JP2007206520A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トナー消費量が増大すること、及び補正するための時間が長くなることを防止しつつ、良好なカラー画像を形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 補正用パッチマーク画像を形成する前に補正用パッチマーク画像が形成される搬送ベルト33に傷等が存在するか否かを検出し、傷等が検出された場合には、傷等が存在する部位と異なる部位に傷等の影響を受け易い黒色の補正用パッチマーク画像を形成するとともに、傷等が存在する部位に傷等の影響を受け難い濃いカラー補正用パッチマーク画像を形成する。これにより、余分な廃トナーは発生せず、再度、補正用パッチマーク画像を形成し直す必要はないので、トナー消費量が増大すること、及び補正するための時間が長くなることを防止しつつ、良好なカラー画像を形成することができる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、カラー電子写真方式の画像形成装置に関するもので、特に、プロセスカートリッジが記録シートの搬送方向に沿って直列に並んで配設された、いわゆるダイレクトタンデム方式の画像形成装置に適用して有効である。
例えば、一般的なダイレクトタンデム方式の画像形成装置では、搬送ベルトに記録シートを載せた状態で、画像形手段を構成する4つのプロセスカートリッジに記録シートを順次搬送しながら各色の画像を記録シートに重畳転写することよりカラー画像を形成している。
このため、記録シートに対する各色毎の画像形成位置(レジストレーション)がずれると、各色の画像を正確に重畳転写することができなくなるので、良好なカラー画像を形成することができなくなる。
そこで、この種の画像形成装置では、搬送ベルト上にレジストレーション補正用パターン画像を形成するとともに、このレジストレーション補正パターンをCCDセンサで読み取ることにより、レジストレーションのずれを検出し、記録されるべき画像信号に電気的補正を施すことによりレジストレーションのずれが発生することを防止している。
しかし、搬送ベルトのうちレジストレーション補正用パターン画像が形成された部位に傷や汚れ等が存在すると、レジストレーション補正用パターンを正確に読み取ることができないため、レジストレーションのずれを適切に補正することができない。
そこで、特許文献1に記載の発明では、搬送ベルトにレジストレーション補正用パターン画像を形成した後、レジストレーション補正用パターン画像の読取りが正常に行われたか否かを判定し、レジストレーション補正用パターン画像の読取りが正常に行われなかった場合には、読取りが正常に行われなかったレジストレーション補正用パターン画像が形成されている部位と異なる部位に、再度、レジストレーション補正用パターン画像を形成し直すことにより、搬送ベルトに傷や凹凸等が存在する場合であっても、レジストレーションのずれを適切に補正することができるようにしている。
ところで、カラー方式の画像形成装置では、記録シート上に実際に形成された各色毎の補正用パッチマーク画像の濃淡(色合い)と濃淡(色合い)を制御するための制御目標値とが相違していると、仮に、記録シートに対する各色毎の画像形成位置(レジストレーション)にずれが無い場合であっても、良好なカラー画像を形成することができない。
そこで、特許文献2に記載の発明では、各色トナー毎に濃度検知用の補正用パッチマーク画像を中間転写体や感光ドラムの上に形成し、その補正用パッチマーク画像の濃度を濃度検知センサで検出した後、その検出結果に基づいてスキャナ部の露光量や転写ローラ7転写バイアス等の画像形成条件を補正することにより、安定したカラー画像を得ることができるようにしている。
特開平8−85235号公報 特開2004−198947号公報
しかし、特許文献1に記載の発明では、傷又は凹凸の有無によらず、少なくとも一度はレジストレーション補正用パターン画像を必ず搬送ベルトに形成するので、傷等が存在する部位に形成されたレジストレーション補正用パターン画像は、レジストレーションのずれを補正するために使用されることなく除去されて廃トナーとなり、トナーの消費量が増大してしまう。
さらに、特許文献1に記載の発明では、レジストレーション補正用パターン画像の読取りが正常に行われなかった場合には、読取りが正常に行われなかったレジストレーション補正用パターン画像が形成されている部位と異なる部位に、再度、レジストレーション補正用パターン画像を形成し直すので、レジストレーションのずれを補正するための時間が長くなってしまう。
また、特許文献2に記載の発明では、中間転写体や感光ドラムの傷や汚れ等を考慮することなく、補正用パッチマーク画像を形成して画像形成条件を補正するので、傷や汚れ等が中間転写体や感光ドラムに存在する場合には、画像形成条件を適切に補正することができない。
本発明は、上記点に鑑み、トナー消費量が増大すること、及び補正するための時間が長くなることを防止しつつ、良好なカラー画像を形成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、黒色を含む複数色のトナーを転写して画像を形成する画像形成手段(10)と、画像形成手段(10)の作動と連動して回転する回転体(33)と、画像形成手段(10)により回転体(33)に形成された各色毎の補正用パッチマーク画像に基づいて、画像形成手段(10)の作動制御を補正する補正手段(S140)とを備える画像形成装置であって、回転体(33)のうち補正用パッチマーク画像が形成される領域中に傷又は凹凸が存在する部位を検出する傷等検出手段(91、106)と、傷等検出手段(91、106)により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合に、黒色の補正用パッチマーク画像が傷又は凹凸が存在する部位と異なる部位に形成されるように画像形成手段(10)を制御する黒色パッチマーク画像制御手段(S220、106)とを備えていることを特徴とする。
これにより、本発明では、補正用パッチマーク画像を形成する前に補正用パッチマーク画像が形成される回転体(33)に傷又は凹凸(以下、傷等という。)が存在するか否かが検出され、その際に傷等が検出された場合には、傷等が存在する部位と異なる部位に黒色の補正用パッチマーク画像が形成されることとなる。
また、本発明では回転体(33)に形成された各色毎の補正用パッチマーク画像に基づいて、画像形成手段(10)の作動が補正されるが、後述するように、黒色の補正用パッチマーク画像は回転体(33)の傷等に大きく影響されるものの、黒色以外の補正用パッチマーク画像は回転体(33)の傷等に大きく影響されない。
したがって、本発明のごとく、黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在する部位と異なる部位に形成すれば、画像形成手段(10)の作動制御が誤って補正されてしまうことを未然に防止できる。
さらに、本発明では、補正用パッチマーク画像を形成する前に、回転体(33)に傷等が存在するか否かを検出し、傷等が検出された場合には、傷等の影響を受け易い黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在する部位と異なる部位に形成するので、余分な廃トナーは発生せず、再度、補正用パッチマーク画像を形成し直す必要はない。
以上に説明したように、本発明に係る画像形成装置では、トナー消費量が増大すること、及び補正するための時間が長くなることを防止しつつ、良好なカラー画像を形成することができる。
なお、本発明において、「傷又は凹凸(傷等)」とは、回転体(33)に形成された補正用パッチマーク画像を検出(読み取る)際に、誤検出の原因となる表面状態の一例を示したもので、いわゆる「傷又は凹凸」のみに限定されるものではない。
また、請求項1に記載の発明は、傷等が存在する部位に黒色以外の補正用パッチマーク画像を形成する場合、及び黒色以外の補正用パッチマーク画像も形成しない場合のいずれの場合も含む発明である。
ところで、請求項1に記載の発明では、回転体(33)に傷等が存在するか否かを検出し、傷等が検出された場合には、黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在する部位と異なる部位に形成するので、仮に、傷等が存在する部位が多数箇所に存在する場合には、全ての補正用パッチマーク画像を回転体(33)に形成することができなくなるおそれがある。
そこで、請求項2に記載の発明では、黒色以外の補正用パッチマーク画像は回転体(33)の傷等に大きく影響されない点に着目し、傷等検出手段(91、106)により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合に、黒色以外の色の補正用パッチマーク画像が傷又は凹凸が存在する部位に形成されるように画像形成手段(10)を制御するカラーパッチマーク画像制御手段(S220、106)を備えることを特徴としている。
これにより、傷等が存在する部位が多数箇所に存在する場合であっても、全ての補正用パッチマーク画像を回転体(33)に形成することが可能となる。
また仮に、傷等が存在する部位には、いずれの補正用パッチマーク画像も形成しないものとすると、傷等が存在する部位を避けるようにして補正用パッチマーク画像を形成する必要があるので、全ての補正用パッチマーク画像を形成するために比較的長い時間を必要とする。
これに対して、請求項2に記載の発明では、傷等が存在する部位に黒色以外の補正用パッチマーク画像を形成するので、全ての補正用パッチマーク画像を形成するための時間が長くなってしまうことを抑制できる。
したがって、請求項2に記載の発明では、全ての補正用パッチマーク画像を形成するための時間が長くなってしまうことを抑制しつつ、傷等が存在する部位が多数箇所に存在する場合であっても、全ての補正用パッチマーク画像を回転体(33)に形成することができる。
また、請求項3に記載の発明では、画像形成手段(10)は、各色毎に濃淡の異なる補正用パッチマーク画像を形成し、さらに、カラーパッチマーク画像制御手段(S220、106)は、傷等検出手段(91、106)により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合には、黒色以外の色の補正用パッチマーク画像のうち最も淡い補正用パッチマーク画像より濃い補正用パッチマーク画像が、傷又は凹凸が存在する部位に形成されるように画像形成手段(10)を制御することを特徴としている。
ところで、黒色以外の補正用パッチマーク画像は、回転体(33)の傷等に大きく影響されないというものの、大きな傷等が存在する場合には、黒色以外の補正用パッチマーク画像であっても補正用パッチマーク画像を誤検出してしまい、画像形成手段(10)の作動制御を補正する際に誤った補正をしてしまうおそれがある。
これに対して、請求項3に記載の発明では、傷等が存在する部位に濃い補正用パッチマーク画像を形成するので、傷等の影響が小さくなり、補正用パッチマーク画像の誤検出を防止できる。したがって、画像形成手段(10)の作動制御を補正する際に誤った補正をしてしまうことを未然に防止できる。
請求項4に記載の発明では、画像形成手段(10)の作動と連動して回転する駆動ローラ(31)と、駆動ローラ(31)と離隔した位置に回転可能に配設された従動ローラ(32)と、駆動ローラ(31)及び従動ローラ(32)間に巻き付けられたベルト部材(33)とを有し、回転体はベルト部材(33)により構成されており、さらに、傷等検出手段(91、106)は、回転体(33)と駆動ローラ(31)とが接触する部位に対応する位置にて傷又は凹凸が存在する部位を検出することを特徴とする。
これにより、請求項4に記載の発明では、ベルト部材(33)に補正用パッチマーク画像が形成されることとなる。
そして、ベルト部材(33)は、所定の張力が作用した状態で回転するので、ベルト部材(33)のうち、ベルト部材(33)と駆動ローラ(31)とが接触する部位においてベルト部材(33)が最も安定する。
したがって、ベルト部材(33)と駆動ローラ(31)とが接触する部位、つまり回転体(33)と駆動ローラ(31)とが接触する部位に対応する位置にて傷等が存在する部位を検出すれば、傷等及び補正用パッチマーク画像の誤検出を防止できる。
また、請求項5に記載の発明では、補正手段(S140)は、補正用パッチマーク画像を読み取る補正用パッチマーク画像読み取り手段(90)を有して構成されており、さらに、傷等検出手段(91、106)は、補正用パッチマーク画像読み取り手段(90)の出力に基づいて傷又は凹凸の有無を検出することを特徴とする。
これにより、傷等を検出するための専用の検出手段を設ける必要がないので、画像形成装置の部品点数の増大及び製造原価上昇を防止できる。
なお、本発明は、請求項6に記載の発明のごとく、傷等検出手段(91、106)により検出された傷又は凹凸が存在する部位が所定数未満の場合に、黒色パッチマーク画像制御手段(S220、106)が作動するように構成することが望ましい。
また、請求項7に記載の発明では、黒色を含む複数色のトナーを転写して画像を形成する画像形成手段(10)と、画像形成手段(10)の作動と連動して回転する回転体(33)と、画像形成手段(10)により回転体(33)に形成された各色毎の補正用パッチマーク画像に基づいて、画像形成手段(10)の作動制御を補正する補正手段(S140)とを備える画像形成装置であって、回転体(33)に向けて照射された光のうち主に鏡面反射した光を検出する鏡面反射測定センサ(91)を有し、黒色の補正用パッチマーク画像の濃淡を検出する黒色用濃度検出手段(91、106)と、回転体(33)に向けて照射された光のうち主に拡散反射した光を検出する拡散反射測定センサ(92)を有し、黒色以外の補正用パッチマーク画像の濃淡を検出するカラー用濃度検出手段(92、106)と、鏡面反射測定センサ(91)の出力に基づいて回転体(33)のうち補正用パッチマーク画像が形成される領域中に傷又は凹凸が存在する部位を検出する傷等検出手段(91、106)と、傷等検出手段(91、106)により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合に、黒色の補正用パッチマーク画像が傷又は凹凸が存在する部位と異なる部位に形成されるように画像形成手段(10)を制御する黒色パッチマーク画像制御手段(S220、106)とを備えていることを特徴とする。
これにより、本発明も請求項1に記載の発明と同様に、補正用パッチマーク画像を形成する前に補正用パッチマーク画像が形成される回転体(33)に傷等が存在するか否かが検出され、その際に傷等が検出された場合には、傷等が存在する部位と異なる部位に黒色の補正用パッチマーク画像が形成されることとなる。
したがって、画像形成手段(10)の作動制御が誤って補正されてしまうことを未然に防止しつつ、トナー消費量が増大すること、及び補正するための時間が長くなることを防止できる。
また、請求項8に記載の発明では、拡散反射測定センサ(92)の出力に基づいて回転体(33)のうち補正用パッチマーク画像が形成される領域中に傷又は凹凸が存在する部位を検出する第2の傷等検出手段(92、106)を備えており、さらに、傷等検出手段(91、106)及び第2の傷等検出手段(92、106)の両手段により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合には、その傷又は凹凸が存在する部位にいずれの補正用パッチマーク画像も形成されないように画像形成手段(10)を制御するパッチマーク画像不形成手段(S220、106)を備えることを特徴とする。
これにより、黒色以外の補正用パッチマーク画像であっても誤検出してしまうような大きな傷等が存在する部位に、補正用パッチマーク画像が形成されてしまうことを未然に防止できるので、画像形成手段(10)の作動制御が誤って補正されてしまうことを防止できる。
請求項9に記載の発明では、黒色を含む複数色のトナーを転写して画像を形成する画像形成手段(10)と、画像形成手段(10)の作動と連動して回転する回転体(33)と、画像形成手段(10)により回転体(33)に形成された複数種類の補正用パッチマーク画像に基づいて、画像形成手段(10)の作動制御を補正する補正手段(S140)と、回転体(33)のうち補正用パッチマーク画像が形成される領域中に傷又は凹凸が存在する部位を検出するとともに、傷又は凹凸の状態を複数段階に分類する傷等検出手段(91、92、106)と、傷等検出手段(91、92、106)により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合に、複数種類の補正用パッチマーク画像のうち、分類された傷又は凹凸の状態に対応した補正用パッチマーク画像が形成されるように画像形成手段(10)を制御するパッチマーク画像制御手段(S220、106)とを備えていることを特徴とする。
これにより、本発明では、傷等が存在すると判定された箇所を傷等の状態に応じて分類して、その状態に応じて形成すべき補正用パッチマーク画像を決定するので、補正用パッチマーク画像を検出する際に傷等の影響を大きく受けてしまうことを確実に防止することができる。
つまり、黒色の補正用パッチマーク画像は黒色以外の補正用パッチマーク画像に比べて傷等の影響を受け易く、また、黒色も含めて補正用パッチマーク画像の濃度が高い(濃い)ほど、補正用パッチマーク画像は傷等の影響を受け難くなる。
したがって、例えば傷等の度合いが大きくなるほど、濃い色の補正用パッチマーク画像(黒色も含む。)を形成すれば、傷等の影響を小さくすることができるので、画像形成手段(10)の作動制御が誤って補正されてしまうことを防止できる。
また、本発明においても、請求項1に記載の発明と同様に、余分な廃トナーは発生しないので、再度、補正用パッチマーク画像を形成し直す必要はない。
以上の次第であるので、本発明では、トナー消費量が増大すること、及び補正するための時間が長くなることを防止しつつ、良好なカラー画像を形成することができる。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段に限定されるものではない。
本実施形態は本発明に係る電子写真方式の画像形成装置を、コンピュータに接続されて使用される、いわゆるレーザプリンタに適用したものであり、以下に本実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
1.レーザプリンタの外観構成
図1はレーザプリンタ1の要部を示す側断面図であり、このレーザプリンタ1は、紙面上側を重力方向上方側として設置され、通常、紙面右側を前側として使用される。
そして、レーザプリンタ1の筐体3は略箱状(立方体状)に形成されており、この筐体3の上面側には、印刷を終えて筐体3から排出される紙やOHPシート等の記録シートが載置される排紙トレイ5が設けられている。
なお、本実施形態では、筐体3の内側には、金属又は樹脂等からなるフレーム部材が設けられており、後述するプロセスカートリッジ70や定着ユニット80等は、筐体3の内側に設けられたフレーム部材に着脱可能に組み付けられている。
また、排紙トレイ5は、後方側に向かうほど、筐体3の上面から下がるように傾斜した傾斜面5aにて構成されており、この傾斜面5aの後端側には、印刷が終了した記録シートが排出される排出部7が設けられている。
2.レーザプリンタの内部機械構成
画像形成部10は記録シートに画像を形成する画像形成手段を構成するものであり、フィーダ部20は、画像形成部10に記録シートを供給する搬送手段の一部を構成するものであり、搬送機構30は、画像形成部10を構成する4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cに記録シートを搬送する搬送手段である。
また、印刷濃度センサ90は、後述する搬送ベルト33の表面に形成された補正用パッチマーク画像の印刷濃度(印刷時透過濃度)を検出する補正用パッチマーク画像読み取り手段である。
そして、画像形成部10にて画像形成が終了した記録シートは、排出シュート(図示せず。)にてその搬送方向が上方側に転向された後、排出部7から排紙トレイ5に排出される。
2.1.フィーダ部
フィーダ部20は、筐体3の最下部に収納された給紙トレイ21、給紙トレイ21の前端部上方に設けられて給紙トレイ21に載置された記録シートを画像形成部10に給紙(搬送)する給紙ローラ22、及び給紙ローラ22と対向する部位に配設されて記録シートに所定の搬送抵抗を与えることにより記録シートを1枚毎に分離する分離パッド23等を有して構成されている。
そして、給紙トレイ21に載置されている記録シートは、筐体3内の前方側にてUターンするようにして、筐体3内の略中央部に配設された画像形成部10に搬送される。このため、給紙トレイ21から画像形成部10に至る記録シートの搬送経路のうち、略U字状に転向する部位には、略U字状に湾曲しながら画像形成部10に搬送される記録シートに搬送力を与える搬送ローラ24が配設されている。
なお、記録シートを挟んで搬送ローラ24と対向する部位には、記録シートを搬送ローラ24に押さえ付ける加圧ローラ25が配設されており、この加圧ローラ25は、コイルバネ25a等の弾性手段にて搬送ローラ24側に押圧されている。
2.2.搬送機構30
搬送機構30は、画像形成部10の作動と連動して回転する駆動ローラ31、駆動ローラ31と離隔した位置に回転可能に配設された従動ローラ32、及び駆動ローラ31及び従動ローラ32間に巻き付けられた搬送ベルト33等から構成されている。
そして、搬送ベルト33が記録シートを載せた状態で回転することにより、給紙トレイ21から搬送されてきた記録シートは、4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cに順次搬送される。
また、ベルトクリーナ34は、搬送ベルト33の表面に形成された補正用パッチマーク画像を消去(除去)するための補正用パッチマーク画像消去手段であり、画像形成部10の作動を制御するための補正が終了すると、搬送ベルト33に形成された補正用パッチマーク画像が消去される。
2.3.画像形成部
画像形成部10は、スキャナ部60、プロセスカートリッジ70及び定着器ユニット80等を有して構成されている。
また、本実施形態に係る画像形成部10はカラー印刷が可能な、いわゆるダイレクトタンデム方式のものである。本実施形態では、記録シートの搬送方向上流側からブラック、イエロー、マゼンダ、シアンの4色のトナー(現像剤)に対応した4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cが、記録シートの搬送方向に沿って直列に並んで配設されたものである。
なお、4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cはトナーの色が異なるのみで、その他は同一である。以下、4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cを総称してプロセスカートリッジ70と記す。
スキャナ部60は、筐体3内の上部に設けられて4つプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cそれぞれに設けられた感光ドラム71の表面に静電潜像を形成するものであり、具体的には、レーザ光源、ポリゴンミラー、fθレンズ及び反射鏡等から構成されている。
プロセスカートリッジ70は、スキャナ部60の下方側において着脱可能に筐体3内に配設されており、このプロセスカートリッジ70は、感光ドラム71、帯電器72、転写ローラ73及び現像カートリッジ74等から構成されている。
定着ユニット80は、記録シートの搬送方向において感光ドラム71より後流側に配設されて記録シートに転写されたトナーを加熱溶融させて定着させるものである。具体的には、記録シートの印刷面側に配設されてトナーを加熱しながら記録シートに搬送力を付与する加熱ローラ81、及び記録シートを挟んで加熱ローラ81と反対側に配設されて記録シートを加熱ローラ81側に押圧する加圧ローラ82等を有して構成されている。
そして、画像形成部10においては、以下のようにして記録シートに画像が形成される。すなわち、感光ドラム71の表面は、その回転に伴って、帯電器により一様に正帯電された後、スキャナ部60から照射されるレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された箇所は露光されていない箇所より電位が下がり、感光ドラム71の表面のうち露光された箇所に記録シートに形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
次いで、プロセスカートリッジ70に設けられた現像ローラを回転させながら現像バイアス電圧を現像ローラに印加することにより、現像ローラ上に担持され、かつ、正帯電されているトナーが、感光ドラム71に対向して接触するときに、感光ドラム71の表面上に形成されている静電潜像、つまり、一様に正帯電されている感光ドラム71の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光ドラム71の静電潜像は、可視像化され、感光ドラム71の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
その後、感光ドラム71の表面上に担持されたトナー像は、転写ローラ73に印加される転写バイアス電圧によって記録シートに転写される。そして、トナー像が転写された記録シートは定着ユニット80に搬送されて加熱され、トナー像として転写されたトナーが記録シートに定着して、画像形成が完了する。
2.4.印刷濃度センサ90
図2は印刷濃度センサ90の概略構成を示す図であり、図3は黒色の補正用パッチマーク画像(黒トナー)を印刷濃度センサ90(鏡面反射測定センサ91)にて測定した場合のセンサ出力と補正用パッチマーク画像の濃淡との関係を示すグラフであり、図4は黒色以外(シアン、マゼンダ及びイエロー)の補正用パッチマーク画像を印刷濃度センサ90(拡散反射測定センサ92)にて測定した場合のセンサ出力と補正用パッチマーク画像の濃淡との関係を示すグラフであり、図5は赤外光の反射状況を示す模式図である。
なお、補正用パッチマーク画像とは、単色で均一に塗り潰された画像であり、本実施形態では、ブラック、シアン、マゼンダ又はイエローの各色のトナーを搬送ベルト33の表面に帯状に転写させることにより、各色毎の補正用パッチマーク画像を形成している。
印刷濃度センサ90は、図2に示すように、赤外光を搬送ベルト33に照射する赤外光発光ダイオード93、赤外光発光ダイオード93から搬送ベルト33に照射された赤外光の入射角θ1と同一角度θ2で鏡面反射する赤外光の光量(強さ)を検出する鏡面反射測定センサ91、及び赤外光発光ダイオード93から搬送ベルト33に照射された赤外光の入射角θ1と異なる角度で反射する拡散反射光の光量(強さ)を検出する拡散反射測定センサ92等から構成されている。
なお、搬送ベルト33は、トナーを転写させるための電気的特性を得るために、ベルト材料であるフィルム中にカーボンを分散させたものを使用している。このため、搬送ベルト33の表面は黒色であり、赤外光を吸収して拡散反射が殆ど発生しないが、その表面は、高い光沢度で仕上げられているので、鏡面反射が多く発生する特性を有している。
そして、黒色トナーは赤外光を吸収し、搬送ベルト33で鏡面反射する赤外光の光量を減少させるので、図3に示すように、黒色の補正用パッチマーク画像が濃くなると、鏡面反射測定センサ91の出力は、対数関数的に小さくなっていく。そこで、本実施形態では、鏡面反射測定センサ91の出力に基づいて黒色の補正用パッチマーク画像の濃淡(印刷濃度)を検出している。
したがって、黒色の補正用パッチマーク画像が形成されていないときには、図5(a)に示すように、赤外光発光ダイオード93から照射された赤外光は、黒色トナーに吸収されることなく搬送ベルト33の表面で鏡面反射するので、鏡面反射測定センサ91の出力は、黒色の補正用パッチマーク画像が形成されていないときに最も大きくなる。
しかし、搬送ベルト33の表面に傷又は凹凸(以下、傷等という。)が存在すると、図5(b)に示すように、赤外光発光ダイオード93から照射された赤外光は、傷等によって拡散反射(乱反射)してしまう。
このため、傷等が搬送ベルト33の表面に存在すると、鏡面反射する赤外光が減少するので、黒色の補正用パッチマーク画像が形成されていなくても鏡面反射測定センサ91の出力が小さくなる。そこで、本実施形態では、鏡面反射測定センサ91の出力に基づいて、搬送ベルト33の表面に傷等が存在するか否かを検出(判定)している。
一方、黒色以外のトナー(シアン、マゼンダ及びイエローのトナー)は、照射された赤外光を拡散反射(乱反射)させ、かつ、拡散反射する赤外光の光量、つまり拡散反射測定センサ92の出力は、図4に示すように、補正用パッチマーク画像の濃淡(印刷濃度)に比例するので、本実施形態では、拡散反射測定センサ92の出力に基づいて黒色以外の補正用パッチマーク画像の濃淡(印刷濃度)を検出している。
ところで、搬送ベルト33の表面に傷等が存在すると、前述したように鏡面反射する赤外光は大きく減少するものの、拡散反射する赤外光は鏡面反射に比べると大きく変化しないので、拡散反射測定センサ92では、搬送ベルト33の表面に傷等が存在するか否かを検出(判定)することが難しい。
そして、黒色以外の補正用パッチマーク画像の濃淡は拡散反射測定センサ92の出力に基づいて検出され、かつ、拡散反射する赤外光は搬送ベルト33の表面に傷等が存在しても鏡面反射に比べると大きく変化しないので、黒色以外の補正用パッチマーク画像が形成された部位に傷等が存在しても、拡散反射測定センサ92による黒色以外の補正用パッチマーク画像の濃淡検出結果は、鏡面反射測定センサ91による黒色の補正用パッチマーク画像の濃淡検出結果に比べて、傷等の影響を受け難い。
因みに、搬送ベルト33に傷又は凹凸が発生する原因は種々多様であるが、搬送ベルト33そのものに傷又は凹凸が存在していなくても、駆動ローラ31や従動ローラ32の表面に凹凸が存在すると、搬送ベルト33のうち駆動ローラ31や従動ローラ32と接触している部位の表面に凹凸が発生する場合がある。
つまり、本実施形態では、搬送ベルト33は厚みが約150ミクロンのポリカーバネイト製であるので、駆動ローラ31や従動ローラ32の表面に凹凸が存在すると、その凹凸が搬送ベルト33の表面に浮き出てしまう。このため、搬送ベルト33そのものに傷(凹凸)が存在していなくても、搬送ベルト33のうち駆動ローラ31や従動ローラ32と接触している部位の表面に凹凸が発生してしまう。
また、本実施形態では、図1に示すように、搬送ベルト33のうち駆動ローラ31と搬送ベルト33とが接触する領域に対応する部位に赤外光を照射することにより、搬送ベルト33の表面に傷等が存在するか否か、及び補正用パッチマーク画像の濃淡を検出している。
3.レーザプリンタの電気構成
図6はレーザプリンタ1の制御系統を示すブロック図である。そして、スキャナ制御回路101はスキャナ部60の作動を制御する制御手段であり、転位制御回路102はプロセスカートリッジ70の作動、つまり感光ドラム71、トナー現像及び転写等の高電圧を制御する制御手段であり、モータ制御回路103は、搬送機構30の駆動ローラ31回転駆動する電動モータ等の電動式駆動源を制御する制御手段である。
ROM104及びRAM105は情報を記憶する記憶手段である、なお、ROM140は電力の供給が遮断された場合にも記憶内容を保持できる読み込み専用記憶装置であり、RAM105は電力の供給時にのみ情報を記憶することができる読み書き可能な記憶装置である。
CPU106はROM104に予め記憶されたプログラムに従ってスキャナ制御回路101等を制御するための演算処理を行う中央演算装置であり、タイマ107は時間を計時するとともに時間を示す信号を出力する計時手段である。
A/Dコンバータ108はアナログ信号をデジタル信号に変換する変換器であり、印刷濃度センサ90(鏡面反射測定センサ91及び拡散反射測定センサ92)の出力は、A/Dコンバータ108を介してCPU106に入力される。
カウンタ109は、補正用パッチマーク画像以外の通常画像を形成した回数を計測する計測手段であり、本実施形態に係るカウンタ109は、工場出荷時から累積回数を計測するように構成されている。
4.画像形成部の補正制御
記録シートへの画像形成は、前述のごとく、感光ドラム71の表面上に担持されたトナー像を記録シートに転写することにより行われるので、感光ドラム71の表面上に担持されたトナー量が多いほど、記録シートに形成される画像は濃くなる。
一方、画像形成回数が増えると、トナーが劣化してトナーの帯電能力が徐々に弱く(小さく)なっていくので、一定の現像バイアス電圧を現像ローラに印加して画像を形成し続けた場合には、現像ローラから感光ドラム71に移動して付着するトナーの量が増加し、それに伴って、記録シートに形成される画像が徐々に濃くなっていく。
そこで、本実施形態に係るレーザプリンタ1では、所定の画像形成回数(例えば、200回)毎に補正用パッチマーク画像を搬送ベルト33に形成し、その形成された補正用パッチマーク画像の濃度を印刷濃度センサ90にて計測し、この計測した濃度と予め定められた目標濃度との差が略0となるように基準現像バイアス電圧を補正している。
4.1.現像バイアス電圧の補正量算出処理
図7は、上記した現像バイアス電圧の補正量算出処理を示す制御フローであり、この制御フローは、ROM104に予め記憶されたプログラムに従ってCPU106にて実行される。以下、図7に基づいて現像バイアス電圧の補正量を求めるための制御の概略を説明する。
図7に示す制御フローは、レーザプリンタ1の電源投入と同時に開始される。そして、補正用パッチマーク画像以外の通常画像が形成されると(S105)、画像形成した記録シート枚数に比例してカウンタ109の計測回数が増加される(S110)。
次に、カウンタ109の計測回数(画像形成回数)Nが、所定回数(本実施形態では、200)の自然数倍到達したか否か、つまり、画像形成回数が上記の補正を必要とする予め定められた回数に到達したか否かが判定され(S115)、予め定められた画像形成回数に到達していないと判定された場合には(S115:NO)、通常画像が形成される(S105)。
一方、予め定められた画像形成回数に到達したと判定された場合には(S115:YES)、搬送ベルト33に複数種類の補正用パッチマーク画像を形成する補正用パッチマーク画像作成処理が実行される(S125)。なお、補正用パッチマーク画像作成処理(S125)の詳細は後述する。
次に、搬送ベルト33に表面に形成された複数種類の補正用パッチマーク画像の濃度が印刷濃度センサ90にて計測された後(S130)、前述したように、その計測濃度と予め定められた目標濃度との差が略0となるように基準バイアス電圧が補正される(S140)。
4.2.補正用パッチマーク画像作成処理(S125の詳細)
図8は補正用パッチマーク画像作成処理の制御フローを示すフローチャートであり、図9は経過時間と鏡面反射測定センサ91の出力との関係を示すグラフである。
そして、図8に示すフローチャートが起動されると、先ず搬送ベルト33が回転駆動される(S200)。
次に、鏡面反射測定センサ91にて搬送ベルト33の下地状態、つまり搬送ベルト33のうち補正用パッチマーク画像が形成される部位の表面に傷等が存在するか否かの検出が開始されると同時にタイマ107による計時が開始され(S205)、搬送ベルト33の下地異常箇所が抽出(特定)される(S210)。
このとき、本実施形態では、搬送ベルト33の回転量(移動量)とタイマ107の計時時間とは正比例しているので、搬送ベルト33上の特定位置はタイマ107の計時時間で表示され、逆に、タイマ107の計時時間から搬送ベルト33の特定位置を一義的に特定することができる。
そして、傷等が存在する部位では鏡面反射測定センサ91の出力が大幅に低下するので(図9参照)、本実施形態では、鏡面反射測定センサ91の出力が所定値以下まで低下した時におけるタイマ107の計時時間から傷等が存在する部位を一義的に特定している。
因みに、傷等が存在すると判定された部位の位置は、鏡面反射測定センサ91の出力が所定値以下まで低下した時におけるタイマ107の計時時間としてRAM105に記憶される。
そして、搬送ベルト33の下地異常箇所抽出(S210)が終了すると、下地異常と判定された箇所の個数が所定数未満であるか否かが判定され(S215)、下地異常と判定された箇所の個数が所定数未満であると判定された場合には(S215:YES)、形成すべき複数種類の補正用パッチマーク画像の形成順序、つまり各補正用パッチマーク画像の形成位置が算出決定されるとともに(S220)、その決定された形成順序(形成位置)に従ってRAM105上に各補正用パッチマーク画像が作成される(S225)。なお、S220の詳細は後述する。
次に、RAM105上に形成された補正用パッチマーク画像に基づいて、実際に搬送ベルト33の所定位置に各補正用パッチマーク画像が形成(印刷)される(S230)。
また、S215にて下地異常と判定された箇所の個数が所定数以上であると判定された場合には、いずれの補正用パッチマーク画像も作成することなく、「搬送ベルト33の表面に異常が存在するため画像形成部の補正ができない」旨の警告を表示した後(S235)、画像形成部の補正制御が中断する。
なお、S215の所定数は、傷等が存在する部位以外の部位に黒色の補正用パッチマーク画像が形成でき得るか否かに基づいて決定されるものであり、搬送ベルト33の全周長さ及び補正用パッチマーク画像の大きさ等によって具体的な数は変化する。
4.2.1.補正用パッチマーク画像の形成順序(S220の詳細)
図10(a)は搬送ベルト33に傷等が存在しない場合の補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を示す図であり、図10(b)は搬送ベルト33に傷等が存在する場合の補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を示す図である。
そして、搬送ベルト33に傷等が存在しない場合には、本実施形態では、図10(a)に示すように、黒色の補正用パッチマーク画像、イエローの補正用パッチマーク画像、マゼンダの補正用パッチマーク画像、シアンの補正用パッチマーク画像の順で4種類の補正用パッチマーク画像が並ぶように搬送ベルト33に形成される。
因みに、本実施形態では、いずれの補正用パッチマーク画像も、本実施形態に係るレーザプリンタ1において可能な最も濃度が高い濃さとなるように形成されているが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば最も濃い濃度の75%程度の濃さを有する補正用パッチマーク画像を形成してもよい。
そして、搬送ベルト33に傷等が存在する場合には、本実施形態では、図10(b)に示すように、傷等が存在する部位に黒色以外の補正用パッチマーク画像を形成するとともに、黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在しない部位に形成する。
すなわち、本実施形態では、搬送ベルト33に傷等が存在しない場合において黒色の補正用パッチマーク画像と隣接して形成される補正用パッチマーク画像(この場合は、イエローの補正用パッチマーク画像)が形成される位置と、搬送ベルト33に傷等が存在しない場合において黒色の補正用パッチマーク画像が形成される位置とを入れ替えることにより、傷等が存在する部位に黒色以外の補正用パッチマーク画像が形成され、かつ、黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在しない部位に形成されるようにしている。
そして、本実施形態では、傷等が存在する位置は、前述したように、その位置に対応する計時時間にて記憶されているので、下地異常箇所抽出処理(S210)にて記憶された計時時間に基づいて搬送ベルト33の上の傷等が存在する位置を特定した後、図10(b)に示すような順序にて補正用パッチマーク画像を搬送ベルト33の表面に形成していく。
5.本実施形態に係るレーザプリンタ1の特徴
本実施形態に係るレーザプリンタでは、補正用パッチマーク画像を形成する前に補正用パッチマーク画像が形成される搬送ベルト33に傷等が存在するか否かが検出され、傷等が検出された場合には、傷等が存在する部位と異なる部位に黒色の補正用パッチマーク画像が形成される。
また、本実施形態に係るレーザプリンタ1では、搬送ベルト33に形成された各色毎の補正用パッチマーク画像に基づいて、画像形成部10の作動が補正されるが、前述したように、黒色の補正用パッチマーク画像は搬送ベルト33の傷等に大きく影響されるものの、黒色以外の補正用パッチマーク画像は搬送ベルト33の傷等に大きく影響されない。
したがって、本実施形態に係るレーザプリンタ1のごとく、黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在する部位と異なる部位に形成すれば、画像形成部10の作動制御が誤って補正されてしまうことを未然に防止できる。
さらに、本実施形態では、補正用パッチマーク画像を形成する前に、搬送ベルト33に傷等が存在するか否かを検出し、傷等が検出された場合には、傷等の影響を受け易い黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在する部位と異なる部位に形成するので、特許文献1に記載の発明と異なり、余分な廃トナーは発生せず、再度、補正用パッチマーク画像を形成し直す必要はない。
以上に説明したように、本実施形態に係るレーザプリンタでは、トナー消費量が増大すること、及び補正するための時間が長くなることを防止しつつ、良好なカラー画像を形成することができる。
なお、特許文献2に記載の発明では、同一種類の補正用パッチマーク画像を複数箇所に形成し、それら複数箇所に形成された同一種類の補正用パッチマーク画像の濃度をそれぞれ検出するとともに、これら複数の検出結果の平均値を算出することにより、その補正用パッチマーク画像の検出濃度を検出している。
このため、特許文献2に記載の発明では、余分な廃トナーが増大するとともに、補正用パッチマーク画像の形成及び濃度測定に多くの時間を必要とする。
これに対して、本実施形態では、図10(b)に示すように、同一種類の補正用パッチマーク画像を複数箇所に形成しないので、特許文献2に記載の発明と異なり、余分な廃トナーが増大することなく、かつ、補正用パッチマーク画像の形成及び濃度測定に多くの時間を必要としない。
したがって、本実施形態に係るレーザプリンタ1は、特許文献2に記載の発明に比べて廃トナーの量が少なく、かつ、短時間で補正用パッチマーク画像の形成及び濃度測定を実施することができる。
ところで、仮に、傷等が存在する部位には、いずれの補正用パッチマーク画像も形成しないものとすると、傷等が存在する部位が多数箇所に存在する場合には、全ての補正用パッチマーク画像を搬送ベルト33に形成することができなくなるおそれがあるとともに、傷等が存在する部位を避けるようにして補正用パッチマーク画像を形成する必要があるので、全ての補正用パッチマーク画像を形成するための時間が長くなってしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、搬送ベルト33に傷等が存在する場合には、傷等が存在する部位に黒色以外の補正用パッチマーク画像を形成し、かつ、黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在しない部位に形成するので、傷等が存在する部位が多数箇所に存在する場合であっても、全ての補正用パッチマーク画像を搬送ベルト33に形成することが可能となるともに、全ての補正用パッチマーク画像を形成するための時間が長くなってしまうことを抑制できる。
したがって、本実施形態に係るレーザプリンタ1では、全ての補正用パッチマーク画像を形成するための時間が長くなってしまうことを抑制しつつ、傷等が存在する部位が多数箇所に存在する場合であっても、全ての補正用パッチマーク画像を搬送ベルト33に形成することができる。
ところで、搬送ベルト33は、所定の張力が作用した状態で回転するので、搬送ベルト33のうち搬送ベルト33と駆動ローラ31とが接触する部位において搬送ベルト33が最も安定する。
したがって、本実施形態のごとく、搬送ベルト33と駆動ローラ31とが接触する部位に対応する位置にて傷等が存在する部位を検出(判定)すれば、傷等及び補正用パッチマーク画像の誤検出を未然に防止できるので、画像形成部10の作動制御が誤って補正されてしまうことを防止できる。
また、本実形態では、補正用パッチマーク画像の濃度を検出する印刷濃度センサ90(鏡面反射測定センサ91)を用いて搬送ベルト33に傷等が存在するか否かを検出するので、傷等を検出するための専用の検出手段を設ける必要がないので、レーザプリンタ1の部品点数の増大及び製造原価上昇を防止できる。
6.発明特定事項と実施形態との対応関係
本実施形態では、画像形成部10が特許請求の範囲に記載された画像形成手段に相当し、搬送ベルト33が特許請求の範囲に記載された回転体及びベルト部材に相当し、CPU106及びS140により特許請求の範囲に記載された補正手段が構成されている。
また、鏡面反射測定センサ91及びCPU106等により特許請求の範囲に記載された傷等検出手段及び黒色用濃度検出手段が構成され、拡散反射測定センサ92及びCPU106等により特許請求の範囲に記載されたカラー用濃度検出手段が構成され、S220及びCPU106によりが特許請求の範囲に記載された黒色パッチマーク画像制御手段、カラーパッチマーク画像制御手段及びパッチマーク画像制御手段が構成されている。
(第2実施形態)
上述の実施形態では、各色毎に1種類の補正用パッチマーク画像を形成したが、本実施形態では、各色毎に濃淡の異なる補正用パッチマーク画像を形成するとともに、傷等が存在する部位が検出された場合には、その傷等が存在する部位に黒色以外の色の補正用パッチマーク画像のうち最も淡い補正用パッチマーク画像より濃い補正用パッチマーク画像を形成するものである。
なお、本実施形態は、第1実施形態における補正用パッチマーク画像の形成順序(S220)が相違するのみであるので、以下、第1実施形態との相違点について説明する。
1.補正用パッチマーク画像の形成順序(S220の詳細)
図11(a)は搬送ベルト33に傷等が存在しない場合の補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を示す図であり、図11(b)は搬送ベルト33に傷等が存在する場合の補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を示す図である。
そして、搬送ベルト33に傷等が存在しない場合には、本実施形態では、図11(a)に示すように、各色毎に3段階の階調(濃淡)に分けた合計12種類の補正用パッチマーク画像が、黒色、イエロー、マゼンダ、シアンの順で並ぶように搬送ベルト33に形成される。
因みに、本実施形態では、各補正用パッチマーク画像の階調が、本実施形態に係るレーザプリンタ1において可能な最も濃度が高い濃さ(100%)に対して、25%、50%及び75%の3段階となるように形成しているが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば4段階以上又は2段階としてもよいことは当然である。
そして、搬送ベルト33に傷等が存在する場合には、本実施形態では、図11(b)に示すように、傷等が存在する部位に黒色以外の補正用パッチマーク画像のうち最も濃い補正用パッチマーク画像を形成するとともに、黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在しない部位に形成する。
つまり、本実施形態では、搬送ベルト33に傷等が存在しない場合において黒色の補正用パッチマーク画像と隣接して形成される補正用パッチマーク画像(この場合は、イエローの補正用パッチマーク画像)のうち最も濃い補正用パッチマーク画像が形成される位置と、搬送ベルト33に傷等が存在しない場合において黒色の補正用パッチマーク画像が形成される位置とを入れ替えることにより、傷等が存在する部位に黒色以外の補正用パッチマーク画像のうち最も濃い補正用パッチマーク画像が形成され、かつ、黒色の補正用パッチマーク画像を傷等が存在しない部位に形成されるようにしている。
ところで、図11は傷等が存在するか箇所が1箇所の場合を例に本実施形態を説明したものであるが、本実施形態は、傷等が複数箇所に存在する場合にも適用できることはいうまでもない。
そして、図12は傷等が4箇所存在する場合の各補正用パッチマーク画像の形成順序形成位置)を示す図であり、図12からも明らかなように、傷等が存在する部位には、黒色以外の色の補正用パッチマーク画像のうち最も淡い補正用パッチマーク画像より濃い補正用パッチマーク画像が形成されている。
なお、本実施形態では階調を3段階とし、かつ、図12では傷等が存在する箇所が3箇所より多い4箇所であるので、4箇所の傷等が存在する部位のうち3箇所については最も濃い補正用パッチマーク画像が形成され、残り1箇所には最も濃い補正用パッチマーク画像より1段階だけ淡い補正用パッチマーク画像が形成されている。
2.本実施形態に係るレーザプリンタ1の特徴
黒色以外の補正用パッチマーク画像は、搬送ベルト33の表面に存在する傷等に大きく影響されないというものの、大きな傷等が存在する場合には、黒色以外の補正用パッチマーク画像であっても補正用パッチマーク画像を誤検出してしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、傷等が存在する部位に濃い補正用パッチマーク画像を形成するので、以下に説明するように傷等の影響が小さくなり、補正用パッチマーク画像の誤検出を防止できる。延いては、画像形成部10の作動制御を補正する際に誤った補正をしてしまうことを未然に防止できる。
図13(a)は傷等が存在する箇所における鏡面反射光(2点鎖線矢印)及び拡散反射光(波線矢印)を示す模式図であり、図13(b)は図13(a)に示す状態よりも補正用パッチマーク画像の濃度が濃い場合を示す模式図である。
そして、図13(b)に示すように、補正用パッチマーク画像の濃度が濃くなると、傷等(凹凸)にトナーが入り込んで傷等が修復されたような状態となるので、傷等が存在する部位に濃い補正用パッチマーク画像を形成すると、傷等の影響が小さくなる。
(第3実施形態)
上述の実施形態では、鏡面反射測定センサ91の出力が所定値以下か否かに基づいて、搬送ベルト33の表面に傷等が存在するか否か(二値)に分類して補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を算出したが、本実施形態は、鏡面反射測定センサ91及び拡散反射測定センサ92の出力に基づいて傷等状態を複数段階に分類するとともに、S220において、分類された傷等の状態に対応した補正用パッチマーク画像が形成されるように補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を算出するようにしたものである。
なお、本実施形態では、第2実施形態と同様に、各色毎に複数段階の濃淡(濃度)を有する複数種類の補正用パッチマーク画像が搬送ベルト33に形成され、かつ、本実施形態は、第1実施形態における補正用パッチマーク画像の形成順序(S220)が相違するのみであるので、以下、第1実施形態との相違点について説明する。
1.補正用パッチマーク画像の形成順序(S220の詳細)
図14は傷等の状態を分類した図表である。そして、鏡面反射測定センサ91の出力に基づいて傷等の状態が、正常、軽度の異常、及び重度の異常の3段階に分類され、拡散反射測定センサ92の出力に基づいて傷等の状態が、正常及び異常の2段階に分類される。
そして、拡散反射測定センサ92の検出結果により正常と判定された場合であって、鏡面反射測定センサ91の検出結果により正常と判定された場合(図14のaの場合)には、いずれの補正用パッチマーク画像も形成可能と判定される。
また、拡散反射測定センサ92の検出結果により正常と判定された場合であって、鏡面反射測定センサ91の検出結果により軽度の異常と判定された場合(図14のbの場合)には、黒色以外のカラー補正用パッチマーク画像であればいずれの補正用パッチマーク画像であっても形成可能と判定される。
また、拡散反射測定センサ92の検出結果により正常と判定された場合であって、鏡面反射測定センサ91の検出結果により重度の異常と判定された場合(図14のcの場合)には、黒色以外のカラー補正用パッチマーク画像のうち濃度が所定以上の補正用パッチマーク画像が形成可能と判定される。
なお、この場合の所定濃度は、拡散反射測定センサ92により正常であるか異常であるかを判定する際のしきい値等に基づいて決定されるものであるが、本実施形態では、所定濃度として50%を採用している。
また、拡散反射測定センサ92の検出結果により異常と判定された場合(図14のdの場合)には、鏡面反射測定センサ91の検出結果によらず、いずれの補正用パッチマーク画像も形成不可能と判定される。
因みに、図15は鏡面反射測定センサ91及び拡散反射測定センサ92の出力とタイマ107の計時時間との関係を示すグラフである。そして、本実施形態では、鏡面反射測定センサ91の出力がY1とY2との間にあるときは鏡面反射測定センサ91に基づく傷等の状態は正常と判定され、鏡面反射測定センサ91の出力がY1より大きいとき又はY2とY3との間にあるときは鏡面反射測定センサ91に基づく傷等の状態は軽度の異常と判定され、鏡面反射測定センサ91の出力がY3より小さいときには鏡面反射測定センサ91に基づく傷等の状態は重度の異常と判定される。
また、拡散反射測定センサ92の出力が0とY4との間にあるときは拡散反射測定センサ92に基づく傷等の状態は正常であると判定され、拡散反射測定センサ92の出力がY4より大きいときは拡散反射測定センサ92に基づく傷等の状態は異常であると判定される。
以上の説明からも明らかなように、本実施形態では、鏡面反射測定センサ91に基づく判定結果により異常度合いが大きくなるほど、濃い色のカラー補正用パッチマーク画像が形成され、拡散反射測定センサ92に基づく判定結果により異常であると判定された場合には、いずれの補正用パッチマーク画像も形成されない。
2.本実施形態に係るレーザプリンタ1の特徴
本実施形態では、傷等が存在すると判定された箇所を傷等の状態に応じて3段階(b〜dの場合)に分類して、その状態に応じて形成すべき黒色以外のカラー補正用パッチマーク画像を決定するので、黒色以外のカラー補正用パッチマーク画像を検出する際に傷等の影響を大きく受けてしまうことを確実に防止することができる。
つまり、鏡面反射測定センサ91に基づく判定結果により異常度合いが大きくなるほど、カラー補正用パッチマーク画像と言えども傷等の影響が大きくなるが、本実施形態では、鏡面反射測定センサ91に基づく判定結果により異常度合いが大きくなるほど、濃い色のカラー補正用パッチマーク画像が形成されるので、傷等の影響を小さくすることができる。
また、拡散反射測定センサ92に基づく判定結果により異常であると判定された場合には、いずれの補正用パッチマーク画像も形成されないので、傷等の影響を受けて補正用パッチマーク画像の濃度を誤検出してしまうことを確実に防止できる。
ところで、本実施形態では、傷等が存在すると判定された箇所を傷等の状態応じて3段階(b〜dの場合)に分類したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば拡散反射測定センサ92に基づく判定結果を3段階に増やすことにより、更に細かく傷等の状態を分類してもよい。なお、この際、少なくとも黒色以外の補正用パッチマーク画像の階調を3段階より大きくすることが望ましい。
また、本実施形態では、軽度の異常が存在した場合であっても、黒色の補正用パッチマーク画像の形成位置を(形成順序)を変更したが、本実施形態は、傷等の状態に応じて形成すべき補正用パッチマーク画像の種類を決定するので、異常の度合いが極軽度である場合は、濃い黒色の補正用パッチマーク画像を形成してもよい。
3.発明特定事項と実施形態との関係
本実施形態では、S220及びCPU106により特許請求の範囲に記載されたパッチマーク画像不形成手段及びパッチマーク画像制御手段が構成され、拡散反射測定センサ92及びCPU106により特許請求の範囲に記載された第2の傷等検出手段が構成されている。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、ダイレクトタンデム方式のカラーレーザプリンタに適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば4サイクル方式による電子写真画像形成装置に適用してもよい。
また、現像バイアス電圧の補正方法は、上述の実施形態に示された方法に限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、搬送ベルト33に補正用パッチマーク画像を形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像形成部10の作動と連動して回転する回転体(例えば、中間転写体や感光ドラム等)に補正用パッチマーク画像を形成してもよい。
また、上述の実施形態では、各種類の補正用パッチマーク画像を1個ずつ形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば特許文献2と同様に、同種の補正用パッチマーク画像を複数個形成し、これらの平均濃度に基づいて現像バイアス電圧を補正してもよい。
また、上述の実施形態では、タイマ107の計時時間に基づいて傷等が存在する位置を特定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばエンコーダ等の回転角度検出手段にて搬送ベルト33の回転角を検出することにより傷等が存在する位置を特定してもよい。
また、上述の実施形態では、画像形成部10は4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cを有して構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば5色以上のトナーに対応した5つ以上のプロセスカートリッジ70、又は3色以下のトナーに対応した3つ以下プロセスカートリッジ70を有して画像形成部10を構成してもよい。
また、上述の実施形態では、補正用パッチマーク画像に基づいて画像形成部10の作動のみを補正制御したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば補正用パッチマーク画像に基づいて、画像形成部10に加えて搬送ベルト33の回転方向や回転速度等の搬送ベルト33の作動も制御してもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るレーザプリンタ1の要部を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係る印刷濃度センサ90の概略構成を示す図である。 黒色の補正用パッチマーク画像(黒トナー)を印刷濃度センサ90(鏡面反射測定センサ91)にて測定した場合のセンサ出力と補正用パッチマーク画像の濃淡との関係を示すグラフである。 黒色以外(シアン、マゼンダ及びイエロー)の補正用パッチマーク画像を印刷濃度センサ90(拡散反射測定センサ92)にて測定した場合のセンサ出力と補正用パッチマーク画像の濃淡との関係を示すグラフである。 赤外光の反射状況を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るレーザプリンタ1の制御系統を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るレーザプリンタ1における現像バイアス電圧の補正量算出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るレーザプリンタ1における補正用パッチマーク画像作成処理の制御フローを示すフローチャートである。 経過時間と鏡面反射測定センサ91の出力との関係を示すグラフである。 (a)は搬送ベルト33に傷等が存在しない場合の補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を示す図であり、(b)は搬送ベルト33に傷等が存在する場合の補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を示す図である。 (a)は搬送ベルト33に傷等が存在しない場合の補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を示す図であり、(b)は搬送ベルト33に傷等が存在する場合の補正用パッチマーク画像の形成順序(形成位置)を示す図である。 傷等が4箇所存在する場合の各補正用パッチマーク画像の形成順序形成位置)を示す図である。 (a)は傷等が存在する箇所における鏡面反射光(2点鎖線矢印)及び拡散反射光(波線矢印)を示す模式図であり、(b)は図13(a)に示すよう状態よりも補正用パッチマーク画像の濃度が濃い場合を示す模式図である。 傷等の状態を分類した図表である。 鏡面反射測定センサ91及び拡散反射測定センサ92の出力とタイマ107の計時時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…レーザプリンタ、3…筐体、5…排紙トレイ、5a…傾斜面、7…排出部、
10…画像形成部、20…フィーダ部、21…給紙トレイ、22…給紙ローラ、
24…搬送ローラ、25…加圧ローラ、30…搬送機構、31…駆動ローラ、
32…従動ローラ、33…搬送ベルト、34…ベルトクリーナ、60…スキャナ部、
70…プロセスカートリッジ、71…感光ドラム、72…スコロトロン型帯電器、
72…帯電器、73…転写ローラ、74…現像カートリッジ80…定着ユニット、
81…加熱ローラ、82…加圧ローラ、90…印刷濃度センサ、
91…鏡面反射測定センサ、92…拡散反射測定センサ、
93…赤外光発光ダイオード、101…スキャナ制御回路、
102…転位制御回路、103…モータ制御回路、107…タイマ、
108…A/Dコンバータ、109…カウンタ。

Claims (9)

  1. 黒色を含む複数色のトナーを転写して画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段の作動と連動して回転する回転体と、
    前記画像形成手段により前記回転体に形成された各色毎の補正用パッチマーク画像に基づいて、前記画像形成手段の作動制御を補正する補正手段とを備える画像形成装置であって、
    前記回転体のうち前記補正用パッチマーク画像が形成される領域中に傷又は凹凸が存在する部位を検出する傷等検出手段と、
    前記傷等検出手段により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合に、黒色の前記補正用パッチマーク画像が傷又は凹凸が存在する部位と異なる部位に形成されるように前記画像形成手段を制御する黒色パッチマーク画像制御手段と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記傷等検出手段により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合に、黒色以外の色の前記補正用パッチマーク画像が傷又は凹凸が存在する部位に形成されるように前記画像形成手段を制御するカラーパッチマーク画像制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成手段は、各色毎に濃淡の異なる前記補正用パッチマーク画像を形成し、
    さらに、前記カラーパッチマーク画像制御手段は、前記傷等検出手段により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合には、黒色以外の色の前記補正用パッチマーク画像のうち最も淡い前記補正用パッチマーク画像より濃い前記補正用パッチマーク画像が、傷又は凹凸が存在する部位に形成されるように前記画像形成手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成手段の作動と連動して回転する駆動ローラと、
    前記駆動ローラと離隔した位置に回転可能に配設された従動ローラと、
    前記駆動ローラ及び前記従動ローラ間に巻き付けられたベルト部材とを有し、
    前記回転体は前記ベルト部材により構成されており、
    さらに、前記傷等検出手段は、前記回転体と前記駆動ローラとが接触する部位に対応する位置にて傷又は凹凸が存在する部位を検出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 前記補正手段は、前記補正用パッチマーク画像を読み取る補正用パッチマーク画像読み取り手段を有して構成されており、
    さらに、前記傷等検出手段は、前記補正用パッチマーク画像読み取り手段の出力に基づいて傷又は凹凸の有無を検出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 前記黒色パッチマーク画像制御手段は、前記傷等検出手段により検出された傷又は凹凸が存在する部位が所定数未満の場合に作動することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  7. 黒色を含む複数色のトナーを転写して画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段の作動と連動して回転する回転体と、
    前記画像形成手段により前記回転体に形成された各色毎の補正用パッチマーク画像に基づいて、前記画像形成手段の作動制御を補正する補正手段とを備える画像形成装置であって、
    前記回転体に向けて照射された光のうち主に鏡面反射した光を検出する鏡面反射測定センサを有し、黒色の前記補正用パッチマーク画像の濃淡を検出する黒色用濃度検出手段と、
    前記回転体に向けて照射された光のうち主に拡散反射した光を検出する拡散反射測定センサを有し、黒色以外の前記補正用パッチマーク画像の濃淡を検出するカラー用濃度検出手段と、
    前記鏡面反射測定センサの出力に基づいて前記回転体のうち前記補正用パッチマーク画像が形成される領域中に傷又は凹凸が存在する部位を検出する傷等検出手段と、
    前記傷等検出手段により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合に、黒色の前記補正用パッチマーク画像が傷又は凹凸が存在する部位と異なる部位に形成されるように前記画像形成手段を制御する黒色パッチマーク画像制御手段と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記拡散反射測定センサの出力に基づいて前記回転体のうち前記補正用パッチマーク画像が形成される領域中に傷又は凹凸が存在する部位を検出する第2の傷等検出手段を備えており、
    さらに、前記傷等検出手段及び前記第2の傷等検出手段の両手段により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合には、その傷又は凹凸が存在する部位にいずれの前記補正用パッチマーク画像も形成されないように前記画像形成手段を制御するパッチマーク画像不形成手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 黒色を含む複数色のトナーを転写して画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段の作動と連動して回転する回転体と、
    前記画像形成手段により前記回転体に形成された複数種類の補正用パッチマーク画像に基づいて、前記画像形成手段の作動制御を補正する補正手段と、
    前記回転体のうち前記補正用パッチマーク画像が形成される領域中に傷又は凹凸が存在する部位を検出するとともに、傷又は凹凸の状態を複数段階に分類する傷等検出手段と、
    前記傷等検出手段により傷又は凹凸が存在する部位が検出された場合に、前記複数種類の補正用パッチマーク画像のうち、分類された傷又は凹凸の状態に対応した前記補正用パッチマーク画像が形成されるように前記画像形成手段を制御するパッチマーク画像制御手段と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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