JP2007132394A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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裕巳 稲垣
Hidetoshi Kobori
秀俊 小堀
Akira Hiratsuka
明良 平塚
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Abstract

【課題】 液圧制御手段に不調が生じてもパーキングブレーキが不要な作動をするのを防止する。
【解決手段】 パーキング作動用制御液圧室55に液圧を作用せしめるとパーキングピストン53が前進し、ロックピストン58がパーキングピストン53を前進位置に自動的にロックし、またパーキング解除用制御液圧室61に液圧を作用せしめれば、ロックピストン58をロック解除側に後退させてパーキングピストン53のロックを解除し、パーキングブレーキを解除することができる。パーキングピストン53のフランジ部53cおよびロックピストン58のテーパー部59bが係合したときに、ロックピストン58がパーキングピストン53を後退位置でロックするので、パーキングブレーキの作動が不必要なときに、故障等でパーキング作動用制御液圧室55の液圧が増大しても、パーキングピストン53の前進を阻止してパーキングブレーキの作動を回避することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用ブレーキ装置に関し、特に、液圧の作用によってパーキングブレーキ状態を得ることができるようにした車両用ブレーキ装置に関する。
このような車両用ブレーキ装置は、例えば下記特許文献1により公知である。この車両用ブレーキ装置は、ブレーキピストンが、前部および後部ブレーキピストンに分割されるとともに、後部ブレーキピストンの前端に当接する伝達部材と、前部ブレーキピストンに固定される閉塞板との間にばねが縮設され、前部ブレーキピストンの後方でブレーキキャリパの内面に刻設される内歯に噛合し得るラッチが、前記伝達部材が後部ブレーキピストンの前端に当接した状態では内歯に係合するものの伝達部材が後部ブレーキピストンの前端から前方に相対移動移動したときにはばね付勢力で内歯との係合を解除するようにしてブレーキキャリパ内に収納され、前記後部ブレーキピストンには、伝達部材を後部ブレーキピストンに対して軸方向に相対移動させ得る補助ピストンが摺動自在に嵌合している。
特表平10−512947号公報
ところで、この種のパーキングブレーキ機能を備えた車両用ブレーキ装置において、液圧制御手段が故障すると、パーキングブレーキを作動させる必要がないにも関わらず、故障した液圧制御手段からの液圧が作用してパーキングブレーキが不要な作動をしてしまう可能性があった。またパーキングブレーキを解除すべくピストンに作用する液圧を解除した時、ピストンが完全に戻り切らずにブレーキの引きずりが発生する可能性があった。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたもので、液圧制御手段に不調が生じてもパーキングブレーキが不要な作動をするのを防止するとともに、パーキングブレーキの解除時に引きずりが発生しないようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、パーキングブレーキ装置を作動および解除させる液圧を発生する液圧源と、背面に臨ませたパーキング作動用制御液圧室の液圧増大に応じた前進移動により前記パーキングブレーキ装置を作動させるパーキングピストンと、前記パーキングピストンを前進位置で自動的にロックするように前進するとともに、パーキング解除用制御液圧室の液圧増大に応じてロック解除側に後退するロックピストンと、前記液圧源から前記パーキング作動用制御液圧室および前記パーキング解除用制御液圧室への液圧作用、ならびに前記パーキング作動用制御液圧室および前記パーキング解除用制御液圧室からの液圧解放を切り換えるように電気的に制御される液圧制御手段とを備え、前記パーキングピストンおよび前記ロックピストンには互いに係合し得る第1係合部および第2係合部が形成され、第1係合部および第2係合部が係合したときに、前記パーキングピストンをその後退位置で前記ロックピストンがロックするように構成されたことを特徴とする車両用ブレーキ装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記パーキングピストンの軸線および前記ロックピストンの軸線は直交するように配置され、前記第1係合部および第2係合部の少なくとも一方には、前記ロックピストンの前進力を前記パーキングピストンの後退力に変換するテーパー面が形成されたことを特徴とする車両用ブレーキ装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、パーキングブレーキ装置を作動および解除させる液圧を発生する液圧源と、背面に臨ませたパーキング作動用制御液圧室の液圧増大に応じた前進移動により前記パーキングブレーキ装置を作動させるパーキングピストンと、前記パーキングピストンを前進位置で自動的にロックするように前進するとともに、パーキング解除用制御液圧室の液圧増大に応じてロック解除側に後退するロックピストンと、前記液圧源から前記パーキング作動用制御液圧室および前記パーキング解除用制御液圧室への液圧作用、ならびに前記パーキング作動用制御液圧室および前記パーキング解除用制御液圧室からの液圧解放を切り換えるように電気的に制御される液圧制御手段とを備え、パーキングブレーキの解除に伴い前記液圧制御手段により前記パーキング作動用制御液圧室および前記パーキング解除用制御液圧室の液圧を解放したときに、前記ロックピストンの前進動により前記パーキングピストンを後退動させるように構成されたことを特徴とする車両用ブレーキ装置が提案される。
尚、実施例のドラムブレーキ11は本発明のパーキングブレーキ装置に対応し、実施例のフランジ部53cは本発明の第1係合部に対応し、実施例のテーパー部59bは本発明の第2係合部に対応し、実施例のパーキングバルブ72およびロックバルブ73は本発明の液圧制御手段に対応する。
請求項1の構成によれば、パーキングピストンの背面のパーキング作動用制御液圧室に液圧源から液圧を作用せしめるとパーキングピストンが前進し、ロックピストンがパーキングピストンを前進位置に自動的にロックするので、電力消費を伴わずにパーキングブレーキ状態を維持することができ、またパーキング解除用制御液圧室に液圧源からの液圧を作用せしめれば、ロックピストンをロック解除側に後退させてパーキングピストンのロックを解除し、パーキングブレーキを解除することができる。
パーキングピストンおよびロックピストンに形成した第1係合部および第2係合部が互いに係合したときに、ロックピストンがパーキングピストンを後退位置においてロックするので、パーキングブレーキの作動が不必要なときに、液圧制御手段の故障等でパーキング作動用制御液圧室の液圧が増大しても、パーキングピストンの前進を阻止してパーキングブレーキの作動を回避することができる。
請求項2の構成によれば、軸線が直交するように配置されたパーキングピストンおよびロックピストンに形成した第1係合部および第2係合部の少なくとも一方に、ロックピストンの前進力をパーキングピストンの後退力に変換するテーパー面を形成したので、パーキングブレーキの解除時にパーキングピストンを強制的に後退させて戻り不良の発生を確実に防止することができる。
請求項3の構成によれば、パーキングピストンの背面のパーキング作動用制御液圧室に液圧源から液圧を作用せしめるとパーキングピストンが前進し、ロックピストンがパーキングピストンを前進位置に自動的にロックするので、電力消費を伴わずにパーキングブレーキ状態を維持することができ、またパーキング解除用制御液圧室に液圧源からの液圧を作用せしめれば、ロックピストンをロック解除側に後退させてパーキングピストンのロックを解除し、パーキングブレーキを解除することができる。
パーキングブレーキの解除に伴い液圧制御手段によりパーキング作動用制御液圧室およびパーキング解除用制御液圧室の液圧を解放したときに、ロックピストンの前進動によりパーキングピストンを後退動させるので、パーキングブレーキの解除時にパーキングピストンが戻り不良を起こすのを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の一実施例を示すもので、図1はパーキング用ドラムブレーキ付きディスクブレーキの縦断面図(図2の1−1線断面図)、図2は図1の2−2線矢視図、図3はパーキングアクチュエータの断面図、図4は図3の4−4線断面図、図5および図6はパーキングブレーキの作動の作用説明図、図7はパーキングブレーキの解除の作用説明図、図8および図9はパーキングブレーキのマニュアルによる解除の作用説明図である。
図1に示すように、パーキング用ドラムブレーキ11が付設されたディスクブレーキ12が装着される車輪のホイール13に同軸に結合されるハブユニット14のスピンドル14aは、車体(図示せず)に支持されたナックル15にベアリング16を介して回転自在に支承される。
ディスクブレーキ12は、前記ホイール13と共に回転するブレーキディスク17と、このブレーキディスク17の上部を左右から跨ぐとともに支持ブラケット18で軸方向摺動可能に支持されるブレーキキャリパ19と、ブレーキディスク17の両側およびブレーキキャリパ19間に配置される左右一対のブレーキパッド20,20とを備える。前記ブレーキキャリパ19には、前記両ブレーキパッド20,20の一方に先端を対向させたピストン21を摺動可能に嵌合せしめる液圧シリンダ22が設けられており、前記ピストン21がその背面を臨ませた液圧室23に作用する液圧に応じて軸方向に作動することによる作用および反作用によってブレーキディスク17がブレーキパッド20,20で両側から挟圧され、それにより制動力が得られることになる。
図2を併せて参照すると明らかなように、パーキング用ドラムブレーキ11は、ブレーキドラム24と、ブレーキドラム24の開放端を覆うようにして前記ナックル15に固定的に取付けられるバックプレート25と、ブレーキドラム24に摺接し得るライニング26,26を有してブレーキドラム24内に配置される一対のブレーキシュー27,27と、それらのブレーキシュー27,27の一端を揺動可能に支承する伸縮調節可能なストラット28と、両ブレーキシュー27,27の一端を前記ストラット28側に付勢するようにして両ブレーキシュー27,27の一端間に縮設されるばね29と、両ブレーキシュー27,27の他端間で前記バックプレート25に設けられたアンカ30と、両ブレーキシュー27,27の他端を前記アンカ30で支承する側に付勢する戻しばね31と、パーキングアクチュエータ32と、このパーキングアクチュエータ32によって駆動されて両ブレーキシュー27,27を回動作動せしめるパーキング作動レバー33とを備える。
ブレーキドラム24は、開放面をナックル15側に向けた有底円筒状に形成されるものであり、その端壁24aが複数のボルト34…でハブユニット14に固着される。またディスクブレーキ12のブレーキディスク17はブレーキドラム24に一体に形成される。さらに前記端壁24aを挟んでホイール13が複数ずつのスタッドボルト35…およびホイールナット36…でハブユニット14に固着される。
バックプレート25は、ブレーキドラム24の開放端を覆うように配置され、ナックル15に一体に設けられたフランジ15aに複数ずつのボルト37…およびナット38…で固着される。またブレーキキャリパ19を支承する支持ブラケット18はナックル15に固着され、ブレーキキャリパ19の領域を除いてブレーキディスク17の一側面および外周を覆う保護カバー39がバックプレート25に溶接される。
前記両ブレーキシュー27,27の他端側対向面には切欠き40…がそれぞれ設けられており、それらの切欠き40…にストラット41の両端が係合され、ストラット41の一端および一方のブレーキシュー27間にはばね42が張設される。パーキング作動レバー33は、一方の前記ブレーキシュー27と一部が重なるようにして当該ブレーキシュー27およびバックプレート25間に配置されており、このパーキング作動レバー33の一端にパーキングアクチュエータ32が連結される。またパーキング作動レバー33の他端は、前記ストラット41の一端に係合されつつ一方の前記ブレーキシュー27の他端部に枢軸43を介して揺動可能に連結される。
しかして、前記パーキングアクチュエータ32によって前記パーキング作動レバー33を枢軸43のまわりに図2の時計方向に回動せしめると、ストラット41を介して他方のブレーキシュー27がブレーキドラム24の内周に圧接され、その反作用によって一方のブレーキシュー27もブレーキドラム24の内周に圧接され、それによりドラムブレーキ11によるパーキングブレーキ状態を得ることができる。
図3および図4から明らかなように、前記パーキングアクチュエータ32は、前記両ブレーキシュー27,27の下端側でバックプレート25に固定されるケーシング51を備える。ケーシング51に形成したパーキングシリンダ52に摺動自在に嵌合するパーキングピストン53は、その前端(図3において左端)がケーシング51から突出してパーキング作動レバー33の前記一端に係合する。パーキングピストン53の後端に設けられたシール部材54の後端側にパーキング作動用制御液圧室55が形成されており、このパーキング作動用制御液圧室55に作用する液圧でパーキングピストン53は作動可能である。パーキングピストン53には、紙面に直交する方向に薄く面取りされた板状の第1係合溝53aおよび第2係合溝53bがフランジ部53cを挟むように形成される。
ケーシング51に、パーキングシリンダ52と直交するように大径のロックシリンダ56および小径のガイド孔69が同軸に形成されており、ガイド孔69はパーキングシリンダ52と交差してケーシング51の上面に開口する。ロックシリンダ56にシール部材57を介して摺動自在に嵌合するロックピストン58に一体に形成された概略円柱状の作動部材59が、シール部材60を介してガイド孔69に摺動自在に嵌合する。パーキングシリンダ52およびパーキングピストン53間にパーキング解除用制御液圧室61が形成されており、このパーキング解除用制御液圧室61に作用する液圧でパーキングピストン53はリターンスプリング62の弾発力に抗して下動可能である。作動部材59の先端の円錐状のテーパー部59bに、パーキングピストン53の第1係合溝53aおよび第2係合溝53bが係合可能なスリット59aが形成されるとともに、パーキングピストン53のフランジ部53aに当接して該パーキングピストン53を後退方向に付勢するテーパー面59cが形成される。
作動部材59が嵌合するガイド孔69の上部には弁ピストン63が3個のシール部材64,65,66を介して摺動自在に嵌合し、シール部材64,65,66とガイド孔69との間に作用する摩擦力で図3に示す上限位置に保持される。弁ピストン63の下端には、パーキングピストン53の外周に嵌合可能なU字状の切欠63aが形成される。ガイド孔69の上端にロック解除ボルト67のボルト本体部67aが螺合しており、その下端が弁ピストン63の上端に当接する。ロック解除ボルト67の頭部67bとケーシング51の上面との間に合成樹脂製のカラー68が配置される。カラー68には予め2本の脆弱部68a,68aが形成されており、この脆弱部68a,68aを破断することでカラー68は2分割されてロック解除ボルト67から分離可能である。
例えば液圧ポンプよりなる液圧源71とパーキング作動用制御液圧室55とを接続する液路P1に、常閉型電磁弁よりなるパーキングバルブ72が配置されるとともに、前記液圧源71とパーキング解除用制御液圧室61とを接続する液路P2に、常閉型電磁弁よりなるロックバルブ73が配置される。またパーキング作動用制御液圧室55と弁ピストン63の下側の2個のシール部材64,65間とが液路P3で接続され、パーキング解除用制御液圧室61と弁ピストン63の上側の2個のシール部材65,66間とが液路P4で接続される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施例の作用を説明する。
パーキングブレーキが作動していないとき、パーキングアクチュエータ32は図3の状態にあり、パーキングピストン53はパーキング作動レバー33を押圧しない非作動位置にあり、その左側の第1係合溝53aに作動部材59のスリット59aが係合している。
この状態から、図5(A)に示すように、ロックバルブ73を開弁して液圧源71から液路P2を介してパーキング解除用制御液圧室61に液圧を作用させると、ロックピストン58がリターンスプリング62の弾発力に抗して下動することでパーキングピストン53のロックを解除する。
続いて、図5(B)に示すように、ロックバルブ73を閉弁してロックピストン58を下動位置に保持したまま、パーキングバルブ72を開弁して液圧源71から液路P1を介してパーキング作動用制御液圧室55に液圧を作用させると、パーキングピストン53が作動することで、パーキング作動レバー33を押圧してパーキングブレーキを作動させる。
続いて,図6(C)に示すように、パーキングバルブ72を閉弁してパーキングピストン53を作動位置に保持したまま、液圧源71からの液圧を遮断してロックバルブ73を開弁することで、パーキング解除用制御液圧室61を図示せぬリザーバに連通させる。これにより、リターンスプリング62の弾発力でロックピストン58を上動させ、作動部材59の上端のスリット59aをパーキングピストン53の右側の第2係合溝53bに係合させる。
続いて、図6(D)に示すように、ロックバルブ73を閉弁してロックピストン58の下動を抑制するとともに、パーキングバルブ72を開弁してパーキング作動用制御液圧室55を図示せぬリザーバに連通させて液圧を解放した後パーキングバルブ72を開弁することで、パーキングブレーキの機械的なロックを完了する。
またパーキングブレーキを解除すべく、パーキングバルブ72およびロックバルブ73をそれぞれ制御することで、パーキング解除用制御液圧室61に液圧を作用させてロックピストン58を下動させると、その上端のスリット59aが第2係合溝53bから離脱してパーキングピストン53のロックが解除されるため、ブレーキシュー27,27がブレーキドラム24から受ける反力がパーキング作動レバー33を介してパーキングピストン53を右方向(パーキングブレーキを解除する方向)に押し戻す。
ブレーキシュー27,27がブレーキドラム24から受ける反力だけではパーキングピストン53を非作動位置まで完全に戻し切ることが困難であるが、パーキング解除用制御液圧室61の液圧を解放してリターンスプリング62の弾発力でロックピストン58を上動させると、図7に示すように、ロックピストン58の上端のテーパー部59bのテーパー面59cがパーキングピストン53のフランジ部53aに係合して右方向に付勢することで、パーキングピストン53を非作動位置まで完全に後退させることができる。このように、パーキング作動用制御液圧室55の液圧およびパーキング解除用制御液圧室61の液圧を共に解放した状態で、リターンスプリング62の弾発力で上動するロックピストン58によりパーキングピストン53を強制的に後退させるので、パーキングブレーキの引きずりを確実に防止することができる。
そしてパーキングピストン53が非作動位置まで完全に後退すると、ロックピストン58の上端のスリット59aがパーキングピストン53の第1係合溝53aに完全に係合し、パーキングピストン53が図3に示すパーキングブレーキの不作動位置にロックされることで、パーキングブレーキの解除が完了する。
このように、パーキングブレーキの解除時にロックピストン58でパーキングピストン53を非作動位置にロックするので、パーキングブレーキを作動させる必要がないときに、パーキングバルブ72の故障等によりパーキング作動用制御液圧室55の液圧が増大したとしても、パーキングピストン53の前進を阻止してパーキングブレーキの不要な作動を禁止することができる。
尚、図5(A)〜図7において、パーキング作動用制御液圧室55、パーキング解除用制御液圧室61および液路P1〜P4のうち、高圧部分は黒塗りで表示し、低圧部分は白抜きで表示してある。
ところで、パーキングブレーキが作動状態にあるときに電源が失陥すると、液圧源71、パーキングバルブ72およびロックバルブ73が作動不能になってパーキングブレーキを解除できなくなる。そこで本実施例では、ロック解除ボルト67を用いてパーキングブレーキを解除するようになっている。
図8(A)に示すように、電源が失陥すると常閉のパーキングバルブ72およびロックバルブ73は共に閉弁状態となり、パーキング作動用制御液圧室55およびパーキング解除用制御液圧室61は閉塞される。この状態から、図8(B)に示すように、脆弱部68a,68aを破断して2分割したカラー68をロック解除ボルト67から取り外し、ロック解除ボルト67を操作可能にする。
続いて、図9(C)に示すように、ロック解除ボルト67の頭部67bを操作してケーシング51に対して下向きにねじ込むと、ロック解除ボルト67に押された弁ピストン63がガイド孔69内を下動する。すると弁ピストン63に頂部を押圧された作動部材59およびロックピストン58がリターンスプリング62の弾発力に抗して下動し、作動部材59のスリット59aがパーキングピストン53の第2係合溝53bから次第に離脱してゆく。このとき、弁ピストン63の下端にU字状の切欠63aが形成されているため、弁ピストン63はパーキングピストン53と干渉することなく下動することができる。
上述のようにして弁ピストン63が下動すると、パーキングピストン53のロックが次第に解除され、ブレーキシュー27,27がブレーキドラム24から受ける反力がパーキング作動レバー33を介してパーキングピストン53を右方向(パーキングブレーキを解除する方向)に付勢する。このとき、弁ピストン63の下動に伴って、それまで中央のシール部材65によって遮断されていた液路P3および液路P4が相互に連通する。従って、弁ピストン63に押圧されて作動部材59およびロックピストン58が下動することでパーキング解除用制御液圧室61の容積が拡大すると、パーキング作動用制御液圧室55の作動液が液路P3および液路P4を介してパーキング解除用制御液圧室61に吸引される。その結果、パーキングピストン53はパーキング作動用制御液圧室55に発生する負圧で一層確実に非作動位置に移動し、図9(D)に示すように、パーキングブレーキをマニュアルで解除することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例では液圧制御手段として常閉型電磁弁よりなるパーキングバルブ72およびロックバルブ73を用いているが、これらパーキングバルブ72およびロックバルブ73に代えて、パーキング作動用制御液圧室55およびパーキング解除用制御液圧室61に選択的に液圧を作用させる3方向切換電磁弁を用いることができる。
また実施例ではロックピストン58(作動部材59)側にテーパー面59cを設けているが、パーキングピストン53側にテーパー面を設けても、あるいはロックピストン58側およびパーキングピストン53側の両方にテーパー面を設けても良い。
パーキング用ドラムブレーキ付きディスクブレーキの縦断面図(図2の1−1線断面図) 図1の2−2線矢視図 パーキングアクチュエータの断面図 図3の4−4線断面図 パーキングブレーキの作動の作用説明図 パーキングブレーキの作動の作用説明図 パーキングブレーキの解除の作用説明図 パーキングブレーキのマニュアルによる解除の作用説明図 パーキングブレーキのマニュアルによる解除の作用説明図
符号の説明
11 ドラムブレーキ(パーキングブレーキ装置)
53 パーキングピストン
53c フランジ部(第1係合部)
55 パーキング作動用制御液圧室
58 ロックピストン
59b テーパー部(第2係合部)
59c テーパー面
61 パーキング解除用制御液圧室
71 液圧源
72 パーキングバルブ(液圧制御手段)
73 ロックバルブ(液圧制御手段)

Claims (3)

  1. パーキングブレーキ装置(11)を作動および解除させる液圧を発生する液圧源(71)と、
    背面に臨ませたパーキング作動用制御液圧室(55)の液圧増大に応じた前進移動により前記パーキングブレーキ装置(11)を作動させるパーキングピストン(53)と、
    前記パーキングピストン(53)を前進位置で自動的にロックするように前進するとともに、パーキング解除用制御液圧室(61)の液圧増大に応じてロック解除側に後退するロックピストン(58)と、
    前記液圧源(71)から前記パーキング作動用制御液圧室(55)および前記パーキング解除用制御液圧室(61)への液圧作用、ならびに前記パーキング作動用制御液圧室(55)および前記パーキング解除用制御液圧室(61)からの液圧解放を切り換えるように電気的に制御される液圧制御手段(72,73)と、
    を備え、
    前記パーキングピストン(53)および前記ロックピストン(58)には互いに係合し得る第1係合部(53c)および第2係合部(59b)が形成され、第1係合部(53c)および第2係合部(59b)が係合したときに、前記パーキングピストン(53)をその後退位置で前記ロックピストン(58)がロックするように構成されたことを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 前記パーキングピストン(53)の軸線および前記ロックピストン(58)の軸線は直交するように配置され、前記第1係合部(53c)および第2係合部(59b)の少なくとも一方には、前記ロックピストン(58)の前進力を前記パーキングピストン(53)の後退力に変換するテーパー面(59c)が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
  3. パーキングブレーキ装置(11)を作動および解除させる液圧を発生する液圧源(71)と、
    背面に臨ませたパーキング作動用制御液圧室(55)の液圧増大に応じた前進移動により前記パーキングブレーキ装置(11)を作動させるパーキングピストン(53)と、
    前記パーキングピストン(53)を前進位置で自動的にロックするように前進するとともに、パーキング解除用制御液圧室(61)の液圧増大に応じてロック解除側に後退するロックピストン(58)と、
    前記液圧源(71)から前記パーキング作動用制御液圧室(55)および前記パーキング解除用制御液圧室(61)への液圧作用、ならびに前記パーキング作動用制御液圧室(55)および前記パーキング解除用制御液圧室(61)からの液圧解放を切り換えるように電気的に制御される液圧制御手段(72,73)と、
    を備え、
    パーキングブレーキの解除に伴い前記液圧制御手段(72,73)により前記パーキング作動用制御液圧室(55)および前記パーキング解除用制御液圧室(61)の液圧を解放したときに、前記ロックピストン(58)の前進動により前記パーキングピストン(53)を後退動させるように構成されたことを特徴とする車両用ブレーキ装置。
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