JP2007231039A - 積層粘着性シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】たとえば熱可塑性エラストマーなどの粘着性シートを剥離可能な保護シートで積層した積層粘着性シートを、皺などが形成されることなく安定して製造することができる積層粘着性シートの製造方法を提供すること。
【解決手段】押出機4により押し出された粘着性シート6を、当該粘着性シート6における片側の第1表面6aを被覆するための第1保護シート8と共に、一対の第1ローラ10a,10b間に通し、当該粘着性シート6の第1表面6aを第1保護シート8で被覆する。第1保護シート8で被覆された粘着性シート6を、当該粘着性シート6における第1表面6aと反対側の第2表面6bを被覆するための第2保護シート12と共に、一対の第2ローラ14a,14b間に通し、当該粘着性シート6の第2表面6bを第2保護シート12で被覆する。
【選択図】図1
【解決手段】押出機4により押し出された粘着性シート6を、当該粘着性シート6における片側の第1表面6aを被覆するための第1保護シート8と共に、一対の第1ローラ10a,10b間に通し、当該粘着性シート6の第1表面6aを第1保護シート8で被覆する。第1保護シート8で被覆された粘着性シート6を、当該粘着性シート6における第1表面6aと反対側の第2表面6bを被覆するための第2保護シート12と共に、一対の第2ローラ14a,14b間に通し、当該粘着性シート6の第2表面6bを第2保護シート12で被覆する。
【選択図】図1
Description
本発明は、たとえば熱可塑性エラストマーなどの粘着性シートを剥離可能な保護シートで積層した積層粘着性シートを、皺などが形成されることなく安定して製造することができる積層粘着性シートの製造方法に関する。
たとえば両面粘着シートあるいは緩衝材シートなどの粘着性シートは、その輸送および保管に際して、ほこりやゴミなどが付着しないように、粘着性シートの表面および裏面の双方に、保護シートが積層されることが一般的である。粘着性シートの両面に保護シートが積層された積層粘着性シートを製造するには、たとえば以下のように行われている。
すなわち、押出機のダイスノズルより押し出された粘着性シートを一対の厚み調整ローラ間に通す際に、粘着性シートの両面に保護シートを同時に挟み込み、積層粘着性シートを製造している。
ところが、このような従来の方法では、いずれか片面側の保護シートに皺が寄り易いという課題を有している。保護シートに皺が寄ると、使用に際して、保護シートを剥がした後の粘着性シートの表面にも皺が生じ、平滑な粘着表面を得ることが困難であった。
なお、下記の特許文献1には、粘着性シートの製造方法について開示してあるが、保護シートを積層する方法については触れられていない。
また、特許文献2には、機能性樹脂組成物の溶液を2枚の保護シートの間に挟み、ローラの間に通し、凝固浴および/または乾燥槽中で機能性組成物を凝固することにより積層シートを得る方法が開示してある。しかしながら、この方法では、上述した従来の方法と同様に、いずれか片面側の保護シートに皺が寄り易いという課題を有している。
特開平10−44218号公報
特開2004−276514号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、たとえば熱可塑性エラストマーなどの粘着性シートを剥離可能な保護シートで積層した積層粘着性シートを、皺などが形成されることなく安定して製造することができる積層粘着性シートの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る積層粘着性シートの製造方法は、
押出機により押し出された粘着性シートを、当該粘着性シートにおける片側の第1表面を被覆するための第1保護シートと共に、一対の第1ローラ間に通し、当該粘着性シートの第1表面を前記第1保護シートで被覆する工程と、
前記第1保護シートで被覆された前記粘着性シートを、当該粘着性シートにおける前記第1表面と反対側の第2表面を被覆するための第2保護シートと共に、一対の第2ローラ間に通し、当該粘着性シートの第2表面を前記第2保護シートで被覆する工程と、を有する。
押出機により押し出された粘着性シートを、当該粘着性シートにおける片側の第1表面を被覆するための第1保護シートと共に、一対の第1ローラ間に通し、当該粘着性シートの第1表面を前記第1保護シートで被覆する工程と、
前記第1保護シートで被覆された前記粘着性シートを、当該粘着性シートにおける前記第1表面と反対側の第2表面を被覆するための第2保護シートと共に、一対の第2ローラ間に通し、当該粘着性シートの第2表面を前記第2保護シートで被覆する工程と、を有する。
本発明に係る積層粘着性シートの製造方法では、粘着性シートの両面に保護シートを同時に挟み込むのではなく、粘着性シートの第1表面を第1保護シートで被覆した後、第2表面を第2保護シートで被覆する。このように本発明の方法では、粘着性シートの片面毎に別々の工程で保護シートを積層することで、双方の保護シートの表面に皺などが入ることを有効に防止することができる。このことは、本願発明者により初めて見出されたものである。
本発明では、粘着性シートの第1表面は、特に限定されず、鉛直方向の下側表面でも、上側表面でも良い。
好ましくは、一対の前記第1ローラのうち、前記粘着性シートの第2表面に接触する側の第1ローラの表面には、前記粘着シートの第2表面が付着しないための剥離処理が施してある。剥離処理としては、特に限定されず、ローラの表面の剥離性を良くするためのフッ素樹脂層形成処理、エンボス加工処理、水を塗布する処理などが例示される。その中でも、水を塗布する処理が好ましい。
前記粘着性シートとしては、特に限定されず、たとえば熱可塑性エラストマーシートなどが例示される。熱可塑性エラストマーとしては、特に限定されないが、たとえば芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体(A1):100重量部と、粘着付与樹脂(A2):0〜150重量部とからなるエラストマーが例示される。
好ましくは、前記第1保護シートおよび/または第2保護シートがポリエチレンテレフタレート(PET)で構成してあり、前記粘着性シートと接触する面には、剥離容易化処理が施してある。保護シートに形成してある剥離容易化処理としては、表面に微小な凹凸を形成する粗面化処理などが例示される。
好ましくは、一対の前記第1ローラ間に通す際の前記粘着性シートの温度が100〜250°C、さらに好ましくは、140〜230°C、特に好ましくは160〜210°Cの温度範囲内にある。このような温度範囲にあるときに、粘着性シートを一対の第1ローラ間に通す際に、粘着性シートの厚み調節を行えると共に、ダイラインなどの筋状の跡を粘着性シートの表面から消し、しかも、皺を生じることなく第1保護シートとの積層を図ることができる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層粘着性シートの製造装置の全体構成図、
図2は図1に示すII−II線に沿う積層粘着性シートの横断面図、
図3は本発明の他の実施形態に係る積層粘着性シートの製造装置の全体構成図、
図4は本発明のさらに他の実施形態に係る積層粘着性シートの製造装置の全体構成図、
図5(A)は本発明の実施例に係る方法により得られた積層粘着性シートの表面を示す写真、図5(B)は本発明の比較例に係る方法により得られた積層粘着性シートの表面を示す写真である。
第1実施形態
図1は本発明の一実施形態に係る積層粘着性シートの製造装置の全体構成図、
図2は図1に示すII−II線に沿う積層粘着性シートの横断面図、
図3は本発明の他の実施形態に係る積層粘着性シートの製造装置の全体構成図、
図4は本発明のさらに他の実施形態に係る積層粘着性シートの製造装置の全体構成図、
図5(A)は本発明の実施例に係る方法により得られた積層粘着性シートの表面を示す写真、図5(B)は本発明の比較例に係る方法により得られた積層粘着性シートの表面を示す写真である。
第1実施形態
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る積層粘着性シートの製造装置2は、押出機4を有する。押出機4は、押し出し成形される原料が供給されるホッパ3と、ホッパ3から供給された原料を1軸または2軸のスクリューにより混合加圧してシート状に押し出すためのダイノズルが形成してあるダイ5とを有する。ダイ5としては、特に限定されず、T型ダイでも、I型ダイでも良い。
押出機4のダイ5から吐出された直後の粘着性シート6の温度は、特に限定されないが、100〜250°C、さらに好ましくは、140〜230°C、特に好ましくは160〜210°Cである。押出機4のダイ5から吐出された直後の粘着性シート6は、一対の第1ローラ10a,10bの間に送られる。
これらの第1ローラ10a,10bは、押出機4のダイ5から吐出された直後の粘着性シート6を、押出機4から遠ざかる方向に送り出すように、相互に反対方向に回転する。これらの第1ローラ10a,10bの間に形成してあるローラ入口10cに向けて、下面保護シート8が供給ロール9から送り出される。
下面保護シート8は、押出機4のダイ5から押し出された粘着性シート6と共に、その粘着性シート6の下面6a側から、第1ローラ10a,10bのローラ入口10cに入り込み、ローラ10a,10b間で加圧されながら、ローラ出口10dから送り出される。
これらのローラ10a,10bの回転および加圧により、粘着性シート6の厚みが調節されると共に、ダイラインなどの筋状の跡を粘着性シート6の表面から消し、しかも、皺を生じることなく下面保護シート8との積層を行う。
なお、これらのローラ10a,10bのうち、粘着性シートの上面6bに対して直接に接触するローラ10bの表面には、粘着シートの上面6bが付着しないための剥離処理が施してあるのが好ましい。剥離処理としては、特に限定されず、ローラ10bの表面の剥離性を良くするためのフッ素樹脂層形成処理、エンボス加工処理、水を塗布する処理などが例示される。その中でも、水を塗布する処理が好ましい。
これらの第1ローラ10a,10bの粘着性シート6の送り方向の下流側には、一対の第2ローラ14a,14bが配置してある。これらのローラ14a,14bは、第1ローラ10a,10bと同様に、粘着性シート6を、押出機4から遠ざかる方向に送り出すように、相互に反対方向に回転する。これらの第2ローラ14a,14bの間に形成してあるローラ入口14cに向けて、上面保護シート12が供給ロール13から送り出される。
上面保護シート12は、下面保護シート8付きの粘着性シート6と共に、その粘着性シート6の上面6b側から、第2ローラ14a,14bのローラ入口14cに入り込み、ローラ14a,14b間で加圧されながら、次の送り込み用ローラ16a,16b方向に送られる。
これらのローラ14a,14bの回転および加圧により、皺を生じることなく上面保護シート12との積層を行い、図2に示す積層粘着性シート20を形成する。形成された積層粘着性シート20は、送り込み用ローラ16a,16bにより、巻き取りロール22へと送られ、そこで巻き取られる。これらのローラ14a,14bおよび16a,16bによる積層粘着性シート20の送り込み速度は、ダイ5からの粘着性シート6の押し出し成形速度と略同じであり、好ましくは0.1〜10m/分、より好ましくは0.4〜2m/分である。
なお、本発明では、巻き取りロール22を用いることなく、送り込み用ローラ16a,16bの下流側に、カッタなどを配置して、枚様式に、積層粘着性シート20を積み重ねて保管しても良い。
図2に示すように、積層粘着性シート20では、粘着性シート6の上面および下面の双方が、それぞれ上面保護シート12および下面保護シート8で被覆される。粘着性シート6の厚みt0としては、特に限定されないが、たとえば0.1〜20mmである。また、下面保護シート8の厚みt1および上面保護シート12の厚みt2は、相互に同じでも異なっていても良く、また厚みは、特に限定されないが、好ましくは10〜200μm程度である。
保護シート8および12の材質としては、特に限定されず、PETやポリプロピレン(PP)などが挙げられるが、好ましくはPETシートで構成してある。これらの保護シート8および12は、粘着性シート6を使用する際には、剥離可能なように、その接触表面には、剥離容易化処理が施してあることが好ましい。剥離容易化処理としては、表面に微小な凹凸を形成する粗面化処理や、表面にシリコーン化合物を塗布する処理などが例示される。
粘着性シート6としては、特に限定されず、たとえば熱可塑性エラストマーシートなどが例示される。熱可塑性エラストマーとしては、特に限定されないが、たとえば芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体(A1):100重量部と、粘着付与樹脂(A2):0〜150重量部とからなるエラストマーが例示される。
前記芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体(A1)は、好ましくは、ポリ芳香族ビニルブロックを2つ以上有する。前記芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体(A1)は、さらに好ましくは、
芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体(a):10〜98重量%、
芳香族ビニル−イソプレンジブロック共重合体(b):0〜85重量%、及び
重量平均分子量が5,000〜300,000のポリイソプレン(c):2〜66重量%を有する。
芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体(a):10〜98重量%、
芳香族ビニル−イソプレンジブロック共重合体(b):0〜85重量%、及び
重量平均分子量が5,000〜300,000のポリイソプレン(c):2〜66重量%を有する。
このような熱可塑性エラストマーで構成される粘着性シート6は、粘着性に優れ、たとえば両面粘着シート、緩衝材シート、転倒防止シート、すべり止めシート、防音シート、制震シートなどとして好ましく用いられる。
本実施形態に係る積層粘着性シート20の製造方法では、粘着性シート6の両面に保護シート8および12を同時に挟み込むのではなく、粘着性シート6の下面6aを下面保護シート8で被覆した後、上面6bを上面保護シート12で被覆する。このように本実施形態の方法では、粘着性シート6の片面毎に別々の工程で保護シート8,12を積層することで、双方の保護シート8,12の表面に皺などが入ることを有効に防止することができる。
上述した第1実施形態では、粘着性シート6の下面6aが第1表面であり、下面保護シート8が第1保護シートとなる。また、粘着性シート6の上面6bが第2表面であり、上面保護シート12が第2保護シートとなる。
第2実施形態
第2実施形態
この第2実施形態では、図3に示すように、粘着性シート6の上面6bが第1表面であり、上面保護シート12が第1保護シートとなる。また、粘着性シート6の下面6aが第2表面であり、下面保護シート8が第2保護シートとなる。以下の説明では、上述した第1実施形態の説明と共通する部分の説明は省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図3に示すように、押出機4のダイ5から吐出された直後の粘着性シート6は、一対の第1ローラ10a,10bの間に送られる。これらの第1ローラ10a,10bの間に形成してあるローラ入口10cに向けて、本実施形態では、まず、上面保護シート12が供給ロール13から送り出される。
上面保護シート12は、押出機4のダイ5から押し出された粘着性シート6と共に、その粘着性シート6の上面6b側から、第1ローラ10a,10bのローラ入口10cに入り込み、ローラ10a,10b間で加圧されながら、ローラ出口10dから送り出される。
これらのローラ10a,10bの回転および加圧により、粘着性シート6の厚みが調節されると共に、ダイラインなどの筋状の跡を粘着性シート6の表面から消し、しかも、皺を生じることなく上面保護シート12との積層を行う。
なお、これらのローラ10a,10bのうち、粘着性シートの下面6aに対して直接に接触するローラ10aの表面には、粘着シートの下面6aが付着しないための剥離処理が施してあることが好ましい。剥離処理としては、特に限定されず、ローラ10aの表面の剥離性を良くするためのフッ素樹脂層形成処理、エンボス加工処理、水を塗布する処理などが例示される。その中でも、水を塗布する処理が好ましい。
これらの第1ローラ10a,10bの粘着性シート6の送り方向の下流側には、一対の第2ローラ14a,14bが配置してある。これらのローラ14a,14bは、第1ローラ10a,10bと同様に、粘着性シート6を、押出機4から遠ざかる方向に送り出すように、相互に反対方向に回転する。これらの第2ローラ14a,14bの間に形成してあるローラ入口14cに向けて、下面保護シート8が供給ロール13から送り出される。
下面保護シート8は、上面保護シート12付きの粘着性シート6と共に、その粘着性シート6の下面6a側から、第2ローラ14a,14bのローラ入口14cに入り込み、ローラ14a,14b間で加圧されながら、次の送り込み用ローラ16a,16b方向に送られる。
これらのローラ14a,14bの回転および加圧により、皺を生じることなく下面保護シート8との積層を行い、図2に示す積層粘着性シート20を形成する。形成された積層粘着性シート20は、送り込み用ローラ16a,16bにより、巻き取りロール22へと送られ、そこで巻き取られる。
本実施形態に係る積層粘着性シート20の製造方法では、第1実施形態と同様に、粘着性シート6の片面毎に別々の工程で保護シート8,12を積層することで、双方の保護シート8,12の表面に皺などが入ることを有効に防止することができる。
第3実施形態
第3実施形態
図4に示すように、この第3実施形態の方法は、第2実施形態の方法の変形例であり、以下の説明では、上述した第2実施形態の説明と共通する部分の説明は省略し、異なる部分について詳細に説明する。
この実施形態では、第1ローラ10a,10bのうち、下側に位置するローラ10aの下方に、水30が収容してある容器32を配置し、ローラ10aの下部が水30に浸されるように配置してある。ローラ10aの下部が水に浸されることで、ローラ10aの表面に水が塗布され、粘着性シート6の下面6aがローラ10aに張り付くことを防止することができる。
本実施形態に係る積層粘着性シート20の製造方法でも、第1実施形態と同様に、粘着性シート6の片面毎に別々の工程で保護シート8,12を積層することで、双方の保護シート8,12の表面に皺などが入ることを有効に防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、粘着性シート6の材質としては、特に限定されず、熱可塑性エラストマー以外に、石油樹脂などの粘着付与剤を含有させた各種加硫ゴム、粘着性を有する熱硬化性エラストマーなどが例示される。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、以下の記載における部および%は、特に断りのないかぎり、重量基準である。
まず、粘着性シート6の製造例について説明する。
まず、粘着性シート6の製造例について説明する。
重合体の重量平均分子量は、テトラヒドロフランをキャリアーとし、ポリスチレン換算値として高速液体ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより測定した。また、(a)成分と(b)成分の割合は、高速液体ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより得られた各共重合体のピーク面積から求めた。
共重合体の組成は、1H−NMRにより測定した。
(製造例1)
共重合体の組成は、1H−NMRにより測定した。
(製造例1)
耐圧反応器を用い、シクロヘキサン112部、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(「TMEDA」と略号で示す)0.000728部およびスチレン11.7部を40℃で攪拌しているところに、開始剤n−ブチルリチウム0.0267部を添加し、50℃に重合温度を上げながら1時間重合した。
重合後のスチレンの重合転化率は100%であった。反応液の一部を採取して、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、ポリスチレンブロックの重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
引き続き、イソプレン36.3部を反応温度が50〜60℃の間になるように制御しながら1時間かけて添加し、添加終了後にさらに1時間重合した。
重合後のイソプレンの重合転化率は100%であった。反応液の一部を採取して、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、スチレン−イソプレンジブロック共重合体((b)成分に相当する)の重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
次いで、カップリング剤としてジメチルジクロロシラン0.0242部を添加して2時間カップリング反応を行い、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体((a)成分に相当する)を形成させた。この後、反応器に重合停止剤としてメタノール0.04部を添加し良く混合して、(a)成分と(b)成分とからなる芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体(表中では「(a)+(b)成分」と記載する)組成物Iを得た。
反応液の一部を採取して、上記組成物I中のスチレン単位含有量を測定し、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、組成物全体の重量平均分子量、および(a)成分と(b)成分の重量比を測定し、結果を表1に示す。
(製造例2)
(製造例2)
TMEDA、n−ブチルリチウム、スチレン、イソプレン、ジメチルジクロロシランおよびメタノールの量を表1に示すように変更する以外は、製造例1と同様に反応を行い、(a)成分と(b)成分とからなる芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体組成物IIを得た。結果を表1に示す。
(製造例3)
(製造例3)
耐圧反応器を用い、シクロヘキサン112部、TMEDA0.00364部およびn−ブチルリチウム0.134部を40℃で攪拌しているところにイソプレン48部を60℃に重合温度を上げながら1時間かけて添加し、イソプレン添加終了後さらに60℃で1時間重合した。重合後のイソプレンの重合転化率は100%であった。この後、反応器に重合停止剤としてメタノール0.2部を加えてよく混合してポリイソプレン(i)を得た。ポリイソプレン(i)の重量平均分子量は40,000であった。結果を表2に示す。
実施例1
実施例1
図1に示す押出機4として、Tダイ押出成形機(創研)を用いた。ダイ5におけるダイス巾は250mm、リップは2mmであった。押出機4の口径は30mmであり、L/D=38、フルフライトスクリュ−の押出機であった。ダイ5から押し出された直後の粘着性シート6の温度は、180°Cであった。厚さ2mmの粘着性シート6を押出成形した。図1に示す本実施例に係る積層粘着性シートの製造装置2を、表3において、シート成形システムAとする。
芳香族ビニル−イソプレンブロック共重合体組成物Iの30%シクロヘキサン溶液100重量部にポリイソプレン(i)の30%シクロヘキサン溶液40重量部を加え、さらに酸化防止剤2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.3重量部を加えて混合し、混合溶液を少量ずつ85〜95℃に加熱された温水中に滴下して溶媒を揮発させた。得られた析出物を粉砕し、85℃で熱風乾燥した。
上記粉砕物を、押出機の先端部に水中ホットカット装置を備えた単軸押出機に供給し、平均直径が5mmの熱可塑性エラストマー組成物からなるペレット(1)を得た。
このペレット(1)100重量部に酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスぺシャリティーケミカル社製)1重量部を添加して押出機内にてプレミキシングを行った後押し出し、引き続き、シート成形システムAにて、図2に示す積層粘着性シート20を製造した。結果を表3に示す。
得られた積層粘着性シート6の表面を目視で観察したが、図5(A)に示す写真のように、両面共に、皺は確認できなかった。
実施例2
実施例2
組成物Iに代えて組成物IIを用いた他は、実施例1と同様の操作を行い、積層粘着性シートを製造した。結果を表3に示す。表3に示すように、得られた積層粘着性シート6の表面を目視で観察したが、両面共に、皺は確認できなかった。
比較例1
比較例1
図1に示す積層粘着性シートの製造装置2の代わりに、第1ロール10a,10bの入口10cへ上面保護シート12と下面保護シート8とを同時に送り込んだシート成形システムBを用いた他は実施例1と同様の操作を行い、積層粘着性シートを製造した。結果を表3に示す。得られた積層粘着性シート6の上表面を目視で観察したところ、図5(B)に示す写真のように、皺が観察された。
比較例2
比較例2
組成物Iに代えて組成物IIを用いた他は比較例1と同様の操作を行い、積層粘着性シートを製造した。結果を表3に示す。得られた積層粘着性シート6の上表面を目視で観察したところ、皺が観察された。
2… 積層粘着性シートの製造装置
4… 押出機
6… 粘着性シート
6a… 下面
6b… 上面
8… 下面保護シート
10a,10b… 第1ローラ
12… 上面保護シート
14a,14b… 第2ローラ
16a,16b… 送り込み用ローラ
20… 積層粘着性シート
30… 水
4… 押出機
6… 粘着性シート
6a… 下面
6b… 上面
8… 下面保護シート
10a,10b… 第1ローラ
12… 上面保護シート
14a,14b… 第2ローラ
16a,16b… 送り込み用ローラ
20… 積層粘着性シート
30… 水
Claims (8)
- 押出機により押し出された粘着性シートを、当該粘着性シートにおける片側の第1表面を被覆するための第1保護シートと共に、一対の第1ローラ間に通し、当該粘着性シートの第1表面を前記第1保護シートで被覆する工程と、
前記第1保護シートで被覆された前記粘着性シートを、当該粘着性シートにおける前記第1表面と反対側の第2表面を被覆するための第2保護シートと共に、一対の第2ローラ間に通し、当該粘着性シートの第2表面を前記第2保護シートで被覆する工程と、を有する
積層粘着性シートの製造方法。 - 前記粘着性シートの第1表面が、鉛直方向の下側表面である請求項1に記載の積層粘着性シートの製造方法。
- 前記粘着性シートの第1表面が、鉛直方向の上側表面である請求項1に記載の積層粘着性シートの製造方法。
- 一対の前記第1ローラのうち、前記粘着性シートの第2表面に接触する側の第1ローラの表面には、前記粘着シートの第2表面が付着しないための剥離処理が施してある請求項1〜3のいずれかに記載の積層粘着性シートの製造方法。
- 前記粘着シートの第2表面が付着しないために、一対の前記第1ローラのうち、前記粘着性シートの第2表面に接触する側の第1ローラの表面には、水が塗布される請求項4に記載の積層粘着性シートの製造方法。
- 前記粘着性シートが熱可塑性エラストマーシートである請求項1〜5のいずれかに記載の積層粘着性シートの製造方法。
- 前記第1保護シートおよび/または第2保護シートがポリエチレンテレフタレートで構成してあり、前記粘着性シートと接触する面には、剥離処理が施してある請求項1〜6のいずれかに記載の積層粘着性シートの製造方法。
- 一対の前記第1ローラ間に通す際の前記粘着性シートの温度が100〜250°Cの温度範囲内にある請求項1〜7のいずれかに記載の積層粘着性シートの製造方法。
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