JP2009097672A - 軸受部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジアル方向の軸受性能を低下させることなく、軸受部品に容易に貫通孔を形成することのできる製造方法を提供する
【解決手段】貫通孔11をレーザ加工で形成する際、軸受部品としての軸受スリーブ8の両端面8b、8cを固定具30で軸方向両側から拘束して固定すると、軸受スリーブ8に半径方向の力を加えることなく固定することができるため、ラジアル軸受隙間に面する軸受スリーブ8の内周面8aが変形する自体を回避できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、流体軸受装置に使用される軸受部品の製造方法に関するものである。
流体軸受装置は、軸部材と軸受部品の間に形成される軸受隙間の流体膜で軸部材を回転自在に支持する軸受装置である。この流体軸受装置は、高速回転、高回転精度、低騒音等の特徴を有するものであり、近年ではその特徴を活かして、情報機器をはじめ種々の電気機器に搭載されるモータ用の軸受装置として、より具体的には、HDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置等のスピンドルモータ、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、電気機器等の冷却用のファンモータなどのモータ用軸受装置として好適に使用されている。
このような動圧軸受装置では、運転中に様々な要因によって内部空間を満たす潤滑油に局部的な負圧が生じる場合がある。かかる負圧の発生は、気泡の発生や潤滑油の漏れ、あるいは振動の発生等を招き、軸受性能低下の一因となる。この種の不具合を回避するには動圧軸受装置の内部で潤滑油を流動循環させるのが有効である。例えば、特許文献1では、軸受スリーブに軸方向の貫通孔を形成し、この貫通孔で軸受内部の潤滑油を循環させる循環路を構成している。
特開2006−283773号公報
しかしながら、例えば軸受部品に貫通孔を機械加工で形成する場合、切削粉等の除去を要するため工程が複雑化しコストアップを招く。また、貫通孔を成形ピンによる型成形で形成する場合、型成形時の圧力で成形ピンが折れる恐れがある。
また、軸受部品に貫通孔を形成する際、軸受部品を固定する方法として、例えば図10に示すように軸受部品8’の外周面8d’の円周方向複数箇所(図10では3箇所)を固定具30’でチャックすることが考えられる。しかし、このように軸受部品8’の外周面8d’をチャックすると、内径向きの力が軸受部品8’の内周面8a’まで及び、内周面8a’が変形してラジアル軸受隙間の幅精度が低下し、ラジアル方向の軸受性能が低下する恐れがある。
本発明の課題は、ラジアル方向の軸受性能を低下させることなく、軸受部品に容易に貫通孔を形成することのできる製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、内周面がラジアル軸受隙間に面する軸受部品を製造するための方法であって、軸受部品の軸方向両側を固定具で拘束した状態で、レーザ加工により軸方向の貫通孔を形成することを特徴とする。
このように、貫通孔をレーザ加工で形成することにより、貫通孔の形成を容易化することができる。また、貫通孔を形成する際、固定具で軸受部品を軸方向両側から拘束すると、半径方向の力を加えることなく軸受部品を固定することができるため、ラジアル軸受隙間に面する軸受部品の内周面が変形する事態を回避できる。
上記のように固定具で軸受部品の軸方向両側を拘束した上で、さらに軸受部品の内周面に固定具の外周面を嵌合させると、端面を基準とした位置決めに加えて内周面を基準とした位置決めを行うことができるため、軸受部品の位置決め精度を向上させ、貫通孔の形成精度を高めることができる。
また、軸受部品にレーザ加工を施す際、レーザ加工により溶けた焼結材料(ドロス)が軸受部品に付着することがある。このドロスが飛散して軸受部品の内周面に付着すると、ラジアル軸受隙間に満たされた潤滑流体の流動抵抗が増し、軸受性能に悪影響を及ぼす恐れがある。そこで、軸受部品の拘束する固定具で軸受部品の内孔の両端開口部を閉塞すれば、レーザ加工により生じたドロスが軸受部品の内周面に付着事態が回避され、ラジアル方向の軸受性能の低下を防止できる。また、レーザ加工で貫通孔を形成した後、軸受部品のサイジングを行えば、このサイジングで軸受部品に付着したドロスを押し潰して除去することができる。
このように、軸受部品の軸方向両側を拘束して固定することで、軸受部品の外周面を固定具でチャックする必要はないため、軸受部品の外周面全面を露出させることができる。従って、この状態で、貫通孔だけでなく、外周面に凹部を形成することができる。この凹部をレーザ加工で形成すると、軸受部品に半径方向の大きな力が加わることはないため、内周面の変形を防止できる。この凹部は、例えば軸受部品を他部材(ハウジング等)に接着固定する場合、接着剤溜りとして機能し、固定力の向上を図ることができる。あるいは、軸受部品をインサート部品としてハウジングを射出成形する場合、射出材料が軸受部品外周面の凹部に入り込んでアンカー効果を発揮することにより、軸受部品とハウジングとの抜け止めとして機能させることができる。
また、レーザ加工を施す際、軸受部品のレーザが照射される側の反対側の端面と軸方向で対向する位置にレーザ吸収材を配置すると、軸受部品を貫通したレーザを吸収材で吸収できる。これにより、軸受部品を貫通したレーザが固定具等で跳ね返って軸受部品や周辺装置に照射されることを防止できる。
貫通孔を形成するにあたり、軸受部品のうち、貫通孔の開口部形成予定領域にカバー部を配置し、軸受部品及びカバー部をレーザで貫通すれば、レーザ加工で生じたドロスをカバー部に付着させることができる。これにより、軸受部品の端面にドロスが付着することを防止できるため、端面のドロス除去作業を省略することができる。このカバー部は、例えば固定具と軸受部品との間に挟持固定することにより配置される。
上記のような方法で製造された軸受部品と、軸受部品をインサート部品として射出成形したハウジングと、軸受部品の内周に挿入した軸部材とを備え、軸受部品の内周面と軸部材の外周面の間にラジアル軸受隙間を形成した流体軸受装置は、軸受部品の内周面が変形する恐れがないため、ラジアル軸受隙間が高精度に設定され、優れたラジアル方向の軸受性能を得ることができる。また、貫通孔が形成された軸受部品は、インサート部品としてハウジングの射出成形金型内に供給されても、成形金型で軸受部品の貫通孔の開口部を閉塞することができるため、射出材料が貫通孔に入り込むことはない。従って、この貫通孔で循環路を形成して軸受内部の潤滑流体を循環させることで、局部的な負圧の発生を防止し、優れた軸受性能を維持することができる。
以上のように、本発明の製造方法によれば、ラジアル方向の軸受性能を低下させることなく軸受部品に貫通孔を容易に形成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る軸受部品を有する流体軸受装置1(動圧軸受装置1)を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。このスピンドルモータは、HDD等のディスク駆動装置に用いられるもので、軸部材2を回転自在に支持する動圧軸受装置1と、軸部材2に装着されたディスクハブ3と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4aおよびロータマグネット4bとを備えている。ステータコイル4aはブラケット5の外周に取付けられ、ロータマグネット4bはディスクハブ3の内周に取付けられる。動圧軸受装置1のハウジング7は、ブラケット5の内周に装着される。ディスクハブ3には、磁気ディスク等のディスクDが一又は複数枚保持される。ステータコイル4aに通電すると、ステータコイル4aとロータマグネット4bとの間の電磁力でロータマグネット4bが回転し、それによって、ディスクハブ3および軸部材2が一体となって回転する。
図2に動圧軸受装置1を示す。この動圧軸受装置1は、軸部材2と、軸部材2を内周に収容した本発明に係る軸受部品としての軸受スリーブ8と、軸受スリーブ8を内周に配置したハウジング7と、ハウジング7の一端開口をシールするシール部材9と、ハウジング7の他端開口を封止する蓋部材10とを主要な構成部品として備える。なお、以下では、説明の便宜上、シール部材9の側を上側、これと軸方向反対側を下側として説明を進める。
軸部材2は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料で形成され、軸部2aと、軸部2aの下端に一体又は別体に設けられたフランジ部2bとを備えている。軸部材2は、その全体を金属材料で形成する他、例えばフランジ部2bの全体あるいはその一部(例えば両端面)を樹脂で構成し、金属と樹脂のハイブリッド構造とすることもできる。
軸受スリーブ8は、焼結金属からなる多孔質体、特に銅を主成分とする焼結金属の多孔質体で円筒状に形成される。なお、焼結金属に限らず、多孔質体ではない他の金属材料(例えば黄銅等の軟質金属)や樹脂材料で軸受スリーブ8を形成することも可能である。あるいは、焼結金属以外の多孔質体(例えば、多孔質樹脂)で軸受スリーブ8を形成することも可能である。
軸受スリーブ8の内周面8aには、ラジアル動圧発生部として、例えば図3(a)に示すようなヘリングボーンに配列した複数の動圧溝8a1、8a2が軸方向に離隔した2箇所の領域に形成されている。各動圧溝8a1、8a2は、それぞれ環状(円筒面状)の平滑部から軸方向両側にヘリングボーン状に延びた丘部8a10、8a20(図3(a)にクロスハッチングで示す)の間に形成される。上側の動圧溝8a1は、丘部8a10の環状平滑部に対して軸方向非対称に形成されており、環状平滑部より上側領域の軸方向寸法X1が下側領域の軸方向寸法X2よりも大きくなっている(X1>X2)。動圧溝8a1、8a2、及び丘部8a10、8a20を除く軸方向領域は、動圧溝8a1、8a2と同じ外径寸法に形成され、且つ、動圧溝8a1、8a2と連続している。
軸受スリーブ8の下側端面8bには、スラスト動圧発生部として、例えば図3(b)に示すようなスパイラル状に配列した複数の動圧溝8b1が形成されている。各動圧溝8b1は、環状(中空円盤状)の平滑部から外径側へスパイラル状に延びた丘部8b10(図3(b)にクロスハッチングで示す)の間に形成される。動圧溝8b1の外径端は、下側端面8bの外径端まで達している。
軸受スリーブ8の上側端面8cの半径方向略中央部には環状溝8c1が形成され、環状溝8c1よりも内径側の領域には、一又は複数の半径方向溝8c2が形成されている。本実施形態で、半径方向溝8c2は、円周方向の三箇所に等配されている。
軸受スリーブ8の外周面8dには切り欠き部8d1が形成される。この切り欠き部8d1にハウジング7の材料が入り込むことにより、抜け止めとして機能する。切り欠き部8d1の形状や数、形成箇所は、抜け止めとして機能する限り限定されず、例えば図3に示す例では、外周面8dの軸方向一部領域で、且つ円周方向等間隔の3箇所を、外周面8dの接線方向に形成している(図3(b)参照)。この他、切り欠き部8d1を円周溝形状やディンプル状に形成することもできる。
軸受スリーブ8には軸方向の貫通孔11が形成され、本実施形態では、図3(b)に示すように3本の貫通孔11が円周方向等間隔位置に形成されている。貫通孔11は、上側端面8c及び下側端面8bの外径端にそれぞれ開口する。本実施形態では、スラスト動圧発生部としての動圧溝8b1が下側端面8bの外径端まで形成されており、貫通孔11は動圧溝8d1形成部の外径端に開口する。
ハウジング7は略円筒状をなし、軸受スリーブ8をインサート部品とした樹脂の射出成形品である。ハウジング7に使用される樹脂材料のベース樹脂には、非晶性樹脂あるいは結晶性樹脂の何れも使用可能である。使用可能な非晶性樹脂としては、例えば、ポリサルフォン(PSU)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルイミド(PEI)等を挙げることができる。また使用可能な結晶性樹脂としては、例えば、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等を挙げることができる。上記のベース樹脂には、これに種々の特性を付与する充填材を添加することができる。使用可能な充填材の種類にも特段の限定はないが、例えば、ガラス繊維等の繊維状充填材、チタン酸カリウム等のウィスカー状充填材、マイカ等の鱗片状充填材、カーボンファイバー、カーボンブラック、黒鉛、カーボンナノマテリアル、金属粉末等の繊維状又は粉末状の導電性充填材を用いることができる。これらの充填材は、単独で用いる他、二種以上を混合して使用しても良い。また、樹脂以外にも、例えばアルミニウム合金等の低融点金属でハウジング7を射出成形することも可能である。あるいは、金属紛とバインダーの混合物で射出成形した後、脱脂・焼結するいわゆるMIM成形でハウジング7を形成することもできる。
蓋部材10は、例えばステンレス鋼や黄銅等の金属材料で円盤状に形成される。蓋部材10の上側端面10aには、図示は省略するが、例えばスパイラル状に配列した複数の動圧溝が形成されている。
シール部材9は、例えば、黄銅等の軟質金属材料やその他の金属材料、あるいは樹脂材料でリング状に形成される。シール部材9の内周面9aは、軸部2aの外周面2a1と所定のシール空間Sを介して対向する。シール部材9の下側端面9bの外径側領域9b1は、内径側領域よりも僅かに軸方向上方に後退させた状態に形成されている。
上記の構成部材からなる動圧軸受装置1の製造工程を、軸受スリーブ8及びハウジング7の形成工程を中心に以下説明する。
軸受スリーブ8は、以下のようにして形成される。まず、金属粉末を所定形状に圧粉成形した後、焼結することにより、大まかな寸法精度の軸受スリーブ8が形成される。この軸受スリーブ8に1次サイジングを施し、その形状を整える。1次サイジングは、図4に示すように、軸受スリーブ8の内周面8aにコアロッド22を挿入すると共に、軸受スリーブ8を上方及び下方から上パンチ23及び下パンチ24で拘束し、この状態で軸受スリーブ8の外周面8dをダイ21の内周面21aに圧入することにより行われる。このとき、ダイ21の内周面21aにより軸受スリーブ8の外周面8dを内径方向に圧迫することにより、軸受スリーブ8の内周面8aがコアロッド22の真円状外周面22aに押し付けられると同時に、軸受スリーブ8の上下端面8c及び8bが上パンチ23の端面23a及び下パンチ24の端面24aにそれぞれ押し付けられ、これにより軸受スリーブ8が所定の寸法精度に仕上げられる。
次に、軸受スリーブ8に貫通孔11をレーザ加工により形成する。このとき、軸受スリーブ8は固定具30で固定される。固定具30は、図5(a)に示すように、固定ピン31と、固定ピン31の下端に一体に設けた基台32と、固定ピン31の上端にねじ結合したボルト33とを備える。固定ピン31は、小径外周面31aと、大径外周面31bと、小径外周面31aと大径外周面31bとの間に形成された径方向の肩面31cと、上端面に形成され、ボルト33とねじ結合するためのねじ穴31dとを有する。固定具30のうち、軸受スリーブ8の下側端面8bと軸方向で対向する面、すなわち基台32の上側端面32aには、レーザ吸収材34が配置される。このレーザ吸収材34は、基台32の上側端面32aのうち、少なくとも軸受スリーブ8の下側端面8bに形成される貫通孔11の開口部と軸方向に対向した箇所(すなわち、貫通孔11形成予定部の延長線上)を含む領域に配される。
上記のような固定具30の固定ピン31を、軸受スリーブ8の内周に挿入する。このとき、軸受スリーブ8の径方向移動が規制される程度の嵌め合いとなるように、固定ピン31の小径外周面31aの外径寸法を設定する。そして、軸受スリーブ8の下側端面8bを固定ピン31の肩面31cと当接させ、軸受スリーブ8の軸方向位置を決定する。この状態で、固定ピン31の上端面のねじ穴31dにボルト33を締結し、ボルト33と肩面31cとで軸受スリーブ8の上下端面8c、8bを軸方向両側から拘束することにより、軸受スリーブ8が固定具30に固定される。こうして軸受スリーブ8を固定した固定具30の基台32の外周面32bをチャック装置等(図示省略)で固定することにより、軸受スリーブ8が所定位置に固定される。このように、軸受スリーブ8の上下端面8b、8cを固定具30で軸方向両側から拘束して固定することにより、軸受スリーブ8に径方向の圧力を加えることなく固定することができるため、ラジアル軸受隙間に面する軸受スリーブ8の内周面8aが変形する事態を回避できる。また、ボルト33及び固定ピン31の肩面31cで軸受スリーブ8の内孔の両端開口部が閉塞されているため、貫通孔11のレーザ加工で生じるドロスが軸受スリーブ8の内周面8aに付着する事態を確実に回避することができる。
この状態で、軸受スリーブ8の上側端面8cにレーザ照射装置35からレーザLを照射し、貫通孔11を形成する。このとき、貫通孔11の下側開口部が、軸受スリーブ8の下側端面8bの外径端部に開口するように、レーザLの照射位置を設定する。軸受スリーブ8を貫通したレーザLは、レーザ吸収材34に吸収される。尚、図示は省略するが、レーザ照射装置35と軸受スリーブ8との間に、凸レンズや凹レンズを有するビーム径調整手段を配設することも可能である。かかるビーム径調整手段を設けることにより、形成すべき貫通孔11の孔径等に応じてビーム径を簡便に調整することが可能となる。
レーザ照射装置35は、放電ランプや半導体レーザ等の励起源を備え、その先端部から軸受スリーブ8に向けてレーザビームLを照射するものであり、軸線と平行なレーザビームLを照射可能に配設される。レーザとしては、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、ファイバレーザ等公知の種々のレーザが使用可能である。また、レーザ照射装置35におけるレーザビームLの照射方式は、連続式またはパルス式の何れであっても良い。
1本の貫通孔11を形成したら、軸受スリーブ8を固定具30で固定したまま、軸受スリーブ8の外周面8dにレーザ加工で切り欠き部8d1を形成する。本実施形態では、図5(b)に示すように、軸受スリーブ8の外周面8dのうち、貫通孔11を形成した場所と反対側に、レーザ照射装置34で外周面8dの接線方向からレーザLを照射し、軸受スリーブ8の一部を除去するようにして切り欠き部8d1を形成する。
貫通孔11及び切り欠き部8d1を一箇所ずつ形成した後、軸受スリーブ8とレーザ照射装置33とを円周方向に120°だけ相対回転させ、上記と同様にして軸受スリーブ8の別の箇所に貫通孔11及び切り欠き部8d1を形成する。その後、さらに軸受スリーブ8とレーザ照射装置33とを円周方向に120°だけ相対回転させ、別の箇所に貫通孔11及び切り欠き部8d1を形成する。これにより、円周方向等間隔位置の3箇所に貫通孔11を形成すると共に、各貫通孔11の円周方向中間部に切り欠き部8d1が形成される。尚、複数の貫通孔11及び切り欠き部8d1の形成方法はこれに限られず、例えばレーザ照射装置33を円周方向の複数箇所に配設することにより、あるいは複数のレーザビームLを照射できるレーザ照射装置を用いることにより、複数の貫通孔11及び切り欠き部8d1を同時に形成することも可能である。
次に、軸受スリーブ8に2次サイジングを施し、ラジアル軸受隙間に面する内周面8a及びスラスト軸受隙間に面する下側端面8bを成形すると同時に、これらの面に動圧溝8a1、8a2、及び8b1を形成する。この2次サイジングは、図6に示すようなダイ41、コアロッド42、及び上下パンチ43、44を用いて行う。コアロッド42の外周面42aには、軸受スリーブ8の内周面8aに動圧溝8a1、8a2(図3(a)参照)を形成するための成形型42a1、42a2が形成される。この成形型42a1、42a2は、図3(a)にクロスハッチングで示す丘部8a10、8a20の形状に対応した凹部で構成される。また、下パンチ44の端面44aには、軸受スリーブ8の下側端面8bに動圧溝8b1(図3(b)参照)を形成するための成形型44a1(図6に点線で示す)が形成される。この成形型44a1は、図3(b)にクロスハッチングで示す丘部8b10の形状に対応した凹部で構成される。尚、本実施形態では下パンチ44で動圧溝8b1を形成しているが、これとは逆に上パンチ43に成形型を設け、軸受スリーブ8を上下反転させて配置することにより、動圧溝8b1を形成することもできる。
2次サイジングは、上記の1次サイジングと同様に、軸受スリーブ8の内周にコアロッド42を挿入し、上下方向から上パンチ43及び下パンチ44で拘束した状態で軸受スリーブ8をダイ41の内周に圧入して行われる。このとき、ダイ41からの圧迫力により、軸受スリーブ8の内周面8aがコアロッド42の外周面42aの成形型42a1、42a2に押し付けられ、これにより軸受スリーブ8の内周面8aに成形型42a1、42a2の形状が転写され、丘部8a10、8a20、及び動圧溝8a1、8a2が形成される。同時に、軸受スリーブ8の下側端面8bが下パンチ44の端面44aに形成された成形型44a1に押し付けられ、これにより軸受スリーブ8の下側端面8bに丘部8b10、及び動圧溝8b1が形成される。こうして、貫通孔11の形成後にサイジングすることにより、貫通孔11のレーザ加工により軸受スリーブ8の表面に付着したドロスを押し潰して除去することができるため、ドロスの除去工程を省略することができる。
以上のようにして動圧溝8a1、8a2、8b1を形成した後、洗浄することにより、図3に示す軸受スリーブ8が完成する。尚、以上の説明において、軸受スリーブ8の上側端面8cに形成される環状溝8c1や半径方向溝8c2を省略しているが、これらは、例えば上記の圧粉成形工程、1次サイジング工程、あるいは2次サイジング工程のうちの何れかの工程で、金型に環状溝8c1及び半径方向溝8c2に対応した成形部を設け、この成形部を上側端面8cに押し付けることにより形成することができる。また、上記では、1次サイジング工程と2次サイジング工程を分けて行っているが、これらを同時に行っても良い。
上記のように、1次サイジング工程の後に貫通孔11を形成すれば、1次サイジング工程で寸法精度が高められた軸受スリーブ8の端面8b、8cや内周面8aを基準として軸受スリーブ8を位置決めすることができる。この状態で貫通孔11を形成することで、貫通孔11の形成精度を高めることができる。尚、軸受スリーブ8の製造工程は上記に限らず、例えば、貫通孔11の形成精度が十分に確保できるのであれば、1次サイジング工程の前や、あるいは2次サイジング工程の後に貫通孔11を形成してもよい。
次に、この軸受スリーブ8をインサート部品として、ハウジング7を射出成形する工程を示す。この工程で使用する金型は、例えば図7に示すように、固定型51および可動型52からなり、両型51、52でハウジング7形状に対応したキャビティ53が構成される。固定型51には、キャビティ53内に溶融樹脂Pを射出するゲート54が設けられる。ゲート54形状は、成形すべきハウジング7の形状に対応させた任意形状のものが選択可能である。可動型52の軸線上には固定ピン55が設けられる。軸受スリーブ8は、固定ピン55の外周55aに半径方向移動が規制される程度の嵌め合いで嵌合されると共に、可動型52の端面55bに当接することで、可動型52に対して位置決めされる。この状態で、可動型52を固定型51に接近させて型締めする。型締め完了後、ゲート54を介してキャビティ53内に溶融樹脂Pを射出・充填し、ハウジング7を軸受スリーブ8と一体に型成形する。このとき、軸受スリーブ8の外周面8dに形成された切り欠き部8d1にも射出材料が入り込む。一方、軸受スリーブ8の両端面8b、8cに開口した貫通孔11の開口部は、固定型51の端面51a及び可動型52の端面52aで密閉され、キャビティ53から離隔しているため、貫通孔11の内部に溶融樹脂が入り込むことはない。溶融樹脂Pの固化完了後型開きを行うと、ハウジング7および軸受スリーブ8の一体品が得られる。
以上のようにして製造されたハウジング7及び軸受スリーブ8の一体品の内周に軸部材2を挿入し、ハウジング7の上端開口および下端開口にシール部材9および蓋部材10をそれぞれ接着、圧入等適宜の手段で固定する。その後、シール部材9で密封された軸受の内部空間に軸受スリーブ8の内部空孔、貫通孔11も含め潤滑油を充満させることにより、図2に示す動圧軸受装置1が完成する。
以上の構成からなる動圧軸受装置1において、軸部材2が回転すると、軸受スリーブ8の内周面8aと軸部2aの外周面2a1との間にラジアル軸受隙間が形成される。そして、軸受スリーブ8の内周面8aに形成された動圧溝8a1、8a2の動圧作用によって、ラジアル軸受隙間の油膜の圧力が高められ、この圧力によって軸部材2がラジアル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とが形成される。
また、軸部材2が回転すると、軸受スリーブ8の下側端面8bとフランジ部2bの上側端面2b1との間にスラスト軸受隙間が形成されると共に、蓋部材10の上側端面10aとフランジ部2bの下側端面2b2との間にスラスト軸受隙間が形成される。そして、軸受スリーブ8の下側端面8bに形成された動圧溝8b1、及び蓋部材10の上側端面10aに形成された動圧溝の動圧作用によって各スラスト軸受隙間に形成される油膜の圧力が高められ、この圧力によって軸部材2が両スラスト方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2を両スラスト方向に回転自在に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2とが形成される。
また、軸部材2の回転時には、上述のように、シール空間Sが軸受の内部側に向かって漸次縮小したテーパ形状を呈しているため、シール空間S内の潤滑油は毛細管力による引き込み作用により、シール空間が狭くなる方向、すなわち軸受の内部側に向けて引き込まれる。これにより、軸受の内部からの潤滑油の漏れ出しが効果的に防止される。また、シール空間Sは、軸受の内部空間に充満された潤滑油の温度変化に伴う容積変化量を吸収するバッファ機能を有し、想定される条件変化の範囲内では、潤滑油の油面は常にシール空間S内にある。
また、上側の動圧溝8a1は、軸方向中央部に形成された環状平滑部に対して軸方向非対称に形成されており、環状平滑部より上側領域の軸方向寸法X1が下側領域の軸方向寸法X2よりも大きくなっている(X1>X2)。そのため、軸部材2の回転時、動圧溝8a1による潤滑油の引き込み力(ポンピング力)は上側領域が下側領域に比べて相対的に大きくなる。そして、この引き込み力の差圧によって、ラジアル軸受隙間に満たされた潤滑油が下方に押し込まれ、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間→貫通孔11→シール部材9の下側端面9bの外径側領域9b1と軸受スリーブ8の上側端面8cとの間の環状隙間→軸受スリーブ8の上側端面8cの環状溝8c1→軸受スリーブ8の上側端面8cの半径方向溝8c2という経路を循環して、第1ラジアル軸受部R1のラジアル軸受隙間に再び引き込まれる。
このように、潤滑油が軸受の内部空間を流動循環するように構成することで、内部空間内の潤滑油の圧力が局部的に負圧になる現象を防止して、負圧発生に伴う気泡の生成、気泡の生成に起因する潤滑油の漏れや軸受性能の劣化、振動の発生等の問題を解消することができる。また、何らかの理由で潤滑油中に気泡が混入した場合でも、気泡が潤滑油に伴って循環する際にシール空間S内の潤滑油の油面(気液界面)から外気に排出されるので、気泡による悪影響はより一層効果的に防止される。
特に、図2に示すように、貫通孔11を軸受スリーブ8の下側端面8b(スラスト動圧発生部形成領域)の外径端部に開口させることにより、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間の径方向全域において潤滑油を循環させることができるため、第1スラスト軸受部T1周辺における負圧の発生をより確実に防止することができる。
また、本実施形態のようにスラスト動圧発生部がポンプインタイプのスパイラル形状の動圧溝8b1である場合は、動圧溝8b1形成領域の内径端(丘部8b10の環状平滑部)で圧力が最も高められ、外径端で圧力が最も低くなる。従って、貫通孔11を比較的圧力の低い下側端面8bの外径端に開口させることで、圧力が高められた潤滑油が貫通孔11に抜けて軸受性能を低下させる事態を回避することができる。
また、貫通孔11の内面には焼結金属による表面開口が形成されているが、本発明では貫通孔11をレーザ加工で形成するため、レーザ加工により貫通孔11の内面が溶融し、内面の表面開口が封口される。このため、軸部材2の回転により軸受内部の潤滑油が循環する際、貫通孔11の内部を流動する潤滑油が貫通孔11の内面の表面開口から軸受スリーブ8内部へ抜ける事態を防ぎ、効率よく潤滑油を循環させることができる。
本発明の実施形態は上記に限られない。以下、本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成、機能を有する箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
貫通孔11を形成する際に使用する固定具は図5に示すものに限られない。例えば、図8に示す固定具130は、固定ピン131と基台132とからなる。固定ピン131は、円筒状外周面131a1を有する円柱部131aと、円柱部131aの上端に一体に設けられたフランジ部131bとを有する。基台132は、上端面132aの軸心部に上方へ向けて突出した円筒部132bを有する。この円筒部132bの内周面132b1は、固定ピン131の円柱部131aの外周面131a1よりも圧入代の分だけ大径に形成される。この固定ピン131を軸受スリーブ8の内周面8aに嵌合挿入すると共に、固定ピン131の下端部を基部132の円筒部132bの内周面132bに圧入する。そして、固定ピン131のフランジ部131bの下側端面131b1と、基台132の円筒部132bの上端面132b2とで軸受スリーブ8の両端面8b、8cを軸方向両側から拘束することにより、軸受スリーブ8を固定具130で固定することができる。
図9に示す実施形態では、貫通孔11を形成するにあたり、軸受スリーブ8の端面のうち、貫通孔11の開口部形成領域にカバー部36を配置している。このカバー部36は、例えば中空円盤状に形成され、軸受スリーブ8の端面8bと固定ピン31の肩面31cとで挟持固定される。この状態でレーザ加工により軸受スリーブ8及びカバー部36を貫通し、軸受スリーブ8から生じたドロスをカバー部36の表面(図9では下側端面)に付着させた後、ドロスが付着したカバー部36を外すことにより、別途のドロス除去工程を要することなく軸受スリーブ8の端面8bにドロスが付着する事態を防止できる。尚、図9に示す例では、軸受スリーブ8の端面うち、スラスト軸受隙間に面する端面8b側にのみカバー部36が配されているが、もう一方の端面の貫通孔開口部形成領域にもカバー部を配しても良い。この場合、カバー部は、軸受スリーブ8の端面8cとボルト33とで挟持固定される(図示省略)。また、カバー部36が貫通孔開口部形成領域の少なくとも一部にかかっていれば上記効果を得ることができるが、図9に示すようにカバー部36で貫通孔開口部をすべて覆うことによって、軸受スリーブ8の端面8bにドロスが付着する事態を確実に防止できる。また、図9に示す例では、カバー部36を固定ピン31と別体に形成しているが、これらを一体に形成することもできる(図示省略)。
以上の実施形態では、貫通孔11が、軸受スリーブ8の下側端面8bの外径端部で、且つ、外周チャンファの内径側に開口しているが、これに限らず、例えば貫通孔11の開口部の一部が下側端面8bの外周チャンファにかかってもよい。
また、以上の実施形態では、ラジアル動圧発生部としてヘリングボーン形状の動圧溝8a1、8a2が形成されているが、これに限らず、例えばスパイラル形状の動圧溝やステップ軸受、あるいは多円弧軸受を採用してもよい。あるいは、動圧発生部を設けず、軸部材2の外周面2a1及び軸受スリーブ8の内周面8aを共に円筒面としたいわゆる真円軸受を構成してもよい。
また、以上の実施形態では、スラスト動圧発生部としてスパイラル形状の動圧溝が形成されているが、これに限らず、例えばヘリングボーン形状の動圧溝やステップ軸受、あるいは波型軸受(ステップ型が波型になったもの)等を採用することもできる。
また、以上の実施形態では、動圧発生部が軸受スリーブ8の内周面8a、および蓋部材10の上側端面10aに形成されているが、それぞれと軸受隙間を介して対向する面、すなわち軸部2aの外周面2a1、およびフランジ部2bの下側端面2b2に動圧発生部を設けてもよい。
また、以上の実施形態では、ラジアル軸受部R1、R2が軸方向で離隔して設けられているが、これらを軸方向で連続的に設けてもよい。あるいは、これらの何れか一方のみを設けてもよい。
また、以上の実施形態では、動圧軸受装置1の内部に充満し、ラジアル軸受隙間や、スラスト軸受隙間に動圧作用を生じる流体として、潤滑油を例示したが、それ以外にも各軸受隙間に動圧作用を発生可能な流体、例えば空気等の気体や、磁性流体、あるいは潤滑グリース等を使用することもできる。
また、本発明の方法で製造された軸受部品を有する動圧軸受装置は、上記のようにHDD等のディスク駆動装置に用いられるスピンドルモータに限らず、光ディスクの光磁気ディスク駆動用のスピンドルモータ等、高速回転下で使用される情報機器用の小型モータ、レーザビームプリンタのポリゴンスキャナモータ等における回転軸支持用、あるいは電気機器の冷却ファン用のファンモータとしても好適に使用することができる。
本発明の有効性を確認するため、以下の試験を行った。内径φ2.1mm、外径φ4.5mm、軸方向長さ2.9mmの焼結体を製作し、この焼結体の外周面をチャックした状態で貫通孔を形成した場合(比較品)と、この焼結体の軸方向両側を拘束して固定した状態で貫通孔を形成した場合(実施品)とで、貫通孔形成前後における焼結体の内周面の真円度を計測した。その結果、比較品の内径面の真円度は、貫通孔形成前は7μmであったが、貫通孔形成後は30μmに悪化した。これに対し、本発明品は、貫通孔形成前、形成後、共に7μmで変化はなかった。この結果より、本発明によると、軸受部品の内径面の面精度を低下させることなく貫通孔を形成できることが明らかとなった。
動圧軸受装置を組み込んだモータを示す断面図である。 動圧軸受装置の断面図である。 (a)は、軸受スリーブの断面図、(b)は、軸受スリーブの下面図である。 焼結体の1次サイジング工程を示す断面図である。 (a)はレーザ加工で貫通孔を形成する様子を示す縦断面図であり、(b)はレーザ加工で凹部を形成する様子を示す横断面図である。 焼結体の2次サイジング工程を示す断面図である。 ハウジングの射出成形工程を示す断面図である。 固定具の他の例を示す縦断面図である。 固定具の他の例を示す縦断面図である。 軸受スリーブの固定方法の比較例を示す(a)縦断面図、及び(b)横断面図である。
符号の説明
1 流体軸受装置(動圧軸受装置)
2 軸部材
7 ハウジング
8 軸受スリーブ
11 貫通孔
9 シール部材
10 蓋部材
30 固定具
31 固定ピン
32 基台
33 ボルト
34 レーザ吸収材
35 レーザ照射装置
L レーザ
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部
S シール空間

Claims (9)

  1. 内周面がラジアル軸受隙間に面する軸受部品を製造するための方法であって、
    軸受部品の軸方向両側を固定具で拘束した状態で、レーザ加工により軸方向の貫通孔を形成することを特徴とする軸受部品の製造方法。
  2. 軸受スリーブの内周面に固定具の外周面を嵌合させた状態でレーザ加工を行う請求項1記載の軸受部品の製造方法。
  3. 固定具で軸受部品の内孔の両端開口部を閉塞した状態でレーザ加工を行う請求項1記載の軸受部品の製造方法。
  4. 前記貫通孔を形成した後、軸受部品のサイジングを行う請求項1記載の軸受部品の製造方法。
  5. 軸受部品の軸方向両側を固定具で拘束した状態で、さらにレーザ加工で軸受部品の外周面に凹部を形成する請求項1記載の軸受部品の製造方法。
  6. レーザが照射される側の反対側の端面と軸方向で対向する位置に、レーザ吸収材を配置する請求項1記載の軸受部品の製造方法。
  7. 貫通孔を形成するにあたり、軸受部品のうち、貫通孔の開口部形成予定領域にカバー部を配置し、軸受部品及びカバー部をレーザで貫通する請求項1記載の軸受部品の製造方法。
  8. 前記カバー部を固定具と軸受部品との間に挟持固定する請求項7記載の軸受部品の製造方法。
  9. 請求項1〜8の何れかの方法で製造された軸受部品と、軸受部品をインサート部品として射出成形したハウジングと、軸受部品の内周に挿入した軸部材とを備え、軸受部品の内周面と軸部材の外周面の間にラジアル軸受隙間を形成した流体軸受装置。
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