JPH09275266A - 微細パターンおよびパターン形成方法 - Google Patents

微細パターンおよびパターン形成方法

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JPH09275266A
JPH09275266A JP8110477A JP11047796A JPH09275266A JP H09275266 A JPH09275266 A JP H09275266A JP 8110477 A JP8110477 A JP 8110477A JP 11047796 A JP11047796 A JP 11047796A JP H09275266 A JPH09275266 A JP H09275266A
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pattern
powder
resin layer
temperature
adhesive resin
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JP8110477A
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English (en)
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Satoru Kuramochi
悟 倉持
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極、抵抗体、誘電体等の高精細な微細パタ
ーンと、このような微細パターンを簡便に低コストで形
成できるパターン形成方法を提供する。 【解決手段】 第1工程で粘着性を有し600℃以下の
焼成で揮発または分解する樹脂成分を主体とした粘着樹
脂層を所定のパターンで基板上に形成し、第2工程で前
記粘着樹脂層に軟化温度あるいは融着温度が450〜6
00℃である粉体を付着させ、第3工程で600℃以下
の焼成温度で焼成して前記粘着樹脂層の前記樹脂成分を
除去するとともに、前記粉体が相互に固着して形成され
たパターン層を前記基板上に固着させてパターンを形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微細パターンとパタ
ーン形成方法に係り、特に画像表示装置、サーマルヘッ
ド、集積回路等における電極、抵抗体、誘電体等の高精
度な微細パターンと、このような微細パターンを簡便に
形成することが可能なパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路や画像表示装置等の電子
装置における電極、抵抗体、誘電体等の微細なパターン
形成は、より高い精度で、かつ、低い製造コストで実施
可能なことが要求されている。
【0003】従来、上記のような電極等のパターン形成
方法として、蒸着、スパッタリング、メッキ、あるいは
印刷法等により形成した導電性薄膜等をフォトリソグラ
フィー法によりエッチングする方法、所望の特性を有す
るパターン形成用ペーストを用いてスクリーン印刷やオ
フセット印刷等の印刷法により所定のパターンを形成
し、乾燥後に焼成することによりパターン形成する印刷
法等が挙げられる。
【0004】しかし、上記のエッチング法では、高精度
のパターン形成が可能であるが、エッチング工程を有す
るために製造コストが高くなってしまうという問題があ
った。また、大型画像表示装置のように大面積基板に電
極等を形成する場合には、大型の薄膜形成装置、露光装
置、エッチング装置が多数必要となり、この点でも製造
コストの増大を来すという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、印刷法
はエッチング工程がなく、上記のエッチング法に比べて
工程が簡略であり、製造コストの低減が期待される。
【0006】しかしながら、印刷法に使用されていた従
来のパターン形成用ペーストは、導電性粉体、絶縁性粉
体等の所望の特性を備えた無機粉体を樹脂成分中に分散
含有するものであり、経時安定性が低くゲル化を生じ易
いため保存管理に問題があった。
【0007】また、エッチング法および印刷法は、共に
微細パターンに要求される量よりも多くの無機粉体がパ
ターン形成段階で使用されるため、高価な無機粉体を使
用する場合には製造コストの低減に支障を来すという問
題もあった。
【0008】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、電極、抵抗体、誘電体等の高精細な微
細パターンと、このような微細パターンを簡便に低コス
トで形成できるパターン形成方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の微細パターンは基板上に形成した所
定パターンの粘着樹脂層上に、平均粒径0.5〜5μm
で軟化温度あるいは融着温度が450〜600℃である
粉体を付着させ、600℃以下の焼成により前記粉体を
固着させて形成したような構成とした。
【0010】そして、前記粉体の平均粒径は、0.5〜
5μmの範囲で少なくとも2つのピークをもつような構
成とした。
【0011】上記のような本発明の微細パターンにおい
て、予め所定のパターンで形成された粘着樹脂上に付着
させた粉体は、平均粒径0.5〜5μmであるため粘着
樹脂上に極めて緻密に付着し、600℃以下の焼成によ
り固着して微細パターンを形成する。
【0012】本発明のパターン形成方法は、粘着性を有
し600℃以下の焼成で揮発または分解する樹脂成分を
主体とした粘着樹脂層を所定のパターンで基板上に形成
する第1工程と、前記粘着樹脂層に軟化温度あるいは融
着温度が450〜600℃である粉体を付着させる第2
工程と、600℃以下の焼成温度で焼成して前記粘着樹
脂層の前記樹脂成分を除去するとともに、前記粉体が相
互に固着して形成されたパターン層を前記基板上に固着
させる第3工程と、を備えるような構成とした。
【0013】また、本発明のパターン形成方法は、前記
第1工程において、前記樹脂成分としての光重合性モノ
マーを主体とする感光性組成物を基板上に塗布して塗布
膜を形成し、該塗布膜をパターン露光することにより所
定のパターンで前記粘着樹脂層を形成するような構成、
あるいは、前記第1工程において、前記樹脂成分を主体
とする組成物を印刷法により基板上に所定のパターンで
印刷することによって前記粘着樹脂層を形成するような
構成とした。
【0014】また、本発明のパターン形成方法は、前記
粉体が平均粒径0.5〜5μmで軟化温度あるいは融着
温度が450〜600℃であるような構成、前記平均粒
径が0.5〜5μmの範囲で少なくとも2つのピークを
もつような構成とした。
【0015】さらに、本発明のパターン形成方法は、前
記3工程において、焼成温度を前記粉体の軟化温度ある
いは融着温度の±20℃の範囲内の温度に設定するよう
な構成とした。
【0016】上記のような本発明のパターン形成方法に
おいて、基板上に形成された所定パターンの粘着樹脂層
は、付着された粉体を保持するとともに、焼成において
樹脂成分が焼成除去され、同時に粉体が相互に固着して
パターン層となり、上記の樹脂成分の焼成除去により基
板に固着してパターンを形成する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の最良の実施形態に
ついて説明する。
【0018】図1は本発明の微細パターンを説明するた
めの図である。図1において、基板1上に所定のパター
ンで形成された粘着樹脂層2上に所望の特性を有する粉
体4を付着させ(図1(A))、この基板1を焼成する
ことにより、粘着樹脂層2中の樹脂成分を焼成除去する
とともに、粉体4を相互に固着させ、かつ、基板1に固
着させることにより、基板1上に微細パターン6が形成
される。
【0019】このような微細パターン6を形成するため
の粉体は、微細パターンの使用目的に応じた特性を有
し、軟化温度あるいは融着温度が450〜600℃の粉
体である。粉体の軟化温度あるいは融着温度が600℃
を超えると焼成温度を高くする必要があり、例えば、基
板1の耐熱性が低い場合には焼成段階で基板1に熱変形
を生じることになり好ましくない。また、粉体の軟化温
度あるいは融着温度が450℃未満では、粘着樹脂層の
樹脂成分が完全に分解、揮発する前に粉体が融着するた
め、空隙を生じやすく好ましくない。
【0020】使用可能な粉体の具体例としては、Ag粉
体、Au粉体、Cu粉体、Ag−Pd粉体等の導電性粉
体、低軟化温度ガラス粉体、誘電性粉体等を挙げること
ができる。また、焼成時のガラスの分相を防止する効果
をもたせたり、軟化温度あるいは融着温度を調整した
り、熱膨張係数をガラス基板に合わせたりするために、
Al23 、B23 、SiO2 、MgO、CaO、S
rO、BaO等の無機粉体を併用することもできる。さ
らに、耐火物フィラーとして、アルミナ、マグネシア、
ジルコニア、カルシア、コージュライト、シリカ、ムラ
イト等のセラミックス粉体を使用することができる。
【0021】上記の粉体の平均粒径は、0.5〜5μm
の範囲から設定することができる。平均粒径が0.5μ
m未満であると粉体に凝集が生じやすく、また粉塵等に
より取り扱いが難しくなり、さらに、膜厚が薄すぎるこ
ととなり好ましくない。また、平均粒径が5μmを超え
ると解像性が低下したり、パターンの平坦性が悪くなり
好ましくない。さらに、粉体の平均粒径が0.5〜5μ
mの範囲で2以上のピークをもつようにしてもよい。こ
のような粉体を使用することにより、粘着樹脂層2上に
粉体4をより緻密に付着させることができる。
【0022】次に、本発明のパターン形成方法を図面を
参照しながら説明する。
【0023】図2は本発明のパターン形成方法の一実施
形態を説明するための図面である。本発明のパターン形
成方法は、まず、第1工程として図2(A)に示される
ように、基板11上に樹脂成分としての光重合性モノマ
ーを主体とする感光性組成物を塗布して塗布膜12´を
形成する。次に、この塗布膜12´を所定のパターンを
有するマスクを介して露光し、未露光部に粘着樹脂層1
2を形成し、露光部は非粘着性の樹脂層13とする(図
2(B))。
【0024】上記の第1工程において使用する感光性組
成物は、粘着性を有し600℃以下の焼成で揮発あるい
は分解するものである。感光性組成物の揮発、分解温度
が600℃を超えると、粘着樹脂層12を除去する際の
焼成温度が高くなり、例えば、基板11の耐熱性が低い
場合に、焼成時に基板11に熱変形が生じることがあり
好ましくない。
【0025】このような感光性組成物を構成する光重合
性モノマーとしては、ブチルメタクリレート、ブチルア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリア
クリレート等を使用することができる。このような光重
合性モノマーの感光性組成物中における含有量は10〜
90重量%程度が好ましい。また、感光性組成物に含有
させる光重合開始剤としては、ベンジルジメチルケター
ル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等を挙げ
ることができる。
【0026】上記のような感光性組成物を基板11上に
塗布して塗布膜12´を形成するには、スクリーン印
刷、ブレードコーティング、コンマコーティング、リバ
ースロールコーティング、スプレーコーティング、ガン
コーティング、エキストルージョンコーティング、リッ
プコーティング等の公知の塗布手段を用いることができ
る。また、フィルム上に感光性組成物を上記塗布手段に
より塗布し、この塗布膜を基板11上に転写して塗布膜
12´を形成してもよい。このように形成される塗布膜
12´の厚みは、目的とするパターンの厚みに対応して
適宜設定することができる。
【0027】次に、第2工程として、粘着樹脂層12上
に粉体14を付着させる(図2(C))。使用する粉体
は、上述の粉体4と同様のものを挙げることができる。
この粉体14の粘着樹脂層12上への付着は、例えば、
粉体14を粘着樹脂層12と樹脂層13上に均一に散布
し、その後、ローラ等により粉体14を粘着樹脂層12
に押し付ける方法、粘着樹脂層12上にノズル等から粉
体14を吹き付ける方法等により行うことができる。そ
して、本発明では閉鎖空間内で上記の第2工程を行うこ
とにより、粘着樹脂層12に付着されなかった余分な粉
体14を回収することができ、粉体14の使用効率が極
めて高く、特に高価な粉体を使用する場合における材料
コストの低減が可能である。
【0028】次いで、第3工程として、600℃以下の
焼成温度、例えば、500〜600℃で焼成することに
よって粉体14が相互に固着したパターン層からなるパ
ターン16を基板11上に形成する(図2(D))。こ
の第3工程では、粘着樹脂層12に含まれる樹脂成分
は、揮発あるいは分解され、炭化物を残存することなく
除去される。そして、粉体14は融着を生じてパターン
層を形成し、このパターン層は基板11に十分な強度を
もって固着される。このように形成されるパターン16
は、粘着樹脂層12のパターンを忠実に再現した極めて
精度の高いパターンである。尚、粉体14がガラス粉体
あるいはセラミックス粉体の場合、焼成温度を粉体の軟
化温度あるいは融着温度の±20℃の範囲内で設定する
ことが好ましい。
【0029】図3は、本発明のパターン形成方法の他の
実施形態を説明するための図面である。このパターン形
成方法は、まず、第1工程として図3(A)に示される
ように、基板21上に粘着樹脂層22を所定パターンで
形成する。この粘着樹脂層22は、粘着性を有し600
℃以下の焼成で揮発あるいは分解する樹脂成分を主体と
した組成物を用いて印刷法により形成することができ
る。この場合、使用する印刷法は、スクリーン印刷法、
オフセット印刷法、凹版オフセット印刷法等の公知の印
刷手段を挙げることができる。
【0030】上記の第1工程において用いる組成物に含
有される樹脂成分としては、エチルセルロース、メチル
セルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテー
ト、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート
等のセルロース系樹脂、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)
アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソ
プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルメチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート等の重合体またはこれらの共重合体からなるポ
リ(メタ)アクリル酸エステル類、ポリ−α−メチルス
チレン、ポリビニルアルコール、ポリブテン等を使用す
ることができる。組成物中における上記樹脂成分の含有
量は、10〜90重量%程度が好ましい。
【0031】また、第1工程において使用する組成物に
は、添加剤として、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、酸化
防止剤等が必要に応じて用いられる。このうち可塑剤と
しては、フタル酸エステル類、セバチン酸エステル類、
リン酸エステル類、アジピン酸エステル類、グリコール
酸エステル類、クエン酸エステル類等が一般的に用いら
れる。さらに、上記組成物には、用いる樹脂成分に対し
て良溶媒である溶剤、例えば、テルピオネート、ブチル
カルビトールアセテート等を含有させることができる。
溶剤の選定は、溶剤の揮発性と使用する樹脂成分の溶解
性を主に考慮して行われる。樹脂成分に対する溶剤の溶
解性が低いと、組成物の粘度が高くなってしまい、印刷
適性が悪化するので好ましくない。また、溶剤の含有率
は組成物内の気泡を抜くことでき、レベリングが良好で
粘着樹脂層22の平滑性が良好な粘度範囲であり、例え
ば、25〜50重量%程度が好ましい。
【0032】次に、第2工程として、粘着樹脂層22上
に粉体24を付着させる(図3(B))。使用する粉体
は、上述の粉体4と同様のものを挙げることができる。
この粉体24の粘着樹脂層22上への付着は、例えば、
粉体24を粘着樹脂層22上に均一に散布し、その後、
ローラ等により粉体24を粘着樹脂層22に押し付ける
方法、粘着樹脂層22上にノズル等から粉体24を吹き
付ける方法等により行うことができる。そして、本発明
では閉鎖空間内で上記の第2工程を行うことにより、粘
着樹脂層22に付着されなかった余分な粉体24を回収
することができ、粉体24の使用効率が極めて高く、特
に高価な粉体を使用する場合における材料コストの低減
が可能である。
【0033】次いで、第3工程として、600℃以下の
焼成温度、例えば、500〜600℃で焼成することに
よって粉体24が相互に固着したパターン層からなるパ
ターン26を基板21上に形成する(図3(C))。こ
の第3工程では、粘着樹脂層22に含まれる樹脂成分
は、揮発あるいは分解され、炭化物を残存することなく
除去される。そして、粉体24は融着を生じてパターン
層を形成し、このパターン層は基板21に十分な強度を
もって固着される。このように形成されるパターン26
は、粘着樹脂層22のパターンを忠実に再現した極めて
精度の高いパターンである。尚、粉体24がガラス粉体
あるいはセラミックス粉体の場合、焼成温度を粉体の軟
化温度あるいは融着温度の±20℃の範囲内で設定する
ことが好ましい。
【0034】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。 (実施例1)まず、下記組成の感光性組成物を調製し
た。
【0035】 感光性組成物の組成 ・β−メタクリロイルオキシハイドロジエンフタレート (新中村化学(株)製CB−1、分解温度390℃) …80重量部 ・アクリル樹脂 (三菱レイヨン(株)製BR105、分解温度330℃)…10重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート (新中村化学(株)製A−TMPT、分解温度520℃)… 5重量部 ・光重合開始剤(チガガイギー社製イルガキュア651) … 5重量部 次に、第1工程として、上記の感光性組成物を厚み2m
mのガラス基板上にバーコーターで塗布して、塗布膜
(厚み5μm)を形成した。次いで、所定のパターンを
有するマスクを介して上記の塗布膜に露光(水銀灯使
用、露光エネルギー500mJ/cm2 )を行った。こ
の露光により、未露光部に粘着樹脂層のパターン(線幅
80μm、ピッチ160μm)を形成した。
【0036】次に、第2工程として、下記の表1に示さ
れる平均粒径と融着温度を有するAg粉体(昭栄化学工
業(株)製)を上記粘着樹脂層上に散布し、このAg粉
体上にローラーを3kg/cm2 の圧力で押し付けなが
ら移動させてAg粉体を粘着樹脂層に付着させた。尚、
Ag粉体の使用全量に対し、粘着樹脂層上に付着したも
のは10%、回収されたものは90%であった。
【0037】次に、第3工程として、ピーク温度600
℃にて焼成(ピーク温度保持時間20分)し、粘着樹脂
層の樹脂成分を焼成除去するとともに、Ag粉体を相互
に固着させてパターン層を形成するとともに、このパタ
ーン層をガラス基板に固着させてパターン(試料1〜
7)を形成した。
【0038】このように形成したパターンの評価結果を
下記の表1に示した。
【0039】
【表1】 表1に示されるように、平均粒径が0.5〜5μmの範
囲内にあるAg粉体を使用した試料1〜5は、いずれも
高精度で表面平滑性の良好な導電性パターンであり、上
記の平均粒径の範囲内に2つのピークを有するAg粉体
を使用した試料4、5は、表面平滑性が特に良好であっ
た。
【0040】これに対して、平均粒径が0.5μm未満
のAg粉体を使用した試料6は、緻密であるが膜厚が薄
く、断線が生じやすかった。また、平均粒径が5μmを
超えるAg粉体を使用した試料7は、緻密性に劣るもの
であった。 (実施例2)まず、下記組成の樹脂組成物を調製した。
【0041】 樹脂組成物の組成 ・ポリブテン(日本油脂(株)製200N、分解温度500℃) …80重量部 ・ポリブテン(日本油脂(株)製5N、分解温度470℃)…20重量部 次に、第1工程として、上記の樹脂組成物を用いて厚み
2mmのガラス基板上に凹版オフセット印刷法でパター
ン印刷を行い、線幅80μm、ピッチ160μmのパタ
ーンを有する粘着樹脂層(厚み5μm)を形成した。
尚、使用した凹版は版深12μmのものであり、中間転
写媒体として常温硬化型シリコーンゴムを用いて作製し
たブランケットを装着したブランケット胴を使用した。
【0042】次に、第2工程として、下記の表2に示さ
れる平均粒径と軟化温度を有するガラス粉体を粘着樹脂
層上にエアノズルにより吹き付けて付着させた。
【0043】次に、第3工程として、ピーク温度530
〜570℃にて焼成(ピーク温度保持時間20分)し、
粘着樹脂層の樹脂成分を焼成除去するとともに、ガラス
粉体を相互に固着させてパターン層を形成するととも
に、このパターン層をガラス基板に固着させてパターン
(試料8〜14)を形成した。
【0044】このように形成したパターンの評価結果を
下記の表2に示した。
【0045】
【表2】 表2に示されるように、平均粒径が0.5〜5μmの範
囲内にあるガラス粉体を使用した試料8〜12は、いず
れも高精度で表面平滑性の良好なガラスセラミックスの
パターンであり、上記の平均粒径の範囲内に2つのピー
クを有するガラス粉体を使用した試料11、12は、表
面平滑性が特に良好であった。
【0046】これに対して、平均粒径が0.5μm未満
のガラス粉体を使用した試料13は、緻密であるが膜厚
が薄く、断線が生じやすかった。また、平均粒径が5μ
mを超えるガラス粉体を使用した試料14は、緻密性に
劣るものであった。 (実施例3)まず、下記組成の樹脂組成物を調製した。
【0047】 樹脂組成物の組成 ・エチルセルロース(ダウコーニング社製エトセル100、 分解温度330℃) …20重量部 ・β−メタクリロイルオキシエチレンハイドロジエンフタレート (新中村化学(株)製CB−1、分解温度390℃) …60重量部 ・ブチルカルビトールアセテート(揮発温度170℃) …20重量部 次に、第1工程として、上記の樹脂組成物を用いて厚み
2mmのガラス基板上にスクリーン印刷法でパターン印
刷を行い、線幅80μm、ピッチ160μmのパターン
を有する粘着樹脂層(厚み10μm)を形成した。尚、
使用したスクリーン版は250メッシュであった。
【0048】次に、第2工程として、上記の表2に示さ
れる平均粒径と軟化温度を有するガラス粉体を粘着樹脂
層上に実施例2と同様にして付着させた。
【0049】次に、第3工程として、実施例2と同様に
焼成し、粘着樹脂層の樹脂成分を焼成除去するととも
に、ガラス粉体を相互に固着させてパターン層を形成す
るとともに、このパターン層をガラス基板に固着させて
パターン(試料15〜21)を形成した。尚、試料15
〜21に使用したガラス粉体は、実施例2の試料8〜1
4に使用したものにそれぞれ対応する。
【0050】このように形成したパターンの評価結果
は、平均粒径が0.5〜5μmの範囲内にあるガラス粉
体を使用した試料15〜19は、いずれも高精度で表面
平滑性の良好なガラスセラミックスのパターンであり、
上記の平均粒径の範囲内に2つのピークを有するガラス
粉体を使用した試料18、19は、表面平滑性が特に良
好であった。
【0051】これに対して、平均粒径が0.5μm未満
のガラス粉体を使用した試料20は、緻密であるが膜厚
が薄く、断線やピンホールが生じやすかった。また、平
均粒径が5μmを超えるガラス粉体を使用した試料21
は、緻密性に劣るものであった。 (実施例4)次に、第1工程として、実施例3において
使用したのと同じ樹脂組成物を用いて厚み2mmのガラ
ス基板上にスクリーン印刷法でパターン印刷を行い、線
幅80μm、ピッチ160μmのパターンを有する粘着
樹脂層(厚み10μm)を形成した。尚、使用したスク
リーン版は250メッシュであった。
【0052】次に、第2工程として、下記の2種のガラ
ス粉体を使用し、粘着樹脂層上に実施例2と同様にして
付着させた。
【0053】ガラス粉体A イワキガラス(株)製 7570 軟化温度=440℃ガラス粉体B イワキガラス(株)製 T072 軟化温度=525℃ 次に、第3工程として、各ガラス粉体に応じて下記の6
種のピーク温度を設定して焼成(ピーク温度保持時間2
0分)した。
【0054】焼成のピーク温度の設定 ・ガラス粉体Aを使用の場合:400、420、44
0、460、480、500℃の6種 ・ガラス粉体Bを使用の場合:480、500、50
5、525、555、580℃の6種 上記のような焼成条件で焼成を行った結果、ガラス粉体
Aを使用した場合には、420℃、440℃および46
0℃での焼成において、粘着樹脂層の樹脂成分を焼成除
去するとともに、ガラス粉体を相互に固着させてパター
ン層を形成するとともに、このパターン層をガラス基板
に固着させて良好なパターンの形成が可能であった。し
かし、400℃での焼成ではガラス粉体の融着が不十分
でありパターン形成は行えなかった。また、480℃お
よび500℃での焼成では、形成されたパターンにボイ
ドが発生し、良好なパターン形成は行えなかった。
【0055】また、ガラス粉体Bを使用した場合には、
505℃および525℃での焼成において、粘着樹脂層
の樹脂成分を焼成除去するとともに、ガラス粉体を相互
に固着させてパターン層を形成するとともに、このパタ
ーン層をガラス基板に固着させて良好なパターンの形成
が可能であった。しかし、480℃および500℃での
焼成ではガラス粉体の融着が不十分でありパターン形成
は行えなかった。また、555℃および580℃での焼
成では、形成されたパターンにボイドが発生し、良好な
パターン形成は行えなかった。
【0056】以上の結果から、ガラス粉体を使用した場
合のパターン形成では、焼成温度をガラス粉体の軟化温
度の±20℃の範囲内で設定するのが好ましいことが確
認された。 (比較例)平均粒径が3μm、軟化温度が625℃であ
るガラス粉体(日電硝子(株)製GA−4)を使用し、
焼成温度を600℃とした他は、実施例2と同様にして
ガラス基板上にパターンを形成した。しかし、このパタ
ーンは焼成段階でのガラス粉体の固着が不十分であり、
緻密性に劣るものであった。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば平
均粒径0.5〜5μmで軟化温度あるいは融着温度が4
50〜600℃である粉体を基板上に形成した所定パタ
ーンの粘着樹脂層上に付着させ、600℃以下の焼成に
より上記粉体を固着させて形成した微細パターンである
ため、この微細パターンは粘着樹脂層のパターンを忠実
に再現した極めて精度の高いパターンである。また、粉
体の平均粒径が0.5〜5μmの範囲で少なくとも2つ
のピークをもつことにより、粘着樹脂層上に粉体が更に
緻密に付着でき、表面平滑性が極めて高い高精度の微細
パターンとなる。
【0058】本発明のパターン形成方法によれば、第1
工程で粘着性を有し600℃以下の焼成で揮発または分
解する樹脂成分を主体とした粘着樹脂層を所定のパター
ンで基板上に形成し、第2工程で前記粘着樹脂層に軟化
温度あるいは融着温度が450〜600℃である粉体を
付着させ、第3工程で600℃以下の温度で焼成して前
記粘着樹脂層の前記樹脂成分を除去するとともに、前記
粉体が相互に固着して形成されたパターン層を前記基板
上に固着させてパターンを形成するので、電極、抵抗
体、誘電体等の微細なパターンも高い精度で簡便に形成
することができ、また、粉体を必要箇所のみに付着させ
てパターンを形成するので、従来のエッチング法および
印刷法に比べて粉体の使用量が大幅に減少し、高価な粉
体を使用する場合であっても製造コストの低減が可能で
あり、さらに、従来の印刷法において使用されるパター
ン形成用ペーストのゲル化の問題がなく、製造における
管理が極めて簡便なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微細パターンを説明するための図であ
る。
【図2】本発明のパターン形成方法の一実施形態を説明
するための図面である。
【図3】本発明のパターン形成方法の他の実施形態を説
明するための図面である。
【符号の説明】
1,11,21…基板 2,12,22…粘着樹脂層 4,14,24…粉体 6,16,26…パターン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成した所定パターンの粘着樹
    脂層上に、平均粒径0.5〜5μmで軟化温度あるいは
    融着温度が450〜600℃である粉体を付着させ、6
    00℃以下の焼成により前記粉体を固着させて形成した
    ことを特徴とする微細パターン。
  2. 【請求項2】 前記粉体の平均粒径は、0.5〜5μm
    の範囲で少なくとも2つのピークをもつことを特徴とす
    る請求項1に記載の微細パターン。
  3. 【請求項3】 粘着性を有し600℃以下の焼成で揮発
    または分解する樹脂成分を主体とした粘着樹脂層を所定
    のパターンで基板上に形成する第1工程と、 前記粘着樹脂層に軟化温度あるいは融着温度が450〜
    600℃である粉体を付着させる第2工程と、 600℃以下の焼成温度で焼成して前記粘着樹脂層の前
    記樹脂成分を除去するとともに、前記粉体が相互に固着
    して形成されたパターン層を前記基板上に固着させる第
    3工程と、 を備えることを特徴とするパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記第1工程において、前記樹脂成分と
    しての光重合性モノマーを主体とする感光性組成物を基
    板上に塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜をパターン露
    光することにより所定のパターンで前記粘着樹脂層を形
    成することを特徴とする請求項3に記載のパターン形成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第1工程において、前記樹脂成分を
    主体とする組成物を印刷法により基板上に所定のパター
    ンで印刷することによって前記粘着樹脂層を形成するこ
    とを特徴とする請求項3に記載のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記粉体は、平均粒径0.5〜5μmで
    軟化温度あるいは融着温度が450〜600℃であるこ
    とを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれかに記載
    のパターン形成方法。
  7. 【請求項7】 前記平均粒径は、0.5〜5μmの範囲
    で少なくとも2つのピークをもつことを特徴する請求項
    6に記載のパターン形成方法。
  8. 【請求項8】 前記3工程において、焼成温度を前記粉
    体の軟化温度あるいは融着温度の±20℃の範囲内の温
    度に設定することを特徴とする請求項3乃至請求項7の
    いずれかに記載のパターン形成方法。
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