JP2007239898A - パーキングブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パーキングピストンと、パーキングピストンを前進位置で機械的にロックし得るロック機構とを備えるパーキングブレーキ装置において、ロックピストンの回転を阻止するための特別の構造を不要とし、パーキングピストンに装着されるシール部材の損傷の可能性を小さく抑える。
【解決手段】ロック機構53は、パーキングピストン50の軸線と交差する軸線を有してケーシング46に嵌合、支持されるロックピストン54を含み、パーキングピストン50よりも小径にしてロックピストン54の先端に同軸に設けられるロッド部54cを、パーキングピストン50の前進作動時に挿通、係合させ得る係止孔59がパーキングピストン50に設けられる。
【選択図】 図3
【解決手段】ロック機構53は、パーキングピストン50の軸線と交差する軸線を有してケーシング46に嵌合、支持されるロックピストン54を含み、パーキングピストン50よりも小径にしてロックピストン54の先端に同軸に設けられるロッド部54cを、パーキングピストン50の前進作動時に挿通、係合させ得る係止孔59がパーキングピストン50に設けられる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、背面側へのパーキング用制御液圧の作用に応じた前進作動によってパーキングブレーキ状態を得ることを可能としてケーシングに摺動可能に嵌合されるパーキングピストンと、パーキング解除用制御液圧の非作用時に前記パーキングピストンを前進位置で機械的にロックするロック状態ならびに前記パーキング解除用制御液圧の作用時に前記パーキングピストンのロック状態を解除するロック解除状態を切換えるようにして前記ケーシング内に配設されるロック機構と、液圧発生源と、該液圧発生源の発生液圧を制御して前記パーキング用制御液圧および前記パーキング解除用制御液圧を得ることを可能とした液圧制御手段とを備えるパーキングブレーキ装置に関する。
パーキング用制御液圧の作用によって前進作動することでパーキングブレーキ状態を得るパーキングピストンの前進位置をロック機構で機械的にロックすることにより、電力消費を伴わないようにして、パーキングブレーキ状態を維持するようにしたパーキングブレーキ装置が、たとえば特許文献1で既に知られている。
特開2005−291377号公報
ところで、上記特許文献1では、ロック機構は、パーキングピストンの軸線と直交する軸線を有してケーシングに摺動自在に嵌合されるロックピストンを含むものであり、パーキングピストンもしくは該パーキングピストンに連結されたストッパに係合可能な二股状のロック部を一端に有する前記ロックピストンの中間部およびケーシング間にパーキング解除用制御液圧を作用せしめるパーキング解除用制御液圧室が形成され、ケーシングおよびロックピストンの他端間にばねが縮設されている。しかるに、このような構造では、ロックピストンの回転を規制する構造を工夫する必要がある。またパーキングピストンに前記ロック部を係合させる構造としたときには、パーキングピストンを摺動自在に嵌合せしめる第1の摺動孔が、ロックピストンを摺動自在に嵌合せしめる第2の摺動孔を横切るように設けられる構造となり、第1の摺動孔が第2の摺動孔で分断されることになり、パーキングピストンを組付ける際に該パーキングピストンに装着されるシール部材の損傷を招く可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ロックピストンの回転を阻止するための特別の構造を不要とし、しかもパーキングピストンに装着されるシール部材の損傷の可能性を小さく抑え得るようにしたパーキングブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、背面側へのパーキング用制御液圧の作用に応じた前進作動によってパーキングブレーキ状態を得ることを可能としてケーシングに摺動可能に嵌合されるパーキングピストンと、パーキング解除用制御液圧の非作用時に前記パーキングピストンを前進位置で機械的にロックするロック状態ならびに前記パーキング解除用制御液圧の作用時に前記パーキングピストンのロック状態を解除するロック解除状態を切換えるようにして前記ケーシング内に配設されるロック機構と、液圧発生源と、該液圧発生源の発生液圧を制御して前記パーキング用制御液圧および前記パーキング解除用制御液圧を得ることを可能とした液圧制御手段とを備えるパーキングブレーキ装置において、前記ロック機構は、前記パーキングピストンの軸線と交差する軸線を有して前記ケーシングに嵌合、支持されるロックピストンを含み、前記パーキングピストンよりも小径にして前記ロックピストンの先端に同軸に設けられるロッド部を、前記パーキングピストンの前進作動時に挿通、係合させ得る係止孔が前記パーキングピストンに設けられることを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、ロックピストンの先端部に設けられたロッド部をパーキングピストンに設けられた係止孔に挿通、係合することでパーキングピストンの前進位置を機械的にロックすることができ、しかもロッド部はロックピストンと同軸のものであるので、ロックピストンの回転位置規制が不要であり、ロックピストンの形状を単純化することができる。またロッド部の外径はパーキングピストンの外径よりも小さいのでパーキングピストンを摺動自在に嵌合せしめる摺動孔が、軸方向に分断されることはなく、したがってパーキングピストンを組付ける際のシール部材の損傷の可能性が小さくなる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図6は本発明の第1実施例を示すものであり、図1はパーキング用ドラムブレーキ付きディスクブレーキの縦断面図であって図2の1−1線に沿う断面図、図2はパーキング用ドラムブレーキのバックプレート側を図1の2−2線矢視方向から見た図、図3は非パーキングブレーキ状態でのパーキング駆動手段を図2と同一方向から見た縦断面図、図4はパーキングピストンの斜視図、図5はロックピストンがパーキングピストンの進退を許容する位置にある状態での図3に対応したパーキング駆動手段の縦断面図、図6はパーキングブレーキ状態での図3に対応したパーキング駆動手段の縦断面図である。
先ず図1において、パーキング用ドラムブレーキ11が付設されたディスクブレーキ12が装着される車輪のホイール13に同軸に結合されるハブユニット14のスピンドル14aは、車体(図示せず)に支持されたナックル15にベアリング16を介して回転自在に支承される。
ディスクブレーキ12は、前記ホイール13とともに回転するブレーキディスク17と、該ブレーキディスク17の上部を左右から跨ぐとともに支持ブラケット18で軸方向摺動可能に支持されるブレーキキャリパ19と、ブレーキディスク17の両側およびブレーキキャリパ19間に配置される左右一対のブレーキパッド20,20とを備える。前記ブレーキキャリパ19には、前記両ブレーキパッド20…の一方に先端を対向させたピストン21を摺動可能に嵌合せしめる液圧シリンダ22が設けられており、前記ピストン21がその背面を臨ませた液圧室23に作用する液圧に応じて軸方向に作動することによる作用および反作用によってブレーキディスク17がブレーキパッド20…で両側から挟圧され、それにより制動力が得られることになる。
図2を併せて参照して、パーキング用ドラムブレーキ11は、ブレーキドラム24と、ブレーキドラム24の開放端を覆うようにして前記ナックル15に固定的に取付けられるバックプレート25と、ブレーキドラム24に摺接し得るライニング26,26を有してブレーキドラム24内に配置される一対のブレーキシュー27,27と、それらのブレーキシュー27…の一端を揺動可能に支承する伸縮調節可能なストラット28と、両ブレーキシュー27…の一端を前記ストラット28側に付勢するようにして両ブレーキシュー27…の一端間に縮設されるばね29と、両ブレーキシュー27…の他端間で前記バックプレート25に設けられたアンカ30と、両ブレーキシュー27…の他端を前記アンカ30で支承する側に付勢する戻しばね31と、パーキング駆動手段32と、該パーキング駆動手段32によって駆動されて前記両ブレーキシュー27…を回動作動せしめるパーキング作動レバー33とを備える。
ブレーキドラム24は、開放面をナックル15側に向けた有底円筒状に形成されるものであり、その端壁24aが複数のボルト34…でハブユニット14に固着される。またディスクブレーキ12のブレーキディスク17はブレーキドラム24に一体に形成される。さらに前記端壁24aを挟んでホイール13が複数ずつのスタッドボルト35…およびホイールナット36…でハブユニット14に固着される。
バックプレート25は、ブレーキドラム24の開放端を覆うように配置され、ナックル15に一体に設けられたフランジ15aに複数ずつのボルト37…およびナット38…で固着される。またブレーキキャリパ19を支承する支持ブラケット18はバックプレート25に固着され、ブレーキキャリパ19の領域を除いてブレーキディスク17の一側面および外周を覆う保護カバー39がバックプレート25に溶接される。
前記両ブレーキシュー27…の他端側対向面には切欠き40…がそれぞれ設けられており、それらの切欠き40…にストラット41の両端が係合され、ストラット41の一端および一方のブレーキシュー27間にはばね42が縮設される。パーキング作動レバー33は、一方の前記ブレーキシュー27と一部が重なるようにして当該ブレーキシュー27およびバックプレート25間に配置されており、このパーキング作動レバー33の一端にパーキング駆動手段32が連結される。またパーキング作動レバー33の他端は、前記ストラット41の一端に係合されつつ一方の前記ブレーキシュー27の他端部に枢軸43を介して揺動可能に連結される。
而して前記パーキング駆動手段32によって前記パーキング作動レバー33を枢軸43のまわりに図2の時計方向に回動せしめると、ストラット41を介して他方のブレーキシュー27がブレーキドラム24の内周に圧接され、その反作用によって一方のブレーキシュー27もブレーキドラム24の内周に圧接され、それによりドラムブレーキ11によるパーキングブレーキ状態を得ることができる。
図3において、前記パーキング駆動手段32は、前記パーキング作動レバー33の一端側に対向するケーシング46を備え、該ケーシング46は前記両ブレーキシュー27…のうち図2の右側に位置するブレーキシュー27の一端側でバックプレート25に固定される。このケーシング46には、前記ストラット28およびばね29と平行な方向に延びて一端が端壁47aで閉じられるとともに他端を前記ブレーキ作動レバー33の一端側に対向して開口させた有底の第1摺動孔47と、第1摺動孔47の軸線と直交する軸線を有するとともに第1摺動孔47の他端寄り内面に一端を開口せしめる第2摺動孔48とが設けられ、第2摺動孔48の他端はケーシング46の一部を構成する蓋部材49で閉じられる。
第2摺動孔48は、一端を第1摺動孔47の内面に開口せしめる小径孔部48aの他端に、該小径孔部48aよりも大径である大径孔部48bの一端が、第1摺動孔47と反対側に臨む環状の段部48cを相互間に形成して同軸に連なってなるものであり、大径孔部48bの他端が前記蓋部材49で閉じられる。
ケーシング46の第1摺動孔47には、背面側へのパーキング用制御液圧の作用に応じた前進作動によってパーキングブレーキ状態を得ることを可能としたパーキングピストン50が摺動可能に嵌合され、該パーキングピストン50の一端および第1摺動孔47の端壁47a間に、前記パーキング用制御液圧を作用せしめるパーキング用制御液圧室51が形成される。
このパーキングピストン50の前記ケーシング46からの突出端部には、前記パーキング作動レバー33の一端が当接、係合されており、パーキングピストン50の前進作動に応じてパーキング作動レバー33がドラムブレーキ11をパーキング作動せしめる側に回動することになる。またパーキングピストン50の一端寄り外周には、第1摺動孔47の内面に弾発的に摺接する環状のカップシール52が装着される。
またケーシング46内には、パーキング解除用制御液圧の非作用時に前記パーキングピストン50を前進位置で機械的にロックするロック状態ならびに前記パーキング解除用制御液圧の作用時に前記パーキングピストン50のロック状態を解除するロック解除状態を切換えるロック機構53が設けられる。
このロック機構53は、パーキングピストン50の軸線と直交する軸線を有するとともに前記パーキングピストン50の前進作動時には該パーキングピストン50の後退を阻止するようにして前記ケーシング46に嵌合、支持されるロックピストン54と、前記パーキング解除用制御液圧を作用せしめるべく該ロックピストン54およびケーシング46間に形成される環状のパーキング解除用制御液圧室55の容積を縮小する側にロックピストン54を付勢するばね力を発揮してロックピストン54および蓋部材49間に縮設されるばね56とを備える。
前記ロックピストン54は、第2摺動孔48の小径孔部48aに摺動可能に嵌合される小ピストン部54aと、第2摺動孔48の大径孔部48bに摺動可能に嵌合される大ピストン部54bとを一体に備えるものであり、該ロックピストン54の小ピストン部54aおよび大ピストン部54bの外面と、第2摺動孔48における小径孔部48aおよび大径孔部48bの内面とで環状の前記パーキング解除用制御液圧室55が形成される。しかもパーキング解除用制御液圧室55を両側からシールするために、第2摺動孔48における小径孔部48aの内面に弾発的に摺接する環状のカップシール57がロックピストン54における小ピストン部54aの外周に装着され、第2摺動孔48における大径孔部48bの内面に弾発的に摺接する環状のカップシール58がロックピストン54における大ピストン部54bの外周に装着される。
しかもパーキング解除用制御液圧室55に臨むロックピストン54の受圧面積すなわちピストン部54aの受圧面積は、パーキング用制御液圧室51に臨むパーキングピストン50すなわちピストン部50の受圧面積よりも大きく設定されるものであり、第2摺動孔48における小径孔部48の孔径は第1摺動孔47の孔径よりも大きく設定される。
前記ロックピストン54の先端すなわち小ピストン部54の先端には、パーキングピストン50の外径よりも小径であるロッド部54cが同軸にかつ一体に連設されており、このロッド部54cを挿通、係合せしめる第1および第2の係止孔59,60がパーキングピストン50に設けられる。
図4を併せて参照して、第1および第2の係止孔59,60は、相互に間隔をあけた位置でパーキングピストン50を一直径線上で貫通するようにしてパーキングピストン50に設けられるものであり、第1および第2摺動孔47,48を含む平面に沿うとともに軸方向に長く延びるように形成される。
而して第1の係止孔59は、第2の係止孔60よりもパーキング用制御液圧室51寄りに配置されるものであり、パーキングピストン50の軸方向に沿う第1の係止孔59の両端のうち第2の係止孔60側の端部は、パーキングピストン50が前進位置にあるときにロックピストン54のロッド部54cを係合させ得る係止部59aとして機能するものであり、この係止部59aは、第2摺動孔48側に向かうにつれてパーキング用制御液圧室51から離反するように傾斜して形成される。またパーキングピストン50の軸方向に沿う第2の係止孔60の両端のうち第1の係止孔59側の端部は、パーキングピストン50が後退位置にあるときにロックピストン54のロッド部54cを係合させ得る係止部60aとして機能するものであり、この係止部60aは、第2摺動孔48側に向かうにつれてパーキング用制御液圧室51に近接するように傾斜して形成される。
而して前記パーキング用制御液圧室55にパーキング解除用制御液圧を作用せしめ、ロックピストン54がパーキング解除用制御液圧室55の容積を増大する側に移動しているときには、図5で示すように、ロックピストン54のロッド部54cは第1および第2の係止孔59,60のいずれからも離脱しており、パーキングピストン50の軸方向移動が許容されることになる。この状態でパーキング用制御液圧室51にパーキング用制御液圧が作用すると、パーキングピストン50がパーキングブレーキ状態を得るために前進作動する。そこでパーキング用制御液圧室55のパーキング解除用制御液圧を解放すると、ロックピストン54はパーキング解除用制御液圧室55の容積を減少する側に移動し、図6で示すように、ロッド部54cが第1の係止孔59の係止部59aに後方から当接、係合し、パーキングピストン50の後方への移動が阻止されることになる。また前記パーキング用制御液圧室55にパーキング解除用制御液圧が作用しておらず、ロックピストン54がパーキング解除用制御液圧室55の容積を減少する側に移動しているときに、図3で示すように、パーキングピストン50がパーキングブレーキ状態を解除して後退位置にあるときには、ロック部54cが第2の係止孔60の係止部60aに前方から当接、係合し、パーキングピストン50の前進移動が阻止されることになる。
しかも前記係止部59a,60aが斜面として形成されるので、パーキングピストン50の前進作動時に前記ロッド部54cを係止部59aに当接させることでロックピストン54からパーキングピストン50に軸方向前方への付勢力が作用し、パーキングピストン50の後退作動時に前記ロッド部54cを係止部60aに当接させることでロックピストン54からパーキングピストン50に軸方向後方側に向けての付勢力が作用することになる。したがってパーキングブレーキ状態でのパーキングピストン50の後退限からの前進移動量の変化に応じてパーキングピストン50の前進位置を機械的にロックすることが可能であり、寸法公差、組付け誤差もしくはブレーキシュー27…のライニング26…の磨耗に応じたパーキングピストン50のストローク量変化に対応することが可能であり、また非パーキングブレーキ状態でパーキングピストン50の所定の初期位置に確実に戻すことができる。
前記パーキング用制御液圧および前記パーキング解除用制御液圧は、液圧発生源61の発生液圧を液圧制御手段62で制御することによって得られるものであり、液圧制御手段62は、液圧路67およびパーキング用制御液圧室51間に介設される第1常閉型電磁弁63と、液圧路67およびパーキング解除用制御液圧室55間に介設される第2常閉型電磁弁64とを備え、前記液圧路67は、電磁切換弁66によって液圧発生源61およびリザーバ65に択一的に切換え接続される。
而して非パーキングブレーキ状態では、図3で示すように、パーキン用制御液圧室51にはパーキング用制御液圧は作用しておらず、パーキングピストン50は後退位置にあり、またパーキング解除用制御液圧室55にもパーキング解除用制御液圧は作用しておらず、ロックピストン54はパーキング解除用制御液圧室55の容積を減少させる側に移動しており、この状態でパーキングピストン50が備える第2の係止孔60にはロックピストン54のロッド部54cが挿通、係合されている。
このような非パーキングブレーキ状態からパーキングブレーキ状態を得るにあたっては、液圧路67を液圧発生源61に連通させるように電磁切換弁66を作動せしめ、第1および第2常閉型電磁弁63,64を開弁してパーキング用制御液圧室51にパーキング用制御液圧を作用せしめるとともにパーキング解除用制御液圧室55にパーキング解除用制御液圧を作用せしめる。この際、ロックピストン54のパーキング解除用制御液圧室55に臨む受圧面積はパーキングピストン50のパーキング用制御液圧室51に臨む受圧面積よりも大きく設定されるものであり、図5で示すように、先ずパーキング解除用制御液圧室55の容積を増大する側にロックピストン54が作動する。これによりロックピストン54のロッド部54cが第2の係止孔60から離脱してパーキングピストン50の進退が許容されることになった状態で、パーキングピストン50が前進してパーキング作動レバー33を回動してパーキングブレーキ状態が得られる。この状態で液圧路67をリザーバ65に連通させるように電磁切換弁67を切換作動せしめるとともに第2常閉型電磁弁64を一時的に開弁すると、パーキング解除用制御液圧室55の液圧が解放されることにより、図6で示すように、ロックピストン54がばね56のばね力でパーキング解除用制御液圧室55の容積を縮小する側に移動し、ロックピストン54のロッド部54cがパーキングピストン50の第2の係止孔59に挿通、係合され、パーキングピストン50の前進位置が機械的にロックされることになる。
パーキングブレーキ状態を解除するときには、パーキング解除用制御液圧室55の液圧を増圧する。それによりロック機構53のロック状態が解除されるので、ばね42のばね力によりパーキングピストン50が後退作動する。
次にこの実施例の作用について説明すると、ドラムブレーキ11をパーキングブレーキ作動せしめるべく、パーキングピストン50を前進作動作動せしめ、そのパーキングピストン50の前進位置をロック機構53で機械的にロックするので、パーキングブレーキ状態では電力消費を伴わない簡単な構造でパーキングブレーキ状態を自動的に得ることができる。
またロック機構53は、パーキングピストン50の軸線と直交する軸線を有してケーシング46に嵌合、支持されるロックピストン54を含み、パーキングピストン50よりも小径にしてロックピストン54の先端に同軸に設けられるロッド部54cを、パーキングピストン50の前進作動時に挿通、係合させ得る第1の係止孔59がパーキングピストン50に設けられている。
すなわちロックピストン54の先端部に設けられたロッド部54cをパーキングピストン50に設けられた第1の係止孔59に挿通、係合することでパーキングピストン50の前進位置を機械的にロックすることができ、しかもロッド部54cはロックピストン54と同軸のものであるので、ロックピストン54の回転位置規制が不要であり、ロックピストン54の形状を単純化することができる。
またロッド部54cの外径はパーキングピストン50の外径よりも小さいのでパーキングピストン50を摺動自在に嵌合せしめる第1摺動孔47が、軸方向に分断されることはなく、したがってパーキングピストン50を組付ける際のカップシール52の損傷の可能性が小さくなる。
図7〜図9は本発明の第2実施例を示すものであり、図7はパーキングブレーキ状態での図3に対応した縦断面図、図8はパーキングピストンの斜視図、図9はパーキングピストンの前進作動途中での図7に対応した縦断面図である。
なお第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
先ず図7において、このパーキング駆動手段71は、前記パーキング作動レバー33の一端側に対向するケーシング72を備え、該ケーシング72には、有底の第1摺動孔47と、第1摺動孔47の軸線と斜めに交差する軸線を有する第2摺動孔48とが設けられる。
第2摺動孔48は、第1摺動孔47との間に隔壁73を介在させて一端を第1摺動孔47側に配置した小径孔部48aの他端に、該小径孔部48aよりも大径である大径孔部48bの一端が、第1摺動孔47と反対側に臨む環状の段部48cを相互間に形成して同軸に連なってなるものであり、大径孔部48bの他端が前記蓋部材49で閉じられる。しかも前記隔壁73には、小径孔部48aよりも小径である貫通孔74が第2摺動孔48と同軸に設けられる。
ケーシング72の第1摺動孔47には、背面側へのパーキング用制御液圧の作用に応じた前進作動によってパーキングブレーキ状態を得ることを可能としたパーキングピストン75が摺動可能に嵌合され、該パーキングピストン75の一端および第1摺動孔47の端壁47a間にパーキング用制御液圧室51が形成され、このパーキングピストン75の前記ケーシング72からの突出端部に、パーキング作動レバー33の一端が当接、係合される。またパーキングピストン75の一端寄り外周には、第1摺動孔47の内面に弾発的に摺接する環状のカップシール77が装着される。
またケーシング72内には、パーキング解除用制御液圧の非作用時に前記パーキングピストン75を前進位置で機械的にロックするロック状態ならびに前記パーキング解除用制御液圧の作用時に前記パーキングピストン75のロック状態を解除するロック解除状態を切換えるロック機構53が設けられる。
このロック機構53は、パーキングピストン75の軸線と直交する軸線を有するとともに前記パーキングピストン75の前進作動時には該パーキングピストン75の後退を阻止するようにして前記ケーシング72に嵌合、支持されるロックピストン54と、前記パーキング解除用制御液圧を作用せしめるべく該ロックピストン54およびケーシング72間に形成される環状のパーキング解除用制御液圧室55の容積を縮小する側にロックピストン54を付勢するばね力を発揮してロックピストン54および蓋部材49間に縮設されるばね56とを備え、該ロックピストン54の先端すなわち小ピストン部54の先端には、パーキングピストン75の外径よりも小径であるロッド部54cが同軸にかつ一体に連設されており、このロッド部54cはケーシング72の貫通孔74に移動自在に挿通される。
図8を併せて参照して、パーキングピストン75には、前記ロックピストン54のロッド部54cを挿通、係合させる第1および第2の係止孔59,76が設けられており、両係止孔59,76は、パーキングピストン75の軸方向に間隔をあけた位置でパーキングピストン75を一直径線上で貫通するようにしてパーキングピストン75に設けられるものであり、第1および第2摺動孔47,48を含む平面に沿うとともに軸方向に長く延びるように形成される。
而して第1の係止孔59は、第2の係止孔76よりもパーキング用制御液圧室51寄りに配置されるものであり、パーキングピストン75の軸方向に沿う第1の係止孔59の両端のうち第2の係止孔76側の端部は、パーキングピストン75が前進位置にあるときにロックピストン54のロッド部54cを係合させ得る係止部59aとして機能するものであり、この係止部59aは、第2摺動孔48側に向かうにつれてパーキング用制御液圧室51から離反するように傾斜して形成される。しかも係止部59の傾斜角度は第1摺動孔47の軸線に対して斜めに交差する軸線を有するロックピストン54のロッド部54aを当接、係合させ得るように設定される。またパーキングピストン75の軸方向に沿う第2の係止孔76の両端のうち第1の係止孔59側の端部は、パーキングピストン75が後退位置にあるときにロックピストン54のロッド部54cを係合させ得る係止部76aとして機能するものであり、この係止部76aは、第1摺動孔47の軸線に直交する平面に沿うように形成される。
而して前記パーキング用制御液圧室55にパーキング解除用制御液圧を作用せしめ、ロックピストン54がパーキング解除用制御液圧室55の容積を増大する側に移動しているときには、図9で示すように、ロックピストン54のロッド部54cは第1および第2の係止孔59,76のいずれからも離脱しており、パーキングピストン75の軸方向移動が許容されることになる。この状態でパーキング用制御液圧室51にパーキング用制御液圧が作用すると、パーキングピストン75が、両係止孔59,76間の外周にロッド部54cを摺接させつつパーキングブレーキ状態を得るために前進作動する。そこでパーキング用制御液圧室55のパーキング解除用制御液圧を解放すると、ロックピストン54はパーキング解除用制御液圧室55の容積を減少する側に移動し、図7で示すように、ロッド部54cが第1の係止孔59の係止部59aに後方から当接、係合し、パーキングピストン75の後方への移動が阻止されることになる。また前記パーキング用制御液圧室55にパーキング解除用制御液圧が作用しておらず、ロックピストン54がパーキング解除用制御液圧室55の容積を減少する側に移動しているときに、パーキングピストン75がパーキングブレーキ状態を解除して後退位置にあるときには、ロック部54cが第2の係止孔76の係止部76aに前方から当接、係合し、パーキングピストン75の前進移動が阻止されることになる。
しかも前記係止部59a,76aにロッド部54cが斜めに当接するので、パーキングピストン75の前進作動時に前記ロッド部54cを係止部59aに当接させることでロックピストン54からパーキングピストン75に軸方向前方への付勢力が作用し、パーキングピストン75の後退作動時に前記ロッド部54cを係止部76aに当接させることでロックピストン54からパーキングピストン75に軸方向後方側に向けての付勢力が作用することになる。したがってパーキングブレーキ状態でのパーキングピストン75の後退限からの前進移動量の変化に応じてパーキングピストン75の前進位置を機械的にロックすることが可能であり、パーキングピストン75のストローク量変化に対応することが可能であり、また非パーキングブレーキ状態でパーキングピストン75の所定の初期位置に確実に戻すことができる。
この第2実施例によっても上記第1実施例と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
46,72・・・ケーシング
50,75・・・パーキングピストン
53・・・ロック機構
54・・・ロックピストン
54c・・・ロッド部
55・・・パーキング解除用制御液圧室
56・・・付勢手段であるばね
59・・・係止孔
61・・・液圧発生源
62・・・液圧制御手段
50,75・・・パーキングピストン
53・・・ロック機構
54・・・ロックピストン
54c・・・ロッド部
55・・・パーキング解除用制御液圧室
56・・・付勢手段であるばね
59・・・係止孔
61・・・液圧発生源
62・・・液圧制御手段
Claims (1)
- 背面側へのパーキング用制御液圧の作用に応じた前進作動によってパーキングブレーキ状態を得ることを可能としてケーシング(46,72)に摺動可能に嵌合されるパーキングピストン(50,75)と、パーキング解除用制御液圧の非作用時に前記パーキングピストン(50,75)を前進位置で機械的にロックするロック状態ならびに前記パーキング解除用制御液圧の作用時に前記パーキングピストン(50,75)のロック状態を解除するロック解除状態を切換えるようにして前記ケーシング(46,72)内に配設されるロック機構(53)と、液圧発生源(61)と、該液圧発生源(61)の発生液圧を制御して前記パーキング用制御液圧および前記パーキング解除用制御液圧を得ることを可能とした液圧制御手段(62)とを備えるパーキングブレーキ装置において、前記ロック機構(53)は、前記パーキングピストン(50,75)の軸線と交差する軸線を有して前記ケーシング(46,72)に嵌合、支持されるロックピストン(54)を含み、前記パーキングピストン(50,75)よりも小径にして前記ロックピストン(54)の先端に同軸に設けられるロッド部(54c)を、前記パーキングピストン(50,75)の前進作動時に挿通、係合させ得る係止孔(59)が前記パーキングピストン(50,75)に設けられることを特徴とするパーキングブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006063603A JP2007239898A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | パーキングブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006063603A JP2007239898A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | パーキングブレーキ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007239898A true JP2007239898A (ja) | 2007-09-20 |
Family
ID=38585637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006063603A Pending JP2007239898A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | パーキングブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007239898A (ja) |
-
2006
- 2006-03-09 JP JP2006063603A patent/JP2007239898A/ja active Pending
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