JP2007232079A - パワーユニットおよびディファレンシャル装置が搭載された車両 - Google Patents

パワーユニットおよびディファレンシャル装置が搭載された車両 Download PDF

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Abstract

【課題】ディファレンシャル装置が収納されるギヤケースが一体成形されたハウジングを備えるパワーユニットを上下方向で小型化する。
【解決手段】車両には、内燃機関Eのクランク軸6からの動力を変速する変速機Mを収納するクランクケース3(ハウジング)を備えるパワーユニットPと、変速機Mのカウンタ軸52により駆動される駆動軸70に設けられた駆動ギヤ73と噛合する被動ギヤ74により駆動されて変速機Mからの動力を駆動輪の車軸に伝達するディファレンシャル装置80とが搭載される。クランクケース3には、駆動軸70とディファレンシャル装置80とを収納するギヤケース91が一体成形される。クランク軸6とカウンタ軸52と駆動軸70とが水平またはほぼ水平な1つの特定平面H0上に配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンの動力軸からの動力を変速する変速機を収納するハウジングを備えるパワーユニットと、変速機の出力軸からの動力を駆動輪に伝達するディファレンシャル装置とが搭載された車両に関し、詳細には、エンジンの動力軸、変速機およびディファレンシャル装置の配置に関する。
エンジンのクランク軸とクランク軸からの動力を変速する変速機とを収納するハウジングを備えるパワーユニットと、変速機の出力軸により駆動される駆動軸からの動力を駆動輪に伝達するディファレンシャル装置とが搭載された車両は知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−323994号公報
パワーユニットのハウジングに駆動軸およびディファレンシャル装置が収納されるギヤケースが一体成形される場合、減速ケースに変速機の出力軸が収納され、しかも該出力軸、駆動軸およびディファレンシャル装置が上下方向に配置されると、パワーユニットのハウジングが上下方向に大きくなって、車高が高くなり、車両重心の位置も高くなる。このことは、例えばパワーユニットが小型車両に搭載される場合、該小型車両のコンパクト化の妨げとなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ディファレンシャル装置が収納されるギヤケースが一体成形されたハウジングを備えるパワーユニットを上下方向で小型化することを目的とする。
請求項1記載の発明は、エンジンの動力軸と前記動力軸からの動力を変速する変速機とを収納するハウジングを備えるパワーユニットと、前記変速機の出力軸により駆動される駆動軸に設けられたファイナル駆動ギヤと噛合するファイナル被動ギヤにより駆動されて前記出力軸からの動力を駆動輪の車軸に伝達するディファレンシャル装置とが搭載された車両において、前記駆動軸と前記ディファレンシャル装置とを収納するギヤケースが前記ハウジングに一体成形され、前記動力軸と前記出力軸と前記駆動軸とが水平またはほぼ水平な1つの特定平面上に配置される車両である。
これによれば、動力軸、出力軸および駆動軸が水平またはほぼ水平な1つの特定平面上に配置されるので、出力軸および駆動軸が上下方向に直列に配置されるものに比べて、パワーユニットの上下方向での幅を小さくできる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両において、前記変速機は、入力軸に設けられた後進用駆動歯車と前記出力軸に設けられた後進用被動歯車との間に介在するアイドル歯車を備える後進用歯車列を備え、前記入力軸の回転中心線と前記出力軸の回転中心線とが、前記動力軸の回転中心線および前記駆動軸の回転中心線を含む第1平面を挟んで配置され、前記アイドル歯車と前記変速切換機構とが、前記後進用駆動歯車および前記後進用被動歯車を挟んで配置されるものである。
これによれば、変速機の入力軸および出力軸が第1平面の上下に振り分けられて配置され、しかも後進用歯車列を構成するアイドル歯車と変速切換機構が、入力軸に設けられた後進用駆動歯車および出力軸に設けられた後進用被動歯車を挟んで上下に振り分けられて配置されるので、第1平面の上下に形成されるスペースに入力軸および出力軸、そしてアイドル歯車および変速切換機構がコンパクトに配置される。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の車両において、前記駆動軸の回転中心線と前記車軸の回転中心線とが、前記動力軸の回転中心線および前記出力軸の回転中心線を含む第2平面を挟んで配置されるものである。
これによれば、駆動軸と車軸とが第2平面の上下に振り分けられて配置されるので、駆動軸および車軸の両回転中心線が第2平面の一方側に配置されるものに比べて、駆動軸および車軸を上下方向でコンパクトに配置できる。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の車両において、前記動力軸はクランク軸であり、前記ハウジングは前記クランク軸が収納されるクランク室を形成し、前記クランク室と、前記ギヤケースにより形成されるギヤ室とは、共通の隔壁により仕切られているものである。
これによれば、エンジンの始動により、クランク室を形成する壁および隔壁からの伝熱でギヤ室内のオイルが暖められる。
請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、ディファレンシャル装置が収納されるギヤケースが一体成形されたハウジングを備えるパワーユニットを上下方向で小型化できる。
請求項2記載の事項によれば、第1平面の上下に形成されるスペースに入力軸および出力軸、そしてアイドル歯車および変速切換機構がコンパクトに配置されるので、パワーユニットを上下方向で小型化できる。
請求項3記載の事項によれば、駆動軸および車軸を上下方向でコンパクトに配置できるので、パワーユニットが上下方向で小型化される。
請求項4記載の事項によれば、エンジンの暖機時におけるギヤ室内のオイルの粘度が小さくなって、ギヤ室に収納される駆動軸およびディファレンシャル装置の潤滑が良好に行われる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図4を参照して説明する。
図1〜図3を参照すると、本発明が適用された車両としての小型4輪車に搭載されるパワーユニットPは、エンジンとしての内燃機関Eと、変速機としての常時噛合い式の歯車式変速機Mと、該変速機Mに対して内燃機関Eが発生する動力の伝達および遮断を行う湿式の摩擦式クラッチCと、変速機Mからの動力が伝達される終減速装置Rとを備える。変速機MとクラッチCと終減速装置Rとは、内燃機関Eの動力を駆動輪としての後輪に伝達する動力伝達装置を構成する。
クランク軸6の回転中心線L1が車幅方向を指向する横置き配置で車体に搭載される内燃機関Eは、水冷式で単気筒4ストローク内燃機関であり、シリンダ軸線Lcがクランク軸6から前方に向かってほぼ水平で僅かに斜め上方に指向するように前傾したシリンダ1と、シリンダ1の前端部に結合されるシリンダヘッド2と、シリンダ1の後端部に結合されるクランクケース3とから構成される機関本体を備える。
なお、実施形態において、前後、上下および左右は、車両を基準としたときの前後、上下および左右をそれぞれ意味し、軸方向とは、クランク軸6の回転中心線方向(つまり回転中心線L1に平行な方向)を意味し、また配列方向とは、クランク軸6の回転中心線L1と変速機Mのカウンタ軸52の回転中心線L3とを含む基準平面Hc上で両回転中心線L1,L3が配列される方向または両回転中心線L1,L3に直交する方向を意味する。そして、この実施形態において、左は、軸方向での一方向および他方向の一方であり、右は、軸方向での一方向および他方向の他方である。前は、配列方向での一方向および他方向の一方であり、後は、配列方向での一方向および他方向の他方である。
シリンダ1に往復動可能に嵌合するピストン4は、コンロッド5を介してクランク軸6に連結される。内燃機関Eの動力軸としてのクランク軸6が収納される動力室としてのクランク室7を形成する動力ケースとしてのクランクケース3は、シリンダ軸線Lcを含むと共に回転中心線L1に直交する平面を合わせ面として、軸方向に二分される2つのケース半体3a,3b、ここでは左ケース半体3aと右ケース半体3bとが結合されて構成される。そして、クランク軸6は、そのジャーナル部6cにおいて、左ケース半体3aおよび右ケース半体3bにそれぞれ保持される1対の主軸受8a,8bを介して、クランクケース3に回転可能に支持される。
シリンダヘッド2には、シリンダ軸線方向でピストン4に対向する燃焼室10と、燃焼室10に開口する吸気ポート11および排気ポート12とが形成され、さらに吸気ポート11および排気ポート12をそれぞれ開閉する吸気弁13および排気弁14と、燃焼室10に臨む点火栓15とが設けられる。
吸気弁13および排気弁14は、シリンダヘッド2に回転可能に支持されるカム軸16aにより駆動されるロッカアーム16bを備える頭上カム軸型の動弁装置16によりクランク軸6の回転に同期して開閉駆動される。そのために、カム軸16aは、クランク軸6の左延出軸部6aに設けられる駆動スプロケット17aと、カム軸16aの左軸端部に設けられるカムスプロケット17bと、それらスプロケット17a,17bに掛け渡されるタイミングチェーン17cとから構成される動弁用伝動機構17により、クランク軸6の1/2の回転速度で回転駆動される。
スロットル弁18aを有する吸気装置18からの吸入空気に燃料噴射弁19からの燃料が供給されて形成された混合気は、吸気ポート11を通って吸気弁13の開弁時に燃焼室10に流入し、点火栓15により点火されて燃焼する。燃焼室10内の燃焼ガスの圧力により駆動されて往復運動するピストン4がクランク軸6を回転駆動する。燃焼ガスは、排気ガスとして排気弁14の開弁時に排気ポート12に流出し、さらに排気装置を通じて外部に排出される。
左ケース半体3aには、その開口部を左方から覆う左カバー20が結合され、左ケース半体3aおよび左カバー20により左収納室22が形成される。左収納室22内で、クランク室7から左方に突出するクランク軸6の左延出軸部6aには、左軸端部から順次、交流発電機24と、クランクケース3に取り付けられたスタータモータ25の回転をクランク軸6に伝達する始動用減速機構を構成する始動用被動ギヤ9と、駆動スプロケット17aとが設けられる。
右ケース半体3bには、その開口部を右方から覆う右カバー21が結合され、右ケース半体3bおよび右カバー21によりクラッチCおよびトルクコンバータ26が収納される右収納室であるクラッチ室23が形成される。クラッチ室23内で、クランク室7から右方に突出するクランク軸6の右延出軸部6bには、右軸端部から順次、トルクコンバータ26と、1次減速機構27とが設けられる。そして、クランクケース3、両カバー20,21および後述するギヤカバー77は、パワーユニットPのハウジングを構成する。
クランク軸6の動力は、トルクコンバータ26および1次減速機構27を介してクラッチCに伝達され、さらにクラッチCから変速機Mの入力軸としてのメイン軸51に伝達される。そして、変速機Mの出力軸であるカウンタ軸52は、変速切換機構55により選択された変速段の変速比で、メイン軸51により回転駆動される。カウンタ軸52からの動力は、ディファレンシャル装置80を備える終減速装置Rで減速された後、後輪に伝達される。
1次減速機構27は、右延出軸部6bに相対回転可能に支持されると共にトルクコンバータ26の出力部に一体回転可能に結合された駆動ギヤ28と、メイン軸51に回転可能に支持されると共に駆動ギヤ28に噛合する被動ギヤ29とから構成される。
変速機Mが収納されるミッション室57を含むクランク室7からのオイルおよびトルクコンバータ26からのオイルによるオイル雰囲気で充満しているクラッチ室23内に配置されたクラッチCは、ミッション室57からクラッチ室23内に突出したメイン軸51の軸端部に設けられる。多板式クラッチCは、被動ギヤ29に一体回転可能に結合されたクラッチアウタ31と、交互に積層されて互いに摩擦係合可能な入力側クラッチ板33および出力側クラッチ板34を介して伝達されるクラッチアウタ31からの動力をメイン軸51に伝達するクラッチインナ32と、クラッチ板33およびクラッチ板34を接離させるプレッシャプレート35とを備える。プレッシャプレート35は、クラッチアーム39aおよびカム機構を備えるリレーズ機構39により操作されて軸方向に移動し、クラッチスプリング35aの弾発力による両クラッチ板33,34の押圧および押圧解除を行って、クラッチCの断続状態を制御する。
図1,図3,図4を参照すると、変速機Mは、左ケース半体3aおよび右ケース半体3bに回転可能に支持されると共に回転中心線L1に平行な回転中心線L2,L3をそれぞれ有するメイン軸51およびカウンタ軸52と、左ケース半体3aおよび右ケース半体3bに両端部で保持されると共に回転中心線L1に平行な中心軸線L4を有するリバース軸53と、変速段を設定する変速歯車列G1〜G3,GRと、運転者の所望の走行変速比での変速を実現するために特定の変速段を選択する変速切換機構55とを備える。
したがって、変速機Mにおいて、メイン軸51、カウンタ軸52およびリバース軸53は、クランク軸6に平行に配置されて、ミッションケース56に支持される。クランクケース3に一体成形されてその一部であるミッションケース56は、クランクケース3において、シリンダ1が結合される前端部を有すると共にクランク軸6が収納される前部(各ケース半体3a,3bの前部3a1,3b1により構成される。)と後述するギヤケース91を形成する後部(各ケース半体3a,3bの後部3a3,3b3により構成される。)との間に位置する中間部(各ケース半体3a,3bの中間部3a2,3b2により構成される。)により構成される。
図4を参照すると、クランク室7の一部である後部により構成されるミッション室57に収納される変速要素群としての変速歯車群54は、複数の変速段をそれぞれ設定する変速歯車列G1〜G3,GRを形成する。変速歯車群54は、メイン軸51に設けられる駆動変速歯車群54aを構成する複数である所定数の駆動歯車41〜44と、カウンタ軸52に設けられる被動変速歯車群54bを構成する前記所定数の被動歯車46〜49と、リバース軸53に設けられる減速歯車としてのアイドル歯車45とから構成される。
1速歯車列G1は、メイン軸51に常時一体回転可能に設けられる駆動歯車41と、駆動歯車41に噛合すると共にカウンタ軸52に相対回転可能に設けられる被動歯車46とからなる。2速歯車列G2は、メイン軸51に常時一体回転可能に設けられる駆動歯車42と、駆動歯車42に噛合すると共にカウンタ軸52に相対回転可能に設けられる被動歯車47とからなる。3速歯車列G3は、メイン軸51に相対回転可能に設けられる駆動歯車43と、駆動歯車43に噛合すると共にカウンタ軸52に常時一体回転可能に設けられる被動歯車48とからなる。また、後進変速段を設定する後進用歯車列GRは、メイン軸51に相対回転可能に設けられる駆動歯車44と、カウンタ軸52に常時一体回転可能に設けられる被動歯車49と、駆動歯車44に噛合すると共にリバース軸53に相対回転可能に設けられる第1アイドル歯車45aおよび被動歯車49に噛合すると共に第1アイドル歯車45aと一体成形されて一体に回転する第2アイドル歯車45bとからなる。
図2を併せて参照すると、変速切換機構55は、変速段を選択するために変速歯車列G1〜G3,GRをメイン軸51またはカウンタ軸52と一体回転可能な連結状態または相対回転可能な非連結状態にするためにメイン軸51上またはカウンタ軸52上で軸方向に移動可能な複数の、ここでは2つ第1,第2シフタ61,62と、各シフタ61,62を移動させるシフトフォーク63,64と、各シフトフォーク63,64を介して各シフタ61,62を移動させるカム溝65a,65bが外周面に設けられたシフトドラム65と、シフトスピンドル66aの回転に応動するチェンジアーム66bおよびシフトドラム65の複数の送りピン65cに係合してシフトドラム65を回転させるシフタプレート66cを備えてシフトドラム65を間欠的に回転させる間欠送り機構66とを備える。
被動歯車48により構成されるシフタ61は、カウンタ軸52上で移動可能であると共に第1シフトフォーク63が係合する1速−2速切換用のシフタであり、駆動歯車42により構成されるシフタ62は、メイン軸51上で移動可能であると共に第2シフトフォーク64が係合する3速−後進切換用のシフタである。
シフタ61が、被動歯車46に係合すると1速歯車列G1(1速変速段)が確立し、被動歯車47に係合すると2速歯車列G2(2速変速段)が確立する。一方、シフタ62が駆動歯車43に係合すると3速歯車列G3(3速変速段)が確立し、駆動歯車44に係合すると、車両の後進時の歯車列である後進用歯車列GRが確立する。また、各シフタ61,62が、被動歯車46,47または駆動歯車43,44と係合しない中立位置を占めるときは、変速機Mが中立状態になる。
図3を参照すると、メイン軸51の回転中心線L2とカウンタ軸52の回転中心線L3とは、クランク軸6の回転中心線L1および後述する駆動軸70の回転中心線L5を含む第1平面H1を挟んで配置される。また、後進用歯車列GRを構成する後進用駆動歯車である駆動歯車44(図4参照)と後進用被動歯車である被動歯車49(図4参照)との間に介在するアイドル歯車50((図4参照))と変速切換機構55のシフトドラム65および間欠送り機構66とは、両歯車44,49を挟んで上にアイドル歯車45、下にシフトドラム65および間欠送り機構66が配置される。
図1〜図3を参照すると、カウンタ軸52において、ミッション室57から左方に突出する左軸端部には、左ケース半体3aおよび右ケース半体3bに回転可能に支持された駆動軸70を駆動する出力用駆動ギヤ71が設けられる。駆動ギヤ71は駆動軸70の左軸端部に設けられた出力用被動ギヤ72と噛合する。駆動ギヤ71および被動ギヤ72は、それらギヤ71,72を左方から覆って左ケース半体3aに結合されるギヤカバー77と左ケース半体3aとにより形成される収納室78に収納される。そして、カウンタ軸52から駆動軸70に伝達された動力は、駆動軸70に設けられた駆動ギヤ73から該駆動ギヤ73と噛合する被動ギヤ74に伝達され、変速機Mからの動力がディファレンシャル装置80に伝達される。
終減速装置Rは、駆動軸70に設けられてファイナル駆動ギヤとしての駆動ギヤ73およびファイナル被動ギヤとしての被動ギヤ74から構成される減速歯車機構75と、駆動ギヤ74により回転駆動されるディファレンシャル装置80とを備える。減速歯車機構75およびディファレンシャル装置80は、ミッション室57の後方にミッション室57から独立して形成されたギヤ室92に収納される。ギヤ室92は、ミッションケース56の後方で、各ケース半体3a,3bの後部3a3,3b3により構成されるギヤケース91により形成される。それゆえ、ギヤケース91はクランクケース3に一体成形される。そして、ミッション室57を含むクランク室7とギヤ室92とは、両ケース半体3a,3bの一部で形成される共通の隔壁3cにより仕切られている。また、ギヤ室68には、内燃機関Eおよび変速機Mなどの潤滑箇所を潤滑するためにクランク室7に貯留されるオイルとは別に、終減速装置Rの潤滑箇所を潤滑するオイルが貯留される。そして、ギヤ室92内のオイルは、内燃機関Eの始動により発生する熱により加熱されたクランク室7を形成する壁(前部3a1,3a2および後部3b1,3b2により構成される。)および隔壁3cからの伝熱により暖められる。
ディファレンシャル装置80は、被動ギヤ74が一体に設けられたディファレンシャルケース81と、ディファレンシャルケース81に固定されたピニオンシャフト82と、ピニオンシャフト82に回転可能に支持されたディファレンシャルピニオン83と、左右の車軸85にそれぞれ結合されるディファレンシャルサイドギヤ84とを備える。ディファレンシャルサイドギヤ84および両車軸85は同一の回転中心線L6を有し、該回転中心線L6および駆動軸70の回転中心線L5は回転中心線L1に平行である。そして、駆動軸70の回転中心線L5と車軸85の回転中心線L6とが、クランク軸6の回転中心線L1およびカウンタ軸52の回転中心線L3を含む第2平面としての基準平面Hc(図3参照)を挟んで、基準平面Hcに対して上方に回転中心線L5が、下方に回転中心線L6がそれぞれ位置するように駆動軸70および車軸85が配置される。
図3を参照すると、クランク軸6のジャーナル部6cとカウンタ軸52と駆動軸70とは、それらジャーナル部6c、カウンタ軸52および駆動軸70に交差または接する1つの特定平面H0(図3には一例が示されている。)が存するように配置される。すなわち、クランク軸6とカウンタ軸52と駆動軸70とは1つの該特定平面H0上に配置される。この特定平面H0は、水平な平面や、回転中心線L1を含むほぼ水平な平面などを含んでいる。そして、第1平面H1はこの特定平面H0の1つである。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
パワーユニットPとディファレンシャル装置80とが搭載された小型車両において、駆動軸70とディファレンシャル装置80とを収納するギヤケース91がパワーユニットPの前記ハウジングを構成するクランクケース3に一体成形され、クランク軸6とカウンタ軸52と駆動軸70とが水平またはほぼ水平な1つの特定平面H0上に配置されることにより、クランク軸6、カウンタ軸52および駆動軸70がほぼ水平な1つの平面上に配置されることから、カウンタ軸52および駆動軸70が上下方向に直列に配置されるものに比べて、パワーユニットPの上下方向での幅を小さくできるので、ディファレンシャル装置80が収納されるギヤケース91が一体成形された前記ハウジングを備えるパワーユニットPを上下方向で小型化できる。このため、小型車両の車高を低くし、かつ車両重心の位置も低くできるので、小型車両に好適なパワーユニットPとすることができる。
変速機Mは、メイン軸51に設けられた駆動歯車44とカウンタ軸52に設けられた被動歯車49との間に介在するアイドル歯車45を備える後進用歯車列GRを備え、メイン軸51の回転中心線L2とカウンタ軸52の回転中心線L3とが、クランク軸6の回転中心線L1および駆動軸70の回転中心線L5を含む第1平面H1を挟んで配置され、アイドル歯車45とシフトドラム65および間欠送り機構66とが、駆動歯車44および被動歯車49を挟んで配置されることにより、変速機Mのメイン軸51およびカウンタ軸52が第1平面H1の上下に振り分けられて配置され、しかも後進用歯車列GRを構成するアイドル歯車45とシフトドラム65および間欠送り機構66とが、駆動歯車44および被動歯車49を挟んで上下に振り分けられて配置されることから、第1平面H1の上下に形成されるスペースにメイン軸51およびカウンタ軸52、そしてアイドル歯車45およびシフトドラム65および間欠送り機構66がコンパクトに配置されるので、パワーユニットPを上下方向で小型化できる。
駆動軸70の回転中心線L5と車軸85の回転中心線L6とが、クランク軸6の回転中心線L1およびカウンタ軸52の回転中心線L3を含む基準平面Hcを挟んで配置されることにより、駆動軸70と車軸85とが基準平面Hcの上下に振り分けられて配置されることから、駆動軸70および車軸85の両回転中心線L5,L6が基準平面Hcの一方側のみに配置されるものに比べて、駆動軸70および車軸85を上下方向でコンパクトに配置できるので、パワーユニットPが上下方向で小型化される。
クランク室7とギヤ室92とは共通の隔壁3cにより仕切られていることにより、内燃機関Eの始動により、クランク室7を形成する壁(前部3a1,3a2および後部3b1,3b2)および隔壁3cからの伝熱によりギヤ室92内のオイルが暖められるので、内燃機関Eの暖機時におけるギヤ室92内のオイルの粘度が小さくなって、駆動軸60およびディファレンシャル装置80など、ギヤ室92に収納される終減速装置Rの潤滑箇所の潤滑が良好に行われる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
変速機は、歯車式変速機以外の変速機、例えばベルト式変速機であってもよい。
第1平面H1に対して、または駆動歯車44および被動歯車49に対して、リバース軸53およびアイドル歯車45が下方に配置され、シフトドラム65および間欠送り機構66が上方に配置されてもよい。
内燃機関は、多気筒であってもよく、エンジンは往復動内燃機関以外のものであってもよい。
本発明が適用された車両のパワーユニットの、図3の概ねI−I線断面図である。 図1のパワーユニットにおいて、右カバーを外したときの右側面図である。 図1のパワーユニットにおいて、クランクケースの右ケース半体を外したときの、一部を断面で示す右側面図である。 図3の概ねIV−IV線断面図である。
符号の説明
51…メイン軸、52…カウンタ軸、53…リバース軸、54…変速歯車群、55…変速切換機構、70…駆動軸、80…ディファレンシャル装置、91…ギヤケース、
P…パワーユニット、E…内燃機関、M…変速機、L1〜L3,L5,L6…回転中心線、H0…特定平面、H1…第1平面、G1〜G3,GR…変速歯車列。

Claims (4)

  1. エンジンの動力軸と前記動力軸からの動力を変速する変速機とを収納するハウジングを備えるパワーユニットと、前記変速機の出力軸により駆動される駆動軸に設けられたファイナル駆動ギヤと噛合するファイナル被動ギヤにより駆動されて前記出力軸からの動力を駆動輪の車軸に伝達するディファレンシャル装置とが搭載された車両において、
    前記駆動軸と前記ディファレンシャル装置とを収納するギヤケースが前記ハウジングに一体成形され、前記動力軸と前記出力軸と前記駆動軸とが水平またはほぼ水平な1つの特定平面上に配置されることを特徴とする車両。
  2. 前記変速機は、入力軸に設けられた後進用駆動歯車と前記出力軸に設けられた後進用被動歯車との間に介在するアイドル歯車を備える後進用歯車列を備え、前記入力軸の回転中心線と前記出力軸の回転中心線とが、前記動力軸の回転中心線および前記駆動軸の回転中心線を含む第1平面を挟んで配置され、前記アイドル歯車と前記変速切換機構とが、前記後進用駆動歯車および前記後進用被動歯車を挟んで配置されることを特徴とする請求項1記載の車両。
  3. 前記駆動軸の回転中心線と前記車軸の回転中心線とが、前記動力軸の回転中心線および前記出力軸の回転中心線を含む第2平面を挟んで配置されることを特徴とする請求項1または2記載の車両。
  4. 前記動力軸はクランク軸であり、前記ハウジングは前記クランク軸が収納されるクランク室を形成し、前記クランク室と、前記ギヤケースにより形成されるギヤ室とは、共通の隔壁により仕切られていることを特徴とする請求項2記載の車両。


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