JP2007218745A - 気密漏れ検査方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品の漏れ検査を正確に安定して行え、誤判定の発生を防止できると共に、検査条件を安定化させ、効率の良い検査を行うことができる気密漏れ検査方法及び装置を提供する。
【解決手段】真空チャンバー2内の空気中の水分を測定し、水分量計測値が適正値よりも低いか等しい場合は、そのまま漏れ検査を実行し、この計測値が適正値よりも高い場合は、真空ポンプ3の回転数の増加や排気時間の延長、ドライエア又は加熱ドライエアの封入或いは次検査製品の予熱等の手段を講じることで、検査時のバックグラウンドが一定になるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヘリウムガス(Heガス)等の漏洩検査媒体(トレーサガス)を用いて、検査対象物の気密漏れの検査を行う気密漏れ検査方法及び装置に関する。
検査対象物の微少な気密漏れに対する検査方法には、従来技術として、検査対象物から漏れ出たトレーサガスの量を検出するヘリウムリークディテクタ(ヘリウム漏洩検出器)を用いた検出法がある(特許文献1乃至3を参照)。この方法の1つとして、図7に示されるような気密漏れ検査装置を使用した真空式ヘリウムリーク検査方法がある。
特開平6−221950号公報 特開平6−265435号公報 特開2000−186897号公報
この図7に示される真空式の気密漏れ検査装置は、図8に示される検査フローに沿って検査を行っている。即ち、真空チャンバー2内に検査対象物である製品1を収容し、製品1内にHeガス封入用の配管を接続する。次に、真空ポンプ3、第4排気バルブ21を作動して真空チャンバー2内の空気を排気し、真空チャンバー2内が一定の真空度、例えば10Pa、に達したら第4排気バルブ21の作動を停止して排気を止め、真空チャンバー2内の空気を排気と同時に排気ポンプ6、第3バルブ13を作動して製品1内の空気を排気し、製品1内が一定の真空度、例えば100Pa、に達したら第3バルブ13の作動を停止し製品1内の排気を停止し、Heボンベ4から製品1内にHeガスを封入する。この場合、Heガスの製品1内の圧力が約1MPaになるまでHeガスを供給する。次いで、製品1から漏れ出てきたHeガスをリークディテクタ5に導入し、Heの質量分析を利用して漏れ量を測定し、製品1の良否を判定している。
このように、従来のHe漏れ検査装置は、真空チャンバー2内の雰囲気を計測し、製品1から漏れたHe分子量を検出している。この検査システムの安定度は、S/N比で決定される。図9は、システムの安定度を示すグラフであり、このグラフの縦軸はリークディテクター指示値である。この場合、S/N比は、S:シグナル(漏れ量(He分子量))とN:ノイズ(バックグラウンド)雰囲気(酸素等の不純物)の比を表わしている。S/N比が大きいほど検査は正確で安定しており、図9から判るように空気中の水分含有率が高いなど雰囲気が悪化した際にノイズが増えてS/N比は下がり、検査は不安定となり、良品を不良品とするという誤判定が発生する。そのため、作業者が真空引き時間を長くするなどの対策を行い、検査条件は不安定となりかつ効率の悪い生産となっている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製品の気密漏れ検査を正確にかつ安定して行え、誤判定の発生を防止できると共に、検査条件を安定化させ、効率の良い検査を行うことができる気密漏れ検査方法及び装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の気密漏れ検査方法及び装置を提供する。
請求項1に記載の気密漏れ検査装置は、真空チャンバー2内の空気中の水分含有量を測定する水分検出手段103,103aと、この水分検出手段の測定結果に応じて真空ポンプ3の排気能力を補正する制御手段100とを設けたものであり、これにより、誤判定の要因となるノイズ成分(空気中の水分含有率等)を計測することで、検査時のバックグラウンドが一定となるように制御することができ、漏れ検査が安定し、検査の信頼性及び精度を高めることができる。
請求項2の該検査装置は、真空ポンプ3の排気能力が、真空ポンプ3の回転数又は真空ポンプ3の排気時間であることを規定したものである。但し、排気時間が長くなり、検査時間が延びて生産効率が低下しないように留意することが必要である。
請求項3の該検査装置は、真空チャンバー2内にドライエアを供給するドライエア供給源8を更に設けたものであり、これにより、真空破壊時に真空チャンバー2内にドライエアを供給することができ、空気中の水分の除去及び水分の持ち込みを防止でき、次サイクルの検査雰囲気条件を向上させることができる。
請求項4の該検査装置は、ドライエア供給源8に、ドライエアを加熱する加熱ヒータ81及びこの加熱ヒータを制御する加熱制御手段82を設けたものであり、これにより、検査対象物1からトレーサガスが大量に漏れた不良が発生したり、又は真空チャンバー2内に結露が発生した際は、真空破壊時に予め加熱したドライエアを封入し、真空チャンバー2内を加熱し水分を蒸発させることで、真空チャンバー2内に残留する漏れたガス分子や水の分子による誤判定を防止すると共に、加熱雰囲気によりノイズ成分の分子を活性化させ、次の検査サイクルの真空排気効果を高めることができる。
請求項5の該検査装置は、真空チャンバー2内に収容する前に、検査対象物1を予熱する予熱ヒータ9とこの予熱ヒータを制御する予熱制御手段91とを更に設けたものであり、これにより、検査前に検査対象物1を予熱し、真空チャンバー2内への持ち込み水分を蒸発させることができ、検査雰囲気条件(バックグラウンド)を改善できる。
請求項6に記載の気密漏れ検査方法は、真空チャンバー2内の空気中の水分を測定し、水分量計測値が適正値よりも低いか等しい場合は、そのまま漏れ検査を実行し、この水分量計測値が適正値よりも高い場合は、真空ポンプ3の排気能力を高めたり、ドライエア又は加熱したドライエアを真空チャンバー2内に封入したり、或いは次回の検査対象物1を予熱したりする等の手段を講じることで、検査時のバックグラウンドが一定になるように制御するものであり、これにより、検査条件が安定し、正確かつ信頼性のある検査を行うことができる。
請求項7の該検査方法は、適正値がシステム校正時の水分含有量計測値であることを規定したものである。
また請求項8の該検査方法は、真空ポンプ3の排気能力の向上が、真空ポンプ3の回転数の増加又は真空ポンプ3の排気時間の延長であることを規定したものである。
以下、図面に従って本発明の実施の形態の気密漏れ検査方法及び装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。気密漏れ検査装置は、基本的に検査対象物である製品1を収容する真空チャンバー2と、真空チャンバー2内の空気を排気する真空ポンプ3と、製品1内にトレーサガス、例えばヘリウムガス(Heガス)を供給するトレーサガス供給源であるヘリウムボンベ(Heボンベ)4と、製品から漏れ出たHeガスを検出するリークディテクタ5等より構成されている。
真空チャンバー2は、種々の大きさの製品1を収容することができるような容積を有していると共に、一方の側面に製品1を出し入れする開閉扉2aが設けられている。また、真空チャンバー2は、4つの配管系10,20,30,40に接続している。更に、真空チャンバー2には、内部圧力を監視するための圧力計P1が設けられると共に、後に詳述する真空チャンバー2内の空気中の水分を検出するプローブが設けられている。
第1の配管系10は、製品1内にHeガスを供給すると共に、検査後に製品1からHeガスを外部に排出するHeガスの供給・排出配管系である。即ち、第1の配管系10は、Heボンベ4から第1バルブ11を通り、マニホールド14に入って製品1へとHeガスが供給されるHeガス供給配管系と、マニホールド14から分岐して第2バルブ12を通ってHeガスを大気に開放するHeガスの第1排出配管系と、更にマニホールド14から分岐して第3バルブ13から排気ポンプ6に接続していて、製品1内のHeガスを強制的に排出するHeガスの第2排出配管系とを有している。なお、Heボンベ4の出口には、ボンベに附属して圧力センサ4aが設けられていると共に、Heガス供給配管系及びマニホールド14には、それぞれ内部圧力を監視するための圧力計P2,P3が設けられている。
第2の配管系20は、真空チャンバー2内の空気を外部に排気する真空引配管系であり、真空チャンバー2内の空気は、第4バルブ21を通って真空ポンプ3から外部に強制的に排気される。真空ポンプ3は、後述する制御ユニット100により、回転数rpm及び排気時間T等が制御される。
第3の配管系30は、製品1から真空チャンバー2内に漏れ出たHeガスを導入して漏れ検査を行う検査配管系であり、製品1から漏れ出たHeガスは、真空チャンバー2から第5バルブ31及び第6バルブ32を通ってリークディテクタ5に導入され、ここで漏れによるヘリウム量を計測する。また第3の配管系30は、第5バルブ31と第6バルブ32の間から分岐され、第7バルブ33を通って掃引ポンプ7をHeガスを掃気する掃気配管系を含んでいる。この掃気配管系では、第3の配管系30内に付着又は滞留したHeガスを掃気する。
第4の配管系40は、真空チャンバー2内に空気を導入する真空破壊配管系であり、第8バルブ41の開放によって外部から真空チャンバー2内に外気が導入される。第4の配管系40は、真空チャンバー2と第8バルブ41との間で分岐して、第9バルブ42を通ってドライエアタンク8に接続している。即ち、第4の配管40は、ドライエアの供給配管系も有している。
なお、第4〜第9バルブ21,31〜33,41,42が、図1においてエアシリンダ作動式のバルブとして描かれているが、電磁式等のバルブも採用可能である。
ドライエアタンク8は、タンク中のドライエアを加熱ヒータ81と、この加熱ヒータ81を制御するヒータ制御部82と、タンク内のドライエアの温度を検出する温度検出器83とを有している。これにより、真空チャンバー2内に供給するドライエアの温度が、温度検出器83の検出結果に基づくヒータ制御部82による加熱ヒータ81の制御によって調整される。これによって、真空チャンバー2内に水分が持ち込まれるのを防止できると共に、真空チャンバー2内も加熱できる。
また本実施形態では、真空チャンバー2内に投入前の製品1を予熱する製品予熱ヒータ9を有している。製品予熱ヒータ9は、予熱ヒータ制御部91と製品1の温度を検出する温度検出器92とを有しており、温度検出器92の製品1の検出温度に基づいて、予熱ヒータ制御部91によって製品予熱ヒータ9が制御される。これによって、真空チャンバー2内に水分が持ち込まれるのを防止できると共に、真空チャンバー2内の加熱にも寄与できる。
更に本実施形態では、真空ポンプ3、ドライエアタンク8及び製品予熱ヒータ9等の作動を監視する制御ユニット100が設けられている。この制御ユニット100は、真空排気能力の増加、真空排気時間の延長、ドライエアの封入、真空チャンバー内を加熱する手段を講じるプログラムを順次組込む選択をし最適パラメータを組み込んだ生産用プログラムを自動生成するプログラマブルロジックコントローラ(PLC)である。制御ユニット100には、外部雰囲気の水分を検出するプローブ101aと水分検出器101、外部雰囲気の温度を測定する温度測定器102及び真空チャンバー2内の空気中の水分を検出するプローブ103aと水分検出器103とから、外部雰囲気の温度と水分及び真空チャンバー2内の水分の情報が入力される。制御ユニット100は、入力された情報に基づいて、水分量の演算及び比較検討等を行い、その結果に基づいて、真空ポンプ3のインバータ31、ドライエアタンク8のヒータ制御部83及び製品予熱ヒータ9の予熱ヒータ制御部91等に信号を出力する。
図2は、プローブ101a,103aを含む水分検出器101,103における水分検出の測定原理を説明する図である。このプローブは、酸化アルミ材料Cを透湿性電極Aとベース電極Bとで挟んで構成されている。これにより、空気中の水分含有率測定が、酸化アルミ材料Cに透湿性の電極Aを取り付けた両極A,B間の静電容量の変化を測定することにより行う。この原理を用いた検出器は測定値を演算し、絶対湿度、水分量に換算することができる。こうして、本実施形態では、外部及び真空チャンバー内の雰囲気を大気圧状態及び真空状態で計測することができる。
気密漏れ検査においては、検査条件、即ち検査時のバックグラウンドを一定にする必要がある。図3及び4は、検査条件を一定にするための補正方法の選択フローチャートを示しており、図3は検査開始前のフローチャートで、図4は次回以降の検査時のフローチャートである。
まず、ステップS1で検査開始前に真空チャンバー2内の空気中の水分含有量を測定する。次いで、ステップS2でこの計測された水分含有量計測値m1とシステム校正時(安定計測可能状態)の水分含有量計測値m2と比較する。m1がm2より低いか同等の場合(YESの場合)は、システムは安定であると判断し検査開始(生産開始)を許可する。フローはこれで終了する。
m1がm2より高い場合(NOの場合)は、次のステップS3に進み、(1)真空排気能力の増加(真空ポンプ回転数調整)のプログラムを選択し、真空チャンバー2内の空気の排気を促進する。次いでステップS4に進み、真空チャンバー2内の圧力が100Pa程になって、製品1内にHeガスを封入する条件が整ったときに、真空チャンバー2内の空気中の水分含有量を再び測定する。次にステップS5で計測された、100Paにおける水分含有量計測値m1′とシステム校正時(安定計測可能状態)の100Paにおける水分含有量計測値m2′とを比較する。m1′がm2′より低いか同等の場合(YESの場合)は、システムは安定したと判断し検査開始を許可し、フローはこれで終了する。
m1′がm2′より高い場合(NOの場合)は、次のステップS6に進み、(3)ドライエア封入のプログラムを選択する。この場合は、第9バルブ42を開けて、ドライエアタンク8からドライエアを真空チャンバー2内に供給する。また、ステップS7では、(4)次検査製品予熱のプログラムを起動させ、次回の検査対象物の製品1を製品予熱ヒータ9により予熱する。
次にステップS8で製品1からHeガスが大量に漏れる不良が発生したり、真空チャンバー2内に結露が発生した際(YESの場合)は、(5)熱風ドライエア封入のプログラムを選択して、ドライエアタンク8に付属している加熱ヒータ81を作動してドライエアを加熱し、加熱ドライエアとして真空チャンバー2に供給する。こうして、検査開始前のバックグラウンドの補正方法の選択フローチャートのフローは終了する。
図4は、次回以降の検査サイクルの補正方法のフローチャートを示している。ステップS10で次検査サイクルであることが確認できたら、真空チャンバー2内の空気中の水分含有量を測定する。次にステップS11で計測された水分含有量計測値m1とシステム校正時(安定計測可能状態)の水分含有量計測値m2とを比較し、m1がm2より低いか同等のとき(YESの場合)は、システムは安定であると判断し検査を開始し、フローを終了させる。
m1がm2より高いとき(NOの場合)は、ステップS12に進み、(2)真空排気時間の延長のプログラムを選択し、真空ポンプ3による真空チャンバー2内の排気時間を延長する。次いでフローを終了する。
なお、次検査サイクルの補正方法では、真空排気時間の延長のプログラムしか採用していないが、排気時間が長時間になるような場合には、図3における、(1)真空ポンプ回転数調整、(3)ドライエア封入、(4)次検査製品予熱及び(5)熱風ドライエア封入等のプログラムを適宜採用することができる。
このように、本実施形態では製品1を入れる真空チャンバー2内の雰囲気を水分検出器103で測定し、誤判定の要因となるノイズ成分(空気中の水分含有率等)を計測することにより、検査時のバックグラウンドが一定となるように制御させている。
この制御(補正)方法として、以下の5つのプログラムを選択できるようにしている。まず、真空ポンプの排気能力を補正する方法として
(1)真空排気能力の増加(真空ポンプ回転数調整)
(2)真空排気時間の延長
のプログラムがある。
この場合、真空排気時間t(min)は、以下の式で表わすことができる。
t=V/(S×k1)×2.3×log(P1/P2)+k2
ここで、V:真空チャンバー容積(L)
S:真空ポンプ排気速度(L/min)
P1:真空引き前の圧力(大気の場合は101kPa)
P2:必要到達真空度
k1:水分含有率補正値1(排気能力補正)
k2:水分含有率補正値2(排気時間延長)
である。
また、バックグラウンドが一定になるように制御させる水分含有率補正値k1,k2の演算式は、
k1=α×(m1/m2)
k2=β×(m1/m2)
ここで、α:真空チャンバー容量・排気ポンプ特性補正係数1
β:真空チャンバー容量補正係数2
m1:水分含有量計測値
m2:システム校正時(安定計測可能状態)の水分含有量計測値
となる。
また真空排気能力増加だけでは一定時間で真空チャンバーの真空排気ができないときは、真空チャンバー内の水分の除去及び真空チャンバーへの水分の持ち込みを防止し、次検査サイクルの雰囲気条件を向上する目的で、
(3)真空排気、検査後、真空破壊時にドライエアを封入する。
さらに、外部雰囲気の温度、水分含有量を検出する温度計102、水分検出計101を設け、
(4)次検査製品を予熱し真空チャンバーへの持ち込み水分を蒸発させる。
等の手段を講じる。
また、製品1からHeガスが大量に漏れる不良が発生したり、真空チャンバー2内に結露が発生した際は、
(5)真空破壊時に予め加熱したドライエアを封入し真空チャンバー内を加熱し水分を蒸発させる。
こうして真空チャンバーの扉を開いた際に外部空気と対流による空気の置換を図り、真空チャンバー内を清掃する。これにより、真空チャンバー内に残留する漏れたHe分子や水の分子による誤判定を防止すると共に、加熱雰囲気によりノイズ成分の分子を活性化させ次検査サイクルの真空排気効果を高めることができる。一般に絶対湿度が2(kg/kg)以上の場合、この状態になりやすい。また、製品に水分が付着し、それが真空チャンバーに持ち込まれた際にも生じる。
このように、本実施形態では、検査開始前に真空チャンバー内の空気中の水分(バックグラウンド)を測定し、水分含有量m1をシステム校正時(安定計測可能状態)のときの値m2と比較し、高い場合は、真空排気能力の増加、真空排気時間の延長、ドライエアの封入、真空チャンバー内の加熱等の手段を講じるプログラムを順次組み込む選択をし最適パラメータを組み込んだ検査(生産)用プログラムを自動生成することで、検査時のバックグラウンドが一定になるように制御して、安定した正確な検査が行えるようにしたものである。
図5は、本発明の特徴である水分検出システムを組み込んだ検査フローを示すグラフである。実際の漏れ検査は図5の検査フローに従って実施される。製品1が真空チャンバー2内に投入され、先ず、真空チャンバー2内の真空引きの前に、真空チャンバー2内の空気中の水分を水分検出器103により測定する。この時点で計測された水分量計測値m1が適正値m2(システム校正時の水分含有量計測値)よりも高い場合は、真空ポンプ3による排気時間を延長する(この場合、ポンプの回転数を高めてもよい)。真空ポンプ3による真空チャンバー2内の排気と、排気ポンプ6による製品内の排気とが平行して行われている。
製品1内の圧力が一定レベル、例えば100Pa、まで下がり、製品1内にHeボンベ4からHeガスを供給して封入する前に、真空チャンバー2内の水分を再度測定する。その計測値がまだ高いときは、製品1へのHeガスの封入を遅らせて、真空チャンバー2の真空ポンプ3による真空引きを水分量計測値が適正値にまるまで継続する。この過程で検査開始の可否が判定され、適切な時期に製品1内にHeガスが供給され、その内圧が約1MPaになった時点でHeガスの供給が停止される。真空ポンプ3による真空引きは、真空チャンバー2内の圧力が約10Paになるまで作動が継続し、その後停止する。
次いでリークテスト(漏れ検査)が開始され、製品1から漏れ出たHeガスが第3配管系30を通じてリークディテクタ5に導かれて、ここでヘリウムの質量分析を利用してHeガスの漏れ量を測定する。所定時間内のこの漏れ量で製品1の良否を判定する。
リークテスト終了後、掃引ポンプ7を作動して、真空チャンバー2、第3の配管系30、リークディテクタ5及び第5〜第7バルブ31〜32等に付着したり、残留したりして残っているヘリウムを吸引除去し、浄化する。同時に第4の配管系40を開放し、真空チャンバー2内に大気を導入して真空を破壊する。この場合、必要に応じ真空チャンバー2内の水分の除去又は水分の持ち込みを防止する等のために、ドライエアタンク8より、ドライエア又は熱風ドライエアを供給する。
更に、第1の配管系10の第1排出配管系を開放して、検査済製品1内のHeガスを大気に排出する。こうして、真空チャンバー2の扉2aが開けられ、検査終了の製品1が第1の配管系10との接続を解放され、製品1が真空チャンバー2から取り出される。
図6は、本実施形態の作用効果を説明する図であり、水分検出システム付システム安定度を示すグラフである。このグラフから分かるように、同じ漏れ量(He分子量)が18でも、N:ノイズ(バックグラウンド)が低い場合(N=2)と、雰囲気(酸素等の不純物)が悪化してノイズが高くなった場合(N=10)とでS/N比が10から2.8に変化し、システムが不安定になる。この場合、Sはシグナルでリークディテクターの指示値を示している。したがって、真空ポンプによる排気時間を延長し、バックグラウンドを下げてN=2にしてやると、同じS/N比が得られ、システムの安定化が図れる。
図6の下のグラフは、水の分子数による交流インピーダンスの変化を示しており、水の分子が増えると交流インピーダンスは低下することを示している。即ち、誘電率変化による容量変化は相対湿度に比例している。したがって水分含有量測定値を合わせることによって、システムの安定化が図れる。
このように、本実施形態では、図6に示すようにシステムの安定度が向上するように自動的に制御する。
本発明の実施の形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。 水分検出の測定原理を示す図である。 本発明の実施形態である気密漏れ検査方法におけるバックグラウンドを一定にするための検査開始の補正方法の選択を示すフローチャートである。 次検査サイクルの補正方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の気密漏れ検査方法における検査フローを示すグラフである。 本発明の作用効果を説明するグラフである。 従来の気密漏れ検査装置の全体構成図である。 従来の気密漏れ検査方法の検査フローを示すグラフである。 システム安定度を説明するグラフである。
符号の説明
1 製品(検査対象物)
2 真空チャンバー
3 真空ポンプ
4 ヘリウムボンベ(トレーサガス供給源)
5 リークディテクタ
6 排気ポンプ
7 掃引ポンプ
8 ドライエアタンク(ドライエア供給源)
81 加熱ヒータ
9 製品予熱ヒータ
10 第1の配管系
20 第2の配管系
30 第3の配管系
40 第4の配管系
100 制御ユニット
101 水分検出器(外部雰囲気)
102 温度検出器
103 水分検出器(真空チャンバー内)

Claims (8)

  1. 検査対象物(1)を収容する真空チャンバー(2)と、
    前記真空チャンバー(2)内の空気を排気する真空ポンプ(3)と、
    検査対象物(1)内にトレーサガスを供給し、封入するトレーサガス供給源(4)と、
    検査対象物(1)から漏れ出たトレーサガスを検出するリークディテクタ(5)と、
    を備えていて、前記真空チャンバー(2)内に収容された検査対象物(1)中にトレーサガスを加圧封入し、検査対象物(1)からのトレーサガスの漏れを検査する気密漏れ検査装置において、
    前記真空チャンバー(2)内の空気中の水分含有量を測定する水分検出手段(103,103a)と、
    前記水分検出手段の測定結果に応じて前記真空ポンプ(3)の排気能力を補正する制御手段(100)と、を備えていることを特徴とする気密漏れ検査装置。
  2. 前記真空ポンプ(3)の排気能力が、真空ポンプ(3)の回転数又は真空ポンプ(3)の排気時間であることを特徴とする請求項1に記載の気密漏れ検査装置。
  3. 前記真空チャンバー(2)内にドライエアを供給するドライエア供給源(8)を更に備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気密漏れ検査装置。
  4. 前記ドライエア供給源(8)が、ドライエアを加熱する加熱ヒータ(81)及び該加熱ヒータを制御する加熱制御手段(82)とを有していることを特徴とする請求項3に記載の気密漏れ検査装置。
  5. 前記真空チャンバー(2)内に収容する前に、検査対象物(1)を予熱する予熱ヒータ(9)と該予熱ヒータを制御する予熱制御手段(9)とを更に備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の気密漏れ検査装置。
  6. 真空チャンバー(2)内に収容された検査対象物(1)中にトレーサガスを加圧封入し、検査対象物(1)からのトレーサガスの漏れを検査する気密漏れ検査方法において、
    前記真空チャンバー(2)内の空気中の水分を測定し、水分量計測値が適正値よりも低いか等しい場合は、そのまま漏れ検査を実行し、前記水分量計測値が適正値よりも高い場合は、真空ポンプ(3)の排気能力を高めることで、検査時のバックグラウンドを改善し、真空排気能力の向上だけでは一定時間で真空排気できないときは、検査後の真空破壊時にドライエア又は加熱したドライエアを前記真空チャンバー(2)内に封入するか、又は次回の検査対象物(1)を予熱することによって、検査時のバックグラウンドが一定となるように制御することを特徴とする気密漏れ検査方法。
  7. 前記適正値が、システム校正時の水分含有量計測値であることを特徴とする請求項6に記載の気密漏れ検査方法。
  8. 前記真空ポンプ(3)の排気能力の向上が、真空ポンプ(3)の回転数の増加又は真空ポンプ(3)の排気時間の延長であることを特徴とする請求項6又は7に記載の気密漏れ検査方法。
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