JP2007224087A - 光学樹脂材料組成物及び光学部材の製造方法 - Google Patents

光学樹脂材料組成物及び光学部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い透明性、高い耐熱性、低い複屈折及び高い可とう性を併せ持つ硬化物を形成し得る光学樹脂組成物及び該光学樹脂組成物を塗工して得られる光学部材の提供。
【解決手段】下記式(1)[式中、nは0〜3の整数、a、bはそれぞれ独立に0〜3の整数を表し、Rf及びRfはそれぞれ同じであっても異なっていても良い炭素数8以下の含フッ素アルキル基を表し、芳香環内のFはその芳香環の水素原子が全てフッ素原子で置換されていることを表す。]で示される含フッ素芳香族化合物(A)と、フェノール性水酸基を2個以上有するフェノール系化合物(B)とを、脱HF剤存在下に縮合反応させて得られる光学樹脂材料組成物。
【化1】
Figure 2007224087

【選択図】なし

Description

本発明は光学樹脂材料組成物及び光学部材の製造方法に関する。
電子デバイス及び多層配線板等が益々微細化及び高集積化され、また、TFT等のディスプレイが大型化、高精細化するに伴い、それらに適用するために、より低い比誘電率の絶縁膜が要求されている。また、光集積回路、光スイッチ、光−電気混載基板等の光伝送体に使用される光学材料として、光の透過性が高く、複屈折(屈折率の偏波依存性)が小さい材料が要求されている。これら要求を満足し、かつ電子デバイス、多層配線板又は光伝送体の製造及び/又は実装工程で必要な、200℃以上の耐熱性を確保するために、含フッ素芳香族ポリマーが検討されている。
含フッ素芳香族ポリマーとして、エーテル結合を有する含フッ素芳香族ポリマー(以下、ポリアリーレンエーテル又はPAEという。)が提案されている(例えば、特許文献1〜3及び非特許文献1参照。)。それらの比誘電率は2.5〜2.9程度で、電子デバイス又は多層配線板の絶縁膜としての応用が検討されている。また、光伝送体としての応用も検討されている。
またフェノール性水酸基を3個以上有する化合物を用いて製造される、分岐構造を有するPAEが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
また分岐構造を有する特定の含フッ素芳香族化合物より製造され、低い誘電率と高いTgを両立したPAEが提案されている(例えば、特許文献5、6参照。)。
また一方で、透明度の高いフッ素系有機薄膜からなる層間絶縁膜を設けた透過型液晶表示装置が提案されている(例えば、特許文献7参照。)。該有機薄膜としては開口率を上げるために高い透明性、低い誘電率及び高い表面平坦性が求められる。
特許第3064011号公報 米国特許第5115082号明細書 米国特許第5959157号明細書 特開平10−247646号公報 国際公開第03/008483号パンフレット 特開2005−105115号公報 特開平9−90404号公報 J.Polm.Sci.:PartA:Polm.Chem.,vol.36,2881(1998)
しかしながら、前述した従来技術には、次のような問題があった。
特許文献1〜3及び非特許文献1に開示されたPAEは、フェノール性水酸基を2個有する化合物を用いて製造される直鎖状のポリマーであり、そのガラス転移温度(以下、Tgという。)が低く、耐熱性が充分ではない。PAEに架橋性官能基を導入して架橋するとTgを高くできるが、比誘電率が2.7〜3.0程度に上昇し、低い比誘電率と高いTgを両立することが困難である。また、複屈折は0.007程度であり、ポリイミド等に比べると低い値を有するが、光伝送体として充分であるとは言えない。
また特許文献4に開示された分岐構造を有するPAEは、必ずしも透明性に優れてはいなかった。また特許文献5に開示された分岐構造を有する特定の含フッ素芳香族化合物より製造されPAEは、非常に嵩高い分子構造を有するため、脆く、可とう性に劣るという欠点がある。具体的には、特に厚い膜を形成する場合、熱ストレスによって塗膜にクラックが発生しやすいという欠点を有する。また特許文献6に開示された分岐構造を有する特定の含フッ素芳香族化合物より製造されPAEは、透明性が不充分な場合があった。さらに特許文献7に開示された技術では、低い比誘電率、高い耐熱性、高い透明性を兼ね備える具体的な材料が記載されていなかった。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、高い透明性、高い耐熱性、低い複屈折及び高い可とう性を併せ持つ硬化物を形成し得る光学樹脂組成物及び該光学樹脂組成物を塗工して得られる光学部材の提供を目的とする。特に本発明の光学樹脂材料組成物は、凹凸を有する光学部材要素の表面に塗工して平坦な表面を容易に提供できる。
前記目的を達成するため、本発明は、下記式(1)
Figure 2007224087
[式中、nは0〜3の整数、a、bはそれぞれ独立に0〜3の整数を表し、Rf及びRfはそれぞれ同じであっても異なっていても良い炭素数8以下の含フッ素アルキル基を表し、芳香環内のFはその芳香環の水素原子が全てフッ素原子で置換されていることを表す。]で示される含フッ素芳香族化合物(A)と、フェノール性水酸基を2個以上有するフェノール系化合物(B)とを、脱HF剤存在下に縮合反応させて得られる光学樹脂材料組成物を提供する。
ここで前記フェノール系化合物(B)が、それぞれのフェノール性水酸基が同じ芳香環に存在しないフェノール系化合物(B1)であることが好ましい。
また、前記含フッ素芳香族化合物(A)であって前記nが0である含フッ素芳香族化合物(A−1)と、前記フェノール系化合物(B)であってフェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせ、又は、前記含フッ素芳香族化合物(A)であって前記nが1である含フッ素芳香族化合物(A−2)と、前記フェノール系化合物(B)であってフェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせを用いることが好ましい。また前記含フッ素芳香族化合物(A)であって前記nが3である含フッ素芳香族化合物(A−4)と、前記フェノール系化合物(B)であってフェノール性水酸基を2個有するフェノール系化合物(B−2)との組み合わせ、又は、前記含フッ素芳香族化合物(A)であって前記nが3である含フッ素芳香族化合物(A−4)と、前記フェノール系化合物(B)であってフェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせを用いることも好ましい。
さらに本発明は、上記のいずれかの光学樹脂材料組成物を精製し、溶媒に溶解し、不純物を除去し、得られた光学樹脂溶液を光学部材要素に塗工する光学部材の製造方法を提供する。特に前記光学部材要素の塗工対象面が凹凸を有し、塗工して得られた表面が平面である場合に好適である。
本発明の光学樹脂組成物によれば、高い透明性、高い耐熱性、低い複屈折及び高い可とう性を併せ持つ硬化物が得られる。またこの光学樹脂組成物は塗工性に優れるため高機能な光学部材の製造が容易になる。
本発明の光学樹脂材料組成物は、式(1)
Figure 2007224087
[式中、nは0〜3の整数、a、bはそれぞれ独立に0〜3の整数を表し、Rf及びRfはそれぞれ同じであっても異なっていても良い炭素数8以下の含フッ素アルキル基を表し、芳香環内のFはその芳香環の水素原子が全てフッ素原子で置換されていることを表す。]で示される含フッ素芳香族化合物(A)と、フェノール性水酸基を2個以上有するフェノール系化合物(B)とを、脱HF剤存在下に縮合反応させて得られることを特徴とする。
本発明において、含フッ素芳香族化合物(A)は前記式(1)で示される含フッ素芳香族化合物である。この式(1)中、Rf及びRfは炭素数8以下の含フッ素アルキル基である。耐熱性の観点より、ペルフルオロアルキル基が好ましい。具体例としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロオクチル基が挙げられる。またa個のRf及びn×b個のRfはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
Rf及びRfが多くなると含フッ素芳香族化合物(A)の製造が困難となるので、これらRf及びRfの数(a及びn個のb)はそれぞれ独立に0〜2が好ましく、0が最も好ましい。含フッ素芳香族化合物(A)としては、ペルフルオロベンゼン、ペルフルオロトルエン、ペルフルオロキシレン、ペルフルオロビフェニル、ペルフルオロテルフェニル、ペルフルオロ(1,3,5−又は1,2,4−)トリフェニルベンゼン、ペルフルオロクォータフェニルが好ましく、特にペルフルオロトルエン、ペルフルオロビフェニル、ペルフルオロ−1,3,5−トリフェニルベンゼンが好ましい。これらは単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。得られる硬化物の誘電率と耐熱性のバランスに優れ、かつ硬化物の可とう性が高くなる点で、含フッ素芳香族化合物(A)としては、ペルフルオロビフェニル又はペルフルオロ−1,3,5−トリフェニルベンゼンが最も好ましい。
本発明において前記式(1)で表される含フッ素芳香族化合物(A)を用いることにより、可とう性が良好な硬化物が得られる。それ自体が分岐構造を有する含フッ素芳香族化合物より製造された含フッ素芳香族ポリマーに比べて、エーテル結合の密度を高めることができ、主鎖の柔軟性が向上し、結果として可とう性が良好な硬化物が得られる。可とう性が良好であることは、硬化物が硬化膜の形状である場合、さらに表面平坦性が要求される場合に特に有利である。
本発明において、フェノール性水酸基を2個以上有するフェノール系化合物(B)としては、多官能フェノール類が好ましい。具体例としては、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4”−ジヒドロキシテルフェニル、ジヒドロキシアントラセン、ジヒドロキシフェナントラセン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェノール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジフェニルハイドロキノン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェニルジオール、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ベンゼンジオール、[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジオール、[1,1’−ビナフタレン]−2,2’−ジオール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ジヒドロキシ−2,2−ジフェニルプロパン、ジヒドロキシ−2,2−ジフェニルヘキサフルオロプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、2,4,6−トリフェニルレソルシノール、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、[1,1’−ビフェニル]−2,3’,4,5’,6−ペントール等が挙げられる。
ここで前記フェノール系化合物(B)は、それぞれのフェノール性水酸基が同じ芳香環に存在しないフェノール系化合物(B1)であることが好ましい。この特定の分子構造を選択することにより光学樹脂組成物及び硬化物の着色が抑制され、高い透明性を有する光学部材が得られる。
得られる硬化膜の可とう性が高くなることから、フェノール系化合物(B)としてはフェノール性水酸基を2個以上有するが、2〜5個有することがより好ましく、3〜5個有することがさらに好ましく、3個有する化合物が特に好ましい。その中でも、得られる硬化物の誘電率が低くなることから、かつ、得られる硬化物の透明性が高くなることから1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンが最も好ましい。
本発明の光学樹脂組成物においては、フェノール性水酸基を2個以上有し、それぞれのフェノール性水酸基が同じ芳香環に存在しないフェノール系化合物(B)を用いることにより、ポリマー鎖に分岐構造を導入し、分子構造を三次元化することにより、ポリマーの自由体積を増大させて低密度化、すなわち低誘電率化が達成される。また、一般的に、芳香環を有する直鎖状ポリマーは芳香環のスタッキングによる分子の配向が起き易いが、本発明の硬化物では分岐構造を導入することにより分子の配向が抑えられ、その結果、複屈折が小さくなる。
特に本発明においては、前記含フッ素芳香族化合物(A)とフェノール系化合物(B)との組み合わせとして、以下の1)〜4)に示す組み合わせが、上記分岐構造の観点から好ましい。含フッ素芳香族化合物(A)又はフェノール系化合物(B)の少なくともどちらか一方に分岐構造を有する化合物を選択することにより、分岐構造を有していない場合(線状構造である場合)と比較して、得られる光学樹脂の耐熱性が高くなる。具体的にはガラス転移点が高い樹脂が得られる。
1)前記nが0である含フッ素芳香族化合物(A−1)と、フェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせ。
2)前記nが1である含フッ素芳香族化合物(A−2)と、フェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせ。
3)前記nが3である含フッ素芳香族化合物(A−4)と、フェノール性水酸基を2個有するフェノール系化合物(B−2)との組み合わせ。
4)前記nが3である含フッ素芳香族化合物(A−4)と、フェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせ。
本発明の光学樹脂組成物は、前記含フッ素芳香族化合物(A)と前記フェノール系化合物(B)とを、脱HF剤存在下に縮合反応させて得られる。この縮合反応は、下記式(2)で示されるように、フェノール性水酸基から誘導されるフェノキシ基が、含フッ素芳香族化合物(A)のフッ素原子が結合した炭素原子を攻撃し、ついでフッ素原子が脱離する反応機構等によりエーテル結合が生成する。
Figure 2007224087
本発明の光学樹脂組成物を製造する際に用いられる脱HF剤としては、塩基性化合物が好ましく、特にアルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩又は水酸化物が好ましい。具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。脱HF剤の使用量は、フェノール系化合物(B)のフェノール性水酸基のモル数に対し、モル比で1倍以上の量が必要であり、1.1〜3倍が好ましい。
前記縮合反応は、極性溶媒中で行うことが好ましい。極性溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性の極性溶媒を含有する溶媒が好ましい。極性溶媒には、生成する光学樹脂組成物の溶解性を低下せず、縮合反応に悪影響を及ぼさない範囲で、トルエン、キシレン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ベンゾトリフルオライド、キシレンヘキサフルオライド等が含有されてもよい。これらを含有することにより、溶媒の極性(誘電率)が変化し、反応速度をコントロールすることが可能である。
縮合反応条件としては、10〜200℃で1〜80時間が好ましい。より好ましくは20〜180℃で2〜60時間、最も好ましくは50〜160℃で3〜48時間である。
本発明の光学樹脂組成物における縮合分子の数平均分子量は、1×10〜5×10が好ましく、1.5×10〜1×10がより好ましい。この範囲にあると、後述する光学樹脂組成物の塗布特性が良好であり、得られた硬化膜は良好な耐熱性、機械特性等を有する。特に、下地の微細スペース間に充分に浸透し、かつ表面を平滑にする特性(いわゆる埋め込み平坦性)が要求される場合には、数平均分子量は1.5×10〜5×10の範囲が最も好ましい。
縮合分子の数平均分子量は、含フッ素芳香族化合物(A)とフェノール系化合物(B)との仕込み比率を変化させることによって制御できる。ここで、縮合分子中に水酸基が残存しない方が、比誘電率が低くなるので好ましい。
本発明における縮合反応において分子量の制御は、フェノール系化合物(B)の水酸基の合計モル数が、含フッ素芳香族化合物(A)の水酸基と反応しうるフッ素原子のモル数を超えない範囲内で調整することが好ましい。具体的な例として含フッ素芳香族化合物(A)が三官能性化合物として働く場合、フェノール系化合物(B)の水酸基の合計モル数が、含フッ素芳香族化合物(A)のモル数の3倍を超えない範囲内で調整することが好ましい。含フッ素芳香族化合物(A)が二官能性化合物として働く場合、フェノール系化合物(B)の水酸基の合計モル数が、含フッ素芳香族化合物(A)のモル数の2倍を超えない範囲内で調整することが好ましい。
前記縮合反応において、フェノール系化合物(B)の使用量は含フッ素芳香族化合物(A)に対するモル比で0.1〜2倍が好ましく、より好ましくは0.3〜0.6倍である。この範囲にあると、得られた光学樹脂組成物が低い誘電率値と高い耐熱性を併せ持つので好ましい。
本発明において、前記含フッ素芳香族化合物(A)及び前記フェノール系化合物(B)のいずれもが、架橋性官能基を有していないことが好ましい。ここで架橋性官能基とは、架橋性二重結合、架橋性三重結合等を意味する。架橋性官能基を有していないことにより、得られた樹脂は加熱しても架橋反応が進行せず、熱可塑性を示し、特に成形後の加熱による流動特性(いわゆるリフロー特性)が向上し、優れた埋め込み平坦性が得られる。また同時に可視光(特に紫外光領域に遷移する領域である400nm前後の領域)の透明性に優れる。すなわち本発明の樹脂組成物は、主鎖に芳香環を有する分子構造を有し、かつ、前述の分岐構造を有することから耐熱性に優れるが、同時に上記の透明性及び流動特性に優れるという特徴を有している。
本発明の光学樹脂組成物は縮合反応後及び/又は溶液化後に、中和、再沈殿、抽出、ろ過等の方法で精製される。精製は、製造時において好ましく使用される極性溶媒が存在する状態又は後述する溶剤に溶解もしくは分散された状態で行った方が効率がよいので好ましい。光学樹脂であっても配線等の通電部分に隣接する場合には縮合反応触媒であるカリウム、ナトリウム等の金属及び遊離したハロゲン原子は腐食等を引き起こす原因となる可能性があるので充分に精製することが好ましい。
特に縮合反応を行った後に副生する塩類を精製により除去し、樹脂を単離する。単離した樹脂を再度溶媒(溶剤)に溶解し、必要に応じて添加剤を添加し、光学樹脂材料組成物の製品溶液とし、光学部材要素への塗工直前に最終精製を行うことが好ましい。最終精製では、途中の工程で混入してきた金属分、微粒子を除去することが好ましい。この目的のために特にイオン交換樹脂による精製と精密ろ過精製とを組み合わせて行うことが好ましい。
本発明の光学樹脂組成物は、光学部材に塗工して溶媒を除去することで硬化させ、光学部材を製造することができる。硬化物としては、どのような形状でも構わないが硬化膜であることが好ましい。すなわち本発明は、前記光学樹脂材料組成物を精製し、溶媒に溶解し、不純物を除去し、得られた光学樹脂溶液を光学部材要素に塗工する光学部材の製造方法を提供する。以下の説明においては、好ましい形状である硬化膜を中心に詳述する。ただし硬化膜としては、光学部材の表面方向の面は平坦であることが好ましいが、その反対面(工学部材要素に接する面)は平坦であっても凹凸を有していてもよい。
本発明は、前記光学樹脂組成物と溶剤とを含む塗布用組成物を用いる光学部材の製造方法を提供する。本発明にかかる塗布用組成物は、例えば前述した本発明の光学樹脂組成物を溶剤に溶解するか、又は分散して得られる。
前記塗布用組成物に用いる溶剤としては、本発明の光学樹脂組成物及び必要であれば加える添加剤類を溶解又は分散でき、所望の方法で所望の膜厚、均一性、又は埋め込み平坦性を有する硬化膜が得られれば特に制限は無く、芳香族炭化水素類、双極子非プロトン系溶媒類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類が挙げられる。塗布用組成物の溶剤は、前述した光学樹脂組成物製造時の反応溶剤と同じであっても、異なっていても良い。異なる溶剤を使用する場合には、再沈殿法などで光学樹脂組成物を一旦反応溶液より回収し、異なる溶剤に溶解若しくは分散させるか、又はエパポレーション法、限外ろ過法等の公知の手法を用いて溶剤置換を行うことができる。
芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、キュメン、メシチレン、テトラリン、メチルナフタレン等が挙げられる。双極子非プロトン系溶媒類としては、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
ケトン類としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルアミルケトン等が挙げられる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、ピラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジフェニルエーテル、アニソール、フェネトール、ジグライム、トリグライム等が挙げられる。
エステル類としては、乳酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素類としては、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。
前記塗布用組成物において、組成物中の光学樹脂の濃度は1〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。この塗布用組成物は光学樹脂と溶剤以外に、可塑剤、増粘剤などのコーティング分野で周知の各種添加剤の中から選択される少なくとも1種の添加剤を配合してもよい。
前記塗布用組成物は、適当な基材表面に塗布して湿潤膜を形成し、次いで溶剤を揮散等で除去した後、又は除去すると同時に硬化処理を施し、絶縁膜及び光伝送体などとして適用される硬化膜を形成するために用いられる。この湿潤膜の形成方法としては、コーティング方法を採用することが好ましい。例えば、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ダイコート法、バーコート法、ドクターコート法、押し出しコート法、スキャンコート法、はけ塗り法、ポッティング法等の公知のコーティング方法が挙げられる。電子デバイス用絶縁膜として用いる場合には、膜厚の均一性の観点からスピンコート法又はスキャンコート法が好ましい。
この塗布用組成物を塗布後、溶剤を揮散させ、リフロー等を行うためにベーク(加熱)を行うことが好ましい。加熱装置としては、ホットプレート、オーブン、ファーネス(炉)が好ましく、加熱雰囲気は、窒素及びアルゴン等の不活性ガス雰囲気、空気、酸素、減圧などが例示でき、不活性ガス雰囲気及び減圧が好ましい。薄膜の表面平滑性を確保したり、薄膜の微細スペース埋込性を向上させるために、50〜250℃程度のプリベーク工程を追加したり、加熱工程を何段階かに分けて実施することが好ましい。
塗布用組成物により形成される湿潤膜の厚さは、製造する目的の硬化膜の形状に合わせて適宜設定できる。例えば絶縁膜やフィルムを製造する目的においては、基板上に0.01〜500μm程度の湿潤膜を成膜することが好ましく、0.1〜300μmがより好ましい。
本発明の塗布用組成物から得られる硬化膜は、基材から剥離してフィルム単体として用いることもできるし、基材(光学部材要素であってもよい)上に接着したままの状態で用いることもできる。後者の場合、硬化膜と基材との接着性の向上のため、接着促進剤を使用することもできる。接着促進剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられ、ビニルシラン類、エポキシシラン類、アミノシラン類などのシラン系カップリング剤がより好ましい。ビニルシラン類としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが例示される。アミノシラン類としては、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどの脂肪族アミノシラン類、アミノフェニルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどの含芳香族基アミノシラン類が例示される。
接着促進剤の適用方法としては、塗布用組成物の塗布前に基材を接着促進剤で処理する方法や塗布用組成物中に接着促進剤を添加する方法が好ましい。基材を接着促進剤で処理する方法としては、アミノシラン類の例では、0.01〜3質量%のアルコール系溶液として基材にスピンコートする方法が挙げられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールが好ましい。接着促進剤を光学樹脂組成物溶液中に添加する方法では、接着促進剤の添加量は含有される光学樹脂の100質量部に対して0.05〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。接着促進剤の添加量が少ないと接着性向上効果が充分でなく、多すぎると電気特性や耐熱性が低下する。
本発明の光学樹脂組成物を用いて製造される硬化物(光学部材)としては、光導波路、非線形光学材料、光学接着剤、被覆材、封止剤、オーバーコート剤、透明フィルム材、耐熱・低吸湿フィルム材等が挙げられる。特に光学部材、特に複雑な形状の表面を保護し平滑に保つことが要求される部材への適用が好ましい。すなわち本発明の光学樹脂組成物は、埋め込み用光学樹脂として特に好適である。この例としては、回折格子の埋め込み等が挙げられる。
本発明の光学樹脂組成物は、光学用途として以下の点に優れる。すなわち透明性に優れ、耐熱性に優れ、屈折率の温度依存性が低く優れる。また芳香環を有する構造に起因すると考えられる波長分散性を有し、適切な屈折率を有する。またリフロー特性に優れる。本発明の光学樹脂組成物は、このような優れた特性を同時に満たす光学樹脂組成物、特に前記埋め込み用に好適な光学樹脂組成物である。
本発明にかかる硬化膜を適用可能な電子・電気部品(光学部材要素)のうち、電子デバイスとしては、発光ダイオード、電荷結合素子などの光電変換素子、アモルファスシリコンTFT(薄膜トランジスタ)、ポリシリコンTFTなどのディスプレイ用素子等が挙げられる。これらの電子・電気部品における絶縁膜としては、バッファコート膜、パッシベーション膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、アルファ線遮蔽膜等が挙げられる。
前記光伝送体とは、光を通過させて伝送、分岐、増幅、又は分波/合波等の機能を有する部材をいう。光伝送体は、例えば、光ファイバ、ロッドレンズ、光導波路、光分岐器、光合波器、光分波器、光減衰器、光スイッチ、光アイソレータ、光送信モジュール、光受信モジュール、カプラ、偏向子、光波長変換素子、光変調素子、光集積回路、光/電気混載回路又は基板、光ピックアップ素子、LED(ライト・エミッション・ダイオード)、プラスチックレンズ等のそのものやその光伝送部分をいう。
前記光伝送体で使用される光の波長は、400〜1600nmの範囲内にあることが好ましい。この中でも、レーザー等の部品の入手が容易であるので、405nm帯、660nm帯、780nm帯、850nm帯、1100nm帯、1300nm帯又は1550nm帯が好ましい。
前記光伝送体を、光の伝播を外部電場で変調制御し、位相変化、方向性結合、モード変換、導波光の進路変換などを行う、いわゆる電気光学(EO)材料として用いる場合、非線形光学色素をドーピングすることが好ましい。非線形光学色素としては、長いπ電子共役系を有し、電子供与基と電子吸引基を有したプッシュプル型の電子構造を持つ化合物が好ましい。具体例としては、アゾベンゼン系色素、ポリエン系色素等が挙げられる。
本発明の絶縁膜は、他の膜と複合化することも好ましい。例えば、半導体素子パッシベーション膜又は半導体素子用層間絶縁膜として適用する場合、本発明の絶縁膜の下層及び/又は上層に無機膜を形成することが好ましい。
無機膜としては、常圧、減圧又はプラズマ化学気相成長(CVD)法や塗布法で形成され、例えばシリコン酸化膜に必要に応じてリン及び/又はホウ素をドープしたいわゆるPSG膜又はBPSG膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜、SiOC膜、スピン−オン−グラス(SOG)膜等が挙げられる。
本発明を以下の実施例及び比較例より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下の例示のうち、例1〜18が実施例、例19が比較例である。なお、例1〜19の光学樹脂組成物及び該光学樹脂組成物を用いた硬化膜の基本特性として、分子量、透過率、屈折率及び埋め込み平坦性の各測定項目は下記の方法により測定した。
[分子量]
真空乾燥した光学樹脂組成物粉末をゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によりポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。キャリア溶媒はテトラヒドロフランを使用した。
[透過率]
真空乾燥した光学樹脂組成物粉末をシクロヘキサノンに溶解させて得た30質量%溶液をポア径0.5μmのPTFE製フィルタでろ過した。得られた溶液を用いてガラス基板上にスピンコート法によって厚さ約3μmの硬化膜を形成した。スピン条件は毎分1000〜3000回転×30秒とし、ホットプレートによる100℃×90秒、200℃×90秒のプリベークの後、縦型炉で250℃×1時間、窒素雰囲気下でのファイナルベークを行った。得られたガラス基板上の薄膜を用いて分光光度計(島津製作所製、UV−3100)により、波長400nmの光線透過率を測定した。
[屈折率]
真空乾燥した光学樹脂組成物粉末をシクロヘキサノンに溶解させて得た20重量%溶液をポア径0.5μmのPTFE製フィルタでろ過した。得られた溶液を用いてシリコンウェハ上にスピンコート法によって厚さ約1μmの薄膜を形成した。スピン条件は1000〜3000回転で30秒とし、ホットプレートによる100℃(90秒)、200℃(90秒)のプリベークの後、縦型炉で250℃(1時間)、窒素雰囲気下でのファイナルベークを行った。続いて分光エリプソメータ(J.A.Woollam社製、WVASE32)によって波長630nmにおける屈折率を求めた。
[埋め込み平坦性試験]
真空乾燥した光学樹脂組成物粉末をシクロヘキサノンに溶解させて得た溶液(樹脂濃度は20質量%)をポア径0.5μmのPTFE製フィルタでろ過した。0.5μmの厚さで酸化シリコンがパターニングされたシリコンウェハ上に、上記溶液を用いてスピンコート法によって厚さ約1μmの薄膜を形成した。ここでパターンについては、ライン/スペースの幅の組み合わせを変えて試験を行った。またスピン条件は1000〜3000回転で30秒とし、ホットプレートによる100℃(90秒)、200℃(90秒)のプリベークの後、縦型炉で250℃(1時間)、窒素雰囲気下でのファイナルベークを行った。硬化膜の表面の凹凸を触針式表面形状測定器(VEECO社製、DEKTAK−3ST)を用いて測定を行った。平坦化率は下式にしたがって計算した。平坦化率=(1−硬化膜の表面凹凸/酸化シリコンの表面凹凸)×100。
[例1]
ジムロートコンデンサ、熱電対温度計、メカニカルスターラの付いた100mLガラス製4つ口フラスコに、含フッ素芳香族化合物(A)としてペルフルオロ−1,3,5−トリフェニルベンゼン(TPB)(5.0g)、フェノール系化合物(B)としてビスフェノールF(1.8g)、ジメチルアセトアミド(以下、DMAcという)(61.0g)を仕込んだ。撹拌しながらオイルバス上で加温し、液温が60℃となった時点で炭酸ナトリウム(1.7g)を素早く添加した。撹拌を継続しながら60℃で24時間加熱した。その後、反応液を室温に冷却し、激しく撹拌した0.5N塩酸水約200mLに徐々に滴下し、再沈殿を行った。ろ過後、さらに純水で2回洗浄した後に、60℃で12時間真空乾燥を行って白色粉末状の光学樹脂組成物(5.91g)を得た。該ポリマーを用いて前述した方法により形成し測定した光学樹脂の基本特性を表2に示す。
[例2〜18]
例1と同様にして含フッ素芳香族化合物(A)とフェノール系化合物(B)との組み合わせを変えて光学樹脂組成物を製造した。それぞれの用いた割合(A/Bのモル比)を含めて処方を表1に示す。例1と同様の評価を行い、基本特性評価結果を表2に示す。
Figure 2007224087
[例19(比較例)]
ジムロートコンデンサ、スターラーチップの付いた50mL二つ口フラスコに、ペンタフルオロフェニルアセチレン(0.57g)、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン(0.75g)、ペルフルオロビフェニル(3.00g)、及び、DMAc(38.97g)を仕込んだ。撹拌しながらオイルバス上で60℃に加温し、炭酸カリウム(3.72g)を素早く添加し、撹拌を継続しながら60℃で22時間加熱した。
その後、反応液を室温に冷却し、激しく撹拌した、0.5N塩酸水(150mL)に徐々に投入すると微褐色粉状物が沈殿した。この微褐色粉状物をろ過し、さらに純水で2回洗浄した後に、80℃で12時間真空乾燥を行って、3.10gの白灰色粉末状のプレポリマーを得た。得られたプレポリマーはエーテル結合及びエチニル基を有していた。このプレポリマーについて、例1と同様の評価を行い、基本特性評価結果を表2に示す。
Figure 2007224087
表2の結果より本発明の光学樹脂組成物は、高い透明性を有していることがわかった。
[例20]埋め込み平坦性試験
例16と例19で得られた光学樹脂組成物を用いて、前述した方法により埋め込み平坦性試験の評価を行った結果を表3に示す。
Figure 2007224087
表3の結果より、本発明の光学樹脂組成物は、高い埋め込み平坦性を有していることがわかった。
本発明の架橋性含フッ素芳香族光学樹脂組成物を硬化させて形成される硬化膜は、高い透明性、高い耐熱性、低い複屈折及び高い可とう性を併せ持ち、光学部材に用いることが好適である。

Claims (6)

  1. 下記式(1)
    Figure 2007224087
    [式中、nは0〜3の整数、a、bはそれぞれ独立に0〜3の整数を表し、Rf及びRfはそれぞれ同じであっても異なっていても良い炭素数8以下の含フッ素アルキル基を表し、芳香環内のFはその芳香環の水素原子が全てフッ素原子で置換されていることを表す。]
    で示される含フッ素芳香族化合物(A)と、
    フェノール性水酸基を2個以上有するフェノール系化合物(B)とを、脱HF剤存在下に縮合反応させて得られる光学樹脂材料組成物。
  2. 前記フェノール系化合物(B)が、それぞれのフェノール性水酸基が同じ芳香環に存在しないフェノール系化合物(B1)である請求項1に記載の光学樹脂材料組成物。
  3. 前記含フッ素芳香族化合物(A)であって前記nが0である含フッ素芳香族化合物(A−1)と、前記フェノール系化合物(B)であってフェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせ、又は、前記含フッ素芳香族化合物(A)であって前記nが1である含フッ素芳香族化合物(A−2)と、前記フェノール系化合物(B)であってフェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせを用いる請求項1又は2に記載の光学樹脂材料組成物。
  4. 前記含フッ素芳香族化合物(A)であって前記nが3である含フッ素芳香族化合物(A−4)と、前記フェノール系化合物(B)であってフェノール性水酸基を2個有するフェノール系化合物(B−2)との組み合わせ、又は、前記含フッ素芳香族化合物(A)であって前記nが3である含フッ素芳香族化合物(A−4)と、前記フェノール系化合物(B)であってフェノール性水酸基を3個有するフェノール系化合物(B−3)との組み合わせを用いる請求項1又は2に記載の光学樹脂材料組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学樹脂材料組成物を精製し、溶媒に溶解し、不純物を除去し、得られた光学樹脂溶液を光学部材要素に塗工する光学部材の製造方法。
  6. 前記光学部材要素の塗工対象面が凹凸を有し、塗工して得られた表面が平面である請求項5に記載の光学部材の製造方法。
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