JP6994325B2 - 血中尿酸値低減剤及び血中尿酸値低減用組成物 - Google Patents

血中尿酸値低減剤及び血中尿酸値低減用組成物 Download PDF

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本技術は、ホエイタンパク質加水分解物を有効成分とする、血中尿酸値低減剤、血中尿酸値低減用医薬組成物、及び血中尿酸値低減用飲食品組成物に関する。
尿酸は、ヒトにおいて、核酸や生体内のエネルギー源であるATP、又は飲食品に由来するプリン体の代謝による最終産物であり、体内で生成された最終産物の尿酸は、おもに腎臓から排泄される。尿酸の生成から排泄までの経路に種々の要因が作用し、尿酸の生成が過剰になったり、排泄量が低下したりすると、血中の尿酸値が高まることで高尿酸血症が生じる。この要因としては、肥満、過食、飲酒、過度な運動(無酸素運動)、ストレス等が知られている。さらに、高尿酸血症が長期間持続して、尿酸が結晶化して関節や腎臓に析出することで痛風が発症する。
近年の食生活等の生活習慣の変化から、我が国においては、痛風患者が増加傾向であり、さらに、痛風予備軍とされる高尿酸血症の患者数も増加している。
痛風の治療は、痛風発作の治療と高尿酸血症の治療に分けられる。痛風発作の治療は、非ステロイド抗炎症薬を中心とする薬物治療で、高尿酸血症の治療には、生活習慣の改善と尿酸降下薬による薬物治療があり、高尿酸血症の程度や合併病態により治療が施される。痛風や高尿酸血症には、高血圧、脂質異常症、糖尿病、耐糖能異常等の合併病態がみられることが多い(非特許文献1)。
現在の高尿酸血症の薬物治療においては、キサンチンから尿酸に生成するキサンチンオキシダーゼという酵素を阻害することにより尿酸の産生を抑制するという系統と、尿酸の再取り込みを抑制することにより尿酸の排出を促進する系統があり、これら系統の薬剤の使用により血中尿酸値を低下させる方法が用いられる。現在使用されている治療薬として、アロプリノールやフェブキソスタット等の尿酸産生抑制薬、又はベンズブロマロンやプロベネシド等の尿酸排出促進薬が知られている。
しかし、薬剤にはメリットの他にそれぞれ特有の副作用が存在するため、新たな治療薬の開発が望まれると共に、さらに安心して投与できるものが望まれている。
例えば、特許文献1には、オールスパイス(フトモモ科Pimenta dioica Merrillの果実)の抽出物から単離したピメントールを有効成分として含有するキサンチンオキシダーゼ阻害剤が開示されている。
また、特許文献2には、米胚乳よりアルカリで抽出後に酸で沈殿させたタンパク質を乾燥させたものを有効成分とする血清尿酸低下剤が開示されている。
また、特許文献3には、チーズをリパーゼ及びプロテアーゼで処理したチーズ酵素分解物を有効成分とする血中尿酸値低下剤が開示されている。
特開2011-132173号公報 国際公開第2015/098474号 国際公開第2011/102310号 特開2017-31105号公報
日本臨床栄養学会監修、「臨床栄養医学」、株式会社南山堂、p.284-287、2009年10月1日第1版1刷 日本栄養・食糧学会誌、Vol.47、No.3、195-201(1994)
血中の尿酸値を急に下げるとそれまで関節に蓄積されてきた尿酸の結晶が一気に溶け出して痛風発作を引き起こすことがあり、高尿酸血症の治療において、血中尿酸値を短期的に下げるのではなく、長期間かけて徐々に低下させて目標値を長期間維持する必要がある。このため、安心して長期間摂取できる血中尿酸値低減作用を有する物質が望まれている。
そこで、本技術は、安心して長期間摂取することができる血中尿酸値低減剤を提供することを主な目的とする。
本発明者等が研究を進めた結果、種々の成分を含むホエイタンパク質を加水分解し、ペプチド(長鎖~短鎖)及び遊離アミノ酸等といった分解物を含む混合物であるホエイタンパク質の加水分解物をヒトに数ヶ月摂取させた場合に、血中の尿酸値が摂取前よりも大幅に低減できた。よって、本技術は、安心して長期間摂取できるホエイタンパク質加水分解物が血中尿酸値の低減作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本技術は、ホエイタンパク質加水分解物を有効成分とする血中尿酸値低減剤である。
また、本技術は、ホエイタンパク質加水分解物を有効成分とする血中尿酸値低減用医薬組成物である。前記組成物は、高尿酸血症の予防及び/又は治療のために用いられるものであってもよい。
また、本技術は、ホエイタンパク質加水分解物を有効成分とする血中尿酸値低減用飲食品組成物である。
本技術によれば、安心して長期間摂取することができる血中尿酸値低減剤を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
次に、本発明の好ましい実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。尚、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。
本技術は、ホエイタンパク質加水分解物を有効成分とする血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物であり、好適には医薬又は飲食品に用いることができる。本技術は、痛風患者、高尿酸血症患者又はその予備軍に対して用いることができ、またこれら疾患又は症状の予防又は治療のために用いることができる。
[1]ホエイタンパク質加水分解物及びその製造方法
本技術に使用するホエイタンパク質加水分解物は、乳由来のホエイタンパク質を加水分解して得られるものである。ホエイタンパク質には種々の成分が含まれており、本技術の加水分解物は、これらが加水分解されたものである。
当該加水分解は、タンパク質加水分解酵素、酸及びアルカリ等から選択される1種又は組み合わせが挙げられる。
前記ホエイタンパク質としては、例えば、市販品又は牛乳、脱脂乳等から公知の方法により分離されたホエイ(たとえば、ホエイ粉末、脱塩ホエイ粉末等)、分離精製したホエイタンパク質濃縮物(WPC)、ホエイタンパク質単離物(WPI)及びこれらの任意の割合の混合物が挙げられる。
本技術において、牛乳由来のホエイタンパク質を用いることが好ましく、さらにホエイタンパク質のうち、ホエイタンパク質濃縮物(WPC)が好適である。
前記牛乳由来のホエイタンパク質の組成として、一般的に、α-ラクトアルブミン15~25%、β-ラクトグロブリン50~65%、ウシ血清アルブミン5~10%、ラクトフェリン等が含まれていることが知られている。かかるタンパク質の組成は、ホエイタンパク質濃縮物(WPC)及びホエイタンパク質単離物(WPI)でも同様である。
前記ホエイタンパク質加水分解物は、タンパク質加水分解酵素により加水分解されたホエイタンパク質加水分解物(以下、「ホエイタンパク質酵素分解物」ともいう)であることが好ましい。当該ホエイタンパク質酵素分解物は、前記ホエイタンパク質をタンパク質加水分解酵素によって加水分解して製造されることが好ましい。
前記ホエイタンパク質酵素分解物の製造方法としては、以下が例示されるが、これに限定されるものではない。
具体的には、まず、原料であるホエイタンパク質を水又は温湯に分散し、溶解してホエイタンパク質溶液を調製する。
前記ホエイタンパク質溶液の濃度には制限はないが、通常、タンパク質濃度として、2~20%程度、好ましくは5~15%の濃度範囲に設定することが効率性及び操作性の点から好ましい。溶解濃度2%以上の場合に、製造上の効率が良くなり、溶解濃度20%以下の場合に、分解効率の低下、加熱処理時の焦付き、冷却時の粘度上昇等が生じる恐れを抑制することができるので望ましい。
前記ホエイタンパク質溶液は、本技術で使用するタンパク質加水分解酵素の至適pHの範囲になるように、酸又はアルカリの溶液を用いて、pH調整することが好ましい。前記ホエイタンパク質溶液のpHは、加水分解前にpH6.5以上10.0以下に調整することが望ましい。
なお、加水分解前の処理工程として、pH調整前若しくは後、又はその両方で加熱処理、イオン交換処理等を適宜追加して実施することもできる。
適宜pH調整されたホエイタンパク質溶液に、タンパク質加水分解酵素を添加して加水分解を行う。
本技術に使用するホエイタンパク質加水分解物の製造に用いられるタンパク質加水分解酵素は、特に制限されないが、好ましくはプロテアーゼであり、より好ましくはエンドプロテアーゼであり、必要に応じてエキソプロテアーゼを組み合わせて使用しても良い。なお、本技術に使用する酵素は、1種類を又は異なる酵素を複数種類組み合わせて使用することも可能である。
本技術に使用するエンドプロテア-ゼとしては、例えば、ビオプラーゼ(長瀬生化学工業社製)、プロチンSD-AY10(天野エンザイム社製)、プロチンNY100(天野エンザイム社製)、プロテアーゼNアマノ(天野エンザイム社製)、ニュートラーゼ(ノボ・ノルディスク社製)、アルカラーゼ(ノボ・ノルディスク社製)、トリプシン(ノボ・ノルディスク社製)、キモトリプシン(ノボ・ノルディスク社製)、パパイン(天野エンザイム社製)、及びブロメライン(天野エンザイム社製)等の市販品を例示することができる。
また、本技術に使用するエキソプロテアーゼとしては、例えば、プロテアーゼAアマノ(天野エンザイム社製)、スミチームLP50D(新日本科学工業社製)、及びフレーバーザイム(ノボ・ノルディスク社製)等の市販品を例示することができる。
タンパク質加水分解酵素が添加されたホエイタンパク質溶液は、所定の処理条件に調整して加水分解されることが望ましい。具体的には、使用する酵素の至適温度で所定時間保温して加水分解されることが望ましい。
前記至適温度としては、好ましくは30~60℃、より好ましくは40~55℃であり、また、処理時間としては、好ましくは2~24時間、より好ましくは3~12時間である。ホエイタンパク質溶液は、このような温度帯にて一定時間保温されて酵素加水分解されることが望ましい。さらに、このときのホエイタンパク質溶液のpHは、好ましくはpH6以上11以下、より好ましくは6.5以上10以下、さらに好ましくは7以上9以下に調整されることが望ましい。
前記酵素は同時又は適宜の間隔で添加することができ、固定化酵素を使用することもできる。また、酵素の至適pHを維持するため、加水分解中に溶液のpHを適宜調整することもできる。
なお、ホエイタンパク質溶液をバッチ処理により加水分解した場合には、常法により加水分解溶液を加熱処理し、酵素を失活させる。加熱温度と保持時間は使用した酵素の熱安定性を配慮し、十分に失活できる条件を適宜設定することが好ましい。加熱処理後は、常法により冷却し、そのまま又は必要に応じて濃縮し、乾燥し、粉末製品を得ることもできる。
[2]ホエイタンパク質加水分解物の理化学的性質
前記ホエイタンパク質加水分解物は、以下1)~3)(好適には以下の1)~6))の理化学的性質を有するように、[1]に記載した方法により適宜調整され、製造されることが可能である。
1)ホエイタンパク質加水分解物の平均分子鎖長が2~10である。
2)ホエイタンパク質加水分解物の分子量5,000から10,000ダルトンの画分が全ホエイタンパク質加水分解物の8%以下である。
3)ホエイタンパク質加水分解物の全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量が10%以下である。
4)10質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液における540nmの透過率が95%以上である。
5)5質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液がpH4~7で120℃、10分間加熱処理した際に沈殿を生じない。
6)5質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液が0.025mol/L塩化カルシウムの存在下、pH3~5で85℃、10分間加熱処理してもゲル化しない。
本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物の平均分子鎖長は、2~10であることが好ましく、3~5であることがより好ましい。
本技術における平均分子鎖長は、TNBS法(非特許文献2:日本栄養・食糧学会誌、Vol.47、No.3、195-201(1994);「3)平均ペプチド鎖長測定法TNBS法」参照)により測定することが可能である。
前記ホエイタンパク質加水分解物のうち、分子量5,000~10,000ダルトンの画分は、全ホエイタンパク質加水分解物の8%以下の割合であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、2%以下であることがさらに好ましい。
なお、ホエイタンパク質加水分解物の分子量は、以下の<分子量分布の測定>により測定することが可能である。
<分子量分布の測定>
高速液体クロマトグラフィーにより分子量分布を測定する(宇井信生ら編、「タンパク質・ペプチドの高速液体クロマトグラフィー」、化学増刊第102号、第241頁、株式会社化学同人、1984年)。
具体的には、ポリハイドロキシエチル・アスパルタミド・カラム[Poly Hydroxyethyl Aspartamide Column:ポリ・エル・シー(Poly LC社製)。直径4.6mm及び長さ220mm]を用い、20mM塩化ナトリウム、50mMギ酸により溶出速度0.5mL/minで溶出する。
検出はUV検出器(島津製作所社製)を用い、データ解析はGPC分析システム(島津製作所社製)を使用する。
〔各分子量画分の割合(%)〕=〔分子量分布における各分子量範囲の面積/分子量分布におけるホエイタンパク質加水分解物の全面積(全エリア)〕。
前記ホエイタンパク質加水分解物の全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量は、10%以下であることが好ましく、8%以下であることがより好ましく、6%以下であることがさらに好ましい。
前記ホエイタンパク質加水分解物において、全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量が前記の範囲であることにより、アミノ酸特有の風味がほとんど確認されない点で優れている。そのため、本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、他の飲食品と混合することなしに単独で摂取した場合でも、良好な風味を呈する。
なお、本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物に含まれる遊離アミノ酸量は、遊離アミノ酸の質量合計の割合(%)=(全遊離アミノ酸の質量/全アミノ酸の質量)×100(特許文献4:特開2017-31105号公報記載の<アミノ酸遊離率の算定方法>参照)により測定することが可能である。
本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、10質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液における540nmの透過率が95%以上であることが好ましく、97%以上であることがより好ましい。当該10質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液は、粉末化したホエイタンパク質加水分解物を10質量%(質量/体積)水溶液になるように水に溶解したものである。
本技術は10質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液における540nmの透過率が前記範囲であることにより、溶液状態が透明であるため、食品や医薬品等の幅広い製品への応用が可能である点で優れている。
本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、5質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液(pH4~7調整済み)を120℃、10分間加熱処理した際に沈殿を生じないことが好ましい。
また、本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、0.025mol/Lになるように塩化カルシウムを添加した後、pH3~5に調整し、5質量%水溶液になるようにしてから、85℃、10分間加熱処理してもゲル化しないことが好ましい。
なお、当該5質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液は、粉末化したホエイタンパク質加水分解物を5質量%(質量/体積)水溶液になるように調製したものである。
[3]本技術のホエイタンパク質加水分解物の用途(血中尿酸値低減剤等)
本技術のホエイタンパク質加水分解物は、後記〔実施例〕に示すように、血中の尿酸値を低下する作用を有するため、血中尿酸値の上昇を有効に抑制させることができ、また、効率的に高尿酸血症又は痛風の予防又は治療に使用することが可能である。
したがって、本技術のホエイタンパク質加水分解物は、有効成分として血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物に含有させることができ、また医薬品、飲食品、飼料等の種々の用途に使用できる。本技術のホエイタンパク質加水分解物は、分解物自体を単独としてそのまま用いることが可能であり、又は生理的若しくは薬剤学的に許容される通常の担体若しくは希釈剤と共に混合して用いることもできる。また、本技術のホエイタンパク質加水分解物は、これら各種製剤又は各種組成物等の製造のために使用することができる。
また、本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、水に溶けやすいので加工安定性に優れており、苦みが少なく、風味が良好で、またホエイタンパク質は経験則的に安全性も高いので、安心して継続して長期間摂取することができる。よって、本技術のホエイタンパク質加水分解物によれば、優れた血中尿酸値の低下作用を有し、風味が良好で飲みやすい経口摂取用の製剤又は組成物を提供することができる。
本技術の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物に含まれるホエイタンパク質加水分解物の量は、特に制限されないが、他成分を含む場合、5~90%が好ましく、10~80%がより好ましく、20~70%がさらに好ましい。
本技術の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物におけるホエイタンパク質加水分解物の割合は、摂取者が1回当たりに摂取する血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物の量と、ホエイタンパク質加水分解物の量に応じて決定すればよい。
なお、1回当たりのホエイタンパク質加水分解物の量は、摂取者の性別、年齢、状態、患者であれば疾患の重篤度などに応じて適宜決定すればよいが、例えば、2~50g/日とすることが好ましく、2~20g/日とすることがより好ましく、5~20g/日とすることがさらにより好ましい。体重1kg当たりの換算量としては、0.01~1g/kg体重/日とすることが好ましく、0.05~0.5g/kg体重/日とすることがより好ましい。
また、血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物の1日当たりの摂取回数は特に制限されず、1日当たりのホエイタンパク質加水分解物の摂取量に応じて適宜決定することが可能である。
本技術の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物は、ある程度の期間、恒常的に摂取することが好ましい。摂取期間としては、6週間以上が好ましく、12週間以上がより好ましく、18週間以上がさらに好ましい。
なお、本技術のホエイタンパク質加水分解物は、適用対象であるヒト若しくは非ヒト動物(好適には霊長類)に使用してもよく、ヒト及びペットが好ましく、より好ましくはヒトである。
さらに、適用対象は、痛風患者、高尿酸血症患者又はその予備軍であるのが好適であるが、尿酸値7mg/dL超が高尿酸血症の目安となる。本技術は、安全性が高いので、高尿酸血症となっていないヒトに対して予防的に適用することが可能であり、例えば〔表1〕に示すように、尿酸が正常値のヒト、尿酸値が5mg/dL以上で正常なヒトにも適用可能である。さらに、尿酸排泄機能が低下し易く、かつ尿酸が体内に蓄積し高濃度になり易い、中高年(40歳以上)が好適である。
また、本技術は、治療目的使用であっても、非治療目的使用であってもよい。
「非治療目的」とは、医療行為、すなわち、治療による人体への処置行為を含まない概念である。例えば、健康増進、生活習慣病予防等が挙げられる。
「予防」とは、適用対象における疾患若しくは症状の発症の防止や遅延、又は適用対象の疾患若しくは症状の危険性の低下をいう。
[4]医薬組成物
本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、血中尿酸値を低減させる作用を有するため、痛風又は高尿酸血症の予防又は治療に有効な医薬組成物として利用することができる。さらに、本技術の医薬組成物の有効成分であるホエイタンパク質加水分解物は、食経験が豊富であるため安全性が高く、高血圧、脂質異常症、糖尿病又は耐糖能異常等の合併病態を伴っている痛風患者又は高尿酸血症患者にも好適に使用することができる。また、本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、原料であるホエイタンパク質にプリン体が少ないか存在しないこともあり、痛風患者又は高尿酸血症患者、当該予備軍が安心して摂取することができる。
かかる医薬組成物に含まれるホエイタンパク質加水分解物の量は、特に制限されないが、他成分を含む場合、5~90%が好ましく、10~80%がより好ましく、20~70%がさらに好ましい。
当該医薬組成物の投与量は、特に限定されず年齢、性別、症状の程度等に応じて決定されるが、有効成分としてのホエイタンパク質加水分解物の量として、2~50g/日とすることが好ましく、5~20g/日とすることがより好ましい。体重1kg当たりの換算量としては、0.01~1g/kg体重/日とすることが好ましく、0.05~0.5g/kg体重/日とすることがより好ましい。また、1日の投与量を複数回に分けてもよく、1日1回から3回に分けることが好ましいが、2回に分けることがより好ましい。
本技術の医薬組成物は、ある程度の期間、恒常的に摂取することが好ましい。摂取期間としては、6週間以上が好ましく、12週間以上がより好ましく、18週間以上がさらに好ましい。
投与経路は、例えば経口投与、腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、経粘膜投与、鼻腔内投与、直腸内投与等が挙げられる。このうち、経口投与(経口摂取)が好ましい。
なお、投与対象は、通常、ヒトであることが好ましいが、ヒト以外の哺乳動物、例えばイヌ、ネコ等のペット動物、ウシ、ヒツジ、ブタ等の家畜も含むものとする。
投与形態(又は製剤)としては、固体製剤及び液体製剤のいずれの形態でもよく、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、溶液剤、注射剤、粉末剤、噴霧製剤等が挙げられる。
本技術の医薬組成物は、製薬上許容可能な担体を含んでいてもよい。かかる担体には、賦形剤又は希釈剤が含まれ、例えば、デキストラン類、サッカロース、ラクトース、マルトース、キシロース、トレハロース、マンニトール、ソルビトール、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、カルボキエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アラビアガム、グアーガム、トラガカント、アクリル酸コポリマー、エタノール、生理食塩水、リンゲル液等が挙げられる。
前記担体に加えて、必要に応じて防腐剤、安定化剤、結合剤、pH調節剤、緩衝剤、増粘剤、ゲル化剤、抗酸化剤等の添加剤を加えることができる。これらの添加剤は、製薬の際に使用されるものが好ましい。
本技術のホエイタンパク質加水分解物を有効成分として含む医薬組成物を製造する際は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法あるいはそれに準じる方法に従って製造することができる。
本技術に係る痛風又は高尿酸血症のための予防又は治療用医薬組成物は、他の医薬品と組み合わせて使用してもよい。 組み合わせて使用する医薬品は、本技術の痛風又は高尿酸血症のための予防又は治療用医薬組成物の投与と同時に、投与前に、あるいは投与後のいずれかの時点で投与することができる。その投与量は特に限定されないが、市販の医薬品である場合、医薬メーカーによって指示される投与量であることが好ましい。
[5]飲食品組成物
本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、飲食品や飼料等に添加して飲食品組成物として用いることができる。本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、血中の尿酸値を低下する作用に基づいて、飲食品に由来する血中尿酸値の上昇を有効に抑制することができる。
例えば、本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、小麦粉製品、即席食品、農産加工品、水産加工品、畜産加工品、乳・乳製品、油脂類、基礎調味料、複合調味料・食品類、冷凍食品、菓子類、飲料、これら以外の市販食品や、錠菓、流動食、飼料(ペット用を含む)等に添加して用いることができる。飲食品の形態は、液状、ペースト状、固体、粉末等の形態を問わず用いることができる。
かかる飲食品組成物に含まれるホエイタンパク質加水分解物の量は、特に制限されないが、他成分を含む場合、5~90%が好ましく、10~80%がより好ましく、20~70%がさらに好ましい。
本技術の飲食品組成物の摂取量は、特に限定されないが、有効成分としてのホエイタンパク質加水分解物の量として、2~50g/日とすることが好ましく、2~20g/日とすることがより好ましく、5~20g/日とすることがさらにより好ましい。体重1kg当たりの換算量としては、0.01~1g/kg体重/日とすることが好ましく、0.05~0.5g/kg体重/日とすることがより好ましい。また、1日の摂取量を複数回に分けてもよく、1日1回から3回に分けることが好ましいが、2回に分けることがより好ましい。
本技術の飲食品組成物は、ある程度の期間、恒常的に摂取することが好ましい。摂取期間としては、6週間以上が好ましく、12週間以上がより好ましく、18週間以上がさらに好ましい。
本技術の飲食品組成物は、血中尿酸値低減等の保健用途が表示された飲食品として提供・販売されることが可能である。かかる表示としては、例えば、「尿酸値が気になる方へ」、「尿酸値が高めの方へ」、「尿酸値の上昇を抑えます」又は「プリン体が気になる方へ」等と表示することが挙げられる。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本発明の「表示」行為に該当する。
また、「表示」は、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により行われることが好ましい。具体的には、飲食品に係る商品又は商品の包装に前記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁気的(インターネット等)方法により提供する行為等が挙げられる。
一方、表示内容としては、行政等によって認可された表示(例えば、行政が定める各種制度に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示等)であることが好ましい。また、そのような表示内容を、包装、容器、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材、その他の書類等へ付することが好ましい。
また、「表示」には、健康食品、機能性食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、医薬用部外品等としての表示も挙げられる。この中でも特に、消費者庁によって認可される表示、例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、若しくは機能性表示食品に係る制度、又はこれらに類似する制度にて認可される表示等が挙げられる。具体的には、特定保健用食品としての表示、条件付き特定保健用食品としての表示、身体の構造や機能に影響を与える旨の表示、疾病リスク減少表示、科学的根拠に基づいた機能性の表示等を挙げることができ、より具体的には、健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令(平成二十一年八月三十一日内閣府令第五十七号)に定められた特定保健用食品としての表示(特に保健の用途の表示)及びこれに類する表示が典型的な例である。
このように、本技術は、飲食品、飲食品組成物、機能性食品、医薬品、飼料等の幅広い分野に使用することができる。
また、本技術は、以下の構成を採用することも可能である。
〔1〕 ホエイタンパク質加水分解物を有効成分として含有する血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。
〔2〕 前記組成物は、好適には医薬組成物又は飲食品組成物である、前記〔1〕記載の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。
〔3〕 前記組成物は、高尿酸血症の予防又は治療である、前記〔1〕又は〔2〕記載の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。
〔4〕 前記ホエイタンパク質が、牛乳由来のホエイタンパク質濃縮物(WPC)である、前記〔1〕~〔3〕の何れか1記載の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。好適には、前記ホエイタンパク質濃縮物が、α-ラクトアルブミン15~25%、β-ラクトグロブリン50~65%、ウシ血清アルブミン5~10%を含むものである。
〔5〕 前記ホエイタンパク質加水分解物が、タンパク質酵素分解物である、前記〔1〕~〔4〕の何れか1記載血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。好適には、前記酵素が、エンド型プロテアーゼである。
〔6〕 前記酵素分解物の処理条件が、30~60℃で、及び/又は、2~24時間で、及び/又はpH6~11で、行うことである、前記〔1〕~〔5〕の何れか1記載の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。
〔7〕 前記酵素分解物は、少なくとも以下1)~3)の理化学的性質(好適には1)~6)の理化学的性質)を有するように調整されたものである、前記〔1〕~〔3〕の何れか1記載の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。
1)ホエイタンパク質加水分解物の平均分子鎖長が2~10である。
2)ホエイタンパク質加水分解物の分子量5,000から10,000ダルトンの画分が全ホエイタンパク質加水分解物の8%以下である。
3)ホエイタンパク質加水分解物の全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量が10%以下である。
4)10質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液における540nmの透過率が95%以上である。
5)5質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液がpH4~7で120℃、10分間加熱処理した際に沈殿を生じない。
6)5質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液が0.025mol/L塩化カルシウムの存在下、pH3~5で85℃、10分間加熱処理してもゲル化しない。
〔8〕 前記血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物は、経口摂取用である、前記〔1〕~〔7〕の何れか1記載の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。
〔9〕 前記ホエイタンパク質分解物を2~50g/1日摂取させる、及び/又は少なくとも6週間継続摂取させる、前記〔1〕~〔8〕の何れか1記載の血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物。
〔10〕 前記〔1〕~〔7〕の何れか1記載のホエイタンパク質加水分解物を有効成分として投与若しくは摂取する、又は、当該ホエイタンパク質加水分解物を使用する、痛風又は高尿酸血症の予防又は治療方法。
〔11〕 血中尿酸値低減のための、又は高尿酸血症の予防又は治療のための、前記〔1〕~〔7〕の何れか1記載のホエイタンパク質加水分解物。
〔12〕 血中尿酸値低減剤又は血中尿酸値低減用組成物を製造するための、前記〔1〕~〔7〕の何れか1記載のホエイタンパク質加水分解物の使用。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[試験例1]
(1)試験サンプルの調製
市販のWPC(ホエイタンパク質濃縮物、Milei80(ミライ社製))を10%の濃度で水に溶解し、水酸化ナトリウムを添加して溶液のpHを8.0に調整して、ホエイ水溶液を調製した。このホエイ水溶液に、たんぱく質1g当たりプロテアーゼNアマノ(天野エンザイム社製)を5,000単位添加し、pH8.0において、50℃で7時間分解した。次いで、90℃で10分間加熱して酵素を失活させ、噴霧乾燥機により粉末化し、ホエイ加水分解物の乾燥品を得た。
このようにして製造したホエイタンパク質加水分解物の乾燥品を5gずつ個包装に充填した。
なお、市販のWPC(ホエイタンパク質濃縮物、Milei80(ミライ社製))を使用した。一般的に、WPC(ホエイタンパク質濃縮物)には、α-ラクトアルブミン15~25%、β-ラクトグロブリン50~65%、ウシ血清アルブミン5~10%、ラクトフェリン等が含まれている。
また、試験例1のホエイタンパク質酵素分解物の理化学的性質は、以下のとおりであった。
1)ホエイタンパク質加水分解物の平均分子鎖長が3~5であった。平均分子鎖長は、TNBS法(非特許文献2;「3)平均ペプチド鎖長測定法TNBS法」参照)により測定した。
2)ホエイタンパク質加水分解物の分子量5,000~10,000ダルトンの画分が全ホエイタンパク質加水分解物の2%以下であった。画分中の割合は上述した<分子量分布の測定>に記載の方法にて測定した。
3)ホエイタンパク質加水分解物の全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量が6%以下であった。ホエイタンパク質加水分解物に含まれる遊離アミノ酸量は、(特許文献4;<アミノ酸遊離率の算定方法>参照)により測定した。
4)10質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液における透過率は、分光光度計(U-2000、日立製作所製:540nm)にて測定したが、10質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液における540nmの透過率が97%以上であった。
5)5質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液(pH4~7)を120℃、10分間加熱処理した際に、目視により沈殿の有無を確認したが、沈殿は生じなかった。
6)5質量%ホエイタンパク質加水分解物溶液が0.025mol/L塩化カルシウムの存在下、pH3~5で85℃、10分間加熱処理した際に、目視によりゲル化の有無を確認したが、ゲル化は生じていなかった。
(2)投与試験
平均年齢約65歳の高齢者68名を被験者とし、該被験者を、前記試験例1のホエイタンパク質加水分解物を摂取する試験群34名と、対照品を摂取する対照群34名とに分けた。
試験群には、前記「(1)試験サンプルの調製」にて調製した前記ホエイタンパク質加水分解物の乾燥品1包5gを100mLの飲用水に溶解したものを1日に2回12週間継続摂取させた。一方、対照群には、1包当りデキストリン(松谷化学工業株式会社製)5g含むサンプルを100mLの飲用水に溶解したものを対照品として、1日に2回12週間継続摂取させた。
各サンプルの摂取前(0週)と最後の摂取終了後(12週)に、被験者から採血し血中尿酸値を測定した。また、サンプルの摂取前(0週)と摂取終了後(12週)との血中尿酸値について、t検定により統計学的有意差を検証した。
(3)結果
各群における被験者の血中尿酸値は、下表のとおりとなった。ホエイタンパク質加水分解物を摂取した試験群では、試験前に比較して尿酸値(平均値)が0.3mg/dL以上低下した。一方、ホエイタンパク質加水分解物を摂取しなかった対照群では、試験前に比較して尿酸値(平均値)が約0.2mg/dL増加した。
Figure 0006994325000001
この結果から、本技術のホエイタンパク質加水分解物を12週間以上の長期間にわたり摂取することにより血中尿酸値が有意に低減することがわかった。すなわち、本技術のホエイタンパク質加水分解物は、有効成分として含有させる血中尿酸値低減剤として使用することができ、また血中の尿酸値を低下させることにより、プリン体の含量が高い飲食品等の摂取に伴う血中尿酸値の上昇を抑制する用途等に利用することができる。また、本技術のホエイタンパク質加水分解物は、高尿酸血症又は痛風の予防又は治療等に有効に利用することができる。
すなわち、本技術のホエイタンパク質加水分解物は、血中尿酸値の低下作用を有するため、飲食品に由来する血中尿酸値の上昇を有効に抑制することが可能であり、また、痛風又は高尿酸血症の予防又は治療に有効である。また、本技術に用いられるホエイタンパク質加水分解物は、加工安定性に優れており、苦みが少なく、風味が良好で安心して継続摂取することができる。したがって、本技術によれば、優れた血中尿酸値の低下作用を有し、風味が良好で飲みやすい血中尿酸値低減剤、血中尿酸値低減用医薬組成物又は血中尿酸値低減用飲食品組成物を提供することができる。

Claims (4)

  1. 下記(1)~(3)の理化学的性質を有するホエイタンパク質加水分解物を有効成分とする血中尿酸値低減剤。
    (1)ホエイタンパク質加水分解物の平均分子鎖長が2~10である。
    (2)ホエイタンパク質加水分解物の分子量5,000から10,000ダルトンの画分が全ホエイタンパク質加水分解物の8%以下である。
    (3)ホエイタンパク質加水分解物の全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量が10%以下である。
  2. 下記(1)~(3)の理化学的性質を有するホエイタンパク質加水分解物を有効成分とする血中尿酸値低減用医薬組成物。
    (1)ホエイタンパク質加水分解物の平均分子鎖長が2~10である。
    (2)ホエイタンパク質加水分解物の分子量5,000から10,000ダルトンの画分が全ホエイタンパク質加水分解物の8%以下である。
    (3)ホエイタンパク質加水分解物の全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量が10%以下である。
  3. 下記(1)~(3)の理化学的性質を有する高尿酸血症の予防及び/又は治療のために用いられる、請求項2に記載の血中尿酸値低減用医薬組成物。
    (1)ホエイタンパク質加水分解物の平均分子鎖長が2~10である。
    (2)ホエイタンパク質加水分解物の分子量5,000から10,000ダルトンの画分が全ホエイタンパク質加水分解物の8%以下である。
    (3)ホエイタンパク質加水分解物の全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量が10%以下である。
  4. 下記(1)~(3)の理化学的性質を有するホエイタンパク質加水分解物を有効成分とする血中尿酸値低減用飲食品組成物。
    (1)ホエイタンパク質加水分解物の平均分子鎖長が2~10である。
    (2)ホエイタンパク質加水分解物の分子量5,000から10,000ダルトンの画分が全ホエイタンパク質加水分解物の8%以下である。
    (3)ホエイタンパク質加水分解物の全アミノ酸量に対する遊離アミノ酸量が10%以下である。
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