JP2007207450A - 非水電解質二次電池及びその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲル状電解質の有する性能を維持しつつ、含浸性及び含浸の自由度を向上した非水電解質二次電池及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】非水電解質二次電池は、正極と負極をセパレータを介して巻回又は積層して成る電池素子と、非水電解質組成物と、これらを収容する外装材とを備える。電池素子の外部側に存在する非水電解質組成物がゲル化しているのに対し、内部側に存在する非水電解質組成物層ゲル化されていない構造を有する。
この非水電解質二次電池の製造方法である。非水電解質組成物の原料として、電解質塩を含みゲル化成分を含まない第1組成物と、ゲル化成分及びゲル化促進剤を含む第2組成物を準備し、第1組成物及び第2組成物の順で含浸し、その後にゲル化を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池及びその製造方法に係り、更に詳細には、ゲル化した非水電解質組成物が電池素子の外側部位に偏在している非水電解質二次電池、及びその製造方法に関する。
近年、カメラ一体型VTR(videotape recorder)、携帯電話又は携帯用コンピュータなどのポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。それに伴い、電子機器のポータブル電源として、二次電池の開発が活発に進められている。中でも、リチウムイオン二次電池は、高いエネルギー密度を実現できるものとして注目されており、現在でもその改良が盛んに進められている。
また、かかる二次電池の外装材にアルミラミネートなどのラミネート材を使用すると、金属製の外装缶を用いた場合に比べて、外装材の電池全体に占める割合が重量的にも体積的にも小さくなるため、よりエネルギー密度が高い電池となる。加えて、ラミネート材を用いた場合、より一層の薄型化など、形状自由度も高くなることから、これについても多くの研究がなされている。
外装材にラミネート材を用いる場合、金属缶に比べて外装材の強度が弱いので、変形したり穴が開いたりするおそれがあることから、電解液を固定化する必要があり、一般に高分子化合物に電解質塩を溶解させた全体が固体状(全固体状)の高分子電解質や、高分子化合物に電解液を保持させたゲル状の高分子電解質などが用いられている。
中でも、ゲル状の高分子電解質は、電解液を保持しているため、全固体状のものに比べて、活物質との接触性や電解質のイオン伝導性に優れていることから注目を浴びている。
更に、耐漏液性や形状保持性を高めるために、ゲル状電解質を用いた上に、電極素子と外装材との間に樹脂膜を設けている電池も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなゲル状の高分子電解質を作製する方法としては、例えばプレポリマーと電解液を混合した電解質用組成物に重合開始剤を加えてゲル化するもの、又は高分子化合物と電解液とを希釈溶媒を用いて混合しキャストした後に希釈溶媒を揮発させてゲル化するものがある。
特開2000−133220号公報
これらの方法のうち、重合開始剤を用いる方法は、キャストによる方法に比べて希釈溶媒を使用する必要がなく、電解液に用いる溶媒を自由に選択することができるので好ましい手法と言い得る。
かかる重合により得られる高分子電解質は、例えば電極を巻回した電池に用いる場合、電極を巻回する前に、電極上にプレポリマーを含む電解質用組成物を塗布して紫外線照射若しくは加熱を行うか、又は電極を巻回して巻回電極体を作製した後、巻回電極体に電解質用組成物を注入して加熱することにより作製される(例えば、特許文献2参照)。
特に、巻回電極体に電解質用組成物を注入して加熱重合する方法は、高分子電解質と電極及びセパレータとの界面における接合性に優れており、望ましいものである。
特公昭58−56467号公報
しかし、一般にプレポリマーを含む電解質用組成物は粘度が高く、単に注入しただけでは、電極中に充分に浸透させることが難しい。更に、近年では電極の密度が高くなってきているために、電解質を電極中へ浸透させることが難しくなっており、電解質用組成物の浸透性は重要な問題となっている。
そこで、予め含浸性の高い電解液のみを含浸させ、その後にプレポリマーと重合開始剤とを含む電解質用組成物を含浸させることにより、電池内に均一なゲル状電解質を作製する技術(例えば、特許文献3参照)や、電解液とプレポリマーを含浸させた後、加熱することにより含浸を更に促進し、その後に重合開始剤を加えて、均一なゲル状電解質を作製する技術(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
特開2001−283916号公報 特開2004−342376号公報
しかしながら、上記の特許文献3や特許文献4に記載されている方法によってゲル状電解質を作製すると、含浸性は向上するものの、含浸可能な時間は電解質がゲル化するまでの時間に限られてしまい十分ではないという問題があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゲル状電解質の有する性能を維持しつつ、含浸性及び含浸の自由度を向上した非水電解質二次電池及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ゲル状の非水電解質組成物を適切に偏在させることなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の非水電解質二次電池は、正極と負極をセパレータを介して巻回又は積層して成る電池素子と、非水電解質組成物と、これらを収容する外装材と、を備える非水電解質二次電池において、
上記外装材の内面とこれに近接する上記正極又は負極との間に存在する上記非水電解質組成物がゲル状をなし、
上記外装材の内面に近接する正極又は負極よりも内側に存在する上記非水電解質が少なくとも部分的に流動性を有する、ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
また、本発明の非水電解質二次電池の好適形態は、上記ゲル状をなす非水電解質組成物が全体的に殻状をなして上記電池素子を覆うとともに、この殻状のゲル状非水電解質組成物が上記電池素子の内部に部分的に進入して存在しており、
上記殻状のゲル状非水電解質組成物が進入していない上記電池素子の内部領域に存在する上記非水電解質組成物が流動性を有する、ことを特徴とする。
また、本発明の非水電解質二次電池の製造方法は、正極と負極をセパレータを介して巻回又は積層して成る電池素子と、非水電解質組成物と、これらを収容する外装材と、を備え、
上記外装材の内面とこれに近接する上記正極又は負極との間に存在する上記非水電解質組成物がゲル状をなし、
上記外装材の内面に近接する正極又は負極よりも内側に存在する上記非水電解質が少なくとも部分的に流動性を有する、非水電解質二次電池を製造するに当たり、
上記非水電解質組成物の原料として、電解質塩を含みゲル化成分を含まない第1組成物と、ゲル化成分及びゲル化促進剤を含む第2組成物と、を準備し、
上記電池素子を上記外装材に収容した後、この外装材内部に上記第1組成物を充填し、
次いで、上記第2組成物を充填し、しかる後、ゲル化を行う、ことを特徴とする。
本発明によれば、ゲル状の非水電解質組成物を適切に偏在させることなどとしたため、ゲル状電解質の有する性能を維持しつつ、含浸性及び含浸の自由度を向上した非水電解質二次電池及びその製造方法を提供するができる。
以下、本発明の非水電解質二次電池につき詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
図1は、本発明の非水電解質二次電池の一実施形態であって、ラミネート型電池の一例を示す分解斜視図である。
同図において、この二次電池は、正極端子11と負極端子12が取り付けられた電池素子20をフィルム状の外装部材30の内部に収容・封止して構成されている。正極端子11及び負極端子12は、外装部材30の内部から外部に向かって、例えば同一方向にそれぞれ導出されている。正極端子11及び負極端子12は、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)又はステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成される。
外装部材30は、ラミネート材、例えばナイロンフィルム、アルミニウム箔及びポリエチレンフィルムをこの順に張り合わせた矩形状のラミネートフィルムにより構成されている。外装部材30は、例えばポリエチレンフィルム側と電池素子20とが対向するように配設されており、各外縁部が融着又は接着剤により互いに接合されている。
外装部材30と正極端子11及び負極端子12との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム31が挿入されている。密着フィルム31は、正極端子11及び負極端子12に対して密着性を有する材料により構成され、例えば正極端子11及び負極端子12が上述した金属材料から構成される場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン又は変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されることが好ましい。
なお、外装部材30は、上述したラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルム又は金属フィルムなどにより構成してもよい。
ここで、外装部材の一般的な構成は、外装層/金属箔/シーラント層の積層構造で表すことができ(但し、外装層及びシーラント層は複数層で構成されることがある。)、上記の例では、ナイロンフィルムが外装層、アルミニウム箔が金属箔、ポリエチレンフィルムがシーラント層に相当する。
なお、金属箔としては、耐透湿性のバリア膜として機能すれば十分であり、アルミニウム箔のみならず、ステンレス箔、ニッケル箔及びメッキを施した鉄箔などを使用することができるが、薄く軽量で加工性に優れるアルミニウム箔を好適に用いることができる。
外装部材として、使用可能な構成を(外装層/金属箔/シーラント層)の形式で列挙すると、Ny(ナイロン)/Al(アルミ)/CPP(無延伸ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)/Al/CPP、PET/Al/PET/CPP、PET/Ny/Al/CPP、PET/Ny/Al/Ny/CPP、PET/Ny/Al/Ny/PE(ポリエチレン)、Ny/PE/Al/LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PET/PE/Al/PET/LDPE(低密度ポリエチレン)、及びPET/Ny/Al/LDPE/CPPなどがある。
図2は、図1に示した電池素子20のI−I線に沿った断面図である。同図において、電池素子20は、正極21と負極22とが非水電解質組成物層23及びセパレータ24を介して対向して位置し、巻回されているものであり、最外周部は保護テープ25により保護されている。
本発明では、図2に示す非水電解質二次電池において、複数の非水電解質組成物層23のうち、図示しない外装部材30の内面と近接する正極21との間に存在する非水電解質組成物層230及び231はゲル化している。一方、電池素子20において、上記の正極21よりも内部側に存在する非水電解質組成物層232及び233は、その先端部232t及び233t近傍がゲル化しているだけであり、他の部分は流動性を有し、液体状となっている。
但し、非水電解質組成物層230等はその先端部230tから末端部230eまで全体がゲル化している必要はなく、電池素子20の周囲をほぼ1回転する程度、例えば先端部230tから中間部230mまでゲル化していれば十分である。
上述の構造は、ゲル化した非水電解質組成物層が全体的に殻状をなして、電池素子20を覆っており(くるんでおり)、この殻状の非水電解質組成物層が電池素子20の内部に部分的に進入し、且つこの殻状非水電解質組成物層が進入していない電池素子20の内部領域に存在する非水電解質組成物層が流動性を有する構造であるということもできる。
概略的に言えば、本実施形態の非水電解質二次電池は、電池素子20の外部側に存在する非水電解質組成物層230等がゲル化しているのに対し、内部側に存在する非水電解質組成物層232等がゲル化されていない構造を有している。
よって、電池素子の内部はゲル化されていないので、初回充電時にも含浸を行うことが可能で含浸性を飛躍的に向上させることができる。
また、電池素子の外部側(周囲)には補液性の高いゲル状電解質が存在することになるので、電極に浸透していない非水電解質組成物がトラップされ、高い耐漏液性が得られる。
更には、電池素子周囲のゲル状電解質により、充放電や保存時における電池の変形も防ぐことができる。
なお、図2に示す構造においては、非水電解質組成物層231、232及び233についてその先端部231t、232t、233tのみがゲル化しており、非水電解質組成物層230がその先端部230tから中間部230m迄ゲル化しているのが、最適の態様ということができる。
また、このような最適の態様が少なくとも確保されていれば、その他の部分がゲル化しているか否かは不問であり、上記の利点が得られる。
上述のゲル化している非水電解質組成物については、得られた電池の外装に孔を開けるか又は開いて鉛直に立てても、当該部位に残存しているのが視認できるが、流動性を有する非水電解質組成物については、流出してしまい視認することができない。
また、かかるゲル化部分と流動性部分とについては、高分子の重合度や高分子濃度に差異があり、ゲル化部分の方が重合度が高く、高分子濃度も大きいという関係がある。
図2において、正極21は、例えば対向する一対の面を有する正極集電体21Aの両面又は片面に正極活物質層21Bが被覆された構造を有している。正極集電体21Aには、長手方向における一方の端部に正極活物質層21Bが被覆されずに露出している部分があり、この露出部分に正極端子11が取り付けられている。
正極集電体21Aは、例えばアルミニウム箔、ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
正極活物質層21Bは、正極活物質として、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な正極材料のいずれか1種又は2種以上を含んでおり、必要に応じて導電材及び結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な正極材料としては、例えば硫黄(S)や、二硫化鉄(FeS)、二硫化チタン(TiS)、二硫化モリブデン(MoS)、二セレン化ニオブ(NbSe)、酸化バナジウム(V)、二酸化チタン(TiO)及び二酸化マンガン(MnO)などのリチウムを含有しないカルコゲン化物(特に層状化合物やスピネル型化合物)、リチウムを含有するリチウム含有化合物、並びに、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン及びポリピロールなどの導電性高分子化合物が挙げられる。
これらの中でも、リチウム含有化合物は、高電圧及び高エネルギー密度を得ることができるものがあるので好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えばリチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物や、リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物が挙げられるが、より高い電圧を得る観点からは、特にコバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)又はこれらの任意の混合物を含むものが好ましい。
かかるリチウム含有化合物は、代表的には、次の一般式(1)又は(2)
LiM…(1)
LiIIPO…(2)
(式中のM及びMIIは1種類以上の遷移金属元素を示し、x及びyの値は電池の充放電状態によって異なるが、通常0.05≦x≦1.10、0.05≦y≦1.10である。)で表され、(1)式の化合物は一般に層状構造を有し、(2)式の化合物は一般にオリビン構造を有する。
また、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物の具体例としては、層状構造を有するLiCoO、LiNiO、LiNi1−zCo、Li(NiCoMn)O(x+y+z=1)、スピネル構造を有するLiMn、Li(Mn2−xNi)Oなどが挙げられる。
リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物の具体例としては、例えばオリビン構造を有するリチウム鉄リン酸化合物(LiFePO)又はリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1−vMnPO(v<1))が挙げられる。
一方、負極22は、正極21と同様に、例えば対向する一対の面を有する負極集電体22Aの両面又は片面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有している。負極集電体22Aには、長手方向における一方の端部に負極活物質層22Bが設けられず露出している部分があり、この露出部分に負極端子12が取り付けられている。
負極集電体22Aは、例えば銅箔、ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な負極材料、金属リチウムのいずれか1種又は2種以上を含んでおり、必要に応じて導電材及び結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料としては、例えば炭素材料、金属酸化物及び高分子化合物が挙げられる。炭素材料としては、難黒鉛化炭素材料、人造黒鉛材料やや黒鉛系材料などが挙げられ、より具体的には、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭及びカーボンブラックなどがある。
このうち、コークス類にはピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークスなどがあり、有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。また、金属酸化物としては、酸化鉄、酸化ルテニウム及び酸化モリブテンなどが挙げられ、高分子化合物としてはポリアセチレンやポリピロールなどが挙げられる。
更に、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料としては、リチウムと合金を形成可能な金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料も挙げられる。この負極材料は金属元素又は半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種又は2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。
なお、本発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物又はこれらのうちの2種以上が共存するものがある。
このような金属元素又は半金属元素としては、例えばスズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)及びイットリウム(Y)が挙げられる。
中でも、長周期型周期表における14族の金属元素又は半金属元素が好ましく、特に好ましいのはケイ素又はスズである。ケイ素及びスズは、リチウムを吸蔵及び放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
スズの合金としては、例えばスズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム(Mg)、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン(Ti)、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロム(Cr)から成る群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
ケイ素の合金としては、例えばケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロムから成る群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物又はケイ素の化合物としては、例えば酸素(O)又は炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
また、セパレータ24は、例えばポリプロピレン若しくはポリエチレンなどのポリオレフィン系の合成樹脂から成る多孔質膜、又はセラミック製の不織布などの無機材料から成る多孔質膜など、イオン透過度が大きく、所定の機械的強度を有する絶縁性の薄膜から構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造としてもよい。特に、ポリオレフィン系の多孔質膜を含むものは、正極21と負極22との分離性に優れ、内部短絡や開回路電圧の低下をいっそう低減できるので好適である。
次に、本発明の非水電解質二次電池の製造方法について説明する。
この製造方法は、上述のような非水電解質二次電池を製造する方法であるが、外装材に収容した電池素子の外部側にゲル化した非水電解質組成物(層)を配し、内部側にゲル化していない非水電解質組成物を配することを骨子としている。
このため、かかる非水電解質組成物の原料として、電解質塩を含みプレポリマーなどのゲル化成分を含まない第1組成物と、ゲル化成分とゲル化促進剤を含む第2組成物を準備する。
その後、第1組成物を外装材に注入し、更に第2組成物を注入してゲル化を行い、上述のように、ゲル化した非水電解質組成物(層)が電池素子の外部側に偏在した非水電解質二次電池を得る。
なお、第2組成物の粘度が高いと、電池素子の内部側への拡散を抑制することができ、ゲル状電解質を電池素子の外部側に偏在させ易くなる。
ここで、ゲル化成分としては、いわゆるプレポリマー、例えばポリビニルアセタール若しくはその誘導体又はこれらの2種以上の混合物を挙げることができ、これらを用いると、ポリビニルアセタール等を重合した構造を有する高分子化合物と電解液を含むゲル状の非水電解質組成物が生成する。
ポリビニルアセタールは、次の化学式1
Figure 2007207450
(式中のRは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表され、化1(A)に示したアセタール基を含む構成単位と、化1(B)に示した水酸基を含む構成単位と、化1(C)に示したアセチル基を含む構成単位とを繰り返し単位に含む化合物である。
具体的には、化1(A)に示したRが水素原子のポリビニルホルマール、又はRがプロピル基のポリビニルブチラールが挙げられる。
ポリビニルアセタールにおけるアセタール基の割合は60〜80mol%の範囲内とすることが好ましい。この範囲内において非水溶媒との溶解性を向上させることができるとともに、得られる高分子化合物の安定性をより高めることができるからである。
また、ポリビニルアセタールの重量平均分子量は、10000〜500000の範囲内とすることが好ましい。分子量が低すぎると重合反応が進行しにくく、高すぎると電解液の粘度が上昇し過ぎることがある。
高分子化合物の含有量は、非水電解質組成物全体に対して2〜10%の範囲内とすることが好ましく、特に2〜5%の範囲内がより好ましい。
2%未満では、電解液を保持する能力が低下してしまうことがあり、10%を超えると、電解液の割合が低下し、イオン伝導性が低下してしまうことがある。
上記高分子化合物は、ポリビニルアセタールのみ、又はその誘導体の1種のみを重合したものでも、これらの2種以上を重合したものでもよく、更に、ポリビニルアセタール及びその誘導体以外のモノマーとの共重合体でもよい。
一方、電解液は、非水溶媒に電解質塩を溶解したものである。
非水溶媒としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン及びε−カプロラクトンなどのラクトン系溶媒、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル及び炭酸ジエチルなどの炭酸エステル系溶媒、1,2−ジメトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン及び2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒、スルフォラン系溶媒、リン酸類、リン酸エステル溶媒、並びにピロリドン類など挙げられる。これらの非水溶媒は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
電解質塩としては、非水溶媒に溶解してイオンを生ずるものであればいずれを用いてもよく、代表的には、六フッ化リン酸リチウムを挙げることができるが、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CSO)、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルリチウム(LiC(CFSO)、四塩化アルミン酸リチウム(LiAlCl)及び六フッ化ケイ酸リチウム(LiSiF)も使用可能であり、これらと六フッ化リン酸リチウムを混合して使用することが好ましい。
なお、六フッ化リン酸リチウムは重合触媒としての機能も有し、これにより上記高分子化合物の重合が促進され、少量でも電解液を保持できるようになる。
また、ゲル化促進剤としては、リン酸トリス(トリメチルシリル)などのトリメチルシリル化合物、テトラエチルオルトチタネートなどのチタンアルコキシド化合物、及び無水コハク酸などの多官能カルボン酸誘導体などを挙げることができる。
以下、図1及び図2に示した非水電解質二次電池を例に採って、本発明の製造方法を更に具体的に説明する。
まず、正極21を作製する。例えば粒子状の正極活物質を用いる場合には、正極活物質と必要に応じて導電材及び結着剤とを混合して正極合剤を調製し、N−メチル−2−ピロリドンなどの分散媒に分散させて正極合剤スラリーを作製する。
次いで、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型して正極活物質層21Bを形成する。
また、負極22を作製する。例えば粒子状の負極活物質を用いる場合には、負極活物質と必要に応じて導電材及び結着剤とを混合して負極合剤を調製し、N−メチル−2−ピロリドンなどの分散媒に分散させて負極合剤スラリーを作製する。この後、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型して負極活物質層22Bを形成する。
次いで、正極21に正極端子11を取り付けるとともに、負極22に負極端子12を取り付けた後、セパレータ24、正極21、セパレータ24及び負極22を順次積層して巻回し、最外周部に保護テープ25を接着して巻回電極体を形成する。更に、この巻回電極体を外装部材30で挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状とする。
そして、まず、六フッ化リン酸リチウムなどの電解質塩とエチレンカーボネート(炭酸エチレン)などの非水溶媒を含む第1組成物を準備し、外装部材30の開口部から電池素子20に注入し、必要に応じて減圧及び加圧下で含浸を行う。
次いで、ゲル化成分としてのポリビニルホルマールなどのプレポリマーと、リン酸トリス(トリメチルシリル)などのゲル化促進剤と、エチレンカーボネートなどの非水溶媒を含む第2組成物を準備し、これを同様に注入し、必要に応じて減圧及び加圧下で含浸を行う。そして、外装部材30の開口部を熱融着し封入し、しかる後に加熱処理などによるゲル化を行う。
これにより、電池素子20の外部側にゲル状の非水電解質組成物層23が偏在した二次電池が完成する(図1及び図2参照)。
以上に説明した二次電池では、充電を行うと、正極活物質層21Bからリチウムイオンが放出され、非水電解質組成物層23を介して負極活物質層22Bに吸蔵される。放電を行うと、負極活物質層22Bからリチウムイオンが放出され、非水電解質組成物層23を介して正極活物質層21Bに吸蔵される。
ここで、非水電解質組成物層23に含まれる非水電解質組成物は、正極活物質層21B及び負極活物質22Bへの含浸性や浸透性に優れている。従って、多くの活物質に電解質が十分に接触しているので、充放電に際し、この二次電池の電池性能は大きく劣化することはなく、繰り返し充放電時の放電容量維持率が向上している。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
具体的には、以下の各例に記載したような操作を行い、図1及び図2に示したようなラミネート型電池を作製し、その性能を評価した。
(実施例1)
まず、炭酸リチウム0.5molと炭酸コバルト1molとを混合し、この混合物を空気中において900℃で5時間焼成して正極活物質であるリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)を合成した。
次いで、このリチウムコバルト複合酸化物粉末85質量部と、導電剤である黒鉛粉末5質量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン10質量部とを混合して正極合剤を調製した後、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーを作製した。
続いて、この正極合剤スラリーを厚み20μmのアルミニウム箔から成る正極集電体21Aの両面に塗布し乾燥させた後に圧縮成型して正極活物質層21Bを形成し、正極21を作製した。その後、正極21に正極端子11を取り付けた。
また、粉砕した黒鉛粉末を負極活物質として用い、この黒鉛粉末90質量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン10質量部とを混合して負極合剤を調製した後、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーを作製した。
次いで、この負極合剤スラリーを厚み15μmの銅箔から成る負極集電体22Aの両面に塗布し乾燥させた後に圧縮成型して負極活物質層22Bを形成し、負極22を作製した。その後、負極22に負極端子12を取り付けた。
次に、作製した正極21及び負極22を、厚み25μmの微多孔性ポリエチレンフィルムから成るセパレータ24を介して密着させ、長手方向に巻回し、最外周部に保護テープ25を接着して電池素子20を作製した。
次いで、この電池素子20を、外装部材30で挟んだ後、外装部材30の外周縁部を一辺を除いて貼り合わせ袋状とした。外装部材30には、最外層から順に厚み25μmのナイロンフィルム、厚み40μmのアルミニウム箔及び厚み30μmのポリプロピレンフィルムを積層した防湿性のアルミラミネートフィルムを用いた。
次いで、1回目の注液として、第1の電解質組成物を外装部材30の開口部から1.5mL注入し、真空及び加圧下に置き、含浸を行った。更に、2回目の注液として、第2の電解質組成物を同様に開口部から0.2mL注入し、減圧下及び加圧下に置き、含浸を行った。
次いで、開口部を減圧下において熱融着して密封した後、集電体の溶出を防ぐために、23℃で25mAの定電流定電圧充電を上限3Vまで1時間行った。しかる後、電池形状を一定に保つためガラス板に挟んで40℃にて24時間加熱することによりゲル化を行い、図1及び図2に示したような本例の二次電池を作製した。
なお、上記操作において、第1の電解質組成物は、炭酸エチレンと炭酸ジエチルとを、炭酸エチレン:炭酸プロピレン:炭酸ジエチル=3:7の質量比で混合した溶媒に、六フッ化リン酸リチウムを1.0mol/kgの濃度で溶解したものとした。
また、第2の電解質組成物には、ポリビニルホルマールと、炭酸エチレン:炭酸プロピレン:炭酸ジエチル=4:2:4の質量比で混合した溶媒とを、ポリビニルホルマール:混合溶媒=4.0:96.0の質量比で混合溶解して混合溶液を作製した後、この混合溶液に対して、リン酸トリス(トリメチルシリル)を5%になるように添加したものを用いた。
また、ポリビニルホルマールは次のようにして作製した。まず、ポリビニルアルコール100質量部を、エタノールと、濃度30%のホルマリン水溶液との混合物に溶解し分散させて、攪拌しながら濃硫酸10質量部を滴下した。その際、攪拌は、液温を75℃以下に冷却しながら行った。濃硫酸を滴下した後、8時間程度攪拌を行い、40℃まで冷却した。次いで、この溶液を水酸化ナトリウムによって中和した後、蒸留水1000質量部を用いて洗浄し、スラリーとした。その後、このスラリーを濾別することにより、ポリビニルホルマール200質量部を得た。
その際、重合度が700のポリビニルアルコールを用い、エタノールの割合を300質量部、ホルマリン水溶液の割合を170質量部とした。
これにより得られたポリビニルホルマールの質量平均分子量は約70000であり、ホルマール基と水酸基とアセチル基とのモル比は、ホルマール基:水酸基:アセチル基≒80:7:13であった。
(比較例1)
実施例1の第1の電解質組成物と、第2の電解質組成物のうちポリビニルホルマールを除く溶媒(炭酸エチレン:炭酸プロピレン:炭酸ジエチル=4:2:4の質量比の混合溶媒)を1.5:0.2の比率で混合した溶液を、1回目に1.7mL注液し、2回目の注液を行わなかった以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の電池を作製した。
(比較例2)
実施例1の第1の電解質組成物と、第2の電化質組成物とを1.5:0.2の比率で混合した溶液を1回目に1.7mL注液し、2回目の注液を行わなかった以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の電池を作製した。
(性能評価)
このようにして作製した各例の電池について下記の性能評価を実施した。
[ゲル化]
各例の電池を解体してゲル化を確認した。
その結果、実施例1では電池素子20の周囲側のみゲル化しており、電池素子の内部側はゲル化していなかった。これに対して、比較例1では全くゲル化しておらず、比較例2では電極素子の周囲と内部の両方でゲル化したことが観察された。
[漏液試験]
各例の電池を各10個ずつ作製し、外装部材30に直径0.5mmの穴を開け、0.19kPaの力でプレスし、電解液が漏れた電池の数を求めた。結果を表1に示す。
[放電容量及びサイクル特性]
各例の電池に対し、まず、23℃で500mAの定電流定電圧充電を上限4.2Vまで2時間行い、次に100mAの定電流放電を終止電圧3.0Vまで行い、このときの放電容量を求めた。
続いて、23℃で500mAの定電流定電圧充電を上限4.2Vまで2時間行い、次に500mAの定電流放電を終止電圧3.0Vまで行うという充放電を300サイクル繰返した。
サイクル特性は、500mA放電における1サイクル目の放電容量を100%としたときの300サイクル目の容量維持率、すなわち、(500mA放電における100サイクル目の放電容量/500mA放電における1サイクル目の放電容量)×100(%)により求めた。結果を表1に示す。
Figure 2007207450
表1に示すように、実施例1のようにして作製した電池は、電池素子周囲のゲル状電解質組成物により電解液がトラップされ、耐漏液性に優れることが確認された。
また、電解質組成物の含浸性にも優れるので、良好なサイクル特性が得られる。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、正極21及び負極22を積層して巻回した電池素子20を備える場合について説明したが、一対の正極と負極とを積層した平板状の電池素子、又は複数の正極と負極とを積層した積層型の電池素子を備える場合についても、本発明を適用することができる。
更に、本発明は、上述の如く、電極反応物質としてリチウムを用いる電池に関するものであるが、本発明の技術的思想は、ナトリウム(Na)若しくはカリウム(K)などの他のアルカリ金属、マグネシウム(Mg)若しくはカルシウム(Ca)などのアルカリ土類金属、又はアルミニウムなどの他の軽金属を用いる場合についても適用することが可能である。また、二次電池に限らず一次電池についても適用することができる。
本発明の非水電解質二次電池の一実施形態であって、ラミネート型電池の一例を示す分解斜視図である。 図1に示した電池素子のI−I線に沿った断面図である。
符号の説明
11…正極端子、12…負極端子、20…電池素子、21…正極、21A…正極集電体、21B…正極活物質層、22…負極、22A…負極集電体、22B…負極活物質層、23…非水電解質組成物層、24…セパレータ、25…保護テープ、30…外装部材、31…密着フィルム、230,231,232,233…非水電解質組成物

Claims (4)

  1. 正極と負極をセパレータを介して巻回又は積層して成る電池素子と、非水電解質組成物と、これらを収容する外装材と、を備える非水電解質二次電池において、
    上記外装材の内面とこれに近接する上記正極又は負極との間に存在する上記非水電解質組成物がゲル状をなし、
    上記外装材の内面に近接する正極又は負極よりも内側に存在する上記非水電解質が少なくとも部分的に流動性を有する、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 上記ゲル状をなす非水電解質組成物が全体的に殻状をなして上記電池素子を覆うとともに、この殻状のゲル状非水電解質組成物が上記電池素子の内部に部分的に進入して存在しており、
    上記殻状のゲル状非水電解質組成物が進入していない上記電池素子の内部領域に存在する上記非水電解質組成物が流動性を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 上記外装材がラミネート材から成ることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  4. 正極と負極をセパレータを介して巻回又は積層して成る電池素子と、非水電解質組成物と、これらを収容する外装材と、を備え、
    上記外装材の内面とこれに近接する上記正極又は負極との間に存在する上記非水電解質組成物がゲル状をなし、
    上記外装材の内面に近接する正極又は負極よりも内側に存在する上記非水電解質が少なくとも部分的に流動性を有する、非水電解質二次電池を製造するに当たり、
    上記非水電解質組成物の原料として、電解質塩を含みゲル化成分を含まない第1組成物と、ゲル化成分及びゲル化促進剤を含む第2組成物と、を準備し、
    上記電池素子を上記外装材に収容した後、この外装材内部に上記第1組成物を充填し、
    次いで、上記第2組成物を充填し、しかる後、ゲル化を行う、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104269575A (zh) * 2014-10-09 2015-01-07 东莞市天丰电源材料有限公司 一种聚合物锂离子电池的凝胶电解液
CN104993175A (zh) * 2015-05-21 2015-10-21 东莞市天丰电源材料有限公司 一种锂离子电池电解液及电池制备方法

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