JP2007230978A - 摂食抑制作用を有する豚肉由来ペプチドを含有する組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】豚肉又は豚肉由来タンパクをペプシンによって分解して得られるペプチドであって、コレシストキニン分泌促進活性又は摂食抑制活性を有するペプチドを含有する組成物。
【選択図】なし
Description
〔1〕豚肉又は豚肉由来タンパクをペプシンによって分解して得られるペプチドであって、コレシストキニン分泌促進活性又は摂食抑制活性を有するペプチドを含有する組成物;
〔2〕前記ペプチドが、豚肉又は豚肉由来タンパクをペプシンによって分解し、ペプシン分解物を得る工程及び前記ペプシン分解物を陰イオン交換樹脂に適用し、非吸着画分を回収する工程を含む方法によって得られるペプチドである、前記〔1〕記載の組成物;
〔3〕豚肉又は豚肉由来タンパクをペプシンによって分解し、ペプシン分解物を得る工程、及び前記ペプシン分解物を陰イオン交換樹脂に適用し、非吸着画分を回収する工程を含む、コレシストキニン分泌促進活性又は摂食抑制活性を有するペプチドの製造方法;
〔4〕前記〔1〕又は〔2〕記載の組成物を含有する摂食抑制剤;
〔5〕前記〔1〕又は〔2〕記載の組成物を含有するコレシストキニン分泌促進剤;
〔6〕前記〔4〕又は〔5〕記載の摂食抑制剤又はコレシストキニン分泌促進剤を含有する医薬組成物;
〔7〕前記〔4〕又は〔5〕記載の摂食抑制剤又はコレシストキニン分泌促進剤を含有する食品;
〔8〕前記〔4〕又は〔5〕記載の摂食抑制剤又はコレシストキニン分泌促進剤を含有する飼料、
を提供する。
また、本発明の組成物等は、安全な食品素材を食品加工用の酵素で処理することにより得られるので、安全性が高く、低コストである。
豚肉のペプシンによる分解は、例えば以下のようにして行なうことができる。豚肉を、細かく切断する、挽く、つぶす等した後に、ペプシン含有溶液を添加し、ペプシンの作用可能な条件下で処理する。ペプシン処理の前に、エタノール等を用いて脱脂することが好ましい。
ペプシン処理におけるペプシンの濃度、反応時間、温度は、適宜選択して決定することができるが、一般的には、対基質濃度0.01〜1%程度のペプシンを用い、4〜40℃程度の温度で、5分〜20時間程度で処理することができる。なお、本明細書においては、特に断らない限り「%」は重量%である。
場合によっては、上記のようにして得られた分解物を、さらに精製してもよい。精製は、上記のようなペプシンによる分解の後、分解物をイオン交換樹脂カラム(陰イオン交換樹脂カラムが好ましい)に適用することにより容易に行なうことができる。本発明の摂食抑制活性ペプチドは、陰イオン交換樹脂カラムクロマトグラフィにより非吸着画分に回収される。必要があれば、この画分を公知の方法によってさらに濃縮又は乾燥することができる。
市販の豚ヒレ肉を20分間水煮後、99%(v/v)エタノール溶液中でホモゲナイズした。このホモジネートをろ紙で濾過し、残渣を採取してエタノール洗浄を行なった。この残渣を67%(v/v)クロロホルム・33%(v/v)メタノール溶液中でさらに破砕し、脱脂した。この操作を3回繰り返して、得られた残渣を乾燥、粉砕したものを豚肉タンパクとした。
上記と同様にして、豚肉の代わりに市販の畜肉、鶏卵、魚介類を用いて、各種ペプシン分解物(ペプトン)を作製した。
得られたペプトンを用いて、ラット小腸粘膜との結合活性によるインビトロでのスクリーニングを行なった。
8〜10週齢のSprague-Dawley系雄ラットの上部小腸刷子縁膜可溶化成分(非特許文献7)を、生体分子間相互作用解析装置BIACORE3000のセンサーチップCM5に固定化した。各種ペプトン(100μg/ml)をアナライトとして添加し、センサーチップ上の小腸刷子縁膜成分への結合量(Resonance Unit:RU)を測定した。
インビトロで結合活性が高かった2種(豚肉、鶏肉)のペプトンについて、摂食抑制効果をラット摂食試験により検討した。
15週齢のSprague-Dawley系雄ラットを、精製飼料にて予備飼育後、一夜絶食させ、フィーディングチューブにより各ペプトン溶液(50mg/ml、1ml)を胃内投与した。対照群には、水1mlを投与した。投与30分後に精製飼料を再給餌し、60分間の摂食量を測定した。
CCK産生細胞のモデルとして広く用いられるマウス十二指腸由来の細胞株STC−1を用いて、豚肉ペプトンのCCK放出活性を測定した。48−wellプレートに培養したSTC−1細胞を豚肉ペプトン溶液(1〜5mg/ml)中で60分間反応させ、上清中に放出されたCCK量を、ラット膵腺房細胞株からのアミラーゼ放出を指標としたバイオアッセイ(非特許文献7、8)にて測定した。
すなわち、ラット膵腺房細胞株AR−42Jを48-wellプレートにて培養し、100nM デキサメタゾンを添加し、48時間分化誘導した。この細胞を、STC−1細胞に30分間暴露し、上清中に放出されたアミラーゼ活性を、アミラーゼ測定キット(キッコーマン)にて測定した。既知濃度のCCKに暴露した際のアミラーゼ放出量をもとに標準曲線を作成し、アミラーゼ放出量からCCK濃度を算出した。
豚肉ペプトンのCCK放出活性を有するペプチドを濃縮するために、イオン交換樹脂を用いて分画を行なった。
陰イオン交換樹脂(三菱化学 ダイヤイオンWA21)を1.0N NaOH、脱塩水にて平衡化した後、脱塩水に溶解した豚肉ペプトン(10mg/ml)を添加し、非吸着画分(Flow through)、0.1M HCl溶出画分、0.5M HCl溶出画分をそれぞれ回収し、ロータリーエバポレーターにて脱塩酸、濃縮後に凍結乾燥した。
それぞれの回収率は、非吸着画分65%、0.1M HCl溶出画分7.5%、0.5M HCl溶出画分27.4%であった。
これにより、陰イオン交換樹脂により活性の低い画分を除去し、溶出に酸、塩基を用いない、より簡便な方法により、豚肉ペプトンのCCK放出活性を濃縮することが可能となった。
Claims (8)
- 豚肉又は豚肉由来タンパクをペプシンによって分解して得られるペプチドであって、コレシストキニン分泌促進活性又は摂食抑制活性を有するペプチドを含有する組成物。
- 前記ペプチドが、豚肉又は豚肉由来タンパクをペプシンによって分解し、ペプシン分解物を得る工程及び前記ペプシン分解物を陰イオン交換樹脂に適用し、非吸着画分を回収する工程を含む方法によって得られるペプチドである、請求項1記載の組成物。
- 豚肉又は豚肉由来タンパクをペプシンによって分解し、ペプシン分解物を得る工程、及び前記ペプシン分解物を陰イオン交換樹脂に適用し、非吸着画分を回収する工程を含む、コレシストキニン分泌促進活性又は摂食抑制活性を有するペプチドの製造方法。
- 請求項1又は2記載の組成物を含有する摂食抑制剤。
- 請求項1又は2記載の組成物を含有するコレシストキニン分泌促進剤。
- 請求項4又は5記載の摂食抑制剤又はコレシストキニン分泌促進剤を含有する医薬組成物。
- 請求項4又は5記載の摂食抑制剤又はコレシストキニン分泌促進剤を含有する食品。
- 請求項4又は5記載の摂食抑制剤又はコレシストキニン分泌促進剤を含有する飼料。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2006
- 2006-03-03 JP JP2006058172A patent/JP4929455B2/ja active Active
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