JP2007238266A - 基板の受け渡し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送方向と交差する方向に傾斜した状態で搬送されてきた基板を水平な状態に変換して受け渡す受け渡し装置を提供することにある。
【解決手段】受けローラ29を有する複数のローラ軸28が軸線を基板と同じ角度で傾斜させて櫛歯状に配置されていて、搬送されながら処理された基板を受けローラによって所定の角度で傾斜した状態で受ける受け部25と、受け部に対して進退する方向に往復動可能に設けられた可動体37と、ローラ軸間に入り込む櫛歯状の複数のアーム41を有し、可動体に回動可能に設けられたアーム体39を具備し、アーム体を受け部に保持された基板と同じ角度で傾斜させた状態でその基板の下方に入り込ませてから、アーム体を水平に起上させて基板を受け部から受ける。
【選択図】 図3

Description

この発明は搬送方向と交差する方向に傾斜して搬送しながら処理された基板を水平な状態に戻して受け渡す基板の受け渡し装置に関する。
液晶表示パネルに用いられるガラス製の基板には回路パターンが形成される。基板に回路パターンを形成するにはリソグラフィープロセスが採用される。リソグラフィープロセスは周知のように上記基板にレジストを塗布し、このレジストに回路パターンが形成されたマスクを介して光を照射する。
つぎに、レジストの光が照射されない部分或いは光が照射された部分を除去し、レジストが除去された部分をエッチングする。そして、エッチング後に基板からレジストを除去するという一連の工程を複数回繰り返すことで、上記基板に回路パターンを形成する。
このようなリソグラフィープロセスにおいては、上記基板に現像液、エッチング液或いはエッチング後にレジストを除去する剥離液などの処理液によって基板を処理する工程、さらに処理液による処理後に洗浄液によって洗浄する工程が必要となる。
ところで、最近では液晶表示パネルが大型化する傾向にあり、それに伴い基板及び基板を処理する処理装置が大型化してきている。たとえば、基板としては2m角或いはそれ以上の大きさで、厚さが1mm以下の薄いものが採用されており、そのような大型の基板は搬送時に撓みが生じ易いということがある。
上記処理装置は、搬送ローラを有する複数のローラ軸が軸線を水平にして所定間隔で配置され、基板はこれらの搬送ローラによって水平に搬送されるようになっている。水平に搬送される基板を処理液によって処理する場合、基板のローラ軸間に位置する部分は処理液の重さによって下方へ撓み、その撓んだ部分の上面には処理液が溜まるということがある。基板の上面に処理液が部分的に溜まると、その部分の処理が他の部分よりも促進されるため、基板の板面全体を均一に処理できないということがある。
そこで、上記基板を搬送方向と交差する方向に対してわずかな角度、たとえば5〜10度の角度で傾斜させて搬送しながら、その基板を処理液によって処理する処理装置が開発されている。基板を搬送方向と交差する方向に傾斜させて搬送すれば、基板の上面に供給された処理液は基板の上面に溜まることなく、傾斜方向下方に沿って円滑に流れる。そのため、基板が処理液の重さによって部分的に撓み、その部分処理液が溜まるのが防止されるから、基板の板面全体を均一に処理することが可能となる。
ところで、処理装置によって処理された基板は次工程に受け渡される。次工程においては、ほとんどの場合、基板は水平な状態で取り扱われる。そのため、処理装置で傾斜した状態で処理された基板は水平な状態に戻して次工程に受け渡さなければならないということがある。したがって、傾斜した状態で処理された基板を水平にして受け渡すことができる受け渡し装置の開発が望まれている。
この発明は、傾斜した状態で処理された基板を水平にして受け渡すことができるようにした基板の受け渡し装置を提供することにある。
この発明は、搬送方向と交差する方向に所定の角度で傾斜して搬送されながら処理された基板を水平な状態に変換して受け渡す基板の受け渡し装置であって、
受けローラを有する複数のローラ軸が軸線を上記基板と同じ角度で傾斜させて櫛歯状に配置されていて、搬送されながら処理された上記基板を上記受けローラによって上記所定の角度で傾斜した状態で受ける受け部と、
この受け部に対して進退する方向に往復動可能に設けられた可動体と、
上記ローラ軸間に入り込む櫛歯状の複数のアームを有し、上記可動体に回動可能に設けられたアーム体を具備し、
上記アーム体を上記受け部に保持された上記基板と同じ角度で傾斜させた状態で上記受け部に保持された基板の下方に入り込ませてから、上記アーム体を水平に起上させて上記基板を上記受け部から受けることを特徴とする基板の受け渡し装置にある。
上記基板が上記受け部に向かって搬送されてくる方向と、上記アーム体が上記受け部に対して進退駆動される方向は直交していることが好ましい。
この発明によれば、基板を傾斜した状態で受ける受け部と、この受け部から基板を受けるアーム体がともに櫛歯状であるから、基板を受けた受け部にアーム体が傾斜した状態で入り込んだ後、このアーム体を水平に起上させれば、上記受け部で傾斜した基板を上記アーム体によって水平にして受け取ることが可能となる。
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は基板を搬送方向と交差する方向に傾斜させて搬送しながら処理するための処理装置1と、この処理装置1によって処理された基板を傾斜した状態から水平にして受け渡す受け渡し装置2を示す平面図である。
上記処理装置1は基板を純水でブラシ洗浄する処理部としてのブラシ洗浄部3と、基板に純水をシャワーする、同じく処理部としてのシャワー洗浄部4と、シャワー洗浄部4で洗浄された基板をエアーナイフで乾燥処理する、同じく処理部としての乾燥処理部5とが順次並設されている。
図2は上記シャワー洗浄部4の断面図を示す。シャワー洗浄部4はチャンバ11を有する。チャンバ11内には複数の搬送ローラ12が軸方向に所定間隔で設けられた複数の搬送軸13(1つのみ図示)が軸線をチャンバ11の幅方向に対して所定の角度、たとえば5〜10度で傾斜させ、かつ上記チャンバ11の幅方向と交差する方向に所定間隔で設けられている。
上記搬送軸13の両端には支軸14が継ぎ手15によって連結されている。各支軸14はチャンバ11の側壁から外部に突出している。一方の支軸14は軸受16によって回転可能に支持され、他方の支軸14には従動歯車17が嵌着されている。この従動歯車17は回転駆動される駆動歯車18に噛合している。したがって、駆動歯車18が図示しない駆動源によって回転駆動されれば、従動歯車17を介して上記搬送軸13が回転駆動される。
チャンバ11の一端面には鎖線で示す供給口19が開口形成されている。供給口19からチャンバ11内には基板Wが供給される。それによって、基板Wはチャンバ11の幅方向に対して所定の角度で傾斜した状態で、チャンバ11内を幅方向と交差する方向に沿って搬送される。
上記搬送軸13の上方には、搬送軸13と同じ角度で傾斜した給液パイプ21がチャンバ11の幅方向に沿って配置されている。給液パイプ21にはノズルパイプ22が複数の連通管23によって上記給液パイプ21と平行に接続されている。上記ノズルパイプ22には複数のノズル体24が所定間隔で設けられている。
上記給液パイプ21には処理液としての純水が供給される。給液パイプ21に供給された純水はノズル体24からチャンバ11内を搬送される基板Wに向けて噴射される。それによって、基板Wは純水によって洗浄処理される。
なお、上記ブラシ洗浄部3と乾燥処理部5の内部構造は、詳細は図示しないが、上記シャワー洗浄部4と同様、搬送ローラを有する複数の搬送軸がチャンバの幅方向に対して傾斜して設けられている。
上記ブラシ洗浄部3には基板Wが幅方向に傾斜して供給される。そして、ブラシ洗浄部3に供給された基板Wは、このブラシ洗浄部3及び上記乾燥処理部5をシャワー洗浄部4と同じ角度で傾斜して搬送される。
そして、基板Wは上記ブラシ洗浄部3、シャワー洗浄部4で洗浄処理されて、上記乾燥処理部5で乾燥処理された後、傾斜した状態で上記受け渡し装置2に受け渡される。基板Wが上記受け渡し装置2に保持される保持位置を図1にSで示す。
上記受け渡し装置2は図3と図5に示すように受け部25を有する。この受け部25は架台26を有する。この架台26は複数、たとえば4本の取付け部27が櫛歯状に設けられている。各取付け部27の上面は上記乾燥処理部5から搬出される基板Wと同じ角度で傾斜している。そして、複数の取付け部27は上記基板Wの搬送方向に沿って所定間隔で並設されている。
上記取付け部27の上面にはそれぞれローラ軸28が回転可能に支持されている。各ローラ軸28にはそれぞれ複数の受けローラ29が設けられている。ローラ軸28の傾斜方向下端側には駆動ユニット31が設けられている。この駆動ユニット31はケース32の一端に駆動源33が設けられている。
上記ケース32内には上記駆動源33によって回転駆動される駆動軸(図示せず)が設けられている。駆動軸にはローラ軸28の下端に対応する位置に駆動歯車(図示せず)が設けられ、各駆動歯車には上記ローラ軸28の下端に設けられた従動歯車(図示せず)が噛合している。したがって、上記駆動源33によって上記駆動軸が回転駆動されれば、上記ローラ軸28が上記駆動歯車と従動歯車を介して回転されるようになっている。
ローラ軸28は上記乾燥処理部5から基板Wが搬出されるときに回転駆動される。それによって、乾燥処理部5から搬出された基板Wはローラ軸28に設けられた受けローラ29によって支持される。つまり、基板Wは乾燥処理部5から搬出されたときと同じ角度で傾斜して上記受け部25に支持される。
図3と図4に示すように、上記受け部25の傾斜方向上端側には平行に離間した一対のガイドレール35が一端を対向させて配設されている。このガイドレール35にはスライダ36が移動可能に設けられている。スライダ36は図示しないリニアモータによって上記ガイドレール35に沿って往復駆動されるようになっている。上記リニアモータは、たとえば上記スライダに設けられた永久磁石と、上記ガイドレールに設けられた複数の電磁コイルとによって構成され、電磁コイルに通電することで、上記スライダが駆動されるようになっている。
上記スライダ36は可動体37の下面の幅方向両端部に設けられている。可動体37の上面の幅方向両端には支持片38が突設されている。支持片38にはアーム体39の基端部の幅方向両側面に設けられたピン40が回動可能に支持されている。
上記アーム体39には3本のアーム41が上記受け部25の取付け部27と対応する間隔で櫛歯状に設けられている。アーム体39の基部及び各アーム41の上面にはそれぞれ複数の支持ピン42が突設されている。
図3と図4に示すように、上記可動体37の上面の幅方向中央部は下方に向かって凹んだ凹部43に形成されていて、この凹部43にはガイド44が上記可動体37の駆動方向に沿って設けられている。上記ガイド44には起上用スライダ45が移動可能に設けられている。この起上用スライダ45には連結杆46の一端が枢着されている。この連結杆46の他端は上記アーム体39の中央に位置するアーム41の下面に枢着されている。
上記起上用スライダ45には、軸線を上記可動体37の移動方向に沿わせたねじ軸47が螺合されている。このねじ軸47は一対の支持片49の回転可能に支持されていて、その一端には駆動源48が設けられている。
上記駆動源48が作動して上記ねじ軸45が回転駆動されれば、上記起上用スライダ45が上記ガイド44に沿って移動する。上記ガイド44が図3に矢印Aで示す方向へ移動すれば、上記連結杆46が起上する方向に回動するから、この連結杆46に連動して上記アーム体39が起上する。
上記アーム体39は、待機状態では図3に実線で示すように上面が上記受け部25に保持された基板Wと同じ角度で傾斜している。つまり、アーム41は先端部が下方に向かって傾斜している。アーム41が傾斜した状態で、可動体37が受け部25に向かう方向に駆動され、3本のアーム41が受け部25の受けローラ29に支持された基板Wの下面に入り込むと、上記起上用スライダ45が矢印A方向に駆動される。
起上用スライダ45が矢印A方向に駆動されると、アーム体39は図3に鎖線で示すようにアーム41の上面が水平になるまで起上方向に駆動される。それによって、上記受け部25の受けローラ29に支持された基板Wがアーム体39に設けられた支持ピン42によって掬い上げられて傾斜した状態から水平な状態に変換されて支持される。
たアーム体39が傾斜した基板Wを受け部25から掬い上げて水平な状態で保持すると、可動体37は図3に矢印Bで示す上記受け部25から離反する後退方向に駆動されて図1にDで示す受け渡し位置で待機する。この受け渡し位置Dで待機するアーム体39に水平に保持された基板Wは、次工程のロボット51によって受け取られる。
上記ロボット51は進退方向と回転方向を含む水平方向及び上下方向に駆動される基部51aを有し、基部51aには一対のアーム52が順次回動駆動可能に連結されている。を有し、先端のアーム52には上面が水平に維持されたハンド53が設けられている。
上記ハンド53は上面に支持しピン54aが設けられた4本のフィンガ54が櫛歯状に設けられている。上記ハンド53は、受け渡し位置Dで待機するアーム体39の支持ピン42によって所定の高さで支持された基板Wの下面側に入り込んでから上昇する。それによって、上記アーム体39に支持された基板Wは上記フィンガ54によって受け取られる。基板Wを受けたロボット51は後退方向に移動し、基板Wを次工程に受け渡すことになる。
このような構成の受け渡し装置によれば、ブラシ洗浄部3、シャワー洗浄部4及び乾燥処理部5で順次処理されて上記乾燥処理部5から搬出された基板Wは、受け渡し装置2の保持位置Sで受け部25によって処理時と同じ傾斜した角度で保持される。
そして、基板Wが受け部25に保持されると、その基板Wの下面側に、アーム体39が基板Wと同じ角度で傾斜した状態で進入する。ついで、アーム体39は水平に起上される。それによって、基板Wは上記受け部25から掬い上がられて水平に保持される。
基板Wを受けた上記アーム体39は、受け部25の保持位置Sから受け渡し位置Dに後退する。この受け渡し位置Dで、上記アーム体39に水平に保持された基板Wはロボット51によって受け取られて次工程に供給されることになる。つまり、傾斜した状態で処理された基板Wを、水平な状態に変換して次工程に受け渡すことが可能となる。
上記受け渡し装置2は受け部25と、この受け部25に対して進退駆動されるアーム体39を有する可動体37とによって構成されている。そのため、アーム体39が受け部25に保持された基板Wを掬い上げて受け取れば、乾燥処理部5からつぎの基板Wを上記受け部25に搬出することができる。
つまり、アーム体39が基板Wを受け部25から受けて次工程のロボット51に受け渡している間に、つぎの基板Wを乾燥処理部5から受け部25に搬出させて待機させることができる。そのため、可動体37はほとんど待ち時間なく、受け部25から基板Wを受けてロボットに受け渡すことができるから、傾斜した基板Wを水平に変換して次工程に受け渡す、基板Wの受け渡し作業のタクトタイムを短縮することができる。
処理された基板Wが受け部25に搬送されてくる方向と、アーム体39が設けられた可動体37が上記受け部25に対して進退駆動される方向は直交している。そのため、櫛歯状に配置された受け部25のローラ軸28に、アーム体39の櫛歯状に設けられたアーム41を入り込ませて基板Wを掬い上げることが可能となる。
しかも、受け部25に保持された基板Wをアーム体39によって掬い上げることで、上記受け部25から基板Wを受け取るため、基板Wの回路パターンが形成される上面を傷付けるような虞もない。
上記一実施の形態では、アーム体の起伏駆動は、ねじ軸によって起上用スライダを移動させるとともに、この移動に連動して回動する連結杆を介して行なうようにしたが、ねじ軸に代わり他の駆動手段、たとえばシリンダなどを用いて行うようにしてもよい。
この発明の一実施の形態を示す処理装置と受け渡し装置との配置状態の平面図。 シャワー洗浄部の断面図。 受け渡し装置の受け部とアーム体が設けられた可動体を示す一部断面した側面図。 可動体を移動方向と交差する方向に沿って断面した図。 受け部とアーム体を示す斜視図。
符号の説明
25…受け部、28…ローラ軸、29…受けローラ、37…可動体、39…アーム体、41…アーム。

Claims (2)

  1. 搬送方向と交差する方向に所定の角度で傾斜して搬送されながら処理された基板を水平な状態に変換して受け渡す基板の受け渡し装置であって、
    受けローラを有する複数のローラ軸が軸線を上記基板と同じ角度で傾斜させて櫛歯状に配置されていて、搬送されながら処理された上記基板を上記受けローラによって上記所定の角度で傾斜した状態で受ける受け部と、
    この受け部に対して進退する方向に往復動可能に設けられた可動体と、
    上記ローラ軸間に入り込む櫛歯状の複数のアームを有し、上記可動体に回動可能に設けられたアーム体を具備し、
    上記アーム体を上記受け部に保持された上記基板と同じ角度で傾斜させた状態でその基板の下方に入り込ませてから、上記アーム体を水平に起上させて上記基板を上記受け部から受けることを特徴とする基板の受け渡し装置。
  2. 上記基板が上記受け部に向かって搬送されてくる方向と、上記アーム体が上記受け部に対して進退駆動される方向は直交していることを特徴とする請求項1記載の基板の受け渡し装置。
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