JP7157043B2 - Glp-1分泌促進剤及び組成物 - Google Patents
Glp-1分泌促進剤及び組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7157043B2 JP7157043B2 JP2019502983A JP2019502983A JP7157043B2 JP 7157043 B2 JP7157043 B2 JP 7157043B2 JP 2019502983 A JP2019502983 A JP 2019502983A JP 2019502983 A JP2019502983 A JP 2019502983A JP 7157043 B2 JP7157043 B2 JP 7157043B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glp
- secretion
- casein
- composition
- micellar casein
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/01—Hydrolysed proteins; Derivatives thereof
- A61K38/012—Hydrolysed proteins; Derivatives thereof from animals
- A61K38/018—Hydrolysed proteins; Derivatives thereof from animals from milk
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L2/00—Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
- A23L2/52—Adding ingredients
- A23L2/66—Proteins
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L33/00—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
- A23L33/10—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
- A23L33/17—Amino acids, peptides or proteins
- A23L33/19—Dairy proteins
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K35/00—Medicinal preparations containing materials or reaction products thereof with undetermined constitution
- A61K35/12—Materials from mammals; Compositions comprising non-specified tissues or cells; Compositions comprising non-embryonic stem cells; Genetically modified cells
- A61K35/20—Milk; Whey; Colostrum
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/04—Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- A61K38/08—Peptides having 5 to 11 amino acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/04—Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- A61K38/10—Peptides having 12 to 20 amino acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
- A61P1/14—Prodigestives, e.g. acids, enzymes, appetite stimulants, antidyspeptics, tonics, antiflatulents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/04—Anorexiants; Antiobesity agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/08—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
- A61P3/10—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Public Health (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Immunology (AREA)
- Diabetes (AREA)
- Nutrition Science (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Obesity (AREA)
- Hematology (AREA)
- Mycology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Child & Adolescent Psychology (AREA)
- Emergency Medicine (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Developmental Biology & Embryology (AREA)
- Virology (AREA)
- Endocrinology (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Non-Alcoholic Beverages (AREA)
Description
GLP-1は、食事を摂取することにより、主に小腸下部に多く局在する腸管分泌細胞であるL細胞から血中に放出され、血中のグルコース濃度依存的に膵β細胞に働きかけてインスリンの分泌を促し、食後の血糖値を低下させる(非特許文献1)。さらに、GLP-1はグルカゴンの分泌を抑制することにより、肝臓からのブドウ糖の放出を低下させ、血糖値を低下させる。これらの他にも、GLP-1は中枢神経系に作用することにより、食欲を抑制させることが報告されている(非特許文献2)。
しかしながら、従来報告されている乳由来の成分は、乳からの調製工程が煩雑であり、そのために高コストであるといった難点がある。また、それらの調製物が有するGLP-1分泌促進作用は必ずしも十分なものではなく、実用性が高いとはいえない。
かかる状況に鑑みて、乳由来の成分であって、効率的に大量製造が可能なものを有効成分とする、優れたGLP-1分泌促進剤及びGLP-1分泌促進用組成物、好ましくは飲食品又は医薬品の態様に好適な組成物を提供することを課題とする。
また、本発明のGLP-1分泌促進用組成物は、飲食品組成物の態様とすることが好ましい。
本発明のGLP-1分泌促進剤及びGLP-1分泌促進用組成物は、ミセラカゼイン及び/又はその加水分解物を有効成分として含有する。なお本発明のGLP-1分泌促進用組成物は、GLP-1分泌刺激促進用組成物とも表現され、GLP-1分泌促進剤、GLP-1分泌刺激剤とも表現されることがある。
ミセラカゼインを構成するカゼインたんぱく質は、α-、β-、及びκ-カゼインで、通常は乳中で存在しているカゼインと同様の組成である。また、ミセラカゼインの形態は、通常は乳中で存在しているカゼインのミセルコロイドと同様の形態であり、平均粒子径が20~600nmのコロイド粒子である。
なお、後述の実施例に示されるように、ミセルコロイドを形成していないκ-カゼインそのものとは、本発明におけるミセラカゼインは区別される。
また、本発明におけるミセラカゼインは、乳由来であることが好ましく、より好ましくはウシの乳由来のものである。
かかる、粒子径0.1μm以下の成分を除く処理は、例えば細孔径0.1~0.2μmの精密ろ過膜(Microfiltration Membrane、MF膜)に、脱脂乳を通過させることにより行うことができ、処理後の膜上に残った成分をミセラカゼインとすればよい。取得したミセラカゼインは、必要に応じて濃縮やスプレー乾燥等の処理を行ってもよい。また、ミセラカゼインの調製工程において、酸又はアルカリ処理、たんぱく質分解酵素の添加、及び70℃以上の加熱処理等の、たんぱく質変性を生じさせる処理は、行わないことが好ましい。
このようにして製造されたミセラカゼインは、通常の乳中に存在しているカゼインのミセルコロイドの組成や形態を保持したものである。また、膜処理などの操作の性質上、通常はミセラカゼインと共にホエイたんぱく質も存在する態様で取得されうるが、本発明の効果を妨げない限りにおいてかかる混入は許容される。このような混入たんぱく質の混入量は、ミセラカゼイン全体に対して、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
なお、乳中のカゼインとホエイたんぱく質の含有比率は、一般的に約8:2であることが知られているが、本発明で用いられるミセラカゼイン中のカゼインとホエイたんぱく質の含有比率は、カゼイン:ホエイたんぱく質=8:2が好ましく、9:1がより好ましい。
本発明におけるミセラカゼインとしては、市販のものを用いてもよい。例えば、Milei(ミライ、ドイツ)社において前述のような膜処理で製造されるミセラカゼインや、Ingredia社製(例えば、Prodiet 87B Fluid)のミセラカゼインを好ましく挙げられる。
例えば、従来は、生乳から脂質を除去した脱脂乳から、硫酸等の酸を添加することによる酸凝固反応や、レンネットを添加することによる酵素反応を行い、ゲル化したたんぱく質を分離するために予備加熱工程や、沈殿させたカゼインを水酸化ナトリウム等のアルカリによって可溶化するための加温工程を経て、カゼイネートとしてカゼインを調製してきた。なお、酸凝固反応によりホエイと分離して得たカゼインを本明細書において、「酸カゼイン素材」と記す。また、酸カゼインに対して水酸化ナトリウム処理を施して得たカゼインを本明細書において「カゼインナトリウム素材」と記す。
また、ミセラカゼインの酵素分解物としては、ミセラカゼインをたんぱく質分解酵素等で分解したときの粗分解物、分解物の分画物、及び精製物のいずれでもよい。
なお、ここで重量平均分子量は、以下の方法で測定及び算出したものをいう。すなわち、高速液体クロマトグラフィーを使用して、ポリヒドロキシエチル・アスパルタミド・カラム(Poly Hydroxyethyl Aspartamide Column:ポリ・エル・シー(Poly LC)社製;直径4.6×200mm)を用い、20mM塩化ナトリウム、50mMギ酸により溶出速度0.4mL/分で溶出する(宇井信生ら編、「タンパク質・ペプチドの高速液体クロマトグラフィー」、化学増刊第102号、第241頁、株式会社化学同人、1984年)。検出は、UV検出器(島津製作所社製)を使用して行い、GPC分析システム(島津製作所社製)によりデータ解析して重量平均分子量を算出する。なお、分子量算出のための標品は、分子量が既知のたんぱく質及び/又はペプチドを適宜用いればよく、例えば後述の実施例で使用した参照標品を用いることができる。
また、配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列を含むペプチドは、GLP-1分泌促進作用及び/又はGLP-1分泌刺激活性を有するため、ミセラカゼインの加水分解物又はその分画物若しくは精製物に含まれる態様の他に、化学合成又は生合成により取得されたペプチドの態様でGLP-1分泌促進用組成物に含有されてもよい。したがって、配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列を含むペプチド1種又は複数種を有効成分として含有するGLP-1分泌促進用組成物も、本発明に含まれる。
これらのペプチドは、たんぱく質分解酵素により消化を受けたミセラカゼイン加水分解物中に存在が多くみられ、かつGLP-1分泌促進への寄与が推測されるペプチド断片である。特に、配列番号1~5で示されるアミノ酸配列からなるペプチドは、ミセラカゼイン加水分解物には存在がみとめられるが、カゼインを加水分解した場合には生じないペプチドである。また、配列番号6~7で示されるアミノ酸配列からなるペプチドは、ミセラカゼイン加水分解物にもカゼイン加水分解物にも存在がみとめられるものである。これらの加水分解物中の存在の違いは、カゼインのミセル構造の有無による消化パターンの違いに起因するものと推測される。
そのため、GLP-1分泌が促進することにより予防又は改善しうる疾患や病態、あるいはGLP-1分泌不全に起因する疾患や病態の対象者に対して、有用である。例えば、高血糖、糖尿病、肥満症、又は過食症の患者に対して、その予防及び/又は改善のために用いることができ、また食餌療法における食欲抑制のために用いることもできる。また、本発明のGLP-1分泌促進剤及びGLP-1分泌促進用組成物の適用は、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。なお、「非治療的」とは、医療行為、すなわち治療による人体への処置行為を含まない概念である。
すなわち、本発明の別の態様は、本発明のGLP-1分泌促進剤又はGLP-1分泌促進用組成物を対象に投与する工程を含む、GLP-1分泌を促進する方法である。さらには、GLP-1分泌を促進することにより、前述した疾患又は病態を治療、改善及び/又は予防する方法であってもよく、また、対象の食後血糖値上昇及び/又は食欲を抑制する方法であってもよい。
また、別の側面は、GLP-1分泌促進における、ミセラカゼイン、その加水分解物、その分画物、その精製物、及び配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列を含むペプチドから選択される何れかの使用である。
本発明のGLP-1分泌促進用組成物の好ましい形態は、GLP-1分泌促進用医薬品組成物である。
かかる医薬品組成物の投与形態は、経口投与及び非経口投与のいずれでもよいが、経口投与が好ましい。非経口投与としては、例えば、胃又は小腸への直接投与等が好ましく挙げられる。
加えて、製剤化は剤形に応じて適宜公知の方法により実施できる。製剤化に際しては、適宜、製剤担体を配合して製剤化してもよい。
なお、経口投与用の液剤の場合に使用する担体としては、水等の溶剤等が挙げられる。
また別の側面は、高血糖、糖尿病、肥満症、若しくは過食症の予防及び/又は改善、又は食後血糖値抑制若しくは食欲抑制における、ミセラカゼイン、その加水分解物、その分画物、その精製物、及び配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列を含むペプチドから選択される何れかの使用である。
また別の側面は、高血糖、糖尿病、肥満症、若しくは過食症の予防及び/又は改善、又は食後血糖値抑制若しくは食欲抑制のために用いられる、ミセラカゼイン、その加水分解物、その分画物、その精製物、及び配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列を含むペプチドから選択される何れかである。
本発明のGLP-1分泌促進用組成物の他の好ましい形態は、GLP-1分泌促進用の飲食品組成物である。
この形態において、本発明のGLP-1分泌促進剤又はGLP-1分泌促進用組成物を有効成分として飲食品に配合してもよいし、GLP-1分泌促進用組成物自体を飲食品組成物の態様としてもよい。
また、本発明の飲食品組成物には、本発明のGLP-1分泌促進用組成物の有効成分の他に、食品衛生法などの食品規定で飲食品への使用が認められているものであれば本発明の効果を損なわない限りにおいて、特に制限なく含有させることができる。たとえば、デキストリン、デンプン等の炭水化物;ゼラチン、大豆タンパク、トウモロコシタンパク等のたんぱく質;アラニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ酸類;セルロース、アラビアゴム等の多糖類;大豆油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の油脂類等を含有させることができる。特に炭水化物を含有する場合に、血糖値をコントロールしつつ栄養を摂取できる本発明の効果の意義が大きいため、好ましい。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本発明の「表示」行為に該当する。
そのため、本発明の飲食品組成物は、GLP-1分泌が促進することにより予防又は改善しうる疾患や病態、あるいはGLP-1分泌不全に起因する疾患や病態の対象者に対して、有用である。例えば、高血糖、糖尿病、肥満症、若しくは過食症の患者に対して、その予防及び/又は改善のために用いることができ、また食後血糖値上昇の抑制のためや、食餌療法における食欲抑制のために用いることもできる。
<実施例1>ミセラカゼインと酸カゼイン素材又はカゼインナトリウム素材とのGLP-1分泌促進活性(分泌刺激活性)の比較
(1)試料の調製
ミセラカゼインとして、Milei社によって製造されたミセラカゼインを使用した。比較として従前の方法で脱脂乳から調製した、酸カゼイン素材(Lactic Casein 720、Fonterra社製)及びカゼインナトリウム素材(Tatua100、Tatua社製)を、それぞれ試料として用意した。
各試料をMiliQ水に溶解し、Bradford法を用いて、たんぱく質濃度7.5 mg/mLに調製した。これらの各溶液について、1mol/Lの塩酸を用いてヒト胃内と同じくpH2.0に調整した後、ペプシン (Pep、Sigma-Aldrich; in 1mM HCL) をたんぱく質量の1/12.5 (w/w)量添加し、37℃の恒温槽にて、140rpm で 30 分間振盪した。その後、1mol/Lの炭酸水素ナトリウムを用いて、pHを7.0に調整し、ペプシンによる消化反応を停止させた。続いて、パンクレアチン(Pan、Sigma-Aldrich; in 0.1M NaHCO3) をたんぱく質量の1/62.5 (w/w)量添加し、37℃の恒温槽にて、140rpmで目的の時間(5分間,10分間,15分間,30分間,45分間,60分間,120分間又は終夜反応)振盪させた。その後、90℃で3分間加温することにより、パンクレアチンによる消化反応を停止させた。これらの消化後溶液を凍結乾燥し、4℃で保存した。これらの消化反応は、ミセラカゼイン及び各種カゼイン素材を体内に摂取したときに消化管で受ける消化の状態を模すものである。
GLUTag 細胞(例えば、Food Funct., 2015, vol.6, p.2525-2534参照)を10%の牛胎児血清を含む培地(Dulbecco's Modified Eagle's Medium(DMEM)、GIBCO社)にて、2~3日間サブコンフルエントになるまで、37℃、5% CO2インキュベーター中にて培養した。その後培地を除き、HEPESバッファー(20mM HEPES(Sigma)、140mM NaCl(Wako)、4.5mM KCl(Wako)、10mM Glucose(Wako)、1.2mM MgCl2(Wako)、1.2mM CaCl2(Wako)、0.1% BSA(Sigma)、pH7.4)にて細胞を2度懸濁した。
前記(1)の凍結乾燥試料を各5mg/mLの濃度になるようにHEPESバッファーで溶解し、GLUTag細胞を培養した48ウェル培養用プレートの各ウェルに80μLずつ添加し、37°Cて分間インキュベーションした。処置後、培養上清を回収し、800g, 4℃, 5分間にて遠心分離し、その上清をELISA測定用サンプルとして、-80℃で保存した。上清中のGLP-1量は、メーカー推奨のプロトコルに従って、ELISA (Millipore)を用いて測定した。GLP-1量は、HEPESバッファーのみ処置した群(ブランク群)を100%とした相対量として表した。サンプル数はいずれも、n=3で行った。
なお、特許文献4においてGLP-1分泌刺激活性が確認されているκ-カゼイン試料は、本実施例における酸カゼイン素材を含有するものである。
膜処理等によって、脱脂乳から粒子径0.1~0.2μm以下の成分を除くことにより得られるミセラカゼインは、カゼインと共に10%程度のホエイたんぱく質が存在する形態で取得される。実施例1で使用したミセラカゼインのロット品のカゼイン:ホエイたんぱく質の質量比を測定したところ、90.6:9.4であった。
ところで、ホエイたんぱく質についても、未分解物および分解物においてGLP-1分泌刺激活性を有することが知られている(Food Chemistry, 189, 2015, p.120-128)。
そこで、実施例1で確認されたミセラカゼインのGLP-1分泌刺激活性が、ホエイたんぱく質に起因するものだけではないことを確認するために、以下の試験を行った。
実施例1で使用したミセラカゼイン、及び、カゼインナトリウム素材(Tatua100、Tatua社)とホエイたんぱく質精製物(Whey Protein Isolate:WPI、WPI8855、Fonterra社)とを質量比90.6:9.4で混合した組成物を、試料として用意した。各試料について、パンクレアチンの反応時間を30分間,60分間又は120分間とする以外は実施例1と同様の方法・条件でペプシン及びパンクレアチンによる消化反応を行い、消化後の溶液を凍結乾燥し、4℃で保存した。
前記(1)の凍結乾燥試料について、実施例1と同様の方法・条件でGLUTag細胞を用いたアッセイを行い、GLP-1分泌量はブランク群を100%とした相対量として表した。サンプル数はいずれも、n=3で行った。
ミセラカゼインの方が、カゼインナトリウム素材とホエイたんぱく質精製物との混合物と比較して、GLP-1分泌刺激活性が高い傾向が見られた。なかでも、ペプシン及びパンクレアチン60分、又はペプシン及びパンクレアチン120分の消化条件において、有意に高かった。このことは、ミセラカゼインによる高いGLP-1分泌刺激活性が、膜処理による調製で混入する10%程度のホエイたんぱく質に起因するもののみではないことを示唆している。なお、これらのデータの有意差検定にはTukey-Kramer法を用いた。
ミセラカゼインと、GLP-1分泌刺激活性を有することが既に知られていたたんぱく質であるκ-カゼイン、又はκ-カゼイン酵素分解物であるグリコマクロペプチドとのGLP-1分泌刺激活性を比較するために、以下の試験を行った。
(1)試料の調製
実施例1で使用したミセラカゼイン、及び、κ-カゼインである「κ-casein from bovine milk」(Sigma-Aldrich社)を、試料として用意した。各試料について、実施例2と同様の方法・条件でペプシン及びパンクレアチンによる消化反応を行い、消化後の溶液を凍結乾燥し、4℃で保存した。
前記(1)の凍結乾燥試料について、実施例1と同様の方法・条件でGLUTag細胞を用いたアッセイを行い、GLP-1分泌量はブランク群を100%とした相対量として測定した。ただし、κ-カゼイン素材の試料の消化物については、HEPESバッファーへの溶解の際に5mg/mL又は0.5mg/mLの濃度とした。また、グリコマクロペプチド(CGMP:Arla社)も試料として用意し、標品をそのままHEPESバッファーに5mg/mLの濃度となるように溶解した。また、アッセイにおいては70mM KClでGLUTag細胞に脱分極刺激を与えたものを陽性対照とした。GLP-1分泌量はブランク群を100%とした相対量として表した。サンプル数はいずれも、n=3~4で行った。
その結果、ミセラカゼインの方が、κ-カゼインと比較して、いずれの消化条件においても有意に高い、GLP-1分泌刺激活性を示した。また、この差は未分解物よりも、人工消化物(表3中のpep only、pep+pan30、pep+pan60)において顕著となる傾向が認められた。なお、これらのデータの有意差検定にはTukey-Kramer法を用いた。
その結果、ミセラカゼインの方が、グリコマクロペプチドと比較して、あらゆる消化条件において、GLP-1分泌刺激活性が有意に高かった。なお、これらのデータの有意差検定にはStudent t-test法を用いた。
なお、特許文献3においてGLP-1分泌促進活性(分泌刺激活性)が確認されているカゼイン加水分解物試料は、本実施例におけるカゼイン酵素分解物(グリコマクロペプチド)を含有するものである。
ミセラカゼインと、酸カゼイン素材を得る際に生じる酸可溶性たんぱく質を含有する酸ホエイ素材とのGLP-1分泌刺激活性を比較するために、以下の試験を行った。
(1)試料の調製
実施例1で使用したミセラカゼイン、及び、酸可溶性たんぱく質を含有する酸ホエイとしてホエイたんぱく質精製物(WPI8855、Fonterra社)を、試料として用意した。各試料について、実施例2と同様の方法・条件でペプシン及びパンクレアチンによる消化反応を行い、消化後の溶液を凍結乾燥し、4℃で保存した。
前記(1)の凍結乾燥試料について、実施例1と同様の方法・条件でGLUTag細胞を用いたアッセイを行い、GLP-1分泌量はブランク群を100%とした相対量として表した。サンプル数はいずれも、n=3で行った。
その結果、ミセラカゼインの方が、酸可溶性たんぱく質を含有する酸ホエイ素材と比較して、GLP-1分泌刺激活性が高い傾向が見られた。なかでも、ペプシン及びパンクレアチン60分、又はペプシン及びパンクレアチン120分の消化条件において、有意に高かった。なお、これらのデータの有意差検定にはTukey-Kramer法を用いた。
なお、特許文献2においてGLP-1遊離刺激活性が確認されている、酸カゼイン素材を取得する際に生じる酸ホエイに含まれるたんぱく質であるミセルカゼインの酸可溶性たんぱく質試料は、本実施例における酸ホエイ試料に相当するものである。
ミセラカゼインと、市販牛乳又は生乳とのGLP-1分泌刺激活性を比較するために、以下の試験を行った。
(1)試料の調製
実施例1で使用したミセラカゼイン、及び市販牛乳として「よつ葉牛乳(UHT殺菌済)」4ロット分を、及び生乳4ロット分を、それぞれ試料として用意した。各試料について、実施例2と同様の方法・条件でペプシン及びパンクレアチンによる消化反応を行い、消化後の溶液を凍結乾燥し、4℃で保存した。
前記(1)の凍結乾燥試料について、実施例1と同様の方法・条件でGLUTag細胞を用いたアッセイを行い、GLP-1分泌量はブランク群を100%とした相対量として表した。サンプル数はいずれも、n=3~4で行った。
その結果、ミセラカゼインの方が、市販牛乳及び生乳と比較して、GLP-1分泌刺激活性が高い傾向が見られた。なかでも、ペプシン及びパンクレアチン60分の消化条件において、有意に高かった。なお、これらのデータの有意差検定にはTukey-Kramer法を用いた。
GLP-1分泌促進活性(分泌刺激活性)を示すミセラカゼインの酵素分解物、及び当該酵素分解物と同条件で消化した酸カゼイン素材並びにカゼインナトリウム素材の各酵素分解物の分子量分布を検討するために試験を行った。
(1)試料の調製
実施例1で使用したミセラカゼイン、酸カゼイン素材、及びカゼインナトリウム素材の各酵素分解物(ペプシン30分及びパンクレアチン60分で消化したもの)を1mg/mlの濃度となるように、50mM ギ酸、20mM 塩化ナトリウム溶液に溶解して試料を調製した。
(2)分子量分布の測定
(1)で調製した試料を、poly-hydroxyethyl-aspartamideゲルを充填したカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(島津製作所社製)で分析した。得られたクロマトグラムは、GPC software(島津製作所社製)で分析し、酵素分解物の割合を分子量範囲毎に解析した。
なお、分子量算出のための参照標品として、IgG(分子量:160,000ダルトン、Sigma-Aldrich社製)、ラクトパーオキシダーゼ(分子量:93,000ダルトン、Sigma-Aldrich社製)、卵白アルブミン(分子量:43,000ダルトン、Sigma-Aldrich社製)、キモトリプシノーゲン(分子量:25,000、Pharmacia社製)、リボヌクレアーゼ(分子量:13,700ダルトン、Pharmacia社製)、インスリン(分子量:5,740ダルトン、和光純薬工業社製)、バシトラシン(分子量:1,427ダルトン、Sigma-Aldrich社製)、オキシトシン(分子量:1,007ダルトン、Bachem Americas社製)、エンケファリナミド(分子量:588ダルトン、Bachem Americas社製)、L-メチオニン(分子量:149ダルトン、協和発酵バイオ社製、L-グルタミン(分子量:146ダルトン、協和発酵バイオ社製)をそれぞれ用いた。
その結果、ミセラカゼインの酵素分解物は、酸カゼイン素材酵素分解物及びカゼインナトリウム素材酵素分解物に比して、2000ダルトン以上の分子量を有する分解物が多い傾向が確認された。
各酵素分解物の重量平均分子量(Mw)を測定した結果、ミセラカゼイン酵素分解物は1554であったのに対して、酸カゼイン素材酵素分解物は742であり、カゼインナトリウム素材酵素分解物は733であり、ミセラカゼインの酵素分解物は、酸カゼイン素材酵素分解物及びカゼインナトリウム素材酵素分解物に比して、約2倍の重量平均分子量を示した。
このように、ミセラカゼイン酵素分解物は、その他のたんぱく質素材酵素分解物と比較して、大きな重量平均分子量を有していたことから、これらの各たんぱく質素材を人工消化に供した場合、分解物として生じるペプチドには構造的な差が生じている可能性が考えられ、この差が人工消化物のGLP-1分泌刺激活性の差を生じさせている可能性が示唆された。さらに、分解物として生じるペプチドが異なることについては、各たんぱく質素材に係る乳素材からの調製方法の違いが、各たんぱく質素材の熱履歴の違いを生じさせ、その結果、素材中に含まれるたんぱく質の変性や凝集の度合いが異なったため、消化性に影響を及ぼしている可能性が示唆された。
ミセラカゼインの消化物が有する高いGLP-1分泌刺激活性の効果本体を同定するために、以下の試験を行った。
実施例2で使用した“ミセラカゼイン”と“カゼインナトリウム素材とホエイたんぱく質精製物を混合した組成物”の消化物を、それぞれナノ液体クロマトグラフ-質量分析装置(Thermo Scientific)を用いて分析することにより、消化物中に含まれるペプチド断片を網羅的に解析した。検出されたペプチド断片の中で、量的に多く含まれ、GLP-1分泌刺激活性に対する寄与が高いと推察された7本のペプチド断片(配列番号1~7)について、Biosynthesis社に合成を依頼した。合成ペプチド(凍結乾燥品)は、納入後-80℃にて保存した。
前記(1)の合成ペプチドを1mM又は5mMの濃度なるようにHEPESバッファーで溶解し、実施例1と同様の方法でGLUTag細胞を用いたアッセイを行った。GLP-1分泌量はブランク群を100%とした相対量として表した。サンプル数はいずれも、n=3で行った。
Claims (7)
- ミセラカゼインの加水分解物を有効成分として含有するGLP-1分泌促進用組成物であって、
前記ミセラカゼインの加水分解物が、配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列からなるペプチド、並びに配列番号1、2及び5~7のいずれかに示されるアミノ酸配列のC末端及び/又はN末端側に1~10個の任意のアミノ酸が付加した配列からなるペプチドから選択される1種又は複数種含む、GLP-1分泌促進用組成物。 - 配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列からなるペプチド1種又は複数種を有効成分として含有するGLP-1分泌促進用組成物。
- 医薬品組成物である、請求項1又は2に記載のGLP-1分泌促進用組成物。
- 飲食品組成物である、請求項1又は2に記載のGLP-1分泌促進用組成物。
- 高血糖、糖尿病、肥満症、若しくは過食症の予防及び/又は改善用、又は食後血糖値抑制用若しくは食欲抑制用である、請求項3又は4に記載のGLP-1分泌促進用組成物。
- 高血糖、糖尿病、肥満症、若しくは過食症の予防及び/又は改善用、又は食後血糖値抑制用若しくは食欲抑制用の飲食品組成物の製造における、配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列からなるペプチド、並びに配列番号1、2及び5~7のいずれかに示されるアミノ酸配列のC末端及び/又はN末端側に1~10個の任意のアミノ酸が付加した配列からなるペプチドから選択される1種又は複数種の使用。
- 高血糖、糖尿病、肥満症、若しくは過食症の予防及び/又は改善用、又は食後血糖値抑制用若しくは食欲抑制用の医薬品組成物の製造における、配列番号1~7のいずれかに示されるアミノ酸配列からなるペプチド、並びに配列番号1、2及び5~7のいずれかに示されるアミノ酸配列のC末端及び/又はN末端側に1~10個の任意のアミノ酸が付加した配列からなるペプチドから選択される1種又は複数種の使用。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017040867 | 2017-03-03 | ||
JP2017040867 | 2017-03-03 | ||
PCT/JP2018/007005 WO2018159546A1 (ja) | 2017-03-03 | 2018-02-26 | Glp-1分泌促進剤及び組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2018159546A1 JPWO2018159546A1 (ja) | 2019-12-26 |
JP7157043B2 true JP7157043B2 (ja) | 2022-10-19 |
Family
ID=63370734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019502983A Active JP7157043B2 (ja) | 2017-03-03 | 2018-02-26 | Glp-1分泌促進剤及び組成物 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20190381128A1 (ja) |
EP (1) | EP3590519A4 (ja) |
JP (1) | JP7157043B2 (ja) |
CN (1) | CN110381964A (ja) |
AU (1) | AU2018227125A1 (ja) |
WO (1) | WO2018159546A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220226354A1 (en) * | 2019-04-26 | 2022-07-21 | Suntory Holdings Limited | Glp-1 secretion-promoting composition |
EP3916006A1 (en) | 2020-05-26 | 2021-12-01 | Consejo Superior de Investigaciones Científicas (CSIC) | Peptides capable of inducing anorexic hormones, compositions and uses thereof |
WO2022201832A1 (ja) * | 2021-03-22 | 2022-09-29 | 日清オイリオグループ株式会社 | Glp-1分泌制御剤のスクリーニング方法、glp-1分泌制御剤、糖尿病、肥満、食後高血糖、神経変性疾患、低血糖、脂肪過多、若しくは膵島細胞症の予防又は改善用組成物、gpr84発現細胞におけるglp-1分泌の促進方法、glp-1分泌促進用組成物の製造方法、gpr84アゴニストの、疾患の治療薬を製造するための使用、glp-1分泌促進剤、経口摂取用組成物 |
CN115353554A (zh) * | 2022-06-27 | 2022-11-18 | 上海理工大学 | 一种刺激胰高血糖肽-1分泌的活性肽及其制备方法和应用 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005511499A (ja) | 2001-08-30 | 2005-04-28 | チャイ 13 メディカル リサーチ グループ エヌ. ヴイ. | カゼイン由来ペプチドおよびその医療用途 |
WO2007037413A1 (ja) | 2005-09-30 | 2007-04-05 | Morinaga Milk Industry Co., Ltd. | グルカゴン様ペプチド-1分泌促進剤、グルカゴン様ペプチド-1分泌促進用飲食品、食後血糖値上昇抑制剤および食後血糖値上昇抑制用飲食品 |
WO2015173266A1 (en) | 2014-05-12 | 2015-11-19 | University College Dublin, National University Of Ireland, Dublin | Peptides and compositions thereof for improvement of glycaemic management in a mammal |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9927603D0 (en) | 1999-11-22 | 2000-01-19 | Nestle Sa | Use of a milk protein hydrolysate in the treatment of diabetes |
ATE402955T1 (de) * | 2002-05-27 | 2008-08-15 | Nestec Sa | Säurelösliche proteine aus casein-micellen |
JP2007525404A (ja) | 2003-08-30 | 2007-09-06 | ネステク ソシエテ アノニム | ミセルカゼインの酸可溶性蛋白質 |
EP1751179A4 (en) * | 2004-03-01 | 2009-03-25 | Peptera Pharmaceuticals Ltd | PEPTIDES DERIVED FROM THE CASEIN AND THEIR THERAPEUTIC USES |
DK1831361T3 (da) * | 2004-12-23 | 2012-05-14 | Campina Nederland Holding Bv | Proteinhydrolysat beriget med peptider, som inhiberer DPP-IV, og deres anvendelse |
JP2009517464A (ja) | 2005-11-30 | 2009-04-30 | カンピーナ ネーダーランド ホールディング ビー.ブイ. | グルカゴン様ペプチド1の活性を増強するタンパク質加水分解物の使用 |
EP2258208A1 (en) * | 2009-06-02 | 2010-12-08 | University of Limerick | Protein Product With Modified Antigenicity |
EP2489281A1 (en) * | 2011-02-17 | 2012-08-22 | University of Limerick | A casein hydrolysate |
US8865155B2 (en) * | 2011-09-29 | 2014-10-21 | Centro De Investigacion En Alimentacion Y Desarrollo, A.C. (Ciad) | Lactococcus lactis strains, and bacterial preparations thereof, for the production of bioactive peptides having anti-hypertensive and cholesterol-lowering effects in mammals; nutritional and therapeutic products produced therefrom |
EP2583562A1 (en) * | 2011-10-21 | 2013-04-24 | Nestec S.A. | Use of whey protein micelles for infants at risk of obesity or diabetes |
CN103275176B (zh) * | 2013-06-18 | 2015-06-10 | 天津商业大学 | 一种ace抑制肽及其制备方法 |
JP2017031105A (ja) * | 2015-08-03 | 2017-02-09 | 森永乳業株式会社 | 食後血糖値の上昇抑制を促進させる剤 |
-
2018
- 2018-02-26 US US16/490,673 patent/US20190381128A1/en not_active Abandoned
- 2018-02-26 CN CN201880015705.7A patent/CN110381964A/zh active Pending
- 2018-02-26 EP EP18761539.8A patent/EP3590519A4/en not_active Withdrawn
- 2018-02-26 AU AU2018227125A patent/AU2018227125A1/en not_active Abandoned
- 2018-02-26 WO PCT/JP2018/007005 patent/WO2018159546A1/ja unknown
- 2018-02-26 JP JP2019502983A patent/JP7157043B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005511499A (ja) | 2001-08-30 | 2005-04-28 | チャイ 13 メディカル リサーチ グループ エヌ. ヴイ. | カゼイン由来ペプチドおよびその医療用途 |
WO2007037413A1 (ja) | 2005-09-30 | 2007-04-05 | Morinaga Milk Industry Co., Ltd. | グルカゴン様ペプチド-1分泌促進剤、グルカゴン様ペプチド-1分泌促進用飲食品、食後血糖値上昇抑制剤および食後血糖値上昇抑制用飲食品 |
WO2015173266A1 (en) | 2014-05-12 | 2015-11-19 | University College Dublin, National University Of Ireland, Dublin | Peptides and compositions thereof for improvement of glycaemic management in a mammal |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
International Dairy Journal,2012年,Vol.25, pp.97-102 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2018159546A1 (ja) | 2019-12-26 |
EP3590519A1 (en) | 2020-01-08 |
EP3590519A4 (en) | 2020-12-16 |
US20190381128A1 (en) | 2019-12-19 |
AU2018227125A1 (en) | 2019-10-24 |
CN110381964A (zh) | 2019-10-25 |
WO2018159546A1 (ja) | 2018-09-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7157043B2 (ja) | Glp-1分泌促進剤及び組成物 | |
US20200306342A1 (en) | Nutritive Polypeptides and Formulations Thereof, and Methods of Production and Use Thereof | |
JP5068174B2 (ja) | Dpp−ivを阻害するペプチド中に濃縮されたタンパク質の加水分解物及びその使用 | |
JP2009517464A (ja) | グルカゴン様ペプチド1の活性を増強するタンパク質加水分解物の使用 | |
JP5828638B2 (ja) | 満腹活性を有する魚類タンパク質の加水分解産物、該加水分解産物を含む栄養補助食品及び医薬品の組成物、及び、その製造方法。 | |
Moughan et al. | Food-derived bioactive peptides–a new paradigm | |
WO2015048339A2 (en) | Compositions and formulations for non-human nutrition and methods of production and use thereof | |
KR100996985B1 (ko) | 글루카곤양 펩티드-1 분비 촉진제, 글루카곤양 펩티드-1분비 촉진용 음식품, 식후 혈당값 상승 억제제 및 식후혈당값 상승 억제용 음식품 | |
JP2008539203A (ja) | 新規栄養補助組成物 | |
Foisy Sauvé et al. | Glycomacropeptide: A bioactive milk derivative to alleviate metabolic syndrome outcomes | |
Moughan et al. | Food-derived bioactive peptides influence gut function | |
WO2019058609A1 (ja) | エネルギー消費促進用組成物 | |
WO2006132273A1 (ja) | 摂食抑制作用を有するペプチドを含有する組成物 | |
JP6994325B2 (ja) | 血中尿酸値低減剤及び血中尿酸値低減用組成物 | |
Kondrashina et al. | Satiating effect of a sodium caseinate hydrolysate and its fate in the upper gastrointestinal tract | |
JP2017048124A (ja) | アミノペプチダーゼa阻害剤 | |
JP2020028232A (ja) | アポリポ蛋白e産生促進用組成物 | |
JP2019116444A (ja) | アポリポ蛋白e産生促進用組成物 | |
JP2018145142A (ja) | 小胞体ストレス軽減用組成物及び該組成物を含む食品、医薬品、飼料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220308 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220421 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220525 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220913 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221006 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7157043 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |