JP2007247500A - 燃料蒸気処理システムの異常判定装置 - Google Patents

燃料蒸気処理システムの異常判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007247500A
JP2007247500A JP2006070864A JP2006070864A JP2007247500A JP 2007247500 A JP2007247500 A JP 2007247500A JP 2006070864 A JP2006070864 A JP 2006070864A JP 2006070864 A JP2006070864 A JP 2006070864A JP 2007247500 A JP2007247500 A JP 2007247500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
fuel vapor
fuel
determination
abnormality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006070864A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4643477B2 (ja
Inventor
Hideki Miyahara
秀樹 宮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006070864A priority Critical patent/JP4643477B2/ja
Priority to US11/717,751 priority patent/US7484406B2/en
Publication of JP2007247500A publication Critical patent/JP2007247500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4643477B2 publication Critical patent/JP4643477B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • F02M25/0809Judging failure of purge control system

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Abstract

【課題】燃料蒸気経路の漏れ異常の有無を精度良く判定することのできる燃料蒸気処理システムの異常判定装置を提供する。
【解決手段】この装置は、燃料蒸気を一時的に貯留するキャニスタを有する燃料蒸気経路と、燃料蒸気経路の漏れ異常の判定に際して駆動されてキャニスタを介して燃料蒸気経路内の空気を外部に排出するポンプとを備える。ポンプ駆動時における燃料蒸気経路の圧力が実測圧Pとして検出される。実測圧Pとの比較に用いる判定圧として、瞬時判定圧Pbと、これよりも高い飽和判定圧Paとが設定される。そして(条件イ)実測圧Pが瞬時判定圧Pb以下であること、(条件ロ)ポンプの駆動に伴う変化が飽和したときの実測圧Pが飽和判定圧Pa以下であること、のいずれかが満たされることをもって漏れ異常が無いと判定される。(条件イ)および(条件ロ)が共に満たされないことをもって漏れ異常が有ると判定される。
【選択図】図10

Description

本発明は、燃料タンク内で発生した燃料蒸気を機関吸気通路に放出して処理する燃料蒸気処理システムの異常判定装置に関するものである。
周知のように、燃料蒸気処理システムは、燃料タンク内に発生する燃料蒸気をベーパ通路を通じてキャニスタ内に導入し、同キャニスタによって捕集して一時的に貯留するとともに、その捕集された燃料蒸気を適宜キャニスタからパージ通路を通じて内燃機関の吸気通路に放出して処理する。
また、上記ベーパ通路や、キャニスタ、並びにパージ通路などによって構成される燃料蒸気経路についてその穴開きなどに起因して燃料蒸気を含むガスが外部に漏れる異常(漏れ異常)の有無を判定する異常判定装置がよく知られている(例えば特許文献1参照)。
この異常判定装置は上記燃料蒸気経路に接続されたポンプを備えている。そして、漏れ異常の判定を実行する際には、同ポンプの駆動を通じて閉塞状態の燃料蒸気経路内から空気が外部に排出されるとともに、燃料蒸気経路の圧力(実測圧)と所定の判定圧とが比較される。このときの燃料蒸気経路の圧力は、同経路内に外部から空気が侵入しない限り、上記ポンプの性能と燃料蒸気経路の容積などによって定まる所定の圧力まで徐々に低下して飽和するようになる。
この点をふまえて上記異常判定装置では、実測圧が所定の判定圧以下になった場合に、十分に燃料蒸気経路の圧力が低下しており、燃料蒸気経路に外部から空気が侵入していない、あるいは異常と判定する必要がある程度の量の空気は侵入していないとして、上記漏れ異常が無いと判定される。一方、実測圧が所定の判定圧以下にならない場合には、燃料蒸気経路の圧力が十分に低下しておらず、燃料蒸気経路に外部から空気が侵入しているとして、漏れ異常が有ると判定される。
なお上記異常判定装置は、上記ポンプの駆動を通じて、上記キャニスタを通過した空気、言い換えれば燃料蒸気が捕集されて浄化された空気が燃料蒸気経路から外部に排出されるように構成されている。
特開2000−301027号公報
ところで、上述したキャニスタとしては、燃料蒸気(気相の燃料)を液相の燃料に凝縮しつつ吸着させることによって燃料を捕集する構造のものが用いられている。そのため、キャニスタに燃料が捕集される際には、凝縮に伴って燃料の体積が急減少する分だけ、キャニスタ内の圧力、ひいては燃料蒸気経路の圧力が急低下するようになる。
したがって上記異常判定装置では、燃料タンク内に多量の燃料蒸気が存在する状況において漏れ異常の判定が実行されると、ポンプの駆動を通じて燃料タンクからキャニスタへと燃料蒸気が導入されて、燃料蒸気経路の圧力が急低下する。そして、その後において燃料タンク内の燃料蒸気の残留量が少なくなってキャニスタ内に導入される燃料蒸気の量がある程度少なくなると、燃料の凝縮による圧力低下分が小さくなり、燃料蒸気経路の圧力低下速度は低くなる。
このとき、燃料蒸気経路に漏れ異常が無い場合には、ポンプの駆動を通じて燃料蒸気経路内の空気が外部に排出されて同燃料蒸気経路の圧力が低下し続けるために、該圧力の変化は前述した所定の圧力で飽和するようになる。
これに対し、燃料蒸気経路に漏れ異常が有る場合には、燃料蒸気経路内への空気の侵入による圧力上昇分によって同燃料蒸気経路の圧力が上昇に転じるために、その後において該圧力の変化は上記所定の圧力よりも高い圧力で飽和するようになる。このように上記異常判定装置では、漏れ異常が有るために燃料蒸気経路の圧力が低下し難い状況において漏れ異常の判定が実行された場合に、一時的であるとはいえ、燃料蒸気経路の圧力がキャニスタ内での燃料の凝縮に起因して低くなることがある。
そして、そうした燃料蒸気経路の圧力の一時的な低下が発生して実測圧が所定の判定圧以下となると、これをもって燃料蒸気経路に漏れ異常が生じていないと誤って判定されてしまう。このように上記異常判定装置にあっては、上述した燃料蒸気経路の圧力の一時的な低下が漏れ異常の判定についての判定精度の低下を招く一因となっている。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料蒸気経路の漏れ異常の有無を精度良く判定することのできる燃料蒸気処理システムの異常判定装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、燃料タンク内で発生した燃料蒸気を一時的に貯留するキャニスタを有して同燃料蒸気を機関吸気通路に放出するための燃料蒸気経路と、該燃料蒸気経路の漏れ異常の判定に際して駆動されて前記キャニスタを介して前記燃料蒸気経路内の空気を外部に排出するポンプとを備え、同ポンプの駆動時において前記燃料蒸気経路の圧力を実測圧として検出するとともに、同実測圧と所定の判定圧との比較に基づいて前記漏れ異常の有無を判定する燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、前記所定の判定圧として、第1の判定圧と同第1の判定圧よりも高い第2の判定圧とを設定し、(条件イ)前記実測圧が前記第1の判定圧以下であること、および(条件ロ)前記ポンプの駆動に伴う変化が飽和したときの前記実測圧が前記第2の判定圧以下であること、のいずれかが満たされることをもって前記漏れ異常が無いと判定し、前記(条件イ)および前記(条件ロ)が共に満たされないことをもって前記漏れ異常が有ると判定することをその要旨とする。
上記構成では、漏れ異常の判定に用いる所定の判定圧として、そのときどきの実測圧と比較される第1の判定圧、および変化が飽和したときの実測圧と比較される第2の判定圧といった二つの値が設定される。
そのため上記構成によれば、第1の判定圧として、前述のように漏れ異常が有る状況でキャニスタ内における燃料の凝縮に起因して燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下した場合であっても実測圧が到達することのない低い圧力を設定することにより、そのときどきの実測圧が第1の判定圧以下になったことをもって上記漏れ異常が無いことを精度良く判定することができる。しかも、第2の判定圧として、比較的高い圧力であって、上記漏れ異常が無い状況で燃料蒸気経路の圧力の変化が飽和したときにおいて同圧力がこれ以下になる圧力を設定することにより、変化の飽和した実測圧が同第2の判定圧以下になったことをもって上記漏れ異常が無いことを精度良く判定することができる。さらには、そのときどきの実測圧が上記第1の判定圧以下にならず、且つ変化の飽和した実測圧が上記第2の判定圧以下にならないことをもって、上記漏れ異常が有ることを精度良く判定することができる。
このように上記構成によれば、上述した燃料蒸気経路の圧力の一時的な低下が生じたとき、および同圧力の変化が飽和したときにおいてそれぞれ適切な判定圧を用いて漏れ異常の有無を判定することができ、同燃料蒸気経路の圧力の一時的な低下を招くことのある異常判定装置にあって漏れ異常の有無を精度良く判定することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、前記第1の判定圧として、前記ポンプの駆動開始時における前記燃料タンク内の燃料蒸気の濃度が高いときほど低い圧力を設定することをその要旨とする。
ポンプの駆動開始時における燃料タンク内の燃料蒸気の濃度が高いほど、漏れ異常の判定に際してキャニスタ内に導入される燃料蒸気の総量が多くなるために、その凝縮による燃料蒸気経路の圧力の低下度合いが大きい。上記構成によれば、そうした燃料タンク内の燃料蒸気の濃度に応じて、言い換えれば燃料蒸気経路の圧力の低下度合いに応じて第1の判定圧を設定することができ、燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下しているときにおける漏れ異常の判定をより精度良く行うことができる。
なお、燃料タンク内の燃料の温度が高いほど、同燃料の飽和蒸気圧が高いために、ポンプの駆動開始時における燃料タンク内の燃料蒸気の濃度が高いと云える。
したがって、請求項3によるように、燃料タンク内の燃料の温度が高いときほど前記第1の判定圧として低い圧力を設定することにより、そうした燃料タンク内の燃料の温度に応じて、言い換えれば燃料蒸気経路の圧力の低下度合いに応じて第1の判定圧を設定することができ、燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下しているときにおける漏れ異常の判定をより精度良く行うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、前記第1の判定圧として、前記燃料タンク内の燃料残量が少ないときほど低い圧力を設定することをその要旨とする。
燃料タンク内の燃料残量が少ないときほど、燃料蒸気の存在する空間が大きいために、燃料タンク内に存在する燃料蒸気の量が多いと云える。そして、燃料タンク内に存在する燃料蒸気の量が多いほど、漏れ異常の判定に際してキャニスタ内に導入される燃料蒸気の総量も多くなるために、その凝縮による燃料蒸気経路の圧力の低下度合いが大きい。
上記構成によれば、そうした燃料タンク内の燃料残量に応じて、言い換えれば燃料蒸気経路の圧力の低下度合いに応じて第1の判定圧を設定することができ、燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下しているときにおける漏れ異常の判定をより精度良く行うことができる。
請求項5に記載の発明は、燃料タンク内で発生した燃料蒸気を一時的に貯留するキャニスタを有して同燃料蒸気を機関吸気通路に放出するための燃料蒸気経路と、該燃料蒸気経路の漏れ異常の判定に際して駆動されて前記キャニスタを介して前記燃料蒸気経路内の空気を外部に排出するポンプとを備え、同ポンプの駆動時において前記燃料蒸気経路の圧力を実測圧として検出するとともに、同実測圧が所定の判定圧以下になったことをもって前記漏れ異常が無いと判定する燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、前記ポンプの駆動が開始された後の所定期間にわたり、前記漏れ異常の判定の実行を禁止することをその要旨とする。
上記構成によれば、前述のようにキャニスタ内での燃料の凝縮に起因して燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下するおそれのある期間において、漏れ異常の判定の実行を禁止することができる。したがって、一時的に低下した燃料蒸気経路の圧力に基づいて漏れ異常が無いと誤って判定されることを回避することができ、同燃料蒸気経路の圧力の一時的な低下を招くことのある異常判定装置にあって燃料蒸気経路の漏れ異常の有無を精度良く判定することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、前記所定期間として、前記ポンプの駆動開始時における燃料蒸気の濃度が高いときほど長い時間を設定することをその要旨とする。
ポンプの駆動開始時における燃料タンク内の燃料蒸気の濃度が高いほど、漏れ異常の判定に際してキャニスタ内に多量の燃料蒸気が導入されて、同キャニスタ内において燃料が凝縮される現象が長く続くために、同現象の発生に起因して燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下する期間が長い。上記構成によれば、そうした燃料タンク内の燃料蒸気の濃度に応じて、言い換えれば燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下する期間に応じて上記漏れ異常判定の実行が禁止される所定期間を設定することができる。したがって、漏れ異常についての誤判定を的確に回避しつつ、燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下する期間が短いときには漏れ異常の判定の早期完了を図ることができる。
なお、燃料タンク内の燃料の温度が高いほど、同燃料の飽和蒸気圧が高いために、ポンプの駆動開始時における燃料タンク内の燃料蒸気の濃度が高いと云える。
そのため、請求項7によるように、燃料タンク内の燃料の温度が高いときほど前記所定期間として長い時間を設定することにより、そうした燃料タンク内の燃料の温度に応じて、言い換えれば燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下する期間に応じて上記漏れ異常判定の実行が禁止される所定期間を設定することができる。したがって、漏れ異常についての誤判定を的確に回避しつつ、燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下する期間が短いときには漏れ異常の判定の早期完了を図ることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか一項に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、前記所定期間として、前記燃料タンク内の燃料残量が少ないときほど長い期間を設定することをその要旨とする。
燃料タンク内の燃料残量が少ないときほど、燃料蒸気の存在する空間が大きいため、燃料タンク内に存在する燃料蒸気の量が多いと云える。そして、燃料タンク内に存在する燃料蒸気の量が多いほど、漏れ異常の判定に際してキャニスタ内に多量の燃料蒸気が導入されて、同キャニスタ内において燃料が凝縮される現象が長く続くために、同現象の発生に起因して燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下する期間が長い。
上記構成によれば、そうした燃料タンク内の燃料残量に応じて、言い換えれば燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下する期間に応じて上記漏れ異常判定の実行が禁止される所定期間を設定することができる。したがって、漏れ異常についての誤判定を的確に回避しつつ、燃料蒸気経路の圧力が一時的に低下する期間が短いときには漏れ異常の判定の早期完了を図ることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかる燃料蒸気処理システムの異常判定装置を具体化した第1の実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態にかかる異常判定装置が適用される燃料蒸気処理システムの概略構成を示す。
同図1に示すように、燃料蒸気処理システム10は、燃料タンク12内で発生する燃料蒸気を吸着するキャニスタ14と、燃料タンク12およびキャニスタ14を連通するベーパ通路16と、内燃機関18の吸気通路20およびキャニスタ14を連通するパージ通路22とを備えている。なお、本実施の形態では、上記キャニスタ14、ベーパ通路16、およびパージ通路22からなる一連の経路を燃料蒸気経路24と称する。
燃料タンク12内に発生した燃料蒸気は、ベーパ通路16を通ってキャニスタ14に送られる。キャニスタ14はその内部に吸着材を備えており、燃料タンク12からの燃料蒸気(気相の燃料)を液相の燃料に凝縮しつつ吸着材に吸着させることによって一時的に蓄える。キャニスタ14は、そのように吸着材に吸着させた燃料を再離脱させることの可能な構成となっている。
上記キャニスタ14と吸気通路20とを連通するパージ通路22の途中には電磁弁からなるパージ制御弁26が設けられている。このパージ制御弁26は常には閉弁されている。パージ制御弁26が開弁されることにより、内燃機関18の吸気通路20の圧力(吸気負圧)がパージ通路22を介してキャニスタ14に導入される。なお、吸気通路20には吸入空気量を調節するためのスロットルバルブ28が設けられている。
一方、キャニスタ14には、その内部に大気を導入するための大気導入通路30が接続されている。また、この大気導入通路30のキャニスタ14との接続部にはポンプモジュール34が設けられている。
以下、このポンプモジュール34について具体的に説明する。
図2および図3に示すように、ポンプモジュール34は、大きくは、キャニスタ14および大気導入通路30を繋ぐ3つの経路と、それら経路を通じたキャニスタ14および大気導入通路30の連通態様を切り替える切替弁36と、それら経路の圧力を検出するための圧力センサ52と、電動式のポンプ38とにより構成される。
3つの経路のうち、主経路40はキャニスタ14と大気導入通路30とを直接連通するための経路であり、判定経路42はポンプ38を介してキャニスタ14と大気導入通路30とを連通する経路である。また、3つの経路のうちの基準経路44も上記判定経路42と同様に、ポンプ38を介してキャニスタ14と大気導入通路30とを連通する経路である。ただし、基準経路44の途中には絞り46が設けられている。
上記ポンプ38は、燃料蒸気経路24や、判定経路42、基準経路44内の空気を外部に強制的に排出する。このポンプ38の吸入側には、その駆動によって該吸入側の圧力が低下したときに開弁する逆止弁48と、前記圧力センサ52とがそれぞれ設けられている。
そして、キャニスタ14と大気導入通路30とは、前記切替弁36が「オフ操作」されているときには主経路40を介して接続され(図2参照)、切替弁36が「オン操作」されているときには判定経路42を介して接続される(図3参照)。その一方で、キャニスタ14と大気導入通路30とは、基準経路44を介して常時接続されている。
なお、上記絞り46の内径は、前記切替弁36が「オフ操作」されている状態でポンプ38が駆動される際に、前記圧力センサ52により検出される圧力(実測圧P)がそれよりも高い圧力で飽和した場合に、燃料蒸気経路24内の燃料蒸気を含むガスが外部に漏れる異常(漏れ異常)が生じていると判定するべき圧力になるように設定されている。
電子制御装置50(図1)はCPU、ROM、RAM等を備えたデジタルコンピュータと、各種装置を駆動するための駆動回路とを主体として構成されている。この電子制御装置50は各種センサの出力信号を取り込むとともに各種の演算を行い、その演算結果に基づいてパージ制御弁26や、切替弁36、ポンプ38の駆動を制御する。
なお、上記各種センサとしては、上記圧力センサ52の他、燃料タンク12内の燃料の温度を検出するための温度センサ54や、同燃料タンク12内に存在する燃料の量(燃料残量)を検出するための残量センサ56等も設けられている。
また、本実施の形態の装置には、内燃機関18の運転停止後において切替弁36、ポンプ38および圧力センサ52に電力を供給するためのメインスイッチや、電子制御装置50に電力を供給するためのメインリレー(共に図示略)等も設けられている。
上記燃料蒸気処理システム10は、以下のように機能する。
すなわち先ず、燃料タンク12内に発生した燃料蒸気がベーパ通路16を通ってキャニスタ14に送られ、キャニスタ14の吸着材に吸着される。そして、適宜のタイミングでパージ制御弁26が開弁されると、このとき吸気負圧がパージ通路22を介してキャニスタ14に供給される一方、大気圧が大気導入通路30を介してキャニスタ14に導入される。これにより、キャニスタ14の吸着材に吸着されている燃料が燃料蒸気となって離脱するとともに吸気通路20へ放出される。
また、この燃料蒸気処理システム10にあっては、内燃機関18の停止状態が所定時間(例えば5時間)継続された後に、燃料蒸気経路24の漏れ異常の有無についての判定が実行される。この異常判定では、燃料蒸気経路24からの少量の漏れを検知するための異常判定と、比較的多量の漏れを検知する異常判定とが実行される。
ここでは先ず、少量の漏れを検知するための異常判定にかかる処理(少量漏れ判定処理)の概要について、図4に示すタイミングチャートを参照しつつ説明する。
同図4に示すように、この処理では先ず、上記パージ制御弁26が閉弁されるとともに前記切替弁36がオフ操作された状態、換言すれば基準経路44に接続された状態(基準状態:図2に示す状態)でポンプ38が駆動される(時刻t11〜t12)。これによりポンプ38によって基準経路44内の空気が排出され、同基準経路44の圧力が徐々に低下するようになる。そして、その駆動中において変化の飽和した基準経路44の圧力(具体的には、上記実測圧P)が、燃料蒸気経路24の漏れ異常を判定するための基準圧PLvとして記憶される(時刻t12)。
その後(時刻t12以降)、前記切替弁36がオン操作された状態、換言すれば燃料蒸気経路24に接続された状態(実測状態:図3に示す状態)でポンプ38が駆動される。これにより、ポンプ38によって燃料蒸気経路24内の空気が大気中に排出されて、上記実測圧Pが低下する。ここで、図4中に実線で示すように、燃料蒸気経路24に漏れ異常が生じていないときには、上記実測圧Pが速やかに低下する。一方、図4中に一点鎖線で示すように、漏れ異常が発生しているときには、燃料蒸気経路24内に侵入する空気の分だけ同燃料蒸気経路24の圧力が低下しなくなり、上記実測圧Pの変化が比較的高い圧力で飽和する。この少量漏れ判定処理では、燃料蒸気経路24の圧力(上記実測圧P)の変化が上記基準圧PLvより高い圧力で飽和したことをもって、そうした現象の発生を捉え、燃料蒸気経路24に漏れ異常が生じている旨を判定するようにしている。
次に、比較的多量の漏れを検知するための異常判定にかかる処理(多量漏れ判定処理)の概要について、図5に示すタイミングチャートを参照しつつ説明する。
この処理にあっても、上述した少量漏れ判定処理と同様に、実測圧Pと所定の判定圧との比較に基づいて漏れ異常の有無が判定される。ただし、この処理では、漏れ異常の判定に用いる所定の判定圧Paとして、上記基準圧PLvに基づいて同基準圧PLvよりも高い圧力に相当する値(例えば、「判定圧Pa」=「基準圧PLv(大気圧基準の圧力)」×「0.2」)が算出されて、設定される。
図5に一点鎖線で示すように、燃料蒸気経路24に多量の漏れが生じている場合には、実測状態でポンプ38を駆動したところで、燃料蒸気経路24の圧力は殆ど低下しない。そのため、そうした多量の漏れが生じていないことは、図5に実線で示すように、基準圧PLvよりも高い所定の判定圧Paまで実測圧Pが到達したことをもって精度良く判定することが可能である。本処理では、こうした理由から、上記所定の判定圧Paが設定される。
ここで前述したように、漏れ異常が有るために燃料蒸気経路24の圧力が低下し難い状況において漏れ異常の判定が実行された場合に、一時的であるとはいえ、同燃料蒸気経路24の圧力がキャニスタ14内における燃料の凝縮に起因して低くなることがある。
図6に、本実施の形態にかかる装置にあって、燃料蒸気経路24に多量の漏れが生じている状況で多量漏れ判定が実行されるときに、上述した燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が発生した場合における実測圧Pの推移の一例を示す。同図6に示すように、そうした燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が発生した場合において、実測圧Pが所定の判定圧Pa以下となることがあり、このとき燃料蒸気経路24に漏れ異常が生じていないと誤って判定されてしまう。
この点をふまえ、本実施の形態にかかる多量漏れ判定にあっては、漏れ異常の判定に用いる判定圧として、上記所定の判定圧Paに加えて、同判定圧Paより低い判定圧Pbを設定するようにしている。そして、上記判定圧Pb(以下、瞬時判定圧Pbと称する)はそのときどきの実測圧Pと比較され、上記判定圧Pa(以下、飽和判定圧Paと称する)は変化が飽和したときの実測圧Pと比較される。なお本実施の形態では、瞬時判定圧Pbが第1の判定圧として機能し、飽和判定圧Paが第2の判定圧として機能する。
上記多量漏れ判定にあって漏れ異常の有無を判定するための条件としては、以下にそれぞれ記載するように、瞬時判定圧Pbに基づく(条件イ)と飽和判定圧Paに基づく(条件ロ)とが設定される。
(条件イ)実測圧Pが瞬時判定圧Pb以下であること。
(条件ロ)ポンプ38の駆動に伴う変化が飽和したときの実測圧Pが飽和判定圧Pa以下であること。
そして、(条件イ)および(条件ロ)のいずれかが満たされるときには漏れ異常が無いと判定され、(条件イ)および(条件ロ)が共に満たされないときには漏れ異常が有ると判定される。
以下、そうした多量漏れ判定処理について、図7に示すフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
なお、このフローチャートに示される一連の処理は多量漏れ判定処理の具体的な処理手順を概念的に示したものであり、実際の処理は所定周期毎の処理として電子制御装置50により実行される。
図7に示すように、この処理では先ず、実行条件が成立しているか否かが判断される(ステップS100)。ここでは、内燃機関18の運転停止状態が所定時間以上にわたり継続されていることをもって、実行条件が成立していると判断される。そして、実行条件が成立すると(ステップS100:YES)、前記メインスイッチがオン操作されて、切替弁36およびポンプ38を駆動するための電力供給が開始される(ステップS101)。
次に、前述したように、基準圧PLvが設定される(ステップS102)。具体的には、基準状態でポンプ38が駆動されるとともに、その駆動中に飽和した上記実測圧Pが基準圧PLvとして記憶され設定される。
次に、上記基準圧PLvに基づいて前記飽和判定圧Paが設定される(ステップS103)。ここでは、飽和判定圧Paとして、燃料蒸気経路24の圧力の変化が飽和したときの実測圧Pが同燃料蒸気経路24に漏れがないときや若干の漏れがあるときには同飽和判定圧Pa以下になる圧力であって、燃料蒸気経路24に多量の漏れがあるときには同飽和判定圧Paより高くなる圧力が設定される。具体的には、基準圧PLvと飽和判定圧Paとの関係を図8に示すように、基準圧PLvが高いほど、飽和判定圧Paとして高い圧力が設定される。
次に、燃料タンク12内の燃料の温度および同燃料タンク12内の燃料残量に基づいて、前記瞬時判定圧Pbが設定される(図7のステップS104)。
図9に、燃料タンク12内の燃料の温度と燃料残量と上記瞬時判定圧Pbとの関係を示す。同図9に示すように、ここでは燃料温度が高いときほど、また燃料残量が少ないときほど低い圧力が瞬時判定圧Pbとして設定される。なお瞬時判定圧Pbとしては、上述したように燃料蒸気経路24に多量の漏れがある状況で燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下した場合であっても実測圧Pが到達することのない低い圧力が設定される。
その後、実測状態でポンプ38が駆動されて前記実測圧Pが検出されるとともに(図7のステップS105)、同実測圧Pの変化が飽和しているか否かが判断される(ステップS106)。なお、実測圧Pの変化が飽和していることは、同実測圧Pの単位時間当たりの変化量がごく小さい状況が所定期間にわたり継続されていることをもって判断される。そして、実測圧Pの変化が飽和していないときには(ステップS106:NO)、同実測圧Pが上記瞬時判定圧Pb以下であるか否かが判断される(ステップS107)。
そして、本処理が継続して実行されて、実測圧Pが瞬時判定圧Pb以下になると(ステップS107:YES)、漏れ異常が無いと判定される(ステップS108)。なお、本処理において「漏れ異常が無い」との判定結果は、燃料蒸気経路24からの燃料蒸気の漏れが全くないことを示す判定結果ではなく、燃料蒸気経路24に多量の漏れが生じていると判定する必要があるほどの量の漏れは生じていないことを示す判定結果である。
一方、実測圧Pが瞬時判定圧Pb以下になることなく(ステップS107:NO)、同実測圧Pの変化が飽和した場合には(ステップS106:YES)、このときの実測圧Pが前記飽和判定圧Pa以下であるか否かが判定される(ステップS109)。そして、そのように変化の飽和した実測圧Pが飽和判定圧Pa以下である場合には(ステップS109:YES)、漏れ異常が無いと判定される(ステップS108)。
他方、変化の飽和した実測圧Pが飽和判定圧Paよりも高い場合には(ステップS109:NO)、漏れ異常が有ると判定される(ステップS110)。
このように漏れ異常の有無が判定された後(ステップS108あるいはステップS110)、前記メインリレーおよびメインスイッチがオフ操作されて電力供給が停止されて(ステップS111)、本処理は終了される。
以下、こうした多量漏れ判定処理を実行することによる作用について説明する。
図10に、多量漏れ判定における判定結果と実測圧Pの推移との関係を示す。なお図10において、線L1は燃料蒸気経路24に漏れがないときにおける上記関係の一例を示し、線L2は燃料蒸気経路24に若干の漏れがあるときにおける上記関係の一例を示し、線L3は燃料蒸気経路24に多量の漏れがある状況で燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が発生したときにおける上記関係の一例を示している。
上述したように本実施の形態では、瞬時判定圧Pbとして、燃料蒸気経路24に多量の漏れがある状況で同燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下した場合であっても実測圧Pが到達することのない低い圧力が設定される。
そのため、図10に線L3で示すように、燃料蒸気経路24に多量の漏れがある状況で同燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が発生した場合には、そのときどきの実測圧Pが飽和判定圧Paを一時的に下回ることがあるとはいえ、同実測圧Pが瞬時判定圧Pb以下にはならないために、このとき漏れ異常が無いと誤って判定されることはない。
一方、図10に線L1で示すように、燃料蒸気経路24に漏れ異常がない場合には、実測圧Pが瞬時判定圧Pbまで速やかに低下して、前記(条件イ)が満たされて(図7のステップS107:YES)、漏れ異常が無いと判定される。
また本実施の形態では、飽和判定圧Paとして、燃料蒸気経路24の圧力の変化が飽和したときの実測圧Pが同燃料蒸気経路24に若干の漏れがあるときには同飽和判定圧Pa以下になる圧力であって、燃料蒸気経路24に多量の漏れがあるときには同飽和判定圧Paより高くなる圧力が設定される。
そのため、図10に線L2で示すように、燃料蒸気経路24に若干の漏れがあるために実測圧Pが瞬時判定圧Pb以下にならない場合であっても、変化の飽和した実測圧Pが飽和判定圧Pa以下になって上記(条件ロ)が満たされ(図7のステップS109:YES)、漏れ異常が無いと判定される。
一方、図10に線L3で示すように、燃料蒸気経路24に多量の漏れがある状況で同燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が発生した場合には、変化の飽和した実測圧Pが飽和判定圧Paよりも高い圧力になるために、上記(条件ロ)が満たされない(図7のステップS109:NO)。しかも、このとき上記(条件イ)も満たされていないために(同ステップS107:NO)、漏れ異常が有ると判定される。
このように本実施の形態にかかる多量漏れ判定によれば、キャニスタ14内での燃料の凝縮に起因して燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下したとき、および同圧力の変化が飽和したときにおいてそれぞれ適切な判定圧(飽和判定圧Paあるいは瞬時判定圧Pb)を用いて漏れ異常の有無を判定することができる。したがって、燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下を招くことのある装置にあって漏れ異常の有無を精度良く判定することができる。
図11および図12に、多量漏れ判定における各判定圧Pa,Pbの設定態様と実測圧Pの推移との関係を示す。
なお、図11は実測状態でのポンプ38の駆動開始時における燃料タンク12内の燃料蒸気の濃度が高いときや同燃料タンク12内の燃料残量が少ないときの上記関係の一例を示し、図12は上記燃料蒸気の濃度が低いときや上記燃料残量が多いときの上記関係の一例を示している。
図11および図12に示すように、実測状態でのポンプ38の駆動開始時における燃料タンク12内の燃料蒸気の濃度(開始時濃度)が高いほど、多量漏れ判定の実行に際してキャニスタ14内に導入される燃料蒸気の総量が多くなるために、その凝縮によって燃料蒸気経路24の圧力が大きく低下するようになる。また、燃料タンク12内の燃料残量が少ないほど、燃料蒸気の存在する空間が大きいために同燃料タンク12内に存在する燃料蒸気の量が多く、多量漏れ判定の実行に際してキャニスタ14内に導入される燃料蒸気の総量も多くなるために、その凝縮によって燃料蒸気経路24の圧力が大きく低下するようになる。
そのため、図11に示すように、上記開始時濃度が高いときや燃料タンク12内の燃料残量が少ないときに、漏れ異常の有無についての誤判定を回避するためには、瞬時判定圧Pbとして低い圧力を設定することが望ましい。
その一方で、図12に示すように、上記開始時濃度が低いときや同燃料タンク12内の燃料残量が多いときには、瞬時判定圧Pbとして比較的高い圧力を設定しても、漏れ異常の有無を精度よく判定することができる。
なお、このとき瞬時判定圧Pbとして高い圧力を設定するほど、実測圧Pが瞬時判定圧Pbに早期に到達するようになり、多量漏れ判定の早期完了を図ることができる。そして、多量漏れ判定を早期に完了させることにより、ポンプ38の駆動時間を短くすることができ、その寿命延長を図ることができる。また、多量漏れ判定の実行中において燃料蒸気経路24の外部に排出される空気はキャニスタ14によって浄化されるとはいえ、ごく少量の燃料蒸気を含んでいる。そのため、多量漏れ判定を早期に完了させることにより、そのように燃料蒸気経路24から外部に排出される燃料蒸気の量を低減することもできる。こうした理由から、上記開始時濃度が低いときや燃料タンク12内の燃料残量が少ないときには、瞬時判定圧Pbとして高い圧力を設定することが望ましい。
また、燃料タンク12内の燃料の温度が高いほど、同燃料の飽和蒸気圧が高いために、上記開始時濃度が高いと云える。
こうした実情をふまえ、本実施の形態では、燃料タンク12内の燃料の温度が高いときほど、また同燃料タンク12内の燃料残量が少ないときほど、瞬時判定圧Pbとして低い圧力が設定される。
これにより、開始時濃度が高いときや燃料タンク12内の燃料残量が少ないとき、言い換えれば、燃料の凝縮に起因する燃料蒸気経路24の圧力の低下度合いが大きいときには(図11参照)、瞬時判定圧Pbとして低い圧力が設定されて、漏れ異常の有無の誤判定が的確に抑制されるようになる。
また、開始時濃度が低いときや燃料タンク12内の燃料残量が多いとき、言い換えれば、燃料の凝縮に起因する燃料蒸気経路24の圧力の低下度合いが小さいときには(図12参照)、比較的高い圧力が瞬時判定圧Pbとして設定されるとはいえ、上記誤判定が的確に抑制される。しかも、実測状態でのポンプ38の駆動開始時から実測圧Pが瞬時判定値に達するまでの時間(時間T1)が、上述した燃料蒸気経路24の圧力の低下度合いが大きいときの瞬時判定圧Aがこのときの瞬時判定圧Pbとして設定される構成における同時間(時間T2)と比較して短くなるために、多量漏れ判定の早期完了が図られるようになる。
このように本実施の形態によれば、燃料蒸気経路24の圧力の低下度合いに応じて瞬時判定圧Pbを設定することができ、燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下しているときにおける漏れ異常の判定を精度良く行うことができる。また、上記開始時濃度が低いときや同燃料タンク12内の燃料残量が多いときにおいて、多量漏れ判定の早期完了を図ることもできる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)キャニスタ14内での燃料の凝縮に起因して燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下したとき、および同圧力の変化が飽和したときにおいてそれぞれ適切な判定圧(飽和判定圧Paあるいは瞬時判定圧Pb)を用いて漏れ異常の有無を判定することができる。したがって、燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下を招くことのある装置にあって漏れ異常の有無を精度良く判定することができる。
(2)燃料タンク12内の燃料の温度が高いときほど、また同燃料タンク12内の燃料残量が少ないときほど、瞬時判定圧Pbとして低い圧力を設定するようにした。そのため、燃料の凝縮に起因する燃料蒸気経路24の圧力の低下度合いに応じて瞬時判定圧Pbを設定することができ、燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下しているときにおける漏れ異常の判定を精度良く行うことができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・外気の温度や潤滑オイルの温度などといった燃料タンク12内の燃料の温度と相関の高い温度を検出し、これを同燃料の温度の指標値として瞬時判定圧Pbの設定に用いるようにしてもよい。
・燃料タンク12内の燃料の温度および燃料残量のいずれか一方のみに基づいて、瞬時判定圧Pbを設定するようにしてもよい。
・瞬時判定圧Pbとして、燃料タンク12内の燃料の温度や燃料残量によらず、一定の圧力を設定するようにしてもよい。
・燃料タンク12内の燃料の温度に代えて、同燃料タンク12内の燃料蒸気の濃度を検出または算出して、これを瞬時判定圧Pbの設定パラメータとして用いるようにしてもよい。
・少量漏れ判定において、前述した燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下に起因する誤判定が懸念される場合には、基準圧PLvよりも低い瞬時判定圧を設定し、下記(条件ハ)および(条件ニ)のいずれかが満たされるときに漏れ異常が無いと判定し、(条件ハ)および(条件ニ)が共に満たされないときに漏れ異常が有ると判定するようにしてもよい。
(条件ハ)実測圧Pが瞬時判定圧以下であること。
(条件ニ)ポンプ38の駆動に伴う変化が飽和したときの実測圧Pが基準圧PLv以下であること。
なお上記瞬時判定圧としては、燃料蒸気経路24に少量の漏れがある状況で前述のように燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下した場合であっても実測圧Pが到達することのない圧力を設定すればよい。なお上記構成では、瞬時判定圧が第1の判定圧として機能し、基準圧PLvが第2の判定圧として機能する。
・第2の判定圧として一定圧を設定する異常判定装置、あるいは燃料タンク12内の燃料の温度や燃料残量に基づいて第2の判定圧を可変設定する異常判定装置など、燃料蒸気経路24の漏れ異常の判定に際して基準となる圧力(上記実施の形態では基準圧PLv)の設定や、同圧力に基づく判定圧の設定が行われない異常判定装置にも、本実施の形態にかかる異常判定装置は、その構成を適宜変更した上で、適用することができる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明にかかる燃料蒸気処理システムの異常判定装置を具体化した第2の実施の形態について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
なお、本実施の形態にかかる異常判定装置は、多量漏れ判定処理の処理内容が第1の実施の形態にかかる異常判定装置と異なる。
以下、本実施の形態にかかる多量漏れ判定処理の概要について説明する。
本実施の形態にかかる多量漏れ判定処理では、基本的に、前記燃料蒸気経路24の漏れ異常の有無が次のように判定される。すなわち、実測圧Pが前記飽和判定圧Pa以下になったときには漏れ異常が無いと判定される一方、実測圧Pが飽和判定圧Pa以下になることなく同実測圧Pの変化が飽和したときには漏れ異常が有ると判定される。
ここで前述したように、燃料蒸気経路24に多量の漏れがあるために燃料蒸気経路24の圧力が低下し難い状況において上記漏れ異常の判定が実行された場合に、一時的であるとはいえ、同燃料蒸気経路24の圧力がキャニスタ14内における燃料の凝縮に起因して低くなることがある。
図13に、本実施の形態にかかる装置にあって、燃料蒸気経路24に多量の漏れが生じている状況で多量漏れ判定が実行されるときに、上述した燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が発生した場合における実測圧Pの推移の一例を示す。同図13に実線で示すように、そうした燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が発生した場合において、実測圧Pが飽和判定圧Pa以下となることがあり、このとき燃料蒸気経路24に漏れ異常が生じていないと誤って判定されてしまう。
この点をふまえ、本実施の形態にかかる異常判定装置では、そうした誤判定を回避するべく、実測状態でのポンプ38の駆動が開始された後の所定期間(時刻t21〜t22)にわたり、上記漏れ異常の判定の実行を禁止するようにしている。なお、本実施の形態にかかる異常判定装置では、前記瞬時判定圧Pbが設定されず、同瞬時判定圧Pbと実測圧Pとの比較に基づく漏れ異常の判定が実行されない。
以下、そうした多量漏れ判定処理について、図14に示すフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
なお、このフローチャートに示される一連の処理は多量漏れ判定処理の具体的な処理手順を概念的に示したものであり、実際の処理は所定周期毎の処理として電子制御装置50により実行される。
図14に示すように、この処理では先ず、実行条件が成立しているか否かが判断される(ステップS200)。ここでは、内燃機関18の運転停止状態が所定時間以上にわたり継続されていることをもって、実行条件が成立していると判断される。そして、実行条件が成立すると(ステップS200:YES)、前記メインスイッチがオン操作されて、切替弁36およびポンプ38を駆動するための電力供給が開始される(ステップS201)。
次に、前述したように基準圧PLvが設定されるとともに(ステップS202)、同基準圧PLvに基づいて前記飽和判定圧Paが設定される(ステップS203)。この飽和判定圧Paとしては、燃料蒸気経路24に漏れがないときや若干の漏れがあるときには実測圧Pが同飽和判定圧Paに達する圧力であって、燃料蒸気経路24に多量の漏れがあるときには同燃料蒸気経路24の圧力の変化が飽和したときの実測圧が同飽和判定圧Paより高くなる圧力が設定される。具体的には、基準圧PLvが高いほど飽和判定圧Paとして高い圧力が設定される(図8参照)。
次に、燃料タンク12内の燃料の温度および燃料残量に基づいて、漏れ異常の判定の実行を禁止する上記所定期間(具体的には、所定時間Ts)が設定される(図14のステップS204)。
図15に、燃料タンク12内の燃料の温度と燃料残量と上記所定時間Tsとの関係を示す。同図15に示すように、ここでは燃料温度が高いときほど、また燃料残量が少ないときほど長い時間が所定時間Tsとして設定される。
次に、実測状態でのポンプ38の駆動が開始されるとともに(図14のステップS205)、その後において所定時間Tsが経過するまでの間、漏れ異常の判定を実行することなく、ポンプ38の駆動が継続される(ステップS206:NO)。
その後において本処理が継続して実行されて、上記所定時間Tsが経過すると(ステップS206:YES)、前記実測圧Pが検出されるとともに(ステップS207)、同実測圧Pが前記飽和判定圧Pa以下であるか否かが判断される(ステップS208)。そして、実測圧Pが飽和判定圧Paより高い場合には(ステップS208:NO)、更に実測圧Pの変化が飽和しているか否かが判断される(ステップS209)。なお、実測圧Pの変化が飽和していることは、同実測圧Pの単位時間当たりの変化量がごく小さい状況が所定期間にわたり継続されていることをもって判断される。そして、実測圧Pの変化が飽和していないと判断される場合には(ステップS209:NO)、実測圧Pが飽和判定圧Pa以下になるまで、もしくは実測圧Pの変化が飽和するまで、ステップS207〜S209の処理が繰り返し実行される。
実測圧Pが飽和判定圧Pa以下になった場合には(ステップS208:YES)、前記漏れ異常が無いと判定される(ステップS210)。なお、本処理において「漏れ異常が無い」との判定結果は、燃料蒸気経路24からの燃料蒸気の漏れが全くないことを示す判定結果ではなく、燃料蒸気経路24に多量の漏れが生じていると判定する必要があるほどの量の漏れは生じていないことを示す判定結果である。
一方、実測圧Pが飽和判定圧Pa以下になることなく(ステップS208:NO)、同実測圧Pの変化が飽和した場合には(ステップS209:YES)、漏れ異常が有ると判定される(ステップS211)。
このように漏れ異常の有無が判定された後(ステップS210あるいはステップS211)、前記メインリレーおよびメインスイッチがオフ操作されて電力供給が停止されて(ステップS212)、本処理は終了される。
以下、こうした多量漏れ判定処理を実行することによる作用について説明する。
本実施の形態では、図13に示すように、実測状態でのポンプ38の駆動が開始されてから所定時間Tsが経過するまでの間(時刻t21〜t22)、実測圧Pと飽和判定圧Paとの比較に基づく漏れ異常の判定の実行が禁止される。
これにより、燃料タンク12内に多量の燃料蒸気が存在し且つ燃料蒸気経路24に多量の漏れがある状況において多量漏れ判定処理が実行された場合に、前述のようにキャニスタ14内での燃料の凝縮に起因して燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下するおそれのある期間において、漏れ異常の判定の実行が禁止される。
そのため、この場合には、同図13にその一例を実線で示すように、そうした燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下によって実測圧Pが飽和判定圧Pa以下になってしまう状況において上記判定が実行されなくなり、漏れ異常が無いとの誤判定を回避することができる。
しかも、上記所定時間Tsが経過した後(時刻t22)、言い換えれば、上述した燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が解消された後において実測圧Pが飽和判定圧Paより高いことをもって、漏れ異常が有ると判定される。
一方、燃料蒸気経路24に漏れ異常がない場合には、同図13にその一例を一点鎖線で示すように、上述した燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下が解消された後において(時刻t22)、実測圧Pが飽和判定圧Pa以下であることをもって、漏れ異常が無いと判定される。
このように本実施の形態にかかる多量漏れ判定によれば、キャニスタ14内での燃料の凝縮に起因して一時的に低下した燃料蒸気経路24の圧力に基づいて漏れ異常が無いと誤って判定されることを回避することができる。したがって、燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下を招くことのある装置にあって漏れ異常の有無を精度良く判定することができる。
図16および図17に、多量漏れ判定における所定時間Tsの設定態様と実測圧Pの推移との関係を示す。
なお、図16は実測状態でのポンプ38の駆動開始時における燃料タンク12内の燃料蒸気の濃度が高いときや同燃料タンク12内の燃料残量が少ないときの上記関係の一例を示し、図17は上記燃料蒸気の濃度が低いときや上記燃料残量が多いときの上記関係の一例を示している。
図16および図17に示すように、実測状態でのポンプ38の駆動開始時における燃料タンク12内の燃料蒸気の濃度(開始時濃度)が高いほど、多量漏れ判定の実行に際してキャニスタ14内に多量の燃料蒸気が導入されて、同キャニスタ14内において燃料が凝縮される現象が長く続くために、同現象の発生に起因して燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下する期間が長い。また、燃料タンク12内の燃料残量が少ないほど、燃料蒸気の存在する空間が大きいため、同燃料タンク12内に存在する燃料蒸気の量が多いと云える。そして、燃料タンク12内に存在する燃料蒸気の量が多いほど、多量漏れ判定の実行に際してキャニスタ14内に多量の燃料蒸気が導入されて、同キャニスタ14内において燃料が凝縮される現象が長く続くために、同現象の発生に起因して燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下する期間が長い。
そのため、図16に示すように、上記開始時濃度が高いときや燃料タンク12内の燃料残量が少ないときに、漏れ異常の有無についての誤判定を回避するためには、所定時間Tsとして長い時間を設定することが望ましい。
その一方で、図17に示すように、上記開始時濃度が低いときや同燃料タンク12内の燃料残量が多いときには、所定時間Tsとして比較的短い時間を設定しても、漏れ異常の有無を精度よく判定することができる。
ここで、上記所定時間Tsとして短い時間を設定するほど、実測圧Pと飽和判定圧Paとの比較に基づく漏れ異常の判定を早期に開始することができ、多量漏れ判定の早期完了を図ることができる。そして前述したように、多量漏れ判定を早期に完了させることによってポンプ38の寿命延長を図ることができ、また多量漏れ判定の実行中において燃料蒸気経路24から外部に排出される燃料蒸気の量を低減することができる。こうした理由から、上記開始時濃度が低いときや燃料タンク12内の燃料残量が少ないときには、所定時間Tsとして短い時間を設定することが望ましい。
また、燃料タンク12内の燃料の温度が高いほど、同燃料の飽和蒸気圧が高いために、上記開始時濃度が高いと云える。
こうした実情をふまえ、本実施の形態では、燃料タンク12内の燃料の温度が高いほど、また同燃料タンク12内の燃料残量が少ないほど、所定時間Tsとして長い時間を設定するようにしている。
これにより、開始時濃度が高いときや燃料タンク12内の燃料残量が少ないとき、言い換えれば、キャニスタ14内での燃料の凝縮に起因して燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下する現象が長く続くときには(図16参照)、所定時間Tsとして長い時間が設定されて、漏れ異常の有無についての誤判定が的確に抑制されるようになる。
また、開始時濃度が低いときや燃料タンク12内の燃料残量が多いとき、言い換えれば、上記現象の継続時間が比較的短いときには(図17参照)、比較的短い時間が所定時間Tsとして設定されるとはいえ、上記誤判定が的確に抑制される。しかも、上記現象が長く続くときと比べて、実測圧Pと飽和判定圧Paとの比較に基づく漏れ異常の判定を早期に開始することができ、多量漏れ判定の早期完了を図ることもできる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)キャニスタ14内での燃料の凝縮に起因して一時的に低下した燃料蒸気経路24の圧力に基づいて漏れ異常が無いと誤って判定されることを回避することができる。したがって、燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下を招くことのある装置にあって漏れ異常の有無を精度良く判定することができる。
(2)燃料タンク12内の燃料の温度が高いときほど、また同燃料タンク12内の燃料残量が少ないときほど、所定時間Tsとして長い時間を設定するようにした。そのため、燃料の凝縮に起因して燃料蒸気経路24の圧力が一時的に低下する期間に応じて所定時間Tsを設定することができ、漏れ異常についての誤判定を的確に抑制することができる。しかも、上記現象の継続時間が短いときには多量漏れ判定の早期完了を図ることができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・外気の温度や潤滑オイルの温度などといった燃料タンク12内の燃料の温度と相関の高い温度を検出し、これを同燃料の温度の指標値として所定時間Tsの設定に用いるようにしてもよい。
・燃料タンク12内の燃料の温度および燃料残量のいずれか一方のみに基づいて、所定時間Tsを設定するようにしてもよい。
・所定時間Tsとして、燃料タンク12内の燃料の温度や燃料残量によらず、一定の時間を設定するようにしてもよい。
・燃料タンク12内の燃料の温度に代えて、同燃料タンク12内の燃料蒸気の濃度を検出または算出して、これを所定時間Tsの設定パラメータとして用いるようにしてもよい。
・少量漏れ判定において、前述した燃料蒸気経路24の圧力の一時的な低下に起因する誤判定が懸念される場合には、所定時間を設定するとともに、ポンプ38の駆動が開始されてから同所定時間が経過するまでの間、基準圧PLvと実測圧Pとの比較に基づく漏れ異常の判定の実行を禁止するようにしてもよい。なお同構成にあっては、基準圧PLvが所定の判定圧として機能する。
・所定の判定圧(飽和判定圧Paまたは基準圧PLv)として一定圧を設定する異常判定装置、あるいは燃料タンク12内の燃料の温度や燃料残量に基づいて所定の判定圧を可変設定する異常判定装置など、燃料蒸気経路24の漏れ異常の判定に際して基準となる圧力(上記実施の形態では基準圧PLv)の設定や、同圧力に基づく判定圧の設定が行われない異常判定装置にも、本実施の形態にかかる異常判定装置は、その構成を適宜変更した上で、適用することができる。
本発明の第1の実施の形態が適用される燃料蒸気処理システムの概略構成を示す略図。 第1の実施の形態のポンプモジュールの概略構成を示す略図。 同ポンプモジュールの概略構成を示す略図。 第1の実施の形態の少量漏れ判定処理の処理態様の一例を示すタイミングチャート。 所定の判定圧と実測圧との関係の一例を示すタイミングチャート。 燃料蒸気経路の圧力の一時的な低下が発生した場合における実測圧の推移の一例を示すタイミングチャート。 第1の実施の形態の多量漏れ判定処理の具体的な処理手順を示すフローチャート。 基準圧と飽和判定圧との関係を示す略図。 燃料タンク内の燃料の温度と燃料残量と瞬時判定圧との関係を示す略図。 第1の実施の形態の多量漏れ判定における判定結果と実測圧の推移との関係を示すタイミングチャート。 同多量漏れ判定における各判定圧の設定態様と実測圧の推移との関係の一例を示すタイミングチャート。 同多量漏れ判定における各判定圧の設定態様と実測圧の推移との関係の他の例を示すタイミングチャート。 燃料蒸気経路の圧力の一時的な低下が発生した場合における実測圧の推移の一例を示すタイミングチャート。 本発明の第2の実施の形態にかかる多量漏れ判定処理の具体的な処理手順を示すフローチャート。 燃料タンク内の燃料の温度と燃料残量と所定時間との関係を示す略図。 第2の実施の形態にかかる多量漏れ判定における所定時間の設定態様と実測圧の推移との関係の一例を示すタイミングチャート。 同多量漏れ判定における所定時間の設定態様と実測圧の推移との関係の他の例を示すタイミングチャート。
符号の説明
10…燃料蒸気処理システム、12…燃料タンク、14…キャニスタ、16…ベーパ通路、18…内燃機関、20…吸気通路、22…パージ通路、24…燃料蒸気経路、26…パージ制御弁、28…スロットルバルブ、30…大気導入通路、34…ポンプモジュール、36…切替弁、38…ポンプ、40…主経路、42…判定経路、44…基準経路、46…絞り、48…逆止弁、50…電子制御装置、52…圧力センサ、54…温度センサ、56…残量センサ。

Claims (8)

  1. 燃料タンク内で発生した燃料蒸気を一時的に貯留するキャニスタを有して同燃料蒸気を機関吸気通路に放出するための燃料蒸気経路と、該燃料蒸気経路の漏れ異常の判定に際して駆動されて前記キャニスタを介して前記燃料蒸気経路内の空気を外部に排出するポンプとを備え、同ポンプの駆動時において前記燃料蒸気経路の圧力を実測圧として検出するとともに、同実測圧と所定の判定圧との比較に基づいて前記漏れ異常の有無を判定する燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、
    前記所定の判定圧として、第1の判定圧と同第1の判定圧よりも高い第2の判定圧とを設定し、
    (条件イ)前記実測圧が前記第1の判定圧以下であること、および
    (条件ロ)前記ポンプの駆動に伴う変化が飽和したときの前記実測圧が前記第2の判定圧以下であること、
    のいずれかが満たされることをもって前記漏れ異常が無いと判定し、前記(条件イ)および前記(条件ロ)が共に満たされないことをもって前記漏れ異常が有ると判定する
    ことを特徴とする燃料蒸気処理システムの異常判定装置。
  2. 請求項1に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、
    前記第1の判定圧として、前記ポンプの駆動開始時における前記燃料タンク内の燃料蒸気の濃度が高いときほど低い圧力を設定する
    ことを特徴とする燃料蒸気処理システムの異常判定装置。
  3. 請求項1に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、
    前記第1の判定圧として、前記燃料タンク内の燃料の温度が高いときほど低い圧力を設定する
    ことを特徴とする燃料蒸気処理システムの異常判定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、
    前記第1の判定圧として、前記燃料タンク内の燃料残量が少ないときほど低い圧力を設定する
    ことを特徴とする燃料蒸気処理システムの異常判定装置。
  5. 燃料タンク内で発生した燃料蒸気を一時的に貯留するキャニスタを有して同燃料蒸気を機関吸気通路に放出するための燃料蒸気経路と、該燃料蒸気経路の漏れ異常の判定に際して駆動されて前記キャニスタを介して前記燃料蒸気経路内の空気を外部に排出するポンプとを備え、同ポンプの駆動時において前記燃料蒸気経路の圧力を実測圧として検出するとともに、同実測圧が所定の判定圧以下になったことをもって前記漏れ異常が無いと判定する燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、
    前記ポンプの駆動が開始された後の所定期間にわたり、前記漏れ異常の判定の実行を禁止する
    ことを特徴とする燃料蒸気処理システムの異常判定装置。
  6. 請求項5に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、
    前記所定期間として、前記ポンプの駆動開始時における燃料蒸気の濃度が高いときほど長い時間を設定する
    ことを特徴とする燃料蒸気処理システムの異常判定装置。
  7. 請求項5に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、
    前記所定期間として、前記燃料タンク内の燃料の温度が高いときほど長い時間を設定する
    ことを特徴とする燃料蒸気処理システムの異常判定装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の燃料蒸気処理システムの異常判定装置において、
    前記所定期間として、前記燃料タンク内の燃料残量が少ないときほど長い期間を設定する
    ことを特徴とする燃料蒸気処理システムの異常判定装置。
JP2006070864A 2006-03-15 2006-03-15 燃料蒸気処理システムの異常判定装置 Active JP4643477B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006070864A JP4643477B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 燃料蒸気処理システムの異常判定装置
US11/717,751 US7484406B2 (en) 2006-03-15 2007-03-14 Abnormality determining apparatus of fuel vapor processing system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006070864A JP4643477B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 燃料蒸気処理システムの異常判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007247500A true JP2007247500A (ja) 2007-09-27
JP4643477B2 JP4643477B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=38516349

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006070864A Active JP4643477B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 燃料蒸気処理システムの異常判定装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7484406B2 (ja)
JP (1) JP4643477B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011256465A (ja) * 2011-08-30 2011-12-22 Riverstone Kogyo Kk 微粉末セラミックス衝撃焼結被覆法
US8683852B2 (en) 2010-02-03 2014-04-01 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Leakage diagnostic devices for fuel vapor processing apparatus
JP2015045264A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 三菱自動車工業株式会社 燃料タンクシステム

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5176986B2 (ja) * 2008-05-09 2013-04-03 日産自動車株式会社 エバポパージシステムのリーク診断装置
JP5623263B2 (ja) * 2010-12-14 2014-11-12 愛三工業株式会社 蒸発燃料処理装置
US8560167B2 (en) 2011-02-18 2013-10-15 Ford Global Technologies, Llc System and method for performing evaporative leak diagnostics in a vehicle
JP5582367B2 (ja) * 2012-07-25 2014-09-03 株式会社デンソー 蒸発燃料処理装置
WO2014061135A1 (ja) * 2012-10-18 2014-04-24 三菱電機株式会社 気密性診断装置および気密性診断方法
JP7035796B2 (ja) * 2018-05-21 2022-03-15 株式会社デンソー 蒸発燃料漏れ検出装置
US11352965B2 (en) * 2019-10-18 2022-06-07 Caterpillar Inc. Reverse flow detection system

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004301027A (ja) 2003-03-31 2004-10-28 Denso Corp エバポガスパージシステムのリーク診断装置
US7137288B2 (en) * 2003-08-25 2006-11-21 Denso Corporation Fuel vapor leak check module
JP4356991B2 (ja) * 2004-11-02 2009-11-04 株式会社デンソー エバポガスパージシステムのリーク診断装置
JP2007231745A (ja) * 2006-02-27 2007-09-13 Denso Corp 内燃機関の蒸発燃料処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8683852B2 (en) 2010-02-03 2014-04-01 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Leakage diagnostic devices for fuel vapor processing apparatus
JP2011256465A (ja) * 2011-08-30 2011-12-22 Riverstone Kogyo Kk 微粉末セラミックス衝撃焼結被覆法
JP2015045264A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 三菱自動車工業株式会社 燃料タンクシステム

Also Published As

Publication number Publication date
US7484406B2 (en) 2009-02-03
JP4643477B2 (ja) 2011-03-02
US20070214876A1 (en) 2007-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4643477B2 (ja) 燃料蒸気処理システムの異常判定装置
US7272488B2 (en) Leak detecting device for fuel vapor treatment unit
JP4607770B2 (ja) 蒸発燃料処理装置
JP4949470B2 (ja) 亀裂した多室固体電解質ガスセンサの診断
JP2009270494A (ja) 蒸発燃料処理システムの診断装置及び診断方法
JP2007170221A (ja) 蒸発燃料処理装置
JP2009293615A (ja) エバポパージシステムのリーク診断装置
JP2013019397A (ja) 燃料蒸気漏れ検出装置
JP2002364463A (ja) 蒸発燃料処理装置の故障診断装置
JP2018162737A (ja) 蒸発燃料処理装置
JP4433174B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料制御装置
JP2017129073A (ja) パージ装置
JP4715427B2 (ja) 蒸発燃料処理システムのリーク診断装置
JP2008144732A (ja) 内燃機関
JP2007016622A (ja) エバポガス処理装置
JP2016217359A (ja) 異常検出装置
JP4715426B2 (ja) 蒸発燃料処理システムのリーク診断装置
JP2000120495A (ja) エバポガスパージシステム
JP5477667B2 (ja) 燃料蒸気漏れ検出装置、および、それを用いた燃料漏れ検出方法
JP2004505854A (ja) 負圧装置を監視するための方法、コンピュータプログラムおよび装置
JP4297835B2 (ja) 燃料蒸気パージシステムの異常判定装置
JP3252503B2 (ja) エバポパージシステムの故障診断装置
JP5387996B2 (ja) 燃料蒸気漏れ検出装置、および、それを用いた燃料漏れ検出方法
JP3761376B2 (ja) 蒸発燃料パージシステム
JP3322213B2 (ja) エバポガスパージシステムの異常診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090715

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100106

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20100205

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101202

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4643477

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3