JP2007230979A - 1,3−プロパンジオールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3−アルコキシ−1−プロパノールの加水分解による1,3−プロパンジオールの効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】異性化反応触媒を用いて3−アリロキシ−1−プロパノールから3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを製造し、3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを150℃以下の低温で加水分解する。
【選択図】図1

Description

本発明は、1,3−プロパンジオールの製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、3−アリロキシ−1−プロパノールを異性化反応させて3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを製造し、前記3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを酸触媒の存在下で加水分解させることを特徴とする1,3−プロパンジオールの製造方法に関する。
1,3−プロパンジオールは、合成樹脂原料、特にポリエステル繊維の原料として潜在的需要が高い化合物として、化学的製造法、生物学的製造法等による安価な製造方法の開発が進められている。
従来、1,3−プロパンジオールの化学的製造法については、アクロレインの水和反応による3−ヒドロキシプロピオンアルデヒド(以下、「3−HPA」と略す。)の合成と、それに続く水素添加反応による1,3−プロパンジオールの製造方法(特開平10−212253号公報)、エチレンオキシドのヒドロホルミル化反応による3−HPA合成とそれに続く水素添加反応による1,3−プロパンジオールの製造方法(特表平11−515021号公報)等が知られている。
これら従来の製造方法は、いずれの場合も最終的に3−HPAを水素添加することにより1,3−プロパンジオールを製造する方法をとることから、未反応3−HPAが1,3−プロパンジオール中に残りやすいという欠点がある。そして3−HPA等のカルボニル化合物を含有する1,3−プロパンジオールを用いてポリエステル合成を実施した場合、これが臭気や着色の原因となる問題が指摘されている。
従って、製品である1,3−プロパンジオールには、極力3−HPA等のカルボニル化合物を含まないことが望ましい。しかしながら、これらのカルボニル化合物は蒸留等の一般的な精製方法により除去することが難しいことが、例えば特開平6−40973号公報、特表平11−509828号公報等に開示されている。
そこで3−HPAをはじめとするカルボニル化合物含有量の低い1,3−プロパンジオールを得るために、特開平6−40973号公報では、3−HPAの水素添加反応を2段階で実施する方法が、また、特表平11−509828号公報では、カルボニル化合物をアルカリとの反応により除去する方法が開示されている。しかしながらいずれの方法も、3−HPAの転化率を100%にすることは困難であり、残存したカルボニル化合物の除去が必要であり、これがプロセス上の負荷を大きくし、製造コストを増大させる原因となっている。
これらの課題を解決するために、3−HPAを原料としない1,3−プロパンジオールの化学的製造方法が検討されている。その方法としてはエーテルアルコール化合物、即ち3−アルコキシ−1−プロパノールを加水分解する方法が考えられる。
3−アルコキシ−1−プロパノールのようなエーテルアルコール化合物の加水分解によりジオール化合物を得る反応としては、例えば、特開平6−157378号公報に4−オキサ−1,7−ヘプタンジオールをイオン交換樹脂やゼオライトを触媒として加水分解し、1,3−プロパンジオールを得る方法が開示されている。
しかし、当該公報では、加水分解に用いられる基質が限定されており、4−オキサ−1,7−ヘプタンジオールだけしか例示がなく、一般的なエーテルアルコール化合物にも適用できるかどうかは開示されていなかった。また、この加水分解反応を効率的に進行させるには200℃以上の高温が必要であり、工業的に利用するにはエネルギーコストが高くなってしまうという欠点があった。
同様に、特開平11−209318号公報にエーテル化合物を酸触媒の存在下に加水分解し、アルコールを得る方法が開示されている。
しかし、当該公報に記載の方法では反応の実施により、高いエーテル化合物の転化率が得られるものの、アルコール以外の副生物が多量に生成してしまうという問題があり、アルコール化合物の選択率が低いために、工業的に用いることは困難であった。また、この製造方法も前述の方法と同じく、反応を効率的に進行させるには200℃以上の高温が必要であり、工業的にはコスト面で不利があった。
また、欧州特許第1201633号公報にもエーテル化合物を酸触媒の存在下に加水分解し、アルコールを得る方法が開示されている。
しかし、当該公報に記載の方法も、良好な反応成績を出すためには250℃以上の反応温度が必要となるため、工業的な実施には膨大なエネルギーコストがかかってしまうという欠点があった。また、加水分解に用いられる基質が限定されており、4−オキサ−1,7−ヘプタンジオールだけしか例示がなく、一般的なエーテルアルコール化合物にも適用できるかどうかは開示されていなかった。
更に、特開2005−247840号公報にもエーテルアルコール化合物を酸触媒の存在下に加水分解し、アルコールを得る方法が開示されている。
当該公報に記載の方法では、種々の3−アルコキシ−1−プロパノールが酸触媒により加水分解し、カルボニル化合物含有量の極めて少ない1,3−プロパンジオールを得る方法が開示されているが、エーテルアルコール化合物が3−メトキシ−1−プロパノールである場合には、反応時間が長く必要であり、そのため系中で複雑な生成物を生成し、1,3−プロパンジオール選択率が低かった。ヨウ化物イオンを反応系に添加することで反応時間を短くすることが可能であるが、反応装置の腐食の問題があった。また、3−メトキシ−1−プロパノールと比較して反応性が高い3−アリロキシ−1−プロパノールの場合には、1,3−プロパンジオール選択率が低い問題があった。この低い選択率は加水分解反応により生成したアリルアルコールおよび/またはアリルアルコールが変質した化合物と1,3−プロパンジオールが反応系中で複雑な化合物を生成するためと考えられる。また、加水分解反応には水が3−アリロキシ−1−プロパノールの3倍量(約20倍モル)必要であり、製造コストを増大させる原因となっている。
上述したように、これまでエーテルアルコール化合物である3−アルコキシ−1−プロパノールの加水分解反応で、目的とする1,3−プロパンジオールを効率良く製造する方法は知られていなかった。
特開平10−212253号公報 特表平11−515021号公報 特開平6−40973号公報 特表平11−509828号公報 特開平6−157378号公報 特開平11−209318号公報 欧州特許第1201633号公報 特開2005−247840号公報
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を解消することができる3−アルコキシ−1−プロパノールの加水分解による1,3−プロパンジオールの効率的な製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、異性化反応触媒を用いて3−アリロキシ−1−プロパノールから3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを製造し、3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを150℃以下の低温で加水分解することにより1,3−プロパンジオールを効率的に製造することが可能であることを見い出し、本発明に至った。
Figure 2007230979
すなわち、本発明は、例えば下記の[1]〜[20]の態様を含む。
[1] 以下の工程を含む、1,3−プロパンジオールの製造方法。
工程(1)
式(1)の化合物を異性化反応させて、式(2)の化合物および/または式(3)の化合物を製造する工程。
Figure 2007230979
Figure 2007230979
Figure 2007230979
(各式中のR、Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4の分岐してもよいアルキル基を表す)
工程(2)
式(2)および/または式(3)の化合物を酸触媒の存在下で加水分解し、1,3−プロパンジオールを得る工程。
[2] 以下の工程(2)を含む、1,3−プロパンジオールの製造方法。
工程(2)
式(2)および/または式(3)の化合物を酸触媒の存在下で加水分解し、1,3−プロパンジオールを得る工程。
Figure 2007230979
Figure 2007230979
(各式中のR、Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4の分岐してもよいアルキル基を表す)
[3] 前記式(1)、(2)、(3)で表される化合物のRおよびRが水素原子である[1]または[2]に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[4] 前記工程(2)の加水分解反応の温度が30〜150℃であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[5] 前記工程(2)の加水分解反応の圧力が0.005MPa〜0.5MPaであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[6] 前記酸触媒が、鉱酸であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[7] 前記酸触媒が、カルボキシル基含有化合物であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[8] 前記酸触媒が、無機固体酸であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[9] 前記酸触媒が、スルホン酸基を含有する化合物であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[10] 前記スルホン酸基を含有する化合物が、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸およびスルホン酸型イオン交換樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする[9]に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[11] 前記工程(2)の酸触媒が、反応系内で溶媒および/または反応原料に溶解し、均一状態で加水分解反応が起こることを特徴とする[1]〜[10]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[12] 前記工程(2)の酸触媒が、反応系内で溶媒および/または反応原料に不溶であり、不均一状態で加水分解反応が起こることを特徴とする[1]〜[10]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[13] 前記工程(2)の加水分解反応を式(2)および/または式(3)の化合物の30倍モル以下の水の存在下に実施することを特徴とする[1]〜[12]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[14] 鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒の存在下、式(1)の化合物を異性化反応させることを特徴とする式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
Figure 2007230979
Figure 2007230979
Figure 2007230979
[15] 前記鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒が、担体に担持されていることを特徴とする、[14]に記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
[16] 前記担体が、シリカ、珪そう土、モンモリロナイト、チタニア、活性炭、シリカアルミナ、アルミナ、マグネシア、ゼオライト、ニオビア及びジルコニアからなる群から選ばれることを特徴とする[15]に記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
[17] 前記担体の比表面積が10〜4000m/gであることを特徴とする[15]または[16]のいずれかに記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
[18] 前記式(1)の化合物の異性化反応を気相で実施することを特徴とする、[14]〜[17]のいずれかに記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
[19] 前記工程(1)の異性化反応を鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒の存在下で行うことを特徴とする[1]〜[13]のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
[20] [1]から[13]および[19]のいずれかに記載の方法で製造された1,3−プロパンジオール。
上記した1,3−プロパンジオールの製造方法において、原料である3−アリロキシ−1−プロパノールを異性化させて3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンとし、得られた3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールおよび/または2−エチル−1,3−ジオキサンを酸触媒で加水分解することにより、高選択率、低水量、低反応温度で1,3−プロパンジオールを得ることができる。
加水分解反応では1,3−プロパンジオールと同時に、カルボニル化合物であるプロピオンアルデヒドを生成するが、反応温度が低いためプロピオンアルデヒド由来の2次的な副生成物が生成しにくい。また、プロピオンアルデヒドは低沸点化合物であり反応系外へ除去がしやすいため、プロピオンアルデヒドの含有量が極めて少ない1,3−プロパンジオールを得ることができる。このような1,3−プロパンジオールをポリエステル等の樹脂原料として用いることで臭気や着色の低減された樹脂が安価に製造可能となる。
更に、本反応で生成するプロピオンアルデヒドの回収率は非常に高く、プロピオンアルデヒドは水素化することでプロパノールに誘導でき、別の有用な製品となるので原料の無駄がない。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明を更に具体的に説明する。以下の記載において量比を表す「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準とする。
以下に本発明の好ましい具体例を示す。
<式(1)の化合物>
Figure 2007230979
上記式(1)中、R、Rはそれぞれが独立に水素原子または炭素数1〜4の分岐してもよいアルキル基である。本発明の好ましい一態様においてR=H、R=Hであり、式(1)の化合物としてより具体的には3−アリロキシ−1−プロパノールである。
<式(2)の化合物>
Figure 2007230979
上記式(2)中、R、Rはそれぞれが独立に水素原子または炭素数1〜4の分岐してもよいアルキル基である。本発明の好ましい一態様において、R=H、R=Hであり、式(2)の化合物としてより具体的には3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールである。
<式(3)の化合物>
Figure 2007230979
上記式(3)中、R、Rはそれぞれが独立に水素原子または炭素数1〜4の分岐してもよいアルキル基で、好ましいのはR=H、R=Hであり、式(3)の化合物として、好ましくは具体的には2−エチル−1,3−ジオキサンである。
<工程(1)>
工程(1)は、式(1)の化合物を異性化反応させて、式(2)の化合物および/または式(3)の化合物を製造する工程である。この工程(1)は、鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒の存在下で、式(1)の化合物を異性化反応させて式(2)および/または式(3)の化合物を製造することが好ましい。
<異性化触媒>
工程(1)に用いられる触媒としては、鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有するものを用いることが好ましい。この触媒は、異性化反応を阻害しない限り、更に任意の元素、或いは化合物を含んでいてもかまわない。
触媒としては、前記元素の金属塩、金属錯体、金属担持触媒が好ましく、特に、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金の金属塩、金属錯体、金属担持触媒が好ましい。
(金属塩)
金属塩としては、具体的には、塩化ルテニウム、塩化パラジウム、塩化ロジウム、塩化白金、塩化イリジウム等を触媒として使用できる。
(金属錯体)
金属錯体としては、具体的には、クロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロカルボニルビス(トリアルキルホスフィン)ロジウム、クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジ−μ−クロロ−テトラ(エチレン)二ロジウム、ジクロロテトラキス(トリフェニルホスフィン)二ロジウム、ジ−μ−ビス(シクロオクタジエン)二ロジウム、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、カルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム、ジ−μ−クロロ−ジクロロビス(エチレン)二パラジウム、ジクロロビス(トリアルキルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム、ジクロロ(1,3ノルボルナジエン)パラジウム、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)白金、カルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)白金、クロロヒドリドビス(トリフェニルホスフィン)白金、ジ−μ−クロロ−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)二白金、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)白金、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金、トリス(トリフェニルホスフィン)白金、ビス(1,5−シクロオクタジエン)白金、ビス(ジベンジリデンアセトン)白金、クロロ(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)(トリフェニルホスフィン)イリジウム、クロロジヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、ジ−μ−クロロ−ビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム、ジクロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、ジヒドリドテトラクロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、ヒドリドジカルボニル(トリフェニルホスフィン)イリジウム等を触媒として使用することができる。
(組合せ)
本発明において、上述した各種の触媒は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
(触媒の形態)
触媒の形態には、特に制限はなく均一系、不均一系のいずれの形態をとることも可能である。均一系触媒であっても特に差し支えないが、反応後の触媒分離操作の点等からは不均一系触媒とすることが好ましい。
均一系触媒としては、反応時に溶媒や基質(本明細書において、「基質」とは反応原料を言う)自体に溶解するものである限り、、任意のものが使用可能である。
これらの均一系触媒は、予め基質である式(1)の化合物に溶解させた形で反応に使用してもよいし、仕込み時に基質と同時に仕込んで反応させることも可能である。
一方、不均一系触媒としては、液相反応であれば、反応時に溶解しないもの、気相反応であれば気化しないものである限り、、任意の形態のものが使用可能である。例えば、金属成分が担体に担持された、いわゆる担持型触媒を用いることも可能である。
(担持型触媒)
工程(1)の触媒が担体に担持された担持型触媒である場合、用いることができる担体に制限はなく、従来公知の担体を使用することができる。具体的には、シリカ、珪そう土、モンモリロナイト、チタニア、活性炭、シリカアルミナ、アルミナ、マグネシア、ゼオライト、ニオビア及びジルコニア等を使用することができる。反応への影響、触媒調製時の表面積、或いは担体の強度等の工業的実用性の点から活性炭、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、ゼオライトが好適である。
当該担体の比表面積は10m/g〜4000m/gの範囲であることが好ましい。この比表面積は好ましくは50m/g〜4000m/gの範囲であることがより好ましく、100m/g〜4000m/gの範囲であることが更に好ましい。
比表面積は、比表面積測定装置Tristar3000(島津製作所(株)製、窒素ガスによる多点法測定、定容法によるガス吸着)を用いて、BET法により測定する。
(金属成分の量)
触媒の活性種である金属成分を担体に担持する場合の金属成分と担体の量は、金属成分が担体の全質量に対して0.01質量部〜100質量部となる範囲が好ましい。金属成分が0.01質量部よりも少量である場合には、触媒活性点の濃度が低いために実用するのに充分な触媒活性が得られない恐れがあり好ましくない。また、金属成分が100質量部を越えると、担体の効果が発揮できなくなる恐れがあり好ましくない。
金属成分の担体の全質量に対する割合は、より好ましくは0.05質量部〜50質量部となる範囲であり、更に好ましくは0.1質量部〜30質量部の範囲である。
(好適な担持型触媒の組み合わせ)
本発明において好適な担持型触媒の組み合わせは、より具体的には、ルテニウム−活性炭、ルテニウム−シリカ、ルテニウム−アルミナ、ルテニウム−シリカアルミナ、ルテニウム−ゼオライト、ルテニウム−チタニア、ルテニウム−ジルコニア、ルテニウム−マグネシア、ルテニウム−ケイソウ土、パラジウム−シリカ、パラジウム−アルミナ、パラジウム−シリカアルミナ、パラジウム−ゼオライト、パラジウム−チタニア、パラジウム−ジルコニア、パラジウム−マグネシア、パラジウム−ケイソウ土、ロジウム−シリカ、ロジウム−アルミナ、ロジウム−シリカアルミナ、ロジウム−ゼオライト、ロジウム−チタニア、ロジウム−ジルコニア、ロジウム−マグネシア、ロジウム−ケイソウ土、白金−シリカ、白金−アルミナ、白金−シリカアルミナ、白金−ゼオライト、白金−チタニア、白金−ジルコニア、白金−マグネシア、白金−ケイソウ土、イリジウム−シリカ、イリジウム−アルミナ、イリジウム−シリカアルミナ、イリジウム−ゼオライト、イリジウム−チタニア、イリジウム−ジルコニア、イリジウム−マグネシア、イリジウム−ケイソウ土等を使用することができる。これらは各々単独で用いても、二種以上組み合わせて用いてもよい。
(触媒の性状等)
これら触媒の性状や大きさには特に制限がない。触媒の性状としては、具体的に例を挙げると、粉末、固形粉砕物、フレーク、球状成形品、柱状成形品、円筒状成形品等が挙げられる。また、触媒の大きさとしては、平均粒径で懸濁床または流動床の場合1μm〜1000μm、固定床の場合では1mm〜20mm程度の粒径のものが使用できる。
懸濁床または流動床の場合、触媒の平均粒径がこれより小さいと触媒分離に困難をきたし、また、粒径が大きい場合は触媒沈降により反応が効率的にできない恐れがある。固定床の場合は、平均粒径が小さいと触媒層の詰まりや差圧の増加の恐れがあり、逆に粒径が大きいと反応器の単位容積あたりに有する触媒表面積が少なくなり、反応効率低下の原因となるために好ましくない。
触媒が不均一系触媒である場合、その性状や粒径は、反応形態に適したものを選択して用いることができる。
(好適な異性化触媒の製造方法)
異性化触媒が担体に担持された担持型触媒である場合には、活性点の高分散と触媒製造コスト低減の両立の点からは、以下の工程を含む方法で触媒を製造することが好ましい。
工程(A):鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金からから選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する化合物を水または有機溶媒に溶解した溶液を作り、それに担体を加えることによって溶液を担体に含浸させる工程
工程(B):工程(A)で担体に担持した化合物を還元する工程
ここで、工程(A)で用いられる鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金からから選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する化合物は、水または有機溶媒に溶解する限り特に制限されないが、溶媒への溶解性の点からは、ハロゲン化物であることが好ましい。
また、工程(B)で用いられる還元剤は、工業的な実用性の点からは、水素、ヒドラジン等を用いることが好ましい。
固定床気相連続反応の場合は、原料と活性成分を効率的に接触させるため、活性成分を担体表面に担持した(所謂エッグシェル型またはスキン型)触媒がより効果的である。
<異性化反応>
工程(1)の異性化反応は、従来公知の異性化反応に使用される連続、回分反応の任意の反応形態もとることが可能であり、液相法、スラリー法、気相法のいずれであってもよい。また、使用する触媒は、均一系、不均一系のいずれの触媒も使用可能であるが、触媒の形態は特に制限がなく、反応形態に応じて適当なものを選択することが可能である。
反応形態としては、具体的には、均一系触媒では、単純撹拌槽、気泡塔型反応槽、管型反応槽等の反応形態、不均一系触媒では、懸濁床単純撹拌槽、流動床気泡塔型反応槽、流動床管型反応槽、固定床液相流通式管型反応槽、固定庄気相流通式管型反応槽、固定床トリクルベッド式管型反応槽等を例示することができるが、本発明はこれらに限定されない。
(触媒の使用量)
式(1)の化合物の異性化反応における触媒の使用量は、反応形態に応じて適切な量を使用すればよいため特に制限されない。
回分反応について例を挙げると、均一触媒では、式(1)の化合物100質量部に対して通常0.01質量部〜10質量部、より好ましくは0.1質量部〜5質量部の範囲で、不均一系触媒では、式(1)の化合物100質量部に対して通常0.01質量部〜200質量部、好ましくは0.1質量部〜100質量部、より好ましくは0.5質量部〜50質量部の範囲で使用することができる。
触媒量が少ないと実用的に充分な反応速度が得られない恐れがあり、また、触媒量が多い場合は副反応の増大による反応収率の低下や触媒コスト増大の恐れがあるために好ましくない。
不均一触媒を使用する連続反応について例を挙げると、空間速度(SV)に特に制限されないが、好ましくは50h−1〜10000h−1、より好ましくは100h−1〜5000h−1の範囲で反応を行う。生成物を精製することなしに後段の加水分解を行うために、転化率が高くなる空間速度を選択することが好ましい。反応に供給する原料は、二酸化炭素、希ガス等で希釈してもよい。
SVが大きすぎると、原料の転化率が下がるため好ましくない。また、小さすぎると、触媒上で重合等の副反応を引き起こす可能性があるため好ましくない。
(反応条件)
式(2)および/または式(3)の化合物への異性化反応における反応圧力には特に制限はない。常圧あるいは加圧下の何れにおいても反応を実施することが可能である。式(1)の化合物の沸点を超える温度で反応を実施する場合、反応圧力は式(1)の化合物の蒸気圧により決まるが、基質の蒸気圧分以外に不活性ガスを使用して更に加圧して行うこともできる。同様に式(1)の化合物の蒸気圧が低い温度で反応を実施する場合においても、不活性ガスを使用して加圧して反応を行うことができる。反応をより効率的に進めるためには常圧下よりも加圧下で実施することが好ましい。
式(1)の化合物の異性化反応により生成する式(2)の化合物は、反応系中に存在する微量の酸により、式(3)の化合物となる。異性化反応により生成する式(2)の化合物と式(3)の化合物の比率は使用した触媒により変化するが、式(3)の化合物は式(2)の化合物と同様、加水分解反応により、1,3−プロパンジオールとプロピオンアルデヒドを生成する。そのため異性化反応で生成した化合物が式(2)の化合物と式(3)の化合物が任意の割合で混合していても問題ない。
式(2)および/または式(3)への異性化反応は、触媒の反応効率を落とさない範囲において、任意の温度でも実施可能であるが、通常は30℃〜300℃、好ましくは50〜250℃、より好ましくは100℃〜200℃の間で行われる。30℃未満では異性化反応が実用的な反応速度を得られない恐れがあり好ましくない。また、300℃を超える高温では、重合等が起こりやすくなり、触媒を被毒する恐れがあるため好ましくない。
<工程(2)>
工程(2)は、酸触媒の存在下、式(2)および/または(3)の化合物を加水分解させて、1,3−プロパンジオールを得る工程である。
<加水分解反応>
式(2)および/または(3)の化合物の加水分解反応は、酸触媒の存在下、式(2)および/または(3)の化合物と水を接触させることで、好適に行うことができる。この反応により、1,3−プロパンジオールとプロピオンアルデヒド(R、RがともにHの場合)が生成する。
(水の存在)
工程(2)の加水分解反応における水の使用量は、特に制限されない。一般には、式(2)および/または(3)の化合物の合計量に対する水のモル比が1〜350となるような範囲で使用できる。式(2)および/または(3)に対する水のモル比が1未満では水が不足し、加水分解反応が起こりにくくなることから好ましくない。また、式(2)および/または(3)に対する水のモル比が350を越えると、目的生成物の分離の際に多量の水の除去が必要となり、工業的観点からはコスト増となるため好ましくない。好ましくは3〜200の範囲であり、より好ましくは6〜130の範囲である。1,3−プロパンジオール製造コスト低減の点からは、式(2)および/または(3)に対する水のモル比は30以下(更には20以下)であることが好ましい。
(酸触媒)
工程(2)の加水分解に用いられる触媒は、酸触媒である。加水分解反応を阻害しない限り、アレニウス酸に限定されず、ブレンステッド酸でもルイス酸でもかまわない。
(酸触媒の形態)
酸触媒の形態には、特に制限はなく均一系、不均一系のいずれの形態をとることも可能である。反応後の触媒分離操作の点等からは不均一系触媒が好ましい。
均一系触媒としては、反応時に溶媒や基質に溶解するものである限り、任意のものが使用可能である。
これらの均一系触媒は、予め基質である式(2)および/または(3)の化合物や水に溶解させた形で反応に使用してもよいし、仕込み時に基質と同時に仕込んで反応させることも可能である。
一方、不均一系触媒としては、反応時に溶解しないものである限り、任意の形態のものでも使用可能である。例えば、酸成分が担体に担持された、いわゆる担持型触媒を用いることも可能である。
(好ましい酸触媒)
上記した酸触媒としては、入手性、コストといった工業的な面から、鉱酸、カルボキシル基含有化合物、無機固体酸、スルホン酸基含有化合物が好ましい。
鉱酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸等を触媒として使用することができる。好ましくは硝酸、硫酸、リン酸であり、より好ましくは硫酸、リン酸である。
カルボキシル基含有化合物としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カルボン酸型イオン交換樹脂等を触媒として使用することができる。好ましくは酢酸、カルボン酸型イオン交換樹脂であり、より好ましくはカルボン酸型イオン交換樹脂である。
無機固体酸としては、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、ゼオライト類、活性白土、モンモリロナイト等を触媒として使用することができる。好ましくはシリカアルミナ、ゼオライト類であり、より好ましくはゼオライト類である。
スルホン酸基含有化合物としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、ヘキシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、スルホン酸型イオン交換樹脂等を触媒として使用することができる。
好ましくはメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、スルホン酸型イオン交換樹脂であり、より好ましくはp−トルエンスルホン酸、スルホン酸型イオン交換樹脂である。
(担持型触媒)
触媒が担体に担持された担持型触媒である場合、用いることができる担体は酸成分と反応しないものである限り、他に制限はなく、従来公知の担体を使用することができる。具体的には、活性炭、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、マグネシア、ケイソウ土等を挙げることができる。反応への影響、触媒調製時の表面積、或いは担体の強度等の工業的実用性の点からシリカ、アルミナ、ゼオライトが好適である。
触媒に用いる担体の比表面積は50m/g〜4000m/gの範囲であることが好ましい。この担体の比表面積は、より好ましくは100m/g〜2000m/gの範囲であり、更に好ましくは200m/g〜1000m/gの範囲である。
比表面積は比表面積測定装置Tristar3000(島津製作所(株)製、窒素ガスによる多点法測定、定容法によるガス吸着)を用いて、BET法により測定する。
触媒の活性種である酸成分を担体に担持する場合の酸成分と担体の量は、酸成分が担体の全質量に対して0.01質量部〜100質量部となる範囲が好ましい。酸成分が0.01質量部よりも少量である場合には、触媒活性点の濃度が低いために実用するのに充分な触媒活性が得られない恐れがあり好ましくない。また、100質量部を越えると、担体の効果が発揮できなくなる恐れがあり好ましくない。
より好ましくは0.05質量部〜50質量部となる範囲であり、更に好ましくは0.1質量部〜30質量部の範囲である。
担持型触媒の具体的例として末端スルホン酸型表面水酸基修飾シリカ、末端スルホン酸型表面水酸基修飾アルミナ、末端リン酸型表面水酸基修飾シリカ、末端リン酸型表面水酸基修飾アルミナ等を使用することができる。これらは各々単独で用いても、二種以上組み合わせて用いても良い。
(担持型触媒の製造方法)
担持型触媒は、触媒からの活性種脱離防止の点からは、以下の工程(C)と工程(D)を含む製造方法で触媒を製造することが好ましい。
工程(C)
その構造中にチオール基とトリメトキシシリル基の両方を有する化合物と担体とを有機溶媒中に加え、加熱することで、担体表面のシラノール基とトリメトキシシリル基を反応させる工程
工程(D)
工程(C)で得られた固体を洗浄後、有機溶媒中で酸化処理してチオール基をスルホン酸基に変換し、更に洗浄、乾燥を行い1,3−プロパンジオール製造用触媒を得る工程
(触媒の性状等)
触媒の性状や大きさには特に制限がない。触媒の性状としては、具体的に例を挙げると、粉末、固形粉砕物、フレーク、球状成型品、柱状成形品、円筒状成型品等が挙げられる。また、触媒の大きさとしては、平均粒径で懸濁床または流動床の場合1μm〜1000μm、固定床の場合では1mm〜20mm程度の粒径のものが使用できる。
懸濁床または流動床の場合、触媒の平均粒径がこれより小さいと触媒分離に困難をきたし、また、粒径が大きい場合は触媒沈降により反応が効率的にできない恐れがある。固定床の場合は、平均粒径が小さいと触媒層の詰まりや差圧の増加の恐れがあり、逆に粒径が大きいと反応器の単位容積あたりに有する触媒表面積が少なくなり、反応効率低下の原因となるために好ましくない。
触媒が不均一系触媒である場合、その性状や粒径は、反応形態に適したものを選択して用いることができる。
(反応形態)
工程(2)の加水分解反応は、従来公知の加水分解反応に使用される連続、回分反応の任意の反応形態もとることが可能である。また、使用する触媒は、均一系、不均一系の何れの触媒も使用可能であるが、触媒の形態は特に制限がなく、反応形態に応じて適当なものを選択することが可能である。
反応形態としては、具体的には、均一系触媒では、単純撹拌槽、気泡塔型反応槽、管型反応槽等の反応形態、不均一系触媒では、懸濁床単純撹拌槽、流動床気泡塔型反応槽、流動床管型反応槽、固定床液相流通式管型反応槽、固定床トリクルベッド式管型反応槽等を例示することができるが、本発明はこれらに限定されない。
(触媒の使用量)
式(2)および/または(3)の化合物の加水分解反応における触媒の使用量は、これら反応形態によって異なるため特に制限されない。
回分反応について例を挙げると、均一系触媒では、式(2)および/または(3)の化合物と水の混合液100質量部に対して通常0.01質量部〜100質量部、好ましくは0.1質量部〜50質量部、より好ましくは1質量部〜30質量部の範囲で、触媒成分が担体に担持された不均一系触媒では、式(2)および/または(3)の化合物と水の混合液100質量部に対して通常0.01質量部〜200質量部、好ましくは0.1質量部〜150質量部、より好ましくは1質量部〜100部の範囲で使用することができる。
触媒量が少ないと実用的に充分な反応速度が得られない恐れがあり、また、触媒量が多い場合は副反応の増大による反応収率の低下や触媒コスト増大の恐れがあるために好ましくない。
不均一触媒を使用する連続反応について例を挙げると、液空間速度(LHSV)に特に制限されないが、好ましくは0.1h−1〜50h−1、より好ましくは0.2h−1〜20h−1の範囲で反応を行う。
LHSVが大きすぎると、原料の転化率が下がるため好ましくない。また、本反応は平衡反応であるためLHSVが小さすぎても、原料転化率向上は見られず、単位時間当たりの処理量が小さくなるため好ましくない。
(反応条件)
上記した式(2)および/または(3)の化合物の加水分解反応は、触媒の反応効率を落とさない範囲において、任意の温度でも実施可能である。目的化合物の高選択性確保の点からは、通常は30℃〜150℃以下、好ましくは50℃〜120℃、より好ましくは80℃〜100℃の間で行われる。反応の際の温度が30℃未満では式(2)および/または(3)と水の反応が実用的な反応速度を得られない恐れがあり好ましくない。また、150℃を超える高温では、加水分解反応により1,3−プロパンジオールと共に生成するプロピオンアルデヒド(R、RがともにHの場合)がアルドール反応を起こし、望ましくない副生成物を与えるだけでなく、その副生成物が更に1,3−プロパンジオール等と反応を起こし、2次的な副生物を生じさせ1,3−プロパンジオールの選択率を低下させるため好ましくない。
式(2)および/または(3)の化合物の加水分解反応における反応圧力は、反応効率を落とさない範囲において、任意の圧力でも実施可能であるが、本反応は加水分解により1,3−プロパンジオールとプロピオンアルデヒドが生成することから、反応をより効率的に進めるためには、沸点の低いプロピオンアルデヒド(沸点49℃)を反応系から除きながら反応を行うことが好ましい。従って0.005MPa〜0.5MPaが好ましい。
反応圧力が高すぎると、プロピオンアルデヒドを除くための温度も高くなり、望ましくない副反応が進行する可能性がある。また、小さすぎると反応が進行する前に水が沸騰して反応系から抜けてしまうため好ましくない。
<カルボニル化合物の確認方法>
本発明の方法によって製造された1,3−プロパンジオールは、着色や異臭の原因となるカルボニル化合物をほとんど含まないのが特徴である。
1,3−プロパンジオールにカルボニル化合物が含まれるか否かの確認は、
1)ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー/質量スペクトルによる既知のカルボニル化合物の定量、
2)IRスペクトルによる1600cm−1−1800cm−1付近のC=O伸縮振動ピークの確認、
3)カルボニル化合物と2,4−ジニトロフェニルヒドラジンとの縮合物の溶液の可視光スペクトルによる定量(ASTM E411−70)
等により行うことが可能である。カルボニル化合物がプロピオンアルデヒド等のように既知のものである場合には、検出限界濃度が低いことからガスクロマトグラフィー法で定量することが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例における各成分の分析は、以下の条件によるガスクロマトグラフィー(以下、「GC」と略す。)により実施した。
GC分析条件
GC装置:GC−14A(島津製作所(株)製)
カラム:TC−WAX 0.25mmφ×30m(J&W社製)
キャリアーガス:He 1ml/min、スプリット比1/20
検出器:FID
カラム温度(昇温パターン):40℃(10min)→10℃/min→200℃(40min)
インジェクション温度:230℃
注入量:0.2μl
[実施例1]
0.5質量%パラジウム−アルミナ触媒(比表面積200〜300m/g、エヌ・イー・ケムキャット株式会社製)6.8g(6.4ml)をSUS316製反応管(内径10mm)に充填し、触媒層の温度180℃、圧力0.5MPaG(ゲージ圧)で、3−アリロキシ−1−プロパノール14.3vol%および窒素85.7vol%の混合ガスを流速7NL/hrにて導入し、反応を行った。
反応により生成したガスを冷却し、凝縮した反応捕集液をGCにて分析を行った。
反応結果を後述する図1に示す。
反応開始後60時間を越えても95%以上の3−アリロキシ−1−プロパノール転化率を保っており、活性低下は非常に小さかった。また、3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールと2−エチル−1,3−ジオキサンの合計の選択率は60時間にわたって90%〜95%を保持していた。
[実施例2]
触媒を2質量%パラジウム−活性炭触媒(比表面積900〜1300m/g、エヌ・イー・ケムキャット株式会社製)1.7g(3.7ml)を用いた他は実施例1と同様にして反応を行った。
反応開始3時間後の結果は、3−アリロキシ−1−プロパノールの転化率は98.1%、3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールの選択率は22.2%、2−エチル−1,3−ジオキサンの選択率は67.4%であった。
[実施例3]
(2.3質量%パラジウム−シリカ触媒の調製)
テトラクロロパラジウム酸ナトリウム水溶液4.883g、塩化金酸水溶液4.0g及び塩化亜鉛1.08gを蒸留水で38ml(担体吸水量の100容量%)に希釈し、担体(球状、直径約4mmφ富士シリシア社製CARiACT Q−15、比表面積200m/g)40.4gを加え、溶液を完全に含浸させた後、このものをメタ珪酸ナトリウム9水和物8.119gを含む水溶液80ml中に加え、20時間静置した。しかる後、ヒドラジン一水和物水溶液11mlを添加し、水洗した後、110℃で4時間乾燥した(担持体A)。次に、亜テルル酸ナトリウム0.208gを含有する水溶液38ml(担体の吸液量の100容量%)に、上記の担持体Aを加え、溶液を含浸させた後、1時間風乾し、水洗した後、110℃で4時間乾燥した(担持体B)。その後、ケイタングステン酸26水和物20.704gを酢酸13ml(担体の吸液量の35容量%)に溶解した溶液中に上記の担持体Bを投入し、全液を吸収させた後、直ちに乾燥機中、110℃で4時間乾燥し、触媒A61.82gを得た。
[実施例4]
触媒を実施例3の触媒A(2.3質量%パラジウム−シリカ触媒)1.5g(3.4ml)に変えた以外は、実施例1と同じ方法で反応を行った。
反応開始3時間後の結果は、3−アリロキシ−1−プロパノールの転化率は97.1%、3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノールの選択率は83.6%、2−エチル−1,3−ジオキサンの選択率は3.3%であった。
[実施例5]
蒸留装置、メカニカルスターラーを備えた内容積1000mlの三口フラスコに、3−アリロキシ−1−プロパノール550g、2.3質量%パラジウム−シリカ触媒55gを入れ、スターラーで内容物を撹拌しながら温度を上げ、170℃で3時間反応させた。
反応結果を後述する図2に示す。
生成物を蒸留後、本反応に使用した触媒に、新たに3−アリロキシ−1−プロパノールを加え繰り返し使用した。5回繰り返して反応に使用したが、活性、選択率の低下は見られなかった。
[実施例6]
蒸留装置を備えた、撹拌子の入った内容積50mlのフラスコに、3−アリロキシ−1−プロパノール20g、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.05mol%、AP−700P(富田製薬(株)製)を入れ、マグネチックスターラーで内容物を撹拌しながら温度を上げ、120℃で1時間反応させた。
反応後、蒸留を行い2−エチル−1,3−ジオキサン17.2g(収率86%)を得た。
[実施例7]
蒸留装置を備えた撹拌子の入った内容積100mlのフラスコに、実施例5で得られた3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサンの混合物20g、純水20g、イオン交換樹脂(Amberlyst15DRY、オルガノ株式会社製)20gを入れ、マグネチックスターラーで内容物を撹拌しながら温度を上げ、100℃で1時間撹拌後、生成するプロピオンアルデヒドを留去させながら反応を行った。
GCクロマトグラムから算出した結果、転化率93.7%、1,3−プロパンジオール選択率97.4%であった。また、プロピオンアルデヒド回収率は99.5%であった。
[実施例8]
蒸留装置を備えた、撹拌子の入った内容積100mlのフラスコに、実施例5で得られた3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサンの混合物20g、純水20g、イオン交換樹脂(Amberlyst15DRY、オルガノ株式会社製)10gを入れ、系内を40kPaに減圧した。その後、マグネチックスターラーで内容物を撹拌しながら温度を上げ、74℃で1時間撹拌後、生成するプロピオンアルデヒドを留去させながら反応を行った。
GCクロマトグラムから算出した結果、転化率83.1%、1,3−プロパンジオール選択率99.2%であった。また、プロピオンアルデヒド回収率は99.5%であった。
[実施例9]
イオン交換樹脂(Amberlyst35WET、オルガノ株式会社製)10g(14ml)をSUS316製反応管(内径10mm)に充填し、触媒層温度100℃、常圧で、実施例5で得られた3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサンの混合物と純水の混合物(重量比1:2〜2.3)を流速21g/hr〜23g/hrにて導入して連続反応を行った。反応液はGCにて分析を行った。
反応結果を後述する図3に示す。
その結果、(3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサントータルの転化率はおよそ60%〜65%であり、反応開始後約50時間までは触媒活性の低下は見られなかった。また、生成する1,3−プロパンジオールおよびプロピオンアルデヒドの選択率は95%以上であった。
[実施例10]
実施例9の反応条件で50時間反応後、触媒層温度100℃、常圧で、3−(1−プロペニルオキシ)−1−プロパノール及び2−エチル−1,3−ジオキサンと純水の混合物(重量比1:1)を流速14g/hrにて導入して連続反応を行った。反応液はGCにて分析を行った。
反応開始200時間〜270時間後の反応結果を後述する図4に示す。
その結果、転化率はおよそ55%〜65%であり、反応開始後270時間までは触媒活性の低下は見られなかった。また、生成する1,3−プロパンジオールおよびプロピオンアルデヒドの選択率は95%以上であった。
本反応で得られた水相を蒸留して得られた1,3−プロパンジオールのGC分析では、カルボニル化合物であるプロピオンアルデヒドのピークは検出されなかった(すなわち、プロピオンアルデヒドは、本例におけるGCの検出限界=100ppm以下であった)。
[比較例1]
攪拌子の入った内容積30mlのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子(株)製、テフロン(登録商標)内筒入り)に、硫酸0.06g、脱イオン水3.90g、3−アリロキシ−1−プロパノール1.30gを入れ装置を組み立てた。容器を密閉した後、オートクレイブ内を窒素で1.0MPa(ゲージ圧)まで加圧し0.0MPa(ゲージ圧)に脱圧する操作を5回繰り返し、空気を窒素で置換した。次いで内容物をマグネチックスターラーで撹拌しながら温度を上げ、180℃で3時間反応させた。
反応後、容器を室温まで冷却、脱圧した後、反応器を開けて上澄みを抜き取り、GCにて分析を行った。
その結果、3−アリロキシ−1−プロパノールの転化率は60.1%、1,3−プロパンジオールの選択率は74.8%であった。
[比較例2]
攪拌子の入った内容積30mlのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子(株)製、テフロン(登録商標)内筒入り)に、β型ゼオライト(ゼオリスト社製、Si/Al=75)0.50g、脱イオン水3.90g、3−アリロキシ−1−プロパノール1.30gを入れ装置を組み立てた。容器を密閉した後、オートクレイブ内を窒素で1.0MPa(ゲージ圧)まで加圧し0.0MPa(ゲージ圧)に脱圧する操作を5回繰り返し、空気を窒素で置換した。次いで内容物をマグネチックスターラーで撹拌しながら温度を上げ、180℃で3時間反応させた。
反応後、容器を室温まで冷却、脱圧した後、反応器を開けて上澄みを抜き取り、GCにて分析を行った。
その結果、3−アリロキシ−1−プロパノールの転化率は62.4%、1,3−プロパンジオールの選択率は75.1%であった。
[比較例3]
攪拌子の入った内容積30mlのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子(株)製、テフロン(登録商標)内筒入り)に、H−ZSM−5(Si/Al=25)0.50g、脱イオン水3.90g、3−アリロキシ−1−プロパノール1.30gを入れ装置を組み立てた。容器を密閉した後、オートクレイブ内を窒素で1.0MPa(ゲージ圧)まで加圧し0.0MPa(ゲージ圧)に脱圧する操作を5回繰り返し、空気を窒素で置換した。次いで内容物をマグネチックスターラーで撹拌しながら温度を上げ、180℃で1時間反応させた。
反応後、容器を室温まで冷却、脱圧した後、反応器を開けて上澄みを抜き取り、GCにて分析を行った。
その結果、3−アリロキシ−1−プロパノールの転化率は49.5%、1,3−プロパンジオールの選択率は84.3%であった。
[比較例4]
反応温度を150℃とした以外は比較例3と同様にして反応を行った。
その結果、3−アリロキシ−1−プロパノールの転化率は12.2%、1,3−プロパンジオールの選択率は83.3%であり、添加率が更に低下した。
実施例1で得られた反応結果である、反応時間と、転化率(%)および3−PP+1,3−DXの選択率(%)との関係を示すグラフである。 実施例5で得られた反応結果である、反応回数と、転化率(%)および3−PP+1,3−DXの選択率(%)との関係を示すグラフである。 実施例9で得られた反応結果である、反応時間と、転化率(%)との関係を示すグラフである。 実施例10で得られた反応結果である、反応時間と、転化率(%)との関係を示すグラフである。

Claims (20)

  1. 以下の工程を含む、1,3−プロパンジオールの製造方法。
    工程(1)
    式(1)の化合物を異性化反応させて、式(2)の化合物および/または式(3)の化合物を製造する工程。
    Figure 2007230979
    Figure 2007230979
    Figure 2007230979
    (各式中のR、Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4の分岐してもよいアルキル基を表す)
    工程(2)
    式(2)および/または式(3)の化合物を酸触媒の存在下で加水分解し、1,3−プロパンジオールを得る工程。
  2. 以下の工程(2)を含む、1,3−プロパンジオールの製造方法。
    工程(2)
    式(2)および/または式(3)の化合物を酸触媒の存在下で加水分解し、1,3−プロパンジオールを得る工程。
    Figure 2007230979
    Figure 2007230979
    (各式中のR、Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4の分岐してもよいアルキル基を表す)
  3. 前記式(1)、(2)、(3)で表される化合物のRおよびRが水素原子である請求項1または請求項2に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  4. 前記工程(2)の加水分解反応の温度が30〜150℃であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  5. 前記工程(2)の加水分解反応の圧力が0.005MPa〜0.5MPaであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  6. 前記酸触媒が、鉱酸であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  7. 前記酸触媒が、カルボキシル基含有化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  8. 前記酸触媒が、無機固体酸であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  9. 前記酸触媒が、スルホン酸基を含有する化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  10. 前記スルホン酸基を含有する化合物が、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸およびスルホン酸型イオン交換樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項9に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  11. 前記工程(2)の酸触媒が、反応系内で溶媒および/または反応原料に溶解し、均一状態で加水分解反応が起こることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  12. 前記工程(2)の酸触媒が、反応系内で溶媒および/または反応原料に不溶であり、不均一状態で加水分解反応が起こることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  13. 前記工程(2)の加水分解反応を式(2)および/または式(3)の化合物の30倍モル以下の水の存在下に実施することを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  14. 鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒の存在下、式(1)の化合物を異性化反応させることを特徴とする式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
    Figure 2007230979
    Figure 2007230979
    Figure 2007230979
  15. 前記鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒が、担体に担持されていることを特徴とする、請求項14に記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
  16. 前記担体が、シリカ、珪そう土、モンモリロナイト、チタニア、活性炭、シリカアルミナ、アルミナ、マグネシア、ゼオライト、ニオビア及びジルコニアからなる群から選ばれることを特徴とする請求項15に記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
  17. 前記担体の比表面積が10〜4000m/gであることを特徴とする請求項15または請求項16のいずれかに記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
  18. 前記式(1)の化合物の異性化反応を気相で実施することを特徴とする、請求項14〜請求項17のいずれかに記載の式(2)および/または式(3)の化合物の製造方法。
  19. 前記工程(1)の異性化反応を鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金から選ばれた少なくとも1種以上の元素を含有する触媒の存在下で行うことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  20. 請求項1から請求項13および請求項19のいずれかに記載の方法で製造された1,3−プロパンジオール。
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