JP2007246114A - 薬剤分包装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回収作業に要する手間が少なく、ランニングコストを最小限に抑制可能な薬剤分包装置の提供する。
【解決手段】薬剤分包装置1は、薬剤供給手段2を有し、処方にあわせて散薬および固形薬剤を包装手段3側に供給し、これを薬包に包装できる構成とされている。薬剤分包装置1は、通常の分包動作に加えて、未分包状態で残存している薬剤を包装する回収用分包動作を実施できる。回収用分包動作を実施すれば、未分包状態で残存している薬剤を通常の分包動作で分包するよりも少量の薬包に分包して回収することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】薬剤分包装置1は、薬剤供給手段2を有し、処方にあわせて散薬および固形薬剤を包装手段3側に供給し、これを薬包に包装できる構成とされている。薬剤分包装置1は、通常の分包動作に加えて、未分包状態で残存している薬剤を包装する回収用分包動作を実施できる。回収用分包動作を実施すれば、未分包状態で残存している薬剤を通常の分包動作で分包するよりも少量の薬包に分包して回収することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、薬剤を所定量毎に分包可能な薬剤分包装置に関する。
従来より、薬剤を収容する薬剤収容手段と包装手段とを有し、当該薬剤収容手段に収容されている薬剤を操作者が設定した設定数分の薬包に分包可能な薬剤分包装置が提供されている。かかる構成の薬剤分包装置では、薬剤の分包動作の途中で停電などにより異常停止した場合や、操作者が分包動作の設定や薬剤の種類の選定を誤って設定した場合などに、薬剤収容手段や、薬剤収容手段と包装手段とを繋ぐ経路の途中に存在する薬剤を回収しなければ、処方にしたがって薬剤を分包することができない可能性がある。そこで、従来技術では、下記特許文献1〜3に開示されている薬剤分包装置のように、薬剤収容手段や、これと包装手段とを繋ぐ経路に存在する薬剤を回収する機能を備えたものが提供されている。
特開平11−70901号公報
特開2000−85702号公報
特開2001−335002号公報
さらに具体的には、上記特許文献1〜3に開示されている薬剤分包装置は、いずれも錠剤状の薬剤を分包する装置である。特許文献1に開示されている薬剤分包装置は、上記したような異常停止等を起こした際に、薬剤収容手段や、これと包装手段とを繋ぐ案内経路等に残留する錠剤(薬剤)を錠剤充填部に搬送し、錠剤容器へと回収する機能を備えた構成とされている。また、特許文献2に開示されている薬剤分包装置についても、異常停止した後の再起動直後に薬剤供給経路に残留する薬剤を少なくとも1包分ずつ包装して回収する機能を備えた構成とされている。さらに、特許文献3に開示されている薬剤分包装置は、分包機に設けられた錠剤手撒き装置に余分に撒かれた錠剤を回収することにより、分包されずに残っている錠剤が次の処方に混入するのを防止する構成とされている。
上記した従来技術の薬剤分包装置では、回収作業時に薬剤(錠剤)が分包された状態で回収されるため、薬包を開封して薬剤を回収することにより、回収した薬剤を再利用することができる。しかし、上記した散薬用の分包装置や特許文献1〜3に開示されている錠剤用の薬剤分包装置は、いずれも薬剤を回収する際にも処方に応じて設定された量毎にしか薬剤を分包できない構成とされている。そのため、従来技術の薬剤分包装置では、薬剤の回収作業時に多数の薬包を開封せねばならず、その分だけ回収作業に手間がかかってしまうという問題があった。
また、従来技術の薬剤分包装置では、薬剤の回収のために多数の薬包を使用するため、薬剤の回収に必要以上の量の分包紙(包装紙)が消費されてしまい、その分だけランニングコストが高くなるという問題があった。さらに、従来技術の薬剤分包装置は、多数の薬包を作成せねばならない分だけ回収作業のために要する時間が長くなるという問題もあった。
かかる知見に基づき、本発明は、回収作業に要する手間が少なく、ランニングコストを最小限に抑制可能な薬剤分包装置の提供を目的とする。
そこで、上記した課題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、薬剤を収容可能であり、収容されている薬剤を所定量ずつ払い出し可能な薬剤供給手段と、当該薬剤供給手段から供給された薬剤を薬包に包装可能な包装手段とを有し、前記薬剤供給手段に収容されている薬剤を包装手段に供給し、薬剤供給手段に収容されている薬剤を予め設定された設定数の薬包に分包する分包動作を実施可能なものであり、所定の解除動作が実施されることを条件として分包動作を中止あるいは中断し、未分包状態で残存する薬剤を分包する回収用分包動作を実施可能であり、当該回収用分包動作によって作成される薬包の数が、回収用分包動作の開始時に未分包状態で残存している薬剤を分包動作を実施あるいは継続して作成される薬包の数より少ないことを特徴とする薬剤分包装置である。
かかる構成によれば、所定の解除動作を実施することにより回収用分包動作を実施し、未分包状態で残存している薬剤を、分包動作を実施あるいは継続して分包するよりも少量の薬包に分包して回収することができる。そのため、本発明の薬剤分包装置によれば、未分包状態で残存している薬剤の回収を効率よく実施することができる。
また、本発明の薬剤分包装置は、回収用分包動作時における分包数が少ないため、これに使用される分包紙の量を最小限に抑制できる。従って、本発明によれば、薬剤分包装置のランニングコストも最小限に抑制することができる。
ここで、従来より、複数種の薬剤を収容可能な薬剤収容手段を有し、これに収容されている薬剤を2種以上混合した状態で薬包に分包可能な構成の薬剤分包装置が提供されている。かかる構成を上記請求項1に記載した薬剤分包装置において採用した場合、回収用分包動作を行う場合に2種以上混合した状態で単一の薬包に分包してしまうと、回収用分包動作を実施して薬剤を分包した状態で回収しても、回収用分包動作によって作成された薬包に含まれている薬剤を再利用するのに手間がかかる可能性が高い。そのため、上記請求項1に記載の薬剤分包装置において複数種の薬剤を取り扱い可能な構成とした場合は、回収用分包動作の実施時に薬剤をグループ分けして分包可能としたり、薬剤の種類毎に分類して分包可能な構成とすることが望ましい。
そこで、かかる知見に基づいて提供される請求項2に記載の発明は、薬剤供給手段が、複数種の薬剤を収容し、薬剤の種類毎に払い出し可能なものであり、回収用分包動作の実施時に複数種の薬剤が未分包状態で残存している場合に、全種類あるいは一部の種類の薬剤を複数のグループに分類して分包可能であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤分包装置である。
本発明の薬剤分包装置では、回収用分包動作により未分包状態の薬剤を種類に応じて複数のグループに分類して回収することができる。そのため、本発明の薬剤分包装置によれば、回収用分包動作を実施することにより、複数種の薬剤を容易かつ確実に再利用可能な状態で分包することができる。
また、同様の知見に基づいて提供される請求項3に記載の発明は、薬剤供給手段が、複数種の薬剤を収容し、薬剤の種類毎に払い出し可能なものであり、回収用分包動作の実施時に複数種の薬剤が未分包状態で残存している場合に、全種類あるいは一部の種類の薬剤を種類毎にグループに分類して分包可能であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤分包装置である。
かかる構成によれば、回収用分包動作の実施時に未分包状態で残存している薬剤の一部又は全部を種類に応じて複数のグループに分類して分包し、薬剤分包装置内から回収することができる。そのため、本発明の薬剤分包装置によれば、薬剤を回収が容易なようにグループ分けして回収用分包動作を実施することにより、未分包状態で残存している薬剤を容易かつ確実に再利用可能な状態で分包することができる。
ここで、上記請求項1に記載の薬剤分包装置において、散薬および固形薬剤を取り扱い可能な構成である場合は、回収用分包動作によって作成された薬包の中に散薬と固形薬剤とを一緒に包装すると、固形薬剤の表面に散薬が付着してしまい、薬包から薬剤を取り出しても散薬と固形薬剤とを分離して回収することが困難となったり、これらの薬剤が再利用できない状態になってしまう可能性がある。そのため、散薬および固形薬剤を取り扱い可能な構成とした場合は、回収用分包動作を実施する際に散薬と固形薬剤とを別々の薬包に分包可能な構成であることが望ましい。
そこで、かかる知見に基づいて提供される請求項4に記載の発明は、薬剤供給手段が、散薬を払い出す散薬供給手段と、固形薬剤を払い出す固形薬剤供給手段とを有し、散薬と固形薬剤とを別々に払い出し可能なものであり、回収用分包動作の実施時に、散薬と固形薬剤とが未分包状態で残存している場合に、散薬と固形薬剤とを別々に分包可能であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤分包装置である。
本発明の薬剤分包装置では、回収用分包動作において散薬と固形薬剤とを別々に分包することができる。そのため、本発明の薬剤分包装置によれば、未分包状態で残存している散薬および固形薬剤を容易かつ確実に再利用可能な状態で分包して回収することができる。
ここで、上記請求項1〜4に記載の薬剤分包装置は、いずれも例えば所定のスイッチを操作する等、いかなる解除動作を契機として回収用分包動作を実施するものであってもよいが、例えば次のような構成とすることも可能である。
すなわち、上記請求項1〜4のいずれかに記載の薬剤分包装置は、薬剤供給手段が、薬剤を収容する収容部と、当該収容部から払い出された薬剤を所定量毎に分割可能な分割手段とを有し、前記収容部が、開閉可能な底部と、対向する一対の端部と、当該一対の端部に対して平行に配された仕切板とを有し、当該仕切板を前記一対の端部の間において移動させることにより、前記一対の端部のうちの一方と底部とによって囲まれた薬剤の収容領域の大きさを調整可能なものであり、底部を開くことにより、前記収容領域に収容されている薬剤を払い出し可能であり、前記端部に対する仕切板の相対位置を調整することにより、分包動作時の分包数の設定数を調整可能なものであり、前記収容部から薬剤を払い出した状態において、前記端部に対する仕切板の相対位置を調整することにより、回収用分包動作の実施時の分包数の設定値を調整可能であることを特徴とするものであってもよい(請求項5)。
本発明の薬剤分包装置は、薬剤収容手段から薬剤が払い出された後に仕切板の相対位置が調整されることを解除動作とし、これが実施されることを条件として回収用分包動作を実施する構成とされている。さらに、本発明の薬剤分包装置は、仕切板の相対位置を調整することにより、回収用分包動作の実施時の分包数まで設定可能な構成とされている。従って、本発明の薬剤分包装置によれば、回収用分包動作の契機となる解除動作と、回収用分包動作の実施時における分包数の設定とを同時に実施可能であり、一連の回収用分包動作を容易かつスムーズに実施することができる。
請求項6に記載の発明は、回収用分包動作の実施時の分包数が、未分包状態で残存する薬剤の量と薬包の容量とに基づいて未分包状態で残存する薬剤を分包するのに要する最少の分包数に設定されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の薬剤分包装置である。
かかる構成によれば、回収用分包動作の実施時における分包数を最小限に抑制でき、一連の回収用分包動作をより一層スムーズに実施することができる。また、上記した構成によれば、回収用分包動作に要する分包紙の量を最小限に抑制でき、回収用分包動作に要するランニングコストを最小限に抑制できる。
本発明によれば、回収作業に要する手間が少なく、ランニングコストを最小限に抑制可能な薬剤分包装置を提供できる。
続いて、本発明の一実施形態にかかる薬剤分包装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態の薬剤分包装置は、後述する薬剤回収動作や、分割装置21の動作に特徴を有するものであるが、これらの動作の説明に先立って全体構造と、基本的な動作である分包動作とについて説明する。
(第1実施形態)
図1において、1は本実施形態の薬剤分包装置である。薬剤分包装置1は、図2に示すように薬剤供給手段2と包装手段3とを有する。薬剤供給手段2は、散薬供給部10(散薬供給手段)と、固形薬剤供給部11(固形薬剤供給手段)とを有する。
図1において、1は本実施形態の薬剤分包装置である。薬剤分包装置1は、図2に示すように薬剤供給手段2と包装手段3とを有する。薬剤供給手段2は、散薬供給部10(散薬供給手段)と、固形薬剤供給部11(固形薬剤供給手段)とを有する。
散薬供給部10は、桝部材20と分割装置21とを有する。桝部材20は、図3に示すように側板25、開閉板26および端板27,28によって囲まれており、側板25の延びる方向に長尺で、断面形状が略「V」字型の形状とされている。また、桝部材20には仕切板29が設けられている。仕切板29は、対向して配置されている端板27,28同士の間で側板25の延びる方向に自由に摺動可能なように取り付けられている。
側板25は、長尺状の板体によって構成されている。図1や図3に示すように、側板25は、薬剤分包装置1本体の幅方向に延びるように取り付けられている。端板27,28は、それぞれ平面視が略三角形の板体によって構成されており、側板25の両端部に側板25に対して略垂直となるように取り付けられている。開閉板26は、側板25に対して対向し、その両端部に設けられた腕部26a,26bが端板27,28に対して略平行となるように配されている。
開閉板26は、腕部26a,26bおよび側板27,28にわたって装着された支軸30a,30bを中心として回動自在に支持されている。腕部26a,26bには、リンク31a,31bが接続されている。リンク31a,31bは、それぞれ図示しない動力源から動力を受けて側板25に対して略垂直方向に往復動(進退)可能な構成とされている。そのため、開閉板26は、リンク31a,31bを進退させることにより開閉板26を支軸30a,30bを中心として回動させることができる。
桝部材20は、リンク31a,31bを作動させて図3や図4、図5に矢印Aで示す方向に移動させると、開閉板26の下端部26cが側板25の下端部25aと当接する姿勢となる。これにより、桝部材20は、底部20aが閉じ、散薬を収容可能な状態となる。また逆に、図3や図4、図6に矢印Bに示すようにリンク31a,31aを作動させ、開閉板26の下端部26cが側板25の下端部25aから離れた状態とすると、桝部材20の底部20aが開き、内部に収容されている散薬を下方に払い出し可能な状態となる。
側板25に隣接する位置には、図3に示すように側板25の長手方向に沿って略等間隔に複数の目盛25bが付されている。目盛25bには、正面視した際に右端(側板27側)からの順番を示す番号n(n=自然数)が適宜付されている。薬剤分包装置1は、仕切板29を桝部材20の長手方向に摺動させ、側板27側から散薬の分包数mに相当する数だけずれた位置にある目盛25bの位置にあわせることにより、仕切板29と、桝部材20の右端にある端板27、側板25および開閉板26によって囲まれた領域(散薬収容領域Q)の大きさを調整すると共に、散薬の分包数を設定することができる。
桝部材20の下方には、図7や図8に示すような分割装置21が設けられている。分割装置21は、桝部材20の底部20aを開くことによって払い出される散薬を所定量毎に分割した状態で受け入れ、これを分割された量毎に払い出すことが可能なものである。分割装置21は、フレーム35と、第1,2集合容器40,41と、これを動作させるための動作機構43とを備えた構成とされている。
フレーム35は、略矩形の底部36と、底部36の短手方向一端側(薬剤分包装置1の奥側 図8の上側)において底部36に対して略垂直に立ち上がる背部37とを有する。そして、底部36の長手方向(薬剤分包装置1の手前側 図8の左右方向)の両端部にはブラケット38,38が設けられている。ブラケット38,38の間であって底部36よりも底部36の短手方向他端側(図8の下側)の位置には、第1,2集合容器40,41が移動可能な領域Pが設けられている。
上記した領域Pの幅方向(図8において左右方向 以下、必要に応じてX方向と称す)の略中央部には、薬剤集合部39が設けられている。薬剤集合部39は、流入口39aと払出口39bとを有し、両者の間が箱状の通路39cで繋がった構成とされている。流入口39aは、通路39cの背部37側の位置(図8において上側)に設けられた開口であり、後述する固形薬剤供給部11のカセット式薬剤供給部80や手撒き式薬剤供給部81から払い出された固形薬剤用を薬剤集合部39に流入させるためのものである。また、払出口39bは、薬剤分包装置1の正面側の位置(図8において下側)において開口しており、通路39cを通ってきた固形薬剤や、第1,2集合容器40,41を構成する各分割容器45から払い出された散薬をさらに分割装置21よりもさらに下方に払い出すための開口である。
第1,2集合容器40,41は、それぞれ略同一の構成とされており、それぞれ桝部材20の下方に設けられた領域Pにおいて水平姿勢を維持しつつ、薬剤分包装置1の幅方向(X方向)および奥行き方向(図8において上下方向 以下、必要に応じてY方向と称す)に移動可能な構成とされている。
さらに詳細に説明すると、第1,2集合容器40,41は、図7や図8に示すように複数の分割容器45を並べて一体化した構成とされており、外観が分割容器45の並ぶ方向に長くなっている。第1,2集合容器40,41は、長手方向が薬剤分包装置1の幅方向に向くように配されている。図7に示すように、第1,2集合容器40,41は、分割容器45の並ぶ方向に拡がる側面40a,41aを有する。側面40a,41aの下側(底側)には、支軸47が第1,2集合容器40,41の長手方向に延びるように取り付けられている。また、側面40a,41aの上側(天面側)には、バネ支持部40が第1,2集合容器40,41の長手方向に延びるように延びるように設けられている。
分割容器45は、それぞれ上方側が開口した容器である。第1,2集合容器40,41の下方には、これを構成する各分割容器45に対応して底板46が設けられている。底板46は、それぞれ独立的に作動して分割容器45の底面を開閉可能な構成とされている。
さらに詳細には、底板46は、図4に示すように分割容器45の下方の開口部分を閉塞するための閉塞部46aと、延設部46bとを有する。底板46は、分割容器45の下方に上記した支軸47を中心として回動可能なように支持されている。また、底板46は、延設部46bが第1,2集合容器40,41の側面40a,41aから薬剤分包装置1の正面側(図4において左側)にはみ出すように取り付けられている。
底板46は、常時は延設部46bと、第1,2集合容器40,41の側面40a,40bの上側に設けられたバネ支持部40b,41bとにわたって取り付けられたバネ48によって上方に付勢され、分割容器45の下方側(底側)の開口部分を閉塞している。
第1,2集合容器40,41の下方であって、上記した領域Pに対して薬剤分包装置1の手前側(図4において左側)の部位に隣接する位置には、アーム部材50が配置されている。アーム部材50は、第1,2集合容器40,41の長手方向に沿って配された支軸51により回動自在に支持されている。アーム部材50は、図示しない動力源から動力を受けて往復動(進退)可能とされたリンク52に接続されている。アーム部材50は、図4や図5に矢印Cで示すように、リンク52を薬剤包装装置1の正面側(図4や図5において左側)に移動させることにより、先端に設けられた押圧部53によって上記した底板46の延設部46bを下方から突き上げ、支軸47を中心として回動させることができる。そのため、払い出すべき散薬を収容している分割容器45がアーム部材50に臨む位置まで第1,2集合容器40,41を移動させ、この状態でリンク52を作動させれば、分割容器45の底(下方側の開口)を開き、収容されている散薬を下方に設けられた薬剤集合部39の払出口39bに払い出すことができる。
上記したように、分割装置21は、動作機構43を備えており、桝部材20の下方に設けられた領域Pにおいて、第1集合容器40および第2集合容器41が水平姿勢を維持したまま薬剤分包装置1の幅方向(X方向)および奥行き方向(Y方向)に移動可能な構成とされている。動作機構43は、動力部60a,60bと、ラック61,62とを組み合わせて構成されている。
さらに具体的には、図7や図8に示すように、動力部60a,60bは、それぞれ上記した領域Pに対して幅方向外側に隣接する位置に設けられたブラケット38内に配されている。図9に示すように、動力部60a,60bは、それぞれ2つのモータ65,66を有する。モータ65の回転軸には、かさ歯車67が取り付けられている。また、かさ歯車67に隣接する位置には、これと噛合するようにかさ歯車68が設けられている。かさ歯車68は、モータ65の回転軸に対して交差(本実施形態では略直交)し、領域P側に向けて延びるように設けられた回転軸70の一端側に取り付けられている。回転軸70の他端側には、ピニオン71が取り付けられている。
動力部60a,60bのピニオン71,71は、それぞれラック61,61と噛合している。図9に示すように、ラック61,61は、それぞれ第1集合容器40および第2集合容器41を構成する面のうち、薬剤分包装置1の幅方向(X方向)外側を向く面に設けられたブラケット72,72に取り付けられている。ラック61,61は、それぞれ薬剤分包装置1の奥行き方向(Y方向)に延びるように取り付けられている。そのため、動力部60a,60bのモータ65,65の回転軸を回転させることにより、第1集合容器40および第2集合容器41をY方向に往復動させることができる。
図8や図9に示すように、モータ66の回転軸には、ピニオン75が取り付けられている。また、分割装置21のフレーム35の背部37側には、薬剤分包装置1の幅方向(X方向)に延びるようにラック62が設けられている。ラック62には、ピニオン75が噛合している。そのため、モータ66を回転させることにより、、第1集合容器40および第2集合容器41をX方向に往復動させることができる。
散薬供給部10は、桝部材20の底部20aを開いて桝部材20に収容されている散薬を第1,2集合容器40,41側に落として各分割容器45に分割収容させ、その後第1,2集合容器40,41を分割装置21のフレーム35に設けられた払出口39b上に移動させた状態でアーム部材50を作動させて分割容器45を順次開いていくことにより、散薬を所定量ずつ包装手段3に供給することができる。
さらに具体的には、桝部材20に収容されている散薬を分包用に払い出す場合は、先ず図6に矢印Bで示すように桝部材20を構成する開閉板26が側板25から遠ざけられ、桝部材20の底部20aが開かれる。またこの時、第1集合容器40および第2集合容器41は、それぞれ桝部材20の下方に並んだ状態で待機している。さらに具体的には、図12(a)に示すように桝部材20の下方に形成された領域P内であって、薬剤分包装置1の正面右側の領域P1に第1集合容器40が存在し、その左側の領域P2に第2集合容器41が並んだ状態で待機している。そのため、桝部材20の底部20aを開いて散薬収容領域Qに収容されている散薬を落下させると、第1集合容器40および第2集合容器41を構成する分割容器45のうち、第1集合容器40の一番右側から左方に向けてm番目までの分割容器45に散薬が略均等に収容される。すなわち、桝部材20の底部20aを開くと、散薬収容領域Qに収容されていた散薬がm個の分割容器45に略均等に分割される。
上記したようにして各分割容器45に散薬が分割されると、動作機構43が動作して第1集合容器40および第2集合容器41が桝部材20の下方に設けられた領域P内で移動すると共に、アーム部材50が順次作動する。これにより、各分割容器45の底板46が順次、分割装置21の底部36に設けられた払出口39b上で開き、包装手段3に繋がる薬剤供給路87に払い出される。
さらに具体的に説明すると、分割容器45に散薬が収容されると、動作機構43が作動し、先ず図12(a)に矢印Ybで示すように第2集合容器41が薬剤分包装置1の背面左方側の領域P4に退いた状態とされる。また、第1集合容器40は、矢印Xbで示すように左方側に移動する。これにより、図12(b)に示すように第1,2集合容器40,41が前後(薬剤分包装置1の正面側と背面側)に並んだ状態になる。
その後、第1集合容器40は、図12(b)に矢印Xaで示すように、右方側に順次移動する。そして、散薬が収容されている分割容器45がアーム部材50に隣接する位置に到来すると、第1集合容器40はそこで一旦停止する。第1集合容器40が停止すると、図4に矢印Cで示すようにアーム部材50に繋がれたリンク52が作動し、図5に示すように分割容器45の底が開く。これにより、分割容器45内に収容されている1包分の散薬が下方に設けられた散薬通路39cの払出口39bに向けて払い出される。
分割容器45が開いて所定時間が経過すると、図4に矢印Dで示すようにリンク52が薬剤分包装置1の背面側に引っ込んだ状態に戻される。これにより、分割容器45の底が閉じられる。その後、第1集合容器40を図12(b)に矢印Xaで示す方向(図中右側)に分割容器45の分だけ移動させ、アーム部材50により分割容器45の底を開いて散薬を払い出す一連の動作が順次繰り返され、散薬が1包分ずつ払出口39bに払い出される。
上記したようにして第1集合容器40を構成する各分割容器45から散薬の払い出しが完了すると、第1集合容器40は、順次薬剤分包装置1の正面右側の領域P1側に戻っていく。ここで、分包数mが第1集合容器40を構成する分割容器45の数よりも少ない場合は、第1集合容器40の右端側の部分が領域P1に差し掛かった時点でm包分の散薬の払い出しが完了する。この場合は、図12(b)に矢印Xaで示す方向に第1集合容器40を移動させて図12(c)に示すように第1集合容器40が領域P1内に戻った状態とすると共に、図12(c)に矢印Yaで示すように第2集合容器41を正面左側の領域P2に移動させて図12(a)に示す状態に戻し、次の分包動作に備える。
一方、分包数mが第1集合容器40を構成する分割容器45の数よりも多い場合は、第2集合容器41を構成する分割容器45にも散薬が収容されている。この場合は、第1集合容器40を構成する分割容器45から散薬の払い出しが完了した時点で、図12(c)に示すように第1集合容器40が薬剤分包装置1の正面右側の領域P1に戻った状態となる。そのため、分包数mが第1集合容器40を構成する分割容器45の数よりも多い場合は、先ず、第2集合容器41を薬剤分包装置1の正面左側の領域P2に移動させると共に、第1集合容器40を背面右側の領域P3に移動させて図12(d)のような状態とする。
第1,2集合容器40,41が図12(d)に示したような位置関係になると、第2集合容器41を図12(d)に矢印Xaで示すように順次右方側に移動させ、各分割容器45に収容されている散薬を順次払い出す。すなわち、第2集合容器41が各分割容器45がアーム部材50に隣接する位置に到来すると、第2集合容器41がその位置一旦停止し、アーム部材50によって分割容器45の底が開かれる。これにより、分割容器45内にある1包分の散薬が払出口39bに払い出される。その後、しばらくすると分割容器45の底が閉じた状態に戻される。このようにして第2集合容器41を構成する各分割容器45に収容されている散薬が払い出し動作が繰り返されると、第2集合容器41が順次薬剤分包装置1の正面右側の領域P1内に入っていく。第2集合容器41に収容されている散薬の払い出しが完了すると、図12(e)に矢印Ya,Xbで示すように第1,2集合容器40,41が領域P3,P1から領域P1,P2に戻され、一連の払い出し動作が完了する。
固形薬剤供給部11は、図1や図2に示すようにカセット式薬剤供給部80と、手撒き式薬剤供給部81とを有する。カセット式薬剤供給部80は、従来公知のものと同様に、薬剤分包装置1を正面視した際に上方に位置する薬剤棚部82に内臓された薬剤フィーダ(図示せず)に薬剤カセット83を多数装着した構成とされている。薬剤カセット83は、固形薬剤を収容しておき、必要とされる量の固形薬剤を適宜払い出し可能なものである。さらに具体的には、例えば薬剤カセット83として薬剤を収納する容器を有し、その内部にロータが配されたものを採用すると共に、薬剤フィーダとして薬剤カセット83を装着する台の部分と、薬剤カセット83のロータを回転させる動力源とを備えたものを採用し、ロータを回転させることにより薬剤カセット83内に収容されている薬剤をカセット式薬剤供給部80の下方に設けられたホッパー84a等の錠剤経路84に払い出し可能な構成とすることができる。錠剤経路84は、中途にシャッター84bが設けられており、シャッター84bを閉じることにより薬剤カセット83から払い出された固形薬剤を錠剤経路84に一時的に溜めておくことができる構成とされている。
手撒き式薬剤供給部81は、図1に示すように薬剤分包装置1の高さ方向中央付近に設けられており、従来公知のものと同様の構成とされている。さらに具体的に説明すると、手撒き式薬剤供給部81は、例えば図10に示すように手撒き用桝部材85と、この下部に設けた分割器86とを備えた構成とすることができる。
図10に示す手撒き式薬剤供給部81は、薬剤分包装置1の本体(図10では省略)に手撒き用桝部材85が取り付けられ、この下方に分割器86が設けられた構成とされている。手撒き用桝部材85は、正面視が桝目状で天面側に開口した多数の分割小桝85aを有し、この底部に設けられたシャッター(図示せず)を開くことにより、各分割小桝85aに収容されている薬剤を下方の分割器86側に払い出すことができる。
分割器86は、分割小桝85と同様に桝目状に仕切られた多数の分割小桝86aを有する。本実施形態では、分割小桝86aが分割器86の短手方向および長手方向に4行6列にわたって並んでいる。分割器86の底側には、図2や図10、図11に示すように分割器86の長手方向に2枚の板状体86b,86cが並べて配されている。各分割小桝86aには、図11(b),(c)に示すように底に設けられた開口を閉塞可能なようにシャッター86dが片持ち状に軸支されている。分割小桝86aの底に設けられたシャッター86dは、図11(b)に示すように、常時は板状体86b,86cによって支持され水平な姿勢とされており、分割小桝86aの底を閉じている。
板状体86b,86cは、それぞれを図11(a)に示すように並べた際に境界となる部分が階段状に切り欠かれており、板状体86cを矢印Aで示すように長手方向に移動させ、両者の相対位置をずらすと、両者の間に空隙86dが形成される構成とされている。空隙86dは、板状体86b,86cの短手方向(図11(a)の上下方向)および長手方向(図11(a)の左右方向)に所定のピッチ間隔だけずれて段状に形成される。空隙86dは、上記した行列状に並ぶ分割小桝86aにおいて、各行を構成する分割小桝86aの位置にあわせて段状に形成される。また、板状体86b,86cの下方であって、各空隙86dが形成される部分の下方にはホッパー89a等によって構成される錠剤経路89が設けられている。
分割器86は、板状体86b,86c上を長手方向(幅方向)に正方向(図11(b),(c)において矢印B方向)および逆方向(図11(b),(c)において矢印C方向)に移動することができる。また、各分割小桝86aの底に設けられたシャッター86dは、分割器86の移動方向に対して交差するように設けられている。そのため、板状体86b,86cの間に空隙86dを形成した状態で分割器86を正方向(分割器86に設けられた分割小桝86aの列方向)に移動させると、分割器86の裏面側に設けられたシャッター86dが空隙86dに到達し、列方向に並んだ各分割小桝86aが順次下方に開く。これにより、各分割小桝86aに収容されていた薬剤は、ホッパー89a側に落ち、錠剤経路89に払い出される。
錠剤経路84,89は、上記した分割装置21の略中央部に設けられた薬剤集合部39の流入口39aに繋がっている。そのため、カセット式薬剤供給部80や手撒き式薬剤供給部81から固形薬剤を払い出すと、この固形薬剤は、錠剤経路84,89および薬剤集合部39を通って払出口39bから分割容器45の下方に配されたホッパー88等によって構成される薬剤供給路87を通って包装手段3側に払い出される。
包装手段3についても、従来公知のものと同様のものを採用することができ、例えば図2に示すような構成のものを採用することができる。さらに具体的には、図2に示す包装手段3は、シート送り機構91と袋形成機構92とに大別される。
シート送り機構91は、ロール軸93に巻かれたシート状で長尺の熱融着性シートからなる薬包紙95を繰り出して袋形成機構92に送る機構である。袋形成機構92は、ガイド部材96と仕切形成装置97とを有し、シート送り機構91から送られた薬包紙95をその短手方向(幅方向)略中央部分で2つに折り曲げると共に、折り曲げられた薬包紙95を圧着して袋状にするものである。
ガイド部材96は、薬包紙95の流れ方向中間部分であって、上記した薬剤供給路87の末端部分に設けられたホッパー88よりも薬包紙95の流れ方向上流側に設けられている。ガイド部材96は、薬包紙95のガイドとしての機能に加えて、長尺状の薬包紙95を幅方向略中央部で2つに折り曲げる機能も備えている。仕切形成装置97は、前記したホッパー88よりも薬包紙95の流れ方向下流側に配されている。仕切形成装置97は、先にガイド部材96によって2つに折り曲げられて2重になっている薬包紙95の長手方向一端側(下流側)の部位を圧着して半袋状としたり、半袋状になった薬包紙95の開放部分を圧着して閉じ、袋状にすることができる構成とされている。
図1に示すように、薬剤分包装置1は、手撒き式薬剤供給部81の手撒き用桝部材85に隣接する位置に操作端末90を有する。薬剤分包装置1は、操作端末90を介して各部の操作を行ったり、分包動作により作成される各薬包に収容される薬剤の量や分包数といった処方データ等の薬剤の分包に必要となる条件設定を行うことができる。
(分包動作)
続いて、本実施形態の薬剤分包装置1の基本動作である薬剤の分包動作について説明する。薬剤分包装置1は、操作端末90に入力された処方データに基づき、図13に示すような制御フローに則って薬剤供給手段2を構成する散薬供給部10や固形薬剤供給部11から包装手段3に散薬や固形薬剤を払い出して分包することができる。
続いて、本実施形態の薬剤分包装置1の基本動作である薬剤の分包動作について説明する。薬剤分包装置1は、操作端末90に入力された処方データに基づき、図13に示すような制御フローに則って薬剤供給手段2を構成する散薬供給部10や固形薬剤供給部11から包装手段3に散薬や固形薬剤を払い出して分包することができる。
さらに詳細に説明すると、薬剤分包装置1を用いて薬剤を分包する場合は、先ずステップ1−1で操作端末90を用いて薬剤の処方を入力する。ステップ1−1で入力する処方データとして、例えば薬剤の用法や、薬剤の種別、薬剤の分包方法等を設定することができる。また、薬剤分包装置1をホストコンピュータ等の上位制御手段(図示せず)に接続可能な場合は、この上位制御手段から処方データが入力されることもある。さらに具体的には、本実施形態の薬剤分包装置1では、例えば図15に示すような表示が操作端末90の表示部90aに表示され、これに従って操作端末90を用いて処方データを入力したり、上位制御装置から送信されてきた処方データや先に操作端末90を用いて入力したデータを変更したり決定することができる構成とされている。
ここで、薬剤分包装置1では、処方データの入力時に薬剤の分包方法(分包モード)を選択可能な構成とされている。さらに具体的には、本実施形態の薬剤分包装置1では、分包モードとして、散薬のみを分包する散薬分包モード、固形薬剤(錠剤)のみを分包する錠剤分包モード、1包中に散薬と錠剤とを混在させて分包する錠散同時分包モード、固形薬剤の分包と散薬の分包とを交互に実施する交互分包モードとを含む複数の分包モードから所望の分包モードを選択することができる。
また、薬剤分包装置1によって散薬をm包の薬包に分包する場合は、桝部材20に設けられた仕切板29の位置を桝部材20の右端(端板27側)からm番目にある目盛25bの位置に仕切板29をあわせることにより、散薬を収容するための領域(散薬収容領域Q)の大きさを調整すると共に、分包の設定数(以下、必要に応じて分包設定数mと称す)を設定することができる。
上記したようにして処方データが入力されると、制御フローがステップ1−2に移行する。ここで、包装手段3において、薬包紙95の一端側(薬包紙95の流れ方向下流側の端部)が半袋状に圧着されていない場合は、包装手段3が作動し、ガイド部材96によって2重に折り重ねられた薬包紙95の一端側が封止される。これにより、薬包紙95が半袋状になり、薬剤供給路87のホッパー88から払い出される薬剤を収容可能な状態になる。
ステップ1−2において薬包紙95が半袋状とされると、制御フローがステップ1−3に移行し、薬剤の払い出しが開始される。すなわち、ステップ1−3では、ステップ1−1で設定された処方データに則って、散薬供給部10の桝部材20や、固形薬剤供給部11から包装手段3側に形成されている半袋状の薬包紙95内に散薬や固形薬剤が払い出される。
さらに詳細に説明すると、散薬供給部10を構成する桝部材20に収容されている散薬は、開閉板26を作動させて底部20aを開くことにより、下方に配されている第1,2集合容器40,41側に落とされ、分包設定数mに相当する個数(m個)の分割容器45に略均等に分配される。その後、上記したように第1,2集合容器40,41が桝部材20の下方に形成された平面状の領域P内をX方向およびY方向に移動させることにより散薬が収容されている分割容器45をアーム部材50に隣接する位置まで移動させ、この状態でアーム部材50を作動させることにより分割容器45の底板46を開く。これにより、各分割容器45から薬剤供給路87に向けて散薬が1包分ずつ払い出され、半袋状の薬包紙95内に収容される。
また、固形薬剤供給部11を構成するカセット式薬剤供給部80や手撒き式薬剤供給部81にある固形薬剤についても、操作端末90を介して入力された処方に従って1包分ずつ払い出される。カセット式薬剤供給部80や手撒き式薬剤供給部81から払い出された固形薬剤は、錠剤経路84等を通って分割装置21のフレーム35の略中央部に設けられた薬剤集合部39の流入口39aに入り、通路39cおよび払出口39bを通って包装手段3に繋がる薬剤供給路87に払い出され、半袋状の薬包紙95内に収容される。
散薬および固形薬剤の払い出し方法は、上記したステップ1−1における処方の入力時に設定された分包モードに従う。すなわち、散薬のみを分包する散薬分包モードが選択されている場合は、散薬供給部10のみが作動し、散薬のみが1包分ずつ薬剤供給路87に払い出される。また、錠剤分包モードが選択されている場合は、固形薬剤供給部11のみが作動し、固形薬剤のみが1包分ずつ薬剤供給部87に払い出される。
また、ステップ1−1で分包モードとして錠散同時分包モードが選択されている場合は、散薬供給部10および固形薬剤供給部11の双方が作動し、1包分の散薬および固形薬剤が薬剤供給路87を介して包装手段3側に払い出される。また、分包モードとして交互分包モードが選択されている場合は、固形薬剤の分包と散薬の分包とを交互に実施するため、先に包装された薬剤の種類によって散薬供給部10および固形薬剤供給部11のいずれか一方が作動する。すなわち、交互分包モードが選択されている場合は、先に包装された薬剤が固形薬剤である場合に散薬供給部10が作動し、1包分の散薬が包装手段3側に払い出される。一方、先に包装された薬剤が散薬である場合は、固形薬剤供給部11が作動し、1包分の固形薬剤が包装手段3側に払い出される。
上記したようにしてステップ1−1で設定された包装モードにあわせて1包分の薬剤が包装手段3側にある半袋状の薬包紙95内に払い出されると、制御フローがステップ1−4に移行し、払い出された薬剤が包装手段3で包装される。すなわち、半袋状の薬包紙95内への薬剤の払い出しが完了すると、包装手段3が作動し、薬包紙95の開放部分が圧着され、袋状とされる。これにより、薬包紙95により薬剤を包装した薬包が形成される。
(薬剤回収動作)
本実施形態の薬剤分包装置1は、上記したようにして分包動作を実施し、薬剤を分包することができる。ここで、薬剤分包装置1を使用するに当たり、例えば分包条件の設定が間違っていたり、予め桝部材20や手撒き式薬剤供給部81に用意していた薬剤が誤ったものであるなどして分包動作を停止させる場合や、分包動作が停電などで途中で中断された場合などは、薬剤分包装置1の内部に散薬や固形薬剤が未分包状態で残存してしまう可能性がある。また、薬剤カセット83から固形薬剤が払い出された後に分包動作を停止した場合に、錠剤経路84の中途に設けられたシャッター84bが閉じていると、ここに固形薬剤が残留した状態になる。そのため、このように散薬や固形薬剤が残存した状態で薬剤分包装置1が分包動作に復帰すると、間違った薬剤が入った状態で分包動作が行われてしまうといったような不具合が起こる可能性がある。そこで、本実施形態の薬剤分包装置1では、薬剤分包装置1に残存している薬剤を回収する薬剤回収動作を実施できる構成とされている。
本実施形態の薬剤分包装置1は、上記したようにして分包動作を実施し、薬剤を分包することができる。ここで、薬剤分包装置1を使用するに当たり、例えば分包条件の設定が間違っていたり、予め桝部材20や手撒き式薬剤供給部81に用意していた薬剤が誤ったものであるなどして分包動作を停止させる場合や、分包動作が停電などで途中で中断された場合などは、薬剤分包装置1の内部に散薬や固形薬剤が未分包状態で残存してしまう可能性がある。また、薬剤カセット83から固形薬剤が払い出された後に分包動作を停止した場合に、錠剤経路84の中途に設けられたシャッター84bが閉じていると、ここに固形薬剤が残留した状態になる。そのため、このように散薬や固形薬剤が残存した状態で薬剤分包装置1が分包動作に復帰すると、間違った薬剤が入った状態で分包動作が行われてしまうといったような不具合が起こる可能性がある。そこで、本実施形態の薬剤分包装置1では、薬剤分包装置1に残存している薬剤を回収する薬剤回収動作を実施できる構成とされている。
さらに詳細に説明すると、薬剤分包装置1は、操作端末90を操作することにより薬剤回収動作の実施指令(回収指令)が図示しない制御手段に発信され、回収条件が入力されると薬剤回収動作を実施する構成とされている。また、薬剤分包装置1は、仕切板29を操作したり、薬剤分包装置1の本体に設けられた操作パネル98を構成するモード選択ボタン98aやストップボタン98b、スタートボタン98cを操作することによっても薬剤回収動作を実施することができる構成とされている。
さらに具体的には、薬剤分包装置1では、図13に示す制御フローに則って分包動作を実施している最中に、図16に示すようなモニタリング画面が表示される。この状態で表示部90aに表示されている削除回収ボタン90bを選択すると、図示しない制御手段に回収指令が発信される。
薬剤分包装置1は、操作端末90を介して回収指令が発信された場合に、操作端末90を用いて薬剤回収動作の実施条件を設定可能な構成とされている。さらに具体的には、薬剤分包装置1は、薬剤回収動作の実施モードを後述する錠散回収モード、錠剤回収モードおよび散薬回収モードからなる3つのモードから選択することができる。また、薬剤分包装置1は、薬剤回収動作の実施時に未分包状態で残存している薬剤をいくつの薬包に分包して回収するかを設定することができる。
さらに詳細に説明すると、薬剤分包装置1は、図16に示すようなモニタリング画面で削除回収ボタン90bを選択すると、図17に示すような削除回収モード選択画面が表示され、薬剤回収動作の実施モードを選択可能な状態になる。ここで、削除回収方法選択画面に表示されるボタンのうち、回収ボタン90cを選択すると、桝部材20から供給された散薬や、手撒き式薬剤供給部81に準備された固形薬剤を回収する錠散回収モードを選択することができる。また、錠剤回収ボタン90dを選択すると、シャッター84bを開いて薬剤カセット83から薬剤集合部39に繋がる錠剤経路84に残存している固形薬剤を回収する錠剤回収モードを選択することができる。
回収ボタン90cや錠剤回収ボタン90dを選択すると、操作端末90の表示部90aに図18に示すような回収条件設定画面が表示され、操作端末90を介して桝部材20から払い出された散薬や、手撒き式薬剤供給部81に準備された固形薬剤、薬剤カセット83から払い出されて錠剤経路84に残存している固形薬剤を回収する際の分包数をそれぞれ設定することができる。さらに具体的には、回収条件設定画面が表示されると、操作端末90により、桝部材20から供給されて薬剤分包装置1内に残っている散薬を回収する際の分包数(以下、必要に応じて散薬回収分包数Mpと称す)や、手撒き式薬剤供給部81に準備された固形薬剤を回収する際の分包数(以下、必要に応じて手撒き回収分包数Msと称す)、並びに、錠剤経路84に残存している固形薬剤を回収する際の分包数(以下、必要に応じてカセット側回収分包数Mrと称す)をそれぞれ任意に設定することができる状態になる。ここで、散薬回収分包数Mpや手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrは、それぞれ後述する散薬残分包数mpや手撒き残分包数msカセット側残分包数mr以下(Mp≦mp,Ms≦ms,Mr≦mr)に設定される。散薬回収分包数Mpや手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrを設定した後、実行ボタン90eを選択すると、薬剤回収動作の実施条件が確定し、後述するようにして薬剤回収動作が開始される。
上記したように、薬剤分包装置1は、仕切板29を操作したり、薬剤分包装置1の本体に設けられた操作パネル98を構成するモード選択ボタン98aやストップボタン98b、スタートボタン98cを操作することによっても薬剤回収動作を実施することができる構成とされている。
さらに具体的には、分包動作が既に開始されている状況下にある場合は、先ず操作パネル98に複数設けられた動作モード設定用のモード選択ボタン98aのいずれかとストップボタン98bとを同時に押圧することによって動作を一時停止させる。また、分包動作が未実施状態であり、薬剤分包装置1が停止状態である場合は、先ず手動で桝部材20の底部20aを開いて散薬を下方に払い出す。
上記したようにして薬剤分包装置1を停止状態としたり、桝部材20から散薬を払い出した後、仕切板29を調整すると、散薬回収分包数Mpを設定することができる。さらに具体的には、薬剤分包装置1内に残っている散薬を回収する際の分包数を散薬回収分包数Mpに設定する場合は、仕切板29を側板25の脇に設けられた目盛25bの散薬回収分包数Mpに相当する位置まで移動させることにより散薬回収分包数Mpを設定することができる。この状態でモード選択ボタン98aと操作パネル98のスタートボタン98cとを同時に押圧すると、後述する薬剤回収動作が開始される。
続いて、図14に示す制御フローに則って、薬剤回収動作を実施する場合の薬剤分包装置1の動作について説明する。図14に示すように、薬剤分包装置1の制御手段は、先ずステップ2−1において上記した回収指令が出されているか否かを確認する。ここで、回収指令が出されている場合は、制御フローがステップ2−2に移行する。ここで、薬剤分包装置1が上記した一連の分包動作を実施している場合は、分包動作が中止される。
ステップ2−2において分包動作が停止すると、制御フローがステップ2−3に移行する。ここで、ステップ2−1において発信された回収指令が仕切板29の操作により発生したものであるのか、すなわち薬剤回収動作の実施モードとして散薬回収モードが選択されているのか否かが確認される。ここで、散薬回収モードが選択されている場合は、制御フローが後述するステップ2−5に移行する。
一方、ステップ2−1において発信された回収指令が、操作端末90の表示部90aに表示された削除回収ボタン90b(図16参照)を選択することによって出されたものである場合は、制御フローがステップ2−4に進み、薬剤回収動作の実施モードが選択される。さらに具体的には、制御フローがステップ2−4に移行すると、表示部90aに図17に示すような削除回収モード選択画面が表示され、薬剤回収動作の実施モードを選択可能な状態になる。ここで、回収ボタン90cが選択された場合は実施モードとして錠散回収モードが選択された状態になり、錠剤回収ボタン90dが選択された場合は錠剤回収モードが選択された状態になる。その後、制御フローは、ステップ2−5に移行する。
制御フローがステップ2−5に移行すると、薬剤回収動作において薬剤を回収する際の分包数、すなわち散薬回収分包数Mpや、手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrが決定される。さらに具体的には、散薬回収モードが選択されている場合は、仕切板29が散薬回収分包数Mpに相当する目盛25bの位置になるように位置調整した状態で操作パネル98に設けられたボタン98aを押圧することにより散薬回収分包数Mpが設定される。
また、薬剤回収動作の実施モードとして錠散回収モードや錠剤回収モードが選択されている場合は、操作端末90を介して散薬回収分包数Mpや、手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrが決定される。さらに具体的には、錠散回収モードや錠剤回収モードが選択されている場合は、操作端末90の表示部90aに図18に示すような回収条件設定画面が表示された状態になり、散薬回収分包数Mpや、手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrを任意に設定することができる状態になる。ここで、これらの値を設定した後に実行ボタン90eが選択されると、薬剤回収動作を実施可能な状態になる。
ステップ2−5で薬剤回収動作における各薬剤の分包数が設定されると、制御フローがステップ2−6に移行し、薬剤回収用の分包動作(以下、必要に応じて回収用分包動作と称す)が開始される。ここで、回収用分包動作が実施される場合は、上記した図13に示す制御フローに則って分包動作を行う場合とほぼ同様の動作を行う。さらに具体的には、薬剤回収動作の実施モードとして散薬回収モードが選択された場合は、図13に示す制御フローのステップ1−1において散薬分包モードが選択された場合とほぼ同様の動作を行う。
また、錠散回収モードが選択された場合は、ステップ1−1において散薬分包モードが選択された場合と同様の動作を行って未分包状態で残存している散薬を回収すると共に、錠剤分包モードが選択された場合と同様の動作を行って未分包状態の固形薬剤を回収する。すなわち、薬剤分包装置1は、錠散回収モードが選択された場合は、散薬と固形薬剤とを別々に分包して回収する構成とされている。
なお、錠散回収モードが選択された場合に、散薬の分包および固形薬剤の分包のいずれが先に実施されるかは初期設定されていても、任意に設定可能とされていてもよい。本実施形態の薬剤分包装置1では、薬剤回収動作において、固形薬剤を回収した薬包中に散薬が混入する、いわゆるコンタミネーションが起こるのを防止すべく、錠散回収モードが選択された際に、先ず固形薬剤の回収を行った後に散薬の回収を実施するように回収方法が初期設定されている。また、本実施形態の薬剤分包装置1は、使用者により錠散回収モードにおいて薬剤を回収する順番を散薬を回収した後に固形薬剤を回収するように変更することもできる。
薬剤分包装置1は、錠剤回収モードが選択されている場合に、錠剤分包モードが選択された場合とほぼ同様の動作を行って未分包状態の固形薬剤を回収する。
ここで、回収用分包動作を実施する場合は、分包動作を行う場合と薬剤の払い出し量が異なる。さらに詳細に説明すると、上記したように、本実施形態の薬剤分包装置1は、桝部材20に準備した散薬を第1,2集合容器40,41に落下させることにより、各分割容器45に散薬を1包分ずつ収容できる構成とされている。そのため、薬剤分包装置1が通常の分包動作を実施する場合は、1包あたりに分割容器45の一つ分に入っている散薬が包装される。しかし、薬剤分包装置1が散薬回収モードや錠散回収モードで動作する場合は、複数の分割容器45に入っている散薬が1包分として包装手段3側に払い出され、包装される。また、固形薬剤についても同様に、錠散回収モードや錠剤回収モードで動作する場合は、通常の分包動作において複数の包数に分けて包装される固形薬剤が1包に纏めて包装される。
そのため、回収用分包動作を実施する場合は、ステップ1−1において次のようにして1包分として包装される薬剤の量(1包分包装する際に包装手段3側に払い出される薬剤の量)が設定される。すなわち、薬剤分包装置1内にmp包分の量(以下、散薬残分包数mpと称す)の散薬が残っている場合は、これを散薬回収分包数Mp(Mp≦mp)で割って得られる商の値に応じて1包分として包装手段3側に払い出され、包装される散薬の量が決定される。すなわち、散薬残分包数mpが散薬回収分包数Mpの倍数である場合は、通常の分包動作において(mp/Mp)包に分けて包装される分の散薬が、回収用分包動作の実施時に1包分として包装手段3側に払い出される散薬の量と設定される。換言すれば、(mp/Mp)個分の分割容器45に収容されている散薬を1包分として包装するように散薬の払い出し量が設定される。
これと同様に、手撒き式薬剤供給部81に、通常の分包動作であればms包に分けて包装する量(以下、手撒き残分包数msと称す)の固形薬剤が分包されずに残っている場合であって、手撒き残分包数msが手撒き回収分包数Ms(Ms≦ms)の倍数である場合は、通常の分包動作における(ms/Ms)包分の固形薬剤が1包に纏めて包装される。さらに、錠剤経路84内に、通常の分包動作であればmr包に分けて包装する量(以下、カセット側残分包数mrと称す)の固形薬剤が残存している場合であって、カセット側残分包数mrがカセット側回収分包数Mr(Mr≦mr)の倍数である場合は、通常の分包動作において(mr/Mr)包分に相当する量の固形薬剤が回収用分包動作の実施時に1包分として包装手段3側に払い出される固形薬剤の量と設定される。
上記した散薬残分包数mp、手撒き残分包数ms、カセット側残分包数mrがそれぞれ散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrの倍数でない場合、すなわち(mp/Mp),(ms/Ms),(mr/Mr)が整数値でない場合は、次の数式(1)の関係を満たす整数aを導出する。なお、下記数式(1)において「x」はp,s,rのいずれかである。
{(mx/Mx)−1}<a<(mx/Mx) ・・・・・ (1)
{(mx/Mx)−1}<a<(mx/Mx) ・・・・・ (1)
そして、薬剤分包装置1の制御手段は、上記数式(1)に則って導出された数値aに基づいて回収用分包動作によって包装される薬剤の量を調整する。すなわち、薬剤分包装置1は、(Mp−1),(Ms−1),(Mr−1)包分について、通常の分包動作で(a+1)包に分けて包装される分の散薬や固形薬剤を1包分として包装し、残りの1包についてa包に分けて包装される分の散薬や固形薬剤を1包分として包装するように固形薬剤の払い出し量が設定される。
上記したようにして回収用分包動作における散薬や固形薬剤の払い出し量が設定されると、制御フローがステップ1−3に移行する。ステップ1−3に移行すると、ステップ1−1で設定された払い出し量に相当する薬剤が包装手段3側に払い出される。薬剤の払い出しが完了すると、制御フローがステップ1−4に移行し、薬剤が包装手段3によって包装される。その後、制御フローはステップ1−5に移行し、包装数が設定値、すなわち散薬回収分包数Mpや手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrに達しているか否かが確認される。ここで、包装数が設定値に達していない場合は、制御フローがステップ1−1に戻され、回収用分包動作が継続される。一方、ステップ1−5において包装数が設定値に達している場合は、図13に示す制御フローによる回収用分包動作が完了すると共に、図14に示す一連の制御フローが終了する。
(分割装置21の動作)
続いて、本実施形態の薬剤分包装置1の特徴的動作の一つである分割装置21の動作について説明する。本実施形態の薬剤分包装置1において、分割装置21は、分包動作や薬剤回収動作の際に動作機構43が作動し、第1集合容器40や第2集合容器41が桝部材20の下方に形成された領域P内で移動する構成とされている。
続いて、本実施形態の薬剤分包装置1の特徴的動作の一つである分割装置21の動作について説明する。本実施形態の薬剤分包装置1において、分割装置21は、分包動作や薬剤回収動作の際に動作機構43が作動し、第1集合容器40や第2集合容器41が桝部材20の下方に形成された領域P内で移動する構成とされている。
ここで、薬剤分包装置1において、包装手段3への散薬の払い出しを迅速に行うためには、領域P内における第1集合容器40や第2集合容器41の移動を迅速に行うことが望ましい。その一方で、第1集合容器40や第2集合容器41から散薬を払い出すためにアーム部材50に隣接する位置で第1集合容器40や第2集合容器41をX方向(Xa方向)に移動させている間は、散薬が吹き上がるのを防止したり、アーム部材50に対する第1集合容器40や第2集合容器41の位置精度を確保すべく、これらを比較的ゆっくり移動させる必要がある。すなわち、分割装置21は、薬剤分包装置1の動作状態に応じて第1集合容器40や第2集合容器41の移動速度を適宜調整する必要がある。
そこで、本実施形態の薬剤分包装置1では、分割装置21を構成する動作機構43において動力源として機能するモータ65,66に対する電力供給を、デューティー比制御やPWM制御(Pulse Width Modulation)と称される制御方法で制御し、第1集合容器40や第2集合容器41の移動速度を適宜調整している。すなわち、本実施形態では、図19(a),(b)に示すように、モータ65,66の駆動電源を一定周期でオン、オフするパルス状とし、このパルスのデューティ比(オン状態である時間Lonとオフ状態である時間Loffの比)を変えることでモータ65,66の回転速度を調整している。
さらに詳細に説明すると、薬剤分包装置1において、分割装置21の動作は、下記1)〜5)に大別される。
1) 図12(a)の状態から(b)の状態に移行する動作 … 第1集合容器準備動作
2) 図12(b)の状態から(c)の状態に移行する動作 … 第1集合容器払出動作
3) 図12(c)の状態から(d)の状態に移行する動作 … 第2集合容器準備動作
4) 図12(d)の状態から(e)の状態に移行する動作 … 第2集合容器払出動作
5) 図12(e)の状態から(a)の状態に移行する動作 … リセット動作
1) 図12(a)の状態から(b)の状態に移行する動作 … 第1集合容器準備動作
2) 図12(b)の状態から(c)の状態に移行する動作 … 第1集合容器払出動作
3) 図12(c)の状態から(d)の状態に移行する動作 … 第2集合容器準備動作
4) 図12(d)の状態から(e)の状態に移行する動作 … 第2集合容器払出動作
5) 図12(e)の状態から(a)の状態に移行する動作 … リセット動作
ここで、分割装置21が、上記1)〜5)の動作のうち1),3),5)の動作を行う場合は、第1,2集合容器40,41から散薬を払い出す動作を伴わない。そのため、上記1),3),5)の動作を行う場合は、第1,2集合容器40,41の双方とも、比較的高速で移動させることが望ましい。そこで、上記1),3),5)の動作を行う場合は、図19(a)に示すようにデューティ比が比較的大きなd1に設定され、モータ65,66の動作が制御される。これにより、第1,2集合容器40,41が領域P内を比較的高速で移動する。
一方、分割装置21が、上記1)〜5)の動作のうち2),4)の動作を行う場合は、第1,2集合容器40,41から散薬を払い出す動作を伴う。そのため、これらの場合は、図19(b)に示すようにデューティ比が比較的小さなd2(d1>d2)に設定され、モータ65,66の動作が制御される。これにより、第1,2集合容器40,41は、分割装置21が上記1),3),5)の動作を行う場合よりも低速で移動する。
ここで、本実施形態の薬剤分包装置1では、分割装置21の各構成部材の間に散薬等が噛み込んだり、各構成部材が経年劣化などしてモータ65,66に機械的な過負荷が作用する場合がある。また、本実施形態では、モータ65,66の回転速度をデューティー比によって調整しているため、図20に示すように、デューティー比が小さくなるとモータ65,66から発生するトルクが小さくなる傾向にある。そのため、モータ65,66に機械的な過負荷が作用している場合や、モータ65,66の回転速度が低速となるように制御される場合は、モータ65,66が予期せぬ低速で回転してしまう可能性がある。そこで、このような不具合の発生を想定し、本実施形態の薬剤分包装置1では、モータ65,66が備えるロータリエンコーダ(図示せず)から発信されるパルスに基づいてモータ65,66の回転速度を監視し、これに基づいてモータ65,66の動作制御におけるデューティー比を調整する構成とされている。
さらに具体的には、モータ65,66のロータリエンコーダとしてインクリメンタル方式のものを採用した場合は、図21(a),(b)に示すようにモータ65,66のそれぞれから2相(A相、B相)のパルス信号が出力される。そのため、A,B相いずれか一方から出力されるパルス信号について着目すると、各パルス信号の立ち上がり部分の間隔、すなわち図21に示すように、先に発信されたパルス信号が立ち上がった時点から次のパルス信号が立ち上がるまでに要する時間Tを計測することにより、モータの回転速度を監視することができる。本実施形態では、モータ65,66に設けられたロータリエンコーダから発信されるパルス信号に基づき、図示しない制御手段によってモータ65,66の実際の回転速度(以下、必要に応じて実回転速度Rrと称す)をそれぞれ監視している。
薬剤分包装置1の制御手段は、上記したようにして検知されるモータ65,66の実回転速度Rrをフィードバックしてデューティー比を調整している。すなわち、薬剤分包装置1は、実回転速度Rrが、上記したデューティー比d1,d2の条件でデューティー比制御あるいはPWM制御を行った場合におけるモータ65,66の理論上の速度(以下、必要に応じて理論回転速度Rtと称す)よりも低い(Rr<Rt)ことを条件として、デューティー比を大きくする構成とされている。そのため、薬剤分包装置1は、分割装置21の各構成部材の間に散薬等が噛み込んだり、各構成部材の経年劣化等の原因でモータ65,66に機械的な過負荷が作用したとしても、モータ65,66を所定の速度で回転させ、第1,2集合容器40,41をスムーズに動作させることができる。
上記したように、本実施形態の薬剤分包装置1は、仕切板29や操作端末90の操作(解除動作)を実施することを条件として、分包動作が中止あるいは中断され、回収用分包動作が実施される。また、回収用分包動作を実施する場合は、薬剤分包装置1内に残存している薬剤を通常の分包動作で分包するのに要する分包数(散薬残分包数mp、手撒き残分包数ms、カセット側残分包数mr)よりも少量の分包数(散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mr)に分包して回収することができる。そのため、薬剤分包装置1によれば、未分包状態で残留している薬剤を効率よく回収することができる。
また、薬剤分包装置1は、回収用分包動作を実施する際の分包数(散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mr)が少ないため、薬剤の回収に使用する薬包紙95の量が少なくて済む。そのため、薬剤分包装置1によれば、ランニングコストを最小限に抑制することができる。
薬剤分包装置1は、未分包状態で残留している薬剤を散薬と、手撒き式薬剤供給部81に残留している固形薬剤と、薬剤カセット83から払い出されて錠剤経路84の中途に残留している固形薬剤とに分けて別々に分包することができる。そのため、薬剤分包装置1によって薬剤を回収すれば、容易に薬剤の種類毎に分類した状態で回収することができる。
上記実施形態では、薬剤を散薬と固形薬剤とに分類して別々に回収できる構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、薬剤を再利用する際の手間を考慮すると好ましい形態ではないが、薬剤分包装置1内に未分包状態で残存している薬剤を単に回収するだけでよい場合は、薬剤回収動作において散薬と固形薬剤とを同一の薬包に分包する構成としてもよい。
上記したように、薬剤分包装置1は、薬剤の種類毎に分類して回収でき、散薬と固形薬剤とが同一の薬包に包装されることがない。そのため、薬剤分包装置1によって薬剤を回収すれば、回収された固形薬剤に散薬が付着してしまうといった不具合が起こらない。従って、薬剤分包装置1によれば、回収する薬剤として散薬が含まれている場合であっても、散薬および固形薬剤の双方を再利用しやすい状態で回収することができる。
上記実施形態では、散薬と固形薬剤を別々に回収するだけでなく、手撒き式薬剤供給部81側から払い出された固形薬剤と、薬剤カセット83側から払い出された固形薬剤とについても別々に回収する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに具体的には、薬剤分包装置1は、単に散薬と固形薬剤とを別々に包装して回収する構成としてもよい。
さらに具体的には、薬剤分包装置1は、手撒き式薬剤供給部81側から払い出された固形薬剤と、薬剤カセット83側から払い出された固形薬剤とを同一の薬包に分包すると共に、これらの固形薬剤とは別に散薬を分包して回収する構成としてもよい。換言すれば、薬剤分包装置1は、薬剤回収動作の実施時に、残存している薬剤を散薬と、固形薬剤とにグループ分けし、散薬と固形薬剤のグループとを別々に分包する構成としてもよい。かかる構成とした場合、固形薬剤を分包して形成される薬包に複数種の固形薬剤が含まれることとなり、固形薬剤の回収が面倒になるものの、その分だけ薬剤回収動作を簡略化することができる。また、前記したように散薬と固形薬剤とを別々に回収すれば、回収された固形薬剤に散薬が付着するといった不具合が起こらず、薬剤を有効利用することができる。
上記したように、薬剤分包装置1は、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrをそれぞれ独立的に設定可能な構成とされている。そのため、薬剤分包装置1によれば、回収用分包動作の実施時に残存している各薬剤の量に応じて適切な分包量で分包することができる。
上記実施形態では、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrをそれぞれ任意に設定可能な構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば各薬剤(散薬、固形薬剤)について薬包1包当たりに収容可能な量(収容限界量)を記録したデータベースを持つ構成とし、このデータベースに基づいて薬包1包当たりに収容する薬剤の量を決定してもよい。かかる構成にすることによっても、薬剤回収動作によって作成される薬包の数を最小限に抑制することができる。
上記したように、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrをそれぞれ任意に設定する構成とした場合、これらの値が薬剤分包装置1の誤操作等により極端に少なく設定される可能性がある。この場合は、薬剤回収動作において薬包1包当たりに収容可能な薬剤の量よりも多くの薬剤が桝部材20や固形薬剤供給部11から包装手段3において半袋状とされた薬包紙95に払い出されてしまい、薬剤をうまく回収できない可能性がある。
そこで、かかる事態を回避すべく、例えば散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrの設定値を所定値よりも小さく設定できない構成としてもよい。かかる構成によれば、散薬回収分包数Mpや手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrを誤って小さな値に設定してしまったり、薬剤がうまく回収できないといったような不具合の発生を回避することができる。
また、薬剤分包装置1は、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrをそれぞれ任意に設定する構成としつつ、各薬剤(散薬、固形薬剤)についての収容限界量を記録したデータベースを持ち、このデータベースに基づいて予め薬剤の回収に最小限必要な薬包の数(最少薬包数)を導出し、散薬回収分包数Mpや手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrが最少薬包数よりも少ない場合に警告を出したり、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrを自動的に最少薬包数に設定し直す構成としてもよい。また、薬剤分包装置1は、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrが前記したようにして導出された最少薬包数に自動的に設定され、必要に応じてこれらの設定値を任意に設定し直すことができる構成としてもよい。かかる構成とすることによっても、上記したような不具合の発生を回避することができる。
さらに、薬剤分包装置1は、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrの設定値を所定値よりも小さく設定されたり、上記した最少薬包数よりも少量に設定された場合に、これにあわせて包装手段3において作成される薬包の大きさを大きくする構成としてもよい。かかる構成によっても、薬剤がうまく回収できないといったような不具合の発生を回避することができる。
上記実施形態では、通常の分包動作を実施する場合と薬剤回収動作を実施する場合とで包装手段3において作成される薬包の大きさが同一であることを前提として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、包装手段3によって適宜大きさの異なる薬包を作成可能な構成とし、薬剤回収動作の際に通常の分包動作の際に作成する薬包の大きさよりも大きな薬包を作成する構成としてもよい。かかる構成によれば、薬剤回収動作の際に作成される薬包の数を少量に抑制することができ、薬剤を包装して薬剤分包装置1から回収した後、薬包から薬剤を取り出す手間を最小限に抑制することができる。
上記実施形態では、散薬残分包数mp、手撒き残分包数msおよびカセット側残分包数mrよりも少量に設定して回収する構成を例示したが、例えば散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrの一部だけを適宜変更可能な構成としてもよい。さらに具体的には、例えば仕切板29の操作により散薬回収分包数Mpを設定可能な構成とし、手撒き回収分包数Msやカセット側回収分包数Mrを制御手段によって適宜設定する構成としてもよい。
上記実施形態に示した薬剤分包装置1は、薬剤供給手段2として、散薬用の散薬供給部10と、固形薬剤用の固形薬剤供給部11とを備えた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば散薬供給部10および固形薬剤供給部11のいずれか一方のみを備えた構成としてもよい。また、上記実施形態では、固形薬剤供給部11として、カセット式薬剤供給部80と手撒き式薬剤供給部81とを備えた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのいずれか一方のみを備えた構成であってもよい。
薬剤分包装置1は、桝部材20から散薬を払い出した後に、桝部材20の内側に設けられた仕切板29の位置を調整することにより、回収用分包動作に移行すると共に散薬回収分包数Mpを設定することができる。すなわち、薬剤分包装置1は、仕切板29を操作するだけで、薬剤回収動作の実施指令の発信と散薬回収分包数Mpの設定の双方を行うことができる。そのため、薬剤分包装置1は、仕切板29を操作することにより一連の薬剤回収動作をスムーズに実施することができる。
上記したように、本実施形態の薬剤分包装置1は、第1集合容器40および第2集合容器41を作動させるための動作機構43に動力源としてモータ65,66を備えており、これらに対する電力供給を、デューティー比制御やPWM制御(Pulse Width Modulation)と称される制御方法で制御することによって、第1集合容器40や第2集合容器41の移動速度を調整する構成とされている。そのため、本実施形態の薬剤分包装置1では、上記1),3),5)に示したように、散薬の払い出しに備えて第1集合容器40や第2集合容器41を所定の位置に移動させる動作(第1集合容器準備動作、第2集合容器準備動作、リセット動作)を迅速に実施しつつ、散薬の払い出しのために第1集合容器40や第2集合容器41を移動させる動作(第1集合容器払出動作、第2集合容器払出動作)を最適な速度に調整することができる。
また、上記実施形態では、モータ65,66に作用する負荷に応じてモータ65,66の駆動電源のデューティー比を調整する構成とされている。すなわち、上記実施形態では、モータ65,66に過負荷が作用することを条件として、デューティー比を大きくする構成とされている。さらに具体的には、上記実施形態では、モータ65,66の回転速度(回転数)が通常の回転速度(回転数)よりも低くなると、モータ65,66に過負荷が作用している可能性が高い。そのため、上記実施形態では、モータ65,66の回転速度(回転数)が所定の回転速度(回転数)を下回ること、換言すれば第1集合容器40や第2集合容器41の動作速度が所定速度を下回ることを条件として、モータ65,66の駆動電源のデューティー比を上昇させる構成とされている。さらに詳細には、上記実施形態では、実回転速度Rrが理論上の回転速度(理論回転速度Rt)よりも低いことを条件としてデューティー比を大きくする構成とされている。そのため、薬剤分包装置1は、分割装置21を構成する構成部材の間に散薬等の異物が噛み込んだり、各構成部材の経年劣化等によってモータ65,66に対して過負荷が作用したり、モータ65,66を低速で回転させる場合であっても、モータ65,66を所定の回転速度で回転させ、第1,2集合容器40,41をスムーズに作動させることができる。
上記実施形態では、モータ65,66の実際の回転速度(実回転速度Rr)をフィードバックしてデューティー比を徐々に大きくする構成とされている。そのため、上記した構成によれば、モータ65,66に対して過負荷が作用する状況下であっても、第1,2集合容器40,41を所定の速度で移動させることができる。
上記実施形態では、モータ65,66が備えているロータリエンコーダから発信されるパルス信号に基づいてモータ65,66の回転速度や第1,2集合容器40,41の移動速度を検知し、この検知結果に基づいてデューティー比を調整する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、モータ65,66の回転速度や第1,2集合容器40,41の移動速度を検知可能な速度検知手段を別途設け、これによって検知される速度情報に基づいてモータ65,66の駆動電源のデューティー比を調整する構成としてもよい。かかる構成とした場合についても、上記したのと同様にモータ65,66を適正な回転数で回転させ、第1,2集合容器40,41を最適な速度で移動させることができる。
(第2実施形態)
上記実施形態では、散薬供給部10として桝部材20と分割装置21とを備えたものを採用した例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図22に示す薬剤分包装置101のように散薬供給部10とは別のタイプの散薬供給部110(散薬供給手段)を備えた構成としてもよい。
上記実施形態では、散薬供給部10として桝部材20と分割装置21とを備えたものを採用した例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図22に示す薬剤分包装置101のように散薬供給部10とは別のタイプの散薬供給部110(散薬供給手段)を備えた構成としてもよい。
さらに具体的に説明すると、薬剤分包装置101は、上記した薬剤分包装置1と外観や装置構成が多少異なるが、大部分が薬剤分包装置1と共通している。すなわち、薬剤分包装置101は、薬剤供給手段102として散薬供給部110と固形薬剤供給部111(固形薬剤供給手段)とを有する。また、薬剤分包装置101は、上記した薬剤分包装置1が備えているのと同様の包装手段3を有し、薬剤供給手段102から払い出された薬剤を包装手段3で包装することができる構成とされている。
散薬供給部110は、図22に示すように散薬供給装置112を2基備えている。散薬供給装置112は、いわゆる円形ディスク方式(R円盤方式)の薬剤分割装置であり、平面視が円盤形の分割皿120を有する。分割皿120の裏面側には、これを回転させるための動力源としてモータ(図示せず)が設けられている。また、分割皿120の外周近傍には、表面側から裏面側に向けて円弧状に窪んだ凹状のR溝122が設けられている。R溝122は、分割皿120の全周にわたって周状に設けられている。
散薬供給装置112は、分割皿120のR溝122に散薬を供給するためのホッパー123を有する。散薬供給装置112は、分割皿120を回転させると共に、ホッパー123から分割皿120に散薬を供給することにより、散薬をR溝122内に略均等に撒くことができる。
散薬供給装置112は、円形ディスク板125を有する。円形ディスク板125は、R溝122内に撒かれた散薬をかき集めるためのものであり、回転自在に支持されたアーム部材126の先端近傍に取り付けられている。円形ディスク板125は、図23に示すようにアーム部材126の傾斜を調整することにより、R溝122を分割皿120の径方向に横切った状態とすることができる。そのため、円形ディスク板125がR溝122を横切った状態として分割皿120を回転させると、円形ディスク板125よりも分割皿120の回転方向下流側に撒かれている散薬を円形ディスク板125によって堰き止め、掻き寄せることができる。従って、散薬をU包分に分割する場合は、分割皿120のR溝122内に散薬が略均一に撒かれた状態で円形ディスク板125がR溝122を横切った状態とした状態とし、この状態で分割皿120を(U/360)度だけ回転させることにより、1包分に相当する散薬を円形ディスク板125の脇に掻き寄せることができる。
円形ディスク板125は、アーム部材126に対して回転自在に支持されている。また、円形ディスク板125の一方の面(分割皿120の回転方向下流側を向く面)には、掻き出し部材127が設けられている。掻き出し部材127は、円形ディスク板125に沿って回動可能なように取り付けられている。散薬供給装置112は、上記したようにしてR溝122内に存在する散薬を掻き寄せた状態で掻き出し部材127を円形ディスク板125に沿って1回転させることにより、円形ディスク板125の脇に掻き寄せられていた散薬をR溝122の外に掃き出し、包装手段3側に払い出すことができる。よって、散薬供給装置112は、散薬が撒かれたR溝122内に円形ディスク板125を配置し、この状態で分割皿120が(U/360)度だけ回転する度に掻き出し部材127を回転させることにより、1包分の散薬を包装手段3側に向けて払い出すことができる。
固形薬剤供給部111は、上記した薬剤分包装置1の固形薬剤供給部11と同様にカセット式薬剤供給部130と、手撒き式薬剤供給部131とを備えている。図22に示すように、カセット式薬剤供給部130は、薬剤分包装置101の正面側にフロントパネル132を有するが、他の構成は略同一である。すなわち、フロントパネル132の内側には、図23に示すように薬剤棚部82を有し、これに内臓された薬剤フィーダ(図示せず)に薬剤カセット83を多数装着した構成とされている。カセット式薬剤供給部130は、薬剤カセット83から払い出された固形薬剤をホッパー84a等によって構成される錠剤経路84を介して包装手段3側に払い出すことができる構成とされている。
手撒き式薬剤供給部131についても、上記した薬剤分包装置1の手撒き式薬剤供給部81と略同一の構成とされている。すなわち、手撒き式薬剤供給部131は、薬剤分包装置101本体の略中央部分にあり、手撒き用桝部材135と分割器136と枠部材137とを有する。手撒き用桝部材135は、上記した手撒き用桝部材85と同様に、天面側に開口した桝目状の分割小桝135aを多数有し、この底部にシャッター(図示せず)が設けられた構成とされている。図24(a),(b)に矢印で示すように薬剤分包装置101の内部に取り付けられた枠部材137に対してスライドさせ、薬剤分包装置101の内側から取り出したり、薬剤分包装置101の本体内に戻したりすることができる構成とされている。
分割器136は、枠部材137に対して取り付けられており、薬剤分包装置101本体の内部に位置している。また、分割器136は、分割小桝135aと同様に桝目状に仕切られた多数の分割小桝136aを有する。さらに、手撒き用桝部材135を枠部材137に沿ってスライドさせて薬剤分包装置101本体の内側に戻すと、分割器136と手撒き用桝部材135とが平行になる。そのため、手撒き用桝部材135をいったん薬剤分包装置101の外側に取り出し、各分割小桝135aに固形薬剤を入れた後、手撒き用桝部材135を薬剤分包装置1の本体内に戻し、手撒き用桝部材135の底部に設けられたシャッターを開くと、各分割小桝135a内に収容されている固形薬剤を分割器136側の分割小桝136aに移すことができる。
また、各分割小桝136aの底部には、それぞれ必要に応じて独立的に開閉可能な蓋板(図示せず)が設けられている。そのため、手撒き式薬剤供給部131は、分割小桝136aに対応する蓋板(図示せず)を開くと、これに収容されている固形薬剤をホッパー89a等によって構成される錠剤経路89を介して包装手段3側に払い出すことができる構成とされている。
続いて、薬剤分包装置101の動作について説明する。薬剤分包装置101についても、処方に基づいて薬剤を分包する分包動作と、薬剤分包装置101内に残存している薬剤を回収するために分包する回収用分包動作とを実施可能な構成とされている。
薬剤分包装置101は、上記した薬剤分包装置1と同様に、図13に示す制御フローに則って薬剤供給手段102を構成する散薬供給部110や固形薬剤供給部111から包装手段3に散薬や固形薬剤を払い出して分包することができる。
さらに詳細に説明すると、薬剤分包装置101を用いて薬剤を分包する場合についても、先ずステップ1−1で操作端末90を用いて薬剤の処方と、薬剤の分包方法(分包モード)を入力する。処方データが入力されると、制御フローがステップ1−2に移行し、包装手段3において、薬包紙95の一端側が半袋状とされる。
その後、制御フローがステップ1−3に移行すると、薬剤の払い出しが開始される。すなわち、ステップ1−3では、ステップ1−1で設定された処方データに則って、薬剤供給手段102を構成する散薬供給部110や、固形薬剤供給部111から包装手段3側に形成されている半袋状の薬包紙95内に散薬や固形薬剤が払い出される。
さらに詳細に説明すると、薬剤分包装置101では、包装手段3側への散薬の払い出しに先立って、先ず分割皿120が回転している状況下でホッパー123に収容されている散薬がR溝122に供給される。この時、円形ディスク板125はR溝122よりも上方に持ち上がった状態とされている。そのため、ホッパー123からR溝122内に散薬を供給すると、散薬がR溝122全体に略均一に撒かれた状態になる。
ホッパー123に投入された散薬が全てR溝122内に撒かれると、円形ディスク板125が作動し、ステップ1−1で設定された処方に応じて包装手段3側に散薬が払い出される。すなわち、R溝122内に散薬が撒かれた状態になると、分割皿120の回転が一時停止し、円形ディスク板125がR溝122を分割皿120の径方向に横切った状態とされる。その後、分割皿120が再度回転を開始する。
分割皿120が回転を再開すると、分割皿120が分包数Uに応じて設定される角度(U/360度)だけ回転する度に、掻き出し部材127が円形ディスク板125に沿って1回転する。これにより、R溝122内に撒かれた散薬が1包分ずつ包装手段3に繋がる薬剤供給路87(ホッパー88)に払い出される。
また、固形薬剤供給部111に収容されている固形薬剤についても、操作端末90を介して入力された処方に従って1包分ずつ払い出される。カセット式薬剤供給部130や手撒き式薬剤供給部131から払い出された固形薬剤は、錠剤経路84等を通って包装手段3に繋がる薬剤供給路87(ホッパー88)に払い出される。
散薬および固形薬剤は、上記したステップ1−1において設定された分包モードに則って払い出される。すなわち、散薬分包モードが選択された場合は、散薬供給部110のみが作動し、錠剤分包モードが選択された場合は、固形薬剤供給部111のみが作動する。また、分包モードとして錠散同時分包モードが選択された場合は、散薬供給部110および固形薬剤供給部111の双方がほぼ同時に作動し、1包分の散薬および固形薬剤が薬剤供給部87を介して包装手段3側に払い出される。また、分包モードとして交互分包モードが選択されている場合は、散薬供給部110および固形薬剤供給部111が交互に作動する。このようにして1包分の薬剤が包装手段3側にある半袋状の薬包紙95内に払い出されると、制御フローがステップ1−4に移行し、薬剤が包装手段3で包装される。薬剤分包装置101は、このようにして分包動作を繰り返し実施し、薬剤を分包することができる。
薬剤分包装置101は、薬剤分包装置1と同様に、内部に残存している薬剤を分包して回収する薬剤回収動作を実施できる構成とされている。さらに詳細に説明すると、薬剤分包装置101は、操作端末90を操作することにより薬剤回収動作の実施指令(回収指令)が図示しない制御手段に発信される。
薬剤分包装置101は、制御手段に回収指令が発信されると、操作端末90を用いて薬剤回収動作の実施条件、すなわち薬剤回収動作の実施モードと薬剤を回収する際の分包数とを設定可能な状態になる。薬剤分包装置101では、上記した薬剤分包装置1と同様に、薬剤回収動作の実施モードとして散薬供給部110の分割皿120に撒かれた散薬や、手撒き式薬剤供給部131に準備された固形薬剤を回収する錠散回収モードと、カセット式薬剤供給部130から払い出された薬剤の通路である錠剤経路84に残存している固形薬剤を回収する錠剤回収モードとを選択することができる。
また、薬剤分包装置101は、薬剤を回収する際の分包数を設定することができる。さらに具体的には、薬剤分包装置101は、操作端末90により、分割皿120上に残っている散薬を回収する際の分包数(散薬回収分包数Mp)や、手撒き式薬剤供給部131に準備された固形薬剤を回収する際の分包数(手撒き回収分包数Ms)、錠剤経路84に残存している固形薬剤を回収する際の分包数(カセット側回収分包数Mr)を任意に設定することができる。
薬剤回収動作を実施する場合、薬剤分包装置101は、上記した図14に示す制御フローとほぼ同一の制御フロー(図25)に則って動作する。すなわち、薬剤分包装置101の制御手段は、ステップ3−1において回収指令が出されていることを条件として制御フローをステップ3−2に進める。ここで、薬剤分包装置101が分包動作を実施している場合は、分包動作が中止される。
分包動作が停止すると、制御フローがステップ3−3およびステップ3−4に移行し、実施モードの選択と、薬剤を回収する際の分包数(散薬回収分包数Mp,手撒き回収分包数Ms,カセット側回収分包数Mr)の設定が可能な状態になる。薬剤回収動作の実施モードおよび分包数が設定されると、制御フローがステップ3−5に移行し、薬剤回収用の分包動作(回収用分包動作)が開始される。
ここで、実施される回収用分包動作は、上記した分包動作とほぼ同様であるが、薬包1包分として散薬供給部110や固形薬剤供給部111から払い出される薬剤の量が異なる。すなわち、制御フローがステップ3−5に移行すると、制御フローが図13に示す制御フローのステップ1−1に移行し、薬剤回収動作の実施モードとして散薬回収モードが選択された場合は、ステップ1−1において散薬分包モードが選択された場合とほぼ同様の動作が実施される。また、錠散回収モードが選択された場合は、ステップ1−1において交互分包モードが選択された場合とほぼ同様の動作が実施される。しかし、薬剤回収動作の実施モードとしていずれの動作モードが選択された場合についても、分包に際してステップ1−3で払い出される薬剤の量が通常の分包動作の際よりも多くなる。
ここで、回収用分包動作の実施時に1包分として包装される薬剤の量は、上記した薬剤分包装置1の場合と同様にして決定される。さらに具体的には、薬剤分包装置101内に散薬残分包数mp分の散薬が残っている場合は、これを先に設定された散薬回収分包数Mpで割って得られる商の値に応じて1包分として包装手段3側に払い出される。散薬残分包数mpが散薬回収分包数Mpの倍数である場合は、通常の分包動作において(mp/Mp)包に分けて包装される分の散薬が、回収用分包動作の実施時に1包分として包装手段3側に払い出される。換言すれば、R溝122内に円形ディスク板125を配置した状態で分割皿120を(U/360)×(mp/Mp)度だけ回転させることにより円形ディスク板125の脇に溜まる分の散薬が1包分として包装手段3側に払い出される。本実施形態では、前記した量の散薬を一度に円形ディスク板125によって掻き寄せて払い出すのではなく、R溝122内に円形ディスク板125を配置した状態で分割皿120をU/360度回転させた後、掻き出し部材127を回転させる動作を1包分あたり(mp/Mp)回実施することにより、1包分の散薬を包装手段3側に払い出す。
一方、散薬残分包数mpが散薬回収分包数Mpの倍数でない場合は、次の数式(2)にに則って導出された数値aに基づいて回収用分包動作によって包装される薬剤の量を調整する。
{(mp/Mp)−1}<a<(mp/Mp) ・・・・・ (2)
{(mp/Mp)−1}<a<(mp/Mp) ・・・・・ (2)
すなわち、薬剤分包装置101は、(Mp−1)包分について、通常の分包動作で(a+1)包分に相当する散薬を1包分として包装し、残りの1包については通常の分包動作でa包に分けて包装される分の散薬を1包分として包装する。換言すれば、(Mp−1)包分については、R溝122内に円形ディスク板125を配置した状態で分割皿120を(a+1)×(U/360)度だけ回転させることにより円形ディスク板125の脇に溜まる分の散薬が1包分として包装手段3側に払い出される。本実施形態では、R溝122内に円形ディスク板125を配置した状態で分割皿120をU/360度回転させた後、掻き出し部材127を回転させる動作を、1包分あたり(a+1)回実施する。また、残りの1包分については、R溝122内に円形ディスク板125を配置した状態で分割皿120をU/360度回転させた後、掻き出し部材127を回転させる動作を、1包分あたりa回実施する。
手撒き式薬剤供給部131に残存している固形薬剤や、カセット式薬剤供給部130から払い出されて錠剤経路84の中途に残存している固形薬剤については、上記した薬剤分包装置1において回収用分包動作を実施する場合と同様にして分包される。すなわち、手撒き式薬剤供給部131や錠剤経路84に通常の分包動作であればmx包に分けて包装する量(x=s,r)の固形薬剤が残存している場合であって、これが先に設定された回収用分包動作における分包数(手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mr)の倍数である場合、すなわちMx=n×mx(n=自然数、x=s,r)である場合は、通常の分包動作において(mx/Mx)包分に相当する量の固形薬剤が回収用分包動作の実施時に1包分として包装手段3側に払い出される。
また、上記したmx(x=s,r)がMx(x=s,r)の倍数でない場合(Mx≠n×mx)は、次の数式(3)の関係を満たす整数aが導出し、これに基づいて回収用分包動作によって包装される薬剤の量が調整される。
{(mx/Mx)−1}<a<(mx/Mx) ・・・・・ (3)
{(mx/Mx)−1}<a<(mx/Mx) ・・・・・ (3)
すなわち、Mx≠n×mxである場合は、(Ms−1),(Mr−1)包分について、通常の分布動作で(a+1)包に分けて包装される分の固形薬剤が1包分として包装手段3に払い出され、残りの1包についてa包に分けて包装される分の固形薬剤が1包分として払い出されることとなる。
ステップ1−3において、上記したようにして回収用分包動作における散薬や固形薬剤の払い出し量が設定され、薬剤が包装手段3側に払い出されると、制御フローがステップ1−4に移行し、薬剤が包装手段3によって包装される。その後、制御フローはステップ1−5に移行し、包装数が設定値、すなわち散薬回収分包数Mpや手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrに達しているか否かが確認される。ここで、包装数が設定値に達していない場合は、制御フローがステップ1−1に戻され、回収用分包動作が継続される。一方、ステップ1−5において包装数が設定値に達している場合は、回収用分包動作が完了し、図25に示す一連の制御フローが終了する。
上記したように、円盤状の分割皿120に撒かれた散薬を所定量ずつ払い出す、いわゆる円形ディスク方式(R円盤方式)の散薬供給装置112を備えた薬剤分包装置101についても、上記した薬剤分包装置1と同様に回収用分包動作を実施することにより、未分包状態で残存している薬剤を、通常の分包動作によって分包するよりも少量の薬包に分包して回収することができる。そのため、薬剤分包装置101についても、薬剤分包装置1と同様に未分包状態で装置内に残存している薬剤を効率よく回収することができると共に、回収用分包動作の実施に伴って消費される薬包紙95の量やランニングコストを最小限に抑制することができる。
また、薬剤分包装置101においても、散薬と固形薬剤とを別々の薬包に包装して回収することができるため、薬包を破って薬剤を取り出すだけで散薬と固形薬剤とを別々に分類して再利用等することができる。すなわち、薬剤分包装置101によれば、装置内から回収された薬剤を再利用等に要する手間も最小限に抑制することができる。
上記した薬剤分包装置101についても、薬剤分包装置1と同様に、散薬回収分包数Mpや手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrを任意に設定可能な構成であっても、制御手段等によって適宜設定される構成であってもよい。
また、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrについては、薬包1包当たりの容量や薬包紙95に包装可能な薬剤の量等に基づき、所定値よりも小さく設定できない構成としてもよい。かかる構成によれば、散薬回収分包数Mpや手撒き回収分包数Ms、カセット側回収分包数Mrが極端に少なく設定されることによる薬剤の回収不良を回避することができる。
さらに、薬剤分包装置101は、散薬回収分包数Mp、手撒き回収分包数Msおよびカセット側回収分包数Mrの設定値等の動作条件に応じて、薬包1包当たりの大きさ(容量)を適宜調整する構成としてもよい。かかる構成とした場合、薬剤がうまく回収できないといったような不具合の発生を回避することができると共に、薬剤回収動作を実施することによる薬包紙95の使用量を最小限に抑制することができる。
上記実施形態において、薬剤回収動作を実施する場合に作成される薬包の大きさがそれぞれ略均一であってもよいが、本発明はこれに限定されるものではなく、薬包の大きさを適宜変更する構成としてもよい。さらに具体的には、例えば薬剤回収動作の際に通常の分包動作の際に作成する薬包の大きさよりも大きな薬包を作成する構成としてもよい。また、上記したようにmx(x=p,s,r)がMx(x=p,s,r)の倍数でない場合(Mx≠n×mx n=自然数)は、他の薬包よりも包装される薬剤の量が少ない薬袋が1包作成されることとなるが、この薬剤の量の少ない薬袋の大きさを他の薬袋よりも小さくする構成としてもよい。かかる構成によれば、薬剤回収動作の際に作成される薬包の数を少量に抑制したり、薬包紙95の使用量を最小限に抑制することができる。
上記実施形態に示した薬剤分包装置101は、薬剤供給手段102として、散薬供給部110と、固形薬剤用の固形薬剤供給部111とを備えた構成を例示したが、例えば散薬供給部110および固形薬剤供給部111のいずれか一方のみを備えた構成や、固形薬剤供給部111として設けられたカセット式薬剤供給部130や手撒き式薬剤供給部131のいずれか一方又は双方を持たない構成であってもよい。
1 薬剤分包装置
2 薬剤供給手段
3 包装手段
10 散薬供給部(散薬供給手段)
11 固形薬剤供給部(固形薬剤供給手段)
101 薬剤分包装置
102 薬剤供給手段
110 散薬供給部(散薬供給手段)
111 固形薬剤供給部(固形薬剤供給手段)
Mp 散薬回収分包数
Ms 手撒き回収分包数
Mr カセット側回収分包数
mp 散薬残分包数
ms 手撒き残分包数
mr カセット側残分包数
2 薬剤供給手段
3 包装手段
10 散薬供給部(散薬供給手段)
11 固形薬剤供給部(固形薬剤供給手段)
101 薬剤分包装置
102 薬剤供給手段
110 散薬供給部(散薬供給手段)
111 固形薬剤供給部(固形薬剤供給手段)
Mp 散薬回収分包数
Ms 手撒き回収分包数
Mr カセット側回収分包数
mp 散薬残分包数
ms 手撒き残分包数
mr カセット側残分包数
Claims (6)
- 薬剤を収容可能であり、収容されている薬剤を所定量ずつ払い出し可能な薬剤供給手段と、当該薬剤供給手段から供給された薬剤を薬包に包装可能な包装手段とを有し、
前記薬剤供給手段に収容されている薬剤を包装手段に供給し、薬剤供給手段に収容されている薬剤を予め設定された設定数の薬包に分包する分包動作を実施可能なものであり、
所定の解除動作が実施されることを条件として分包動作を中止あるいは中断し、未分包状態で残存する薬剤を分包する回収用分包動作を実施可能であり、
当該回収用分包動作によって作成される薬包の数が、回収用分包動作の開始時に未分包状態で残存している薬剤を分包動作を実施あるいは継続して作成される薬包の数より少ないことを特徴とする薬剤分包装置。 - 薬剤供給手段は、複数種の薬剤を収容し、薬剤の種類毎に払い出し可能なものであり、
回収用分包動作の実施時に複数種の薬剤が未分包状態で残存している場合に、全種類あるいは一部の種類の薬剤を複数のグループに分類して分包可能であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤分包装置。 - 薬剤供給手段は、複数種の薬剤を収容し、薬剤の種類毎に払い出し可能なものであり、
回収用分包動作の実施時に複数種の薬剤が未分包状態で残存している場合に、全種類あるいは一部の種類の薬剤を種類毎にグループに分類して分包可能であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤分包装置。 - 薬剤供給手段は、散薬を払い出す散薬供給手段と、固形薬剤を払い出す固形薬剤供給手段とを有し、散薬と固形薬剤とを別々に払い出し可能なものであり、
回収用分包動作の実施時に、散薬と固形薬剤とが未分包状態で残存している場合に、散薬と固形薬剤とを別々に分包可能であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤分包装置。 - 薬剤供給手段は、薬剤を収容する収容部と、当該収容部から払い出された薬剤を所定量毎に分割可能な分割手段とを有し、
前記収容部は、開閉可能な底部と、対向する一対の端部と、当該一対の端部に対して平行に配された仕切板とを有し、当該仕切板を前記一対の端部の間において移動させることにより、前記一対の端部のうちの一方と底部とによって囲まれた薬剤の収容領域の大きさを調整可能なものであり、底部を開くことにより、前記収容領域に収容されている薬剤を払い出し可能であり、前記端部に対する仕切板の相対位置を調整することにより、分包動作時の分包数の設定数を調整可能なものであり、
前記収容部から薬剤を払い出した状態において、前記端部に対する仕切板の相対位置を調整することにより、回収用分包動作の実施時の分包数の設定値を調整可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の薬剤分包装置。 - 回収用分包動作の実施時の分包数が、未分包状態で残存する薬剤の量と薬包の容量とに基づいて未分包状態で残存する薬剤を分包するのに要する最少の分包数に設定されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の薬剤分包装置。
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