JP2007214455A - 太陽電池の製造方法および太陽電池製造用スクリーンマスク - Google Patents

太陽電池の製造方法および太陽電池製造用スクリーンマスク Download PDF

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Abstract

【課題】シリコン基板の反りを抑制しながら裏面のアルミニウム電極の周縁部にAl−Si合金粒の発生を抑制できる太陽電池の製造方法および太陽電池製造用スクリーンマスクを提供する。
【解決手段】シリコン基板の裏面における周縁部をマスクする周縁マスク部13および接続電極形成領域をマスクする内方マスク部14を有する第1スクリーンマスクMを用いて、集電用電極形成材料であるアルミニウムペーストをシリコン基板の裏面に印刷する第1スクリーン印刷工程と、第2スクリーンマスクを用いて、接続電極形成用ペーストを接続電極形成領域に印刷する第2スクリーン印刷工程とを備え、第1スクリーンマスクMはスクリーンメッシュ19と、このスクリーンメッシュ19の印刷面側に設けられたマスク部材13a、14aとから構成され、周縁マスク部13におけるスクリーンメッシュ19の厚み領域を含まないマスク部材13aの厚みを20〜70μmに設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池の製造方法および太陽電池製造用スクリーンマスクに関し、さらに詳しくは、太陽電池の裏面の集電用アルミニウム電極を形成する方法および太陽電池製造用スクリーンマスクに関する。
シリコン基板を用いた従来の太陽電池の製造方法の一例を図8を用いて説明する。図8(a)〜(j)は、従来の太陽電池の製造方法を図解する模式的な断面図である。
まず、図8(a)に示すように、例えばワイヤーソーなどを用いて多結晶のp型シリコンインゴットを250μm程度の厚さに切り出すことによって、p型シリコン基板2を形成する。このとき、p型シリコン基板2の表面にはワイヤーソーなどによってダメージ層1が形成されている。
次に、図8(b)に示すように、NaOH(水酸化ナトリウム)にイソプロピルアルコールを添加したアルカリ溶液を用いたエッチングによって、ダメージ層1が除去されると共に、p型シリコン基板2の受光面(太陽電池としたときに太陽光が主に入射する側の表面)および裏面(受光面の裏側にある表面)に表面反射を低減する微細な凹凸(図示せず)が形成される。一般に単結晶シリコン基板を用いた太陽電池の製造においては、結晶軸が(100)の受光面に対して、このようなエッチングを行うことによって、受光面にピラミッド状の凹凸が形成される。他方、多結晶シリコン基板を用いた太陽電池においても同様の手法を用いることがあるが、多結晶シリコン基板の場合には受光面に様々な結晶方位があるため、均一なピラミッドを形成することが困難であることから、表面反射が単結晶に比べて大きい。非特許文献1には、アルカリ溶液に代わって、室温以下の低温で、フッ酸と硝酸からなる酸溶液を用いて、多結晶シリコン基板の表面に太陽光の反射の低減に有効な微細な凹凸を形成する方法が記載されている。
次いで、図8(c)に示すように、pn接合分離を目的として、p型シリコン基板2の裏面の周縁部にシリコンおよびチタンを含む溶液からなるマスク部材3がスピンコータにより塗布される。これは、特許文献1に記載されている製造方法であって、容易にpn接合分離を行うことが可能であり、大量生産に適している。
そして、図8(d)に示すように、p型シリコン基板2の受光面の全面に、拡散源としてP25(五酸化二リン)を含むドーパント液がスピンコータにより塗布されドーパン塗布膜4が形成される。続いて、このp型シリコン基板2を拡散炉で800〜900℃程度に加熱することによって、p型シリコン基板2の受光面にドーパントが拡散して、図8(e)に示すようにp型シリコン基板2の受光面に不純物拡散層であるn+層5が形成される。このとき、p型シリコン基板2の裏面のマスク部材3が塗布された領域にはマスク部材3が加熱されて生じたTiO2(二酸化チタン)とSiO2(二酸化シリコン)とが混在したマスク膜が形成されており、p型シリコン基板2の裏面にはn+層が形成されていないため、pn接合分離が行われていることになる。
そして、p型シリコン基板2をフッ酸に浸漬させることで、上記のマスク膜と、ドーパント塗布膜4が加熱されて生じたPSG(リンシリケートガラス)層4aとを除去することによって、図8(f)に示すp型シリコン基板2が得られる。次いで、図8(g)に示すように、反射防止膜(ARC)の形成およびパッシベーションを目的として、プラズマCVD法により、p型シリコン基板2の受光面上に窒化シリコン膜6が形成される。
次に、図9に示すスクリーンマスク20およびスキージ35を用いて、図10に示すようにスクリーン印刷法によりp型シリコン基板2の裏面にアルミニウムペースト36を印刷する。ここで、図9(a)の平面図、図9(b)の側断面図および図9(c)の部分拡大側断面図に示すように、スクリーンマスク20は、四角形のスクリーン枠22と、スクリーン枠22内に張設されたスクリーンメッシュ29の周縁部に膜状のマスク部材23aを有する周縁マスク部23と、スクリーンメッシュ29における後述の接続用銀電極の形成領域に対応する部位に膜状マスク部材24aを有する内方マスク部24と、周縁マスク部23および内方マスク部24を除く領域であるメッシュ部27とを備え、メッシュ部27が後述の集電用アルミニウム電極の形成領域に対応している。また、膜状マスク部材は、一般的に乳剤または金属箔からなり、シリコン基板2の裏面のほぼ全面にアルミニウムペースト36を印刷する場合(いわゆる全面ベタパターン)では厚みは通常10μm以下であり、安定して大量生産するには最低5μm必要である。
前記スクリーン印刷工程によって、シリコン基板2の裏面のほぼ全面にアルミニウムペースト36が印刷された後、これを150〜200℃程度で乾燥させ、続いて700℃程度で加熱することで、図8(h)に示すように、p型シリコン基板2の裏面に膜厚60μm程度の集電用アルミニウム電極8と、p型不純物であるアルミニウムを多量に含んだp+層7とが形成される。このp+層7はBSF(Back Surface Field;裏面電界)層と呼ばれ、p型シリコン基板2の裏面近傍にp層とp+層との界面で障壁を形成する。これにより、p型シリコン基板2内で生成された少数キャリアがp型シリコン基板2の裏面に向かわないようにすることができるため、pn接合部に到達するキャリアが増加し、光電流を増加させることができ、かつp層p+層間のエネルギ差が開放電圧の増大をもたらす。
続いて、スクリーン印刷法により、図示しないスクリーンマスクを用いて、接続用銀電極形成領域に銀ペーストがアルミニウム電極8の一部と重なるようにして印刷される。また、受光面にも、図示しないスクリーンマスクを用いて、集電用の櫛状の細いグリッド電極およびそれらに繋がる接続用電極の形成のための銀ペーストが印刷される。そして、これらの銀ペーストを150〜200℃で乾燥し、600℃程度で加熱することによって、図8(i)に示すように、アルミニウム電極8上に銀電極9が形成されるとともに、受光面側において銀ペーストが窒化シリコン膜6をファイヤースルーしてn+層5とのオーミックコンタクトを有する銀電極10が形成される。最後に、はんだディップ処理を行うことで、図8(j)に示すように銀電極9、10の表面がはんだ11で被覆されて、太陽電池が完成する。
このようにして作製された太陽電池の裏面を図11(a)に、また図11(a)におけるX1−X2線の断面を図11(b)に示す。
近年、太陽電池を低コストにて生産する観点から、シリコン基板の薄型化が必要とされている。その場合、課題となるのが、主に裏面電極であるアルミニウム電極とシリコン基板の膨張係数の違いから生じる反りが大きくなることである。反りを低減するためには、アルミニウム電極を形成するアルミニウムペーストの塗布量を少なくし、焼成後のアルミニウム電極の膜厚を40μm程度に薄くする必要がある。しかしながら、アルミニウム電極を単に薄くした場合には、図12に示すようにアルミニウム電極8の周縁部に直径数10〜数100μmのボール状のAl−Si合金粒18が発生し、この合金粒18がモジュール化の際に割れの起点になるため、歩留まりを著しく低下させるという問題や、外観不良により製品化できないといった問題がある。Al−Si合金粒18が発生する理由としては、焼成時にアルミニウムペースト中のAl粉と基板中のSiとが共晶反応を起こしてAl−Si合金が形成され、焼成後にこのAl−Si合金が冷えて固まる際に、アルミニウム電極8の周縁部表面に隆起することが考えられる。
このような問題を解決するために、特許文献2では、以下の(1)〜(4)の方法によってアルミニウム電極の周縁部のみを厚く形成することで、合金粒の発生を抑制することが提案されている。
(1)スクリーンマスクもしくはシリコン基板(ウエハも含む)を設置するステージを傾斜させる方法。
(2)シリコン基板の周辺のステージ上にスペーサを設ける方法。
(3)プレスによりスクリーンマスクを部分的に薄くする方法。
(4)アルミニウムペーストを部分的に2回印刷する方法。
前記(1)および(2)の方法では、スクリーン印刷時にシリコン基板の裏面とスクリーンマスクとのクリアランスを印刷部分によって変えることでアルミニウムペーストの塗布量を部分的に変え、その結果アルミニウム電極の膜厚を部分的に変える手法であるが、大量生産の場合、1度の印刷で複数枚の基板を印刷するため、前記(1)の方法では、各基板によってスクリーンマスクとの相対的なクリアランスが異なるため、各基板に印刷されたアルミニウムペーストの塗布量が異なってしまい、品質的なばらつきを生じるため大量生産に不向きである。それに加え、シリコン基板の厚みムラは数十μmであるため、前記(1)および(2)の方法では、クリアランスを一定にすることができず、アルミニウムペーストにも厚みバラツキが多くなり、大量生産には適していない。
前記(3)の方法では、スクリーンマスクを部分的にプレスすることにより、プレスした部位のメッシュが押し潰されて目が細かくなり、それによってアルミニウムペーストの塗布量を部分的に変える手法であるが、プレスによりスクリーン強度が低下するため破れ易くなり、スクリーン寿命が短いため大量生産には適していない。また、プレス加工を要するため製造コストが増加する問題もある。
前記(4)の方法では、アルミニウムペーストを部分的に2回印刷することによってアルミニウム電極の周縁部のみを厚くする手法であるが、印刷工程が増加したり、一部のみ印刷条件を変更する必要があるため、大量生産には適していない。
本発明は、前記課題に鑑みなされたものであり、シリコン基板の薄型化に伴う反りを抑制しながら、工程数を増加させず簡単な方法で集電用アルミニウム電極の周縁部のみを厚く形成することにより合金粒の発生を抑制し、歩留まりを向上させて低コストにて薄型太陽電池の大量生産を可能とする製造方法、および太陽電池製造用スクリーンマスクを提供することを目的としている。
WCPEC−3, May11−18, 2003, 4P−C4−33 特許第2955167号公報 特開2003−218373号公報
かくして、本発明によれば、シリコン基板の裏面における周縁部をマスクする周縁マスク部および接続電極形成領域をマスクする内方マスク部を有する第1スクリーンマスクを用いて、集電用アルミニウム電極形成材料であるアルミニウムペーストを前記シリコン基板の裏面に印刷する第1スクリーン印刷工程と、第2スクリーンマスクを用いて、接続電極形成用ペーストを前記第1スクリーン印刷工程にて形成されたアルミニウム膜の一部に重なるように前記接続電極形成領域に印刷する第2スクリーン印刷工程とを備え、前記第1スクリーンマスクは、スクリーンメッシュと、このスクリーンメッシュの印刷面側に設けられたマスク部材とを有してなり、前記周縁マスク部における前記スクリーンメッシュの厚み領域を含まない前記マスク部材の厚みが20〜70μmに設定される太陽電池の製造方法が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、シリコン基板の裏面における周縁部をマスクする周縁マスク部および接続電極形成領域をマスクする内方マスク部を有し、スクリーン印刷法によって集電用アルミニウム電極形成材料であるアルミニウムペーストを前記シリコン基板の裏面に印刷するためのスクリーンマスクであって、前記第1スクリーンマスクは、スクリーンメッシュと、このスクリーンメッシュの印刷面側に設けられたマスク部材とを有してなり、前記周縁マスク部における前記スクリーンメッシュの厚み領域を含まない前記マスク部材の厚みが20〜70μmである太陽電池製造用スクリーンマスクが提供される。
本発明によれば、シリコン基板の裏面に、周縁部を面内部よりも厚くした集電用アルミニウム電極を容易に形成することができる。つまり、アルミニウム電極を全体的に薄くしながら周縁部は厚くするため、周縁部でのAl−Si合金粒の発生を抑制することができる。その結果、Al−Si合金粒に起因するモジュール化の際の割れや外観不良を低減することができ、太陽電池の歩留まりを向上させることができる。
また、アルミニウム電極を全体的に薄膜化することができるため、シリコン基板を薄型化してもアルミニウム電極との熱膨張差による反りを抑制することができると共に、シリコン基板およびアルミニウム電極の両方の材料費を低減することができる。よって、コストダウンしながら薄型太陽電池を製造することができる。
また、スキージ印圧、スキージ速度、スキージ角度、クリアランスといった印刷条件の変更や追加工程が無く、スクリーンマスクのマスク部材の厚み調整のみでアルミニウム電極の厚み制御が行なえるため、生産タクトを一切落とすことがなく、太陽電池の大量生産に好適である。
本発明の太陽電池の製造方法は、シリコン基板の裏面における周縁部をマスクする周縁マスク部および接続電極形成領域をマスクする内方マスク部を有する第1スクリーンマスクを用いて、集電用アルミニウム電極形成材料であるアルミニウムペーストを前記シリコン基板の裏面に印刷する第1スクリーン印刷工程と、第2スクリーンマスクを用いて、接続電極形成用ペーストを前記第1スクリーン印刷工程にて形成されたアルミニウム膜の一部に重なるように前記接続電極形成領域に印刷する第2スクリーン印刷工程とを備え、前記第1スクリーンマスクは、スクリーンメッシュと、このスクリーンメッシュの印刷面側に設けられたマスク部材とを有してなり、前記周縁マスク部における前記スクリーンメッシュの厚み領域を含まない前記マスク部材の厚みが20〜70μmに設定されることを特徴とする。
ここで、本発明において、印刷面側とは、スクリーン印刷状態でのシリコン基板側を意味する。また、マスク部材の厚みとは、前記のようにスクリーンメッシュの厚み領域(縦線と横線の合計厚み領域)を含まないシリコン基板側のマスク部材部分のみの厚さを意味する。よって、マスク部材の材料(例えば乳剤)が、スクリーンメッシュの目に詰まっている場合には、マスク部材におけるスクリーンメッシュの厚み領域の部分は厚みとして含まれない。
本発明が製造対象とする太陽電池は、光電変換機能を有するシリコン基板の裏面に集電用アルミニウム電極を有するものであれば、光電変換機能を付加する導電型の接合形態は特に限定されず、例えばpn接合型、pin接合型、ヘテロ接合型(例えばa−SiC/a−Si)、多重接合型といった接合形態(接合構造)の太陽電池に適用可能であるが、特にpn接合型の薄型太陽電池に好適である。
pn接合型太陽電池を製造する場合、シリコン基板にはpn接合が形成されている。例えば、p型の半導体基板の表面にn型の拡散層が形成されることによりpn接合を有していることが好ましく、p型半導体基板及びn型拡散層の不純物濃度、p型半導体基板及びn型拡散層の厚みは、通常太陽電池として機能し得るもののなかから適宜選択することができる。
また、シリコン基板は、単結晶、多結晶、いわゆるマイクロクリスタルと呼ばれる微結晶、アモルファスおよびこれらが混在するものであってもよいが、単結晶および多結晶シリコン基板が好ましい。
シリコン基板は、受光面側に凹凸が形成されていることが好ましい。凹凸は、特に限定されるものではなく、太陽電池の変換効率を高めるように機能するような高低差、ピッチを有して形成されていることが好ましい。例えば、高さ数μmの微小ピラミッド形状、深さ数十μmの溝を多数平行に配置した形状等が挙げられる。基板表面に凹凸を形成する方法としては、NaOHやKOH等のアルカリ溶液、さらにアルカリ溶液にイソプロピルアルコール等の有機溶媒を加えた水溶液で基板表面を処理する方法、ダイシング装置又はレーザー等を用いたり、ドライエッチングにより、溝や凹部を形成する方法等が挙げれる。
本発明の太陽電池の製造方法は、上述のようなシリコン基板の裏面(受光面と反対側の面)に、後述する独自のスクリーンマスクを用いる第1スクリーン印刷工程によって集電用アルミニウム電極を形成することが特徴であるため、第1スクリーン印刷工程以外の工程は従来公知の方法を採用することができ、pn接合型太陽電池を製造する場合は図8で説明した工程とほぼ同様に行なうことができる。この場合、第1スクリーン印刷工程までにシリコン基板にpn接合が形成される。
本発明において、第1スクリーン印刷工程での集電用アルミニウム電極の形成に際しては、アルミニウムペーストをシリコン基板の裏面のアルミニウム電極形成領域に印刷し、
150〜200℃で乾燥した後、700℃程度で焼成することにより形成することができ、シリコン基板裏面における周縁部および接続電極形成領域を除くほぼ全面に形成されることが好ましい。
本発明において、集電用アルミニウム電極は、アルミニウムを主体とした導電材料から形成されているものである。ここで、アルミニウムを主体とするとは、アルミニウムのみからなる場合のほか、アルミニウム合金、アルミニウムの他の金属元素が含有または分散されているが、アルミニウムの特性を優位に維持していることを意味する。
したがって、アルミニウム電極を形成するためのアルミニウムペーストとしては、アルミニウムを主体とした導電性粒子を含有したものが好ましく、当該分野で一般的に使用されている市販品を用いてもよい。
また、集電用アルミニウム電極は、アルミニウムペーストを焼成することにより従来問題となっていた直径数10〜数100μmのボール状のAl−Si合金粒が発生しないように、その周縁部(端面から面内へ2mm程度の幅領域)の膜厚が、周縁部よりも内方の面内部の膜厚よりも厚く形成される。このとき、アルミニウム電極の周縁部の厚みと面内部の厚みの膜厚差は10μm以上が適当であり、15〜55μmが好ましく、17〜30μmがさらに好ましい。なお、前記膜厚差が10μmよりも小さいと、周縁部が面内部より厚くてもAl−Si合金粒が多数発生したり、発生個数が少なくても面内部が厚くなってアルミニウム電極が全体的に厚膜化し、シリコン基板の反りが生じ易くなる。
本発明では、アルミニウム電極の周縁部を面内部よりも厚い上記膜厚で形成するために、上述のように第1スクリーン印刷工程において、第1スクリーンマスクは、その周縁マスク部のマスク部材の厚み(スクリーンメッシュの厚み領域を除いたシリコン基板側の部分)が20〜70μmに設定されたものが使用される。このとき、第1スクリーンマスクのメッシュ部のメッシュ数は当該分野で通常設定されている範囲内であれば特に限定されず、かつ既存の印刷条件(例えばこれらに限定されないが、スキージ印圧:0.15MPa程度、スキージ速度:90mm/sec程度、スキージ角度70度程度、シリコン基板裏面と周縁マスク部との間のクリアランス:2.0mm程度)を変更することなく、アルミニウムペーストの塗布量を低減してシリコン基板の反りを抑制しながら、周縁部を面内部よりも厚くしてAl−Si合金粒の発生が抑制されたアルミニウム電極を形成することができる。なお、第1スクリーンマスクの周縁マスク部のマスク部材の厚みが20μmよりも薄くなると、上述のようにアルミニウム電極の周縁部が面内部より厚くてもAl−Si合金粒が多数発生したり、発生個数が少なくても面内部が厚くなってアルミニウム電極が全体的に厚膜化し、シリコン基板の反りが生じ易くなる。一方、マスク部材の厚みが70μmよりも厚くなると、Al−Si合金粒発生の抑制に効果であるが、周縁部の厚みが厚くなり過ぎるため、裏面接続電極や受光面電極を形成する際のスクリーン印刷時に周縁部が割れの起点となり易く好ましくない。
また、本発明における第1スクリーンマスクは、上述のようにメッシュ部のメッシュ数は特に限定されないが、80〜150メッシュが好ましく、アルミニウム電極の面内部をできるだけ薄くする観点から100〜150メッシュがさらに好ましい。
また、本発明における第1スクリーンマスクは、接続電極形成領域に対応する前記内方マスク部のスクリーンメッシュの厚み領域を除くマスク部材の厚みは、周縁マスク部のマスク部材の厚みと同等以下であればよく、薄いことが好ましい。
内方マスク部のマスク部材が周縁マスク部のマスク部材と同等の厚みである場合は、形成されたアルミニウム電極における接続電極の近傍周辺部の厚みが周縁部の厚みと同等になる。
一方、内方マスク部のマスク部材が周縁マスク部のマスク部材よりも薄い場合は、形成されたアルミニウム電極における接続電極の近傍周辺部の厚みが周縁部の厚みよりも薄くなり、アルミニウム電極を全体的により薄膜化することができる。その結果、アルミニウムの使用量をより低減することができると共に、アルミニウム電極が薄くなる分接続電極の材料(例えば高価な銀)の使用量も低減され、コストダウンを図ることができる。この場合、内方マスク部のマスク部材の厚みは5〜20μm程度が好ましく、5μm程度がさらに好ましい。
また、第1スクリーンマスクにおいて、スクリーンメッシュおよびマスク部材の材料は特に限定されるものではなく、当該分野で通常使用されている材料を用いることができる。例えば、スクリーンメッシュとしての材料は通常ステンレス細線が用いられ、マスク部材としての材料は乳剤あるいは金属箔(SUSやNi等)が用いられる。ここで、乳剤とは、一般的にスクリーンマスク製作時にスクリーンメッシュを所定パターンでコーティングするのに使用される感光性樹脂溶液のことであり、PVA(ポリビニルアルコール)や酢酸ビニルエマルジョンに感光剤としてジアゾニウム塩を溶解混合したものを用いることができる。
シリコン基板の裏面に形成される接続電極は、少なくともその一部が集電用アルミニウム電極に重なって形成され、かつシリコン基板に直接接続される部分が存在していることが好ましい。ただし、太陽電池で発電した電力を効率良く取出せることを考慮する必要がある。例えば、接続電極は、太陽電池において、少なくともシリコン基板裏面の面積に対して5〜10%程度形成されていることが適当である。また、接続電極の材料は特に限定されないが、銀を主体とした導電材料から形成されていることが好ましく、例えば、10〜50μm程度の膜厚で形成することができる。
本発明において、シリコン基板の受光面には、受光面電極が形成される。受光面電極は、導電材料であればどのような材料によって形成されていてもよく、透明導電材料でも不透明導電材料であってもよい。また、受光面電極は、導電性ペーストを用いたスクリーン印刷によって印刷し、乾燥および焼成して形成することができる。受光面電極を不透明導電材料で形成する場合には、通常銀が用いられ、最小限の面積で形成されることが好ましい。シリコン基板の受光面に予め反射防止膜が形成されている場合には、電極が形成される部分の反射防止膜をあらかじめ除去することが必要であるが、例えば、ファイヤースルー型の導電性ペースト(例えば銀とガラスを含むペースト)を用いれば、反射防止膜の除去なしに形成することができる。
また、裏面接続電極および/または受光面電極上には、半田層が形成されていてもよい。半田層としては、鉛を主体としたもの(SnPb等)のみならず、錫を主成分として、他に銀、ビスマス、銅、亜鉛、金、パラジム等の中から1種又は2種以上を選択した合金等が挙げられる。半田層の膜厚は、特に限定されないが、例えば、5〜20μm程度が挙げられる。
さらに、シリコン基板の受光面には上記反射防止膜および保護膜等がさらに形成されていてもよい。反射防止膜は、例えば、常圧CVD法を用いて酸化チタン(TiO2)膜を形成する方法、プラズマCVD法を用いて窒化シリコン(Si34)膜を形成する方法等が挙げられる。例えば、酸化チタン膜では60〜90nm程度の膜厚、窒化シリコン膜では70〜100nm程度の膜厚が適当である。
また、本発明における太陽電池は、複数個を直列又は並列に接続してモジュール化されていてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例1)
実施例1の太陽電池を、集電用アルミニウム電極の形成工程が異なる以外は従来技術の図8で説明した方法と同様にして製造した。以下、従来技術の製造方法とは異なる点を主に説明する。
まず、図8(a)〜(g)で説明した方法と同様にして、幅155mm×長さ155mm×厚さ250μmの多結晶p型シリコン基板2の受光面側に表面抵抗率が約50Ωの不純物拡散層であるn+層5を形成し、さらにn+層5上に厚さ70nm〜100nmの窒化シリコン膜6を形成した。
次に、スクリーン印刷法(第1スクリーン印刷工程)により、p型シリコン基板2の裏面にアルミニウムペーストを印刷した。スクリーン印刷の印刷機には、西進商事株式会社製のSS150を使用し、アルミニウムペーストとして村田製作所製の3718G1を使用した。第1スクリーン印刷工程に用いる第1スクリーンマスクMは、図1よび図2に示すように、四角形のスクリーン枠12内に、ステンレス細線からなるスクリーンメッシュ19が張られている。そして、このスクリーンメッシュ19の印刷面側において、その周縁部に乳剤からなるマスク部材13aを有する周縁マスク部13と、接続用銀電極の形成領域に対応する部位に乳剤からなるマスク部材14aを有する内方マスク部14とが形成されている。なお、周縁マスク部13および内方マスク部14を除く領域が、集電用アルミニウム電極の形成領域に対応するメッシュ部17とされている。
第1スクリーン印刷工程では、図3(a)に示すように、第1スクリーンマスクM上のアルミニウムペースト36を、印圧を加えたスキージ35を矢印方向に移動させることで、図3(b)に示すようにシリコン基板2の裏面にアルミニウムペースト36が印刷される。このとき、アルミニウムペースト膜36aの厚みは、第1スクリーンマスクMの周縁マスク部13および内方マスク部14の各マスク部材13a、14aの厚みT1、T2と印刷条件によって決まる(図2参照)。ここで、本実施例1では、各マスク部材13a、14aの厚みT1、T2は略等しく設定されている。また、メッシュ部17の厚みは、縦横のステンレス細線の合計太さである。
図2に示すように、各マスク部材13a、14aの厚みを従来(10μm程度)に比して厚くした場合、スクリーン印刷時において、図3(a)に示すように、メッシュ部17を通過するアルミニウムペースト36の塗布量は、周縁マスク部13の周辺および内方マスク部の周辺に多くなり、一方面内へはスクリーンメッシュ19の厚みに応じるため少なくなり、図3(b)に示すように、印刷後のペースト膜36aは周縁マスク部13および内方マスク部14の周辺で厚く、面内で薄く形成される。このとき、p型シリコン基板2の裏面上において、四角形の内方マスク部14に対応する位置にはペースト膜は形成されていない。
本実施例1の第1スクリーンマスクM(メッシュ株式会社製)には、スクリーンメッシュを1平方インチ当り150メッシュ(厚さ120μm)で一定とし、マスク部材13a、14aの各厚みを20μm(実施例1−1)、50μm(実施例1−2)、70μm(実施例1−3)と変えた3種類が用いられ、スキージ印圧0.15Mpa、スキージ速度90mm/sec、スキージ角度70度、クリアランス2.0mmの印刷条件で、アルミニウムペースト36を約2.0g印刷した。
その後、p型シリコン基板2上のペースト膜36aを150〜200℃程度で乾燥し、700℃程度で焼成することで、図8(h)に示すように、p型シリコン基板2の裏面にアルミニウム電極8およびp型不純物であるアルミニウムを多量に含んだp+層7を形成した。なお、アルミニウム電極8とp+層7の間には、アルミニウムとシリコンの合金層が形成されている(図示せず)。
次いで、銀電極形成領域以外はマスク部材で覆われた第2スクリーンマスク(図示省略)を用いて、p型シリコン基板2の裏面の銀電極形成領域に銀ペーストをアルミニウム電極8の一部と重なるようにしてスクリーン印刷した(第2スクリーン印刷工程)。また、図示しない第3スクリーンマスクを用いる第3のスクリーン印刷工程にて、p型シリコン基板2の受光面に、集電用の櫛状の細いグリッド電極とそれに繋がる接続電極の形成のための銀ペーストを印刷した。
その後、p型シリコン基板2の表裏面上の銀ペーストを150〜200℃で乾燥し、600℃程度で加熱することによって、図8(i)に示すように、アルミニウム電極8上に銀電極9が形成されるとともに、銀ペーストがp型シリコン基板2の受光面側の窒化シリコン膜6をファイヤースルーして、n+層5とオーミックコンタクトを有する銀電極10が形成された。
最後に、はんだディップ処理を行うことで、図8(j)に示すように銀電極9、10の表面をはんだ11で被覆し、太陽電池を完成させた。
図4は、実施例1におけるはんだコーティング前の状態である図8(i)を詳しく示した図である。この図4に示すように、p型シリコン基板2の裏面のアルミニウム電極8aは、その周縁部および銀電極9の周辺部の厚みが面内に比して厚く形成されている。
このように、第1スクリーンマスクMのマスク部材の厚みを従来よりも厚くすることによって、アルミニウム電極8aの周縁部を面内部よりも厚くできることを調べるために、図8(h)の乾燥後のアルミニウム膜の周縁部および面内部の厚み測定を行った。この結果、図6に示すように、実際にアルミニウム膜の周縁部が面内部よりも厚く形成されていることが分った。なお、図6において、横軸はアルミニウム膜の周縁部の端面から面内への距離を示している。
また、製造された実施例1の太陽電池において、アルミニウム電極8aの面内部アルミ厚、周縁部アルミ厚および周縁部に発生したAl−Si合金粒の個数を測定し、その結果を表1に示した。なお、表1において、面内部アルミ厚および周縁部アルミ厚はそれぞれ複数箇所を測定した平均値である。
(実施例2)
実施例2では、シリコン基板2の裏面へアルミニウムペースト36を印刷する第1スクリーン印刷工程において、第1スクリーンマスクMの周縁マスク部13および内方マスク部14の各マスク部材13a、14aの厚みT1、T2を20μmで一定とし、メッシュ部17のメッシュ数を120(実施例2−1)、100(実施例2−2)、80(実施例2−3)とする以外は、実施例1と同様にして太陽電池を形成した。
製造された実施例2の太陽電池において、アルミニウム電極の面内部アルミ厚、周縁部アルミ厚および周縁部に発生したAl−Si合金粒の個数を測定し、その結果を表1に示した。
(比較例1)
比較例1では、シリコン基板2の裏面へアルミニウムペースト36を印刷する第1スクリーン印刷工程において、第1スクリーンマスクMの周縁マスク部13および内方マスク部14の各マスク部材13a、14aの厚みT1、T2を5μmで一定とし、メッシュ部17のメッシュ数を150(比較例1−1)、120(比較例1−2)、100(比較例1−3)、80(比較例1−4)とする以外は、実施例1と同様にして太陽電池を形成した。このようにして作製した太陽電池は、図11(b)に示すように、裏面アルミニウム電極8は、周縁部と面内部との膜厚差が小さく全面的にほぼ平坦に形成されている。
製造された比較例1の太陽電池において、アルミニウム電極の面内部アルミ厚、周縁部アルミ厚および周縁部に発生したAl−Si合金粒の個数を測定し、その結果を表1に示した。
(実施例3)
実施例3では、シリコン基板2の裏面へアルミニウムペースト36を印刷する第1スクリーン印刷工程において、図7に示すように、内方マスク部114のマスク部材114a(厚みT2:5μm)を周縁マスク部113のマスク部材113a(厚みT1:50μm)よりも薄くしたこと以外は、実施例1と同様にして太陽電池を形成した。なお、第1スクリーンマスクMは、先ず、スクリーンメッシュ19における周縁マスク部113および内方マスク部114に対応する領域に膜厚5μmの乳剤を成膜した後、周縁マスク部113に対応する部位上にのみ再度乳剤を45μmの膜厚で積層して形成されたものが使用された。なお、乳剤の代わりに、金属箔を用いてもよい。
このようにして作製した実施例3の太陽電池は、図5に示すように、裏面のアルミニウム電極41は、その周縁部のみ厚く形成され、裏面の接続用銀電極9の近傍周辺部は面内部とほぼ同じ厚みで平坦に形成された。
製造された実施例3の太陽電池において、アルミニウム電極の面内部アルミ厚、周縁部アルミ厚および周縁部に発生したAl−Si合金粒の個数を測定し、その結果を表1に示した。
表1から以下のことがわかった。
メッシュ数が同一(150メッシュ)である実施例1−1〜1−3および比較例1−1の結果から、アルミニウム電極の面内部の厚みはそれぞれ同じであるが、マスク部材の厚みが薄くなるほどアルミニウム電極の周縁部の厚みも薄くなってAl−Si合金粒が増加する傾向にあり、5μmとなると合金粒の発生個数が顕著に多くなる。よって、マスク部材の厚みを20μm以上とすることでAl−Si合金粒の発生が抑制されることが確認された。また、マスク部材の厚みが70μmを越えると、アルミニウム電極の周縁部が厚くなり過ぎることが予想され、アルミニウム電極形成後の裏面銀電極や受光面銀電極の印刷工程において、Al電極の厚い周縁部が割れの起点となり易いため、マスク部材の厚みとしては70μm以下が最適である。
また、マスク部材の厚みが同一(20μm)である実施例1−1および実施例2−1〜2−3の結果から、メッシュ数が小さくなる(目が大きくなる)ほどアルミニウム電極の面内部および周縁部の厚みが厚くなってAl−Si合金粒が減少する傾向にあるが、80メッシュでは面内部の膜厚が厚くなるため、シリコン基板の反りを抑制しつつAl−Si合金粒を低減できる観点から100メッシュ以上が最適である。
また、マスク部材の厚みが同一(5μm)である比較例1−1〜1−4の結果から、上述のようにメッシュ数が小さくなるほどアルミニウム電極の面内部および周縁部の厚みが厚くなってAl−Si合金粒が減少する傾向にあるが、実施例(1−1、2−1〜2−3)ほどの合金粒低減効果は得られなかった。これは、比較例のマスク部材厚が5μmと薄いため、実施例に比してアルミニウム電極の周縁部が薄く形成される(周縁部アルミ厚と面内部アルミ厚との膜厚差が小さくなる)ことに起因していると考えられる。
実施例3では、第1スクリーンマスクの周縁マスク部の厚みを50μmとし、内方マスク部をそれよりも薄い5μmとしたことにより次のことがわかった。
実施例1では図3に示すように、第1スクリーンマスクの内方マスク部近傍に印刷されるアルミニウムペーストの塗布量が周縁マスク部近傍と同様に多くなるため、アルミニウム電極の銀電極形成領域周辺は段差となり、そのため銀電極9を形成するための銀ペーストの印刷が難しく、また、アルミニウム電極の厚みの厚い部分以上の厚みで銀ペーストを印刷するため、高価な銀ペーストの使用量も増えるということがある。
これに対し実施例3では、表1に示すように、Al−Si合金粒の低減効果は実施例1と同程度でありながら、アルミニウム電極における裏面銀電極の近傍周辺部には段差がなく平坦であるため、裏面銀電極形成時の銀ペーストの印刷が安定し、銀ペースト印刷量は比較例1−1と同程度に抑えることができた。
よって、第1スクリーンマスクの周縁マスク部のマスク部材の厚みは、実施例1のように20〜70μmであり、かつ内方マスク部のマスク部材の厚みは5〜20μmが好ましいと言える。
なお、上記実施例および実施の形態では、アルミニウムペースト焼成と銀ペースト焼成を別々に実施しているが、銀ペーストを700度程度の高温焼成タイプに変更することで、同時焼成にしても良い。この他、上述の実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の太陽電池の製造に用いる第1スクリーンマスクを示し、(a)は平面図であり、(b)は側断面図である。 本発明における実施例1および2の第1スクリーンマスクの部分的な概略拡大断面図である。 本発明における第1スクリーン印刷工程を示し、(a)は印刷状態を表す概略断面図であり、(b)は印刷後のシリコン基板上のアルミニウムペースト膜を表す概略断面図である。 本発明における実施例1および2の太陽電池を示す断面図である。 本発明における実施例3の太陽電池を示す断面図である。 実施例1および比較例1−1にける裏面アルミニウム電極の周縁部の厚み測定結果を示すグラフである。 本発明における実施例3の第1スクリーンマスクの部分的な拡大断面図である。 本発明の太陽電池および従来の太陽電池の各製造工程を説明する断面図である。 従来の太陽電池の製造に用いる第1スクリーンマスクを示し、(a)は平面図であり、(b)は側断面図である。 従来の第1スクリーン印刷工程によるアルミニウムペーストのシリコン基板裏面への印刷状態を説明する図である。 従来の太陽電池を示し、(a)は裏面側から見た底面図であり、(b)は側断面図である。 アルミニウム電極の周縁部にAl−Si合金粒が発生した従来の太陽電池を示す断面図である。
符号の説明
2 シリコン基板(p型シリコン基板)
5 n+層
6 反射防止膜(SiNx膜)
7 p+層
8 アルミニウム電極
9 接続電極(銀電極)
10 受光面銀電極
11 はんだ
12 スクリーン枠
13 周縁マスク部
13a マスク部材
14 内方マスク部
14a マスク部材
17 メッシュ部
19 スクリーンメッシュ
35 スキージ
36 アルミニウムペースト
36a アルミニウムペースト膜
M 第1スクリーンマスク

Claims (7)

  1. シリコン基板の裏面における周縁部をマスクする周縁マスク部および接続電極形成領域をマスクする内方マスク部を有する第1スクリーンマスクを用いて、集電用アルミニウム電極形成材料であるアルミニウムペーストを前記シリコン基板の裏面に印刷する第1スクリーン印刷工程と、
    第2スクリーンマスクを用いて、接続電極形成用ペーストを前記第1スクリーン印刷工程にて形成されたアルミニウム膜の一部に重なるように前記接続電極形成領域に印刷する第2スクリーン印刷工程とを備え、
    前記第1スクリーンマスクは、スクリーンメッシュと、このスクリーンメッシュの印刷面側に設けられたマスク部材とを有してなり、前記周縁マスク部における前記スクリーンメッシュの厚み領域を含まない前記マスク部材の厚みが20〜70μmに設定されることを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 前記内方マスク部におけるスクリーンメッシュの厚み領域を含まないマスク部材の厚みが、周縁マスク部の前記マスク部材の厚みよりも薄い請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記内方マスク部の前記マスク部材の厚みが5〜20μmである請求項2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記スクリーンメッシュのメッシュ数が、1平方インチ当り100〜150である請求項1〜3のいずれか1つに記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記マスク部材が乳剤または金属箔からなる請求項1〜4のいずれか1つに記載の太陽電池の製造方法。
  6. シリコン基板の裏面における周縁部をマスクする周縁マスク部および接続電極形成領域をマスクする内方マスク部を有し、スクリーン印刷法によって集電用アルミニウム電極形成材料であるアルミニウムペーストを前記シリコン基板の裏面に印刷するためのスクリーンマスクであって、
    前記第1スクリーンマスクは、スクリーンメッシュと、このスクリーンメッシュの印刷面側に設けられたマスク部材とを有してなり、前記周縁マスク部における前記スクリーンメッシュの厚み領域を含まない前記マスク部材の厚みが20〜70μmであることを特徴とする太陽電池製造用スクリーンマスク。
  7. 前記内方マスク部におけるスクリーンメッシュの厚み領域を含まないマスク部材の厚みが、周縁マスク部の前記マスク部材の厚みよりも薄い請求項6に記載の太陽電池製造用スクリーンマスク。
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