JP2007247944A - ダクトの施工方法 - Google Patents

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義信 川井
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Abstract

【課題】ダクトの施工に際し作業効率の向上を図り、装置搬入後の工期短縮を図る。
【解決手段】生産装置21の搬入前においては、生産装置21の搬入経路上に位置しないダクト2a、2b、2e、2fを、第1吊ボルト13の下端部に接続された受アングル17で支持する。生産装置21の搬入経路上に位置するダクト2c、2dを、第1吊ボルト13よりも短い第2吊ボルト14の下端部に接続された受アングル17で支持する。さらに、ダクト2a、2b間及びダクト2e、2f間を接続するとともに、ダクト2b、2c間及びダクト2d、2e間を仮接続する。生産装置21の搬入後には、まずダクト2b、2c間及びダクト2d、2e間の仮接続を解除する。続いて、ダクト2c、2dを、ダクト2a、2b、2e、2fと同じ高さ位置となるところで吊支し直す。そして、ダクト2b、2c間及びダクト2d、2e間を接続し、ダクト2a〜2fの内空間を連通させる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、複数のダクトを天井に吊支し、吊支されたダクト同士を接続するダクトの施工方法に関するものである。
例えば、工場等の建造物においてダクトを配設する場合、天井に固定される吊ボルトを用いてダクトを吊支するといった技術が知られている。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−312164号公報
ところが、背の高い大型の生産装置等を建造物内に搬入する場合には、生産装置の搬入前にダクトを天井に吊支してしまうとダクト及び吊ボルトが邪魔になり、生産装置を搬入できなくなってしまうおそれがある。このため、図8に示すように、生産装置81の搬入前においては、生産装置81の搬入経路上に位置するダクト以外のダクト71のみを天井(上階スラブ)70に吊支しておき、生産装置81の搬入後に、生産装置の搬入経路上に位置する残りのダクトを吊支していた。
尚、天井70に吊支されたダクトによって生産装置81の搬入が阻害されてしまうといった観点からすれば、全てのダクトの施工を装置の搬入後に行うことも考えられるが、この場合には竣工が大幅に遅れてしまうことが懸念される。また、建造物内に搬入された生産装置81等によってダクトの配設作業に必要な足場を設置できなくなるといった事態も懸念される。このため、少なくとも生産装置81の搬入経路上に位置しないダクト71については、生産装置81の搬入前に施工しておきたいのである。
しかしながら、上記のように生産装置81の搬入経路上に位置するダクトの施工を後回しにする場合には、生産装置81の搬入経路上に位置しないダクト71を配設してから、生産装置の搬入経路上に位置するダクトを配設するまでの間に、配設済みのダクト71が気温変化等に起因して伸縮してしまったり、位置ずれしてしまったりするおそれがある。つまり、生産装置81の搬入経路上に位置するダクトを配設するために空けておいた間隔W(ダクト71間の距離)が変化してしまうおそれがある。
このため、生産装置81の搬入後においては、まず、生産装置81の搬入経路上に位置するダクトを配設するために空けておいた間隔Wを実際に測定する必要がある。そして、当該実際の測定値に基づいて別途ダクトを製作し、当該ダクトを現場に搬入して足場に吊上げる必要が生じる。
生産装置の搬入後というのは、一般的に竣工間際であり、時間的猶予がないことが多い。このため、慎重かつ迅速な作業が求められるのであるが、上記のように、従来のダクトの施工方法では、2度手間となる作業が多く、作業効率の低下を招いていた。
本発明は、上記各事情に鑑みてなされたものであり、作業効率の向上を図り、装置搬入後の工期短縮を図ることのできるダクトの施工方法を提供することを主たる目的の一つとしている。
手段1.複数のダクトを天井に吊支し、吊支されたダクト同士を接続するダクトの施工方法であって、
建造物内に搬入される装置の搬入前において、
前記装置の搬入経路上に位置しないダクトの配設位置に対応して、長尺状の第1吊ボルトの一端部側を天井に固定し、当該固定された第1吊ボルトの下端部に支持手段を接続し、当該支持手段にダクトを支持させることでダクトを天井に吊支する先吊支工程と、
前記装置の搬入経路上に位置するダクトの配設位置に対応して、前記第1吊ボルトよりも短い第2吊ボルトの一端部側を天井に固定し、当該固定された第2吊ボルトの下端部に支持手段を接続し、当該支持手段にダクトを支持させることでダクトを天井に仮吊支する仮吊支工程と、
前記先吊支工程によって吊支されたダクト同士を接続する先接続工程と、
前記先吊支工程によって吊支されたダクトと、前記仮吊支工程によって吊支されたダクトとを仮接続する仮接続工程とを有し、
前記装置の搬入後において、
前記仮接続工程によって接続されたダクト間の仮接続を解除する仮接続解除工程と、
前記仮吊支工程によって吊支されたダクトを、前記先吊支工程によって吊支されたダクトと同じ高さ位置となるところで吊支し直す本吊支工程と、
前記本吊支工程によって吊支されたダクトと、前記先吊支工程によって吊支されたダクトとを接続する連通工程とを有するダクトの施工方法。
手段1によれば、装置の搬入経路上に位置しないダクトの配設位置に対応しては、天井(上階スラブ)に第1吊ボルトの一端部側が固定され、装置の搬入経路上に位置するダクトの配設位置に対応しては、天井に第1吊ボルトよりも短い第2吊ボルトの一端部側が固定される。装置の搬入経路上に位置しないダクト及び当該ダクトに対応して天井に固定される第1吊ボルトは、装置搬入の邪魔にならないため、装置の搬入前において、所期の高さ位置で吊支される。
一方、装置の搬入経路上に位置するダクトは、装置の搬入前においては、第2吊ボルトの下端部に接続された支持手段によって支持される。つまり、装置の搬入前においては、装置の搬入経路上に位置するダクトが、装置の搬入経路上に位置しないダクトよりも高い位置で仮吊支されるのである。これにより、天井に固定された第1吊ボルトの下端部よりも背の高い装置を、ダクトの配設位置の手前側から奥側に移動させる場合であっても、当該装置を仮吊支工程によって仮吊支されたダクトの下側をくぐらせるようにして設置位置へと搬入することができる。
また、例えば、装置の搬入前においては、装置の搬入経路上に位置しないダクトのみを天井に吊支しておき、装置の搬入後に、装置の搬入経路上に位置するダクトを吊支するような場合には、上記のように、装置の搬入経路上に位置しないダクトを配設してから、装置の搬入経路上に位置するダクトを配設するまでの間に、配設済みのダクトが気温変化等に起因して伸縮してしまったり、位置ずれしてしまったりするおそれがある。
この点、本手段によれば、装置の搬入前において、第1吊ボルトを用いて吊支されたダクト同士のみならず、第1吊ボルトを用いて吊支されたダクトと第2吊ボルトを用いて吊支されたダクトとを接続している。つまり、装置の搬入前においても、連通されることとなる全てのダクトが連結されているのである。
このため、ダクトの吊支状態の安定化を図ることができ、上記のようなダクトの伸縮や位置ずれを抑止することができる。従って、ダクトが伸縮したり位置ずれしたりすることに起因して、特に、装置搬入後の作業効率が低下してしまうといったおそれを抑止することができる。結果として、工期短縮、特に、装置搬入後の工期短縮を図ることができる。
また、一般に吊ボルト(第1吊ボルト及び第2吊ボルト)は、天井面に形成された係止穴に一端部側が挿入状態で固定される。しかしながら、装置の搬入経路上に位置するダクトの施工を後回しにする場合には、上記のように装置の搬入経路上に位置するダクトを設置するために空けておいた間隔が変化する可能性があるため、装置の搬入経路上に位置するダクトの配設位置に対応する係止穴は、装置の搬入前ではなく装置の搬入後に形成しなければならない。ところが、天井に係止穴を形成すると粉塵が発生するため、搬入された装置にカバーを施す必要が生じる。さらには、装置の搬入に際して、当該装置に粉塵等が付かないように、装置の搬入前に建造物内を清掃するのであるが、上記のように、装置の搬入後に粉塵が発生する場合には、再度念入りに清掃を行う必要が生じてしまう。
この点、本手段によれば、装置の搬入経路上に位置するダクトが、装置の搬入前において既に天井に吊支され、かつ、当該ダクトと、先吊支工程によって天井に吊支されたダクトとが接続されている。つまり、装置の搬入前において、既に装置の搬入経路上に位置するダクトの配設位置に対応する係止穴が形成されているため、上記おそれを回避することができる。
尚、先吊支工程及び仮吊支工程の前に、ダクトの配設位置に対応して、天井面に係止穴を形成し、当該係止穴にアンカーを配設するアンカー打ち工程を有し、先吊支工程及び仮吊支工程において前記第1吊ボルト及び前記第2吊ボルトの一端部側が前記アンカーにねじ込み固定されることとしてもよい。また、天井面に係止穴を形成するのではなく、天井面に第1吊ボルト又は第2吊ボルトの一端部側を係止可能な固定具を取付けてもよい。加えて、仮吊支工程によって吊支されたダクトが複数隣接して存在する場合には、前記装置の搬入前において、前記仮吊支工程によって吊支されたダクト同士を接続することとしてもよい。
手段2.前記本吊支工程は、
前記第2吊ボルトの下端部から前記支持手段を取外した後、前記第2吊ボルトの下端部に対して高ナットを介して延長ボルトを接続し、当該延長ボルトの下端部に前記支持手段を取付け、当該支持手段にダクトを支持させることで行われることを特徴とする手段1に記載のダクトの施工方法。
手段2によれば、装置の搬入後において、第2吊ボルトの下端部に延長ボルトを接続し、当該延長ボルトの下端部に接続された支持手段に前記ダクトを支持させることで、全てのダクトの高さ位置を揃えることができる。従って、上記手段1の作用効果が確実に奏される。
また、天井に固定された第2吊ボルトの下端部に延長ボルトを接続することで、装置の搬入経路上に位置するダクトの吊支位置を下げるようになっている。このため、例えば、第2吊ボルトを取外し、その代わりに別途用意した第1吊ボルトを天井に固定するといった場合に比べて作業位置が作業者に近くなるため、足場上での作業が比較的容易なものとなるとともに、安全性の向上を図ることができる。
尚、前記第2吊ボルトに前記延長ボルトを連結した長さは、前記第1吊ボルトの長さと同じ長さであることとしてもよい。
手段3.前記本吊支工程は、
前記仮吊支工程によって吊支されたダクトの配設位置に対応して別途の前記第1吊ボルトを天井に固定した後、前記第2吊ボルトに接続された支持手段によって支持されていたダクトを前記第1吊ボルトに接続された支持手段に支持させることで行われることを特徴とする手段1に記載のダクトの施工方法。
手段3によれば、装置の搬入後において、装置の搬入経路上に位置するダクトの配設位置に対応して、別途の第1吊ボルトを天井に固定し、当該第1吊ボルトの下端部に接続された支持手段に前記ダクトを支持させることで、全てのダクトの高さ位置を揃えることができる。結果として、上記手段1の作用効果が確実に奏される。
また、装置の搬入後、第2吊ボルトの下端部に接続された支持手段によって装置の搬入経路上に位置するダクトが支持されている間に、当該ダクトの配設位置に対応して第1ボルトを天井に固定することができる。このため、本吊支工程において、仮吊支工程によって吊支されたダクトを足場に下ろすことなく、当該ダクトを、先吊支工程によって吊支されたダクトと同じ高さ位置で吊支し直すことができる。従って、足場上における作業者の負担を軽減することができ、作業効率及び安全性の向上を図ることができる。
尚、第1吊ボルト及び第2吊ボルトの一端部側を天井に固定するために、天井面に係止穴を形成したり、固定具を設けたりする場合には、別途の第1吊ボルトを固定するための係止穴又は係止具を、装置の搬入前に予め設けておくこととしてもよい。つまり、上記手段1に記載のように、装置の搬入前であっても、全てのダクトが接続されていることから、装置の搬入経路上に位置するダクトの配設位置が、装置の搬入前と装置の搬入後とで大きくずれることがない。このため、装置の搬入前に、別途の第1吊ボルトを固定するための係止穴又は係止具を予め設けておくことができる。
手段4.前記第2吊ボルトに接続される支持手段は、ダクトの外周を支持するバンド又はチェーンであって、前記バンド又はチェーンは、ダクトを支持したまま、当該ダクトの高さ位置を調節可能に構成されていることを特徴とする手段3に記載のダクトの施工方法。
手段4によれば、バンド又はチェーンを調節してダクトを下降させることができるため、作業者が直接ダクトを支持しつつダクトを下降させていくといった事態を回避することができる。従って、足場上における作業者の負担を軽減し、作業効率及び安全性の向上を図ることができる。
手段5.前記接続解除工程の前に、前記第2吊ボルトに接続された支持手段によって支持されているダクトをリフトで支持する仮支持工程を有し、
前記本吊支工程においては、前記仮支持工程によってリフトに支持されたダクトを、同リフトにより前記先吊支工程によって吊支されたダクトと同じ高さ位置となるまで下降させることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載のダクトの施工方法。
手段5によれば、リフトによってダクトを支持し、リフトによってダクトを下ろすことができる。このため、本吊支工程において、仮吊支工程によって吊支されたダクトの高さ位置を、先吊支工程によって吊支されたダクトを同じ高さ位置とする際に、当該ダクトを作業者が支えたり、持ち上げたりしなければならないといった事態を回避することができる。
また、例えば、装置の搬入経路上に複数のダクトが位置する場合、足場上の作業では、これら複数のダクトをまとめて支持することが困難又は不可能である場合が多い。このため、装置の搬入前においては、装置の搬入経路上に位置する複数のダクト同士を仮接続しておき、装置の搬入後においては、前記仮接続を解除し、作業者がダクトの吊支位置を個々に変更していくこととなる。従って、作業者の負担が大きくなり、作業効率の低下を招くおそれがある。この点、本手段よれば、リフトによってダクトを支持することができるため、装置の搬入前においては、装置の搬入経路上に位置するダクト同士を仮接続ではなくしっかりと接続しておき、装置の搬入後においては、これらのダクトを接続した状態でまとめて支持、下降させていくことができる。従って、足場上における作業者の負担を減らし、作業効率及び安全性の向上を図ることができる。
尚、上記手段2に対応しては、ダクトがリフトによって支持されている間に、第2吊ボルトの下端部に延長ボルトを接続することができる。このため、本吊支工程において、延長ボルトの接続前にダクトを一端足場に下ろし、延長ボルトの接続後にダクトを延長ボルトの下端部に接続された支持手段に支持させるために持ち上げるといった足場上での大変な作業を回避することができる。
また、上記手段3に対応しては、ダクトがリフトによって支持されている間に第2吊支手段を取外し、リフトによってダクトを第1吊支手段の下端部に接続された支持手段に支持されるまで移動させることができる。このため、本吊支工程において、第2吊支手段を取外す際に作業者がダクトを支持し、作業者がダクトを徐々に下ろしていくといった足場上での大変な作業を回避することができる。
手段6.ダクトは、筒状のダクト本体と、前記ダクト本体の開口周縁部から外周方向に延び、複数の接続孔が形成されたフランジ部とを備え、
前記先接続工程及び前記連通工程においては、互いに隣接するダクト同士を連通させるようにして、両ダクトの前記フランジ部同士を突合せ、前記接続孔同士を位置合わせしてボルトで接続し、
前記仮接続工程においては、前記先吊支工程によって吊支されたダクトのダクト本体の上辺部から延びるフランジ部と、前記仮吊支工程によって吊支されたダクトのダクト本体の下辺部から延びるフランジ部とを突合せ、前記接続孔同士を位置合わせしてボルトで接続することを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載のダクトの施工方法。
手段6によれば、仮接続工程において、別途の部材を用いることなく、高さ位置の異なるダクト同士を確実に接続することができる。尚、第2吊ボルトは第1吊ボルトよりもダクト本体の上下幅分だけ短く構成されていることとしてもよい。
手段7.ダクトは、筒状のダクト本体と、前記ダクト本体の開口周縁部から外周方向に延び、複数の接続孔が形成されたフランジ部とを備え、
前記先接続工程及び前記連通工程においては、互いに隣接するダクト同士を連通させるようにして、両ダクトの前記フランジ部同士を突合せ、前記接続孔同士を位置合わせしてボルトで接続し、
前記仮接続工程においては、前記先吊支工程によって吊支されたダクトのフランジ部と、前記フランジ部の接続孔に対応して形成された複数の貫通孔を有する板状の連結部材とを突合せ、前記接続孔と前記貫通孔とを位置合わせしてボルトで仮接続するとともに、
前記仮吊支工程によって吊支されたダクトのフランジ部と前記連結部材とを突合せ、前記接続孔と前記貫通孔とを位置合わせしてボルトで仮接続することを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載のダクトの施工方法。
手段7によれば、先吊支工程によって吊支されたダクトの上端部よりも背の高い装置であっても、仮吊支工程によって仮吊支されたダクトの下側をくぐらせるようにして建造物内の設置位置に搬入することができる。
また、連結部材によってダクトの開口を塞ぐこともでき、例えば養生シート等で当該開口を塞ぐといった作業を別途行わなくとも、ダクト内部への粉塵等の侵入を防止することができる。
以下、一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は天井に吊支されたダクトの構成を示す側面図である。図2は天井に吊支されたダクトの構成を示す斜視図である。図3は天井に吊支されたダクトの一部の構成を示す側面図である。
図1に示すように、建造物の天井1には、ダクト2a、2b、2c、2d、2e、2fが吊支される。また、当該建造物内には、背の高い大型の装置(生産装置)が搬入されるようになっており、本実施形態では、ダクト2a〜2fのうちダクト2c、2dが、生産装置の搬入経路上に位置する。
図2等に示すように、各ダクト2a〜2fは、四角筒状のダクト本体5と、ダクト本体5の開口周縁部に設けられたダクトアングル6とから構成されている。ダクトアングル6は、ダクト本体5の長手方向に沿って延び、ダクト本体5に溶接固定される固定部7と、固定部7の先端部からダクト本体5の外周方向に向けて延び、複数の接続孔9が形成されたフランジ部8とから構成されている。各ダクト2a〜2fは、吊支状態において、それぞれ隣接するダクト2a〜2fと接続されており、これらダクト2a〜2fの内空間が連通状態となっている。
次に、ダクト2a〜2fの吊支構造について、図1〜図3を参照しつつ説明する。天井1には、各ダクト2a、2b、2c、2d、2e、2fの配設位置に対応してそれぞれ一対の係止穴11が形成されている(図3参照)。かかる一対の係止穴11には、それぞれ内周にメスねじの形成されたアンカー12が打ち込まれている。
一対のアンカー12には、それぞれ外周にオスねじの形成された第1吊ボルト13又は第1吊ボルト13よりも短い第2吊ボルト14の一端部側がねじ込み固定されている。本実施形態では、生産装置の搬入経路上に位置しないダクト2a、2b、2e、2fの配設位置に対応しては、第1吊ボルト13が固定され、生産装置の搬入経路上に位置するダクト2c、2dの配設位置に対応しては、第2吊ボルト14が固定されている。また、本実施形態では、第2吊ボルト14は、第1吊ボルト13よりもダクト本体5の上下の幅分だけ短くなっている。
第2吊ボルト14の下端部には、高ナット15を介して延長ボルト16が接続されている。本実施形態では、第2吊ボルト14に延長ボルト16を接続した長さは、第1吊ボルト13の長さと同じくなるよう構成されており、天井1に固定された状態においては、第1吊ボルト13の下端部と、延長ボルト16の下端部とが同じ高さ位置となる。
また、対をなす第1吊ボルト13の下端部同士、及び、対をなす延長ボルト16の下端部同士を連結するようにして支持手段としての受アングル17が設けられている。そして、ダクト2a〜2fを、それぞれに対応する受アングル17上に載置することで、当該ダクト2a〜2fが所定の高さ位置で天井1に吊支されることとなる。
尚、受アングル17には、左右一対の挿通孔が形成されている。そして、挿通孔に第1吊ボルト13又は延長ボルト16の下端部を挿通した状態で、第1吊ボルト13、延長ボルト16の下端部にナットを取付けることで、受アングル17が第1吊ボルト13、延長ボルト16の下端部に接続される。もちろん、受アングル17の上面及び下面を挟み込むようにして第1吊ボルト13、延長ボルト16にナットを取付ける構成としてもよい。
ここで、天井1に吊支されるダクト2a〜2fの施工方法(施工手順)について説明する。図4は、生産装置の搬入前における天井に吊支されたダクトの構成を示す側面図である。
図4に示すように、生産装置21の搬入前において、まず、ダクト2a〜2fの配設位置に対応して足場22を設置する。次に、ダクト2aを天井1に吊支する。より詳しくは、ダクト2aの配設位置に対応して、天井1に一対の係止穴11を形成し、かかる係止穴11にアンカー12を打ち込む。続いて、各アンカー12にそれぞれ第1吊ボルト13の一端部側を固定する。それから、対になる第1吊ボルト13の下端部同士を連結するようにして受アングル17を取付ける(図2参照)。そして、受アングル17上にダクト2aを載置する。以上のようにして、ダクト2aが天井1に吊支される。
次に、図2,3に示すように、ダクト2bを、ダクト2aと同様にして天井1に吊支する。そして、天井1に吊支されたダクト2aとダクト2bとを接続して連通させる。より詳しくは、ダクト2aのフランジ部8と隣接するダクト2bのフランジ部8との間に図示しないガスケットを挟み込み、接続孔9同士を位置合わせしてボルトで固定する。
続いて、ダクト2cを天井1に吊支する。より詳しくは、ダクト2cの配設位置に対応して、天井1に一対の係止穴11を形成し、かかる係止穴11にアンカー12を打ち込む。続いて、各アンカー12にそれぞれ第2吊ボルト14の一端部側を固定する。それから、対になる第2吊ボルト14の下端部同士を連結するようにして受アングル17を取付ける。そして、受アングル17上にダクト2cを載置する。以上のようにして、ダクト2cが天井1に吊支される。
それから、天井1に吊支されたダクト2bとダクト2cとを仮接続する。上記のように、第2吊ボルト14は、第1吊ボルト13よりもダクト本体5の上下幅分だけ短い。このため、天井1に吊支されたダクト2bとダクト2cとを突合わせると、ダクト2bのフランジ部8のうち、ダクト本体5の周縁部から上方に延びる上辺部8aと、ダクト2cのフランジ部8のうち、ダクト本体5の周縁部から下側に延びる下片部8bとが当接状態となる。そして、ダクト2bの上辺部8aに形成された接続孔9と、ダクト2cの下片部8bに形成された接続孔9とを位置合わせして、ボルトで接続(仮接続)する。
次に、ダクト2dを、ダクト2cと同様にして天井1に吊支する。そして、天井1に吊支されたダクト2cとダクト2dとを仮接続する。
続いて、ダクト2eを、ダクト2a、2bと同様にして天井1に吊支する。そして、天井1に吊支されたダクト2dとダクト2eとを仮接続する。より詳しくは、ダクト2eのフランジ部8の上辺部に形成された接続孔9と、ダクト2dのフランジ部8の下片部に形成された接続孔9とを位置合わせして、ボルトで接続(仮接続)する。
その後、ダクト2fを、ダクト2a、2b、2eと同様にして天井1に吊支する。そして、天井1に吊支されたダクト2eとダクト2fとを接続して連通させる。以上のように、ダクト2a〜ダクト2fを天井1に吊支した後、足場22を撤去して、生産装置21の搬入前の工程が終了する。尚、ダクト2b、2c、2d、2eの開口部には、当該ダクト2b、2c、2d、2eの内部に粉塵等が侵入しないように、養生シート等によってカバーが施される。また、足場22の撤去後、天井1に係止穴11を形成した際に発生した粉塵が、搬入される生産装置21に付着しないように建造物内を清掃する。
図4に示すように、本実施形態では、建造物内に搬入される生産装置21のうち最も背の高いものは、運搬車両に載置された状態において最上部の高さ位置が、第1吊ボルト13の下端部よりも高く、かつ、第2吊ボルト14の下端部よりも低くなっている。つまり、第2吊ボルト14の下端部に接続された受アングル17に支持されるダクト2c、2dの下側をくぐらせるようにして、生産装置21を建造物内に搬入することができる。
尚、本実施形態では、ダクト2a、2b、2e、2fを天井1に吊支する工程が先吊支工程に相当する。ダクト2aとダクト2bとを接続する工程、及び、ダクト2eとダクト2fとを接続する工程が先接続工程に相当する。ダクト2c、2dを天井に吊支する工程が仮接続工程に相当する。ダクト2bとダクト2cとを仮接続する工程、及び、ダクト2dとダクト2eとを仮接続する工程が仮接続工程に相当する。尚、ダクト2aのダクト2bと接続される端部とは反対側の端部、及び、ダクト2fのダクト2eと接続される端部とは反対側の端部については、ダクト2a、ダクト2fの吊支後に、図示しない空調装置や、建造物の躯体を貫通する開口(吸排気口等)等と接続される。
さて、生産装置21の搬入後において、まず、ダクト2c、2dの配設位置に対応して足場22(図4の散点模様を付した部分だけ)を設置する。次に、ダクト2bとダクト2cとを接続していたボルト、及び、ダクト2dとダクト2eとを接続していたボルトを取外し、ダクト2bとダクト2cとの仮接続状態及びダクト2dとダクト2eとの仮接続状態を解除する。本実施形態では、ダクト2b、2c間及びダクト2d、2e間の仮接続状態を解除する工程が仮接続解除工程に相当する。また、ダクト2cとダクト2dとを接続していたボルトを取外し、ダクト2c、2d間の仮接続状態を解除する。それから、ダクト2c及びダクト2dをそれぞれ支持する受アングル17を取外し、ダクト2c及びダクト2dを一旦足場に下ろす。
続いて、図3の2点鎖線で示すように、各第2吊ボルト14の下端部に対し、それぞれ高ナット15を介して延長ボルト16を接続する。それから、対をなす延長ボルト16の下端部間を連結するようにして、受アングル17を取付ける。そして、ダクト2c、ダクト2dを、それぞれに対応する受アングル17に載置する。上記のように、天井1に固定された第2吊ボルト14に接続された延長ボルト16の下端部は、天井1に固定された第1吊ボルト13の下端部と同じ高さ位置となる。つまり、ダクト2c及びダクト2dが、ダクト2a、2b、2e、2fと同じ高さ位置で天井1に吊支されることとなる。本実施形態では、第2吊ボルト14に延長ボルト16を接続し、ダクト2c及びダクト2dを延長ボルト16の下端部に接続された受アングル17に支持させる工程が本吊支工程に相当する。
次に、上記のように吊支されたダクト2c、2b間、ダクト2d、2e間、及びダクト2c、2d間を接続し、ダクト2a〜ダクト2fを連通させる。本実施形態では、当該接続工程が連通工程に相当する。その後、足場を取外し、ダクト2a〜2fの配設工事が完了する。
以上詳述したように、本実施形態では、生産装置21の搬入経路上に位置しないダクト2a、2b、2e、2fの配設位置に対応しては、天井1に第1吊ボルト13の一端部側が固定され、生産装置21の搬入経路上に位置するダクト2c、2dの配設位置に対応しては、天井1に第1吊ボルト13よりも短い第2吊ボルト14の一端部側が固定される。ダクト2a、2b、2e、2f及び当該ダクト2a、2b、2e、2fに対応して天井1に固定される第1吊ボルト13は、生産装置21の搬入の邪魔にならないため、生産装置21の搬入前において、所期の高さ位置で吊支される。
一方、ダクト2c、2dは、生産装置21の搬入前においては、第2吊ボルト14の下端部に接続された受アングル17によって支持される。つまり、生産装置21の搬入前においては、ダクト2c、2dがダクト2a、2b、2e、2fよりも高い位置で仮吊支されるのである。これにより、天井1に固定された第1吊ボルト13の下端部よりも背の高い生産装置21を、ダクト2a〜2fの配設位置の手前側から奥側に移動させる場合であっても、当該生産装置21をダクト2c、2dの下側をくぐらせるようにして設置位置へと搬入することができる。
また、例えば、生産装置21の搬入前においては、ダクト2a、2b、2e、2fのみを吊支しておき、生産装置21の搬入後に、ダクト2c、2dを吊支するような場合には、ダクト2a、2b、2e、2fを配設してからダクト2c、2dを配設するまでの間に、ダクト2a、2b、2e、2fが気温変化等に起因して伸縮してしまったり、位置ずれしてしまったりするおそれがある。つまり、ダクト2b、2e間の間隔が変化してしまうおそれがある。これに起因して、例えば、ダクト2c、2dを設計図通りに製作したとしても、生産装置21の搬入後において、当該ダクト2c、2dを隣接するダクト2b、2eと接続しようとしても接続できない場合がある。
この点、本実施形態によれば、生産装置21の搬入前において、ダクト2a、2b間、ダクト2e、2f間、及びダクト2c、2d間を接続するだけではなく、ダクト2b、2c間及びダクト2d、2e間をも接続している。つまり、生産装置21の搬入前においても、内空間が連通されることとなる全てのダクト2a〜2fが連結されているのである。
このため、ダクト2a〜2fの吊支状態の安定化を図ることができ、上記のようなダクトの伸縮や位置ずれを抑止することができる。従って、ダクトが伸縮したり位置ずれしたりすることに起因して、特に、生産装置21搬入後の作業効率が低下してしまうといったおそれを抑止することができる。結果として、工期短縮、特に、生産装置21搬入後の工期短縮を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、第2吊ボルト14の下端部に延長ボルト16を接続することで、ダクト2c、2dをダクト2a、2b、2e、2fと同じ高さ位置となるように吊支し直している。つまり、生産装置21の搬入後において、新たにダクト2c、2dを吊支するための係止穴11を形成する必要がない。このため、生産装置21の搬入後に、係止穴11の形成に伴って粉塵が発生してしまうといった事態を回避することができる。
また、例えば、第2吊ボルト14を取外し、その代わりに別途用意した第1吊ボルト13を天井1に固定するといった場合に比べて、ダクト2c、2dの吊支位置を下げる際の作業位置が作業者に近くなる。このため、足場22上での作業が比較的容易なものとなるとともに、安全性の向上を図ることができる。
尚、上述した実施形態の記載内容に限定されることなく、例えば次のように実施してもよい。
(a)例えば、運搬車両に載置されて建造物内に搬入される生産装置21の最上部位置が、天井1に吊支されたダクト2a、2b、2e、2fの上端部よりも高い場合、生産装置21の搬入前において、ダクト2c、2dをさらに高い位置に吊支しておく必要がある。
この場合、図5に示すように、生産装置の搬入前において、生産装置の搬入経路上に位置するダクト2c、2dを上記実施形態よりも高い位置で吊支しておくために、上記実施形態の第2吊ボルト14よりも短い吊ボルト(以下、第3吊ボルト31と称する)を天井1に固定する。当該第3吊ボルト31の下端部に受アングル17を接続し、当該受アングル17にダクト2c、2dを載置することで、天井1に吊支されたダクト2a、2b、2e、2fの上端部よりも背の高い生産装置を搬入する場合であっても、当該生産装置をダクト2c、2dの下側をくぐらせるようにして建造物内の設置位置に搬入することができる。
また、この場合には、ダクト2b、2c間及びダクト2d、2e間が上下に離間してしまうので、上記実施形態のように、それぞれのフランジ部8同士を当接させて接続することができない。このため、ダクト2b、2c間、ダクト2d、2e間を連結するようにして連結部材としての金属板32(亜鉛鉄板等)を取付ける。より詳しくは、金属板32には、天井1に吊支されたダクト2b(ダクト2e)及びダクト2c(ダクト2d)のフランジ部8に形成された接続孔9に対応して複数の貫通孔33が形成されている。そして、ダクト2b(ダクト2e)のフランジ部8に形成された接続孔9と、金属板32に形成された貫通孔33とを位置合わせし、ボルトで固定する。さらに、ダクト2b(ダクト2e)のフランジ部8に形成された接続孔9と、金属板32に形成された貫通孔33とを位置合わせし、ボルトで固定する。これにより、生産装置の搬入前において、第1吊ボルト13を用いて吊支されたダクト2b(ダクト2e)と、第3吊ボルト31を用いて吊支されたダクト2c(ダクト2d)とを仮接続することができる。
さらに、生産装置の搬入後において、ダクト2c(2d)の吊支位置を、天井1に吊支されたダクト2a、2b、2e、2fの高さ位置と合わせるために、第3吊ボルト31の下端部に、高ナット15を介して、上記実施形態の延長ボルト16よりも長い延長ボルト(以下、接続ボルト34と称する)を接続する。天井1に吊支された第3吊ボルト31に接続ボルト34を接続した長さは、第1吊ボルト13と同じ長さとなる。
以上のような構成を採用することで、より背の高い生産装置を搬入する場合にも、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。また、金属板32によってダクト2b、2c、2d、2eの開口を塞いでおくことができるため、当該開口にカバーを施しておくといった作業を省略することができる。
(b)上記実施形態では、生産装置21の搬入経路上に位置するダクト2c、2dの吊支位置を下げるために、第2吊ボルト14の下端部に延長ボルト16を接続しているが、特にこのような構成に限定されるものではない。
例えば、生産装置21の搬入前において、ダクト2c、2dの配設位置に対応して、第2吊ボルト16を固定するための係止穴11と、当該係止穴11とは別の係止穴とを形成し、アンカー12を打込む。その後、上記実施形態と同様にして、係止穴11のアンカー12に第2吊ボルト14を固定し、第2吊ボルト14の下端部に接続された受アングル17にダクト2c、2dを載置して、ダクト2c、2dを仮吊支する。尚、前記別の係止穴に打ち込まれたアンカー12に、第2吊ボルト14よりも短い吊ボルトを固定しておいてもよい。
そして、生産装置21の搬入後、まず、前記別の係止穴に対して、別途用意した第1吊ボルト13の一端部側を固定し、第1吊ボルト13の下端部に受アングル17を接続する。続いて、第2吊ボルト16を取外し、前記第1吊ボルト13の下端部に接続された受アングル17にダクト2c、2dを載置する。
以上のような構成を採用する場合にも、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。また、生産装置21の搬入後、第2吊ボルト14の下端部に接続された受アングル17によってダクト2c、2dが支持されている間に、当該ダクト2c、2dの配設位置に対応して第1ボルト13を天井1に固定することができる。このため、ダクト2c、2dの吊支位置を下げる際に、ダクト2c、2dを足場に下ろさなくてもよくなる。従って、足場22上における作業者の負担を軽減することができ、作業効率及び安全性の向上を図ることができる。
(c)上記実施形態では、受アングル17によってダクト2a〜2fを支持しているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、天井1に固定された第1吊ボルト13、第2吊ボルト14、及び延長ボルト16の下端部に対して環状の吊具を接続し、当該吊具の内周にダクト2a〜2fを挿通させることで、ダクト2a〜2fを吊支してもよい。この場合、各ダクト2a〜2fに個別に対応する係止穴11、アンカー12、吊ボルト(第1吊ボルト13、第2吊ボルト14)が1つで済む。
また、上記(b)に対応しては、図6に示すように、対をなす第2吊ボルト14の下端部に対し、一端部側にバックル42を具備するバンド41を取付けてもよい。より詳しくは、第2吊ボルト14の下端部に、バンド41を挿通可能な留孔44を有する留具43を固定する。また、バンド41を留孔44に挿通し、バンド41の他端部側をバックル42に挿通して固定する。そして、バンド41にダクト2c(ダクト2d)を載置することで、バンド41によってダクト2c、2dが支持される。また、バックル42に挿通されるバンド41の他端部側の長さを調節することで、ダクト2c、2dを支持しつつ、当該ダクト2c、2dの高さ位置を調節することができる。このため、ダクト2c、2dの吊支位置を下げる際に、作業者がダクト2c、2dを直接支持して下降させなければならないといった事態を回避することができる。結果として、足場22上における作業者の負担を軽減し、作業効率及び安全性の向上を図ることができる。尚、バンド41に代えてチェーンブロックを採用することとしてもよい。
(d)また、例えば、図7に示すように、生産装置21の搬入後において、ダクト2b、2c間及びダクト2d、2e間の仮接続を解除する前に、ダクト2c、2dをリフト51(例えば、エアシリンダ式)で仮支持する。当該仮支持状態において、上記実施形態と同様にして、第2吊ボルト14の下端部に延長ボルト16を接続し、延長ボルト16の下端部に受アングル17を接続する。そして、ダクト2b、2c間及びダクト2d、2e間の仮接続を解除した後、リフト51でダクト2c、2dを下降させる。
この場合、ダクト2c、2dがリフト51によって支持されている間に、第2吊ボルト14の下端部に延長ボルト16を接続することができる。このため、延長ボルト16の接続前にダクト2c、2dを一端足場に下ろし、延長ボルト16の接続後にダクト2c、2dを延長ボルト16の下端部に接続された受アングル17に支持させるために持ち上げるといった足場上での大変な作業を回避することができる。
また、足場上の作業では、互いに接続されたダクト2c、2dをまとめて支持することが困難又は不可能である場合が多い。上記実施形態のように、生産装置21の搬入前においては、ダクト2c、2d間を仮接続しておき、生産装置21の搬入後においては、前記仮接続を解除し、作業者がダクト2c、2dの吊支位置を個々に変更していくこととなる。従って、作業者の負担が大きくなり、作業効率の低下を招くおそれがある。この点、本構成を採用することで、生産装置21の搬入前において、ダクト2c、2d間を仮接続ではなくしっかりと接続しておき、生産装置21の搬入後において、リフト51によってダクト2c、2dを接続した状態でまとめて支持、下降させることができる。結果として、足場22上における作業者の負担を減らし、作業効率及び安全性の向上を図ることができる。
(e)上記実施形態では、天井1に係止穴11を形成し、当該係止穴11にアンカー12を打ち込んで、アンカー12に第1吊ボルト13、第2吊ボルト14の一端部側を固定しているが、例えば、天井1面に、第1吊ボルト13、第2吊ボルト14の一端部側を係止可能な固定具を設けてもよい。
(f)天井1に吊支されるダクトの数は特に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、隣接する2つのダクト2c、2dが第2吊ボルト14を用いて吊支されているが、第2吊ボルト14を用いて吊支されるダクトが1つであってもよい。
天井に吊支されたダクトの構成を示す側面図である。 天井に吊支されたダクトの構成を示す斜視図である。 天井に吊支されたダクトの一部の構成を示す側面図である。 生産装置の搬入前における天井に吊支されたダクトの構成を示す側面図である。 別の実施形態における天井に吊支されたダクトの一部の構成を示す側面図である。 別の実施形態における第2吊ボルトの下端部に接続されるバンドの構成を示す斜視図である。 別の実施形態における生産装置の搬入後における作業工程を説明するための側面図である。 従来の生産装置の搬入前における天井に吊支されたダクトの構成を示す側面図である。
符号の説明
1…天井、2a〜2f…ダクト、5…ダクト本体、8…フランジ部、11…係止穴、12…アンカー、13…第1吊ボルト、14…第2吊ボルト、16…延長ボルト、17…受アングル、21…生産装置。

Claims (7)

  1. 複数のダクトを天井に吊支し、吊支されたダクト同士を接続するダクトの施工方法であって、
    建造物内に搬入される装置の搬入前において、
    前記装置の搬入経路上に位置しないダクトの配設位置に対応して、長尺状の第1吊ボルトの一端部側を天井に固定し、当該固定された第1吊ボルトの下端部に支持手段を接続し、当該支持手段にダクトを支持させることでダクトを天井に吊支する先吊支工程と、
    前記装置の搬入経路上に位置するダクトの配設位置に対応して、前記第1吊ボルトよりも短い第2吊ボルトの一端部側を天井に固定し、当該固定された第2吊ボルトの下端部に支持手段を接続し、当該支持手段にダクトを支持させることでダクトを天井に仮吊支する仮吊支工程と、
    前記先吊支工程によって吊支されたダクト同士を接続する先接続工程と、
    前記先吊支工程によって吊支されたダクトと、前記仮吊支工程によって吊支されたダクトとを仮接続する仮接続工程とを有し、
    前記装置の搬入後において、
    前記仮接続工程によって接続されたダクト間の仮接続を解除する仮接続解除工程と、
    前記仮吊支工程によって吊支されたダクトを、前記先吊支工程によって吊支されたダクトと同じ高さ位置となるところで吊支し直す本吊支工程と、
    前記本吊支工程によって吊支されたダクトと、前記先吊支工程によって吊支されたダクトとを接続する連通工程とを有するダクトの施工方法。
  2. 前記本吊支工程は、
    前記第2吊ボルトの下端部から前記支持手段を取外した後、前記第2吊ボルトの下端部に対して高ナットを介して延長ボルトを接続し、当該延長ボルトの下端部に前記支持手段を取付け、当該支持手段にダクトを支持させることで行われることを特徴とする請求項1に記載のダクトの施工方法。
  3. 前記本吊支工程は、
    前記仮吊支工程によって吊支されたダクトの配設位置に対応して別途の前記第1吊ボルトを天井に固定した後、前記第2吊ボルトに接続された支持手段によって支持されていたダクトを前記第1吊ボルトに接続された支持手段に支持させることで行われることを特徴とする請求項1に記載のダクトの施工方法。
  4. 前記第2吊ボルトに接続される支持手段は、ダクトの外周を支持するバンド又はチェーンであって、前記バンド又はチェーンは、ダクトを支持したまま、当該ダクトの高さ位置を調節可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載のダクトの施工方法。
  5. 前記接続解除工程の前に、前記第2吊ボルトに接続された支持手段によって支持されているダクトをリフトで支持する仮支持工程を有し、
    前記本吊支工程においては、前記仮支持工程によってリフトに支持されたダクトを、同リフトにより前記先吊支工程によって吊支されたダクトと同じ高さ位置となるまで下降させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のダクトの施工方法。
  6. ダクトは、筒状のダクト本体と、前記ダクト本体の開口周縁部から外周方向に延び、複数の接続孔が形成されたフランジ部とを備え、
    前記先接続工程及び前記連通工程においては、互いに隣接するダクト同士を連通させるようにして、両ダクトの前記フランジ部同士を突合せ、前記接続孔同士を位置合わせしてボルトで接続し、
    前記仮接続工程においては、前記先吊支工程によって吊支されたダクトのダクト本体の上辺部から延びるフランジ部と、前記仮吊支工程によって吊支されたダクトのダクト本体の下辺部から延びるフランジ部とを突合せ、前記接続孔同士を位置合わせしてボルトで接続することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のダクトの施工方法。
  7. ダクトは、筒状のダクト本体と、前記ダクト本体の開口周縁部から外周方向に延び、複数の接続孔が形成されたフランジ部とを備え、
    前記先接続工程及び前記連通工程においては、互いに隣接するダクト同士を連通させるようにして、両ダクトの前記フランジ部同士を突合せ、前記接続孔同士を位置合わせしてボルトで接続し、
    前記仮接続工程においては、前記先吊支工程によって吊支されたダクトのフランジ部と、前記フランジ部の接続孔に対応して形成された複数の貫通孔を有する板状の連結部材とを突合せ、前記接続孔と前記貫通孔とを位置合わせしてボルトで仮接続するとともに、
    前記仮吊支工程によって吊支されたダクトのフランジ部と前記連結部材とを突合せ、前記接続孔と前記貫通孔とを位置合わせしてボルトで仮接続することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のダクトの施工方法。
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