JP5224772B2 - 排水トラップ及び排水トラップへの排水方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2に開示されているように、複数の排水経路が合流する排水トラップの合流管を、トラップの筒体に偏心させて接続した構造の排水トラップが存在する。
また、上記特許文献2に開示されている排水トラップでは、2つ以上の合流管に接続される排水発生源は別々であり、2つ以上の合流管より同時に流入することで発生する強い渦を積極的に作り出す構成ではない。
本発明は、天面から洗い場排水が流入する流入室と、排出管に連通する流出室と、流入室と流出室とを連通させる連通部を有し、少なくとも連通部には封水が溜められる構造をなし、前記流入室の側面に、浴槽排水が流入する流入口を設けるとともに、前記浴槽排水により前記流入室内に渦流を発生させる渦流発生手段を設けた排水トラップであって、
前記流入室が平面視略円形状であり、前記流入口は横長状であり、
前記渦流発生手段が、前記浴槽排水が前記流入室の内周面に沿って同一回転方向に流入するように開口された2以上の流入口と、前記内周面とで
構成されていることを要旨とする。
こうすれば、同一の開口面積を有する2以上の流入口から均一の量の浴槽排水を流入室内に入れることで、流入室内で渦流が生じやすいものとなる。
こうすれば、抵抗壁によって上方へ押し上げられた水流により渦水位が上昇する。また、上昇した水塊はそれ自体の重力(ヘッド)により降下し、速い流速で下方側に排水される。その結果、渦に伴った下向きの排水流れにより強い渦流が発生する。
これにより、2以上の流入口から同時に浴槽排水を流入室内へ流入させることで、流入室内で渦ができやすいものとなり、強い渦流となる。
こうすれば、各流入口から均等の量の浴槽排水が流入室内へ流入されて、流入室内で渦流が生じやすいものとなる。
また図4は、図3のD−D線断面図であり、図5は、図3のA−A線断面図である。
また図6は、図2のC−C線断面図である。さらに図7は、図4に対応した斜視構成図である。
この排水トラップ7には、浴槽3の底面に設けられている排水栓3aと、排水トラップ7を繋ぐ排水パイプ8が接続され、また、排水トラップ7の出口側には排出管9が接続されている。
従って、浴槽3の排水栓3aが開かれると、排水パイプ8を通り浴槽3内の浴槽水が排水トラップ7内に流入されて、排出管9から下水管に排出されるものである。
流入室R1は、縦筒状の立上筒部10を上部に備えており、この立上筒部10の上端は排水枡6に連結されるものであり、上端は洗い場排水が流入する洗い場排水流入開口10aとなっている。この立上筒部10内には図示しないヘアキャッチャーが着脱可能に収納されるものである。
排水栓3aが開かれると、浴槽3内の浴槽水は排水パイプ8を通り、一気に排水トラップ7の導入口14からガイド通路S内に流入される。このガイド通路Sは、円形状の円形壁11の内周側に形成されているため、円形壁11の円形状の内周に沿って浴槽水はガイド通路S内を円形状に流入し、流入口12aからガイド壁12の円形状の内周面12pに沿って反時計回りに流入室R1内に流入することとなる。
このように流入室R1内で強い渦流を発生させることができ、渦流によりヘアキャッチャーに付着している髪の毛等を中央部に集めることができるとともに、流入室R1内部のぬめり等を良好に渦流で取ることができるものとなる。
このように、ガイド通路Sがガイド壁12の外側全周に形成されている構造では、導入口14から勢いよくガイド通路S内に流入される浴槽排水は、ガイド通路S内を旋回し、流入口12a及び12bから流入室R1内に流入されるものとなる。
図9は、第2実施例の排水トラップの平面構成図であり、図11は、第1実施例の図4に対応する流入室を水平面内で切断した断面構成図である。また図12は、第1実施例の図5に対応する断面で切断した断面構成図である。
なお、抵抗壁21は、流入口12a,12bの下方から流入口12a,12bの上方まで延伸する高さを有するものであっても良い。
抵抗壁21を設けた以外の構成は、第1実施例のものと同様であり、第1実施例と同一部材については同一符号を付して、その説明を省略する。
ヘアキャッチャー25は、立上筒部10に上方よりフランジ24を嵌め込み、このフランジ24に上方から着脱可能に取り付けられるものであり、ヘアキャッチャー25には上方へ立ち上げて手で持つことのできる取っ手25aが形成されており、この取っ手25aを持ちヘアキャッチャー25を着脱することができるものである。
浴槽水が左右の流入口12a,12bからガイド壁12の内周面12pに沿って流入され、流入室R1内で発生された渦流は水平段部13上を旋回するが、この水平段部13上に立ち上げ状に形成されている抵抗壁21に渦流が当たると、抵抗壁21によって上方へ押し上げられた水流により、渦水位が立上筒部10内に上昇し、立上筒部10の内周面で旋回して、ぬめり等を除去することができるものとなる。
上昇した水塊はそれ自体の重力(ヘッド)により、垂下筒23内をより速い流速で通過し、下方の連通路R3側へ押し下げられ、連通路R3内から流出室R2を通り、排水は流出口20から早く排水されてゆき、排水速度を速めることができるものとなり、同時に排水枡6から洗い場2側へ排水が溢れることが防がれることとなる。
なお、渦に伴った垂下筒23に向かう下向きの排水流れにより強い渦流が発生することとなる。
図13の排水トラップ7では、天面から垂設された湾曲状の遮蔽部材22により、流入室R1と流出室R2が区画形成されており、遮蔽部材22の下端に、流入室R1と流出室R2を連通させる連通路R3が形成されたものである。
この各流入口12a,12bは、同一断面積に形成されて、それぞれ内周面11aおよび遮蔽部材22の内周の接線方向を向いており、内周面11aおよび遮蔽部材22に沿って同一回転方向に流入室R1内に浴槽排水が流入されるように開口されたものである。
浴槽3側から一気に浴槽排水がこの2個の流入口12a,12bから同時に流入室R1内に流入されると、浴槽排水は内周面11aおよび遮蔽部材22の内周に沿って旋回し、内部で反時計回りの強力な渦流が発生されることとなり、渦流により内部のぬめり及び上方に設置される図示しないヘアキャッチャーに付着する髪の毛等を良好に中央に集めることができるものである。
2 洗い場パン
3 浴槽
3a 排水栓
7 排水トラップ
8 排水パイプ
9 排出管
10 立上筒部
10a 洗い場排水流入開口
11 円形壁
12 ガイド壁
12a,12b 流入口
12p 内周面
13 水平段部
14 導入口
15 排水パイプ接続部
16a,16b 閉止壁
19 立上エルボ部
20 流出口
21 抵抗壁
22 遮蔽部材
24 フランジ
25 ヘアキャッチャー
R1 流入室
R2 流出室
R3 連通路
S ガイド通路
W 封水
Claims (5)
- 天面から洗い場排水が流入する流入室と、排出管に連通する流出室と、流入室と流出室とを連通させる連通部を有し、少なくとも連通部には封水が溜められる構造をなし、前記流入室の側面に、浴槽排水が流入する流入口を設けるとともに、前記浴槽排水により前記流入室内に渦流を発生させる渦流発生手段を設けた排水トラップであって、
前記流入室が平面視略円形状であり、前記流入口は横長状であり、
前記渦流発生手段が、前記浴槽排水が前記流入室の内周面に沿って同一回転方向に流入するように開口された2以上の流入口と、前記内周面とで
構成されていることを特徴とする排水トラップ。 - 前記各流入口の開口面積がほぼ同一に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の排水トラップ。
- 前記渦流の抵抗となる抵抗壁を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排水トラップ。
- 請求項1に記載の排水トラップ内へ浴槽から浴槽排水を排水する方法であって、
前記2以上の流入口から同時に浴槽排水を流入室内へ流入させること
を特徴とする排水トラップへの排水方法。 - 前記各流入口から、それぞれ均等の量の浴槽排水を流入室内へ流入させることを特徴とする請求項4に記載の排水トラップへの排水方法。
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