JP2007230979A - 1,3−プロパンジオールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】異性化反応触媒を用いて3−アリロキシ−1−プロパノールから3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを製造し、3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを150℃以下の低温で加水分解する。
【選択図】図1
Description
工程(1)
式(1)の化合物を異性化反応させて、式(2)の化合物および/または式(3)の化合物を製造する工程。
式(2)および/または式(3)の化合物を酸触媒の存在下で加水分解し、1,3−プロパンジオールを得る工程。
工程(2)
式(2)および/または式(3)の化合物を酸触媒の存在下で加水分解し、1,3−プロパンジオールを得る工程。
工程(1)は、式(1)の化合物を異性化反応させて、式(2)の化合物および/または式(3)の化合物を製造する工程である。この工程(1)は、鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒の存在下で、式(1)の化合物を異性化反応させて式(2)および/または式(3)の化合物を製造することが好ましい。
工程(1)に用いられる触媒としては、鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有するものを用いることが好ましい。この触媒は、異性化反応を阻害しない限り、更に任意の元素、或いは化合物を含んでいてもかまわない。
金属塩としては、具体的には、塩化ルテニウム、塩化パラジウム、塩化ロジウム、塩化白金、塩化イリジウム等を触媒として使用できる。
金属錯体としては、具体的には、クロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロカルボニルビス(トリアルキルホスフィン)ロジウム、クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジ−μ−クロロ−テトラ(エチレン)二ロジウム、ジクロロテトラキス(トリフェニルホスフィン)二ロジウム、ジ−μ−ビス(シクロオクタジエン)二ロジウム、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、カルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム、ジ−μ−クロロ−ジクロロビス(エチレン)二パラジウム、ジクロロビス(トリアルキルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム、ジクロロ(1,3ノルボルナジエン)パラジウム、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)白金、カルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)白金、クロロヒドリドビス(トリフェニルホスフィン)白金、ジ−μ−クロロ−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)二白金、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)白金、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金、トリス(トリフェニルホスフィン)白金、ビス(1,5−シクロオクタジエン)白金、ビス(ジベンジリデンアセトン)白金、クロロ(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)(トリフェニルホスフィン)イリジウム、クロロジヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、ジ−μ−クロロ−ビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム、ジクロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、ジヒドリドテトラクロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、ヒドリドジカルボニル(トリフェニルホスフィン)イリジウム等を触媒として使用することができる。
本発明において、上述した各種の触媒は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
触媒の形態には、特に制限はなく均一系、不均一系のいずれの形態をとることも可能である。均一系触媒であっても特に差し支えないが、反応後の触媒分離操作の点等からは不均一系触媒とすることが好ましい。
工程(1)の触媒が担体に担持された担持型触媒である場合、用いることができる担体に制限はなく、従来公知の担体を使用することができる。具体的には、シリカ、珪そう土、モンモリロナイト、チタニア、活性炭、シリカアルミナ、アルミナ、マグネシア、ゼオライト、ニオビア及びジルコニア等を使用することができる。反応への影響、触媒調製時の表面積、或いは担体の強度等の工業的実用性の点から活性炭、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、ゼオライトが好適である。
触媒の活性種である金属成分を担体に担持する場合の金属成分と担体の量は、金属成分が担体の全質量に対して0.01質量部〜100質量部となる範囲が好ましい。金属成分が0.01質量部よりも少量である場合には、触媒活性点の濃度が低いために実用するのに充分な触媒活性が得られない恐れがあり好ましくない。また、金属成分が100質量部を越えると、担体の効果が発揮できなくなる恐れがあり好ましくない。
本発明において好適な担持型触媒の組み合わせは、より具体的には、ルテニウム−活性炭、ルテニウム−シリカ、ルテニウム−アルミナ、ルテニウム−シリカアルミナ、ルテニウム−ゼオライト、ルテニウム−チタニア、ルテニウム−ジルコニア、ルテニウム−マグネシア、ルテニウム−ケイソウ土、パラジウム−シリカ、パラジウム−アルミナ、パラジウム−シリカアルミナ、パラジウム−ゼオライト、パラジウム−チタニア、パラジウム−ジルコニア、パラジウム−マグネシア、パラジウム−ケイソウ土、ロジウム−シリカ、ロジウム−アルミナ、ロジウム−シリカアルミナ、ロジウム−ゼオライト、ロジウム−チタニア、ロジウム−ジルコニア、ロジウム−マグネシア、ロジウム−ケイソウ土、白金−シリカ、白金−アルミナ、白金−シリカアルミナ、白金−ゼオライト、白金−チタニア、白金−ジルコニア、白金−マグネシア、白金−ケイソウ土、イリジウム−シリカ、イリジウム−アルミナ、イリジウム−シリカアルミナ、イリジウム−ゼオライト、イリジウム−チタニア、イリジウム−ジルコニア、イリジウム−マグネシア、イリジウム−ケイソウ土等を使用することができる。これらは各々単独で用いても、二種以上組み合わせて用いてもよい。
これら触媒の性状や大きさには特に制限がない。触媒の性状としては、具体的に例を挙げると、粉末、固形粉砕物、フレーク、球状成形品、柱状成形品、円筒状成形品等が挙げられる。また、触媒の大きさとしては、平均粒径で懸濁床または流動床の場合1μm〜1000μm、固定床の場合では1mm〜20mm程度の粒径のものが使用できる。
異性化触媒が担体に担持された担持型触媒である場合には、活性点の高分散と触媒製造コスト低減の両立の点からは、以下の工程を含む方法で触媒を製造することが好ましい。
工程(1)の異性化反応は、従来公知の異性化反応に使用される連続、回分反応の任意の反応形態もとることが可能であり、液相法、スラリー法、気相法のいずれであってもよい。また、使用する触媒は、均一系、不均一系のいずれの触媒も使用可能であるが、触媒の形態は特に制限がなく、反応形態に応じて適当なものを選択することが可能である。
式(1)の化合物の異性化反応における触媒の使用量は、反応形態に応じて適切な量を使用すればよいため特に制限されない。
式(2)および/または式(3)の化合物への異性化反応における反応圧力には特に制限はない。常圧あるいは加圧下の何れにおいても反応を実施することが可能である。式(1)の化合物の沸点を超える温度で反応を実施する場合、反応圧力は式(1)の化合物の蒸気圧により決まるが、基質の蒸気圧分以外に不活性ガスを使用して更に加圧して行うこともできる。同様に式(1)の化合物の蒸気圧が低い温度で反応を実施する場合においても、不活性ガスを使用して加圧して反応を行うことができる。反応をより効率的に進めるためには常圧下よりも加圧下で実施することが好ましい。
工程(2)は、酸触媒の存在下、式(2)および/または(3)の化合物を加水分解させて、1,3−プロパンジオールを得る工程である。
式(2)および/または(3)の化合物の加水分解反応は、酸触媒の存在下、式(2)および/または(3)の化合物と水を接触させることで、好適に行うことができる。この反応により、1,3−プロパンジオールとプロピオンアルデヒド(R1、R2がともにHの場合)が生成する。
工程(2)の加水分解反応における水の使用量は、特に制限されない。一般には、式(2)および/または(3)の化合物の合計量に対する水のモル比が1〜350となるような範囲で使用できる。式(2)および/または(3)に対する水のモル比が1未満では水が不足し、加水分解反応が起こりにくくなることから好ましくない。また、式(2)および/または(3)に対する水のモル比が350を越えると、目的生成物の分離の際に多量の水の除去が必要となり、工業的観点からはコスト増となるため好ましくない。好ましくは3〜200の範囲であり、より好ましくは6〜130の範囲である。1,3−プロパンジオール製造コスト低減の点からは、式(2)および/または(3)に対する水のモル比は30以下(更には20以下)であることが好ましい。
工程(2)の加水分解に用いられる触媒は、酸触媒である。加水分解反応を阻害しない限り、アレニウス酸に限定されず、ブレンステッド酸でもルイス酸でもかまわない。
酸触媒の形態には、特に制限はなく均一系、不均一系のいずれの形態をとることも可能である。反応後の触媒分離操作の点等からは不均一系触媒が好ましい。
上記した酸触媒としては、入手性、コストといった工業的な面から、鉱酸、カルボキシル基含有化合物、無機固体酸、スルホン酸基含有化合物が好ましい。
触媒が担体に担持された担持型触媒である場合、用いることができる担体は酸成分と反応しないものである限り、他に制限はなく、従来公知の担体を使用することができる。具体的には、活性炭、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、マグネシア、ケイソウ土等を挙げることができる。反応への影響、触媒調製時の表面積、或いは担体の強度等の工業的実用性の点からシリカ、アルミナ、ゼオライトが好適である。
担持型触媒は、触媒からの活性種脱離防止の点からは、以下の工程(C)と工程(D)を含む製造方法で触媒を製造することが好ましい。
その構造中にチオール基とトリメトキシシリル基の両方を有する化合物と担体とを有機溶媒中に加え、加熱することで、担体表面のシラノール基とトリメトキシシリル基を反応させる工程
工程(C)で得られた固体を洗浄後、有機溶媒中で酸化処理してチオール基をスルホン酸基に変換し、更に洗浄、乾燥を行い1,3−プロパンジオール製造用触媒を得る工程
触媒の性状や大きさには特に制限がない。触媒の性状としては、具体的に例を挙げると、粉末、固形粉砕物、フレーク、球状成型品、柱状成形品、円筒状成型品等が挙げられる。また、触媒の大きさとしては、平均粒径で懸濁床または流動床の場合1μm〜1000μm、固定床の場合では1mm〜20mm程度の粒径のものが使用できる。
工程(2)の加水分解反応は、従来公知の加水分解反応に使用される連続、回分反応の任意の反応形態もとることが可能である。また、使用する触媒は、均一系、不均一系の何れの触媒も使用可能であるが、触媒の形態は特に制限がなく、反応形態に応じて適当なものを選択することが可能である。
式(2)および/または(3)の化合物の加水分解反応における触媒の使用量は、これら反応形態によって異なるため特に制限されない。
上記した式(2)および/または(3)の化合物の加水分解反応は、触媒の反応効率を落とさない範囲において、任意の温度でも実施可能である。目的化合物の高選択性確保の点からは、通常は30℃〜150℃以下、好ましくは50℃〜120℃、より好ましくは80℃〜100℃の間で行われる。反応の際の温度が30℃未満では式(2)および/または(3)と水の反応が実用的な反応速度を得られない恐れがあり好ましくない。また、150℃を超える高温では、加水分解反応により1,3−プロパンジオールと共に生成するプロピオンアルデヒド(R1、R2がともにHの場合)がアルドール反応を起こし、望ましくない副生成物を与えるだけでなく、その副生成物が更に1,3−プロパンジオール等と反応を起こし、2次的な副生物を生じさせ1,3−プロパンジオールの選択率を低下させるため好ましくない。
本発明の方法によって製造された1,3−プロパンジオールは、着色や異臭の原因となるカルボニル化合物をほとんど含まないのが特徴である。
1)ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー/質量スペクトルによる既知のカルボニル化合物の定量、
等により行うことが可能である。カルボニル化合物がプロピオンアルデヒド等のように既知のものである場合には、検出限界濃度が低いことからガスクロマトグラフィー法で定量することが好ましい。
GC装置:GC−14A(島津製作所(株)製)
カラム:TC−WAX 0.25mmφ×30m(J&W社製)
キャリアーガス:He 1ml/min、スプリット比1/20
検出器:FID
カラム温度(昇温パターン):40℃(10min)→10℃/min→200℃(40min)
インジェクション温度:230℃
注入量:0.2μl
0.5質量%パラジウム−アルミナ触媒(比表面積200〜300m2/g、エヌ・イー・ケムキャット株式会社製)6.8g(6.4ml)をSUS316製反応管(内径10mm)に充填し、触媒層の温度180℃、圧力0.5MPaG(ゲージ圧)で、3−アリロキシ−1−プロパノール14.3vol%および窒素85.7vol%の混合ガスを流速7NL/hrにて導入し、反応を行った。
触媒を2質量%パラジウム−活性炭触媒(比表面積900〜1300m2/g、エヌ・イー・ケムキャット株式会社製)1.7g(3.7ml)を用いた他は実施例1と同様にして反応を行った。
(2.3質量%パラジウム−シリカ触媒の調製)
テトラクロロパラジウム酸ナトリウム水溶液4.883g、塩化金酸水溶液4.0g及び塩化亜鉛1.08gを蒸留水で38ml(担体吸水量の100容量%)に希釈し、担体(球状、直径約4mmφ富士シリシア社製CARiACT Q−15、比表面積200m2/g)40.4gを加え、溶液を完全に含浸させた後、このものをメタ珪酸ナトリウム9水和物8.119gを含む水溶液80ml中に加え、20時間静置した。しかる後、ヒドラジン一水和物水溶液11mlを添加し、水洗した後、110℃で4時間乾燥した(担持体A)。次に、亜テルル酸ナトリウム0.208gを含有する水溶液38ml(担体の吸液量の100容量%)に、上記の担持体Aを加え、溶液を含浸させた後、1時間風乾し、水洗した後、110℃で4時間乾燥した(担持体B)。その後、ケイタングステン酸26水和物20.704gを酢酸13ml(担体の吸液量の35容量%)に溶解した溶液中に上記の担持体Bを投入し、全液を吸収させた後、直ちに乾燥機中、110℃で4時間乾燥し、触媒A61.82gを得た。
触媒を実施例3の触媒A(2.3質量%パラジウム−シリカ触媒)1.5g(3.4ml)に変えた以外は、実施例1と同じ方法で反応を行った。
蒸留装置、メカニカルスターラーを備えた内容積1000mlの三口フラスコに、3−アリロキシ−1−プロパノール550g、2.3質量%パラジウム−シリカ触媒55gを入れ、スターラーで内容物を撹拌しながら温度を上げ、170℃で3時間反応させた。
生成物を蒸留後、本反応に使用した触媒に、新たに3−アリロキシ−1−プロパノールを加え繰り返し使用した。5回繰り返して反応に使用したが、活性、選択率の低下は見られなかった。
蒸留装置を備えた、撹拌子の入った内容積50mlのフラスコに、3−アリロキシ−1−プロパノール20g、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.05mol%、AP−700P(富田製薬(株)製)を入れ、マグネチックスターラーで内容物を撹拌しながら温度を上げ、120℃で1時間反応させた。
蒸留装置を備えた撹拌子の入った内容積100mlのフラスコに、実施例5で得られた3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサンの混合物20g、純水20g、イオン交換樹脂(Amberlyst15DRY、オルガノ株式会社製)20gを入れ、マグネチックスターラーで内容物を撹拌しながら温度を上げ、100℃で1時間撹拌後、生成するプロピオンアルデヒドを留去させながら反応を行った。
蒸留装置を備えた、撹拌子の入った内容積100mlのフラスコに、実施例5で得られた3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサンの混合物20g、純水20g、イオン交換樹脂(Amberlyst15DRY、オルガノ株式会社製)10gを入れ、系内を40kPaに減圧した。その後、マグネチックスターラーで内容物を撹拌しながら温度を上げ、74℃で1時間撹拌後、生成するプロピオンアルデヒドを留去させながら反応を行った。
イオン交換樹脂(Amberlyst35WET、オルガノ株式会社製)10g(14ml)をSUS316製反応管(内径10mm)に充填し、触媒層温度100℃、常圧で、実施例5で得られた3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサンの混合物と純水の混合物(重量比1:2〜2.3)を流速21g/hr〜23g/hrにて導入して連続反応を行った。反応液はGCにて分析を行った。
実施例9の反応条件で50時間反応後、触媒層温度100℃、常圧で、3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサンと純水の混合物(重量比1:1)を流速14g/hrにて導入して連続反応を行った。反応液はGCにて分析を行った。
攪拌子の入った内容積30mlのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子(株)製、テフロン(登録商標)内筒入り)に、硫酸0.06g、脱イオン水3.90g、3−アリロキシ−1−プロパノール1.30gを入れ装置を組み立てた。容器を密閉した後、オートクレイブ内を窒素で1.0MPa(ゲージ圧)まで加圧し0.0MPa(ゲージ圧)に脱圧する操作を5回繰り返し、空気を窒素で置換した。次いで内容物をマグネチックスターラーで撹拌しながら温度を上げ、180℃で3時間反応させた。
攪拌子の入った内容積30mlのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子(株)製、テフロン(登録商標)内筒入り)に、β型ゼオライト(ゼオリスト社製、Si/Al=75)0.50g、脱イオン水3.90g、3−アリロキシ−1−プロパノール1.30gを入れ装置を組み立てた。容器を密閉した後、オートクレイブ内を窒素で1.0MPa(ゲージ圧)まで加圧し0.0MPa(ゲージ圧)に脱圧する操作を5回繰り返し、空気を窒素で置換した。次いで内容物をマグネチックスターラーで撹拌しながら温度を上げ、180℃で3時間反応させた。
攪拌子の入った内容積30mlのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子(株)製、テフロン(登録商標)内筒入り)に、H−ZSM−5(Si/Al=25)0.50g、脱イオン水3.90g、3−アリロキシ−1−プロパノール1.30gを入れ装置を組み立てた。容器を密閉した後、オートクレイブ内を窒素で1.0MPa(ゲージ圧)まで加圧し0.0MPa(ゲージ圧)に脱圧する操作を5回繰り返し、空気を窒素で置換した。次いで内容物をマグネチックスターラーで撹拌しながら温度を上げ、180℃で1時間反応させた。
反応温度を150℃とした以外は比較例3と同様にして反応を行った。
その結果、3−アリロキシ−1−プロパノールの転化率は12.2%、1,3−プロパンジオールの選択率は83.3%であり、添加率が更に低下した。
Claims (20)
- 前記式(1)、(2)、(3)で表される化合物のR1およびR2が水素原子である請求項1または請求項2に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記工程(2)の加水分解反応の温度が30〜150℃であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記工程(2)の加水分解反応の圧力が0.005MPa〜0.5MPaであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記酸触媒が、鉱酸であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記酸触媒が、カルボキシル基含有化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記酸触媒が、無機固体酸であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記酸触媒が、スルホン酸基を含有する化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記スルホン酸基を含有する化合物が、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸およびスルホン酸型イオン交換樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項9に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記工程(2)の酸触媒が、反応系内で溶媒および/または反応原料に溶解し、均一状態で加水分解反応が起こることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記工程(2)の酸触媒が、反応系内で溶媒および/または反応原料に不溶であり、不均一状態で加水分解反応が起こることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記工程(2)の加水分解反応を式(2)および/または式(3)の化合物の30倍モル以下の水の存在下に実施することを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 前記鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒が、担体に担持されていることを特徴とする、請求項14に記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
- 前記担体が、シリカ、珪そう土、モンモリロナイト、チタニア、活性炭、シリカアルミナ、アルミナ、マグネシア、ゼオライト、ニオビア及びジルコニアからなる群から選ばれることを特徴とする請求項15に記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
- 前記担体の比表面積が10〜4000m2/gであることを特徴とする請求項15または請求項16のいずれかに記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
- 前記式(1)の化合物の異性化反応を気相で実施することを特徴とする、請求項14〜請求項17のいずれかに記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
- 前記工程(1)の異性化反応を鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒の存在下で行うことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
- 請求項1から請求項13および請求項19のいずれかに記載の方法で製造された1,3−プロパンジオール。
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