JP2007211579A - 排水トラップ及びこの排水トラップを備えた浴室 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体内を天面7eから垂設された遮蔽部材18により流入室R1と流出室R2との2室に区画し、流入室R1の天面に洗い場排水流入用の開口Aを設け、遮蔽部材18と本体底面7bとの間の封水に水没する部位に流入室R1と流出室R2との連通部Pを設け、流出室R2に流出口20を設けた排水トラップであって、流入室R1の側面に浴槽排水が流入する浴槽排水流入口19を設け、浴槽排水により流入室R1内に上昇渦流を発生させる渦流発生手段18,19を設けた排水トラップ。
【選択図】図4
Description
また、この排水トラップを浴室に備えることにより、ヘアキャッチャーに付着する髪の毛等の除去作業の頻度が少なくなり、ひいては浴室のお手入れが軽減されるものとなる。
図1は、浴室の概略斜視構成図であり、また図2は、浴室の平面構成図であり、図3は、浴室の縦断面構成図である。
洗い場を形成する洗い場パン2と浴槽3間の堤防5上にエプロン4が立設され、このエプロン4側の洗い場パン2には凹み状に排水枡6が一体形成されており、排水枡6の下部に排水トラップ7が連結されている。
排水トラップ7の側面には、排水パイプ9が接続されており、排水パイプ9は浴槽3の底面に設けられている排水口に連通して、浴槽3内の浴槽排水が排水パイプ9を通り排水トラップ7内に流入されるものである。
また、排水トラップ7には、浴槽3の側壁に設けられている追焚循環口から漏れる水を受け止める追焚循環口受けトレー13からの排水がトレー排水管25を介して流入され、また、入口ドア10の下面のレールに垂設されているドア下排水受け11に溜まった排水がドア下排水管12を介して流入されるように構成されている。
図4〜図6に示すように、排水枡6は洗い場パン2と一体状に凹み状に形成されており、その上面には排水口カバー8が覆設されるものである。
排水枡6の底側にはフランジ部材15がパッキン16を介して取り付けられ、このフランジ部材15にネジで排水トラップ7の上端が取り付けられており、フランジ部材15内には上方から着脱可能にヘアキャッチャー17が取り付けられている。
この浴槽排水流入口19には、外側へ突出状に接続部19aが連続しており、この接続部19aに前記浴槽3側から排水パイプ9が接続されるものである。
流出口20の上流側には、底面7bより一体状に立ち上げて封水壁21が形成されており、この封水壁21の上端が封水面Wとなるものである。
この封水壁21の上流側には、排水トラップ7の天面7eから垂設された遮蔽部材18が縦設されており、この遮蔽部材18は、下端側から上方側に向かって拡径状に傾斜して縦設されたものであり、図6の平面図で示すように、排水トラップ7の内周面7aと連続して平面視略円形状の内周面を形成するように浴槽排水流入口19に対して湾曲状に配置されている。
なお、遮蔽部材18は排水トラップ7内を流入室R1と流出室R2に区画するものであり、遮蔽部材18の下端と排水トラップ7の底面7bとの間には、流入室R1と流出室R2を連通させる連通部Pが形成されている。
この上昇渦流が排水枡6の上面の排水口カバー8付近まで上昇するように遮蔽部材18の傾斜角度が設定されていれば、上昇渦流により排水枡6の内周面やヘアキャッチャーに付着しているゴミや髪の毛が良好に落とされて、ゴミや髪の毛は渦の中心に集められ、渦の中心から下方へ落下して、ゴミや髪の毛はヘアキャッチャー17の下端の底面中央部に良好に集められることとなる。これにより、ヘアキャッチャー17は、その中央部分以外に髪の毛が付着していない状態に保たれ、通水が良好となる。また、排水トラップ7の内周面7a等に付着しているヌメリも除去できる可能性があり、渦流の一部は遮蔽部材18の下端と底面7b間の連通部Pを通り、封水壁21の内周面のヌメリをも除去できる可能性がある。
なお、渦流の上昇水位を抑制するため、遮蔽部材18の傾斜面を垂直にしたり、さらに抑制するため、傾斜面を逆拡径状(傾斜面が斜め下を向く)に傾斜させても良い。
また逆に、連通部Pの長さPaが長い(流出室R2が大きい)場合には、流入室R1から流出室R2への流量が多くなるため、流入室R1に水が溜まりにくくなり、渦流が低くなる。
このように上昇渦流の設定は、遮蔽部材18の傾斜角度による他に、流入室R1と流出室R2間の連通部Pの開口面積により調整することができる。
なお、浴槽排水流入口19は縦長状に形成されているため、排水が勢いを増して流入し、排水トラップ7内で発生する渦流が安定し、更に渦流の水位を上げることができるものである。
なお、この傾斜面Sは、渦流の回転方向にアール状に形成したものであっても良く、渦流の抵抗とならないような形状に設定されている。
また、浴槽排水流入口19が縦長状に形成されているため、低水位であっても排水枡6まで渦流を上昇させることができ、また遮蔽部材18の傾斜角度等により渦流の上昇水位を制御可能であり、ヘアキャッチャー17の位置まで渦流を上昇させたり、排水口カバー8上に渦流が漏れないように設定することができるものである。
なお、図6の想像線で示すように、ドア下排水接続部22を流出室R2に設けても良く、この場合は、ドア下排水接続部22が渦流の邪魔をしない位置となるため、流入室R1内で渦流を良好に発生させることができる。
なお、追焚接続管23を流出室R2に設ければ、追焚導入管24を省略でき、さらに渦流の邪魔にならないものとなる。
また、取っ手17cの下方には、略水平な当接板17eが一体形成されており、この当接板17eがフランジ部材15の上面に当接するように構成されており、当接板17eと取っ手17c間には、縦方向に傾斜状のガイド板17dが一体形成されている。このガイド板17dは、フランジ部材15上に流れ落ちる洗い場排水に混入されている髪の毛等を取っ手17cに引っかかりにくくして、髪の毛等を良好にヘアキャッチャー17内に導くことができるように形成されている。
なお、吸気筒部27,延長パイプ28,吸気エルボ26の側縁は、鋭角な鋭角部27b,28b,26bとなっており、渦流の抵抗とならないような鋭角形状に形成されている。
なお、突出部180bは、キャップ180の中心より図示左側に偏心した渦流の下流側となる位置に突出されており、渦流に乱れが生じないように設定されている。
本発明の給気口を構成するL管30の下端は、拡径した椀状の拡径部30bとなっており、この拡径部30bの内周には雌ネジが形成されている。この拡径部30bの雌ネジに螺合するネジ31aを形成したキャップ31が拡径部30bに着脱可能に取り付けられるものであり、キャップ31には底面及び側面に多数の孔(給気口)31bが形成されている。なお、このキャップ31が本発明の散気部材を構成する
即ち、排水トラップ7の下流の配管内で負圧が生じ、排水トラップ7内の封水が下流側へ誘導される場合でも、吸込口27dから空気を吸い込んでキャップ31の孔(給気口)31bから空気を流出室R2内に取り入れることで負圧を抑制し、封水の下流への移動を抑制して封水切れを抑制することができるので、封水切れに伴う遮蔽部材18の下端から空気が流出室R2へ入ることにより生じるボコボコという音を抑制することができるものとなる。
なお、キャップ31を外した時の拡径部30bの下端が、トラップの底面7bと遮蔽部材18の下端間の連通部Pで構成される最小封水高aと同じか又は下の位置になるように配置されており、常に拡径部30bの下端は封水内に水没された状態に維持されて、臭いが逆流し吸込口27dから洗い場へ逃げることのないように構成されている。
なお、前記メッシュ180dは、ヘアキャッチャー17を取り外した時等に空気と共に吸気通路27c内に入ってくるゴミを捕捉するために設けられたものであり、メッシュ180dによりキャップ31内にゴミが侵入しないように構成されている。
即ち、接続部19aは、箱状の差込部19bと一体形成されており、この差込部19bが差し込み状に接続される本体部32aが接続部材32に形成されており、本体部32aから突出状に縦長楕円形状に差込部32bが形成されており、この接続部材32の差込部32bが浴槽排水流入口19に差し込み接続されたものとなっている。
なお、接続部材32内には、本体部32aから縦長楕円形状の差込部32bに連続して傾斜する縮径壁32cが一体形成されている。これにより、浴槽排水流は、接続部19aでは断面が真円形状であり、差込部19bにより高さ方向に拡がって断面が長方形状となり、差込部32bにより幅方向が絞られ断面が縦長にされる。
逆止弁34は、内周面7aの湾曲形状に沿う傾斜状あるいは湾曲状をなす形状に形成されて、渦流に抵抗が生じないように設定されており、この逆止弁34は軸33を上方へ抜き取って着脱できるものであり、取り付けた状態では、浴槽排水が浴槽排水流入口19を通り流入される時には、その勢いで良好に開くことができ、逆に洗い場パン2側から洗い場排水が上方より流入してくる時には、その水圧で良好に閉じて浴槽排水流入口19側を閉ざし、洗い場排水が浴槽3側へ逆流するのを防ぐことができるものである。
この追焚接続管23には、水平に突出して一対の挟圧板23a,23aが突出形成されており、また、追焚導入管24にも一対の挟圧板24a,24aが縦方向に突出形成されている。
追焚導入管24及び追焚接続管23のそれぞれの挟圧板23a,24aを垂直板36,36に挟み付けるように差し込んで、排水トラップ7の接続突管部35に追焚接続管23及び追焚導入管24を取り付けて接続することができるように構成されている。
また、流入室R1側には、外方向へ突出してドア下排水接続部22が突出形成されており、このドア下排水接続部22には、ドア下排水受け11からのドア下排水管12が接続されるものであるが、排水トラップ7からドア下排水受け11側への逆流を防止する機能が付与されたキャップ38が、このドア下排水接続部22に流入室R1側から取り付けられる。
即ち、垂下片41は、渦流の上流側は閉ざされ、下流側が開口された横孔42となっており、ドア下排水は、この横孔42から内周面7aに沿って旋回する渦流の下流側に向かって流されることとなる。従って、渦流は垂下片41に遮られてドア下排水接続部22側へ流出することが防がれ、ドア下排水受け11側への逆流が良好に防がれるように構成されている。
2 洗い場パン
3 浴槽
3a 排水栓
6 排水枡
7 排水トラップ
7a 内周面
7b 底面
7d 軸受
7e 天面
8 排水口カバー
9 排水パイプ
11 ドア下排水受け
12 ドア下排水管
13 追焚循環口受けトレー
14 排出管
15 フランジ部材
17 ヘアキャッチャー
17a 縦リブ
17b 横リブ
17c 取っ手
17d ガイド板
17e 当接板
17f 孔無し部
17g 底孔
17s 側面部
17m 底面部
17n 支持部
18 遮蔽部材
18a 凹部
18c 点検開口
19 浴槽排水流入口
19a 接続部
19b 差込部
20 流出口
21 封水壁
22 ドア下排水接続部
23 追焚接続管
23a,24a 挟圧板
24 追焚導入管
26 吸気エルボ
26a,27a,28a 湾曲面
26b,27b,28b 鋭角部
27 吸気筒部
27c 吸気通路
27d 吸込口
28 延長パイプ
29 パッキン
30 L管
30a 接続部
30b 拡径部
31 キャップ
31a ネジ
31b 孔(給気口)
32 接続部材
32a 本体部
32b 差込部
32c 縮径壁
33 軸
34 逆止弁
35 接続突管部
36 垂直板
37 押え板
38 キャップ
39 差込筒部
39a 湾曲面
40 摘み部
41 垂下片
42 横孔
180 キャップ
180a 爪
180b,180c 突出部
180d メッシュ
R1 流入室
R2 流出室
A 開口
K 小開口
S 傾斜面
W 封水面
P 連通部
Claims (10)
- 本体内を天面から垂設された遮蔽部材により流入室と流出室との2室に区画し、
前記流入室の天面に洗い場排水流入用の開口を設け、
前記遮蔽部材と本体底面との間の封水に水没する部位に前記流入室と前記流出室との連通部を設け、
前記流出室に流出口を設けた排水トラップであって、
前記流入室の側面に浴槽排水が流入する浴槽排水流入口を設け、
前記浴槽排水により前記流入室内に渦流を発生させる渦流発生手段を設けたことを特徴とする排水トラップ。 - 前記流入室の平面視が略円形状であり、前記渦流発生手段が、浴槽排水が前記流入室の内周面に沿って流入するように開口された浴槽排水流入口と、湾曲状に設けられた前記遮蔽部材とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排水トラップ。
- 流入室の上方に吸込口を設け、前記流出室の封水に水没する位置に給気口を設け、該吸込口と該給気口とを連通させたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排水トラップ。
- 前記給気口に、多数の小径の孔を有する散気部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載の排水トラップ。
- 前記浴槽排水流入口は、縦長状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の排水トラップ。
- ドア下排水管や追焚循環口受けトレーからの排水管を接続する接続部を、前記流入室に配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の排水トラップ。
- ドア下排水管や追焚循環口受けトレーからの排水管を接続する接続部を、前記流出室に配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の排水トラップ。
- 排水トラップ内に溜められる封水の直上に配置されるヘアキャッチャー中央の底面が、該ヘアキャッチャーの支持部より封水面に近い位置に配置されている請求項1乃至請求項7の何れかに記載の排水トラップ。
- 排水トラップ内に溜められる封水の直上に配置されるヘアキャッチャーには縦リブと横リブにより多数の小開口が形成されており、縦リブの内側面は渦流の回転方向に傾斜した傾斜面とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の排水トラップ。
- 請求項1乃至請求項9の何れかに記載の排水トラップを備えた浴室。
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