JP3761376B2 - 蒸発燃料パージシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンクで発生した蒸発燃料を車載内燃機関の吸気系へパージ処理する蒸発燃料パージシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、内燃機関に適用される蒸発燃料パージシステムでは、燃料タンクにて発生する燃料蒸気を大気汚染防止等のために吸気通路に排出して(パージ処理して)、燃料の一部として利用するようにしている。
【0003】
具体的には、上記燃料蒸気をベーパ通路を介してキャニスタ内に導入し、同キャニスタによって捕集するとともに、その捕集された燃料蒸気を適宜キャニスタからパージ通路を通じて吸気通路にパージ処理するようにしている。また、上記蒸発燃料パージシステムの燃料蒸気経路(燃料タンク、ベーパ通路、キャニスタ、並びにパージ通路等により構成される)の漏れ異常を診断する故障診断装置を設けて、大気汚染防止等をより確実なものとしている。
【0004】
そして従来、このような装置として、例えば特開平5−33732号公報に記載の蒸発燃料パージシステムの故障診断装置では、蒸発燃料を吸気通路にパージ処理しているときの燃料蒸気経路内の圧力に基づいて、同システムの故障、すなわち当該径路の穴開き等に起因する漏れの有無を診断するようにしている。
【0005】
ところがその一方で、燃焼室内で燃焼される混合気の空燃比を制御する内燃機関の空燃比制御にとっては、吸気通路に蒸発燃料を含む気体がパージされることは好ましくない。特に、内燃機関のエアフローメータあるいは燃料噴射弁の特性の経時的変化を考慮するために、同経時的変化を学習しつつ行なう空燃比制御にあっては、同学習中にパージ処理が行われると、このパージされた気体による空燃比の乱れが、「上記エアフローメータ等の経時的変化によるものである」と誤学習されるおそれがあり、この誤学習を防止することが極めて重要になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記空燃比制御やパージ制御等を含む燃料噴射制御と上記燃料蒸気経路の故障診断とが並行して実行されるシステムにあっては通常、それら制御と診断とが各別の系を通じて行われる。
【0007】
そして、燃料噴射を制御する系にあっては上述のように、内燃機関の運転領域が変わり、その変わった運転領域での空燃比学習が未完了であったような場合に、同空燃比学習の誤学習を防止すべくパージ処理の中断要求が発せられ、他方の燃料蒸気経路を診断する系にあっては、同燃料蒸気経路の故障診断において誤った診断が行われることを回避すべくパージ処理の中断要求が発せられる。このため、内燃機関の運転状態によっては、こうしたパージ処理の中断要求が頻繁に発せられることもあり、それらパージ処理の中断/再開に伴う空燃比の乱れ(荒れ)が無視できないものとなる。
【0008】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、蒸発燃料を含む気体のパージに起因する空燃比の荒れを好適に抑制することのできる蒸発燃料パージシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
まず、請求項1記載の発明では、燃料タンクを含む燃料蒸気経路と、該燃料蒸気経路に設けられたパージ制御弁と、内燃機関の燃料噴射制御を実行しつつ該パージ制御弁を操作して前記燃料タンク内で発生する燃料蒸気を当該機関の吸気通路へパージ制御する制御手段とを有して燃料タンク内で発生する燃料蒸気のパージ処理を行う蒸発燃料パージシステムにおいて、当該機関の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御手段と、前記空燃比制御にて制御される空燃比を学習する学習手段と、前記吸気通路にパージされる燃料蒸気量を推定する燃料蒸気量推定手段と、を備え、前記制御手段は、前記学習手段による学習が未完了であり、かつ前記燃料蒸気量推定手段により推定される燃料蒸気量が多いときには前記パージ処理を中断し、前記学習手段による学習が未完了であっても前記燃料蒸気量推定手段により推定される燃料蒸気量が少ないときには同パージ処理の中断を禁止することとする。
【0010】
上記構成によれば、吸気通路にパージされる燃料蒸気量が少ない状況、すなわちパージ処理の実行を維持しても、上記空燃比制御に与える影響が少ない状況でのパージ処理の中断が禁止されることで、前述した空燃比の乱れ(荒れ)等も好適に回避されるようになる。
【0011】
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の蒸発燃料パージシステムにおいて、前記パージ制御弁を操作しつつ前記燃料蒸気経路の故障診断を行う診断手段を更に有し、同診断手段は前記制御手段を通じてパージ処理の中断が禁止されている期間、前記燃料蒸気経路の故障診断を実行しないこととする。
【0012】
上記構成によれば、吸気通路にパージされる燃料蒸気量が少ない状況でのパージ処理の中断が禁止されるとともに、その禁止されている期間は燃料蒸気経路の故障診断も行われない。すなわち、吸気通路にパージされる燃料蒸気量が少ない状況とは、例えば吸気圧力が高い場合とか、パージ制御弁が小開度、若しくは閉固着となっている場合など、そもそもが燃料蒸気経路へ内燃機関の吸気圧力の導入が困難である状況が多い。このため、こうした状況下での燃料蒸気経路の故障診断を行わないことで、その診断性能が低下することをも併せて防止することができるようになる。
【0013】
また、請求項3記載の発明では、燃料タンクを含む燃料蒸気経路と、該燃料蒸気経路に設けられたパージ制御弁と、内燃機関の燃料噴射制御を実行しつつ該パージ制御弁を操作して前記燃料タンク内で発生する燃料蒸気を当該機関の吸気通路へパージ制御する制御手段とを有して燃料タンク内で発生する燃料蒸気のパージ処理を行う蒸発燃料パージシステムにおいて、当該機関の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御手段と、前記空燃比制御にて制御される空燃比を学習する学習手段と、前記吸気通路にパージされる燃料蒸気量を推定する燃料蒸気量推定手段と、を備え、前記制御手段は、前記パージ制御弁の操作に基づくパージ処理の実行中、前記推定される燃料蒸気量が所定量に満たないこと、及び前記学習手段による空燃比の学習が未完了であること、及び前記診断手段による前記燃料蒸気経路の故障診断中であること、の論理積が満たされる条件で同パージ処理の中断を禁止することとする。
【0014】
通常、燃料噴射を制御する系、すなわち上記制御手段でのパージ制御に際しては、パージ濃度が薄く、且つ現在の空燃比学習領域での学習が完了していないような場合、パージ処理の中断を行って空燃比学習を優先させることが行われる。
【0015】
例えば、図7(a)は各空燃比学習領域と内燃機関の運転状態の推移との関係を示したものであり、機関が始動してしばらくの期間は同図7(a)に示されるように、空燃比学習の完了領域(斜線部)と未完了領域(白抜き部)とが混在するようになる。そして、現在の機関運転領域が同図に「DZ」として示す領域にあり、しかもこの運転領域DZが空燃比学習の未完了領域(学習領域3)にあったときに、その時点でのパージ濃度が薄かったような場合、上記燃料噴射を制御する系では、図7(b)及び(c)に示す態様でパージ処理の中断を行って、空燃比学習を優先させる。
【0016】
しかし、上記燃料蒸気経路を診断する系において、その診断のために同経路内に吸気圧力を導入している途中で、機関の運転領域が空燃比学習の未完了領域に入り、このようなパージ処理の中断が行われたような場合には、その診断自体が中断され、漏れ等の検出性が著しく阻害されるようになる。
【0017】
この点、上記構成によれば、上記診断手段による燃料蒸気経路の故障診断中であるときにもパージ処理の中断が禁止されるため、こうした検出性が損なわれることもなくなる。そしてこの場合も、そもそも吸気通路にパージされる燃料蒸気量が少ないため、パージ処理の実行、すなわち診断の実行を維持したとしても、上記空燃比制御に与える影響は少ない。
【0018】
また、請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の蒸発燃料パージシステムにおいて、前記燃料蒸気量推定手段は、前記吸気通路にパージされる燃料蒸気の濃度を検出して前記燃料蒸気量を推定するものであり、前記制御手段は、この検出される燃料蒸気の濃度が所定濃度に満たないことをもって前記推定される燃料蒸気量が所定量に満たない旨を判断するものであることとする。
【0019】
上記構成によれば、吸気通路にパージされる燃料蒸気量が少ない状況を同燃料蒸気の濃度をもって的確に把握することができるようになる。
また、請求項5記載の発明では、請求項4記載の蒸発燃料パージシステムにおいて、前記吸気通路にパージされる燃料蒸気の濃度を、当該機関の排気通路に設けられる空燃比センサの出力に基づいて検出することとする。
【0020】
吸気通路にパージされる燃料蒸気の濃度は、当該機関の燃焼室に導入される混合気の空燃比に直接影響を及ぼすようになる。従って、上記構成によるように、同機関の排気通路に設けられる上記空燃比センサの出力を監視することとすれば、こうした燃料蒸気の濃度も的確に検出することが可能となる。
【0021】
また、請求項6記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の蒸発燃料パージシステムにおいて、前記燃料蒸気量推定手段は、前記吸気通路の通路内圧力を検出して前記燃料蒸気量を推定するものであり、前記制御手段は、この検出される通路内圧力が所定圧力よりも高いことをもって前記推定される燃料蒸気量が所定量に満たない旨を判断するものであることとする。
【0022】
上記構成によれば、吸気通路にパージされる燃料蒸気量が少ない状況を上記通路内圧力をもって的確に把握することができるようになる。またこの構成は、上述した燃料蒸気経路への吸気圧力の導入が困難である状況等の判断に特に有利である。
【0023】
また、請求項7記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の蒸発燃料パージシステムにおいて、前記燃料蒸気量推定手段は、前記吸気通路にパージされる燃料蒸気のパージ率を検出して前記燃料蒸気量を推定するものであり、前記制御禁止手段は、この検出される燃料蒸気のパージ率が所定パージ率に満たないことをもって前記推定される燃料蒸気量が所定量に満たない旨を判断するものであることとする。
【0024】
上記構成によれば、吸気通路にパージされる燃料蒸気量が少ない状況を同燃料蒸気のパージ率をもって的確に把握することができるようになる。なお、パージ率は通常、上記パージ制御弁の開度に基づいて算出される値であることから、同構成も、上述した燃料蒸気経路への吸気圧力の導入が困難である状況等の判断に特に有利である。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下に、この発明にかかる蒸発燃料パージシステムの第1の実施の形態について、その構成を図1を参照して説明する。なおここでは、同システムを車載用ガソリンエンジン40に適用した例について示している。また、同実施の形態にあっては、このエンジン40の空燃比制御やパージ制御等を含む燃料噴射制御と燃料蒸気経路の故障診断とが並行して実行されるシステムを想定している。はじめに、エンジン40の構成も含めて、この実施の形態にかかる蒸発燃料パージシステム、その故障診断装置、更にはエンジン40の燃料噴射制御系にあって空燃比の制御を行なう空燃比制御装置の別に、その構成並びに動作を順次説明する。
【0026】
[蒸発燃料パージシステム]
蒸発燃料パージシステムは、大きくは、燃料タンク11に発生する燃料蒸気を捕集するキャニスタ13、その捕集された燃料蒸気をエンジン40の吸気通路42にパージするためのパージ通路14、このパージを行う際にキャニスタ13内に大気を導入する大気通路15等を備えて構成される。
【0027】
キャニスタ13の内部には、燃料蒸気を吸着する吸着材(活性炭)が充填されており、同キャニスタ13には、吸気通路42に通じるパージ通路14が接続されている。このパージ通路14には同通路14の通路断面積を調節するパージ制御弁14aが設けられている。このパージ制御弁14aの開度はエンジン40の運転状態に基づいて設定されている。従って、キャニスタ13内から吸気通路42にパージ処理される燃料蒸気の量(パージ流量)も同運転状態に応じて制御されることとなる。
【0028】
また、キャニスタ13は、ベーパ通路12を介して燃料タンク11に接続されている。このベーパ通路12を通じて、燃料タンク11内の燃料蒸気がキャニスタ13内に導入される。更に、キャニスタ13には、大気通路15が設けられており、同通路15には大気弁15aが取付けられている。この大気弁15aは、通常時には開弁状態に保持される一方、後述する故障診断時には閉駆動されて大気通路15を閉鎖する。
【0029】
上記パージ処理の実行に際して、キャニスタ13内が圧力になると、上記大気通路15を通じてキャニスタ13内に大気が導入される。一方、同キャニスタ13内が正圧になると大気通路15を通じてキャニスタ13内の空気が大気中に排出される。
【0030】
このように構成された蒸発燃料パージシステムでは、燃料タンク11内に燃料蒸気が発生すると、燃料タンク11内の燃料蒸気はベーパ通路12を通じてキャニスタ13内に導入され、キャニスタ13内の吸着材に一旦吸着される。
【0031】
一方、エンジン40の運転時にパージ制御弁14aが開かれると、パージ通路14内に吸気通路42の圧力が導入され、この圧力の導入に伴い大気通路15を通じてキャニスタ13内に大気が導入される。そして、この大気によって上記キャニスタ13内の燃料蒸気は吸着材から離脱されるとともに、パージ通路14を通じて吸気通路42にパージ処理される。なお、こうしたパージ制御は、例えばマイクロコンピュータを有して構成される電子制御装置(ECU)30の燃料噴射制御系30aを通じて実行される。
【0032】
[蒸発燃料パージシステムの故障診断装置]
上記蒸発燃料パージシステムについて、その燃料タンク11を含む燃料蒸気経路の故障診断を行う故障診断装置は、パージ制御弁14a、大気弁15aの他、燃料タンク11の上部に設けられてその内圧(タンク内圧)を検出する圧力センサ16、故障診断の実行に際してタンク内圧を適宜取り込むとともに上記各弁14a,15aの開閉状態を制御する上記ECU30内部の経路故障診断系30b等によって構成される。
【0033】
この故障診断装置では、燃料タンク11の内部、ベーパ通路12、キャニスタ13の内部、及びパージ通路14といった燃料蒸気が導入される部位と、大気通路15とにより構成される燃料蒸気経路の穴あきや配管の外れ等の有無をその診断対象としている。
【0034】
このように構成された故障診断装置では、図2(b)に示されるように、まずECU30の経路故障診断系30bによりパージ制御弁14aが開となっている条件で大気弁15aが閉駆動される(大気弁15aの駆動態様については図示略)。その結果、上記燃料蒸気経路に吸気通路42から外気圧に対して相対的に低い圧力が導入される。このように同燃料蒸気経路内に上記圧力が導入されると、図2(c)にタイミング10以降の推移として示されるように、タンク内圧は徐々に低下するようになる。
【0035】
その後、同図2(c)に一点鎖線にて示されるように、タンク内圧が外気圧に対して所定の圧力だけ低い圧力(所定圧力PA、例えば「−2.7kPa」)に達するか否かが判断されるが(タイミングt13)、所定時間内にタンク内圧が所定圧力PAに達しない場合には、上記燃料蒸気経路に比較的大きな漏れが発生していると判断され、同燃料蒸気経路が異常である旨診断される。
【0036】
一方、上記所定時間内にタンク内圧が所定圧力PAに達した場合には、ECU30の経路故障診断系30bによりパージ制御弁14aが強制的に閉じられる。その結果、上記燃料蒸気経路内は密閉された状態になる。同経路内が低圧(所定圧力PA)下に置かれた状態で密閉されると、タンク内圧は、上記所定圧力PAを一時的に下回るものの、その後、同経路内の燃料、例えば燃料タンク11内の燃料やキャニスタ13の吸着材に吸着されている燃料が蒸発するに伴って徐々に上昇し始める。このタンク内圧の上昇速度に基づいて、上記燃料蒸気経路における上記診断で判断できない比較的小さな漏れの有無が判定される。そして、この判定が終了した後、故障診断が終了される。
【0037】
[空燃比制御装置]
図1に示した、前記エンジン40の気筒41には、吸気通路42、及び排気通路43が接続されており、吸気通路42の気筒41近傍には燃料噴射弁44が配設されている。この燃料噴射弁44には、燃料供給通路47を介して、燃料タンク11内に設けられている燃料ポンプ46が接続されており、同ポンプ46で加圧された同タンク11内の燃料が、燃料供給通路47を通じて同弁44に供給される。
【0038】
また、上記吸気通路42の上流には吸入空気流量を検出するためのエアフローメータ45が設置され、その下流にはスロットルバルブ42aが設けられている。同バルブ42aは、図示しないアクセルペダルにより直接、あるいは電子スロットルとして間接に開度調整される。この開度調整により上記吸気通路42の流路面積が調節されて、上記気筒41に吸入される吸入空気流量が調節される。この調節される吸入空気流量は、上記エアフローメータ45にて吸入空気流量信号GAとして検出され、ECU30に取り込まれる。
【0039】
また、上記スロットルバルブ42aの近傍には、同バルブ42aの開度を検出するスロットル開度センサ42bが設けられ、更に上記排気通路43には、混合気の空燃比をその燃焼後の酸素濃度に基づいて検出する空燃比センサ48が設けられている。これら各センサ42b,48の検出信号は、それぞれスロットル開度信号TA、空燃比信号OXとしてECU30に取り込まれる。更に、ECU30には燃料噴射弁44及びパージ制御弁14a等が接続される。
【0040】
また、エンジン40の出力軸である図示しないクランクシャフトの近傍には、回転速度センサ49が設けられ、同クランクシャフトの時間当たりの回転速度、すなわちエンジン40の回転速度がエンジン回転速度信号NEとしてECU30に取り込まれる。
【0041】
ECU30(燃料噴射制御系30a)は、上記取り込まれる吸入空気流量信号GAやスロットル開度信号TA、空燃比信号OX、エンジン回転速度信号NE等に基づいて、燃料噴射弁44の開弁時間を制御する。なお便宜上、エンジン40の点火系の構成については、その図示並びに説明を割愛する。
【0042】
前記気筒41にて燃焼された後の排気は、前記排気通路43の下流に設けられた図示しない三元触媒にて浄化される。この三元触媒は、上記気筒41内にて燃焼される混合気の空燃比が、理論空燃比近傍であるときに高い浄化率を発揮できるようにその触媒特性が設定されている。従って、本実施の形態の空燃比制御装置では、まず前記空燃比センサ48にて排気の空燃比(OX)を検出して理論空燃比とのずれ量を算出し、このずれ量に応じて燃料噴射弁44の開弁時間を調節し、上記混合気の空燃比を理論空燃比に近づけるようにフィードバック制御している。これにより、上記三元触媒による排気の浄化が高い浄化率に維持される。
【0043】
上記空燃比制御においては、一旦パージ処理が中断され、その後のフィードバック制御にて、上記空燃比が略理論空燃比になったときにおける燃料噴射弁44の燃料噴射量が「ベース学習値」として学習される。なお、このベース学習値の学習は、前記エアフローメータ45にて検出される吸入空気流量GAの値に基づいて定められる複数の領域(運転領域:例えば4つの運転領域)において実施され、エンジン40の運転期間内において、安定して空燃比制御を行うための前提条件が成立したときに、各運転領域について各々一回ずつ学習される。
【0044】
そして、同学習終了後にパージ処理が再開され、その後のフィードバック制御において、上記空燃比が略理論空燃比になったときにおける燃料噴射弁44の燃料噴射量が、そのときどきの「フィードバック学習値」として学習される。
【0045】
そして、これら学習値に基づく、
「ベース学習値」−「フィードバック学習値」=「パージ濃度」
といった処理により、パージ処理が実行されている場合と中断されている場合との上記燃料噴射量の差、すなわちそのときどきにおいて上記燃料蒸気経路から吸気通路42にパージ処理されている燃料蒸気の量(パージ濃度)が算出される。これらベース学習値、フィードバック学習値、及びパージ濃度といったパラメータを参照しつつ、空燃比制御が実行される。
【0046】
[パージ処理が頻繁に中断されるときの空燃比への影響]
次に、パージ処理が頻繁に中断されるときの、空燃比への影響について説明する。
【0047】
前述のように、燃料噴射を制御する系、すなわち上記燃料噴射制御系30aにあっては、エンジン40の運転領域が変わり、その変わった運転領域での空燃比学習が未完了であったような場合に、同空燃比学習の誤学習を防止すべくパージの中断要求が発せられ、他方の燃料蒸気経路を診断する系、すなわち上記経路故障診断系30bにあっては、同燃料蒸気経路の故障診断において誤った診断が行われることを回避すべくパージの中断要求が発せられる。このため、エンジン40の運転状態によっては、こうしたパージの中断要求が頻繁に発せられることもあり、それらパージ処理の中断/再開に伴う空燃比の乱れ(荒れ)が無視できないものとなる。
【0048】
以下に、上記故障診断における吸気圧力の導入中にパージ処理が中断されるときの、同診断への影響について再び図2を参照して説明する。なお、同図2(a)にはパージ中断フラグの操作状況を示し、同図2(b)にはパージ制御弁14aの開度(制御デューティ)を示し、同図2(c)にはタンク内圧の推移を示す。ここで、パージ中断フラグは、燃料噴射制御系30aによるベース学習値の学習実行時に、あるいは経路故障診断系30bによる誤診断の回避時にセットされるフラグである。
【0049】
先ず、故障診断が開始され、前述のように燃料蒸気経路内への外気圧に対して相対的に低い圧力の導入が開始されると(タイミングt10)、その後タンク内圧は徐々に下降するようになる。この圧力導入中に、車両の運転領域がベース学習値を未学習である領域になり、パージ中断フラグが「オン」される場合には(タイミングt11)、パージ制御弁14aが閉弁されて前記燃料蒸気経路内が密閉され、その後の同経路内における燃料蒸気の発生によってタンク内圧が徐々に上昇する(タイミングt11〜t12)。
【0050】
またその後、車両の運転領域が学習完了領域になって、パージ中断フラグが「オフ」される場合には(タイミングt12)、パージ制御弁14aが開弁されて上記燃料蒸気経路内への圧力導入が開始され、その後タンク内圧は再び徐々に下降する(タイミングt12以降)。
【0051】
上記態様でパージ処理の中断及び再開をその要求(パージ中断フラグ「オン」)の度に実行した後、タンク内圧が所定圧力PA以下になると(タイミングt14)、パージ制御弁14aが閉弁されて上記燃料蒸気経路が密封される(経路故障診断系30bによるパージ中断要求)。この圧力導入時に、圧力導入開始から所定時間内にタンク内圧が所定圧力PA以下にならない場合には上述のように、上記燃料蒸気経路に比較的大きな漏れ異常が有ると診断され、故障診断が終了される。そしてこのように、パージ処理の中断/再開が繰り返されることで、前記混合気の空燃比も荒れ易くなる。
【0052】
一方、タンク内圧が所定圧力PA以下になって上記燃料蒸気経路が密閉されると、その後のタンク内圧の上昇速度に基づいて、同経路における比較的小さな漏れの有無が診断される。
【0053】
[パージ処理が頻繁に中断されるときの故障診断への影響]
この故障診断中において、圧力導入中にパージ処理が中断される場合には、同圧力導入も中断されることとなり、パージ処理が中断されない場合と比べて、圧力導入に要する時間が図2(c)に示されるように、パージ処理が中断される期間の影響分(時間:T1−T2)だけ長くなってしまう。従って、上記燃料蒸気経路に漏れ異常が無いにもかかわらず、圧力導入開始からタンク内圧が所定圧力PA以下になるまでの時間が長いために、異常が有ると誤診断されるおそれがある。
【0054】
また通常、燃料噴射を制御する系、すなわち上記燃料噴射制御系30aでのパージ制御に際しては、パージ濃度が薄く、且つ現在の空燃比学習領域での学習が完了していないような場合、パージ処理の中断を行って空燃比学習を優先させることが行われる。
【0055】
図7(a)は前述のように、各空燃比学習領域とエンジン40の運転状態の推移との関係を示したものであり、エンジン40が始動してしばらくの期間は同図7(a)に示されるように、空燃比学習の完了領域(斜線部)と未完了領域(白抜き部)とが混在するようになる。そして、現在の運転領域が同図に「DZ」として示す領域にあり、しかもこの運転領域DZが空燃比学習の未完了領域(学習領域3)にあったときに、その時点でのパージ濃度が薄かったような場合、上記燃料噴射制御系30aでは、図7(c)及び(b)に示す態様でパージ処理の中断を行って、空燃比学習を優先させる。
【0056】
しかし、燃料蒸気経路を診断する系、すなわち上記経路故障診断系30bにおいて、その診断のために同経路内に吸気圧力を導入している途中で、エンジン40の運転領域が空燃比学習の未完了領域に入り、このようなパージ処理の中断が行われたような場合には、その診断自体が中断され、漏れ等の検出性が著しく阻害されるようになる。すなわち、限られた条件下でしか実行されることのない同診断の実行頻度が減少し、その診断完了が遅れてしまうおそれがある。
【0057】
[第1の実施の形態によるパージ処理の中断禁止処理]
そこで、この実施の形態のパージシステムでは、前記パージ濃度が薄いときにパージ処理の中断を禁止するようにして、上述した空燃比の荒れの抑制、並びに燃料蒸気経路の診断の実行頻度の増加を図るようにしている。図3は、上記パージ中断フラグについて、これを操作する処理の実行手順を示したものであり、以下、この図3を参照して、この実施の形態によるパージ処理の中断禁止処理についてその詳細を説明する。なお、同図3に示す一連の処理は所定時間毎(例えば65ms毎)の割り込み処理として、ECU30により実行される。
【0058】
この処理に際しては、先ずステップS101の処理として、現在のエンジン40の運転領域がアイドル領域にあるか否かが判断される。具体的には、前記スロットル開度センサ42bにて検出されるスロットル開度信号TAがECU30に取り込まれ、同信号TAが所定開度以下であるか否かが判断される。
【0059】
次に、ステップS102の処理として、現在のエンジン40の運転領域が学習領域外にあるか否かが判断される。具体的には、前記エアフローメーター45にて検出される吸入空気流量信号GAがECU30に取り込まれ、同信号GAが所定量以上であるか否かが判断される(図7(a)参照)。
【0060】
エンジン40の運転領域が、上記アイドル領域(ステップS101で「YES」)または学習領域外(ステップS102で「YES」)にある場合には、ステップS103の処理として、同両領域における前記燃料噴射弁44の開弁時間算出の基準となる、アイドル領域のベース学習値が学習済みであるか否かが判断される。
【0061】
ここで、同学習値が未学習である場合には(ステップS103で「NO」)、同学習を優先するためにパージ処理を中断すべく、ステップS105の処理としてパージ中断フラグが「オン」される。
【0062】
一方、同学習値が学習済みである場合には(ステップS103で「YES」)、同学習の必要が無いために、ステップS104の処理としてパージ中断フラグが「オフ」される。そしてこの場合には、同学習値に基づいて上記燃料噴射弁44の開弁時間が算出されてエンジン40が運転される。
【0063】
他方、エンジン40の運転領域が、アイドル領域、及び学習領域外のいずれの領域でもない場合には(ステップS101及びS102で「NO」)、たとえ上記ベース学習値が未学習であっても、その後の処理において、パージ濃度が薄い、すなわちパージ処理が中断されても空燃比の荒れが小さくてすむ場合には、パージ処理の中断を禁止するようにしている。
【0064】
そこでこの場合には先ず、ステップS106の処理として、「パージ濃度が濃い」若しくは「現在の運転領域のベース学習値が学習済み」といった条件が満たされるか否かが判断される。なお、パージ濃度が濃い場合とは、上記燃料蒸気経路内の燃料蒸気量が多い場合であって、一刻も早く燃料蒸気をパージ処理して同燃料蒸気量を減らしたい場合であり、前記パージ濃度が所定値より大きいか否かにて判断される。また、現在の運転領域のベース学習値が学習済みであれば学習の必要はなく、パージ処理を中断する必要も無い。従って、これら条件の少なくとも一方が満たされる場合には(ステップS106で「YES」)、ステップS104の処理としてパージ処理を実行すべくパージ中断フラグが「オフ」される。
【0065】
一方、上記条件のどちらも満たされない場合には(ステップS106で「NO」)、ステップS107の処理として、更に「パージ濃度が薄い」か否かが判断される。ここで、パージ濃度が薄いときとは、パージ処理されている燃料蒸気の量が少ないときであって、ベース学習値が未学習であるときにパージ処理が実行されても、空燃比制御にて空燃比が乱れる度合も少ない場合であり、前記パージ濃度が所定値より小さいか否かにて判断される。なお、この処理において、現運転領域のベース学習値が未学習であるときには、アイドル領域にて学習されたパージ濃度が「パージ濃度が薄い」か否かの判断に用いられる。また、エンジン40の始動時には、パージ濃度は「パージ濃度が濃い」といった初期値が与えられており、エンジン40の始動直後においてアイドル領域のパージ濃度さえも未学習であるときには、この初期値が上記判断に用いられる。
【0066】
ここで、パージ濃度が薄いと判断される場合には(ステップS107で「YES」)、パージ処理を実行すべく、同じくステップS104の処理としてパージ中断フラグが「オフ」される。すなわち、現運転領域のベース学習値が未学習であっても(ステップS106で「NO」)、パージ濃度が薄いときであれば(ステップS107で「YES」)、パージ処理の中断が禁止される。
【0067】
一方、パージ濃度が薄くないと判断される場合には(ステップS107で「NO」)には、パージ処理が実行されると空燃比が乱れる可能性が大きいとして、パージ処理の実行を中断すべく、ステップS105の処理としてパージ中断フラグが「オン」される。
【0068】
このように、各運転領域のベース学習値の学習状況、及びパージ濃度に応じてパージ中断フラグが「オフ」された後(ステップS104)、若しくは「オン」された後(ステップS105)、本ルーチンの処理が一旦終了される。
【0069】
[第1の実施の形態の効果]
以上説明した態様をもってパージ処理の中断が禁止される本実施の形態の装置によれば、次のような優れた効果が得られるようになる。
【0070】
(1)吸気通路42にパージされる燃料蒸気の量が少ないときに、パージ処理の中断を禁止するようにすることで、燃料噴射制御系30aや経路故障診断系30bといった各系によるパージの中断要求の頻度を抑制できるようになって、蒸発燃料を含む気体のパージに起因する空燃比の荒れを好適に抑制できるようになる。
【0071】
(2)また特に、現運転領域のベース学習値が未学習であるときに、パージ処理の中断が禁止される場合であっても、パージ処理の中断禁止によって空燃比が乱れる度合を少なくできるようになる。
【0072】
(3)パージ濃度を検出して上記パージ処理される燃料蒸気の量を推定するようにすることで、吸気通路42にパージされる燃料蒸気の量が少ない状況を同燃料蒸気の濃度をもって的確に把握することができるようになる。
【0073】
(4)特に、上記パージ濃度を空燃比センサ48の出力に基いて推定するようにすることで、パージ濃度を検出するセンサ等を新たに設けることもない。
(5)パージ処理の中断を禁止することで、故障診断における圧力導入時にパージ処理が中断される頻度をも抑制できる。従って、同診断における誤診断を好適に回避できるようになるとともに、診断に要する時間を短くできるようになってその実行頻度を増大させることができるようになり、より早期に故障診断を完了することができるようになる。
【0074】
(第2の実施の形態)
次に、この発明にかかる蒸発燃料パージシステムの第2の実施の形態について、上記第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、この第2の実施の形態にかかるパージシステムは、先の第1の実施の形態で説明したものと同様の構成を有したものを想定しているため、その構成についての説明は省略する。
【0075】
[吸気圧力が故障診断に及ぼす影響]
前記故障診断における圧力導入によってタンク内圧が低下する速度は、パージ制御弁14aの開度、もしくはエンジン40の吸気通路42内の圧力の大きさに応じて、換言すればエンジン40の運転状態に応じて異なったものとなる。
【0076】
詳しくは、パージ制御弁14aの開度が大きいほど、パージ通路14の流路面積が大きくなり、その結果上記吸気通路42の圧力により、前記燃料蒸気経路から同通路42にパージ処理される気体(燃料蒸気が含まれる)の流量(パージ流量)が多くなって、上記タンク内圧の低下速度が大きくされる。また、上記吸気通路42内の圧力が低いほど、上記燃料蒸気経路内の気体を同通路42内に吸引する力が大きくなって上記パージ流量が多くなり、上記タンク内圧の低下速度が大きくされる。
【0077】
また逆に、同制御弁14aの開度が小さい、若しくは上記吸気通路路42内の圧力が高いときには、上記パージ流量が少なく、タンク内圧の低下速度が小さくされる。この場合特に、上記吸気通路42内の圧力が外気圧近くになったり、パージ制御弁14aの開度が閉弁近くになる場合には、上記パージ流量がほとんど無くなり、上記燃料蒸気経路に圧力を導入しにくくなる。すなわち、上記タンク内圧の低下速度が小さくされる。
【0078】
上記のような態様で、パージ流量が変化して、タンク内圧の低下速度が変化すると、故障診断における圧力導入時間が変化するおそれがある。
特に、タンク内圧の低下速度が小さくなって圧力導入時間が長くなる場合には、同経路に漏れ異常が無いにもかかわらず、タンク内圧が所定時間内に所定圧力PA以下にならないとして、同経路に前記比較的大きな漏れ異常が有ると誤診断されてしまうおそれがある。
【0079】
[パージ制御弁の状態が故障診断に及ぼす影響]
また通常、上記パージ制御弁14aのように、その開度が調節制御される制御弁においては動作保証される開度範囲があり、同範囲外の開度であるときには、命令開度と実際の開度とがずれてしまう可能性がある。すなわち、上記パージ制御弁14aの開度が上記開度範囲よりも小さくなったときには、命令開度が開弁であるにもかかわらず、実際には閉弁されている場合がある。このようなときに故障診断が行われる場合においても、上記と同様にタンク内圧の低下速度が変化することとなって、誤診断されてしまうおそれがある。
【0080】
このような誤診断を回避するために、前記エンジン40が上記圧力が導入されにくい運転状態にあるときに、パージ処理を中断するようにした故障診断装置がある。ところがこの装置では、前記経路故障診断系30bの要求によるパージ処理の中断と、前記燃料噴射制御系30aの要求によるパージ処理の中断とが行われることとなって、同中断の頻度が大きくなり、空燃比が大きく乱れるおそれがある。
【0081】
そこで、この第2の実施の形態のパージシステムでは、上記エンジン40が上記「圧力の導入されにくい」運転状態であるときには、上記故障診断系30bのパージ中断要求によるパージ処理の中断を禁止するようにして、パージ処理の中断を燃料噴射系30aのパージ中断要求のみに基づき行うようにする。更に、上記故障診断系30bのパージ中断要求によるパージ処理の中断を禁止しているときには、圧力導入時間の計測を休止して上記誤診断を回避するようにする。
【0082】
[第2の実施の形態によるパージ処理の中断禁止処理]
以下、このパージ中断処理にかかる詳細を説明する。
この実施の形態の装置においては、図4に示すルーチンを通じてパージ処理の実行が中断される。なお、同図4に示されるルーチンも、例えば所定間隔毎の割り込み処理として、ECU30によって実行される。
【0083】
さて、同ルーチンのステップS201においては先ず、上記燃料噴射制御系30aにて操作されるパージ実行許可フラグが「オン」されているか否かが判断される。なお、同パージ実行許可フラグは、空燃比制御において、同フラグが「オン」されている場合にはパージ処理の実行が許可され、「オフ」されている場合にはパージ処理の実行が禁止されるフラグであって、上記燃料噴射制御系30aにて操作される。
【0084】
またステップS201では上記判断と併せて、スロットル開度信号TAが読み込まれ、その所定時間内における変化量が所定値より小さい状態が2秒以上継続されているか否かが判断される。これにより、現在のエンジン40の運転状態が安定しているか否か、すなわち燃料蒸気経路内における燃料蒸気の発生状況が安定していると推定できる運転状態であり、故障診断を実行できる運転状態にあるか否かが判断される。
【0085】
そして、空燃比制御にてパージ処理の実行が許可されており、かつエンジン40が故障診断を実行できる運転状態にあると判断される場合には(ステップS201で「YES」)、ステップS202の処理として前記経路故障診断系30bのパージ中断フラグが「オフ」される。なお、同パージ中断フラグとは、故障診断中において、同フラグが「オン」されている場合にはパージ処理の中断が許可され、「オフ」されている場合にはパージ処理の中断が禁止されるフラグであって、上記経路故障診断系30bにて操作される。従ってこの場合には、実質的に故障診断中におけるパージ処理の中断が禁止される。
【0086】
一方、空燃比制御にてパージ処理の実行が許可されてない、若しくはエンジン40が故障診断を実行できる運転状態ではないと判断される場合には(ステップS201で「NO」)、ステップS203の処理として上記パージ実行許可フラグが「オフ」されているか否かが判断される。
【0087】
ここで、同パージ実行許可フラグが「オフ」されていると判断される場合には(ステップS203で「YES」)、ステップS204の処理として上記経路故障診断系30bのパージ中断フラグが「オン」される。
【0088】
また、同パージ実行許可フラグが「オン」されていると判断される場合には(ステップS203で「NO」)、上記経路故障診断系30bのパージ中断フラグの操作は行なわれない。すなわち、燃料噴射制御系30a及び経路故障診断系30b各別の要求に基いてパージ処理が実行、もしくは中断されるようになる。
【0089】
こうした制御によって、パージ中断フラグが「オフ」もしくは「オン」された後、本ルーチンの処理は一旦終了される。
[故障(大穴)診断の支援処理]
更に、この実施の形態の装置では、パージ処理が中断されている期間において、故障(大穴)の有無を判定するためのカウンタのカウンタ値をホールドするようにしている。
【0090】
以下、こうした故障診断装置による診断を支援するためのルーチンについて説明する。図5は、同診断を支援するルーチンであり、このルーチンに示す一連の処理も、例えば所定時間毎の割り込み処理として、ECU30によって実行される。なお、この処理は前述した故障診断にかかる処理の一部として実行されるものであって、故障診断における上記燃料蒸気経路への圧力の導入が開始されたことを条件に実行される。
【0091】
この処理に際しては先ず、ステップS301の処理として、
(イ)吸気圧力の導入が1秒以上継続されている
(ロ)パージ制御弁14aの開度(制御デューティ)が所定開度Du(例えば、最大開度を100%として15%)以上
(ハ)吸気通路42内の圧力が所定圧力T(例えば、外気圧を100%として80%)以下
といった条件が全て満たされるか否かが判断される。
【0092】
燃料蒸気経路内に圧力が導入される状態であっても、圧力導入が継続されている期間がごく短い場合には、この期間中においてタンク内圧を低下させるほどのパージ流量を得ることができず、実質的に燃料蒸気経路内に圧力が導入されない。上記(イ)においては、この実質的に圧力が導入されない期間内であるか否かが判断される。また、上述したように、パージ制御弁14aの開度が小さくなったり、吸気通路内の圧力が外気圧近くになると、パージ流量が少なくなって燃料蒸気経路内に圧力が導入されにくくなる。上記(ロ)及び(ハ)においては、こうした圧力が導入されにくい状態であるか否かが判断される。
【0093】
ここで、上記(イ)〜(ハ)の条件が全て満たされる場合には(ステップS301で「YES」)、現在燃料蒸気経路内に圧力が導入できる状態であると判断され、ステップS302の処理として圧力導入後の大穴判定値算出カウンタがインクリメントされる。なお、同カウンタは、圧力導入開始からタンク内圧が所定圧力PA以下になるまでにかかる時間を算出するカウンタである。
【0094】
一方、上記(イ)〜(ハ)の条件が一つでも満たされない場合には(ステップS301で「NO」)、今現在燃料蒸気経路に圧力が導入されにくい、もしくは導入されない状態であると判断され、更にステップS303の処理にて、上記圧力導入継続時間が1秒未満であり、かつ大穴判定値の算出が既に完了しているか否かが判断される。
【0095】
そして、大穴判定値の算出が既に終了していると判断される場合には(ステップS303で「YES」)、ステップS304の処理として大穴判定値算出カウンタがクリアされる。
【0096】
また、大穴判定値の算出が終了していないと判断される場合には(ステップS303で「NO」)、上述した理由によって燃料蒸気経路内に圧力が導入されにくい状態にあると判断され、ステップS305の処理として大穴判定値算出カウンタがホールドされる。従って、このときにおいては実質的に故障診断が中断される。なお、ステップS303において、圧力導入継続時間が1秒に満たないか否かを条件の一つとしているのは、この継続時間を計るカウンタが故障診断の完了と同時にクリアされるようにしているため、故障診断が完了する前に大穴判定値算出が完了しただけで、ステップS303からステップS304に進んで大穴判定値算出カウンタがクリアされないようにするためである。
【0097】
上記のような態様で、大穴判定値算出カウンタが操作された(ステップS302、ステップS304、ステップS305)後、本ルーチンの処理が一旦終了される。
【0098】
すなわち、上記診断支援ルーチンの処理により、圧力導入の開始後、実質的に圧力が導入されている時間だけが上記大穴判定値算出カウンタにて積算される。そして、このカウンタの積算値が、前述したような、所定時間内に上記燃料蒸気経路内の圧力が所定圧力PA以下になるか否かの判断に用いられる。
【0099】
図6は、上記大穴判定値算出カウンタのカウント値の推移について、その具体例を示したものであり、以下、図6を参照して、上述した診断支援ルーチンの処理がどのように行われるかを更に詳述する。
【0100】
いま、図6(a)に示されるように上記燃料蒸気経路内への圧力の導入が開始されたとすると(図中タイミングt20)、図6(b)に示されるように、その後1秒間において大穴判定値算出カウンタはホールドされる。
【0101】
そして、圧力導入継続時間が1秒を超えると(図中タイミングt21)、大穴判定値のインクリメントが開始される。
その後、図6(a)に示される態様でエンジン40が燃料蒸気経路内に圧力が導入されにくい運転状態になると(図中タイミングt22、タイミングt25、タイミングt28)、図6(b)に示されるように大穴判定値算出カウンタがホールドされる。
【0102】
そしてその後において、エンジン40が燃料蒸気経路内に圧力が導入できる運転状態になると(図中タイミングt23、タイミングt26、タイミングt29)、その1秒後に(図中タイミングt24、タイミングt27、タイミングt30)、大穴判定値算出カウンタのインクリメントが再開される。
【0103】
その後、タンク内圧が所定圧力PAよりも低い圧力になると、この時における大穴判定値算出カウンタのカウンタ値が大穴判定値として故障診断に用いられる。
【0104】
[第2の実施の形態の効果]
以上説明した態様をもってパージ処理の中断が禁止される本実施の形態の装置によれば、第1の実施の形態による前記(1)〜(5)の効果に加えて、更に次のような優れた効果が得られるようになる。
【0105】
(6)吸気通路42にパージ処理される燃料蒸気量が少ない状況でのパージ処理の中断を禁止するとともに、その禁止されている期間には燃料蒸気経路の故障診断も行わないようにすることで、その診断性能が低下することをも併せて防止することができるようになる。
【0106】
(7)また特に、エンジン40が燃料蒸気経路に圧力を導入しにくい運転状態であるとき、すなわちパージ流量がほとんどないときに、パージ処理の中断を禁止するようにしているため、空燃比の荒れを更に好適に抑制することができるようになる。
【0107】
[各実施の形態の変形例]
なお、上記各実施の形態は、以下のようにその構成を変更して実施することもできる。
【0108】
・上記第2の実施の形態では、故障診断中において圧力が導入されにくい運転状態であるときにパージ処理の中断を禁止するようにしたが、故障診断中でないときにも禁止するようにしてもよい。このように構成しても、故障診断におけるパージ処理の中断は勿論のこと、その他の要因によるパージ処理の中断の頻度をも抑制できるようになる。
【0109】
・上記第2の実施の形態では、空燃比制御にてベース学習値を学習するようにしたが、同学習値が学習されないエンジンに適用するようにすることもできる。・また、上記第1の実施の形態と第2の実施の形態とでそれぞれ実施しているパージ中断の禁止を、併せて同時に実施するようにしてもよい。このように構成すれば、パージ中断の頻度を更に好適に抑制できるようになる。
【0110】
・上記各実施の形態では、吸入空気流量の測定手段としてエアフローメータ45を用いたが、吸気圧センサを用いてもよい。このように構成すれば、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏するだけでなく、特に実施の形態2においては、吸気通路42内の圧力を直接測定できるようになって、より好適にパージ処理の中断を禁止することができるようになる。
【0111】
・上記各実施の形態では、燃料蒸気経路内に所定圧力PAを導入する際の圧力導入時間と、導入後のタンク内圧の上昇速度に基づいて漏れ異常の有無を判定するようにしたが、この判定方法は燃料蒸気経路内に圧力を導入して行うものであれば任意に変更することができる。すなわち、パージ処理の中断の頻度を抑制することで、故障診断における圧力導入時間を短くでき、故障診断に要する時間を短くすることができるようになる。
【0112】
・上記各実施の形態では、パージ制御弁14aの開度を可変としてパージ流量を調節するようにしているが、同弁14aを開閉制御してパージ処理の実行と中断とを制御するようにしてもよい。このように構成すれば、上記第1の実施の形態にて上記と同様の作用効果を奏することができるようになる。また、上記第2の実施の形態においては、吸気通路42内の圧力が所定圧力以上になったときのみパージ処理の中断を禁止するようにすれば、上記圧力が導入されにくい運転状態のときにパージ処理の中断が禁止できるようになって、上記と同様の作用効果を奏することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の蒸発燃料パージシステムの第1の実施の形態についてその概略構成を示すブロック図。
【図2】パージ処理の中断による圧力導入時間への影響を示すタイムチャート。
【図3】第1の実施の形態によるパージ処理の中断禁止処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図4】第2の実施の形態によるパージ処理の中断禁止処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図5】第2の実施の形態による故障(大穴)診断の支援処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図6】第2の実施の形態の故障(大穴)診断支援態様を示すタイムチャート。
【図7】空燃比学習とパージ処理の中断との関係を示すタイムチャート。
【符号の説明】
11…燃料タンク、14a…パージ制御弁、30…ECU、30a…燃料噴射制御系、30b…経路故障診断系、40…エンジン、42…吸気通路、42a…スロットルバルブ、42b…スロットル開度センサ、45…エアフローメーター、48…空燃比センサ。

Claims (7)

  1. 燃料タンクを含む燃料蒸気経路と、該燃料蒸気経路に設けられたパージ制御弁と、内燃機関の燃料噴射制御を実行しつつ該パージ制御弁を操作して前記燃料タンク内で発生する燃料蒸気を当該機関の吸気通路へパージ制御する制御手段とを有して燃料タンク内で発生する燃料蒸気のパージ処理を行う蒸発燃料パージシステムにおいて、
    当該機関の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御手段と、
    前記空燃比制御にて制御される空燃比を学習する学習手段と、
    前記吸気通路にパージされる燃料蒸気量を推定する燃料蒸気量推定手段と、
    を備え、前記制御手段は、前記学習手段による学習が未完了であり、かつ前記燃料蒸気量推定手段により推定される燃料蒸気量が多いときには前記パージ処理を中断し、前記学習手段による学習が未完了であっても前記燃料蒸気量推定手段により推定される燃料蒸気量が少ないときには同パージ処理の中断を禁止する
    ことを特徴とする蒸発燃料パージシステム。
  2. 請求項1記載の蒸発燃料パージシステムにおいて、
    前記パージ制御弁を操作しつつ前記燃料蒸気経路の故障診断を行う診断手段を更に有し、同診断手段は前記制御手段を通じてパージ処理の中断が禁止されている期間、前記燃料蒸気経路の故障診断を実行しない
    ことを特徴とする蒸発燃料パージシステム。
  3. 燃料タンクを含む燃料蒸気経路と、該燃料蒸気経路に設けられたパージ制御弁と、内燃機関の燃料噴射制御を実行しつつ該パージ制御弁を操作して前記燃料タンク内で発生する燃料蒸気を当該機関の吸気通路へパージ制御する制御手段とを有して燃料タンク内で発生する燃料蒸気のパージ処理を行う蒸発燃料パージシステムにおいて、
    当該機関の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御手段と、
    前記空燃比制御にて制御される空燃比を学習する学習手段と、
    前記吸気通路にパージされる燃料蒸気量を推定する燃料蒸気量推定手段と、
    を備え、前記制御手段は、前記パージ制御弁の操作に基づくパージ処理の実行中、前記推定される燃料蒸気量が所定量に満たないこと、及び前記学習手段による空燃比の学習が未完了であること、及び前記診断手段による前記燃料蒸気経路の故障診断中であること、の論理積が満たされる条件で同パージ処理の中断を禁止する
    ことを特徴とする蒸発燃料パージシステム。
  4. 前記燃料蒸気量推定手段は、前記吸気通路にパージされる燃料蒸気の濃度を検出して前記燃料蒸気量を推定するものであり、前記制御手段は、この検出される燃料蒸気の濃度が所定濃度に満たないことをもって前記推定される燃料蒸気量が所定量に満たない旨を判断するものである
    請求項1〜3のいずれかに記載の蒸発燃料パージシステム。
  5. 前記吸気通路にパージされる燃料蒸気の濃度を、当該機関の排気通路に設けられる空燃比センサの出力に基づいて検出する
    請求項4記載の蒸発燃料パージシステム。
  6. 前記燃料蒸気量推定手段は、前記吸気通路の通路内圧力を検出して前記燃料蒸気量を推定するものであり、前記制御手段は、この検出される通路内圧力が所定圧力よりも高いことをもって前記推定される燃料蒸気量が所定量に満たない旨を判断するものである
    請求項1〜3のいずれかに記載の蒸発燃料パージシステム。
  7. 前記燃料蒸気量推定手段は、前記吸気通路にパージされる燃料蒸気のパージ率を検出して前記燃料蒸気量を推定するものであり、前記制御禁止手段は、この検出される燃料蒸気のパージ率が所定パージ率に満たないことをもって前記推定される燃料蒸気量が所定量に満たない旨を判断するものである
    請求項1〜3のいずれかに記載の蒸発燃料パージシステム。
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