JP4121190B2 - 調剤システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、病院薬局等における調剤業務を支援するための調剤システムに関し、詳しくは、シート包装等にて予め纏められた調剤用薬剤を自動的に払い出す調剤用薬剤払出装置に加えて、ばらや端数の薬剤を分包して供給する薬剤分包機が設けられた調剤システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カセットや容器に収容された薬剤を分包して供給する薬剤分包機として錠剤分包機や散薬分包機が知られている。
また、分包すること無く調剤用薬剤を払い出す調剤用薬剤払出装置として、液剤のアンプルを押し出して重力落下させることで払い出すもの(特開平2−28406号公報)が知られている。さらに、調剤用薬剤が幾つかの錠剤や数回又は数十回以上服用する量ごとに予め包装されていて、そのような調剤用薬剤を包装単位で纏めて払い出すタイプの調剤用薬剤払出装置として、錠剤のパックされたシートパック例えばブリスター包装体を摘んで抜き出すもの(特開平2−309967号公報)も知られている。
そして、これらの装置では、押し出しや、重力落下、あるいは摘み出し等の手法を用いて、調剤用薬剤の自動取り出しが行われる。
【0003】
なお、調剤済み薬剤を収容するための薬袋に患者名や処方情報などを印刷する薬袋印刷装置も知られている(特開平6−315511号公報)。
そして、処方箋などの指示書に基づいて調剤用薬剤払出装置から所望の薬剤が払い出されると、それらの薬剤は、薬袋単位で分けられ、対応する薬袋に詰め込まれて、調剤部門から患者や病室等の施用部門へ引き渡される。
このような従来の調剤において、薬袋に調剤用薬剤を詰め込む作業は、通常、最終監査時等に人手で行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の調剤機のうち、自動化の早かった薬剤分包機は、分包速度等の調剤処理効率が可成り改善されて来ているが、逐次包装するという構造上の制約から、その効率向上には困難が伴う。
これに対し、シートパックタイプのPTP錠剤など纏まった調剤用薬剤を払い出す調剤用薬剤払出装置は、一枚の包装シート等を取り扱うことで多くの調剤用薬剤を払い出すことができるので、そのような取り扱いが可能な場合は効率が良い。
【0005】
ところが、病院薬局等において調剤される薬剤の必要量は、処方に応じて異なり、多様である。具体的には、患者の体重や症状等によって、一回当たりの服用量や錠数が異なるうえ、一日当たりの施用量や、日数も異なる。そして、纏まった包装シート単位だけで間に合うことは少なく、包装シートの薬剤に端数も加えて供給したり、少量であれば、ばらで供給することが必要とされる。このため、この種の調剤用薬剤払出装置には、切断装置や分割取出装置さらにはシート残余分の保管手段などからなる分割払出手段も付加されている(特開平2−309967号公報)
【0006】
しかしながら、そのようなことは、装置構造の複雑化を招来するばかりか、処理効率の低下をも伴う。
また、シートをカットした小片にて供給された薬剤に関しては、老齢者等が誤飲する虞も有り、その場合、鋭利な切断角等で傷つくことが有り得る、といったことも考慮しなければならない。
【0007】
そこで、付加機構等の無い簡素な調剤用薬剤払出装置と薬剤分包機とを並置しておいて、一の調剤処理を適宜に分担・分散して行わせることも考えられるが、単に並置しただけでは、処方データを分割してそれぞれの装置に入力する作業や、各装置から調剤済み薬剤を収集して同じ薬袋に詰め込む作業などが必要なため、薬剤師等の作業量が増えてしまうばかりか、収集した薬剤を薬袋に詰め込む際に、薬剤と薬袋との確認等に手間取り、却って作業効率や処理効率が低下してしまいかねない。このため、調剤用薬剤払出装置と薬剤分包機とを並設した調剤システムを導入する際に、それらの不都合を回避するには、両装置をどのように結合させるかが、技術的な課題となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、薬剤払出の効率向上に加えて誤飲の防止も達成することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するためになされた本発明の調剤システムについて、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0009】
本発明の調剤システムは(、出願当初の請求項1に記載の如く)、各種の調剤用薬剤を収容するとともにその薬剤を取り出して所定の位置に搬送する調剤用薬剤払出装置と、前記調剤用薬剤と同種の調剤用薬剤を含めて収容するとともにその薬剤を取り出して分包する薬剤分包機とが設けられた調剤システムにおいて、(前記調剤用薬剤払出装置に内蔵され又は外付けされていて)薬袋に調剤情報を印刷するプリンタと、このプリンタに(前記調剤用薬剤払出装置の払い出す薬剤についての調剤情報とともに)前記薬剤分包機側(で分包される薬剤について)の調剤情報も印刷させる制御手段とを具えたものであることを特徴とする調剤システム。
【0010】
このような調剤システムにあっては、纏まった量の薬剤は調剤用薬剤払出装置によって薬袋と共に又は薬袋に納めたりして纏めて払い出されるとともに、ばらの少量の薬剤や残りの端数の薬剤は薬剤分包機によって個々に分包されて必要量だけが調剤される。そこで、同種の薬剤を払い出す際に、調剤用薬剤払出装置と薬剤分包機とで分担・分散して払い出しを行うことで、調剤用薬剤払出装置で調剤用薬剤の包装シート等のカットを行わなくても任意の所要量・所要数だけ薬剤を払い出すことが可能となる。しかも、このように同種の薬剤が分担・分散して調剤されても、該当する薬袋には必要な(患者情報,処方情報,及び薬剤情報のうち何れか一つ又は複数のものを含んだ)調剤情報が印刷されているので、混乱すること無く薬剤の取りまとめが行える。
【0011】
これにより、調剤用薬剤払出装置の簡素化と、薬剤払出処理のスループット向上とを、共に達成することができる。また、包装シート等のカットされた小片を誤飲する虞も無く、分包に用いられる包装紙等は一般に柔らかいので例え誤飲したとしても害が少なくて済む。
したがって、この発明によれば、薬剤払出の処理効率が向上するのに加えて誤飲も防止しうる調剤システムを実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明の調剤システムについて、これを実施するための形態を説明する。
【0013】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施形態は、上述した解決手段の調剤システムであって、前記調剤用薬剤払出装置は、取り出した薬剤を前記薬袋またはその内袋に収納する手段が設けられている。
この場合、調剤用薬剤の自動払出に加えて、少なくとも自動払出された薬剤については自動収納まで行われるので、薬剤払出に伴う一連の調剤処理の効率が一層向上するとともに、薬剤師等の作業負担が軽減されることとなる。
【0014】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施形態は、上述した実施形態の調剤システムであって、前記分包機にて分包された薬剤も前記薬袋またはその内袋に収納する手段が設けられている。
この場合、自動払出されたシートパック等の薬剤に加えて、自動分包された端数の薬剤についても、自動収納がなされるので、さらに一層、薬剤払出処理のスループットが向上するとともに薬剤師等の作業負担が軽減される。
【0015】
[第3の実施の形態]
病院薬局等において調剤される薬剤には、多くの種類があり、その形態も多様である。具体的には、基本的な錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、瓶詰めの水剤、アンプルタイプやバイアルタイプの注射薬、シートパックタイプのPTP錠剤の他、軟膏や貼付剤などの外用薬もあり、広い意味では包帯やガーゼ等の付随品も含まれる。目薬やチューブ入軟膏などいわゆる丸ものもあり、錠剤や散剤の混じった予製分包袋などもある。しかし、かかる多種多様な調剤用薬剤の袋詰めを、多数の全薬剤が揃ってから行われる最終監査時にしていたのでは、監査作業者の作業量が多いばかりか、薬剤と処方箋とを突き合わせての一致確認作業も煩雑である。そこで、必須の監査作業やそれに付随する作業が軽減されるように、調剤用薬剤の払い出し方を工夫することも重要となる。また、押し出し等の従来手法では難しかった調剤用薬剤についても、自動調剤・自動払出の要請が高まりつつあり、それに応える工夫もなされつつあるが、自動取り出しの行われる範囲が拡大すればするほど、最終監査作業など後続の作業に負担を付け回さないように、調剤用薬剤払出装置に工夫を施すことが必要となる。
【0016】
このような点も考慮してなされた本発明の第3の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の調剤システムであって、前記調剤用薬剤払出装置は、調剤用薬剤を収容する多数の薬剤カセットと、前記薬剤カセットのうち所望の調剤用薬剤を収容しているものからその薬剤を取り出して所定の位置に搬送する払出搬送機構とを具備したものであって、取り出した薬剤を薬剤の種類ごとに薬袋の内袋に収納する手段が設けられたものである。
【0017】
この場合、何れかの薬剤カセットに収容された調剤用薬剤が処方箋等に基づいて払い出しの対象になると、その所望の調剤用薬剤は、その薬剤カセットから払出搬送機構によって取り出され、それから所定のところへ払い出される。しかも、その際、取り出された薬剤は、薬剤の種類ごとに、薬袋の内袋に収納される。こうして、最終的には薬袋に納められる各種の薬剤は、自動払出に続く自動袋詰めという一貫した自動処理が施されて、その種類ごとに内袋で小分けされることとなる。そして、そのような薬剤は、薬袋に入れるにしても、収納後の薬袋から出すにしても、内袋中の薬剤は纏まっているので、各薬剤がバラバラになり難く、また、混じり合うことも少ない。これにより、調剤後に行われる監査作業や施用等の際に、薬袋からの出し入れ等を伴いながら行われる薬剤についての分別や計数等の処理が容易かつ確実に行えることとなる。したがって、各種の調剤用薬剤を扱い易い状態で払い出すことができる。
【0018】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の調剤システムであって、前記調剤用薬剤払出装置は、前記内袋を薬袋に収納する手段が設けられている。
この場合、調剤用薬剤の自動払出に加えて、内袋および薬袋への二重収納まで自動化が達成される。
【0019】
[第5の実施の形態]
本発明の第5の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の調剤システムであって、前記調剤用薬剤払出装置は、押し出しや重力落下による薬剤取出は固形錠剤や瓶詰め薬剤あるいは箱詰め薬剤などに適用対象が限られること、また摘み出しによる薬剤取出は複数の摘み部材を適切に協動させるとともに多種多様な剤形や薬剤の包装形態ごとに摘み部材の形状等を適合させる必要があるため各種の薬剤を取り扱えるよう調剤用薬剤払出装置の適用範囲を広げるには構造の複雑化が避けられないこと等を考慮して、固形の比較的取り扱い易い薬剤ばかりでなく袋詰めの貼付剤など多様な形態の薬剤についても自動化を図るべく、前記払出搬送機構に、前記の薬剤取り出しを担う摩擦部材が設けられている。
【0020】
このような形態の調剤システムにあっては、何れかの薬剤カセットに収容された調剤用薬剤が払い出しの対象になると、払出搬送機構の移動等によってその薬剤カセットと払出搬送機構との対応付けがなされて、その薬剤カセットにおける薬剤取り出し位置に払出搬送機構の摩擦部材が向けられる。そして、その摩擦部材の摩擦面と取出位置の調剤用薬剤との接触状態が確保されたところで、駆動装置等によって所定方向へ摩擦部材が動かされると、その所望の調剤用薬剤が、摩擦力によって引きずられて、抜け出るように取り出され、それから所望のところへ払い出される。
【0021】
このようにして、押し出しや摘み出し或いは重力落下に依らない言わば擦り出しによって調剤用薬剤の取り出しが行われる。これにより、摘み機構等に比べて簡易な構造でありながら、摩擦面さえ有れば、調剤用薬剤の細かな形態や硬軟などに拘わらず適用できるので、適用範囲が広がることとなる。そして、具体的には、押し出し可能な箱入薬剤や摘み出し可能なシートパック剤さらには重力落下可能なアンプル剤は勿論のこと、袋詰め薬剤についても、薬剤カセットから順次取り出して所望の個数だけ払い出すことが可能となる。
したがって、この発明によれば、薬剤形状やその包装形態が多岐に亘っていても広い範囲のものについて調剤用薬剤を不都合無く払い出すことができる。
【0022】
[第6の実施の形態]
本発明の第6の実施形態は、上述した実施形態の調剤システムであって、前記摩擦部材は、前記薬剤カセットに臨む摩擦面に(望ましくは弾性部材からなる)多数の突起が形成されたものである。
【0023】
このような形態の調剤システムにあっては、調剤用薬剤に摩擦部材を擦らせると、その接触面において、突起が次々とスティックスリップすること等によって、細かく震える振動が生じる。この振動は、調剤用薬剤に伝わって、調剤用薬剤同士の摩擦係数を下げる。
これにより、所望の調剤用薬剤を摩擦力で抜き出す際に、後続の調剤用薬剤が良く分離されて、摩擦中の調剤用薬剤だけが確実に取り出される。
【0024】
特に、調剤用薬剤に摩擦部材を擦らせる際に接触面において摩擦部材が上向きに又は斜め上向きに進むように摩擦部材を動かすと、その調剤用薬剤および後続の調剤用薬剤に対して下向きに働く重力との相互作用も加わって、振動が強く励起されるとともに、摩擦中の調剤用薬剤と後続の調剤用薬剤との分離も一層良くなる。
これにより、所望の調剤用薬剤だけを確実に払い出すことができる。
【0025】
[第7の実施の形態]
本発明の第7の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の調剤システムであって、前記調剤用薬剤払出装置は、前記摩擦部材について前記薬剤カセットに臨む摩擦面の可動範囲を拡縮する手段が設けられたものである。
【0026】
このような形態の調剤システムにあっては、薬剤取り出し対象の薬剤カセットにおける薬剤取り出し位置に払出搬送機構の摩擦部材が向けられる際に、その可動範囲が該当カセット又は該当薬剤のサイズに合わせて拡縮される。そして、その摩擦部材の摩擦面と取出位置の薬剤との接触状態が過不足無く確保されたところで、摩擦部材が動くと、その所望の薬剤が確実に取り出され所望のところへ払い出される。
【0027】
これにより、薬剤カセットの幅などが異なっていても、調剤用薬剤の払い出しが確実に行われる。しかも、薬剤取り出しに摩擦部材が用いられているので、その作用範囲の拡縮は、駆動範囲を選択的に行ったり、摩擦面を部分的に覆ったりすることなどで、簡便に具現化することができる。
したがって、この発明によれば、薬剤形状やその包装形態が多岐に亘ることに基づき、高さや幅の異なる各種サイズの薬剤カセットを混在させても、不都合無く調剤用薬剤を払い出すことができる。
【0028】
[第8の実施の形態]
本発明の具体的な実施形態は、上述した実施形態の調剤システムであって、前記薬剤カセットは、それぞれ、収容容易なように上部が解放されていて調剤用薬剤を横一列に並べて収容するものであって、収容中の調剤用薬剤を薬剤取り出し位置へ向けて付勢する手段が設けられたものであり、前記払出搬送機構は、薬剤取出手段および薬剤搬送手段を含んだものであり、前記薬剤取出手段は、前記薬剤カセットのそれぞれに対応して前記摩擦部材が設けられたものであり、又は前記薬剤カセットの一つ若しくは幾つかに対応して前記摩擦部材が設けられるとともにその摩擦部材若しくはそのうち何れかの摩擦部材を前記薬剤カセットの任意のものの取り出し位置へ移動させる手段が連結されたものであり、前記薬剤搬送手段は、前記薬剤カセットから前記薬剤取出手段によって取り出された調剤用薬剤を前記薬剤取出手段から受け取り可能な位置と所定の払出位置とに亘って設けられた単一の又は複数連結の搬送機構を有したものである。
【0029】
【第1実施例】
本発明の調剤システムの第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、全体のシステム構成を模式的に簡略化して示したものであり、縦断正面図である。また、図2は、そのうち本体部の構造をやはり模式的に簡略化して示したものであり、(a)が背面図、(b)がAA縦断側面図である。さらに、図3は、薬剤取り出し位置まわりの縦断側面拡大図であり、図4は、摩擦部材の配置状態を背面からみた拡大図であり、図5は、調剤用薬剤払出装置の本体部および袋詰め部ならびに薬剤分包機における各制御装置についての機能関連図である。なお、図中では、左右方向すなわち脇方向をX方向とし、上下方向すなわち鉛直方向をY方向とし、前後方向すなわち奥行き方向をZ方向として示した。また、図5では、主な機能については機能ブロック内に概要フローチャートを示した。
【0030】
この調剤システムは、薬剤カセットや払出搬送機構を装備した調剤用薬剤払出装置の本体部10と、これに連結して設けられ薬剤払出に連動して自動袋詰めを行う調剤用薬剤払出装置の袋詰め部40と、この調剤用薬剤払出装置に並設された錠剤分包機50とを備えたものである。これらは、少なくとも制御装置同士が通信可能に接続されていて、協動するようになっている。そして、調剤用薬剤払出装置10+40は、調剤用薬剤の自動払出に続けて薬袋への自動袋詰めを行うとともに、その薬袋に錠剤分包機50側の調剤情報も印刷しておくようになっている。以下、本体部10、錠剤分包機50、袋詰め部40の順に、その構成を詳述する。
【0031】
調剤用薬剤払出装置の本体部10は、左右一対の内側板11(図2(a)では一方が右端近くに有り他方が左端から少し中央寄りに有る。図2(b)では一方だけが見えている。)に水平な状態で取着されたレール12に対しベアリング等の滑り部材を介して棚板13が複数段(図2では5段)装着されたものであり、各棚板13は、正面の方へ引き出せるようになっている(図2(b)における最上段のものを参照)。
【0032】
各棚板13には、カセット20を複数個(図2(a)では4個)左右(X方向)に並べて搭載する。各段の各カセット20は、各種サイズの調剤用薬剤を分担して収納するために、幅がそれぞれ1:2:3:4の比になっているが、これは一例であり、全カセットが同じ幅であっても良く、棚板13ごとに組み合わせが異なっていても良い。これにより、本体部10は、水平方向への引出可能な状態で上下左右に並べて多数の薬剤カセット20が設けられたものとなっている。
【0033】
カセット20は、それぞれ、前後(Z方向)に細長い箱状に形成されたものであり、これには、棚板13への着脱手段なども設けられるが、蓋の部分は無い。そして、その内幅より少し幅の小さい調剤用薬剤1であれば、その中に多数個を入れて整列させると、調剤用薬剤1は、カセット20の長手方向(Z方向)に延びた直線状に揃うこととなる(図2(b)、図3を参照)。これにより、それぞれの薬剤カセット20は、上部が解放されていて、調剤用薬剤1を横一列に並べて収容するものとなっている。箱に収納された薬剤や、袋に収納された貼付剤などの他、シート状に収納されたブリスター包装体やPTP錠剤なども容易に収納されるようになっている。
【0034】
各カセット20は、その薬剤取り出し位置に該当する後端部(Z方向先端部)が少し傾斜して上開き気味になっており、そこには切欠24が形成されている(図2(a)、図3を参照)。切欠24は、調剤用薬剤1が落ちない範囲で、後述のゴムベルト35(摩擦部材)が遊挿可能な大きさに形成される。また、カセット20内には、その長手方向へ自由に移動しうる押し具21と、押し具21に装着された巻取部22と、一端側が巻取部22に巻き付き他端がカセット20の後端部に取着されたバネ23とが設けられており、バネ23が巻取部22に巻き付くのを利用して押し具21がほぼ一定の力で奥の方(Z方向)へ進められる。そして、押し具21と後端部(24)との間に調剤用薬剤1が収容されていると、調剤用薬剤1は切欠24の方へ押しつけられる。これにより、薬剤カセット20は、個々に、収容中の調剤用薬剤1を薬剤取り出し位置へ向けて付勢する手段が設けられたものとなっている。
【0035】
この本体部10には、薬剤カセット20のうち所望の調剤用薬剤を収容しているものからその薬剤を取り出して所定の位置へ搬送するために、払出搬送機構30も設けられている。払出搬送機構30は、主として装置の後背部分(図2(b)参照、Z方向正側)に配置され、薬剤取出部34,35と、その移動を担う支持部兼駆動部31,32,33と、薬剤搬送部36とに大別される。
【0036】
払出搬送機構30の薬剤取出部は、可動部材33に装着されたバケット34と、やはり可動部材33に装着されカセット20の切欠24に進入退出可能なゴムベルト35とを有するものである。ゴムベルト35は、一対のローラ35b間に張られた無端の可撓性帯状体であり、可動部材33の移動時等にはカセット20と干渉しないように図示しない駆動装置によって切欠24から退出させられているが(図2(b)参照)、カセット20から調剤用薬剤1を取り出す際には切欠24に進入して最端の調剤用薬剤1に接触させられる(図3参照)。
【0037】
そして、ローラ35bが図示しない駆動装置によって回転させられると、ゴムベルト35が調剤用薬剤1との接触面を斜め上へ擦り、これによってゴムベルト35の上方(B方向)へ持ち上げられた調剤用薬剤1は、バケット34に付設された傾斜板34a上を滑ってバケット34内に落下する(矢印C参照)。これにより、払出搬送機構30は、薬剤取り出しを担う摩擦部材としてゴムベルト35を備えたものとなっている。なお、切欠24へのゴムベルト35の進退は、図示の如くローラ35bの移動によって行われるのも良いが、ローラ35bは移動しないで又はローラ35bの移動に加えて、ローラ35b間に配置した滑り易い当て板等にてゴムベルト35の一部を切欠24内に押し出すようにしても良い。また、バケット34は、受け入れた調剤用薬剤1を一旦溜めておき適宜纏めて排出するために、底が開閉するようになっている。
【0038】
ゴムベルト35は、その外周面に小さな多数の突起35aが形成されている。突起35aは、円筒形(図3,図4参照)でも良いが、型抜きの容易さ等を考慮して円錐形でも良く、切削加工の容易さ等を考慮して角柱形や角錐形でも良い。通常は、ゴムベルト35の基部と同じ材質のものとなるが、直接接触する部位の摩擦係数を基部よりも大きくする等のために異質の弾性小片を基部に植設または付着させても良い。これにより、摩擦部材35は、薬剤カセット20に臨む摩擦面に、弾性部材からなる多数の突起35aが形成されたものとなっている。
【0039】
また、ゴムベルト35は、左右(X方向)に複数個(図4では4個)が列設されており、その配置間隔は、カセット20における切欠24の間隔に一致しており、その個数は、カセット20における切欠24の最大数に一致している。これにより、払出搬送機構30の薬剤取出部は、横幅の最も広い薬剤カセットに対応して摩擦部材35が複数設けられたものとなっている。
【0040】
払出搬送機構30の支持部兼駆動部は、上述の内側板11と平行に立設された縦ガイド31と、これに装着された横ガイド32と、この横ガイド32に装着された可動部材33とを有し、図示しないボールネジまたはタイミングベルト等を含んだ駆動装置によって、横ガイド32が縦ガイド31に案内されて上下動(Y方向移動)するとともに、可動部材33が横ガイド32に案内されて左右に水平移動(X方向移動)するものである。その移動可能な範囲は、少なくとも、右端のゴムベルト35が各段における最右端の切欠24に到達するところから、左端のゴムベルト35が各段における最左端の切欠24に到達するところまでを、カバーしている。これにより、払出搬送機構30の支持部兼駆動部は、複数の摩擦部材35のうち何れかを薬剤カセット20の任意のものの取り出し位置へ移動させるものとなっている。
【0041】
本体部10のうち内側板11より左方の空間には、コンベア36が設けられている(図2(a)参照)。このコンベア36は、水平な状態で左右に延びて設置され、その一端は、バケット34の移動可能範囲に至る一方、その他端は、側面パネルを貫き、袋詰め部40の内部に至っている。そして、コンベア36の上方に移動してきたバケット34の底から調剤用薬剤1が排出されると、この調剤用薬剤1が、コンベア36によって袋詰め部40へ搬送されて、本体部10から払い出される。これにより、薬剤搬送手段30は、薬剤カセット20から薬剤取出手段によって取り出された調剤用薬剤を薬剤取出手段から受け取り可能な位置と所定の払出位置とに亘って設けられた搬送機構36を有したものとなっている。
【0042】
コントローラ14は、マイクロプロセッサシステムを主体としたものであり、コンベア36の下等の空間に設置されている(図1,図2参照)。このコントローラ14は(図5参照)、マイクロプロセッサによるプログラム処理装置14aに、ハードディスク等の記憶装置14bと、正面側に設けられた操作パネル等の入力装置14cと、各機構部に装備された駆動装置に接続された適宜のインターフェイス等とを具えたものである。入力装置14cは、調剤の内容を規定する処方情報や、薬剤を受ける患者についての患者情報などからなる処方データを、処理装置14aに入力するために、処理装置14aに接続されている。
【0043】
コントローラ14の記憶装置14bには、各カセット20の配置やそれに収容された調剤用薬剤のサイズ及び個数などの収容情報と、それぞれの調剤用薬剤ごとに区分して記憶されたその特質や施用上の注意などの薬剤情報と、錠剤分包機50による分包の可能な薬剤についての分包情報とが保持されている。そして、処理装置14aは、入力装置14cを介して処方データが入力されると(ステップS11)、記憶装置14bの収容情報等を参照しながら、薬剤取出を行うために上述の各駆動装置の動作を制御する(ステップS15)。特に、個別駆動の可能なローラ35bの回転を制御する際には、該当するカセット20における切欠24の個数に等しい個数のゴムベルト35だけが動作するよう選択的制御を行う。あるいは、該当する切欠24に対向しているゴムベルト35だけが進入するような選択的制御を行う。これにより、摩擦部材35は、薬剤カセット20に臨む摩擦面の可動範囲を拡縮する手段が設けられたものとなっている。
【0044】
また、処理装置14aは、処方データが入力されると、薬剤取出の制御に先だって、逐次単調に増加又は減少する一連番号等を用いて各薬袋ごとにユニークな薬袋識別情報を生成するとともに、記憶装置14bの分包情報等をも参照しながら、錠剤分包機50で分包可能な薬剤であって端数など錠剤分包機50で分包すべきものが有るか否かの判定処理を行う(ステップS12)。そして、その必要が有れば、必要部分を抽出したり演算を加えて薬剤の種類や数量さらには分包数などを求め、これらと共に薬袋識別情報も含めた分包指令を、後述の錠剤分包機50のコントローラ58に送信する(ステップS13)。それから、処方データに加えて記憶装置14bの薬剤情報等を参照しながら、後述の袋詰め部40のコントローラ44に対して薬袋印刷を指示するとともにその終了を待ち合わせる(ステップS14)。その指示に際しては上記の薬袋識別情報に加えて薬剤情報や分包情報等の調剤情報も送信するようになっている。
【0045】
さらに、処理装置14aは、薬剤取出の制御(ステップS15)の後に続けて、コントローラ44に対して薬袋排出の指令を出すとともに(ステップS16)、コントローラ58から分包終了の通知が送られてくるのを待ち合わせる分包確認処理も行う(ステップS17)。これにより、調剤用薬剤払出装置における本体部10のコントローラ14は、コントローラ44及びコントローラ58と交信することで、同期をとりながら、袋詰め部40及び錠剤分包機50と連動・協動するようになっている。なお、フローチャート等の図示は割愛したが、上述の処理は、処方データの入力ごとに行う他、一処方箋ごとに、あるいは一患者ごとに行うようにしても良い。
【0046】
次に、錠剤分包機50は(図1における右側の模式図を参照)、多数の錠剤フィーダ53と、これらの錠剤フィーダ53から排出された錠剤1aを収集する収集機構54,55と、この収集機構54,55から受けた錠剤1aを包装する包装装置56とを備え、処方に応じて適宜の錠剤フィーダ53から錠剤を排出させ、それを錠剤収集機構54,55で収集して下方の錠剤投入部56aへ送り込み、さらに包装装置56で分包袋3に分包するものである。
【0047】
すなわち、錠剤分包機50の筐体内には、上の方に薬品庫51が設けられるとともに、下の方に包装装置56が設けられ、さらに、これらの間を錠剤収集機構としてのシュート54及びホッパ55が連絡しているが、薬品庫51には、個々にスライドしうる複数の錠剤収納庫52が横に並べて配設され、それぞれの錠剤収納庫52には、数個から数十個の着脱可能な錠剤フィーダ53が縦横に並べて格納されている。
【0048】
各錠剤フィーダ53は、多数の錠剤をストックする容器部と指定錠数だけ錠剤を排出する機構とを具えており、これらには、調剤用薬剤払出装置のカセット20に収容された調剤用薬剤1と同種の調剤用薬剤が、種類ごとに分けられて、ばらの状態すなわちシート等で包装されること無く収容されている。
また、包装装置56には、包装直前の分包袋3におけるプリントエリアに対して印字可能なプリンタ56bと、包装直後の分包袋3にミシン目を入れたり切断することの可能なカッター56cも、設けられており、適宜カットされた錠剤1a入りの分包袋3は、コンベア57等によって錠剤分包機50の外のトレイ45等へ向けて排出されるようになっている。
【0049】
錠剤分包機50のこのような動作すなわち分包処理は、内蔵されたコントローラ58の制御に従って行われるが、このコントローラ58は(図5参照)、マイクロプロセッサ等を主体に構成されたものであり、調剤用薬剤払出装置のコントローラ14から送信されて来る分包指令の受信を待って行われる。すなわち、処理装置14aから指令を入力すると(ステップS31)、その調剤指示に応じて、所望の錠剤1aを該当錠剤フィーダ53から必要個数だけ逐次排出させて必要数の分包袋3にて包装する分包処理を行う(ステップS32)。その際、プリンタ56bを制御して、分包袋3のプリントエリア3aには薬品名と共に薬袋識別情報も印字させる。そして、コンベア57による排出も含めて分包処理が終了するとその旨の通知をコントローラ14に返送するようになっている(ステップS33)。
【0050】
最後に、袋詰め部40は(図1参照)、本体部10からコンベア36によって払い出された調剤用薬剤1をそのまま薬袋2へ詰め込むために、オートシートフィーダに薬袋2のセットされたプリンタ41と、薬袋2及び調剤用薬剤1が投入される詰め込みユニット42とを具えたものであり、本体部10の隣でコンベア36の延びたところに連結されている。それらの内蔵ユニット41,42は、その順で上から下に配置され、図示しない支持枠や適宜な載置棚の上等に固定または乗載されていて、コントローラ44の制御に従って動作するようになっている。
【0051】
袋詰め部40のプリンタ41は、一台でも良いが、サイズ等の異なる各種の薬袋2を取り扱うために複数台が設けられ、コントローラ44の制御に従って適宜の薬袋2を選択して供給するとともに、その薬袋2に患者名や処方情報などの調剤情報や薬袋識別情報を印刷する。また、これらのプリンタ41には、プリンタ41から排出された薬袋2が落下する際にそれを詰め込みユニット42の投入部42aへと導くシュート41aが、付設されている。これにより、この調剤用薬剤払出装置10+40は、薬袋2に調剤情報を印刷するプリンタを具えたものとなっている。
【0052】
詰め込みユニット42は、上部開口が広くて下部開口が狭い投入部42aと、その下方に一対が設けられ互いの距離を可変する不図示の水平方向駆動部材および不図示の吸引装置が付加された吸着パッド42bとを具えたものであり、プリンタ41から排出された薬袋2を投入部42a経由で一対の吸着パッド42b間に導き、薬袋2を両側から吸着パッド42bで吸着するとともに、吸着パッド42bを離隔させて、薬袋2が口を上に向けて開けた状態で保持されるようになっている。そして、その状態で、調剤用薬剤1が本体部10からコンベア36によって搬送されて来ると、その調剤用薬剤1は投入部42aを介して薬袋2に投入される。吸着パッド42bを用いた吸引を止めると、薬袋2は、調剤用薬剤1を収容したまま下方へ落下し、コンベア43によって外のトレイ45等へ向けて搬出される。これにより、詰め込みユニット42は、取り出した薬剤1を薬袋2に自動収納するものとなっている。
【0053】
袋詰め部40のコントローラ44は(図5参照)、本体部10のコントローラ14と通信可能に接続されたマイクロプロセッサ主体のものであり、プログラム処理等によって、コントローラ14から薬袋印刷の指令を受けると、適宜のプリンタ41を選択しそのプリンタ41を制御して薬袋印刷の処理を行わせる(ステップS21)。そのとき、コントローラ14からの薬袋印刷指令に付随して来た調剤情報に基づき、薬袋識別情報や患者情報と共に薬袋2に印刷される処方情報が調剤用薬剤1と錠剤1aとに区別して列記されるよう、プリンタ41の制御を行う。また、錠剤分包機50だけから供給され、本体部10からは供給されない、少量の薬剤についても、薬剤情報を薬袋2に印刷させる。これにより、コントローラ44は、プリンタ41を制御して薬袋2への印刷を行わせる際に、本体部10の払出による調剤用薬剤についての調剤情報だけでなく、錠剤分包機50にて分包される薬剤についての情報すなわち薬剤分包機側の調剤情報も印刷させる制御手段となっている。
【0054】
さらに、コントローラ44は、印刷後の薬袋2がプリンタ41から排出されて詰め込みユニット42にセットされると、そのことを検知して、その旨の通知を調剤用薬剤払出装置の本体部10におけるコントローラ14に返送する(ステップS22)。
その後は、コントローラ14からの薬袋排出の指令を待ち、その指令を受け取ると、詰め込みユニット42から調剤用薬剤1入りの薬袋2を排出させるようになっている(ステップS23)。
【0055】
このような構成の第1実施例の調剤システムについて、その使用態様及び動作を説明する。
先ず、本体部10により調剤用薬剤1が取り出されるときの動作等を述べ、次に、本体部10から払い出された調剤用薬剤1が袋詰め部40によって薬袋2に詰め込まれるときの動作等を述べる。
【0056】
先ず、各カセット20に適宜のPTP錠剤や貼付剤等の調剤用薬剤1を適当な個数だけ収容し、調剤用薬剤1が押し具21にて薬剤取り出し位置へ向けて付勢されるようにする。それから、棚板13を引き出して、その上に各カセット20を搭載し、棚板13を押し戻す。同様にして、他段の棚板13にも、カセット20を搭載する。その際、コントローラ14にも、入力装置14cを操作したり作成済みの記録媒体から必要情報を読み込ませたりして、適切な収容情報や薬剤情報を記憶装置14bにセットしておく。また、錠剤分包機50の錠剤フィーダ53に収容された錠剤1aについての分包情報も記憶装置14bにセットする。
こうして、調剤用薬剤1を収容した多数のカセット20が、薬剤取り出しの可能な状態に、セットされる。
【0057】
そして、処方箋に基づいて調剤用薬剤1たとえばPTP錠剤を払い出すときには、入力装置14cの操作等を行って処方箋データをコントローラ14に入力する。その際、薬剤の種類や個数などの処方情報と共に、患者名その他の患者情報も入力する。すると、コントローラ14では、それらの入力情報と記憶装置14bの情報とに基づいて分包有無の判定が行われ(ステップS12)、必要があればコントローラ58への指令送信が行われる(ステップS13)。さらに、コントローラ44に対する薬袋印刷の指令送出等も行われる(ステップS14)。それから、このコントローラ14の制御に従って、本体部10では、以下のような薬剤取出の処理が行われる(ステップS15)。
【0058】
すなわち、該当する調剤用薬剤1が収容されたカセット20(図2では上から2段目で右から2番目のカセット)のところへ、可動部材33が移動し、これに随伴して移動したゴムベルト35がその該当カセット20に対向する。この該当カセット20は切欠24が3個のものなので、4個のゴムベルト35のうち3個(図2(a)では右端のものを除く左方の3個)だけが対向する。
【0059】
これら3個のゴムベルト35が切欠24に進入して、所定時間だけローラ35bが回転する(図3参照)。すると、ゴムベルト35に接触していた調剤用薬剤1は、ゴムベルト35によって斜め上方へ持ち上げられ(矢印B参照)、その後は重力で落下して、バケット34に取り込まれる(矢印C参照)。その際、ゴムベルト35と調剤用薬剤1との接触は多数の突起35aを介在して維持され、突起35aは、調剤用薬剤1と擦れ合う際、個々のタイミングでときどきスティックスリップを生じるので、全体としては細かな微小振動が発生する。
こうして、ゴムベルト35に接していない後続の調剤用薬剤1を一緒に引き出すこと無く、調剤用薬剤1は該当カセット20から一個だけが確実に取り出される。
【0060】
そして、このような動作が指定個数の分だけ繰り返されると、バケット34の中には、必要な調剤用薬剤1が必要な個数だけ確保される。また、他の種類の調剤用薬剤についての払出も指定されていれば、さらに、可動部材33がその調剤用薬剤を収容したカセット20のところへも移動し、そのカセット20の切欠24に対応した数(すなわち1個〜4個のいずれか)のゴムベルト35が動作して、その調剤用薬剤も指定個数だけバケット34の中に追加される。
こうして、指定された各種の調剤用薬剤は、必要なものが必要なだけ、バケット34に収集される。
【0061】
それから、可動部材33が移動して、バケット34がコンベア36の上方に来たとき、バケット34の底が開閉する。そうすると、収集された調剤用薬剤は、コンベア36の上に落下して、コンベア36によって搬送され、袋詰め部40へ送り込まれる。
こうして、薬剤カセット20のうち所望の調剤用薬剤を収容しているものから、その薬剤が取り出され、その薬剤が所定の薬剤払い出し位置すなわち袋詰め部40へ搬送されて、調剤用薬剤払出装置の本体部10による薬剤の自動払出が行われる。その際、調剤用薬剤1は、包装シート等にて包装されたものであっても、包装シートの切断等を伴うこと無く、包装されたままで纏まって払い出される。
【0062】
次に、本体部10から取り出された調剤用薬剤1が袋詰め部40によって薬袋2に詰められる動作等について説明する。
本体部10の各カセット20には適宜の調剤用薬剤1が収容されており、袋詰め部40のプリンタ41には充分な枚数の薬袋2がセットされており、錠剤分包機50の各錠剤フィーダ53にも適切な錠剤1aがセットされているものとする(図1参照)。
【0063】
そして、入力装置14cを介して処方データが本体部10のコントローラ14に入力され(図5におけるステップS11)、コントローラ14のプログラム処理によって、シート単位での調剤用薬剤1の払出に加えて端数の錠剤1aの分包も行う必要があると判定されると(ステップS12)、コントローラ14からコントローラ58へ分包指令が送信される(ステップS13)。すると、錠剤分包機50では、その指令を受けて(ステップS31)、指定された個数の錠剤1aが、指定された包数の分包袋3に、分包される(ステップS32)。その際、分包袋3のプリントエリア3aには、薬品名と共に薬袋識別情報として薬袋番号が印字される。こうして、端数の錠剤1aが分包され、その錠剤1aはコンベア57等にてトレイ45へ送り出される。それから、所定の終了通知がコントローラ58からコントローラ14へ送信されて、分包処理の終了したことが錠剤分包機50から本体部10へ報せられる(ステップS33)。
【0064】
また、コントローラ14からコントローラ44に対して薬袋印刷の指令送出が行われると(ステップS14)、袋詰め部40では、その指令を受けて、薬袋印刷が行われる(ステップS21)。すなわち、薬袋2の印字欄に対し、該当プリンタ41によって、日付や薬袋番号に加えて調剤情報が印字される(図6(a)参照)。その薬袋番号は、錠剤分包機50にて分包袋3のプリントエリア3aに印字された薬袋番号と一致する。また、調剤情報としては、患者情報や,処方情報,薬剤情報が挙げられるが、患者情報としては患者名や患者コードなど、処方情報としては内容物や用法など、薬剤情報としては薬品名やその効用などが挙げられる(図6(b)参照)。
【0065】
そして、それらの情報の印刷に際し、特に、処方情報の内容物については、本体部10による払出の単位たとえばシート単位を明記するとともに、錠剤分包機50による分包の単位たとえば錠数や包数も明記される。また、薬剤情報の印刷では、本体部10にて払い出した薬剤についての説明文や説明図はもちろん、本体部10による払い出しの対象とならなかった薬剤であっても、錠剤分包機50による分包がなされた薬剤については、その説明が印刷される。こうして、薬袋2には薬剤分包機側の調剤情報も印刷される。
【0066】
印刷後、その薬袋2は、シュート41aを介して詰め込みユニット42に送り込まれて、口が開けられ、その状態で保持される。それから、所定のセット終了通知がコントローラ44からコントローラ14へ送信されて、薬袋2が調剤用薬剤1の投入可能な状態にセットされたことが袋詰め部40から本体部10へ報せられる(ステップS22)。
そうすると、調剤用薬剤払出装置の本体部10では、上述したようにして処方データに基づく薬剤取出が行われ(ステップS15)、所望の調剤用薬剤1が、シート単位等の纏まった単位で取り出されて、コンベア36等を介して詰め込みユニット42内の薬袋2に詰め込まれる。
【0067】
それから、コントローラ14からコントローラ44に薬袋排出の指令が送信され(ステップS16)、袋詰め部40では、この指令を受けて(ステップS23)、調剤用薬剤1入りの薬袋2が詰め込みユニット42からトレイ45へコンベア43にて搬出される。
こうして、トレイ45には、一つの処方箋によって指示され、調剤用薬剤払出装置10+40と錠剤分包機50との分担・分散調剤によって自動調剤された薬剤1,1aが薬袋2と共に収集される。
【0068】
その後、これらの薬剤は最終監査等に供するために監査部門等へ運ばれるが、調剤用薬剤払出装置10+40にて払い出された薬剤1は既に薬袋2に自動収納されているので、全部を纏める際、作業者は、分包袋3に入った残りの錠剤1aを、薬袋2に詰め込むだけで済む。しかも、その際、薬袋2の薬袋番号と分包袋3の薬袋番号とをつき合わせることで容易かつ確実にチェックすることができる。なお、コントローラ14では、コントローラ58からの分包終了通知によって一処方箋に基づく調剤が完了したことを確認してから(ステップS17)、次の処方箋に基づく調剤が開始される。
【0069】
【第2実施例】
図7に全体の縦断正面図を示し図8に各制御装置の機能関連図を示した本発明の調剤システムの第2実施例について説明する。図7は上述の第1実施例の図1に対応し、図8は図5に対応しており、同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0070】
この調剤システムが上述の第1実施例と相違するのは、薬袋4を供給するプリンタ61が袋詰め部40に追加された点と、もう一台の詰め込みユニット62が袋詰め部40に追加された点と、コンベア63及びエレベータ64からなる分包袋3の移送機構が袋詰め部40及び錠剤分包機50間に介装された点である(図7参照)。なお、これらの追加に伴って、各コントローラ14,44,58の処理も一部が変更されている(図8参照)。
【0071】
薬袋4は外袋となり、薬袋2はその中に入れられる内袋となるよう、薬袋4は薬袋2より大きなサイズに形成され、薬袋2は収納薬剤が透けて見えるように透明または半透明なフィルム等を用いて形成されている。プリンタ61もプリンタ41と同様にコントローラ44の制御に従って調剤情報等の印刷を行うものであり、それらから排出された薬袋4も薬袋2と同様にシュート41aを介して詰め込みユニット42さらには次の詰め込みユニット62へ送り込まれるようになっている(図7参照)。
【0072】
詰め込みユニット62は、上述した詰め込みユニット42とほぼ同様のものであり、詰め込みユニット42を通過して落ちて来た薬袋4を、口を開けた状態で保持しうるようになっている。また、底板を開けて薬袋4をコンベア43へ排出するようにもなっている。
分包袋3の移送機構は、コントローラ58の制御に従って、コンベア57にて搬出された分包袋3を、先ずエレベータ64の昇降台でコンベア63の高さまで持ち上げ、次にコンベア63で詰め込みユニット42の投入部42aへ送り込むものである。これにより、錠剤分包機50にて分包された錠剤1a等の薬剤も薬袋2に自動収納するようになっている。
【0073】
コントローラ14は、処方箋データの入力後、内袋印刷すなわち薬袋2の印刷に先だって、外袋印刷すなわち薬袋4の印刷の指令送出および確認を行う(ステップS1A)。また、内袋排出すなわち薬袋2の排出の後に、外袋排出すなわち薬袋4の排出の指令を送出する(ステップS1B)。なお、分包袋3が薬袋2に自動収納されるようになったことに適合するため、分包確認の処理を内袋排出より先に行う(ステップS16,S17)。また、図示は割愛したが、内袋に対する処理(ステップS12〜S17)の部分は、処方データで指示された薬剤の種類ごとに繰り返すようにもなっている。
【0074】
コントローラ44は、薬袋2を対象とした内袋印刷や内袋への薬剤収納などの制御に加えて(ステップS21〜S23)、薬袋4を対象とした外袋印刷や外袋への内袋収納などの制御も行うようになっている(ステップS2A〜S2C)。その際、薬袋2には調剤情報のうち該当する薬剤についての情報だけをプリンタ41にて印刷させる一方、薬袋4には処方データで指定された全種類の薬剤についての調剤データをプリンタ61にて印刷させる。また、薬袋4を詰め込みユニット62にセットさせるときには詰め込みユニット42の底板を開かせる制御も行うようにもなっている。
【0075】
コントローラ58は、分包処理を終えた後、その終了を通知する前に、エレベータ64及びコンベア63を制御して、分包袋3が詰め込みユニット42まで運ばれてそこへ投入される搬出処理を行わせる(ステップS3A)。このこととコントローラ14の分包確認処理とにより、錠剤分包機50から供給される端数の錠剤1aも確実に薬袋2に自動収納されるようになっている。
【0076】
このような第2実施例の調剤システムの場合、処方データが入力されると、先ず、薬袋4の印刷が行われ、その薬袋4が詰め込みユニット42を通過して詰め込みユニット62にセットされる(ステップS1A,S2A,S2B)。こうして、外袋となる薬袋4の準備が調ったところで、薬剤の種類ごとに、薬袋2の印刷および詰め込みユニット42へのセットが行われ(ステップS14,S21,S22)、その薬袋2にカセット20からの調剤用薬剤1が投入されるとともに(ステップS15)、錠剤フィーダ53からの錠剤1aも投入され(ステップS13,S31〜S33,S16)、それから、その薬袋2が詰め込みユニット62内の薬袋4に投入される(ステップS17,S23)。
こうして、処方箋で指示された各種の薬剤のうち一番目の種類のものは、シート等にて纏められたものばかりか分包された端数のものも総てが、一番目の内袋すなわち薬袋2に収納される。
【0077】
さらに、コントローラ14は、処方データに次の薬剤が指定されていれば、次の薬袋2についても同様の制御を繰り返す(ステップS12〜S17)。すると、同様にして、処方箋で指示された各種の薬剤のうち二番目の種類のものも、やはりシート等にて纏められたものばかりか分包された端数のものも総てが、二番目の内袋すなわち薬袋2に収納される。この薬袋2も、先の薬袋2同様、詰め込みユニット62内の薬袋4に投入される。また、処方データに未処理の薬剤が残っている間、同様の処理が繰り返される。
【0078】
そして、一つの処方箋についての薬剤取り出しが完了すると、コントローラ14からコントローラ44に対して外袋排出の指令が送信され(ステップS1B)、詰め込みユニット62内の薬袋4は、詰め込みユニット62から排出されて、コンベア43によってトレイ45へ送り出される(ステップS2C)。
こうして、一つの処方箋に対応した薬剤の自動払出および自動袋詰めが行われる。そして、各処方箋ごとに同様の処理が繰り返えされて、処方箋単位での自動払出等が行われる。また、処方箋ごとに限らず、患者名や患者コード等を基準にして上記の処理を繰り返えすようにすることで、患者単位での自動払出等も行われる。
【0079】
こうして袋詰めまで一貫した自動処理によって払い出された薬剤は、調剤部門から監査部門に運ばれて、最終監査等の対象とされる。その際、薬剤の数量が少ない場合は、内袋2を薬袋4から取り出すだけでその中の薬剤1,1aの種類や個数等を確認できるので便利である。また、薬剤の数量が多くて透かして見ただけでは確認できない場合は、内袋2を薬袋4から取り出すとともに、内袋2からその中の薬剤1,1aも取り出すが、既に薬剤の種類ごとに袋が分かれているので、確認作業が楽なばかりか薬剤を薬袋の中に戻すのも容易である。
【0080】
【第3実施例】
図9に各制御装置の機能関連図を示した本発明の調剤システムの第3実施例について説明する。図9は上述の第2実施例の図8に対応しており、同一の構成要素には同一の符号が付されている。
この調剤システムが上述の第2実施例と相違するのは、調剤用薬剤払出装置の本体部10がブリスター包装体等の切断手段等も具えている点と、これに伴って、コントローラ14及びコントローラ58の処理も一部が変更されている点である。
【0081】
切断手段等も具えた調剤用薬剤払出装置は、薬剤を包装体等の纏まった単位で払い出すことに加えて、端数の薬剤が必要なときには包装体等を適宜切断して必要な分だけの薬剤を払い出せるようになっている(詳細は特開平2−309967号公報など参照)。そのコントローラ14は、コントローラ58への分包指令送信に際し(ステップS13)、コントローラ58からの確認応答を受け取り、錠剤分包機50が分包可能な状態か否かをチェックするようになっている。また、コントローラ14は、上述したように包装体等を切断すること無くその纏まった単位で取り出すシート取出の制御に加えて(ステップS15)、切断を伴った端数取出の制御も行う(ステップS1C)。もっとも、この端数取出は、錠剤分包機50による分包が不可能なときだけ行われるようになっている。
【0082】
さらに、錠剤分包機50のコントローラ58は、コントローラ14から分包指令を受け取ると、その指令に従う処理が可能か否かを確認し、確認結果を返答する(ステップS3B)。そして、分包可能なときだけその処理を行うようになっている(ステップS3C)。分包指令で指定された薬剤が錠剤フィーダ53に無かったり、有ったとしてもその錠剤フィーダ53が作動しなかったような場合に、分包不可能と応答する。
【0083】
この場合、錠剤分包機50が分包可能な限り、上記の実施例と同様に、調剤用薬剤払出装置によるシート取出と錠剤分包機50による端数分包とが行われて、速やかに所望の薬剤が供給される。
これに対し、錠剤分包機50による分包が不可能な薬剤については、調剤用薬剤払出装置によってシート取出と共に端数切断も行われて、一応、所望の薬剤が必要なだけ供給される。
【0084】
こうして、包装シート等のカットが可能であっても、錠剤分包機による分包が優先的に行われて、全ユニットが適正に動作する通常状態では調剤用薬剤の包装シート等のカットを行うまでもなく任意の所要量・所要数だけ薬剤を迅速に払い出すことが可能となる一方、該当錠剤が不足したり分包機が充分に動作しないようなときでも錠剤分包機の都合で調剤システム全体が動作停止に至るのを回避することができる。なお、その場合でも、包装シート等のカットは、誤飲による害を考慮して、薬剤や包装材の種類ごとに、選択的に可否を設定しうるようにするのが望ましい。
【0085】
【変形例】
上述の第1,第2実施例では、調剤用薬剤を取り出して袋詰め部40に送り込む本体部10が、多様な調剤用薬剤を払い出すことのできる単一のものとなっているが、これは、袋詰め部40との組み合わせによる効果が最も大きいと思われる一例である。本発明は、これに限定されるものでなく、本体部10に第3実施例の如き調剤用薬剤払出装置や他の既成品を用いても良い。その場合、単一の装置でも良いが、種類の異なる薬剤を収容した複数台を並置するとともに、それらから取り出された調剤用薬剤を収集して袋詰め部40へ運び込む搬送機構等を介装するのも良い。
【0086】
また、プリンタ41やプリンタ61は、袋詰め部40に内蔵させたが、これに限定されるものでは無い。薬袋2や薬袋4を詰め込みユニット42へ投入することが可能であれば、本体部10に内蔵させても良く、あるいは別ユニットに纏めても良い。
【0087】
さらに、薬剤分包機は、錠剤分包機50に限られるものでなく、散薬分包機など所望の薬剤を適量ずつ分包しうる分包機であれば良い。そのような散薬分包機を錠剤分包機50に代えて設置しても良く、両者を並置しても良く、何れか一方を複数台列設しても良く、両者共に複数台を設けても良い。
【0088】
また、何れの実施例においても調剤用薬剤払出装置の本体部10のコントローラ14の処理装置14aが袋詰め部40のコントローラ44や錠剤分包機50のコントローラ58を制御することでシステム全体が協動するようになっているが(図5,図8,図9参照)、システム全体のシーケンス制御等の部分(例えばステップS11,S12や指令送出などの処理)は、入力装置14c等を伴って又は伴わずに独立したメインのコントローラが司るようにしても良い。あるいは、他のコントローラ44やコントローラ58に委ねても良い。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の調剤用薬剤払出装置にあっては、調剤用薬剤の包装シート等のカットを行わなくても任意の所要量・所要数だけ薬剤を払い出せるとともに、同種の薬剤が分担・分散して調剤されても調剤情報に基づいて薬剤の取りまとめが行えるようにしたことにより、薬剤払出の処理効率が向上するのに加えて誤飲も防止しうる調剤システムを実現することができたという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の調剤システムの第1実施例について、全体の縦断正面図である。
【図2】 そのうちの調剤用薬剤払出装置の本体部について、(a)が背面図、(b)が縦断側面図である。
【図3】 薬剤取り出し位置まわりの縦断側面拡大図である。
【図4】 摩擦部材の配置状態を背面からみた拡大図である。
【図5】 調剤用薬剤払出装置の本体部および袋詰め部ならびに薬剤分包機における各制御装置についての機能関連図である。
【図6】 薬袋およびそれに印刷される調剤情報の例である。
【図7】 本発明の調剤システムの第2実施例について、全体の縦断正面図である。
【図8】 その各制御装置についての機能関連図である。
【図9】 本発明の調剤システムの第3実施例について、その各制御装置についての機能関連図である。
【符号の説明】
1 調剤用薬剤(シート状に包装されたPTPその他の払出対象薬剤)
1a 錠剤(玉剤や散剤その他の分包対象薬剤)
2 薬袋(外袋または内袋)
3 分包袋(包装紙、包装帯)
3a プリントエリア(薬袋識別情報等を印刷可能な面領域)
4 薬袋(内袋または外袋)
10 本体部(調剤用薬剤払出装置)
11 内側板(固定部材、カセット支持手段)
12 レール(引出用部材、カセット支持手段)
13 棚板(可動部、カセット支持手段)
14 コントローラ(制御装置)
14a 処理装置(プログラム実行手段)
14b 記憶装置(主記憶、二次記憶)
14c 入力装置(操作パネルや通信回路等の処方データ入力手段)
20 カセット(薬剤カセット)
21 押し具(進退部材、付勢手段)
22 巻取部(バネ力伝達部材、付勢手段)
23 バネ(弾性体、前進力発生部材、付勢手段)
24 切欠(摩擦部材進入部位、薬剤取り出し位置)
30 払出搬送機構(薬剤取出手段+摩擦部材移動手段+薬剤搬送手段)
31 縦ガイド(Y方向案内部材、上下駆動手段、棚間移動手段)
32 横ガイド(X方向案内部材、左右駆動手段、棚内移動手段)
33 可動部材(XY移動部、摩擦部材装着体、カセット間移動手段)
34 バケット(仮受箱、薬剤取出手段)
34a 傾斜板(取り出し薬剤の案内部材、薬剤取出手段)
35 ゴムベルト(弾性体、無端部材、摩擦部材、薬剤取出手段)
35a 突起(弾性体、摩擦部材、薬剤取出手段)
35b ローラ(無端部材、摩擦部材駆動手段、薬剤取出手段)
36 コンベア(薬剤搬送手段)
37 払出箱(調剤用薬剤の払出位置)
40 袋詰め部(連動部、付加部、調剤用薬剤払出装置)
41 プリンタ(薬袋供給手段、調剤情報印刷手段)
41a シュート(薬袋案内路)
42 詰め込みユニット(薬袋またはその内袋に対する袋詰め装置)
42a 投入部(薬袋又はその内袋および薬剤の受入口)
42b 吸着パッド(薬袋又は内袋に対する開口手段兼保持手段)
43 コンベア(薬袋搬送機構、薬袋排出手段)
44 コントローラ(制御装置)
50 錠剤分包機(薬剤分包機)
51 薬品庫(薬品棚部、錠剤収納庫格納部)
52 錠剤収納庫(錠剤フィーダ格納ユニット)
53 錠剤フィーダ
54 シュート(案内路、上部錠剤収集経路、錠剤収集機構)
55 ホッパ(共通路、下部錠剤収集経路、錠剤収集機構)
56 包装装置
56a 錠剤投入部(収集錠剤投入口)
56b プリンタ(ヘッド、組込印刷機構、薬袋識別情報印刷手段)
56c カッター(包装帯切断機構、分包袋切断機構)
57 コンベア(分包袋搬送機構、分包袋排出部)
58 コントローラ(制御装置)
61 プリンタ(薬袋供給手段、調剤情報印刷手段)
62 詰め込みユニット(薬袋の外袋に対する袋詰め装置)
63 コンベア(横移送機構、分包袋の導入手段)
64 エレベータ(縦移送機構、分包袋の導入手段)

Claims (3)

  1. 各種の調剤用薬剤を収容するとともにその薬剤を取り出して所定の位置に搬送する調剤用薬剤払出装置と、前記調剤用薬剤と同種の調剤用薬剤を含めて収容するとともにその薬剤を取り出して分包袋に分包する薬剤分包機とが設けられた調剤システムにおいて、前記分包袋を詰め込まれる薬袋に調剤情報と薬袋識別情報を印刷するプリンタと、このプリンタに前記薬剤分包機側の調剤情報も印刷させる制御手段とを具え、前記薬剤分包機が前記分包袋に前記薬剤分包機側の調剤情報と前記薬袋識別情報とを印刷するようになっていることを特徴とする調剤システム。
  2. 各種の調剤用薬剤を収容するとともにその薬剤を取り出して所定の位置に搬送する調剤用薬剤払出装置と、前記調剤用薬剤と同種の調剤用薬剤を含めて収容するとともにその薬剤を取り出して分包袋に分包する薬剤分包機とが設けられた調剤システムにおいて、前記分包袋を詰め込まれる薬袋に調剤情報を印刷するプリンタと、このプリンタに前記薬剤分包機側の調剤情報も印刷させる制御手段とを具え、前記薬剤分包機が前記分包袋に前記薬剤分包機側の調剤情報を印刷するようになっていることを特徴とする調剤システム。
  3. 各種の調剤用薬剤を収容するとともにその薬剤を取り出して所定の位置に搬送する調剤用薬剤払出装置と、前記調剤用薬剤と同種の調剤用薬剤を含めて収容するとともにその薬剤を取り出して分包袋に分包する薬剤分包機とが設けられた調剤システムにおいて、前記分包袋を詰め込まれる薬袋に調剤情報と薬袋識別情報を印刷するプリンタと、このプリンタに前記薬剤分包機側の調剤情報も印刷させる制御手段とを具え、前記薬剤分包機が前記分包袋に前記薬袋識別情報を印刷するようになっていることを特徴とする調剤システム。
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