JP2007241412A - 課金処理装置および課金処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
行われた印刷処理の実際の印刷速度に基づいて変動させる課金単価である変動課金単価を決定するようにすることで、最大印刷速度に達しない印刷処理についての課金に対するユーザの不信感を少しでも解消することができる課金処理装置および課金処理方法を提供する。
【解決手段】
画像形成装置100内の課金処理部40において、印刷ジョブに基づく印刷処理の開始から印刷処理の終了までに要する実印刷時間に基づき実印刷速度を計測して、計測した実印刷速度に対応して画像形成装置100で行われる印刷サービスに対する課金額を変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、課金処理装置および課金処理方法に関し、特に、行われた印刷処理の実際の印刷速度に基づいて変動させる課金単価である変動課金単価を決定するようにすることで、最大印刷速度に達しない印刷処理についての課金に対するユーザの不信感を少しでも解消することができる課金処理装置および課金処理方法に関する。
近年、ユーザが印刷を行う場合に、印刷が行われるプリンタを購入するのではなくて、課金機能を備えたプリンタをメーカから借り受け、行ったプリントに応じて算出される課金料金を支払う課金処理を利用したシステムが存在する。
プリンタにおける課金処理については、特許文献1に、プリントされるデータのビット数を計上し、これに基づいて課金額を算出するプリンタ課金装置およびカラープリンタ課金装置が提案されている。
また、特許文献2には、印刷データに含まれる予定終了時間と実際の印刷終了時間とを比較し、実際の印刷終了時間が予定終了時間よりも遅くなりそうな場合にはユーザにこれを通知し、課金額を減額する印刷装置、課金方法、記憶媒体およびプログラムが提案されている。
また、特許文献3には、占有するプリンタの台数が増えることでプリントに要する時間の短縮が行われることから、プリンタの使用台数に応じて1枚当たりの課金単価を変動させる課金システム、課金方法、画像形成システム、記憶媒体およびプログラムが提案されている。
特開平10−198242号公報 特開2003−256175号公報 特開2002−182881号公報
また、近年、プリンタで印刷されるデータについては、複雑な図形や表が組み合わさった画像や割り込み印刷等があって、プリントデータが複雑になっており、その為、プリンタでのイメージング処理に多くの時間を要する場合が増加している。
このようにイメージング処理に多くの時間が必要とされるので、実際にイメージデータのプリントを行うプリントエンジン部による印刷速度がカタログに表示されている最大印刷速度に達しないままプリントが終了してしまうケースが増加している。
課金処理が行われるプリンタで、このように最大印刷速度に達しないプリントが行われると、ユーザにとっては、最大印刷速度に達しないプリントが最大印刷速度のプリントの課金単価で計算されると、課金料金に対して不信感や不公平感を感じてしまう。
上記特許文献1乃至3の技術では公平な課金処理を目指した処理が行われるものの、印刷速度に基づいて細かく課金単価を変動させることでユーザの不信感等を解消させる処理は行われなかった。
そこで、この発明は、プリントが行われた実際の印刷速度に基づいて変動させる課金単価である変動課金単価を決定するようにして、最大印刷速度に達しないプリントの課金に対するユーザの不信感を少しでも解消する課金処理装置および課金処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷サービスに対して課金を行う課金装置において、前記印刷ジョブに基づく前記印刷処理の開始から該印刷処理の終了までに要する実印刷時間に基づき実印刷速度を計測する実印刷速度計測手段と、前記実印刷速度計測手段で計測した実印刷速度に対応して前記印刷サービスに対する課金額を変更する課金額変更手段とを具備することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記実印刷速度計測手段は、前記実印刷時間と印刷した枚数に基づき前記実印刷速度を計測することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記実印刷速度計測手段は、前記印刷処理を一時停止した場合は、該一時停止した時間を除外して前記実印刷時間を求めることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1または2の発明において、前記実印刷速度計測手段は、前記印刷処理に係わるウォームアップ時間を除外して前記実印刷時間を求めることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1または2の発明において、前記実印刷速度計測手段は、前記印刷処理に係わる初回イメージング処理時間を加えて前記実印刷時間を求めることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、前記課金額変更手段は、前記実印刷速度が低くなるに従い前記課金額を低く変更することを特徴とする。
また、請求項7の発明は、受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷サービスに対して課金を行う課金処理方法において、前記印刷ジョブに基づく印刷処理の開始から該印刷処理の終了までに要する実印刷時間に基づき実印刷速度を実印刷速度計測手段により計測し、前記実印刷速度計測手段で計測した実印刷速度に対応して前記印刷サービスに対する課金額の変更を課金額変更手段により行うことを特徴とする。
本発明の課金処理装置および課金処理方法によれば、印刷ジョブに基づく印刷処理の開始から該印刷処理の終了までに要する実印刷時間に基づき実印刷速度を計測する実印刷速度計測手段と、実印刷速度計測手段で計測した実印刷速度に対応して印刷サービスに対する課金額を変更する課金額変更手段とを具備するように構成したので、行われた印刷処理の実際の印刷速度に基づいて変動させる課金単価である変動課金単価を決定するようにすることで、最大印刷速度に達しない印刷処理についての課金に対するユーザの不信感を少しでも解消することができるという効果を奏する。
以下、本発明に係わる課金処理装置および課金処理方法の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明に係わる課金処理装置および課金処理方法がプリンタに組み込まれたシステム構成について図1を参照して説明を行う。
図1は、本発明に係わる課金処理装置および課金処理方法がプリンタ100に組み込まれたシステム構成について示した模式図である。
本発明に係わる課金処理装置および課金処理方法が組み込まれたプリンタ100は、ネットワーク150を通じてパーソナルコンピュータ200に接続される。
パーソナルコンピュータ200は、プリンタ100に対して印刷ジョブの送信を行う。
プリンタ100は、通信インタフェース部10(以下、通信I/F部10と記す。図面も通信I/F部10と記す。)、イメージング処理部20、プリントエンジン部30、課金処理部40、時間測定部50を備える。
通信I/F部10は、パーソナルコンピュータ200より送信される印刷ジョブのデータを受信する。
イメージング処理部20は、通信I/F部20が受信した印刷ジョブのデータに基づいて、プリントエンジン部30に渡すイメージデータを形成するイメージングの処理(特許請求の範囲では画像処理に相当する)を行い、形成したイメージデータのページ数が閾値である一定値まで到達すると、一定のページ数分のイメージデータをまとめてプリントエンジン部30に渡す。
プリントエンジン部30は、図示しない給紙装置、露光装置、転写ドラム等で構成され、イメージング処理部20よりイメージデータを受け取り、受け取ったイメージデータを用紙にプリントするプリント処理(特許請求の範囲では印刷処理に相当する)を行う。
また、プリントエンジン部30には、図示しない給紙装置、露光装置、転写ドラム等で構成され、プリントを行ったプリント枚数を記録するための図示しないメモリが存在する。
課金処理部40は、印刷処理を開始してから終了するまでの時間である実印刷時間を予め決められたように計測或いは算出して、実印刷速度、減速率、総印刷枚数を算出し、行われた印刷処理に対する課金料金の算出を行う。
ここで減速率とは、算出された実印刷速度が、プリンタ100の最高印刷速度であるカタログ速度からどれくらい減速したかを表す値であり、行われた印刷処理に対する課金料金の算出の元となる値である。
課金料金は、基準の課金単価に減速率をかけて100で割ることで変動課金単価が算出され、そして、算出された変動課金単価に総印刷枚数を掛けることで算出される。
時間測定部50は、時計の機能を備え、課金処理部40で実印刷時間を計測する際の時刻の情報を課金処理部40に渡す。
このように、プリンタ100では、パーソナルコンピュータ200から送信された印刷ジョブのデータを通信I/F部10で受信し、イメージング処理部20でイメージデータが形成され、形成されたイメージデータに基づいてプリントエンジン部30で用紙にプリントされる。
このようなプリンタ100において、プリントが行われる際に、課金処理部40によって予め決められたように実印刷時間の計測が行われて、課金処理部40で課金処理として、減速率、総印刷枚数、変動課金単価、課金料金が算出される。
以下に、実印刷時間の決め方がそれぞれ異なる課金処理が記された実施例をそれぞれ実施例1から実施例3で説明を行う。
つまり、実施例1から実施例3では、各実施例において、いつからいつまでを実印刷時間と定めるかが異なっており、それに基づいて算出される実印刷速度、減速率、変動課金単価、課金料金も異なった値が算出される。
なお、本発明に係わる課金処理装置および課金処理方法では、計測された実印刷時間に基づいて実印刷速度が算出されるように説明するが、実印刷速度の算出は、印刷中の画像形成装置の印刷途中のある時刻における速度が計測されて実印刷速度が算出される、または、複数の計測時刻を設けて計測された複数の速度データによって実印刷速度が算出されるようにしてもよい。
また、プリンタ100はその内部に課金料金の算出に必要な課金処理部40と時間測定部50とを備えるが、課金料金の算出を行う課金処理部40と時間測定部50とはプリンタ100の外部に備えられる構成であってもよい。
次に、課金処理部と時間測定部とがプリンタの外部に備えられた構成のプリンタ110、120について図2を参照して説明を行う。
図2は、プリンタ100における課金処理部40と時間測定部50とがプリンタ100の外部に備えられたプリンタを示すブロック図であり、図2(a)は、プリンタ100の課金処理部40と時間測定部50とがプリンタ100の外部に備えられたプリンタ110を示すブロック図であり、図2(c)は、プリンタ100の課金処理部40と時間測定部50とが、プリンタ100の外部に課金処理装置140として備えられ、ネットワーク150で課金処理装置140と接続されるプリンタ120を示すブロック図である。
図2(a)に示すように、プリンタ110には、プリンタ100の課金処理部40と時間測定部50に相当する課金処理部121と時間測定部122とを備えた課金処理装置120がプリンタ110の外部に接続される。
そして、プリンタ110内部には、プリンタ100の通信I/F部10に相当する通信I/F部111、プリンタ100のイメージング処理部20に相当するイメージング処理部112、プリンタ100のプリントエンジン部30に相当するプリントエンジン部113を備え、プリンタ100と同様の処理が行われ、課金処理装置120とプリンタ110とでプリンタ100と同じ効果を奏するものとする。
このように外部に課金処理装置120を備えるプリンタ110においても、プリンタ100と同様の処理が行われ、プリンタ100で行われる課金処理と同様の課金処理が課金処理装置120で行われる。
また、図2(b)に示すように、プリンタ130には、プリンタ100の課金処理部40と時間測定部50に相当する課金処理部142と時間測定部143と、ネットワーク150からの信号を受信する通信I/F141とを備えた課金処理装置140がネットワーク150を介してプリンタ130の外部に接続される。
そして、プリンタ130の内部には、プリンタ100の通信I/F部10に相当する通信I/F部131、プリンタ100のイメージング処理部20に相当するイメージング処理部132、プリンタ100のプリントエンジン部30に相当するプリントエンジン部133を備え、プリントエンジン部133から課金処理装置140に信号が送信できるように通信I/F部131とプリントエンジン部133とが接続され、プリンタ100と同様の処理が行われ、課金処理装置140とプリンタ130とでプリンタ100と同じ効果を奏するものとする。
まず、本実施例では、実印刷時間は、プリントエンジン部30が始動してからプリントエンジン部でのプリントが終了するまでと定めて、また、プリントエンジン部30が一時停止した時間を当該実印刷時間から除外した時間も実印刷時間と定めた2つの例の課金処理について説明を行う。
なお、プリントエンジン部30が一時停止する理由はイメージング処理部30でイメージング処理されるイメージデータの受信待ちだけではなく、プリンタ100のジャム等であってもよい。
なお、上記2つの例の実印刷時間は途中の算出方法を変更するだけで算出が行われるので、まとめて本実施例で説明する。
まず、実印刷時間をプリントエンジン部30が始動してからプリントエンジン部でのプリントが終了するまでの時間と定めた場合の実印刷時間について図2を参照して説明を行う。
図2は、実印刷時間をプリントエンジン部30が始動してからプリントエンジン部30でのプリントが終了するまでの時間と定めた場合に、通信I/F部10、イメージング処理部20、プリントエンジン部30で行われる処理について示したタイムチャートである。
図2に示すように、まず、通信I/F部10でパーソナルコンピュータ100から送信されたジョブ番号nの印刷ジョブのデータを受信する処理が行われ(参照番号201)、受信されたデータは、イメージング処理部20でイメージング処理される(参照番号202)。
イメージング処理部20で一定のページ数分のイメージデータが形成されると、形成されたイメージデータはプリントエンジン部30に渡されて、プリントエンジン部30でウォームアップが開始され(参照番号203)、一定時間のウォームアップの後にプリントが行われる。
実印刷時間の計測開始時刻は、プリントエンジン部30でウォームアップを開始した時刻が開始時刻として課金処理部40に記録される(参照番号204)。
プリントエンジン部30でイメージデータのプリントが終了すると、プリントエンジン部30は停止する(参照番号205)。
そして、さらにイメージング処理部20で一定のページ数分のイメージデータが形成されると、形成されたイメージデータがプリントエンジン部30に渡されて、プリントエンジン部30でウォームアップが行われてプリントが行われる(参照番号206)。
そして、プリントが行われている間、パーソナルコンピュータ200より送られる次の印刷ジョブであるジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのデータが通信I/F部10で受信される(参照番号207)。
そして、イメージング処理部20より送られたイメージデータのプリント処理が開始されて(参照番号208)、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータがイメージング処理部20からプリントエンジン部30に送られ、プリントエンジン部30でジョブ番号nの印刷ジョブのプリントが終了すると、イメージング処理部20から渡されたジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータのプリントが開始される(参照番号209)。
そして、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのプリントが終了すると、イメージング処理部20からプリントエンジン部30に送られるイメージデータがなくて、プリントエンジン部でプリントされるイメージデータもないので、終了した時刻が実印刷時間の終了時刻として課金処理部に記録される(参照番号210)。
このように、本実施例の実印刷時間を定める1つの例として、プリントエンジン部30で最初のプリントのためのウォームアップが開始されてから、プリントエンジン部30でのプリント処理が終了するまでの時間を実印刷時間とする場合がある。
次に、本実施例の実印刷時間を定める他の1つの例として、図2を参照して説明した実印刷時間から、プリントエンジン部30が一時停止した時間を削除して残りの時間を実印刷時間とする例について、図4を参照して説明を行う。
図4は、図3を参照して説明した実印刷時間からプリントエンジン部30が一時停止した時間を削除した残りの時間を実印刷時間と定めた場合に、通信I/F部10、イメージング処理部20、プリントエンジン部30で行われる処理について示したタイムチャートである。
図4に示すように、図3を参照して説明した実印刷時間から、プリントエンジン部30が停止した時間を削除した時間を合計した時間を、本実施例における他の1つの例として実印刷時間と定める。
なお、図3、図4で説明した2つの実印刷時間は、プリントエンジン部30で行われる処理はほとんど同じだが、課金処理部40で実印刷時間が算出される算出方法が異なる。
次に、図3、図4で説明した2つの実印刷時間が算出される際にプリンタ100で行われる処理について、図5乃至図8のフローチャートを用いて説明を行う。
まず、イメージング処理部20で行われる処理について図5を参照して説明を行う。
図5は、図3、図4を参照して説明したタイムチャートについて、イメージング処理部20で行われる処理を説明したフローチャートである。
イメージング処理部20は、通信I/F部10から渡されるジョブ番号nの印刷ジョブのデータを受信し始めると(ステップ401でYES)、受信した印刷ジョブのデータから、まず、1ページ分のイメージデータが形成される(ステップ402)。
そして、形成されたイメージデータは先頭ページか最終ページかが判断されて(ステップ403)、先頭ページのイメージデータには先頭を示す情報が付加される(ステップ404)。
そして、処理済イメージデータのページ数が一定値に達するか、印刷ジョブの最終ページのイメージデータの形成が行われるまで1ページ分のイメージデータの形成(ステップ402)が行われる(ステップ405)。
閾値となる一定数までイメージデータが形成されると(ステップ405でYES)、形成された一定ページ数のイメージデータは、ジョブ番号と共にプリントエンジン部30に渡される(ステップ406)。
プリントエンジン部30にイメージデータが渡されると、プリントエンジン部30に渡したイメージデータに最終ページが含まれていたか否かがチェックされ、最終ページが含まれてなかった場合には(ステップ407でNO)、再度イメージデータの形成が行われる(ステップ402)。
そして、プリントエンジン部30に渡す2回目のイメージデータとして、再度一定数のイメージデータが形成されるまでイメージデータの形成が行われる(ステップ402、ステップ403でNO、ステップ405でNOが繰り返される)。
一定数のイメージデータが形成されると、プリントエンジン部30に対する2回目の送信として、処理されたイメージデータがジョブ番号nと共に渡される(ステップ406)。
そして、プリントエンジン部30に渡されたイメージデータにジョブ番号nの印刷ジョブの最終ページが含まれていなかった場合には(ステップ407でNO)、プリントエンジン部30に対する3回目の送信のためのイメージデータの形成が行われる。
すなわち、ステップ402、ステップ403でNO、ステップ405でNOが繰り返されて、一定ページ数のイメージデータが形成されるまで処理が繰り返される。
そして、印刷ジョブn中の最終ページのイメージデータが形成されると、最終ページのイメージデータに(ステップ403でYES)最終ページを示す情報が付加されて(ステップ404)、イメージデータ中に最終ページが確認されて(ステップ405でYES)、プリントエンジン部30に対する3回目の送信として、形成されたイメージデータがジョブ番号nと共にプリントエンジン部30に渡される(ステップ406)。
3回目の送信としてプリントエンジン部30に渡したイメージデータ中に、ジョブ番号nの最終ページが含まれていた場合に(ステップ407でYES)、イメージング処理部20は、ジョブ番号nの印刷ジョブのデータにイメージング処理が行われている間に、次の印刷ジョブのデータを通信I/F部10から受信していないかどうか判断され(ステップ408)、次の印刷ジョブであるジョブ番号(n+1)の印刷ジョブを受信していた場合には(ステップ408でYES)、受信した次の印刷ジョブのイメージング処理が行われる。
そして、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブについて、最初のイメージデータが作成されて(ステップ402)、先頭ページとして(ステップ403でYES)、最初に形成されたイメージデータに先頭ページを示す情報が付加される(ステップ404)。
そして、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのデータについて、最終ページのイメージデータが形成されるか、若しくは一定数のイメージデータが形成されると(ステップ405でYES)、プリントエンジン部30に、形成されたイメージデータがジョブ番号(n+1)と共に渡される(ステップ406)。
この場合は、図3で示すタイムチャートを説明しているので、ジョブ番号(n+1)のイメージデータのデータ量が少なく、イメージング処理部20からプリントエンジン部30へ渡されるジョブ番号(n+1)のイメージデータの送信は1回で行われるものとする。
そして、プリントエンジン部30に渡されたイメージデータに最終ページが含まれていた場合には(ステップ407でYES)、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのデータがイメージング処理されている間に、次の印刷ジョブのデータを通信I/F部10から受信したか否かが確認され、受信していない場合には(ステップ408でNO)、イメージング処理部20は、通信I/F部10からの印刷ジョブを受信するための待機をする(ステップ401でNO)。
このように、イメージング処理部20では、印刷ジョブ中のイメージデータの形成がイメージデータのページ数が閾値である一定値まで行われて、形成された一定のページ数分のイメージデータがまとめてプリントエンジン部30に送信される。
もしくは、一定のページ数のイメージデータが形成される前に最終ページのイメージデータが形成されると、最終ページが形成されるまでに形成されてプリントエンジン部30に送信されていないイメージデータが、イメージング処理部20からプリントエンジン部30に送信される。
次に、プリントエンジン部30で行われる処理について図6、図7を参照して説明を行う。
図6、図7は、図3、図4を参照して説明したタイムチャートについて、プリントエンジン部30で行われる処理を示したフローチャートである。
プリントエンジン部30は、イメージング処理部20よりジョブ番号がnのイメージデータの受信を開始すると(ステップ501でYES)、プリントエンジン部30が始動して、プリントを行う為のウォームアップが開始される(ステップ502)。
そして、プリントエンジン部30は、ステップ501で受信したイメージデータの印刷ジョブの最初のイメージデータをチェックして(ステップ503)、チェックしたイメージデータが先頭ページである場合には(ステップ504でYES)、課金制御部40にステップ501で受信したジョブ番号nのイメージデータのプリントが開始されたことを通知する(ステップ505)。
そして、プリントエンジン部30で、ステップ501で受信したイメージデータをプリントする(ステップ506)。
受信したイメージデータがプリントされると(ステップ506)、プリントされたイメージデータは、ステップ501で受信を開始したイメージデータの最終のイメージデータであるか否かのチェックが行なわれる(ステップ507)。
ステップ506でプリントされたイメージデータが、イメージング処理部20より受信した最終のイメージデータでない場合には(ステップ507でNO)、その最終イメージデータがジョブ番号nの最終ページであるか否かのチェックが行なわれる(ステップ508)。
ステップ506でプリントされたページがイメージング処理部20より受信した最終イメージデータでなくて(ステップ507でNO)、ジョブ番号nの最終ページでない場合には(ステップ508でNO)、受信されたイメージデータのプリントされていないイメージデータがチェックされてイメージデータのプリントが行われる(ステップ503、ステップ504でNO、ステップ509でNO、ステップ506の順番で処理される)。
また、ステップ506でプリントされたページが、ステップ501でイメージング処理部20より受信したジョブ番号nの最終のイメージデータである場合には(ステップ507でYES)、そのステップ506でプリントされたページはジョブ番号nの印刷ジョブ中の最終ページであるか否かが判断される(ステップ510)。
ステップ510で判断された結果、ステップ506でプリントされたページはジョブ番号nの印刷ジョブ中の最終ページでない場合には(ステップ510でNO)、課金処理部40に、ジョブ番号nのプリントが中断された旨と、プリントが開始されてからの(再開の場合には、再開してからの)プリント枚数とが通知される(ステップ511)。
そして、プリントエンジン部30の動作が停止されて(ステップ512)、イメージング処理部20からのイメージデータの受信を待つ待ち状態となる(ステップ501でNO)。
その後、イメージング処理部20から、ジョブn中のイメージング処理されたイメージデータの2回目の受信が行われると(ステップ501でYES)、プリント処理のためにプリントエンジン部30のウォームアップが再開される(ステップ502)。
プリントエンジン部30が2回目に受信したイメージデータの最初にプリントするイメージデータをチェックして(ステップ503)、このチェックされたイメージデータは、ジョブ番号nの印刷ジョブ中の先頭ページではないが(ステップ504でNO)、プリントエンジン部30のウォームアップ直後である為(ステップ509でYES)、課金処理部40にジョブ番号nの印刷ジョブのプリントが再開した旨が通知される(ステップ513)。
そして、2回目に受信したイメージデータのプリントが順次行われる(ステップ506、ステップ507でNO、ステップ508でNO、ステップ503、ステップ504でNO、ステップ509でNO、ステップ506と処理が順次繰り返される)。
イメージデータのプリントが行われて、2回目に受信したイメージデータの最終のイメージデータがプリントされると(ステップ507でYES)、そのプリントされたイメージデータは、ジョブ番号nの印刷ジョブ中の最終ページであるか否かのチェックが行なわれる(ステップ510)。
図3を参照して説明したように、2回目に受信したイメージデータのプリントは(参照番号206)、ジョブ番号nの印刷ジョブ中の最終ページでないので、ステップ510はNOに進み、プリントエンジン部30は、課金処理部40にジョブ番号nの印刷ジョブの中断の旨と再開からのプリント枚数とを通知する(ステップ511)。
そして、プリントエンジン部30の動作が停止されて(ステップ512)、イメージング処理部20からのイメージデータの受信を待つ待ち状態となる(ステップ501でNO)。
その後、イメージング処理部20から、ジョブ番号nの印刷ジョブ中のイメージデータが送信されると、プリントエンジン部30は3回目のイメージデータの受信を行い(ステップ501でYES)、プリントエンジン部30のウォームアップが再開されて(ステップ502)、受信したイメージデータの最初のイメージデータのチェックが行われ(ステップ503)、ウォームアップ直後なので(ステップ509でYES)課金処理部40にジョブ番号nのプリントの再開が通知されて(ステップ513)、イメージデータのプリントが行われる(ステップ506)。
そして、3回目に受信したイメージデータのプリントが行われる最中に(ステップ506、ステップ507でNO、ステップ508でNO、ステップ503、ステップ504でNO、ステップ509でNO、ステップ506の順番で処理される)、プリントエンジン部30はイメージング処理部20からジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータを受け取り、プリントエンジン部30でジョブ番号nの最終ページがプリントされたことが判断されると(ステップ508でYES)、プリントエンジン部30は課金処理部40にジョブ番号nの印刷ジョブ終了の旨とプリント再開からのプリント枚数との通知を行う(ステップ514)。
そして、プリントエンジン部30は、ジョブ番号nの印刷ジョブのプリントを行っている最中に受信したジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータをチェックして(ステップ503)、ジョブ(n+1)の先頭ページであるので(ステップ504でYES)、プリントエンジン部30は課金処理部40にジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのプリント開始を通知する(ステップ505)。
そして、図3の参照番号209に示すように、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータのプリントが開始され、順次行われる(ステップ506、ステップ507でNO、ステップ508でNO、ステップ503、ステップ504でNO、ステップ509でNO、ステップ506と処理が順次繰り返される)。
そして、イメージング処理部20から受信したジョブ番号(n+1)のイメージデータのプリントが終了すると(ステップ507でYES)、最後にステップ506でプリントされたイメージデータは、印刷ジョブ(n+1)の最終ページであるので(ステップ510でYES)、プリントエンジン部30は課金処理部40に、印刷ジョブ(n+1)のプリント終了の旨と実印刷時間計測の終了を意味するプリント処理終了の旨と印刷ジョブ(n+1)のプリント開始からのプリント枚数とを通知する(ステップ515)。
ステップ515で実印刷時間計測の終了を意味するプリント処理終了の旨が通知されるのは、プリントエンジン部30で受信したイメージデータが全て印刷されて、且つプリント中の印刷ジョブの最終ページが印刷されたので、プリント処理が終了と判断されてプリント処理終了の旨の通知が行われる。
そして、プリントエンジン部30は停止して(ステップ512)、イメージング処理部20からの次のイメージの受信を待つ(ステップ501でNO)。
このように、プリントエンジン部30は、プリントエンジン部30のウォームアップが開始される度に課金処理部40にプリント開始を通知し、また、プリントエンジン部30で受信したイメージデータのプリントを終える度、或いは、印刷ジョブ中のプリントが終了する度に課金処理部40にプリント終了を通知する。
なお、プリントエンジン部30は、イメージング処理部20から新しいイメージデータの送信が行われた場合には、フローチャートの処理途中であっても、随時イメージング処理部20からの新しいイメージデータを受信して、プリントするイメージデータとして蓄えることができるもととする。
次に、課金処理部40で行われる処理について図8を参照して説明を行う。
図8は、図3、図4を参照して説明したタイムチャートについて、課金処理部40で行われる処理を説明したフローチャートである。
図3のタイムチャートの参照番号203で示すようにプリントエンジン部30でウォームアップが開始されると、課金処理部40は、プリントエンジン部30よりプリント開始とジョブ番号とを受信する(ステップ701でYES)。
そして、課金処理部40は、受信した印刷ジョブの課金テーブルを作成し、受信した時刻を第1エントリーの印刷開始時刻として記録する(ステップ702)。
図3のタイムチャートについて説明しているので、ここでは、ジョブ番号nの印刷ジョブの第1エントリー開始時刻が記録される。
そして、プリントエンジン部30で行われたプリント処理が終了してイメージデータ受信待ちの為にプリントエンジン部30が一時停止すると(図3に示す参照番号205の状態)、プリントエンジン部30からジョブ番号nの印刷ジョブのプリント中断通知が課金処理部40に通知される。
課金処理部40では、ジョブ番号nの印刷ジョブのプリント中断若しくは終了通知を受信するまで待機状態になっているので(ステップ703でNO)、プリント中断通知を受信した課金処理部40は(ステップ703でYES、ステップ704でYES)、受信した時刻を課金テーブルの最新エントリーである第1エントリーの終了時刻として記録し、プリント中断通知の際に受信したプリント枚数が第1エントリーのプリント枚数として記録される(ステップ705)。
終了時刻を記録した課金処理部40は、プリント再開通知の受信待ちの状態となり(ステップ706でNO)、図3の参照番号211の状態となってプリントエンジン部30でプリントが再開されて、プリントエンジン部30からプリント再開した旨の通知を受信すると(ステップ706でYES)、課金処理部40は、プリント再開の通知を受信した時刻を課金テーブルの新しいエントリーである第2エントリーに開始時刻として記録する(ステップ707)。
そして、再度、プリントエンジン部30からのプリント中断或いは終了通知受信の通知の受信待ち状態となる(ステップ703でNO)。
その後、課金処理部40は、プリント中断の通知を受信すると(ステップ703でYES、ステップ704でYES)、プリント中断の通知を受信した時刻を、課金テーブルの最新エントリーである第2エントリーのプリント終了時刻として記録し、プリント中断の通知と共に通知されたプリント枚数を第2エントリーのプリント枚数として記録する(ステップ705)。
そして、プリント終了時刻を記録した課金処理部40は、プリント再開通知の受信待ち状態となる(ステップ706でNO)。
図3で示したタイムチャートの参照番号208の状態となって、プリントエンジン部30でウォームアップが開始されプリント再開通知がプリントエンジン部30から課金処理部40に渡されると、課金処理部40はプリント再開通知を受信し(ステップ706でYES)、プリント再開通知を受信した時刻が課金テーブルにおいてジョブ番号nの印刷ジョブの新しいエントリーに開始時刻として記録される(ステップ707)。
プリント再開の開始時刻が記録されると、課金処理部40は、プリント中断の通知或いはプリント終了の通知を受信するための待ち状態となる(ステップ703)。
そして、プリントエンジン部30でジョブ番号nの印刷ジョブのプリントが終了して、プリントエンジン部30からジョブ番号nの印刷ジョブ終了の旨とプリント枚数とが通知されると、課金処理部40は、当該通知を受信し(ステップ703でYES、終了通知なのでステップ704でNO)、当該通知には実印刷時間の終了を意味するプリント処理終了通知が含まれていないので(ステップ708でNO)、当該通知を受信した時刻を課金テーブルの最新エントリーである第3エントリーに印刷終了時刻として記録し、当該通知に含まれるプリント枚数を課金テーブルの最新エントリーである第3エントリーにプリント枚数として記録する(ステップ709)。
そして、課金処理部40は、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのプリント開始の通知を受信する(ステップ710でYES)。
ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのプリント開始の通知を受信した課金処理部40は、ジョブ番号nの課金テーブルに印刷ジョブ(n+1)のジョブ番号と(n+1)の印刷ジョブについての第1エントリーの印刷開始時刻を記録する(ステップ711)。
そして、課金処理部40は、プリント中断或いはプリント終了の待ち状態(ステップ703でNO)となり、プリントエンジン部30から、ジョブ番号(n+1)のプリント終了の旨と実印刷時間の終了時(図3の参照番号210)を意味するプリント処理終了の旨と印刷ジョブ(n+1)のプリント開始からのプリント枚数とが通知されるので(ステップ703でYES、ステップ704でNO、ステップ708でYES)、該通知を受信した時刻を、ジョブ番号(n+1)の課金テーブルの最新エントリーである第1エントリーの終了時刻として記録し、該通知に含まれるプリント枚数を第1エントリーのプリント枚数として記録する(ステップ712)。
そして、課金処理部40はプリントエンジン部30からプリント処理終了の旨の通知を受信したので、減速率を算出する為の課金処理が課金処理部40で行われる(ステップ713)。
このステップ713で行われる課金処理は、それまでの処理で作成された課金テーブルを基に、予め決められたやり方で実印刷時間の算出が行われる。
この実印刷時間の算出の違いにより、図3を参照して説明した実印刷時間と、図4を参照して説明した実印刷時間とが別々に算出される。
次に、課金処理部40で行われる課金処理として、図3を参照して説明した、実印刷時間の場合の課金処理について、図9を参照して説明を行う。
図9は、図3を参照して説明した実印刷時間の場合の課金処理に使用される課金テーブルを示した表である。
この表を元に課金処理部40のステップ713で行われる課金処理について説明する。
図8のフローチャートを参照して説明したように、課金処理部40によって、ジョブ番号nの印刷ジョブの3つのエントリーの印刷開始時刻と各エントリーの印刷終了時刻が記録される。
また、ジョブ番号(n+1)のエントリーの印刷開始時刻と印刷終了時刻も記録されている。
図9に示す表では、ジョブ番号nは「10」番として記し、ジョブ番号(n+1)は「11」番として記録されている。
そして、ジョブ番号10の3つのエントリーにおいてプリントされたプリント枚数とジョブ番号11のエントリーにおいてプリントされたプリント枚数も記録されているので、その記録を基に、総印刷枚数が330枚と算出される(参照番号801)。
また、図9に記した課金テーブルのジョブ番号10の印刷開始時刻とジョブ番号11の印刷終了時刻までの時間が算出されることにより、プリントエンジン部30が始動してからプリントエンジン部30でのプリントが終了するまでの時間である実印刷時間が136秒と算出される(参照番号802)。
そして、算出された総印刷枚数(枚)と実印刷時間(秒)とに基づいて、総印刷枚数(枚)を実印刷時間(分)で割って、総印刷時間が計測された間の実印刷速度(ppm(Page Per Minute))が146ppmと算出される(参照番号803)。
実印刷速度が算出されると、実印刷速度がカタログ速度からどれくらい低下したかを示す減速率(%)の算出が行われる。
減速率(%)は、算出された実印刷速度(ppm)をプリンタ100のカタログ速度である180(ppm)で割って、100を掛けたものである。
よって減速率は、図9に示す表では、81%と算出される(参照番号804)。
この算出された減速率によって、プリントエンジン部30のウォームアップ時間やイメージデータを待つ間の停止時間等により、実印刷速度が、カタログ値である180ppmの81%であり、減少したことが分かる。
このように算出された減少率(参照番号804)と総印刷枚数(参照番号801)とが図3を参照して説明した印刷の課金情報として利用される。
すなわち、契約上、基準となる課金単価が例えば0.50円/枚であったとすると、算出された減少率を100で割った値を基準となる課金単価に掛けて、変動させた課金単価である0.40円/枚が算出され、算出された変動課金単価0.40に総印刷枚数(参照番号801)である330を掛けることで、図3を参照して説明したプリントの課金料金が課金処理部40で133円と求められる。
このように、基準となる課金単価である0.50円/枚で計算されると0.5に330を掛けて165円となる課金料金が、変動させた課金単価によって計算されると133円と低額になるので、印刷中にカタログ値の最大印刷速度でプリントされない印刷に対するユーザの不信感を少しでも減少することができる。
次に、課金処理部40で行われる課金処理として、図4を参照して説明した、プリントエンジン部30が始動してからプリントエンジン部30でのプリントが終了するまでの時間からプリントエンジン部30が一時停止した時間を削除した時間を実印刷時間と定めた場合の課金処理について、図10を参照して説明を行う。
図10は、図4を参照して説明した、図3を参照して説明した実印刷時間からプリントエンジン部30が一時停止した時間を削除した時間を実印刷時間と定めた場合の課金処理に使用される課金テーブルを示した表である。
この表を元に課金処理部40のステップ713で行われる課金処理について説明する。
図8のフローチャートを参照して説明したように、課金処理部40によって、ジョブ番号nの印刷ジョブの3つのエントリーの印刷開始時刻と各エントリーの印刷終了時刻が、図9の表と同様に記録されている。
図10に示す表では、図9の表と同様に、ジョブ番号nは「10」番として記し、ジョブ番号(n+1)は、「11」番として記録されている。
さらに、図9の表と同様に、ジョブ番号10の3つのエントリーにおいてプリントされたプリント枚数とジョブ番号11のエントリーにおいてプリントされたプリント枚数も記録されているので、その記録に基づいて、総印刷枚数が330枚と算出される(参照番号901)。
また、それぞれのエントリーの印刷開始時刻と印刷終了時刻とからそれぞれのエントリーの印刷時間(参照番号902)が算出され、そして当該印刷時間が合計されることによって、プリンタエンジン30が一時停止した時間を削除した実印刷時間が130秒と算出される(参照番号903)。
そして、算出された総印刷枚数(枚)と実印刷時間(秒)とに基づいて、総印刷枚数(枚)を実印刷時間(分)で割って、総印刷時間が計測された間の実印刷速度(ppm)が算出される(参照番号904)。
実印刷速度が算出されると、実印刷速度がカタログ速度からどれくらい低下したかどうかを示す減速率(%)の算出が行われる。
減速率(%)は、算出された実印刷速度(ppm)をプリンタ100のカタログ速度である180(ppm)で割って、100を掛けたものである。
これにより、算出される減速率は、図10に示す表では、85%であり(参照番号905)、この数値によって、プリントエンジン部30のウォームアップ時間等によって、実印刷速度がカタログ値である180ppmの85%であり、減少したことが分かる。
このように算出された減少率(参照番号905)と総印刷枚数(参照番号901)とが図4を参照して説明した印刷の課金情報として利用される。
すなわち、契約上、基準となる課金単価が例えば0.50円/枚であったとすると、算出された減少率を100で割った値を基準となる課金単価に掛けて、変動させた課金単価である0.42円/枚が算出され、算出された変動課金単価0.42に総印刷枚数(参照番号901)である330を掛けてプリント課金料金が課金処理部40で140円と求められる。
このように、契約上の課金単価である0.50円/枚で計算されると0.50に330を掛けて165円となる課金料金が、変動させた課金単価によって計算されると140円と低額になるので、印刷中にカタログ値の最大印刷速度でプリントされない印刷に対するユーザに不信感を少しでも減少することができる。
なお、課金処理を行う際の実印刷時間の計測については、実印刷時間の終了時は、イメージング処理部20から受信したイメージデータが全てプリントエンジン部30でプリントされて且つプリント中の印刷ジョブの最終ページが印刷された時点をもって、実印刷時間の終了時と定めて計測を行ったが、イメージング処理部20から次の印刷ジョブのイメージデータを蓄えた状態であってもプリント中の印刷ジョブの最終ページがプリントされた時点をもって、実印刷時間の終了と定めて計測を行ってもよい。
つまり、プリント中の印刷ジョブの最終ページがプリントされた時に、次の印刷ジョブのイメージデータが既に受信されてイメージデータを蓄えてすぐさまプリント可能な状態であっても、当該最終ページがプリントされた時点をもって、実印刷時間の終了と定めて実印刷時間の計測を行い、そのように計測された実印刷時間に基づいて課金処理が行われてもよい。
本実施例では、プリントエンジン部30が始動するための最初のウォームアップ時間は、課金処理に利用される実印刷時間に入れずに、該最初のウォームアップが終了してプリントが開始された時点からプリントエンジン部30でのプリント処理が終了するまでの時間を実印刷時間と定めた場合の課金処理について説明を行う。
なお、プリントエンジン部30でプリント処理が終了するとは、プリントエンジン部30で受信したイメージデータが全て印刷されて、且つプリント中の印刷ジョブの最終ページが印刷された時点をいうものとする。
まず、実印刷時間を、プリントエンジン部30が始動するための最初のウォームアップが終了してプリントが開始された時点からプリントエンジン部30でのプリント処理が終了するまでの時間と定めた場合について、実印刷時間について図11を参照して説明を行う。
図11は、実印刷時間を、プリントエンジン部30が始動するための最初のウォームアップが終了してプリントが開始された時点からプリントエンジン部30でのプリント処理が終了するまでの時間と定めた場合について、実印刷時間が明確になるように、通信I/F部10、イメージング処理部20、プリントエンジン部30で行われる処理を示したタイムチャートである。
図11に示すように、まず、通信I/F部10でパーソナルコンピュータ100から送信されたジョブ番号nの印刷ジョブのデータを受信する処理が行われ、受信されたデータは、イメージング処理部20でイメージング処理される。
イメージング処理部20でイメージング処理が行われて形成されたイメージデータのページ数が閾値である一定値に到達すると、イメージング処理部20は、形成された一定のページ数分のイメージデータをプリントエンジン部30に送り、その後、受信したジョブ番号nの印刷ジョブのデータのイメージング処理をさらに行う。
イメージデータの送信が行われたプリントエンジン部30は、ウォームアップを開始し、一定時間のウォームアップが行われた後に、受信したイメージデータのプリントを行う(参照番号1001)。
この、最初のウォームアップが終了して、最初に受信したイメージデータのプリントが開始された時点を、実印刷時間を計測を開始する印刷開始時刻と定める。
プリントエンジン部30でプリントが終わった後、イメージング処理部20で、再度一定のページ数分のイメージデータが形成されると、プリントエンジン部30に形成されたイメージデータが送られ、プリントエンジン部30で再度ウォームアップが開始されて受信したイメージデータのプリントが行われることが繰り返される。
また、通信I/F部10で次の印刷ジョブであるジョブ番号(n+1)の印刷ジョブを受信すると、イメージング処理部20でイメージングの処理が行われてジョブ番号(n+1)の印刷ジョブの最終ページまでイメージングの処理が行われると、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータがプリントエンジン部30に送られる。
プリントエンジン部30では、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータを受信すると一端蓄えて、ジョブ番号nの印刷ジョブの最終ページまでプリントが行われた後に、引き続いてジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータのプリントが行われる。
そして、プリントエンジン部30で受信したイメージデータが全てプリントされて、プリントを行った印刷ジョブ(ジョブ番号(n+1))の最終ページまでプリントが行われると、その時点を実印刷時間の印刷終了時刻と計測し、プリントエンジン部30は処理を停止する(参照番号1002)。
このように定められる印刷開始時刻と印刷終了時刻で計測される実印刷時間に基づいて、課金処理が行われる。
次に、図11で説明した実印刷時間が算出される際にプリンタ100で行われる処理について、図12乃至図14のフローチャートを用いて説明を行う。
まず、イメージング処理部20で行われる処理について図12を参照して説明を行う。
図12は、図11を参照して説明したタイムチャートについて、イメージング処理部20で行われる処理を説明したフローチャートである。
イメージング処理部20は、通信I/F部10が受信した印刷ジョブのデータを通信I/F部10より受信すると(ステップ1101でYES)、イメージング処理部20で印刷ジョブのデータのイメージング処理を1ページづつ行う(ステップ1102)。
そして、イメージング処理されたページが最終ページである場合は(ステップ1103でYES)、イメージング処理されたイメージデータに、最終ページであることを示す情報が付加されるが(ステップ1104)、イメージング処理されたページが最終ページでない場合は情報は付加されない(ステップ1103でNO)。
そして、次に、イメージング処理されたイメージデータのページ数が閾値である一定値に到達したか若しくは印刷ジョブの最終ページのイメージデータが形成されたかどうかの判断が行われ(ステップ1105)、そうでない場合はイメージングの処理が再度行われる(ステップ1102)。
このようにして、イメージング処理されたイメージデータのページ数が一定の閾値に到達するまで印刷ジョブのイメージング処理が行われる(ステップ1102、ステップ1103でNO、ステップ1105でNOの処理が繰り返される)。
そして、一定のページ数分のイメージデータが形成されると(ステップ1105でYES)、形成された一定のページ数分のイメージデータがプリントエンジン部30にジョブ番号のnと共に送信される(ステップ1106)。
そして、プリントエンジン部30に送信したイメージデータに最終ページが含まれていたか否かが判断されて(ステップ1107)、最終ページが含まれていなかった場合には(ステップ1107でNO)、再度、イメージング処理されたイメージデータのページ数が一定の閾値に到達するまで、イメージデータの形成が行われる(ステップ1102、ステップ1103でNO、ステップ1105でNOの処理が繰り返される)。
そして、一定のページ数分のイメージデータが形成されると、再度、プリントエンジン部30に、形成された一定ページ数分のイメージデータであってプリントエンジン部30に送信されていないイメージデータが送られる。
再度、イメージデータの形成が行われて(ステップ1102、ステップ1103でNO、ステップ1105でNO)、印刷ジョブの最終ページがイメージング処理されると(ステップ1103でYES)、イメージデータに最終ページであることを示す情報が付加される(ステップ1104)。
そして、形成されたイメージデータのページ数が一定値に達したか否かが判断される際に(ステップ1105)、形成されたイメージデータに最終ページが含まれていた場合には(ステップ1105でYES)、形成されたイメージデータでプリントエンジン部30に送信されていないイメージデータが送られる(ステップ1106)。
この場合には、プリントエンジン部30に送ったイメージデータに印刷ジョブの最終ページが含まれているので(ステップ1107でYES)、イメージング処理部20は、イメージング処理を行っている最中に通信I/F部10から次の印刷ジョブのデータを受信したか否かの判断が行われる(ステップ1108)。
イメージング処理部20でイメージング処理が行われている最中に通信I/F部10からジョブ番号(n+1)の印刷ジョブを受信した場合には(ステップ1108でYES)、受信したジョブ番号(n+1)のイメージング処理が行われる(ステップ1102、ステップ1103でNO、ステップ1105でNOの処理が繰り返される)。
このプリントは図11のタイムチャートを参照しているので、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブはデータ量が少なく、イメージデータが閾値のページ数まで形成されずに印刷ジョブ(n+1)の最終ページが形成されるものとする。
そして、ジョブ番号(n+1)のデータが最終ページまでイメージング処理されると(ステップ1103でYES)、最終ページのイメージデータに最終ページであることを示す情報が付加されて(ステップ1104)、ステップ1105で最終ページのイメージデータが形成されたことが確認されて(ステップ1105でYES)、プリントエンジン部30にジョブ番号(n+1)のイメージデータがジョブ番号(n+1)と共に送られる(ステップ1106)。
そして、プリントエンジン部30に送信されたイメージデータはジョブ番号(n+1)の印刷ジョブの最終ページを含んでいたので(ステップ1107でYES)、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのデータがイメージング処理されている間に、次の印刷ジョブのデータを通信I/F部10から受信していない場合には(ステップ1108でNO)、通信I/F部10から次の印刷ジョブのデータを受信することを待つ待ち状態となる(ステップ1101でNO)。
次に、プリントエンジン部30で行われる処理について図13を参照して説明を行う。
図13は、図11のタイムチャートを参照して説明した印刷について、プリントエンジン部30で行われる処理を示したフローチャートである。
プリントエンジン部30は、ジョブ番号がnのイメージデータを受信イメージング処理部20より受信すると(ステップ1201)、ウォームアップを開始する(ステップ1202)。
そして、ウォームアップが終了すると(ステップ1203でYES)、その後、課金処理部40に印刷開始を通知する(ステップ1204)。
課金処理部40に印刷開始を通知すると、受信したイメージデータのプリントを行う(ステップ1205)。
プリントエンジン部30では、図11に示した参照番号1002のように、プリントエンジン部30で受信されたイメージデータのプリントが全て行われてプリント中の印刷ジョブの最終ページのプリントが行われるまで(ステップ1206)、受信されたイメージに対してウォームアップとプリントが行われる(ステップ1205)。
そして、受信されたイメージデータが全てプリントされ、かつ、プリントされた印刷ジョブの最終ページもプリントされると(ステップ1206でYES)、課金処理部40に印刷終了の旨とステップ1204で課金処理部40に印刷開始を通知してからプリントされた総印刷枚数とを通知する(ステップ1207)。
次に、課金処理部40で行われる処理について図14を参照して説明を行う。
図14は、課金処理部40で行われる処理を示したフローチャートである。
図14に示すように、課金処理部40は、プリントエンジン部30が最初のウォームアップが終了して送った印刷開始の通知を受信すると(ステップ1301)、受信した時刻を時間測定部50より参照し、作成した課金テーブルに、印刷開始通知を受信した時刻を印刷開始時刻として記録する(ステップ1302)。
そして、プリントエンジン部30で印刷処理が終了して、印刷終了通知が送られてくるのを待つ待ち状態となる(ステップ1303でNO)。
そして、プリントエンジン部30より印刷終了通知が送られてくると(ステップ1303でYES)、印刷終了通知が送られた時刻を時刻測定部50を参照して調べ、印刷終了時刻として課金テーブルに記録し、また、送られた印刷終了通知に記載された内容に基づいて、総印刷枚数を課金テーブルに記録する(ステップ1304)。
そして、課金テーブルに印刷開始時刻、印刷終了時刻、総印刷枚数とが記録されると、印刷時間、実印刷速度、減速率とが算出されて課金処理が行われる(ステップ1305)。
次に、課金処理部40で行われる課金処理について、図15を参照して説明を行う。
図15は、課金処理部40で行われる課金処理に使用される課金テーブルを示した表である。
この表を元に課金処理部40で行われる課金処理について説明する。
図14を参照して説明したように、プリントエンジン部30から印刷終了通知を受信した課金処理部40では、印刷終了時刻と総印刷枚数とが課金テーブルに記録される。
そして、印刷開始時刻、印刷終了時刻、総印刷枚数とが課金テーブルに記録されると、印刷終了時刻から印刷開始時刻を引いて実印刷時間(秒)が131秒と算出される(参照番号1401)。
実印刷時間(秒)が算出されると、総印刷枚数(枚)を実印刷時間(分)で割って、実印刷速度(ppm)が151ppmと算出される(参照番号1402)。
実印刷速度が算出されると、その実印刷速度はカタログ速度からどれくらい低下したかどうかを示す減速率(%)の算出が行われる。
減速率(%)は、算出された実印刷速度(ppm)をプリンタ100のカタログ速度である180(ppm)で割って、100を掛けたものである。
これにより、算出される減速率は、図15に示す表では、84%であり(参照番号1403)、この数値によって、実印刷時間が計測された間の実印刷速度がカタログ値である180ppmから84%まで減少したことが分かる。
このように算出された減速率(参照番号1403)と総印刷枚数(参照番号1404)とが図11を参照して説明した印刷の課金情報として利用される。
すなわち、契約上、課金単価が例えば0.50円/枚であったとすると、算出された減少率を100で割った値を契約上の課金単価に掛けることで変動させた課金単価が算出される。
算出される変動課金単価は0.50×84÷100で0.42円/枚と算出され、算出された変動課金単価0.42に総印刷枚数(参照番号1404)である330を掛けることで、プリント課金料金が課金処理部40で139円と算出される。
このように、プリント課金料金が、契約上の課金単価である0.50円/枚で計算されると0.50に330を掛けることで165円となるところが、変動課金単価によって計算されると139円と低額になるので、印刷中にカタログ値の最高印刷速度でプリントされない印刷に対するユーザの不信感を少しでも減少することができる。
なお、実印刷時間の終了時は印刷ジョブ単位で計測されてもよい。
つまり、本実施例で説明したように、プリントエンジン部30でイメージデータが全て印刷されて、且つプリント中の印刷ジョブの最終ページが印刷された時点を実印刷時間計測の終了時とするのではなく、受信した印刷ジョブの最終ページのプリントが終了した時点を実印刷時間計測の終了時として、実印刷時間の計測を行って、課金処理を行うようにしてもよい。
なお、本実施例では、プリントエンジン部30で行われるウォームアップのうち最初のウォームアップ時間が実印刷時間に含まれないようにして実印刷時間が計測されたが、最初だけではなく、プリントエンジン部30で行われるウォームアップ時間が実印刷時間に含まれないようにして実印刷時間が計測されてもよく、そのように計測された実印刷時間によって減速率が算出される課金処理が行われてもよい。
本実施例では、課金処理に利用される実印刷時間の計測は、イメージング処理20で、イメージング処理が開始された時点からプリントエンジン部30でのプリント処理が終了するまでの時間を実印刷時間と定めた場合の課金処理について説明を行う。
なお、プリントエンジン部30でプリント処理が終了するとは、プリントエンジン部30で受信したイメージデータが全て印刷されて、且つプリント中の印刷ジョブの最終ページが印刷された時点をいうものとする。
まず、実印刷時間を、イメージング処理部20でイメージング処理が開始された時点からプリントエンジン部30でプリント処理が終了するまでの時間と定めた場合について、実印刷時間について図16を参照して説明を行う。
図16は、実印刷時間を、イメージング処理部20でイメージング処理が開始された時点からプリントエンジン部30でプリント処理が終了するまでの時間と定めた場合について、実印刷時間が明確になるように、通信I/F部10、イメージング処理部20、プリントエンジン部30で行われる処理を示したタイムチャートである。
図16に示すように、まず、通信I/F部10でパーソナルコンピュータ100から送信されたジョブ番号nの印刷ジョブのデータを受信する処理が行われ、受信された印刷ジョブのデータは、イメージング処理部20に送られる。
イメージング処理部20では、送られた印刷ジョブのデータからイメージデータを形成するイメージング処理が開始される(参照番号1501)。
そして、このイメージング処理部20でイメージング処理が開始された時点を、実印刷時間の計測の印刷開始時刻とする。
イメージング処理部20でイメージング処理が行われて形成されるイメージデータのページ数が一定の閾値まで到達すると、形成された一定のページ数分のイメージデータがプリントエンジン部30に送られ、その後、イメージング処理部20は、受信したジョブ番号nの印刷ジョブの残りのデータのイメージング処理をさらに行う。
イメージデータが送信されたプリントエンジン部30は、ウォームアップを行った後に、受信したイメージデータのプリントを行う。
プリントエンジン部30で受信されたイメージデータのプリントが終了した後に、イメージング処理部20で、再度、イメージング処理によって形成されるイメージデータのページ数が一定の閾値まで到達すると、プリントエンジン部30にイメージデータが送られ、プリントエンジン部30で再度ウォームアップが行われて受信したイメージデータのプリントが行われる。
そしてまた、プリントエンジン部30でプリントが終了した後に、イメージング処理部20で形成された一定数のイメージデータがイメージング処理部20からプリントエンジン部30に送られて、プリントエンジン部30で再度ウォームアップが行われてイメージデータのプリントが行われる。
そして、通信I/F部10で次の印刷ジョブであるジョブ番号(n+1)の印刷ジョブを受信すると、イメージング処理部20でイメージング処理が行われ、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータがプリントエンジン部30に送られる。
プリントエンジン部30では、ジョブ番号nの印刷ジョブのイメージデータのプリントが終了した後に、受信したジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのイメージデータのプリントが行われる(参照番号1502)。
ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブの最終ページのプリントが行われると、プリントエンジン部30では、受信したイメージデータが全てプリントされ、プリント中の印刷ジョブ(ジョブ番号(n+1))の最終ページもプリントされた状態となるので、プリントエンジン部30でのプリントを終了し、その終了した時点を実印刷時間の計測の印刷終了時刻と定める(参照番号1502)。
このように定められる印刷開始時刻と印刷終了時刻で計測される実印刷時間に基づいて、課金処理が行われる。
次に、図16で説明した実印刷時間が算出される際にプリンタ100で行われる処理について、図17乃至図19のフローチャートを用いて説明を行う。
まず、イメージング処理部20で行われる処理について図17を参照して説明を行う。
図17は、図16を参照して説明したタイムチャートで行われる印刷について、イメージング処理部20で行われる処理を説明したフローチャートである。
イメージング処理部20は、通信I/F部10がパーソナルコンピュータ200より受信した印刷ジョブのデータを通信I/F部10より受信すると(ステップ1601でYES)、課金処理部40にイメージング処理開始を通知しプリントエンジン部30に印刷処理開始の旨を通知し(ステップ1602)、イメージング処理部20で印刷ジョブのデータのイメージング処理を1ページ分行う(ステップ1603)。
そして、一定のページ数分のイメージデータが形成されるか印刷ジョブの最終ページがイメージング処理されるまでイメージング処理部40でイメージングの処理が行われる(ステップ1603、ステップ1604でNO、ステップ1606でNOの処理が繰り返される)。
イメージング処理部40で一定のページ数分のイメージデータが形成されると(ステップ1606でYES)、イメージング処理部20からプリントエンジン部30にイメージング処理された一定のページ数分のイメージデータとジョブ番号とが送られる(ステップ1607)。
このような、一定数のイメージデータがプリントエンジン部30に送られる処理が繰り返されて、ジョブ番号nの印刷ジョブの最終ページがイメージング処理されると(ステップ1603、ステップ1604でYES)、最終ページのイメージデータに最終ページであることを示す情報が付加され(ステップ1605)、ステップ1606で最終ページのイメージデータが形成されたことが判断されて(ステップ1606でYES)、プリントエンジン部30に最終ページのイメージデータを含むまだプリントエンジン部30に渡していないイメージデータがイメージング処理部40からプリントエンジン部30に渡される(ステップ1607)。
そして、プリントエンジン部30に渡されたイメージデータには印刷ジョブの最終ページが含まれているか否かが判断され(ステップ1608)、印刷ジョブの最終ページが含まれていたので(ステップ1608でYES)、イメージング処理部20は、イメージング処理を行っている最中に通信I/F部10から次の印刷ジョブのデータを受信したか否かが判断される(ステップ1609)。
イメージング処理部20でイメージング処理が行われている最中に通信I/F部10からジョブ番号(n+1)の印刷ジョブを受信した場合には(ステップ1609でYES)、受信したジョブ番号(n+1)のイメージのイメージング処理が行われる(ステップ1603、ステップ1604でNO、ステップ1606でNOの処理が繰り返される)。
ここで印刷ジョブ(n+1)のイメージングの処理は、閾値である一定数のページにいたる前に行われるものとする。
そして、ジョブ番号(n+1)の最終ページがイメージング処理されて(ステップ1603)、最終ページのイメージデータに最終ページであることを示す情報が付加され(ステップ1604でYES、ステップ1605)、最終ページがイメージング処理されたと判断されて(ステップ1606でYES)、プリントエンジン部30にジョブ番号(n+1)のイメージング処理されたイメージデータがジョブ番号と共にプリントエンジン部30に渡される(ステップ1607)。
そして、プリントエンジン部30に渡したイメージデータに最終ページが含まれていたので(ステップ1608でYES)、ジョブ番号(n+1)の印刷ジョブのデータがイメージング処理されている間に、次の印刷ジョブのデータを通信I/F部10から受信していない場合には(ステップ1609でNO)、通信I/F部10から次の印刷ジョブのデータを受信することを待つ待ち状態となる(ステップ1601でNO)。
次に、図16を参照して説明した実印刷時間が算出される際に、プリントエンジン部30で行われる処理について図18を参照して説明を行う。
図18は、図16を参照して説明したタイムチャートで行われる印刷について、プリントエンジン部30で行われる処理を説明したフローチャートである。
プリントエンジン部30は、イメージング処理部20より印刷処理開始の旨の通知を受信すると、受信時よりプリントされるプリント枚数の記録を開始する(ステップ1701)。
そして、イメージング処理部20からイメージング処理されたイメージデータを受信すると(ステップ1702)、ウォームアップが必要な場合にはウォームアップを行ってイメージをプリントする(ステップ1703)。
受信したイメージデータが全てプリントされて、且つプリント中の印刷ジョブの最終ページがプリントされるまで、ウォームアップが必要な場合にはウォームアップを行ってプリントエンジン部30でイメージデータのプリントが行われる(ステップ1703、ステップ1704でNOの繰り返し)。
そして、プリントエンジン部30が受信したイメージデータが全てプリントされて、且つプリント中の印刷ジョブの最終ページがプリントされると(ステップ1704でYES)、課金処理部40にプリント処理終了の旨とステップ1701で印刷処理開始の通知を受信してからプリント処理終了までにプリントされた総印刷枚数とを課金処理部40に通知する(ステップ1705)。
次に、図16を参照して説明した実印刷時間が算出される際に、課金処理部40で行われる処理について図19を参照して説明を行う。
図19は、図16を参照して説明したタイムチャートで行われる印刷について、課金処理部40で行われる処理を示したフローチャートである。
図19に示すように、課金処理部40は、イメージング処理部20よりイメージング処理開始の通知を受信すると(ステップ1801)、課金テーブルに該通知を受信した時刻を印刷開始時刻として記録する(ステップ1802)。
そして、課金処理部40はプリントエンジン部30よりプリント処理終了の通知の受信を待つ(ステップ1803でNO)。
プリントエンジン部30よりプリント処理終了の旨と総印刷枚数とが課金処理部40に通知されて課金処理部40が受信すると(ステップ1803でYES)プリント処理終了の通知を受信した時刻を印刷終了時刻として課金テーブルに記録し、また、受信した総印刷枚数をも課金テーブルに記録する(ステップ1804)。
課金テーブルに印刷終了時刻と総印刷枚数とが記録されると(ステップ1804)、印刷時間、実印刷速度、減速率とが算出されて課金処理が行われる(ステップ1805)。
次に、課金処理部40で行われる課金処理について、図20を参照して説明を行う。
図20は、課金処理部40で行われる課金処理に使用される課金テーブルを示した表である。
この表を元に課金処理部40で行われる課金処理について説明する。
図19を参照して説明したように、課金処理部40では、イメージング処理部20からイメージング処理開始の通知を受信すると、開始の通知を受信した時刻が印刷開始時刻として課金テーブルに記録され、プリントエンジン部30からプリント処理終了の通知を受信するとプリント処理終了の通知を受信した時刻が印刷終了時刻として課金テーブルに記録され、また総印刷枚数も課金テーブルに記録される。
そして、印刷開始時刻、印刷終了時刻、総印刷枚数とが課金テーブルに記録されると、課金テーブルに記録された印刷終了時刻から印刷開始時刻を引いて実印刷時間(秒)が139秒と算出される(参照番号1901)。
実印刷時間(秒)が算出されると、総印刷枚数(枚)である330枚を実印刷時間(分)で割って、実印刷速度(ppm)が142ppmと算出される(参照番号1902)。
実印刷速度が算出されると、実印刷速度がカタログ速度からどれくらい低下したかどうかを示す減速率(%)の算出が行われる。
減速率(%)は、算出された実印刷速度である142ppmをプリンタ100のカタログ速度である180ppmで割って、100を掛けたものである。
これにより、算出される減速率は、図20に示す表では、79%であり(参照番号1903)、この数値によって実印刷時間が計測された間の実印刷速度がカタログ値である180ppmから79%まで減少したことが分かる。
このように算出された減少率である79%と総印刷枚数である330(枚)とが図16を参照して説明したタイムチャートで示される印刷の課金情報として利用される。
すなわち、契約上、課金単価が例えば0.50円/枚であったとすると、算出された減少率を100で割った値を契約上の課金単価に掛けることで変動させた課金単価が算出される。
算出される変動課金単価は0.40円/枚と算出され、算出された変動課金単価0.40に総印刷枚数である330枚を掛けることで、プリント課金料金が課金処理部40で131円と算出される。
このように、プリント課金料金が、契約上の課金単価である0.50円/枚で計算されると0.50に330を掛けることで165円となるところが、変動課金単価である0.40円/枚で計算されて131円と算出されるので、印刷中にカタログ値の最高印刷速度でプリントされない印刷に対するユーザの不信感を少しでも減少することができる。
なお、課金処理部40で実印刷時間が算出される際に、プリントエンジン部30がイメージデータの受信待ちやジャム等で一時停止した時間を引いて実印刷時間を算出するようにして減速率を導いてもよい。
なお、実印刷時間の終了時は本実施例で説明したように、プリントエンジン部30でイメージデータが全て印刷されて、且つプリント中の印刷ジョブの最終ページが印刷された時点を実印刷時間計測の終了時とするのではなくて、受信した印刷ジョブの最終ページのプリントが終了した時点を実印刷時間計測の終了時として、実印刷時間の計測を行ってもよい。
この発明は、課金処理が行われる画像形成装置において利用可能である。
この発明によれば、行われた印刷処理の実際の印刷速度に基づいて課金処理における課金単価が決定されるので、課金単価は変動される変動課金単価となり、最大印刷速度に達しない印刷処理についての課金に対するユーザの不信感を少しでも解消することが可能となる。
プリンタ100に関するシステム構成図。 課金処理部が外部にあるプリンタ110、130のブロック図。 プリントエンジン部30の始動と同時に実印刷時間の計測が開始される場合の実印刷時間を示すタイムチャート。 図3の実印刷時間からプリントエンジン部30が一時停止した時間を削除した場合の実印刷時間を示すタイムチャート。 イメージング処理部20で行われる処理を示すフローチャート。 プリントエンジン部30で行われる処理を示すフローチャート。 プリントエンジン部30で行われる処理を示すフローチャート。 課金処理部40で行われる処理を示すフローチャート。 課金テーブルを示した表。 図4で示したタイムチャートの場合の課金テーブルを示した表。 プリントエンジン部40で最初のウォームアップが終了してプリントが開始されたと同時に実印刷時間の計測が開始される場合の実印刷時間を示すタイムチャート。 イメージング処理部20で行われる処理を示すフローチャート。 プリントエンジン部30で行われる処理を示すフローチャート。 課金処理部40で行われる処理を示すフローチャート。 課金テーブルを示した表。 イメージング処理部20でイメージング処理が開始されたと同時に実印刷時間の計測が開始される場合の実印刷時間を示すタイムチャート。 イメージング処理部20で行われる処理を示すフローチャート。 プリントエンジン部30で行われる処理を示すフローチャート。 課金処理部40で行われる処理を示すフローチャート。 課金テーブルを示した表。
符号の説明
10、111、131 通信I/F部
20、112、132 イメージング処理部
30、113、133 プリントエンジン部
40、121、142 課金処理部
50、122、143 時間測定部
100、110、130 プリンタ
120、140 課金処理装置
141 通信I/F部
150 ネットワーク
200 パーソナルコンピュータ

Claims (7)

  1. 受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷サービスに対して課金を行う課金装置において、
    前記印刷ジョブに基づく前記印刷処理の開始から該印刷処理の終了までに要する実印刷時間に基づき実印刷速度を計測する実印刷速度計測手段と、
    前記実印刷速度計測手段で計測した実印刷速度に対応して前記印刷サービスに対する課金額を変更する課金額変更手段と
    を具備することを特徴とする課金処理装置。
  2. 前記実印刷速度計測手段は、
    前記実印刷時間と印刷した枚数に基づき前記実印刷速度を計測する
    ことを特徴とする請求項1記載の課金処理装置。
  3. 前記実印刷速度計測手段は、
    前記印刷処理を一時停止した場合は、該一時停止した時間を除外して前記実印刷時間を求める
    ことを特徴とする請求項1または2記載の課金処理装置。
  4. 前記実印刷速度計測手段は、
    前記印刷処理に係わるウォームアップ時間を除外して前記実印刷時間を求める
    ことを特徴とする請求項1または2記載の課金処理装置。
  5. 前記実印刷速度計測手段は、
    前記印刷処理に係わる初回イメージング処理時間を加えて前記実印刷時間を求める
    ことを特徴とする請求項1または2記載の課金処理装置。
  6. 前記課金額変更手段は、
    前記実印刷速度が低くなるに従い前記課金額を低く変更する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の課金処理装置。
  7. 受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷サービスに対して課金を行う課金処理方法において、
    前記印刷ジョブに基づく印刷処理の開始から該印刷処理の終了までに要する実印刷時間に基づき実印刷速度を実印刷速度計測手段により計測し、
    前記実印刷速度計測手段で計測した実印刷速度に対応して前記印刷サービスに対する課金額の変更を課金額変更手段により行う
    ことを特徴とする課金処理方法。
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