JP4001239B2 - ダイズ由来ペプチド混合物およびその利用 - Google Patents

ダイズ由来ペプチド混合物およびその利用 Download PDF

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Description

本発明は、脂質代謝調節作用を有するダイズ由来ペプチド混合物およびその利用に関するものであり、特に機能性食品素材として利用価値の高い低アレルゲン性のペプチド混合物およびその利用に関するものである。
動脈硬化、2型糖尿病などに代表される生活習慣病発症の要因として、高血糖、高インスリン血症、高脂血症などを挙げることができる。これらのリスクファクターは一個人に集積しやすく、これらの要因によって相乗的に病態が進行する。したがって、これらのマルチプルなリスクファクターを改善することができれば生活習慣病発症を予防したり改善したりすることが可能となる。現在、生活習慣病発症率の高い先進国においては、高血糖、高インスリン血症、高脂血症等の生活習慣病発症のリスクファクターを改善するような生理機能性を有する食品成分の開発が広く待ち望まれている。
ダイズタンパク質は、血中のコレステロールやトリグリセリド濃度を低下させる脂質代謝調節作用を有することが古くから知られている。最近では、ダイズタンパク質の主要構成成分であるβ−コングリシニン(7Sグロブリン)を与えたマウスやラットにおいて、血清トリグリセリド濃度、血清コレステロール濃度、血清インスリン濃度、血糖値などが、対照の乳タンパク質であるカゼインを与えた場合に比べて有意に低下することが報告されている(非特許文献1、2、3)。
また、本発明者らは、上記血清トリグリセリド濃度の低下等の効果がβ−コングリシニンとカゼインとのアミノ酸バランスの違いやβ−コングリシニンに混入しているイソフラボン等の微量成分に起因するものではなく、β−コングリシニン中の有効成分に由来するものであることを明らかにしている(非特許文献4)。
Aoyama, T., Kohno, M., Saito, T., Fukui, K., Takamatsu, K., Yamamoto, T., Hashimoto, Y., Hirotsuka, M., Kito, M.; Reduction by phytate-reduced soybean β-conglycinin of plasma triglyceride level of young and adult rats. Biosci. Biotechnol. Biochem.65: (2001) 1071-1075. 前渕元宏、岸本恵子、裏出令子、小川正、森山達哉;ダイズ7Sグロブリン(β−コングリシニン)食によるマウス血清トリグリセリド低下作用とそのメカニズム.日本栄養・食糧学会大会、北海道、2002.発表抄録集 p.250. Maebuchi, M., Machidori, M., Nagai, K., Komori, M., Urade, R., Ogawa, T., Moriyama, T.; Evaluation of beneficial effects of dietary soybean protein by transcriptome, proteome, and lipidome approaches. The 5th International Workshop on Advanced Genomics (2003) p.81. Maebuchi, M., Machidori, M., Urade, R., Ogawa, T., Maruyama, N., and Moriyama, T.; Hypolipidemic effect of dietary soybean 7S globulin (β-conglycinin) complemented amino acids in obese mice. 5th International Symposium on the Role of Soy in Preventing and Treating Chronic Disease (2003) p.70.
上記の知見により、β−コングリシニンは生活習慣病予防改善効果を有するタンパク質食品素材となり得ることが期待されている。しかしながら、一部のダイズアレルギー患者のIgEはβ−コングリシニンをアレルゲンとして認識することが知られており、β−コングリシニンを万人に受け入れられる安全性の高い食品素材として使用するには何らかの工夫が必要である。
また、β−コングリシニンは等電点付近で溶解度が低下するという問題を有しているため、β−コングリシニンの高濃度溶液を液体状食品に添加する場合には限界がある。したがって、β−コングリシニンを加工特性の優れた食品素材とするためには、溶解性を向上させる工夫が必要である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、β−コングリシニンが有する脂質代謝調節作用を維持しつつ、低アレルゲン性、かつ高溶解性の食品素材、すなわち、生理機能性、加工特性および安全性のいずれにおいても優れた効果を示す新たな食品素材を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、β−コングリシニンをプロテアーゼによって消化し、分子量の小さいペプチド混合物とすることにより、アレルゲン性を低減し、かつ溶解性が向上することを見出し、また、分子量の小さいペプチド混合物としてもβ−コングリシニンが有する脂質代謝調節作用および乳化性は維持されていることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係るペプチド混合物は、ダイズ由来タンパク質であるβ−コングリシニンをタンパク質分解酵素で消化して得られることを特徴としている。上記ペプチド混合物は分子量が5,000Da以下であり、かつ平均分子量が300〜3,000Daであることが好ましい。また、上記ペプチド混合物はアミノ酸残基数が45残基以下であり、かつ平均アミノ酸残基数が3〜27残基であることが好ましい。
本発明に係るペプチド混合物は、ダイズ由来タンパク質であるβ−コングリシニンの1〜100mg/mL溶液に、食品加工用タンパク質分解酵素を終濃度0.1〜0.5mg/mLとなるように添加し、30〜37℃で10〜30時間反応させることにより得られるものである。
また、本発明に係るペプチド混合物は、ダイズ由来タンパク質であるβ−コングリシニンをタンパク質分解酵素で消化して得られるペプチド混合物であって、脂質代謝調節作用を有することを特徴としている。上記脂質代謝調節作用は血中トリグリセリド濃度、血中グルコース濃度、血中リン脂質濃度または血中インスリン濃度の少なくともいずれかを低下させる作用であればよい。さらに、本発明に係るペプチド混合物は、以下の(1)ないし(3)に記載の機能または特性のうち少なくとも1つ以上を有することが好ましい。(1)β−コングリシニンをアレルゲンとして認識するダイズアレルギー患者血清中のIgEとの結合能が低い。(2)β−コングリシニンと比較して水を主成分とする溶媒への溶解性が向上している。(3)β−コングリシニンと同等の乳化性を保持している。
本発明に係る食品素材は、上記本発明に係るペプチド混合物を含むものであり、不適切な食生活または運動不足に起因する生活習慣病を予防および改善する作用を有し、かつダイズアレルギー患者においても摂取可能であることを特徴としている。上記生活習慣病としては、肥満、高脂血症、高血圧症または糖尿病の少なくともいずれかであればよい。なお、上記食品素材を含む食品も本発明に含まれる。
本発明に係る医薬品は、上記本発明に係るペプチド混合物を含み、肥満、高脂血症、高血圧症または糖尿病の少なくともいずれかを予防および改善する作用を有することを特徴としている。
本発明に係る生活習慣病の予防または改善方法は、不適切な食生活または運動不足に起因する生活習慣病の予防または改善方法であって、上記本発明に係るペプチド混合物を用いることを特徴としている。このような生活習慣病としては、肥満、高脂血症、高血圧症、糖尿病を挙げることができ、本発明は肥満、高脂血症、高血圧症または糖尿病のうち少なくともいずれかの予防または改善方法である。
本発明に係るペプチド混合物はダイズ由来タンパク質であるβ−コングリシニンをタンパク質分解酵素で消化して得られるものであり、β−コングリシニンが本来有する脂質代謝調節作用を維持しているが、アレルゲン性は著しく低下している。さらに水系溶媒に対する溶解性が向上しているにもかかわらず加工特性として好ましい乳化性は同等である。したがって、本発明に係るペプチド混合物は、当該ペプチド混合物を含む食品素材または医薬品として実施した場合に、肥満、高脂血症、高血圧症または糖尿病等の生活習慣病を予防改善するという効果を奏するのみならず、ダイズアレルギー患者においても摂取可能であるという効果を奏する。さらに、加工特性に優れているという効果を奏する。
また、本発明に係る生活習慣病の予防または改善方法は、肥満、高脂血症、高血圧症または糖尿病等の生活習慣病の予防および改善に応用することができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本発明は、これに限定されるものではない。
(1)ペプチド混合物の製造方法
本発明に係るペプチド混合物は、ダイズ由来タンパク質であるβ−コングリシニンから得られるものである。そこで、まず、β−コングリシニンの製造方法について説明する。
β−コングリシニンは、ダイズを原料として製造することが可能である。製造方法は公知の方法を用いればよく、特に限定されるものではない。例えば、ThanhとShibasakiの方法(J. Agric. Food Chem., 24, 1117-1121, 1976)や、この方法を改良したNaganoらの方法(J. Agric. Food Chem., 40, 941-944, 1992)により製造することができる。また、近年、脱脂豆乳からフィチン酸を除去したβ−コングリシニンを精製する方法がSaitoら(Biosci. Biotechnol. Biochem., 65, 884-887, 2001)により開発された。
上記により得られたβ−コングリシニンを適当な水系溶媒に溶解し、タンパク質分解酵素を添加してβ−コングリシニンをペプチド化することにより本発明に係るペプチド混合物を製造することができる。
β−コングリシニンを溶解する溶媒としては水系溶媒であれば特に限定されるものではない。例えば、食塩水、砂糖水、クエン酸緩衝液等を挙げることができるが、純粋なペプチド標品を得るという理由から純水が好適である。β−コングリシニン濃度としては特に限定されるものではないが、タンパク質分解酵素を効率的に作用させるために1〜100mg/mLであることが好ましく、1〜10mg/mLでであることがより好ましい。β−コングリシニンは、懸濁状態でも分解反応が進むにつれて溶解が進むので、完全に溶解させる必要はない。β−コングリシニン溶液については滅菌処理を行うことが好ましい。これによりタンパク質分解酵素反応中に微生物(バクテリアやカビなど)が繁殖することを防ぐことができる。滅菌処理を行わなければ、タンパク質分解酵素反応中に繁殖した微生物によってタンパク質溶液(反応液)が腐敗し、食品素材等として使用できなくなる場合がある。滅菌は、例えばオートクレーブにより121℃で5分間以上行えばよい。ただし、滅菌方法はオートクレーブに限定されるものではなく、濾過滅菌、放射線滅菌等の公知の滅菌手段を適宜選択して用いることができる。
タンパク質分解酵素はタンパク質を分解してペプチド断片を生成させる性質を有するものであれば得に限定されるものではない。市販の食品加工用タンパク質分解酵素を適宜選択して用いればよく、例えばアマノ社製のプロテアーゼNを挙げることができる。使用するタンパク質分解酵素については、予め脱臭および滅菌処理を行っておくことが好ましい。脱臭処理を行うことにより、本製造方法によって得られるペプチド混合物に不快な臭いが残ることを回避でき、食品素材等としての価値を高めることができる。脱臭方法としては、例えばタンパク質分解酵素を水に溶解し、当該溶液に活性炭を投入することにより行うことができるが、これに限定されるものではない。活性炭により脱臭処理を行った場合には、遠心分離により活性炭を沈殿させて上清を得ればよい。滅菌処理の効果は上記と同様であり、タンパク質分解酵素反応中に微生物(バクテリアやカビなど)が繁殖することを防ぐことができる。滅菌処理は、タンパク質分解酵素が失活しない方法であればよく、例えば濾過滅菌を挙げることができる。ただし、これに限定されるものではない。
上記脱臭・滅菌処理済のタンパク質分解酵素を、上記滅菌処理済のβ−コングリシニン溶液または懸濁液に添加する。使用する酵素により至適濃度、至適温度、至適pH、反応時間等の処理条件が異なるため、使用するタンパク質分解酵素に適した条件を適宜選択して設定すればよい。例えば、上記アマノ社製のプロテアーゼNを用いる場合には、濃度は0.1〜0.5mg/mLであることが好ましく、温度は37℃、pHは6〜8、反応時間は10〜30時間であることが好ましい。
所定の反応時間経過後に、タンパク質分解酵素の失活処理を行う。これにより、タンパク質分解酵素による過度の消化を止め、適当な分子量のペプチド断片に消化されたペプチド混合物を得ることができる。失活処理の方法は特に限定されるものではなく、適宜公知の方法を用いることができる。例えば、65℃以上の温度で10分間以上処理すれば失活させることが可能となるため、オートクレーブを用いれば簡便にタンパク質分解酵素を失活させることができる。
以上により得られたペプチド混合物を溶液として保存する場合には−20℃以下で凍結保存することが好ましい。また、凍結乾燥することにより粉状体として保存することも可能である。この場合シリカゲルなどの保水剤と共に保存することが好ましい。また、液体状態で無菌的に4℃で保存することも可能である。
(2)ペプチド混合物中のペプチド断片の分子量
本発明に係るペプチド混合物中のペプチド断片の分子量は5,000Da以下であり、かつ平均分子量が300〜3,000Daであることが好ましい。より好ましくは分子量が2,000Da以下、平均分子量が500〜1,200Daである。10,000Da以上の断片が含まれるとアレルゲン性が低下しない可能性があり、平均分子量が300Daを下回ると脂質代謝調節作用が低下する可能性がある。上記分子量をアミノ酸残基数で規定すると、45残基以下であり、かつ平均アミノ酸残基数が3〜27残基に相当し、より好ましくは18残基以下、平均アミノ酸残基数が3〜10残基である。
ペプチド混合物中のペプチド断片の分子量を確認する方法としては、公知の方法を適宜選択して使用すればよく、特に限定されるものではない。例えば、質量分析、ゲル濾過クロマトグラフィー、電気泳動等を挙げることができる。製造されたペプチド混合物については、上記いずれかの方法で分子量を確認することが好ましい。
上記の分子量またはアミノ酸残基数で規定されるペプチド混合物であれば、後述する機能や特性を有するペプチド混合物であるとみなすことができる。
(3)ペプチド混合物の機能および特性
〔脂質代謝調節機能〕
ダイズタンパク質は、血中のコレステロールやトリグリセリド濃度を低下させる脂質代謝調節作用を有することが古くから知られており、ダイズタンパク質の主要構成成分であるβ−コングリシニンを与えたマウスやラットにおいて、血清トリグリセリド濃度、血清コレステロール濃度、血清インスリン濃度、血糖値などが、対照の乳タンパク質であるカゼインを与えた場合に比べて有意に低下することも知られている。さらに、本発明者らは、上記脂質代謝調節作用はβ−コングリシニンとカゼインとのアミノ酸バランスの違いやβ−コングリシニンに混入しているイソフラボン等の微量成分に起因するものではなく、β−コングリシニン中の有効成分に由来するものであることを明らかにしている(非特許文献4参照)。
肥満・2型糖尿病モデルマウスに本発明に係るペプチド混合物を摂取させたところ、β−コングリシニンと同等の脂質代謝調節作用を有することが確認された(実施例参照)。したがって、本発明に係るペプチド混合物は、β−コングリシニンと同様の脂質代謝調節機能を維持している。
〔低アレルゲン性〕
一部のダイズアレルギー患者のIgEはβ−コングリシニンをアレルゲンとして認識することが知られているため、β−コングリシニンのアレルゲン性を低減することができれば、より万人に安全な食品素材や薬品素材としての利用価値を著しく向上させることができる。
本発明に係るペプチド混合物は、β−コングリシニンと高い結合能を有するダイズアレルギー患者由来のIgEとほとんど結合しないことが確認された(実施例参照)。したがって、本発明に係るペプチド混合物は、低アレルゲン性であり、安全性の面で優れた特性を有しているといえる。
〔高溶解性〕
β−コングリシニンは水を主成分とする溶媒への溶解度が等電点付近で低下することが知られている。そのため、β−コングリシニンの高濃度溶液を液体状食品等に添加する場合には限界がある。溶解性を向上させることができれば、弱酸性の食品(飲料、ドレッシング、マヨネーズなど)に添加して使用することができるなど、用途の幅を大きく広げることが可能となる。
本発明に係るペプチド混合物は、β−コングリシニンの等電点付近(pH4〜5)においても水を主成分とする溶媒への溶解性が低下せず、全pH領域において優れた溶解性を示した(実施例参照)。したがって、本発明に係るペプチド混合物は、溶解性において優れた特性を有しているといえる。
〔乳化性〕
乳化性が高いものは、乳化剤として食品に利用することができる。高い乳化性を示すタンパク質であっても、ペプチド混合物にすることによって、溶解性が向上するが、乳化性が下がることが多く報告されている。本発明に係るペプチド混合物は、β−コングリシニンと比較して、溶解性が向上し、乳化性も同程度を示す。
(4)食品素材および食品、並びに医薬品
本発明に係る食品素材は、上記本発明に係るペプチド混合物を含むものであればよい。したがって、当該ペプチド混合物のみからなる食品素材でもよく、当該ペプチド混合物以外の成分を含む食品素材でもよい。本発明に係るペプチド混合物以外の成分としては、脂質代謝調節作用を阻害しないものであれば特に限定されるものではない。具体的には、例えば、当該ペプチド混合物以外のダイズ成分、植物および動物性タンパク質、炭水化物、食物線維、脂質、各種ビタミン、ミネラル類等を挙げることができる。食品素材の形状についても特に限定されるものではなく、固体状、液体状、粉末状、ペースト状等様々な形状とすることができる。
本発明に係る食品素材は、上記本発明に係るペプチド混合物を含むものであるため、(3)に記載した機能および特性を有している食品素材であるといえる。したがって、当該食品素材は、不適切な食生活または運動不足に起因する生活習慣病を予防および改善する作用を有する食品素材であり、さらにダイズアレルギー患者においても摂取可能な食品素材である。上記不適切な食生活または運動不足に起因する生活習慣病としては、肥満、高脂血症、高血圧症、糖尿病を挙げることができ、本発明に係る食品素材は肥満、高脂血症、高血圧症または糖尿病の少なくともいずれかを予防および改善する作用を有する。また、この生活習慣病予防改善効果は、具体的には血中トリグリセリド濃度、血中グルコース濃度、血中リン脂質濃度または血中インスリン濃度の少なくともいずれかを低下させる作用、すなわち脂質代謝調節作用により得られる効果である。
本発明に係る食品は、上記食品素材を含むものであればよい。したがって、本発明に係るペプチド混合物のみからなる食品でもよく、当該ペプチド混合物以外の成分を含む食品でもよい。本発明に係る食品の具体例としては、例えば、いわゆる栄養補助食品(サプリメント)として本発明に係る食品素材を含む錠剤、顆粒剤、散剤、ドリンク剤等を挙げることができる。これ以外に、当該食品素材を含む調味料、菓子、パン、惣菜、飲料水等を挙げることができる。
また、本発明に係る医薬品は、本発明に係るペプチド混合物を含み、肥満、高脂血症、高血圧症または糖尿病の少なくともいずれかを予防および改善する作用を有するものであればよく、当該ペプチド混合物以外に含まれる成分としては、特に限定されるものではない。本医薬品は経口的に投与できる剤形であることが好ましい。具体的には、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、ドリンク剤、シロップ剤等を挙げることができる。
本発明に係る食品素材および食品、並びに医薬品はヒトを対象とするものであることはいうまでもないが、ヒトに限定されるものではなく、広く動物全般を対象とすることができる。特に、不適切な食生活や運動不足に陥っているイヌやネコ等の愛玩動物は対象として好適である。
(5)生活習慣病の予防または改善方法
本発明に係る生活習慣病の予防または改善方法は、本発明に係るペプチド混合物を用いて不適切な食生活または運動不足に起因する生活習慣病を予防または改善する方法である。このような生活習慣病としては、肥満、高脂血症、高血圧症、糖尿病を挙げることができる。本発明に係るペプチド混合物は上述したように脂質代謝調節機能を有するため、血中トリグリセリド濃度、血中グルコース濃度、血中リン脂質濃度、血中インスリン濃度等を低下させることができ、これにより上記生活習慣病を予防または改善することができる。当該ペプチド混合物をどのように用いるかについては特に限定されるものではないが、経口的に摂取することが好ましい。本生活習慣病の予防または改善方法は、例えば上記生活習慣病の食事療法に利用することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本実施例では、本発明に係るペプチド混合物を適宜「β−コングリシニンペプチド」と称する。
(1)β−コングリシニンペプチドの調製
β−コングリシニンペプチドの調製方法の概略を図1に示した。まず、β−コングリシニンは、ダイズからダイズタンパク質中のβ−コングリシニンを精製する方法に関する論文(J. Agric. Food Chem., 40, 941-944, 1992)を参考にして調製した。さらに、β−コングリシニン中に混入しているイソフラボンやサポニンなどの微量成分を除くために、Kudouらの論文(Agric. Biol. Chem., 55, 2227-2233, 1991)を参考にして、β−コングリシニンを10倍量の70%エタノールで3回洗浄処理した。エタノール洗浄済みのβ−コングリシニンに純水を加え、約1時間攪拌しながら溶解した(終濃度:10mg/mL)。その後オートクレーブにて5分間滅菌処理した。
プロテアーゼは食品加工用のProtease N(バチラス属由来、アマノ社製)を使用した。図1に示したように、プロテアーゼは予め活性炭処理にて脱臭し、フィルター濾過により無菌化した。脱臭・無菌化したプロテアーゼを上記オートクレーブ処理後のβ−コングリシニン溶液に添加し(終濃度:0.2mg/mL)、37℃で約19時間、攪拌しながら(120回転/分)消化した。オートクレーブにて5分間処理することによりプロテアーゼを失活させた後、凍結乾燥し粉状のβ−コングリシニンペプチドを得た。
(2)β−コングリシニンペプチドの分子量確認
上記により調製したβ−コングリシニンペプチドついて、電気泳動、ゲル濾過クロマトグラフィーおよび質量分析により分子量を測定した。
〔電気泳動〕
β−コングリシニンペプチドをSDS−PAGEに供し、未消化のβ−コングリシニンの分子量と比較した。結果を図2に示した。図2から明らかなように、β−コングリシニンペプチド(図中「after」)は10kD以下の位置にバンドが確認され、未消化のβ−コングリシニン(図中「before」)と比較して低分子化されていた。
〔ゲル濾過クロマトグラフィー〕
ゲル濾過カラムG2000SW(TOSOH社製)をバッファー(20mM TrisHCl、1mM EDTA、0.15M NaCl)にて平衡化し、流速0.5 mL/分でβ−コングリシニンペプチドを分離した。対照として、未消化のβ−コングリシニンおよび市販のダイズペプチド(商品名:ハイニュート、不二製油(株)製)を用いた。なお、当該市販ダイズペプチド(ハイニュート)はアミノ酸が平均3〜6残基のペプチドであることが公表されている( HYPERLINK "http://www.fujioil.co.jp/fujioil/healthy_soy/peptide/details.html" http://www.fujioil.co.jp/fujioil/healthy_soy/peptide/details.html参照)。
図3にゲル濾過クロマトグラフィーの溶出パターンを示した。図3に示したように、未消化(図中「before」)のβ−コングリシニンの溶出時間(図中「R.T.」)は約6.5分であったが、消化後(図中「after」)のβ−コングリシニンペプチドの溶出時間は約33.2分であり、低分子化されたことが明らかとなった。また、対照として用いた市販ダイズペプチド(図中「ハイニュート大豆ペプチド」)の溶出時間(約34.5分)とほぼ同様であったことから、得られたβ−コングリシニンペプチドもアミノ酸が平均3〜6残基程度まで分解を受けていることが示唆された
〔質量分析〕
質量分析計(MALDI-TOF MS、アプライドバイオシステムズ社製Voyager-DE STR)を用いてβ−コングリシニンペプチドの分子量を測定した。実験条件としては、イオン化は Positive、Reflector モード、測定範囲 m/z 500-4,000 で分析を行った。
結果を図4に示した。図4上段はβ−コングリシニンペプチド(図中「7S peptide」)の分析結果を示し、図4下段はコントロール(分析に使用したマトリックス、図中「Control」)を示している。図4から明らかなように、β−コングリシニンペプチド混合物には約3,000以下の分子量のペプチド断片が幅広く観察された。
(3)生活習慣病予防改善効果の検討
〔使用動物〕
肥満・2型糖尿病モデルマウスであるKK−Ayを用いた。KK−Ayマウス(雄、7週齢)30匹を日本クレアから購入した。個別ケージに収容し、食餌および飲料水は自由に摂取させた。7日間の馴化期間を設け、この間は市販の飼料(オリエンタル酵母社製、CRF-1)を与えた。馴化期間終了後、平均体重がほぼ同じになるように、無作為に3群に群分けした。群分け後、飼料を下記の3種類の実験用飼料に切り換え、2週間飼育した。
〔飼料〕
β−コングリシニンペプチド、β−コングリシニン(未消化)またはカゼインをタンパク源とした3種類の飼料を使用した。上記タンパク源以外の組成は同一とした。飼料組成を表1に示した。
Figure 0004001239
〔測定項目および測定方法〕
2週間の飼育期間終了後、採血および肝臓摘出を行った。採血の4時間前から絶食し、麻酔下にて眼窩静脈から採血した。採血後、遠心分離により血清を取得した。肝臓は摘出後直ちに重量を測定した。血清は、血清トリグリセリド、血清リン脂質、血糖値(グルコース)および血清インスリンの測定に供した。血清インスリン濃度の測定にはELISA Insulin Kit(森永生化学研究所製)を使用し、インスリン以外の血清パラメータの測定は、和光純薬工業株式会社製のキットを使用した。
〔統計解析〕
各測定値は、平均値±標準誤差で示した。Dunnett法により有意差検定を行い、有意水準5%未満の場合に有意差ありと判断した。
〔結果〕
図5に、動物実験の結果を示した。図中の「Casein」はカゼイン群、「7S」はβ−コングリシニン群、「7S peptide」はβ−コングリシニンペプチド群を表す。「**」はp<0.01であることを示し、「*」はp<0.05であることを示す。
図5Aは肝重量の測定結果を示すグラフである。図5Aから明らかなように、β−コングリシニン群はカゼイン群に対して有意な低下が認められ、β−コングリシニンペプチド群はカゼイン群およびβ−コングリシニン群に対して有意な低下が認められた。図5Bは血清トリグリセリドの測定結果を示すグラフである。図5Bから明らかなように、β−コングリシニン群およびβ−コングリシニンペプチド群はカゼイン群に対して有意な低下が認められた。図5Cは血清リン脂質の測定結果を示すグラフである。図5Cから明らかなように、β−コングリシニン群およびβ−コングリシニンペプチド群はカゼイン群に対して有意な低下が認められた。図5Dは血糖値の測定結果を示すグラフである。図5Dから明らかなように、β−コングリシニン群およびβ−コングリシニンペプチド群はカゼイン群に対して有意な低下が認められた。図5Eは血清インスリンの測定結果を示すグラフである。図5Eから明らかなように、β−コングリシニン群およびβ−コングリシニンペプチド群はカゼイン群に対して有意な低下が認められた。
以上の結果から、β−コングリシニンペプチドは未消化のβ−コングリシニンと同等の生活習慣病予防改善効果を維持していることが明らかとなった。
(4)アレルゲン性の検討
〔イムノブロット法〕
β−コングリシニンペプチドおよび未消化のβ−コングリシニンとダイズアレルギー患者の血清との反応性を検討した。すなわち、β−コングリシニンペプチドおよび未消化のβ−コングリシニンをニトロセルロース膜にドットブロットし、ダイズアレルギー患者の血清と反応させた。その後HRP標識抗ヒトIgE抗体を用いて結合した患者IgE量を評価した。
結果を図6に示した。図中の「7S」はβ−コングリシニン、「7Sペプチド」はβ−コングリシニンペプチドを表す。
図6上段の画像から明らかなように、未消化のβ−コングリシニンでは0.01μg以上のドットに発色が認められたが、β−コングリシニンペプチドでは最高濃度の100μgのドットにおいても発色が認められなかった。すなわち、未消化のβ−コングリシニンに対しては患者IgEが結合するが、β−コングリシニンペプチドに対しては患者IgEがほとんど結合しないことが明らかとなった。
なお、図6下段の画像は、タンパク質/ペプチドを染色する試薬であるSYPRO Rubyを用いてニトロセルロース膜上の試料を染色したものであり、ニトロセルロース膜上にβ−コングリシニンペプチドおよび未消化のβ−コングリシニンが正しくブロットされていることを示すものである。β−コングリシニンペプチドのほうが染色強度が弱いのは、染色率が異なることによる。
〔競合ELISA実験〕
β−コングリシニン(20μg/mL:PBSに溶解)をELISAプレートに固相化しておき、各ウェルにPBSで100倍希釈したダイズアレルギー患者血清、当該血清と各濃度のβ−コングリシニン溶液、または当該血清と各濃度のβ−コングリシニンペプチド溶液を加えてインキュベートした。反応後、固相化したβ−コングリシニンに結合しなかった血清を洗浄により除き、2次抗体(ビオチン標識抗ヒトIgE)を加え、固相化β−コングリシニンに結合したダイズアレルギー患者IgEと結合させた。この結合した2次抗体の量を見積もるために、ペルオキシダーゼ標識アビジンを加え、インキュベートした。その後、ペルオキシダーゼ用の発色試薬(TMB溶液)を加えて発色させ、吸光度を測定した。
ダイズアレルギー患者血清とともにインキュベートされたβ−コングリシニンまたはβ−コングリシニンペプチドが患者IgEと結合すると、β−コングリシニンまたはβ−コングリシニンペプチドの濃度が増加するにしたがって固相化β−コングリシニンに結合する患者IgEが減少し、吸光度が低下する。この競合ELISAによって、β−コングリシニンおよびβ−コングリシニンペプチドと患者IgEとの結合性が半定量できる。
結果を図7に示した。図7において、■はβ−コングリシニンペプチドを示し、◆は未消化のβ−コングリシニンを示す。結合率(%)は血清のみを添加したウェルの吸光度を100%とし、これに対する比率(%)を示したものである。図7から明らかなように、β−コングリシニンを加えた場合は結合率が急激に減少しているが、β−コングリシニンペプチドを加えた場合は結合率の減少の程度が緩やかであった。両者の阻害曲線を比較すると、β−コングリシニンペプチドはβ−コングリシニンより約100倍高濃度域にシフトしていた。
以上の結果から、β−コングリシニンペプチドは未消化のβ−コングリシニンと比較してアレルゲン性が100倍程度低減化されており、ダイズアレルギー患者においても摂取可能な食品素材となり得ることが示唆された。
(5)溶解性の検討
種々のpH条件下において、β−コングリシニンペプチドおよび未消化のβ−コングリシニンの溶解性を調べた。すなわち、β−コングリシニンペプチドおよび未消化のβ−コングリシニンをそれぞれ0.5M塩化ナトリウム、10mMリン酸(pH7.6)緩衝液に溶解し、クエン酸、リン酸またはアンモニウム緩衝液で希釈してpHおよびイオン強度を調整し、4℃で約18時間静置した後、遠心分離を行い、上清を回収した。上清のタンパク質またはペプチド濃度を測定し、元の濃度に対する比率を求め、元の濃度を100%として各条件の溶解性(%)とした。
結果を図8に示した。図8において、●はβ−コングリシニンペプチドを示し、□は未消化のβ−コングリシニンを示す。図8から明らかなように、未消化のβ−コングリシニンは等電点付近(pH4〜5)の酸性条件下で溶解性の著しい低下が認められた。一方、β−コングリシニンペプチドは測定した全pH領域において優れた溶解性を示した。
(6)乳化性の検討
β−コングリシニンペプチドおよび未消化のβ−コングリシニンの乳化性について比較検討した。すなわち、ダイズ油を用いてエマルジョンを調製し、その粒度分布を測定した。平均粒子径が小さいほど、高い乳化性を持つことを示す。なお、測定条件はイオン強度0.08、pH7.6とした。
結果を表2に示した。表2から明らかなように、β−コングリシニンペプチドと未消化のβ−コングリシニンとではほぼ同等の乳化性を示し、ペプチドに消化しても乳化性が維持されていることが明らかとなった。
Figure 0004001239
以上の実験結果より、β−コングリシニンの有する脂質代謝適正化能、生活習慣病予防改善効果は本発明に係るペプチド混合物においても維持されていた。加えて、ペプチド化することにより溶解性が向上し、アレルゲン性が著しく低下した。さらに、好ましい加工特性である乳化性は未消化態と同等であった。したがって、本発明に係るペプチド混合物は、生活習慣病を予防する機能性食品の素材として安全性、機能性、加工特性の面から優れた特性を有していることが明らかとなった。
本発明は、高脂血症等の生活習慣病を予防・改善し、かつ低アレルゲン性の食品素材、食品および医薬品として実施することができる。したがって、食品産業や医薬品産業において利用可能である。特に、健康食品産業において非常に優れた素材となり得ることが期待できる。
β−コングリシニンペプチドの調製方法を示した図である。 β−コングリシニンペプチドおよびβ−コングリシニンのSDS−PAGEの結果を示す画像である。 β−コングリシニンペプチド、β−コングリシニンおよび市販ダイズペプチドのゲル濾過クロマトグラフィーの溶出パターンを示したチャートである。 β−コングリシニンペプチドの質量分析結果を示すチャートである。 肥満・2型糖尿病モデルマウスを用いた生活習慣病予防改善効果の検討結果を示したグラフであって、図3Aは肝重量の測定結果を示したグラフであり、図3Bは血清トリグリセリドの測定結果を示したグラフであり、図3Cは血清リン脂質の測定結果を示したグラフであり、図3Dは血糖値の測定結果を示したグラフであり、図3Eは血清インスリンの測定結果を示したグラフである。 β−コングリシニンペプチドおよびβ−コングリシニンのアレルゲン性を、ダイズアレルギー患者血清を用いたイムノブロットにより評価した結果を示した画像である。 β−コングリシニンペプチドおよびβ−コングリシニンのアレルゲン性を、ダイズアレルギー患者血清を用いた競合ELISA実験により評価した結果を示したグラフである。 β−コングリシニンペプチドおよびβ−コングリシニンの溶解性を検討した結果を示したグラフである。

Claims (6)

  1. ダイズ由来タンパク質であるβ−コングリシニンをタンパク質分解酵素で消化して得られ、
    アミノ酸残基数が18残基以下かつ平均アミノ酸残基数が3〜10残基であり、
    未消化のβ−コングリシニンと同等の乳化性を保持しているペプチド混合物。
  2. さらに、脂質代謝調節作用を有する請求項1に記載のペプチド混合物。
  3. さらに、未消化のβ−コングリシニンをアレルゲンとして認識するダイズアレルギー患者血清中のIgEとの結合能が低い請求項1に記載のペプチド混合物。
  4. さらに、未消化のβ−コングリシニンと比較して水を主成分とする溶媒への溶解性が向上している請求項1に記載のペプチド混合物。
  5. 上記脂質代謝調節作用は血中トリグリセリド濃度、血中グルコース濃度、血中リン脂質濃度または血中インスリン濃度の少なくともいずれかを低下させる作用であることを特徴とする請求項2に記載のペプチド混合物。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のペプチド混合物からなる食品素材。
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