JP2003218373A - 太陽電池、その製造方法および製造器具 - Google Patents
太陽電池、その製造方法および製造器具Info
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Abstract
ことなく、Al製ペーストの使用量を低減した薄型太陽
電池を提供する。また、そのような太陽電池の製造方法
および製造方法に使用する製造器具を提供する。さら
に、この製造方法は従来の材料やプロセスをほとんど変
更せずに使用する。 【解決手段】 本発明の太陽電池は、裏面にAl製ペー
スト電極を有する太陽電池であって、Al製ペースト電
極の外縁部の少なくとも一部の厚さが他の部分の厚さよ
り厚いことを特徴とする。
Description
面にAl製ペースト電極を有する太陽電池およびその製
造方法ならびに製造器具に関する。
電池の構造を図9に示す。この太陽電池の構造を、図1
0に示す製造プロセスにしたがって説明する。結晶系シ
リコンの場合は、p型シリコン基板1をエッチング後、
受光面となる片面にn型拡散層2を積層し、その上に表
面反射率を低減させるために反射防止膜3を形成する。
受光面と反対の片面(以下、場合により「裏面」とい
う)には、Al製ペーストをスクリーン印刷し、150
℃程度で乾燥した後、空気中において700℃程度で焼
成し、Al製ペースト電極4を形成する。さらに裏面と
受光面の一部に銀ペーストをパターン状にスクリーン印
刷し、乾燥後、酸化性雰囲気中で高温により焼成し銀製
ペースト電極5,6を形成する。この素子をフラックス
浸漬し、つづいて銀製ペースト電極5,6をはんだコー
ティングし、その後洗浄し、乾燥することにより太陽電
池を製造することができる。
テージ36の上に、印刷しようとするセル35を固定
し、その上にスクリーンマスク33を下降し、セル35
とスクリーンマスク33とが適当な間隔となるように調
節する。Al製ペースト37をスクリーンマスク33上
に入れ、スキージ31を移動しながら加圧することによ
り、Al製ペースト37をスクリーンマスク33を介し
てセル35に転写する。このスクリーン印刷機を、印刷
する方向から見ると図2のとおりである。
にAl製ペースト電極14を形成した後の構造を示す。
図11(a)は平面図であり、図11(b)は、図11
(a)のa−a断面図である。通常、Al製ペーストの
乾燥後の厚さは45〜55μmであり、平均すると約5
0μmの厚さである。
低コストで生産するため、太陽電池の大きな部分をしめ
るAl製ペーストの使用量を低減する必要性に迫られて
いる。また、Al製ペースト電極の厚さを薄くすること
が太陽電池の反りを減らす上で効果的であることもわか
っており、その意味でもAl製ペーストの使用量の低減
が急務となっている。
ストの使用量を減らし、乾燥後の厚さをたとえば40μ
m以下とするのみでは、図12に示すとおり、Al製ペ
ーストの焼成後、電極の外縁部に直径数10〜数100
μmのボール状のAl粒子19が発生し、このボールア
ップと呼ばれるトラブルのため、外観不良により製品化
できないという問題がある。
ブルが生じることなく、Al製ペーストの使用量を低減
した薄型太陽電池を提供することにある。
な太陽電池の製造方法およびそれに使用する製造器具を
提供することにある。
面にAl製ペースト電極を有する太陽電池であって、A
l製ペースト電極の外縁部の少なくとも一部の厚さが他
の部分の厚さより厚いことを特徴とする。
厚さのみ、相対する2辺の厚さのみまたは隣合う2辺の
厚さのみが他の部分の厚さより厚いことが好ましく、A
l製ペースト電極の厚さが連続的に変化する態様もまた
好ましい。
ーストをスクリーンマスクを介して加圧し太陽電池裏面
に転写するスクリーン印刷において、印刷時のスクリー
ンマスクと太陽電池裏面との間隔が印刷される部分によ
って異なり、間隔が広い部分には間隔が狭い部分よりA
l製ペーストを厚く印刷することを特徴とする。
に広狭を持たせる方法としては、スクリーンマスクのフ
レームとマスクホルダとの間の少なくとも一部にスペー
サを配設する態様、太陽電池裏面のスクリーン印刷をす
る領域の外周の少なくとも一部にスペーサを配設する態
様、太陽電池を固定するステージと太陽電池との間の少
なくとも一部にスペーサを挿入する態様または太陽電池
を固定するステージを傾斜させる態様が好ましい。
池を固定するステージを傾斜させることによりスクリー
ンマスクと太陽電池裏面との間隔が広狭を有することを
特徴とするスクリーン印刷機により製造することができ
る。
く印刷する部分ではスキージの移動速度を速くする方法
により製造することができる。
く印刷する部分ではスクリーン印刷の前、後または前後
に少なくとも一回Al製ペーストの印刷を行なう方法に
より製造することができる。
さを厚くする部分ではスクリーン印刷の前、後または前
後に少なくとも一回Al製ペーストのスプレーコートを
する方法により製造することができる。
のAl製ペーストを薄く印刷する部分をプレス加工した
スクリーンマスクを使用して製造することができる。
リーンマスク中のAl製ペーストを薄く印刷する部分を
プレス加工したスクリーンマスクが含まれる。
のパターンエッジと、最も近いスクリーンマスクのフレ
ームとの距離が30mm以下であるスクリーンマスクに
より製造することができ、この距離は20mm以下が好
ましい。
リーンマスク中のパターンエッジと、最も近いスクリー
ンマスクのフレームとの距離が30mm以下であるスク
リーンマスクが含まれ、この距離が20mm以下である
スクリーンマスクが好ましい。
が印刷する部分によって異なり、印圧が小さい部分には
印圧が大きい部分よりAl製ペーストを厚く印刷する方
法により製造することができる。
部分の刃先を他の部分の刃先より短くすることにより印
圧を小さくしたことを特徴とするスキージが含まれる。
部分の刃先と他の部分の刃先との取着角度を変えること
により、スキージ中のある部分の刃先の印圧を他の部分
の刃先の印圧より小さくしたことを特徴とするスキージ
が含まれる。
l製ペースト電極を有する太陽電池において、Al製ペ
ースト電極の外縁部の少なくとも一部の厚さが他の部分
の厚さより厚いことを特徴とする。
部分の厚さより厚くするのは、ボールアップは、Al製
ペースト電極の外縁部に発生する傾向があり、また電極
の厚さを厚くすると発生しにくくなるからである。具体
的には、電極の厚さが45μm以上あればボールアップ
は発生しにくくなるが、40μm以下にすると発生しや
すくなる。したがって、Al製ペーストの使用量を低減
するため、Al製ペースト電極の厚さを40μm以下と
する場合であっても、ボールアップを防止するために電
極の外縁部の厚さは45μm以上に厚くしておくことが
好ましく、55μm以上に厚くしておくとより好まし
い。
とも一部の厚さを厚くするのは、ボールアップは、焼成
炉へ入れるとき先頭に来る辺に集中して発生し、焼成炉
に最後に入る辺にも稀に発生する傾向があるなど、発生
する部分に特異性があるからであり、Al製ペーストの
使用量を低減するという課題も併せて考慮するときは、
ボールアップの発生する傾向のある部分を厚くするのが
好ましいからである。
とおり、Al製ペースト電極14の外縁部のうち焼成炉
へ入れる際に先頭に来る1辺のみ厚くする態様が好まし
い。この場合、電極の印刷厚に厚薄を設ける方法などに
応じて、図1(a)に示すとおり、厚さを連続的に変化
させる態様も好ましい。また、図1(d)に示すとお
り、末端の辺も加えた相対する2辺のみを厚くする態様
も好ましい。さらに、ボールアップはAl製ペースト電
極の外縁部に集中して発生し、中央部にはあまり発生し
ない傾向があるため、図1(e)に示すとおり、電極の
外縁部である4辺全部の印刷厚を厚くする態様も好まし
い。一方、焼成炉へ入れるとき必ずしも電極の相対する
辺に垂直な方向に入るとは限らず、また電極が多角形で
ある場合もあるから、そのような場合にはAl製ペース
ト電極の外縁部のうち隣合う2辺の厚さのみが厚いとい
う態様(図示していない)も好ましい。
ースト電極の外縁部が厚いことを特徴とするが、このよ
うな電極の厚薄はスクリーンマスクと太陽電池裏面との
間隔の変更、印刷速度や印圧などの条件、印刷回数、ス
クリーンマスクの仕様、スキージの仕様などを変更する
ことにより実現できる。
ン印刷をする際にスクリーンマスクと太陽電池裏面との
間隔を印刷する部分によって変えることにより、間隔が
広い部分に間隔が狭い部分よりAl製ペーストを厚く印
刷することを特徴とする。スクリーンマスクと太陽電池
裏面との間隔を広くすることにより、それだけスクリー
ンマスクを通過し得るAlペーストの量が多くなり、し
たがって、太陽電池裏面に転写し得るAl製ペーストの
量が多くなり、Al製ペーストを厚く印刷することがで
きる。スクリーンマスクと太陽電池裏面との間隔とAl
製ペーストの印刷圧との関係は、使用するAl製ペース
トの粘度などによっても異なるが、スクリーンマスクと
太陽電池裏面との間隔が0.3〜0.6mmであるとき
に厚さ40μm程度のAl製ペーストを印刷できる場合
は、スクリーンマスクと太陽電池裏面との間隔を1.5
〜2.0mmとすることにより厚さ45μm程度の厚さ
を得ることができる。
を、印刷する部分によって変える方法としては、図2に
示すとおり、スクリーンマスクのフレーム24とマスク
ホルダ22との間にスペーサ27を設ける方法、セル2
5(以下、場合により「太陽電池」ともいう)のスクリ
ーン印刷をする領域の外周の少なくとも一部にスペーサ
28を配設する方法、セル25を固定するステージ26
とセル25との間の少なくとも一部にスペーサ29を挿
入する方法またはセル25を固定するステージ26を傾
斜させる方法が好ましい。これらの方法により、スクリ
ーンマスク23を下降させて印刷をするとき、太陽電池
裏面に対してスクリーンマスクが傾くため、太陽電池裏
面とスクリーンマスクとの間隔を印刷する部分によって
変えることができる。
に示すとおり、スクリーン印刷をする際にAl製ペース
トを厚く印刷する部分38ではスキージ31を速く移動
させることを特徴とする。スキージを速く移動させる
と、それだけスキージ通過時にスクリーンマスクが太陽
電池裏面から離れる速度も速くなり、スクリーンマスク
を通過して太陽電池裏面に転写するAl製ペーストの量
が多くなる結果、スキージの移動が遅い部分に比べて厚
く印刷をすることができる。スキージの移動速度は、ス
クリーン印刷機の仕様などによっても異なるが、30〜
50mm/秒の移動速度で厚さ40μm程度のAl製ペ
ーストを印刷できるときは、120〜200mm/秒の
高速とすることにより45μm程度の厚さが得られる。
製ペーストを厚く印刷しようとする部分にはスクリーン
印刷の前、後または前後に少なくとも一回Al製ペース
トの印刷を行なうことを特徴とする。同一部分を複数回
印刷することにより、他の部分に比較して厚い印刷が得
られる。このような方法としては、たとえば図4に示す
とおり、スクリーン印刷後、スキージ41にスクレッパ
(インク返し)48をかぶせて元の位置に戻す前に、新
たなセル45をステージ46に固定し、スキージ41と
スクレッパ48とを元の位置に戻す過程で厚く印刷しよ
うとする部分49において、スクレッパ48が下降して
スクリーンマスク43を加圧するように印刷機を設定す
る方法がある。この方法によりスキージ41によりスク
リーン印刷をする前にスクレッパ48によりプレ印刷を
することができ、スクリーン印刷後の簡単な操作により
プレ印刷ができる点で好ましい。Al製ペーストの仕様
などによっても異なるが、スクレッパ48を0〜1.0
mm下降させることによって、厚さ5〜20μmのAl
製ペーストを印刷することができる。また1回目に使用
したAl製ペーストを2回目以降の印刷に使用すること
ができ、ガラス成分を含有したAl製ペーストであれば
異なる種類のAl製ペーストを使用することもできる。
製ペーストの厚さを厚くする部分にはスクリーン印刷の
前、後または前後に少なくとも一回Al製ペーストのス
プレーコートを行なうことを特徴とする。スプレーコー
トをすることにより、他の部分に比較して厚く塗ること
ができる。スプレーコート以外のコーティング方法もあ
るが、最も簡便であるためスプレーコートが好ましい。
スプレーコートをするときは、Al製ペーストは酢酸n
−ブチルカルビトールなどの有機溶剤を加えて、スクリ
ーン印刷をするときより粘度を下げておくことが好まし
い。また1回目に使用したAl製ペーストを2回目以降
の印刷に使用することができ、ガラス成分を含有したA
l製ペーストであれば異なる種類のAl製ペーストを使
用することもできる。
スクリーンマスク53中のAl製ペーストを薄く印刷し
ようとする部分51にプレス加工をしたスクリーンマス
クにより製造することができる。プレス加工をしたスク
リーンマスク53aは、プレス加工をしていないスクリ
ーンマスク53bに比較して紗厚が薄くなり、スクリー
ンが密になる結果、スクリーン印刷の際にAl製ペース
トが通過しにくくなり、Al製ペーストは薄く印刷され
ることになる。プレス加工としては、カレンダーロール
により加圧する方法がある。
に示すとおり、スクリーンマスク中のAl製ペーストを
厚く印刷しようとする部分63aと薄く印刷しようとす
る部分63bを実現するために、パターンのエッジ60
と、最も近いスクリーンマスクのフレーム64との距離
Xが30mm以下であることを特徴とする。この距離X
が30mm以下であると、スクリーンマスクの張力によ
りスキージで加圧するときに、スクリーンマスクが太陽
電池の裏面から離れる速度が速くなり、スキージの速度
を速くしたのと同様に、スクリーンマスクを通過して太
陽電池裏面に転写するAl製ペーストの量が増加し、厚
く印刷できるようになる。したがって、この距離Xは短
いほど厚く印刷できることから、20mm以下とするの
が好ましい。
リーン印刷において、印刷する部分よってスキージによ
る印圧が異なることを特徴とする。印圧が小さい部分は
印圧が大きい部分に比較して、スキージにより掻き取ら
れるAlペーストの量が少なくなる結果、厚く印刷でき
る。印圧とAl製ペーストの印刷量との関係は、Al製
ペーストの種類やスキージの移動速度などにより異なる
が、印圧5.0〜6.0kg/cmで35〜40μmの
印刷量が得られるときは、印圧を2.0〜2.5kg/
cmに小さくすることにより40〜45μmの印刷量が
得られる。スキージにより印圧を変える方法としては、
たとえば図7に示すとおり、スキージ71中のある部分
の刃先71aを削り取ることにより他の部分の刃先71
bより短くし、印圧を小さくする方法がある。また図8
に示すとおり、スキージ81中のある部分の刃先81a
と他の部分の刃先81bとの取着角度を変えることによ
り、スキージ81中のある部分の刃先81aの印圧を他
の部分の刃先81bの印圧より小さくする方法がある。
は、太陽電池を固定するステージを傾斜させることによ
りスクリーンマスクと太陽電池裏面との間隔が印刷する
部分によって広狭を有することを特徴とする。
ストを薄く印刷する部分をプレス加工したことを特徴と
する。
リーンマスクのパターンエッジと、最も近いスクリーン
マスクのフレームまでの距離が30mm以下であること
を特徴とする。この距離は20mm以下であることが好
ましい。
分の刃先を他の部分の刃先より短くすることにより印圧
を小さくしたことを特徴とする。
ある部分の刃先と他の部分の刃先とで取着角度を変える
ことにより、スキージ中のある部分の刃先の印圧を他の
部分の刃先の印圧より小さくしたことを特徴とする。
スクおよびスキージは、前述のとおり、Al製ペースト
電極の外縁部の少なくとも一部の厚さが他の部分の厚さ
より厚いことを特徴とする太陽電池の製造器具として適
する。
5mm×125mmで角型のp型シリコン基板の片側表
面に、900℃でPの熱拡散により面抵抗値が約50Ω
のn型拡散層を形成し、その上に反射防止膜としてプラ
ズマCVD法により厚さ約60nmのシリコン窒化膜を
形成した。つぎに、裏面にAl製ペーストをスクリーン
印刷し、150℃で乾燥した後、最厚部を先頭にしてI
R焼成炉に入れ、空気中において700℃で焼成し、A
l製ペースト電極を形成した。さらに、裏面と受光面に
銀ペーストをパターン状にスクリーン印刷し、乾燥後、
酸化性雰囲気下、600℃で2分間焼成して銀製ペース
ト電極を形成した。最後に銀製ペースト電極をハンダ層
でコーティングすることにより太陽電池を製造した。
株式会社製のSS150を使用し、Al製ペーストとし
て村田製作所製の3718G1を使用した。また、図2
に示すとおり、厚さ150μm、枠サイズ320mm×
320mmで、SUS150製のメッシュからなるスク
リーンマスク23のフレーム24の一辺にスペーサ27
を挿入した後、マスクホルダ22に固定して印刷を行な
った(本実施例では、スペーサ28,29は設けていな
い)。スペーサ27は、幅15mm×長さ150mm×
厚さ1mmのプラスチック板を使用した。スペーサ27
を挿入することにより、マスクホルダ22を下降させ
て、スクリーン印刷をするときに、セル25に対してス
クリーンマスク23に傾きを持たせることができた。
(a)に示す断面図を有し、最厚部から最簿部へと厚さ
が連続的に変化していた。乾燥後、焼成前のAl製ペー
ストの厚さは、最厚部45μm、最簿部39μmであ
り、平均の厚さは42μmであった。従来品のAl製ペ
ーストの厚さは45〜55μmであり、平均の厚さが約
50μmとすると、本実施例で得られたAl製ペースト
は全体としてAl量を16%低減することができ、簿型
太陽電池が得られたことになる。また、焼成後のボール
アップは認められなかった。本実施例によれば、スペー
サを挿入するだけの簡単な作業で、従来の材料およびプ
ロセスを利用して、電気特性および信頼性が従来品とな
んら異なるところがない太陽電池が得られた。
に沿うように、幅15mm×長さ150mm×厚さ1m
mのプラスチック製のスペーサ28をステージ26に貼
り付けてスクリーン印刷をした以外は実施例1と同様に
して、太陽電池を製造した。
(a)に示す断面図を有し、最厚部から最簿部へと厚さ
が連続的に変化していた。乾燥後、焼成前のAl製ペー
ストの厚さは、最厚部45μm、最簿部40μmであ
り、平均の厚さは42μmであった。したがって、全体
としてはAl量を16%低減することができたことにな
る。また、Al製ペーストの焼成後、ボールアップは認
められなかった。本実施例によれば、スペーサを貼り付
けるだけの簡単な作業で、従来の材料およびプロセスを
利用して、電気特性および信頼性が従来品となんら異な
るところがない太陽電池が得られた。
セロハンテープ29を重ねて貼り、セロハンテープ29
の厚さが150μmとなるようにした後、その上からセ
ル25を固定してスクリーン印刷をした以外は実施例1
と同様にして、太陽電池を製造した(スペーサ27はは
ずしている)。
(a)に示す断面図を有し、最厚部から最簿部へと厚さ
が連続的に変化していた。乾燥後、焼成前のAl製ペー
ストの厚さは、最厚部46μm、最簿部40μmであ
り、平均の厚さは43μmであった。したがって、全体
としてはAl量を14%低減することができたことにな
る。また、Al製ペーストの焼成後、ボールアップは認
められなかった。本実施例によれば、スペーサを貼るだ
けの簡単な作業で、従来の材料およびプロセスを利用し
て、電気特性および信頼性が従来品となんら異なるとこ
ろがない太陽電池が得られた。
速部分38では160mm/秒とし、それ以外の領域で
は実施例1と同様に40mm/秒のままとしてスクリー
ン印刷をした以外は実施例1と同様にして太陽電池を製
造した(スペーサ27ははずしている)。
(b)に示す断面図を有していた。乾燥後、焼成前のA
l製ペーストの厚さは、最厚部45μm、最簿部41μ
mであり、平均の厚さは42μmであった。したがっ
て、全体としてはAl量を16%低減することができた
ことになる。また、Al製ペーストの焼成後、ボールア
ップは認められなかった。本実施例によれば、スキージ
の移動速度を速めるだけの簡単な作業で、従来の材料お
よびプロセスを利用して、電気特性および信頼性が従来
品となんら異なるところがない太陽電池が得られた。
速部分38のほかに高速部分39でも160mm/秒と
し、それ以外の領域では40mm/秒のままとしてスク
リーン印刷をした以外は実施例1と同様にして太陽電池
を製造した(スペーサ27ははずしている)。
り上がりを有し(図示していない)、乾燥後、焼成前の
Al製ペーストの厚さは、最厚部45μm、最簿部41
μmであり、平均の厚さは43μmであった。したがっ
て、全体としてはAl量を14%低減することができた
ことになる。また、Al製ペーストの焼成後、ボールア
ップは認められなかった。本実施例によれば、スキージ
の移動速度を速めるだけの簡単な作業で、従来の材料お
よびプロセスを利用して、電気特性および信頼性が従来
品となんら異なるところがない太陽電池が得られた。
た。スペーサ27を取りはずした後、図4に示すとお
り、スキージ41にスクレッパ48をかぶせた後、部分
49においてのみ他の部分よりスクレッパ48が0.5
mm下降するように印刷機の目盛を設定し、印刷を開始
した。スキージ41付きのスクレッパ48がAlペース
トをかき戻す際、部分49ではスクレッパ48が0.5
mm下降したため、部分49にはAl製ペーストが印刷
された。つづいて、実施例1と同様にスキージ41を移
動してスクリーン印刷をした。
め、乾燥後、焼成前のAl製ペーストの厚さは、最厚部
である部分49の厚さは45μmであり、また最簿部は
41μmであり、平均の厚さは42μmであった。した
がって、全体としてはAl量を16%低減することがで
きたことになる。また、Al製ペーストの焼成後、ボー
ルアップは認められなかった。本実施例によれば、スク
レッパを0.5mm下降するように設定するだけの簡単
な作業で、従来の材料およびプロセスを利用して、電気
特性および信頼性が従来品となんら異なるところがない
太陽電池が得られた。
いない)の調整によりステージ26の左側を0.5mm
下げ、その状態で固定してスクリーン印刷した以外は実
施例1と同様にして太陽電池を製造した(スペーサ27
は取り付けていない)。
は、最厚部48μm、最簿部40μmであり、平均の厚
さは42μmであった。したがって、全体としてはAl
量を16%低減することができたことになる。またAl
製ペーストの焼成後、ボールアップは認められなかっ
た。本実施例によれば、ステージ取り付け角度を変える
だけの簡単な作業で、従来の材料およびプロセスを利用
して、電気特性および信頼性が従来品となんら異なると
ころがない太陽電池が得られた。
レンダーロールでプレス加工した。その結果、プレス加
工されていないスクリーンマスク53bの紗厚が70μ
mであるのに対して、プレス加工されているスクリーン
マスク53aの紗厚は59μmとなった。このスクリー
ンマスクを用いてスクリーン印刷をした以外は実施例1
と同様にして太陽電池を製造した(スペーサ27は取り
付けていない)。
は、最厚部45μm、最簿部39μmであり、平均の厚
さは42μmであった。したがって、全体としてはAl
量を16%低減することができたことになる。また、A
l製ペーストの焼成後、ボールアップは認められなかっ
た。本実施例によれば、スクリーンマスクをプレス加工
するだけの簡単な作業で、従来の材料およびプロセスを
利用して、電気特性および信頼性が従来品となんら異な
るところがない太陽電池が得られた。
ーストを厚く印刷しようとする部分63aと薄く印刷し
ようとする部分63bを実現するために、パターンのエ
ッジ60と、最も近いスクリーンマスクのフレーム64
までの距離Xを20mmとした。また、フレーム64が
小型になったため、アダプタ(図示していない)を使い
印刷した。これらの点以外は実施例1と同様にして太陽
電池を製造した(スペーサ27は取り付けていない)。
は、最厚部45μm、最簿部42μmであり、平均の厚
さは43μmであった。したがって、全体としてはAl
量を14%低減することができたことになる。また、A
l製ペーストの焼成後、ボールアップは認められなかっ
た。本実施例によれば、スクリーンマスクの仕様を変え
るだけで、従来の材料およびプロセスを利用して、電気
特性および信頼性が従来品となんら異なるところがない
太陽電池が得られた。
さが36μmとなるように基板全体に均一にスクリーン
印刷し、乾燥した後、Al製ペースト電極の外縁部とな
る1辺が印刷されるように再度スクリーン印刷した以外
は、実施例1と同様にして太陽電池を製造した(スペー
サ27は取り付けていない)。
(c)に示す断面図を有していた。Al製ペーストの厚
さは、最厚部55μm、最簿部36μmであり、平均の
厚さは40μmであった。したがって、全体としてはA
l量を20%低減することができたことになる。また、
Al製ペーストの焼成後、ボールアップは認められなか
った。本実施例によれば、スクリーン印刷を2回行なう
だけで、従来の材料およびプロセスを利用して、電気特
性および信頼性が従来品となんら異なるところがない太
陽電池が得られた。
さが36μmとなるように基板全体に均一にスクリーン
印刷し、乾燥した後、Al製ペースト電極の外縁部とな
る相対する2辺が印刷されるように再度スクリーン印刷
した以外は、実施例1と同様にして太陽電池を製造した
(スペーサ27は取り付けていない)。
(d)に示す断面図を有していた。Al製ペーストの厚
さは、最厚部55μm、最簿部36μmであり、平均の
厚さは41μmであった。したがって、全体としてはA
l量を18%低減することができたことになる。また、
Al製ペーストの焼成後、ボールアップは認められなか
った。本実施例によれば、スクリーン印刷を2回行なう
だけで、従来の材料およびプロセスを利用して、電気特
性および信頼性が従来品となんら異なるところがない太
陽電池が得られた。
さが36μmとなるように基板全体に均一にスクリーン
印刷し、乾燥した後、Al製ペースト電極の外縁部とな
る1辺にスプレーコートをした。スプレーコートでは、
スクリーン印刷に用いたAl製ペーストに、粘度を下げ
るため酢酸n−ブチルカルビトールを20質量%加えた
ものを用いた。スプレーコートは、エアガンを用いて行
ない、幅20mmをコートした。これらの点以外は、実
施例1と同様にして太陽電池を製造した(スペーサ27
は取り付けていない)。
(c)に示す断面図を有していた。Al製ペーストの厚
さは、最厚部53μm、最簿部36μmであり、平均の
厚さは40μmであった。したがって、全体としてはA
l量を20%低減することができたことになる。また、
Al製ペーストの焼成後、ボールアップは認められなか
った。本実施例によれば、スプレーコートを1回追加し
て行なうだけで、従来の材料およびプロセスを利用し
て、電気特性および信頼性が従来品となんら異なるとこ
ろがない太陽電池が得られた。
さが36μmとなるように基板全体に均一にスクリーン
印刷し、乾燥した後、Al製ペースト電極の外縁部とな
る4辺にスプレーコートをした。スプレーコートでは、
実施例12で用いたAl製ペースト(希釈したもの)用
いた。スプレーコートは、エアガンを用いて行ない、幅
20mmをコートした。これらの点以外は、実施例1と
同様にして太陽電池を製造した(スペーサ27は取り付
けていない)。
(e)に示す断面図を有していた。Al製ペーストの厚
さは、最厚部53μm、最簿部36μmであり、平均の
厚さは42μmであった。したがって、全体としてはA
l量を16%低減することができたことになる。また、
Al製ペーストの焼成後、ボールアップは認められなか
った。本実施例によれば、スプレーコートを1回追加し
て行なうだけで、従来の材料およびプロセスを利用し
て、電気特性および信頼性が従来品となんら異なるとこ
ろがない太陽電池が得られた。
スクとの接触辺である刃先71aを幅20mmの範囲で
100μm削り取った。同スキージ71を左側面から見
た状態を図7(b)に示す。同スキージを用いた以外
は、実施例1と同様にして太陽電池を製造した(スペー
サ27は取り付けていない)。
m、最簿部41μmであり、平均の厚さは42μmであ
った。したがって、全体としてはAl量を16%低減す
ることができたことになる。また、Al製ペーストの焼
成後、ボールアップは認められなかった。本実施例によ
れば、スキージの刃先を削り取るだけで、従来の材料お
よびプロセスを利用して、電気特性および信頼性が従来
品となんら異なるところがない太陽電池が得られた。
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
観不良の問題が生じることなく、Al製ペーストの使用
量を低減した薄型太陽電池を提供することができる。ま
た、そのような太陽電池の製造方法および製造方法に使
用する製造器具を提供することができる。さらに本発明
によれば、従来の材料やプロセスをほとんど変更せず使
用することができる。
である。
である。
である。
り、(a)は正面図、(b)は左側側面図である。
り、(a)は正面図、(b)は左側側面図である。
の構造を表わす断面図である。
池の製造プロセスを表わす工程図である。
を形成した後の正常な状態を表わす概略図であり、
(a)は平面図、(b)はa−a断面図である。
を形成し、ボールアップトラブルの発生した状態を表わ
す断面図である。
膜、4,14 Al製ペースト電極、5,6 銀製ペー
スト電極、7,8 ハンダ層、10 太陽電池、21,
31,41 スキージ、19 Al粒子、22 マスク
ホルダ、23,33 スクリーンマスク、24,34
フレーム、25,35 セル、26,36 ステージ、
37 Al製ペースト、48 スクレッパ、70 刃
先。
Claims (19)
- 【請求項1】 裏面にAl製ペースト電極を有する太陽
電池であって、前記Al製ペースト電極の外縁部の少な
くとも一部の厚さが前記Al製ペースト電極の他の部分
の厚さより厚いことを特徴とする太陽電池。 - 【請求項2】 前記Al製ペースト電極の外縁部のうち
1辺の厚さのみが前記Al製ペースト電極の他の部分の
厚さより厚いことを特徴とする請求項1記載の太陽電
池。 - 【請求項3】 前記Al製ペースト電極の外縁部のうち
相対する2辺の厚さのみが前記Al製ペースト電極の他
の部分の厚さより厚いことを特徴とする請求項1記載の
太陽電池。 - 【請求項4】 前記Al製ペースト電極の外縁部のうち
隣合う2辺の厚さのみが前記Al製ペースト電極の他の
部分の厚さより厚いことを特徴とする請求項1記載の太
陽電池。 - 【請求項5】 前記Al製ペースト電極の厚さが連続的
に変化することを特徴とする請求項1記載の太陽電池。 - 【請求項6】 Al製ペーストをスクリーンマスクを介
して加圧し太陽電池裏面に転写するスクリーン印刷にお
いて、印刷時にスクリーンマスクと太陽電池裏面との間
隔が印刷される部分によって異なり、間隔が広い部分に
は間隔が狭い部分よりAl製ペーストを厚く印刷するこ
とを特徴とする太陽電池の製造方法。 - 【請求項7】 前記スクリーン印刷において、スクリー
ンマスクのフレームとマスクホルダとの間の少なくとも
一部にスペーサを配設することにより印刷時にスクリー
ンマスクと太陽電池裏面との間隔が印刷される部分によ
って異なることを特徴とする請求項6記載の太陽電池の
製造方法。 - 【請求項8】 前記スクリーン印刷において、太陽電池
裏面のスクリーン印刷をする領域の外周の少なくとも一
部にスペーサを配設することにより印刷時にスクリーン
マスクと太陽電池裏面との間隔が印刷される部分によっ
て異なることを特徴とする請求項6記載の太陽電池の製
造方法。 - 【請求項9】 前記スクリーン印刷において、太陽電池
を固定するステージと太陽電池との間の少なくとも一部
にスペーサを挿入することにより印刷時にスクリーンマ
スクと太陽電池裏面との間隔が印刷される部分によって
異なることを特徴とする請求項6記載の太陽電池の製造
方法。 - 【請求項10】 前記スクリーン印刷において、太陽電
池を固定するステージを傾斜させることにより印刷時に
スクリーンマスクと太陽電池裏面との間隔が印刷される
部分によって異なることを特徴とする請求項6記載の太
陽電池の製造方法。 - 【請求項11】 Al製ペーストをスクリーンマスクを
介して加圧し太陽電池裏面に転写するスクリーン印刷に
おいて使用する印刷機であって、太陽電池を固定するス
テージを傾斜させることによりスクリーンマスクと太陽
電池裏面との間隔が広狭を有することを特徴とするスク
リーン印刷機。 - 【請求項12】 スキージを移動しながら加圧すること
によりAl製ペーストをスクリーンマスクを介して太陽
電池裏面に転写するスクリーン印刷において、Al製ペ
ーストを厚く印刷する部分ではスキージの移動速度を速
くすることを特徴とする太陽電池の製造方法。 - 【請求項13】 Al製ペーストをスクリーンマスクを
介して加圧し太陽電池裏面に転写するスクリーン印刷に
おいて、Al製ペーストの厚さを厚くする部分には前記
スクリーン印刷の前、後または前後に少なくとも一回A
l製ペーストの印刷またはスプレーコートを行なうこと
を特徴とする太陽電池の製造方法。 - 【請求項14】 Al製ペーストをスクリーンマスクを
介して加圧し太陽電池裏面に転写するスクリーン印刷に
おいて使用するスクリーンマスクであって、前記スクリ
ーンマスク中のAl製ペーストを薄く印刷する部分はプ
レス加工していることを特徴とするスクリーンマスク。 - 【請求項15】 Al製ペーストをスクリーンマスクを
介して加圧し太陽電池裏面に転写するスクリーン印刷に
おいて、スクリーンマスク中のAl製ペーストを印刷す
るパターンのエッジと、該エッジに最も近いスクリーン
マスクのフレームとの距離が30mm以下であることを
特徴とする太陽電池の製造方法。 - 【請求項16】 Al製ペーストをスクリーンマスクを
介して加圧し太陽電池裏面に転写するスクリーン印刷に
使用するスクリーンマスクであって、スクリーンマスク
中のAl製ペーストを印刷するパターンのエッジと、該
エッジに最も近いスクリーンマスクのフレームとの距離
が30mm以下であることを特徴とするスクリーンマス
ク。 - 【請求項17】 スキージを移動しながら加圧すること
によりAl製ペーストをスクリーンマスクを介して太陽
電池裏面に転写するスクリーン印刷において、印刷する
部分によってスキージによる印圧が異なり、印圧が小さ
い部分には印圧が大きい部分よりAl製ペーストを厚く
印刷することを特徴とする太陽電池の製造方法。 - 【請求項18】 スキージを移動しながら加圧すること
によりAl製ペーストをスクリーンマスクを介して太陽
電池裏面に転写するスクリーン印刷において使用するス
キージであって、スキージ中のある部分の刃先を他の部
分の刃先より短くすることにより印圧を小さくしたこと
を特徴とするスキージ。 - 【請求項19】 スキージを移動しながら加圧すること
によりAl製ペーストをスクリーンマスクを介して太陽
電池裏面に転写するスクリーン印刷において使用するス
キージであって、スキージ中のある部分の刃先と他の部
分の刃先とで取着角度を変えることにより、スキージ中
のある部分の刃先の印圧を他の部分の刃先の印圧より小
さくしたことを特徴とするスキージ。
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