JP2007212435A - 磁気センサ及び磁気検出方法 - Google Patents

磁気センサ及び磁気検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007212435A
JP2007212435A JP2006278087A JP2006278087A JP2007212435A JP 2007212435 A JP2007212435 A JP 2007212435A JP 2006278087 A JP2006278087 A JP 2006278087A JP 2006278087 A JP2006278087 A JP 2006278087A JP 2007212435 A JP2007212435 A JP 2007212435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
substrate
electrodes
electrode group
magnetic sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006278087A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4674578B2 (ja
Inventor
Satoshi Ohira
聡 大平
Tetsuo Fujii
哲夫 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2006278087A priority Critical patent/JP4674578B2/ja
Priority to DE102006061883A priority patent/DE102006061883B4/de
Priority to US11/649,280 priority patent/US7511484B2/en
Priority to BE2007/0007A priority patent/BE1017875A5/fr
Publication of JP2007212435A publication Critical patent/JP2007212435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4674578B2 publication Critical patent/JP4674578B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/07Hall effect devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/07Hall effect devices
    • G01R33/072Constructional adaptation of the sensor to specific applications
    • G01R33/075Hall devices configured for spinning current measurements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/07Hall effect devices
    • G01R33/077Vertical Hall-effect devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N52/00Hall-effect devices
    • H10N52/101Semiconductor Hall-effect devices

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Abstract

【課題】オフセット電圧を低減することができる磁気センサ及び磁気検出方法を提供すること。
【解決手段】縦型のホール素子10を用いた磁気センサ100であって、半導体領域12の表面には、2つの電極15a,15cからなる第1の電極群と、電極15aを間に挟む電極15e,15fの対、電極15cを間に挟む電極15b,15dの対からなる第2の電極群が形成され、第2の電極群は、異なる電極対において、第1の電極15a,15cがなす直線を挟む関係にある電極15fと電極15b、電極15eと電極15bが、基板上に設けられた配線16a,16bによってそれぞれ電気的に接続されている。そして、第1の電極群を構成する電極対と第2の電極群を構成する一方の電極対のうち、一方が駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とされ、他方がホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、縦型ホール素子を用いた磁気センサ及び磁気検出方法に関するものである。
近年、基板の表面に対して水平な磁界成分を検出する縦型ホール素子を用いた磁気センサが提案されている(非特許文献1参照)。図26は、従来の縦型ホール素子の一例を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL11−L11線に沿う断面図である。
図26(a),(b)に示されるように、縦型のホール素子30は、例えばP型のシリコンからなる半導体基板31と、この表面にN型の不純物を導入して形成された埋込層36の上に例えばエピタキシャル成長にて形成されたN型のシリコンからなる半導体層32を有している。なお、埋込層36は、半導体層32よりも濃度の高いN型からなる。また半導体層32の上には、駆動電流供給用の電極35a〜35cや、ホール電圧検出用の電極35dおよび35eが配設されている。ここで、電極35aは、電極35bおよび35cと、これら電極に直交するかたちで配設された電極35dおよび35eとの双方に挟まれるかたちで配設されている。また半導体層32の表面には、これら電極35a〜35eとオーミック接触を形成すべく、半導体層32よりも濃度の高いN型からなるN+拡散層33a〜33eが形成されている。また半導体層32には、電極35a〜35eの全ての周囲を囲繞するかたちでP型の拡散領域34が形成されるとともに、さらにこの内側に電極35a、電極35d、及び電極35eの周囲を囲繞するかたちでP型の拡散領域34a,34bが形成されている。ここで、拡散領域34a,34bは、半導体層32の底面に形成される埋込層36に接続される態様で、また拡散領域34は、半導体基板31に接続される態様でそれぞれ延設されている。そしてこのホール素子30においては、それら拡散領域34a,34bおよび埋込層36によって区画される部分が、所謂磁気検出部HPとなっている。すなわちこのホール素子30では、この磁気検出部HPに作用する磁気(磁界)を検出するようになっている。例えば電極35aと電極35bとの間、および電極35aと電極35cとの間にそれぞれ一定の電流を流すと、電極35aから埋込層36へ基板表面に垂直な成分を含む電流が流れることとなる。このとき、このホール素子30に、基板表面に対して水平な成分を含む磁界が作用すると、ホール効果によって電極35dと電極35eとの間にホール電圧が発生する。このため、そのホール電圧をそれら電極35dおよび35eを通じて検出することで、水平な磁界成分を求めることができる。
前中一介、他3名、「集積化三次元磁気センサ」、電気学会論文 C、平成元年、第109巻、第7号、p483−490
ところで、上述した縦型のホール素子30は、公知の横型ホール素子に比べて構造が複雑である。したがって、アライメントずれや素子の形状等の影響により電位分布のアンバランス(不平衡)が引き起こされ、オフセット電圧(不平衡電圧)が生じ易くなっている。なお、オフセット電圧とは、磁界が印加されていないときの出力電圧に相当するものである。
また、図27(a),(b)に示されるように、横型のホール素子40においては、半導体層42上に、駆動電流供給用の電極45a,45bと、ホール電圧検出用の電極45c,45dがそれぞれ対向するかたちで、拡散領域43に囲繞される部分の4隅に配設されている。なお、各電極45a〜45dには、端子S,G,Va,Vbがそれぞれ電気的に接続されている。したがって、図27(c)に示すように、駆動電流供給用の端子S,G(電極45a,45b)と、ホール電圧検出用の端子Va,Vb(電極45c,45d)を入れ替えて、駆動電流の流れ方向をI方向とII方向で切り替えつつ(すなわちスピニングカレント法を適用させつつ)、基板表面に対して垂直な磁界成分を検出することで、オフセット電圧を低減(打ち消す)ことができる。なお、図27は、従来の横型のホール素子40の一例を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL12−L12線に沿う断面図、(c)はスピニングカレント法を説明するための模式図である。図27中の符号41は、例えばP型(第1の導電型)のシリコンからなる半導体基板、符号42は、例えばエピタキシャル成長にて形成されたN型(第2の導電型)のシリコンからなる半導体層、符号43は、ホール素子40を他の素子と素子分離するP型の拡散領域、符号44は、電極45a〜45dとオーミック接触を形成すべく、半導体層42の表面に形成されたコンタクト領域44a〜44dである。
しかしながら、上述した縦型のホール素子30の場合、図26(a)に示されるように、一方の電流供給用の電極35aを間に挟むようにホール電圧検出用の電極35d,35eが配置されている、すなわち電流供給用の電極35a,35b(乃至35c)及びホール電圧検出用の電極35d,35eの4つの電極が非対称的に配置されている。したがって、スピニングカレントしたとしても、上述した横型のホール素子40のように、オフセット電圧を低減することができない。
本発明は上記問題点に鑑み、縦型のホール素子を用いる構成において、オフセット電圧を低減することができる磁気センサ及び磁気検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、請求項1の発明は、基板に所定導電型の半導体領域が形成されてなり、半導体領域内の磁気検出部に駆動電流が供給された状態で、基板の表面に水平な磁界成分が磁気検出部に作用すると、磁界成分に応じたホール電圧を生じる縦型のホール素子を用いた磁気センサであって、半導体領域の表面には、2つの電極からなる第1の電極群と、電極をそれぞれ間に挟む2つの電極対からなる第2の電極群が形成され、第2の電極群は、異なる電極対において、第1の電極群を構成する電極がなす直線を挟む関係にある電極同士が、基板上に設けられた配線によってそれぞれ電気的に接続され、第1の電極群を構成する電極対と第2の電極群を構成する一方の電極対のうち、一方が駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とされ、他方がホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とされていることを特徴とする。
このように本発明によれば、第2の電極群が、第1の電極群を構成する電極をそれぞれ間に挟む2つの電極対からなり、異なる電極対において、第1の電極群を構成する電極がなす直線を挟む関係にある電極同士が、基板上に設けられた配線によってそれぞれ電気的に接続されている。したがって、第1の電極群を構成する電極対と第2の電極群を構成する一方の電極対を、例えば駆動電流用電極対とホール電圧用電極対として入れ替えつつ基板表面に水平方向の磁界成分を検出することで、オフセット電圧を低減することができる。
なお、縦型のホール素子においては、ホール素子の形状(電極の配置)が理想的な形状(例えば図27(a)に示す横型ホール素子)に対して変形した形状となっている。このように変形形状においては、電極付近のローレンツ効果が偏向し、電極付近のホール電界が弱まる領域が増加するため、磁界による電流通路に曲がりが生じる。そして、その結果、抵抗が増加することとなり、理想形状に対して感度が低下する。これに対し、請求項2に記載のように、基板の平面方向において、第2の電極群を構成する電極のうち、第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して同一側に位置する電極間の距離(以下、距離Bと示す)が、第1の電極群を構成する電極間の距離(以下、距離Aと示す)よりも短く設定された構成とすると良い。このような構成とすれば、例えば距離A,Bが等しい構成に比べて、上述した素子の形状効果の影響を小さくする(すなわち、感度を向上する)ことができる。
請求項3に記載のように、半導体領域の表面には、第1の電極群を構成する1つの電極と当該電極を間に挟む電極対とを間に挟む補助電極対が、第1の電極群を構成する各電極に対して少なくとも1つ形成され、対応する第1の電極群の電極が異なり、その間に挟む電極の数が等しい補助電極対において、第1の電極群を構成する電極がなす直線を挟む関係にある電極同士が、基板上に設けられた配線によってそれぞれ電気的に接続され、第1の電極群を構成する電極対と、第2の電極群を構成する一方の電極対及び電極の数が等しい補助電極対の一方とのうち、一方が駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とされ、他方がホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とされた構成としても良い。このような構成とすると、補助電極対のない構成と比べて、電極の形状や大きさのばらつきが平均化され、オフセット電圧(不平衡電圧)が平均化されつつ低減される。したがって、磁気センサとしての磁気検出精度が高く維持されるようになる。
また、請求項4に記載のように、半導体領域の表面には、第1の電極群を構成する1つの電極と当該電極を間に挟む電極対とを間に挟む補助電極対が、第1の電極群を構成する各電極に対して少なくとも1つ形成され、第1の電極群を構成する電極は、当該電極とは別の第1の電極群を構成する電極を間に挟む補助電極対とそれぞれ電気的に接続された構成としても良い。このような構成としても、補助電極対のない構成に比べて、電極の形状や大きさのばらつきが平均化され、オフセット電圧(不平衡電圧)が平均化されつつ低減される。したがって、磁気センサとしての磁気検出精度が高く維持されるようになる。
請求項5に記載の発明は、基板に所定導電型の半導体領域が形成されてなり、半導体領域内の磁気検出部に駆動電流が供給された状態で、基板の表面に水平な磁界成分が磁気検出部に作用すると、磁界成分に応じたホール電圧を生じる縦型のホール素子を用いた磁気センサであって、半導体領域の表面には、3つの電極を一直線状に配置してなる第1の電極群と、電極をそれぞれ間に挟む3つの電極対からなる第2の電極群が形成され、第1の電極群は、両端の電極が基板上に形成された配線によって電気的に接続され、第2の電極群は、両端の電極対における第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して同一側の電極が、両端の電極対に挟まれた中央の電極対における直線に対して同一側の電極とは逆側の電極を介して、基板上に形成された配線により電気的に接続され、第1の電極群のうち、両端の電極の一方と両端の電極に挟まれる中央の電極からなる電極対と、第2の電極群のうち、両端の電極対の一方との、いずれか一方の電極対が駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とされ、他方がホール電圧を検出するホール電圧用電極対とされていることを特徴とする。
このように本発明によれば、第2の電極群が、第1の電極群を構成する電極をそれぞれ間に挟む3つの電極対からなり、両端の電極対における第1の電極群がなす直線に対して同一側の電極が、両端の電極対に挟まれた中央の電極対における直線に対して同一側の電極とは逆側の電極を介して、基板上に形成された配線により電気的に接続されている。したがって、第1の電極対と第2の電極対を、例えば駆動電流用電極対とホール電圧用電極対として入れ替えつつ基板表面に水平方向の磁界成分を検出することで、オフセット電圧を低減することができる。
請求項6に記載のように、第2の電極群において、電極対をなす電極を、第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して線対称の関係を有するものとすることが好ましい。このような対称配置とすれば、オフセット電圧をより低減することができる。
具体的には、請求項7に記載のように、基板として、第1の導電型からなる半導体基板を含み、半導体領域が、半導体基板に第1の導電型とは別の第2の導電型不純物を添加、拡散してなる拡散層として構成され、半導体領域内には、第2の電極群を構成する1つの電極対と当該電極対の間に配置された第1の電極群を構成する1つの電極を含む領域をそれぞれ電気的に区画するように、半導体領域よりも浅い深さをもつ電位障壁が形成された構成を採用することができる。
こうした構成によれば、基板の表面に水平な磁界成分を検出するという縦型ホール素子としての機能を確保することができる。また、この構造は、一般的なCMOSプロセスで形成することができる。したがって、周辺回路との集積化(1チップ化)が容易であり、製造コストを低減することができる。
電位障壁としては、請求項8に記載のように、第1の導電型からなる拡散分離壁を採用しても良い。こうした構造とすることで、電位障壁を容易に実現することができる。
また、電位障壁として、請求項9に記載のように、トレンチ内に絶縁膜が埋設されてなるトレンチ分離領域を採用することもできる。こうした構造とすることで、電位障壁によって絶縁区画される領域に好適な磁気検出部を構成することができる。なお、請求項10に記載のように、トレンチ分離領域の表面が、第1の導電型からなる拡散層によって被覆された構成とすると、PN接合分離によって、第2の導電型の半導体領域に流れるキャリアのゆらぎを抑制することができる。
請求項7〜10いずれかに記載の磁気センサにおいては、基板として、第1の導電型からなる半導体基板のみからなるものを採用することもできるし、請求項11に記載のように、支持基板上に絶縁層を介して半導体基板が配置され、半導体基板における絶縁層との接続面の裏面に、半導体領域が構成されたもの(例えばSOI構造の基板)を採用することもできる。
なお、請求項11に記載の磁気センサにおいては、請求項12に記載のように、支持基板を所定電位に固定した構成とすると良い。これによれば、基板下方からのノイズを遮蔽(シールド)してホール素子をノイズから保護することも可能になる。
請求項13に記載のように、基板として、半導体基板上に、半導体基板とは別の導電型である所定導電型の半導体層が配置されたものを用い、半導体層内には、第1の電極群及び第2の電極群の周囲を囲繞して半導体領域を区画する第1の電位障壁が形成され、半導体領域内には、第2の電極群を構成する1つの電極対と当該電極対の間に配置された第1の電極群を構成する1つの電極を含む領域をそれぞれ電気的に区画するように、第1の電位障壁と連結し、半導体層の底面近傍に選択的に電流通路を構成する第2の電位障壁が形成された構成を採用することもできる。
こうした構成によっても、基板の表面に水平な磁界成分を検出するという縦型ホール素子としての機能を確保することができる。また、この構造は、一般的なバイポーラプロセスで形成することができる。バイポーラプロセスはセンサの駆動回路として通常用いられるアナログ回路の作成に適したプロセスであるため、センサを周辺回路と集積化することができる。また、低ノイズな回路との組合せにより、低ノイズで高精度なセンサとすることも可能である。
その際、請求項14に記載のように、半導体層の底面には、選択的に形成される電流通路として、半導体層よりも濃度の高い所定導電型の埋込層が形成され、第2の電位障壁が埋込層に接続される態様で延設された構成とすると良い。
こうした構成により、半導体層の底面近傍に電流経路を形成することができ、適切に駆動電流を流すことができるようになる。すなわち、縦型ホール素子の構造として好適である。
また、請求項15に記載のように、基板は、支持基板上に、絶縁層を介して所定導電型からなる半導層が配置されたものであり、半導体層内には、第1の電極群及び第2の電極群の周囲を囲繞して半導体領域を区画する第1の電位障壁が形成され、半導体領域内には、第2の電極群を構成する1つの電極対と当該電極対の間に配置された第1の電極群を構成する1つの電極を含む領域をそれぞれ電気的に区画するように、第1の電位障壁と連結し、半導体層の底面近傍に選択的に電流通路を構成する第2の電位障壁が形成された構成を採用することもできる。
このように、支持基板上に絶縁層を介して所定導電型からなる半導層が配置された基板(例えばSOI構造の基板)に対しても、請求項13に記載の発明と同様の構成とするともともに同様の効果を期待することができる。なお、請求項16に記載の発明の作用効果は、請求項10に記載の発明の作用効果と同様であるので、その記載を省略する。
第2の電位障壁としては、請求項17に記載のように、所定導電型とは別の導電型からなる拡散領域を採用しても良い。こうした構造とすることで、第2の電位障壁を容易に実現することができる。
また、第2の電位障壁として、請求項18に記載のように、トレンチ内に絶縁膜が埋設されてなるトレンチ分離領域を採用することもできる。こうした構造とすることで、第2の電位障壁によって絶縁区画される領域に好適な磁気検出部を構成することができる。なお、請求項19に記載の発明の作用効果は、請求項8に記載の発明の作用効果と同様であるので、その記載を省略する。
請求項13〜18いずれか1項に記載の磁気センサにおいては、請求項20に記載のように、第1の電位障壁の深さが、第2の電位障壁の深さよりも深く設定された構成としても良い。このような構造とすると、第1の電位障壁によって、駆動電流の流れる方向や範囲をより絞ることができるので、駆動電流が磁気検出部において縦方向に流れやすくなり、磁気センサの高精度化を期待することができる。
請求項1〜20いずれか1項に記載の磁気センサにおいて、請求項21に記載のように、基板の表面上に、絶縁膜を介して平板状の電極材が配置された構成とすると良い。このような構造とすると、平板状の電極材を利用して、基板の電位分布を固定したり、また可変したりすることが可能となる。
具体的には、例えば請求項22に記載のように、電極材を、少なくとも半導体領域を被覆し、配線を介して所定電位に固定された構成とすると良い。
ところで、縦型ホール素子にあって素子表面に形成される層間絶縁膜内などには、ナトリウム(Na)等の可動イオンが存在する。このため、ホール素子への通電や温度変化等に伴ってこの可動イオンが動くことによって、基板表面における電圧出力端付近の電位が不安定となり、当該ホール素子から出力される極微小なホール電圧信号をふらつかせることがある。これは経時変動またはドリフトと呼ばれ、同電圧に基づく磁界の検出に誤差を生じさせ、特にホール素子を角度検出センサとして用いた場合にはそのセンサ特性の劣化は避けられず、深刻である。
これに対し、請求項22に記載の構造によれば、少なくとも半導体領域における表面の電位は固定され、その周囲も安定した電位環境におかれるようになる。このため、層間絶縁膜内の可動イオンの動きが抑制されるとともに、この可動イオンに起因する経時変動等が小さくなり、磁気センサとしての検出精度が高く維持されるようになる。また、基板上方からのノイズを遮蔽(シールド)してホール素子をノイズから保護することも可能になる。
請求項1〜22いずれか1項に記載の磁気センサにおいては、請求項23に記載のように、基板の表面上に、LOCOS構造をとるフィールド酸化膜が少なくとも半導体領域を覆うように配置された構成とすると良い。
素子表面の層間絶縁膜内などに含まれる可動イオンの挙動がホール素子の検出精度に影響を及ぼすことは上述した。これに対し、請求項23に記載の構造によれば、LOCOS膜によって素子表面が覆われることでこれが保護され、可動イオンによる影響、すなわち検出精度の低下が抑制されるようになる。しかも、LOCOS膜によって素子表面が保護されることで、同素子を形成した後に、例えばその周辺回路の製造工程としてイオン注入(イオンインプランテーション)処理やプラズマ処理等を基板全面に施したとしても、これによるホール素子へのダメージは軽減されるようになる。
また、請求項1〜22のいずれか1項に記載の磁気センサにおいては、請求項24に記載のように、基板の表面に、所定導電型とは別の導電型からなる不純物層が、少なくとも半導体領域を覆うように形成された構成としても良い。
この場合も、例えば不純物層と半導体領域との間に逆バイアスの電圧を印加した状態にホール素子がおかれることで、その電圧の印加により形成されるpn接合付近の空乏層によってホール素子表面が保護されることとなる。そうして、可動イオンによる影響、すなわち検出精度の低下が抑制されるようになる。また、基板上方からのノイズを遮蔽(シールド)してホール素子をノイズから保護することも可能になる。
請求項1〜24いずれか1項に記載の磁気センサにおいては、請求項25に記載のように、同一の基板上に複数のホール素子が設けられ、各素子がオフセット電圧を低減すべく電気的に並列接続されて磁気センサが構成されると良い。
このように複数のホール素子を並列に接続することで、センサ全体としての出力電圧(ホール電圧用電極対となる電極対から出力される電圧)が平均化される。またオフセット電圧(不平衡電圧)が平均化されつつ低減される。したがって、磁気センサとしての磁気検出精度が高く維持されるようになる。
また、請求項26に記載のように、同一の基板上に設けられた複数のホール素子の少なくとも一部が、対向配置された構成としても良い。このような構造とすることで、対向配置された素子同士の出力電圧を平均化することができ、磁気センサの高精度化が期待できる。
また、請求項27に記載のように、対向配置されるホール素子を、チップとして切り出された基板の側面に対して略45度傾けて配置された構成としても良い。通常、ホール電圧はキャリア移動度に比例する。このため、本発明のように応力の影響を受けにくい面方位にホール素子を配置することにより、磁気センサのさらなる高精度化が期待できる。
また、請求項28に記載のように、同一の基板上に設けられた複数のホール素子の少なくとも一部が、直交配置された構成としても良い。このような構造とすることで、直交する2軸方向の磁界成分を検出することができるようになり、磁気センサが所謂2次元磁気センサとして機能することとなる。
さらに、請求項29に記載のように、基板上には、直交配置された2つの縦型ホール素子とともに、基板に垂直な磁界成分を検出する横型のホール素子が集積化され、各素子が互いに直交する3軸方向の磁界成分を検出する構成としても良い。このような構造とすることで、直交する3軸方向の磁界成分を検出することができるようになり、磁気センサが所謂3次元磁気センサとして機能するようになる。
なお、請求項28又は請求項29に記載の磁気センサにおいては、請求項30に記載のように、直交配置された2つのホール素子において、第1の電極群を構成する電極の1つが互いに兼用された構成としても良い。このような構造を採用すると、兼用されない構成に比べて、平面方向における基板の大きさ(センサ体格)を小型化することができる。
請求項31に記載の発明は、基板に所定導電型の半導体領域が形成されてなり、半導体領域内の磁気検出部に駆動電流が供給された状態で、基板の表面に水平な磁界成分が磁気検出部に作用すると、磁界成分に応じたホール電圧を生じる縦型のホール素子を用いた磁気検出方法であって、半導体領域の表面には、2つの電極からなる第1の電極群と、この電極をそれぞれ間に挟む2つの電極対からなる第2の電極群が形成され、第2の電極群は、異なる電極対において、第1の電極群を構成する電極がなす直線を挟む関係にある電極同士が、基板上に設けられた配線によってそれぞれ電気的に接続され、第1の電極群を構成する電極対と第2の電極群を構成する一方と電極対のうち、いずれか一方を駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とし、他方をホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とし、駆動電流用電極対とホール電圧用電極対とを入れ替えつつ基板の表面に水平な磁界成分を検出することを特徴とする。
このように本発明によれば、第1の電極群を構成する電極対と第2の電極群を構成する一方の電極対を、駆動電流用電極対とホール電圧用電極対として入れ替えつつ基板表面に水平方向の磁界成分を検出するので、オフセット電圧を低減することができる。
また、請求項32に記載の発明は、基板に所定導電型の半導体領域が形成されてなり、半導体領域内の磁気検出部に駆動電流が供給された状態で、基板の表面に水平な磁界成分が前記磁気検出部に作用すると、磁界成分に応じたホール電圧を生じる縦型のホール素子を用いた磁気検出方法であって、半導体領域の表面には、3つの電極を一直線状に配置してなる第1の電極群と、電極をそれぞれ間に挟む3つの電極対からなる第2の電極群が形成され、第1の電極群は、両端の電極が基板上に形成された配線によって電気的に接続され、第2の電極群は、両端の電極対における第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して同一側の電極が、両端の電極対に挟まれた中央の電極対における同一側の電極とは逆側の電極を介して、基板上に形成された配線により電気的に接続され、第1の電極群のうち、両端の電極の一方と両端の電極に挟まれる中央の電極からなる電極対と、第2の電極群のうち、両端の電極対の一方との、いずれか一方の電極対を駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とし、他方をホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とし、駆動電流用電極対とホール電圧用電極対とを入れ替えつつ基板の表面に水平な磁界成分を検出することを特徴とする。
このように本発明によれば、第1の電極群を構成する電極対と第2の電極群を構成する両端の電極対の一方を、駆動電流用電極対とホール電圧用電極対として入れ替えつつ基板表面に水平方向の磁界成分を検出するので、オフセット電圧を低減することができる。
また、請求項33に記載のように、駆動電流として、一定の電流を供給しつつ基板の表面に水平な磁界成分を検出すると良い。これにより、オフセット電圧を好適にキャンセルすることができる。
なお、請求項31〜33いずれか1項に記載の磁気検出方法は、請求項34に記載のように、第2の電極群において、電極対をなす電極が、第1の電極対がなす直線に対して線対称の関係を有するものに適用すると特に効果的である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL1−L1線に沿う断面図である。
図1(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100は、縦型のホール素子10を単一の導電型からなる基板(半導体基板)11に形成してなるものであり、ホール素子10はCMOSプロセスを利用して形成されている。このような構成の磁気センサ100(縦型ホール素子10)として、本出願人は先に特開2005−333103号公報を開示している。したがって、以下には本実施形態の特徴部分を中心に説明する。
縦型のホール素子10は、例えば(100)面をカット面とする基板11としてのP型のシリコン基板(P−sub)と、基板表面にN型の導電型不純物が導入されて拡散層(ウェル)として形成されたN型の半導体領域(Nウェル)12とを有して構成されている。この半導体領域12は、基板11に囲繞されるかたちで形成されている。
基板11には、ホール素子10を他の素子と素子分離すべくP型からなる拡散層(P型拡散分離壁)13が形成されている。そして、半導体領域12の表面にあってこの拡散層13にて囲まれる領域(活性領域)には、同表面の不純物濃度(N型)が選択的に高められるかたちでコンタクト領域(N+拡散層)14a〜14fが形成されている。これにより、これら各コンタクト領域14a〜14fとそこに配設される電極15a〜15fとの間に良好なオーミックコンタクトが形成されることになる。
6つの電極15a〜15fのうち、L1−L1線に沿って形成された2つの電極15a,15cが、特許請求の範囲に示した第1の電極群に相当するものであり、第1の電極対である。第1の電極対を構成する一方の電極15aは2つの電極15e,15fの間に配置されており、他方の電極15cは2つの電極15b,15dの間に配置されている。すなわち、電極15b,15d〜15fが、特許請求の範囲に示す第2の電極群に相当する。そして、電極15b,15dからなる電極対と電極15e,15fからなる電極対において、第1の電極対を構成する2つの電極15a,15cがなす直線(L1−L1線)を挟む関係にある電極15bと電極15f、及び、電極15dと電極15eが、基板11上に設けられた配線16a,16bによってそれぞれ電気的に接続されている。
なお、本実施形態においては、第2の電極群を構成する電極15b,15d〜15fにおいて、電極対をなす電極15eと電極15f、及び、電極15bと電極15dが、それぞれ第1の電極対を構成する2つの電極15a,15cがなす直線(L1−L1線)に対して線対称の関係を有するように設けられている。また、配線16a,16bは、配線抵抗が互いに略等しくなるように設定されている。本実施形態においては、同一の材料(例えばアルミニウム)からなり、断面及び配線長が互いに略等しくなるように設定されている。
また、拡散層13にて囲まれる領域(活性領域)は、図1(a)に示されるように、各拡散層によるpn接合分離を通じて、P型の拡散層(P型拡散分離壁)13aを隔てた領域12a,12bに分割されている。ここで、拡散層13aは、特許請求の範囲に示す電位障壁に相当するものであり、半導体領域12よりも浅い拡散深さをもち、半導体領域12の底面近傍を選択的に狭めて電流通路を形成している。そして、図1(b)に示されるように、領域12a,12bにおいては、基板内部においても電気的に区画された領域が形成されている。この領域12a,12bの基板内部に電気的に区画される領域が、いわゆる磁気検出部(ホールプレート)HPとなっている。なお、領域12a,12bにおいては、領域12aにコンタクト領域14a,14e,14f(電極15a,15e,15f)が、領域12bにコンタクト領域14b〜14d(電極15b〜15d)がそれぞれ形成されている。
このように構成されるホール素子10は、一般的なCMOSプロセスで形成することができる。したがって、周辺回路との集積化(1チップ化)が容易であり、バイポーラプロセスに比べて製造コストを低減することができる。
次に、本実施形態に係る磁気センサ100(ホール素子10)の動作について説明する。図1(a),(b)に示す端子V1、端子V2、端子V3、及び端子V4は、それぞれ電極15a、電極15b、電極15c、及び電極15dに電気的に接続された端子である。これら4つの端子V1〜V4のうち、端子V1と端子V3が対をなし、端子V2と端子V4が対をなしている。
例えば対をなす端子V1と端子V3との間に電圧を印加して電極15aから半導体領域12に一定の駆動電流を供給すると、コンタクト領域14aから磁気検出部HP、そして拡散層13aの下方を通じて、コンタクト領域14cへと流れる。すなわちこの場合、磁気検出部HPには、基板表面に垂直な成分を含む電流が流れることになる。このため、この駆動電流を流した状態において、基板表面に平行な成分を含む磁界(例えば図1(a)中に矢印Bで示される磁界)がホール素子10の磁気検出部HPに印加されたとすると、ホール効果によって、対をなす端子V2と端子V4との間にその磁界に対応するホール電圧VHが発生する。したがって、それら端子V2及びV4を通じてその発生したホール電圧信号を検出することで、検出対象とする磁界成分が、すなわちホール素子10に用いられる基板の表面に平行な磁界成分が求められることとなる。また、このホール素子10において駆動電流を流す方向は任意であり、上記駆動電流の方向を反対にして磁界(磁気)の検出を行うこともできる。また、駆動電流を流す端子対とホール電圧を検出する端子対を逆にして、磁界(磁気)の検出を行うこともできる。
次に、図2を用いて、本実施形態に係る磁気センサ100(ホール素子10)の駆動態様について説明する。図2(a)はホール素子10の平面図であり、図2(b)はホール素子10の等価回路である。
ホール電圧は、物質中を運動するキャリアが磁場(磁界)によるローレンツ力を受けて偏在した結果、そのローレンツ力とつり合うように発生する電場(電界)に起因するものである。したがって、図2に示すようなホール素子10に例えば端子V1から端子V3へ一定の駆動電流を流した状態で矢印Bにて示す方向の磁界が印加されると、端子V2の電位が端子V4の電位に対してホール電圧VH24の分だけ高くなる。また、端子V2から端子V4へ一定の駆動電流を流した状態で矢印Bにて示す方向の磁界が印加されると、端子V3の電位が端子V1の電位に対してホール電圧VH31の分だけ高くなる。このとき、ホール素子10が端子V1〜V4間で完全に対称に作られていれば、端子V2と端子V4との間および端子V1と端子V3との間にそれぞれ出力される電圧V24およびV31は、それぞれ「V24=VH24」、「V31=VH31」となる。
しかし、電極15A〜15fの配置位置に関する制約やデバイス作製時のマスク合わせ誤差による位置ずれ(アライメントずれ)等があるため、ホール素子10を端子V1〜V4間で完全に対称に作ることは極めて困難である。そのため、実際に出力される電圧には、ホール電圧とともにオフセット電圧(不平衡電圧)が含まれる。すなわち、出力電圧V24およびV31は、それぞれ「V24=VH24+ΔV24」、「V31=VH31+ΔV31」となる。そして、このように出力電圧にオフセット電圧が含まれると、オフセット電圧に起因する温度特性の悪化等が生じ易く、磁気検出精度の低下が懸念される。ちなみに、ここでいうオフセット電圧も、磁界が印加されていないときの出力電圧に相当する。
ここで、図2(b)に示すような抵抗ブリッジとしてホール素子10を考えると、端子V1から端子V3へ一定の駆動電流I13を流した時のオフセット電圧ΔV24は、ΔV24=I13×(R23×R41−R12×R34)/(R12+R23+R34+R41)となる。
また、端子V2から端子V4へ一定の駆動電流I24を流した時のオフセット電圧ΔV31は、ΔV31=I24×(R12×R34−R23×R41)/(R12+R23+R34+R41)となる。すなわち、これらオフセット電圧ΔV24およびΔV31は、「ΔV24×I24=−ΔV31×I13」の関係を有することとなる。
また本実施形態においては、駆動電流供給用の端子対(電極対)とホール電圧検出用の端子対(電極対)とを所定周期で入れ替えつつ磁界の検出を行うようにする。すなわち、端子V1と端子V3との間に駆動電流を流しての端子V2およびV4による電圧検出と、端子V2と端子V4との間に駆動電流を流しての端子V1およびV3による電圧検出とを所定周期で繰り返し行い、いわばスピニングカレント法によってホール素子10は駆動されることとなる。
またホール素子10では、第2の電極群を構成する電極15e,15fが、第1の電極対を構成する一方の電極15aを間に挟みつつ、電極15a,15cがなす直線(L1−L1線)に対して線対称の関係を有している。また、第2の電極群を構成する電極15b,15dが、第1の電極対を構成する一方の電極15cを間に挟みつつ、電極15a,15cがなす直線(L1−L1線)に対して線対称の関係を有している。そして、電極15a,15cがなす直線(L1−L1線)を挟む関係にある電極15bと電極15f、及び、電極15dと電極15eが、基板11上に設けられた配線16a,16bによってそれぞれ電気的に接続されている(図1(a)参照)。したがって、端子V1及び端子V3の端子対(電極15a及び電極15cによる第1の電極対)、および、端子V2及び端子V4の端子対(電極15c及び電極15dの第2の電極対)のいずれをホール電圧検出用の端子対(電極対)として用いても同様にホール電圧を検出することができる。すなわち、端子V2と端子V4との間および端子V1と端子V3との間にそれぞれ出力される電圧V24およびV31は、「V24≒V31」の関係を有することとなる。
またこのとき、端子V1と端子V3との間に供給する駆動電流の大きさと、端子V2と端子V4との間に供給する駆動電流の大きさとが等しくなるようにする。すなわち「I13=I24」となり、ここでV24とV31との和をとると、V24+V31=VH24+VH31のように、オフセット電圧は原理的に完全に打ち消される(キャンセルされる)こととなる。そして、こうして所定周期で検出されるホール電圧からこれに対応する磁気(磁界)を算出することで、オフセット電圧を抑制して例えば格子欠陥成長等による抵抗分変化の影響や抵抗の温度変化の影響等を緩和することができるようになり、より高い精度での磁界検出を行うことができるようになる。
このように、本実施形態に係る磁気センサ100においては、上記構造および駆動方法を通じてオフセット電圧を打ち消しつつ磁気(磁界)を検出することができるようになっている。
なお、本実施形態においては、駆動態様の説明において、端子V1から端子V3へ駆動電流を流しての端子V2およびV4による電圧検出と、端子V2から端子V4へ駆動電流を流しての端子V3およびV1による電圧検出とを所定周期で繰り返し行い、オフセット電圧を低減(キャンセル)する例を示した。しかしながら、本実施形態に係る磁気センサ100においては、端子V3から端子V1へ駆動電流を流しての端子V4およびV2による電圧検出と、端子V4から端子V2へ駆動電流を流しての端子V1およびV3による電圧検出も可能に構成されている。この2つの組合せによってもオフセット電圧を打ち消しつつ磁気(磁界)を検出することができる。すなわち、駆動電流用の端子対(電極対)と駆動電流の流れ方向を切り替える(スピニングカレントする)ことで、オフセット電圧を低減(キャンセル)しつつ磁気(磁界)を検出することができる駆動態様であれば採用が可能である。例えば、図3に示すように4通りで駆動電流を流し、ホール電圧を平均化しつつオフセット電圧を低減(キャンセル)するようにしても良い。図3は、スピニングカレント法の例を示す図である。
また、本実施形態においては、拡散層13を、半導体領域12を囲繞するように設ける例を示した。しかしながら、拡散層13のうち、拡散層13aのみ有する構造としても良い。
また、本実施形態においては、電位障壁としてP型の拡散層13aを採用し、半導体領域12をP型の拡散層13が囲繞する例を示した。しかしながら、図4(a),(b)に示すように、拡散層13,13aに代えて、絶縁膜の埋設されたトレンチ19,19a(特許請求の範囲に示すトレンチ分離領域に相当)を採用しても良い。なお、トレンチ19,19aとしては、アスペクト比の高いトレンチでも良いし、浅い溝のシャロートレンチでも良い。このような構成としても、拡散層13aを電位障壁として用いた場合と同様に磁気検出を行うことができる。図4は、変形例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL2−L2線に沿う断面図である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図5に基づいて説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL3−L3線に沿う断面図である。
第2実施形態に係る磁気センサは、第1実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
本実施形態に係る磁気センサ100において、縦型のホール素子10は、バイポーラプロセスを利用して形成されている。動作、駆動態様については、第1実施形態と同様である。
図5(a),(b)に示すように、基板11は、例えばP型(第1の導電型)のシリコンからなる半導体基板11aと、当該半導体基板11a上に例えばエピタキシャル成長にて形成されたN型(第2の導電型)のシリコンからなる半導体層11bとにより構成されている。一般に、N型のシリコンはP型のシリコンよりもキャリア移動度が大きいため、半導体層11bの材料としてはN型のシリコンが特に適している。
また、半導体層11bの上には、第1実施形態同様、6つの電極15a〜15fが形成されている。L3−L3線に沿って形成された第1の電極対(第1の電極群)を構成する一方の電極15aは、第2の電極群の一方の電極対を構成する電極15e,15fの間に配置されており、他方の電極15cは第2の電極群の他方の電極対を構成する電極15b,15dの間に配置されている。そして、電極15b,15dからなる電極対と電極15e,15fからなる電極対において、第1の電極対を構成する2つの電極15a,15cがなす直線(L3−L3線)を挟む関係にある電極15bと電極15f、及び、電極15dと電極15eが、基板11上に設けられた配線16a,16bによってそれぞれ電気的に接続されている。
なお、本実施形態においても、第2の電極群を構成する電極15b,15d〜15fにおいて、それぞれの電極対をなす電極15bと電極15f、及び、電極15dと電極15eを、それぞれ第1の電極対を構成する2つの電極15a,15cがなす直線(L3−L3線)に対して線対称の関係を有している。また、配線16a,16bは、配線抵抗が互いに略等しくなるように設定されている。
また半導体層11bには、電極15a〜15fの全ての周囲を囲繞するかたちでP型(第1の導電型)の拡散領域17が形成されるとともに、さらにその内側に電極15a,15e,15fと電極15b〜15dとの間をそれぞれ仕切るかたちで拡散領域17と接続されるP型(第1の導電型)の拡散領域17aが形成されている。この拡散領域17が特許請求の範囲に示す第1の電位障壁であり、拡散領域17aが第2の電位障壁に相当する。なお、拡散領域17aは、半導体層11bの底面に形成されて半導体層11bよりも濃度の高いN型(第2の導電型)からなる埋込層18に接続される態様で延設され、拡散領域17はそれぞれ半導体基板11aに接続される態様で延設されている。
これら拡散領域17,17a、半導体基板11a、埋込層18によって、区画される部分が、半導体層11bにおける半導体領域12であり、半導体領域12は拡散領域17aによって2つの領域12a,12bに電気的に区画されている。また、この半導体領域12が磁気検出部HPとなっている。なお、半導体層11bの表面には、電極15a〜15fとオーミック接触を形成すべく、コンタクト領域14a〜14fが形成されている。
このように構成されるホール素子10においては、例えば端子V1と端子V3との間に電圧を印加して電極15aから半導体層11bに一定の駆動電流を供給すると、その電流は領域12aを埋込層18に向かって流れて、電位障壁となる拡散領域17aによって半導体層11bの底面近傍に選択的に形成される電流通路、すなわち埋込層18を通じて電極15cの下方に至る。その後、この電流は、領域12bを通じて電極15cに流れ込む。このとき、磁気検出部HPには基板表面に対して垂直な成分を含む電流が流れることとなるため、基板表面に対して水平な成分を含む磁界が印加されると、ホール効果によって電極15bと電極15dとの間にホール電圧が発生することとなる。したがって、端子V2及びV4を通じてその発生したホール電圧信号を検出することで、基板11の表面に水平な磁界成分が求められることとなる。また、このホール素子10において駆動電流を流す方向は任意であり、上記駆動電流の方向を反対にして磁界(磁気)の検出を行うこともできる。また、駆動電流を流す端子対とホール電圧を検出する端子対を逆にして、磁界(磁気)の検出を行うこともできる。また、駆動電流の方向を反対にした場合、例えば電極15cから電極15aへ駆動電流を流す場合も同様に、磁界(磁気)を検出することができる。
このように本実施形態に係る磁気センサ100においても、第1実施形態同様に6つの電極15a〜15fが形成されており、第1実施形態と同様の効果を期待することができる。
また、本実施形態においては、ホール素子10を、一般的なバイポーラプロセスを用いて形成することができる。一般にバイポーラプロセスは、センサの駆動回路として通常用いられるアナログ回路の作製に適したプロセスであるため、ホール素子10と周辺回路の集積化を容易に行うことができる。
また、本実施形態においては、第1、第2の電位障壁として、P型の拡散領域17,17aを採用する例を示した。こうすることで、ホール素子10をより容易に製造することができるようになり、磁気センサ100のコストを低減することができる。
また、本実施形態においては、第1,第2の電位障壁として、P型の拡散領域17,17aを採用する例を示した。しかしながら、図6(a),(b)に示すように、P型の拡散領域17,17aに代えて、絶縁膜の埋設されたトレンチ19,19aを採用しても良い。なお、トレンチ19aは、埋込層18に接続される態様で配設され、トレンチ19はそれぞれ半導体基板11aに接続される態様で延設されている。このような構成としても、P型の拡散領域17,17aを第1,第2の電位障壁として用いた場合と同様に磁気検出を行うことができる。図6は、変形例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL4−L4線に沿う断面図である。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図7に基づいて説明する。図7は、本発明の第3実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL5−L5線に沿う断面図である。
第3実施形態に係る磁気センサは、第1,第2実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図7(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100は、基本的には、第1実施形態に示した磁気センサ100とほぼ同じ構造を有しており、その動作態様も上述したとおりである。本実施形態においては、基板11上に例えばPSGや酸化シリコン等からなる絶縁膜20を介して、例えばアルミニウムや多結晶シリコン等からなる平板状の電極材21が、半導体領域12を含む素子表面を覆うかたちで設けられている。また、電極材21は、拡散層13,13aと共に、配線を介して所定の電位(例えばグランド(GND)電位)に固定されている。
ところで、素子表面に形成される層間絶縁膜(例えば絶縁膜20)内などには、ナトリウム(Na)等の可動イオンが存在する。このため、ホール素子10への通電や温度変化等に伴ってこの可動イオンが動くことによって、基板表面における電圧出力端付近の電位が不安定になり、ホール素子10から出力される極微小なホール電圧信号をふらつかせることがある。これは経時変動またはドリフトと呼ばれ、同電圧に基づく磁界の検出に誤差を生じさせ、特に磁気センサ100を角度検出センサとして用いた場合にはそのセンサ特性の劣化は避けられず、深刻である。
これに対し、本実施形態に係る磁気センサ100では、電極材21を設けて、拡散層13,13aとともに所定の電位に固定するようにしており、素子表面の電位が固定され、その周囲も安定した電位環境におかれることとなる。これにより、可動イオンの動きが抑制されるとともに、この可動イオンに起因する経時変動等が小さくなり、磁気センサ100としての検出精度が高く維持されるようになる。さらに、電極材21は、素子上方からのノイズに対するシールドとしても機能するため、ホール素子10のノイズ耐性が高められることにもなる。
このように本実施形態に係る磁気センサ100によれば、第1実施形態に記載の効果に加え、可動イオンによる影響、すなわち検出精度の低下を好適に抑制することができる。また、ホール素子10のノイズ耐性を高めることができる。
なお、本実施形態においては、電極材21をグランド電位に固定するようにしたが、これに限られることなく、例えば電源電位にこれを固定することもできる。
また、本実施形態においては、電位の固定をより強固なものとするために、拡散層13,13aについてもこれを所定の電位に固定することとしたが、これは必須の構成ではなく、少なくとも電極材21さえ所定の電位に固定されれば、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、第1実施形態に示す構成に対して、電極材21を配置する例を示した。しかしながら、第2実施形態に示す構成に対しても、電極材21を配置することで、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を、図8に基づいて説明する。図8は、本発明の第4実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL6−L6線に沿う断面図である。
第4実施形態に係る磁気センサは、第1〜第3の各実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図8(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100は、基本的には、第1実施形態に示した磁気センサ100とほぼ同じ構造を有しており、その動作態様も上述したとおりである。本実施形態においては、基板11上に、素子表面のコンタクト領域14a〜14fを除く略全面を覆うかたちでLOCOS酸化膜22を設けるようにしている。
ところで、素子表面に形成される層間絶縁膜など含まれる可動イオンの挙動がホール素子10の検出精度に影響を及ぼすことは上述したとおりである。これに対し、本実施形態においては、LOCOS酸化膜22によって素子表面(半導体領域12等)が覆われることでこれが保護され、可動イオンによる影響、すなわち検出精度の低下が抑制されるようになる。しかもこのLOCOS酸化膜22は、磁気センサ100の周辺回路において素子分離に用いるLOCOS酸化膜と共に(同時に)形成することができる。そして、当該ホール素子を形成した後に、例えばその周辺回路の製造工程としてイオン注入処理やプラズマ処理等を基板全面に施したとしても、LOCOS酸化膜HL1によって素子表面が保護され、これによる当該ホール素子へのダメージは軽減されるようになる。
このように本実施形態に係る磁気センサ100によれば、第1実施形態に記載の効果に加え、可動イオンによる影響、すなわち検出精度の低下を好適に抑制することができる。
なお、LOCOS酸化膜22は、周辺回路において素子分離に用いるLOCOS酸化膜と同時に形成することができる。したがって、ホール素子10を形成した後に、例えばその周辺回路の製造工程としてイオン注入処理やプラズマ処理等を基板全面に施したとしても、LOCOS酸化膜22によって素子表面が保護され、これによるホール素子10へのダメージを軽減することもできる。
なお、本実施形態においては、素子表面のコンタクト領域14a〜14fを除く略全面を覆うかたちでLOCOS酸化膜22を設ける例を示した。しかしながら、少なくとも半導体領域12を覆うようにLOCOS酸化膜22を設ければ、上述と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、第1実施形態に示す構成に対して、LOCOS酸化膜22を設ける例を示した。しかしながら、第2,第3実施形態に示す構成に対しても、LOCOS酸化膜22を配置することで、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態を、図9に基づいて説明する。図9は、本発明の第5実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL7−L7線に沿う断面図である。
第5実施形態に係る磁気センサは、第1〜第3の各実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図9(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100は、基本的には、第1実施形態に示した磁気センサ100とほぼ同じ構造を有しており、その動作態様も上述したとおりである。本実施形態においては、基板11に、半導体領域12とは異なる導電型であるP型不純物(例えばボロン)を導入して、素子表面のコンタクト領域14a〜14fを除く略全面を覆うかたちでP型の不純物層23を形成するようにしている。
ところで、素子表面の層間絶縁膜内などに含まれる可動イオンの挙動がホール素子10の検出精度に影響を及ぼすことは上述したとおりである。これに対し、本実施形態に係る磁気センサ100によれば、例えば不純物層23と半導体領域12との間に逆バイアスの電圧を印加した状態にホール素子10がおかれることで、その電圧の印加により形成されるpn接合付近の空乏層によって素子表面が保護されることとなる。これにより可動イオンによる影響、すなわち検出精度の低下が抑制されるようになる。
このように本実施形態に係る磁気センサ100によれば、第1実施形態に記載の効果に加え、可動イオンによる影響、すなわち検出精度の低下を好適に抑制することができる。
なお、本実施形態においては、素子表面のコンタクト領域14a〜14fを除く略全面を覆うかたちで不純物層23を設ける例を示した。しかしながら、少なくとも半導体領域12を覆うように不純物層23を設ければ、上述と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、第1実施形態に示す構成に対して、不純物層23を設ける例を示した。しかしながら、第2,第3実施形態に示す構成に対しても、不純物層23を設けることで、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態を、図10に基づいて説明する。図10は、本発明の第6実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は各素子間の接続を示す模式図である。なお、図10(b)においては、各ホール素子10を簡略化して、端子V1〜V4のみを図示している。
第6実施形態に係る磁気センサは、第1〜第5の各実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図10(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100は、4個のホール素子10(10a〜10d)が、オフセット電圧を低減するように電気的に並列に接続され、1チップに集積化されて磁気センサ100を構成している。なお、ホール素子10としては、上述した各実施形態に係る磁気センサ100の構造を採用することができる。本実施形態においては、第1実施形態に示した構造(図1参照)のホール素子10を4つ採用している。
具体的には、同一基板11上に同一配置で形成された4つのホール素子10a〜10dにおいて、駆動電流を供給する端子対のうち、電位が高い側の端子同士が配線を介して電気的に接続されて端子D1にまとめられ、電位が低い側の端子同士が配線を介して電気的に接続されて端子D2にまとめられている。また、ホール電圧を検出する端子対のうち、電位が高い側の端子同士が配線を介して電気的に接続されて端子H1にまとめられ、電位が低い側の端子同士が配線を介して電気的に接続されて端子H2にまとめられている。すなわち、本実施形態に係る磁気センサ100においては、端子D1から端子D2に駆動電流が流れ、これにより生じるホール電圧を端子H1,H2で検出するように構成されている。
ところで、ホール素子10を大量生産したり、あるいは同一基板11上にホール素子10を多数形成したりすると、これらの製造条件等のばらつきに起因して、これら素子間で、出力電圧(ホール電圧)やオフセット電圧(不平衡電圧)にばらつきが生じるようになる。これに対し、本実施形態においては、複数のホール素子10を並列に接続して磁気センサ100を形成しているため、センサ全体としての出力電圧(ホール電圧信号)、さらにはオフセット電圧(不平衡電圧)が平均化され、磁気センサ100としての磁気検出精度が高く維持されるようになる。
また、本実施形態においては、ホール素子10a〜10dにおいて、駆動電流を供給する端子対のうち、電位が高い側の端子D1、低い側の端子D2、ホール電圧を検出する端子対のうち、電位が高い側の端子H1、低い側の端子H2に、それぞれ異なる端子が接続されている。具体的には、端子D1に対して、ホール素子10aの端子V1、ホール素子10bの端子V2、ホール素子10cの端子V3、ホール素子10dの端子V4が接続されている。また、端子D2に対して、ホール素子10aの端子V3、ホール素子10bの端子V4、ホール素子10cの端子V1、ホール素子10dの端子V2が接続されている。端子H1に対して、ホール素子10aの端子V2、ホール素子10bの端子V3、ホール素子10cの端子V4、ホール素子10dの端子V1が接続されている。端子H2に対して、ホール素子10aの端子V3、ホール素子10bの端子V1、ホール素子10cの端子V2、ホール素子10dの端子V3が接続されている。すなわち、4つのホール素子10a〜10dにおいて、それぞれ駆動電流の流れる方向が異なり、ホール素子10aとホール素子10bの組で、それぞれに生じるオフセット電圧が打ち消され、ホール素子10cとホール素子10dの組で、それぞれに生じるオフセット電圧が打ち消される。すなわち、複数のホール素子10a〜10dにより、第1実施形態に示した1つのホール素子10でのスピニングカレント法と同様の効果を得るようにしている。
このように本実施形態に係る磁気センサ100によれば、複数のホール素子10a〜10dを並列に接続することで、センサ全体としての出力電圧を平均化することができる。またオフセット電圧(不平衡電圧)を平均化しつつ低減することができるので、1つのホール素子10においてスピニングカレントすることによりオフセット電圧を低減する場合よりも、オフセット電圧をより低減することができる。したがって、磁気センサ100としての磁気検出精度が高く維持されるようになる。
なお、本実施形態においては、4つのホール素子10a〜10dにより、オフセット電圧を平均化されつつ低減される例を示した。しかしながら、ホール素子10の個数は4つに限定されるものではない。オフセット電圧をキャンセルできる個数であれば良い。偶数個であれば好適である。図11に示すように、例えば2個のホール素子10e,10fによっても、同様の効果を期待することができる。この場合、4つのホール素子10を採用する場合より、体格を小型化することができる。しかしながら、ホール素子10の個数を増やした方が、平均化の効果は大きくなる。図11は変形例を示す模式図である。なお、2個のホール素子10e,10fによるオフセット電圧を打ち消すことのできる態様は、図11の例に限定されるものではない。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態を、図12に基づいて説明する。図12は、本発明の第7実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。
第7実施形態に係る磁気センサは、第1〜第6の各実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図12に示すように、本実施形態においては、互いに直交する2軸方向から印加される磁界(図12中に矢印BxおよびByで示される磁界)を検出する態様で配設されたホール素子10、すなわち互いに直交するかたちで配設された少なくとも2つのホール素子10を1チップに集積化して磁気センサ100を構成している。なお、ホール素子10として、本実施形態においては、第1実施形態に示した構造(図1参照)のホール素子10を採用している。
このように構成される磁気センサ100においては、例えば基板11に設けられた周辺回路や、基板11とは別に設けられた信号処理回路等を通じて、直交配置された2つのホール素子10からのホール電圧信号に適宜処理(演算処理)を施すことにより、1つの平面上の全ての方向からの磁界の検出、すなわち360°の広角度な磁界の検出が可能となる。
なお、こうして1チップに集積化される2つのホール素子10は、その製造工程における各種条件のばらつき等によりそれら素子のペア性が悪化することが懸念されるため、互いの間隔をできるだけ近づけて、例えば「100μm」以内に配置させることが望ましい。こうした配置にすることで、製造工程等に起因する両者間のばらつきが抑制され、より良好なペア性が得られるようになる。また、温度環境をはじめとする使用時の条件についてもそれら両者間でのばらつきが抑制されることとなり、この意味でも良好なペア性が得られることとなる。
このように本実施形態に係る磁気センサ100によれば、第1実施形態に記載の効果に加え、360°の広角度な磁界の検出が可能となる。すなわち2次元検出が可能となる。
なお、本実施形態においては、互いに直交する2軸方向から印加される磁界を検出する態様で2つのホール素子10を1チップに集積化して磁気センサ100を構成するようにしたが、この構造に限られることない。例えば、互いに鋭角の角度に交わる態様で配置された2つのホール素子10によっても、上述の効果に準じた効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、ホール素子10として第1実施形態に示す構成を採用する例を示した。しかしながら、第2〜第5実施形態に示す構成のものも採用することもできる。また、直交配置されたホール素子10の組を複数とし、第6実施形態に示す構成を組み合わせることも可能である。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態を、図13に基づいて説明する。図13は、本発明の第8実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。
第8実施形態に係る磁気センサは、第7の各実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図13に示すように、本実施形態においては、基板表面に垂直な磁界成分を検出する横型のホール素子40とともに、直交配置された2つの縦型のホール素子10が1チップに集積化されて、互いに直交する3軸方向からの磁界(図13中にBx、By、Bzで示される磁界)を検出する3次元磁気センサ100を構成している。なお、ホール素子10として、本実施形態においては、第1実施形態に示した構造(図1参照)のホール素子10を採用している。また、横型のホール素子40も、基本的には、先の図27に例示した構造を有している。ただしここでは、半導体領域42が、エピタキシャル膜ではなく拡散層(ウェル)として形成されている。
このように構成される磁気センサ100においては、例えば基板11に設けられた周辺回路や、基板11とは別に設けられた信号処理回路等を通じて、各ホール素子10,40からのホール電圧信号に適宜処理(演算処理)を施すことにより、1つの平面上の全ての方向(2次元方向)に加え、さらにこれに直交する軸方向からの磁界の検出も可能となる。すなわち、3次元の磁界検出が実現されることとなる。
このように本実施形態に係る磁気センサ100によれば、第1実施形態に記載の効果に加え、互いに直交する3軸方向からの磁界を検出することができる。
なお、横型のホール素子40は、基板表面に垂直な磁界成分を検出するものであれば良い。したがって、図27に示した構造のホール素子40や、それ以外の構成のものであっても採用することができる。
また、本実施形態においては、ホール素子10として第1実施形態に示す構成を採用する例を示した。しかしながら、第2〜第5実施形態に示す構成のものも採用することもできる。また、直交配置された縦型のホール素子10の組を複数とし、第6実施形態に示す構成を組み合わせることも可能である。さらには、横型のホール素子40を複数とし、第6実施形態と同様に、並列化とスピニングカレント法を同時に実現させることも可能である。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態を、図14に基づいて説明する。図14は、本発明の第9実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。
第9実施形態に係る磁気センサは、第1〜第8の各実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図14に示すように、本実施形態においても、互いに直交する2軸方向から印加される磁界を検出する態様で配設されたホール素子10、すなわち互いに直交するかたちで配設された2つのホール素子10が1チップに集積化されて磁気センサを構成している。ただし、本実施形態においては、2つのホール素子10gを、それぞれ同一方向に対向するかたちで配設された2つのホール素子10hと対をなすものとしている。こうした構成とすることで、互いに対向配置されてペアをなす2つのホール素子10の出力電圧(ホール電圧)を平均化したり、それらホール素子10の出力を切り替えたりするなどして、磁気センサ100としての検出精度を高めることができるようになる。なお、本実施形態においては、全てのホール素子10として、第1実施形態に示した構造(図1参照)のホール素子10を採用している。
このように本実施形態に係る磁気センサ100によれば、第1実施形態に記載の効果に加え、磁気センサとしての検出精度を高めることができるようになる。
なお、本実施形態においては、2つのホール素子10が各々形成するペアの双方を、チップとして切り出された基板11の側面に対して0°又は90°となるように配置される例を示した。しかしながら、図15に示すように、ホール素子10gのペアとホール素子10hのペアの双方を、チップとして切り出された基板11の側面に対して45°傾けて配設しても良い。これにより、素子外部から印加される種々の機械的な応力の影響を受けにくくなる。すなわち、それら各ホール素子10g,10hのオフセット電圧が好適に低減され、磁気センサ100としての検出精度をさらに高めることができる。図15は変形例を示す平面図である。
また、本実施形態においては、ホール素子10(10g,10h)として第1実施形態に示す構成を採用する例を示した。しかしながら、第2〜第5実施形態に示す構成のものも採用することもできる。また、第6実施形態に示す構成を組み合わせることも可能である。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態を、図16に基づいて説明する。図16は、本発明の第10実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL8−L8線に沿う断面図である。
第10実施形態に係る磁気センサは、第1〜第9の各実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図16(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ200は、基本的に第1実施形態に係る磁気センサ100と同様の構造、及び、同様の駆動形態を有している。ただし、本実施形態においては、半導体領域112が3つに分割され、9つの電極115a〜115iを有する点を特徴とする。
本実施形態に係る磁気センサ200も、第1実施形態に示した磁気センサ100同様、縦型のホール素子110を単一の導電型からなる基板(半導体基板)111に形成してなるものであり、ホール素子110はCMOSプロセスを利用して形成されている。縦型のホール素子110は、例えば(100)面をカット面とする基板111としてのP型のシリコン基板(P−sub)と、基板表面にN型の導電型不純物が導入されて拡散層(ウェル)として形成されたN型の半導体領域(Nウェル)112とを有して構成されている。この半導体領域112は、基板111に囲繞されるかたちで形成されている。
基板111には、ホール素子110を他の素子と素子分離すべくP型からなる拡散層(P型拡散分離壁)113が形成されている。そして、半導体領域112の表面にあってこの拡散層113にて囲まれる領域(活性領域)には、同表面の不純物濃度(N型)が選択的に高められるかたちでコンタクト領域(N+拡散層)114a〜114iが形成されている。これにより、これら各コンタクト領域114a〜114fとそこに配設される電極115a〜115iとの間に良好なオーミックコンタクトが形成されることになる。
9つの電極115a〜115iのうち、L7−L7線に沿って形成された、すなわち一直線状に形成された3つの電極115a,115c,115iが、特許請求の範囲に示した第1の電極群に相当する。第1の電極群を構成する一端側の電極115aは2つの電極115e,115fの間に配置されており、第1の電極群を構成する中央の電極115cは、電極115g,115hの間に配置されている。第1の電極群を構成する他端側の電極115iは2つの電極115b,115dの間に配置されている。すなわち、電極15b,115d〜115fが、特許請求の範囲に示す第2の電極群に相当する。
また、第2の電極群を構成する6つの電極115b,115d〜115fのうち、両端の電極対における第1の電極群がなす直線(L8−L8線)に対して同一側の電極115fと電極115d(115eと電極115b)が、両端の電極対に挟まれた中央の電極対における直線(L8−L8線)に対して同一側の電極とは逆側の電極115g(電極115h)を介して、基板上に形成された配線116a(配線116b)により電気的に接続されている。また、第1の電極群を構成する3つの電極115a,115c,115iのうち、両端の電極115a,115iが基板上に形成された配線116cによって電気的に接続されている。
なお、本実施形態においては、第2の電極群を構成する6つの電極115b,115d〜115fにおいて、電極115eと電極115f、電極115gと電極115h、及び電極115bと電極115dが、それぞれ第1の電極群を構成する3つの電極115a,115c,115iがなす直線(L8−L8線)に対して線対称の関係を有するように設けられている。また、配線116a,116bは、配線抵抗が互いに略等しくなるように設定されている。本実施形態においては、同一の材料(例えばアルミニウム)からなり、断面及び配線長が互いに略等しくなるように設定されている。
また、拡散層113にて囲まれる領域(活性領域)は、図16(a)に示されるように、各拡散層によるpn接合分離を通じて、P型の拡散層(P型拡散分離壁)113a,113bを隔てた領域112a〜112cに分割されている。ここで、拡散層113a,113bは、特許請求の範囲に示した電位障壁に相当し、半導体領域112よりも浅い拡散深さをもち、半導体領域112の底面近傍を選択的に狭めて電流通路を形成している。そして、図16(b)に示されるように、領域112a〜112cにおいては、基板内部においても電気的に区画された領域が形成されている。この領域112a〜112cの基板内部に電気的に区画される領域が、磁気検出部HPとなっている。なお、領域112a〜112cにおいては、領域112aにコンタクト領域114a,114e,114f(電極115a,115e,115f)が、領域112bにコンタクト領域114c,114g,114h(電極115c,115g,115h)が、領域112cにコンタクト領域114b,114d,114i(電極115b,115d,115i)それぞれ形成されている。
また、第1の電極群のうち、両端の電極115a,115iの一方(本例においては115a)と両端の電極115a,115iに挟まれる中央の電極115cが第1の電極対とされ、第2の電極群のうち、両端の電極対の一方を第2の電極対(本例においては電極115bと電極115dの対)とされている。そして、図16(a),(b)に示すように、電極115aには端子V1、電極115bには端子V2、電極115cには端子V3、及び電極115dには端子V4が電気的に接続されている。これら4つの端子V1〜V4のうち、端子V1と端子V3が対をなし、端子V2と端子V4が対をなしている。
例えば対をなす端子V1と端子V3との間に電圧を印加して電極115aから半導体領域112に一定の駆動電流を供給すると、コンタクト領域114aから磁気検出部HP、そして拡散層113aの下方を通じて、コンタクト領域114cへと流れる。すなわちこの場合、磁気検出部HPには、基板表面に垂直な成分を含む電流が流れることになる。このため、この駆動電流を流した状態において、基板表面に平行な成分を含む磁界(図16(a)中に矢印Bで示される磁界)がホール素子10の磁気検出部HPに印加されたとすると、ホール効果によって、対をなす端子V2と端子V4との間にその磁界に対応するホール電圧VHが発生する。したがって、端子V2及びV4を通じて発生したホール電圧信号を検出することで、検出対象とする磁界成分が、すなわちホール素子10に用いられる基板の表面に平行な磁界成分が求められることとなる。また、このホール素子10において駆動電流を流す方向は任意であり、上記駆動電流の方向を反対にして磁界(磁気)の検出を行うこともできる。また、駆動電流を流す端子対とホール電圧を検出する端子対を逆にして、磁界(磁気)の検出を行うこともできる。
さらには、第1実施形態同様、端子V1から端子V3へ駆動電流を流しての端子V2およびV4による電圧検出と、端子V2から端子V4へ駆動電流を流しての端子V3およびV1による電圧検出とを所定周期で繰り返し行うことで、オフセット電圧を低減(キャンセル)することができる
このように、本実施形態に係る磁気センサ200によっても、第1実施形態と同様の効果を期待することができる。また、第1実施形態に示した構成に比べて、電極数を増やしているので、オフセット電圧(不平衡電圧)が平均化され、磁気センサ100としての磁気検出精度を向上することができる。
また、本実施形態に係る磁気センサ200においては、端子V3から端子V1へ駆動電流を流しての端子V4およびV2による電圧検出と、端子V4から端子V2へ駆動電流を流しての端子V1およびV3による電圧検出も可能に構成されている。この2つの組合せによってもオフセット電圧を打ち消しつつ磁気(磁界)を検出することができる。すなわち、駆動電流用の端子対(電極対)と駆動電流の流れ方向を切り替える(スピニングカレントする)ことで、オフセット電圧を低減(キャンセル)しつつ磁気(磁界)を検出することができる駆動態様であれば採用が可能である。例えば、第1実施形態に示したように4通り(図3参照)で駆動電流を流し、ホール電圧を平均化しつつオフセット電圧を低減(キャンセル)するようにしても良い。
なお、本実施形態に係る磁気センサ200に対して、第2〜第9の各実施形態に示した構成を採用することも可能である。
また、本実施形態においては、半導体領域112が3つの領域112a〜112cに分割され、領域112a〜112cごとに第1電極群を構成する1つの電極を挟む態様で第2の電極群を構成する2つの電極が配置され、隣り合う関係にある領域112aと領域112b(領域112bと領域112c)において、第1の電極115a,115c,115iのなす直線(L7−L7線)を挟む関係にある電極115fと電極115g(電極115gと電極115d)、及び、115eと電極115h(電極115hと電極115b)を、それぞれ配線116a、116bにより接続するようにしている。すなわち、本実施形態に示す構成以外にも、例えば半導体領域12が奇数個に分割され、隣り合う関係にある領域において、第1の電極のなす直線を挟む関係にある電極同士が配線を介して電気的に接続された構成とすれば、本実施形態と同様の効果を期待することができる。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態を、図17に基づいて説明する。図17は、本発明の第11実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL9−L9線に沿う断面図である。
第11実施形態に係る磁気センサは、第1実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図17(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100は、基本的には、第1実施形態に示した磁気センサ100とほぼ同じ構造を有しており、その動作態様も上述したとおりである。本実施形態においては、第1実施形態に示した図4同様、電位障壁としてトレンチ19aを採用し、半導体領域12がトレンチ19によって囲繞されている。そして、トレンチ19,19aの表面が、P型の拡散層24によって被覆されている。
ここで、半導体領域12にトレンチ19,19aが直接的に接触する構成の場合、半導体領域12に流れるキャリアが、トレンチ19,19a内の絶縁膜(例えば酸化膜)などによって揺らぎ、ノイズが生じる恐れがある。これは、基板11にトレンチ19,19aを形成することにより、基板11を構成するシリコン原子の結合手が余ることによる。これに対し、本実施形態においては、トレンチ19,19aの表面を半導体領域12とは別の導電型である拡散層24によって被覆し、拡散層24に半導体領域12とは逆バイアスを印加するので、PN接合分離によって、半導体領域12に流れるキャリアのゆらぎを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、第1実施形態に示す構成(図4)に対して、拡散層24を設ける例を示した。しかしながら、第2実施形態に示す構成(図6)に対しても、拡散層24を設けることで、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態を、図18に基づいて説明する。図18は、本発明の第12実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL10−L10線に沿う断面図である。
第12実施形態に係る磁気センサは、第1実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
図18(a),(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100は、基本的には、第1実施形態に示した磁気センサ100とほぼ同じ構造を有しており、その動作態様も上述したとおりである。本実施形態においては、基板11が、例えばN型のシリコンからなる支持基板11cと、支持基板11c上に設けられた例えばシリコン酸化膜からなる絶縁層11dと、絶縁層11dを介して支持基板11c上に例えばエピタキシャル成長にて形成されたP型のシリコンからなる半導体層11eとにより構成されている。そして、半導体基板としての半導体層11eの、絶縁層11dとの接続面の裏面表層に、N型の半導体領域12が構成されている。
このように、絶縁層11dを介して支持基板11c上に構成された半導体層11e(本実施形態においてはSOI構造基板11の半導体層11e)に対しても、第1実施形態に示した基板11と同様の構成を実現することができる。
また、本実施形態においては、図18(b)に示すように、支持基板11cを所定電位(図18b)においてはグランド電位)に固定している。このような構成を採用すると、基板11(ホール素子10)の下方からのノイズを遮蔽(シールド)してホール素子をノイズから保護することも可能になる。特に、第3〜第5実施形態に示した基板11の上方からのノイズに対するシールド構造と組み合わせることで、ホール素子10のノイズ耐性をより高めることができる。なお、所定電位としてはグランド電位に限られることなく、例えば電源電位に固定することもできる。
なお、本実施形態においては、第1実施形態に示す構成に対して、SOI構造の基板11(半導体層11e)を採用する例を示した。しかしながら、上述した各実施形態に示す構成との組合せが可能である。例えば、図19に示すように、例えばP型のシリコンからなる支持基板11cと、支持基板11c上に設けられた例えばシリコン酸化膜からなる絶縁層11dと、絶縁層11dを介して支持基板11c上に例えばエピタキシャル成長にて形成されたN型のシリコンからなる半導体層11eとにより構成される基板11において、半導体層11eに第2実施形態に示した半導体層11bと同様の構成を実現することができる。図19においては、第2実施形態の図6同様、第1,第2の電位障壁として、絶縁膜の埋設されたトレンチ19,19aを採用している。このような構成としても、第2実施形態同様、磁気検出を行うことができる。また、第11実施形態で示したように、トレンチ19,19aの表面を拡散層24で被覆しているので、半導体領域12に流れるキャリアのゆらぎを抑制することができる。なお、第1,第2の電位障壁としては、トレンチ19,19a以外にも、上述したように、P型の拡散領域17,17aを採用することもできる。図19は、変形例を示す断面図である。
また、基板11を構成する半導体層11eにトレンチ19,19aを形成する構成においては、図20に示すように、第1の電位障壁であるトレンチ19の深さが、第2の電位障壁であるトレンチ19aの深さよりも深く設定されることが好ましい。このような構造とすると、トレンチ19によって、駆動電流の流れる方向や範囲をより絞ることができるので、駆動電流が磁気検出部HPにおいて縦方向に流れやすくなり、磁気センサ100の高精度化を期待することができる。なお、このような効果は、本実施形態に示す基板11の半導体層11bに限定されるものではない。第2実施形態に示した基板11の半導体層11bにも適用することができる。また、トレンチ19,19aに限定されるものではなく、第1の電位障壁、第2の電位障壁に適用することができる。図20は、変形例を示す断面図である。
(第13実施形態)
次に、本発明の第12実施形態を、図21に基づいて説明する。図21は、本発明の第13実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。
第13実施形態に係る磁気センサは、第1実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
第1実施形態においては、半導体領域12のうち、区画された領域12a(12b)における第1の電極群を構成する1つの電極15a(15c)と、当該電極15a(15c)を間に挟む第2の電極群を構成する一方の電極対15e,15f(15b,15d)が、基板11の平面方向において、電位障壁である拡散層13aに沿って一直線状に配置される例を示した。ところで、縦型のホール素子10においては、ホール素子10の形状(電極の配置)が理想的な形状(例えば図27(a)に示す横型ホール素子)に対して変形した形状となっている。このように変形形状においては、電極付近のローレンツ効果が偏向し、電極付近のホール電界が弱まる領域が増加するため、磁界による電流通路に曲がりが生じる。そして、その結果、抵抗が増加することとなり、理想形状に対して感度が低下する。
そこで、本実施形態においては、図21に示すように、基板11の平面方向において、第2の電極群を構成する電極15b,15d〜15fのうち、第1の電極群(第1の電極対)を構成する電極15a,15cがなす直線に対して同一側に位置する電極15bと電極15eの間、電極15dと電極15fの間の距離が、第1の電極群を構成する電極15aと電極15cの間の距離よりも短くなるように、それぞれの電極15a〜15fの位置が決定されている。より具体的には、図21に示すように、第1の電極群(第1の電極対)を構成する電極15a,15cは、電位障壁である拡散層13aによって半導体領域12が区画された方向において、各領域12a,12bの略中心位置(図21に示す破線)に形成されている。これに対し、第2の電極群を構成する各電極15b,15d〜15fは、電位障壁である拡散層13aによって区画される方向において、各領域12a,12bの略中心位置よりも拡散層13a(電位障壁)側に近づいて形成されている。そしてこの結果、電極15bと電極15eの間、電極15dと電極15fの間の距離が、それぞれ電極15aと電極15cの間の距離よりも短くなっている。このような構成を採用すると、各領域12a,12bにおいて、第1の電極群を構成する1つの電極15a(15c)と、第2の電極群を構成する一方の電極対15e,15f(15b,15d)が一直線状に配置される構成(同一側に位置する電極15bと電極15eの間(電極15dと電極15fの間)の距離が、第1の電極群を構成する電極15aと電極15cの間の距離と等しい構成)に比べて、上述した素子の形状効果の影響を小さくすることができる。すなわち、磁気センサ100(ホール素子10)の感度を向上することができる。
また、本実施形態においては、第1実施形態に示す構成に対して、各電極15a〜15fの配置を適用する例を示した。しかしながら、第10実施形態を除く各実施形態に示す構成に対しても、本実施形態に示す電極15a〜15fの配置を適用することで、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
(第14実施形態)
次に、本発明の第14実施形態を、図22に基づいて説明する。図22は、本発明の第14実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。なお、図22においては、便宜上、コンタクト領域14を省略して図示している。
第14実施形態に係る磁気センサは、第1実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
第1実施形態においては、半導体領域12の区画された領域12a(12b)に、第1の電極群(第1の電極対)を構成する1つの電極15a(15c)と、当該電極15a(15c)を間に挟む第2の電極群を構成する一方の電極対15e,15f(15b,15d)が配置される例を示した。これに対し、本実施形態においては、図22に示すように、区画された領域12a(12b)において、第1の電極群を構成する1つの電極15a(15c)と、当該電極15a(15c)を間に挟む第2の電極群を構成する一方の電極対15e,15f(15b,15d)とを間に挟むように、電極15i,15j(15g、15h)が配置され、電極15i,15j(15g、15h)がなす電極対(以下補助電極対15i,15j(15g、15h)と示す)が第1の電極群を構成する各電極15a(15c)に対して少なくとも1つ形成されている。そして、電極15a(15c)は、当該電極15a(15c)とは別の第1の電極群を構成する電極15c(15a)を間に挟む補助電極対15g、15h(15i,15j)と、それぞれ配線16c,16dによって電気的に接続されている。なお、このように構成された磁気センサ100においては、第1実施形態に示した構成と動作、駆動態様が同じである。
このような構成とすると、補助電極対対15i,15j(15g、15h)のない構成に比べて、電極15の形状や大きさのばらつきが平均化され、オフセット電圧(不平衡電圧)が平均化されつつ低減される。したがって、磁気センサ100としての磁気検出精度が高く維持されるようになる。
なお、図22に示す構成においては、第1の電極群(第1の電極対)を構成する1つの電極15a(15c)に対応して、1つの補助電極対対15i,15j(15g、15h)がそれぞれ配置される例を示した。しかしながら、1つの電極15a(15c)に対して、複数の補助電極対が配置される構成(例えば、15i,15jを間に挟む補助電極対をさらに配置)としても良い。このように、補助電極対が複数(幾重)であっても、電極15a(15c)は、当該電極15a(15c)とは別の第1の電極群を構成する電極15c(15a)を間に挟む補助電極対のすべてとそれぞれ電気的に接続されれば良い。
また、第1電極群及び第2電極群を構成する電極15a〜15f以外に、上述した補助電極対が第1の電極群を構成する各電極15a(15c)に対して少なくとも1つ形成される構成においては、以下の配線構造とすることもできる。具体的には、図23に示すように、対応する電極15a,15cが異なり、その間に挟む電極15の数が等しい補助電極対(補助電極対15i,15jと補助電極対15g、15h)において、第1の電極群がなす直線を挟む関係にある電極同士(電極15iと電極15h、電極15jと電極15g)が、基板11上に設けられた配線16e,16fによってそれぞれ電気的に接続された構成としても良い。このような構成においては、第1の電極群を構成する電極対15a,15cと、第2の電極群を構成する一方の電極対15b,15d(15e,15f)及び間に挟む電極15の数が等しい補助電極対の一方の補助電極対15i,15j(補助電極対15g、15h)とのうち、一方を駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とし、他方をホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とすると、磁界(磁気)の検出とともに、オフセット電圧を低減することができる。図23は、変形例を示す平面図である。
例えば対をなす端子V1と端子V3との間に電圧を印加して電極15aから半導体領域12に一定の駆動電流を供給すると、磁気検出部HP、そして拡散層13aの下方を通じて、電極15cへと流れる。すなわち、磁気検出部HPに、基板表面に垂直な成分を含む電流が流れることになる。このため、この駆動電流を流した状態において、基板表面に平行な成分を含む磁界(図23中に矢印Bで示される磁界)がホール素子10の磁気検出部HPに印加されたとすると、ホール効果によって、対をなす端子V2と端子V4との間、及び、対をなす端子V5と端子V6との間に、その磁界に対応するホール電圧VHが発生する。したがって、端子V2,V4と端子V5,V6を通じて発生したホール電圧信号を検出する(足し合わせる)ことで、検出対象とする磁界成分が、すなわちホール素子10に用いられる基板の表面に平行な磁界成分が求められることとなる。また、このホール素子10において駆動電流を流す方向は任意であり、上記駆動電流の方向を反対にして磁界(磁気)の検出を行うこともできる。また、駆動電流を流す端子対とホール電圧を検出する端子対を逆にして、磁界(磁気)の検出を行うこともできる。なお、端子V1,V3を検出側とすると、端子V2と端子V4との間、端子V5と端子V6との間にそれぞれ電圧を印加し、端子V1,V3においてそれぞれに対応して生じるホール電圧信号を検出する(足し合わせる)ことで、検出対象とする磁界成分が求められることとなる。この構成においても、第1実施形態同様、駆動電流用電極対とホール電圧用検出対を所定周期で切り替えることで、オフセット電圧を低減(キャンセル)することができる。
なお、図23に示す構成においても、図22に示す構成同様、1つの電極15a(15c)に対して、複数の補助電極対が配置される構成(例えば、15i,15jを間に挟む補助電極対をさらに配置)としても良い。このように、補助電極対が複数(幾重)であっても、対応する電極15a,15cが異なり、その間に挟む電極15の数が等しい補助電極対において、第1の電極群がなす直線を挟む関係にある電極同士が、それぞれ電気的に接続された構成とすれば良い。そして、第2の電極群を構成する一方の電極対とともに、補助電極対を駆動電流用電極対又はホール電圧用検出対とすれば良い。
また、本実施形態においては、第1実施形態に示す構成に対して、補助電極対15i,15j(15g、15h)を設ける例を示した。しかしながら、第10実施形態を除く各実施形態に示す構成に対しても、本実施形態に示す補助電極対15i,15j(15g、15h)を適用することで、上述の効果と同様の効果を得ることができる。
(第15実施形態)
次に、本発明の第15実施形態を、図24に基づいて説明する。図24は、本発明の第15実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。なお、図24においては、便宜上、コンタクト領域14を省略して図示している。
第15実施形態に係る磁気センサは、第7実施形態に示した磁気センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
第7実施形態(図12)においては、互いに直交する2軸方向から印加される磁界を検出するように、2つのホール素子10が互いに直交するかたちで配設される例を示した。これに対し、本実施形態においては、直交配置された2つのホール素子10において、第1の電極群を構成する電極の1つが互いに兼用されている。
具体的には、図24に示すように、直交配置された2つのホール素子10,10’において、第1の電極群を構成する電極15a(15a’)が兼用されている。そして、電極対15e,15fと電極対15e’、15f’が、それぞれ電極15a(15a’)を間に挟んで互いに直交するように配置され、区画された領域12a,12a’が互いに一体化されて平面十字状をなしている。また、領域12aと対向して領域12bが配置され、領域12a’と対向して領域12b’が配置されている。そして、ホール素子10を構成する第1の電極群15a,15cのなす直線を挟むように、電極15bと電極15fが配線16aによって電気的に接続され、電極15dと電極15eが配線16bによって電気的に接続されている。また、ホール素子10’を構成する第1の電極群15a’,15c’のなす直線を挟むように、電極15b’と電極15f’が配線16a’によって電気的に接続され、電極15d’と電極15e’が配線16b’によって電気的に接続されている。
このように構成される磁気センサ100においては、例えば基板11に設けられた周辺回路や、基板11とは別に設けられた信号処理回路等を通じて、直交配置された2つのホール素子10,10’からのホール電圧信号に適宜処理(演算処理)を施すことにより、1つの平面上の全ての方向からの磁界の検出、すなわち360°の広角度な磁界の検出が可能となる。すなわち、第1実施形態に記載の効果に加えて2次元検出が可能となる。
また、直交配置された2つのホール素子10,10’において、第1の電極群を構成する電極の1つが兼用されない構成に比べて、平面方向における基板11の大きさ(すなわち、磁気センサ100の体格)を小型化することができる。
なお、本実施形態においては、直交配置された2つのホール素子10,10’において、第1の電極群を構成する電極の1つを互いに兼用する例を示したが、この構造に限られるものではない。例えば、互いに鋭角の角度に交わる態様で配置された2つのホール素子10,10’においても、第1の電極群を構成する電極の1つを互いに兼用する構成とすることがで、上述の効果に準じた効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、ホール素子として第1実施形態に示す構成を採用する例を示した。しかしながら、上述した各実施形態に示す構成との組合せが可能である。例えば、図25に示すように、ホール素子として、第11実施形態に示す構成を採用しても良い。図25においては、直交配置された2つのホール素子110,110’において、第1の電極群を構成する電極115c(115c’)が兼用されている。そして、電極対115g,115hと電極対115g’、115h’が、それぞれ電極115c(115c’)を間に挟んで互いに直交するように配置され、区画された領域112b,112b’が互いに一体化されて平面十字状をなしている。また、領域112bと対向する領域112a,112cが、領域112bを間に挟んで配置され、領域112b’と対向する領域112a’,112c’が、領域112b’を間に挟んで配置されている。そして、ホール素子110を構成する第1の電極群115a,115c,115iのなす直線を挟むように、電極115b,電極115h,電極115eが配線116bによって電気的に接続され、電極115d,電極115g,電極115fが配線116aによって電気的に接続されている。また、電極115aと電極115iが配線116cによって電気的に接続されている。同様に、ホール素子110’を構成する第1の電極群115a’,115c’,115i’のなす直線を挟むように、電極115b’,電極115h’,電極115e’が配線116b’によって電気的に接続され、電極115d’,電極115g’,電極115f’が配線116a’によって電気的に接続されている。また、電極115a’と電極115i’が配線116c’によって電気的に接続されている。この場合も、直交配置された2つのホール素子110,110’において、第1の電極群を構成する電極の1つが兼用されない構成に比べて、平面方向における基板111の大きさ(すなわち、磁気センサ200の体格)を小型化することができる。図25は変形例を示す平面図である。なお、図25においては、第1の電極群のうち、3つの中央に位置する電極115c(115c’)が兼用される例を示した。しかしながら、端部の位置する一方の電極(例えば電極115と電極115a’)が兼用されても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態においては、ホール素子10が構成される基板の材料として、シリコンを用いる例を示した。しかしながら、製造工程や構造上の条件等に応じて、シリコン以外の材料を用いることもできる。例えば、GaAs,InSb,InAs等の化合物半導体やGe等も適宜採用することができる。特に、GaAs,InAsは温度特性に優れた材料であり、本実施形態に示したホール素子10,110(磁気センサ100,200)の高感度化を図るために好適である。
本実施形態においては、基板の材料としてシリコンを採用し、シリコンの面方位が(100)面である例を示した。しかしながら、(100)面以外にも、製造工程、回路、他のデバイスなどの特性を考慮して、カット面を(110)面や(111)面とするシリコンを採用することもできる。
本発明の第1実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL1−L1線に沿う断面図である。 駆動態様を説明するための図であり、(a)はホール素子の平面図、(b)はホール素子の等価回路である。 スピニングカレント法の例を示す図である。 変形例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL2−L2線に沿う断面図である。 第2実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL3−L3線に沿う断面図である。 変形例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL4−L4線に沿う断面図である。 第3実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL5−L5線に沿う断面図である。 第4実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL6−L6線に沿う断面図である。 第5実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL7−L7線に沿う断面図である。 第6実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は各素子間の接続を示す模式図である。 変形例を示す模式図である。 第7実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。 第8実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。 第9実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。 変形例を示す平面図である。 第10実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL8−L8線に沿う断面図である。 第11実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL9−L9線に沿う断面図である。 第12実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL10−L10線に沿う断面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 第13実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。 第14実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。 変形例を示す平面図である。 第15実施形態に係る磁気センサの概略構成を示す平面図である。 変形例を示す平面図である。 従来の縦型ホール素子の一例を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL11−L11線に沿う断面図である。 従来の横型のホール素子の一例を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のL12−L12線に沿う断面図、(c)はスピニングカレント法を説明するための模式図である。
符号の説明
10・・・ホール素子
11・・・基板
11b・・・半導体層
12・・・半導体領域
13・・・拡散層
13a・・・拡散層(電位障壁)
15a〜15f・・・電極
16a,16b・・・配線
17・・・拡散領域(第1の電位障壁)
17a・・・拡散領域(第2の電位障壁)
18・・・埋込層
19・・・トレンチ(第1の電位障壁)
19a・・・トレンチ(電位障壁、第1の電位障壁)
100・・・磁気センサ

Claims (34)

  1. 基板に所定導電型の半導体領域が形成されてなり、前記半導体領域内の磁気検出部に駆動電流が供給された状態で、前記基板の表面に水平な磁界成分が前記磁気検出部に作用すると、前記磁界成分に応じたホール電圧を生じる縦型のホール素子を用いた磁気センサであって、
    前記半導体領域の表面には、2つの電極からなる第1の電極群と、前記電極をそれぞれ間に挟む2つの電極対からなる第2の電極群が形成され、
    前記第2の電極群は、異なる前記電極対において、前記第1の電極群を構成する電極がなす直線を挟む関係にある電極同士が、前記基板上に設けられた配線によってそれぞれ電気的に接続され、
    前記第1の電極群を構成する電極対と前記第2の電極群を構成する一方の電極対のうち、一方が前記駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とされ、他方が前記ホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とされることを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記基板の平面方向において、前記第2の電極群を構成する電極のうち、前記第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して同一側に位置する電極間の距離が、前記第1の電極群を構成する電極間の距離よりも短く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記半導体領域の表面には、前記第1の電極群を構成する1つの電極と当該電極を間に挟む前記電極対とを間に挟む補助電極対が、前記第1の電極群を構成する各電極に対して少なくとも1つ形成され、
    対応する前記第1の電極群の電極が異なり、その間に挟む電極の数が等しい前記補助電極対において、前記第1の電極群を構成する電極がなす直線を挟む関係にある電極同士が、前記基板上に設けられた配線によってそれぞれ電気的に接続され、
    前記第1の電極群を構成する電極対と、前記第2の電極群を構成する一方の電極対及び電極の数が等しい前記補助電極対の一方とのうち、一方が前記駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とされ、他方が前記ホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とされることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記半導体領域の表面には、前記第1の電極群を構成する1つの電極と当該電極を間に挟む前記電極対とを間に挟む補助電極対が、前記第1の電極群を構成する各電極に対して少なくとも1つ形成され、
    前記第1の電極群を構成する電極は、当該電極とは別の前記第1の電極群を構成する電極を間に挟む前記補助電極対とそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の磁気センサ。
  5. 基板に所定導電型の半導体領域が形成されてなり、前記半導体領域内の磁気検出部に駆動電流が供給された状態で、前記基板の表面に水平な磁界成分が前記磁気検出部に作用すると、前記磁界成分に応じたホール電圧を生じる縦型のホール素子を用いた磁気センサであって、
    前記半導体領域の表面には、3つの電極を一直線状に配置してなる第1の電極群と、前記電極をそれぞれ間に挟む3つの電極対からなる第2の電極群が形成され、
    前記第1の電極群は、両端の電極が前記基板上に形成された配線によって電気的に接続され、
    前記第2の電極群は、両端の電極対における前記第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して同一側の電極が、前記両端の電極対に挟まれた中央の電極対における前記直線に対して前記同一側の電極とは逆側の電極を介して、前記基板上に形成された配線により電気的に接続され、
    前記第1の電極群のうち、前記両端の電極の一方と前記両端の電極に挟まれる中央の電極からなる電極対と、前記第2の電極群のうち、前記両端の電極対の一方との、いずれか一方の電極対が前記駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とされ、他方が前記ホール電圧を検出するホール電圧用電極対とされることを特徴とする磁気センサ。
  6. 前記第2の電極群において、前記電極対をなす電極は、前記第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して線対称の関係にあることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の磁気センサ。
  7. 前記基板は、第1の導電型からなる半導体基板を含み、
    前記半導体領域は、前記半導体基板に前記第1の導電型とは別の第2の導電型不純物を添加、拡散してなる拡散層として構成されており、
    前記半導体領域内には、前記第2の電極群を構成する1つの電極対と当該電極対の間に配置された前記第1の電極群を構成する1つの電極を含む領域をそれぞれ電気的に区画するように、前記半導体領域よりも浅い深さをもつ電位障壁が形成されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の磁気センサ。
  8. 前記電位障壁は、第1の導電型からなる拡散分離壁であることを特徴とする請求項7に記載の磁気センサ。
  9. 前記電位障壁は、トレンチ内に絶縁膜が埋設されてなるトレンチ分離領域であることを特徴とする請求項7に記載の磁気センサ。
  10. 前記トレンチ分離領域の表面が、第1の導電型からなる拡散層によって被覆されていることを特徴とする請求項9に記載の磁気センサ。
  11. 前記基板は、支持基板上に絶縁層を介して前記半導体基板が配置されたものであり、
    前記半導体基板における前記絶縁層との接続面の裏面に、前記半導体領域が構成されていることを特徴とする請求項7〜10いずれか1項に記載の磁気センサ。
  12. 前記支持基板が所定電位に固定されていることを特徴とする請求項11に記載の磁気センサ。
  13. 前記基板は、半導体基板上に、前記半導体基板とは別の導電型である前記所定導電型の半導体層が配置されたものであり、
    前記半導体層内には、前記第1の電極群及び前記第2の電極群の周囲を囲繞して前記半導体領域を区画する第1の電位障壁が形成され、
    前記半導体領域内には、前記第2の電極群を構成する1つの電極対と当該電極対の間に配置された前記第1の電極群を構成する1つの電極を含む領域をそれぞれ電気的に区画するように、前記第1の電位障壁と連結し、前記半導体層の底面近傍に選択的に電流通路を構成する第2の電位障壁が形成されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の磁気センサ。
  14. 前記半導体層の底面には、前記選択的に形成される電流通路として、前記半導体層よりも濃度の高い前記所定導電型の埋込層が形成され、
    前記第2の電位障壁は、前記埋込層に接続される態様で延設されていることを特徴とする請求項13に記載の磁気センサ。
  15. 前記基板は、支持基板上に、絶縁層を介して前記所定導電型からなる半導層が配置されたものであり、
    前記半導体層内には、前記第1の電極群及び前記第2の電極群の周囲を囲繞して前記半導体領域を区画する第1の電位障壁が形成され、
    前記半導体領域内には、前記第2の電極群を構成する1つの電極対と当該電極対の間に配置された前記第1の電極群を構成する1つの電極を含む領域をそれぞれ電気的に区画するように、前記第1の電位障壁と連結し、前記半導体層の底面近傍に選択的に電流通路を構成する第2の電位障壁が形成されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の磁気センサ。
  16. 前記支持基板が所定電位に固定されていることを特徴とする請求項15に記載の磁気センサ。
  17. 前記第2の電位障壁は、前記所定導電型とは別の導電型からなる拡散領域であることを特徴とする請求項13〜16いずれか1項に記載の磁気センサ。
  18. 前記第2の電位障壁は、トレンチ内に絶縁膜が埋設されてなるトレンチ分離領域であることを特徴とする請求項13〜16いずれか1項に記載の磁気センサ。
  19. 前記トレンチ分離領域の表面が、前記所定導電型とは別の導電型からなる拡散層によって被覆されていることを特徴とする請求項18に記載の磁気センサ。
  20. 前記第1の電位障壁の深さが、前記第2の電位障壁の深さよりも深いことを特徴とする請求項13〜18いずれか1項に記載の磁気センサ。
  21. 前記基板の表面上に、絶縁膜を介して平板状の電極材が配置されていることを特徴とする請求項1〜20いずれか1項に記載の磁気センサ。
  22. 前記電極材は、少なくとも前記半導体領域を被覆しており、配線を介して所定電位に固定されていることを特徴とする請求項21に記載の磁気センサ。
  23. 前記基板の表面上に、LOCOS構造をとるフィールド酸化膜が少なくとも前記半導体領域を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1〜22いずれか1項に記載の磁気センサ。
  24. 前記基板の表面上に、前記所定導電型とは別の導電型からなる不純物層が、少なくとも前記半導体領域を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1〜22いずれか1項に記載の磁気センサ。
  25. 同一の前記基板上に複数の前記ホール素子が設けられ、各素子がオフセット電圧を低減すべく電気的に並列接続されていることを特徴とする請求項1〜24いずれか1項に記載の磁気センサ。
  26. 同一の前記基板上に複数の前記ホール素子が設けられ、複数の前記ホール素子の少なくとも一部が、互いに対向配置されていることを特徴とする請求項1〜25いずれか1項に記載の磁気センサ。
  27. 対向配置される前記ホール素子は、チップとして切り出された前記基板の側面に対して略45度傾けて配置されることを特徴とする請求項26に記載の磁気センサ。
  28. 同一の前記基板上に複数の前記ホール素子が設けられ、複数の前記ホール素子の少なくとも一部が、互いに直交配置されていることを特徴とする請求項1〜27いずれか1項に記載の磁気センサ。
  29. 前記基板上には、直交配置された2つの前記ホール素子とともに、前記基板に垂直な磁界成分を検出する横型のホール素子が集積化され、各素子が互いに直交する3軸方向の磁界成分を検出することを特徴とする請求項28に記載の磁気センサ。
  30. 直交配置された2つの前記ホール素子において、前記第1の電極群を構成する電極の1つが兼用されていることを特徴とする請求項28又は請求項29に記載の磁気センサ。
  31. 基板に所定導電型の半導体領域が形成されてなり、前記半導体領域内の磁気検出部に駆動電流が供給された状態で、前記基板の表面に水平な磁界成分が前記磁気検出部に作用すると、前記磁界成分に応じたホール電圧を生じる縦型のホール素子を用いた磁気検出方法であって、
    前記半導体領域の表面には、2つの電極からなる第1の電極群と、前記電極をそれぞれ間に挟む2つの電極対からなる第2の電極群が形成され、
    前記第2の電極群は、異なる前記電極対において、前記第1の電極群を構成する電極がなす直線を挟む関係にある電極同士が、前記基板上に設けられた配線によってそれぞれ電気的に接続され、
    前記第1の電極群を構成する電極対と前記第2の電極群を構成する一方の電極対のうち、一方を前記駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とし、他方を前記ホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とし、前記駆動電流用電極対と前記ホール電圧用電極対とを入れ替えつつ前記基板の表面に水平な磁界成分を検出することを特徴とする磁気検出方法。
  32. 基板に所定導電型の半導体領域が形成されてなり、前記半導体領域内の磁気検出部に駆動電流が供給された状態で、前記基板の表面に水平な磁界成分が前記磁気検出部に作用すると、前記磁界成分に応じたホール電圧を生じる縦型のホール素子を用いた磁気検出方法であって、
    前記半導体領域の表面には、3つの電極を一直線状に配置してなる第1の電極群と、前記電極をそれぞれ間に挟む3つの電極対からなる第2の電極群が形成され、
    前記第1の電極群は、両端の電極が前記基板上に形成された配線によって電気的に接続され、
    前記第2の電極群は、両端の電極対における前記第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して同一側の電極が、前記両端の電極対に挟まれた中央の電極対における前記同一側の電極とは逆側の電極を介して、前記基板上に形成された配線により電気的に接続され、
    前記第1の電極群のうち、前記両端の電極の一方と前記両端の電極に挟まれる中央の電極からなる電極対と、前記第2の電極群のうち、前記両端の電極対の一方との、いずれか一方の電極対を前記駆動電流を供給するための駆動電流用電極対とし、他方を前記ホール電圧を検出するためのホール電圧用電極対とし、前記駆動電流用電極対と前記ホール電圧用電極対とを入れ替えつつ前記基板の表面に水平な磁界成分を検出することを特徴とする磁気検出方法。
  33. 前記駆動電流として、一定の電流を供給しつつ前記基板の表面に水平な磁界成分を検出することを特徴とする請求項31又は請求項32に記載の磁気検出方法。
  34. 前記第2の電極群において、前記電極対をなす電極は、前記第1の電極群を構成する電極がなす直線に対して線対称の関係にあることを特徴とする請求項31〜33いずれか1項に記載の磁気検出方法。
JP2006278087A 2006-01-13 2006-10-11 磁気センサ及び磁気検出方法 Expired - Fee Related JP4674578B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006278087A JP4674578B2 (ja) 2006-01-13 2006-10-11 磁気センサ及び磁気検出方法
DE102006061883A DE102006061883B4 (de) 2006-01-13 2006-12-28 Magnetsensor und Verfahren zur Magnetfelderfassung
US11/649,280 US7511484B2 (en) 2006-01-13 2007-01-04 Magnetic sensor and method for detecting magnetic field
BE2007/0007A BE1017875A5 (fr) 2006-01-13 2007-01-09 Capteur magnetique et procede pour detecter un champ magnetique.

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006006465 2006-01-13
JP2006278087A JP4674578B2 (ja) 2006-01-13 2006-10-11 磁気センサ及び磁気検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007212435A true JP2007212435A (ja) 2007-08-23
JP4674578B2 JP4674578B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=38268345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006278087A Expired - Fee Related JP4674578B2 (ja) 2006-01-13 2006-10-11 磁気センサ及び磁気検出方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7511484B2 (ja)
JP (1) JP4674578B2 (ja)
BE (1) BE1017875A5 (ja)
DE (1) DE102006061883B4 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013024871A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Micronas Gmbh ホールセンサ
JP2013080792A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Seiko Instruments Inc ホール素子
JP2013535661A (ja) * 2010-07-02 2013-09-12 レム・インテレクチュアル・プロパティ・エスエイ ホールセンサーシステム
JP2014116448A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Asahi Kasei Electronics Co Ltd ホール素子及びその製造方法
KR20150105530A (ko) * 2014-03-06 2015-09-17 매그나칩 반도체 유한회사 매립형 마그네틱 센서
JP2016134533A (ja) * 2015-01-20 2016-07-25 エスアイアイ・セミコンダクタ株式会社 ホール素子
JP2016148673A (ja) * 2011-10-10 2016-08-18 アーエムエス アクチエンゲゼルシャフトams AG ホールセンサ
CN108539011A (zh) * 2017-03-02 2018-09-14 艾普凌科有限公司 半导体装置
JP2018147932A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 エイブリック株式会社 半導体装置
JP2019201097A (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 エイブリック株式会社 半導体装置
JP7133968B2 (ja) 2018-04-24 2022-09-09 エイブリック株式会社 半導体装置

Families Citing this family (67)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0723973D0 (en) * 2007-12-07 2008-01-16 Melexis Nv Hall sensor array
GB0724240D0 (en) * 2007-12-12 2008-01-30 Melexis Nv Twin vertical hall sensor
US7782050B2 (en) * 2008-04-11 2010-08-24 Infineon Technologies Ag Hall effect device and method
DE102008043966B4 (de) 2008-11-21 2019-03-21 Robert Bosch Gmbh Sensorvorrichtung und Betriebsverfahren hierfür
EP2194391B8 (en) * 2008-12-03 2012-05-09 STMicroelectronics Srl Broad range magnetic sensor and manufacturing process thereof
US9222992B2 (en) * 2008-12-18 2015-12-29 Infineon Technologies Ag Magnetic field current sensors
EP2234185B1 (en) * 2009-03-24 2012-10-10 austriamicrosystems AG Vertical Hall sensor and method of producing a vertical Hall sensor
JP2010281764A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Sanyo Electric Co Ltd オフセットキャンセル回路
DE102009038938B4 (de) 2009-08-26 2013-10-10 Austriamicrosystems Ag Verfahren zur Herstellung eines vertikalen Hall-Sensors
DE102010000769A1 (de) * 2010-01-11 2011-07-14 Robert Bosch GmbH, 70469 Sensorelement zur Magnetfeldmessung, Magnetfeld-Sensor und Verfahren zur Herstellung eines Sensorelements
EP2354769B1 (de) * 2010-02-03 2015-04-01 Micronas GmbH Winkelgeber und Verfahren zur Bestimmung eines Winkels zwischen einer Sensoranordnung und einem Magnetfeld
US8717016B2 (en) 2010-02-24 2014-05-06 Infineon Technologies Ag Current sensors and methods
US8760149B2 (en) 2010-04-08 2014-06-24 Infineon Technologies Ag Magnetic field current sensors
US9645204B2 (en) 2010-09-17 2017-05-09 Industrial Technology Research Institute Magnetic field sensors and sensng circuits
DE102011002580A1 (de) * 2011-01-12 2012-07-12 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Hall-Sensor und Verfahren zu dessen Herstellung
US8975889B2 (en) 2011-01-24 2015-03-10 Infineon Technologies Ag Current difference sensors, systems and methods
US8829900B2 (en) * 2011-02-08 2014-09-09 Infineon Technologies Ag Low offset spinning current hall plate and method to operate it
US8896303B2 (en) 2011-02-08 2014-11-25 Infineon Technologies Ag Low offset vertical Hall device and current spinning method
CH704689B1 (de) 2011-03-24 2016-02-29 X Fab Semiconductor Foundries Vertikaler Hallsensor und Verfahren zur Herstellung eines vertikalen Hallsensors.
US8901923B2 (en) * 2011-06-03 2014-12-02 Micronas Gmbh Magnetic field sensor
DE102011107711A1 (de) * 2011-07-14 2013-01-17 Micronas Gmbh Magnetfeldsensor und Verfahren zur Bestimmung der Offsetspannung eines Magnetfeldsensors
US8988072B2 (en) 2011-07-21 2015-03-24 Infineon Technologies Ag Vertical hall sensor with high electrical symmetry
US9007060B2 (en) 2011-07-21 2015-04-14 Infineon Technologies Ag Electronic device with ring-connected hall effect regions
US9535139B2 (en) * 2011-10-31 2017-01-03 Asahi Kasei Microdevices Corporation Magnetic sensor
US8922207B2 (en) 2011-11-17 2014-12-30 Infineon Technologies Ag Electronic device comprising hall effect region with three contacts
US9312472B2 (en) * 2012-02-20 2016-04-12 Infineon Technologies Ag Vertical hall device with electrical 180 degree symmetry
US20130241310A1 (en) * 2012-03-16 2013-09-19 Chao-Cheng Lu Hall effect transformer
US9484525B2 (en) * 2012-05-15 2016-11-01 Infineon Technologies Ag Hall effect device
US9548443B2 (en) 2013-01-29 2017-01-17 Allegro Microsystems, Llc Vertical Hall Effect element with improved sensitivity
US9099638B2 (en) 2013-03-15 2015-08-04 Allegro Microsystems, Llc Vertical hall effect element with structures to improve sensitivity
TWI513993B (zh) 2013-03-26 2015-12-21 Ind Tech Res Inst 三軸磁場感測器、製作磁場感測結構的方法與磁場感測電路
US9810519B2 (en) 2013-07-19 2017-11-07 Allegro Microsystems, Llc Arrangements for magnetic field sensors that act as tooth detectors
US9312473B2 (en) 2013-09-30 2016-04-12 Allegro Microsystems, Llc Vertical hall effect sensor
US9425385B2 (en) 2014-05-09 2016-08-23 Infineon Technologies Ag Vertical hall effect device
US9316705B2 (en) * 2014-05-09 2016-04-19 Infineon Technologies Ag Vertical hall effect-device
EP2966462B1 (en) * 2014-07-11 2022-04-20 Senis AG Vertical hall device
DE102014010547B4 (de) * 2014-07-14 2023-06-07 Albert-Ludwigs-Universität Freiburg Hallsensor
KR102103608B1 (ko) * 2014-07-16 2020-04-23 매그나칩 반도체 유한회사 수직형 홀 센서, 홀 센서 모듈 및 그 제조 방법
EP3089228B1 (de) * 2014-08-14 2019-11-27 TDK-Micronas GmbH Komponente mit reduzierten spannungskräften im substrat
US9671474B2 (en) * 2014-10-03 2017-06-06 Infineon Technologies Ag Three 3-contact vertical hall sensor elements connected in a ring and related devices, systems, and methods
US9823092B2 (en) 2014-10-31 2017-11-21 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor providing a movement detector
US9651635B2 (en) * 2014-11-05 2017-05-16 Infineon Technologies Ag Bias circuit for stacked hall devices
US9766303B2 (en) 2014-11-18 2017-09-19 Infineon Technologies Ag Systems and arrangements of three-contact hall-effect devices and related methods
US9599682B2 (en) * 2014-11-26 2017-03-21 Sii Semiconductor Corporation Vertical hall element
JP6425834B2 (ja) * 2015-12-11 2018-11-21 旭化成エレクトロニクス株式会社 磁気センサ
US20170288131A1 (en) * 2016-03-29 2017-10-05 Globalfoundries Singapore Pte. Ltd. Integrated hall effect sensors with voltage controllable sensitivity
US10693057B2 (en) 2016-05-04 2020-06-23 Tdk-Micronas Gmbh Sensor component with cap over trench and sensor elements
US10103320B2 (en) 2016-05-04 2018-10-16 Tdk-Micronas Gmbh Component with reduced stress forces in the substrate
US10041810B2 (en) * 2016-06-08 2018-08-07 Allegro Microsystems, Llc Arrangements for magnetic field sensors that act as movement detectors
JP6814035B2 (ja) * 2016-12-05 2021-01-13 エイブリック株式会社 半導体装置
JP6865579B2 (ja) * 2016-12-28 2021-04-28 エイブリック株式会社 半導体装置
US10520559B2 (en) * 2017-08-14 2019-12-31 Allegro Microsystems, Llc Arrangements for Hall effect elements and vertical epi resistors upon a substrate
US10050082B1 (en) 2017-08-16 2018-08-14 Globalfoundries Singapore Pte. Ltd. Hall element for 3-D sensing using integrated planar and vertical elements and method for producing the same
US10534045B2 (en) 2017-09-20 2020-01-14 Texas Instruments Incorporated Vertical hall-effect sensor for detecting two-dimensional in-plane magnetic fields
US10866117B2 (en) 2018-03-01 2020-12-15 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field influence during rotation movement of magnetic target
US11016151B2 (en) * 2018-03-14 2021-05-25 Ablic Inc. Semiconductor device and method of adjusting the same
US11255700B2 (en) 2018-08-06 2022-02-22 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor
JP7266386B2 (ja) * 2018-11-09 2023-04-28 エイブリック株式会社 半導体装置
US10823586B2 (en) 2018-12-26 2020-11-03 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor having unequally spaced magnetic field sensing elements
DE102019003481B3 (de) * 2019-05-16 2020-06-18 Tdk-Micronas Gmbh Hallsensorstruktur
DE102019004060B3 (de) 2019-06-11 2020-05-07 Tdk-Micronas Gmbh lsolierte Hallsensorstruktur
DE102019127413B4 (de) * 2019-10-11 2021-06-10 Infineon Technologies Ag Hall-Vorrichtung
US11245067B2 (en) * 2019-11-01 2022-02-08 Globalfoundries Singapore Pte. Ltd. Hall sensors with a three-dimensional structure
US11237020B2 (en) 2019-11-14 2022-02-01 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor having two rows of magnetic field sensing elements for measuring an angle of rotation of a magnet
US11280637B2 (en) 2019-11-14 2022-03-22 Allegro Microsystems, Llc High performance magnetic angle sensor
CN114115570A (zh) * 2020-08-26 2022-03-01 深圳柔宇显示技术有限公司 触控面板、触控显示面板及电子设备
US11899082B2 (en) * 2020-09-09 2024-02-13 Texas Instruments Incorporated Silicon hall sensor with low offset and drift compensation coils

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01251763A (ja) * 1988-03-31 1989-10-06 Res Dev Corp Of Japan 縦型ホール素子と集積化磁気センサ
JP2003508934A (ja) * 1999-09-09 2003-03-04 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン オフセット補償された磁界測定用ホールセンサアレー
JP2005259803A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Denso Corp ホール素子および磁気センサおよび磁気検出方法
JP2005283503A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 磁気検出装置
JP2005333103A (ja) * 2004-03-30 2005-12-02 Denso Corp 縦型ホール素子およびその製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL170069C (nl) * 1973-06-18 1982-09-16 Philips Nv Halfgeleiderinrichting met hall-element.
JPS6286880A (ja) * 1985-10-14 1987-04-21 New Japan Radio Co Ltd 磁電変換素子
BG44192A1 (en) * 1987-06-10 1988-10-14 Chavdar S Rumenin Instrument of hall
ATE308761T1 (de) * 1998-03-30 2005-11-15 Sentron Ag Magnetfeldsensor
DE10150950C1 (de) * 2001-10-16 2003-06-18 Fraunhofer Ges Forschung Kompakter vertikaler Hall-Sensor
DE10150955C1 (de) * 2001-10-16 2003-06-12 Fraunhofer Ges Forschung Vertikaler Hall-Sensor

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01251763A (ja) * 1988-03-31 1989-10-06 Res Dev Corp Of Japan 縦型ホール素子と集積化磁気センサ
JP2003508934A (ja) * 1999-09-09 2003-03-04 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン オフセット補償された磁界測定用ホールセンサアレー
JP2005259803A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Denso Corp ホール素子および磁気センサおよび磁気検出方法
JP2005283503A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 磁気検出装置
JP2005333103A (ja) * 2004-03-30 2005-12-02 Denso Corp 縦型ホール素子およびその製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013535661A (ja) * 2010-07-02 2013-09-12 レム・インテレクチュアル・プロパティ・エスエイ ホールセンサーシステム
US9097753B2 (en) 2011-07-15 2015-08-04 Micronas Gmbh Hall sensor having serially connected hall elements
JP2013024871A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Micronas Gmbh ホールセンサ
JP2013080792A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Seiko Instruments Inc ホール素子
JP2016148673A (ja) * 2011-10-10 2016-08-18 アーエムエス アクチエンゲゼルシャフトams AG ホールセンサ
JP2014116448A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Asahi Kasei Electronics Co Ltd ホール素子及びその製造方法
KR20150105530A (ko) * 2014-03-06 2015-09-17 매그나칩 반도체 유한회사 매립형 마그네틱 센서
KR102116147B1 (ko) * 2014-03-06 2020-05-28 매그나칩 반도체 유한회사 매립형 마그네틱 센서
US10700265B2 (en) 2014-03-06 2020-06-30 Magnachip Semiconductor, Ltd. Semiconductor device having circuitry positioned above a buried magnetic sensor
JP2016134533A (ja) * 2015-01-20 2016-07-25 エスアイアイ・セミコンダクタ株式会社 ホール素子
KR20160089873A (ko) 2015-01-20 2016-07-28 에스아이아이 세미컨덕터 가부시키가이샤 홀 소자
JP2018147932A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 エイブリック株式会社 半導体装置
CN108539011A (zh) * 2017-03-02 2018-09-14 艾普凌科有限公司 半导体装置
JP2018147968A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 エイブリック株式会社 半導体装置
JP7133968B2 (ja) 2018-04-24 2022-09-09 エイブリック株式会社 半導体装置
JP2019201097A (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 エイブリック株式会社 半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
BE1017875A5 (fr) 2009-10-06
DE102006061883A1 (de) 2007-08-02
US7511484B2 (en) 2009-03-31
US20070290682A1 (en) 2007-12-20
JP4674578B2 (ja) 2011-04-20
DE102006061883B4 (de) 2012-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4674578B2 (ja) 磁気センサ及び磁気検出方法
JP2005333103A (ja) 縦型ホール素子およびその製造方法
JP4039436B2 (ja) 回転角検出装置
US8466526B2 (en) Hall sensor for eliminating offset voltage
US11205748B2 (en) 3-contact vertical hall sensor elements connected in a ring and related devices, systems, and methods
JP4798102B2 (ja) 縦型ホール素子
JP4696455B2 (ja) ホール素子および磁気センサおよび磁気検出方法
US9279864B2 (en) Sensor device and sensor arrangement
KR20160063262A (ko) 종형 홀 소자
US9496487B2 (en) Vertical hall device
JP2006128400A (ja) 縦型ホール素子
US20170192033A1 (en) Acceleration sensor
US20180254408A1 (en) Semiconductor device
Lozanova et al. A novel three-axis hall magnetic sensor
JP6824070B2 (ja) 半導体装置
JP2008016863A (ja) 縦型ホール素子
JP2006128399A (ja) 縦型ホール素子
US20230026157A1 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
CN216927056U (zh) 垂直型霍尔磁场感测元件
JP2006147710A (ja) 縦型ホール素子
JP2006179594A (ja) ホール素子
US10263177B2 (en) Semiconductor device
JP2006032396A (ja) 縦型ホール素子
JP5601454B2 (ja) 磁気センサー素子および回転検出装置
JP2022111675A (ja) ホール素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110110

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4674578

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees