JP2007239665A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】相対回転位相変化角を規定するためのストッパへの衝突を緩衝することを目的とする。
【解決手段】回転体(スプロケットと出力軸)11、16と回り対偶により連繋する腕部材20、21を有し、腕部材の回り対偶の運動により回転体間の相対回転位相を変化させる位相変化機構10と、出力軸に設けられ、腕部材20、21と回り対偶により連繋する第2リンク部(カムプレート)18と、スプロケット11内に設けられ、第2リンク部を回転可能かつ回転角を規制するストッパ65、66とを備え、ストッパに第2リンク部を当てることにより回転体の間の相対回転位相変化角を規定するバルブタイミング調整装置において、ストッパ65、66に設けられ、ストッパと第2リンク部が当接する当て面部65a、66aに第2リンク部を挿入可能とする有底の凹部65b、66bとを備え、ストッパの凹部と、第2リンク部との間でダンパ室Ddを区画する。
【選択図】図2

Description

本発明は、バルブタイミング調整装置に関し、例えば内燃機関において吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を開閉する従動軸へ駆動軸の駆動トルクを伝達する伝達系に設けられ、当該少なくとも一方の弁の開閉タイミング(以下、バルブタイミング)を調整するバルブタイミング調整装置に適用して好適なものである。
従来、バルブタイミング装置としては、駆動軸に連動して回転するスプロケットと、従動軸に連動して回転するレバー部材とを、リンクアームで連繋してなる位相変化機構を備えた装置が知られている。この種の位相変化機構は、リンクアームの運動をスプロケットに対するレバー部材の相対回転運動に変換することによって、駆動軸と従動軸との相対回転位相を変化させるように構成されている。
特許文献1では、レバー部材としてのカムプレート(リンク部)の相対回転運動における相対回転位相変化角を規定する技術が開示されている。この技術では、スプロケットにカムプレートの相対回転位相位置を規制する2つのストッパが設けられており、回転位相が最進角となる位相位置でカムプレートが進角側ストッパに当接し、また、最遅角状態となる位相位置にてカムプレートが遅角側ストッパに当接するようになっている。
特開2005−48707号公報
従来技術では、上記ストッパとカムプレートの当接によって駆動軸と従動軸との相対回転位相変化角を規定しているため、実際には、当接時にカムプレートがストッパに衝突するという問題がある。特に、リンクアームおよびカムプレートの所定の運動を、電動モータによる回転運動の伝達によって行なう場合において、例えば電動モータへの通電停止時に、ストッパへの比較的大きな衝突トルクが生じるおそれがある。
また、これに対して、カムプレートが衝突するストッパ側に、弾性部材を配置することが考えられる。しかしながら、この方法では、カムプレートとストッパとの間に弾性部材を挟み込んで衝撃を緩和することは可能であるが、衝撃力に応じて弾性部材の弾性変形量が変わるため、例えば最遅角状態となる位相位置にずれが生じ、最遅角学習に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、相対回転位相変化角を規定するためのストッパへの衝突を緩衝することを目的とする。
また、別の目的は、相対回転位相変化角を規定するためのストッパへの衝突緩衝を図るとともに、相対回転位相変化角を安定して規定できるバルブタイミング調整装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1乃至11に記載の発明では、吸気弁および排気弁の少なくとも一方の弁を開閉する従動軸へ駆動軸の駆動トルクを伝達する駆動系に設けられ、少なくとも一方の弁の開閉タイミングを調整するバルブタイミング制御装置に用いられ、
駆動軸と連動して回転する第1回転体と、従動軸と連動して回転する第2回転体と、第1回転体および第2回転体と回り対偶により連繋する腕部材を有し、腕部材の回り対偶の運動により第1回転体と第2回転体との間の相対回転位相を変化させる位相変化機構と、第1回転体および第2回転体のうちの一方の回転体に一体回転可能に設けられ、腕部材と回り対偶により連繋するカムプレートと、
第1回転体および第2回転体のうちの他方の回転体内に設けられ、カムプレートを回転可能にするとともに、カムプレートの回転角を規制するストッパとを備え、ストッパにカムプレートを当てることにより第1回転体と第2回転体の間の相対回転位相変化角を規定するバルブタイミング調整装置において、
ストッパおよびカムプレートのうち一方の部材に設けられ、これらが当接する当て面部に他方の部材を挿入可能とする有底の凹部とを備え、
一方の部材に設けられた凹部と、他方の部材との間でダンパ室を区画することを特徴とする。
これによると、互いに相対回転運動する第1回転体および第2回転体のうちの一方の回転体に一体回転可能に設けられたカムプレートと、他方の回転体内に設けられ、カムプレートを回転可能にするとともに、カムプレートの回転角を規制するストッパとにおいて、ストッパおよびカムプレートのうち一方の部材には、ストッパとカムプレートが当接する当て面部に、他方の部材を挿入可能とする有底の凹部が設けられている。さらに、この一方の部材に設けられた凹部と、他方の部材との間でダンパ室を区画するように構成されている。
これにより、第1回転体と第2回転体の間の相対回転位相変化角を規定するためにストッパにカムプレートを当てる際に、ストッパおよびカムプレートのうち一方の部材の凹部と、他方の部材との間でダンパ室が形成される構造とすることができる。したがって、例えば溜められているエンジンオイル等の作動油をダンパ室内で、他方の部材が凹部内に挿入されるに従って圧縮し加圧することができるので、その圧力ダンパ効果により、カムプレートとストッパとの衝突緩衝が図れる。
特に、請求項2に記載の発明では、他方の部材には、凹部内に摺動可能な凸部が設けられていることを特徴とする。
これによると、ダンパ室は、一方の部材に設けられた凹部と、他方の部材に設けられた凹部内に摺動可能な凸部との簡単な構造で形成される。このような簡単な衝突緩衝機構により、凹部と凸部の間の摺動クリアランスの大きさを変えることで、衝突緩衝のための圧力ダンパ効果を調節することが可能である。
また、請求項3乃至4に記載の発明では、他方の回転体内には、作動油が溜められており、作動油は、ストッパに常に供給可能であることを特徴とする。
これによると、エンジンオイル等の作動油が、ストッパが設けられている他方の回転体内に溜められており、少なくともストッパとカムプレートが当てられる際には、ストッパに常に供給可能に構成されている。これにより、他方の回転体内の一部に作動油が溜められている場合であっても、ストッパとカムプレートが当てられる際には、ダンパ室に作動油が充填されているので、ダンパ室内に作動油による圧力ダンパ効果が確実に発生させられる。
また、請求項4記載の発明では、作動油は、他方の回転体内の一部に溜まっており、駆動軸の回転力により第1回転体および第2回転体が回転している状態では、ストッパまで常に溜まっていることを特徴とする。
これによると、上記回転体の回転時のその回転による遠心力を活用することで、他方の回転体内の一部に溜まっている程度の作動油を、ストッパに常に溜めておくことが可能である。したがって、他方の回転体内に作動油が充填されている状態でなくとも、作動油が溜まっている状態でありさえすれば、その作動油を効率的にダンパ室内に充填することができる。
また、請求項5に記載の発明では、ストッパは、他方の回転体内の外周部に配置されていることを特徴とする。
これにより、他方の回転体内に溜められている作動油をストッパに向けて効率的に供給することができる。
また、請求項6乃至8に記載の発明では、他方の回転体内へ作動油を供給する作動油供給経路を備えていることを特徴とする。
これによると、他方の回転体内に作動油を溜める手段として、他方の回転体内へ作動油を供給する作動油供給経路を備えている。これにより、他方の回転体内内に所定の作動油量を確実に溜めておくことができる。
また、請求項7乃至8に記載の発明では、作動油供給経路は、腕部材、カムプレート、第1回転体、および第2回転体のうちの互いに回り対偶なす少なくとも一組に、その回り対偶をなす二部材の一方と他方にそれぞれ設けられた軸部と孔部との嵌合部に接続可能な作動油路を備えていることを特徴とする。
これにより、回転体内に作動油を溜めるとともに、回転体内のうち、回り対偶をなす二部材に設けられた軸部と孔部との嵌合部に作動油を供給する作動油の流れを形成することができる。
特に、請求項8に記載の発明では、二部材の少なくとも一方には、軸部と孔部のいずれかの外縁部に、作動油を導く環状溝が設けられ、作動油路は、環状溝を介して嵌合部に接続していることを特徴とする。
これにより、二部材が回り対偶運動により一方が他方の周りを回転したとしても、作動油供給経路は、嵌合部に作動油を供給する流れを常に形成できる。
また、請求項9に記載の発明では、ストッパとカムプレートが当接する当て面部のいずれかには、ダンパ室内と外部との連通を可能にする連通路が設けられていることを特徴とする。
一般に、ストッパとカムプレートとが当接後、例えば互いに離れようとするときに、ストッパとカムプレートの各当て面部が一時的に張り付く可能性がある。
これに対して請求項9に記載の発明では、ストッパとカムプレートが当接する当て面部のいずれかには、ダンパ室内と外部との連通を可能にする連通路が設けられていることが好ましい。これにより、ストッパとカムプレートとの当接後は、当て面部に設けられた連通路を介して、速やかに、ダンパ室内の作動油圧を、外部である他方の回転体内の作動油圧と同じにするので、ストッパとカムプレートの各当て面部での張り付きを防止することができる。
したがって、相対回転位相変化角を規定するためのストッパへの衝突緩衝を図るとともに、相対回転位相変化角を安定して規定することができる。
また、請求項10乃至11に記載の発明では、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置は、腕部材のなす回り対偶の運動を制御する制御手段を備えている。
一般に、回り対偶の所定の運動を制御する場合において、制御手段の例えば電動モータによる、回り対偶の運動のための回転トルクを、腕部材に加えるのを一時停止する場合がある。回転トルクを腕部材に加えるのを停止すると、駆動軸の駆動トルク、および従動軸の弁を開閉するための作動トルクによって、カムプレートがストッパへ衝突する際に、比較的大きな衝撃トルクが加わるおそれがある。
これに対して請求項10乃至11に記載の発明では、カムプレートのストッパへの衝突を緩衝するダンパ室を有しているので、衝撃トルクの低減が図れる。
以下、本発明のバルブタイミング調整装置を、具体化した実施形態を図面に従って説明する。図1は、本実施形態によるバルブタイミング調整装置の内部を示す図であって、図3中のI方向からみた断面図である。図2は、本実施形態によるバルブタイミング調整装置の特徴部分を示す図であって、図2(a)は図3中のII方向からみた断面図、図2(b)は図2(a)を拡大した模式的断面図である。図3は、本実施形態によるバルブタイミング調整装置の一例を示す断面図である。図4は、図3中のIV方向からみた断面図である。図5は、図3中のV方向からみた断面図である。図6は、図3中のVI方向からみた断面図である。図7は、本実施形態によるバルブタイミング調整装置の一作動状態を示す図であって、図1に対応した作動過程を説明する断面図である。図8は、図7を拡大した部分断面図であって、内部に溜まっている作動油が占有する領域を説明する模式図である。
なお、図1は回転位相が最遅角となる位相位置にある状態を示し、図7は回転位相が最進角となる位相位置にある状態を示している。また、図1および図7では、断面を表すハッチングを省略している。
図3に示すように、バルブタイミング調整装置1は、内燃機関(以下、エンジン)において、駆動軸としてのクランクシャフト(図示せず)の駆動トルクを、従動軸としてのカムシャフト2へ伝達する伝達系に設けられている。バルブタイミング調整装置1は、クランクシャフトとカムシャフト2との間の相対回転位相を変化させることにより、エンジンの吸気弁又は排気弁のバルブタイミングを調整する。
バルブタイミング調整装置1は、位相変化機構10、電動モータ30、および運動変換機構40を備えている。
図1および図3に示すように、位相変化機構10は、駆動側回転体としてのスプロケット11、従動側回転体としての出力軸16、腕部材20、21を組み合わせて構成されており、回転体11、16間の相対回転位相、ひいてはクランクシャフトとカムシャフト2との相対回転位相を変化調整する。
スプロケット11は、支持筒部12、支持筒部12より大径の入力筒部13、支持筒部12と入力筒部13との間を繋ぐリンク部(以下、第1リンク部)14を一体に有している。支持筒部12は出力軸16に対して同軸配置され、この出力軸16の外周壁によって回転可能に支持されている。すなわち、スプロケット11は、回転中心O周りに回転可能、かつ出力軸16に対して相対回転可能となっている。
入力筒部13に形成された複数の歯13aと、クランクシャフトに形成された複数の歯との間には、図示しないチェーンベルトが掛け渡される。クランクシャフトの駆動トルクがチェーンベルトを通じて入力筒部13に入力されるときには、スプロケット11が図1の時計方向へ回転中心O周りに回転する。
出力軸16は、固定部17および第2リンク部18を一体に有している。固定部17の一端部は、カムシャフト2の一端部に同軸固定されている。出力軸16は、カムシャフト2とともに回転中心O周りに回転可能、かつスプロケット11に対して相対回転可能となっている。
なお、ここで、スプロケット11は特許請求範囲に記載の第1回転体に対応し、出力軸16は第2回転体に対応している。また、第2リンク部18は、カムプレートに対応している。
腕部材20、21は、入力筒部13に固定されたカバー15とリンク部14とによって、リンク部18および運動変換機構40の各要素41、44、45、47とともに挟持されている。第1腕部材20は、スプロケット11のリンク部14と回り対偶により連繋し、第2腕部材21はリンク部18および第1腕部材20のそれぞれと回り対偶により連繋している。この連繋により出力軸16は、クランクシャフトの回転に伴ってスプロケット11と同一方向へ回転する。
また、上記連繋により出力軸16は、スプロケット11に対して進角する方向である進角方向Xと、スプロケット11に対して遅角する方向である遅角方向Yへ相対回転可能となっている。腕部材20、21は、さらに運動変換機構40の可動部材44と回り対偶により連繋している。これにより位相変化機構10では、腕部材20、21がなす回り対偶22が可動部材44と連動し、この回り対偶22の運動がスプロケット11と出力軸16との相対回転運動へ変換されることとなる。
図3に示すように、制御手段としての制御ユニット39は、電動モータ30、通電制御回路38等から構成されている。電動モータ30は、回転体11、16を挟んでカムシャフト2とは反対側に配置されている。電動モータ30は例えばブラシレスモータ等の電動機であり、エンジンにステー(図示しない)を介して固定されるモータケース31並びにモータケース31内に設けられた軸受32によって正逆回転自在に支持される回転軸(以下、モータ軸)33を有している。
モータ軸33はスプロケット11および出力軸16に対して同軸配置され、軸受32によって軸方向の両端部を支持されているとともに軸継手36を介して入力軸46に連結固定されている。モータ軸33は、入力軸46とともに回転中心O周りに回転可能となっている。
通電制御回路38は、マイクロコンピュータ等の電気回路で構成されており、モータケース31の外部または内部に配置されて電動モータ30と電気的に接続されている。通電制御回路38は、電動モータ30のコイル(図示しない)への通電をエンジンの運転状態等に応じて制御する。この通電制御によって電動モータ30は、モータ軸33の周りに回転磁界を形成し、当該回転磁界の方向に応じた方向X、Y(図6参照)の回転トルクをモータ軸33から出力する。
図3に示すように運動変換機構40は、案内部材41、可動部材44、リングギア47、入力軸43、遊星ギア45、およびベアリング46、48、49を組み合わせて構成されている。
図3および図4に示すように、案内部材41は出力軸16と同軸の円形平板状に形成され、当該出力軸16の外周壁によって支持されている。この案内部材41は、回転中心O周りに回転可能かつスプロケット11に対して方向X、Yへ相対回転可能となっている。案内部材41において回転中心Oを挟む2箇所には、可動部材44を案内する案内通路42が、長孔状に形成されている。各案内通路42は案内部材41を板厚方向に有底孔状に形成され、回転中心Oを対称軸として互いに180°の回転対称となるように設けられている。
具体的には図4に示すように、各案内通路42の当該長孔は極率が漸次変化する略渦巻形状に形成されており、案内部材41の径方向軸線に対して傾斜して延伸するとともに当該延伸方向において回転中心Oからの距離が変化する形状とされている。なお、案内通路42の長孔形状は、これに限らず、径方向軸線に対して傾斜して直線状に延伸するものであってもよい。
また、図3および図5に示すように、案内部材41には、リングギア47の係合突起47aを案内する係合孔41aが、腕部材20、21とは反対側に配置されている。係合孔41aは、案内部材41の複数箇所に円筒状に形成されている。各係合孔41aは案内部材41を板厚方向に有底孔状に形成され、回転中心O周りに等間隔に設けられている。
可動部材44は、案内通路42に対応して2つ設けられている。各可動部材44は円柱状に形成され、回転中心Oに対して偏心する形態でリンク部14と案内部材41との間に挟持されている。各可動部材44の一端部は、それぞれ対応する案内通路42に滑り回り対偶により嵌合連繋している。各可動部材44の他端部側は、それぞれ対応する腕部材20、21に回り対偶により嵌合連繋している。
図3および図6に示すように、入力軸43の入力部43bは、回転体11、16およびカムシャフト2と同軸の円筒状であり、軸継手36を介してモータ軸33に固定されている。この固定によって入力軸43は、モータ軸33と連動して回転中心O周りに回転可能となっており、またスプロケット11に対しては相対回転可能となっている。入力部43bは、ベアリング48、49が装着されており、ベアリング48を介して遊星ギア45を支持するとともに、ベアリング49を介してカバー15を支持している。これにより、入力軸43に連結固定されたモータ軸33がスプロケット11に対して方向X、Yへ相対回転可能となっている。
図3および図6に示すように、入力軸43において、入力部43bより支持筒部12側の出力部43aは、回転体11、16およびカムシャフト2に対して外周壁が偏心する円筒状である。出力部43aは、ベアリング46を介してリングギア47を支持している。
なお、入力軸43の出力部43aは、モータ軸33に連結固定されることにより回転中心Oに対して偏心している。図6においてPは、出力部43aの中心を表している。
遊星ギア45は、歯先曲面が歯底曲面の外周側にある外歯車で構成されている。遊星ギア45の歯先曲面の曲率半径はリングギア47の歯底曲面の曲率半径よりも小さく、遊星ギア45の歯数はリングギア47の歯数よりも所定N(ここでは1つ)少ない。遊星ギア45はリングギア47の内周側に配置され、複数の歯の一部をリングギア47の複数の歯の一部に噛み合わせている。これにより遊星ギア45は、リングギア47に対して遊星運動可能となっている。
図3および図6に示すように、リングギア47は、歯先曲面が歯底曲面の内周側にある内歯車で構成されている。このリングギア47は、案内部材41の各係合孔41aと向かい合う複数箇所に円柱状の係合突起47aが設けられている。各係合突起47aは入力軸43の中心P周りに等間隔に設けられており、それぞれ向かい合う係合孔41a内に延出されている。
さらにまた、スプロケット11内には、図3に示すように、エンジンにおいてオイルポンプ7により送油されたエンジンオイル等の作動油が溜まるようになっている。具体的には、作動油は、カムシャフト2に形成された作動油路(以下、第1作動油路)71を介してスプロケット11内に流入し、例えばスプロケット11とカバー15との隙間を通じて図示しない作動油路に排出された作動油はオイルポンプ7へ戻される。なお、このようにスプロケット11内に送油するための第1作動油路71等の作動油供給経路を設けるものに限らず、スプロケット11内に予め所定の作動油量を注入し、溜めておくものであってもよい。
このような運動変換機構40では、モータ軸33がスプロケット11に対して相対回転しないときには、クランクシャフトの回転に伴って遊星ギア45がリングギア47との噛合位置を保ちつつスプロケット11および入力軸43とともに回転する。そして、係合突起47aが係合孔41aを回転方向へ押圧するため、案内部材41がスプロケット11に対する相対回転位相を保って回転する。このとき、可動部材44は、案内通路42に対して相対滑りせず、回転中心Oからの距離を保った状態で案内部材41とともに回転する。
一方、制御トルクの増大等によりモータ軸33がスプロケット11に対して遅角方向Yへ相対回転するときには、遊星運動によって遊星ギア45が入力軸43に対して図6の反時計方向へ相対回転しつつリングギア47との噛合位置を変化させる。そして、係合突起47aが係合孔41aを回転方向へ押圧する力が増大するため、案内部材41がスプロケット11に対して進角方向Xへ相対回転する。このとき、可動部材44は、案内通路42に沿って相対滑りし、回転中心Oからの距離を変化させる。例えば案内通路42に対して回転中心Oに遠い側へ相対滑りし、回転中心Oからの距離を拡大させる。
また一方、制御トルクの増大等によりモータ軸33がスプロケット11に対して進角方向Xへ相対回転するときには、遊星運動によって遊星ギア45が入力軸43に対して図6の時計方向へ相対回転しつつリングギア47との噛合位置を変化させる。そして、係合突起47aが回転方向とは反対方向へ係合孔41aを押圧するようになるため、案内部材41がスプロケット11に対して遅角方向Yへ相対回転する。このとき、可動部材44は、案内通路42に沿って相対滑りし、回転中心Oからの距離を変化させる。例えば可動部材44は、案内通路42に対して回転中心Oに近い側へ相対滑りし、回転中心Oからの距離を縮小させる。
このように運動変換機構40は、電動モータ30の回転運動を可動部材44の運動へ変換する。電動モータ30および運動変換機構40は、可動部材44に連動した回り対偶22の運動を制御する制御手段に相当する。
次に、位相変化機構10について、図1、図3、および図7に従って詳細説明する。ここで図1は、スプロケット11に対する出力軸16の相対回転位相が最遅角位相となった状態を示し、図7は、スプロケット11に対する出力軸16の回転位相が最進角位相となった状態を示している。
位相変化機構10において、第1腕部材20はアーチ形の平板状に形成され、回転中心Oを挟む両側にそれぞれ一つずつ配置されている。第1リンク部14は出力軸16と同軸の円形平板状に形成されており、当該リンク部14において回転中心Oを挟む二箇所には、それぞれ対応する第1腕部材20の一端部が当接し軸部材23を介して連繋している。軸部材23は回転中心Oに対して偏心する円柱状であり、第1リンク部14と各第1腕部材20とが回り対偶(以下、第1対偶と呼ぶ)24をなしている。
具体的には、第1リンク部14において回転中心線Oを挟む二箇所には、回転中心線Oに対し中心線が偏心する円筒孔状に孔部51が形成されている。軸部材23が各孔部51に対応して二つ設けられている。各軸部材23の一端部は、対応する孔部51に嵌合している。各第1腕部材20の長手方向の一端部には、回転中心線Oに対し中心線が偏心する円筒孔状に孔部(以下、第1孔部と呼ぶ)52が形成されている。各第1腕部材20の第1孔部52は、対応する軸部材23の他端部に相対回転可能に嵌合している。各第1腕部材20は、軸部材23が嵌合する第1孔部52の周囲において第1リンク部14に接触可能に配置されている。上述の本実施形態おいて、第1リンク部14と第1腕部材20とがなす第1対偶24は、それら要素14、20に形成された孔部51、52と軸部材23との嵌合により構成されている。
第2腕部材21はアーチ形の平板状に形成され、回転中心Oを挟む両側にそれぞれ一つずつ配置されている。第2リンク部18は、固定部17の回転中心Oを挟む二箇所から互いに逆向きに径方向外側へ延出する矩形平板状に形成されており、それら各第2リンク部18において延出方向の中間部には、それぞれ対応する第2腕部材21の一端部が当接し軸部材25を介して連繋している。軸部材25は回転中心Oに対して偏心する円柱状であり、各第2リンク部18と各第2腕部材21とが回り対偶(以下、第2対偶と呼ぶ)26をなしている。なお、本実施形態では、各第2対偶26の中心と回転中心Oとの間の距離が等しくされている。
具体的には、各第2リンク部18には、回転中心線Oに対し中心線が偏心する円筒孔状に孔部57が形成されている。軸部材25が各第2リンク部18の孔部57に対応して二つ設けられている。各軸部材25の一端部は、対応する孔部57に嵌合している。各第2腕部材21の長手方向の一端部には、回転中心線Oに対し中心線が偏心する円筒孔状に孔部(以下、第2孔部と呼ぶ)58が形成されている。各腕部材21の第2孔部58は、対応する軸部材25の他端部に相対回転可能に嵌合している。各第2腕部材21は、軸部材25が嵌合する第2孔部58の周囲において第2リンク部18に接触可能に配置されている。上述の本実施形態において、第2リンク部18と第2腕部材21とがなす第2対偶26は、それら要素18、21に形成された孔部57、58と軸部材25との嵌合により構成されている。
各第2腕部材21の第2対偶26とは反対側端部は、それぞれ対応する第1腕部材20の第1対偶24とは反対側端部に当接し可動部材44を介して連繋している。可動部材44は、回転中心Oに対して偏心する円柱状であり、各第1腕部材20と各第2腕部材21とが回り対偶(以下、第3対偶と呼ぶ)22をなしている。
具体的には、各第1腕部材20の上記長手方向の他端部には、回転中心線Oに対し中心線が偏心する円筒孔状に孔部(以下、第1腕部材側第3孔部と呼ぶ)54が形成されている。また各第2腕部材21の上記長手方向の他端部には、回転中心線Oに対し中心線が偏心する円筒孔状に孔部(以下、第2腕部材側第3孔部と呼ぶ)56が形成されている。可動部材44が第1腕部材側第3孔部54に対応して二つ設けられている。各可動部材44の一端部は、対応する第1腕部材側第3孔部54に相対回転可能に嵌合している。また、各可動部材44の他端部は、対応する第2腕部材側第3孔部56に相対回転可能に嵌合している。各第2腕部材21は、可動部材44が嵌合する第2腕部材側第3孔部56の周囲において第1腕部材20に接触可能に配置されている。上述の本実施形態において、第1腕部材20と第2腕部材21とがなす第3対偶22は、それら要素20、21に形成された孔部54、56と可動部材44との嵌合により構成されている。
また、図1に示すように、各第2リンク部18のうち一方の第2リンク部18は、スプロケット11に対する出力軸16の相対回転位相が最遅角位相となった状態で、ストッパ(以下、遅角側ストッパ)65に当接する。この遅角側ストッパ65は、スプロケット11の第1リンク部14に設けられている。また、上記一方の第2リンク部18は、図7に示すように、スプロケット11に対する出力軸16の相対回転位相が最進角位相となった状態で、進角側ストッパ66に当接する。この進角側ストッパ66は、第1リンク部14に設けられている。
このような位相変化機構10では、回転中心Oと可動部材44との間の距離が保持されるときには、第1〜第3対偶24、26、22の各位置が変化しない。その結果、出力軸16がスプロケット11に対する相対回転位相を保ちつつカムシャフト2とともに回転するので、クランクシャフトに対するカムシャフト2の相対回転位相が一定に保たれる。
一方、例えば図7から図1へ移行するとき等、回転中心Oと可動部材44との間の距離が拡大するときには、第3対偶22の位置が回転中心Oから離間するに伴い、第1腕部材20が第1リンク部14および第2腕部材21に対して、それぞれ軸部材23および可動部材44の中心周りに相対回転する。それと同時に、第2腕部材21が第2リンク部18に対して軸部材25の中心周りに相対回転し、第2対偶26の位置が第1対偶24の位置に対して遅角方向Yへ接近する。その結果、出力軸16がスプロケット11に対して遅角方向Yへ相対回転するので、クランクシャフトに対するカムシャフト2の相対回転位相が遅角する。
また一方、例えば図1から図7へ移行するとき等、回転中心Oと可動部材44との間の距離が縮小するときには、第3対偶22の位置が回転中心Oへ接近するに伴い、第1腕部材20が第1リンク部14および第2腕部材21に対して、それぞれ軸部材23および可動部材44の中心周りに相対回転する。それと同時に、第2腕部材21が第2リンク部18に対して軸部材25の中心周りに相対回転し、第2対偶26の位置が第1対偶24の位置から進角方向Xへ離間する。その結果、出力軸16がスプロケット11に対して進角方向Xへ相対回転するので、クランクシャフトに対するカムシャフト2の相対回転位相が進角する。
次に、バルブタイミング調整装置1の特徴部分についてさらに詳しく説明する。
図1および図2(a)に示すように、各第2リンク部18のうち一方の第2リンク部18は、スプロケット11に対する出力軸16の相対回転位相が最遅角位相となった状態で、ストッパ(以下、遅角側ストッパ)65に当接する。この遅角側ストッパ65は、スプロケット11の第1リンク部14に設けられている。また、図7に示すように、上記一方の第2リンク部18は、スプロケット11に対する出力軸16の相対回転位相が最進角位相となった状態で、進角側ストッパ66に当接する。この進角側ストッパ66は、第1リンク部14に設けられている。
なお、ここで、最遅角位相と最進角位相との相対回転位相差は、相対回転位相変化角に対応する。
各ストッパ65、66は、スプロケット11内の外周部(詳しくは、第1リンク部14の外周部)に配置されていることが好ましい。
さらに、図2(a)および図3に示すように、上記各ストッパ65、66には、それぞれ第2リンク部18が当接する面(以下、当て面部と呼ぶ)65a、65に、有底の凹部65b、66bが設けられている。また、各当て面部65a、66aに当接する第2リンク部18の各当て面部18aには、対応する凹部65b、66bに挿入可能な凸部18dが設けられている。
第2リンク部18の各凸部18dは、対応する遅角側ストッパ65の凹部65b、進角側ストッパ66の凹部66bに摺動可能に形成されている。なお、以下の本実施形態では、遅角側ストッパ65の凹部65bと第2リンク部18の凸部18dを詳細説明し、進角側ストッパ66の凹部66bと凸部18dの説明は省略する。
図2(b)に示すように、具体的には、凹部65bと凸部18dは、互いに挿入可能な円筒状に形成されており、凹部65bの外周(内径D)と凸部18dの外周(外径d)が摺動可能な隙間(以下、摺動クリアランス)δに設定されている(δ=D−d)。また、凹部65bと凸部18dの間にダンパ室Ddが区画されている。このダンパ室Ddは、凹部65bと凸部18dの間で摺動クリアランスδが区画されると形成される。このダンパ室Ddの成形時には、スプロケット11内に溜められている上記作動油の一部が充填されており、比較的微小な摺動クリアランスδを介してスプロケット11内から閉塞されるようになっている。
この閉塞されたダンパ室Dd内の作動油は、第2リンク部18と遅角側ストッパ65との相対回転により凸部18dが凹部65bに挿入されるに従って、圧力が増加する。すると、ダンパ室Dd内の作動油に発生する油圧力による圧力ダンパ効果が、両当て面部18a、65aで接触しようとする第2リンク部18と遅角側ストッパ65に作用する。その結果、ダンパ室Ddの圧力ダンパ効果が第2リンク部18と遅角側ストッパ65に作用することにより、第2リンク部18と遅角側ストッパ65との衝突が緩衝される。
また、摺動クリアランスδを所定の隙間量に設定する。摺動クリアランスδの大きさを変えることで、ダンパ室Dd内の作動油に発生する圧力上昇量を変えられ、圧力ダンパ効果を調節することが可能である。
さらに、本実施形態では、上記スプロケット11内に溜められている作動油量は、少なくとも所定の作動油量が蓄えられるように設定されている。この所定の作動油量は、クランクシャフトの駆動トルクによるスプロケット11および出力軸16の回転時に、遠心力によりスプロケット11内の外周部(第1リンク部14の外周部)側に偏って溜められる作動油状態にて、ストッパ65、66の凹部65a、66bおよび第2リンク部18の凸部18d周りが作動油により満たされる量である。
これにより、スプロケット11内に一部溜められている場合であっても、エンジン運転時でのストッパ65、66に第2リンク部18が当てられる際には、ストッパ65、66および第2リンク部18の凹部65a、66b、凸部18dに常に作動油を供給可能である。また、このよう作動油量を設定することで、スプロケット11内を満たすために作動油を充填する必要はない。
さらにまた、本実施形態では、スプロケット11内に作動油を溜める手段として、上記作動油供給経路を以下のように構成することが好ましい。上記作動油供給経路において、スプロケット11内への流入口に、スプロケット11内へ流入する作動油の流量を所定の流量に制限するための絞りを設ける。これにより、エンジン側の作動油圧の低下を比較的小さく抑えることができる。
さらに、本実施形態では、上記作動油供給経路は、図1および図3に示すように、第1対偶24、第2対偶26、および第3対偶22を構成する軸部材23、25、44と孔部52、58、54、56との嵌合部に接続可能な作動油路72、74を備えていることが好ましい。具体的には、第2作動油路72は、その一端部が第1作動油路71より分岐しており、また他端部が第1腕部材20の第1孔部54と軸部材23との嵌部に向けて流れるように第1リンク部14に形成されている。また、第3作動油路74は、その一端部が第1作動油路71の開口部と連通可能となっており、また他端部が第2腕部材21の第2孔部58と軸部材25との嵌部に向けて流れるように第2リンク部18に形成されている。
これにより、スプロケット11内に作動油を溜めるとともに、少なくとも互いに回転可能な軸部材23、25と孔部52、58との嵌合部に作動油を供給する作動油の流れを形成することができる。
さらに、上記嵌合部での対応する孔部52、58と軸部材23、25の隙間(以下、第2摺動クリアランス)の大きさに応じて、スプロケット11内に作動油の流量を制限する絞り機能を持たせることができる。これにより、スプロケット11内に所定の作動油量を溜めることが可能であるとともに、流入が制限された作動油を、嵌合部の隙間を通じて流すことによって作動油で嵌合部が潤滑される。
さらになお、図1および図7に示すように、上記第1腕部材20の反第1リンク部側の端面は、軸部材23と第1孔部52との嵌合部の開口が全て露出している。このように嵌合部の開口が全て露出しているものに限らず、一部が露出するように構成されているものであってもよい。
さらにまた、本実施形態では、図1および図3に示すように、上記軸部材23、25、44と孔部52、58、54、56との嵌合部の周り(外縁部)に作動油を導く環状溝73、75、77a、77bが設けられている。具体的には、第1腕部材20の第1リンク部14側の端面には、第1孔部52の周り(外縁部)に円環状の環状溝(以下、第1環状溝)73が形成されている。また、その端面の第1腕部材側第3孔部54の周り(外縁部)に、円環状の環状溝(第1腕部材側第3環状溝)77aが形成されている。さらに、その端面には、第1環状溝73と第1腕部材側第3環状溝77aの間を接続する第4の作動油路76が形成されている。
また、この第1環状溝73には第2作動油路72が接続しており、第1環状溝73、第4の作動油76、および第1腕部材側第3環状溝77aには、第2作動油路72を通じて作動油の流れが形成される。
またさらに、第2腕部材21の第2リンク部18側の端面には、第2孔部58の周り(外縁部)に円環状の環状溝(以下、第2環状溝)75が形成されている。また、その端面の第2腕部材側第3孔部56の周り(外縁部)に、円環状の環状溝(第2腕部材側第3環状溝)77bが形成されている。第2腕部材側第3環状溝77bは、第1腕部材側第3孔部54と可動部材44との嵌合部を通じて、第1腕部材側第3環状溝77aと連通可能である。なお、ここで、第1腕部材側第3環状溝77aと第2腕部材側第3環状溝77bは、第3対偶を構成する可動部材44とこれに対応する孔部54、56の嵌合部の周り(外縁部)に設ける第3環状溝77を構成する。
このように構成された作動油供給経路71〜77により、スプロケット11内に所定の作動油量を溜めることが可能であるとともに、流入が制限された作動油を、嵌合部の隙間を通じて流すことによって作動油で嵌合部が確実に潤滑することができる。
さらにまた、本実施形態では、図2(b)に示すように、第2リンク部18の当て面部18aには、ダンパ室Ddと外部(スプロケット11内)との連通を可能とする連絡路18rが設けられていることが好ましい。これにより、第2リンク部18の当て面部18aとストッパ75、76の当て面部75a、76aが当接した際に、ダンパ室Ddがスプロケット11内から完全に閉塞されることはない。上記当接後も、摺動クリアランスδを通じてダンパ室Ddとスプロケット11内が限定的に閉塞するだけであるので、当接後は、ダンパ室Ddは、クリアランスδを通じて速やかにスプロケット11内の作動油圧と同じにすることができる。
なお、本実施形態において、各第2リンク部18において、上記一方の第2リンク部18に対して他方の第2リンク部18には、これを挟んで相対回転方向にストッパ67、68が配置するように構成していることが好ましい。これにより、スプロケット11と出力軸16の相対回転運動における相対位相変化角を規定する機能の信頼性向上が図れる。この場合、このストッパ67、68は、第1リンク部14に設けられており、図1および図7に示すように、他方の第2リンク部18との間に、所定の回転方向の隙間が設けられている。これにより、例えば一つの組のストッパ65、66が損傷等する場合があったとしても、他の組のストッパ67、68で相対位相変化角を規制できるので、エンジンの正常な運転状態を維持することができる。
なお、ここで、スプロケット11は特許請求範囲に記載の第1回転体に対応し、出力軸16は第2回転体に対応する。また、第2リンク部18は、特許請求範囲に記載のカムプレートに対応する。第1腕部材20および第2腕部材21は、特許請求範囲に記載の腕部材に対応する。遅角側ストッパ65および進角側ストッパ66は、特許請求範囲に記載のカムプレートの回転角を規制するストッパに対応しており、各ストッパ65、66と第2リンク部18は、スプロケット11と出力軸16の相対回転位相変化角を規定している。
また、第2リンク部18を有する出力軸16は、特許請求範囲に記載の第1回転体および第2回転体のうちの一方の回転体に対応する。ストッパ75、76が形成された第1リンク部14を有するスプロケット11は、特許請求範囲に記載の第1回転体および第2回転体のうちの他方の回転体に対応する。
軸部材23、軸部材25、および可動部材44は、特許請求範囲に記載の軸部に対応する。また、第2作動油路72と第3作動油路74とは、特許請求範囲に記載の回り対偶をなす二部材の一方と他方にそれぞれに設けられた軸部と孔部との嵌合部に接続可能な作動油路に対応する。さらに、第1環状溝73、第2環状溝75、第1腕部材側第3環状溝77a、および第2腕部材側第3環状溝77bは、特許請求範囲に記載の軸部および孔部のいずれかの外縁部に設けられた環状溝に対応する。
電動モータ30および制御回路38は、特許請求範囲に記載の制御手段に対応する。
以上説明した本実施形態では、互いに相対回転運動するスプロケット11および出力軸16のうちの出力軸16に一体回転可能に設けられた第2リンク部(カムプレート)18と、スプロケット11内に設けられ、第2リンク部18を回転可能にするとともに、第2リンク部18の回転角を規制するストッパ65、66とにおいて、ストッパ65、66には、第2リンク部18に当接する当て面部65a、66aに、第2リンク部18を挿入可能とする有底の凹部65b、66bが設けられている。さらに、この凹部65b、66bと、第2リンク部18との間でダンパ室Ddを区画するように構成されている。
これにより、スプロケット11と出力軸16の間の相対回転位相変化角を規定するためにストッパ65、66に第2リンク部18を当てる際に、ストッパ65、66の凹部65b、66bと、第2リンク部18との間でダンパ室Ddが形成される構造とすることができる。したがって、例えば溜められているエンジンオイル等の作動油をダンパ室Dd内で、第2リンク部18が凹部65b、66b内に挿入されるに従って圧縮し加圧することができるので、その圧力ダンパ効果により、第2リンク部18とストッパ65、66との衝突緩衝が図れる。
特に、本実施形態では、上記第2リンク部18の当て面部18aには、各凹部65b、66b内に摺動可能な凸部18dが設けられている。これによると、ダンパ室Ddは、ストッパ65、66に設けられた凹部65b、66bと、第2リンク部18に設けられ凹部65b、66b内に摺動可能な凸部18dという簡単な構造で形成することができる。このような簡単な衝突緩衝機構により、各凹部65b、66bと凸部18dの間の摺動クリアランスの大きさを変えることで、衝突緩衝のための圧力ダンパ効果を調節することが可能である。
また、本実施形態では、スプロケット11内には、作動油が一部溜められており、所定の作動油量が確保されている。さらに、クランクシャフトの回転力によりスプロケット11および出力軸16が回転している状態では、ストッパ65、66まで常に溜まるように構成されている。
これによると、上記回転体11、16の回転時のその回転による遠心力を活用することで、スプロケット11内の一部に溜まっている程度の作動油を、ストッパ65、66に常に溜めておくことが可能である。したがって、スプロケット11内に作動油が充填されている状態でなくとも、作動油が溜まっている状態でありさえすれば、その作動油を効率的にダンパ室Dd内に充填することができる。
また、このようにスプロケット11内に溜められ作動油は、ストッパに常に供給可能となっている。したがって、スプロケット11内の一部に作動油が溜められている場合であっても、ストッパ65、66と第2リンク部18が当てられる際には、ダンパ室Ddに作動油が充填されているので、ダンパ室Dd内に作動油による圧力ダンパ効果が確実に発生させられる。
また、本実施形態では、ストッパ65、66は、スプロケット11内の外周部に配置されていることが好ましい。これにより、スプロケット11内に溜められている作動油をストッパ65、66に向けて効率的に供給することができる。
また、本実施形態では、スプロケット11内に作動油を溜める手段として、スプロケット11内へ作動油を供給する作動油供給経路71〜77を備えている。これにより、スプロケット11内に所定の作動油量を確実に溜めておくことができる。
また、本実施形態では、上記作動油供給経路71〜77は、回り対偶としての第1対偶24、第2対偶26、および第3対偶22において、回り対偶を構成する軸部材23、25と孔部52、58との嵌合部に接続可能な第2作動油路72、74を有している。これにより、スプロケット11内に作動油を溜めるとともに、少なくとも互いに回転可能な軸部材23、25と孔部52、58との嵌合部に作動油を供給する作動油の流れを形成することができる。
さらに、上記嵌合部での対応する孔部52、58と軸部材23、25の第2摺動クリアランスの大きさに応じて、スプロケット11内に作動油の流量を制限する絞り機能を持たせることができる。これにより、スプロケット11内に所定の作動油量を溜めることが可能であるとともに、流入が制限された作動油を、嵌合部の隙間を通じて流すことによって作動油で嵌合部が潤滑される。
さらにまた、本実施形態では、上記各回り対偶24、26を構成する軸部材23、25と孔部52、58との嵌合部の周り(外縁部)に作動油を導く環状溝73、75が設けられている。第2作動油路72は、第1環状溝73を介して軸部材23と第1孔部52との嵌合部に接続している。また、第3作動油路74は、第2環状溝75を介して軸部材25と第2孔部58との嵌合部に接続している。
このように嵌合部の外縁部に作動油を導く環状溝73、75が設けられているので、回り対偶をなす上記二部材が回り対偶運動により一方が他方の周りに回転したとしても、作動油供給経路71〜77は、嵌合部に作動油を供給する流れを常に形成することができる。
さらにまた、本実施形態では、第2リンク部18の当て面部18aには、ダンパ室Ddと外部(スプロケット11内)との連通を可能とする連絡路18rが設けられていることが好ましい。
一般に、ストッパ65、66と第2リンク部18とが当接後、例えば互いに離れようとするときに、ストッパ65、66と第2リンク部18の各当て面部65a、66a、18aが一時的に張り付く可能性がある。
これに対して本実施形態では、ダンパ室Ddとスプロケット11内との連通を可能とする連絡路18rが設けられているので、第2リンク部18の当て面部18aとストッパ75、76の当て面部75a、76aが当接した際に、ダンパ室Ddがスプロケット11内から完全に閉塞されることはない。上記当接後も、摺動クリアランスδを通じてダンパ室Ddとスプロケット11内が限定的に閉塞するだけであるので、当接後は、ダンパ室Ddは、クリアランスδを通じて速やかにスプロケット11内の作動油圧と同じにすることができる。それ故に、ストッパ65、66と第2リンク部18の各当て面部65a、66a、18aでの張り付きを防止することができる。
したがって、相対回転位相変化角を規定するためのストッパ65、66への衝突緩衝を図るとともに、相対回転位相変化角を安定して規定することができる。
さらになお、一般に、回り対偶の所定の運動を制御手段30、38により制御する場合において、制御手段30、38の例えば電動モータ30による、回り対偶の運動のための回転トルクを、腕部材20、21に加えるのを一時停止する場合がある。回転トルクを腕部材20、21に加えるのを停止すると、クランクシャフトの駆動トルク、およびカムシャフト2の弁を開閉するための作動トルクによって、第2リンク部18がストッパ65、66のいずれかへ衝突する際に、比較的大きな衝撃トルクが加わるおそれがある。
これに対して本実施形態では、第2リンク部18のストッパ65、66への衝突を緩衝するダンパ室Ddを有しているので、衝撃トルクの低減が図れる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第1の実施形態では、第1腕部材20の反第1リンク部側の端面は、軸部材23と第1孔部52との嵌合部の開口が全て露出している。
これに対して第2の実施形態では、図9に示すように、上記嵌合部の開口の一部が露出するように構成されている。図9は、本実施形態によるバルブタイミング調整装置の内部を示す断面図である。
図9に示すように、第2腕部材121は、第1の実施形態の第2腕部材21に対応する第2腕部材本体部121aと、第2腕部材本体部121aから第1腕部材20の第1孔部52側の端部に向けて延出している第2腕部材延出部121bを有している。
このような構成にしても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
さらに、第2腕部材延出部121bの先端部は、図1に示す最遅角位相の状態、および図示しない最進角位相の状態のいずれも、上記嵌合部の開口の一部を塞いでおり、一部が露出しているのみである。これにより、上記嵌合部の開口からスプロケット11内に流出する作動油を減らすことができるので、エンジンにおいてエンジンオイル等の作動油圧が低下を小さく抑えるように限られた作動油量を利用する場合において、スプロケット11内への作動油流入量を抑えることができるとともに、限られた作動油を上記嵌合部内で潤滑のために保持することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用可能である。
例えば上述の実施形態では、吸気弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置1について説明したが、本発明は、排気弁のバルブタイミングを調整する装置や、吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置に適用してもよい。また、上述の実施形態では、第1回転体のスプロケット11がクランクシャフトと連動し、第2回転体の出力軸16がカムシャフト2と連動するバルブタイミング調整装置1について説明したが、第1回転体がカムシャフトと連動し、第2回転体がクランクシャフトと連動するようにしてもよい。
また、以上説明した本実施形態では、出力軸16に2つ設けた第2リンク部(カムプレート)18において、一方の第2リンク部18に第2リンク部18の回転角を規制するストッパ65、66を設けるものとして説明した。これに限らず、他方の第2リンク部18に第2リンク部18の回転角を規制するストッパを設けるものであってもよく、一方および他方のいずれの第2リンク部18に、ストッパを設けるものであってもよい。
また、以上説明した本実施形態では、スプロケット11内に作動油を溜める手段として、オイルポンプ7を利用してスプロケット11内に作動油を供給する作動油供給経路71〜77を設ける構成で説明したが、これに限らず、スプロケット11内に導く流入口に絞りを有する作動油供給通路であってもよい。また、例えばスプロケット11内に予め所定の作動油量を注入して溜めておくものであってもよく、この場合、スプロケット11内に作動油を送油する作動油供給経路71〜77や絞りを有する作動油供給通路などのオイルポンプ7を利用しない構成となる。
また、以上説明した本実施形態では、上記作動油供給経路71〜77を、回り対偶としての第1対偶24、第2対偶26、および第3対偶22において、回り対偶を構成する軸部材23、25と孔部52、58との嵌合部に接続可能な第2作動油路72、74を有するものとした。これに限らず、これら回り対偶24、26、22の少なくとも一組において、対応する回り対偶を構成する軸部材と孔部との嵌合部に接続可能な作動油路を有するものであればよい。
また、以上説明した本実施形態では、ストッパ65、66の当て面部65a、66aに凹部65b、66bを設け、第2リンク部18の当て面部18aに凸部18dを設ける構成としたが、このような構成に限らず、当て面部65a、66aに凸部を設け、当て面部18aに凹部を設ける構成であってもよく、ストッパ65、66および第2リンク部18のいずれかの部材に凸部を設け、他方の部材に凹部を設けるものであればいずれでもよい。
また、以上説明した本実施形態では、連絡路18をストッパ65、66の当て面部65a、66bに設けるものとして説明した。これに限らず、当て面部65a、66bに対応する第2リンク部18の各当て面部18aに連絡路を設けるものであってもよく、ストッパ65、66の当て面部65a、66bおよび第2リンク部18の各当て面部18aのいずれかに、連絡路を設けるものであればいずれであってもよい。
本発明の第1の実施形態によるバルブタイミング調整装置の内部を示す図であって、図3中のI方向からみた断面図である。 第1の実施形態によるバルブタイミング調整装置の特徴部分を示す図であって、図2(a)は図3中のII方向からみた断面図、図2(b)は図2(a)を拡大した模式的断面図である。 本発明の実施形態によるバルブタイミング調整装置の一例を示す断面図である。 図3中のIV方向からみた断面図である。 図3中のV方向からみた断面図である。 図3中のVI方向からみた断面図である。 第1の実施形態によるバルブタイミング調整装置の一作動状態を示す図であって、図1に対応した作動過程を説明する断面図である。 図7を拡大した部分断面図であって、内部に溜まっている作動油が占有する領域を説明する模式図である。 第2の実施形態によるバルブタイミング調整装置の内部を示す断面図である。
符号の説明
1 バルブタイミング調整装置
2 カムシャフト(従動軸)
7 ポンプ
10 位相変化機構
11 スプロケット(駆動側回転体、第1回転体)
14 第1リンク部(リンク部)
16 出力軸(従動側回転体、第2回転体)
18 第2リンク部(カムプレート、リンク部)
18a 接触面(当て面部)
18d 凸部
20 第1腕部材(腕部材)
21 第2腕部材(腕部材)
22 第3対偶(回り対偶)
23 第1軸部材(軸部)
24 第1対偶(回り対偶)
25 第2軸部材(軸部)
26 第2対偶(回り対偶)
30 電動モータ(制御手段)
33 モータ軸(回転軸)
40 運動変換機構(制御手段)
41 案内部材
41a 係合孔
42 案内通路
44 可動部材(軸部)
45 遊星ギア(外歯車)
47 リングギア(内歯車)
47a 係合突起
52 第1孔部(孔部)
54 第1腕部材側第3孔部(孔部)
56 第2腕部材側第3孔部(孔部)
58 第2孔部(孔部)
65 遅角側ストッパ(ストッパ)
65a 接触面(当て面部)
65b 凹部
66 進角側ストッパ(ストッパ)
66a 接触面(当て面部)
66b 凹部
71、72、74、76 作動油路(作動油供給経路)
73、75、77 環状溝(作動油供給経路)

Claims (11)

  1. 吸気弁および排気弁の少なくとも一方の弁を開閉する従動軸へ駆動軸の駆動トルクを伝達する駆動系に設けられ、前記少なくとも一方の弁の開閉タイミングを調整するバルブタイミング制御装置に用いられ、
    前記駆動軸と連動して回転する第1回転体と、
    前記従動軸と連動して回転する第2回転体と、
    前記第1回転体および前記第2回転体と回り対偶により連繋する腕部材を有し、前記腕部材の回り対偶の運動により前記第1回転体と前記第2回転体との間の相対回転位相を変化させる位相変化機構と、
    前記第1回転体および前記第2回転体のうちの一方の回転体に一体回転可能に設けられ、前記腕部材と回り対偶により連繋するカムプレートと、
    前記第1回転体および前記第2回転体のうちの他方の回転体内に設けられ、前記カムプレートを回転可能にするとともに、前記カムプレートの回転角を規制するストッパとを備え、
    前記ストッパに前記カムプレートを当てることにより前記第1回転体と前記第2回転体の間の相対回転位相変化角を規定するバルブタイミング調整装置において、
    前記ストッパおよび前記カムプレートのうち一方の部材に設けられ、これらが当接する当て面部に他方の部材を挿入可能とする有底の凹部とを備え、
    前記一方の部材に設けられた前記凹部と、前記他方の部材との間でダンパ室を区画することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記他方の部材には、前記凹部内に摺動可能な凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記他方の回転体内には、作動油が溜められており、
    前記作動油は、前記ストッパに常に供給可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記作動油は、前記他方の回転体内の一部に溜まっており、
    前記駆動軸の回転力により前記第1回転体および前記第2回転体が回転している状態では、前記ストッパまで常に溜まっていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 前記ストッパは、前記他方の回転体内の外周部に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記他方の回転体内へ前記作動油を供給する作動油供給経路を備えていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記作動油供給経路は、前記腕部材、前記カムプレート、前記第1回転体、および前記第2回転体のうちの互いに回り対偶なす少なくとも一組に、その回り対偶をなす二部材の一方と他方にそれぞれ設けられた軸部と孔部との嵌合部に接続可能な作動油路を備えていることを特徴とする請求項6に記載のバルブタイミング調整装置。
  8. 前記二部材の少なくとも一方には、軸部と孔部のいずれかの外縁部に、作動油を導く環状溝が設けられ、
    前記作動油路は、前記環状溝を介して前記嵌合部に接続していることを特徴とする請求項7に記載のバルブタイミング調整装置。
  9. 前記ストッパと前記カムプレートが当接する前記当て面部のいずれかには、前記ダンパ室内と外部との連通を可能にする連通路が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置は、前記腕部材のなす回り対偶の運動を制御する制御手段を備えていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  11. 前記制御手段は、回り対偶の運動のための回転トルクを発生する電動モータを有することを特徴とする請求項10に記載のバルブタイミング調整装置。
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