JP2007247837A - 継手体の接続手段 - Google Patents

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Abstract

【課題】挿口の外径に関わらず、挿口の外面を確実に保持出来る継手体の接続手段を提供すること。
【解決手段】挿口固定部材16が、両端部16e、16e’が挿口12の外径より大寸に離間しているとともに挿口12外面の少なくとも半周分を超える弧長を有する内曲部16dと、内曲部16dの一端部16eにおいて管軸Cに向かって膨出し挿口12外面を保持する第1保持部18と、内曲部の所定部において管軸Cに向かって膨出し挿口12外面を保持する第2保持部19と、を有し、内曲部16dの他端部16e’において管軸Cに向かって進退可能であって挿口12外面を押圧保持する押圧部16aを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方の流体管の受口に他方の流体管の挿口を水密的に接続する継手体の接続手段に関する。
従来の継手体の接続手段は、挿口及び受口の外面に夫々掛止されたサドルと、この夫々のサドルに両端を係合した引寄せ部材と、から構成されており、一方のサドルにおいてこの引寄せ部材を操作することにより、受口と挿口とを管軸方向に相対的に引寄せて、継手体を接続している(例えば、特許文献1参照)。
実公昭55−39190号公報(第1頁、第2図)
特許文献1にあっては、継手体の接続手段を構成するサドルが、挿口の外径と略同径の内径を有するとともに、挿口の外面の略半周分の弧長を有する内曲部を備えており、このような構成のサドルを、挿口の外面に挿着して、引寄せ部材により受口と挿口とを引寄せている。
しかしながら、特許文献1におけるサドルは、挿口の外面の略半周分の弧長を有する内曲部の両端部において2箇所形成された押圧部により、挿口の外面を押圧保持する必要があり、特に挿口の外径が大きくなるとともに、管軸に対して略対称に位置する上記2箇所の押圧部の離間距離が大きくなるため、挿口を安定的に押圧保持することが困難となっていた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、挿口の外径に関わらず、挿口の外面を確実に保持出来る継手体の接続手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の継手体の接続手段は、一方の流体管の受口に他方の流体管の挿口を水密的に接続する継手体の接続手段であって、前記受口の外面の一部が、周方向に沿って外方に膨出する膨出部に形成されており、前記挿口の外面に周方向に沿って固定された挿口固定部材と、一端側に形成された鉤部が前記受口の膨出部と掛止され他端側が前記挿口固定部材と係合されるとともに、前記受口と前記挿口とを管軸方向に相対的に引寄せる引寄せ部材と、から構成され、
前記挿口固定部材が、両端部が前記挿口の外径より大寸に離間しているとともに前記挿口外面の少なくとも半周分を超える弧長を有する内曲部と、該内曲部の一端部において管軸に向かって膨出し前記挿口外面を保持する第1保持部と、前記内曲部の両端部を除いた所定部において管軸に向かって膨出し前記挿口外面を保持する第2保持部と、を有し、
更に、前記内曲部の他端部において管軸に向かって進退可能であって前記挿口外面を押圧保持する押圧部を有していることを特徴としている。
この特徴によれば、両端部が挿口の外径より大寸に離間している挿口固定部材を挿口に挿着するとともに、内曲部の他端部に1箇所設けられた押圧部の進退による挿口外面の押圧力を、内曲部を介して第1保持部及び第2保持部に作用させることで、挿口の外径に関わらず、挿口の外面を3点で確実に保持出来る。
本発明の請求項2に記載の継手体の接続手段は、請求項1に記載の継手体の接続手段であって、前記第1保持部と前記第2保持部と前記押圧部とが、管軸周りに略120度ずつ均等に離間した前記挿口外面と当接するように配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、挿口固定部材が、管軸周りに略120度ずつ均等に離間した前記挿口外面と当接し、3点で安定的に挿口の外面に固定される。
本発明の請求項3に記載の継手体の接続手段は、請求項1または2に記載の継手体の接続手段であって、前記押圧部が、前記内曲部の他端部において螺挿されたボルトであることを特徴としている。
この特徴によれば、汎用のボルトを利用して、挿口を押圧保持する押圧部を安価に構成出来る。
本発明の請求項4に記載の継手体の接続手段は、請求項1ないし3のいずれかに記載の継手体の接続手段であって、前記第1保持部及び前記第2保持部が、前記挿口外面に離接自在に形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、異なる外径の挿口に応じ第1保持部及び第2保持部を適宜挿口外面に離接させて当接保持し、押圧部により押圧することで、異なる外径の挿口に対応して挿口固定部材を固定することが出来る。
本発明の請求項5に記載の継手体の接続手段は、請求項1ないし4のいずれかに記載の継手体の接続手段であって、前記押圧部と前記第1保持部と前記第2保持部の少なくともいずれか一つが、前記挿口の外面よりも軟質であることを特徴としている。
この特徴によれば、押圧部と第1保持部と第2保持部の少なくともいずれか一つが、挿口の外面よりも軟質であることにより、押圧部による押圧力を分散させて、より安定的に挿口の外面に固定できる。
本発明の請求項6に記載の継手体の接続手段は、請求項1ないし5のいずれかに記載の継手体の接続手段であって、前記引寄せ部材は、前記他端側が前記挿口固定部材に設けられた孔部に挿通されたボルトと、該ボルトに螺挿されたナットとからなるボルトナット構造を有していることを特徴としている。
この特徴によれば、汎用のボルトナット構造を利用して、安価に引寄せ部材を構成出来る。
本発明の請求項7に記載の継手体の接続手段は、請求項1ないし5のいずれかに記載の継手体の接続手段であって、前記引寄せ部材が、ラックピニオン構造を有していることを特徴としている。
この特徴によれば、汎用のラックピニオン構造を利用して、安価に引寄せ部材を構成出来る。
本発明の請求項8に記載の継手体の接続手段は、請求項1ないし7のいずれかに記載の継手体の接続手段であって、前記引寄せ部材が、管軸に対して略対称に位置する少なくとも2箇所において構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、管軸に対して略対称に位置する少なくとも2箇所において構成されている引寄せ部材を用いて、受口と挿口とを管軸方向に対してずれることなく引寄せることが出来る。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例における継手体の接続手段の全体像を示す斜視図である。図2は、挿口固定部材を挿着した状況を示す側面図である。図3は、外径の異なる挿口に挿口固定部材を挿着した状況を示す側面図である。図4は、受口と挿口とを接続した状況を示す一部断面図である。図5は、挿口への取付角度を変えた挿口固定部材を示す平面図である。図6は、図5と同じく正面図である。図7は、本発明の変形例における継手体の接続手段の全体像を示す平面図である。図8は、図7と同じく側面図である。
図1に示されるように、本発明における継手体は、一方の流体管としての直管2の受口5と、他方の流体管としての直管11の挿口12とを水密的に接続するものである。また流体管の管内は、例えば上下水道やガスなどの流体が流下するようになっている。
また、継手体は、直管2の端部に形成されている受口5と、受口5の内面に挿入される直管11の端部に形成されている挿口12と、受口5と挿口12との固定部材としてのボルト9と、から主に構成されている。また、受口5の外端近傍において、外面の一部が、周方向に沿って外方に膨出する膨出部5aに形成されている。
また、図4に示されるように、受口5の膨出部5aの外周面には、周方向に略等間隔おきにボルト孔5bが形成されており、直管2の外方から管軸Cに対し直交する方向に螺挿される受口5と挿口12との固定部材としてのボルト9が構成されている。
ボルト9の先方には、固定つめ10が設けられている。固定つめ10は、受口5内面に周方向に沿って形成された凹部に収納されている。
次に、図1及び図2に示されるように、受口5と挿口12との接続手段について説明すると、本発明における接続手段は、挿口12の外面に周方向に沿って固定された挿口固定部材16と、一端側に形成された鉤部17aが受口5の膨出部5aに形成された凸部5cと掛止され(図1の一点鎖線囲い部参照)、他端側が挿口固定部材16と係合されるとともに、受口5と挿口12とを管軸C方向に相対的に引寄せる引寄せ部材17と、から主に構成されている。
挿口固定部材16は、両端部16e、16e’が挿口12の外径より大寸に離間しているとともに挿口12外面の半周分を超える弧長を有する内曲部16dと、内曲部16dの一端部16eにおいて管軸Cに向かって膨出し挿口12外面を保持する第1保持部18と、内曲部16dの両端部16e、16e’を除いた所定部において管軸Cに向かって膨出し挿口12外面を保持する第2保持部19と、を有している。
更に、挿口固定部材16は、内曲部16dの他端部16e’において螺挿され管軸Cに向かって進退可能であって挿口12外面を押圧保持する押圧部としての汎用のボルト16aを有している。
このようにすることで、両端部16e、16e’が挿口12の外径より大寸に離間している挿口固定部材16を挿口12に挿着するとともに、内曲部16dの他端部16e’に1箇所設けられた押圧部16aの進退による挿口12外面の押圧力を、内曲部16dを介して第1保持部18及び第2保持部19に作用させることで、挿口12の外径に関わらず、挿口12の外面を3点で確実に保持出来る。
また、汎用のボルト16aを利用して、挿口12を押圧保持する押圧部を安価に構成出来る。
また、図2に示されるように、第1保持部18と第2保持部19と押圧部16aとが、管軸C周りに略120度ずつ均等に離間した挿口12外面と当接するように配置されている。
このようにすることで、挿口固定部材16が、管軸C周りに略120度ずつ均等に離間した挿口12外面と当接し、3点で安定的に挿口12の外面に固定される。
更に、第1保持部18と第2保持部19とが、挿口12の外面よりも軟質に形成されている。このようにすることで、押圧部としてのボルト16aによる押圧力を分散させて、より安定的に挿口12の外面に固定できる。本実施例の挿口固定部材16は、挿口12に対しボルト16aの頭部が鉛直上方を向くように装着されているため、操作者がボルト16aを螺挿し易い。
尚、上述したように、押圧部としてのボルト16aによる押圧力を分散させて、より安定的に挿口12の外面に固定できれば、必ずしも第1保持部18と第2保持部19とが、挿口12の外面よりも軟質に形成されているに限られず、ボルト16aと第1保持部18と第2保持部19の少なくともいずれか一つが、挿口12の外面よりも軟質であればよい。
また、本実施例で第1保持部18及び第2保持部19は、挿口固定部材16の内曲部16dに螺挿されて固定されているが、必ずしも本実施例に限られず、例えば第1保持部18及び第2保持部19は、ピン方式により固定されていてもよい。
また、引寄せ部材17は、挿口固定部材16に設けられた孔部16fに管軸C方向に挿通された鉤付ボルト17bと、鉤付ボルト17bに螺挿されたナット17cとからなるボルトナット構造を有しているとともに、管軸Cに対して略対称に位置する2箇所において構成されている。鉤付ボルト17bの先端側に口字状に形成された鉤部17aが設けられており、鉤部17aは、受口5の膨出部5aに設けられた凸部5cと掛止されている。
次に、受口5と挿口12との接続について説明すると、図1に示されるように、引寄せ部材17のナット17cを鉤付ボルト17bに対し螺挿して、ナット17cが鉤部17aに向かって進行することにより、凸部5cを介して鉤部17aに掛止された受口5に引寄せ力(図1の白抜矢印方向)が伝達され、相対的に引寄せることが出来る。
管軸Cに対して略対称に位置する2箇所において構成されている引寄せ部材17、17を用いて、受口5と挿口12とを管軸C方向に対してずれることなく引寄せることが出来る。
尚、本発明の引寄せ部材は、本実施例のように管軸Cに対して略対称に位置する2箇所において構成されているに限らず、受口5と挿口12とを管軸C方向に対してずれることなく引寄せることが出来れば、引寄せ部材は、3箇所以上において構成されていてもよい。
また、引寄せ部材17が、互いに螺合した鉤付ボルト17bとナット17cとからなるボルトナット構造を有しており、このようにすることで、汎用のボルトナット構造を利用して、安価に引寄せ部材17を構成出来る。
上述したように引寄せ部材17を用いることにより、受口5と挿口12とが相対的に引寄せられ、挿口12が、受口5の内方に向かって挿入されるとともに、シール部材8が、挿口12の外周面により圧縮されて、受口5内面と挿口12外面との間隙を水密的に密封する(図4参照)。
また、上述した挿口12に適合した膨出高さを備えた第1保持部18及び第2保持部19に替えて、図3に示されるように、挿口12より小径の挿口12’に適合した膨出高さを備えた第1保持部18a及び第2保持部19aが、挿口固定部材16に形成されている。
このようにすることで、挿口12’の外径に応じ、夫々適合する膨出高さを備えた第1保持部18a及び第2保持部19aを適宜挿口固定部材16に着脱により離接して挿口12’を保持し、押圧部としてのボルト16aを進退して押圧することで、異なる外径の挿口12’に対応して挿口固定部材16を固定することが出来る。そして上述と同様に、第1保持部18aと第2保持部19aと押圧部16aとが、管軸C周りに略120度ずつ均等に離間した挿口12外面と当接するように配置されている。
また、上記実施例では、図1及び図2に示されるように、挿口固定部材16が、挿口12に対しボルト16aの頭部が鉛直上方を向くように装着されているが、挿口固定部材16は、必ずしも上述の様に装着されるに限られず、例えば、図5及び図6に示されるように、挿口12に対し第2保持部19aが鉛直下方を向くように装着されてもよい。
このようにすることで、引寄せ部材17を構成する鉤付ボルト17b、17bとナット17c、17cが、管軸Cと略同じ高さ位置において互いに対面し配置されるようになるため、操作者が引寄せ部材17を利用して、受口5と挿口12とを引寄せ易い。
尚、上述した第1保持部及び第2保持部は、必ずしも挿口固定部材16に着脱するものに限られず、挿口の外径に応じ、挿口12外面に離接自在に形成され膨出高さを調整可能とするものであってもよい。
このようにすることで、上述した挿口12と異なる外径の挿口12’であっても、挿口固定部材16が、管軸C周りに略120度ずつ均等に離間した挿口12外面と当接し、3点で安定的に挿口12の外面に固定される。
次に、図4に示されるように、受口5と挿口12との固定について説明すると、受口5の膨出部5aに管軸Cに対し直交する方向にボルト9が螺挿されており、受口5内面と挿口12外面との間隙が密封された後において、受口5と挿口12とを汎用のボルト9で固定的に接続するようになっている。
また、ボルト9の先方に固定つめ10が設けられていおり、このようにすることで、ボルト9の螺入により固定つめ10の先端10aが、管軸Cに向かって押圧されて挿口12の外周面に食い込み、受口5と挿口12とを確実に固定的に接続することができる。更に、このように固定的に接続することで、受口5若しくは挿口12に、外力若しくは内圧が加わった場合でも、継手体の密封性を安定的に維持できる。
尚、本実施例におけるボルト9は、必ずしも管軸Cに対し直交する方向に形成されている必要はなく、例えば、管軸Cに対し直交方向以外の所定角度を有する斜方向に螺入されるように形成されていてもよい。
次に、本実施例における引寄せ部材17を利用した受口5と挿口12との引離しについて説明すると、特に図示しないが、上述したように受口5と挿口12とが水密的に接続された状態において、ナット17cが挿口固定部材16の受口5側に位置するように鉤付ボルト17bに螺合し、挿口固定部材16及び引寄せ部材17を設置する。口字状に形成された引寄せ部材17の鉤部17aを、受口5の凸部5cに嵌合する。
次に、引寄せ部材17のナット17cを上述と逆方向に螺挿し、鉤付ボルト17bと螺合したナット17cが上述と逆方向に移動するとともに、口字状の鉤部17aを受口5の凸部5cに掛止して、受口5と挿口12とを相対的に引離す力が伝達され、水密的に接続された受口5と挿口12とを相対的に引離すことが可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施例では、互いに接続される挿口12及び受口5は、図1に示されるような直管2及び直管11からなる管路部材を構成しているが、本発明に用いられる挿口12及び受口5は、互いに接続可能な構成を有していれば、必ずしも直管2及び直管11に限らず、例えば端部を3箇所有するT字管や、管軸に沿って一部に曲部を有するエルボ管でもよいし、可撓性を有するホース等であってもよい。また、挿口12及び受口5は、各種ポンプ若しくは貯留タンクの一部を構成するものであっても構わない。
また、上記実施例では、受口5の膨出部5aの外周面にボルト孔5bが形成されており、ボルト孔5bに螺挿される固定部材としてのボルト9が構成されているが、膨出部は、受口5の外端近傍において、外面の一部が周方向に沿って外方に膨出し、掛止部材が掛止されていれば、特にボルト孔5bが形成されていなくてもよく、例えば膨出部がフランジであってもよい。
また、上記実施例では、第1保持部18と第2保持部19と押圧部16aとが、管軸C周りに略120度ずつ均等に離間した挿口12外面と当接するように配置されているが、第1保持部18と第2保持部19と押圧部16aとの配置は、必ずしも上記のように略120度ずつ均等に離間していなくても構わないが、側面視押圧部16aを中心として、第1保持部18と第2保持部19とが、対称に配置されていることが好ましい。
また、上記実施例では、引寄せ部材17の鉤部17aは、受口5の凸部5cに嵌合可能に口字状に形成されているが、鉤部は、受口5と挿口12とを相対的に引寄せ可能に受口5に掛止されていれば、必ずしも口字状に形成されていなくてもよく、例えば略L字状に形成され、膨出部5aの背面側において掛止されていてもよい。
また、上記実施例では、引寄せ部材17は、挿口固定部材16に設けられた孔部16fに挿通された鉤付ボルト17bと、鉤付ボルト17bに螺挿されたナット17cとからなるボルトナット構造を有しているが、引寄せ部材は、受口と挿口とを引寄せるものであれば、上述したボルトナット構造に限られない。例えば、本発明の変形例として図7及び図8に示されるように、引寄せ部材27は、ラック27bとピニオン27cとからなるラックピニオン構造であっても構わない。このようにすることで、汎用のラックピニオン構造を利用して、安価に引寄せ部材を構成出来る。
尚、本変形例において、鉤部27aは、受口5の膨出部5aを囲繞可能に略コ字状に形成されており、膨出部5aと当接する掛止部材としての略U字形部材20を介して、膨出部5aと掛止されている。この略U字形部材20は、受口5の外径と略同径の内径を有しており、受口5の外面に周方向に沿って膨出部5aの背面と当接して配置されている。引寄せ部材27の鉤部27aが、略U字形部材20の両端部20a、20aにおいて掛止されている。
このようにすることで、管軸Cに対して略対称に位置している引寄せ部材27、27とともに用いる掛止部材が略U字形部材20であって、鉤部27aと掛止する箇所としてこの略U字形部材20の両端部20a、20aを利用することで、掛止部材としての略U字形部材20を把手部20cにより一方向から容易に受口5の外面に取付けることが出来る。また、鉤部27aが、略U字形部材20の全面を利用して、引寄せ力を受口5の膨出部5aに均等に負荷することが出来る。
また、U字形部材20の両端部20aの先端に、鉤部27aを載置する鉤部載置台20bが突設されており、このように略U字形部材20の両端部20aの先端に突設された鉤部載置台20bに、引寄せ部材27の鉤部27aを載置することで、受口5と挿口12とを引寄せる際に、鉤部27aを安定させた状態で掛止できる。
本発明の実施例における継手体の接続手段の全体像を示す斜視図である。 挿口固定部材を挿着した状況を示す側面図である。 外径の異なる挿口に挿口固定部材を挿着した状況を示す側面図である。 受口と挿口とを接続した状況を示す一部断面図である。 挿口への取付角度を変えた挿口固定部材を示す平面図である。 図5と同じく正面図である。 本発明の変形例における継手体の接続手段の全体像を示す平面図である。 図7と同じく側面図である。
符号の説明
2 直管(流体管)
5 受口
5a 膨出部
5b ボルト孔
5c 凸部
8 シール部材
9 ボルト
10 固定つめ
10a 先端
11 直管(流体管)
12 挿口
16 挿口固定部材
16a ボルト
16d 内曲部
16e 一端部(両端部)
16e’ 他端部(両端部)
16f 孔部
17 引寄せ部材
17a 鉤部
17b 鉤付ボルト
17c ナット
18、18a 第1保持部
19、19a 第2保持部
20 略U字形部材
20a 両端部
20b 鉤部載置台
20c 把手部
27 引寄せ部材
27a 鉤部
27b ラック
27c ピニオン
C 管軸

Claims (8)

  1. 一方の流体管の受口に他方の流体管の挿口を水密的に接続する継手体の接続手段であって、前記受口の外面の一部が、周方向に沿って外方に膨出する膨出部に形成されており、前記挿口の外面に周方向に沿って固定された挿口固定部材と、一端側に形成された鉤部が前記受口の膨出部と掛止され他端側が前記挿口固定部材と係合されるとともに、前記受口と前記挿口とを管軸方向に相対的に引寄せる引寄せ部材と、から構成され、
    前記挿口固定部材が、両端部が前記挿口の外径より大寸に離間しているとともに前記挿口外面の少なくとも半周分を超える弧長を有する内曲部と、該内曲部の一端部において管軸に向かって膨出し前記挿口外面を保持する第1保持部と、前記内曲部の両端部を除いた所定部において管軸に向かって膨出し前記挿口外面を保持する第2保持部と、を有し、
    更に、前記内曲部の他端部において管軸に向かって進退可能であって前記挿口外面を押圧保持する押圧部を有していることを特徴とする継手体の接続手段。
  2. 前記第1保持部と前記第2保持部と前記押圧部とが、管軸周りに略120度ずつ均等に離間した前記挿口外面と当接するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の継手体の接続手段。
  3. 前記押圧部が、前記内曲部の他端部において螺挿されたボルトであることを特徴とする請求項1または2に記載の継手体の接続手段。
  4. 前記第1保持部及び前記第2保持部が、前記挿口外面に離接自在に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の継手体の接続手段。
  5. 前記押圧部と前記第1保持部と前記第2保持部の少なくともいずれか一つが、前記挿口の外面よりも軟質であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の継手体の接続手段。
  6. 前記引寄せ部材は、前記他端側が前記挿口固定部材に設けられた孔部に挿通されたボルトと、該ボルトに螺挿されたナットとからなるボルトナット構造を有していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の継手体の接続手段。
  7. 前記引寄せ部材が、ラックピニオン構造を有していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の継手体の接続手段。
  8. 前記引寄せ部材が、管軸に対して略対称に位置する少なくとも2箇所において構成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の継手体の接続手段。
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