JP2007238057A - 作業車の姿勢制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 検出誤差の少ない状態で精度よく車体の左右傾斜角を検出して、姿勢変更操作手段による車体の左右傾斜方向での作動制御を良好に行うことが可能となる作業車の姿勢制御装置を提供する。
【解決手段】 車体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段SKが、重力式の傾斜角センサ45と、左右傾斜方向での角速度を検出する角速度センサ46と、車体の左右傾斜角を求める傾斜角算出手段300とを備えて構成され、角速度が零である状態に対応する前記角速度の基準値を更新する基準値更新手段500が、旋回状態検出手段にて旋回走行状態でないことが検出されているときは、角速度センサ46の検出値をサンプリングした複数の検出値を平均処理した値に基づいて基準値を更新し、且つ、旋回状態検出手段にて旋回走行状態であることが検出されているときは基準値の更新を実行しない。
【選択図】 図18

Description

本発明は、走行装置の接地部に対する車体の左右傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、車体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段と、前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて車体の左右傾斜角が設定傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御手段とが備えられている作業車の姿勢制御装置に関する。
上記作業車の姿勢制御装置において、従来では、前記左右傾斜角検出手段が、重力の作用によって車体の左右傾斜角を検出する重力式の傾斜角センサにて構成され、その重力式の傾斜角センサの検出値に基づいて車体の左右傾斜角を求めるように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
尚、前記重力式の傾斜センサは、車体に備えられた容器に所定粘度の液体を収納し、且つ、その液体に浸漬する一対の電極を備えており、車体が水平基準面から傾斜するに伴って容器に対して液面が傾斜して、一対の電極の浸漬量が変化して一対の電極間の静電容量が変化することになるから、その一対の電極間の静電容量の変化を車体の左右傾斜角の情報として電気的に検出する構成となっている。
特開2001−270475号公報
上記従来構成において使用される重力式の傾斜角センサは、車体の走行に伴う細かな振動によって液体が揺れ動いて誤った情報を検出することなく、車体の左右方向への傾斜を適正に検出するために液体が所定粘度を有する構成となっており、このように液体が所定粘度を有する構成であるから、車体の素早い姿勢変化に対しては追従性が悪くなるものであった。
すなわち、重力式の傾斜角センサは、車体の左右方向の傾斜角が変化していない状態や車体が緩速で左右傾斜しているような状態では、車体の左右傾斜角を精度よく検出することができるが、車体が急速に左右傾斜したような場合には、傾斜角センサが車体の左右傾斜に追従できずに応答遅れが発生して、車体の左右傾斜角を精度よく検出することができないおそれがあり、姿勢変更操作手段の車体の左右傾斜方向での作動制御を良好に行うことができないおそれがあった。
そこで、改良構成として、傾斜角センサとは別に車体の左右傾斜方向での角速度を検出する角速度センサ、例えば振動ジャイロ式の角速度センサを備えて、この角速度センサの検出値を積分処理して傾斜角を求めるようにして、その傾斜角を傾斜角センサの検出値にて補正することで車体の左右傾斜角を検出する構成も提案されている。つまり、応答性のよい角速度センサを用いて、車体が急速に左右傾斜するときであっても、角速度センサの検出値により車体の左右傾斜角を検出するようにして、傾斜角センサの応答遅れに起因した誤差を解消しようとするものである。
しかし、上述したような角速度センサは、角速度が零である状態に対応する基準値が、温度の変動等の種々の要因により適正な値からずれることがあり、このような基準値がずれた状態で検出動作を継続すると、ずれ量が大きくなって検出誤差が大きくなるおそれがあり、姿勢変更操作手段の車体の左右傾斜方向での作動制御を良好に行うことができないおそれがあった。
本発明の目的は、検出誤差の少ない状態で精度よく車体の左右傾斜角を検出して、姿勢変更操作手段による車体の左右傾斜方向での作動制御を良好に行うことが可能となる作業車の姿勢制御装置を提供する点にある。
本発明に係る作業車の姿勢制御装置は、走行装置の接地部に対する車体の左右傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、車体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段と、前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、車体の左右傾斜角が設定傾斜角に維持されるように、前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御手段とが備えられているものであって、その第1特徴構成は、
前記左右傾斜角検出手段が、重力の作用によって車体の左右傾斜角を検出する重力式の傾斜角センサと、車体の左右傾斜方向での角速度を検出する角速度センサと、前記傾斜角センサの検出値及び前記角速度センサの検出値に基づいて車体の左右傾斜角を求める傾斜角算出手段とを備えて構成され、
車体が旋回走行状態であるか否かを検出する旋回状態検出手段と、角速度が零である状態に対応する前記角速度の基準値を更新する基準値更新手段とが備えられ、
前記基準値更新手段が、
前記旋回状態検出手段にて旋回走行状態でないことが検出されているときは、前記角速度センサの検出値をサンプリングした複数の検出値を平均処理した値に基づいて、前記基準値を更新し、且つ、前記旋回状態検出手段にて旋回走行状態であることが検出されているときは前記基準値の更新を実行しないように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、左右傾斜角検出手段が、重力の作用によって車体の左右傾斜角を検出する重力式の傾斜角センサと、車体の左右傾斜方向での角速度を検出する角速度センサと、傾斜角センサの検出値及び角速度センサの検出値に基づいて車体の左右傾斜角を求める傾斜角算出手段とを備えて構成されているから、例えば、車体の左右方向の傾斜角が変化していない状態や車体が緩速で左右傾斜しているような状態においては、重力の作用によって車体の左右傾斜角を検出する重力式の傾斜角センサにより車体の左右傾斜角を精度よく検出することが可能であり、車体が急激に左右傾斜している状態では、車体の左右傾斜方向での角速度を検出する角速度センサの検出値を積分して傾斜角センサの検出値を補うようにしたり、前記角速度センサの検出値を積分した値を左右傾斜角として用いること等によって、車体の左右傾斜角を精度よく検出することが可能である。
前記角速度センサは、角速度が零である状態に対応する基準値が温度の変動等に起因して適正な値からずれることがあるが、角速度の基準値を更新する基準値更新手段が備えられて、この基準値更新手段によって角速度の基準値を更新することで、上記したような基準値のずれを少なくして極力適正な値に修正することができる。具体的には、基準値更新手段は、角速度センサの検出値をサンプリングした複数の検出値を平均処理した値に基づいて基準値を更新することになる。
ところで、角速度センサは、角速度を検出するときの自己の検出軸芯を車体が左右傾斜するときの軸芯、つまり車体前後方向に沿う軸芯に沿うように取り付ける必要があるが、組み付けの誤差等により、車体前後方向に沿う軸芯に対して少しずれた状態で検出軸芯が設けられることがある。そうすると、車体前後方向に沿う軸芯の周りでの左右傾斜方向での角速度だけでなく、車体前後方向に沿う軸芯と直交する軸芯、例えば、上下軸芯周りでの角速度成分も検出してしまうことがある。
このように上下軸芯周りでの角速度を検出する場合には、車体が旋回走行すると、その旋回走行に伴う上下軸芯周りでの角速度が発生することになるが、旋回走行中も基準値更新手段により基準値の更新を実行すると、車体が左右傾斜していないにも拘らず、誤って検出した上下軸芯周りでの角速度成分を含む検出値を、角速度が零である状態に対応する基準値として誤って検出することになり、更新された基準値は誤差を含んだものとなる。
そこで、前記基準値更新手段は、旋回状態検出手段にて旋回走行状態でないことが検出されているときは前記基準値を更新し、且つ、前記旋回状態検出手段にて旋回走行状態であることが検出されているときは前記基準値の更新を実行しないようにしている。このように構成することで、旋回走行に伴って発生する誤差を含むことのない状態で基準値のずれを少なくして、直進走行時においては、角速度が零である状態に対応する角速度の基準値を適正な値に更新することが可能となり、角速度センサは車体の左右傾斜方向での角速度を誤差の少ない状態で極力正確に検出することができる。
その結果、応答性のよい角速度センサを用いて、車体が急速に左右傾斜するときであっても、角速度センサの検出値を用いることにより傾斜角センサの応答遅れに起因した誤差を解消することが可能なものでありながら、車体の旋回走行に伴う角速度センサの検出誤差を少なくした状態で極力正確に角速度を検出することができる。
従って、検出誤差の少ない状態で精度よく車体の左右傾斜角を検出して、姿勢変更操作手段による車体の左右傾斜方向での作動制御を良好に行うことが可能となる作業車の姿勢制御装置を提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、車体の旋回走行を指令する手動操作式の旋回指令手段が備えられ、前記旋回状態検出手段が、前記旋回指令手段の指令の有無に基づいて、車体が旋回走行状態であるか否かを検出するように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、手動操作式の旋回指令手段によって車体の旋回走行が指令されると旋回走行が行われ、車体の旋回走行が指令されなければ旋回走行は行われないが、旋回状態検出手段は、その旋回指令手段の指令の有無に基づいて旋回走行状態であるか否かを検出するのである。このような旋回指令手段は作業車には従来より備えられるものであるから、既存の操作具を有効利用することで、特別な操作手段を設けることなく簡素な構成で旋回状態を検出することが可能となる。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記走行装置として、左右一対の走行装置が備えられ、前記旋回状態検出手段が、前記左右一対の走行装置の夫々の駆動速度を検出する一対の走行速度検出手段と、それら一対の走行速度検出手段の検出情報に基づいて車体が旋回走行状態であるか否かを判別する判別手段とを備えて構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、一対の走行速度検出手段によって左右一対の走行装置の夫々の駆動速度が検出され、一対の走行速度検出手段の検出情報に基づいて車体が旋回走行状態であるか否かを判別するのである。一対の走行速度検出手段により左右の走行装置の夫々の駆動速度を検出するものであるから、左右の走行装置の実際の走行状態を的確に検出することができ、左右の走行装置に速度差が発生しているか否かにより旋回走行状態であるか否かを精度よく検出することができる。
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記傾斜角算出手段が、前記傾斜角センサの検出値のうちの高周波数成分を除去するローパスフィルターと、前記角速度センサの検出値を積分する積分手段と、その積分手段にて積分した積分値のうちの低周波数成分を除去するハイパスフィルターとを備えて、前記ローパスフィルターの出力値と前記ハイパスフィルターの出力値とを加算して車体の左右傾斜角を求めるように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、傾斜角センサの検出値のうちの高周波数成分を除去するローパスフィルターが備えられるから、傾斜角センサにおいて車体の細かな振動等に起因して発生する高周波のノイズを有効に除去することができる。一方、角速度センサの検出値は積分手段によって積分されて傾斜角の情報に変化するが、その積分手段にて積分した積分値のうちの低周波数成分を除去するハイパスフィルターが備えられるから、積分することによって定常誤差が積分されて累積して大きくなるような積分誤差を有効に除去することができる。
そして、前記ローパスフィルターの出力値と前記ハイパスフィルターの出力値とを加算して車体の左右傾斜角を求めるようにしたから、傾斜角センサに含まれる高周波のノイズ及び積分値に含まれる積分誤差を除去して、検出誤差の少ない状態で精度よく車体の左右傾斜角を検出することができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を作業車の一例としてのコンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ式の走行装置1L,1R、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンク4、搭乗運転部2等を備えた車体Vに対して、稲や麦等の植立穀稈を刈り取って脱穀装置3に供給する刈取部10を昇降自在に備えて構成されている。
刈取部10は、先端部に設けた分草具6、分草具6にて分草された植立穀稈を引き起こす引起し装置5、引き起こされた穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈刃7、刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更しながら後方側に搬送する縦搬送装置8等にて構成され、車体Vの前部に横軸芯P1周りに油圧式の刈取シリンダC1によって揺動昇降自在に設けられている。
そして、このコンバインでは、左右の走行装置1L,1Rの接地部に対する車体Vの前後傾斜角及び左右傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段100が設けられている。以下、その構成について説明する。
先ず、左右の走行装置1L,1Rの車体Vへの取付構造を説明する。尚、左右の走行装置1L,1Rは夫々同一構成であるから、そのうち左側の走行装置1Lについて以下に説明し、右側の走行装置1Rについてはその説明を省略する。
図2に示すように、車体Vを構成する前後向き姿勢の主フレーム11に対して固定される支持フレーム12の前端側には駆動スプロケット13が回転自在に支持されるとともに、複数個の遊転輪体14を前後方向に並べた状態で枢支し、且つ、後端部にテンション輪体15を支持したトラックフレーム16が前記支持フレーム12に対して上下動可能に装着されている。そして、前記駆動スプロケット13とテンション輪体15及び各遊転輪体14にわたり無端回動体であるクローラベルトBが巻回されている。
前記支持フレーム12の前部側には水平軸芯P2周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される前ベルクランク17aが枢支され、支持フレーム12の後部側には水平軸芯P3周りで回動可能に側面視で略L字形に構成される後ベルクランク17bが枢支されている。そして、前ベルクランク17aの下方側端部がトラックフレーム16の前部側箇所に枢支連結され、後ベルクランク17bの下方側端部は、ストローク吸収用の補助リンク17b1を介して、トラックフレーム16の後部側箇所に枢支連結されている。
一方、前後ベルクランク17a,17bの夫々の上方側端部には、夫々、油圧シリンダC2,C3のシリンダロッドが連動連結されている。前記各油圧シリンダC2,C3のシリンダ本体側は主フレーム11における横フレーム部分に枢支連結されており、前記各油圧シリンダC2,C3は夫々複動型の油圧シリンダにて構成されている。
そして、前ベルクランク17aに対応する油圧シリンダC2(以下、左前シリンダという)を最も伸張させるとともに、後ベルクランク17bに対応する油圧シリンダC3(以下、左後シリンダという)を最も短縮させると、図2に示すように、トラックフレーム16が支持フレーム12に受け止め支持され、トラックフレーム16が主フレーム11に最も近づいてほぼ平行状態となる。この状態を下限基準姿勢という。
そして、前記下限基準姿勢にある状態から、左後シリンダC3をそのままの状態に維持しながら左前シリンダC2を短縮作動させると、図3に示すように、車体Vの前部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(即ち、前上昇操作)することになる。
また、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2をそのままの状態に維持しながら左後シリンダC3を伸長作動させると、図4に示すように、車体Vの後部側を接地部に対して離間する方向に姿勢変更(後上昇操作)することになる。
又、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、図5に示すように、車体Vが接地部に対して平行姿勢のまま離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
尚、右側の走行装置1Rにおいても同様に、機体前部側に位置する右前シリンダC4と、機体後部側に位置する右後シリンダC5とが夫々備えられ、左側の走行装置1Lと同様な動作を行う。
従って、前記姿勢変更操作手段100が、車体Vにおける左側前部、左側後部、右側前部、及び、右側後部の夫々において前記左右走行装置1L,1Rの接地部に対する高さを各別に変更調節自在な4個の駆動手段としての前記4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を備えて構成されている。
前記4個の油圧シリンダC2,C3,C4,C5の夫々に対応させて、左右走行装置1L,1Rにおける前記各ベルクランク17a,17bの回動支点部に対応する箇所に、その回動量に基づいて前記各油圧シリンダC2,C3,C4,C5の操作量(即ち、伸縮作動したストローク量)を検出するポテンショメータ形のストロ−クセンサ18,19,20,21が設けられている(図10参照)。
次に、このコンバインの伝動構造について説明する。
図6に示すように、直進走行状態における走行速度を高低変速自在な直進用の無段変速装置70と、旋回走行時において旋回側に位置する走行装置の走行速度を高低変速自在な旋回用の無段変速装置80とが備えられ、それらの無段変速装置70、80からの動力が左右の走行装置1R、1Lへ出力されるように伝動系が構成されている。直進用の無段変速装置70と旋回用の無段変速装置80は夫々、エンジンEからの動力が入力される可変油圧ポンプ70A、80Aと、その可変油圧ポンプ70A、80Aからの供給油で回転駆動される油圧モータ70B、80Bとの対で構成された周知構造の静油圧式無段変速装置(HST)によって構成されている。
具体的に説明すると、前記直進用の無段変速装置70の出力が高低2段切換え式の副変速装置22を介して左右一対の走行装置1R、1Lに伝達される一方、直進用の無段変速装置70の動力が刈取部10に伝達される構成となっている。副変速装置の出力軸22aには出力ギア22bが固着されており、この出力ギア22bに対して、支持軸23に一体に設けたセンターギヤ24が常時噛合する状態で設けられている。
そして、直進用の無段変速装置70から左右一対の走行装置1R,1Lの夫々への動力伝達を各別に断続すべく伝動状態と遮断状態とに切り換え自在な左右一対の直進用伝動クラッチとしての左右一対の噛み合いクラッチ27、27と、旋回用の無段変速装置80から左右一対の走行装置1R,1Lの夫々への動力伝達を各別に断続すべく伝動状態と遮断状態とに切り換え自在な左右一対の旋回用伝動クラッチとしての左右一対の多板式の摩擦クラッチ25、25とを備えて構成されている。
すなわち、前記支持軸23に、センターギヤ24を挾む両側に、前記センターギヤ24の両側面とこれに対向するシフトギア26との間に形成された左右一対の直進用伝動クラッチとしての左右一対の噛み合いクラッチ27、27と、外周部に旋回用の無段変速装置80の伝動系に連係された外周ギヤ部25a、25bを備える前記左右一対の旋回用伝動クラッチとしての左右一対の多板式の摩擦クラッチ25、25とが設けられている。
前記左右のシフトギア26は、夫々、センターギヤ24に噛み合う状態と噛み合わない状態とに回転軸芯方向にシフト操作自在であって、左側のシフトギア26がセンターギア24に噛み合うと左側の噛み合いクラッチ27が入り状態となり、右側のシフトギア26がセンターギア24に噛み合うと右側の噛み合いクラッチ27が入り状態となるように切り換え自在に構成されており、噛み合いクラッチ27、27が夫々入り状態に切り換えられると左右のシフトギア26は共にセンターギヤ24に係合している状態となり、シフトギア26を介して、左右の走行装置1R、1Lが同方向に同速駆動される機体直進状態となる。
さらに説明を加えると、前記左右のシフトギヤ26、26は夫々、押圧スプリング29、29による押圧力にて噛み合いクラッチ27、27が噛み合う入り状態に付勢されており、左右のシフトギヤ26、26の夫々を押圧スプリング29、29による押圧力に抗して単動型の油圧シリンダからなる遮断用油圧シリンダ31L、31Rに圧油を供給してシフト操作することにより、噛み合いクラッチ27、27を切り状態に切り換え操作可能に構成されている。この遮断用油圧シリンダ31L、31Rの操作は、図7に示すように、遮断用電磁弁63、64を圧油供給状態と排油状態に切り換え操作することにより行うように構成されている。ところで、遮断用電磁弁63、64はバネ63a、64aにより前記圧油供給状態に復帰付勢される構成であり、ソレノイド63b、64bに通電して励磁することでバネ63a、64aの付勢力に抗して弁体を操作して前記排油状態に切り換える構成となっている。
前記遮断用油圧シリンダ31L、31Rに対して、それらの油室内に作動油が供給されている圧油供給状態であるか作動油が排出されている排油状態であるかを検出する動作状態検出手段としての圧力センサ68、69が夫々設けられている。説明を加えると、遮断用油圧シリンダ31Lが圧油供給状態であれば左側の噛み合いクラッチ27が切状態であり、排油状態であれば左側の噛み合いクラッチ27が入状態となる。又、遮断用油圧シリンダ31Rが圧油供給状態であれば右側の噛み合いクラッチ27が切状態であり、排油状態であれば右側の噛み合いクラッチ27が入状態となる。従って、前記圧力センサ68、69は、前記遮断用油圧シリンダ31L、31Rにおける油室の圧力により、噛み合いクラッチ27、27が入り状態にあるか切り状態にあるかを検出することができる。
又、単動型の油圧シリンダからなる左右一対の操向用油圧シリンダ30L、30Rのうちの左側の操向用油圧シリンダ30Lに圧油供給してシフトギヤ26における摩擦板をシフト操作することにより、左側の摩擦クラッチ25が圧接する伝動入り状態に切り換え操作可能に構成され、一方、右側の操向用油圧シリンダ30Rに圧油供給してシフトギヤ26における摩擦板をシフト操作することにより、右側の摩擦クラッチ25が圧接する伝動入り状態に切り換え操作可能に構成されている。一対の操向用油圧シリンダ30L、30Rの操作は、図7に示すように、遮断用電磁弁32、33を圧油供給状態と排油状態に切り換え操作することにより行うように構成されている。
シフトギヤ26からの動力はファイナルギア35を介して左右一対の走行装置1R,1Lに伝達されるが、このシフトギヤ26は、噛み合いクラッチ27が噛み合いしているときも、噛み合いしていないときも、常時、走行装置への伝動系の中継ギヤ34に噛合するように構成されている。
つまり、左右の噛み合いクラッチ27、27を夫々入り状態として、左右の摩擦クラッチ25、25を夫々切り状態にすると直進用伝動状態となり、その直進用伝動状態から左側の噛み合いクラッチ27を切り状態にして左側の摩擦クラッチ25を入り状態にすると左旋回用伝動状態となり、前記直進用伝動状態から右側の噛み合いクラッチ27を切り状態にして右側の摩擦クラッチ25を入り状態にすると右旋回用伝動状態となる。
説明を加えると、旋回用の無段変速装置80の出力軸80bには、その両端部に伝動ギヤ80b1、80b2が固着され、両伝動ギヤ80b1、80b2の夫々に、各摩擦クラッチ25、25の外周ギヤ部25a、25aが噛み合っている。そして、左右のシフトギア26、26のうちの一方を遮断用油圧シリンダ31L、31Rのいずれか一方を作動してシフト操作することにより、センターギヤ24との噛み合いを外す側にシフト操作し、操向用油圧シリンダ30L、30Rのうちのいずれか一方により、シフトギヤ26における摩擦板をシフト操作することにより、そのシフトギア26の移動した側の摩擦クラッチ25が圧接されて入り状態となり、その摩擦クラッチ25を介して旋回用の無段変速装置80の動力がシフトギア26に伝達され、シフトギア26から中継ギア34及びファイナルギア35を介して一方の走行装置に伝達され、機体旋回状態となる。又、シフトギア26はセンターギヤ24に噛み合っているとき、及び、摩擦クラッチ25のクラッチ入り側に操作されているときのいずれのときにおいても、走行装置への伝動系の中継ギヤ34に噛み合うように構成されている。
前記直進用の無段変速装置70は、中立位置から正転方向並びに逆転方向夫々について無段階に変速操作可能な構成となっており、又、搭乗運転部2には前後方向に沿って所定の前後操作範囲にわたり手動操作によって揺動可能な変速操作具としての主変速レバー40が設けられている。そして、図7に示すように、可変油圧ポンプ70Aの斜板41が油圧サーボ機構SVを介して主変速レバー40に連係され、主変速レバー40の操作指令に基づいて斜板41の角度を変更することにより油圧モータ70B側の出力状態を無段階に変更するように構成されている。つまり、主変速レバー40が手動操作にて操作されると、その操作に対して油圧サーボ機構SVの作用により油圧操作力にてアシスト操作を行うことにより変速操作を軽く操作することができる構成となっている。尚、油圧サーボ機構SVは周知構成のものであるから詳細な説明はここでは省略する。
次に、直進用の無段変速装置70の変速操作構成について説明する。
図8に示すように、主変速レバー40が中立域にあり中立状態が指令されていると、前記斜板41が中立状態となり油圧モータ70Bは回転せず停止状態に維持され、主変速レバー40からの指令が前進増速側もしくは後進増速側への変速指令であると、主変速レバー40の操作指令に応じて上述したような油圧サーボ機構SVによって斜板41の角度が正転方向(前進増速方向)もしく逆転方向(後進増速方向)に油圧操作力によってアシスト操作され、油圧モータ70Bが指令位置に応じた速度で正転方向又は逆転方向に回転駆動されるように変速操作される構成となっている。
一方、旋回用の無段変速装置80も直進用の無段変速装置70と同様に、正転方向並びに逆転方向夫々について無段階に変速操作可能な構成となっている。しかし、この旋回用の無段変速装置80は手動操作で変速を行うのではなく、可変油圧ポンプ80Aの斜板42が油圧式の旋回用操作機構43に連係され、この旋回用操作機構43により斜板角を変更することにより油圧モータ80B側の出力状態を変更するように構成されている。この旋回用操作機構43は、図7に示すように、旋回用の無段変速装置80における斜板15に連動連結されたアクチュエータとしての複動型の変速用油圧シリンダ44と、この変速用油圧シリンダ44に対する油圧制御を行う油圧制御ユニットVUとを備えて構成されている。前記変速用油圧シリンダ44は、内装される左右一対のバネ44a、44bの付勢力により中立位置に復帰付勢される構成となっている。
前記油圧制御ユニットVUは、詳述はしないが、制御装置Hからの制御指令に基づいて、旋回用の無段変速装置80における斜板42を前進側増速方向並びに後進側増速方向夫々に移動操作し、且つ、任意の変速位置で斜板42を位置保持するように変速用油圧シリンダ44を制御するように構成されている。
上記したような無段変速装置70、80の変速動作について説明を加えると、図8に示すように、斜板41,42の変速位置が中立位置Nを含む所定幅を有する中立域にあれば変速出力(出力回転速度)は零となり、斜板41,42の変速位置がその中立域から所定方向に回動操作されると前進方向への変速出力が無段階に増速操作され、斜板41,42が中立域から所定方向と反対方向に操作されると後進方向への変速出力が無段階に増速操作される構成となっている。
そして、搭乗運転部2には、主変速レバー40の揺動操作量を直接検出することにより変速指令位置を検出するポテンショメータ式の変速レバーセンサ65が設けられている。又、主変速レバー40の他に、中立位置Nを含む所定幅を有する直進指令用の中立操作域、その中立操作域から正方向に操作される左旋回指令用の左旋回操作域、及び、前記中立操作域から逆方向に操作される右旋回指令用の右旋回操作域の夫々にわたり移動操作自在な旋回指令手段としての旋回レバー56が備えられ、この旋回レバー56が、左旋回用操作域及び右旋回用操作域の夫々において所定の操作領域の全範囲にわたり移動操作自在で、且つ、中立操作域から離れる方向への移動量が大きいほど小となるように指令情報としての旋回用の目標速度比率を指令するように構成されている。
説明を加えると、前記旋回レバー56の操作位置を検出する回転式のポテンショメータからなる旋回状態検出手段としての旋回レバーセンサ57が設けられて、旋回指令操作領域において中立域から離れる方向への移動量が大きいほど、言い換えると、例えば中立位置Nからの左右いずれかへの倒し角が大きいほど、大きな旋回力となるような左右の走行装置1L,1Rの速度比率が指令される構成となっている。
図9は、旋回レバー56を操作したときの左右の走行装置1L,1Rの目標速度比率の変化を示している。ラインL1は、旋回外側に位置する走行装置の速度Xを示し、ラインL2,L3,L4は、旋回外側に位置する走行装置の速度Xに対する旋回内側の走行装置の速度の比率(目標速度比率)の変化を示したものである。つまり、旋回側の走行装置は旋回レバー56の中立域から離れる方向への移動量が大きいほど低速側に変化するものであり、ラインL2は旋回外側に位置する走行装置の速度Xの1/3まで減速される緩旋回モードにおける目標速度比率の変化を示し、ラインL3は零速にまで減速される信地旋回モードにおける目標速度比率の変化を示し、ラインL4は零速を越えて逆転方向での速度が増大する超信地旋回モードにおける目標速度比率の変化を示している。そして、モード切換スイッチの操作によりラインL2〜L4のいずれかモードに切り換え可能に構成されている。
前記直進用の無段変速装置70における斜板41の操作位置を検出する直進用の変速位置検出センサ60と、旋回用の無段変速装置80における斜板42の操作位置を検出する旋回用の変速位置検出センサ61とが設けられている。一方、直進用の無段変速装置70の出力回転速度を出力ギア22bの歯数をカウントすることにより検出する直進用走行速度センサ58と、旋回用の無段変速装置80の出力回転速度を伝動ギア80b1の歯数をカウントすることにより検出する旋回用走行速度センサ59が設けられている。
上記したような各種のセンサ類の入力情報に基づいて、変速用油圧シリンダ44の作動を制御することにより旋回用の無段変速装置80を変速制御するとともに、遮断用電磁弁32、33、及び、遮断用電磁弁63、64を切り換えて、操向用油圧シリンダ30R、30L、遮断用油圧シリンダ31L、31Rの作動を制御することにより、左右の噛み合いクラッチ27、27、左右の摩擦クラッチ25、25の伝動状態を切り換えるマイクロコンピュータ利用の走行駆動用制御装置Hが備えられている。
走行駆動用制御装置Hは、旋回レバー56にて直進が指令されると、直進用の無段変速装置70の変速出力を左右一対の走行装置1R,1L夫々に伝達すべく、左右一対の噛み合いクラッチ27,27を夫々伝動状態にし、且つ、左右一対の摩擦クラッチ25,25夫々を遮断状態にして直進走行状態に切り換える。
旋回レバー56にて右旋回が指令されると、直進用の無段変速装置70の変速出力を左側の走行装置1Lに伝達し、かつ、旋回用の無段変速装置80の変速出力を右側の走行装置1Rに伝達すべく、左側の噛み合いクラッチ27及び右側の摩擦クラッチ25を伝動状態にし、且つ、右側の噛み合いクラッチ27及び左側の摩擦クラッチ25を遮断状態にして、右旋回用の旋回走行状態に切り換える。
又、旋回レバー56にて左旋回が指令されると、直進用の無段変速装置70の変速出力を右側の走行装置1Rに伝達し、かつ、旋回用の無段変速装置80の変速出力を左側の走行装置1Lに伝達すべく、右側の噛み合いクラッチ27及び左側の摩擦クラッチ25を伝動状態に切り換えて、左側の噛み合いクラッチ27及び右側の摩擦クラッチ25を遮断状態にして、左旋回用の旋回走行状態に切り換える。
右旋回用の旋回走行状態及び左旋回用の旋回走行状態のいずれにおいても、旋回レバー56の操作位置の変化に伴って、左右一対の走行装置1L,1Rの旋回状態、つまり、旋回半径が速度比率に対応して変化することになる。
次に、車体Vを姿勢制御するための構成について説明する。
つまり、このコンバインでは、車体Vの左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段SKと、その左右傾斜角検出手段SKの検出情報に基づいて、車体Vの左右傾斜角が設定傾斜角に維持されるように、前記姿勢変更操作手段100の作動を制御する姿勢制御手段200とが備えられている。
前記左右傾斜角検出手段SKは、図10及び図18に示すように、重力の作用によって車体の水平基準面からの左右傾斜角を検出する重力式の左右傾斜角センサ45と、車体Vの左右傾斜方向での角速度を検出する角速度センサ46と、左右傾斜角センサ45の検出値及び角速度センサ46の検出値に基づいて、車体Vの左右傾斜角を求める傾斜角算出手段300とを備えて構成されている。
前記傾斜角算出手段300は、旋回状態検出手段としての旋回レバーセンサ57の検出情報に基いて旋回走行状態でないことが検出されているときは、左右傾斜角センサ45及び角速度センサ46の夫々の検出値に基づいて車体Vの左右傾斜角を求め(図18(イ)参照)、旋回レバーセンサ57の検出情報に基いて旋回走行状態であることが検出されているときは、傾斜角センサ45の検出値に基づいて車体の左右傾斜角を求めるように構成されている(図18(ロ)参照)。
さらに、傾斜角算出手段300は、図18(イ)に示すように、左右傾斜角センサ45の検出値のうちの高周波数成分を除去するローパスフィルターLPFと、角速度センサ46の検出値を積分する積分手段400と、その積分手段400にて積分した積分値のうちの低周波数成分を除去するハイパスフィルターHPFとを備えて、左右傾斜角センサ45及び角速度センサ46の夫々の検出値に基づいて車体Vの左右傾斜角を求めるときは、ローパスフィルターLPFの出力値とハイパスフィルターHPFの出力値とを加算して車体Vの対する左右傾斜角を求めるように構成されている。
説明を加えると、前記重力式の左右傾斜角センサ45は、車体Vの左右方向の中央位置であって車体前後方向のほぼ中央位置よりも少し車体前方側に位置する状態で主フレーム11に位置固定状態で設けられており、具体的には次のように構成されている。
図13に示すように、車体Vに固定された角型の容器45aの内部に、シリコンオイル等からなる所定粘度の液体45bが入れられるとともに、同一形状の金属板を同一間隔で平行に立設した一対の検出電極45cが傾斜角検出方向(図13において左右方向)に間隔をあけて容器41に固定される状態で2組配置されている。そして、液体45bが重力により初期姿勢(液面水平状態)に復帰しているときに、車体Vが傾斜していない状態では、2組の検出電極45cが同一漬浸状態(図13の状態)になり、車体Vが傾斜している状態では、2組の検出電極45cの漬浸状態が異なり(図14(イ)の状態)、その各検出電極45cの静電容量を計測してその計測値の差(車体Vが傾斜していない状態ではゼロである)を傾斜角情報に対応する検出値に変換する変換回路部45dが備えられている。
前記角速度センサ46は、詳述はしないが、振動ジャイロ式の角速度センサにて構成され、車体Vの左右方向の中央位置であって車体Vの前後方向のほぼ中央位置に位置する状態で主フレーム11に固定状態で設けられており、車体Vが左右方向に傾斜するときの角速度を検出することができる構成となっている。
そして、旋回レバーセンサ57にて検出される旋回レバー56の指令情報並びに変速レバーセンサ65にて検出される主変速レバー40の指令情報に基づいて、車体Vが旋回走行するときに車体Vに掛かる遠心力を検出する遠心力検出手段600が備えられ、前記傾斜角算出手段300が、旋回レバーセンサ57の検出情報に基いて旋回走行状態であることが検出されているときは、遠心力検出手段600にて検出された遠心力に起因して変化する傾斜角センサ45における傾斜角変化量を算出し、且つ、傾斜角センサ45の検出値を前記傾斜角変化量に相当する補正傾斜角にて補正して車体Vの左右傾斜角を求めるように構成されている。
図10に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置H1が設けられ、この制御装置H1に、前記各ストロークセンサ18〜21、左右傾斜角センサ45、角速度センサ46、姿勢変更スイッチユニットSUに加えて、変速レバーセンサ65、旋回レバーセンサ57の夫々の情報が入力されている。
図11に示すように、姿勢変更スイッチユニットSUには、車体Vの目標とする左右傾斜角(設定傾斜角)を設定する左右傾斜角設定器47、水平制御(後述のローリング制御)を入り切りする水平自動スイッチ48、水平制御の入り状態を示す水平ランプ48a、及び、十字レバー式の操作具50にて作動する手動指令用の右上げスイッチ50a、左上げスイッチ50b、機体上げスイッチ50c及び機体下げスイッチ50dが設けられている。
又、上記左右傾斜角設定器47には、水平スイッチ47a、左傾斜スイッチ47b及び右傾斜スイッチ47cが備えられている。つまり、水平スイッチ47aを押すと、設定左右傾斜角として水平状態に対応する傾斜角が設定され、左傾斜スイッチ47bを押すと、現在設定されている設定左右傾斜角が設定角度づつ左傾斜方向に修正され、右傾斜スイッチ47cを押すと、現在設定されている設定傾斜角が設定角度づつ右傾斜方向に修正される。そして、左右傾斜角設定器47にて設定されている左右傾斜角については、搭乗運転部2の前方側に設けた表示装置(図示しない)に、図12に示すように、1〜7の7段階(角度0の段階4が水平状態を表わし、プラスの角度が右傾斜方向、マイナスの角度が左傾斜方向を夫々表わす)のいずれであるかが表示される。
一方、制御装置H1からは、4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を油圧制御するための油圧制御用の電磁弁29〜32に対する駆動信号が夫々出力されている。
前記制御装置H1を利用して、左右傾斜角センサ45の検出値及び角速度センサ46の検出値に基づいて、車体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を求める前記傾斜角算出手段300が構成されている。つまり、制御装置H1が、左右傾斜角センサ45の検出値のうちの高周波数成分を除去するローパスフィルター処理、角速度センサ46の検出値を積分する積分処理、及び、その積分した積分値のうちの低周波数成分を除去するハイパスフィルター処理の夫々をソフト処理により実行し、且つ、ローパスフィルター処理を行った後の出力値とハイパスフィルター処理を行った後の出力値とを加算して車体の左右傾斜角を求める処理を実行するように構成されている。
又、角速度が零である状態に対応する角速度の基準値を更新する基準値更新手段500が備えられている。この基準値更新手段500は、制御装置H1を利用して構成され、旋回状態検出手段としての旋回レバーセンサ57の検出情報に基いて旋回走行状態でないことが検出されているときは、角速度センサ46の検出値をサンプリングした複数の検出値を平均処理した値に基づいて、前記基準値を更新し、且つ、旋回レバーセンサ57の検出情報に基いて旋回走行状態であることが検出されているときは前記基準値の更新を実行しないように構成されている。尚、前記基準値は、角速度が零である状態に対応するので零点と称されることがある。
説明を加えると、車体Vが左右方向に姿勢変化する場合には、一方向に回転(横転)するのではなく、常に水平姿勢に向けて復帰しながら左右傾斜を繰り返すものであるから、作業中であっても、圃場の起伏や凹凸の周期よりも充分に長い時間にわたってサンプリングして平均すれば、左右傾斜による出力値が相殺され、ほぼ正確な基準値(零点)を求めることが可能である。
そして、前記制御装置H1は、旋回レバーセンサ57の検出値並びに変速レバーセンサ65の検出値に基づいて、走行装置1L,1Rの旋回状態としての旋回半径及び旋回走行速度を演算して、その旋回半径及び旋回走行速度から車体Vが旋回走行するときに車体Vに掛かる遠心力を算出するように構成され、旋回レバーセンサ57の検出情報に基いて旋回走行状態であることが検出されているときに、遠心力に起因して変化する傾斜角センサ45における傾斜角変化量すなわち補正傾斜角を算出し、且つ、傾斜角センサ45の検出値を補正傾斜角にて補正して車体Vの左右傾斜角を求めるように構成されている。すなわち、制御装置H1を利用して遠心力算出手段600が構成されている。
つまり、車体Vが旋回走行しているときには、図14(ロ)に示すように、重力式の左右傾斜角センサ45が遠心力に起因して、車体Vが傾斜していないにも拘らず液体45bの液面が傾斜状態になり検出誤差が発生するので、そのような遠心力に起因した誤差を除去して正確な車体Vの左右傾斜角を検出するようにしている。
又、前記制御装置H1を利用して、左右傾斜角センサ45の検出情報に基づいて、車体Vの左右傾斜角が左右傾斜角設定器47にて設定された設定傾斜角に維持されるように、姿勢変更操作手段100の作動を制御するローリング制御を実行する姿勢制御手段200が構成されている。
説明を加えると、車体Vの機械的な各要素から、旋回レバーセンサ57にて検出される旋回レバー56の指令情報(目標速度比率)に対する車体Vの旋回半径の関係を表すモデルに対応する演算式を予め求めておく。又、車体Vの旋回半径及び旋回速度に対する車体Vに掛かる遠心力の関係を表すモデルに対応する演算式、左右傾斜角センサ45において、実際に遠心力が加えられたときに液体45bがどのように傾斜するかについての挙動を表すモデルに対応する演算式、左右傾斜角センサ45における液体45bの傾斜角度と左右傾斜角センサ45から出力される検出値に対応する値との関係、つまり、液体45bの水平状態からの傾斜角度と、その傾斜角度に対する実際に出力される検出値との関係を表すモデルに基づいて、それらの関係を表す演算式の各演算式を予め求める。
そして、制御装置H1は、上述したような各種の演算式をメモリに記憶しておき、これらの各種の演算式を用いて、旋回レバーセンサ57の検出値並びに変速レバーセンサ65の検出値に基づいて、遠心力に起因した誤差を除去して正確な車体Vの左右傾斜角を検出することができるようにしている。
次に、前記制御装置H1によるローリング制御の具体的な制御動作について、図15のフローチャートに基づいて説明する。
すなわち、先ず、旋回レバーセンサ57の検出情報に基づいて、旋回レバー56により車体Vを旋回走行させる旋回指令が指令されているか否かを判別する。旋回走行状態でなく直進走行状態が指令されていると判別すると、角速度センサ46において角速度が零である状態に対応する角速度の基準値(零点)の更新を行う。つまり、角速度センサ46の検出値を設定時間間隔でサンプリングした設定個数の検出値を平均処理し、その平均処理した平均値に基づいて基準値を更新するのである。ちなみに、設定個数の検出値をサンプリングする時間は、圃場の起伏や凹凸の周期よりも充分に長い時間、例えば数秒程度の長い時間に設定されている。
そして、上述したようにして更新された基準値(零点)と、角速度センサ46にて検出された実際の検出値との差を角速度として算出し、さらに、そのようにして角速度センサ66の検出値から求めた角速度と左右傾斜角センサ45の検出値とに基いて、車体の左右傾斜角を求める処理を実行する。
具体的には、図18(イ)に示したように、左右傾斜角センサ45の検出値のうちの高周波数成分を除去するローパスフィルター処理、角速度センサ46の検出値(前記基準値と角速度センサ46にて検出された実際の検出値との差)を積分する積分処理、及び、その積分した積分値のうちの低周波数成分を除去するハイパスフィルター処理の夫々を実行し、且つ、ローパスフィルター処理を行った後の出力値とハイパスフィルター処理を行った後の出力値とを加算して車体Vの左右傾斜角を求めるのである。
左右傾斜角を求めるときの制御の信号処理について伝達関数で表すと、図19のようになる。車体の実際の左右傾斜角θが左右傾斜角センサ45にて検出されて傾斜角検出値が出力されるが、左右傾斜角センサ45は一次遅れ要素(1/(T1S+1))(T1は係数)を備えている。そして、その傾斜角検出値を一次遅れ要素(1/(T2S+1))(T2は係数)を有するローパスフィルター処理を行うことによって、左右傾斜角センサ45において車体の細かな振動等に起因して発生する高周波のノイズを有効に除去することができ、検出値が安定化することになる。
一方、角速度センサ46の検出値は車体の実際の左右傾斜角θを微分した値であり、その検出値を積分したのちに、傾斜角センサが有する一次遅れ要素とローパスフィルター処理による遅れ要素の逆特性(1−1/(T1S+1)×1/(T2S+1))のハイパスフィルター処理を行うことにより、積分誤差を有効に除去した状態で傾斜角センサでは検出できない左右傾斜角の高周波成分を含む検出値を得ることができる。
ローパスフィルター処理を行った後の出力値とハイパスフィルター処理を行った後の出力値とを加算することで、誤差の少ない状態で車体Vの左右傾斜角を検出して、このようにして求めた車体Vの左右傾斜角に基いて後述するような姿勢変更操作処理を実行する。
前記旋回レバーセンサ57の検出情報に基づいて旋回走行状態であると判別すると、図18(ロ)にも示すように、上記したような基準値を更新する処理を実行しない構成となっており、又、角速度センサ46の検出値は用いないで左右傾斜角センサ45の検出値に基づいて車体Vの左右傾斜角を求める構成となっている。
さらに、旋回走行状態であると判別すると、車体Vが旋回走行することにより車体に掛かる遠心力を算出する遠心力算出処理を実行する構成となっている。この遠心力算出処理は、図16に示すように、旋回レバーセンサ57の検出値と変速レバーセンサ65の検出値を読み込み、旋回レバー56にて指令される目標速度比率、及び、予め設定して記憶されている目標速度比率と車体Vの旋回半径との関係を示す演算式より旋回半径を算出する。又、変速レバーセンサ65にて検出される主変速レバー40による目標車速に基づいて旋回速度を算出して、さらに、旋回半径と旋回速度、並びに、予め記憶されている演算式から、旋回走行によって車体に掛かる遠心力を算出する。
その遠心力に起因して左右傾斜角センサ45の液体45bが傾斜することにより出力される電気的な出力値に対応する補正傾斜角の情報を記憶されている演算式より求める。その補正傾斜角は、遠心力に起因して傾斜角センサ45にて発生する誤差分に相当する値である(図14(ロ)参照)。さらに、その補正傾斜角と傾斜角センサ45の実際の検出値とから、傾斜角センサ45の検出値に基づく車体の正確な左右傾斜角の検出値を算出して、このようにして求めた車体Vの左右傾斜角に基いて後述するような姿勢変更操作処理を実行する。
次に、姿勢変更操作処理について説明する。
図17に示すように、上記したようにして検出された左右傾斜角の検出値と左右傾斜角設定器47にて設定された設定傾斜角との偏差がローリング用の不感帯を走行機体Vの左傾斜側に外れていれば、機体右側の前後に位置する各ストロークセンサ20、21の検出情報に基づいて、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC4,C5のいずれかが下限位置に達するまで、右前シリンダC4を伸長作動させるとともに右後シリンダC5を短縮作動させる。右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に達するまで、左前シリンダC2を短縮作動させるとともに左後シリンダC3を伸長作動させる。
前記偏差がローリング用の不感帯を走行機体Vの右傾斜側に外れていれば、機体左側の前後に位置する各ストロークセンサ18、19の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C3のいずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2を伸長作動させるとともに左後シリンダC3を短縮作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されれば、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、右前シリンダC4を短縮作動させるとともに右後シリンダC5を伸長作動させる。
このようにして、車体Vの高さを極力低くするようにしながら、車体Vの左右傾斜角と設定傾斜角との角度ずれが不感帯内に収まるように姿勢変更操作処理を実行するのである。尚、上記したように2個の油圧シリンダを駆動操作するときには、駆動操作する2個の油圧シリンダによる操作量(シリンダ伸縮量)の変化速度に差がある場合には、例えば、速度が遅い方の油圧シリンダを連続的に駆動させながら、速度が速い方の油圧シリンダの駆動を間欠駆動する等、2個の油圧シリンダの操作状態を調整することにより、駆動操作する2個の油圧シリンダの操作量の差を設定値内に収めるように作動を制御する構成となっている。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。この実施形態では、車体が旋回状態であるか否かの判別の仕方が異なるが、それ以外の構成は第1実施形態と同じであるから、異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
すなわち、この実施形態では、図20に示すように、左右の走行装置1L,1Rの夫々の駆動軸36L,36Rの回転速度を各別に検出する一対の走行速度検出手段としての走行速度センサ37L,37Rが備えられる。この走行速度センサ37L,37Rは、駆動軸36L,36Rに固定のファイナルギア35、35の歯数をカウントすることにより検出する構成となっている。
そして、図21に示すように、前記制御装置H1が前記ローリング制御においてそれら一対の走行速度センサ37L,37Rの検出値の差が設定量以上であるか否かにより、旋回走行状態であるか否かを判別するように構成されている。従って、制御装置H1が車体が旋回走行状態であるか否かを判別する判別手段を構成する。又、旋回走行状態であると判別したときにおける姿勢制御、並びに、旋回走行状態でないと判別したときにおける姿勢制御は、第1実施形態と同じである。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
上記各実施形態では、前記傾斜角算出手段が、前記傾斜角センサの検出値のうちの高周波数成分を除去するローパスフィルターと、前記角速度センサ46の検出値を積分する積分手段と、その積分手段にて積分した積分値のうちの低周波数成分を除去するハイパスフィルターとを備えて、前記ローパスフィルターの出力値と前記ハイパスフィルターの出力値とを加算して車体の左右傾斜角を求めるように構成したが、このような構成に代えて、前記ローパスフィルター及び前記ハイパスフィルターを備えずに、傾斜角センサの出力値と積分手段の出力値とを加算して車体の左右傾斜角を求める構成としてもよい。
上記各実施形態では、前記遠心力算出処理において、旋回レバーセンサ57の検出値と変速レバーセンサ65の検出値とから旋回走行によって車体に掛かる遠心力を算出する構成としたが、このような構成に代えて、例えば、第1実施形態にて記載したように、旋回走行状態において、左右の走行装置1L,1Rの夫々の走行速度を各別に検出する一対の走行速度センサ58,59による検出結果を用いる構成として、図22に示すように、一対の走行速度センサ58,59の検出情報に基づいて車体Vに掛かる遠心力を算出する構成としてもよい。
上記各実施形態では、旋回レバーの指令情報(目標速度比率)に対する車体の旋回半径の関係を表すモデルに対応する演算式、車体の旋回半径及び旋回速度に対する車体に掛かる遠心力の関係を表すモデルに対応する演算式、左右傾斜角センサにおいて実際に遠心力が加えられたときに液体がどのように傾斜するかについての挙動を表すモデルに対応する演算式、左右傾斜角センサにおける液体の傾斜角度と左右傾斜角センサから出力される検出値に対応する値との関係を表すモデルに基づいて、それらの関係を表す演算式の各演算式を予め求めて記憶しておき、これらの演算式を用いて、傾斜角変化量としての補正傾斜角を求めるようにしたが、このような構成に代えて次のように構成してもよい。
すなわち、旋回レバーの指令情報(目標速度比率)に対する車体の旋回半径の関係を表すモデル、車体の旋回半径及び旋回速度に対する車体に掛かる遠心力の関係を表すモデル、左右傾斜角センサにおいて実際に遠心力が加えられたときに液体がどのように傾斜するかについての挙動を表すモデル、左右傾斜角センサにおける液体の傾斜角度と左右傾斜角センサから出力される検出値に対応する値との関係を表すモデル等を用いて、ソフト処理によるシミュレーションによって、旋回レバーセンサ及び変速レバーセンサの検出値と、遠心力に起因して発生する左右傾斜角センサの誤差分に相当する補正傾斜角との関係を関連つけてマップデータとして求めるようにして、そのマップデータを記憶させておき、旋回レバーセンサ及び変速レバーセンサの検出値から一挙に補正傾斜角を求める構成としてもよい。
上記各実施形態では、前記走行装置を、左右一対のクローラ式の走行装置で構成したが、これに限るものではなく、例えば、単一の走行装置でもよく、又、クローラ式ではなく車輪式の走行装置でもよい。
上記各実施形態では、姿勢変更操作手段100を、機体本体Vの前後左右の4箇所に位置した4個の油圧シリンダC2〜C5にて構成したが、油圧シリンダ以外に、電動モータとネジ送り機構等からなる他の駆動手段にて構成してもよい。又、走行装置を接地部に対する車体の左右傾斜角を1個の駆動手段によって変更操作する構成としてもよい。
上記各実施形態では、伝動構成として、直進用の無段変速装置と旋回用の無段変速装置とを備えて、直進時は直進用の無段変速装置にて左右の走行装置を駆動し、旋回走行時には、各無段変速装置にて左右走行装置を各別に駆動する構成としたが、このような構成に代えて、1つの無段変速装置にて変速した出力を一方の走行装置に伝達し、他方の走行装置を制動する形態で旋回走行させる構成等、別の伝動構成を用いてもよい。
上記実施形態では、作業車としてコンバインを例示したが、走行装置の接地部に対する車体の左右傾斜角を変更操作する構成のものであれば、イグサ収穫機や玉葱収穫機など各種の収穫機あるいは建設機械などコンバイン以外の作業車であってもよい。
コンバインの前部を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 コンバインの動力伝達図 走行駆動用の制御ブロック図 直進用無段変速装置の変速出力を示す図 旋回走行状態の目標速度比率を示す図 姿勢変更用の制御ブロック図 姿勢変更用スイッチユニットを示す図 設定傾斜角を示す図 傾斜角センサの構成を示す斜視図 傾斜角センサの検出動作を示す側面図 制御作動を示すフローチャート 制御作動を示すフローチャート 制御作動を示すフローチャート 姿勢変更操作手段のブロック図 伝達関数を示す図 第2実施形態のコンバインの動力伝達図 第2実施形態の制御作動を示すフローチャート 別実施形態の制御作動を示すフローチャート
符号の説明
1L,1R 走行装置
37R,37L 走行速度検出手段
45 傾斜角センサ
46 角速度センサ
56 旋回指令手段
57 旋回状態検出手段
100 姿勢変更操作手段
200 姿勢制御手段
300 傾斜角算出手段
400 積分手段
500 基準値更新手段
LPF ローパスフィルター
HPF ハイパスフィルター
SK 左右傾斜角検出手段
V 車体

Claims (4)

  1. 走行装置の接地部に対する車体の左右傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、車体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段と、前記左右傾斜角検出手段の検出情報に基づいて車体の左右傾斜角が設定傾斜角に維持されるように前記姿勢変更操作手段の作動を制御する姿勢制御手段とが備えられている作業車の姿勢制御装置であって、
    前記左右傾斜角検出手段が、重力の作用によって車体の左右傾斜角を検出する重力式の傾斜角センサと、車体の左右傾斜方向での角速度を検出する角速度センサと、前記傾斜角センサの検出値及び前記角速度センサの検出値に基づいて車体の左右傾斜角を求める傾斜角算出手段とを備えて構成され、
    車体が旋回走行状態であるか否かを検出する旋回状態検出手段と、角速度が零である状態に対応する前記角速度の基準値を更新する基準値更新手段とが備えられ、
    前記基準値更新手段が、
    前記旋回状態検出手段にて旋回走行状態でないことが検出されているときは、前記角速度センサの検出値をサンプリングした複数の検出値を平均処理した値に基づいて、前記基準値を更新し、且つ、前記旋回状態検出手段にて旋回走行状態であることが検出されているときは前記基準値の更新を実行しないように構成されている作業車の姿勢制御装置。
  2. 車体の旋回走行を指令する手動操作式の旋回指令手段が備えられ、
    前記旋回状態検出手段が、前記旋回指令手段の指令の有無に基づいて、車体が旋回走行状態であるか否かを検出するように構成されている請求項1記載の作業車の姿勢制御装置。
  3. 前記走行装置として、左右一対の走行装置が備えられ、
    前記旋回状態検出手段が、
    前記左右一対の走行装置の夫々の駆動速度を検出する一対の走行速度検出手段と、それら一対の走行速度検出手段の検出情報に基づいて車体が旋回走行状態であるか否かを判別する判別手段とを備えて構成されている請求項1記載の作業車の姿勢制御装置。
  4. 前記傾斜角算出手段が、
    前記傾斜角センサの検出値のうちの高周波数成分を除去するローパスフィルターと、前記角速度センサの検出値を積分する積分手段と、その積分手段にて積分した積分値のうちの低周波数成分を除去するハイパスフィルターとを備えて、前記ローパスフィルターの出力値と前記ハイパスフィルターの出力値とを加算して車体の左右傾斜角を求めるように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車の姿勢制御装置。
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