JP2007246264A - 板状体の搬送装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】平版印刷版及び合紙が交互に複数枚積層されて構成された積層体から、最上層に配置された平版印刷版及びその上側に配置された合紙を1セットずつ取り出して次工程へ順次供給する際に生じる搬送不良を防止する。
【解決手段】平版印刷版Wと板状体と略同一サイズの合紙Aとが交互に積層されてなる積層体20の上面の後端辺の高さを検知し、この検出値より、取り出しカップ36、46の高さ位置を制御しながら取り出しカップを積層体の上面の後端辺に接するように位置させと、取り出しカップにより、積層体の上面より1枚の合紙と合紙下方の1枚の平版印刷版とのセットSの後端辺を保持しながら、セットの後端辺を上方に所定量持ち上げ、セットが持ち上げられた状態で積層体上面の後端辺の浮き上りを押え、取り出し手段による保持を解除するとともに、保持搬送手段によりセットの前端辺を保持しながら、セットを水平に搬送する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、板状体の搬送装置及び方法に係り、特に、板状体が平版印刷版である場合において合紙と交互に積層された状態の板状体を1枚ずつ確実に搬送できる板状体の搬送装置及び方法に関する。
近年の製版法(電子写真製版法を含む)では、製版工程の自動化を容易にすべく、感光性印刷版や感熱性印刷版等の平版印刷版が広く用いられている。平版印刷版は、一般にシート状又はコイル状のアルミニウム板等の支持体に、たとえば、砂目立て、陽極酸化、シリケート処理、その他化成処理等の表面処理を単独又は適宜組み合わせて行い、次いで、感光層又は感熱層(以下、これらをまとめて「塗布膜」といい、塗布膜が塗布された面を「画像形成面」、塗布膜が形成されていない面を「非画像形成面」という)の塗布、乾燥処理を行った後に所望のサイズに切断されることにより製造される。
この平版印刷版は、露光、現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされる。そして、印刷機にセットされた平版印刷版に、インクが塗布され、これが転写されることにより、紙面に文字、画像等が印刷される。
ところで、この平版印刷版は、大サイズ(たとえば、平面サイズが幅780〜1460mm×長さ350〜1200mmの矩形)の半製品から小サイズ(たとえば、平面サイズが幅250〜450mm×長さ250〜450mの矩形)の製品にされる場合が多い。その際、画像形成面を保護するために合紙が剥離可能に密着された状態で積層(段積み)されており、この積層体の最上層に配置された平版印刷版を取り出して次工程であるスリッタへ順次供給する態様が一般的に採用されている。
図2は、平版印刷版Wと合紙Aとが交互に複数枚積層されて構成された積層体20を示す概念図である。なお、実際の積層体20の場合は、平版印刷版Wと合紙AとのセットSが約1500セット積層されている場合が多い。
図3は、この積層体20の最上層に配置された合紙Aと平版印刷版Wとの1セットSを取り出して次工程であるスリッタ7へ順次供給する現状の製造ライン1の構成図である。図3において、積層体20はパレット(木製)2の上に載置されている。以下、この製造ライン1における平版印刷版W(合紙Aも含む)の搬送方法について説明する。
先ず、積層体20を積んだパレット2を下部の電動リフターにより上昇させる。このとき、図示しない機構フレームに固定した上面検出センサ8(図4参照)により積層体20の上面の後端辺(図5の左端辺)の高さを検知する。そして、検出センサ8の検出値より、積層体20の高さ位置を制御する。また、位置検出機能シリンダー(SMC社製、商品名:ものさしくん)と先端のセンサによりX−Y方向の位置が検出/制御され、この取り出しカップ3、3が積層体20の上面の後端辺(左端辺)の両端部近傍に接するように位置させる。
次いで、取り出しカップ3、3で吸引保持しながら、積層体20の上面より1枚の合紙Aとこの合紙A下方の1枚の平版印刷版WのセットSの後端辺(左端辺)を上方に所定量持ち上げる。
次いで、このセットSが持ち上げられた状態で、旋回押え手段4により積層体20の上面の後端辺(左端辺)の浮き上りを押える。
次いで、取り出しカップ3、3によるセットSの吸引保持を解除するとともに、搬送カップ5によりセットSの前端辺(右端辺)を保持しながら、このセットSを水平に搬送する(図の矢印5A方向)。搬送されたセットSは、先ずアライニング(位置合せ)手段6上で位置合せがなされ、次いで、スリッタ(裁断手段)7に送り込まれる。裁断された平版印刷版Wは、後工程において集積される。
なお、搬送カップ5は、原点位置に復帰する(図の矢印5B方向)
ところで、この平版印刷版の積層体20は、既述したように、平版印刷版Wと合紙AとのセットSで約1500セット積層されている場合が多い。このような場合、積層体20は、図4に示されるように幅方向中央部が盛り上がっており、かつ、図5に示されるように長さ方向中央部が盛り上がっている場合が多い。なお、図4は、図3の左側面図であり、図5は、図3と同様の正面図であり、積層体20の形状を強調した図である。
このように平版印刷版の積層体20が太鼓状になる原因としては、平版印刷版Wと合紙Aとの間に空気を巻き込むためと考えられている。そして、このような積層体20の太鼓形状は、左右対称形状にならず、また、前後対称形状にならず、更に、積層体20毎に異なる形状を呈することが多い。
ところが、既述の製造ライン1における上面検出センサ8は、図4及び図5に示されるように、センサ本体8Aから照射されるレーザー光を反射板8Bで反射して、この反射光をセンサ本体8Aで受光する構成のものである。このような場合、上面検出センサ8が取り出しカップ3、3の位置すべき積層体20の上面の後端辺の高さを正確に検知できる訳ではない。
たとえば図4の場合、左側の取り出しカップ3が原点位置より下降すべき距離Aと、右側の取り出しカップ3が原点位置より下降すべき距離Bとは異なっているが、現状の製造ライン1では、このような下降すべき距離に対応できない。
このような場合、左側の取り出しカップ3のみがセットSの吸引保持を行い動作不良を生じたり、両側の取り出しカップ3、3がセットSの吸引保持を行うものの、左側の取り出しカップ3の吸引保持力が過大となり複数セットS、S…の吸引保持を行い動作不良を生じたりし、正常な運転ができない不具合を生じる。
上記のような平版印刷版搬送不良の課題に対処すべく、本出願人により印刷版供給方法に関する提案がなされており(特許文献1。)、所期の効果が確認されている。この特許文献1は、取り出す印刷版が加速されるようにローラの回転数を制御して搬送不良に対処している。
特開2005−271505号公報
しかしながら、特許文献1の提案は、主に露光装置に印刷版を供給する場合に好適に適用できるものであり、大サイズ(たとえば、平面サイズが幅780〜1460mm×長さ350〜1200mmの矩形)の半製品に適用させるには、各種の改良が必要である。
また、上記課題に対処すべく現場的な対処法も一部では採用されているが、完全な解決には程遠いのが現状である。図6は、この対処法を示す概念図である。図6において、パレット2上の両端部近傍にスペーサ(厚紙等よりなる)2B、2Bが置かれ、その上に更にパレット2Aが置かれ、積層体20はパレット2Aの上に載置されている。
このような構成を採ることにより、材料力学で示すところの「両端支持における等分布荷重状態」を現出させることができ、積層体20の上面を平坦に近づけることが可能となる。
ところが、既述したように、積層体20の太鼓形状は、左右対称形状にならず、また、前後対称形状にならず、更に、積層体20毎に異なる形状を呈することが多く、現場で上記のような調整を行うことは、非常に困難である。特に、平版印刷版の場合、照明光に制限があり(赤色光のみ可)現場作業は負担が多い。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、平版印刷版及び合紙が交互に複数枚積層されて構成された積層体から、この積層体の最上層に配置された平版印刷版及びその上側に配置された合紙を1セットずつ取り出して次工程へ順次供給する際に生じる搬送不良を防止できる板状体の搬送装置及び方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、矩形の板状体と該板状体と略同一サイズの合紙とが交互に積層されてなる積層体の上面の後端辺の高さを検出する工程と、前記高さ検出値より、取り出し手段の高さ位置を制御しながら該取り出し手段を前記積層体の上面の後端辺に接するように位置させる工程と、前記取り出し手段により、前記積層体の上面より1枚の前記合紙と該合紙下方の1枚の前記板状体とのセットの後端辺を保持しながら、該セットの後端辺を上方に所定量持ち上げる工程と、前記セットが持ち上げられた状態で前記積層体上面の後端辺の浮き上りを押える工程と、前記取り出し手段による保持を解除するとともに、保持搬送手段により前記セットの前端辺を保持しながら、該セットを水平に搬送する工程と、を備えることを特徴とする板状体の搬送方法を提供する。
また、このために、本発明は、矩形の板状体と該板状体と略同一サイズの合紙とが交互に積層されてなる積層体の上面の後端辺の高さを検知する高さ検知手段と、前記積層体の上面より1枚の前記合紙と該合紙下方の1枚の前記板状体とのセットの後端辺を保持しながら、該セットの後端辺を上方に所定量持ち上げる取り出し手段と、前記高さ検知手段の検出値より、前記取り出し手段が前記セットを保持する際の該取り出し手段の高さ位置を制御する高さ制御手段と、前記セットが持ち上げられた状態で前記積層体上面の後端辺の浮き上りを押える押え手段と、前記セットの前端辺を保持しながら、該セットを水平に搬送する保持搬送手段と、を備えることを特徴とする板状体の搬送装置を提供する。
本発明によれば、積層体上面の後端辺の高さを検知し、検出値より取り出し手段の高さ位置を制御しながら積層体の上面の後端辺に接するように位置させ、積層体の上面より合紙と板状体の1セットの後端辺を上方に持ち上げ、積層体上面の後端辺の浮き上りを押え、取り出し手段による保持を解除するとともに、保持搬送手段によりセットの前端辺を保持しながら水平に搬送するので、次工程へ順次供給する際に生じる搬送不良を防止できる。
本発明において、前記高さ検知手段が2以上の位置センサであり、該位置センサが前記積層体上面の後端辺の両端部近傍にそれぞれ配されていることが好ましい。このように、位置センサが積層体上面の後端辺の両端部近傍にそれぞれ配されていれば、左右非対称な積層体20の太鼓形状にも対応でき、また、積層体20毎に異なる太鼓形状にも対応でき、次工程へ順次供給する際に生じる搬送不良を一層防止できる。
また、本発明において、前記積層体上面の後端辺の1端部近傍に配されている位置センサが画像処理手段であることが好ましい。このように、1の位置センサが画像処理手段であれば、取り出し手段の高さ位置の制御のみならず、トラブル発生時のモニタ用としても利用でき、次工程へ順次供給する際に生じる搬送不良を一層防止できる。
以上説明したように、本発明によれば、合紙と板状体とのセットを次工程へ順次供給する際に生じる搬送不良を防止できる。
以下、添付図面に従って、本発明に係る板状体の搬送装置及び方法の好ましい実施態様について説明する。
図1は、本発明に係る板状体の搬送装置10の左側面図であり、既述した従来例の図4に対応する図である。なお、搬送装置10の全体構成図は、既述した従来例の図3と略同一であることより、図示を省略する。
積層体20の上方には装置本体(図示略)により支持された上フレーム30が架設されている。この上フレーム30の左側(図3では奥側)の下面には固定ブラケット32が取り付けられており、固定ブラケット32の先端(下端)には左テーブル34、34’が固定されている。
左テーブル34の下面には取り出しカップ36及び取り出しカップ昇降機構36‘が取り付けられている。取り出しカップ36は、位置検出機能シリンダー(SMC社製、商品名:ものさしくん)72、74が先端に取り付けられたセンサがオンするまで移動し、オンしたところまでの移動量を左テーブル34、34’に出し、左テーブル34、34’によりX方向及びY方向の位置調整がされるようになっている。積層体20の左端部近傍には、この位置の積層体20の上面位置を検出する位置センサ(検知手段)38が配されている。
取り出しカップ昇降機構36‘としては、公知の各種直動手段(シリンダ手段、モータとリニアステージとの組み合わせ、等)が採用できる。
取り出しカップ36としては、合紙Aと平版印刷版WとのセットSの吸引保持を行うことができるものであれば、公知の各種手段が採用できるが、たとえば、妙徳社製のカップ(型番:K−14)が好ましく採用できる。このカップは、吸盤の材質がポリウレタンで、吸盤のゴム硬度が60度であり、内部ピースのゴム硬度が70度である。なお、本搬送装置10においては、取り出しカップ36の吸盤内側に補強盤を追加加工してある。
位置センサ38としては、平版印刷版Wを傷つけないような非接触タイプの位置センサが好ましく、レーザ方式の位置センサが好ましく採用できる。このような位置センサとしては、たとえば、キーエンス社製のレーザセンサ(型番:LV−H35)が使用できる。
上フレーム30の右側(図3では手前側)の下面には昇降機構42が取り付けられており、昇降機構42の先端(下端)には固定ブラケット43を介して右テーブル44、44’が固定されている。右テーブル44の下面には取り出しカップ46及び取り出しカップ昇降機構46‘が取り付けられている。
取り出しカップ46は、位置検出機能シリンダー(SMC社製、商品名:ものさしくん)76、78が先端に取り付けられたセンサがオンするまで移動し、オンしたところまでの移動量を右テーブル44、44’に出し、右テーブル44、44’によりX方向及びY方向の位置調整がされるようになっている。積層体20の右端部近傍には、この位置の積層体20の上面位置近傍を撮像する画像処理センサ(画像処理手段)48が配されている。
昇降機構42としては、公知の各種直動手段(シリンダ手段、モータとリニアステージとの組み合わせ、等)が採用できる。ここでは、リニアステージと三菱電機社製のモータ(型番:HC−KFS23B)が採用されている。
取り出しカップ46としては、既述の取り出しカップ36と同一のものが採用されている。取り出しカップ昇降機構46‘としては、既述のように、公知の各種直動手段(シリンダ手段、モータとリニアステージとの組み合わせ、等)が採用できる。
画像処理センサ48としては、積層体20の上面位置を検出できるとともに、検出部位の画像が取り込めるタイプの画像処理手段が好ましく採用でき、たとえば、キーエンス社製の画像処理センサ(型番:CV020のカメラと型番:CV2000のアンプとの組み合せ)が使用できる。
図3に示されるように、積層体20の左側には、旋回押え手段40が設けられている。この旋回押え手段40は、積層体20の手前側端部近傍と、奥側端部近傍にそれぞれ設けられており、図の矢印で示されるような旋回動作により、セットSが持ち上げられた状態で積層体20上面の後端辺の浮き上りを押えることができるようになっている。
この旋回押え手段40は、取り出しカップ36、46がセットSの吸引保持を行う際には、旋回動作により積層体20の上方より退避できるようになっている。旋回押え手段40は、既述のブラケット32、43に支持されている。
図3に示されるように、積層体20の右側上方には、搬送カップ50が配されている。この搬送カップ50は、装置本体(図示略)に架設された左右方向に伸びる図示しないガイド部材に昇降手段(図示略)を介して支持されている。
なお、図3には搬送カップ50が1個のみ図示されているが、この搬送カップ50がセットSの幅方向(紙面に垂直な方向)を網羅できるべく、セットSの幅方向に所定間隔を隔てて複数個設けられることが好ましい。
この搬送カップ50は、既述した構成により、図3に太矢印で示される昇降移動、及び、矢印50A、50Bで示される水平移動ができるようになっている。
搬送カップ50は、合紙Aと平版印刷版WとのセットSの吸引保持を行うことができるものであれば、公知の各種手段が採用できるが、たとえば、SMC社製のカップ(型番:ZPT50CNJ10−B01−A14、ZPT50CN−B8+ZPRL−06−B5+ZPB2J10等)が好ましく採用できる。このカップは、吸盤の材質がNBRゴムで、吸盤のゴム硬度が50度である。
アライニング(位置合せ)手段60は、搬送されてきたセットSの水平方向の位置合せを行い、所望の位置精度でスリッタ(裁断手段)70に送り込むための手段であり、公知の各種位置合せ機構を採用できる。
スリッタ(裁断手段)70は、平版印刷版Wを2以上に裁断する手段であり、公知の各種裁断機構を採用できる。
なお、図1及び図3に図示されていないが、板状体の搬送装置10には制御手段が設けられており、取り出しカップ36、46の昇降動作や、搬送カップ50の搬送動作等が制御できるようになっている。
次に、上記の如く構成された板状体の搬送装置10を使用した本発明に係る板状体の搬送方法について説明する。
先ず、位置センサ38により積層体20の上面の後端辺(図1の左端辺)の高さを検知し、取り出しカップ36と積層体20の上面を一定距離になるように制御する。そして、図示しない制御手段により、この取り出しカップ36が積層体20の上面の後端辺と左端部近傍に位置させる。
同時に、画像処理センサ48により積層体20の上面の後端辺(図1の右端辺)の高さを検知する。そして、画像処理センサ48の検出値より、取り出しカップ46の高さ位置を昇降機構42で制御しながら、図示しない制御手段により、この取り出しカップ46が積層体20の上面の後端辺の右端部近傍に接するように位置させる。
この際、位置センサ38により積層体20の上面レベルを決める。この上面レベルは、取り出しカップ36で安定的に合紙Aと平版印刷版Wの1セットSを吸引できた実績より決定し、取り出しカップ36下面とセットS上面との距離を基準値とする。そして、画像処理センサ48は、積層体20の上面の右端辺の高さを検知し、取り出しカップ46下面とセットS上面との距離が基準値と同じになるように制御手段が昇降機構42を駆動させる。
なお、合紙Aと平版印刷版Wの1セットSを搬送した後、上記の基準値が一定となるように、1セットSの厚さ分だけ下部の電動昇降装置の絶対位置を変更しておく。
次いで、取り出しカップ36、46で吸引保持しながら、積層体20の上面より1枚の合紙Aとこの合紙A下方の1枚の平版印刷版WのセットSの後端辺(図3の左端辺)を上方に所定量持ち上げる。
次いで、このセットSが持ち上げられた状態で、旋回押え手段40により積層体20の上面の後端辺(図3の左端辺)の浮き上りを押える。
次いで、搬送カップ50によりセットSの前端辺(図3の右端辺)を保持し、取り出しカップ36、46によるセットSの吸引保持を解除し、搬送カップ50でこのセットSを水平に搬送する(図3の矢印50A方向)。搬送されたセットSは、先ずアライニング(位置合せ)手段6上で位置合せがなされ、次いで、スリッタ(裁断手段)7に送り込まれる。裁断された平版印刷版Wは、後工程において集積される。
なお、搬送カップ50は、原点位置に復帰する(図3の矢印50B方向)。
以上に説明したように、本発明に係る板状体の搬送方法によれば、取り出しカップ36、46によるセットSの吸引保持が確実に行えるので、左右非対称な積層体20の太鼓形状にも対応でき、また、積層体20毎に異なる太鼓形状にも対応でき、次工程へ順次供給する際に生じる搬送不良を防止できる。
また、積層体20上面の1端部近傍に配されている位置センサが画像処理センサ48であるので、取り出しカップ46の高さ位置の制御のみならず、トラブル発生時のモニタ用としても利用でき、次工程へ順次供給する際に生じる搬送不良を一層防止できる。
次に、板状体が平版印刷版である場合の例について、補足すべき要点について説明する。
平版印刷版は、板状に形成された薄いアルミニウム製の支持体表面をブラシなどで機械的な処理や、酸アルカリを用いた化学的及び電気化学的な処理で微細な表面処理を施し、更には陽極酸化やシリケート処理を適宜組み合わせて表面処理層を形成した上に、塗布膜(感光性印刷版の場合には感光層、感熱性印刷版の場合には感熱層)を塗布して形成されている。この塗布膜に、露光、現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされ、インクが塗布されることで、紙面に文字、画像等が印刷される。
なお、平版印刷版は、印刷に必要な処理(露光や現像等)が施される前段階のものであり、場合によっては平版印刷版原版あるいは平版印刷版材と称されることもある。また、この塗布膜が形成された面を画像形成面といい、塗布膜が形成されていない面を非画像形成面ということとする。平版印刷版の種類によっては、両面が画像形成面とされた、いわゆる両面品もある。
なお、このような構成とされていれば、平版印刷版の具体的構成は特に限定されないが、たとえば、ヒートモード方式及びフォトン方式のレーザ刷版用の平版印刷版とすることによって、デジタルデータから直接製版可能な平版印刷版とすることができる。
また、平版印刷版は、感光層又は感熱層中の成分を種々選択することによって、種々の製版方法に対応した平版印刷版とすることができる。
本発明において、平版印刷版の具体的態様の例としては、下記(1)〜(11)の態様が挙げられる。
(1) 感光層が赤外線吸収剤、熱によって酸を発生する化合物、及び酸によって架橋する化合物を含有する態様。
(2) 感光層が赤外線吸収剤、及び熱によってアルカリ溶解性となる化合物を含有する態様。
(3) 感光層が、レーザ光照射によってラジカルを発生する化合物、アルカリに可溶のバインダー、及び多官能性のモノマーあるいはプレポリマーを含有する層と、酸素遮断層との2層を含む態様。
(4) 感光層が、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との2層からなる態様。
(5) 感光層が、多官能性モノマー及び多官能性バインダーとを含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤を含有する層と、酸素遮断層との3層を含む態様。
(6) 感光層が、ノボラック樹脂及びナフトキノンジアジドを含有する層と、ハロゲン化銀を含有する層との2層を含む態様。
(7) 感光層が、有機光導電体を含む態様。
(8) 感光層が、レーザー光照射によって除去されるレーザー光吸収層と、親油性層及び/又は親水性層とからなる2〜3層を含む態様。
(9) 感光層が、エネルギーを吸収して酸を発生する化合物、酸によってスルホン酸又はカルボン酸を発生する官能基を側鎖に有する高分子化合物、及び可視光を吸収することで酸発生剤にエネルギーを与える化合物を含有する態様。
(10) 感光層が、キノンジアジド化合物と、ノボラック樹脂とを含有する態様。
(11) 感光層が、光又は紫外線により分解して自己もしくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物とアルカリに可溶のバインダーとを含有する態様。
積層体20として段積みされる平版印刷版(半製品)のサイズとしては、たとえば、平面サイズが幅780〜1460mm×長さ350〜1200mmの矩形で、厚さが0.2〜0.4mmのものが使用される。スリッタ70で裁断された後の平版印刷版(製品)のサイズとしては、たとえば、平面サイズが幅250〜450mm×長さ250〜450mの矩形のものが使用される。この製品は、20〜100枚(主に50枚)積層されて梱包され出荷される。
合紙Aとしては、平版印刷版の塗布膜(画像形成面)を保護できれば、具体的構成は特に限定されないが、たとえば、木材パルプを100%使用した紙、木材パルプを100%使用せず合成パルプを使用した紙、及びこれらの紙の表面に低密度ポリエチレン層を設けた紙等を使用できる。
特に、合成パルプを使用しない紙では、材料コストが低くなるので、低コストで合紙Aを製造することができる。より具体的には、漂白クラフトパルプから抄造した坪量30〜60g/m、密度0.7〜0.85g/cm、水分4〜8%、PH4〜6の合紙Aが挙げられる。ただし、合紙Aの具体的構成はこれに限定されるものではない。
以上、本発明に係る板状体の搬送装置及び方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
たとえば、上記実施形態においては、板状体として平版印刷版Wが採用されているが、他の板状体を採用してもよく、これによっても本実施形態と同様の効果が得られる。
本発明に係る板状体の搬送装置の左側面図 平版印刷版と合紙とが交互に複数枚積層されて構成された積層体を示す概念図 板状体の搬送装置の構成図 図3の左側面図 図2の積層体の形状を強調した図 問題点の現状の対処法を示す概念図
符号の説明
10…板状体の搬送装置、20…積層体、36、46…取り出しカップ、38…位置センサ、42…昇降機構、48…画像処理センサ、A…合紙、S…セット、W…平版印刷版

Claims (8)

  1. 矩形の板状体と該板状体と略同一サイズの合紙とが交互に積層されてなる積層体の上面の後端辺の高さを検知する高さ検知手段と、
    前記積層体の上面より1枚の前記合紙と該合紙下方の1枚の前記板状体とのセットの後端辺を保持しながら、該セットの後端辺を上方に所定量持ち上げる取り出し手段と、
    前記高さ検知手段の検出値より、前記取り出し手段が前記セットを保持する際の該取り出し手段の高さ位置を制御する高さ制御手段と、
    前記セットが持ち上げられた状態で前記積層体上面の後端辺の浮き上りを押える押え手段と、
    前記セットの前端辺を保持しながら、該セットを水平に搬送する保持搬送手段と、
    を備えることを特徴とする板状体の搬送装置。
  2. 前記高さ検知手段が2以上の位置センサであり、該位置センサが前記積層体上面の後端辺の両端部近傍にそれぞれ配されている請求項1に記載の板状体の搬送装置。
  3. 前記積層体上面の後端辺の1端部近傍に配されている位置センサが画像処理手段である請求項2に記載の板状体の搬送装置。
  4. 前記板状体が平版印刷版用支持体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の板状体の搬送装置。
  5. 矩形の板状体と該板状体と略同一サイズの合紙とが交互に積層されてなる積層体の上面の後端辺の高さを検出する工程と、
    前記高さ検出値より、取り出し手段の高さ位置を制御しながら該取り出し手段を前記積層体の上面の後端辺に接するように位置させる工程と、
    前記取り出し手段により、前記積層体の上面より1枚の前記合紙と該合紙下方の1枚の前記板状体とのセットの後端辺を保持しながら、該セットの後端辺を上方に所定量持ち上げる工程と、
    前記セットが持ち上げられた状態で前記積層体上面の後端辺の浮き上りを押える工程と、
    前記取り出し手段による保持を解除するとともに、保持搬送手段により前記セットの前端辺を保持しながら、該セットを水平に搬送する工程と、
    を備えることを特徴とする板状体の搬送方法。
  6. 前記積層体上面の後端辺の両端部近傍にそれぞれ位置センサを配する請求項5に記載の板状体の搬送方法。
  7. 前記積層体上面の後端辺の1端部近傍に配されている位置センサが画像処理手段である請求項6に記載の板状体の搬送方法。
  8. 前記板状体が平版印刷版用支持体である請求項5〜7のいずれか1項に記載の板状体の搬送方法。
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