JP2007250893A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱部品の配置や発熱量に応じて高効率の冷却を行うことができると共に、製品の小形を維持することができる電子機器を提供する。
【解決手段】ベース21の上面に発熱部品11を取り付け、ベース21の背面に複数の冷却フィン22を有してなるヒートシンク2と、冷却風の通風空間となる風洞を形成し第1の冷却フィン22を収納する第1のケース31と、第1のケース31に設けられ冷却風を第1の冷却フィン22に強制導入するファン13と、を備えた電子機器において、ベース21の発熱部品11の取り付け面側に設けられ、該発熱部品11に対向する部位をくり抜くように形成した切り欠き24を有する第2の冷却フィン23と、該第2の冷却フィン23のベース取り付け面との反対側に設けられ、第2の冷却フィン23を収納するための第2の風洞を形成する第2のケース32と、を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

発熱部品を取り付けたベースの背面にフィンを有してなるヒートシンクと、風洞を形成し冷却フィンを収納するケースとを備え、冷却フィンにファンによる冷却風を流通させる電子機器に関する。
従来、発熱部品を取り付けたベースの背面にフィンを有してなるヒートシンクと、風洞を形成しフィンを収納するケースとを備え、フィンに冷却ファンによる冷却風を流通させる電子機器は、図4に示すようになっている(例えば、特許文献1参照)。
図4は従来の電子機器を示す分解斜視図である。
図4において、101はヒートシンク、102はヒートシンク基板、103は冷却フィン、104は切り欠き部、105は電子部品、106は発熱量の大きい電子部品、107は風洞カバー、108はファンである。
電子機器においては、このヒートシンク101の外側に風洞カバー107を装着し、冷却風が風洞カバー107の外側に漏れないようにこの風洞カバー107の内側に冷却風を発生させるファン108を設け、ヒートシンク101には、複数の放熱用の冷却フィン103を形成すると共に、その風上側の冷却フィンに部分的に切り欠き部104を設け、ヒートシンクの切り欠き部104を設けた側に、複数の電子部品105、106のうちの発熱量の大きい電子部品106を配置した構造がとられている。
次に、電子機器の冷却作用について説明をする。
このような構成において、ファン108を始動すると、ファン108より発生する冷却風は冷却フィン103の外側から電子部品105、106の実装されているヒートシンクの冷却フィン103に吹き込む。しかもこの切り欠き部104は風上側に形成されているため、ファン108により発生された冷却風は切り欠き部104の存在する部分と存在しない部分とで圧力損失の差が生じ、圧力損失の少ない切り欠き部104側により多くの冷却風が流れ込み、風速が大きくなる。これにより、切り欠き部104側に、電子部品105よりも大きい発熱量を持つ電子部品106を配置することで、効果的に冷却することができる。
特許第3566935号公報(明細書第3頁〜第4頁、図3)
図4に記載された従来技術において、電子機器に発熱量の大きい電子部品を多数配置する場合、発熱量の大きい電子部品毎にヒートシンクベースの切り欠き部を個別に設ける対策を取ると、効率の良い冷却ができるが構造的に複雑になるという問題があった。また、発熱量の大きい電子部品の配置と切り欠きをそのままにして、ヒートシンク自体を大きくして放熱面積を拡大させ、さらにファンを大きくして風量や風速を高める対策を取ると、逆に電子機器が大型化し、かえって発熱部品の配置や発熱量に応じた効率の良い冷却が難しくなるという問題があった。
さらに、従来技術は、ヒートシンクの反冷却フィン側の面からも放熱が行われるために、この面に対向する、プリント配線板に実装されている電子部品などに、熱的な悪影響を与えてしまうという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、発熱部品の配置や発熱量に応じて高効率の冷却を行うことができると共に、製品の小形を維持することができる電子機器を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、ベースの上面に発熱部品を取り付け、前記ベースの背面に複数の冷却フィンを有してなるヒートシンクと、冷却風の通風空間となる風洞を形成し前記冷却フィンを収納するケースと、前記ケースに設けられ冷却風を前記冷却フィンに強制導入するためのファンと、を備えた電子機器において、前記ベースの発熱部品取り付け面側に設けられると共に、該発熱部品に対向する部位をくり抜くように形成した切り欠きを有する第2の冷却フィンと、前記第2の冷却フィンのベース取り付け面との反対側に設けられると共に、前記ベースと組み合わせることにより、前記第2の冷却フィンを収納するための第2の風洞を形成する第2のケースと、を備えたことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の電子機器において、前記ファンは、前記ベースの両側に形成された前記各々の風洞に冷却風を導入させることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の電子機器において、前記第2のケースは、前記発熱部品に対向する部位をくり抜くように形成した切り欠きを有することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または3記載の電子機器において、前記第2のケースは、前記発熱部品と電気的に接続される回路基板を取り付けるための基板取付部を有していることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4記載の電子機器において、前記第2のケースは、前記回路基板に実装した第2の発熱部品が押し当てられると共に、この押し当てられた前記第2のケース内側に第3の冷却フィンを設けたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によると、ヒートシンクのベースの両面に風洞を設ける構成にしたため、放熱面積を拡大させることができると共に、発熱部品の配置や発熱量に応じて高効率の冷却を行うことができる電子機器を得ることができる。
また、請求項2に記載の発明によると、ベースで仕切られた各々の風洞に別途ファンを設ける必要が無く、部品点数を削減することができ、コスト低減と組み立て性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明によると、第2の冷却フィンの内部をくり抜いた部位に設けた発熱部品に風洞を介して直接通風する構成にしたため、電子機器の冷却を効率よく行うことができる。また、第2のケースを発熱部品の位置決め用の冶具に用いることができるので、コスト削減と組み立て性を向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明によると、ヒートシンクに配置された発熱部品を接続する回路基板の基板取り付け部を第2のケースに設けたため、回路基板側の取り付け部材を削減でき、コスト低減と組み立て性を向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明によると、第2のケースに、回路基板のヒートシンク側に実装した第2の発熱部品を押し当て、この押し当てられた第2のケースのヒートシンク側に第3の冷却フィンを設ける構成にしたため、回路基板のヒートシンク側に実装されている発熱部品の冷却を容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例を示す電子機器の分解斜視図である。
図において、1は電子機器で、冷却構造に関する部位のみを図示している。11は発熱部品、12は回路基板、13はファン、14は第2の発熱部品、2はヒートシンク、21はベース、22は第1の冷却フィン、23は第2の冷却フィン、24は切り欠き、31は第1のケース、32は第2のケース、33はファン取り付け板、34は切り欠き、35は基板取り付け部である。
ここで、第1のケース31とヒートシンク2のベース21とで囲まれる空間が第1の風洞F1を形成し、第2のケース32とヒートシンク2のベース21とで囲まれる空間が第2の風洞F2を形成する。また、ファン13の作動中はそれぞれ第1、第2の風洞F1、F2内の空気を上側に排出することができるようになっている。それから、第2のケース32はヒートシンク2と回路基板12の絶縁性を確保するため、絶縁性材料で構成されている。そして、発熱部品11は、ヒートシンク2のベース21に取り付ける面が主な伝熱面としているが、他の面からも放熱が行われている。
本発明が従来技術と異なる点は以下のとおりである。
ベース21の上面に発熱部品11を取り付け、ベース21の背面に複数の冷却フィン22を有してなるヒートシンク2と、冷却風の通風空間となる風洞F1を形成し第1の冷却フィン22を収納する第1のケース31と、第1のケース31に設けられ冷却風を第1の冷却フィン22に強制導入するためのファン13と、を備えた電子機器において、ベース21の発熱部品11の取り付け面側に設けられると共に、該発熱部品11に対向する部位をくり抜くように形成した切り欠き24を有する第2の冷却フィン23と、該第2の冷却フィン23のベース取り付け面との反対側に設けられると共に、ベース21と組み合わせることにより、第2の冷却フィン23を収納するための第2の風洞F2を形成する第2のケース32と、を備えた点である。
また、ファン13は、ベース21の両側に形成された各々の風洞F1,F2に冷却風を導入させるようにしてある。
また、第2のケース32は、発熱部品11に対向する部位をくり抜くように形成した切り欠き34を有している。
第2のケース32は、発熱部品11と電気的に接続される回路基板12を取り付けるための基板取付部35を有している。
この電子機器の通風と冷却の過程を図1および図2に基づいて説明する。
図2は図1の電子機器を組み立てた後の側断面図である。
図2において、36は第1の吸気口、37は第2の吸気口である。
図1、図2に示すように、ヒートシンク2のベース21に取り付けられた発熱部品11が発熱すると、一方は、ベース21から発熱部品11を取り付ける面とは反対側に設けられた第1の冷却フィン22へ伝熱すると共に、他方は発熱部品11を取り付ける面に設けられた第2の冷却フィン23へ伝熱し、発熱部品11の取り付け面からの距離に応じてほぼ均等に伝熱する。
ここで、第1のケース31は、その上部に取り付けたファン13が作動することにより、第1および第2の吸気口36、37から空気が流入し第1のケース31におけるベース21で仕切られた風洞F1、F2内の空気が上部に向かって排出される。
上記の伝熱と通風により、冷却風はヒートシンク2のベース21の両面に通風が可能となり、各々設けられている第1および第2の冷却フィン22、23を介して冷却が行われると共に、一部の冷却風は発熱部品11に直接作用し、発熱を抑えることが可能となる。
また、ヒートシンク2と回路基板12の間に第2のケース32が設けられていることにより、ヒートシンク2からの回路基板12への熱放射などによる悪影響を抑えることが可能となる。
したがって、本発明の第1実施例は、発熱部品を取り付けたベースの背面に複数の冷却フィンを有したヒートシンクと、風洞を形成し冷却フィンを収納するケースと、冷却風を冷却フィンに強制導入するファンと、を備えた電子機器において、ベースの発熱部品の取り付け面側に設けられると共に、該発熱部品に対向する部位をくり抜いた第2の冷却フィンと、第2の冷却フィンを収納し第2の風洞を形成する第2のケースと、を備えた構成にしたので、ヒートシンクのベースの両面に風洞を設けることによって放熱面積を拡大させることができると共に、発熱部品の配置や発熱量に応じて高効率の冷却を行う電子機器を得ることができる。
また、電子機器において、ファンの配置はベースで仕切られた各々の風洞を共に作用させる構成にしたので、別途ファンを設ける必要が無く、部品点数を削減することができ、コスト低減と組み立て性を向上させることができる。
また、第2の冷却フィンの内部をくり抜いた部位に設けた発熱部品に風洞を介して直接通風する構成にしたので、電子機器の冷却を効率よく行うことができる。また、第2のケースを発熱部品の位置決め用の冶具に用いることができるので、コスト削減と組み立て性を向上させることができる。
また、ヒートシンクに配置された発熱部品を接続する回路基板の基板取り付け部を第2のケースに設けたので、回路基板側の取り付け部材を削減でき、コスト低減と組み立て性を向上させることができる。
図3は本発明の第2実施例を示す電子機器の横断面図である。
図3において、14は第2の発熱部品、38は第3の冷却フィンである。
第2実施例が第1実施例と異なる点は、第2のケース32には、回路基板12のヒートシンク側に実装した第2の発熱部品14が押し当てられると共に、この押し当てられた第2のケース32のヒートシンク側に第3の冷却フィン38を設けた点である。
この電子機器の通風と冷却の過程を図3に基づいて説明する。
第2の発熱部品14は第2のケース32に押し当てられているため、第2の発熱部品14の熱は第2のケース32表面から第3の冷却フィン38へと伝熱が行われる。第3の冷却フィン38は、第2のケース32とベース21とファン取り付け板33により形成された第2の風洞F2内に配置されており、ファン12が作動することにより、第2の風洞F2内の通風が行われると、第2の発熱部品14で生じた熱が第3の冷却フィン38によって放熱される。
したがって、本発明の第2実施例は、第2のケースに、回路基板のヒートシンク側に実装した第2の発熱部品を押し当て、この押し当てられた第2のケースのヒートシンク側に第3の冷却フィンを設ける構成にしたので、回路基板のヒートシンク側に実装されている発熱部品の冷却を容易に行うことができる。
本発明は、発熱部品を取り付けたベースの背面に複数の冷却フィンを有したヒートシンクと、風洞を形成し冷却フィンを収納するケースと、冷却風を冷却フィンに強制導入するファンと、を備えた電子機器において、ベースの発熱部品の取り付け面側に設けられると共に、該発熱部品に対向する部位をくり抜いた第2の冷却フィンと、第2の冷却フィンを収納し第2の風洞を形成する第2のケースと、を備えた構成にすることにより、組み立て性を確保しつつ、発熱部品の配置や発熱量に応じて高効率の冷却を行うことができ、小形で安価な、あらゆる電子機器すべてに適用できる。
本発明の第1実施例を示す電子機器の分解斜視図である。 図1の電子機器を組み立てた後の側断面図である。 本発明の第2実施例を示す電子機器の横断面図である。 従来の電子機器を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 電子機器
11 発熱部品
12 回路基板
13 ファン
14 第2の発熱部品
2 ヒートシンク
21 ベース
22 第1の冷却フィン
23 第2の冷却フィン
24 切り欠き
31 第1のケース
32 第2のケース
33 ファン取り付け板
34 切り欠き
35 基板取り付け部
36 第1の吸気口
37 第2の吸気口
38 第3の冷却フィン

Claims (5)

  1. ベースの上面に発熱部品を取り付け、前記ベースの背面に複数の冷却フィンを有してなるヒートシンクと、
    冷却風の通風空間となる風洞を形成し前記冷却フィンを収納するケースと、
    前記ケースに設けられ冷却風を前記冷却フィンに強制導入するためのファンと、
    を備えた電子機器において、
    前記ベースの発熱部品取り付け面側に設けられると共に、該発熱部品に対向する部位をくり抜くように形成した切り欠きを有する第2の冷却フィンと、
    前記第2の冷却フィンのベース取り付け面との反対側に設けられると共に、前記ベースと組み合わせることにより、前記第2の冷却フィンを収納するための第2の風洞を形成する第2のケースと、
    を備えたことを特徴とする電子機器。
  2. 前記ファンは、前記ベースの両側に形成された前記各々の風洞に冷却風を導入させることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
  3. 前記第2のケースは、前記発熱部品に対向する部位をくり抜くように形成した切り欠きを有することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
  4. 前記第2のケースは、前記発熱部品と電気的に接続される回路基板を取り付けるための基板取付部を有していることを特徴とする請求項1または3記載の電子機器。
  5. 前記第2のケースは、前記回路基板に実装した第2の発熱部品が押し当てられると共に、この押し当てられた前記第2のケース内側に第3の冷却フィンを設けたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
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