠点とヘイズ上昇の両方を抑制するためには、提供する積層ポリエステルフィルムの構成として、少なくとも片面に積層膜を有し、該フィルムを150℃で60分間加熱した時に積層膜側に析出するオリゴマー粒の平均サイズが面積換算で10μm以下、個数が100μm×100μmの視野内で100個以下であることを必要とする。析出オリゴマー粒の平均サイズについては、5μm以下が更に好ましく、2μm以下はそれ以上に好ましい。析出オリゴマー粒の100μm×100μmの視野内での個数については、50個以下が更に好ましく、20個以下がそれ以上に好ましい。
輝点欠点とは、積層膜の更に上側に透明な各種層(粘着剤等)を設けたときに、目に点状の欠点として見えてしまうものであり、その大きさは100μm以上である。この欠点は特に光学用途として使用する場合には大きな問題となる。150℃の温度下ではオリゴマーのある程度の揮発が期待できるが、各種層が上に設けられることで逃げ場がなく、オリゴマーがほとんど揮発されない状態で輝点欠点として析出してしまう。積層ポリエステルフィルムとしてこの課題を解決する際、積層膜の上に何も設けられていない状態での測定が必要であったが、析出サイズの閾値を10μm以下と見出すことで、輝点欠点の発生を抑えることができた。
加熱加工時のヘイズの上昇は、析出オリゴマーによるものであるが、析出のサイズよりも析出個数に大きく依存する。ヘイズの上昇は、特に光学用途で使用する場合には大きな問題となる。析出オリゴマーの個数が、100μm×100μmの視野内で100個以内であるとき、ヘイズの上昇が5.0%以内に抑えられることを見出すことができた。
本発明における積層ポリエステルフィルムとは、ポリエステルの基材フィルムの上に積層膜が片面もしくは両面に設けられたものである。オリゴマーの析出防止の方法については、基材フィルム部分での改良と積層膜部分での改良に2分する事ができるが、本発明においては全て積層膜部分での改良である。なぜなら、光学用途として使用する場合には、ヘイズ、光線透過率、色調について厳しく管理されるため、悪影響が懸念される基材フィルムの改良(添加剤や結晶性の制御)は実施する事ができなかったためである。光学用途として積層ポリエステルフィルムを用いる場合、ヘイズが1.5%以下、全光線透過率が90%以上であることが好ましく、更に好ましくはヘイズが1.2%以下、全光線透過率が91%以上である。光の透過効率が高い方が、ディスプレイの輝度の向上につながり、かつ省エネにもなるからである。
以下、本発明における積層膜について述べる。
積層膜の総厚みは、20〜200nmが好ましく、50nm〜150nmが更に好ましい。20nm以下では積層膜に接着性を施した場合に十分な接着性が得られない可能性があり、200nm以上ではブロッキングや削れの問題が生じる可能性がある。また光学用途に用いる場合においても、積層膜の総厚みがこの範囲であることが、光線透過率、ヘイズ、色調といった光学特性の面で好ましい。 ただ積層膜の総厚みを200nm以下と薄くする事によって、オリゴマー析出防止の難易度は極めて高く、特に析出オリゴマーのサイズと個数を同時に減少させることが困難であった。積層膜の組成改良によってオリゴマー封止力をある程度向上させた場合、積層膜の総厚みが薄いためどうしても全ては防ぎきれず、析出してしまう数少ないオリゴマーは逆にサイズが大きくなるという現象を起こした。水に圧力がかかると逆に勢いよく噴出してしまうが、オリゴマー封止力の向上により析出圧力というべきものが高くなってしまったような状況である。逆に積層膜が高いオリゴマー封止力を持たない場合は、サイズは大きくはならないが個数は多くなりヘイズ上昇の原因となった。
鋭意検討の結果、積層膜中に水分散性樹脂だけでなく、水溶性樹脂も含ませることで、析出オリゴマー粒のサイズと個数を同時に抑えることに成功した。ポリエステルフィルムの上に積層膜を設ける方法としては数多くの公知例が存在するが、塗布によって樹脂積層膜を設ける場合においては、有機溶媒とともに塗布させるよりも、水系の塗剤を塗布させる方が、生産コストの低減や自然環境や人体への悪影響を抑えることができる点で好ましい。樹脂を水系塗剤として塗布させるためには、水分散化や水溶化の手法が取られるが、樹脂固形分率と粘度が関係しない点、もしくは積層膜の耐湿度性を考えた場合、水分散性の樹脂エマルジョンを好適に使用するケースが多かった。
水分散性の樹脂を塗布により積層膜に設けた場合、水の乾燥、界面活性剤の揮発によって樹脂皮膜が形成される。しかし温度などの乾燥条件によっては、樹脂の分散に寄与する界面活性剤が一部残ってしまうため、完全な皮膜化が妨げられてしまうことがある。つまり樹脂の粒子が敷き詰まった状態に近くなり、樹脂間の隙間が加熱加工時のオリゴマーの析出経路となってしまうことになっていた。この樹脂を水溶性の樹脂に置き換える、あるいは一部水溶性樹脂を含めることによって、樹脂粒子間の隙間を水溶性樹脂で埋めることができるため、オリゴマーの析出経路をふさぐことができた。本発明のオリゴマー封止力を得るためには、
水溶性樹脂の積層膜中の換算厚みdが15nm以上となるように、水溶性樹脂を加える(もしくは水溶性樹脂に置き替える)必要があり、更にdが30nm以上であることが好ましい。
=[積層膜総厚み]×[水溶性樹脂の積層膜中の含有比率(重量換算)]。
積層膜の構成要素としての水溶性樹脂もしくは水分散性樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂などが好適に用いられるが、場合によっては異なる2種類以上の樹脂を組み合わせて用いても良い。この中でも、水溶化の容易さ、光学用途として用いた場合のヘイズ、光線透過率、色調、を考慮すると、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を使用するのがより好ましい。
積層膜の構成成分として用いうるアクリル樹脂は特に限定するものではないが、好ましい例としては、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレートから選ばれる共重合体などがある。更に、アクリル樹脂の水溶化あるいは水分散化を容易にするため、スルホン酸塩基を含む化合物や、カルボン酸塩基を含む化合物(アクリル酸など)を共重合することが好ましい。
積層膜の構成成分として用いうるポリエステル樹脂は、主鎖あるいは側鎖にエステル結合を有するもので、ジカルボン酸とジオールから重縮合して得られるものが好ましい。使用できるポリエステル樹脂としては特に限定するものではないが、好ましい例としては、酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、トリメリット酸、グリコール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールから選ばれる共重合体などがある。更に、ポリエステル樹脂の水溶化あるいは水分散化を容易にするため、スルホン酸塩基を含む化合物や、カルボン酸塩基を含む化合物を共重合することが好ましい。
水溶性樹脂を得る方法は既に公知であるが、水分散性樹脂に比べて、親水基含有モノマーの共重合比率が高い(酸価が高いことも含む)、分子量が低いなどの違いがある。
積層膜の構成要素として、水溶性樹脂、水分散性樹脂以外に架橋剤を使用するのも好ましい。塗布乾燥時に樹脂同士を架橋する事により、樹脂間の結合力を強めてくれる。もし架橋剤による結合力の補強がない場合は、オリゴマー粒の析出のサイズは小さいが、個数が多くなってしまいヘイズ上昇の原因となってしまう。
この架橋剤の添加量は積層膜に対し、10重量%以上、40重量%以下であることが好ましく、更に好ましくは15〜35重量%である。架橋剤の添加量が10重量%未満では、オリゴマー封止に必要な樹脂間結合力を得ることができず、40重量%より多ければ、樹脂が本来がもつ接着性を損なう可能性がある。
用いられる架橋剤は、積層膜を構成する樹脂に存在する官能基、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メチロール基、アミド基などと架橋反応しうるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系、アクリルアミド系、ポリアミド系樹脂、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤などを用いることができる。特に、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤が、樹脂との相溶性、接着性などの点から好適に用いることができる。
積層膜中に残留界面活性剤がある場合は、その界面活性剤がベンゼン環を含まない高級脂肪酸であることが好ましい。本来、塗布乾燥によって揮発すべきものではあるが、界面活性剤の疎水部分はオリゴマーともある程度の親和力を持ち、非常に小さなオリゴマーであれば捕捉する事ができる。ただ界面活性剤の疎水部分にベンゼン環があるか、それとも直鎖状であるかによって、樹脂環の隙間の単位体積あたりに存在できる量が異なってくるため(ベンゼン環によってかさばる)、隙間を通る小さなオリゴマーの捕捉能力に差が発生する。この界面活性剤による効果は、析出オリゴマー粒のサイズではなく個数に影響を与える。
界面活性剤を特に樹脂の水分散剤や水溶化の補助に使用するのであれば、C10以上の高級脂肪酸であることが樹脂やオリゴマーとの親和性の点で好ましい。また基材フィルムと水系塗剤の濡れ性を上げるために、別種の界面活性剤を併用しても良い。
また、積層膜中には各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などが配合されていてもよい。特に、積層膜中に無機粒子を添加したものは、易滑性や耐ブロッキング性が向上するので更に好ましい。この場合、添加する無機粒子としては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどを用いることができる。
しかし積層ポリエステルフィルムの透明性を必要とする用途では、添加する粒子の大きさや添加量に注意が必要であり、光学用途に用いる場合は特に注意を要する。光学用途に使用するならば、用いられる無機粒子は、平均粒径0.005〜3μmが好ましく、より好ましくは0.01〜1μm、最も好ましくは0.02〜0.3μmであり、積層膜中の樹脂に対する混合比は固形分重量比で0.05〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
本発明のポリエステルフィルムを製造するに際して、積層膜を設けるのに好ましい方法としては、ポリエステルフィルムの製造工程中に設け、フィルムと共に延伸する方法が好適であり、中でも生産性を考慮すると、上述で紹介するように、製膜工程中に塗布方法で設ける方法が最も好適である。
フィルム基材上への塗布の方法は各種の塗布方法、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、マイヤーバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法などを用いることができる。またコーティング膜の塗布の均一性や接着性を考慮して、表面にコロナ放電を施しても構わない。
次に、本発明におけるポリエステル製の基材フィルムについて説明する。本発明におけるポリエステルフィルムは、可視光線を十分に透過できる透明性があり、高次工程に耐えうる耐熱性や機械強度、寸法安定性を有するものであることが好ましい。また、フィルムの厚みは、30μm以下であると熱的および機械的安定性に不足が生じ、また、300μm以上であると、剛性が高すぎて取り扱い性が低下すること、ロール長尺化が物理的に困難になること、そして透明性などに問題が生じやすいため、30〜300μmが好ましく、より好ましくは50〜250μmである。そして、熱的および機械的安定性の問題から、二軸延伸ポリエステルフィルムであることが好ましい。
ここで、二軸延伸ポリエステルフィルムとは、ジカルボン酸類とグリコール類を重合して得られるポリエステルを、必要に応じて乾燥し、公知の溶融押出し機に供給し、スリット状のダイから単層または複合層のシート状に押出し、静電印加などの方式によりキャスティングドラムに密着、冷却固化して未延伸シートとした後、二方向に延伸、熱処理したフィルムのことである。
ポリエステル樹脂に用いられるジカルボン酸類としては、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸や、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などが使用できる。また、フィルムのポリエステル樹脂に用いられるグリコール類としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコールや、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコールなどが使用できる。機械的強度、耐候性や耐化学薬品性、透明性などを考慮すると、前者にテレフタル酸もしくはナフタレンジカルボン酸を、後者にエチレングリコールを用いることが好ましい。また、重合時の触媒として、アルカリ土類金属化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物などを使用することが好ましい。また、これらのジカルボン酸類、グリコール類、触媒は、それぞれ2種以上を併用してもよい。
また、フィルムに走行性(易滑性)や耐候性、耐熱性などの機能を持たせるため、フィルム原料に粒子を添加してもよいが、フィルムの高透明性を損なわないように添加量や材質に十分な注意が必要である。添加量については好ましくはきわめて少量、さらに好ましくは無添加である。フィルムの走行性(易滑性)に関しては、前述のように積層膜の添加粒子で補助するのが好ましい。
延伸方法としては、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方法や、長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸する同時二軸延伸延伸方法などの公知技術が用いられる。延伸前予熱温度および延伸温度は60℃〜130℃であり、延伸倍率は2.0〜5.0倍であり、必要ならば延伸後に140℃から240℃の熱処理を行う。またこの延伸時にかかってくる熱量を、積層膜を水系塗料として塗布した後乾燥させるのに利用してもよい。
本発明における評価基準は次の通りである。
(1)加熱後の析出オリゴマー粒の平均サイズ
積層ポリエステルフィルムを100mm×100mmの大きさに切り取り、150℃に設定したオーブンの中で60分加熱した後、オーブンから取り出して冷却し、そのフィルム小片の表面を1000倍に設定した顕微鏡で観察した。100μm×100μmの面積の視野を5視野観察し、そこで見えた全てのオリゴマー粒の幅と長さを記録し平均面積を計算した。視野の面積、及びオリゴマー粒の平均サイズの測定は、接眼レンズに目盛りをつけ、目盛りと実長さの校正をしながら実施した。
(2)加熱後の析出オリゴマー粒の個数
積層ポリエステルフィルムを100mm×100mmの大きさに切り取り、150℃に設定したオーブンの中で60分加熱した後、オーブンから取り出して冷却し、そのフィルム小片の表面を1000倍に設定した顕微鏡で観察した。100μm×100μmの面積の視野を5視野観察し、そこで見えた全てのオリゴマー粒の個数を数えて5(視野数)で割ることで平均化した。視野の境界は、接眼レンズに目盛りをつけ、目盛りと実長さの校正をしながら見極めた。
(3)積層膜の総厚み
積層ポリエステルフィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO染色、OsO染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察、写真撮影を行った。その断面写真から積層膜の総厚みを測定した。
(4)ヘイズ、全光線透過率
スガ試験器製、ヘイズメーターを使用し、JIS K 7105(1981/03/01制定)に従って測定した。
以下に実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
フィラーを含まないポリエチレンテレフタレートを280℃で溶融押出し、静電印可された20℃のキャストドラム上にキャストし無延伸シートとした後、これを100℃で予熱し、この温度にてロール延伸で長手方向に3.0倍延伸した。この後、易滑剤(粒径80nmのコロイダルシリカ、)を固形分比2.0wt%で添加した濃度3.0%の水系塗料を上記のフィルム両面に塗布した。この水系塗料の固形分の内訳は、樹脂成分は[アクリルA](水溶性)が100%、それに[メラミン系架橋剤A]を20wt%の割合で加えたものであった。水系塗料の中に含まれる界面活性剤にはベンゼン環を含む物質はなかった。その後、120℃で幅方向に3.5倍延伸し、220℃で熱処理した。これにより、総膜厚50nmの積層膜が両面に形成された(つまり積層膜中の水溶性樹脂の換算厚みdは40nm)、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とする125μm厚さの積層フィルムを得た。この積層フィルムのヘイズは0.4%、全光線透過率は93.4%であった。
この積層フィルムの小片を150℃のオーブンの中で60分間加熱した後取り出して冷却し、析出したオリゴマーを顕微鏡にて観察したところ、オリゴマー粒の平均サイズは1μm、100μm×100μmの視野内でのオリゴマー粒平均個数は10個であった。
「積層膜形成塗液」
・アクリルA:日本カーバイド製「ニカゾール RX7023」
水溶性樹脂 固形分濃度 24wt%
・メラミン系架橋剤A:三和ケミカル製 「ニカラック MW12LF」
実施例2
水系塗料の濃度を6.0%、添加する易滑剤(コロイダルシリカ)の粒径を140nm、添加量を固形分比1.5wt%とした。また水系塗料の固形分の内訳を、樹脂成分は[ポリエステルA](水溶性)が100%、それに[メラミン系架橋剤A]を27wt%、[オキサゾリン系架橋剤A]を3wt%の割合で加えたものであった。それ以外を実施例1と全く同じ条件で製膜したところ、総膜厚100nmの積層膜が両面に形成された(つまり積層膜中の水溶性樹脂の換算厚みdは70nm)、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とする125μm厚さの積層フィルムを得た。この積層フィルムのヘイズは0.7%、全光線透過率は92.0%であった。
この積層フィルムの小片を150℃のオーブンの中で60分間加熱した後取り出して冷却し、析出したオリゴマーを顕微鏡にて観察したところ、オリゴマー粒の平均サイズは4μm、100μm×100μmの視野内でのオリゴマー粒平均個数は20個であった。
「積層膜形成塗液」
・ポリエステルA:互応化学製「プラスコート Z836」
水溶性樹脂 固形分濃度 15wt%
・オキサゾリン系架橋剤A:日本触媒製「エポクロス WS500」
実施例3
水系塗料の濃度を4.2%、添加する易滑剤(コロイダルシリカ)の添加量を固形分比1.0wt%とした。また水系塗料の固形分の内訳を、樹脂成分は[アクリルA](水溶性)が35%、[ポリエステルB](水分散性)が65%、それに[メラミン系架橋剤A]を27wt%、[オキサゾリン系架橋剤A]を3wt%の割合で加えたものであった。それ以外を実施例1と全く同じ条件で製膜したところ、総膜厚70nmの積層膜が両面に形成された(つまり積層膜中の水溶性樹脂の換算厚みdは17nm)、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とする125μm厚さの積層フィルムを得た。この積層フィルムのヘイズは0.7%、全光線透過率は91.9%であった。
この積層フィルムの小片を150℃のオーブンの中で60分間加熱した後取り出して冷却し、析出したオリゴマーを顕微鏡にて観察したところ、オリゴマー粒の平均サイズは8μm、100μm×100μmの視野内でのオリゴマー粒平均個数は30個であった。
「積層膜形成塗液」
・ポリエステルB : 竹本油脂製 「TME790」
水分散性 固形分濃度 24wt%
比較例1
水系塗料の濃度を6.0%、添加する易滑剤(コロイダルシリカ)の粒径を140nm、添加量を固形分比0.5wt%とした。また水系塗料の固形分の内訳を、樹脂成分は[ポリエステルC](水溶性)が100%、それに[メラミン系架橋剤A]を5wt%の割合で加えたものであった。それ以外を実施例1と全く同じ条件で製膜したところ、総膜厚100nmの積層膜が両面に形成された(つまり積層膜中の水溶性樹脂の換算厚みdは95nm)、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とする125μm厚さの積層フィルムを得た。この積層フィルムのヘイズは0.8%、全光線透過率は91.7%であった。
この積層フィルムの小片を150℃のオーブンの中で60分間加熱した後取り出して冷却し、析出したオリゴマーを顕微鏡にて観察したところ、オリゴマー粒の平均サイズは3μm、100μm×100μmの視野内でのオリゴマー粒平均個数は200個であり、加熱後のヘイズ上昇が12%と高すぎて、顧客で使用することができなかった。
「積層膜形成塗液」
・ポリエステルC : 高松油脂製 「ペスレジン TR620K」
水溶性 固形分濃度 25wt%
比較例2
水系塗料の濃度を3.0%、添加する易滑剤(コロイダルシリカ)の粒径を80nm、添加量を固形分比2.0wt%と実施例1と同一にし、また水系塗料の固形分の内訳を、樹脂成分は[アクリルB](水分散性)が100%、それに[メラミン系架橋剤A]を20wt%の割合で加えたものであった。それ以外を実施例1と全く同じ条件で製膜したところ、総膜厚100nmの積層膜が両面に形成された(つまり積層膜中の水溶性樹脂はなし)、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とする125μm厚さの積層フィルムを得た。この積層フィルムのヘイズは0.4%、全光線透過率は93.1%であった。
この積層フィルムの小片を150℃のオーブンの中で60分間加熱した後取り出して冷却し、析出したオリゴマーを顕微鏡にて観察したところ、オリゴマー粒の平均サイズは17μm、100μm×100μmの視野内でのオリゴマー粒平均個数は40個であり、積層膜の上に粘着剤の層を設けた後の加熱加工で輝点が発生し、顧客で使用することができなかった。
「積層膜形成塗液」
・アクリルB:日本カーバイド製 「ニカゾール RX7013E」
水分散性樹脂 固形分濃度 35wt%
比較例3
水系塗料の濃度を3.0%、添加する易滑剤(コロイダルシリカ)の粒径を80nm、添加量を固形分比2.0wt%と実施例1と同一にし、また水系塗料の固形分の内訳を、樹脂成分は[アクリルC](水分散性)が100%、それに[メラミン系架橋剤A]を20wt%の割合で加えたものであった。[アクリルC]には樹脂を水分散させる界面活性剤にベンゼン環を含む物が使われていた。それ以外を実施例1と全く同じ条件で製膜したところ、総膜厚100nmの積層膜が両面に形成された(つまり積層膜中の水溶性樹脂はなし)、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とする125μm厚さの積層フィルムを得た。この積層フィルムのヘイズは0.4%、全光線透過率は93.2%であった。
この積層フィルムの小片を150℃のオーブンの中で60分間加熱した後取り出して冷却し、析出したオリゴマーを顕微鏡にて観察したところ、オリゴマー粒の平均サイズは15μm、100μm×100μmの視野内でのオリゴマー粒平均個数は100個であり、積層膜の上に粘着剤の層を設けた後の加熱加工で輝点が発生し、顧客で使用することができなかった。また残留する界面活性剤の影響でオリゴマー粒の平均個数も増え、加熱後のヘイズ上昇が6%と高くなった。
「積層膜形成塗液」
・アクリルC:日本カーバイド製 「ニカゾール RX7013」
水分散性樹脂 固形分濃度 35wt%
アクリルBとの違いは樹脂分散のための界面活性剤のみであり、アクリルCにはベンゼン環を含む物が使用されている。
比較例4
水系塗料の濃度を4.2%、添加する易滑剤(コロイダルシリカ)の添加量を固形分比1.0wt%と実施例3と同一とし、また水系塗料の固形分の内訳を、樹脂成分は[アクリルB](水溶性)が35%、[ポリエステルB](水分散性)が65%、それに[メラミン系架橋剤A]を27wt%、[オキサゾリン系架橋剤A]を3wt%の割合で加えたものであった。それ以外を実施例1と全く同じ条件で製膜したところ、総膜厚70nmの積層膜が両面に形成された(つまり積層膜中の水溶性樹脂はなし)、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とする125μm厚さの積層フィルムを得た。この積層フィルムのヘイズは0.6%、全光線透過率は92.3%であった。
この積層フィルムの小片を150℃のオーブンの中で60分間加熱した後取り出して冷却し、析出したオリゴマーを顕微鏡にて観察したところ、オリゴマー粒の平均サイズは18μm、100μm×100μmの視野内でのオリゴマー粒平均個数は30個であり、積層膜の上に粘着剤の層を設けた後の加熱加工で輝点が発生し、顧客で使用することができなかった。
Figure 2007253511
光学用途に用いるのが最も適切ではあるが、加熱時のオリゴマー析出を嫌うあらゆる積層ポリエステルフィルムの用途に使用が可能である。

Claims (9)

  1. 少なくとも片面に積層膜を有する積層ポリエステルフィルムであって、該フィルムを150℃で60分間加熱した時に積層膜側に析出するオリゴマー粒の平均サイズが面積換算で10μm以下、個数が100μm×100μmの視野内で100個以下である、積層ポリエステルフィルム。
  2. 積層膜の総厚みが20nm以上200nm以下である、請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
  3. 積層膜中に水溶性樹脂を含み、水溶性樹脂の積層膜中の換算厚みdが15nm以上である、請求項1〜2いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
    =[積層膜総厚み]×[水溶性樹脂の積層膜中の含有比率(重量換算)]
  4. 積層膜中の架橋剤の含有量が10重量%以上、40重量%以下である、請求項1〜3いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  5. 積層膜中に残留界面活性剤を含み、その界面活性剤がベンゼン環を含まない高級脂肪酸である、請求項1〜4いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  6. 光学用途に使用される積層ポリエステルフィルムであって、ヘイズが1.5%以下、全光線透過率が90%以上である、請求項1〜5いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  7. 積層膜中の水溶性樹脂がアクリル系樹脂である、請求項1〜6いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  8. 積層膜中の水溶性樹脂がポリエステル系樹脂である、請求項1〜6いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムを用いたディスプレイ用部材。
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