JP2007211973A - 流体軸受装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高いモーメント剛性及び軸受性能を有する流体軸受装置を提供する。
【解決手段】複数の軸受スリーブ81、82で複数のラジアル軸受隙間を形成することにより、ラジアル軸受面A1、A2間の軸方向スパンを拡大させて、軸受装置のモーメント剛性を高める。また、各軸受スリーブ81、82をハウジング7に固定した状態で、ラジアル軸受面A1、A2の同軸度を3μm以下に設定することにより、精度の高いラジアル軸受隙間を得る。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体軸受装置及びその製造方法に関するものである。
流体軸受装置は、ラジアル軸受隙間に生じる流体の潤滑膜で軸部材を相対回転自在に支持するものであり、近年では、その優れた回転精度、高速回転性、静粛性等を活かして、例えば、HDD等の磁気ディスク駆動装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク駆動装置、MD、MO等の光磁気ディスク駆動装置等のスピンドルモータ、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、プロジェクタのカラーホイールモータ、あるいはファンモータなどの小型モータ用として使用されている。
例えば、HDD等のディスク駆動装置のスピンドルモータに組み込まれる流体軸受装置では、軸部材をラジアル方向に支持するラジアル軸受部およびスラスト方向に支持するスラスト軸受部の双方を動圧軸受で構成する場合がある。この種の流体軸受装置(動圧軸受装置)におけるラジアル軸受部としては、例えば焼結金属製の軸受スリーブの内周面に、複数の動圧溝を有するラジアル軸受面を軸方向に離隔させて形成し、このラジアル軸受面と、ラジアル軸受面に対向する軸部材の外周面との間にラジアル軸受隙間を形成するものが知られている(特許文献1を参照)。
上記情報機器類のモータ用軸受装置では、ラジアル軸受隙間の幅精度が重要であり、この幅精度が軸受性能を大きく左右する。従って、ラジアル軸受隙間の精度を左右するラジアル軸受面や軸部材の外周面には高い表面精度が求められる。かかる観点から、従来では、軸部材の外周面に入念に仕上げ加工が施されている。一方、軸受スリーブ内周のラジアル軸受面については、焼結金属製軸受スリーブのサイジングと同時にラジアル軸受面を成形する手法が確立され、これによってラジアル軸受面の要求精度が低コストに実現されている。具体的には、スリーブ状の焼結金属素材の内周に、ラジアル軸受面の形状に対応した成形部をその外周に有するサイジングピンを挿入し、その状態で焼結金属材を金型に入れて圧迫する。圧迫により、焼結金属素材の内周面が塑性流動を起こしてサイジングピンの成形部に食い付き、成形部の表面形状が焼結金属素材の内周面に転写されるため、高精度のラジアル軸受面を成形することが可能となる(特許文献2を参照)。
特開2003−239951号公報 特開平10−306827号公報 特開平11−269475号公報
近年のHDD等のディスク装置では、ディスク容量の増大に伴い、搭載するディスク枚数が増加する傾向にある。ディスク枚数の増加により、ディスク駆動装置のスピンドルモータに組み込まれる軸受装置に負荷されるモーメント荷重が大きくなるため、軸受装置にはさらに高いモーメント剛性が求められている。特に、複数枚のディスクを搭載したスピンドルモータを軸方向が水平な状態で使用する場合には、軸受装置に大きなモーメント荷重が負荷されるため、これに耐えうるモーメント剛性が要求される。
軸受装置のモーメント剛性を高めるには、二つの軸受面間のスパンをできるだけ大きくするのが有効である。しかしながら、従来のように、一つの軸受スリーブに二つの軸受面を設けた場合、軸受面間のスパン拡大に伴って軸受スリーブが軸方向に細長くなるので、
軸受スリーブの製作過程で種々の不具合を生じる可能性がある。例えば上記のように焼結金属で軸受スリーブを形成する場合、圧粉成形時にその全体に成形圧力を均一に作用させることが難しくなり、焼結金属の密度にばらつきを生じる。密度のばらつきは、焼結金属の表面空孔を介した油の滲み出しや焼結金属内部への油の還流を不均一化し、これが原因となって軸受性能の低下を招くおそれがある。
この問題は、例えば特許文献3に示すように、それぞれに軸受面を有する複数の軸受スリーブを軸方向に並べて配置することで解決することができる。
しかしながら、この構成では、たとえ個々の軸受スリーブ内周のラジアル軸受面が高精度に成形されていても、各軸受スリーブを接着、圧入等の手段でハウジングに固定する際に芯ずれが生じるおそれがある。例えば接着では、軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との間に接着隙間(接着剤が充填される空間)が存在する分だけ、軸受スリーブの半径方向位置が定まらず、二つの軸受スリーブの同軸度が低下するおそれがある。また、圧入では、軸受スリーブの内周面の精度が軸受スリーブ外周面やハウジング内周面の精度に倣うため、これらの面の仕上げ精度によっては、ラジアル軸受面の同軸度が低下するおそれがある。同軸度の低下は、軸受性能の低下、さらには軸受スリーブと軸部材との接触による摩耗等の不具合を招く恐れがある。このような不具合を回避するために軸受隙間を広く設定すると、隙間に充填された潤滑流体の圧力が低下するため、十分な軸受剛性が得られない。
本発明の課題は、高いモーメント剛性及び軸受性能を有する流体軸受装置を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明の流体軸受装置は、ラジアル軸受面を有する軸受スリーブと、軸受スリーブを固定したハウジングと、軸受スリーブの内周に挿入される軸部材と、軸受スリーブのラジアル軸受面と軸部材の外周面との間に、軸方向に離隔して形成されるラジアル軸受隙間とを備え、複数の軸受スリーブを軸方向に並べて配置し、かつ各軸受スリーブをハウジングに固定した状態で、各軸受スリーブのラジアル軸受面の同軸度を3μm以下にしたことを特徴とする。
このように本発明の流体軸受装置では、ラジアル軸受面を有する軸受スリーブが軸方向に並べて配置されているので、ラジアル軸受面とこれに対向する軸部材の外周面との間のラジアル軸受隙間は、軸方向に離隔した複数箇所に形成される。この構成であれば、隣接するラジアル軸受面間の軸方向スパンを拡大した場合でも、個々の軸受スリーブの軸方向寸法の拡大を抑制することができる。従って、モーメント剛性の向上を図る一方で、個々の軸受スリーブを均質化して、軸受性能の向上を図ることができる。例えば軸受スリーブが焼結金属製である場合にも、その圧粉成形時の成形圧力のばらつきを抑えて均一密度を得ることが可能であり、軸受性能が高まる。
また、ラジアル軸受面の同軸度が3μm以下に設定されていることにより、ラジアル軸受隙間の幅精度が確保され、軸受性能の低下や、軸部材と軸受スリーブとの接触による摩耗等の不具合が回避できる。ここでの同軸度は、各軸受スリーブがハウジングに固定された状態でのものである。仮にハウジング固定前に各軸受スリーブの同軸度を上記規定値に設定したとしても、前記の理由からハウジング固定後には、同軸度が狂うおそれがあるが、本願発明によればこの種の懸念がなく、軸受装置の使用時に高い軸受性能が得られる。
ここでいう同軸度とは、JIS B 0621−1984で定義されているように、基準軸線と同一直線上にあるべき軸線の基準軸線からの狂いの大きさをいい、その大きさは
、上記軸線を全て含み、基準軸線と同軸である幾何学的円筒のうち、最も小さい円筒の直径で表される。例として、図14及び図15に、二つの軸受スリーブの内周面C1、C2(それぞれの内周面C1、C2の軸線L1及びL2のみ図示)の同軸度の評価を示す。ここで、基準軸線は軸線L2(の延長部分)とする。同軸度の大きさは、軸線(線分)L1を全て含み、基準軸線となる軸線L2と同軸の幾何学的に正しい円筒のうち、最も小さい円筒Cminの直径Dcで表される。従って、直径Dcの値で表される同軸度であれば、例えば軸線L2に対する軸線L1の傾き度合い(図14を参照)や、軸線L2に対する軸線L1の半径方向へのずれ(図15を参照)等を含めた両面C1、C2間の形状偏差を適切に評価することができる。
隣接する軸受スリーブの対向端面同士は、軸方向の隙間をあけて配置する他、互いに接触させることもできる。この他、対向端面間の隙間にスペーサを配置することもできる。これらのうち、軸受スリーブ相互間で潤滑流体が行き来できるよう、軸受スリーブの対向する端面同士を接触させるのが望ましい。
また、このような流体軸受装置には、ラジアル軸受隙間の潤滑流体に動圧作用を発生させる動圧発生部を設けることもできる。この場合、動圧発生部を軸方向にできるだけ離隔した2箇所に設けると、モーメント剛性を効果的に高めることができる。動圧発生部は、軸受スリーブ内周のラジアル軸受面に設ける他、ラジアル軸受面と対向する軸部材の外周面に設けることもできる。
また、前記課題を解決するために、本発明は、ラジアル軸受面を有する軸受スリーブと、軸受スリーブを固定したハウジングと、軸受スリーブの内周に挿入される軸部材と、軸受スリーブのラジアル軸受面と軸部材の外周面との間に形成されたラジアル軸受隙間とを備える流体軸受装置を製造するための方法であって、複数の軸受スリーブを軸方向に並べ、前記複数の軸受スリーブを、ラジアル軸受面相互間の芯出しを行った上でハウジングに固定することを特徴とする。これにより複数の軸受スリーブの各ラジアル軸受面を同軸度3μm以下に設定することが可能となる。
軸受スリーブのハウジングへの固定方法としては、圧入、隙間接着、圧入接着、溶着等を採用できる。隙間接着は、軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との嵌め合いを隙間嵌めとし、この隙間に供給した接着剤を固化させる方法であり、圧入接着は、接着剤の介在下で軸受スリーブを軸受スリーブの内周に圧入する方法である。圧入や圧入接着等のように、軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との嵌め合いが締まり嵌めとなる構成では、ラジアル軸受面の形状が軸受スリーブの外周面やハウジング内周面の形状に倣う場合があり、精度確保が難しくなるので、軸受スリーブの外周面はハウジングの内周面に隙間接着するのが望ましい。
このように、隙間接着で軸受スリーブをハウジングに固定すればラジアル軸受面相互間で高い同軸度を得ることができるが、その一方で、接着固定後の処理態様あるいは使用態様によっては、同軸度の低下を招くことがある。すなわち、この種の流体軸受装置であれば、その優れた回転精度、静粛性等を活かしてHDD等の情報機器に搭載・使用されるが、上述の用途では、アウトガスの低減を図る狙いから、加熱を必要としない型の接着剤(嫌気性接着剤や光硬化型接着剤など)を使用した場合であっても、加熱処理(ベーキング)を施す場合がある。この際、加熱前後におけるラジアル軸受面間の同軸度を比較したところ、加熱後における同軸度の低下(悪化)が判明した。これでは、せっかく高精度に組付け(接着固定)を行ったとしても、その後の処理態様、もっと言えば使用態様(使用雰囲気温度)の影響を受けて同軸度が低下する恐れがある。
また、接着固定であれば、接着剤の固化に要する時間が生産性に直結するので、使用する接着剤には固化時間が比較的短くて済むもの、例えば嫌気性接着剤などが好適である。しかし、この種の接着剤を使用した場合であっても上述の問題は避けられない。
以上の事情を踏まえ、本発明者らは、嫌気性接着剤を使用する場合に、併せて使用するプライマーの希釈濃度に着目し、この希釈濃度を適正に管理したプライマーを使用することで同軸度の低下を可及的に抑制可能との知見を得るに到った。詳細には、同程度あるいは同程度以上の割合で希釈したプライマーを使用した場合、上述の不具合が生じ、逆に、全く希釈せずにプライマーをそのまま使用した場合には、プライマー自体の固化変形(収縮)が原因で同軸度の低下を招く場合があることが判明したことを受け、上述の発明はなされたものである。
従い、嫌気性接着剤を使用し、かつハウジングと軸受スリーブの少なくとも何れか一方の接着固定面に、予め希釈濃度0%を超え50%未満のプライマーを供給した状態で隙間接着を行うことで、例えば加熱処理後の同軸度の低下を極力小さく抑えることができる。これにより、上述の高精度な組付け作業を活かして、ラジアル軸受面間の同軸度に優れた流体軸受装置を得ることができる。また、接着作業後の保持時間(放置時間)を短縮でき、これにより生産性の向上を図ることができる。
以上のように、本発明によると、高いモーメント剛性を有し、かつ高い軸受性能を有する軸受装置を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る流体軸受装置の一例として動圧軸受装置1を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。このスピンドルモータは、HDD
等のディスク駆動装置に用いられるもので、軸部材2を回転自在に非接触支持する動圧軸受装置1と、軸部材2に装着されたロータ(ディスクハブ)3と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4およびロータマグネット5を備えている。ステータコイル4はブラケット6の外周に取付けられ、ロータマグネット5はディスクハブ3の内周に取付けられる。動圧軸受装置1のハウジング7は、ブラケット6の内周に装着される。ディスクハブ3には、磁気ディスク等のディスクDが複数枚保持される。ステータコイル4に通電すると、ステータコイル4とロータマグネット5との間の電磁力でロータマグネット5が回転し、それによって、ディスクハブ3および軸部材2が一体となって回転する。
図2は、上記スピンドルモータで使用される動圧軸受装置1の一例を示すものである。この動圧軸受装置1は、ハウジング7と、ハウジング7の内周に固定されるスリーブ部8と、スリーブ部8の内周に挿入された軸部材2と、ハウジング7の一端開口をシールするシール部材9と、ハウジング7の他端開口を封口する蓋部材10とを主要な構成部品として備える。スリーブ部8は軸方向に並べて配置された複数の軸受スリーブで構成され、本実施形態では、端面同士が連結された二つの軸受スリーブ(第1軸受スリーブ81と第2軸受スリーブ82)で構成される場合を例示する。なお、以下説明の便宜上、シール部材9の側を上側、その軸方向反対側を下側として説明を進める。
軸部材2は、軸部2aと、軸部2aの下端で外径側に張り出したフランジ部2bとを一体または別体に有する。この軸部材2は、全体をステンレス鋼等の金属材で形成する他、例えば軸部2aを金属製、フランジ部2bを樹脂製とした金属と樹脂のハイブリッド構造とすることもできる。本実施形態において、軸部2aの外周面2a1は動圧溝等のない平滑な円筒面に、フランジ部2bの両端面2b1、2b2は動圧溝等のない平滑な平面に形成されている。
本実施形態では、第1軸受スリーブ81の内周面81aと軸部材2の軸部2aの外周面2a1との間に第1ラジアル軸受部R1が設けられ、第2軸受スリーブ82の内周面82aと軸部2aの外周面2a1との間に第2ラジアル軸受部R2が設けられる。また、第2軸受スリーブ82の下側端面82cと軸部材2のフランジ部2bの上側端面2b1との間に第1スラスト軸受部T1が設けられ、蓋部材10の上側端面10aとフランジ部2bの下側端面2b2との間に第2スラスト軸受部T2が設けられる。
ハウジング7は、例えば、樹脂材料を射出成形して円筒状に形成され、その内周面7aは、同径でストレートな円筒面となっている。図1に示すブラケット6の内周面にハウジング7の外周面が圧入、接着、圧入接着等適宜の手段で固定される。
ハウジング7を形成する樹脂材料は射出成形可能な樹脂材料であれば非晶性樹脂・結晶性樹脂を問わず使用可能で、例えば、非晶性樹脂として、ポリサルフォン(PSU)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルイミド(PEI)等、結晶性樹脂として、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等を用いることができる。もちろんこれらは一例にすぎず、軸受の用途や使用環境に適したその他の樹脂材料を使用することもできる。上記の樹脂材料には、必要に応じて強化材(繊維状、粉末状等の形態は問わない)や潤滑剤、導電材等の各種充填材が一種または二種以上配合される。
この他、黄銅やアルミニウム合金等の軟質金属材料、その他の金属材料でハウジング7を形成することもできる。
ハウジング7の上端開口部の内周には、金属材料や樹脂材料で形成された環状のシール部材9が、例えば圧入、接着、あるいはこれらを併用して固定される。シール部材9の内周面9aは、軸部2aの外周面2a1に設けられたテーパ面2a2とシール空間Sを介して対向する。軸部2aのテーパ面2a2は上側に向かって漸次縮径しており、軸部材2の回転により遠心力シールとしても機能する。動圧軸受装置の組立後、シール部材9で密封された動圧軸受装置1の内部空間に潤滑流体として例えば潤滑油が充満され、この状態では、潤滑油の油面はシール空間Sの範囲内に維持される。なお部品点数の削減および組立工数の削減のため、シール部材9をハウジング7と一体成形することもできる。また、軸部材2の外周面2a1をストレート形状とし、シール部材9の内周面9aをテーパ形状にすることでシール空間Sを形成することもできる。
ハウジング7の下端開口部は、ハウジング7とは別体の蓋部材10で封口される。蓋部材10は、金属材料あるいは樹脂材料で円盤状に形成され、例えば圧入、接着、またはこれらを併用して固定される。蓋部材10の上側端面10aの一部環状領域には、第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受面Cが形成され、スラスト軸受面Cには、例えばスパイラル形状に配列された動圧溝が形成されている(図示省略)。
第1、第2軸受スリーブ81、82は、共に焼結金属からなる多孔質体、特に銅を主成分とする焼結金属の多孔質体で円筒状に形成される。両軸受スリーブ81、82は、軸方向同一長さに形成されている。なお、第1、第2軸受スリーブ81、82の一方または双方は、焼結金属以外にも、黄銅等の軟質金属で形成することもできる。本実施形態においては、二つの軸受スリーブ81、82は、その端面同士を密着させ状態でハウジング7の内周面に固定されている。端面同士を密着させることで、2つの軸受スリーブ81、82の間で潤滑油を行き来させることができ、動圧軸受装置1内で潤滑油をよりダイナミックに流動させることが可能となる。軸受スリーブ81、82のハウジング7への固定方法としては、例えば隙間接着が採用される。接着隙間の幅は、これが大きすぎると十分な強度で接着することが難しくなるので、最大の隙間幅を100μm以下、望ましくは50μm以下、より望ましくは20μm以下に設定することが好ましい。
第1軸受スリーブ81の内周面81aの上端には、第1ラジアル軸受部R1のラジアル軸受面A1が設けられる。ラジアル軸受面A1には、例えば図3(a)に示すように、ヘリングボーン形状の動圧溝81a1、該動圧溝81a1を区画する凸状の背部81a2が形成される。また、第2軸受スリーブ82の内周面82aの下端には、第2ラジアル軸受部R2のラジアル軸受面A2が設けられ、ラジアル軸受面A2には、軸方向中心に対して上下対称なヘリングボーン形状の動圧溝82a1、該動圧溝82a1を区画する凸状の背部82a2が形成される。軸受スリーブ81、82の何れでも、ラジアル軸受面A1、A2以外の領域では、その内径寸法は両軸受面の動圧溝81a1、82a1での内径寸法と同径もしくはこれよりも大径に設定されている。加えて、この図示例では、各々の内周面81a、82aの、軸受スリーブ81、82の当接面81c、82b側に、真円形状をなす帯部81a3、82a3がそれぞれ突出して形成される。ここで各帯部81a3、82a3は、動圧溝81a1、82a1を区画する背部81a2と同程度の内径寸法を有している。
第1軸受スリーブ81の動圧溝81a1は軸方向中心m(上下の傾斜溝間領域の軸方向中央)に対して軸方向非対称に形成されており、軸方向中心mより上側領域の軸方向寸法X1が下側領域の軸方向寸法X2よりも大きくなっている。そのため、軸部材2の回転時、第1軸受スリーブ81の動圧溝81a1による潤滑油の引き込み力(ポンピング力)は第2軸受スリーブ82の対称形の動圧溝82a1に比べ相対的に大きくなる。なお、動圧溝81a1、82a1の形状としては、公知のその他の形状、例えばスパイラル形状等に形成することもできる。また、第1および第2軸受スリーブ81、82のラジアル軸受面A1、A2を動圧溝のない真円形状とし、これに対向する軸部材2の軸部外周面2a1に同様の動圧溝を形成してもよい。
第2軸受スリーブ82の下側端面82cの一部環状領域には、第1スラスト軸受部T1
のスラスト軸受面Bが形成され、当該スラスト軸受面Bには、例えば図3(b)に示すように、スパイラル形状の動圧溝82c1が形成されている。動圧溝形状は、公知のその他の形状、例えばヘリングボーン形状に形成することもできる。
第1軸受スリーブ81および第2軸受スリーブ82の外周面には、一または複数の軸方向の循環溝81e、82eが形成される。また、第1軸受スリーブ81の上側端面81bには、半径方向の循環溝81fが形成される。
以上の構成を有する第1軸受スリーブ81の内周面81aは、例えば、第1軸受スリーブ81の内周面81aに、内周面81aの形状に対応した成形部をその外周に有するサイジングピンを挿入し、その状態で金型に入れて圧縮成形(サイジング)することで形成することができる。圧縮成形により、第1軸受スリーブ81の内周面81aが塑性流動を起こしてサイジングピンの成形部に食い付き、成形部の表面形状が軸受スリーブ内周面81aに転写される。これにより、第1軸受スリーブ81の内周面81aにラジアル軸受面A1を精度良く成形することができる。第1軸受スリーブ81を圧縮成形用の金型から取り出すと、第1軸受スリーブ81にスプリングバックが生じて成形した内周面81aが拡径するので、成形後の内周面81aを崩すことなく、サイジングピンをスムーズに第1軸受スリーブ81の内周から抜き取ることができる。ラジアル軸受面A1は、上記圧縮成形以外の方法、例えばインクジェット印刷等で形成することもできる。なお、第2軸受スリーブ82の内周面82aへのラジアル軸受面A2の形成方法は、第1軸受スリーブ81のそれに準ずるので、重複説明を省略する。
上記構成の動圧軸受装置1において、軸部材2が回転すると、第1軸受スリーブ81の内周面81aのラジアル軸受面A1、および第2軸受スリーブ82の内周面82aのラジアル軸受面A2は、それぞれ軸部材2の外周面2a1とラジアル軸受隙間を介して対向する。そして、軸部材2の回転に伴い、上記ラジアル軸受隙間に充満された潤滑油は、動圧溝の動圧作用によってその圧力が高められ、軸部材2がラジアル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とが形成される。
また、軸部材2が回転すると、第2軸受スリーブ82の下側端面82cのスラスト軸受面Bとなる領域がフランジ部2bの上側端面2b1と所定のスラスト軸受隙間を介して対向し、蓋部材10の上側端面10aのスラスト軸受面Cとなる領域がフランジ部2bの下側端面2b2と所定のスラスト軸受隙間を介して対向する。そして軸部材2の回転に伴い、各スラスト軸受隙間に充満された潤滑油は、動圧溝の動圧作用によってその圧力が高められ、軸部材2が両スラスト方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2をスラスト方向に回転自在に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2とが形成される。
さらに、軸部材2の回転中は、上側のラジアル軸受面A1での上下の動圧溝81a1のポンピング力差により、各軸受スリーブ81、82の内周面81a、82aと軸部材2の外周面2a1との間の隙間で潤滑油が下方へ向けて流れる。下方に押し込まれた潤滑油は、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間→軸方向の循環溝82e、81e→半径方向の循環溝81fを経て第1ラジアル軸受部のラジアル軸受隙間に戻る。このように軸受装置の内部を潤滑油が循環することで、潤滑油の局部的な負圧発生を防止し、これに伴う気泡の発生を回避することができる。なお、軸方向の循環溝82e、81eや半径方向の循環溝81fは、ハウジング7の内周面やシール部材9の下側端面に形成することもできる。
このような軸受内部での潤滑油の循環は、ラジアル軸受面A1、A2の動圧溝の長さ等
を調整することにより、上記とは逆向きの循環とすることもできる。また、特に潤滑油を強制的に循環させる必要のない場合は、ラジアル軸受面A1およびA2の動圧溝の双方を、それぞれの軸方向中心に対して上下対称な形状とすることもできる。
以上の構成を有する動圧軸受装置1は、例えば、ハウジング7の内周に二つの軸受スリーブ81、82、およびシール部材9を固定した後、軸受スリーブ81、82の内周に軸部材2を挿入し、さらに蓋部材10でハウジング7の下端開口部を封口することで組み立てられる。その後、ハウジング7の内部空間に潤滑油を注油することで、図1に示す動圧軸受装置1が完成する。
この組立工程において、ハウジング7の内周に二つの軸受スリーブ81、82を固定する際、軸受スリーブ81、82は、ラジアル軸受面A1、A2相互間で芯出しした状態でハウジング7の内周に挿入され、隙間接着により固定される。
この芯出し作業は、図4(a)、(b)に示す芯出し機構を用いて行うことができる。この芯出し機構は、軸心と直交する方向に独立してスライド移動可能の複数(例えば3本)の角柱状の冶具11a、11b、11cで構成される。各治具11a〜11cを軸受スリーブ81、82の内周に挿入した後、各治具11a〜11cを、その外接円径が拡径するように半径方向にスライド移動させて軸受スリーブ81、82の内周面81a、82a(特にラジアル軸受面A1、A2)の円周方向3箇所に押し当てる。これにより円周方向の3箇所で拡径力が作用するので、軸受スリーブ81、82間の芯出しが行われる(同図(c)参照)。このように治具11a〜11cを軸受スリーブ81、82の内周面81a、82aに押し当てながら、軸受スリーブ81、82をハウジング7の内周に挿入し、軸受スリーブ81、82をハウジング7の内周面に隙間接着で固定する。接着剤の固化後、治具11a〜11cをその外接円径が縮径する方向にスライド移動させ、その後、軸受スリーブ81、82の内周から抜き取ることにより、ハウジング7および軸受スリーブ81、82からなるアセンブリが完成する。
以上の工程により、アセンブリのラジアル軸受面A1、A2間の同軸度を3μm以下に設定することが可能となる。必要があれば、製造したアセンブリ毎にラジアル軸受面A1、A2間の同軸度を測定し、3μmを超える値を示すアセンブリを不良品として取り扱うこととする。ここでの同軸度の測定は、ラジアル軸受面A1、A2の背部81a2、82a2で行うこととし、測定方法は、例えば、真円度測定装置や円筒度測定装置等を用いて一方の軸受面の軸心を抽出し、その軸心を基準として他方の軸受面の軸心とのずれを測定することで行われる。また、図3に示すように、内周面81a、82aに背部81a2、82a2および帯部81a3、82a3が設けられている場合、同軸度の測定は、背部81a2、82a2および帯部81a3、82a3の内周面を基準に行うこととする。
以上に示したように、本発明では、軸方向に複数の軸受スリーブ81、82を並べて配置しているので、ラジアル軸受面A1、A2間の軸方向スパンを大きくした場合でも、軸受スリーブの長大化を回避することができる。従って、高いモーメント剛性が得られる一方、焼結金属製軸受スリーブの圧粉成形時にも密度のバラツキが生じず、安定して潤滑油を軸受スリーブの内部と外部の間で循環させることができる。
また、これら複数の軸受スリーブ81、82が同軸度3μm以下となるように芯出しされた状態でハウジング7に固定されているので、ラジアル軸受隙間の幅を均一にして軸受性能の向上を図ることができ、かつ軸受スリーブ81、82と軸部材2との接触を回避による摩耗を抑制することができる。
図5および図6に芯出し機構の他の構成例を示す。
このうち、図5に示す芯出し機構は、二つの治具12a、12bの軸方向の相対スライ
ド運動で芯出しを行うものである。両治具12a、12bのうち、一方の治具12aの対
向二面と他方の治具12bの一面は、それぞれ軸受スリーブ81、82の内周面81a、82aの曲率半径よりも僅かに小さい曲率半径を有する部分円筒面状に形成される。両治具12a、12bは、それぞれに設けたテーパ面12a1、12a2で面接触している。この芯出し機構では、何れか一方の治具を軸方向にスライド移動させてテーパ面12a1、12a2同士を圧接させることにより(図面では治具12bを上方に移動させることにより)、両治具12a、12bの外接円径を拡径させることができる。これにより、治具12a、12bを軸受スリーブ81、82の内周面81a、82aに3点接触させること
ができるので、図4に示す芯出し機構と同様に、二つの軸受スリーブ81、82の芯出しを行うことができる(図5(c)参照)。なお、この実施形態では、1つの治具12aに、軸受スリーブ内周面に対する2つの接触点を設けているが、図4に示す芯出し機構でも同様の治具12aを使用することができ、これにより治具の使用本数を減じることができる。
図6に示す芯出し機構は、治具13として、流体圧により拡径・縮径が可能な中空円筒体を用いるものである。治具13の内部空間13aに油等の流体を供給して治具13の外周面を拡径させることにより、治具13の外周面が軸受スリーブ81、82の内周面81a、82a全体に押し当てられ、二つの軸受スリーブ81、82の芯出しが行われる(図6(c)参照)。
以上に述べた芯出し機構は、何れも複数の軸受スリーブ81、82の内周に導入され、拡径あるいは縮径可能な治具11〜13で構成されていたが、軸受スリーブ81、82間の芯出し作業は、他の構造の芯出し機構により行われるものでもよい。図7はその一例を示すもので、同図に示す芯出し機構は、予め外周面15aを高精度に仕上げたピン15と、ピン15の一端に設けられる基部16とで構成される治具14を用いるものである。この場合、軸受スリーブ81、82間の芯出し作業は、以下のように行われる。
まず、図7に示すように、治具14のピン15に1つ目の軸受スリーブ(第2軸受スリーブ82)を導入する。この場合、ピン15の外周面15aと、第2軸受スリーブ82の内周面82aとの間に隙間がほとんどない状態となるよう、ピン15の外径寸法を第2軸受スリーブ82の内径寸法に合わせている。従い、第2軸受スリーブ82はピン15に対して軽圧入(止まり嵌めともいう)される。
次に、図8に示すように、ハウジング7(ここでは後述する図13で例示のハウジング7)を、ピン15に軽圧入した第2軸受スリーブ82の外側に導入する。そして、図9に示すように、ハウジング7と同じ方向から2つ目の軸受スリーブ(第1軸受スリーブ81)をピン15に軽圧入し、第2軸受スリーブ82に当接する位置まで押し込む。このようにして、各軸受スリーブ81、82を治具に取付けることで、各軸受スリーブ81、82が、ピン15に対する導入姿勢を矯正しながら所定位置に導入されることになり、軸受スリーブ81、82間での芯出しが行われる。よってこの状態で軸受スリーブ81、82をハウジング7に固定すれば、ラジアル軸受面A1、A2間の同軸度に優れた(3μm以下)動圧軸受装置(流体軸受装置)1を得ることができる。
また、この場合、軸受スリーブ81、82の外周面あるいはハウジング7の内周面7aの何れか一方に接着剤を塗布し、かつハウジング7が軸受スリーブ81、82に対して隙間嵌めとなるように導入することで、ハウジング7と軸受スリーブ81、82を隙間接着により固定することができる。特に、上述の芯出し固定態様であれば、例えばハウジング7の内周面7aの一方の導入側端部7a1に接着剤を塗布しておくことで、ハウジング7の導入に伴い、導入側端部7a1に供給した接着剤が第2軸受スリーブ82の外周面とこれに対向するハウジング7の内周面7aとの間の隙間に広く行き渡る。同様に、ハウジング7の内周面7aの他方の導入側端部7a2に接着剤を塗布しておくことで、ハウジング7内部への第1軸受スリーブ81の導入に伴い、導入側端部7a2に供給した接着剤が第1軸受スリーブ81の外周面とこれに対向するハウジング7の内周面7aとの間の隙間に広く行き渡る。そのため、かかる方法によれば、接着剤をなるべく広くかつ均等に行き渡らせることができ、より高い接着強度を得ることができる。
このように、接着により固定する場合、使用する接着剤には固化時間が比較的短くて済むもの、また紫外線照射など硬化に特段の硬化設備を必要としない接着剤、例えば嫌気性接着剤が生産面、コスト面から好適である。もちろん、接着隙間からはみ出して空気と触れる箇所も硬化させることを考えると、加熱あるいは紫外線照射の併用により硬化する型の嫌気性接着剤を使用することもできる。また、嫌気性接着剤は、その多くがCuイオン等の金属イオンを媒体として重合反応を生じるものであるから、例えば軸受スリーブ81、82をCu粉末等の焼結金属製、ハウジング7をアルミ製とする場合、硬化促進あるいは接着力の更なる向上を狙って、ハウジング7の側にプライマーを塗布するのがよい。
この際、使用するプライマーとしては、既述した本発明者らの知見に基づき、後段階における加熱処理あるいは高温雰囲気下での使用により同軸度の低下が生じない程度、あるいは接着剤の硬化時間が短すぎることに起因して生じる接着剤自体の固化変形により同軸度の低下が生じない程度の希釈濃度に調整したものが好ましい。具体的には、希釈濃度0%を超え、50%未満のプライマーを使用するのが好ましく、10%以上40%以下であればなお好ましく、20%以上30%以下であればさらに好ましい。希釈濃度を上記範囲に調整したプライマーを使用することで、例えば加熱処理後の同軸度の低下を極力小さく抑えることができる。また、接着作業後の保持時間(放置時間)を短縮でき、これにより生産性の向上を図ることができる。もちろん、嫌気性接着剤としても、上述の不具合が比較的現れにくいものを併せて使用するのが好ましい。ここで、対応するプライマーとして、例えば、アセック(株)製のAS8000(希釈濃度20%)を一例に挙げることができる。また、この種のプライマーに好適な嫌気性接着剤として、例えば、アセック(株)製のAS6006を一例に挙げることができる。
また、これと併せて、接着固定面の表面状態を改善するための手段を施すのが好ましい。例えばハウジング7の内周面7a(導入側端部7a1、7a2)における酸化被膜を除去する工程や、物理的あるいは化学的に粗面化する工程を導入することで、更なる接着強度の向上を図ることが可能となる。
以上に述べた本発明の構成および製造方法は、上記構成の流体軸受装置のみならず、他の構成の流体軸受装置にも好ましく適用することができる。以下、図10〜図12に動圧軸受装置1の他の構成例を示すが、図2および図3に示す構成と機能・作用を同一にする部材・部位については、同一の参照番号を付与し、重複説明を省略する。
図10は、動圧軸受装置1の第2構成例を示している。同図に示す動圧軸受装置1は、主に、蓋部材10をハウジング7と一体に形成した点で、図2に示す動圧軸受装置1と構成を異にする。この場合、軸部材2のフランジ部2bは、ハウジング17の側部17aと底部17bの境界部内周に設けられた段部17cによって得られる軸方向空間に収容される。
図11は、動圧軸受装置1の第3構成例を示している。同図に示す動圧軸受装置1は、ハウジング17の段部17cを省略した点で、図7に示す第2構成例の動圧軸受装置1と構成を異にする。この場合、図10に示す構成の動圧軸受装置1に比べ、スラスト軸受部T1、T2における支持面積を拡大させ、スラスト軸受部におけるモーメント荷重に対する負荷能力を向上させることができる。
図12は、動圧軸受装置1の第4構成例を示している。同図に示す動圧軸受装置1は、主に、ハウジング7の両端開口部にシール空間S1、S2を設けた点、およびスラスト軸受部T1、T2スリーブ部8の両端に設けた点で図2に示す動圧軸受装置1と構成を異にする。この場合、シール空間S1は、軸部材2に固定された第1シール部材19の外周面19aとハウジング7の上端開口部の内周面との間に、またシール空間S2は第2シール部材20の外周面20aと、ハウジング7の下端開口部の内周面との間に形成される。また、第1スラスト軸受部T1は、第1シール部材19の下側端面19bと第1軸受スリーブ81の上側端面81bとの間に設けられ、第2スラスト軸受部T2は、第2シール部材20の上側端面20bと第2軸受スリーブ82の下側端面82cとの間に設けられる。
本構成の動圧軸受装置1は、図2に示す動圧軸受装置1と比べ、両スラスト軸受部間の離間距離が大きくなっているため、スラスト軸受部におけるモーメント荷重に対する負荷能力を向上させることができる。
図13は、第4構成例に係る動圧軸受装置1の変形例を示している。同図に示す動圧軸受装置1は、ハウジング7の内周面7aのうち、軸受スリーブ81、82との接着固定面となる領域(小径面)に比べて、その軸方向両端を大径にした点、および大径部分(大径面7b、7c)と小径面との間に段差面7d、7eを設けた点で第4構成例に係る動圧軸受装置1と構成を異にする。
この構成であれば、例えばスラスト軸受面B、C(具体的には動圧溝82c1等)を軸受スリーブ81、82の端面81b、82cに代えてハウジング7の段差面7d、7eに設けることができ、これによりスラスト支持領域を半径方向外側に移動させることができる。この場合、軸受スリーブ81、82は端面81b、82cに動圧溝82c1等を設けずに済むので、薄肉化など設計の自由度を高めることができ、あるいは加工コストを低減することができる。
また、この場合、図7〜図9に示すように、基部16の第2軸受スリーブ82との当接端面16aと、ハウジング7との当接端面16bとの間に所定の段差を設けた基部16を使用することで、第2軸受スリーブ82の下側端面82cをハウジング7の段差面7eより軸方向中央側に寄せた状態で固定することができる。従い、ロストルクの増加を避けて、ハウジング7の段差面7eをスラスト軸受面として有効に使用することができる。また、双方の当接端面16a、16b間の段差を高精度に設定すれば、段差面7eに対する下側端面82cの軸方向位置決めを正確に行うことができる。第1軸受スリーブ81の上側端面81bと他方の段差面7dとの位置関係についても同様に定めることができる。
以上の説明では、ラジアル軸受部R1、R2およびスラスト軸受部T1、T2として、ヘリングボーン形状やスパイラル形状等の動圧溝によって潤滑油の動圧作用を発生させる構成を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ラジアル軸受部R1、R2として、いわゆるステップ軸受や多円弧軸受を採用しても良い。また、動圧発生部を有しない真円軸受を用いることもできる。スラスト軸受部T1、T2の一方又は双方は、例えば、スラスト軸受面となる領域に、複数の半径方向溝形状の動圧溝を円周方向所定間隔に設けた、いわゆるステップ軸受、いわゆる波型軸受(ステップ型が波型になったもの)等で構成することもできる。
また、以上の説明では、スリーブ部8を軸方向に並べて配置した2つの軸受スリーブ81、82で構成する形態について説明を行ったが、軸受スリーブを軸方向に3個以上並べてスリーブ部8を構成することもできる。
また、以上の説明では、2つの軸受スリーブ81、82の端面同士を接触させた構成を例示しているが、必ずしも接触させる必要は無く、両スリーブ81、82を軸方向に離隔して配置することもでき、さらに両スリーブ81、82の間の隙間にスペーサを配置することもできる。スペーサを含油金属や含油樹脂等の含油性を有する材料で形成すれば、軸受スリーブ81、82に対する補油機能を確保することが可能となる。
また、以上の説明では、動圧軸受装置1の内部に充満する流体として、潤滑油を例示したが、それ以外にも各軸受隙間に動圧を発生させることができる流体、例えば空気等の気体や、磁性流体等を使用することもできる。
本発明の有用性を立証するため、上述の方法で製造した流体軸受装置のラジアル軸受面間における同軸度を測定し、評価した。固定手段には隙間接着を採用した。また、併せて、固定後、加熱等の後処理による同軸度の変化と、その際に使用した接着剤との関係について検証を行った。
(条件)
ハウジングは図13に示す形状でアルミ製、軸受スリーブは図3に示す形状で銅粉末からなる焼結金属製とし、これら軸受スリーブとハウジングに対し、図7に示す治具14を用いて芯出しおよび接着固定を行った。この際に使用した治具14のピン15の振れ(最大値)は1.2μmであった。接着剤には、3種類の嫌気性接着剤(何れもアセック(株)製のAS5851、AS5503、AS6006)を使用した。また、何れの場合も、ハウジングの接着固定面に、予め所定の濃度に希釈したプライマー(アセック(株)製のAS8000 希釈濃度50%)を塗布しておき、その後、上述の接着剤を塗布するようにした。
何れも接着固定後、一定時間(0時間、63時間の2種類)放置した後に同軸度を測定した。同軸度の測定後、ベーキング(90℃×60分)を施し、ベーキング後における同軸度をそれぞれ測定した。また、同軸度の測定は以下の手順で行った。図3に例示の軸受スリーブを用いて説明する。
[1]まず、一方の軸受スリーブ(第1軸受スリーブ81)について、真円度測定装置で背部81a2の軸方向中央における内周面形状を測定すると共に、帯部81a3の内周面形状を測定し、これらの測定結果から第1軸受スリーブ81の中心軸を求める。
[2]次に、手順[1]で求めた中心軸を基準として他方の軸受スリーブ(第2軸受スリーブ82)の背部82a2および帯部82a3の内周面形状を測定し、基準軸(手順[1]で求めた第1軸受スリーブ81の中心軸)からの半径方向へのずれ量の最大値(直径量)でもって同軸度を算出した。
(結果)
図16に、ベーキング前後における同軸度の測定結果を代表して示す。なお、同図には、接着固定後一定時間(63時間)放置した場合の結果のみを代表して示している。図中左側のプロット群がベーキング前に測定した同軸度、右側のプロット群がベーキング後に測定した同軸度をそれぞれ示す。同図より、何れの接着剤を使用した場合においても、組立時(ベーキング前)においては、非常に優れた同軸度(3μm以下)を示す結果が得られた。接着固定後、一定時間放置しなかった(0時間)場合についても同様の結果が得られた。また、3種類の接着剤のうち、AS5851やAS5503においては何れも、放置時間(0時間、63時間)によらず、ベーキング後、同軸度の低下が見られたが、AS6006のうち、接着固定後に63時間放置したものについては、同軸度の低下はほとんど見られなかった。
次に、比較的同軸度に悪影響を及ぼす可能性の低い接着剤(実施例1でいえばAS6006)を使用した場合における、接着後の放置時間と、ベーキング後における同軸度の変化量との関係につき検証を行った。
(条件)
具体的には、嫌気性接着剤(AS6006)およびプライマー(AS8000 希釈濃度50%)を用いて接着固定後、放置時間を異ならせたもの(24時間、63時間)に対して加熱処理(ベーキング)を行い、その前後における同軸度をそれぞれ測定した。被着体の材質、接着固定に使用する治具、接着態様、ベーキング条件、および同軸度の測定条件については実施例1と同様である。
(結果)
図17に同軸度の測定結果を示す。同図より、比較的放置時間の長いもの(63時間放置)については、ベーキングの有無に拘らず高い同軸度(3μm以下)が得られた。言い換えると、ベーキングによる同軸度の低下は見られなかった。これに対して、比較的放置時間の短いもの(24時間放置)については、ベーキングの前後で同軸度が低下する傾向が見られた。
次に、実施例2の結果を受け、嫌気性接着剤に対して用いるプライマーの希釈濃度が、接着後の放置時間と、ベーキング前後における同軸度の変化量との関係に及ぼす影響について検証を行った。
(条件)
具体的には、接着剤はそのまま(嫌気性接着剤:AS6006)で希釈濃度を変更したプライマー(AS8000 希釈濃度50%から希釈濃度20%に変更)を用い、かつ接着後の放置時間を比較的短くした(24時間)場合における、ベーキング前後の同軸度を測定した。この他の条件は、実施例2と同様である。
(結果)
図18に同軸度の測定結果を示す。同図より、希釈濃度を小さくしたプライマーを用いた場合であれば、放置時間が短くても同軸度の低下を小さく抑えられることが分かった。
本発明に係る流体軸受装置(動圧軸受装置1)を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの断面図である。 動圧軸受装置1の断面図である。 (a)図は軸受スリーブの断面図、(b)図は第2軸受スリーブの下側端面を示す図である。 複数の軸受スリーブの位置決めの第1の例を説明する図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図、(c)は位置決めの過程を示す部分横断面図である。 複数の軸受スリーブの位置決めの第2の例を説明する図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図、(c)は位置決めの過程を示す部分横断面図である。 複数の軸受スリーブの位置決めの第3の例を説明する図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図、(c)は位置決めの過程を示す部分横断面図である。 複数の軸受スリーブの位置決めの第4の例を工程順に説明する図である。 複数の軸受スリーブの位置決めの第4の例を工程順に説明する図である。 複数の軸受スリーブの位置決めの第4の例を工程順に説明する図である。 動圧軸受装置の第2の構成を示す断面図である。 動圧軸受装置の第3の構成を示す断面図である。 動圧軸受装置の第4の構成を示す断面図である。 動圧軸受装置の第4の構成の変形例を示す断面図である。 本発明における同軸度の概念を視覚的に説明する図である。 本発明における同軸度の概念を視覚的に説明する図である。 実施例1に係る同軸度の測定結果を示す図である。 実施例2に係る同軸度の測定結果を示す図である。 実施例3に係る同軸度の測定結果を示す図である。
符号の説明
1 動圧軸受装置
2 軸部材
7 ハウジング
8 スリーブ部
81、82 軸受スリーブ
9 シール部材
11、12、13、14 冶具
A1、A2 ラジアル軸受面
B、C スラスト軸受面
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部
S、S1、S2 シール空間

Claims (8)

  1. ラジアル軸受面を有する軸受スリーブと、軸受スリーブを固定したハウジングと、軸受スリーブの内周に挿入される軸部材と、軸受スリーブのラジアル軸受面と軸部材の外周面との間に、軸方向に離隔して形成されるラジアル軸受隙間とを備える流体軸受装置において、
    複数の軸受スリーブが軸方向に並べて配置され、かつ各軸受スリーブをハウジングに固定した状態で、各軸受スリーブのラジアル軸受面の同軸度を3μm以下にしたことを特徴とする流体軸受装置。
  2. 隣接する軸受スリーブの端面同士を接触させた請求項1記載の流体軸受装置。
  3. さらに、前記ラジアル軸受隙間の潤滑流体に動圧作用を発生させる動圧発生部を有する請求項1記載の流体軸受装置。
  4. 軸受スリーブの外周面を、ハウジングの内周面に隙間接着した請求項1〜3の何れか記載の流体軸受装置。
  5. 嫌気性接着剤を用い、かつ、少なくとも何れか一方の接着固定面に、希釈濃度0%を超え50%未満のプライマーを供給した状態で隙間接着がなされた請求項4記載の流体軸受装置。
  6. ラジアル軸受面を有する軸受スリーブと、軸受スリーブを固定したハウジングと、軸受スリーブの内周に挿入される軸部材と、軸受スリーブのラジアル軸受面と軸部材の外周面との間に形成されたラジアル軸受隙間とを備える流体軸受装置を製造するための方法であって、
    複数の軸受スリーブを軸方向に並べ、前記複数の軸受スリーブを、ラジアル軸受面相互間の芯出しを行った上でハウジングに固定することを特徴とする流体軸受装置の製造方法。
  7. 軸受スリーブの外周面をハウジングの内周面に隙間接着することで、軸受スリーブをハウジングに固定する請求項6記載の流体軸受装置の製造方法。
  8. 嫌気性接着剤を使用し、かつ、少なくとも何れか一方の接着固定面に、希釈濃度0%を超え50%未満のプライマーを供給した状態で隙間接着を行う請求項7記載の流体軸受装置の製造方法。
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