JP2007230521A - 車体側面構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面衝突時の空走距離を短くできる車体側面構造を得る。
【解決手段】ドアインナー110の延出部110Cに凸ビード160が設定されて、この凸ビード160が、実質的にドアインナー110の延出部110Cとなっている。延出部110Cには、係合ブラケット142が取り付けられており、傾斜面144が、ボデーピラー106の対向面150と対向している。側突時の荷重の一部がインパクトビーム116からインパクトビームエクステンション118を介して、係合ブラケット142に作用し、係合ブラケット142が150に押し付けられる。延出部110Cに係合ブラケット142を取り付けているので、傾斜面144が対向面150に接近して配置され、傾斜面144が対向面150に接触するまでの距離、いわゆる空走距離が短くなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車体側面構造に関する。
車体の側面構造では、ドアに作用した衝撃を効率よくピラー等に伝達することが望ましい。たとえば特許文献1では、本体ピラーと重なる突出部をドアに設け、この突出部と本体ピラーに、側面衝突時に両者が互いに係合凸部を設けた車体側面構造が記載されている。
ところで、ドアに作用した荷重を短時間で車体(ピラー等)に伝達して、空走距離を短くするためには、これらの隙間は小さいほうがよい。しかし、たとえば特許文献1の構造では、本体ピラーの係合凸部とドア側の係合凸部とが車幅方向に単に重なっているだけであり、空走距離をより短くすることが望まれる。
特開2001−310763号公報
本発明は上記事実を考慮し、側面衝突時の空走距離を短くできる車体側面構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、車体に回動可能に取り付けられたドア本体の取付端側においてドア本体を車両前後方向に部分的に突出させた延出部と、前記延出部に車幅方向内側を臨むように取り付けられ、少なくとも一部が車幅方向に見て車体のピラーと重なるように配置されたブラケットと、を有することを特徴とする。
このように、ドア本体の取付端側に延出部を設け、この延出部に、車幅方向内側を臨むようにブラケットと取り付けたことで、ブラケットと、このブラケットが対向する車体の一部(たとえばピラー)との間隔が短くなる。これにより、側面衝突時の空走距離を短くできる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記ドア本体内に車両前後方向に延在するように配置されたインパクトビームと、前記延出部に取り付けられ前記インパクトビームから前記ブラケットへと荷重が伝達されるように連結する連結部材と、を有することを特徴とする。
したがって、側面衝突等によって作用した荷重が、インパクトビームから連結部材を介してブラケットに作用する。そして、ブラケットが車体に一部に接触することで、荷重のエネルギーを吸収できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記ドア本体を前記車体に対し回動可能に取り付けるヒンジ、を有し、前記ドア本体の外面から前記ヒンジに向かって傾斜し前記インパクトビームからヒンジに向かう稜線を構成する傾斜部材、 を有することを特徴とする。
傾斜部材がドア本体の外面からヒンジに向かって傾斜しているので、ドア外面からの荷重をヒンジを介して車体に伝達できる。また、傾斜部材の稜線はインパクトビームからヒンジに向かっているので、インパクトビームからの荷重もヒンジを介して車体に伝達できる。
本発明は上記構成としたので、側面衝突時の空走距離を短くできる。
図1には、本発明の第1実施形態に係る車体側面構造102が部分的に示されている。本実施形態の車体側面構造102は、一端を中心として車体に対し回動可能に支持されたドア104の支持端側と、この支持端側で車体の一部を成すボデーピラー106とに適用される。図2には、このようにして回動されてドア104が開いた状態が示されている。以下、図面において車両前方を矢印FRで、上方を矢印UPで、車幅方向外側を矢印OUTでそれぞれ示す。
図1及び図2から分かるように、ドア104は、ドアアウター108とドアインナー110とを有している。ドアアウター108は、略平板状とされているが、ドアインナー110はドアアウター108よりも車幅方向内側でドアアウター108と略平行に位置する平板部110Aと、この平板部110Aからドアアウター108の端部に向かって延出された前壁部110B、および前壁部110Bからさらに斜め前方に延出された延出部110Cとで構成されている。延出部110Cは、車幅方向に見たときに、ボデーピラー106と部分的に重なっている。そして、ドアアウター108とドアインナー110とは互いの外周部で接合されており、ドア本体112を成している。
図3に示すように、延出部110Cとボデーピラー106の間にはドアヒンジ114が設けられている。このドアヒンジ114によって、ドア104は回動中心軸114A周りりに回動可能となっている。
ドアアウター108とドアインナー110の間には、インパクトビーム116が配置されている。本実施形態では、インパクトビーム116は所定の強度(剛性)を有する材料によって筒状あるいは棒状に形成されており、その軸方向が車両前後方向と略一致する(少なくとも車両前後方向の成分を有する)ように配置されている。
インパクトビーム116の先端部は、図4及び図5にも詳細に示すインパクトビームエクステンション118によってドアインナー110に取り付けられている。インパクトビームエクステンション118には、車幅方向の外端部及び内端部に、ドアインナー110の延出部110C及び前壁部110Bにそれぞれ接合される接合部120、122が設定されている。さらに、接合部120、122間には、ドアインナー110から離間するように車幅方向斜め外側に膨出された膨出部124が形成されている。本実施形態では、膨出部124は上方から見て略三角形状とされており、ドアアウター108と略平行な部分に、インパクトビーム固定部126が形成されている。インパクトビーム固定部126には、インパクトビーム116の前端が固定される。
また、インパクトビーム固定部126からドアインナー110へと斜めに延在する部分は、インパクトビーム116からの荷重をドアインナー110に伝達可能な荷重伝達部128とされている。荷重伝達部128は、インパクトビーム固定部126からボデーピラー106へ向かう方向に形成されており、特に、その延長線がボデーピラー106の図心C2に向かうように、その形状が決められている。
また、図1及び図2に示すように、インパクトビームエクステンション118の接合部120は、ボルト138及びナット140によってドアインナー110の延出部110Cに取り付けられているが、さらに、このボルト138及びナット140によって、ドアインナー110の外側には係合ブラケット142が取り付けられている。すなわち、ドアインナー110を、係合ブラケット142とインパクトビームエクステンション118とではさみ込むようにして接合している。
図1に示すように、係合ブラケット142は、扁平な斜め円筒状に形成されており、軸方向一端の底面142Bにおいてボルト138及びナット140でドアインナー110に取り付けられている。この底面と反対の面は開放されている。
係合ブラケット142は、上方から見たときに車幅方向内側に位置する面が、インパクトビーム116の前方側延長線L2に対して鋭角的に傾斜した傾斜面144とされている。
図1及び図2に示すように、ボデーピラー106には、上方から見たときにその周囲を取り囲むようにサイドメンバ146が配設されており、このサイドメンバ146の車幅方向外端面からは、車幅方向外側に向かって係合片148が突設されている。係合片148の車両前方側の面は、係合ブラケット142の傾斜面144と対向する対向面150とされている。そして、傾斜面144を上記のように、インパクトビーム116の前方側延長線L2から鋭角的に傾斜させているので、傾斜面144が対向面150に接触した状態でさらに車幅方向内側へ移動すると、傾斜面144に対向面150から矢印F1方向の力が作用する。
図6にも示すように、インパクトビームエクステンション118のインパクトビーム固定部126には、インパクトビーム116の外周に部分的に接触する半円柱状の接触部154と、この接触部154の上部及び下部から車幅方向外側へと上下に開く一対の傾斜部156と、が構成されている。傾斜部156のそれぞれの先端は、ドアアウター108に接触するか、もしくはわずかな隙間を空けてドアアウター108と対向している。したがって、側突時にドアアウター108に作用した車幅方向内側への荷重は、その一部が傾斜部156によってインパクトビーム116に集中されるように伝達される。
特に本発明では、傾斜部156の先端とドアアウター108とを接着剤182によって接着し、これらの隙間を解消している。したがって、ドアアウター108から傾斜部156への荷重伝達に要する時間を短くする(荷重伝達をより短い時間で早期に行う)ことが可能となっている。なお、図7に示すように、傾斜部156に補強用の傾斜部補強ビード184を形成してもよい。
また、図1及び図4から分かるように、インパクトビームエクステンション118には、接触部154と、インパクトビーム固定部126とを繋ぐことで、これらの隙間を閉塞する閉塞片158が形成されている。閉塞片158の稜線158Eは、インパクトビーム固定部126からドアアウター108で、且つ車両後方側へ向かうように形成されている。
ドアインナー110には、係合ブラケット142よりも車幅方向内側の位置に、ドアウエザー134が取り付けられている。ドアウエザー134は、ドア本体112の外周を取り囲むように配置されており、ドア104を閉めた状態で車体(ボデーピラー106等)に密着して、車室内に不用意に水分や埃等の異物が浸入しないようにする。特に本発明では、インパクトビームエクステンション118の接合部122を、ドアウエザー134のドアウエザー取付部136としても作用するようにしている。したがって、ドアウエザー134は、接合部122に対応した位置に配置され、接合部122とドアウエザー134とはドアインナー110を挟み込むように接合されていることになる。
図8に示すように、ドアインナー110の延出部110Cには、係合ブラケット142の上方及び下方において、係合ブラケット142を上下から囲む位置に凸ビード160が設定されており、この凸ビード160が、実質的にドアインナー110の延出部110Cとなっている。凸ビード160の上方には、ワイヤーハーネスを挿通するためのワイヤーハーネス挿通穴164が形成されたワイヤーハーネス取付部材162が配置され、さらにその上方に、ヒンジ取付部166が配置されている。凸ビード160の下方にも、同様のヒンジ取付部166が配置されている。さらに凸ビード160よりも車幅方向内側には、ドアウエザー134(図1参照)が取り付けられるドアウエザー取付部136が設定されている。凸ビード160は、ワイヤーハーネス取付部材162と繋がるような形状とされている。
凸ビード160は、ドアウエザー134のドアウエザー取付部136からヒンジ取付部166又はワイヤーハーネス取付部材162を経て、ドアアウター108へと傾斜する傾斜面168を有しており、ドアアウター108からヒンジ取付部166、及びインパクトビーム116からヒンジ取付部166へと向かう稜線160Eが形成されている。
また、この凸ビード160によって、図1から分かるように、ドアアウター108よりも車幅方向内側において、ドアインナー110の前壁部110Bとボデーピラー106との隙間が埋められている。特に、本発明では、ドアウエザー134が取り付けられた部分、すなわち、車両前後方向でボデーピラー106との構造上の隙間が狭くなっている部分に傾斜面168が位置すると共に、この傾斜面168の前端が、ドアアウター108の前縁108E(ヘミング部)に連なっている。そして、傾斜面168は、ボデーピラー106から後方に向かう荷重を受けると、少なくともこの荷重をドアアウター108へと伝達できる程度の引張強度を有している。
図1に示すように、ドアウエザー134よりもさらに車幅方向内側には、ドアチェック174が配置されている。ドアチェック174の前端は、ボデーピラー106に取り付けられた支持部材176によって回動可能に支持されているが、ドアチェック174の後端は、図示しない摺動部材によって保持されており、回動中のドア104に対し摺動するようになっている。ドアチェック174の前端から中間部分にいたる位置は、ドアインナー110に形成された開口部110Hに挿通されている。
ドア104内には、ドアチェックブラケット178が配置されている。ドアチェックブラケット178には、ドアチェック174が摺動される摺動部180が形成されており、ドア104の開閉時に摺動部180をドアチェック174が摺動されることで、所定の抵抗や節度感が作用するようになっている。また、インパクトビームエクステンション118には、車幅方向内側の位置に、ドアチェックブラケット178が接合される接合部119が構成されている。接合部119にも、ドアチェック174が挿通される挿通孔119Hが形成されている。
図1及び図2から分かるように、本発明では、ドアチェックブラケット178をインパクトビームエクステンション118の接合部122と連なるようにしており、インパクトビームエクステンション118とドアチェックブラケット178とを一体的に形成している。
次に、本実施形態の作用を説明する。
図9に示すように、ドア104に側方から荷重が作用した場合(以下、この場合を適宜「側突時」という)を考える。この荷重の一部は、インパクトビーム116からインパクトビームエクステンション118を介して、係合ブラケット142に作用し、係合ブラケット142が車幅方向内側へと移動する。そして、傾斜面144が対向面150に押し付けられる。ここで、本発明では、ドアインナー110に、車両前方に延出された延出部110Cを形成し、この延出部110Cに係合ブラケット142を取り付けている。これにより、本発明では傾斜面144が対向面150に接近して配置されていることになり、傾斜面144が対向面150に接触するまでの距離、いわゆる空走距離が短くなっている。
特に、本発明では、図6にも示すように、インパクトビームエクステンション118にインパクトビーム116を固定するためのインパクトビーム固定部126に、傾斜部156を設けている。この傾斜部156により、ドアアウター108からの荷重F2の一部がインパクトビーム116に集中されるように直線的に伝達される。このため、ドアアウター108からインパクトビーム116へより多くの荷重を確実に伝達できる。しかも、傾斜部156の先端とドアアウター108とを接着剤182によって接着し、これらの隙間を解消しているため、ドアアウター108からボデーピラー106への荷重伝達に要する時間も短くなっている。
また、本発明では、凸ビード160の傾斜面168が、ドアアウター108からドアヒンジ114へ、さらにインパクトビーム116からドアヒンジ114へ向かう稜線160Eを構成しているので、インパクトビーム116やドアアウター108からの荷重をドアヒンジ114を介してボデーピラー106に伝達することができる。
また、凸ビード160の傾斜面168は、ドアアウター108からドアインナー110への方向(ボデーピラー106への方向)へと向かう成分を持っているので、この傾斜面168によっても、ドアアウター108からの荷重をボデーピラー106に伝達することができる。
また、凸ビード160は、平面視したときに、ドアアウター108よりも車幅方向内側において、ドアインナー110の前壁部110Bとボデーピラー106との隙間を埋めている。側突時にインパクトビーム116に作用した荷重の一部は、荷重伝達部128からドアインナー110の前壁部110Bに及ぶが、本発明では、この荷重についても、凸ビード160が上記の隙間を埋めているので、ボデーピラー106に効率的に伝達することができる。
さらに、凸ビード160の傾斜面168は、車両前後方向でドア本体112とボデーピラー106との構造上の隙間が狭くなっている部分に位置して、その前端がドアアウター108の前縁108E(ヘミング部)に連なっているので、前突時の車両前方側からの荷重を、ボデーピラー106から傾斜面168の引張強度を利用して(引張強度は前述のように少なくともこの荷重をドアアウター108へ伝達できる程度とされている)、ドアアウター108やインパクトビーム116へ効率的に伝達できる。
また、図8から分かるように、本発明では、車両を平面視したとき(上方から見たとき)に凸ビード160がドアヒンジ114を覆っている。このため、ドアヒンジ114への被水を抑制でき、ドアヒンジ114に対する防錆性能が向上している。
凸ビード160は、ワイヤーハーネス取付部材162と繋っているので、ワイヤーハーネス挿通穴164周りにおけるドアインナー110の剛性が向上し、ワイヤーハーネス取付部材162のシール性も向上している。
加えて、ワイヤーハーネス挿通穴164が所定の大きさを有しているため、ワイヤーハーネス取付部材162としても所定の幅を有している。したがって、ワイヤーハーネス取付部材162の取付部位には、大きな断面幅(車幅方向で取り付けに必要な長さ)を確保する必要があるが、本発明では、凸ビード160の傾斜面168によって、車幅方向に対し斜めのなった取付部位を構成しているため、この部位でのドア104の断面幅を短くできる。これにより、ワイヤーハーネス取付部材162の取付部位以外の箇所との断面幅の差を緩和でき、ドアインナー110のプレス性が向上する。
なお、車両に対し前方から衝撃が作用することもある(前突)。この場合には、ボデーピラー106からドアインナー110を経てインパクトビーム116に作用した荷重F2が、傾斜部156に及ぶ。この荷重に対し、傾斜部156はドアアウター108によって支持されていることになるので、インパクトビーム116の不用意な回転(図9に示す回転モーメントM1の発生)が防止され、インパクトビーム116への効率的な荷重伝達が可能となる。
また、このインパクトビームエクステンション118の傾斜部156が、ドアインナー110ドアアウター108の間に介在されているので、ドアインナー110のドアアウター108に対応した急激な形状変化(いわゆる絞り等)を少なくすることができ、生産性が向上する。さらにこの傾斜部156は、上下方向での液体の流れを阻害しないため、塗布時の塗布物の流れをスムーズにする。また、実際の使用状況では、雨水等の水分が溜まらない。以上により、ドア104の防錆性能が向上する。
さらに、上記した側突時や前突時以外の状態、すなわち、通常状態であっても、傾斜部156がドアアウター108を内側から支持している。このような傾斜部156がない構造と比較して、より広い面積でドアアウター108を支持できるので、ドアアウター108の張り剛性が向上する。しかも、傾斜部156は、ドアアウター108を、その前後方向の端部ではなく中央寄りの位置で支持しているので、インパクトビーム116も、ドアアウター108に対し車両前後方向の中央寄りの位置で接合される。このため、ドア104の閉時に、乗員からドア104に作用した運動エネルギーを効率的に、ドアハンドル(図示省略)、ドアアウター108からインパクトビーム116へと伝達でき、ドア104の閉まり性が向上する。
また、本発明では、インパクトビームエクステンション118に閉塞片158を形成し、接触部154とインパクトビーム固定部126とを繋いて、これらの隙間を閉塞している。これにより、ドアアウター108からの荷重を、稜線160Eを経てインパクトビーム116へと直線的に確実に伝達できるようになる。加えて、前突時には、ドアインナー110からの荷重を閉塞片158でも受けることになるが、閉塞片158が形成されていない構成と比較してより広い面積で受けることになるので、荷重を分散して受けることが可能になる。
図10には、本発明の第2実施形態の車体側面構造202が示されている。第2実施形態では、ドアインナー110の前端110Fをドアアウター108に達するまで車幅方向外側に延長している。また、閉塞片158を、傾斜部156との境界158Dが係合ブラケット142の傾斜面144と平面視にて略一直線状になる位置に形成している。さらに、凸ビード160を接合部122、すなわちドアウエザー134に達する位置まで延長している。これら以外は、第1実施形態と同一の構成とされているので、説明を省略する。
このような構成の第2実施形態では、閉塞片158の境界158Dを係合ブラケット142の傾斜面144と平面視で略一直線状にしているので、ドアアウター108からの荷重をインパクトビームエクステンション118の閉塞片158(境界158D)を介して、係合ブラケット142に効率的に伝達することが可能となる。
また、凸ビード160を接合部122にまで延長しているので、凸ビード160からボデーピラー106へ、より効率的に荷重を伝達することが可能となる。
図11には、本発明の第3実施形態の車体側面構造302が示されている。第3実施形態では、第1実施形態と比較して、より上方へと延長された凸ビード318を備えている点が異なっている。第3実施形態の凸ビード318では、ワイヤーハーネス取付部材162を覆っており、ワイヤーハーネス挿通穴320が形成されている。さらに凸ビード318は、車両前方から見て、ドア内に配置されるドアフレーム323にも部分的に重なるような形状及び位置とされている。これら以外は、第1実施形態と同一の構成とされているので、説明を省略する。
このような構成の第3実施形態では、凸ビード318が、ワイヤーハーネス取付部材162の周囲に配置されることになるので、ワイヤーハーネス取付部材162が補強される。
また、凸ビード318からドアフレーム323へも荷重が作用するようになるので、ドアフレーム323に荷重を作用させない構成と比較して、荷重を分散させることができる。
図12には、本発明の第4実施形態の車体側面構造402が示されている。第4実施形態では、凸ビード424がワイヤーハーネス取付部材162を覆っている点は第3実施形態と同様であるが、さらにドアウエザー取付部136の一部を覆うように、車幅方向内側へも延長された凸ビード424を備えている点が。第1実施形態と異なっている。
このような構成の第4実施形態では、凸ビード424がドアウエザー取付部136の一部を覆っているので、ドアウエザー取付部136が補強される。
図13には、本発明の第5実施形態の車体側面構造502が示されている。第4実施形態では、第1実施形態と比較して、より下方へと延長された凸ビード514を備えている点が異なっている。第5実施形態の凸ビード514では、ヒンジ取付部166を覆っており、凸ビード514内にヒンジ取付部166が位置するとともに、ドアヒンジ取り付け用の穴部514Hが形成されている。これ以外は、第1実施形態と同一の構成とされているので、説明を省略する。
このような構成の第5実施形態では、凸ビード514がドアヒンジ114を覆っているので、ドアヒンジ114が補強される。
図14には、本発明に適用可能なインパクトビームエクステンションの、上記したものとは異なる例が示されている。
このインパクトビームエクステンション606では、接合部120のさらに外側に位置する外周部分に、フランジ608が形成されている。このフランジ608により、接合部120及びその近傍でのインパクトビームエクステンション606の強度が高められており、インパクトビーム116(図1参照)をより確実に支持することができるようになっている。なお、これ以外は、第1実施形態に係るインパクトビームエクステンション118(図4及び図5参照)と同一構成とされている。
なお、図14に示したインパクトビームエクステンション606は、上記した第1〜第5実施形態のいずれにも適用可能である。
なお、上記各実施形態では、係合ブラケットとインパクトビームエクステンション118とでドアインナー110を挟み込むようにして接合したものを例に挙げたが、これらに対しさらに他の部材を接合することも可能である。たとえば、ミラーブラケットの一部を係合ブラケット142とインパクトビームエクステンション118とで挟み込むようにして接合してもよい。
いずれの構造であっても、ドア104の側面に荷重が作用したときに、ミラーブラケット等へかかる荷重を係合ブラケット142で緩和すると共に、効率よくボデーピラー106に伝えることができる。また、ドアインナー110がこれらの部材で(さらには係合ブラケット142によって)補強されることになるので、ドアインナー110の薄板化、軽量化を図ることも可能になる。
また、本発明では、インパクトビーム116、インパクトビームエクステンション118及び係合ブラケット142の3部品の質量がドア104の前端近傍に集中しているので、ドア104を閉めたときに車両正面視にて生じる微小ねじれ弾性変形を安定化でき、ドア104の閉まり性を向上させることができる。
さらに、ドア104の下端部あるいはその近傍に本発明を適用すると、質量の大きいガラス172を下方で支持することとなり、重量バランスがとれる。また、ドアロックの対象方向にインパクトビーム116、インパクトビームエクステンション118や係合ブラケット142が配置されていることになる。これらにより、さらにドア104の閉まり性を向上させることができる。
インパクトビームエクステンション118と係合ブラケット142との接合は、上記したボルト138及びナット140によるものだけでなく、たとえば溶接、リベット止め、接着、差込等を適用できる。
本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの開状態で部分的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す図1とは異なる断面の断面図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造を構成するインパクトビームエクステンションを拡大して示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造を構成するインパクトビームエクステンションを拡大して示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドアのドアアウター、インパクトビームエクステンション及びインパクトビームを部分的に拡大して示す図1のVI−VI線断面図である。 本発明に適用可能なインパクトビームエクステンションの図4及び図5とは異なるものを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドアを部分的に示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドアの側突時の状態を図1と同様の断面で示す断面図である。 本発明の第2実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す断面図である 本発明の第3実施形態の車体側面構造が適用されたドアを部分的に示す斜視図である。 本発明の第4実施形態の車体側面構造が適用されたドアを部分的に示す斜視図である。 本発明の第5実施形態の車体側面構造が適用されたドアを部分的に示す斜視図である。 本発明に適用可能なインパクトビームエクステンションのさらに別の例を示す斜視図である。
符号の説明
102 車体側面構造
104 ドア
106 ボデーピラー
108 ドアアウター
108E 前縁
110 ドアインナー
110A 平板部
110B 前壁部
110C 延出部
110F 前端
110H 開口部
112 ドア本体
114 ドアヒンジ
114A 回動中心軸
116 インパクトビーム
118 インパクトビームエクステンション(連結部材)
119 接合部
119H 挿通孔
120 接合部
122 接合部
124 膨出部
126 インパクトビーム固定部
128 荷重伝達部
134 ドアウエザー
136 ドアウエザー取付部
138 ボルト
140 ナット
142 係合ブラケット
142B 底面
144 傾斜面
146 サイドメンバ
148 係合片
150 対向面
154 接触部
156 傾斜部
158D 境界
158 閉塞片
158E 稜線
160 凸ビード(傾斜部材)
160E 稜線
162 ワイヤーハーネス取付部材
164 ワイヤーハーネス挿通穴
166 ヒンジ取付部
168 傾斜面
172 ガラス
174 ドアチェック
176 支持部材
178 ドアチェックブラケット
180 摺動部
182 接着剤
184 傾斜部補強ビード
202 車体側面構造
302 車体側面構造
318 凸ビード
320 ワイヤーハーネス挿通穴
323 ドアフレーム
402 車体側面構造
424 凸ビード
502 車体側面構造
514H 穴部
514 凸ビード
606 インパクトビームエクステンション
608 フランジ

Claims (3)

  1. 車体に回動可能に取り付けられたドア本体の取付端側においてドア本体を車両前後方向に部分的に突出させた延出部と、
    前記延出部に車幅方向内側を臨むように取り付けられ、少なくとも一部が車幅方向に見て車体のピラーと重なるように配置されたブラケットと、
    を有することを特徴とする車体側面構造。
  2. 前記ドア本体内に車両前後方向に延在するように配置されたインパクトビームと、
    前記延出部に取り付けられ前記インパクトビームから前記ブラケットへと荷重が伝達されるように連結する連結部材と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の車体側面構造。
  3. 前記ドア本体を前記車体に対し回動可能に取り付けるヒンジ、
    を有し、
    前記ドア本体の外面から前記ヒンジに向かって傾斜し前記インパクトビームからヒンジに向かう稜線を構成する傾斜部材、
    を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車体側面構造。
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