JP2007213979A - X線診断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自動露出検出器2で検出されたX線透過量に基づいて、X線照射を終了させる演算終了タイミングを演算するタイミング演算部22を備え、判定部23により演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間ではないと判定された場合に、照射制御部4は、記憶部12に記憶されている撮影項目に対応した体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正し、X線管1からX線を照射させる制御を行うので、補正前のX線撮影条件での撮影時間より短い時間でX線撮影が行われ、X線画像にぶれが生じることを低減させ、かつ、X線画像にコントラストがつきにくくなることを低減させたX線画像を得ることができる。
【選択図】図2
Description
すなわち、請求項1に記載のX線診断装置の発明は、(A)X線を照射するX線照射手段と、(B)撮影項目に対応した、前記X線照射手段から照射されるX線の条件を示すX線撮影条件、および撮影項目に対応した、被検体の体厚が大きいことに基づいて前記X線照射手段から照射されるX線を大きなものとする補正条件を示す体厚補正条件を記憶する記憶手段と、(C)前記記憶手段に記憶されているX線撮影条件に基づいて、前記X線照射手段からX線を照射させる制御を行う照射制御手段と、(D)前記X線照射手段から照射され、被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、(E)前記X線検出手段で検出された全てのX線の透過量が所定のX線透過量に達すると、前記照射制御手段に対してX線の照射を終了させる制御を行う自動露出制御手段と、(F)所定の期間に前記X線検出手段で検出されたX線透過量に基づいて、前記自動露出制御手段が前記照射制御手段に対してX線照射を終了させる演算終了タイミングを演算するタイミング演算手段と、(G)前記自動露出制御手段が前記照射制御手段に対してX線照射を終了させる基準のタイミングを基準終了タイミングとし、前記タイミング演算手段で演算された演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間であるか否かを判定する判定手段と、を備え、(H)前記判定手段により演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間ではないと判定された場合に、前記照射制御手段は、前記記憶手段に記憶されている体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正し、この補正されたX線撮影条件に基づいて、前記X線照射手段からX線を照射させる制御を行うことを特徴とするものである。
まず、X線撮影前には、記憶手段において撮影項目に対応した、X線照射手段から照射されるX線の条件を示すX線撮影条件、および撮影項目に対応した、被検体の体厚が大きいことに基づいて前記X線照射手段から照射されるX線を大きなものとする補正条件を示す体厚補正条件が記憶されている。次に、X線撮影時において、照射制御手段が記憶手段に記憶されているX線撮影条件に基づいてX線照射手段を制御し、X線照射手段からX線が照射される。この照射されたX線は被検体を透過しX線検出器で検出される。さらに、X線検出手段で検出された全てのX線の透過量が所定のX線透過量に達すると、自動露出制御手段は照射制御手段に対してX線の照射を終了させる制御を行う。また、タイミング演算手段は、所定の期間にX線検出手段で検出されたX線透過量に基づいて、自動露出制御手段が前記照射制御手段に対してX線照射を終了させる演算終了タイミングを演算する。さらに、判定手段は、このタイミング演算手段で演算された演算終了タイミングが、自動露出制御手段が照射制御手段に対してX線照射を終了させる制御を行う基準のタイミングである基準終了タイミング以前の時間であるか否かを判定する。ここで判定手段により演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間であると判定された場合に、照射制御手段は記憶手段に記憶されている体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正し、この補正されたX線撮影条件に基づいて、X線照射手段からX線を照射するように制御する。
X線撮影前に撮影項目に対応したX線撮影条件の設定、撮影項目に対応した体厚補正条件の設定、撮影項目に対応した自動露出制御部10の基準電圧の設定を行う。まず、図3に示される表示部6の表示画面の下部に示される「設定」をマウスなどでクリックすることで、図3の上部には、「設定画面」と表示され、マウスおよびキーボードの操作により撮影項目に対応したX線撮影条件、撮影項目に対応した体厚補正条件、撮影項目に対応した自動露出制御部10の基準電圧を設定することが可能な状態となる。
例えば、図4に示される表示部6での表示画面の下部に示される「撮影」をマウスなどでクリックすると、図4に示すように表示画面の上部には、「撮影画面」と表示され、マウスおよびキーボードの操作によりX線撮影を行う撮影項目である撮影部位と撮影方向とを選択(入力)することができる状態となる。この撮影部位と撮影方向との入力に基づいて、撮影制御部3のCPU11により、記憶部12のX線撮影条件メモリ18に記憶されている撮影条件と、プログラムメモリ21に記憶されているX線撮影プログラムが読み出され、X線撮影条件(管電圧,管電流,X線照射上限時間)を示すX線撮影条件信号を照射制御部4に出力される。さらに、照射制御部4の管電圧制御部24から出力される電圧およびフィラメント電流制御部25から制御されるX線管1に流れる電流が設定される。また、図4に示される表示部6でX線撮影条件が表示される構成となっている。
被検体(患者)Mを間にしてX線管1およびX線フィルム8を対向して配置させる。また、被検体(患者)Mは、X線撮影を行う撮影部位と撮影方向のX線透過像を得ることができる所定の位置に移動し、さらに所定の位置で静止した状態を保持することでX線撮影可能な状態となる。さらに、X線撮影技師などの術者は、X線撮影可能な状態と判断すると、ハンドスイッチである照射スイッチ7を押す操作によりX線撮影開始(X線照射開始)を指示する。
CPU11のタイミング演算部22は、所定の期間に自動露出検出器2で検出されたX線透過量に基づいて、自動露出制御部10が照射制御部4に対してX線照射を終了させる演算終了タイミングを演算する。具体的には、所定の期間は、例えば、基準終了タイミングメモリ20に記憶されている基準終了タイミングの1/5の時間であり、基準終了タイミングが20msである場合には、所定の期間はX線照射開始から4msの期間である。したがって、タイミング演算部22は、タイマ14で計時された時間に基づいて、X線照射開始から4ms後に、自動露出制御部10の積分器15で時間積分される全てのX線透過量示す電圧信号(例えば、0.2V)を読み出す。また、タイミング演算部22は、自動露出制御部10の基準電圧メモリ17に記憶されている基準電圧(1.75V)を読み出す。ここで、タイミング演算部22は、X線照射開始から4ms後のX線透過量を示す電圧が0.2Vであることから、1msでX線透過量を示す電圧が0.05V増加し、基準電圧の1.75Vに到達するには、X線照射開始から35ms後であることが演算される。つまり演算終了タイミングは、X線照射開始から35msである。CPU11の判定部23に、この演算終了タイミングを示す信号を出力する。
CPU11の判定部23は、タイミング演算部22からの演算終了タイミングを示す信号を入力し、また、記憶部12に記憶されている基準終了タイミングメモリ20に記憶されている演算終了タイミングを読み出す。さらに、演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間であるか否かを判定する。例えば、演算終了タイミングが35ms、基準終了タイミング20msである場合には、演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間ではないと判定されステップS6に進み、演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間である場合には、ステップS8に進む。なお、基準終了タイミングは、被検体Mの体厚が通常の人の場合として設定しているため、被検体Mの体厚が通常の人より大きい場合に、このように演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間ではないと判定されることになる。
CPU11は、判定部23で演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間ではないと判定されと、記憶部12の体厚補正条件メモリ19に記憶されている撮影項目に対応した体厚補正条件である管電圧(例えば、+4kV)を読み出して、この撮影項目に対応した体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正する体厚補正条件信号を照射制御部4に出力し、さらに表示部6で補正後のX線撮影条件が表示される。
撮影制御部3からの体厚補正条件信号が入力されると、照射制御部4の管電圧制御部24,フィラメント電流制御部25は、撮影項目に対応した体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正し、X線管1からX線を照射させる制御を行う。例えば、X線撮影条件の管電圧が120kV,体厚補正条件が管電圧+4kVであるとすると、X線照射開始されてから4ms後に管電圧が120kVから124kVに変更されたX線がX線管1から照射される。ここで、管電圧が高くなると、X線管1から照射されるX線量も増え、その結果、被検体Mを透過するX線透過量も増えることになる。したがって、撮影項目に対応した体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正した場合では、X線撮影条件だけの場合と比べて短い時間で、X線撮影を終了することになる。具体的には、図6に示すように、同じ画像濃度を得る場合、例えば、自動露出制御部の基準電圧メモリ17で記憶されている基準電圧が1.75Vである場合に、X線撮影条件だけの場合、図6に示される(a)の線のようになり、X線撮影終了となるのは、X線照射開始されてから35msの時点であるが、撮影項目に対応した体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正した場合には、X線照射開始されてから4ms後に管電圧が120kVから124kVに変更されることで、図6に示される(b)の線のような傾きの線に変化し、X線撮影終了となるのは、X線照射開始されてから4ms後から35msまでの間の時間となる。したがって、X線フィルム8に写し出されるX線画像にぶれが生じることを低減させ、かつ、X線画像にコントラスト(画像濃度)がつきにくくなることを低減させたX線画像を得ることになる。
自動露出検出器2で検出された全てのX線透過量が所定のX線透過量に達したか否かを比較検出器16により検出し、所定のX線透過量に達した場合には、X線管1からのX線照射を終了させるためのX線照射終了信号をCPU11に出力する。所定のX線透過量に達した場合は、X線フィルム8にはコントラストがついたX線透過像を得た状態となり、ステップS9に進み、所定のX線透過量に達していない場合には、このステップS8の動作を繰り返し行われる。
照射制御部4は、撮影制御部3のCPU11からのX線照射終了信号を入力すると、X線管1からX線を照射させることを終了させる制御が行われる。
CPU11のタイミング演算部22は、照射制御部4が補正されたX線撮影条件に基づいて、X線管1からX線を照射させる制御を行った後の所定の期間に、所定の期間に自動露出検出器2で検出されたX線透過量に基づいて、自動露出制御部10が照射制御部4に対してX線照射を終了させる演算終了タイミングを演算する。具体的には、所定の期間は、例えば、図9に示す、照射制御部4が補正されたX線撮影条件に基づいて、X線管1からX線を照射させる制御を行った、X線照射開始から4msの時点からX線照射開始から6ms時点までの、2msの期間である。タイミング演算部22は、タイマ14で計時された時間に基づいて、X線照射開始から6ms後に、自動露出制御部10の積分器15で時間積分される全てのX線透過量を示す電圧信号(例えば、0.36V)を読み出す。また、タイミング演算部22は、自動露出制御部10の基準電圧メモリ17に記憶されている基準電圧(1.75V)を読み出す。ここで、タイミング演算部22は、X線照射開始から4ms後のX線透過量示す電圧が0.2Vであり、2msの期間に0.2Vから0.36Vに変化したことになり、1msでX線透過量を示す電圧が0.08V増加し、0.36Vから基準電圧の1.75Vに到達するには、X線照射開始から約23.4ms後であることが演算される。つまり演算終了タイミングは、X線照射開始から23.4msである。CPU11の判定部23に、この演算終了タイミングを示す信号を出力する。
CPU11の判定部23は、タイミング演算部22からの演算終了タイミングを示す信号を入力し、また、記憶部12に記憶されている基準終了タイミングメモリ20に記憶されている演算終了タイミングを読み出す。さらに、演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間であるか否かを判定する。演算終了タイミングが23.4ms、基準終了タイミング20msである場合には、演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間ではないと判定されステップT3に進む。
CPU11の計数部26は、照射制御部4が補正されたX線撮影条件に基づいて、X線管1からX線を照射させる制御を行った後に行われた当該判定部23での判定の回数を計数し、さらに、体厚補正条件変更部27は、計数部26で計数されるごとに、記憶部12に記憶されている体厚補正条件をX線管1から照射されるX線を大きなものとする補正条件へと変更する。具体的には、照射制御部4が補正されたX線撮影条件に基づいて、X線管1からX線を照射させる制御を行った後に判定部23では、判定は1回行われたので、計数部26で1回が計数され、さらに、体厚補正条件変更部27は、計数部26で計数された回数が1回増えるごとに管電圧を1kVづつ大きくしたものを変更する。この場合、
体厚補正条件変更部27は、記憶部12の体厚補正条件メモリ19に記憶されている体厚補正条件が管電圧(+4kV)を示すものであることから、記憶部12の体厚補正条件メモリ19に記憶されている体厚補正条件を4kVから1kV大きくした管電圧(+5kV)に変更して記憶させる。
照射制御部4は、体厚補正条件変更部27により記憶部12に記憶されている体厚補正条件が変更されると、変更された体厚補正条件である管電圧(+5kV)を使ってX線撮影条件を補正し、X線管1からX線を照射させる制御を行い、X線管1からX線が照射される。具体的には、X線照射が開始されてから6ms後に管電圧が124kVから125kVに変更されたX線がX線管1から照射される。ここで、管電圧が高くなると、X線管1から照射されるX線量も増え、その結果、被検体Mを透過するX線透過量も増えることになる。
自動露出検出器2で検出された全てのX線透過量が所定のX線透過量に達したか否かを比較検出器16により検出し、所定のX線透過量に達した場合には、X線管1からのX線照射を終了させるためのX線照射終了信号をCPU11に出力する。所定のX線透過量に達した場合は、X線フィルム8にはコントラストがついたX線透過像を得た状態となり、ステップT5に進み、所定のX線透過量に達していない場合には、このステップT5の動作を繰り返し行われる。
照射制御部4は、撮影制御部3のCPU11からのX線照射終了信号を入力すると、X線管1からX線を照射させることを終了させる制御が行われる。
2 …自動露出検出器(X線検出手段)
4 …照射制御部(照射制御手段)
10 …自動露出制御部(自動露出制御手段)
12 …記憶部(記憶手段)
22 …タイミング演算部(タイミング演算手段)
23 …判定部(判定手段)
26 …計数部(計数手段)
27 …体厚補正条件変更部(体厚補正条件変更手段)
Claims (5)
- (A)X線を照射するX線照射手段と、(B)撮影項目に対応した、前記X線照射手段から照射されるX線の条件を示すX線撮影条件、および撮影項目に対応した、被検体の体厚が大きいことに基づいて前記X線照射手段から照射されるX線を大きなものとする補正条件を示す体厚補正条件を記憶する記憶手段と、(C)前記記憶手段に記憶されているX線撮影条件に基づいて、前記X線照射手段からX線を照射させる制御を行う照射制御手段と、(D)前記X線照射手段から照射され、被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、(E)前記X線検出手段で検出された全てのX線の透過量が所定のX線透過量に達すると、前記照射制御手段に対してX線の照射を終了させる制御を行う自動露出制御手段と、(F)所定の期間に前記X線検出手段で検出されたX線透過量に基づいて、前記自動露出制御手段が前記照射制御手段に対してX線照射を終了させる演算終了タイミングを演算するタイミング演算手段と、(G)前記自動露出制御手段が前記照射制御手段に対してX線照射を終了させる基準のタイミングを基準終了タイミングとし、前記タイミング演算手段で演算された演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間であるか否かを判定する判定手段と、(H)前記判定手段により演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間ではないと判定された場合に、前記照射制御手段は、前記記憶手段に記憶されている体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正し、この補正されたX線撮影条件に基づいて、前記X線照射手段からX線を照射させる制御を行うことを特徴とするX線診断装置。
- 請求項1に記載のX線診断装置において、(I)前記タイミング演算手段は、前記照射制御手段が補正されたX線撮影条件に基づいて、前記X線照射手段からX線を照射させる制御を行った後の所定の期間に、前記X線検出手段で検出されたX線透過量に基づいて、前記自動露出制御手段が前記照射制御手段に対してX線照射を終了させる演算終了タイミングの演算を行い、(J)前記判定手段は、当該タイミング演算手段で演算された演算終了タイミングを用いて、当該判定手段で演算終了タイミングが基準終了タイミング以前の時間であると判定されるまで所定の回数の判定を行い、(K)当該判定手段での判定の回数を計数する計数手段と、(L)前記計数手段で計数されるごとに、前記記憶手段に記憶されている体厚補正条件を前記X線照射手段から照射されるX線を大きなものとする補正条件へと変更する体厚補正条件変更手段と、を備え、(M)前記照射制御手段は、前記体厚補正条件変更手段により前記記憶手段に記憶されている体厚補正条件が変更されると、変更された体厚補正条件を使ってX線撮影条件を補正し、前記X線照射手段からX線を照射させる制御を行うことを特徴とするX線診断装置。
- 請求項1または請求項2に記載のX線診断装置において、体厚補正条件を入力することが可能な入力手段を備え、前記入力手段で入力された体厚補正条件は、前記記憶部に記憶されることを特徴とするX線診断装置。
- 請求項1から3のいずれか一つに記載のX線診断装置において、前記記憶部に記憶されている体厚補正条件は、管電圧を示すものであることを特徴とするX線診断装置。
- 請求項1から3のいずれか一つに記載のX線診断装置において、前記記憶部に記憶されている体厚補正条件は、管電流時間積を示すものであることを特徴とするX線診断装置。
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