JP2007203889A - ブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の足踏み式パーキングブレーキを提供することである。
【解決手段】本発明によるブレーキ装置は、車両を制動するためのブレーキ機構と、車両を停止状態に維持するためのパーキングブレーキ機構とを有し、前記ブレーキ機構が、車体に設けられた支持軸に回動自在に取り付けられたブレーキペダルと、該ブレーキペダルの踏込み操作によってブレーキマスターシリンダを介して車輪に制動力を提供する制動装置とを備え、前記パーキングブレーキ機構は、前記ブレーキ機構によってフルブレーキが掛けられた前記ブレーキペダルの踏み込み位置から前記ブレーキペダルを更に所定量踏み込むことによって、パーキングブレーキケーブルを介して車輪にパーキングブレーキをかけるパーキングブレーキ制御手段とを備える、ことを特徴とする
【選択図】図4
【解決手段】本発明によるブレーキ装置は、車両を制動するためのブレーキ機構と、車両を停止状態に維持するためのパーキングブレーキ機構とを有し、前記ブレーキ機構が、車体に設けられた支持軸に回動自在に取り付けられたブレーキペダルと、該ブレーキペダルの踏込み操作によってブレーキマスターシリンダを介して車輪に制動力を提供する制動装置とを備え、前記パーキングブレーキ機構は、前記ブレーキ機構によってフルブレーキが掛けられた前記ブレーキペダルの踏み込み位置から前記ブレーキペダルを更に所定量踏み込むことによって、パーキングブレーキケーブルを介して車輪にパーキングブレーキをかけるパーキングブレーキ制御手段とを備える、ことを特徴とする
【選択図】図4
Description
本発明は、車両のブレーキ装置に関し、特に、足踏み式パーキングブレーキ装置に関する。
自動車のパーキングブレーキ装置は、長らくの間、運転席の前に配置されたステッキ(スティック)を手前に引いて操作する所謂ステッキ/スティック式パーキングブレーキや、運転席の横に配置されたハンドルを上方に回動させて操作する所謂サイドブレーキの形態がとられてきた。
これらのパーキングブレーキ装置は運転者が手で操作する手動式であったけれども、近年では、高級車を中心として、足でパーキングブレーキを掛ける所謂足踏み式パーキングブレーキが採用されている。この足踏み式パーキングブレーキは、手の数倍の力を持つ足で操作するので、一般的に非力な女性でも容易、確実にパーキングブレーキを掛けることができるという利点を有する。
これらのパーキングブレーキ装置は運転者が手で操作する手動式であったけれども、近年では、高級車を中心として、足でパーキングブレーキを掛ける所謂足踏み式パーキングブレーキが採用されている。この足踏み式パーキングブレーキは、手の数倍の力を持つ足で操作するので、一般的に非力な女性でも容易、確実にパーキングブレーキを掛けることができるという利点を有する。
他方、足踏み式パーキングブレーキは、アクセルペダル、(フット)ブレーキペダルと共に運転席足元に設けられるため、もともと狭い運転席足元の空間を更に制限することになってしまうという問題がある。
また、マニュアルシフト(MT)車にあってはアクセルペダル、ブレーキペダルに加えてクラッチペダルが配置されるため、マニュアルシフト車の運転席足元空間に、第4のペダルである足踏み式パーキングブレーキを設けることは実際上困難である。この問題を解決するため、クラッチペダルにパーキングブレーキの機能を持たせた装置が例えば特許文献1に開示されている。しかし、このクラッチペダル兼用の足踏み式パーキングブレーキは、現在、例えば日本において大多数である(クラッチペダルのない)オートマチックシフト(AT)車には適用することはできず、前者の問題を解決することはできない。また、MT車とAT車との間で部品の共用化を図ることができず、部品共用化による製造コスト低減を図ることができないという問題がある。
本発明は、上述した問題を解決するために発明されたものであって、オートマチックシフト車にも適用することができる、運転席足元空間に優れた足踏み式パーキングブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によるブレーキ装置は、車両を制動するためのブレーキ機構と、車両を停止状態に維持するためのパーキングブレーキ機構とを有し、前記ブレーキ機構が、車体に設けられた支持軸に回動自在に取り付けられたブレーキペダルと、該ブレーキペダルの踏込み操作によってブレーキマスターシリンダを介して車輪に制動力を提供する制動装置とを備え、前記パーキングブレーキ機構は、前記ブレーキ機構によってフルブレーキが掛けられた前記ブレーキペダルの踏み込み位置から前記ブレーキペダルを更に所定量踏み込むことによって、パーキングブレーキケーブルを介して車輪にパーキングブレーキをかけるパーキングブレーキ制御手段とを備える、ことを特徴とする。
本発明の構成では、ブレーキ機構とパーキングブレーキ機構とを同じブレーキペダルで操作できる構成としたので、優れた運転席足元空間を提供することができる。
本発明では、前記パーキングブレーキ機構が、前記ブレーキペダルから前記ブレーキマスターシリンダへの動力伝達を選択的に許容するロック機構と、該ロック機構を操作するためのパーキングブレーキモード手段とを備え、該パーキングブレーキモード選択手段によって前記ロック機構が操作され、前記ブレーキペダルから前記ブレーキマスターシリンダに動力が伝達されなくなったときにのみ、前記ブレーキペダルを前記更なる所定量踏込むことができるようになっているのが好ましい。
パーキングブレーキモード手段を操作することによってパーキングブレーキを掛けることを可能としたので、誤操作によるパーキングブレーキ掛けを防止することできる。
パーキングブレーキモード手段を操作することによってパーキングブレーキを掛けることを可能としたので、誤操作によるパーキングブレーキ掛けを防止することできる。
また、前記パーキングブレーキ機構は、前記フルブレーキが掛けられた前記ブレーキペダルの前記踏み込み位置を超えて前記ブレーキペダルが踏み込まれたときに、前記パーキングブレーキケーブルを介して車輪にパーキングブレーキをかけるように、回動される爪車と、パーキングブレーキが掛けられる方向にのみ前記爪車の前記回動を許容するように、前記爪車の歯に係合されているラチェット爪と、前記爪車の歯から前記ラチェット爪の係合を解くためのパーキングブレーキ解除手段とを備える、のが好ましい。
パーキングブレーキ解除手段の操作のみによってパーキングブレーキを容易に解除することができる。
パーキングブレーキ解除手段の操作のみによってパーキングブレーキを容易に解除することができる。
更に、前記パーキングブレーキモード選択手段によって前記ロック機構が操作され、前記ブレーキペダルから前記ブレーキマスターシリンダに動力が伝達されなくなったときに、前記ブレーキ機構によって掛けられているブレーキの制動力を維持するための制動力維持機構を有するのが好ましい。
この構成により、たとえパーキングブレーキ掛けのためのペダル操作が遅れたとしても、フットブレーキによる制動力は確保されるので、車両運行上安全である。
この構成により、たとえパーキングブレーキ掛けのためのペダル操作が遅れたとしても、フットブレーキによる制動力は確保されるので、車両運行上安全である。
本発明によれば、オートマチックシフト車にも適用することができる、運転席足元空間に優れた足踏み式パーキングブレーキ装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明による、車両のブレーキ装置を説明する。
図1及び図2を参照すると、車両を制動するためのブレーキ機構と、車両を停止状態に維持するためのパーキングブレーキ機構とを有するブレーキ装置が、全体的に参照番号1で示されている。
ブレーキ装置1はブレーキペダルを有する。このブレーキペダルはフットブレーキアーム2を有し、フットブレーキアーム2は、近位端部に円形プレート3を、また、遠位端部にペダル4を備える。円形プレート3は支持軸、すなわち、支持シャフト5に回転自在に取り付けられ、この支持シャフト5は、車体の一部、例えばバルクヘッド6、に取り付けられたブラケット7で支持されている。円形プレート3からは、(この実施形態では)フットブレーキアーム2と直径方向に対向して、押圧ロッド8が半径方向外方に突出する。
ブレーキ機構を構成するブレーキマスターシリンダ9のピストンロッド10がフットブレーキアーム2に向って延び、ピストンロッド10の遠位端部は、支持シャフト5と平行に延びる回動ピン11を介して、延長ロッド12の近位端部と回動自在に連結されている。延長ロッド12はその遠位端部に、フットブレーキアーム2に向って延びる動力伝達制御プレート13を備える。尚、フットブレーキアーム2からみてブレーキマスターシリンダ9よりも下流側のブレーキ機構の構造は、既知のいずれかの構造を利用することができ、本発明の特徴を構成しないので、ここではその説明を省略する。
動力伝達制御プレート13には、同プレートの長手方向に沿って延びる案内スロット14が形成されている。突出ピン15が、フットブレーキアーム2から支持シャフト5と平行に延び、動力伝達制御プレート13の案内スロット14を貫通する。
動力伝達制御プレート13は、フットブレーキアーム2に面する右側面13A(図6)と、右側面13Aと反対側に位置する左側面13Bとを有する。動力伝達制御プレート13の左側面13Bには、案内スロット14の上方に、ピボットピン16が設けられ、このピボットピン16には、全体的に扇状のロック部材17がその要部17Aで回動自在に取り付けられている。
扇状ロック部材17は、要部17Aと、円弧形外周部17Bと、これらの間に延びる一対の側部17C、17Dとを有する。
ロック部材17の側部17Cは、案内スロット14の下方で動力伝達制御プレート13の左側面13Bに設けられたストッパ18に当接し、ロック部材17の円弧形外周部17Bは、ロック部材17の側部17Cがストッパ18に当接した状態において、案内スロット14の上方から下方まで延びるように寸法形状決めされている。
ロック部材17の側部17DにはワイヤW1の遠位端部が取り付けられ、ワイヤW1の近位端部は、扇状ロック部材17をピボットピン16を中心に図1で見たとき反時計方向に回動させるように、ワイヤW1を引っ張るための第1アクチュエータ(図示せず)に連結されている。
第1アクチュエータ(図示せず)にはパーキングブレーキモード手段、すなわち、ロック解除スイッチSW1が接続されている。ロック解除スイッチSW1は、スイッチオンされたときに、第1アクチュエータ(図示せず)を作動させて、ワイヤW1を所定量引っ張り、ロック部材17全体を案内スロット14よりも上方に移動させ、スイッチオンされている間、ワイヤW1を引っ張った状態に維持し、また、スイッチオフされたときに、第1アクチュエータ(図示せず)を作動させて、ワイヤW1に対する引っ張り力を解くように、構成されている。
支持シャフト5にはまた、爪車19が回動自在に取り付けられ、爪車19の外周に形成された複数の歯19Aにはラチェット爪20が係合される。歯19A及びラチェット爪20は、爪車19が、図1で見たときに、時計方向にのみ回転することを許容するように、構成されている。
ブラケット7からはまたピボットピン21が支持シャフト5と平行に延び、ラチェット爪20は、このピボットピン21に回動自在に支持される。ラチェット爪20にはワイヤW2の遠位端部が取り付けられ、ワイヤW2の近位端部はワイヤW2を引っ張るための第2アクチュエータ(図示せず)に連結されている。
第2アクチュエータ(図示せず)にはパーキングブレーキ解除手段、すなわち、ラチェット爪解除スイッチSW2が接続されている。ラチェット爪解除スイッチSW2は、スイッチオンされたときに、第2アクチュエータ(図示せず)を作動させて、ワイヤW2を所定量引っ張り、ラチェット爪20をピボットピン21を中心に図1で見たとき時計方向に回動させ、爪車19の歯19Aからラチェット爪20の係合を解き、また、スイッチオフされたときに、第2アクチュエータ(図示せず)を作動させて、ワイヤW2に対する引っ張り力を解くように、構成されている。
爪車19の側面からは、係合ピン22が、支持シャフト5と平行に、円形プレート3に向って延びる。この係合ピン22は、運転者がペダル4が踏み、フルブレーキ状態までフットブレーキアーム2が支持シャフト5を中心に図1で見たときに時計方向に回動されたときに、フットブレーキアーム2と連動して移動される押圧ロッド8が当接するように、位置決めされている。
爪車19はまた、その外周部に、半径方向外方に延びるパーキングブレーキアーム23を備え、このパーキングブレーキアーム23にはパーキングブレーキケーブル24が取り付けられている。パーキングブレーキケーブル24は、爪車19の側面が支持シャフト5を中心に図1で見たときに時計方向に回動されて、パーキングブレーキアーム23が移動されると、引っ張られて、車両にパーキングブレーキを掛けるようになっている。パーキングブレーキアーム23からみてパーキングブレーキケーブル24よりも下流側のパーキングブレーキ機構の構造は、既知のいずれかの構造を利用することができ、本発明の特徴を構成しないので、ここではその説明を省略する。尚、パーキングブレーキアーム23にはばね25の一方端が取り付けられ、ばね25の他方端は適当な支持部材(図示せず)に取り付けられている。ばね25は、爪車19を支持シャフト5を中心に図1で見たときに反時計方向に回動するように、パーキングブレーキアーム23に常時作用している。
以下、上記構成のブレーキ装置の作動を説明する。
車両走行中、車両速度を下げるときには、運転者がペダル4を踏む。すると、フットブレーキアーム2は支持シャフト5を中心に図1で見たとき時計方向に回動される。このフットブレーキアーム2の回動により、フットブレーキアーム2に設けられた突出ピン15もまた円弧運動にて車両前後方向前方(図1の左方向)に移動される。
車両走行中、車両速度を下げるときには、運転者がペダル4を踏む。すると、フットブレーキアーム2は支持シャフト5を中心に図1で見たとき時計方向に回動される。このフットブレーキアーム2の回動により、フットブレーキアーム2に設けられた突出ピン15もまた円弧運動にて車両前後方向前方(図1の左方向)に移動される。
突出ピン15のこの移動はロック部材17を介して動力伝達制御プレート13を車両前後方向前方(図1の左方向)に移動させ、動力伝達制御プレート13は、延長ロッド12を介してピストンロッド10をブレーキマスターシリンダ9内へ付勢する。これにより、所定の車輪に設けられたディスクパッドが対応するブレーキロータを締めつけ、車両速度が下げられる。
上記車両制動中、ロック部材17は突出ピン15によって図1の左方向に向けて付勢されるけれども、ロック部材17はストッパ18によって支持されているので、移動されず、突出ピン15の付勢力はロック部材17、ストッパ18を介して動力伝達制御プレート13に伝達される。また、突出ピン15は円弧運動をなし、図1で見たとき下方への移動を伴うので、動力伝達制御プレート13は、図1の左方向に向けて付勢力と共に、下方への付勢力を受けることになるが、動力伝達制御プレート13にこの下向きの力が加わると、図3で良くわかるように、動力伝達制御プレート13は、回動ピン11を中心に時計方向に回動し、ピストンロッド10には図1の左方向への付勢力のみを伝える。
尚、フットブレーキアーム2が支持シャフト5を中心に回動され、ひいては、円形プレート3が回転されると、押圧ロッド8は、この円形プレート3の回転に応じた量、爪車19の係合ピン22に向って回動されることになる。
図3は、フルブレーキが掛けられた状態のブレーキ装置1を示す。
このフルブレーキ状態では、ピストンロッド10は、更にストロークすることができないストローク限界位置まで移動され、フットブレーキアーム2は、このピストンロッド10のストローク限界位置に対応した踏み込み限界位置まで、支持シャフト5を中心に時計方向に回動されている。図1に示すように、フットブレーキアーム2が全くストロークされていない状態においてブレーキマスターシリンダ9から突出するピストンロッド10と延長ロッド12との長さ(L1)は、フルブレーキ状態では、図3に示すように、長さ(L2)まで縮まっている。そして、フットブレーキアーム2がその踏み込み限界位置にあるとき、押圧ロッド8は爪車19の係合ピン22に当接する。
このフルブレーキ状態では、ピストンロッド10は、更にストロークすることができないストローク限界位置まで移動され、フットブレーキアーム2は、このピストンロッド10のストローク限界位置に対応した踏み込み限界位置まで、支持シャフト5を中心に時計方向に回動されている。図1に示すように、フットブレーキアーム2が全くストロークされていない状態においてブレーキマスターシリンダ9から突出するピストンロッド10と延長ロッド12との長さ(L1)は、フルブレーキ状態では、図3に示すように、長さ(L2)まで縮まっている。そして、フットブレーキアーム2がその踏み込み限界位置にあるとき、押圧ロッド8は爪車19の係合ピン22に当接する。
本発明によるブレーキ装置1においてパーキングブレーキを掛ける場合には、先ず、上述したフルブレーキ状態を作り、フットブレーキアーム2を踏み込み限界位置まで移動させ、かくして、ピストンロッド10をそのストローク限界位置まで移動させる。
次いで、ロック解除スイッチSW1をスイッチオンする。すると、図4に示すように、第1アクチュエータ(図示せず)がワイヤW1を所定量引っ張り、ロック部材17全体を案内スロット14よりも上方に移動させる。このロック部材17の案内スロット14からの退避により、突出ピン15が案内スロット14を車両前後方向前方に移動することが可能になる。
そして、ロック解除スイッチSW1をスイッチオンにしたまま(ロック部材17を案内スロット14から退避させたまま)、運転者がペダル4を更に踏み込むと、フットブレーキアーム2は踏み込み限界位置から車両前後方向前方に更に回動され、突出ピン15は案内スロット14を車両前後方向前方に移動する。
フットブレーキアーム2が踏み込み限界位置から車両前後方向前方に更に回動されると、押圧ロッド8は、既に当接していた、爪車19の係合ピン22を付勢し、これにより、爪車19は、支持シャフト5を中心に図3で見たとき時計方向に回動される。そして、爪車19がこのように回動されると、パーキングブレーキアーム23がパーキングブレーキケーブル24を引っ張り、これにより、車両にパーキングブレーキが掛けられる。爪車19は、ラチェット爪20に常時係合されているので、ばね25によって反対方向、すなわち、図4で見たとき反時計方向に回動されることはない。
尚、突出ピン15が案内スロット14の、図4で見たとき、左端まで到達するまで、フットブレーキアーム2を車両前後方向前方に回動させることによって、動力伝達制御プレート13が車両前後方向後方に移動されることを回避し、フットブレーキの制動力を維持することができる。
所望のパーキングブレーキの力が得られたところで、運転者は、ペダル4から足を離し、ロック解除スイッチSW1をスイッチオフする。
ペダル4から足を離すと、フットブレーキアーム2は戻しばね(図示せず)によって図1に示す初期位置まで戻されることになるが、その際、突出ピン15は、案内スロット14を車両前後方向後方に移動し、ついには、図4で見たとき右端に到達する。このフットブレーキアーム2の戻り動作と共に、ピストンロッド10、延長ロッド12、動力伝達制御プレート13は、圧縮から解放されたブレーキ機構内のブレーキフリュードの作用によって、車両前後方向後方に駆動され、ついには、フットブレーキアーム2と動力伝達制御プレート13とは、図1に示す状態の関係、位置に戻る。
ロック解除スイッチSW1をスイッチオフすると、ロック部材17は、自重で、側部17Cがストッパ18に当接された状態、すなわち、図1に示すロック位置に、戻る。変形例として、第1アクチュエータ(図示せず)による強制駆動によってロック部材17をロック位置に戻しても良い。
操作順序としては、所望のパーキングブレーキの力を得た後、ロック解除スイッチSW1をスイッチオフしてからペダル4から足を離しても良い。この場合、ロック部材17がロック位置に戻った後、突出ピン15が案内スロット14の、図4で見たとき左端(付近)から右端に移動することになるが、突出ピン15は、その移動途中、ロック部材17の側部17Cに衝合し、ロック部材17をピボットピン16中心にその退避位置に向けて回動させて、案内スロット14の右端に至ることになる。ロック部材17は、突出ピン15が通過した後、自重により、ロック位置に戻る。
図5は、このようにして、パーキングブレーキは掛かっているものの、フットブレーキアーム2、動力伝達制御プレート13、ロック部材17が夫々図1に示す初期の位置に戻った状態(パーキングブレーキ作動状態)にあるブレーキ装置1を示す。
次に、図5に示すパーキングブレーキ作動状態にあるブレーキ装置1のパーキングブレーキを解除するには、ラチェット爪解除スイッチSW2をスイッチオンする(安全運行のためには、ラチェット爪解除スイッチSW2のスイッチオンに先立って、フットブレーキを掛けておくべきである)。ラチェット爪解除スイッチSW2がスイッチオンされると、第2アクチュエータ(図示せず)が作動されて、ラチェット爪20が爪車19の歯19Aとの係合を解かれる。
すると、パーキングブレーキアーム23がばね25の力の作用を受け、爪車19は、図5で見たとき反時計方向に回転され、図1に示す、その初期位置まで戻され、これにより、パーキングブレーキケーブル24が緩められてパーキングブレーキが解除される。次いで、ラチェット爪解除スイッチSW2をスイッチオフすると、ラチェット爪20が爪車19の歯19Aに再び係合する。これによって、ブレーキ装置1全体が、図1に示す状態に戻る。
ところで、ブレーキ装置1が図3に示すフルブレーキ状態にあるとき、パーキングブレーキを掛けるべく、ロック解除スイッチSW1をスイッチオンし、ロック部材17を案内スロット14から退避させた際、何らかの事情により、ペダル4の踏み込みが行われなかった、或いは、踏み込みが遅れた場合には、ピストンロッド10、延長ロッド12、動力伝達制御プレート13が圧縮から解放されたブレーキ機構内のブレーキフリュードの作用によって車両前後方向後方に押し戻されてしまう、すなわち、フットブレーキが効かず、且つ、いまだパーキングブレーキが効いていない状態が作り出されてしまうおそれがある。
そこで、ブレーキ装置1は、ロック部材17が解除されたときに、掛けられているフットブレーキの制動力を維持するための制動力維持機構を有する。
この制動力維持機構は、図6でよく分かるように、動力伝達制御プレート13の右側面13A側で突出ピン15に取り付けられたコマ(回転部材)30と、突出ピン15の移動経路である案内スロット14に沿って動力伝達制御プレート13の右側面13Aに設けられたフリクションプレートFとを有する。コマ30とフリクションプレートFとは、突出ピン15が案内スロット14を移動するときに、両者の間に所定の摩擦力が生ずるように、寸法決め、位置決めされている。
コマ30は、突出ピン15が動力伝達制御プレート13に対して案内スロット14を車両前後方向前方(図6で見たとき右、図1で見たとき左)に移動するとき、換言すると、動力伝達制御プレート13が突出ピン15に対して車両前後方向後方(図6で見たとき左、図1で見たとき右)に移動するときには、回転せず、突出ピン15が案内スロット14を車両前後方向後方(図6で見たとき左、図1で見たとき右)に移動するときに回転するように、構成されている。この構成は、既知の任意の機構、例えば、1WAY軸受け機構や、ラチェット機構によって構成することができる。コマ30の外周部は、相対的に摩擦力の大きな材質、例えばゴムで作るのが好ましい。
しかして、上述したように、フットブレーキアーム2が踏み込み限界位置にあり、ロック部材17が案内スロット14から退避されたときに、運転者がペダル4を更に踏み込まなかった場合、動力伝達制御プレート13は圧縮から解放されたブレーキ機構内のブレーキフリュードの作用によって突出ピン15に対して車両前後方向後方に移動しようとするけれども、突出ピン15のコマ30は回転しないので、コマ30とフリクションプレートFとの間の摩擦係合力は高く、動力伝達制御プレート13の車両前後方向後方への移動、すなわち、フットブレーキの解除を抑制乃至阻止する。
他方、図4に示すように、所望のパーキングブレーキの力が得られたところで、運転者がペダル4から足を離すと、既述のとおり、戻しばね(図示せず)はフットブレーキアーム2を図1に示すその初期位置まで戻そうとする、すなわち、突出ピン15は案内スロット14を車両前後方向後方に移動しようとするところ、この場合には、突出ピン15のコマ30は回転するので、コマ30とフリクションプレートFとの間の摩擦係合力は低く、前記戻しばね(図示せず)がこの摩擦係合力に打ち勝って、フットブレーキアーム2を図1に示す初期位置に復帰させる。
1 ブレーキ装置
2 フットブレーキアーム、ペダル4(ブレーキペダル)
9 ブレーキマスターシリンダ
24 パーキングブレーキケーブル
2 フットブレーキアーム、ペダル4(ブレーキペダル)
9 ブレーキマスターシリンダ
24 パーキングブレーキケーブル
Claims (4)
- 車両を制動するためのブレーキ機構と、車両を停止状態に維持するためのパーキングブレーキ機構とを有するブレーキ装置であって、
前記ブレーキ機構が、車体に設けられた支持軸に回動自在に取り付けられたブレーキペダルと、該ブレーキペダルの踏込み操作によってブレーキマスターシリンダを介して車輪に制動力を提供する制動装置とを備え、
前記パーキングブレーキ機構は、前記ブレーキ機構によってフルブレーキが掛けられた前記ブレーキペダルの踏み込み位置から前記ブレーキペダルを更に所定量踏み込むことによって、パーキングブレーキケーブルを介して車輪にパーキングブレーキをかけるパーキングブレーキ制御手段とを備える、
ブレーキ装置。 - 前記パーキングブレーキ機構が、
前記ブレーキペダルから前記ブレーキマスターシリンダへの動力伝達を選択的に許容するロック機構と、
該ロック機構を操作するためのパーキングブレーキモード手段とを備え、
該パーキングブレーキモード選択手段によって前記ロック機構が操作され、前記ブレーキペダルから前記ブレーキマスターシリンダに動力が伝達されなくなったときにのみ、前記ブレーキペダルを前記更なる所定量踏込むことができるようになっている、
請求項1記載のブレーキ装置。 - 前記パーキングブレーキ機構は、
前記フルブレーキが掛けられた前記ブレーキペダルの前記踏み込み位置を超えて前記ブレーキペダルが踏み込まれたときに、前記パーキングブレーキケーブルを介して車輪にパーキングブレーキをかけるように、回動される爪車と、
パーキングブレーキが掛けられる方向にのみ前記爪車の前記回動を許容するように、前記爪車の歯に係合されているラチェット爪と、
前記爪車の歯から前記ラチェット爪の係合を解くためのパーキングブレーキ解除手段とを備える、
請求項2記載のブレーキ装置。 - 前記パーキングブレーキモード選択手段によって前記ロック機構が操作され、前記ブレーキペダルから前記ブレーキマスターシリンダに動力が伝達されなくなったときに、前記ブレーキ機構によって掛けられているブレーキの制動力を維持するための制動力維持機構を有する、請求項2又は請求項3記載のブレーキ装置。
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