JP2007223457A - 車両制動装置 - Google Patents

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Fumihiko Sakakibara
文彦 榊原
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Abstract

【課題】 車両の製造コストの増大を抑えつつ、車両の制動力を向上した車両制動装置を得る。
【解決手段】 ホイールモータ14を支持する車体との間に、タイヤ16のキャンバ角θを変更する為のキャンバ角操作機構20が更に配置される。キャンバ角操作機構20は、車両12の4つのタイヤ16に対応してそれぞれ配置される。4つのタイヤ16のキャンバ角θを一斉に大きくするのに伴い車体が低下して、車体の下面が路面Rに近づくことになる。車両12の下部とされるホイールモータ14の下側部分には、ゴム製で下面が平面状に形成された平面状ブレーキ部材及び、金属製で下面が爪状に形成された爪状ブレーキ部材が配置される。車両12の状態を検出するための状況検出装置30が車両12に搭載される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の制動力を向上し得る車両制動装置に関し、例えば雪道において十分な制動力を得たり、駐車時に十分な制動力を得たりするのに好適なものである。
例えば特許文献1である下記の特開平5−155325号公報に開示されるタイヤのスリップを防止するような緊急制動装置(ABS)が、一般に車両に普及している。しかし、従来の緊急制動装置では、タイヤと路面との間の摩擦により制動している為、この摩擦力が制動の限界性能となっていた。従って、特に滑り易い例えば雪道においては十分な制動力を得ることができなかった。
他方、車両の駐車時には、走行時に用いられる通常のブレーキと異なるパーキングブレーキ機構を作動させて、車両を確実に制動することが一般に行われていた。
特開平5−155325号公報
上記のことから、例えば雪道においては車両の緊急時に更なる制動力を得て、車両緊急時における制動性能を向上する必要を有していた。この際、例えば車体から瞬時にブレーキ部材を出して、タイヤ以外の部分とされるこのブレーキ部材を路面に接することで制動力を高めるような構造は、知られている。
しかし、このように瞬時にブレーキ部材を出すような構造を採用した場合、ブレーキ部材を出す為の複雑な機構が必要となる結果として、車両の製造コストが増大する欠点を有していた。
さらに、上記のように駐車時に用いられるパーキングブレーキ機構が、通常のブレーキの他に必要であることから、車両の部品点数が多くなっていた。このことからも、従来の車両は製造コストが増大する欠点を有していた。
本発明は上記事実を考慮し、車両の製造コストの増大を抑えつつ、車両の制動力を向上し得る車両制動装置を提供することが目的である。
請求項1に係る車両制動装置の作用を以下に説明する。
本請求項によれば、例えばタイヤがスリップしたり或いは緊急制動装置が作動したりするような車両の状態を検出手段が検出すると、この検出手段からの信号に基づき制御手段が、車高調整機構を動作して車両の車高を変更する。そして、この車高調整機構の動作により車高が低くなるのに伴って車体が下降することで、ブレーキ部材が路面と接するようになる。
従って、車高が低くなってブレーキ部材が路面と接することにより、タイヤと路面との間の摩擦力だけでは不十分となる例えば雪道等においても、このブレーキ部材と路面との間の摩擦が得られて、この摩擦により十分な制動力を得ることができるようになる。
つまり、本請求項によれば、車両の車高を変更し得る車高調整機構の他は、ブレーキ部材を単に車両の下部に配置しただけであり、瞬時にブレーキ部材を出す為の複雑な機構が不要となる。この結果として、タイヤ以外の部分で制動力を生じさせる装置を採用した場合であっても、車両の製造コストの増大を抑えられるようになる。以上より、本請求項の車両制動装置によれば、車両の製造コストの増大を抑えつつ、車両の制動力を向上できるようになる。
請求項2に係る車両制動装置の作用を以下に説明する。
本請求項によれば、請求項1と同様に車両の状態を検出手段が検出すると、この検出手段からの信号に基づき制御手段が、キャンバ角操作機構を動作してタイヤのキャンバ角を変更する。そして、このキャンバ角操作機構の動作によりキャンバ角が大きくなるのに伴って車体が下降することで、ブレーキ部材が路面と接するようになる。
従って、キャンバ角が大きくなってブレーキ部材が路面と接することにより、タイヤと路面との間の摩擦力だけでは不十分となる例えば雪道等においても、このブレーキ部材と路面との間の摩擦が得られて、この摩擦により十分な制動力を得ることができるようになる。
つまり、本請求項によれば、タイヤのキャンバ角を変更し得るキャンバ角操作機構の他は、ブレーキ部材を単に車両の下部に配置しただけであり、瞬時にブレーキ部材を出す為の複雑な機構が不要となる。この結果として、請求項1と同様に、タイヤ以外の部分で制動力を生じさせる装置を採用した場合であっても、車両の製造コストの増大を抑えられるようになる。以上より、本請求項の車両制動装置によれば、請求項1と同様に、車両の製造コストの増大を抑えつつ、車両の制動力を向上できるようになる。
請求項3に係る車両制動装置の作用を以下に説明する。
本請求項では請求項1及び請求項2と同様の構成を有して同様に作用するが、さらに、前記検出手段は車両緊急時を検出可能とし、当該検出手段が車両緊急時と判定した場合に、前記制御手段は前記ブレーキ部材が路面に接するように制御するという構成を有している。
つまり、路面が例えば雪道とされるような路面状況の場合には、緊急制動装置が作動するような車両緊急時であっても、タイヤと路面との間の摩擦が低く、制動力が不十分となる。この為、車高調整機構の動作によって車高を変更したり、或いはキャンバ角操作機構の動作によってタイヤのキャンバ角を大きくして、車体を下降することにより、ブレーキ部材を路面と接するようにする。
この結果、タイヤと路面との間の摩擦による制動力だけでなく、車体の下部に配置されたブレーキ部材による制動力が生じるようになる。従って、本請求項によれば、必要時において車両の制動力を一層確実に向上できるようになる。
請求項4に係る車両制動装置の作用を以下に説明する。
本請求項では請求項1及び請求項2と同様の構成を有して同様に作用するが、さらに、前記検出手段は駐車状態を検出可能とし、当該検出手段が駐車状態と判定した場合に、前記制御手段は前記ブレーキ部材が路面に接するように制御するという構成を有している。例えば車両の駐車時において、シフトレバーをパーキングの位置に入れるのに伴って、このシフトレバーのシフト位置を検出手段が駐車状態として検出する形にする。
この駐車状態の検出に合わせて、車高調整機構の動作によって車高を変更したり、或いはキャンバ角操作機構の動作によってタイヤのキャンバ角を大きくすることにより、車体を下降することでブレーキ部材が路面と接するようになる。従って、従来のパーキングブレーキ機構が不要となって、部品点数を低減できるだけでなく、乗降車時のステップ高さが低下して搭乗者の乗り降りが容易になる。
さらにこの際、検出手段が、車両の駐車状態と判定したときにブレーキ部材の使用に関する制御を開始するということが考えられる。
つまりこの場合、必要な時に合わせてブレーキ部材が路面と接するように、車高調整機構を動作するための制御を開始したり或いはキャンバ角操作機構を動作するための制御を開始したりすることになる。この結果として、常時処理を実行していないので、無駄な処理を実行する必要がなくなる。
請求項5に係る車両制動装置の作用を以下に説明する。
本請求項では請求項1及び請求項2と同様の構成を有して同様に作用するが、さらに、前記検出手段は路面状況を検出可能とし、前記ブレーキ部材として、平面状に形成された平面状ブレーキ部材及び爪状に形成された爪状ブレーキ部材が有り、前記検出手が検出する段路面状況に基づき、前記平面状ブレーキ部材または前記爪状ブレーキ部材の何れかを用いるという構成を有している。
つまり、本請求項によれば、平面状ブレーキ部材と爪状ブレーキ部材とを有していることから、路面状況に合わせて路面を痛めることなく、最適な車両の制動が可能になる。
以上説明したように本発明の上記構成によれば、車両の製造コストの増大を抑えつつ、車両の制動力を向上し得る車両制動装置を提供できるという優れた効果をも有する。
本発明に係る車両制動装置の第1の実施の形態を図1から図4に基づき説明する。
ここで、図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両制動装置を有した車両のブロック図である。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る車両制動装置の平面状ブレーキ部材が路面と対向した状態を示す要部拡大図であり、(A)は平面状ブレーキ部材が路面と非接触の図であり、(B)は平面状ブレーキ部材が路面と接触した図である。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る車両制動装置の爪状ブレーキ部材が路面と対向した状態を示す要部拡大図であり、(A)は爪状ブレーキ部材が路面と非接触の図であり、(B)は爪状ブレーキ部材が路面と接触した図である。
本実施の形態に係る車両制動装置10は、例えばホイールモータ14を4輪にそれぞれ配置したような電気自動車等の車両12に採用されている。つまり、図1に示すように、このような車両12の車輪であるタイヤ16を駆動回転する為にホイールモータ14が車両12に設置されていて、このホイールモータ14を支持する図2及び図3に示す車体18との間に、タイヤ16のキャンバ角θを変更する為のキャンバ角操作機構20が更に配置されている。ここでキャンバ角操作機構20としては、特開2003−118338号公報に開示された構造が例えば知られている。
尚、このキャンバ角操作機構20は、車両12の4つのタイヤ16に対応してそれぞれ配置されている。この為、4つのタイヤ16のキャンバ角θを個々に変更できるようになり、4つのタイヤ16のキャンバ角θを一斉に大きくするのに伴い車体18が低下して、車体18の下面が路面Rに近づくことになる。つまり、本実施の形態では、4輪のタイヤ16に対応して4つ存在するキャンバ角操作機構20が車両12の車高を変更し得る車高調整機構を構成することになる。
さらに、この車両12の下部とされるホイールモータ14の下側部分には、図2(A)に示すように、ゴム製で下面が平面状に形成された平面状ブレーキ部材24及び、図3(A)に示すように、金属製で下面が爪状に形成された爪状ブレーキ部材26が配置されている。
ここで、スパイク状に形成されている爪状ブレーキ部材26は、平面状ブレーキ部材24より上方に通常位置している。但し、爪状ブレーキ部材26を上下動する為の図1に示すブレーキ上下動機構28が車体18に内蔵されていて、必要時に爪状ブレーキ部材26を下降して突出するようになっている。
この為、本実施の形態の車両12は、キャンバ角操作機構20の動作によりタイヤ16のキャンバ角θが大きくなるのに伴い、これらの平面状ブレーキ部材24或いは爪状ブレーキ部材26の何れかが路面Rと接して制動力が得られるような構造になっている。つまり、通常は、路面Rに対する傷の防止を考慮して平面状ブレーキ部材24により制動すればよいが、平面状ブレーキ部材24では十分な制動力が得られない雪道では爪状ブレーキ部材26により制動することが考えられる。
一方、本実施の形態の車両12には、図1に示すように車両12の状態を検出するための検出手段である状況検出装置30が搭載されている。つまり、シフトレバーのシフト位置を検出するシフト位置センサ32、緊急制動装置40の作動を検出するABS作動センサ34、シフトレバーに附属している図示しないスノーモードスイッチのオンオフを検出するスノーモード検出センサ36及び、外気温を検出する為の温度計38により、この状況検出装置30は構成されている。
尚、シフトレバーは、前進(Dレンジ)、後退(Rレンジ)、ニュートラル(Nレンジ)、駐車(Pレンジ)等のシフト位置を少なくとも選択可能となっている。また、スノーモードスイッチは、路面Rが雪道とされる場合に搭乗者が選択するスイッチであり、このスノーモードスイッチをオンとすることにより、スリップを抑えた走行を可能とする。
この為、状況検出装置30が、スノーモードスイッチの操作のスノーモード検出センサ36による検出や温度計38の外気温の検出により路面状況を検出可能とされると共に、ABS作動センサ34により車両緊急時を検出可能とされているだけでなく、シフトレバーのシフト位置をもシフト位置センサ32により検出可能とされている。
また、この状況検出装置30は、車両12の全体の動作を電子的に制御する為の制御用マイクロコンピュータからなる電子制御コントロール装置(以下単に、ECUという)42に接続されている。このECU42は更に4つのキャンバ角操作機構20の動作を制御するキャンバ制御装置44に接続されている。そして、ホイールモータ14と車体18との間にそれぞれ配置された4つのキャンバ角操作機構20に、このキャンバ制御装置44がそれぞれ接続されている。
つまり、本実施の形態においては、ECU42及びキャンバ制御装置44が制御手段を構成し、状況検出装置30からの信号に基づきキャンバ制御装置44を介して、ECU42が4つのキャンバ角操作機構20の動作を制御するようになっている。
次に、キャンバ角θを操作して車両12を制動するための本実施の形態における手順を、図4のフロー図に基づき説明する。ここで、図4は、本発明の第1の実施の形態に係る車両制動装置によりキャンバ角を操作して車両を制動するための手順を示すフロー図である。
先ず車両12に電源が入ると、ECU42が動作を開始するのに伴い図4のフロー図におけるスタートから動作が始まり、次のステップS11においてまず駐車判定が実行される。具体的には、シフトレバーのシフト位置が駐車状態とされるPレンジに入っているか否かが、シフト位置センサ32の検出に基づき、ECU42にて判断される。
シフト位置がPレンジであれば、駐車状態になっていると判定され、ステップS12に移る。爪状ブレーキ部材26が平面状ブレーキ部材24より車体18の下方にもし出ていれば、このステップS12においてブレーキ上下動機構28を作動させ、爪状ブレーキ部材26を上昇させて隠すようにする。
次に、ステップS13に移って、ECU42の制御に基づきキャンバ制御装置44が4つのキャンバ角操作機構20をそれぞれ動作して、全てのタイヤ16のキャンバ角θを図2(A)に示す状態から図2(B)に示す状態のように大きくする。このことで、車体18を下げ、平面状ブレーキ部材24を路面Rに接してパーキングブレーキとする。尚、タイヤ16のキャンバ角θは、通常の走行状態では0度から数度の間の角度とされるのに対して、このキャンバ角θが大きくされた場合には数十度程度の角度とされるようになる。この後、ステップS13からリターンに一旦移ってから、前述のスタートに戻り、上記の手順が繰り返される。
一方、シフトレバーが搭乗者により操作されて、シフト位置がPレンジ以外に入っていれば、ステップS11において駐車状態になっていないと判定される。この場合、ステップS14に移って雪道判定を行う。
具体的には、スノーモードスイッチのスノーモード検出センサ36によるオンオフの検出や温度計38による外気温の検出により、ECU42が路面状況を判定し、雪道と判定された場合には、ステップS15に移る。このステップS15では、爪状ブレーキ部材26が平面状ブレーキ部材24より車体18の下方に出ていなければ、ECU42がブレーキ上下動機構28を作動させて、この爪状ブレーキ部材26を下降させてから、ステップS17に移る。
また、ステップS14で雪道でないと路面状況が判定された場合には、ステップS16に移る。このステップS16では、爪状ブレーキ部材26が平面状ブレーキ部材24より車体18の下方に出ていれば、ECU42がブレーキ上下動機構28を作動させて、爪状ブレーキ部材26を上昇させてから、ステップS17に移る。
次に、ステップS17では緊急時判定が実行される。具体的には、緊急制動装置40が作動状態になっているかがABS作動センサ34により検出され、この検出結果に基づき、車両緊急時であるか否かがECU42において判断される。ここで緊急制動装置40が作動状態になっていれば、車両緊急時であるのでステップS13に移る。
ステップS13では、ECU42からの指令に基づき、キャンバ制御装置44により制御されつつ、キャンバ角操作機構20を動作させてキャンバ角θを大きくする。この結果として、路面Rが雪道であれば、図3(A)に示す状態から図3(B)に示す状態のようにキャンバ角θを大きくすることで、爪状ブレーキ部材26が路面Rと接するようになる。また路面Rが雪道でなければ平面状ブレーキ部材24が路面Rと接するようになる。そして、この後にリターンに移る。
他方、ステップS17において、車両緊急時でないのに伴い緊急制動装置40が作動状態になっていないとECU42により判断されれば、ステップS18に移る。ここで、キャンバ角θが大きくなっていれば、キャンバ角操作機構20の動作によりキャンバ角θを通常の車両走行時の大きさに戻してから、リターンに移る。この後、ステップS13においてリターンに移った場合も含めて、前述と同様にスタートに戻り、上記の手順を繰り返す。
次に、本実施の形態に係る車両制動装置10の作用を以下に説明する。
路面Rが雪道とされるような路面状況の場合では、緊急制動装置40が作動する車両緊急時であっても、タイヤ16と路面Rとの間の摩擦が低く、制動力が不十分となる。
この為、本実施の形態によれば、スノーモード検出センサ36及び温度計38により路面状況を予め検出して雪道と判定された時には、図3(A)に示すように爪状ブレーキ部材26を予め下降するようにする。さらに、この状態で、車両緊急時であることがABS作動センサ34で検出された場合、このABS作動センサ34からの信号に基づきECU42が、キャンバ制御装置44を介してキャンバ角操作機構20を動作することで、タイヤ16のキャンバ角θを変更する。
そして、このキャンバ角操作機構20の動作により、図3(B)に示すようにキャンバ角θが大きくなるのに伴って車体18が下降することで、雪道と判定されて予め下降している爪状ブレーキ部材26が路面Rと接するようになる。
従って、キャンバ角θが大きくなって爪状ブレーキ部材26が路面Rと接することにより、タイヤ16と路面Rとの間の摩擦による制動力だけでなく、この爪状ブレーキ部材26による制動力が生じるようになる。この為、この爪状ブレーキ部材26と路面Rとの間の摩擦により十分な制動力を得ることができるようになる。この結果として、必要時において車両12の制動力を一層確実に向上できることになる。
つまり、本実施の形態によれば、タイヤ16のキャンバ角θを変更し得るキャンバ角操作機構20の他は、爪状ブレーキ部材26が単に車両12の下部に配置されただけであり、瞬時に爪状ブレーキ部材26を出す為の複雑な機構が不要となる。この為、タイヤ16以外の部分で制動力を生じさせる装置を採用した場合であっても、車両12の製造コストの増大を抑えられるようになる。以上より、本実施の形態の車両制動装置10によれば、車両の製造コストの増大を抑えつつ、車両の制動力を向上し得ることができる。
他方、本実施の形態によれば、車両の駐車時においてシフトレバーをPレンジのシフト位置に入れた場合、ブレーキ部材の利用に関する制御が開始され、このシフトレバーのシフト位置をシフト位置センサ32が検出するようになる。これに伴い、キャンバ角操作機構20の動作によって、タイヤ16のキャンバ角θを大きくして車体18を下降することで、平面状ブレーキ部材24が路面Rと接するようになる。
従って、本実施の形態では、従来のパーキングブレーキ機構が不要となって、部品点数を低減できるだけでなく、車体18が下降するのに伴い、乗降車時のステップ高さが低下して搭乗者の乗り降りも容易になる。
但し、図示しないサイドブレーキレバーの作動を検出する為の検出手段を別に設け、この検出手段により車両の駐車状態と判定したときに、ブレーキ部材の利用に関する制御を開始するようにしても良い。
つまり、平面状ブレーキ部材24が本来的に必要な時に合わせてこの平面状ブレーキ部材24が路面Rと接するように、キャンバ角操作機構20を動作するための制御を開始することになる。この結果として、常時処理を実行していないので、無駄な処理を実行する必要もなくなる。
また、本実施の形態では、ブレーキ部材として、平面状ブレーキ部材24及び爪状ブレーキ部材26が有り、路面状況に応じて何れかのブレーキ部材を用いることが可能となっている。このことから、路面状況に合わせて路面を痛めることなく、最適な車両12の制動が可能になる。
次に、本発明に係る車両制動装置の第2の実施の形態を図5から図7に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
ここで、図5は、本発明の第2の実施の形態に係る車両制動装置の底面図であり、(A)は平面状ブレーキ部材が車体の底面に配置されている構造を示す図であり、(B)は爪状ブレーキ部材が車体の底面に配置されている構造を示す図である。図6は、本発明の第2の実施の形態に係る車両制動装置の平面状ブレーキ部材が路面と対向した状態を示す側面図であり、(A)は平面状ブレーキ部材が路面と非接触の図であり、(B)は平面状ブレーキ部材が路面と接触した図である。図7は、本発明の第2の実施の形態に係る車両制動装置の爪状ブレーキ部材が路面と対向した状態を示す要部拡大図であり、(A)は爪状ブレーキ部材が路面と非接触の図であり、(B)は爪状ブレーキ部材が路面と接触した図である。
本実施の形態では、第1の実施の形態とほぼ同様の構造となっているものの、図5(A)及び図6(A)に示すように、ゴム製で下面が平面状に形成された平面状ブレーキ部材54が車体18の底面に広く配置された構造とされている。
これに伴い、この平面状ブレーキ部材54より通常は上方に位置しているものの、図5(B)及び図7(A)に示すように、必要時に下降して突出する金属製で下面が爪状に形成された爪状ブレーキ部材56も、車体18の底面に配置されている。つまり、爪状ブレーキ部材56を上下動する為の図示しないブレーキ上下動機構が第1の実施の形態と同様に車体18に配置されている。
従来の車両ではエンジンやトランスミッション等のパワートレーンが車両の最低部に配置されていて、車体の底面にゴム摩擦面を設けることができなかった。しかし、ホイールモータ14を採用した本実施の形態のような電気自動車では、エンジンやトランスミッション等が無いことから、車体18の底面を平面状に形成できる。
従って、本実施の形態に係る車体18の底面は平面状になっていることから、上記のように平面状ブレーキ部材54や爪状ブレーキ部材56を容易に車体18の底面に設けることが可能となる。
以上より、本実施の形態であっても、第1の実施の形態と同様に作用し、タイヤ16のキャンバ角θを大きくして車体18を下降することで、駐車時には図6(B)に示すように、平面状ブレーキ部材54が路面Rと接して制動力が得られるようになる。また、雪道走行時には、タイヤ16のキャンバ角θを大きくして車体18を下降することで、図7(B)に示すように、爪状ブレーキ部材56が路面Rと接して制動力が得られるようになる。他方、車体18の底面にゴム製の平面状ブレーキ部材54を設けたことから、本実施の形態によれば車両12の室内における静粛性が高まるようにもなった。
尚、上記実施の形態では、平面状ブレーキ部材24、54をゴム製とし、爪状ブレーキ部材26、56を金属製としたが、これらブレーキ部材の材質として合成樹脂材を用いても良く、さらに他の材質を用いても良い。
また、上記実施の形態では、4つのキャンバ角操作機構20が車両12の車高を変更し得る車高調整機構を構成しているが、車高調整機構としては、例えばサスペンションを縮めて車両12の車高を変更し得るようなものであっても良く、さらに他の機構を用いても良い。
本発明の第1の実施の形態に係る車両制動装置を有した車両のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両制動装置の平面状ブレーキ部材が路面と対向した状態を示す要部拡大図であり、(A)は平面状ブレーキ部材が路面と非接触の図であり、(B)は平面状ブレーキ部材が路面と接触した図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両制動装置の爪状ブレーキ部材が路面と対向した状態を示す要部拡大図であり、(A)は爪状ブレーキ部材が路面と非接触の図であり、(B)は爪状ブレーキ部材が路面と接触した図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両制動装置によりキャンバ角を操作して車両を制動するための手順を示すフロー図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両制動装置の底面図であり、(A)は平面状ブレーキ部材が車体の底面に配置されている構造を示す図であり、(B)は爪状ブレーキ部材が車体の底面に配置されている構造を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両制動装置の平面状ブレーキ部材が路面と対向した状態を示す側面図であり、(A)は平面状ブレーキ部材が路面と非接触の図であり、(B)は平面状ブレーキ部材が路面と接触した図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両制動装置の爪状ブレーキ部材が路面と対向した状態を示す要部拡大図であり、(A)は爪状ブレーキ部材が路面と非接触の図であり、(B)は爪状ブレーキ部材が路面と接触した図である。
符号の説明
10 車両制動装置
12 車両
16 タイヤ
20 キャンバ角操作機構(車高調整機構)
24 平面状ブレーキ部材
26 爪状ブレーキ部材
30 状況検出装置(検出手段)
32 シフト位置センサ(検出手段)
36 スノーモード検出センサ(検出手段)
38 温度計(検出手段)
34 ABS作動センサ(検出手段)
42 ECU(制御手段)
44 キャンバ制御装置(制御手段)
54 平面状ブレーキ部材
56 爪状ブレーキ部材

Claims (5)

  1. 車両の車高を変更し得る車高調整機構と、
    車両の状態を検出し得る検出手段と、
    検出手段からの信号に基づき車高調整機構の動作を制御する制御手段と、
    車両の下部に配置され且つ車高調整機構の動作により車高が低くなるのに伴い路面と接し得るブレーキ部材と、
    を備えることを特徴とする車両制動装置。
  2. タイヤのキャンバ角を変更し得るキャンバ角操作機構と、
    車両の状態を検出し得る検出手段と、
    検出手段からの信号に基づきキャンバ角操作機構の動作を制御する制御手段と、
    車両の下部に配置され且つキャンバ角操作機構の動作によりキャンバ角が大きくなるのに伴い路面と接し得るブレーキ部材と、
    を備えることを特徴とする車両制動装置。
  3. 前記検出手段は車両緊急時を検出可能とし、当該検出手段が車両緊急時と判定した場合に、前記制御手段は前記ブレーキ部材が路面に接するように制御することを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の車両制動装置。
  4. 前記検出手段は駐車状態を検出可能とし、当該検出手段が駐車状態と判定した場合に、前記制御手段は前記ブレーキ部材が路面に接するように制御することを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の車両制動装置。
  5. 前記検出手段は路面状況を検出可能とし、前記ブレーキ部材として、平面状に形成された平面状ブレーキ部材及び爪状に形成された爪状ブレーキ部材が有り、前記検出手が検出する段路面状況に基づき、前記平面状ブレーキ部材または前記爪状ブレーキ部材の何れかを用いることを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の車両制動装置。
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