JP2017048124A - アミノペプチダーゼa阻害剤 - Google Patents

アミノペプチダーゼa阻害剤 Download PDF

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Abstract

【課題】アミノペプチダーゼA(APA)に対する阻害活性が高いペプチドを有効成分として含有する、アミノペプチダーゼA阻害剤を提供すること。
【解決手段】
下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを有効成分として含有するアミノペプチダーゼA阻害剤を提供する。
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)
【選択図】なし

Description

本技術は、アミノペプチダーゼA阻害剤に関する。より詳しくは、アミノペプチダーゼA(APA)に対する阻害活性が高いペプチドを有効成分として含有する、アミノペプチダーゼA阻害剤に関する。
アミノペプチダーゼA(aminopeptidase A;以下、「APA」ともいう)は、ペプチド基質の分解に特異的に関与する亜鉛金属エクトペプチダーゼであり、このAPAの活性を阻害することにより、種々のペプチドが影響を受けることが知られている。
影響を受けるペプチドとしては、例えば、アンギオテンシンII(以下、「AngII」という)、その代謝産物であるアンギオテンシンIII(以下、「AngIII」という)、アンギオテンシン(1−7)(以下、「Ang(1−7)」という)が知られている(非特許文献1〜3参照)。これらのペプチドは、アンギオテンシンカスケードの一部であり、血圧の中枢及び末梢制御、並びにバソプレシンのような下垂体ホルモンの放出等において関与するペプチドである。
APAはAngIIの生理的基質であることが知られており、APA活性を阻害することで、AngIIのAngIIIへの分解を阻害でき、血圧を低下させることができる。また、AngIIIは脳の神経細胞に作用して交換神経系を活性化する反応を誘導し、AngIIIはレセプターAT1を介してAngIIと同様の反応を誘導することも知られている。APAはAngIIIにも作用し、APA活性を阻害することでAngIIIの生成を抑制でき、血圧の上昇を抑制できる(非特許文献1及び2参照)。そして、Ang(1−7)はMas受容体を介して血管を弛緩させることが知られており、血圧降下作用を維持する作用を有する。APAはAng(1−7)にも作用し、APA活性を阻害することで、Ang(1−7)の分解を抑制でき、血圧降下作用を維持することができる(非特許文献3参照)。
その他にも、影響を受けるペプチドとして、コレシストキニンCCK8(以下、「CCK8」という)が知られている(非特許文献4〜6参照)。CCK8は、主に末梢に位置するCCK−A部位及び中枢神経系に位置するCCK−Bレセプターと相互作用する。CCK8は、末梢レベルにおいて、胆管及び回腸の収縮を刺激し、腸及び胃の運動性を増加させ、膵臓の酵素の分泌を促進する。また、中枢神経系において、食事性の挙動を調節し、下垂体ホルモンの放出を促進し、不安に関連する行動的変化を導く。APAはCCK8の生理的基質であることが知られており、APA活性を阻害することで、CCK8の分解を阻害でき、これらの生理過程(摂食、不安等)に介入することが可能となる(非特許文献4〜6参照)。
また、近年の研究で、APAを阻害することで、血管新生を抑制できることや(非特許文献7参照)、機能性消化管障害(FGID)に対しても有効であることが分かってきた(特許文献1参照)。
ここで、例えば、特許文献2には、APA阻害活性を有する化合物が開示されている。
また、最近では、ペプチドにAPA阻害活性があることも知られており、例えば、特許文献3には、APA阻害活性を有するペプチドが開示されている。
特表2007−518779号公報 特表2003−506313号公報 特表2004−508045号公報
Reaux et al., PNAS, November 9, 1999, vol.96, no.23, pp.13415-13420 Huang et al., Cardiovascular Research, 2013, vol.97, pp.424-431 Alghamri et al., Am J Physiol Heart Circ Physiol, January 24, 2014, vol.306, pp.H1032-1040 Migaud et al., Peptides, 1996, vol.17, no.4, pp.601-607 Reidelberger et al., American Journal of Physiology - Regulatory, Integrative and Comparative Physiology, December 1, 1989, vol.257, no.6, pp.R1512-R1518 Moran et al., Am J Physiol., May, 1982, vol.242, no.5, pp.R491-497 Marchio et al., Cancer Cell., February, 2004, vol.5, pp.151-162
従来、APA阻害活性を有する物質が発見されてはいるものの、例えば、特許文献2に開示された化合物は複雑な合成過程を必要とし、安全性に関しても今後の検証が必要であった。
また、ペプチドは有益な生理活性作用を有する場合が多く、新規ペプチドの探索及びペプチドの様々な生理活性作用の探求が行われている。しかし、ペプチド中のアミノ酸が増減したり、アミノ酸の一部が異なったりすると、生理活性作用が低下又は消失することがある一方で、様々なアミノ酸配列を有するペプチドが存在するため、目的とする生理活性作用を有する新規又は既知のペプチドを見出すことは非常に困難である。特許文献3では、APA阻害活性を有するペプチドが開示されているが、APA阻害活性を有するペプチドの探求は、未だ不十分である。
このように、APA阻害活性を有する物質についての探究は不十分であるという実情がある。
そこで、本技術では、アミノペプチダーゼA(APA)に対する阻害活性が高いペプチドを有効成分として含有する、アミノペプチダーゼA阻害剤を提供することを主目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、Phe−Tyr−Pro−Glu(以下、「FYPE」ともいう:配列番号1)のペプチドが、アミノペプチダーゼA阻害活性を有することを見出し、本技術を完成するに至った。
すなわち、本技術では、下記の(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを有効成分として含有するアミノペプチダーゼA阻害剤を提供する。
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)
さらに、本技術では、前記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを有効成分として含有する、血圧上昇抑制剤、摂食抑制剤、抗不安剤、血管新生抑制剤、又は抗機能性消化障害剤を提供する。
また、本技術では、前記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを提供する。
さらに、本技術では、前記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを含有する医薬を提供する。
本技術においては、この医薬は、血圧上昇抑制用医薬、摂食抑制用医薬、抗不安用医薬、血管新生抑制用医薬、又は抗機能性消化障害用医薬として用いることができる。
加えて、本技術では、前記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを含有する飲食品を提供する。
本技術においては、この飲食品は、血圧上昇抑制用飲食品、摂食抑制用飲食品、抗不安用飲食品、血管新生抑制用飲食品、又は抗機能性消化障害用飲食品として用いることができる。
本技術のペプチドは、アミノペプチダーゼA(APA)に対して優れた阻害活性を有することから、本技術によれば、APA阻害剤を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
質量分析によって得られたスペクトルを示す図である。
以下、本技術を実施するための好適な実施形態について説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
1.ペプチド
本技術に用いられるペプチドは、以下の(a)(配列番号1)で表されるアミノ酸配列からなり、アミノペプチダーゼA(APA)阻害活性を有する。
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu
本技術において、Phe(F)はL−フェニルアラニン残基、Tyr(Y)はL−チロシン残基、Pro(P)はL−プロリン残基、Glu(E)はL−グルタミン酸残基を示す。本技術では、特に断りのない限り、ペプチドはL−アミノ酸残基から構成されているものとする。
本技術に用いられるペプチド(以降、本明細書においては「配列番号1のペプチド」として記載する)は、これらのペプチドの塩類であってもよい。
前記塩類としては、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属類;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属類等が挙げられる。
2.APA阻害活性
配列番号1のペプチドにおけるAPA阻害活性は特に限定されず、例えば、Nanusらの方法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.90, pp.7069-7073, 1993)により測定したAPA阻害活性を用いることが可能である。
このようにして測定されるAPA阻害活性に係るIC50は、好ましくは1μg/mL以下、より好ましくは0.5μg/mL以下、さらに好ましくは0.25μg/mL以下である。又は、IC50が、好ましくは2μM以下、より好ましくは1μM以下、さらに好ましくは0.5μM以下である。
3.ペプチドの製造方法
配列番号1のペプチドの製造方法の概略は、ホエイ蛋白質やカゼイン等の乳由来の蛋白質を、水に分散、懸濁又は溶解し、これに酵素や酸、アルカリを添加して加水分解し、適宜分解が進んだところで反応を停止し、得られた加水分解液を限外ろ過等により濃縮し、クロマトグラフィー等でペプチドを分画して溶出させる。溶出した分画液について、APA阻害活性を上述した方法で測定し、APA阻害活性を有する画分を回収することによって、目的のペプチドを含む成分を製造することができる。
なお、さらに本技術に用いられるペプチドを単離することを目的として、イオン交換クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、分配クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー、溶媒沈殿、塩析等の方法で精製してもよい。
このように、配列番号1のペプチドは、食品として長年使用されてきた乳由来の蛋白質から製造することができるため、生体への安全性が高い。そのため、副作用や依存性が生じる等の危険性がなく、本技術のペプチドや、後述するAPA阻害剤、血圧上昇抑制剤、摂食抑制剤、抗不安剤、血管新生抑制剤、又は抗機能性消化障害剤等は、長期間、連続的に摂取することが可能である。
以下、配列番号1のペプチドの製造方法の一例について具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
なお、本技術においては、公知のホエイ蛋白質やカゼインの加水分解で用いられる様々な工程を自由に選択して採用することができる。
[原料]
配列番号1のペプチドは、天然蛋白質を加水分解することによって製造することが可能である。原料となる天然蛋白質としては、哺乳動物(ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、ヒト等)の乳に含まれるホエイ蛋白質やカゼインが好ましく、哺乳動物の乳に含まれるカゼインがより好ましい。
乳由来のホエイ蛋白質としては、市販品又は牛乳、脱脂乳等から公知の方法により分離されたホエイ(例えば、ホエイ粉末、脱塩ホエイ粉末等)、若しくは分離精製した乳清蛋白質濃縮物、乳清蛋白質単離物、又はこれらの任意の割合の混合物を用いることができる。
また、乳由来のカゼインには、α−カゼイン、β−カゼイン、κ−カゼイン等が含まれており、本技術においては、いずれのカゼインやそれらの混合物を使用することが可能であるが、本技術においては、これらの中でも特に、入手が容易なウシ乳のα−カゼイン、β−カゼインを使用することが好ましい。
[基質溶液の調製]
まず、原料(乳由来の蛋白質)を水等の溶媒に溶解又は分散させ、蛋白質溶液を調製する。
溶媒は特に限定されないが、蒸留水を用いることが好ましい。
また、前記溶解液の濃度は特に限定されないが、通常、蛋白質換算で5〜15質量%前後の濃度範囲とすることが、効率性及び操作性の点から好ましい。溶解濃度を5%以上とすることで、製造上の効率を向上させることができる。また、溶解濃度を20%以下とすることで、分解効率の低下、加熱処理時の焦付き、冷却時の粘度上昇等を防止することができる。
次に、前記溶解液のpHを、使用する酵素の至適pH付近に調整することにより基質溶液を調製する。本技術においては、pH5〜10に調整することが好ましく、pH7〜8に調整することがより好ましい。
pH調整に用いるアルカリ剤は特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
本技術においては、さらに、分解前処理工程として、pH調整前若しくは後、又はその両方で加熱処理、イオン交換処理等を適宜実施することもできる。
[酵素反応]
次に、前記基質溶液に蛋白質分解酵素を添加する。蛋白質分解酵素は、特に限定されないが、公知のエンドプロテアーゼを1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。エンドプロテアーゼとしては、例えば、ビオプラーゼsp−20(長瀬生化学工業社製)、プロチンSD−AY10(天野エンザイム社製)、プロチンNY100(天野エンザイム社製)、プロテアーゼN(天野エンザイム社製)、PTN6.0S(ノボザイムズ・ジャパン社製)、ニュートラーゼ(ノボ・ノルディスク社製)、アルカラーゼ(ノボ・ノルディスク社製)、トリプシン(ノボ・ノルディスク社製)、キモトリプシン(ノボ・ノルディスク社製)、パパイン(天野エンザイム社製)、ブロメライン(天野エンザイム社製)等の市販品が挙げられる。
また、必要に応じて、エキソプロテアーゼを組み合わせてもよい。エキソプロテアーゼとしては、プロテアーゼAアマノ(天野エンザイム社製)、スミチームLP50D(新日本科学工業社製)、フレーバーザイム(ノボ・ノルディスク社製)等の市販品が挙げられる。
蛋白質分解酵素の添加量は、基質濃度、酵素力価、反応温度、及び反応時間等により、適宜決定して用いることができる。本技術においては、バチルス属細菌由来のプロテアーゼを用いる場合は、蛋白質1g当たり、好ましくは1000活性単位以上、より好ましくは1200活性単位以上であり、また、好ましくは5000活性単位以下、より好ましくは3000活性単位以下である。動物の膵臓由来のプロテアーゼを用いる場合は、蛋白質1g当たり、好ましくは3000活性単位以上、より好ましくは5000活性単位以上、また、好ましくは10000活性単位以下、より好ましくは8000活性単位以下である。
なお、活性単位は、使用するその他の蛋白質分解酵素の種類に応じて測定することが可能である。
蛋白質分解酵素は、効率性及び操作性の観点から、本技術においては、4〜10℃の冷水に分散し、溶解してから使用することが好ましい。また、蛋白質分解酵素は、一括添加、又は適宜の間隔で添加することもでき、さらに、固定化酵素を使用することもできる。
本技術において、酵素反応中の反応系の温度は、酵素作用の発現する最適温度範囲を含む実用に供され得る範囲内で、適宜決定することができる。本技術においては、反応系の温度を、30〜60℃とすることが好ましく、40〜55℃とすることがより好ましい。
また、本技術において、反応継続時間は、反応温度、初発pH等の反応条件によって進行状態が異なる。例えば、酵素反応の反応継続時間を一定とすると、製造バッチ毎に異なる理化学的性質を有する分解物が生じる可能性等の問題があるため、一概に決定することができない。
したがって、酵素反応をモニターすることにより、本技術に用いられるペプチドが得られるように、反応継続時間を決定する。本技術においては、反応継続時間は、1〜48時間の間で決定することが好ましく、4〜18時間の間で決定することがより好ましい。
なお、酵素反応のモニタリング方法としては、例えば、前記反応溶液の一部を採取し、蛋白質の分解率等を測定する方法等が挙げられる。蛋白質の分解率の算出方法は、ケルダール法(日本食品工業学会編、「食品分析法」、第102頁、株式会社光琳、昭和59年)により試料の全窒素量を、ホルモール滴定法(満田他編、「食品工学実験書」、上巻、第547ページ、養賢堂、1970年)により試料のホルモール態窒素量を測定し、これらの測定値から分解率を下記式(1)により算出する。
Figure 2017048124
また、蛋白分解酵素の至適pHを維持するために、酵素分解中に、溶液のpHを適宜調整することもできる。
次に、酵素反応を停止させる。
酵素反応の停止は、加水分解液中の酵素を失活させることにより行われる。失活処理は、常法、例えば、加熱失活処理等により実施することができる。
加熱失活処理の条件(加熱温度、加熱時間等)は、使用した酵素の熱安定性を考慮し、十分に失活できる条件を適宜設定することができる。
本技術においては、例えば、80〜130℃の温度範囲で30分間〜2秒間の保持時間で、酵素を失活させることができる。
[精製]
本技術においては、酵素反応停止後、得られた加水分解失活液を、(a)濾過、(b)精密濾過、限外濾過膜等の膜分離処理、(c)樹脂吸着分離、(d)カラムクロマトグラフィー、からなる群から選択されるいずれか1種又はこれらの2種以上の組合せによって精製することが好ましい。
上述した精製を行うことにより、前記加水分解失活液中に含まれる不溶物の除去、脂肪や乳糖、その他の不要な成分の低減等を行うことができる。その結果、溶液状態で透明であり、かつ、溶液状態での長期保存においても混濁、沈殿、凝集及び褐変等が生じない、いわゆる保存安定性に優れたペプチドを得ることができる。
また、上述した精製を行うことにより、得られたペプチドの風味、外観等も向上させることができる。
(a)の濾過は、公知の方法により実施することができ、例えば、珪藻土を用い、公知の装置により実施することができる。
濾過を行うことにより、前記加水分解失活液中に存在する加水分解反応時及び/又は酵素加熱失活時に生成した不溶物を除去できる。
なお、濾過の方法には、分子篩いの効果を有するゲル濾過樹脂を用いたゲル濾過クロマトグラフィーも含まれる。
(b)の膜分離処理は、公知の装置を用いて行うことができる。公知の装置としては特に限定されず、例えば、精密濾過モジュール等、限外濾過モジュールSEP1053(旭化成社製、分画分子量3,000)、SIP1053(旭化成社製、分画分子量6,000)、SLP1053(旭化成社製、分画分子量10,000)等が挙げられる。
この場合、膜分離処理後の膜透過画分としてペプチドを含有する溶液が得られる。
膜分離処理を行うことにより、(a)の濾過と同様、加水分解失活液中に存在する加水分解反応時及び/又は酵素加熱失活時に生成した不溶物を除去できる。
(c)の樹脂吸着分離は、公知の方法により実施することができ、例えば、樹脂をカラムに充填し、前記加水分解失活液を、当該カラムを通過させることにより実施することができる。樹脂としては特に限定されないが、イオン交換樹脂、キレート樹脂、アフィニティー吸着樹脂、合成吸着剤、高速液体クロマトグラフィー用樹脂等が例示され、例えば、商品名:ダイヤイオン、セパビーズ(三菱化学社製)、アンバーライトXAD(オルガノ社製)、KS−35(味の素ファインテクノ社製)等が挙げられる。
樹脂吸着分離は、これらの樹脂をカラムに充填して前記加水分解失活液を連続的に流入させ、流出させることによる連続方式で行うこともできる。また、前記加水分解失活液中に樹脂を投入し、一定時間接触させた後、加水分解失活液と樹脂とを分離するバッチ方式で行うこともできる。加水分解失活液中には、保存期間中に混濁、沈殿、凝集及び褐変等を惹起する因子(例えば、疎水性アミノ酸を多く含むペプチド等)が残存している可能性があり、樹脂吸着分離を行うことにより、これらの因子を除去できる。
(d)のカラムクロマトグラフィーは、公知の方法により実施することができ、例えば、シリカゲル等の公知のカラム材質を用い、公知の装置により実施することができる。
本技術において、使用可能なカラム材質、該材質の粒径、充填量、カラムの長さ等の条件は特に限定されず、市販のカラムを購入して用いることもできる。また、カラムクロマトグラフィーを2回以上繰り返して行うことも可能である。
[殺菌処理]
また、精製後、得られたペプチドを含有する溶液を殺菌してもよい。
殺菌方法は、常法による加熱処理方法等を用いることができる。
加熱処理時の加熱温度と保持時間は、充分に殺菌できる条件を適宜設定すればよく、例えば、70〜140℃で2秒間〜30分間加熱処理することにより殺菌できる。
加熱殺菌の方式は、バッチ方式、連続方式のいずれの方式も可能であり、連続方式においてもプレート熱交換方式、インフュージョン方式、インジェクション方式等の方式を用いることができる。
[濃縮処理・乾燥処理・粉末化処理・二次的処理]
さらに、得られたペプチドを含有する溶液は、そのまま使用することもでき、また、必要に応じて、該溶液を公知の方法により、濃縮した濃縮液として使用することもできる。また、該濃縮液を公知の方法により乾燥し、粉末にして使用することもできる。
また、配列番号1のペプチドは、化学合成によっても製造することができ、例えば、オリゴペプチドの合成に、通常用いられている液相法又は固相法が挙げられる。合成されたペプチドは、必要に応じて脱保護され、未反応試薬や副生物等を除去して、本技術に用いられるペプチドを単離精製することが可能である。このようなペプチドの合成は、市販のペプチド合成装置を用いて行うことができる。
4.APA阻害剤
配列番号1のペプチドは、APA阻害剤として用いることができる。APA阻害剤は、液状のまま、又は濃縮してから、或いは固体状、顆粒状又は粉末状に加工してから用いてもよい。
また、本技術のAPA阻害剤は、研究用試薬として使用できるほか、診断薬等としても使用できる。例えば、APAの活性を阻害することにより影響を受けるペプチド(例えば、上述したAngII、CCK8等)の代謝を研究目的とする研究用キット、APAが関与する各種疾患や症状の診断用キット等が挙げられる。
APAは、その酵素活性等を介して様々な生理現象に関与しており、APAが生体内の生理機能に関与している化合物を分解することで、種々の疾患や症状が生じる。このため、APAの活性を阻害すると、APAによって分解されていた生体内の生理機能に関与している化合物の寿命が延びることを利用して、APAに起因する疾患や症状の予防、改善及び/又は治療が可能となる。
したがって、本技術のAPA阻害剤は、APAが関与する、高血圧症、過食症、不安症、癌、又は機能性消化障害等の各種疾患や症状の予防、治療及び/又は改善のための剤に利用することができる。そのような剤の例としては、血圧上昇抑制剤、摂食抑制剤、抗不安剤、血管新生抑制剤、又は抗機能性消化障害剤等が挙げられる。
5.各種剤
(1)血圧上昇抑制剤
前述の通り、APAはAngIIの生理的基質であることが知られており、APA活性を阻害することで、AngIIのAngIIIへの分解を阻害でき、血圧を低下させることができる。また、APAはAngIIIにも作用し、APA活性を阻害することで、AngIIIの生成を抑制でき、血圧の上昇を抑制できる。
なお、ここでいう「血圧上昇抑制」とは、血圧低下を含む意味であるが、特に、「正常値以上又は必要以上に上昇した血圧を下げることができること」を意味するものである。
そして、APAはAng(1−7)にも作用し、APA活性を阻害することで、血圧降下作用を維持することができる。これは、上述したAngIIやAngIIIが関与する血圧上昇抑制の機序とは異なり、APA活性を阻害することで、Ang(1−7)の分解を抑制でき、血圧降下作用を維持するという機序に基づく。したがって、本技術のAPA阻害剤はAng(1−7)にも作用することから、血圧上昇抑制剤として非常に有用である。
本技術の血圧上昇抑制剤は、例えば、本態性高血圧症、二次性高血圧症等の予防、治療及び/又は改善に用いることができる。また、本技術の血圧上昇抑制剤を、本態性高血圧症、二次性高血圧症等により引き起こされる各種疾患や症状、例えば、脳卒中、脳梗塞、脳出血、心肥大、心不全、狭心症、心筋梗塞、腎硬化症、又は腎不全等の予防、治療及び/又は改善に用いることもできる。さらに、本技術の血圧上昇抑制剤は、高血圧状態に起因する種々の疾病・合併症等の予防、治療及び/又は改善、並びにこれら疾病・合併症等のリスクを低減させることに用いてもよい。
(2)摂食抑制剤、抗不安剤
前述の通り、APAはCCK8の生理的基質であることが知られており、APA活性を阻害することで、CCK8の分解を阻害でき、摂食、不安といった生理過程に介入することができる。
本技術の摂食抑制剤は、例えば、過食症、メタボリック症候群(シンドローム)等の予防、治療及び/又は改善に用いることができる。また、本技術の抗不安剤は、例えば、不安症、不安発作、うつ病等の予防、治療及び/又は改善に用いることができる。さらに、本技術の摂食抑制剤を、過食症、メタボリック症候群(シンドローム)等により引き起こされる各種疾患や症状の予防、治療及び/又は改善に用いることもでき、本技術の抗不安剤を、不安症、不安発作、うつ病等により引き起こされる各種疾患や症状の予防、治療及び/又は改善に用いることもできる。
(3)血管新生抑制剤
前述の通り、APAを阻害することで、血管新生を抑制できる。血管新生は、腫瘍細胞の発生や増殖、進展等に関与していることが知られており、血管新生を抑制することで、悪性腫瘍(癌)等に効果を発揮する。
本技術の血管新生抑制剤は、例えば、子宮頸がん、絨毛癌、子宮内膜癌、卵巣癌、乳癌、前立腺癌、繊維肉腫、腎臓癌、胃癌、肝癌、大腸癌、肺癌、グリオーム、黒色腫等の各種の癌等の予防、治療及び/又は改善に用いることができる。また、本技術の血管新生抑制剤を、これら各種癌等により引き起こされる各種疾患や症状の予防、治療及び/又は改善に用いることもできる。
(4)抗機能性消化管障害剤
前述の通り、APAを阻害することで、機能性消化管障害(FGID)にも有効である。これは、APAが腸管上皮のタイトジャンクションの開放を制御することに基づく(特許文献1:特表2007−518779号公報参照)。
本技術の抗機能性消化管障害剤は、例えば、機能性消化管障害(FGID)、機能性腸管障害(IFD)、過敏性腸症候群(IBS)等の予防、治療及び/又は改善に用いることができる。また、本技術の抗機能性消化管障害剤を、機能性消化管障害(FGID)、機能性腸管障害(IFD)、過敏性腸症候群(IBS)等により引き起こされる各種疾患や症状の予防、治療及び/又は改善に用いることもできる。
(5)その他
なお、APA阻害剤が上述した各種疾患や症状の予防剤、改善剤及び/又は治療剤のために利用できること、及び、本技術のペプチドについても同様に上述した各種疾患や症状の予防剤、改善剤及び/又は治療剤としても実施できることについては言うまでもない。よって、本技術のペプチドは、上述したような、APA阻害、血圧上昇抑制、摂食抑制、抗不安、血管新生抑制、又は抗機能性消化障害等のために使用してもよく、また、APA阻害剤、血圧上昇抑制剤、摂食抑制剤、抗不安剤、血管新生抑制剤、又は抗機能性消化障害剤の上述したような使用を目的とした各種剤に使用することができ、これら各種製剤を製造するために使用することもできる。
以上のことから、本技術のペプチド及びこれを有効成分として含有する上述した各種剤(以下、「前記APA阻害剤等」という)は、ヒトを含む動物に摂取又は投与して、上述したAPAに起因する各種疾患や症状の予防、改善及び/又は治療を図るための方法に使用することができる。
前記APA阻害剤等は、上述したAPAに起因する各種疾患や症状の予防、改善及び/又は治療のためのヒト若しくは動物用の医薬品、医薬部外品、皮膚外用剤、化粧品、飲食品、飼料等の有効成分として、これらに配合して使用可能である。
6.医薬
本技術では、配列番号1のペプチドを含有する医薬も提供する。また、本技術のペプチド(FYPE)を含有する医薬は、上述したAPAに起因する各種疾患の予防、改善及び/又は治療の用途に応用できる。具体的には、例えば、血圧上昇抑制用医薬、摂食抑制用医薬、抗不安用医薬、血管新生抑制用医薬、又は抗機能性消化障害用医薬等に応用できる。
配列番号1のペプチドを含有する医薬は、公知の医薬に配列番号1のペプチドを添加して調製することもできるし、医薬の原料中に該ペプチドを混合して新たな医薬を製造することもできる。
また、前記APA阻害剤等を医薬品として用いたものや、前記APA阻害剤等を既存の医薬品に添加したものも本技術の医薬に含まれる。
前記APA阻害剤等を医薬として用いる場合は、液状のまま、又は濃縮してから、或いは固体状、顆粒状又は粉末状に加工してから用いてもよい。
本技術の医薬は、経口投与や非経口投与等の投与方法に応じて適宜所望の剤形に製剤化することができる。その剤形は特に限定されないが、経口投与の場合、例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、トローチ剤、カプセル剤等の固形製剤;溶液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤等の液剤等に製剤化することができる。非経口投与の場合、例えば、座剤、噴霧剤、吸入剤、軟膏剤、貼付剤、注射剤等に製剤化することができる。本技術では、経口投与の剤形に製剤化することが好ましい。
なお、製剤化は剤形に応じて、適宜、公知の方法により実施できる。
製剤化に際しては、適宜製剤担体を配合する等して製剤化してもよい。また、本技術のペプチドのほか、通常製剤化に用いられている賦形剤、pH調整剤、着色剤、矯味剤等の成分を用いることができる。さらに、公知の又は将来的に見出される疾患や症状の予防、改善及び/又は治療の効果を有する成分を、適宜目的に応じて併用することも可能である。
前記製剤担体としては、剤形に応じて、各種有機又は無機の担体を用いることができる。固形製剤の場合の担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤等が挙げられる。
前記賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビット等の糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプン等のデンプン誘導体;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等の珪酸塩誘導体;リン酸カルシウム等のリン酸塩誘導体;炭酸カルシウム等の炭酸塩誘導体;硫酸カルシウム等の硫酸塩誘導体等が挙げられる。
前記結合剤としては、例えば、上記賦形剤の他、ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マクロゴール等が挙げられる。
前記崩壊剤としては、例えば、上記賦形剤の他、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン等の化学修飾されたデンプン又はセルロース誘導体等が挙げられる。
前記滑沢剤としては、例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ピーガム、ゲイロウ等のワックス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸等のカルボン酸類;安息香酸ナトリウム等のカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウム等の硫酸塩類;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム等のラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物等の珪酸類;デンプン誘導体等が挙げられる。
前記安定剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;塩化ベンザルコニウム;無水酢酸;ソルビン酸等が挙げられる。
前記矯味矯臭剤としては、例えば、甘味料、酸味料、香料等が挙げられる。
なお、経口投与用の液剤の場合に使用する担体としては、水等の溶剤、矯味矯臭剤等が挙げられる。
また、本技術のペプチド及び医薬は、公知の又は将来的に見出されるAPA阻害活性を有する薬、血圧上昇抑制作用を有する薬、摂食抑制作用を有する薬、抗不安作用を有する薬、血管新生抑制作用を有する薬、又は抗機能性消化障害作用を有する薬等と併用することも可能である。
有効成分としての配列番号1のペプチドの投与量は、特に限定されないが、前記APA阻害剤等に用いられる場合、0.001〜3000mg/日、好ましくは0.01〜30mg/日であり、年齢、性別、症状の程度等に応じて決定される。また、1日の投与量を1日1回から3回に分けてもよい。投与経路は、例えば、経口投与、腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、経粘膜投与、鼻腔内投与、直腸内投与等が挙げられる。投与対象は、通常、ヒトであるが、ヒト以外の哺乳動物、例えば、イヌ、ネコ等のペット動物、ウシ、ヒツジ、ブタ等の家畜も含むものとする。
7.飲食品
本技術では、配列番号1のペプチドを含有する飲食品も提供する。また、本技術のペプチド(FYPE)を含有する飲食品は、上述したAPAに起因する各種疾患の予防、改善及び/又は治療の用途に応用できる。具体的には、例えば、血圧上昇抑制、摂食抑制、抗不安、血管新生抑制、又は抗機能性消化障害等の用途をコンセプトとする健康食品、機能性食品、病者用食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、及び血圧上昇抑制、摂食抑制、抗不安、血管新生抑制、又は抗機能性消化障害等の旨の用途が表示された特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品等に応用できる。
配列番号1のペプチドを含有する飲食品は、公知の飲食品に配列番号1のペプチドを添加して調製することもできるし、飲食品の原料中に該ペプチドを混合して新たな飲食品を製造することもできる。
また、前記APA阻害剤等を飲食品として用いたものや、前記APA阻害剤等を既存の飲食品に添加したものも本技術の飲食品に含まれる。
前記APA阻害剤等を飲食品として用いる場合は、液状のまま、又は濃縮してから、或いは固体状、顆粒状又は粉末状に加工してから用いてもよい。また、これらの飲食品に、例えば、上述した、製剤担体や、通常製剤化に用いられている賦形剤、pH調整剤、着色剤、矯味剤等の成分を加えてもよい。
さらに、前記APA阻害剤等を飲食品、特に、サプリメントとして用いる場合、他のAPA阻害作用、血圧上昇抑制作用、摂食抑制作用、抗不安作用、血管新生抑制作用、又は抗機能性消化障害作用を有するといわれている素材、化合物等を組み合わせて配合することができる。
前記飲食品は、液状、ペースト状、固体、粉末等の形態を問わず、錠菓、流動食、飼料(ペット用を含む)等のほか、例えば、小麦粉製品、即席食品、農産加工品、水産加工品、畜産加工品、乳・乳製品、油脂類、基礎調味料、複合調味料・食品類、冷凍食品、菓子類、飲料、これら以外の市販品等が挙げられる。
前記小麦粉製品としては、例えば、パン、マカロニ、スパゲッティ、めん類、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉等が挙げられる。
前記即席食品類としては、例えば、即席めん、カップめん、レトルト・調理食品、調理缶詰め、電子レンジ食品、即席スープ・シチュー、即席みそ汁・吸い物、スープ缶詰め、フリーズ・ドライ食品、その他の即席食品等が挙げられる。
前記農産加工品としては、例えば、農産缶詰め、果実缶詰め、ジャム・マーマレード類、漬物、煮豆類、農産乾物類、シリアル(穀物加工品)等が挙げられる。
前記水産加工品としては、例えば、水産缶詰め、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品、水産珍味類、つくだ煮類等が挙げられる。
前記畜産加工品としては、例えば、畜産缶詰め・ペースト類、畜肉ハム・ソーセージ等が挙げられる。
前記乳・乳製品としては、例えば、加工乳、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料類、チーズ、アイスクリーム類、調製粉乳類、クリーム、その他の乳製品等が挙げられる。
前記油脂類としては、例えば、バター、マーガリン類、植物油等が挙げられる。
前記基礎調味料としては、例えば、しょうゆ、みそ、ソース類、トマト加工調味料、みりん類、食酢類等が挙げられ、前記複合調味料・食品類として、調理ミックス、カレーの素類、たれ類、ドレッシング類、めんつゆ類、スパイス類、その他の複合調味料等が挙げられる。
前記冷凍食品としては、例えば、素材冷凍食品、半調理冷凍食品、調理済冷凍食品等が挙げられる。
前記菓子類としては、例えば、キャラメル、キャンディー、チューインガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、米菓子、豆菓子、デザート菓子、その他の菓子等が挙げられる。
前記飲料としては、例えば、炭酸飲料、天然果汁、果汁飲料、果汁入り清涼飲料、果肉飲料、果粒入り果実飲料、野菜系飲料、豆乳、豆乳飲料、コーヒー飲料、お茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、アルコール飲料、その他の嗜好飲料等が挙げられる。
上記以外の市販食品としては、例えば、ベビーフード、ふりかけ、お茶潰けのり等が挙げられる。
また、本技術で定義される飲食品は、特定の用途(特に保健の用途)や機能が表示された飲食品として提供・販売されることも可能である。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本技術の「表示」行為に該当する。
また、「表示」は、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により行われることが好ましい。具体的には、飲食品に係る商品又は商品の包装に前記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁気的(インターネット等)方法により提供する行為等が挙げられる。
一方、表示内容としては、行政等によって認可された表示(例えば、行政が定める各種制度に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示等)であることが好ましい。また、そのような表示内容を、包装、容器、カタログ、パンフレット、POP(Point of purchase advertising)等の販売現場における宣伝材、その他の書類等へ付することが好ましい。
また、「表示」には、健康食品、機能性食品、病者用食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品、医薬用部外品等としての表示も挙げられる。この中でも特に、消費者庁によって認可される表示、例えば、特定保健用食品制度、機能性表示食品制度、これらに類似する制度にて認可される表示等が挙げられる。より具体的には、特定保健用食品としての表示、条件付き特定保健用食品としての表示、機能性表示食品としての表示、身体の構造や機能に影響を与える旨の表示、疾病リスク低減表示等を挙げることができる。この中でも典型的な例としては、健康増進法施行規則(平成15年4月30日日本国厚生労働省令第86号)に定められた特定保健用食品としての表示(特に保健の用途の表示)、食品表示法(平成25年法律第70号)に定められた機能性表示食品としての表示及びこれらに類する表示等が挙げられる。
なお、上述したような表示を行うために使用する文言は、「血圧上昇抑制用」、「摂食抑制用」、「抗不安用」、「血管新生抑制用」、又は「抗機能性消化障害用」という文言のみに限られるわけではなく、それ以外の文言であっても、APAに起因する各種疾患や症状の予防、改善及び/又は治療の効果を表す文言であれば、本技術の範囲に包含されることは言うまでもない。そのような文言としては、例えば、需要者に対して、血圧上昇抑制、摂食抑制、抗不安、血管新生抑制、又は抗機能性消化障害の効果を認識させるような種々の用途に基づく表示も可能である。
また、本技術のペプチド(FYPE)を含有する飼料(例えば、ドッグフード;ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ等の飼料等)も、APAに起因する各種疾患や症状の予防、改善及び/又は治療に応用できる。本技術のペプチドを含有する飼料は、公知の飼料に配列番号1のペプチドを添加して調製することもできるし、飼料の原料中に該ペプチドを混合して新たな飼料を製造することもできる。
前記飼料の原料としては、例えば、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦等の穀類;ふすま、麦糠、米糠、脱脂米糠等の糠類;コーングルテンミール、コーンジャムミール等の製造粕類;脱脂粉乳、ホエー、魚粉、骨粉等の動物性飼料類;ビール酵母等の酵母類;リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の鉱物質飼料;油脂類;アミノ酸類;糖類等が挙げられる。また、前記飼料の形態としては、例えば、愛玩動物用飼料(ペットフード等)、家畜飼料、養魚飼料等が挙げられる。
前記本技術のペプチドを含有する飲食品又は飼料において、本技術のペプチドの配合量は、飲食品又は飼料に対し、少なくとも0.001質量%であることが好ましい。この場合、本技術のペプチドの摂取量は、年齢、症状等により異なるが、通常、0.001〜3000mg/日、好ましくは0.01〜30mg/日であり、1日1回から3回に分けて摂取してもよい。
また、本技術は、以下の構成を採用することも可能である。
〔1〕アミノペプチダーゼA阻害剤への下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔2〕血圧上昇抑制剤、摂食抑制剤、抗不安剤、血管新生抑制剤、又は抗機能性消化管障害剤への下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔3〕医薬への下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔4〕血圧上昇抑制用医薬、摂食抑制用医薬、抗不安用医薬、血管新生抑制用医薬、又は抗機能性消化障害用医薬への下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔5〕飲食品への下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔6〕血圧上昇抑制用飲食品、摂食抑制用飲食品、抗不安用飲食品、血管新生抑制用飲食品、又は抗機能性消化管障害用飲食品への下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔7〕アミノペプチダーゼA阻害剤の製造のための、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔8〕血圧上昇抑制剤、摂食抑制剤、抗不安剤、血管新生抑制剤、又は抗機能性消化管障害剤の製造のための、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔9〕医薬の製造のための、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔10〕血圧上昇抑制用医薬、摂食抑制用医薬、抗不安用医薬、血管新生抑制用医薬、又は抗機能性消化障害用医薬の製造のための、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔11〕飲食品の製造のための、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔12〕血圧上昇抑制用飲食品、摂食抑制用飲食品、抗不安用飲食品、血管新生抑制用飲食品、又は機能性消化管障害用飲食品の製造のための、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔13〕アミノペプチダーゼA阻害剤に用いられる、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチド:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔14〕血圧上昇抑制剤、摂食抑制剤、抗不安剤、血管新生抑制剤、又は抗機能性消化管障害剤に用いられる、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチド:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔15〕医薬に用いられる、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチド:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔16〕血圧上昇抑制用医薬、摂食抑制用医薬、抗不安用医薬、血管新生抑制用医薬、又は抗機能性消化障害用医薬に用いられる、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチド:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔17〕飲食品に用いられる、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチド:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔18〕血圧上昇抑制用飲食品、摂食抑制用飲食品、抗不安用飲食品、血管新生抑制用飲食品、又は抗機能性消化管障害用飲食品に用いられる、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチド:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔19〕下記の(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを含有し、血圧上昇抑制用、摂食抑制用、抗不安用、血管新生抑制用、又は抗機能性消化障害用の旨の用途が表示された飲食品:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔20〕哺乳動物の、アミノペプチダーゼAに起因する疾患、血圧上昇状態に起因する疾患、摂食亢進状態に起因する疾患、不安状態に起因する疾患、血管新生亢進状態に起因する疾患、又は機能性消化管障害に起因する疾患の予防、改善及び/又は治療のための、下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドの使用:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
〔21〕下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを有効成分とする、哺乳動物の、アミノペプチダーゼAに起因する疾患、血圧上昇状態に起因する疾患、摂食亢進状態に起因する疾患、不安状態に起因する疾患、血管新生亢進状態に起因する疾患、又は機能性消化管障害に起因する疾患の予防、改善及び/又は治療方法:
(a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
以下、実施例に基づいて本技術をさらに詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本技術の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
[製造例1:配列番号1のペプチドの製造]
<カゼイン加水分解物の調製>
市販のカゼイン(ニュージーランドデーリーボード製)10gに水90gを加え、よく分散させ、水酸化ナトリウムを添加して溶液のpHを7.0に調整し、カゼインを完全に溶解し、濃度約10%のカゼイン水溶液を調製した。
該カゼイン水溶液を85℃で10分間加熱殺菌し、50℃に温度調整し、水酸化ナトリウムを添加してpHを9.5に調整した後、ビオプラーゼsp−20(長瀬生化学工業社製)10,000活性単位(蛋白質1g当り1,250活性単位)、プロテアーゼN(天野エンザイム社製)17,000活性単位(蛋白質1g当り2,000活性単位)、及びPTN6.0S(ノボザイムズ・ジャパン社製)60,000活性単位(蛋白質1g当り7,000活性単位)を添加して、加水分解反応を開始した。カゼインの分解率が24.5%に達した時点で、80℃で7分間加熱して酵素を失活させて酵素反応を停止し、10℃に冷却した。この加水分解液を分画分子量10、000の限外ろ過膜(旭化成社製)で限外ろ過し、濃縮後凍結乾燥し、カゼイン加水分解物8gを得た。
<HPLCによるペプチドの分離>
前記にて調製されたカゼイン加水分解物について、以下のHPLC条件1にて、HPLCによるペプチドの分離を行った。
〔HPLC条件1〕
カラム:Cadenza CD−C18 10mmI.D.×250mm(インタクト株式会社製)
検出:UV215nm
流速:3mL/分
溶離液A:0.1%TFAを含む水溶液
溶離液B:0.1%TFAを含むアセトニトリル溶液
溶離液A及び溶離液Bの送液条件(混合比率:%):下記表1参照。
Figure 2017048124
<APA阻害活性の測定方法>
酵素反応はNanusらの方法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.90, pp.7069-7073, 1993)に準じて行なった。
具体的には、25mM Tris−HCl pH8.0溶液に、CaCl(50mM)、NaCl(0.2M)を加えた緩衝液に、酵素であるRecombinant Human Aminopeptidase A(R&D Systems社製)と、基質であるH−Glu−AMC(BACHEM社製)と、を用いた試料により酵素反応の測定を行った。
試料は96穴マイクロプレート(Nunc, Catalog # 475515)を用いて、37℃で30分間反応させ(液量100μL)、反応後の試料について、励起光波長380nmにおける460nmの蛍光強度を測定した。
阻害活性の測定は、この反応系に、各種サンプル溶液又は溶媒(コントロール)を添加して検討した。
この時、酵素を添加しない場合の蛍光強度(ブランク)も測定した。
阻害率は、段階希釈した試験サンプルの溶液を酵素反応液に添加し、各添加濃度における阻害率を算出し、50%阻害率を与える試料濃度をIC50として求めた。
なお、阻害率は次式(2)を用いて算出した。
Figure 2017048124
a:試料添加の蛍光強度
b:試料のブランク
c:コントロールの蛍光強度
d:コントロールのブランク
<IC50の濃度の求め方>
試験物質の濃度を段階的に希釈し(0.1〜2000μg/mL)、その阻害率を求めた。その結果を基に試験物質の添加濃度の対数(log10)と阻害率の間の関係式を求めた。そして、この関係式から酵素の阻害率が50%になる濃度を逆算することで、IC50を算出した。
<分離ペプチドのAPA阻害活性>
HPLC条件1の条件に基づいて、カゼイン加水分解物を分離し、溶出液を0.75mL毎に分画した。溶出画分について、アミノペプチダーゼA阻害活性を測定したところ、下記表2の分析のリテンションタイム(min)に記載した時間に溶出された(1)の画分に強い阻害活性能が認められた。
また、これらの阻害活性が認められる画分に含まれる化合物について、サーモクエスト社製質量分析計LTQにより質量分析を行った。質量分析によって得られたスペクトルを図1に示す。なお、質量分析では、親イオンと娘イオンを測定し、解析ソフト(サーモクエスト社製、BioWorks)によりペプチドを同定した。その結果を以下の表2に示す。
下記表2において、溶出画分番号(1)のペプチドFYPEを配列番号1のペプチドとした。
Figure 2017048124
[製造例2:配列番号1のペプチドの化学合成]
ペプチドシンセサイザー(Model 433A型、アプライドバイオシステムズ社)を使用し、原料として、Fmoc−AA−Wang−PEGResin(渡辺化学工業社)、Fmoc−AA(AA:Phe、Tyr、Pro、Glu、ペプチド研究所社)を用いて、固相合成法により配列番号1のペプチドを合成した。操作はアプライドバイオシステムズ社のマニュアルに従って行なった後、脱保護した。
なお、このペプチドは、前記HPLC条件1で精製した。
得られたペプチドのアミノ酸配列を、プロテイン・シーケンサー(島津製作所社)により確認した。
[Met−Lys−Pro(MKP:配列番号2)、Val−Pro−Pro(VPP:配列番号3)化学合成]
製造例2と同様、固相合成法により、配列番号2及び3のペプチドを合成し、得られたペプチドのアミノ酸配列を、プロテイン・シーケンサー(島津製作所社)により確認した。
[試験例1:APA阻害活性測定試験]
配列番号1〜3の各ペプチド、及び、APA阻害活性を有する化合物として知られているAmastatin(THE JOURNAL OF ANTIBIOTICS, JUNE 1978, VOL.XXXI NO.6, pp.636-638参照)について、APA阻害活性測定試験を行なった。
なお、本試験例1において、APA阻害活性の測定方法及びIC50の濃度の求め方は、上述したものと同様である。
<結果及び考察>
配列番号1〜3の各ペプチド、及び、Amastatinの測定結果を下記表3に示す。
Figure 2017048124
FYPE(配列番号1)のペプチド及びAmastatinは、APA阻害活性を有することが分かった。一方で、MKP(配列番号2)及びVPP(配列番号3)のペプチドは、IC50がいずれも、>2000であった。
また、本試験例1から、APA阻害活性を有する物質として既に報告されているAmastatinよりも、本技術のペプチドの方が高いAPA阻害活性を有することが明らかとなった。
以上のことから、本実施例によれば、配列番号1のアミノ酸配列からなるペプチドを得ることができ、配列番号1のペプチドは、IC50が0.21μg/mLと高いAPA阻害活性を有することが確認された。
本技術のペプチド(具体的には、アミノ酸配列がFYPEからなるペプチド)は、安全性が高く、医薬品、飲食品等の幅広い分野で利用することが可能である。

Claims (7)

  1. 下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを有効成分として含有するアミノペプチダーゼA阻害剤:
    (a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
  2. 下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを有効成分として含有する、血圧上昇抑制剤、摂食抑制剤、抗不安剤、血管新生抑制剤、又は抗機能性消化障害剤:
    (a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
  3. 下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチド:
    (a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
  4. 下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを含有する医薬:
    (a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
  5. 前記医薬が、血圧上昇抑制用医薬、摂食抑制用医薬、抗不安用医薬、血管新生抑制用医薬、又は抗機能性消化障害用医薬である、請求項4に記載の医薬。
  6. 下記(a)のアミノ酸配列からなるペプチドを含有する飲食品:
    (a)Phe−Tyr−Pro−Glu(配列番号1)。
  7. 前記飲食品が、血圧上昇抑制用飲食品、摂食抑制用飲食品、抗不安用飲食品、血管新生抑制用飲食品、又は抗機能性消化障害用飲食品である、請求項6に記載の飲食品。
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