JPH09286955A - パターン形成用ペーストおよびパターン形成方法 - Google Patents

パターン形成用ペーストおよびパターン形成方法

Info

Publication number
JPH09286955A
JPH09286955A JP12400496A JP12400496A JPH09286955A JP H09286955 A JPH09286955 A JP H09286955A JP 12400496 A JP12400496 A JP 12400496A JP 12400496 A JP12400496 A JP 12400496A JP H09286955 A JPH09286955 A JP H09286955A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
substrate
pattern layer
paste
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12400496A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Kuramochi
悟 倉持
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP12400496A priority Critical patent/JPH09286955A/ja
Publication of JPH09286955A publication Critical patent/JPH09286955A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)
  • Printing Methods (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極、抵抗体、誘電体等の大面積のパターン
を均一な膜厚で精細よく形成可能なパターン形成用ペー
ストと、このパターン形成用ペーストを使用して膜厚が
均一な大面積のパターンを形成できるパターン形成方法
を提供する。 【解決手段】 少なくとも無機成分と600℃以下の焼
成で揮発または分解するような樹脂成分とを含み、剪断
速度0.36/秒における粘度η1 を5000poise 以
下、剪断速度36/秒における粘度η2 を50poise 以
上とし、粘度η2に対する粘度η1 の比(η1 /η2
を1〜50の範囲としてパターン形成用ペーストとし、
このパターン形成用ペーストを使用してスクリーン印刷
法、押し出し塗布法、ダイ塗布法のいずれかによりパタ
ーン層を基板上に形成し、その後の焼成においてパター
ン層の樹脂成分を除去するとともにパターン層を基板に
固着させて所望のパターンとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターン形成用ペ
ーストおよびパターン形成方法に係り、特に画像表示装
置等において大面積のパターンを均一に形成するための
パターン形成用ペーストと、このパターン形成用ペース
トを使用して高精度のパターンを形成する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、画像表示装置等の大型化に伴い、
電極、抵抗体等の大面積パターンを均一な膜厚で形成す
ることが要求されている。
【0003】従来、上記のような大面積パターンの形成
方法として、蒸着、スパッタリング等により形成した薄
膜等をフォトリソグラフィー法によりエッチングする方
法、所望の特性を有するパターン形成用ペーストを用い
てスクリーン印刷法、押し出し塗布法、ダイ塗布法等に
より所定のパターンを形成し、乾燥後に焼成することに
よりパターン形成する方法等が挙げられる。
【0004】しかし、上記のエッチング法では、高精度
のパターン形成が可能であるが、エッチング工程を有す
るために製造コストが高くなってしまうという問題があ
った。また、大型画像表示装置のような大面積基板にパ
ターンを形成する場合には、大型の薄膜形成装置、露光
装置、エッチング装置が多数必要となり、この点でも製
造コストの増大を来すという問題があった。
【0005】これに対して、スクリーン印刷法、押し出
し塗布法、ダイ塗布法等はエッチング工程がなく、上記
のエッチング法に比べて工程が簡略であり、製造コスト
の低減が期待される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スクリ
ーン印刷法に使用されていた従来のパターン形成用ペー
ストは、スクリーン印刷によるパターン形成時にスクリ
ーン版のメッシュ目が生じたり、あるいは、にみじや裏
回りが発生し、膜厚が均一でエッジ精度の高いパターン
形成が困難であった。
【0007】また、押し出し塗布法は、パターン形成用
ペーストを押し出す加圧ノズルを基板上に所定の経路で
移動させることによってパターン形成を行うものである
が、従来のパターン形成用ペーストでは、加圧ノズルに
よる塗布面が重なる箇所でのレベリングが不十分であ
り、加圧ノズルの塗布幅に対応してパターンに凹凸が生
じ、均一な膜厚のパターン形成が困難であった。
【0008】これに対して、ダイ塗布方法は均一な膜厚
のパターン形成が可能であるが、基板周辺部分における
パターン形成が困難であり、また、従来のパターン形成
用ペーストではレベリングが不十分であり、ダイと基板
との間に異物が混入した場合に発生するスジ状の塗布ム
ラがそのままパターンに残り、均一な膜厚のパターン形
成が困難であった。
【0009】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、電極、抵抗体、誘電体等の大面積のパ
ターンを均一な膜厚で精細よく形成可能なパターン形成
用ペーストと、このパターン形成用ペーストを使用して
膜厚が均一な大面積のパターンを形成できるパターン形
成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のパターン形成用ペーストは、少なく
とも樹脂成分と無機粉体を含み、剪断速度0.36/秒
における粘度η1 が5000poise 以下であり、剪断速
度36/秒における粘度η2 が50poise 以上であり、
かつ、粘度η1 と粘度η2 の比(η1 /η2 )が1〜5
0の範囲にあり、前記樹脂成分が600℃以下の焼成で
揮発または分解するような構成とした。
【0011】このような本発明のパターン形成用ペース
トは、極めて優れたレベリング性を示し、また、樹脂成
分が600℃以下の焼成で揮発または分解するので、基
板にパターン層を形成した後の焼成において樹脂成分の
除去が可能となる。
【0012】パターン形成方法の第1の発明は、基材の
一方の面に上記のパターン形成用ペーストを用いてスク
リーン印刷法により所定パターンでパターン層を形成
し、その後、500〜600℃で焼成して前記パターン
層の樹脂成分を除去するとともに前記パターン層を基板
に固着させるような構成とした。
【0013】また、パターン形成方法の第2の発明は、
基材の一方の面に上記のパターン形成用ペーストを用い
て加圧ノズルから押し出し塗布法により所定パターンで
パターン層を形成し、その後、500〜600℃で焼成
して前記パターン層の樹脂成分を除去するとともに前記
パターン層を基板に固着させるような構成とした。
【0014】さらに、パターン形成方法の第3の発明
は、基材の一方の面に上記のパターン形成用ペーストを
用いて所定のマスクを介したダイ塗布法により所定パタ
ーンでパターン層を形成し、その後、500〜600℃
で焼成して前記パターン層の樹脂成分を除去するととも
に前記パターン層を基板に固着させるような構成とし
た。
【0015】このような本発明のパターン形成方法で
は、スクリーン印刷法、押し出し塗布法、ダイ塗布法の
いずれかによりパターン層が基板上に形成されるが、こ
のパターン層を構成する本発明のパターン形成用ペース
トが良好なレベリングを生じ均一な膜厚のパターン層と
なり、その後の焼成において上記パターン層の樹脂成分
が除去されるとともにパターン層が基板に固着されて所
望のパターンが得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の最良の実施形態に
ついて説明する。
【0017】本発明のパターン形成用ペーストは、少な
くとも樹脂成分と無機粉体を含むものであり、樹脂成分
は600℃以下の焼成、例えば、300〜600℃の範
囲における焼成で揮発または分解するものである。そし
て、本発明のパターン形成用ペーストは、その剪断速度
0.36/秒における粘度η1 が5000poise 以下で
あり、剪断速度36/秒における粘度η2 が50poise
以上であり、かつ、粘度η1 と粘度η2 の比(η1 /η
2 )が1〜50の範囲である。剪断速度0.36/秒に
おける粘度η1 が5000poise を超えると、後述する
ようなスクリーン印刷法、押し出し塗布法、ダイ塗布法
のいずれかによりパターン層を基板上に形成した際に、
スクリーン版のメッシュ目、加圧ノズルによる塗布面の
重なりによる凹凸、ダイ塗布におけるスジ状の塗布ムラ
等がパターン層に発生した場合、このような膜厚の不均
一性が解消されずにそのままパターン層に残ることにな
り好ましくない。また、剪断速度36/秒における粘度
η2 が50poise 未満であると、後述するようなスクリ
ーン印刷法によるパターン形成においてスジが発生した
り、押し出し塗布法、ダイ塗布法によるパターン形成に
おいて圧力が不安定になりムラが生じる。また、粘度の
比(η1 /η2 )が50を超えると、スクリーン印刷に
よるパターン形成時に、スクリーン版を通過したペース
トがスクリーン版の裏側に回り込んだり、画線部におけ
るにじみが生じ、また、マスクを介したダイ塗布による
パターン形成時に、マスク裏面へのペーストの回り込み
等が生じ、高精細なパターン形成が困難となる。一方、
粘度の比(η1 /η2 )が1未満であると、ダイラタン
シーを示すこととなり、成分ムラが生じて均一な塗布が
困難となる。
【0018】本発明のパターン形成用ペーストを構成す
る樹脂成分は、上述のように600℃以下の低温におけ
る焼成によって揮発、分解して、パターン中に炭化物を
残存させることのないものである。このような樹脂成分
としては、エチルセルロース、メチルセルロース、ニト
ロセルロース、セルロースアセテート、セルロースプロ
ピオネート、セルロースブチレート等のセルロース系樹
脂、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)ア
クリレート、2−エチルメチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の重合体
またはこれらの共重合体からなるポリ(メタ)アクリル
酸エステル類、ポリ−α−メチルスチレン、ポリビニル
アルコール、ポリブテン系樹脂等を挙げることができる
が、特に好ましくはエチルセルロース系、メタクリレー
ト系樹脂である。
【0019】上記の樹脂成分の揮発、分解温度が600
℃を超えると、樹脂成分を除去する際の焼成温度が高く
なり、例えば、基板の耐熱性が低い場合、基板に熱変形
が生じることになり好ましくない。一方、樹脂成分の揮
発、分解温度の下限は特に制限はないが、揮発、分解温
度が低くなるほど完全に揮発または分解する樹脂の種類
が少なくなり材料選択の幅が狭くなるので、例えば、樹
脂成分の揮発、分解温度の下限を300℃程度に設定す
ることが好ましい。
【0020】このような樹脂成分のパターン形成用ペー
スト中の含有量は、0.5〜10重量%、好ましくは
0.5〜5重量%の範囲とすることができる。
【0021】本発明のパターン形成用ペーストを構成す
る無機粉体は、形成するパターンの使用目的に応じた特
性を有し、軟化温度が450〜600℃である無機粉体
を使用することができる。無機粉体の軟化温度が600
℃を超えると焼成温度を高くする必要があり、例えば、
基板の耐熱性が低い場合には焼成段階で基板に熱変形を
生じることになり好ましくない。また、無機粉体の軟化
温度が450℃未満では、パターン形成用ペーストの樹
脂成分が完全に分解、揮発する前に無機粉体が融着する
ため、空隙を生じやすく好ましくない。
【0022】使用可能な無機粉体の具体例としては、A
g粉体、Ag−Pd粉体、Au粉体、Cu粉体等の導電
性粉体、低軟化温度ガラス粉体、誘電性粉体等を挙げる
ことができる。また、焼成時のガラスの分相を防止する
効果をもたせたり、軟化温度を調整したり、熱膨張係数
をガラス基板に合わせたりするために、Al23 、B
23 、SiO2 、MgO、CaO、SrO、BaO等
の無機粉体を併用することもできる。さらに、耐火物フ
ィラーとして、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、カ
ルシア、コージュライト、シリカ、ムライト等のセラミ
ックス粉体を使用することができる。
【0023】上記の無機粉体の平均粒径は、0.1〜1
0μm、好ましくは0.5〜5μmの範囲から設定する
ことができる。平均粒径が0.1μm未満であると構造
粘性(チクソトロピー性)が大きくなり、粘度の比(η
1 /η2 )が50を超えることになり好ましくない。ま
た、平均粒径が10μmを超えると表面平坦性が低下す
るので好ましくない。
【0024】このような無機粉体は、パターン形成用ペ
ーストに5〜95重量%、好ましくは50〜90重量%
の範囲で含有させることができる。
【0025】また、本発明のパターン形成用ペーストに
は、添加剤として、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、酸化
防止剤等が必要に応じて用いられる。このうち可塑剤と
しては、フタル酸エステル類、セバチン酸エステル類、
リン酸エステル類、アジピン酸エステル類、グリコール
酸エステル類、クエン酸エステル類等が一般的に用いら
れる。さらに、パターン形成用ペーストには、用いる樹
脂成分に対して良溶媒である溶剤、例えば、グリコール
エーテル等を含有させることができる。溶剤の選定は、
溶剤の揮発性と使用する樹脂成分の溶解性を主に考慮し
て行われる。樹脂成分に対する溶剤の溶解性が低いと、
パターン形成用ペーストの粘度が高くなってしまい、印
刷適性が悪化するので好ましくない。また、溶剤の含有
率はパターン形成用ペースト内の気泡を抜くことでき、
レベリングが良好で形成されるパターンの平滑性が良好
となるような粘度範囲で設定することができ、例えば、
25〜50重量%程度が好ましい。
【0026】このような本発明のパターン形成用ペース
トは、上述の樹脂成分と無機粉体とを低揮発性の溶剤に
混合し、ロールミルにより混練してペースト状の塗布液
とするか、あるいは、ボールミル等により混練してスラ
リー状の塗布液として得ることができる。使用する低揮
発性の溶剤としては、トリエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、トリエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ジオクチルフタ
レート、ジイソデシルフタレート等を挙げることができ
る。
【0027】次に、本発明のパターン形成方法を図面を
参照しながら説明する。
【0028】図1は、本発明のパターン形成方法の一実
施形態を説明するための図面である。図1において、本
発明のパターン形成方法は、まず、基板Sの一方の面に
所定のパターンが形成されたスクリーン版11を介して
本発明のパターン形成用ペースト1を使用してスクリー
ン印刷を行う。図示例では、スクリーン版11上をスキ
ージ12が矢印方向に移動することにより、基板S上に
パターン層15が形成される。このパターン層15は、
例えば、図2に示されるように、基板S上に大面積のパ
ターン(斜線部分)として形成することができる。そし
て、このスクリーン印刷時において、スクリーン版11
のメッシュ目がパターン層15に生じても、使用するパ
ターン形成用ペースト1は、レベリング性に優れるた
め、パターン層15の表面は極めて平坦なものとなる。
また、使用するパターン形成用ペースト1は、スクリー
ン版11の裏面に回り込んだり、画線部におけるにじみ
を生じないので、スクリーン版11のパターンを正確に
再現したものとなる。
【0029】次いで、500〜600℃で焼成すること
によってパターン層15に含まれる樹脂成分が揮発、あ
るいは分解され、炭化物を残存することなく除去され、
また、パターン層15に含まれる無機粉体が焼成によっ
て相互に融着を生じ、かつ、基板Sに十分な強度をもっ
て固着される。これにより、膜厚が均一な所望のパター
ンを基板S上に高い精度で形成することができる。
【0030】尚、上述のスクリーン印刷法によるパター
ン形成で使用するスクリーン版は、100〜500メッ
シュ、好ましくは200〜300メッシュ程度の版を使
用することができる。
【0031】図3は、本発明のパターン形成方法の他の
実施形態を説明するための図面である。図3において、
本発明のパターン形成方法は、まず、基板Sの一方の面
に加圧ノズル21を用いて本発明のパターン形成用ペー
スト1を押し出し塗布する。この押し出し塗布では、図
4に示されるように、所定の幅を有する加圧ノズル21
を矢印A1 方向に移動させて塗布が完了した後、塗布面
が若干重なるようにして矢印A2 方向に加圧ノズル21
を移動させて塗布を行う。以後、同様に、矢印A3
向、矢印A4 方向、矢印A5 方向に加圧ノズルを移動さ
せて塗布を行うことによって、基板S上に所定のパター
ンで大面積のパターン層25(斜線部分)が形成され
る。このパターン層25は、上述のように、加圧ノズル
21の各移動方向(A1 〜A5 )における塗布面が若干
重なっているものであり、塗布直後は塗布面に凹凸が生
じるが、使用するパターン形成用ペースト1は、レベリ
ング性に優れるため、パターン層25の表面は極めて平
坦なものとなる。
【0032】次いで、500〜600℃で焼成すること
によってパターン層25に含まれる樹脂成分が揮発、あ
るいは分解され、炭化物を残存することなく除去され、
また、パターン層25に含まれる無機粉体が焼成によっ
て相互に融着を生じ、かつ、基板Sに十分な強度をもっ
て固着される。これにより、膜厚が均一な所望のパター
ンを基板S上に高い精度で形成することができる。
【0033】図5は、本発明のパターン形成方法の他の
実施形態を説明するための図面である。図5において、
本発明のパターン形成方法は、まず、基板Sの一方の面
に所定のパターンが形成されたマスク32を介し、矢印
方向に移動するダイ31から本発明のパターン形成用ペ
ースト1を押し出して塗布を行い、基板S上にパターン
層35が形成される。図6はダイ31による押し出し塗
布が完了した状態を示す図であり、パターン層35は基
板S上に大面積のパターン(斜線部分)として形成する
ことができ、従来のダイ押し出し塗布方法では困難であ
った基板周辺部分におけるパターン形成が可能である。
そして、このダイ押し出し塗布時において、使用するパ
ターン形成用ペースト1は、レベリング性に優れるた
め、仮にダイ31と基板Sとの間に異物が混入してスジ
状の塗布ムラが生じても、パターン形成用ペーストのレ
ベリングによりパターン層35の表面は極めて平坦なも
のとなる。さらに、使用するパターン形成用ペースト1
は、マスク32の裏面への回り込みを生じないので、マ
スク32のパターンを正確に再現したものとなる。
【0034】次いで、500〜600℃で焼成すること
によってパターン層35に含まれる樹脂成分が揮発、あ
るいは分解され、炭化物を残存することなく除去され、
また、パターン層35に含まれる無機粉体が焼成によっ
て相互に融着を生じ、かつ、基板Sに十分な強度をもっ
て固着される。これにより、膜厚が均一な所望のパター
ンを基板S上に高い精度で形成することができる。
【0035】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。
【0036】パターン形成用のペーストとして、下記の
組成の8種のパターン形成用ペースト(試料1〜5、比
較試料1〜3)をボールミルを用いて調製した。尚、各
パターン形成用ペーストの剪断速度0.36/秒におけ
る粘度η1 、剪断速度36/秒における粘度η2 、粘度
η1 と粘度η2 の比(η1 /η2 )をキャリメッド社製
CSレオメータを用いて測定して下記の表1に示した。
【0037】 パターン形成用ペースト(試料1)の組成 ・ガラスフリット (イワキガラス(株)製KF6274) … 20重量部 ・エチルセルロース (ダウ・コーニング社製エトセル100) … 10重量部 ・ブチルカルビトールアセテート … 70重量部 パターン形成用ペースト(試料2)の組成 ・ガラスフリット (イワキガラス(株)製7570) … 30重量部 ・エチルセルロース (ダウ・コーニング社製エトセル100) … 7重量部 ・ブチルカルビトールアセテート … 63重量部 パターン形成用ペースト(試料3)の組成 ・ガラスフリット (松浪ガラス(株)製MB−13) … 65重量部 ・アルミナ粉体(不二ロール(株)製#8000) … 15重量部 ・アクリル樹脂 (三菱レイヨン(株)製BR101) … 5重量部 ・ブチルカルビトールアセテート … 20重量部 パターン形成用ペースト(試料4)の組成 ・ガラスフリット (イワキガラス(株)製7570) … 70重量部 ・アルミナ粉体(不二ロール(株)製#8000) … 10重量部 ・アクリル樹脂 (三菱レイヨン(株)製BR101) … 4重量部 ・ブチルカルビトールアセテート … 16重量部 パターン形成用ペースト(試料5)の組成 ・ガラスフリット (イワキガラス(株)製KF6274) … 65重量部 ・アルミナ粉体(不二ロール(株)製#8000) … 15重量部 ・エチルセルロース (ハーキュレス社製N100) …1.4重量部 ・ブチルカルビトールアセテート … 10重量部 ・α−テルピネオール … 10重量部 パターン形成用ペースト(比較試料1)の組成 ・ガラスフリット (イワキガラス(株)製7570) … 65重量部 ・アルミナ粉体(不二ロール(株)製#8000) … 15重量部 ・エチルセルロース (ダウ・コーニング社製エトセル100) … 3重量部 ・ブチルカルビトールアセテート … 17重量部 パターン形成用ペースト(比較試料2)の組成 ・ガラスフリット (イワキガラス(株)製7570) … 20重量部 ・エチルセルロース (ダウ・コーニング社製エトセル100) … 7重量部 ・ブチルカルビトールアセテート … 73重量部 パターン形成用ペースト(比較試料3)の組成 ・ガラスフリット (イワキガラス(株)製KF6274) … 75重量部 ・アルミナ粉体(不二ロール(株)製#8000) … 5重量部 ・エチルセルロース (ハーキュレス社製N22) … 2重量部 ・α−テルピネオール … 20重量部 次いで、上記の各パターン形成用ペースト(試料1〜
5、比較試料1〜3)を使用し、厚み2mmのガラス基
板上に下記の条件でスクリーン印刷法によりパターン層
(面積1500cm2 )を形成した。
【0038】スクリーン印刷条件 ・250メッシュ版 ・スキージ速度 : 50mm/秒 ・スキージ硬度 : 70° ・スキージ角度 : 70° ・スキージ押込み量 : 400μm 次に、上記のパターンを170℃で20分間乾燥した
後、ピーク温度520℃にて焼成(ピーク温度保持時間
10分)してパターン(A〜H)とした。このスクリー
ン印刷法によるパターン形成適性を評価して、下記の表
1に示した。
【0039】また、上記の各パターン形成用ペースト
(試料1〜5、比較試料1〜3)を使用し、厚み2mm
のガラス基板上に下記の条件で加圧ノズルによる押し出
し塗布法によりパターン層(面積1500cm2 )を形
成した。
【0040】加圧ノズルによる押し出し塗布条件 ・ノズル形状 : スリット(1cm×0.2cm) ・塗布速度 : 16cm/秒 ・圧力 : 1.6kg/cm2 次に、上記のパターンを170℃で20分間乾燥した
後、ピーク温度520℃にて焼成(ピーク温度保持時間
20分)してパターン(A〜H)とした。この加圧ノズ
ルによる押し出し塗布法によるパターン形成適性を評価
して、下記の表1に示した。
【0041】さらに、上記の各パターン形成用ペースト
(試料1〜5、比較試料1〜3)を使用し、厚み2mm
のガラス基板上に下記の条件でダイ押し出し塗布法によ
りパターン層(面積1500cm2 )を形成した。
【0042】ダイ押し出し塗布条件 ・ノズル形状 : スリット(30cm×0.2cm) ・塗布速度 : 1cm/秒 ・圧力 : 5kg/cm2 次に、上記のパターンを170℃で20分間乾燥した
後、ピーク温度520℃にて焼成(ピーク温度保持時間
20分)してパターン(A〜H)とした。このダイ押し
出し塗布法によるパターン形成適性を評価して、下記の
表1に示した。
【0043】
【表1】 表1に示されるように、剪断速度0.36/秒における
粘度η1 が5000poise 以下であり、かつ、剪断速度
36/秒における粘度η2 が50poise 以上であり、粘
度η1 と粘度η2 の比(η1 /η2 )が1〜50の範囲
にあるパターン形成用ペースト(試料1〜5)を用いて
形成したパターン(A〜E)は、膜厚が均一でパターン
再現性が高く外観が良好なものであった。
【0044】これに対して、剪断速度0.36/秒にお
ける粘度η1 が5000poise を超えるパターン形成用
ペースト(比較試料1)を用いて形成したパターンF
は、スクリーン版のメッシュ目が生じ、押し出し塗布法
では凹凸が発生し、均一な膜厚のパターン形成が困難で
あった。
【0045】また、剪断速度36/秒における粘度η2
が50poise 未満であるパターン形成用ペースト(比較
試料2)を用いて形成したパターンGは、スクリーン印
刷においてスジが発生し、また、押し出し塗布では圧力
が安定せずに厚みムラが生じ、均一な膜厚のパターン形
成が困難であった。
【0046】さらに、粘度η1 と粘度η2 の比(η1
η2 )が50を超えるパターン形成用ペースト(比較試
料3)を用いて形成したパターンHは、スクリーン印刷
においてスクリーン版のメッシュ目が生じ、また、押し
出し塗布では凹凸が発生し、均一な膜厚のパターン形成
が困難であった。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば少
なくとも無機成分と600℃以下の焼成で揮発または分
解するような樹脂成分とを含み、剪断速度0.36/秒
における粘度η1 を5000poise 以下、剪断速度36
/秒における粘度η2 を50poise 以上とし、粘度η2
に対する粘度η1 の比(η1 /η2 )を1〜50の範囲
としてパターン形成用ペーストとするので、このパター
ン形成用ペーストは極めて優れたレベリング性を示し、
また、樹脂成分が600℃以下の焼成で揮発または分解
するので、基板にパターン層を形成した後の焼成におい
て樹脂成分の除去が可能となる。そして、上記のパター
ン形成用ペーストを使用してスクリーン印刷法、押し出
し塗布法、ダイ塗布法のいずれかによりパターン層を基
板上に形成し、スクリーン版のメッシュ目、加圧ノズル
による塗布面の重なり、ダイ塗布におけるスジ状の塗布
ムラ等がパターン層に発生しても、このパターン層は良
好なレベリングを生じるので、均一な厚みとなり、その
後の焼成においてパターン層の樹脂成分を除去するとと
もにパターン層を基板に固着させて得たパターンは、均
一な膜厚のパターンとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパターン形成方法の一実施形態を説明
するための図面である。
【図2】基板上に形成されたパターンの一例を示すため
の平面図である。
【図3】本発明のパターン形成方法の他の実施形態を説
明するための図面である。
【図4】基板上での加圧ノズルの動作説明とパターンの
一例を示すための平面図である。
【図5】本発明のパターン形成方法の他の実施形態を説
明するための図面である。
【図6】基板上に形成されたパターンの一例を示すため
の平面図である。
【符号の説明】
1…パターン形成用ペースト 11…スクリーン版 12…スキージ 15…パターン層 21…加圧ノズル 25…パターン層 31…ダイ 32…マスク 35…パターン層 S…基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/12 7511−4E H05K 3/12 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂成分と無機粉体を含み、
    剪断速度0.36/秒における粘度η1 が5000pois
    e 以下で、剪断速度36/秒における粘度η2 が50po
    ise 以上であり、かつ、粘度η1 と粘度η2 の比(η1
    /η2 )が1〜50の範囲にあり、前記樹脂成分が60
    0℃以下の焼成で揮発または分解することを特徴とする
    パターン形成用ペースト。
  2. 【請求項2】 基材の一方の面に請求項1に記載のパタ
    ーン形成用ペーストを用いてスクリーン印刷法により所
    定パターンでパターン層を形成し、その後、500〜6
    00℃で焼成して前記パターン層の樹脂成分を除去する
    とともに前記パターン層を基板に固着させることを特徴
    とするパターン形成方法。
  3. 【請求項3】 基材の一方の面に請求項1に記載のパタ
    ーン形成用ペーストを用いて加圧ノズルから押し出し塗
    布法により所定パターンでパターン層を形成し、その
    後、500〜600℃で焼成して前記パターン層の樹脂
    成分を除去するとともに前記パターン層を基板に固着さ
    せることを特徴とするパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 基材の一方の面に請求項1に記載のパタ
    ーン形成用ペーストを用いて所定のマスクを介したダイ
    塗布法により所定パターンでパターン層を形成し、その
    後、500〜600℃で焼成して前記パターン層の樹脂
    成分を除去するとともに前記パターン層を基板に固着さ
    せることを特徴とするパターン形成方法。
JP12400496A 1996-04-22 1996-04-22 パターン形成用ペーストおよびパターン形成方法 Pending JPH09286955A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12400496A JPH09286955A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 パターン形成用ペーストおよびパターン形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12400496A JPH09286955A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 パターン形成用ペーストおよびパターン形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09286955A true JPH09286955A (ja) 1997-11-04

Family

ID=14874660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12400496A Pending JPH09286955A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 パターン形成用ペーストおよびパターン形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09286955A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002500408A (ja) * 1997-12-23 2002-01-08 バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト 導電性コーテイングを製造するためのスクリーン印刷ペースト
US6659004B2 (en) 2000-07-21 2003-12-09 Murata Manufacturing Co. Ltd Screen printing paste, screen printing method, and baked thick film body
WO2010146998A1 (ja) * 2009-06-19 2010-12-23 タツモ株式会社 基板用塗布装置
JP2011218268A (ja) * 2010-04-07 2011-11-04 Murata Mfg Co Ltd 塗膜形成方法および電子部品

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002500408A (ja) * 1997-12-23 2002-01-08 バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト 導電性コーテイングを製造するためのスクリーン印刷ペースト
US6659004B2 (en) 2000-07-21 2003-12-09 Murata Manufacturing Co. Ltd Screen printing paste, screen printing method, and baked thick film body
WO2010146998A1 (ja) * 2009-06-19 2010-12-23 タツモ株式会社 基板用塗布装置
JP2011218268A (ja) * 2010-04-07 2011-11-04 Murata Mfg Co Ltd 塗膜形成方法および電子部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100369565B1 (ko) 전기발열체용 저항 페이스트 조성물
KR20040068159A (ko) 핫 멜트 전도체 페이스트 조성물
JPH0732310B2 (ja) 多層電子回路の製造方法
US4025669A (en) Multiple pass method of applying printing paste upon a substrate
JPS588767A (ja) 抵抗器用インク
JP3611160B2 (ja) 厚膜抵抗体ペースト
JP2003218373A (ja) 太陽電池、その製造方法および製造器具
JPH09286955A (ja) パターン形成用ペーストおよびパターン形成方法
JP3920944B2 (ja) パターン形成用ペーストおよびパターン形成方法
JPH11172169A (ja) パターン形成用ペースト及びパターン形成方法
JP3387833B2 (ja) セラミックキャピラリリブの形成方法及びこれを用いたセラミックリブの形成方法
JP4005194B2 (ja) 塗布方法
JP3673320B2 (ja) パターン形成用ペースト
KR100510432B1 (ko) 세라믹 리브를 형성하기 위한 페이스트 및 그 제조 방법및 이를 이용한 리브형 물질의 형성 방법
JPH09275266A (ja) 微細パターンおよびパターン形成方法
JPH05116984A (ja) カプセル化材組成物
JP2003261397A (ja) セラミック基板とその製造方法、このセラミック基板を用いた電子部品の製造方法
JP3619605B2 (ja) パターン形成材料と厚膜パターン形成方法およびプラズマディスプレイパネル
JPH09219577A (ja) セラミック配線板の製造方法
JPH1012403A (ja) 厚膜用ペースト組成物
JP4843823B2 (ja) 絶縁ペースト
JP3528967B2 (ja) セラミックキャピラリリブの形成方法
JP2008184501A (ja) 印刷用インキ及びこのインキを用いたプラズマディスプレイパネル用電極並びにこの電極の製造方法
US20100209843A1 (en) Process for thick film circuit patterning
JP3427884B2 (ja) セラミックリブを形成するためのペースト

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050301

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050705