JP2007214532A - 半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置、及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法 - Google Patents

半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置、及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、不揮発性半導体記憶装置等に利用される半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置、及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法に関し、セルの微細化及び集積化が可能で、データの記憶特性に優れ、低消費電力化が可能な半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置、及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】半導体素子としての強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、強誘電体膜26上に形成されたゲート電極28と、強誘電体膜26下方の半導体基板2に強誘電体膜26の分極方向によって反転層が形成される反転層形成領域90と、反転層形成領域90を挟んだ両側の一方に形成されたカソード領域62と、当該両側の他方に形成されたアノード領域64とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、不揮発性半導体記憶装置等に利用される半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置、及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法に関する。
電源を切っても直前の記憶が保持され、かつランダムアクセスが可能な不揮発性ランダムアクセスメモリ(RAM)は、ユビキタス社会の基盤を形成するデバイスとして、個人認証やセキュリティ分野において有望視されている。
種々の不揮発性RAMのなかで、自発分極を持つ強誘電体をキャパシタの誘電体層に用いた不揮発性メモリ(FeRAM)は、消費電力が小さいことから、モバイル分野の次世代メモリとして期待されている。
現在実用化されているFeRAMは、1個のセル選択用トランジスタと、1個のデータ保持用の強誘電体キャパシタとで構成された1T1C(1トランジスタ1キャパシタ)型のFeRAMである。電源をオフ状態にしても強誘電体キャパシタには電荷が残留するので、1T1C型のFeRAMは不揮発性の記憶素子として利用することができる。
特開平9−134974号公報 石原宏,"トランジスタ型強誘電体メモリ開発の現状と将来展望",電子情報通信学会誌,Vol.88,No.4,2005 Yoshihiro Arimoto,Hiroshi Ishiwara,"Current Status of Ferroelectric Random−Access Memory",Reprinted from Materials Research Society MRS Bulletin,Vol.29,No.11,November 2004
上述したように、1T1C型のFeRAMは、1個のメモリセルに1個のトランジスタと1個の強誘電体キャパシタとが必要なので、FeRAM内にメモリセルを形成するためには、ある程度の大きさの形成領域が必要となる。さらに、強誘電体キャパシタに蓄積できる電荷量は、強誘電体キャパシタの電極面積に比例するので、FeRAMの微細化を進めてゆくと記憶保持に必要な電荷量が維持できなくなる。即ち、大容量の1T1C型のFeRAMを作るのは困難である。
FeRAMの微細化における問題を解決するために、1T1C型FeRAMに代えて、FET型方式の1T(1トランジスタ)型のFeRAMを用いる方法が提案されている。FET型FeRAMは、ゲート絶縁膜が強誘電体で形成されており、非破壊読出しが可能である。また、トランジスタの微細化の進展に伴って、メモリセルの面積を小さくすることが可能である。このため、FET型FeRAMは、微細化の点で1T1C型FeRAMに比べて優位性を有している。しかし、FET型FeRAMは、現状ではデータをメモリセルに書込んだり、メモリセルに記憶されたデータを読出したりするための電圧が高く、ゲート絶縁膜の信頼性も乏しい。従って、FET型FeRAMは、記憶保持性能を示すリテンション特性やメモリセル選択時のディスターブ特性が現行の1T1C型FeRAMに比べて劣っており、実用化されるまでには至っていない。
代表的なFET型1T FeRAMは、ソース領域及びドレイン領域が形成された半導体基板(S)のチャネル領域の上に、ゲート絶縁膜(I)、強誘電体膜(F)、及び電極膜(M)が積層された構造を有している。この構造を有するFETは、MFIS型FETと呼ばれている。FET型1T FeRAMでは、強誘電体膜の分極方向によってソース−ドレイン間のオン電流とオフ電流とが数桁異なることを利用して、記憶されたデータが「0」又は「1」であるのか読み出している。
図27は、FET型1T FeRAMのメモリアレイのデータ書込みを説明するための図である。図27に示すように、FET型1T FeRAMのメモリアレイは、マトリクス状に配置された複数のメモリセルを有している。FET型1T FeRAMのメモリアレイではデータ書込み時に、選択セル150のゲート電極に接続されたワードライン151には例えば+V(V)が印加され、ドレイン電極に接続されたビットライン153には例えば0(V)が印加される。その際、非選択セル152、154のゲート電極に接続されたワードライン151には+1/3・V(V)が印加され、ドレイン電極に接続されたビットライン153には例えば+2/3・(V)が印加される。即ち、全ての非選択セルのゲート電極に電圧を印加する必要がある。
これにより、選択セル150のFeRAMの強誘電体膜には、+V(V)の電圧が印加される。選択セル150が接続されたワードライン151又はビットライン153のいずれかに接続された非選択セル154のFeRAMの強誘電体膜には、+1/3・V(V)の電圧が印加される。選択セル150が接続されていないワードライン151又はビットラインに接続された非選択セル152のFeRAMの強誘電体膜には、−1/3・V(V)の電圧が印加される。従って、リーク電流により非選択セル152、154においても電力が消費され、さらには1ビットの書き込みごとに全てのビット線、ワード線に電圧を印加するため、セルサイズが大きくなると、これらの配線の充放電電流が莫大になる。このように、FET型1T FeRAMを備えた半導体記憶装置では低消費電力化を図るのが困難である。
図28は、n型FET型1T FeRAMのメモリアレイのデータ読出しを説明するための図である。MFIS型FETにおいて、データを長期間保持するためには、ゲート電極に0(V)を印加した場合に、強誘電体膜の分極方向によっては、ソース・ドレイン間に流れる電流の大小が実現している必要がある。図28(a)は、並列型のメモリアレイを示し、図28(b)は、直列型のメモリアレイを示している。図28(a)に示すように、複数のソース電極同士及びドレイン電極同士が接続された並列型のメモリアレイでは、データ読出し時には、全ての非選択セル152のゲート電極に−V(V)の電圧を印加して非選択FETを高抵抗にすることにより、選択セル150のゲート電極に0(V)を印加して選択FETのソース・ドレイン間に流れる電流の大小を周辺回路から読出す。一方、図28(b)に示すように、隣接するFET型1T FeRAMのソース電極とドレイン電極とが接続された直列型のメモリアレイでは、全ての非選択セル152のゲート電極に+V(V)を印加して非選択FETを低抵抗にすることにより、選択セル150のゲート電極に0(V)を印加して選択FETのソース・ドレイン間に流れる電流の大小の情報を周辺回路から読出す。
このように、FET型1T FeRAMでは、データの書込み及び読出し時に、選択セル及び非選択セルの何れにも所定の電圧を印加する必要があるので、半導体記憶装置の低消費電力化を図ることが困難である。また、非選択セルの記憶データが書き換えられる可能性が高くなり、信頼性に乏しい。
以上の説明から明らかなように、1T1C型FeRAMでは微細化が困難であるという問題を有している。また、FET型1T FeRAMでは、記憶素子としてのリテンション特性及びディスターブ特性が十分でないという問題を有している。また、FET型1T FeRAMは、半導体記憶装置の低消費電力化を図ることが困難であるという問題を有している。
本発明の目的は、セルの微細化及び集積化が可能で、データの記憶特性に優れ、低消費電力化が可能な半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置、及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法を提供することにある。
上記目的は、半導体基板上方に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、前記強誘電体膜下方に形成された不純物活性化領域と、前記不純物活性化領域を挟んだ両側の一方に形成された高濃度のn型不純物活性化領域と、前記両側の他方に形成された高濃度のp型不純物活性化領域と、を有することを特徴とする半導体素子によって達成される。
また、上記目的は、強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、前記メモリセルは、上記本発明の半導体素子と、ゲート電極、ソース領域、ドレイン領域を有するセル選択用トランジスタとからなり、前記p型不純物活性化領域または前記n型不純物活性化領域と前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とが接続されていることを特徴とする半導体記憶装置によって達成される。
また、上記目的は、強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、半導体基板上方に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、前記強誘電体膜下方の前記半導体基板に前記強誘電体膜の分極方向に応じて反転層が形成される反転層形成領域と、前記反転層形成領域を挟んだ両側の一方に形成されたカソード領域と、前記両側の他方に形成されたアノード領域と、を有する半導体素子と、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側に形成されたソース領域及びドレイン領域と、を有するセル選択用トランジスタと、を備え、前記半導体素子の前記カソード領域、あるいは前記アノード領域のうちの一方と前記セル選択用トランジスタの前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とを電気的に接続してなるメモリセルを備えたことを特徴とする半導体記憶装置によって達成される。
上記目的は、強誘電体膜の分極の向きによってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置の製造方法において、半導体基板上方に強誘電体膜を形成し、前記強誘電体膜上にゲート電極を形成し、前記強誘電体膜下方の前記半導体基板の反転層形成領域を挟んだ両側の一方にカソード領域を、他方にアノード領域を形成して、半導体素子を形成し、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側にソース領域及びドレイン領域を形成して、セル選択用トランジスタを形成し、前記カソード領域、あるいは前記アノード領域のうちの一方と前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とを接続して、前記メモリセルを形成することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法によって達成される。
上記目的は、強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、前記メモリセルは、第1導電型の半導体基板に形成され、前記第1導電型と異なる導電型の第2導電型のウェル領域と、前記ウェル領域上方に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、前記強誘電体膜下方の前記ウェル領域に前記強誘電体膜の分極方向に応じて反転層が形成される反転層形成領域と、前記反転層形成領域を挟んだ両側の一方に形成された前記第1導電型の第1不純物活性化領域と、前記両側の他方に形成された前記第1導電型の第2不純物活性化領域とを備えた記憶用半導体素子と、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側の一方に形成され、前記ウェル領域及び前記第2不純物活性化領域に電気的に接続された前記第2導電型の第3不純物活性化領域と、前記チャネル領域を挟んだ両側の他方に形成された前記第2導電型の第4不純物活性化領域とを備えたセル選択用トランジスタとを有することを特徴とする半導体記憶装置によって達成される。
本発明によれば、セルの微細化及び集積化が可能で、データの記憶特性、信頼性に優れ、低消費電力化が可能な半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置を実現できる。
〔第1の実施の形態〕
半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置、及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法について図1乃至図18を用いて説明する。
本実施の形態による半導体素子は強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードであり、ゲート電極に印加する電圧の正負(極性)によって強誘電体膜の分極の向きが反転し、逆バイアス電圧の印加時に当該分極の向きによって流れる電流の大きさが異なる点に特徴を有している。また、本実施の形態による半導体記憶装置は、セル選択用トランジスタと、セル選択用トランジスタに電気的に接続された強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードとを有するメモリセルを備え、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードの強誘電体膜の分極の向きを反転させて「0」又は「1」に相当する1ビットデータを書込み、当該分極の向きによって流れる電流の大きさによって「0」又は「1」に相当する1ビットデータを読出す点に特徴を有している。
まず、本実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の構造について図1を用いて説明する。図1は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDにセル選択用トランジスタSTが接続された本実施の形態の半導体記憶装置1の1個のメモリセルの基板面に垂直な断面構造を示している。図1に示すように、半導体記憶装置1のメモリセルは、p型シリコン半導体基板2に形成された素子分離絶縁膜4で画定された素子領域内に形成されている。素子領域内は、p型シリコン半導体基板2のp型不純物活性領域と、低濃度のn型不純物活性化領域のn−(「−」はマイナスを示す)ウェル6とが形成されている。
素子分離絶縁膜4で画定された素子領域内のp型不純物活性領域には、セル選択に用いるn型FETのセル選択用トランジスタSTが形成されている。n−ウェル6には、「0」又は「1」の1ビットデータを残留分極の向きで記憶する強誘電体膜がゲート部に設けられた強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDが形成されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのゲート部GD−Gは、n−ウェル6のn−不純物領域上に形成された膜厚4nmのHfO(酸化ハフニウム)膜のゲート絶縁膜22と、ゲート絶縁膜22上に形成された膜厚400nmのSBT(SrBiTa:タンタル酸ストロンチウムビスマス)膜のデータ記憶用強誘電体膜26と、強誘電体膜26上に形成された膜厚100nmのPt(白金)膜のゲート電極28とを有している。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、強誘電体膜26下層の半導体基板2のn−ウェル6に強誘電体膜26の分極の向きに応じて反転層が形成される反転層形成領域90を有している。反転層形成領域90を挟んだ両側の一方(図1で左側)にはn型不純物拡散層(n型不純物活性化領域)のカソード領域(以下、必要に応じて「n型不純物拡散層」又は「カソード領域」という)62が形成され、他方(図1で右側)にはp型不純物拡散層(p型不純物活性化領域)のアノード領域(以下、必要に応じて「p型不純物拡散層」又は「アノード領域」という)64が形成されている。カソード領域62は、n−ウェル6より高濃度のn型不純物拡散層である。アノード領域64は、半導体基板2のp型不純物活性領域より高濃度のp型不純物拡散層である。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、反転層形成領域90に反転層が形成されていない状態では、アノード領域64とn−ウェル6とが接合されたp+n−接合ダイオードと看做すことができる。また、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、反転層形成領域90に反転層が形成された状態では、アノード領域64とカソード領域62とが高濃度p型層とみなせる反転層を介して接合されたp+n+接合ダイオードと看做すことができる。
セル選択用トランジスタSTのゲート部ST−Gは、半導体基板2のp型不純物領域上に形成された4nmのHfO膜のゲート絶縁膜20と、ゲート絶縁膜20上に形成された膜厚150nmのポリシリコン膜のゲート電極24とを有している。ゲート部ST−Gのゲート絶縁膜20下層の半導体基板2に形成されるチャネル領域91を挟んだ両側の一方(図1で左側)には、不純物濃度がカソード領域62とほぼ同一のn型不純物拡散層のドレイン/ソース領域(以下、必要に応じて「n型不純物拡散層」又は「ドレイン領域」という)60が形成されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのカソード領域であるn型不純物拡散層62は、n−ウェル6からセル選択用トランジスタSTのゲート部ST−Gのゲート絶縁膜20下層のチャネル領域91を挟んだ両側の他方(図1で右側)にまで延びてセル選択用トランジスタSTのソース/ドレイン領域(以下、必要に応じて「ソース領域」という)としても用いられるようになっている。
このように、n型不純物領域62は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのカソード領域を構成すると共に、セル選択用トランジスタSTのソース領域を構成している。本実施の形態では、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのカソード領域と、セル選択用トランジスタSTのソース領域とは、一体的に形成されて電気的に接続された構成であるが、これらが分離されて電気的に接続された構成でももちろんよい。また、カソード領域とソース領域とが分離されている場合には、両領域を接続するための接続工程が必要になる。
また、セル選択用トランジスタSTのゲート部ST−Gのポリシリコン膜のゲート電極24及びn型不純物拡散層60、62及びp型不純物拡散層64の上層部にそれぞれシリサイド膜(不図示)が形成されている。
半導体基板2の全面にカバー膜として不図示の酸窒化シリコン(SiON)膜が約200nmの厚さに形成され、その上に二酸化シリコン(SiO)の層間絶縁膜66が約1.0μmの厚さに形成されている。層間絶縁膜66表面は平坦化されている。セル選択用トランジスタSTのゲート部ST−Gのポリシリコン膜のゲート電極24及びセル選択用トランジスタSTのドレイン領域60並びに強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのゲート電極28及びアノード領域64の上層部の層間絶縁膜66は開口されてそれぞれコンタクトホールが形成されている。各コンタクトホールには例えばタングステンが埋め込まれてタングステン・プラグ68、70、72、74が形成されている。タングステン・プラグ68、70、72、74上にはそれぞれ所定の配線76、78、80、82が形成されている。
また、配線76、78、80、82を埋めるほどに第2の層間絶縁膜66’が形成されている。タングステン・プラグ70及び配線78上の層間絶縁膜66’は開口されてコンタクトホールが形成されている。当該コンタクトホールには、例えばタングステン・プラグ75が形成されている。タングステン・プラグ75上には、図中左右方向に延伸する配線83が形成されている。配線83を埋めるほどに層間絶縁膜66’’が形成されている。
本構造ではp型シリコン半導体基板2にn−ウェル6を形成しているが、n型シリコン半導体基板にp−ウェルを形成するようにしてももちろんよい。この場合、図1において、カソード領域62側にアノード領域が形成され、アノード領域64側にカソード領域が形成される。また、このp−ウェル構成では、セル選択用トランジスタSTにp型MOSFETが用いられる。さらに、半導体記憶装置1にはメモリセル領域だけではなく周辺回路領域も存在し、周辺回路用にCMOS構造が形成されていてもよい。
本実施の形態では、ゲート電極材料として、セル選択用トランジスタSTのゲート電極24にはポリシリコン、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのゲート電極28にはPtが用いられているが、ゲート電極の形成材料はこれらに限定されない。例えば、ゲート電極24、28の形成材料には、Ir、Ru、IrO、SRO(SrRuO)又はRuOを用いてもよい。
強誘電体膜には、ペロブスカイト構造を有するPb(Zr,Ti)O、あるいはPb(Zr,Ti)OにLa、Ca、Sr、Nbなどのドーパントを添加したPZT系の材料や、ビスマス層状構造を有する(Bi,La)Ti12あるいはSrBiTa等が用いられる。ビスマス層状構造を有する強誘電体は、PZT系材料に比べて分極電荷量は小さいが、誘電率も小さい。FET型FeRAMでは分極電荷量は1μC/cm程度であれは十分動作する。ビスマス層状構造を有する強誘電体は誘電率が小さく強誘電体層により大きな電圧がかけられる。データ記憶用の強誘電体膜26の形成材料としてSBTが用いられているが、例えばBLT((Bi,La)Ti12)、PGO(PbGe11)、BFO(BiFeO)、STN(Sr2(Ta,Nb)2O7)又はBNMO(BiNiMn1−X)等の強誘電体材料でももちろんよい。
次に、本実施の形態の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1によるデータの書込み/読出し方法について図2乃至図8を用いて説明する。図2は、本実施の形態による半導体記憶装置1のメモリセルの構造を模式的に示す斜視図である。図2に示すように、セル選択用トランジスタSTのドレイン領域60には、図中斜め方向に延伸し、ドレイン領域60にデータを出力するビットラインBLが電気的に接続されている。セル選択用トランジスタSTのゲート電極24には、ビットラインBLに交差し、セル選択用トランジスタSTのオン/オフを制御するセル選択信号をゲート電極24に出力するワードラインWLが電気的に接続されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのゲート電極28には、ビットラインBLにほぼ並列し、データ記憶用の強誘電体膜26の分極の向きを反転させる電圧をゲート電極28に印加するドライブラインDLが電気的に接続されている。強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのアノード領域64には、ビットラインBL及びドライブラインDLにほぼ並列し、アノード領域64をオープン又は基準電位(例えばGND(接地))にするプレートラインPLが電気的に接続されている。半導体記憶装置1は、ワードラインWL、ビットラインBL、ドライブラインDL及びプレートラインPLに印加する電圧の組み合わせにより、メモリセルにデータを書込んだり、メモリセルに記憶されたデータを読出したりする。
図3は、データ書込み時の各ラインWL、BL、DL、PLへの印加電圧を示す表である。図3に示すように、最左欄に示す「0」の1ビットデータの書込み時には、ワードラインWLを+V0(V)とし、ビットラインBLを0(V)とし、ドライブラインDLを+V1(V)とし、プレートラインPLをオープン(ハイ・インピーダンス状態)とする。また、最左欄に示す「1」の1ビットデータの書込み時には、ワードラインWLを+V0(V)とし、ビットラインBLを+V1(V)とし、ドライブラインDLを0(V)とし、プレートラインPLをオープンとする。ここで、+V1(V)は、「1」の1ビットデータに対応したデータ電圧を表している。
次に、本実施の形態の半導体記憶装置1のメモリセルへのデータ書込みについて図4及び図5を用いてより具体的に説明する。図4は、半導体記憶装置1のメモリセルに「0」に相当する1ビットデータを書込む方法を説明する図である。図4(a)は、「0」に相当する1ビットデータ書込み時の半導体記憶装置1のメモリセルを模式的に示し、図4(b)は、「0」に相当する1ビットデータ書込み時の当該メモリセルの等価回路を示している。
図4(a)及び図4(b)に示すように、ワードラインWLからセル選択信号として+V0(V)のゲート電圧がセル選択用トランジスタSTのゲート電極24に印加されると、チャネル領域91にチャネルが形成されてセル選択用トランジスタSTはオン状態になり、ビットラインBLからドレイン領域60に印加された「0」の1ビットデータに対応した0(V)のデータ電圧がカソード領域62及びn−ウェル6に印加される。これにより、強誘電体膜26の下方の反転層形成領域90の全面には、0(V)のデータ電圧が印加される。プレートラインPLはオープン状態なので、アノード領域64とn−ウェル6との間に電流は流れず、n−ウェル6の電圧は0(V)で維持される。
セル選択信号の入力と例えば同時に、ドライブラインDLから強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのゲート電極28に+V1(V)の電圧が印加される。ゲート電極28の電位+V1よりデータ電圧の電位0は低いので、強誘電体膜26には、ゲート電極28側が正(+)となり半導体基板2側が負(−)となる極性の電圧が印加される。これにより、強誘電体膜26は図4(a)の太矢印で示すように下向きに分極する。半導体基板2側の強誘電体膜26表面は正(+)に帯電するため、反転層形成領域90には電子が集まり反転層は形成されない。図4(a)に示すように、本実施の形態では、強誘電体膜26の分極方向が下、つまり半導体基板2側を向いているときに、「0」という1ビットデータを対応付けている。また、図4(b)に示すように、「0」に相当する1ビットデータが書込まれた強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、p+n−接合ダイオードとなる。
データ書込み終了後に、各ラインWL、BL、DLを無印加状態にしても、強誘電体膜26の分極の向きは維持されるので、メモリセルは「0」に相当する1ビットデータを記憶することができる。
図5は、半導体記憶装置1のメモリセルに「1」の1ビットデータを書込む方法を説明する図である。図5(a)は、「1」に相当する1ビットデータ書込み時の半導体記憶装置1のメモリセルを模式的に示し、図5(b)は、「1」に相当する1ビットデータ書込み時の当該メモリセルの等価回路を示している。
図5(a)及び図5(b)に示すように、ワードラインWLからセル選択信号として+V0(V)のゲート電圧がセル選択用トランジスタSTのゲート電極24に印加されると、チャネル領域91にチャネルが形成されてセル選択用トランジスタSTはオン状態になり、ビットラインBLからドレイン領域60に印加された「1」の1ビットデータに対応した+V1(V)のデータ電圧がカソード領域62及びn−ウェル6に印加される。これにより、強誘電体膜26の下方の反転層形成領域90の全面には、+V1(V)のデータ電圧が印加される。プレートラインPLはオープン状態なので、アノード領域64とn−ウェル6との間に電流は流れず、n−ウェル6の電圧は+V1(V)で維持される。
セル選択信号の入力と例えば同時に、ドライブラインDLから強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのゲート電極28に0(V)の電圧が印加される。ゲート電極28の電位0よりデータ電圧の電位+V1は高いので、強誘電体膜26には、ゲート電極28側が負(−)となり半導体基板2側が正(+)となる極性の電圧が印加される。これにより、強誘電体膜26は図5(a)の太矢印で示すように上向きに分極する。半導体基板2側の強誘電体膜26表面は負(−)に帯電するため、反転層形成領域90には正孔が集まってp+型反転層が形成される。図5(a)に示すように、本発明では、強誘電体膜26の分極方向が上、つまりゲート電極28側を向いているときに、「1」という1ビットデータを対応付けている。また、図5(b)に示すように、「1」の1ビットデータが書込まれた強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、p+n+接合ダイオードとなる。
次に、本実施の形態の半導体記憶装置1のメモリセルに記憶されたデータの読出しについて図6乃至図8を用いて説明する。図6は、データ読出し時の各ラインWL、BL、DL、PLへの印加電圧を示す表である。図6に示すように、最左欄に示す「0」又は「1」の1ビットデータを読出す時には、ワードラインWLを+V0(V)とし、ビットラインBLを+Vr(V)とし、ドライブラインDLを0(V)とし、プレートラインPLを基準電位(例えばGND(接地))にする。ここで、+Vr(V)は、データ読出し用のデータ読出し電圧であり、+V0>+Vr>0の関係を満たすように設定される。後程詳述するが、図6の最右欄に示すように、「0」の1ビットデータの読出時には、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDに流れる逆方向電流Idは、0とみなせる極めて小さな電流I0(mA)となり、「1」の1ビットデータの読出時には、逆方向電流IdはI0に対して非常に大きいI1(mA)となる。
次に、本実施の形態の半導体記憶装置1のメモリセルからのデータ読出しについて図7及び図8を用いてより具体的に説明する。図7は、半導体記憶装置1のメモリセルから「0」に相当する1ビットデータを読出す方法を説明する図である。図7(a)は、「0」に相当する1ビットデータ読出し時の半導体記憶装置1のメモリセルを模式的に示し、図7(b)は、「0」に相当する1ビットデータ読出し時の当該メモリセルの等価回路を示し、図7(c)は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDの電流Id対電圧Vの特性(IV特性)を示している。
図7(a)及び図7(b)に示すように、ワードラインWLからセル選択信号として+V0(V)のゲート電圧がセル選択用トランジスタSTのゲート電極24に印加されると、チャネル領域91にチャネルが形成されてセル選択用トランジスタSTはオン状態になり、ビットラインBLからドレイン領域60に印加されたデータ読出し電圧+Vr(V)がカソード領域62及びn−ウェル6に印加される。プレートラインPLは接地されているので、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDには逆バイアス電圧が印加される。
セル選択信号の入力と例えば同時に、ドライブラインDLから強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのゲート電極28に0(V)の電圧が印加される。これにより、強誘電体膜26に所定の電圧が印加される。この際、分極の向きに影響を与えないように、読み出し電圧+Vr(V)は十分小さい必要がある。
上述したように、「0」に相当する1ビットデータの記憶時には、反転層形成領域90には反転層が形成されないので、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDの構成は、(n+)(n−)(p+)となる。従って、図7(b)に示すように、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、n−ウェル6とアノード領域64とが接合されたp+n−接合ダイオードと看做すことができる。p+n−接合ダイオードの降伏電圧は相対的に大きい。このため、データ読出し電圧+Vrの大きさを当該降伏電圧より小さい値に設定しておくことにより、図7(c)に示すように、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDには、逆バイアス電圧−Vrが印加されてもほぼ0と見なせる極めて小さい逆方向電流I0(mA)しか流れない。
図8は、半導体記憶装置1のメモリセルから「1」に相当する1ビットデータを読出す方法をより具体的に説明する図である。図8(a)は、「1」に相当する1ビットデータ読出し時の半導体記憶装置1のメモリセルを模式的に示し、図8(b)は、「1」に相当する1ビットデータ読出し時の当該メモリセルの等価回路を示し、図8(c)は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDの電流Id対電圧Vの特性(IV特性)を示している。
図6を用いて説明したように、「1」に相当する1ビットデータの読出し時の各ラインWL、BL、DL、PLに印加される電圧は、「0」に相当する1ビットデータの読出し時の電圧と同様である。従って、図8(a)及び図8(b)に示すように、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDには、逆バイアス電圧−Vrが印加される。
上述したように、「1」に相当する1ビットデータの記憶時には、反転層形成領域90にはp+型反転層が形成されているので、図8(b)に示すように、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、(n+)(p+)となり、p型反転層を介してカソード領域62(n+)とアノード領域64(p+)とが接合されたp+n+接合ダイオードと看做すことができる。高濃度のn型不純物拡散層を有するカソード領域62とp+型反転層との間の耐電圧は、高濃度のp型不純物拡散層を有するアノード領域64と反転層形成領域90を一部に含むn−ウェル6との間の耐電圧より低い。従って、「0」の1ビットデータが記憶されてアノード領域64とn−ウェル6とでpn接合が形成されている状態よりも、「1」の1ビットデータが記憶されてカソード領域62とp+型反転層とでpn接合が形成されている状態の方が、降伏電圧が小さくなる。このため、図8(c)に示すように、逆バイアス電圧−Vr(V)が印加されると、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDには、逆方向電流I0と比較して非常に大きな逆方向電流I1(mA)が流れる。
このように、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDに流れる逆方向電流の大きさは強誘電体膜26に記憶されたデータにより異なるので、逆方向電流の大きさを判定することにより「0」又は「1」に相当する1ビットデータを読出すことができる。
データ読出し終了後、各ラインWL、BL、DL、PLを無印加状態にしても、データ記憶用の強誘電体膜26の分極の向きは変化しないので、メモリセルは「0」又は「1」に相当する1ビットデータを記憶し続けることができる。従って、本実施の形態による半導体記憶装置1は非破壊読出しが可能である。
n−ウェル6(n−領域)の不純物濃度がカソード領域62(n+領域)の不純物濃度より小さく、p型シリコン半導体基板(p−領域)の不純物濃度がアノード領域(p+領域)の不純物濃度より小さくなるように各層の不純物濃度を制御することによってオン電流とオフ電流との比が10以上となるゲート付き強誘電体pn接合ダイオードGDを実現することができる。その際、各領域の不純物濃度の上記条件を満たしたうえで、n−領域の不純物濃度範囲を1.0×1014〜1.0×1018cm−3とし、n+領域の不純物濃度範囲を1.0×1016〜1.0×1020cm−3とし、p−領域の不純物濃度範囲を1.0×1014〜1.0×1018cm−3とし、p+領域の不純物濃度範囲を1.0×1016〜1.0×1020cm−3とすることが望ましい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDに備えられたデータ記憶用の強誘電体膜26の分極の向きによりデータを書込み、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDに流れる電流の大きさによりデータを読出すことができる。本実施の形態の半導体記憶装置1は、従来の1T1C型のFeRAMのように強誘電体キャパシタに蓄積された電荷量に基づいてデータを読出す構成ではないので、微細化及び集積化に優れる。また、本実施の形態の半導体記憶装置1は、データ読出し時に非選択セルの強誘電体膜26には大きな電圧が印加されないので従来のFET型1T FeRAMと比較して、ディスターブ特性の向上を図ることができると共に半導体記憶装置の低消費電力化を図ることができる。
次に、本実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の製造方法について図9乃至図13を用いて説明する。図9乃至図13は、本実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図9(a)に示すように、STI(Shallow Trench Isolation;浅溝素子分離)法やLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法等を用いてp型シリコン半導体基板2に素子分離絶縁膜4を形成する。
次いで、素子分離絶縁膜4で画定された素子領域内のn−ウェル形成領域以外の領域を覆うようにパターニングされたレジスト層(不図示)を形成する。続いて、当該レジスト層をマスクとして基板2内1μm程度の深さにn型不純物をイオン注入する。次いでレジスト層を除去してからアニール処理を施して不純物を活性化してn−ウェル6を形成する。
次に、図9(b)に示すように、ゲート絶縁膜となる膜厚4nmのHfO膜8を例えばCVD法を用いて半導体基板2上の全面に形成し、次いでHfO膜8上に、CSD法(ゾルゲル法)を用いて強誘電体膜となる膜厚400nmのSBT(SrBiTa)膜10を形成する。
次に、酸素(O)100%雰囲気中で800℃〜900℃で基板2をアニール処理する。次いで、電子ビーム蒸着法により、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードのゲート電極となる膜厚100nmのPt膜12をSBT膜10上に成膜する。
なお、強誘電体膜を形成するためにゲート絶縁膜材料としてHfO(酸化ハフニウム)膜8を用いているが、強誘電体膜のないセル選択用トランジスタSTのゲート部ST−Gのゲート絶縁膜は、製造工程は増加するものの熱酸化法を用いて半導体基板2上に形成したシリコン酸化膜(不図示)を用いるようにしてもよい。次に、レジストを塗布してパターニングし、強誘電体ゲートpn接合ダイオードのゲート領域にレジスト層14を形成する。
次に、塩素系のエッチングガスを用いてレジスト層14をエッチングマスクとして半導体基板2上をエッチングし、図9(c)に示すように露出部のPt膜12及びSBT膜10を順次除去して、HfO膜8が露出するまでエッチング処理を行う。最後にエッチングマスクとして用いていたレジスト層14を除去する。
次に、図10(a)に示すように、例えばCVD法を用いて全面に膜厚250nmの多結晶シリコン(ポリシリコン)膜16を成膜する。必要に応じて、CMP法などの方法でポリシリコン表面を平坦にした後、図10(b)に示すように、レジスト層18を塗布し、ポリシリコンを残す部分だけレジスト層18を残し、他はエッチング除去する。
次に、レジスト層18を除去したのち、HfO膜をエッチング除去する。これにより、図11(a)に示すように、HfO膜のゲート絶縁膜22と、ゲート絶縁膜22上に形成されたSBT膜の強誘電体膜26と、強誘電体膜26上に形成されたPt膜のゲート電極28とを有する強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのゲート部GD−Gが完成する。同様にして、HfO膜のゲート絶縁膜20と、ゲート絶縁膜20上に形成されたポリシリコン膜のゲート電極24とを有するセル選択用トランジスタSTのゲート部ST−Gが完成する。
次に、図11(b)に示すように、レジストを塗布してパターニングし、n−ウエル6内に形成すべきp型不純物形成領域上を覆うレジスト層30を形成する。続いて、例えばイオン注入法を用い、レジスト層30及びゲート部ST−G,GD−GをマスクとしてP(リン)やAs(ヒ素)等のn型不純物を半導体基板2内の領域に導入して、n型不純物領域32、34を形成する。例えば、Pの注入条件は加速エネルギー30keV〜70keV、ドーズ量2×1015cm−2〜1×1016cm−2であり、好適には加速エネルギー50keV、ドーズ量5×1015cm−2でイオン注入される。その後、レジスト層30を除去する。
次に、図12に示すように、レジストを塗布してパターニングし、n−ウエル6内に形成すべきp型不純物領域38上を露出させたレジスト層36を形成する。続いて、例えばイオン注入法を用い、レジスト層36及びゲート部GD−GをマスクとしてB(ボロン)等のp型不純物を半導体基板2内に導入する。例えばBの注入条件は加速エネルギー20keV〜60keV、ドーズ量2×1015cm−2〜2×1016cm−2であり、好適には加速エネルギー40keV、ドーズ量8×1015cm−2で、イオン注入される。その後、レジスト層36を除去する。
次に、急速ランプ加熱装置等を用いてアニール処理を施し、注入した不純物を活性化する。このアニール処理は、例えば加熱温度(到達温度)700℃以上1000℃以下、加熱時間20s以上120s以下で行われる。これにより、図12に示す不純物領域32、34、38が活性化されて、図13に示すように、ゲート部ST−Gの両側のn型不純物拡散層60、62、ならびにp型不純物拡散層からなるアノード領域64が形成される。
その後、図13に示すように、TEOSガスを用いるプラズマCVD法により、二酸化シリコン(SiO)の層間絶縁膜66をカバー膜上に約1.0μmの厚さに成長する。続いて、層間絶縁膜66を化学的機械研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)法により研磨してその表面を平坦化する。次に、図13に示すようにコンタクトホールを形成する。次いで、DCスパッタ法によって、Ti膜とPt膜を層間絶縁膜66上に順に形成する。この場合、Ti膜の厚さを10〜30nm程度、例えば20nmとし、Pt膜の厚さを100〜300nm程度、例えば175nmとする。Ti膜は、Pt膜と層間絶縁膜66との密着性を改善する役割を果たす。
なお、この間に、保護層(不図示)としてAl、ZrO、HfOなどの酸化物膜をスパッタリング法により50nmの厚さに形成してもよい。保護層は、還元され易い誘電体膜を水素から保護して、水素がその内部に入ることをブロックするために形成される。
次に、図1に示すようにタングステン・プラグ68、70、72、74を形成する。レジスト層を除去した後に、層間絶縁膜66上とコンタクトホールの内面にRF前処理エッチングを行った後、それらの上にスパッタリング法によりTi膜を20nm、TiN(窒化チタン)膜を50nmの厚さに形成し、これらの膜を密着層とする。さらに、フッ化タングステンガス(WF)、アルゴン、水素の混合ガスを使用するCVD法により、密着層の上にタングステン膜を形成する。
なお、タングステン膜の成長初期にはシラン(SiH)ガスも使用する。タングステン膜は、各コンタクトホールを完全に埋め込む厚さ、例えば層間絶縁膜上で500nm程度とする。なお、コンタクトホールはそれぞれテーパ形状となっているので、それらの中に埋め込まれたタングステン膜には空洞(ス、ボイドともいう)が形成され難い。
次に、層間絶縁膜66上のタングステン膜と密着層をCMP法により除去し、各コンタクトホール内にのみ残す。これにより、コンタクトホール内のタングステン膜と密着層をタングステン・プラグ68、70、72、74として使用する。ここで、CMP法の代わりにエッチバックを用いると、タングステン膜のエッチングと密着層のエッチングでそれぞれ異なるエッチングガスが必要となるので、エッチング管理に手間がかかる。
その後、横方向にAl、あるいはCuを用いて配線76、78、80、82を形成する。必要に応じて、第2の層間絶縁膜、コンタクトホールを空け、タングステンを埋め込み縦方向の配線を形成する(いずれも不図示)。回路構成に応じてこの配線工程が複数回繰り返される。以上の工程を経て、図1に示すような構造の本実施形態による半導体記憶装置1が完成する。
次に、本実施の形態による半導体記憶装置のメモリアレイ構成についてその等価回路を用いて説明する。図14は、本実施の形態による半導体記憶装置1のメモリアレイ構成の等価回路を示している。図14は、m行n列のメモリセル配列を有する半導体記憶装置1の1×2メモリセル分の回路例を示している。複数のメモリセル領域MC11、MC12がマトリクス状に配列され、複数のワードラインWL1、WL2と複数のビットラインBL1(図14では1本示されている)とが縦横に配置されている。さらに、複数のドライブラインDL1と複数のプレートラインPL1(図14では共に1本示されている)とがビットラインBL1にそれぞれ並列して配置されている。各メモリセル領域MC11、MC12には、図1に示す強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11、GD12と、当該ダイオードGD11、GD12にそれぞれ接続されたセル選択用トランジスタST11、ST12とが形成されている。
以下、メモリセル領域MC11を例にとって、半導体記憶装置1の回路構成について説明するが、他のメモリセル領域MCmnもメモリセル領域MC11と同様の構成を有している。メモリセル領域MC11内のセル選択用トランジスタST11のゲート端子は、セル選択信号を印加するワードラインWL1に接続され、ドレイン端子は、データを出力するビットラインBL1に接続され、ソース端子は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11のカソード端子に接続されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11のアノード端子は、データの書込み/読出しにおいてオープン/接地が切り替わるプレートラインPL1に接続され、ゲート端子は、データ記憶用強誘電体膜の分極の向きを反転させる電圧を印加するドライブラインDL1に接続されている。
ワードラインWL1は、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108に接続されている。プレートラインPL1は、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104に接続されている。ドライブラインDL1は、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106に接続されている。ビットラインBL1は、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110に接続されている。各デコーダ/ドライバ回路104、106、108、110は、センスタイミングコントローラ102により制御され、書込み/読出しに必要な所定の電圧を所定のタイミングで各ラインPL1、DL1、WL1、BL1に印加するようになっている。
ビットラインBL1には、さらにセンスアンプ(S/A)112が接続されている。センスアンプ112は、メモリセル領域MC11から読出された読出しデータの「0」又は「1」を判定する。
半導体記憶装置1は、メモリセル領域MCから読出された読出しデータの「0」又は「1」の判定に用いるリファレンスデータを出力するリファレンスメモリセル領域RMCを有している。リファレンスメモリセル領域RMCは、例えばメモリセル領域MCと同数形成されている。図14は、m行n列のリファレンスメモリセル配列のうちの1リファレンスメモリセル分の回路例を示している。複数のリファレンスメモリセル領域RMC11(図14では、1つ示されている)がマトリクス状に配列され、複数のリファレンスワードラインRWL1と複数のリファレンスビットラインRBL1(図14では、各1本示されている)とが縦横に配置されている。さらに、複数のリファレンスドライブラインRDL1と複数のリファレンスプレートラインRPL1(図14では、各1本示されている)とがリファレンスビットラインRBL1にそれぞれ並列して配置されている。各リファレンスメモリセル領域RMC11には、メモリセル領域MC11内に備えられた強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11及びセル選択用トランジスタST11と同様の構成の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGD11と、セル選択用トランジスタRST11とが形成されている。
以下、リファレンスメモリセル領域RMC11を例にとって回路構成について説明するが、他のリファレンスメモリセル領域もリファレンスメモリセル領域RMC11と同様の構成を有している。リファレンスメモリセル領域RMC11内のセル選択用トランジスタRST11のゲート端子は、セル選択信号を印加するリファレンスワードラインRWL1に接続され、ドレイン端子は、リファレンスデータを出力するリファレンスビットラインRBL1に接続され、ソース端子は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGD11のカソード端子に接続されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGD11のアノード端子は、データの書込み/読出しにおいてオープン/接地が切り替わるリファレンスプレートラインRPL1に接続され、ゲート端子は、データ記憶用強誘電体膜の分極の向きを反転させる電圧を印加するリファレンスドライブラインRDL1に接続されている。
リファレンスワードラインRWL1は、ワードラインデコーダ/ドライバ回路116に接続されている。リファレンスプレートラインRPL1は、プレートラインデコーダ/ドライバ回路に接続され、リファレンスドライブラインRDL1は、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路に接続され、リファレンスビットラインRBL1は、ビットラインデコーダ/ドライバ回路に接続されている。図14は、これらのデコーダ/ドライバ回路を1つのデコーダ/ドライバ回路114として表している。各デコーダ/ドライバ回路114、116は、センスタイミングコントローラ102により制御され、書込み/読出しに必要な所定の電圧を所定のタイミングで各ラインRPL1、RDL1、RWL1、RBL1に印加するようになっている。
リファレンスビットラインRBL1には、さらにセンスアンプ112が接続されている。センスアンプ112は、メモリセル領域MC11に流れる逆方向電流と、リファレンスメモリ領域RMC11に流れる逆方向電流とを比較して、電流電圧変換すると共に外部システムの論理レベルまで電圧レベルを増幅する。メモリセル領域MC11から読出された読出しデータの「0」又は「1」の判定は、センスアンプ112の出力電圧レベルによって判断される。センスアンプ112は、ビットラインBLm及びリファレンスビットラインRBLmを入力とするm個のセンスアンプ回路(不図示)が備えられている。
センスアンプ112はデータI/O回路118に接続されている。データI/O回路118は出力部120に接続され、読出されたデータを例えば外部システムに出力するようになっている。
次に、本実施の形態による半導体記憶装置1のメモリアレイ構成の動作について図14及び図15を用いて説明する。図15は、半導体記憶装置1のデータ書込み/読出し時の各ラインWL、BL、DL、PLへの印加電圧と、リファレンスメモリセルに「0」に相当する1ビットデータが書込まれている場合のセンスアンプの出力を示す表である。
セル選択時の書込み/読出しにおける各ラインWL、BL、DLの印加電圧と、プレートラインPLのオープン/接地の切り替えは、図3及び図4と同様である。図15に示すように、「0」に相当する1ビットデータの読出し時には、最右欄に示すセンスアンプの出力は、相対的に低い電圧+VLになり、「1」に相当する1ビットデータの読出し時には、センスアンプの出力は相対的に高い電圧+VHになる。図15には示していないが、リファレンスメモリセルに「1」に相当する1ビットデータが書込まれている場合には、センスアンプは、「0」に相当する1ビットデータの読出し時に相対的に高い電圧+VHを出力し、「1」に相当する1ビットデータの読出し時に相対的に低い電圧+VLを出力する。センスアンプの出力は、データ読出し時以外は、非適用(N/A;Not Applicable)である。
セル非選択時には、ワードラインWLには0(V)が印加され、その他の各ラインBL、DL、PLは非適用(N/A)である。
次に、半導体記憶装置1の書込み動作について、メモリセル領域MC11に「0」に相当する1ビットデータを書込む場合で説明する。センスタイミングコントローラ102から出力された所定の制御信号により、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108はワードラインWL1にゲート電圧が+V0(V)のセル選択信号を出力し、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106はドライブラインDL1に+V1(V)の電圧を出力し、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104はプレートラインPL1をオープンにする。同時に、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110により、ビットラインBL1に0(V)が印加される。これにより、メモリセル領域MC11に備えられたセル選択トランジスタST11及び強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11は、図4及び図5を用いて説明したのと同様の書込み動作を行い、メモリセル領域MC11には、「0」に相当する1ビットデータが記憶される。
ワードラインWL1によって選択/非選択が制御されるメモリセル領域MC11以外のメモリセル領域MCm1は、メモリセル領域MC11にデータを書込む際に、例えばビットラインBLmがハイ・インピーダンス状態になって、既に記憶されているデータが書き換えられないように制御される。
次に、半導体記憶装置1の書込み動作について、メモリセル領域MC12に「1」に相当する1ビットデータを書込む場合で説明する。センスタイミングコントローラ102から出力された所定の制御信号により、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108はワードラインWL2にゲート電圧が+V0(V)のセル選択信号を出力し、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106はドライブラインDL1に0(V)の電圧を出力し、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104はプレートラインPL1をオープンにする。同時に、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110により、ビットラインに+V1(V)が印加される。これにより、メモリセル領域MC12に備えられたセル選択トランジスタST12及び強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD12は、図4及び図5を用いて説明したのと同様の書込み動作を行い、メモリセル領域MC12には、「1」に相当する1ビットデータが記憶される。
ワードラインWL2の選択期間において、ワードラインWL2以外のワードラインWLnには、0(V)の電圧が印加され、セル選択用トランジスタSTm2以外のセル選択用トランジスタSTmnはオフ状態になっている。従って、メモリセル領域MCm2以外のメモリセル領域MCmnには、データが書込まれず、メモリセル領域MCmnは既に記憶しているデータを記憶し続ける。
次に、半導体記憶装置1の読出し動作について、メモリセル領域MC11から「0」に相当する1ビットデータを読出す動作を一例に説明する。センスタイミングコントローラ102から出力された所定の制御信号により、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108はワードラインWL1にゲート電圧が+V0(V)のセル選択信号を出力し、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106はドライブラインDL1に0(V)の電圧を印加し、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104はプレートラインPL1を0(V)に保つ。同時に、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110は、データ読出し用のデータ読出し電圧+Vr(V)をビットラインBL1に出力する。
これにより、メモリセル領域MC11内の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11に逆バイアス電圧が印加される。メモリセル領域MC11には「0」に相当する1ビットデータが記憶されているので、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11には、0(mA)と見なせる極めて小さい逆方向電流I0(mA)の電流しか流れない。
次に、半導体記憶装置1の読出し動作について、メモリセル領域MC12から「1」に相当する1ビットデータを読出す動作を一例に説明する。センスタイミングコントローラ102から出力された所定の制御信号により、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108はワードラインWL2にゲート電圧が+V0(V)のセル選択信号を出力し、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106はドライブラインDL1に0(V)の電圧を印加し、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104はプレートラインPL1を0(V)に保つ。同時に、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110は、データ読出し用のデータ読出し電圧+Vr(V)をビットラインBL1に出力する。
これにより、メモリセル領域MC12内の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD12に逆バイアス電圧が印加される。メモリセル領域MC12には「1」に相当する1ビットデータが記憶されているので、逆方向電流I0に比べて非常に大きな逆方向電流I1(mA)が強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD12に流れる。
ところで、リファレンスメモリセル領域RMCmnには、例えば半導体記憶装置1の電源投入時又はメモリセル領域MCmnにデータが書込まれるのと同時に「0」に相当する1ビットデータが記憶される。リファレンスメモリセル領域RMCmnへのデータ書込み動作は、メモリセル領域MCmnと同様であるため説明は省略する。
センスタイミングコントローラ102は、メモリセル領域MC11又はメモリセル領域MC12からデータを読出すのと同時にリファレンスメモリセル領域RMC11又はリファレンスメモリセル領域RMC12から「0」に相当する1ビットデータが読出されるように、リファレンスメモリセル領域RMC11、12内のセル選択用トランジスタST11、12及び強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11、12を制御する。センスタイミングコントローラ102から出力された所定の制御信号により、ワードラインデコーダ/ドライバ回路116は、リファレンスワードラインRWL1又はリファレンスワードラインRWL2にゲート電圧が+V0(V)のセル選択信号を出力する。デコーダ/ドライバ回路114は、リファレンスドライブラインRDL1に0(V)の電圧を印加してリファレンスプレートラインRPL1を0(V)にする。同時に、デコーダ/ドライバ回路114は、リファレンスデータ読出し用のリファレンスデータ読出し電圧+Vr(V)をリファレンスビットラインRBL1に出力する。
これにより、リファレンスメモリセル領域RMC11内の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGD11に逆バイアス電圧が印加される。リファレンスメモリセル領域RMC11には「0」に相当する1ビットデータが記憶されているので、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD11には、0(mA)と見なせる極めて小さい逆方向電流I0(mA)の電流しか流れない。また、リファレンスワードラインWL1によって制御されるセル選択用トランジスタST11を備えたリファレンスメモリセル領域MC11にも、0(mA)と見なせる極めて小さい逆方向電流I0(mA)の電流しか流れない。
センスアンプ112は、メモリセル領域MC11に流れる逆方向電流I0と、リファレンスメモリセル領域RMC11に流れる逆方向電流I0とをセンスアンプ回路により比較する。メモリセル領域MC11及びリファレンスメモリセル領域RMC11にそれぞれ流れる逆方向電流はほぼ同じ電流値なので、センスアンプ112から相対的に低電圧の+VL(V)の電圧が出力され、メモリセル領域MC11からの読出しデータは「0」と判定される。一方、メモリセル領域MC12に流れる逆方向電流I1とリファレンスメモリセル領域RMC12(不図示)に流れる逆方向電流I0とは電流値が大きく異なるので、センスアンプ112から相対的に高電圧の+VH(V)の電圧が出力される。これにより、メモリセル領域MC12からの読出しデータは「1」と判定される。
センスアンプ112は、メモリセル領域MCmnに流れる逆方向電流と、リファレンスメモリセル領域RMCmnに流れる逆方向電流とを比較して、その差が大きい場合には相対的に電圧レベルの高い電圧+VH(V)を出力し、その差が小さい場合には、相対的に電圧レベルの低い電圧+VL(V)を出力する。従って、リファレンスメモリ領域RMCmnに「1」に相当する1ビットデータが書込まれている場合には、センスアンプ112は、メモリセル領域MCmnに「0」に相当する1ビットデータが読出されると+VH(V)を出力し、「1」の1ビットデータが読出されると+VL(V)を出力する。
以上説明したように、本実施の形態の半導体記憶装置1によれば、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのデータ記憶用の強誘電体膜には、セル非選択時には電圧が印加されないので、ディスターブ特性の向上を図ることができる。また、従来の半導体記憶装置のメモリアレイでは、非選択のワードラインに所定の電圧が印加されているが、本実施の形態の半導体記憶装置1のメモリアレイでは、非選択のワードラインWLの印加電圧は0(V)と見なせる極めて小さい値しか印加されず、半導体記憶装置1の低消費電力化を図ることができる。
次に、本実施の形態による半導体記憶装置1のメモリアレイ構成の変形例について図16を用いて説明する。本変形例による半導体記憶装置1は、2行のメモリセル領域を1組としてプレートラインPLを共通化し、メモリアレイの高集積化を図っている点に特徴を有している。図16は、本変形例による半導体記憶装置1のメモリアレイ構成の等価回路を示している。図16は、m行n列のメモリセル配列を有する半導体記憶装置1の2×1メモリセル分の回路例を示している。複数のメモリセル領域MCjk、MC(j+1)kがマトリクス状に配列され、複数のワードラインWLk、WLk+1と複数のビットラインBLj、/BLj(「/BLj」は、BLjの反転データを示す)とが縦横に配置されている。さらに、複数のドライブラインDLj、DLj+1と複数のプレートラインPLj(図14では、1本示されている)とがビットラインBLjにそれぞれ並列して配置されている。各メモリセル領域MCjk、MC(j+1)kには、図1に示す強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDjk、GD(j+1)kと、当該ダイオードGDjk、GD(j+1)kにそれぞれ接続されたセル選択用トランジスタSTjk、ST(j+1)kとが形成されている。
以下、メモリセル領域MCjk、MC(j+1)kを例にとって、半導体記憶装置1の回路構成について説明するが、他のメモリセル領域MC(m−1)(n−1)、MCmnもメモリセル領域MCjk、MC(j+1)kと同様の構成を有している。メモリセル領域MCjk内のセル選択用トランジスタSTjkのゲート端子は、セル選択信号を入力するワードラインWLkに接続され、ドレイン/ソース端子は、データを入力するビットラインBLjに接続され、ソース端子は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDjkのカソード端子に接続されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDjkのアノード端子は、データの書込み/読出しにおいてオープン/接地が切り替わるプレートラインPLjに接続され、ゲート端子は、データ記憶用強誘電体膜の分極の向きを反転させる電圧を印加するドライブラインDLjに接続されている。
メモリセル領域MC(j+1)k内のセル選択用トランジスタST(j+1)kのゲート端子は、セル選択信号を印加するワードラインWLk+1に接続され、ドレイン端子は、データを出力するビットライン/BLjに接続され、ソース端子は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD(j+1)kのカソード端子に接続されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD(j+1)kのアノード端子は、データの書込み/読出しにおいてオープン/接地が切り替わるプレートラインPLjに接続され、ゲート端子は、データ記憶用強誘電体膜の分極の向きを反転させる電圧を印加するドライブラインDLj+1に接続されている。このように、j行のメモリセル領域MCjnと、j+1行のメモリセル領域MC(j+1)nとは、プレートラインPLjが共通化されている。
ワードラインWLk、WLk+1は、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108に接続されている。プレートラインPLjは、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104に接続されている。ドライブラインDLj、DLj+1は、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106に接続されている。ビットラインBLj、/BLjは、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110に接続されている。各デコーダ/ドライバ回路104、106、108、110は、センスタイミングコントローラ102により制御され、書込み/読出しに必要な所定の電圧を所定のタイミングで各ラインPLj、DLj、DLj+1、WLk、WLk+1、BLj、/BLjに印加するようになっている。
ビットラインデコーダ/ドライバ回路110に接続されていない側のビットラインBLj、/BLj端部には、センスアンプ(S/A)112が接続されている。センスアンプ112は、メモリセル領域MCjk、MC(j+1)kから読出された読出しデータの「0」又は「1」を判定する。
半導体記憶装置1は、メモリセル領域MCから読出された読出しデータの「0」又は「1」の判定に用いるリファレンスデータを出力するリファレンスメモリセル領域RMCを有している。リファレンスメモリセル領域RMCは、例えばメモリセル領域MCと同数形成されている。図16は、m行n列のリファレンスメモリセル配列のうちの2×1リファレンスメモリセル分の回路例を示している。複数のリファレンスメモリセル領域RMCjk、RMC(j+1)kがマトリクス状に配列され、複数のリファレンスワードラインRWLk、RWLk+1は、リファレンスプレートラインRPLjに交差して配置されている。さらに、複数のリファレンスドライブラインRDLj、RDLj+1と複数のリファレンスプレートラインRPLj、RPLj+1(図16では、1本示されている)とがビットラインBLjにそれぞれ並列して配置されている。
リファレンスメモリセル領域RMCjk、(j+1)kには、メモリセル領域MCjk、MC(j+1)k内にそれぞれ備えられた強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDjk、GD(j+1)k及びセル選択用トランジスタSTjk、ST(j+1)kと同様の構成の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGDjk、RGD(j+1)kと、セル選択用トランジスタRSTjk、RST(j+1)kとがそれぞれ形成されている。
以下、リファレンスメモリセル領域RMCjk、RMC(j+1)kを例にとって、半導体記憶装置1の回路構成について説明するが、他のリファレンスメモリセル領域RMC(m−1)(n−1)、RMCmnも同様の構成を有している。リファレンスメモリセル領域RMCjk内のセル選択用トランジスタRSTjkのゲート端子は、セル選択信号を印加するリファレンスワードラインRWLk+1に接続され、ドレイン端子は、データを出力するビットライン/BLjに接続され、ソース端子は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGDjkのカソード端子に接続されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDjkのアノード端子は、データの書込み/読出しにおいてオープン/接地が切り替わるリファレンスプレートラインRPLjに接続され、ゲート端子は、データ記憶用強誘電体膜の分極の向きを反転させる電圧を印加するリファレンスドライブラインRDLjに接続されている。
リファレンスメモリセル領域RMC(j+1)k内のセル選択用トランジスタRST(j+1)kのゲート端子は、リファレンスワードラインRWLkに接続され、ドレイン端子は、ビットラインBLjに接続され、ソース端子は、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGD(j+1)kのカソード端子に接続されている。
強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD(j+1)kのアノード端子は、データの書込み/読出しにおいてオープン/接地が切り替わるリファレンスプレートラインRPLjに接続され、ゲート端子は、データ記憶用の強誘電体膜の分極の向きを反転させる電圧を印加するリファレンスドライブラインRDLj+1に接続されている。メモリセル領域MCと同様に、j行のリファレンスメモリセル領域RMCjnと、j+1行のリファレンスメモリセル領域RMC(j+1)nとは、リファレンスプレートラインRPLjが共通化されている。
リファレンスワードラインRWLk、RWLk+1は、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108に接続されている。リファレンスプレートラインRPLjは、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104に接続されている。リファレンスドライブラインDLj、DLj+1は、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106に接続されている。
センスアンプ112はデータI/O回路118に接続されている。データI/O回路118は出力部120に接続され、読出されたデータを例えば外部システムに出力するようになっている。
次に、本変形例の半導体記憶装置1の書込み動作の一例について、メモリセル領域MCjk及びリファレンスメモリセルRMCjkを用いて説明する。センスタイミングコントローラ102から出力された所定の制御信号により、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108はワードラインWLk及びリファレンスワードラインRWLkにゲート電圧が+V0(V)のセル選択信号を出力し、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106は、ドライブラインDLj及びリファレンスドライブラインRDLjに+V1(V)の電圧を印加し、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104は、プレートラインPL1及びリファレンスプレートラインRPLjをオープンにする。
同時に、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110は、ビットラインBLjの電圧を0(V)にする。これにより、メモリセル領域MCjkに備えられたセル選択トランジスタSTjk及び強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDjkは、図4を用いて説明したのと同様の書込み動作を行い、メモリセル領域MCjkには、「0」に相当する1ビットデータが記憶される。また、リファレンスメモリセル領域RMCjkに備えられたセル選択トランジスタRSTjk及び強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGDjkは、図5を用いて説明したのと同様の書込み動作を行い、リファレンスメモリセル領域RMCjkには、「1」に相当する1ビットデータが記憶される。
ワードラインWLk及びリファレンスワードラインRWLkによって選択/非選択がそれぞれ制御される不図示のメモリセル領域MCmk及びリファレンスメモリセル領域MCmkは、ビットラインBLm、/BLmに印加された電圧に基づいて「0」又は「1」に相当する1ビットデータをそれぞれ記憶する。また、ワードラインWLk及びリファレンスワードラインRWLkの選択期間において、ワードラインWLk及びリファレンスワードラインRWLk以外のワードラインWLn及びリファレンスワードラインRWLnには、0(V)と見なせる極めて小さな電圧が印加され、メモリセル領域MCjk及びリファレンスメモリセル領域RMCjk以外のメモリセル領域MCmn及びリファレンスメモリセル領域MCmnには、データが書込まれず、両メモリセル領域MCmn、RMCmnは既に記憶しているデータを記憶し続ける。
次に、半導体記憶装置1の読出し動作の一例について、メモリセル領域MCjk及びリファレンスメモリセルRMCjkを用いて説明する。センスタイミングコントローラ102から出力された所定の制御信号により、ワードラインデコーダ/ドライバ回路108はワードラインWLk及びリファレンスワードラインRWLkにゲート電圧が+V0(V)のセル選択信号を出力し、ドライブラインデコーダ/ドライバ回路106は、ドライブラインDLj及びリファレンスドライブラインRDLjに0(V)の電圧を印加し、プレートラインデコーダ/ドライバ回路104はプレートラインPLj及びプレートラインRPLjを0Vに保つ。同時に、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110は、データ読出し用のデータ読出し電圧+Vr(V)をビットラインBLj、/BLjに出力する。読出し動作時には、ビットラインデコーダ/ドライバ回路110はビットラインBLj、/BLjに同じ電圧レベルのデータ読出し電圧+Vr(V)を出力する。
これにより、メモリセル領域MCjk内の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDjkと、リファレンスメモリセル領域RMCjk内の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGDjkに逆バイアス電圧が印加される。メモリセル領域MCjkには「0」に相当する1ビットデータが記憶されているので、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDjkには、0(mA)と見なせる極めて小さい逆方向電流I0(mA)しか流れない。一方、リファレンスメモリセル領域RMCjkには「1」に相当する1ビットデータが記憶されているので、逆方向電流I0に比べて非常に大きな逆方向電流I1(mA)が強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードRGDjkに流れる。
センスアンプ112は、メモリセル領域MCjkに流れる逆方向電流I0とリファレンスメモリセル領域RMCjkに流れる逆方向電流I1とをセンスアンプ回路により比較する。例えば、メモリセル領域MCjkに流れる逆方向電流からリファレンスメモリセル領域RMCjkに流れる逆方向電流を差動演算して電流電圧変換処理を行うことにより、センスアンプ112から負の電圧−Vout(V)が出力される。また、メモリセル領域MCjkに「1」に相当する1ビットデータが記憶されていると、メモリセル領域MCjkに流れる逆方向電流はI1となり、リファレンスメモリセル領域RMCjkに流れる逆方向電流はI0となる。従って、上記の演算処理をすることにより、センスアンプ112から正の電圧+Vout(V)が出力される。このように、メモリセル領域MCjkからの読出しデータは、センスアンプ112から出力される電圧の正負に基づいて「0」又は「1」が判定される。
以上説明したように、本実施の形態の変形例による半導体記憶装置1によれば、プレートラインPLを共通化することにより、より高集積化を図ることができる。この方式は、例えば図18に示すSOI基板を用いた場合に実現できる。
次に、本実施の形態の半導体記憶装置のメモリアレイの集積化及び微細化の可能性について説明する。図17は、半導体記憶装置のメモリセルMCjk、MCj(k−1)を模式的に示している。図17に示すように、アノード領域64のコンタクトをF(「F」は最小線幅を表す)とすると、n−ウェル6の幅は3F必要になる。図17において、メモリセルMCjkと、メモリセルMCjkの右隣に配置される不図示のメモリセルMCj(k+1)との間隔を1Fとする。また、紙面に垂直方向のメモリセルMCjkの幅は4F必要なので、メモリセルMCjkのユニットセル面積は7F×4F=28Fになる。
図18は、半導体記憶装置1の形成基板にSOI(Silicon on Insulator)基板を用いた場合のメモリセルMCjkのユニットセル面積の大きさを示している。図18(a)は、半導体記憶装置1のメモリセルMCjk、MCj(k+1)の断面を模式的に示し、図18(b)は、絶縁層92上に形成された単結晶シリコン層96側から見たメモリセルMCjk、MCj(k+1)を模式的に示している。図18に示すように、半導体記憶装置1の形成基板にSOI基板を用いると、n−ウェルを形成しなくてよいので、メモリセルMCjkのユニットセル面積をさらに小さくすることができる。図18(b)に示すように、隣接メモリセル間の間隙を1Fとすると、メモリセルMCjkのユニットセル面積は、5F×2F=10Fに縮小することができる。
図17及び図18に示すメモリセル領域は、セル選択用トランジスタSTと強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDとが同一平面上に配置された構成を有している。しかし、トランジスタの3次元化を利用すれば、メモリセル領域を立体構造とすることが可能になるので、ユニットセル面積はさらに縮小される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、半導体記憶装置1は強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDの強誘電体膜26にデータを記憶できるので、強誘電体キャパシタにデータを書込む従来の1T1C型に比べて微細化及び高集積化を図ることができる。また、半導体記憶装置1はデータの書込み/読出し時に、非選択セルのデータ保持用の強誘電体膜26に電圧を印加する必要がないので従来のFET型1T FeRAMと比較して、ディスターブ特性の向上を図ることができると共に半導体記憶装置の低消費電力化を図ることができる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態による半導体記憶装置及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法について図19乃至図21を用いて説明する。本実施の形態による半導体記憶装置100は、データ記憶用の強誘電体膜を備えたトランジスタ型強誘電体記憶素子MTと、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTに電気的に接続されたpn接合ダイオードDと、pn接合ダイオードDに電気的に接続されたセル選択用トランジスタSTとを備えた点に特徴を有している。メモリセルをこのような構成とすることにより、pn接合ダイオードDの電流対電圧特性を、上記実施の形態の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDの電流対電圧特性と異ならせることができる。これにより、「1」に相当する1ビットデータの読出し時のオン電流と「0」に相当する1ビットデータの読出し時のオフ電流との比を大きくすることができる。
まず、本実施の形態による半導体記憶装置100の構造について図19を用いて説明する。図19は、強誘電体膜を備えたトランジスタ型強誘電体記憶素子MTとpn接合ダイオードDとセル選択用トランジスタSTが接続された半導体記憶装置100の1個のメモリセルの基板面に垂直な断面構造を示している。図19に示すように、半導体記憶装置100のメモリセルは、p型シリコン半導体基板2に形成されたn−ウェル6に配置されたp型のトランジスタ型強誘電体記憶素子MTを有している。トランジスタ型強誘電体記憶素子MTは、半導体基板2上に形成されたデータ記憶用の強誘電体膜26と、強誘電体膜26上に形成されたゲート電極28と、強誘電体膜26下層の半導体基板2に強誘電体膜26の分極の向きに応じて反転層(チャネル)が形成される反転層形成領域90と、反転層形成領域90を挟んだ両側に形成されたp型不純物拡散領域のソース領域64及びドレイン領域94とを有している。ドレイン領域94は、pn接合ダイオードDのカソード領域62にB(ボロン)を注入して形成された、不純物が相対的に高濃度のp+領域である。ドレイン領域94はカソード領域と反対の導電性を有し、カソード領域62と反転層形成領域90との間に形成されている。
半導体記憶装置100は、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTのドレイン領域94にアノード領域が電気的に接続されたpn接合ダイオードDを有している。ドレイン領域94は、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTのp型不純物領域を構成すると共に、pn接合ダイオードDのアノード領域を構成している。ドレイン領域94に隣接してカソード領域62が配置されている。カソード領域62は不純物が相対的に高濃度のn型不純物領域である。
半導体記憶装置100は、pn接合ダイオードDに電気的に接続されたセル選択用トランジスタSTを有している。当該セル選択用トランジスタSTは、pn接合ダイオードDのカソード領域62がソース領域を構成している点を除いて、第1の実施の形態の半導体記憶装置1に備えられたセル選択用トランジスタと同様の構造を有している。
なお、本実施の形態による半導体記憶装置100は、pn接合ダイオードDのカソード領域62に、B(ボロン)イオンを基板2に対し斜めに注入してドレイン領域94を形成する工程以外は第1の実施の形態の半導体記憶装置1の製造方法と同様である。従って本実施の形態による半導体記憶装置100の製造方法の説明は省略する。
図20は、半導体記憶装置100のメモリセルに「0」に相当する1ビットデータが書込まれた状態を示している。図20(a)は、半導体記憶装置100のメモリセルを模式的に示し、図20(b)は、半導体記憶装置100のメモリセルの等価回路を示している。
図20(a)に示すように、メモリセルには、「0」に相当する1ビットデータが記憶されているので、データ記憶用の強誘電体膜26は、太矢印で示すように図中下向きに分極する。半導体基板2側のデータ記憶用強誘電体膜26表面は正(+)に帯電するため、反転層形成領域90には電子が集まり反転層は形成されない。従って、図20(b)に示すように、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTは、(p+)(n−)(p+)となり、オフ状態のp型MOSFETと看做すことができる。また、pn接合ダイオードDはp+領域とn+領域とが接合されて降伏電圧の小さいダイオードと看做すことができる。
図21は、半導体記憶装置100のメモリセルに「1」に相当する1ビットデータが書込まれた状態を示している。図21(a)は、半導体記憶装置100のメモリセルを模式的に示し、図21(b)は、半導体記憶装置100のメモリセルの等価回路を示している。図21(a)に示すように、メモリセルに「1」に相当する1ビットデータが記憶されていると、データ記憶用の強誘電体膜26は、太矢印で示すように図中上向きに分極する。このため、半導体基板2側のデータ記憶用強誘電体膜26表面は負(−)に帯電するため、反転層形成領域90には正孔が集まってp型反転層が形成される。従って、図21(b)に示すように、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTは、(p+)(p)(p+)となり、オン状態のp型MOSFETと看做すことができる。
次に、本実施の形態による半導体記憶装置100のデータ書込み動作について図3、図20及び図21を用いて説明する。図3に示すように、「0」に相当する1ビットデータの書込み時には、各ラインWL、BL、DLには、+V0(V)、0(V)、+V1(V)がそれぞれ印加され、プレートラインPLはオープン状態になる。図20(a)に示すように、pn接合ダイオードDのカソード領域62の一部はn−ウェル6内に形成されている。このため、セル選択用トランジスタSTがオン状態になると、pn接合ダイオードDのカソード領域62及びn−ウェル6には、0(V)が印加される。トランジスタ型強誘電体記憶素子MTのゲート電極28には、+V1(V)の電圧が印加されているので、図20(a)に示すように、データ記憶用の強誘電体膜26は、図20(b)の太矢印で示すように下向きに分極する。
図3に示すように、「1」に相当する1ビットデータの書込み時には、各ラインWL、BL、DLには、+V0(V)、+V1(V)、0(V)がそれぞれ印加され、プレートラインPLはオープン状態になる。セル選択用トランジスタSTがオン状態になると、pn接合ダイオードDのカソード領域62及びn−ウェル6には、+V1(V)が印加される。トランジスタ型強誘電体記憶素子MTのゲート電極28には、0(V)の電圧が印加されているので、図21(a)に示すように、データ記憶用の強誘電体膜26は、図21(b)の太矢印で示すように上向きに分極する。
次に、本実施の形態による半導体記憶装置100のデータ読出し動作について図6、図20及び図21を用いて説明する。図6に示すように、「0」又は「1」に相当する1ビットデータの読出し時には、各ラインWL、BL、DLには、+V0(V)、+Vr(V)、0(V)がそれぞれ印加され、プレートラインPLは接地される。pn接合ダイオードDは、p+n+接合ダイオードと看做せるので、順バイアス電圧又は逆バイアス電圧のいずれにおいても導通状態である。しかし、図20(a)に示すように、「0」に相当する1ビットデータが書込まれたトランジスタ型強誘電体記憶素子MTでは、反転層が形成されていないのでドライブラインDLに0(V)の電圧が印加されてもオフ状態を維持する。図20(b)に示すように、「0」に相当する1ビットデータ読出し時には、pn接合ダイオードDとトランジスタ型強誘電体記憶素子MTとは、(n+)(p+)(n−)(p+)の状態となって、メモリセルには電流が殆ど流れない。
これに対し、「1」に相当する1ビットデータが書込まれたトランジスタ型強誘電体記憶素子MTでは、図21(a)に示すように、反転層が形成されてオン状態である。図21(b)に示すように、「1」に相当する1ビットデータ読出し時には、pn接合ダイオードDとトランジスタ型強誘電体記憶素子MTとは、(n+)(p+)(p)(p+)の状態となって、メモリセルは相対的に大きな電流が流れる。このように、読出されるデータによって、メモリセル内に流れる電流の大きさが異なるので、読出しデータの値を判別することができる。
本実施の形態のpn接合ダイオードDは、上記実施の形態の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDと比較して、p+領域とn+領域と相対的に大きな面積で接合されている。このため、pn接合ダイオードDは、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDより降伏電圧が小さくなるので、データ読出し用電圧Vrの値を小さくできる。これにより、半導体記憶装置100の低消費電力化を図ることができるとともに、読み出し時に強誘電体膜の分極に与える影響も少なくなる。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態による半導体記憶装置及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法について図22乃至図24を用いて説明する。上記第1の実施の形態の半導体記憶装置1の強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、強誘電体膜26の分極の向きに応じて反転層形成領域90に反転層としてのp+層が形成される。これにより、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、p+n+接合ダイオードとして機能する。しかし、反転層とカソード領域62とのpn接合が十分でないと、p+n+接合ダイオードとしての電流−電圧特性が十分に得られない。このため、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDを備えた半導体記憶装置1は、「1」の1ビットデータの読出し時のオン電流と「0」の1ビットデータの読出し時のオフ電流との比(オンオフ比)が十分に得られず、記憶されたデータを正確に読出すことができなくなる可能性がある。
図22は、デプレッション型強誘電体ゲート付きpチャネルトランジスタ(以下、デプレッション型強誘電体トランジスタという)DTrの基板面に垂直な断面構造を模式的に示している。図22に示すように、デプレッション型強誘電体トラジスタDTrは、反転層形成領域90にp+層201を有している。p+層201とn型のカソード領域62によりp+n+接合ダイオードが形成される。従って、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDの代わりにデプレッション型強誘電体トランジスタDTrを備えた半導体記憶装置は、データ読出しのために十分なオンオフ比が得られる。
デプレッション型強誘電体トランジスタDTrにおいて、トンネル効果のような逆導通特性を顕著に生じさせるためには、SiO膜で誘起できる最大電荷量を3.5μC/cm程度と仮定し、HfO膜で誘起できる最大電荷量を1.6μC/cm(1×1013cm−2)と仮定すると、p+反転層は5×1019cm−3程度の不純物濃度を有する必要がある。
上記の誘起電荷量で反転層形成領域90を完全に空乏化させるためには、p+層201の厚さは5nm以下でなければならない。さらにp+層201及びカソード領域62でのp+n+接合の急峻さも要求されるため、p+層201をイオン注入法で作製することは極めて困難である。
そこで、上記第2の実施の形態では、カソード領域62にB(ボロン)イオンを基板2に対し斜めに注入してドレイン領域94を形成することにより、逆導通特性を有するpn接合ダイオードDが構成されている。これに対し、本実施の形態では、n+領域と隣接したp+領域をウェル領域として明確に形成することによりpn接合ダイオードが構成される。これにより、半導体記憶装置はデータ読出し時に大きなオンオフ比が得られる。即ち、本実施の形態の半導体記憶装置のメモリセルは、上記第2の実施の形態と同様に、1トランジスタ−1ダイオード−1トランジスタ(1T1D1T)型の構造を有している。
まず、本実施の形態による半導体記憶装置200の構造について図23を用いて説明する。図23は、強誘電体膜を備えたトランジスタ型強誘電体記憶素子(記憶用半導体素子)MTとpn接合ダイオードDとセル選択用トランジスタSTとが接続された半導体記憶装置200の1個のメモリセルの基板面に垂直な断面構造を示している。図23に示すように、半導体記憶装置200のメモリセルは、第1導電型(p型)のシリコン半導体基板2に形成され、第1導電型と異なる導電型(n型)のn−ウェル(ウェル領域)6に配置されたp型のトランジスタ型強誘電体記憶素子MTを有している。トランジスタ型強誘電体記憶素子MTは、n−ウェル6上に形成されたゲート絶縁膜22と、ゲート絶縁膜22上に形成されたデータ記憶用の強誘電体膜26と、強誘電体膜26上に形成されたゲート電極28と、強誘電体膜26下層のn−ウェル6に強誘電体膜26の分極の向きに応じて反転層(チャネル)が形成される反転層形成領域90と、反転層形成領域90を挟んだ両側の一方に形成されたp型の不純物拡散領域(第1不純物活性化領域)のソース/ドレイン領域64と、当該両側の他方に形成されたp型の不純物拡散領域(第2不純物活性化領域)のドレイン/ソース領域203(以下、必要に応じて「アノード領域」という)とを有している。キャリアトラップ準位等の少ない良好な界面が得られる場合には、ゲート絶縁膜22を形成せずに、半導体基板2のn−ウェル6上に強誘電体膜26を直接形成してもよい。
さらに半導体記憶装置200は、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTに電気的に接続されたpn接合ダイオードDを有している。ドレイン/ソース領域203は、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTのp型不純物領域を構成すると共に、pn接合ダイオードDのアノード領域を構成している。メモリセル内には、半導体基板2のp型不純物領域とn−ウェル6とに跨って形成され、ドレイン/ソース領域203に隣接したカソード領域62が配置されている。カソード領域62、アノード領域203及びn−ウェル6は電気的にそれぞれ接続されている。カソード領域62はn型の不純物活性化領域(第3不純物活性化領域)である。アノード領域203及びカソード領域62は不純物濃度が相対的に高く形成され、pn接合ダイオードDは逆導通ダイオードとして機能する。
半導体記憶装置200は、pn接合ダイオードDに電気的に接続されたセル選択用トランジスタSTを有している。セル選択用トランジスタSTは、pn接合ダイオードDのカソード領域62がソース/ドレイン領域を構成している点を除いて、第1及び第2の実施の形態の半導体記憶装置1に備えられたセル選択用トランジスタと同様の構造を有している。なお、本実施の形態の半導体記憶装置200のデータ書込み及びデータ読出し方法は、上記第2の実施の形態の半導体記憶装置100と同様であるため説明は省略する。
半導体記憶装置200のメモリセルは、n型のセル選択用トランジスタSTのソース/ドレイン領域62、p型の半導体基板2内のn−ウェル6及びp型のトランジスタ型強誘電体記憶素子MTのドレイン/ソース領域203の3つの領域がpn接合ダイオードDを介して電気的に接続された構成を有している。半導体記憶装置200は、ドレイン/ソース領域60とn−ウェル6とが電気的に接続されているので、上記第1及び第2の実施の形態と同様に、データ書込み時に強誘電体膜26下方の反転層形成領域90の全面にデータ電圧を印加することができる。このため、半導体基板2側の強誘電体膜26の全面にはデータ電圧が均一に印加される。一方、ゲート電極28に印加された電圧は、ゲート電極28側の強誘電体膜26の全面に均一に印加される。これにより、強誘電体膜26には膜厚方向に均一に電圧が印加されるので、半導体記憶装置200はデータ書込み不良を防止できる。
また、半導体記憶装置200は上記第2の実施の形態と同様に、「0」に相当する1ビットデータ読出し時には、pn接合ダイオードD及びトランジスタ型強誘電体記憶素子MTが(n+)(p+)(n−)(p+)の状態となり(図20(b)参照)、「1」に相当する1ビットデータ読出し時には(n+)(p+)(p)(p+)の状態となる(図21(b)参照)。このため、半導体記憶装置200のメモリセルには、「0」に相当する1ビットデータ読出し時には電流が殆ど流れず、「1」に相当する1ビットデータ読出し時には、相対的に大きな電流が流れるので、大きなオンオフ比が得られる。これにより、半導体記憶装置200は、データ読出し不良を防止できる。従って、半導体記憶装置200はデータ書込み/読出しにおいて安定したメモリ動作を実現できる。
以上説明したように、本実施の形態の半導体記憶装置200は、上記第1及び第2の実施の形態と同様に、ゲート電極28に印加される電圧と、n−ウェル6に印加されるデータ電圧との高低によって強誘電体膜26の分極の向きを反転させてデータを書込むことができる。また、半導体記憶装置200は強誘電体26の分極の向きによってメモリセルに流れる電流の大小が異なることを利用してデータを読出すことができる。
次に、本実施の形態の半導体記憶装置200の製造方法について図24を用いて説明する。図24は、本実施の形態の半導体記憶装置200の製造方法を示す工程断面図である。まず、上記第1の実施の形態と同様の製造方法によりセル選択用トランジスタSTのゲート部ST−Gまで形成する(図9乃至図11(a)参照)。
次に、図24(a)に示すように、レジストを塗布してパターニングし、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTのゲート部MT−Gの全体を覆い、セル選択用トランジスタSTのゲート部ST−G側のn−ウエル6の一部が露出するレジスト層30を形成する。続いて、例えばイオン注入法を用い、レジスト層30及びゲート部ST−GをマスクとしてP(リン)やAs(ヒ素)等のn型不純物を半導体基板2内の領域に導入して、n型不純物領域32、34を形成する。例えば、Pの注入条件は加速エネルギー30keV〜70keV、ドーズ量2×1015cm−2〜1×1016cm−2であり、好適には加速エネルギー50keV、ドーズ量5×1015cm−2でイオン注入される。その後、レジスト層30を除去する。
次に、図24(b)に示すように、レジストを塗布してパターニングし、ゲート部ST−Gの全体を覆い、ゲート部MT−G側のn型不純物領域34を一部露出させたレジスト層36を形成する。続いて、例えばイオン注入法を用い、レジスト層36及びゲート部MT−GをマスクとしてB(ボロン)等のp型不純物を半導体基板2内に導入して、p型不純物領域38、205を形成する。例えばBの注入条件は加速エネルギー20keV〜60keV、ドーズ量2×1016cm−2〜2×1017cm−2であり、好適には加速エネルギー40keV、ドーズ量8×1016cm−2で、イオン注入される。その後、レジスト層36を除去する。
次に、急速ランプ加熱装置等を用いてアニール処理を施し、注入した不純物を活性化する。このアニール処理は、例えば加熱温度(到達温度)700℃以上1000℃以下、加熱時間20s以上120s以下で行われる。これにより、図24(b)に示す不純物領域32、34、38、205が活性化されて、図23に示すように、ゲート部ST−Gの両側のドレイン/ソース領域60及びソース/ドレイン領域62(カソード領域62)と、ゲート部MT−Gの両側のソース/ドレイン領域64及びドレイン/ソース領域203(アノード領域203)とが形成される。これにより、pn接合ダイオードDが形成される。その後、上記第1の実施の形態と同様の製造工程を経て図23に示す半導体記憶装置200が完成する。
本実施の形態の半導体記憶装置200の製造方法において、アノード領域203は、n型不純物のドーズ量より例えば1桁多いドーズ量のp型不純物をn−ウェル6及びn型不純物領域34の一部に導入して形成されている。このため、アノード領域203とカソード領域34とが分離して形成されることが防止され、アノード領域203及びカソード領域34とで構成されたpn接合ダイオードDが形成される。また、アノード領域203及びカソード領域34は不純物濃度が相対的に高いので、pn接合ダイオードDは、トンネルダイオードやバックワードダイオードのように逆導通特性を有する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、カソード領域62に隣接したアノード領域203をウェル領域として明確に形成することにより、接合面積の大きいpn接合ダイオードDを形成することができる。また、カソード領域62及びアノード領域203は、pn接合ダイオードDが逆導通特性を示す程度に高い不純物濃度を有している。これにより、pn接合ダイオードDには、例えば大きなトンネル電流が流れるので、データ読出し時のオンオフ比が向上する。従って、半導体記憶装置200はデータ読出し不良を防止することができる。また、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態とほぼ同様の製造工程によって半導体記憶装置200を製造することができる。さらに、本実施の形態によれば、半導体記憶装置200はトランジスタ型強誘電体記憶素子MTにデータを記憶することができるので、メモリセルに強誘電体キャパシタを有しなくてよい。このため、半導体記憶装置200は、小型で信頼性が高く、データ読出し回数にほぼ制限のない不揮発性メモリとして機能する。
〔第4の実施の形態〕
本発明の第4の実施の形態による半導体記憶装置及びそのデータ書込み方法、データ読出し方法、及びそれらの製造方法について図25及び図26を用いて説明する。図25は、強誘電体膜を備えたトランジスタ型強誘電体記憶素子MTとpn接合ダイオードDとセル選択用トランジスタSTとが接続された半導体記憶装置300の1個のメモリセルの基板面に垂直な断面構造を示している。図25に示すように、半導体記憶装置300のメモリセルは、pn接合ダイオードDのカソード領域62とアノード領域203とを接続するタングステン・プラグ(金属層)213を備えた点に特徴を有している。カソード領域62及びアノード領域203の上層部の層間絶縁膜66は開口されてコンタクトホールが形成されている。タングステン・プラグ213は、当該コンタクトホールに埋め込まれて形成され、カソード領域62及びアノード領域203に電気的に接続されている。半導体記憶装置300は、タングステン・プラグ213を備えた点を除いて上記第3の実施の形態の半導体記憶装置200と同様の構成を有しているので説明は省略する。
次に、本実施の形態の半導体記憶装置300のデータ書込み/読出し方法について説明する。本実施の形態の半導体記憶装置300は、カソード領域62の一部がn−ウェル6上に形成され、カソード領域62とn−ウェル6とが電気的に接続されている。このため、半導体記憶装置300は、上記第1乃至第3の実施の形態と同様の方法でデータを書込むことができる。
本実施の形態の半導体記憶装置300のデータ読出し方法は、上記第2及び第3の実施の形態とほぼ同様であるので差異点についてのみ簡述する。タングステン・プラグ213はpn接合ダイオードDに並列接続され、0と看做せるきわめて低い抵抗値の抵抗素子として機能する。従って、半導体記憶装置300のメモリセルは、タングステン・プラグ213及びpn接合ダイオードDの並列回路にトランジスタ型強誘電体記憶素子MTが直列接続された構造を有している。
半導体記憶装置300は、「0」に相当する1ビットデータ読出し時には、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTが(p+)(n−)(p+)の状態となる。従って、pn接合ダイオードDの逆バイアス時の電流−電圧特性によらず、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTによってメモリセルには電流が殆ど流れない。一方、半導体記憶装置300は、「1」に相当する1ビットデータ読出し時には、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTが(p+)(p)(p+)の状態となって電流が流れる。pn接合ダイオードDが逆導通特性を有していなくても、当該電流はpn接合ダイオードDに並列接続されたタングステン・プラグ213に流れるため、メモリセルには相対的に大きな電流が流れる。従って、本実施の形態の半導体記憶装置300は、データ読出し時に大きなオンオフ比が得られる。
以上説明したように、本実施の形態では、半導体記憶装置300は、タングステン・プラグ213の形成領域が必要なため、上記第3の実施の形態の半導体記憶装置200よりメモリセルが若干大きくなる。しかし、半導体記憶装置300は、カソード領域62とアノード領域203とが十分にpn接合されずにpn接合ダイオードDの逆導通特性が得られなくても、タングステン・プラグ213のオーミック性の導電特性によりデータ読出し時に大きなオンオフ比を得ることができる。従って、本実施の形態の半導体記憶装置300は、上記第2及び第3の実施の形態と同様の効果が得られる。
次に、本実施例による半導体記憶装置300の製造方法について簡単に説明する。本実施の形態の製造方法は、第3の実施の形態とほぼ同様であるので差異のある工程についてのみ簡述する。第3の実施の形態と同様の製造方法により、層間絶縁膜66まで形成する。次いで、上記第1の実施の形態において、ゲート電極28等の上層部の層間絶縁膜66にコンタクトホールを形成する際に(図13参照)、同時にカソード領域62及びアノード領域203の上層部の層間絶縁膜66にコンタクトホールを形成する。その後、上記第1の実施の形態と同様の製造工程を経て、図25に示すようにタングステン・プラグ68、70、72、74、213を形成する。その後、上記第1の実施の形態と同様の製造工程を経て、半導体記憶装置300が完成する。
次に、本実施の形態による半導体記憶装置のメモリアレイ構成について図26を用いて説明する。図26は、2行2列のメモリセル配列を有する半導体記憶装置300の平面レイアウトの一例を示している。図26において、図25に示すゲート部MT−Gを構成するゲート絶縁膜22、強誘電体膜26及びゲート電極28並びにゲート電極28上のタングステン・プラグ72は図示が省略されている。さらに、図26において、図25に示すゲート部ST−Gを構成するゲート絶縁膜20及びゲート電極24並びにゲート電極24上のタングステン・プラグ70は図示が省略されている。また、半導体記憶装置300のメモリアレイは、図25に示す配線78上のタングステン・プラグ75、配線83及び層間絶縁膜66’’を有していない構造になっている。
図26に示すように、タングステン・プラグ213がカソード領域62及びアノード領域203のいずれにも接続されるように、コンタクトホールはカソード領域62及びアノード領域203上層部に跨って形成されている。タングステン・プラグ213は当該コンタクトホールに埋め込まれて形成されている。
半導体記憶装置300のメモリアレイは、2列のメモリセルのドレイン/ソース領域60を共通化し、高集積化を図っている点に特徴を有している。メモリセルMC11とメモリセルMC12とのドレイン/ソース領域60が共通化され、メモリセルMC21とメモリセルMC22とのドレイン/ソース領域60が共通化されている。さらに、半導体記憶装置300のメモリアレイにおいて、各ドレイン/ソース領域60に接続された配線76及び配線76に接続されてデータ電圧が印加されるパッド219も共通化されている。
メモリセルMC11、12、21、22のそれぞれの配線75は、セル選択用の電圧が入力されるパッド215に接続されている。半導体記憶装置300のメモリアレイは、メモリセルMC11、12、21、22の配線75がそれぞれ別のパッド215に接続されることにより、データを書込んだりデータを読出したりするメモリセルを独立して選択できるようになっている。メモリセルMC11及びメモリセルMC21の配線80は共通化されてパッド217に接続されている。さらに、メモリセルMC11及びメモリセルMC21の配線82は共通化されてパッド221に接続されている。同様に、メモリセルMC12及びメモリセルMC22の配線80は共通化されてパッド217に接続されている。さらに、メモリセルMC12及びメモリセルMC22の配線82は共通化されてパッド219に接続されている。パッド217はゲート部MT−Gのゲート電極(不図示)に印加される電圧が入力される。パッド221はデータ書込み時にオープン状態となり、データ読出し時にグランドに接続される。
以上説明したように、本実施の形態による半導体記憶装置のメモリアレイは、2列のメモリセルのドレイン/ソース領域60や配線76を共通化することにより、高集積化を図ることができる。また、半導体記憶装置300は2行2列のメモリセル配列に限られず、m行n列のメモリセル配列とすることももちろん可能である。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。上記第1の実施の形態では、p型シリコン半導体基板2にn−ウェル6が形成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、n型シリコン半導体基板にp−ウェルを形成し、p型MOSFETのセル選択用トランジスタSTを形成してももちろんよい。この場合、図1において、セル選択用トランジスタSTのドレイン領域60の形成位置に、高濃度のp型不純物領域のドレイン領域が形成され、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDのカソード領域62の形成位置に、セル選択用トランジスタSTのソース領域を兼ねるアノード領域(高濃度のp型不純物領域)が形成され、アノード領域64の形成位置にカソード領域(高濃度のn型不純物領域)が形成される。
当該構成の半導体記憶装置におけるデータ書込み/読出しの各ラインWL、BL、DL、PLの設定は以下のようになる。メモリセルに「0」に相当する1ビットデータを書込む際には、ワードラインWLに−V0(V)の電圧を印加し、ビットラインBLに0(V)の電圧を印加し、ドライブラインDLに−V1(V)の電圧を印加し、プレートラインPLをオープン状態にする。これにより、強誘電体膜の分極の向きは半導体基板からゲート電極に向く方向になるので、半導体基板側のデータ記憶用の強誘電体膜表面が負(−)に帯電して、反転層形成領域90には正孔が集まり反転層は形成されない。
一方、当該構造のメモリセルに「1」に相当する1ビットデータを書込む際には、ワードラインWLに−V0(V)の電圧を印加し、ビットラインBLに−V1(V)の電圧を印加し、ドライブラインDLに0(V)の電圧を印加し、プレートラインPLをオープン状態にする。これにより、強誘電体膜の分極の向きはゲート電極から半導体基板に向く方向になるので、半導体基板側のデータ記憶用の強誘電体膜表面は正(+)に帯電して、反転層形成領域90には電子が集まりn型反転層が形成される。従って、当該構造の半導体記憶装置であっても、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDに「0」又は「1」に相当する1ビットデータを書込むことができる。
当該構造のメモリセルから「0」又は「1」に相当する1ビットデータを読出す際には、ワードラインWLに−V0(V)の電圧を印加し、ビットラインBLに−Vr(V)の電圧を印加し、ドライブラインDLに0(V)の電圧を印加し、プレートラインPLを0(V)に保つ。
メモリセルに「0」に相当する1ビットデータが書込まれていると反転層が形成されていないため、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、p−ウェルとカソード領域とが接合されたp−n+接合ダイオードと看做すことができる。p−n+接合ダイオードの降伏電圧は相対的に大きいので、逆バイアス電圧−Vr(V)が印加されても0と見なせる極めて小さな逆方向電流I0(mA)しか流れない。一方、メモリセルに「1」に相当する1ビットデータが書込まれているとn型反転層が形成されているため、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDは、n+型反転層を介してカソード領域(n+)とアノード領域(p+)とが接合されたp+n+接合ダイオードと看做すことができる。高濃度のアノード領域とn+型反転層との間の耐電圧は、高濃度のn型不純物拡散層を有するカソード領域と反転層形成領域を一部に含むp−ウェルとの間の耐電圧より低くなる。このため、逆バイアス電圧−Vr(V)が印加されると、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDには、逆方向電流I0と比較して非常に大きな逆方向電流I1(mA)が流れる。従って、当該構造の半導体記憶装置であっても、強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGDに流れる逆方向電流の大きさを判定することにより「0」又は「1」に相当する1ビットデータを読出すことができる。
また、上記第2の実施の形態では、p型シリコン半導体基板2にn−ウェル6が形成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、n型シリコン半導体基板にp−ウェルを形成し、n型のトランジスタ型強誘電体記憶素子MTと、p型MOSFETのセル選択用トランジスタSTとを形成してももちろんよい。この場合、図19において、トランジスタ型強誘電体記憶素子MTのドレイン領域94の形成位置に、pn接合ダイオードDのカソード領域を兼ねるドレイン領域(高濃度のn型不純物領域)が形成され、pn接合ダイオードDのカソード領域62の形成位置に、セル選択用トランジスタSTのソース領域を兼ねるアノード領域(高濃度のp型不純物領域)が形成され、セル選択用トランジスタSTのドレイン領域60の形成位置に、高濃度のp型不純物領域のドレイン領域が形成される。
当該構造の半導体記憶装置は、n型シリコン半導体基板にp−ウェルを形成した上記の半導体記憶装置と同様に各ラインWL、BL、DL、PLを設定することにより、データ書込み/読出しを行うことができる。
上記第4の実施の形態では、半導体記憶装置300のタングステン・プラグ213は層間絶縁膜66のコンタクトホールに埋め込まれて形成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、タングステン・プラグ213に代えて、カソード領域62及びアノード領域203上に直接形成された金属層であっても、上記第4の実施の形態と同様の効果が得られる。
上記第4の実施の形態では、半導体記憶装置300は、カソード領域62及びアノード領域203とで構成されたpn接合ダイオードDを有しているが、本発明はこれに限られない。例えば、カソード領域62とアノード領域203とが分離して形成され、pn接合ダイオードDを構成していなくてもよい。カソード領域62及びアノード領域203がn−ウェル6に電気的にそれぞれ接続され、カソード領域62及びアノード領域203がタングステン・プラグ213で電気的に接続されていれば、上記第4の実施の形態と同様の効果が得られる。
上記第3及び第4の実施の形態の半導体記憶装置200、300は、第1導電型がp型であり、第2導電型がn型であるが本発明はこれに限られない。第1導電型がn型であり、第2導電型がp型であっても、上記第3及び第4の実施の形態と同様の効果が得られる。
以上説明した本実施の形態による半導体素子及びそれを用いた半導体記憶装置、及びそのデータ書込み/読出し方法、及びそれらの製造方法は、以下のようにまとめられる。
(付記1)半導体基板上方に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
前記強誘電体膜下方に形成された不純物活性化領域と、
前記不純物活性化領域を挟んだ両側の一方に形成された高濃度のn型不純物活性化領域と、
前記両側の他方に形成された高濃度のp型不純物活性化領域と、
を有することを特徴とする半導体素子。
(付記2)
付記1記載の半導体素子において、
前記不純物活性化領域は、前記強誘電体膜の分極方向によって反転層が形成される反転層形成領域を含むことを特徴とする半導体素子。
(付記3)
付記1または2のいずれか1項に記載の半導体素子において、
前記反転層形成領域と前記強誘電体膜との間にゲート絶縁膜をさらに有すること
を特徴とする半導体素子。
(付記4)
付記3記載の半導体素子において、
前記ゲート絶縁膜は、HfO、HfAlO、HfSiO又はHfSiNOで形成されることを特徴とする半導体素子。
(付記5)
付記1乃至4記載の半導体素子において、
前記強誘電体膜は、SBT、BLT、PGO、BFO、STN又はBNMOで形成されることを特徴とする半導体素子。
(付記6)
付記1乃至5記載の半導体素子において、
前記ゲート電極は、Pt、Ir、IrO、SRO又はRuOで形成されていることを特徴とする半導体素子。
(付記7)
強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、
前記メモリセルは、
付記1乃至6に記載の半導体素子と、
ゲート電極、ソース領域、ドレイン領域を有するセル選択用トランジスタとからなり、
前記p型不純物活性化領域または前記n型不純物活性化領域と前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とが接続されていることを特徴とする半導体記憶装置。
(付記8)
強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、
半導体基板上方に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
前記強誘電体膜下方の前記半導体基板に前記強誘電体膜の分極方向に応じて反転層が形成される反転層形成領域と、
前記反転層形成領域を挟んだ両側の一方に形成されたカソード領域と、
前記両側の他方に形成されたアノード領域と、を有する半導体素子と、
前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側に形成されたソース領域及びドレイン領域と、を有するセル選択用トランジスタと、を備え、
前記半導体素子の前記カソード領域、あるいは前記アノード領域のうちの一方と前記セル選択用トランジスタの前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とを電気的に接続してなるメモリセルを備えたこと
を特徴とする半導体記憶装置。
(付記9)
付記8記載の半導体記憶装置において、
前記半導体素子の前記カソード領域、あるいは前記アノード領域は、前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域と一体的に形成されていること
を有することを特徴とする半導体記憶装置。
(付記10)
付記9記載の半導体記憶装置において、
前記セル選択用トランジスタの前記ゲート電極にセル選択信号を印加するワードラインと、
前記ドレイン領域に1ビットデータを出力するビットラインと、
前記半導体素子のアノード領域をオープン又は基準電位にするプレートラインと、
前記半導体素子の前記ゲート電極に前記印加電圧を印加するドライブラインと
を有することを特徴とする半導体記憶装置。
(付記11)
付記8乃至10のいずれか1項に記載の半導体記憶装置において、
前記セル選択用トランジスタは、n型MOSFETであり、
前記ソース領域、前記ドレイン領域及び前記カソード領域は、高濃度のn型不純物拡散層をそれぞれ有していること
を特徴とする半導体記憶装置。
(付記12)
付記8乃至11のいずれか1項に記載の半導体記憶装置において、
前記半導体基板は、SOI基板であること
を特徴とする半導体記憶装置。
(付記13)
付記8記載の半導体記憶装置において、
前記カソード領域と前記反転層形成領域との間に、前記カソード領域と反対の導電性の不純物拡散領域をさらに有すること
を特徴とする半導体記憶装置。
(付記14)
強誘電体膜の分極の向きによってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置のデータ書込み方法において、
半導体基板上方に形成された前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極にゲート電圧を印加し、
前記強誘電体膜下方の前記半導体基板に前記強誘電体膜の分極の向きに応じて反転層が形成される反転層形成領域を挟んだ両側の一方に形成されたカソード領域に前記データに対応したデータ電圧を印加し、
前記両側の他方に形成されたアノード領域をオープンにし、
前記ゲート電圧に対する前記データ電圧の高低に基づいて前記分極の向きを変化させて前記強誘電体膜に前記データを書込むことを特徴とする半導体装置のデータ書込み方法。
(付記15)
強誘電体膜の分極の向きによってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置のデータ読出し方法において、
前記強誘電体膜の分極の向きに応じて、当該強誘電体膜下方に形成される反転層領域を挟んだ両側の一方に形成されたカソード領域と、前記両側の他方に形成されたアノード領域との間に逆バイアス電圧を印加して、前記カソード領域と前記アノード領域との間に流れる電流の大きさに基づいて前記強誘電体膜に記憶された前記データを読出すこと
を特徴とする半導体記憶装置のデータ読出し方法。
(付記16)
強誘電体膜の分極の向きによってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置の製造方法において、
半導体基板上方に強誘電体膜を形成し、前記強誘電体膜上にゲート電極を形成し、前記強誘電体膜下方の前記半導体基板の反転層形成領域を挟んだ両側の一方にカソード領域を、他方にアノード領域を形成して、半導体素子を形成し、
前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側にソース領域及びドレイン領域を形成して、セル選択用トランジスタを形成し、
前記カソード領域、あるいは前記アノード領域のうちの一方と前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とを接続して、
前記メモリセルを形成することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
(付記17)
強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、
前記メモリセルは、
第1導電型の半導体基板に形成され、前記第1導電型と異なる導電型の第2導電型のウェル領域と、前記ウェル領域上方に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、前記強誘電体膜下方の前記ウェル領域に前記強誘電体膜の分極方向に応じて反転層が形成される反転層形成領域と、前記反転層形成領域を挟んだ両側の一方に形成された前記第1導電型の第1不純物活性化領域と、前記両側の他方に形成された前記第1導電型の第2不純物活性化領域とを備えた記憶用半導体素子と、
前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側の一方に形成され、前記ウェル領域及び前記第2不純物活性化領域に電気的に接続された前記第2導電型の第3不純物活性化領域と、前記チャネル領域を挟んだ両側の他方に形成された前記第2導電型の第4不純物活性化領域とを備えたセル選択用トランジスタと
を有することを特徴とする半導体記憶装置。
(付記18)
付記17記載の半導体記憶装置において、
前記反転層形成領域と前記強誘電体膜との間にゲート絶縁膜をさらに有すること
を特徴とする半導体記憶装置。
(付記19)
付記17又は18に記載の半導体記憶装置において、
前記第2及び第3不純物活性化領域は、不純物濃度が相対的に高く形成されて逆導通ダイオードを構成していること
を特徴とする半導体記憶装置。
(付記20)
付記17乃至19のいずれか1項に記載の半導体記憶装置において、
前記第2及び第3不純物活性化領域上に形成され、前記第2及び第3の不純物活性化領域を電気的に接続する金属層をさらに有すること
を特徴とする半導体記憶装置。
本発明の第1の実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の構造を示す図である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のメモリセルの構造を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のデータ書込み時の各ラインWL、BL、DL、PLへの印加電圧を示す表である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のメモリセルに「0」の1ビットデータを書込む方法を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のメモリセルに「1」の1ビットデータを書込む方法を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のデータ読出し時の各ラインWL、BL、DL、PLへの印加電圧を示す表である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のメモリセルから「0」の1ビットデータを読出す方法を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のメモリセルから「1」の1ビットデータを読出す方法をより具体的に説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第1の実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 本発明の第1の実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 本発明の第1の実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の製造方法を示す工程断面図(その4)である。 本発明の第1の実施の形態による強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードGD及びそれを用いた半導体記憶装置1の製造方法を示す工程断面図(その5)である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のメモリアレイ構成の等価回路を示す図である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のデータ書込み/読出し時の各ラインWL、BL、DL、PLへの印加電圧と、リファレンスメモリセルに「0」の1ビットデータが書込まれている場合のセンスアンプの出力を示す表である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係る半導体記憶装置1のメモリアレイ構成の等価回路を示す図である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のメモリアレイの集積化及び微細化の可能性について説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による半導体記憶装置1のメモリアレイの集積化及び微細化の可能性について説明する図である。 本発明の第2の実施の形態による強誘電体膜を備えたトランジスタ型強誘電体記憶素子MTとpn接合ダイオードDとセル選択用トランジスタSTが接続された半導体記憶装置100の1個のメモリセルの基板面に垂直な断面構造を示を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による半導体記憶装置100のメモリセルに「0」の1ビットデータが書込まれた状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による半導体記憶装置100のメモリセルに「1」の1ビットデータが書込まれた状態を示す図である。 デプレッション型強誘電体ゲート付きpチャネルトランジスタDTrの基板面に垂直な断面構造を模式的に示す図である。 本発明の第3の実施の形態による強誘電体膜を備えたトランジスタ型強誘電体記憶素子MTとpn接合ダイオードDとセル選択用トランジスタSTが接続された半導体記憶装置200の1個のメモリセルの基板面に垂直な断面構造を示を示す図である。 本発明の第3の実施の形態による半導体記憶装置200の製造方法を示す工程断面図である。 本発明の第4の実施の形態による強誘電体膜を備えたトランジスタ型強誘電体記憶素子MTとpn接合ダイオードDとセル選択用トランジスタSTが接続された半導体記憶装置300の1個のメモリセルの基板面に垂直な断面構造を示を示す図である。 本発明の第4の実施の形態による半導体記憶装置300であって、2行2列のメモリセル配列の平面レイアウト図である。 従来のFET型1T FeRAMのメモリアレイのデータ書込みを説明するための図である。 従来のFET型1T FeRAMのメモリアレイのデータ読出しを説明するための図である。
符号の説明
1、100、200、300 半導体記憶装置
2 p型シリコン半導体基板
4 素子分離絶縁膜
6 n−ウェル
8 HfO
10 SBT膜
12 Pt膜
14、18、30、36、50、56 レジスト層
16 多結晶シリコン膜
20、22 ゲート絶縁膜
24、28 ゲート電極
26 強誘電体膜
32、34 n型不純物領域
38 p型不純物領域
40 シリコン酸化膜
60 n型不純物拡散層(ドレイン/ソース領域)
62 n型不純物拡散層(カソード領域、ソース/ドレイン領域)
64、94 p型不純物拡散層(アノード領域)
66、66’、66’’ 層間絶縁膜
68、70、72、74、75、213 タングステン・プラグ
76、78、80、82、83 配線
90 反転層形成領域
91 チャネル領域
92 絶縁層
96 単結晶シリコン層
102 センスタイミングコントローラ
104 プレートラインデコーダ/ドライバ回路
106 ドライブラインデコーダ/ドライバ回路
108、116 ワードラインデコーダ/ドライバ回路
110 ビットラインデコーダ/ドライバ回路
112 センスアンプ
114 デコーダ/ドライバ回路
118 データI/O回路
120 出力部
150 選択セル
151 ワードライン
152、154 非選択セル
153 ビットライン
201 p+層
203 ドレイン/ソース領域(アノード領域)
215、217、219、221 パッド
D pn接合ダイオード
GD 強誘電体ゲート付きpn接合ダイオード
GD−G 強誘電体ゲート付きpn接合ダイオードのゲート部
MT トランジスタ型強誘電体記憶素子
ST セル選択用トランジスタ
ST−G セル選択用トランジスタのゲート部

Claims (6)

  1. 半導体基板上方に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
    前記強誘電体膜下方に形成された不純物活性化領域と、
    前記不純物活性化領域を挟んだ両側の一方に形成された高濃度のn型不純物活性化領域と、
    前記両側の他方に形成された高濃度のp型不純物活性化領域と、
    を有することを特徴とする半導体素子。
  2. 請求項1記載の半導体素子において、
    前記不純物活性化領域は、前記強誘電体膜の分極方向によって反転層が形成される反転層形成領域を含むことを特徴とする半導体素子。
  3. 強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、
    前記メモリセルは、
    請求項1又は2に記載の半導体素子と、
    ゲート電極、ソース領域、ドレイン領域を有するセル選択用トランジスタとからなり、
    前記p型不純物活性化領域または前記n型不純物活性化領域と前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とが接続されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  4. 強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、
    半導体基板上方に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
    前記強誘電体膜下方の前記半導体基板に前記強誘電体膜の分極方向に応じて反転層が形成される反転層形成領域と、
    前記反転層形成領域を挟んだ両側の一方に形成されたカソード領域と、
    前記両側の他方に形成されたアノード領域と、を有する半導体素子と、
    前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側に形成されたソース領域及びドレイン領域と、を有するセル選択用トランジスタと、を備え、
    前記半導体素子の前記カソード領域、あるいは前記アノード領域のうちの一方と前記セル選択用トランジスタの前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とを電気的に接続してなるメモリセルを備えたこと
    を特徴とする半導体記憶装置。
  5. 強誘電体膜の分極の向きによってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置の製造方法において、
    半導体基板上方に強誘電体膜を形成し、前記強誘電体膜上にゲート電極を形成し、前記強誘電体膜下方の前記半導体基板の反転層形成領域を挟んだ両側の一方にカソード領域を、他方にアノード領域を形成して、半導体素子を形成し、
    前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側にソース領域及びドレイン領域を形成して、セル選択用トランジスタを形成し、
    前記カソード領域、あるいは前記アノード領域のうちの一方と前記ソース領域、あるいは前記ドレイン領域のうちの一方とを接続して、
    前記メモリセルを形成することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  6. 強誘電体膜の分極方向によってデータを記憶するメモリセルを備えた半導体記憶装置において、
    前記メモリセルは、
    第1導電型の半導体基板に形成され、前記第1導電型と異なる導電型の第2導電型のウェル領域と、前記ウェル領域上方に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、前記強誘電体膜下方の前記ウェル領域に前記強誘電体膜の分極方向に応じて反転層が形成される反転層形成領域と、前記反転層形成領域を挟んだ両側の一方に形成された前記第1導電型の第1不純物活性化領域と、前記両側の他方に形成された前記第1導電型の第2不純物活性化領域とを備えた記憶用半導体素子と、
    前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記ゲート絶縁膜下層の前記半導体基板のチャネル領域を挟んだ両側の一方に形成され、前記ウェル領域及び前記第2不純物活性化領域に電気的に接続された前記第2導電型の第3不純物活性化領域と、前記チャネル領域を挟んだ両側の他方に形成された前記第2導電型の第4不純物活性化領域とを備えたセル選択用トランジスタと
    を有することを特徴とする半導体記憶装置。
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